説明

打設状況監視方法、打設状況監視装置、打設状況監視プログラム、および型枠

【課題】型枠におけるコンクリートの打設状況を簡便かつ効率的に確認可能とする。
【解決手段】型枠におけるコンクリートの打設状況を監視する方法であって、前記型枠10のコンクリート打設面側における所定位置にRFIDタグ20を設置する工程と、前記RFIDタグ20に対してタグリーダ150による読取り処理を実行し、前記タグリーダ150とRFIDタグ20との通信可否を検知する工程と、前記タグリーダ150と通信不可であるRFIDタグ20の設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識する工程とを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、打設状況監視方法、打設状況監視装置、打設状況監視プログラム、および型枠に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートの打設状況を確認する技術として、例えば、型枠の外側から打設空間に向けて電極棒を挿入しておく技術が提案されている。この技術においては、型枠内に打設されることで当該型枠内を徐々に充たしていくコンクリートの天端と前記電極棒との接触時に、コンクリートの水分等を伝導路として電極棒間に電流が流れる現象を捉えて、打設状況の検知事象とするものである(非特許文献1参照)。
【0003】
また他方で、コンクリートのコンクリート品質管理技術として、コンクリート試験片にRFIDタグを埋め込んで使用する技術が提案されている。例えば、コンクリート試験片に埋設して使用することができるRFID用タグ及び該タグが埋設されたコンクリート試験片とその製造方法並びにコンクリート品質管理用RFIDシステムの提供を目的とした、アンテナコイル及びコンデンサからなる共振回路とICチップとを備える平板状のRFIDタグであって、前記アンテナコイルは、絶縁性フィルム上の圧延銅箔をエッチングして形成されたものであり、前記RFIDタグは、コンクリート試験片に埋設して使用されることを特徴とするRFIDタグ(特許文献1参照)などが提案されている。
【0004】
また、前記RFIDタグに関する技術として例えば、金属板に密着させてもアンテナコイルが作動し、かつ比較的薄く形成することができ、携帯性を損わないことを課題として、人が所持し又は物品に取付けられかつ表面に前記人又は前記物品の識別表示がなされたプレート(11,31,51)毎に異なる固有の情報が記憶されかつ前記プレート(11,31,51)に接着されたICチップ(13)と、前記ICチップ(13)に電気的に接続されかつ前記プレート(11,31,51)に接着されたアンテナコイル(14,74)とを備えたID用タグにおいて、前記アンテナコイル(14,74)が磁性材料により平板状に形成された磁芯部材(14a,74a)と、前記磁芯部材(14a,74a)の外周縁を囲むように前記磁芯部材(14a,74a)と同一平面上に渦巻き状に巻回されたコイル本体(14b,74b)とを有し、前記プレート(11,31,51)が金属板により形成され、前記ICチップ(13)が前記磁芯部材(14a,74a)の表面に接着されたことを特徴とするID用タグ(特許文献2参照)などが提案されている。
【非特許文献1】日本建築学会大会学術講演梗概集(東北)、p161−p162、1991年9月
【特許文献1】特開2004−109002号公報
【特許文献2】特開2001−56847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら従来技術によれば、組上がった型枠の形態や型枠周囲の構造物とのとりあい等がコンクリート打設現場により様々である状況下において、型枠に電極棒を挿入し、更にはその電極棒に接続コード等を装着する必要があるなど、現場での作業性低下や作業時間増大を招来する惧れがあった。また、こうした労苦を伴って設置した前記接続コード類は、実際のコンクリート打設作業や型枠の脱型作業など各種作業時の障害物となる可能性があり、ひいては現場管理の障害にもなりかねなかった。また、前記したように、型枠の形態や型枠周囲の構造物とのとりあい等がコンクリート打設現場に応じて様々であり、前記電極棒等を設置可能な型枠、設置数、設置位置などを自由に設定しにくい場合も想定された。従って、コンクリート打設状況を確認する技術として、適用範囲が広いとは言えなかった。
【0006】
そこで本発明はこのような課題に着目してなされたもので、型枠におけるコンクリートの打設状況を簡便かつ効率的に確認可能とする、打設状況監視方法、打設状況監視装置、打設状況監視プログラム、および型枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の打設状況監視方法は、型枠におけるコンクリートの打設状況を監視する方法であって、前記型枠のコンクリート打設面側における所定位置にRFIDタグを設置する工程と、前記RFIDタグに対してタグリーダによる読取り処理を実行し、前記タグリーダとRFIDタグとの通信可否を検知する工程と、前記タグリーダと通信不可であるRFIDタグの設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識する工程と、を含む。
【0008】
また、本発明の打設状況監視方法において、前記RFIDタグは、アンテナ背面に金属層または導電体層を設けたものであるとすれば好適である。
【0009】
また、本発明の打設状況監視方法は、前記RFIDタグを型枠のコンクリート打設面側に設置するに際し、前記RFIDタグのアンテナ背面側を前記型枠に対向または当接することとすれば好適である。
【0010】
