説明

投影機能付き撮像装置及び投影した画像と共に被写体を撮像する方法

【課題】簡単な構成で、より自然な背景画像と人物画像との合成を容易に行えるようにする。
【解決手段】デジタルカメラ1(投影機能付き撮像装置)に保存された保存画像を投影面に投影した状態で、この投影面の前に被写体が立って被写体の位置決めをし、位置決めをした状態で、デジタルカメラ1で保存画像を投影する再生光路20bから投影面及び被写体を撮像する撮像光路20aへ切り換え、保存画像が投影されていない投影面及び被写体を撮像し、デジタルカメラ1内で、撮像した撮像画像から被写体のみを切り出し、この切り出した被写体と保存画像とを合成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を撮像する機能に加え、撮像した画像を投影する投影機能付き撮像装置及び投影した画像と共に被写体を撮像する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、被写体に向けて補助照明光を投影する光源を有し、その投影光を用いて被写体の像を取得可能で、この被写体像を投影面に向けて投影するプロジェクタ手段を具備したカメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。このカメラでは、プロジェクタ手段の投影光源を補助照明光の光源と共通にしている。
【0003】
また、例えば、特許文献2のように、被写体画像と背景画像との画像合成を行う撮像装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−250392号公報
【特許文献2】特開2003−46854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の投影機能付き撮像装置では、記憶装置に記憶された背景画像と、被写体画像とを合成する場合には、各画像が別々に撮影されたものであり、被写体である人物を撮影するときに、背景画像との位置が把握できず、事後的に背景画像内に被写体を組み込むため、不自然な合成画像しかつくることができない、という問題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成で、より自然な背景画像と人物画像との合成を容易に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明では、保存画像を投影した状態で被写体の位置決めを行った上で保存画像と共に被写体を撮像するようにした。
【0008】
具体的には、第1の発明では、
投影機能付き撮像装置は、
レンズと、
上記レンズを介した撮像画像を取得する画像取得手段と、
上記画像取得手段で取得した画像を保存する画像保存手段と、
上記画像保存手段に保存された保存画像を再生する画像再生手段と、
上記レンズを介して撮像画像を取得する撮像光路又は上記画像再生手段で再生した保存画像を上記レンズへ導く再生光路を切り換える光路切換手段と、
上記再生光路を通って上記レンズへ導かれた保存画像を投影した状態で上記被写体の位置決めを行った上で、上記光路切換手段によって上記再生光路から上記撮像光路へ切り換えて上記被写体を撮像し、該撮像した撮像画像から被写体のみを切り出し、該切り出した被写体と上記保存画像とを合成する画像合成手段とを備える構成とする。
【0009】
上記の構成によると、撮像光路を通ってレンズを介して得られた画像を画像取得手段で撮像し、この撮像画像を画像保存手段で保存する。保存された保存画像は、画像再生手段で再生し、この再生された保存画像を光路切換手段で撮像光路から再生光路へ切り換えてレンズから投射し、投影面に投影する。この保存画像を投影した状態で被写体の位置決めを行った上で、再生光路から撮像光路へ切り換えて保存画像が投影されていない投影面と共に被写体を撮像する。画像合成手段によって、この撮像した撮像画像から被写体のみを切り出し、この切り出した被写体と保存画像とを合成する。保存画像を投影するレンズと、被写体を撮像するレンズとが同一であるため、位置決めされた被写体が確実に保存画像の位置決めした位置に合成されると共に、レンズを別々に設ける必要がないので、構成が簡単となる。
【0010】
第2の発明では、第1の発明において、
上記光路切換手段は、
反射鏡と、
切換スイッチと、
上記切換スイッチが操作されたときに上記反射鏡の角度を変える反射鏡駆動手段とを備えている。
【0011】
上記の構成によると、切換スイッチを操作して反射鏡駆動手段によって反射鏡の角度を変えるだけで、同じレンズで保存画像の投影と、被写体の撮像とが行われる。
【0012】
第3の発明では、投影した画像と共に被写体を撮像する方法を前提とし、
撮像装置に保存された保存画像を投影面に投影し、
上記投影面の前に被写体が立った状態で上記被写体の位置決めをし、
上記位置決めをした状態で、上記撮像装置で上記保存画像を投影する再生光路から上記投影面及び被写体を撮像する撮像光路へ切り換え、上記保存画像が投影されていない投影面及び被写体を撮像し、
