説明

手足の血流促進の用具

【課題】経済的、簡素な構造で、手足を温ためる多目的用具
【解決手段】手首用具の布材Aを製縫する前に、縦の中心線Gの中央に8cmの切り口Bを作り、横の中心線Hで二つ折すると、縫いしろC、Dが一致し、縫い合わせて裏返しする。更に縦線Gで二つ折すると、縫いしろE、Fが一致し、縫い合わせた後、切り口Bより袋状の輪布の中に、クッション材Kを挿入してから裏返しするとEFの縫い目と切り口を内側にした用具とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮性のある方形の布材を袋状にした輪布と、クッション材を組合わせた単純な構造で、手足に多目的に貢献する用具に関する。
【背景技術】
【0002】
手足に装着する製品は、市場に星の数ほど出回っているが、完成した製品ばかりで、用具に部材を加えることにより、種々の目的に使用出来る製品は数少ない。
【0003】
通常、布の長さを調整するため、異材のゴム布、又は両面ファスナを付加して使用するが、同じ働きを布自体の伸縮機能に求めて、ゴム布、両面ファスナを使用しない製品は数少ない。
【0004】
肌に直接触れる用具で、ファスナを使用するものは、触れると違和感があり、好ましくない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
手足の冷えを緩和し、手足から容易に脱離せず、これ以上簡素に出来ぬ部材構成で、多目的に達成出来る用具を提供することである。
【0006】
手の冷えは、肩こりの一因として考えられ、対策用具を提供することである。
【0007】
横向きに就寝すると、両足が上下に密着し、特に夏は汗ばみ不快感が生じるので、対策用具を提供することである。
【0008】
仰向けに就寝すると、踵とふくらはぎは、足自体と寝具の重さで圧迫され、血流が悪くなり、足つり、じょくそうの原因となるので、対策用具を提供することである。
【0009】
人が正座した際、下肢以外の身体の重さが、ふくらはぎを圧迫し血流を悪くして、足しびれの原因となるので、対策用具を提供することである。
【0010】
長さを調整するためのゴム材、両面ファスナを一切使用しない対策用具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、手足の冷え、それによる肩こり、両足の密着による不快感、ふくらはぎと踵への圧迫による足つり、足しびれ、じょくそう対策に経済的で簡素な対策用具を提供する。
【0012】
本発明は、人体の手首、足首近辺、膝に装着する用具で、部材は布材とクッション材で構成され、布材は刃物で切断しても切断面の繊維がほころびない合成化学繊維で、30cmが40cm位伸び、又元に戻る復元性のある方形の布材で、布材の向かい合った伸縮性のある布面の縫いしろを縫い合わせて袋状に、袋状の両端の縫いしろを縫い合わせて輪布にする。
輪布の中央に作った切り口に、目的に合わせて切断した、クッション材を挿入した用具を、手首、足首、膝に装着する。
【発明の効果】
【0013】
本発明は伸縮性のある方形の布材とクッションのみで、製縫も2ケ所のみの簡素な構成でありながら、手足に多目的に貢献する用具である。
【0014】
手の用具と足の用具は、巾、長さの違う布材を使用するが、製作過程は同一であり、又両用具が使用に長すぎる場合は、それぞれクッション材、又は布等を切り口より輪布の内部に挿入して太らせ、長さを短く調整することが出来る。
【0015】
0013の多目的の一つで、手首用具を手首に、足首用具を足首近辺に装着すると、手足が温たまり、特に手首用具は肩こり緩和に役立つ場合がある。
【0016】
0013の多目的の一つで、横向きに就寝した際、足を上下に重ねると、両足が密着し、特に夏は汗ばみ、不快感が生じるので、足首用具の切り口より、クッション材及び布等を、両足が重なる足首の窪んだ位置に特に厚くして挿入すると、両足間が隔離され、汗ばみの不快感が避けられ、更に膝にも用具を同時に使用すると、下足が上足からの圧を感じる負担を減少させることが出来る。
【0017】
0013の多目的の一つで、足首用具で仰向けに就寝した際、用具の切り口にクッション材を輪布の1部に特に厚くして挿入し、踵とふくらはぎ間の窪みに位置するよう装着すると、踵とふくらはぎへの足自体と寝具の重さの圧が弱まり、血流が良くなり、足つり、じょくそう緩和に役立つ。
【0018】
0013の多目的の一つで、足首用具で正座した際、用具の切り口にクッション材を特に厚くして挿入し、踵とふくらはぎ間の窪みに位置するよう装着すると、上体及び上肢の重さの圧が、下肢上部のふくらはぎ、下肢下部の窪んだ足首近辺、踵に分散され、ふくらはぎへの圧が弱まり、血流が良くなることにより、足のしびれが発生、しびれ進行を遅らせることに役立つ。
【0019】
指先から手首より大きい拳を通過した手首用具、足首より太い部分を通過した足首用具は、布材の伸びる性能と、クッション材の弾力性により、不特定多数の人の肌に、締めつけの違和感を与えず、温たかさを生む。
【0020】
肌に触れる用具の部材に、両面ファスナを使用せぬので、触れても違和感が無い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0022】
図1は手首用具Mの布材Aの展開図で、標準サイズ20cm×25cm、足首用具Nは標準サイズ25cm×30cmである。両用具とも、作業工程は全く類似しているため、手首用具Mで説明する。
【0023】