また、本発明の打設状況監視装置は、型枠におけるコンクリートの打設状況を監視する装置であって、前記型枠のコンクリート打設面側における所定位置に設置されたRFIDタグに関する読取り処理結果を、前記読取り処理を実行したタグリーダより取得し、この読取り処理結果に基づいて前記タグリーダとRFIDタグとの通信可否を検知する通信状況検知部と、前記タグリーダと通信不可であるRFIDタグの設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識する打設位置認識部と、を備える。
【0011】
また、本発明の打設状況監視プログラムは、型枠におけるコンクリートの打設状況の監視をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記型枠のコンクリート打設面側における所定位置に設置されたRFIDタグに関する読取り処理結果を、前記読取り処理を実行したタグリーダより取得し、この読取り処理結果に基づいて前記タグリーダとRFIDタグとの通信可否を検知するステップと、前記タグリーダと通信不可であるRFIDタグの設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識するステップと、を含む。
【0012】
また、本発明の型枠は、コンクリートの打設状況を監視するための型枠であって、コンクリート打設面側における所定位置にRFIDタグを備える。
【0013】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、型枠におけるコンクリートの打設状況を簡便かつ効率的に確認可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態における打設状況監視装置100を含むシステム概要図である。なお本実施形態において、打設状況監視の対象となるコンクリート30は、例えばトレミー管15などの適宜な搬送手段により型枠10内に打設されるものである。この型枠10は、例えば、躯体外形にあわせて、非金属性の堰板11(または桟木に打ち付けた幕板)を組合せ、これを横ばた9、縦ばた12で固定する仮設の枠組となる。また、前記型枠10は、例えば地盤5を開削して鋼矢板6で土留した施工空間内において、前記鋼矢板6上の皿板7に設置した切梁8でもって地盤5からの反力をとって固定される。また、非金属性の堰板11の間の距離は、躯体厚に合わせてセパレータ13で調整・維持される。
【0016】
こうした状況において打設状況監視を実行する本発明の打設状況監視装置100(以下、監視装置100)は、本発明の打設状況監視方法のうちコンピュータ処理による工程を実行する機能を実現すべく書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース101に格納されたプログラム102をメモリ103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。一例として、RFIDタグ20のタグリーダ150を備えるPDA(Personal Digital Assistant)などが想定できる。
【0017】
また、前記監視装置100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス105、ならびに、コンクリート打設工を実施する工事事務所等が備えるサーバ200などとの間のデータ授受を担う通信手段106などを有している。なお、本実施形態においては、前記監視装置100として、打設状況監視の担当者等が監視実行時に携行する情報端末(例:PDAやラップトップコンピュータなど)を想定するが、本発明の実行に必要な機能を備えた上で試験担当者が携行可能な情報端末であればいずれのものでも採用できる。
【0018】
前記監視装置100は、前記通信手段106により、前記サーバ200らと例えばインターネットなどのネットワーク140を介して接続し、打設状況監視の結果等の授受を実行する。監視装置100の各種機能部と通信手段106との間ではI/O部107がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
【0019】
なお、前記サーバ200も、コンピュータとして、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベースに格納されたプログラムをメモリに読み出し、演算装置たるCPUにより実行する。また、コンピュータ装置が一般に備えている入出力インターフェイス、ならびに監視装置100との間のデータ授受を担う通信手段などを有している。更に、各種機能部と通信手段との間ではI/O部がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
【0020】
続いて、前記監視装置100が例えばプログラム102に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。
前記監視装置100は、前記型枠10のコンクリート打設面側における所定位置に設置されたRFIDタグ20に関する読取り処理結果を、前記読取り処理を実行したタグリーダ150より取得し、この読取り処理結果に基づいて前記タグリーダ150とRFIDタグ20との通信可否を検知する通信状況検知部110を備える。
また、監視装置100は、前記タグリーダ150と通信不可であるRFIDタグ20の設置位置を、型枠10内におけるコンクリート存在位置と認識する打設位置認識部111を備える。
【0021】
なお、これまで示した 監視装置100における各機能部110、111は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、前記CPU104がプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをメモリ103に読み出して、これを実行することとなる。
【0022】