上記撮像装置内で、上記撮像した撮像画像から被写体のみを切り出し、該切り出した被写体と上記保存画像とを合成する構成とする。
【0013】
上記の構成によると、保存画像を投影した状態で、被写体が投影面の前に立つので、被写体の保存画像における位置決めが容易に行われ、しかも、撮像装置内で、撮像画像から必要な被写体のみを切り出して保存画像と合成するので、簡単に自然な合成画像が得られる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、投影面の前に被写体が立った状態で被写体の位置決めをして撮像し、撮像した撮像画像から被写体のみを切り出し、この切り出した被写体と保存画像とを合成するようにしているので、簡単な構成で、より自然な背景画像と人物画像との合成を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態のデジタルカメラの内部構造を示す説明図である。
【図2】デジタルカメラを正面から見た斜視図である。
【図3】投影した画像と共に被写体を撮像する方法のフローチャートである。
【図4】保存画像を投影する様子を示す説明図である。
【図5】投影図の前に被写体が立つ様子を示す説明図である。
【図6】投影図の前に被写体が立って位置決めする様子を示す説明図である。
【図7】切り出された被写体が静止画像と合成された合成写真を示す説明図である。
【図8】合成撮影モードにおける画像処理のフローチャートである。
【図9】合成撮影モードにおける画像処理におけるデータのやりとりの一工程を示す説明図である。
【図10】合成撮影モードにおける画像処理におけるデータのやりとりの他の工程を示す説明図である。
【図11】合成撮影モードにおける画像処理におけるデータのやりとりの他の工程を示す説明図である。
【図12】合成撮影モードにおける画像処理におけるデータのやりとりの他の工程を示す説明図である。
【図13】合成撮影モードにおける画像処理におけるデータのやりとりの他の工程を示す説明図である。
【図14】その他の実施形態にかかる携帯電話機を示し、(a)が正面斜視図で、(b)が背面斜視図である。
【図15】携帯電話機の内部構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1及び図2は本発明の実施形態の投影機能付き撮像装置としてのデジタルカメラ1を示す。このデジタルカメラ1は、合成樹脂又は金属製の筐体よりなるカメラ本体2を備え、そのカメラ本体2の正面側にオートフォーカス機能を有するレンズユニット3を備えている。カメラ本体2の正面側には、さらにストロボ4が設けられている。このストロボ4は、カメラ本体2の上面に設けたシャッター5と連動し、撮影時に補助光を発生するように構成されている。
【0018】
カメラ本体2の内部には、レンズユニット3を介した撮像画像を取得する画像取得手段としてのイメージセンサ6を備えている。イメージセンサ6としては、例えばCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサなどの撮像素子が使用され、得られた光を電気信号に変換するように構成されている。図1に二点鎖線で示すように、レンズユニット3によって焦点がイメージセンサ6に合わされて撮像画像が取得された後、イメージセンサ6で取得したアナログの電気信号は、画像合成手段としての画像処理装置10に送信される。画像処理装置10は、アナログデジタル変換部(A/D部11)を備え、このA/D部11で、アナログの電気信号がデジタル信号に変換される。このデジタル信号は、メディアコントローラ(MC12)で処理され、画像保存手段としての記憶メディアであるリードオンリーメモリ(ROM13)で保存される。画像処理装置10は、中央処理装置(CPU14)を備え、このCPU14が画像処理装置10等デジタルカメラ1全体の制御を行っている。ROM13に保存された保存画像は、カメラ本体2の背面側に設けた液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置としてのディスプレイ15に表示可能となっている。また、ディスプレイ15には、レンズユニット3から導かれた撮影時の画像も映し出されるようになっている。
【0019】
一方、デジタルカメラ1は、ROM13に保存された保存画像を再生する画像再生手段としてのデジタルミラーデバイスチップ(DMDチップ16)を備えている。DMDチップ16は、多数の微小鏡面であるマイクロミラーを平面に配列した表示素子の一種であり、CPU14の制御により、カメラ本体2内の適切な位置に配置されたLEDなどの再生用光源7からの光が、このDMDチップ16に投射され、ROM13に保存した保存画像等を投影可能となっている。図1に実線で示すように、投影された保存画像は、光路切換手段20で光路を切り換えられ、レンズユニット3を介して再生画像27として白色壁などの投影面25に投射される。そして、レンズユニット3の焦点機能を利用して投影面25でのピントが合わせられる。