製縫前に縦の中心線Gの中央に8cmの切り口Bを作り、横の中心線Hで2つ折すると、縫いしろC、Dが一致し、縫い合わせた後、裏返しすると、縫いしろC、Dの縫い合わせが袋状の内部に入り、縫いしろDと横の中心線Hの中間線Iと、縫いしろCと横の中心線Hの中間線Jが両辺IとJになり図2となる。
更に縦線Gで2つ折すると、縫いしろE、Fが一致し、縫い合わせた後、切り口Bよりクッション材Kを挿入して、再度裏返しして、E、Fの縫い合わせを内側にして手首用具Mを作成する。
【0024】
図3は手首1にクッション材K2枚使用した手首用具Mの断面で手首1を包むように装着している。
【0025】
図4は横向きに就寝した際、足首用具N2組の使用状態を示し、足首用具Nの切り口Bよりクッション材Kを、両足が重なる足首の窪んだ位置に特に厚くして挿入すると、両足間が隔離され、汗ばみの不快感が避けられ、膝にも使用することにより、下足が上足からの圧を感じる負担を減らすことが出来る。
【0026】
図5は、仰向けに寝た際の足首用具Nの使用状態を示し、クッション材Kを特に輪布Lの1部に厚くして、踵3とふくらはぎ4の間の窪みに装着すると、踵3とふくらはぎ4への足自体及び寝具の重さを弱め、血流が良くなり、足つり、じょくそう対策となる。
【0027】
足首用具Nに図4、図5のようにクッション材Kを両足間と、踵3とふくらはぎ4間に同時に設置すると、両足の隔離、足つり、じょくそう対策となる。
【0028】
図6は、正座した際の下肢の足首用具Nの使用状態を示し、クッション材Kを特に輪布Lの1部に厚くして、踵3とふくらはぎ4の間の窪みに装着すると、上体及び上肢の重さの圧が、下肢上部のふくらはぎ4と下肢下部の窪んだ足首2、踵3と分散され、ふくらはぎ4の圧の減少は血行が良くなることに関係し、足のしびれの発生、しびれ進行を遅らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】手首用具の布材の展開図
【図2】手首用具の布材の伸縮する横両端を縫い合わせた正面図
【図3】手首用具を手首に装着した断面図
【図4】足首用具2組を横向き姿勢で使用した一方側の側面図
【図5】足首用具を仰向き姿勢で使用した一方側の側面図
【図6】足首用具を正座で使用した一方側の側面図
【符号の説明】
【0030】
A 布材
B 切り口
C、D、E、F 縫いしろ
G 縦の中心線
H 横の中心線
I DH間の中心線
J CH間の中心線
K クッション材
L 輪布
M 手首用具
N 足首用具
1 手首
2 足首
3 踵
4 ふくらはぎ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の手首、足首に装着して、手足を温ためる血流促進の用具で、伸縮する方形の布材と、それを製縫する糸、クッション材のみの構造で、布材の向かい合った伸縮性ある布面の縫いしろを縫い合わせて袋状に、袋状の両端を縫い合わせて輪布にして、目的に合わせて切断したクッション材を、袋状の中央に作った切り口に挿入した用具を、手先より入れて手首に、足先より足首に装着して、種々の目的を達成することを特徴とする用具。
【請求項2】
請求項1の袋状の輪布の中央に、縦に直線にクッション材を挿入する切り口を作り、適切に切断した方形のクッション材を、1枚又は複数枚を切り口より、袋状の輪布の内部に挿入するが、平均的な厚さにするか、目的部のみを特に厚くするか、自由に変更出来ることを特徴とする用具。
【請求項3】
用具を手首、足首に装着させる際、手首、足首より大きな拳、足裏部分を通過せねばならぬが、伸縮性のある布であるため、多少無理して通過した用具は、クッション材の弾力性により、不特定多数の人の肌に、締め付けの違和感を与えず、温たかさを生むことを特徴とする用具。
【請求項4】
用具の輪布が長過ぎる場合は、切り口より内部にクッション材、又は布等を挿入して輪布を太らせ、短かく使用出来ることを特徴とする用具。
【請求項5】
人が横向きに就寝した際、足を上下に重ねると、両足が密着し、特に夏は汗ばみ不快感が生じる。
請求項2の足首に装着する用具の切り口より、クッション材及びクッションの働きをする布等を、両足が重なる足首の窪んだ位置に特に厚くして挿入すると、両足間が隔離され、汗ばみの不快感が避けられ、更に膝にも同時に使用すると、下足が上足からの圧を感じる負担を減らせることを特徴とする用具。
【請求項6】
足首用で仰向けに就寝した際、請求項2の切り口にクッション材を輪布の目的部に特に厚くして挿入し、踵とふくらはぎ間の窪みに位置するよう装着すると、踵とふくらはぎへの足自体及び寝具の重さの圧を弱め、血流が良くなり、足つり、じょくそう対策の特徴とする用具。
【請求項7】
請求項5、請求項6を同時に解決するため、クッション材を両足間と踵とふくらはぎ間に厚くして装着し、両足の隔離、足つり、じょくそう対策を特徴とする用具。
【請求項8】
足首用で正座した際、請求項2の切り口に、クッション材を輪布の目的部に特に厚くして挿入し、踵とふくらはぎ間の窪みに位置するよう装着すると、上体及び上肢の重さの圧が、下肢上部のふくらはぎと下肢下部の窪んだ足首、踵と分散され、ふくらはぎへの圧が減ることによりふくらはぎの血流が良くなり、足のしびれ発生、しびれ進行を遅らせることを特徴とする用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−261855(P2009−261855A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134788(P2008−134788)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(595160282)
【Fターム(参考)】