また、前記ネットワーク140に関しては、インターネット、LANの他、ATM回線や専用回線、WAN(Wide Area Network)、電灯線ネットワーク、無線ネットワーク、公衆回線網、携帯電話網、シリアル・インターフェース通信線など様々なネットワークを採用することも出来る。また、VPN(Virtual Private Network)など仮想専用ネットワーク技術を用いれば、インターネットを採用した際にセキュリティ性を高めた通信が確立され好適である。なお、前記シリアル・インターフェイスは、単一の信号線を用いて1ビットずつ順次データを送るシリアル伝送で、外部機器と接続するためのインターフェースを指し、通信方式としてはRS−232C、RS−422、IrDA、USB、IEEE1394、ファイバ・チャネルなどが想定できる。
【0023】
−−−RFIDタグ−−−
次に、本実施形態における前記RFIDタグ20について説明する。図2は、本実施形態におけるRFIDタグの構造例を示す図である。本実施形態におけるRFIDタグ20は、例えば、ICチップ21とこれに接続したアンテナ22とを樹脂その他の適宜な部材にてモールドして形成したものであり、一例として、タグリーダ150との通信に用いる周波数帯が2.45GHzのものである(勿論、本発明を実現可能であれば他の周波数帯を用いるものでもよい)。
【0024】
前記ICチップ21は、図2(a)に示すように、CPU25、RAM26、ROM27、EEPROM28によって構成されている。前記RAM26は、揮発性メモリであり、CPU25の演算時に一時的なデータの格納を行う際に利用される。また、前記ROM27は、不揮発性メモリであり、RFIDタグ20としてタグリーダ150との通信処理を始め、各種の演算処理内容が記述されたプログラムが格納されている。また、前記EEPROM28は、書換可能で不揮発性のメモリであり、データ蓄積用に使用される。
【0025】
また、図2(b)に示すように、本実施形態におけるRFIDタグ20は、アンテナ22の背面に金属層23(または導電体層)を設けたものを採用する。こうした金属層23を備えたRFIDタグ20は、当該金属層23の背面における金属材料の有無にかかわらず最適な通信距離を確保できるよう、予めアンテナ22が調整されているものとする。これは、前記RFIDタグ20を型枠10のコンクリート打設面側に設置するに際し、前記RFIDタグ20のアンテナ背面側を前記型枠10に所定距離で対向(図3(a))、または当接する(図3(b))場合、のいずれでも同様である。
【0026】
一方、空気中ではなく水中、或いは打設直後のコンクリートなど含水率の高い材料中では、前記RFIDタグ20(アンテナ背面側)とタグリーダ150との通信は出来ないとされている。そこで、本発明では、前記タグリーダ150と通信不可であるRFIDタグ20を特定することで、当該RFIDタグ20の設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識することができるのである。
【0027】
次に、前記RFIDタグ20の格納データについて説明する。図4は、本実施形態におけるRFIDタグの格納データ例を示す図である。このRFIDタグ20の格納情報は、例えば、タグIDをキーとして、設置対象の型枠10のID、および型枠10における設置位置の情報といった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
【0028】
−−試験方法−−
以下、本実施形態における打設状況監視方法の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明する打設状況監視方法に対応する各種動作のうち、コンピュータにより実行するものは、前記打設状況監視装置100がメモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0029】
図5は、本実施形態における打設状況監視方法の処理例を示すフロー図である。このフローにおいて、まず、所定の担当者または設置装置等が、前記型枠10のコンクリート打設面側における所定位置にRFIDタグ20を設置する(S1000)。この設置位置としては、型枠10における所定間隔毎の設置ポイント、目視ではコンクリート打設状況の監視が困難な箇所、迅速に打設状況を知る必要がある箇所などが想定できる。
【0030】
次に、前記監視装置100は、前記RFIDタグ20に対してタグリーダ150による読取り処理を実行し(S1001)、前記タグリーダ150とRFIDタグ20との通信可否を検知する(S1002)。この場合、図6(a)、(b)に示すように、前記RFIDタグ20がコンクリート30に埋もれていない場合、上述した通り、前記RFIDタグ20は空気中に存在することとなり、RFIDタグ20との通信が可能である。よって、これらのRFIDタグ20は、通信可能なRFIDタグであると監視装置100は認識する。他方、図6(c)に示すように、型枠10がコンクリート30で充たされてきて、前記RFIDタグ20もコンクリート30に埋もれてしまっている場合、前記RFIDタグ20は打設直後のコンクリート中、つまり水分を多く含む物質中に存在することとなり、RFIDタグ20との通信が不可となっている。よって、これらのRFIDタグ20は、通信不可能なRFIDタグであると監視装置100は認識する。
【0031】
図7は、種々の条件下におけるRFIDタグの通信状況を示す図である。この図に示す例のように、金属層23を設けた金属対応RFIDタグ20および同薄型のRFIDタグ20ともに、アンテナ背面側でのタグリーダ150との通信は、水槽中や生コンクリート中では不可能となっている。他方、空気中や硬化後のコンクリート中においては、これらRFIDタグ20とタグリーダ150との通信は、アンテナ背面側であっても可能である(但し、硬化後コンクリート中のRFIDタグ20とタグリーダ150との通信距離は、空気中またはアンテナ表側での通信距離に比べて、大きく低下している)。