【0020】
具体的には、光路切換手段20は、図1に二点鎖線で示すように、レンズユニット3を介して撮像画像を取得する撮像光路20aと、同図に実線で示すように、DMDチップ16で再生した保存画像をレンズユニット3へ導く再生光路20bとのいずれかに切り換え可能に構成されている。光路切換手段20は、反射鏡21と、切換スイッチ22と、この切換スイッチ22が操作されたときに反射鏡21の角度を変える反射鏡駆動手段23とを備えている。切換スイッチ22は、例えば、シャッター5と連動するように構成されている。詳しくは図示しないが、反射鏡駆動手段23は、反射鏡21を備える支持軸、反射鏡21を駆動するアクチュエータ等を備えている。
【0021】
そして、画像処理装置10は、ソフトウェアによって画像を処理し、合成する画像処理合成部17を備えている。詳細は後述するが、デジタルカメラ1は、レンズユニット3へ導かれた保存画像を投影した状態で被写体26の位置決めを行った上で、光路切換手段20によって光路を切り換えて被写体26を撮像し、画像処理合成部17において、この撮像した撮像画像から被写体26のみを切り出し、この切り出した被写体26と保存画像とを合成するように構成されている。
【0022】
−投影した画像と共に被写体を撮像する方法−
次に、本実施形態にかかる投影した画像と共に被写体26を撮像する方法について図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
図3に示すように、まずステップS01において、撮影モードか再生モードか選択される。撮影モードではなく再生モードが選択されると、ステップS02に進む。
【0024】
ステップS02において、プロジェクタモードかどうかが選択される。プロジェクタモードが選択されなかった場合、ステップS03に進んでディスプレイ表示モードが実行される。
【0025】
ディスプレイ表示モードでは、ステップS031において画像プレビューの表示や操作が行われる。具体的には、ROM13内の保存画像を選択してディスプレイ15上に保存画像が表示された状態で、各種操作が行われる。ディスプレイ選択モードは、ユーザーの操作により適宜終了する。
【0026】
一方、ステップS02でプロジェクタモードが選択されると、ステップS04で切換スイッチ22が閉じられる。すると、図1に実線で示すように、光路切換手段20によって反射鏡21が揺動駆動され、光路が撮像光路20aから再生光路20bへ切り換えられる。DMDチップ16が、再生用光源7の光を利用してROM13内の保存画像を再生し、反射鏡21で反射された映像が再生光路20bを通ってレンズユニット3へ導かれ、プロジェクタ機能が発揮される。
【0027】
次いで、ステップS05において、レンズユニット3の焦点機能を利用して投影面25との間の距離に合わせてピントが合わされる。
【0028】
次いで、ステップS06で画像プレビューの投影表示及びその操作が行われる。例えば、デジタルカメラ1の操作ボタンを操作し、ROM13内の保存画像をスライドショー機能等を利用して自動再生する。プロジェクタモードは、ユーザーの操作により適宜終了する。
【0029】
また、ステップS01で撮影モードが選択された場合には、ステップS07に進み、合成撮影モードか否かが選択される。合成撮影モードでない場合には、ステップS08に進み、通常の撮影モードが選択される。
【0030】
通常の撮影モードにおいて、ステップS08で切換スイッチ22が開かれ、図1に二点鎖線で示すように、反射鏡21が光路内から退避され、レンズユニット3からの光が直接イメージセンサ6に投射される、撮像光路20aに切り換えられる。
【0031】
次いで、ステップS09において、オートフォーカス機能で被写体26との距離が検出され、ステップS10において、自動でピントが合わされる。なお、手動でピント合わせを行ってもよい。
【0032】
次いで、ピント合わせが終了したら適宜シャッター5が押され被写体26が撮影される。このとき、光量不足等により適宜ストロボ4が使用される。
【0033】
次いで、ステップS11において、画像処理合成部17で画像処理が行われ、ステップS12でROM13に画像が記録される。通常撮影モードは、ユーザーの操作により適宜終了される。
【0034】
一方、ステップS07において合成撮影モードが選択された場合、ステップS13に進んで切換スイッチ22が閉じられる。すると、ステップS04と同様に、光路切換手段20によって反射鏡21が揺動され、撮像光路20aから再生光路20bへ切り換えられる。この再生光路20bを通し、DMDチップ16が、再生用光源7の光を利用してROM13内の保存画像を再生し、反射鏡21で反射された映像がレンズユニット3へ導かれる。
【0035】
次いで、ステップS14において、レンズユニット3の焦点機能を利用して投影面25との間の距離に合わせてピントが合わされる。
【0036】
次いで、ステップS15において、ROM13に保存された保存画像が選択され、図4に示すように、投影面25に再生画像27として投影される。人物等の被写体26及びユーザーである撮影者は、まず、再生画像27が投影された投影面25を見て被写体26が立つ位置を考える。
【0037】
次いで、図5に示すように、ステップS16において、被写体26が移動して投影面25の前に立ち投影範囲内に入る。
【0038】
次いで、図6に示すように、ステップS17において、撮影者は、被写体26と投影面25に投影された保存画像(再生画像27)を見ながら被写体26の立つ位置を指示し、撮影するか判断する。なお、ディスプレイ15上には、再生画像27のみが表示されている。
【0039】
被写体26の立つ適切な位置が発見でき、撮影可能と考えた撮影者は、ステップS18でシャッター5を半押しする。すると、ステップS08と同様に、切換スイッチ22が開かれ、反射鏡21が光路内から退避され、レンズユニット3からの光が直接イメージセンサ6に投射される撮像光路20aに切り換えられる。
【0040】
次いで、ステップS19において、オートフォーカス機能によって被写体26との距離が検出され、ステップS20において、自動でピントが合わされる。
【0041】
次いで、ピント合わせが終了したら適宜シャッター5が押され被写体26が撮影される。
【0042】
次いで、詳細は後述するが、ステップS21において、画像処理合成部17で画像処理が行われ、被写体26である人物画像が切り出され、ステップS22で図7で示すように画像が合成され、ROM13に保存される。合成撮影モードは、ユーザーの操作により適宜終了される。
【0043】
−合成撮影モードにおける画像処理−
次に合成撮影モードにおける画像処理について詳細に説明する。
【0044】
まず、図8に示すように、ステップS30において、保存画像jpg001を投影面25に投影した場合を考える。このときは、図9に示すように、ROM13内の保存画像jpg001がDMDチップ16で再生され、光路切換手段20の切換動作により、再生光路20bを通ってレンズユニット3を介して保存画像jpg001が再生画像27として投影面25に映し出される。
【0045】
次いで、ステップS31において、合成撮影モードであるかどうかが判断される。合成撮影モードでなければ、通常のプロジェクタモードとなる。合成撮影モードであれば、ステップS32に進み、図10に示すように、被写体26が投影面25の前に立って位置決めが行われる。
【0046】
次いで、図11に示すように、投影面25の前に立った被写体26が撮影され、光路切換手段20で切り換えられた撮像光路20aを通ってイメージセンサ6で取得された撮像画像jpg002がランダムアクセスメモリ(RAM30)に一時的に格納される。なお、撮像画像jpg002は、撮影の瞬間に光路切換手段20によって光路が切り換えられているので、保存画像jpg001は映し出されず、投影面25及び被写体26のみが映し出される。投影面25上にある例えばカレンダー25aなどの不要なものも撮像画像jpg002には含まれている。
【0047】
次いで、ステップS33において、撮影者がディスプレイ15上で撮影した撮像画像jpg002を見て保存するかどうか確認する。被写体26が目をつぶっているなど、適切な撮像画像jpg002が得られなかった場合には、再び撮影を繰り返す。適切な撮像画像jpg002が得られた場合、ステップS34に進み、図11に示すように、ROM13に撮像画像jpg002が記憶される。
【0048】
次いで、ステップS35で、図12に示すように、被写体26である人物画像の切り出しが行われる。具体的には、画像処理合成部17のソフトウェアにて公知の方法で撮像画像jpg002から被写体26部分が切り出され、被写体画像jpg003がワーキングメモリ31に保存される。被写体画像jpg003では、カレンダー25aなどの不要なものは映し出されていない。
【0049】
次いで、ステップS36において、保存画像jpg001をワーキングメモリ31にコピーする。
【0050】
次いで、ステップS37において、図13に示すように、保存画像jpg001と被写体画像jpg003とが合成される。そして、保存画像jpg001の前面に被写体画像jpg003が合成された合成画像jpg004がROM13に保存され、合成撮影モードにおける画像処理が終了する。
【0051】
このように、本実施形態では、保存画像jpg001を投影するレンズユニット3と、被写体26を撮像するレンズユニット3とが同一であるため、位置決めされた被写体26が確実に保存画像jpg001の位置決めした位置に合成される。また、レンズユニット3を別々に設ける必要がないので、構成が簡単となっている。
【0052】
したがって、本実施形態にかかるデジタルカメラ1によると、投影面25の前に被写体26が立った状態で被写体26の位置決めをして撮像し、撮像した撮像画像から被写体26のみを切り出し、この切り出した被写体26と保存画像とを合成するようにしているので、簡単な構成で、より自然な背景画像と人物画像との合成を容易に行うことができる。