【0032】
続いて、監視装置100は、前記タグリーダ150と通信不可であるRFIDタグ20を特定し(S1003)、このRFIDタグ20の型枠10における設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識する(S1004)。この処理は、適宜な担当者が監視装置100を型枠10にかざしてRFIDタグ20との通信が不可であった箇所をコンクリート存在位置、つまり打設完了位置と認識する状況を想定される。
【0033】
しかしその他にも例えば、タグリーダ150と通信可能であったRFIDタグ20のタグID、設置型枠のID、設置位置の情報といった格納情報を、全RFIDタグ20の格納情報を集約したデータベースに照合し、この処理で照合できなかったRFIDタグ20を通信不可のRFIDタグであると監視装置100が認識することもできる。この場合、ここで認識したRFIDタグ20について設定されている型枠ID、設置位置の情報を前記データベースより監視装置100が取得し、これを出力インターフェイスに表示することもできる。
【0034】
本発明によれば、RFIDタグ20を、打設状況の目視確認が難しい箇所に設置することで、そうした目視確認困難な箇所に対する打設状況監視を簡便確実に行うことができる。これにより施工不良等の不具合発生を抑制し、工事品質の向上や効率化を図れる。
【0035】
したがって、型枠におけるコンクリートの打設状況を簡便かつ効率的に確認可能とできる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態における打設状況監視装置を含むシステム概要図である。
【図2】本実施形態におけるRFIDタグの構造例を示す図である。
【図3】本実施形態におけるRFIDタグの設置例を示す図である。
【図4】本実施形態におけるRFIDタグの格納データ例を示す図である。
【図5】本実施形態における打設状況監視方法の処理例を示すフロー図である。
【図6】本実施形態におけるRFIDタグとタグリーダとの通信状況例を示す図である。
【図7】種々の条件下におけるRFIDタグの通信状況を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
5 地盤 6 鋼矢板
7 皿板 8 切梁
9 横ばた 10 型枠
11 非金属性の堰板 12 縦ばた
13 セパレータ 15 トレミー管
20 RFIDタグ 21 ICチップ
22 アンテナ 23 金属層、導電体層
25 CPU 26 RAM
27 ROM 28 EEPROM
30 コンクリート
100 打設状況監視装置 101 プログラムデータベース
102 プログラム 103 メモリ
104 CPU 105 入出力インターフェイス
106 通信手段 107 I/O部
110 通信状況検知部 111 打設位置認識部
150 タグリーダ 200 サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠におけるコンクリートの打設状況を監視する方法であって、
前記型枠のコンクリート打設面側における所定位置にRFIDタグを設置する工程と、
前記RFIDタグに対してタグリーダによる読取り処理を実行し、前記タグリーダとRFIDタグとの通信可否を検知する工程と、
前記タグリーダと通信不可であるRFIDタグの設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識する工程と、
を含む打設状況監視方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記RFIDタグは、アンテナ背面に金属層または導電体層を設けたものであることを特徴とする打設状況監視方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記RFIDタグを型枠のコンクリート打設面側に設置するに際し、前記RFIDタグのアンテナ背面側を前記型枠に対向または当接することを特徴とする打設状況監視方法。
【請求項4】
型枠におけるコンクリートの打設状況を監視する装置であって、
前記型枠のコンクリート打設面側における所定位置に設置されたRFIDタグに関する読取り処理結果を、前記読取り処理を実行したタグリーダより取得し、この読取り処理結果に基づいて前記タグリーダとRFIDタグとの通信可否を検知する通信状況検知部と、
前記タグリーダと通信不可であるRFIDタグの設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識する打設位置認識部と、
を備える打設状況監視装置。
【請求項5】
型枠におけるコンクリートの打設状況の監視をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記型枠のコンクリート打設面側における所定位置に設置されたRFIDタグに関する読取り処理結果を、前記読取り処理を実行したタグリーダより取得し、この読取り処理結果に基づいて前記タグリーダとRFIDタグとの通信可否を検知するステップと、
前記タグリーダと通信不可であるRFIDタグの設置位置を、型枠内におけるコンクリート存在位置と認識するステップと、
を含む打設状況監視プログラム。
【請求項6】
コンクリートの打設状況を監視するための型枠であって、コンクリート打設面側における所定位置にRFIDタグを備えることを特徴とする型枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−309410(P2006−309410A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−129664(P2005−129664)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】