【0053】
−実施形態の変形例−
図14及び図15は本発明の実施形態の変形例を示し、この変形例では、投影機能付き撮像装置が携帯電話機101である点で上記実施形態と異なる。なお、図1〜図13と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0054】
この携帯電話機101は、例えば、ストレートタイプの携帯電話機101で、携帯本体102は、薄型直方体状であり、正面に操作ボタン108とディスプレイ115とが設けられ、背面にレンズユニット103が設けられている。
【0055】
内部構造は、上記実施形態とほぼ同じとなっているが、コンパクトな携帯本体102内に収納するために、各部材はデジタルカメラ1よりも小型となっている。
【0056】
本変形例においても、上記実施形態と同様の投影した画像と共に被写体26を撮像する方法が行われる。
【0057】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0058】
すなわち、上記実施形態では、再生用光源7をストロボ4の光源と別に設けたが、再生用光源としてストロボ4の光源を共用としてもよい。
【0059】
上記実施形態では、投影機能付き撮像装置として、デジタルカメラ1及び携帯電話機101の例を示したが、投影機能付き撮像装置は、PHS(Personal Handy-phone System )、PDA(Personal Digital Assistant)、パソコン、モバイルツール、電子辞書、電卓、ゲーム機等であってもよい。
【0060】
上記実施形態では、被写体26とは別の撮影者が撮影を行うようにしているが、被写体自身がセルフタイマーやリモコンを用いてシャッターを押すようにしてもよい。
【0061】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上説明したように、本発明は、デジタルカメラ、携帯電話機などの投影機能付き撮像装置及び投影した画像と共に被写体を撮像する方法について有用である。
【符号の説明】
【0063】
1 デジタルカメラ(投影機能付き撮像装置)
3 レンズユニット(レンズ)
6 イメージセンサ(画像取得手段)
10 画像処理装置(画像合成手段)
13 ROM(画像保存手段)
16 DMDチップ(画像再生手段)
20 光路切換手段
20a 撮像光路
20b 再生光路
21 反射鏡(光路切換手段)
22 切換スイッチ(光路切換手段)
23 反射鏡駆動手段(光路切換手段)
25 投影面
26 被写体
101 携帯電話機(投影機能付き撮像装置)
103 レンズユニット(レンズ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズと、
上記レンズを介した撮像画像を取得する画像取得手段と、
上記画像取得手段で取得した画像を保存する画像保存手段と、
上記画像保存手段に保存された保存画像を再生する画像再生手段と、
上記レンズを介して撮像画像を取得する撮像光路又は上記画像再生手段で再生した保存画像を上記レンズへ導く再生光路を切り換える光路切換手段と、
上記再生光路を通って上記レンズへ導かれた保存画像を投影した状態で上記被写体の位置決めを行った上で、上記光路切換手段によって上記再生光路から上記撮像光路へ切り換えて上記被写体を撮像し、該撮像した撮像画像から被写体のみを切り出し、該切り出した被写体と上記保存画像とを合成する画像合成手段とを備えている
ことを特徴とする投影機能付き撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の投影機能付き撮像装置において、
上記光路切換手段は、
反射鏡と、
切換スイッチと、
上記切換スイッチが操作されたときに上記反射鏡の角度を変える反射鏡駆動手段とを備えている
ことを特徴とする投影機能付き撮像装置。
【請求項3】
投影した画像と共に被写体を撮像する方法において、
撮像装置に保存された保存画像を投影面に投影し、
上記投影面の前に被写体が立った状態で上記被写体の位置決めをし、
上記位置決めをした状態で、上記撮像装置で上記保存画像を投影する再生光路から上記投影面及び被写体を撮像する撮像光路へ切り換え、上記保存画像が投影されていない投影面及び被写体を撮像し、
上記撮像装置内で、上記撮像した撮像画像から被写体のみを切り出し、該切り出した被写体と上記保存画像とを合成する
ことを特徴とする投影した画像と共に被写体を撮像する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−233961(P2011−233961A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99916(P2010−99916)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】