説明

投薬単位の投与方法および梱包容器

【課題】処方コンプライアンスを改善する、頓服経口薬などの、改良された投薬単位の梱包容器および投与方法を提供する。
【解決手段】投与ユニットを保持する梱包容器と梱包容器から投与単位を投与する方法である。梱包容器10は、カバー30と、少なくとも1つの投与単位を保持するようにそれぞれ構成された小部屋14を有する本体12と、を含む。小部屋は、本体上に円形配置を有する。梱包容器は、小部屋内に投与単位を封入するために本体12に取り付けられた複数のストリップ46を有するカバー30をさらに含む。各ストリップは、対応する小部屋の1つに対して位置し、対応する小部屋の1つから投与単位を放出するために個別に操作されるように構成される。本方法は、小部屋の1つへの開口のブロックを外すためにストリップ46の1つを操作するステップと、ブロックを外した開口を通じて小部屋から投与単位を取り出すステップと、含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、あらゆる目的でその明細書全体を参照することにより本願明細書に組み込まれる、2011年6月6日に出願された米国特許出願番号13/153,900に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、概ね、経口薬等の投薬単位の梱包容器と、梱包容器から患者への投薬単位で投与するための方法とに関する。
【0003】
ある所定の経口薬は、開業医から書面によるパラメータによって確立される所定の投与処方に従った「必要に応じて」または「頓服(PRN)」で患者に投与される。例えば、書面のパラメータは、投与の理由と、投薬の時間または頻度とを含んでもよい。頓服経口薬の投薬量が、その日の所定時間、または規則的な時間間隔での投与が決まっているわけではない。頓服経口薬の投与は、介護者や患者の裁量で行われる。従来の薬容器は、一般的には、頓服経口薬を使うまで貯蔵するために使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
処方コンプライアンスを改善する、頓服経口薬などの、改良された投薬単位の梱包容器および投与方法が、必要である。
【発明の効果】
【0005】
本発明の実施形態では、梱包容器が複数の投薬単位を保持するように提供される。梱包容器は、それぞれが少なくとも1つの投薬単位を保持するように構成された、複数の小部屋を含む本体を含む。小部屋は、本体の参照点に対して円形配置を有する。梱包容器は、さらに、小部屋内の投薬単位を封じ込めるための、本体に取り付けられる複数のストリップを有するカバーを含む。各ストリップは、対応する1つの小部屋に対して位置し、対応する1つの小部屋から投薬単位を放出するために個別に操作されるように構成される。
【0006】
本発明の別の実施形態では、方法が、複数の小部屋と、本体に取り付けられるカバーとを有する本体を有する梱包容器から複数の投薬単位を投与するために提供される。カバーは、小部屋の1つ内の少なくとも1つの投薬単位をそれぞれ封じ込める複数のストリップに分割される。本方法は、小部屋の1つのへ開口のブロックを外すためにストリップの1つを操作するステップと、ブロックが外された開口を通じて小部屋から投薬単位を取り出すステップとを含む。
【0007】
本明細書に組み込まれ、その一部を成す添付図が、上述の発明の概要と下記の実施形態の詳細な説明と一緒に本願の様々な実施形態を示し、本発明の実施形態を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本願の実施形態における梱包容器の上面斜視分解図である。
【図1A】図1に示す梱包容器の小部屋の1つの透視図である。
【図1B】図1の梱包容器の本体の上面図である。
【図1C】本発明の別の実施形態による梱包容器の本体の、図1Bと同様の上面図である。
【図2】図1の梱包容器の底面斜視分解図である。
【図3】外面が可視の、図1および図2に示す梱包容器のカバーの上面図である。
【図3A】図3の一部の拡大図である。
【図4】本体に接触する内面が可視の、図3のカバーの底面図である。
【図4A】図4の線4A−4Aに概ね沿ってとられた断面図である。
【図4B】図4の一部の拡大図である。
【図5】梱包容器のカバーおよび本体が一緒に取り付けられた、図1と同様の上面斜視図である。
【図6】梱包容器のカバーおよび本体が一緒に取り付けられた、図2と同様の底面斜視図である。
【図7】経口薬が小部屋に配置され、カバーが取り付けられ梱包容器を形成した後の梱包容器の上面斜視図である。
【図8】小部屋から対応する経口薬の取り出すための、小部屋の1つの開口を露出するためにストリップの1つをはがすことを図示する図7の梱包容器の上面斜視図である。
【図9】複数のストリップが削減された、本発明の別の実施形態によって構成されたカバーの図4と同様の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1、図1B、および図2の参照と、本発明の実施形態によると、経口薬梱包容器10は、複数の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28と、カバー30の形状の蓋シートとを有する本体12を含む。カバー30は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28を密封して閉じるよう本体12に結合される。例示的な実施形態では、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の数は8つである。各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、経口薬25の単位容量を受容し、保持するように構成されてもよく、例示的な実施形態における各投薬単位は、経口薬25の単位容量(すなわち、単位容量が全量または半量である場合)、または、経口薬25の一部(すなわち、単位容量が複数の投薬を含む場合)である。充填中、経口薬25は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の1つ以上に配置され、カバー30が本体12に取り付けられ、梱包容器10を形成する。ある実施形態では、経口薬は、全ての小部屋14、16、18、20、22、24、26、28に配置されなくてもよい。本体12、カバー20、および経口薬25を含む組立体(図5およの図6)は、環境汚染物の進入を防ぐように密封され、患者への次の分配を用意した状態である梱包容器を形成する。
【0010】
各経口薬25は、経口薬として分類され、頓服薬として分類され得る摂取可能な物質の任意のタイプであってよい。各経口薬25から成る摂取可能な物質は、患者の生理機能を修正し、処方箋またはカウンタ越しに分配される、調剤、薬剤、合成物、または医薬品を、単体または組合せで含み得る。頓服薬は、「必要に応じて」処方され、投与される薬である。一般的な頓服経口薬は、非ステロイド系対炎症薬、鎮痛剤、睡眠薬、精神安定剤、催眠剤、制吐剤、抗精神病薬、下剤、睡眠補助薬、気道薬、および消化管薬を限定することなく含む。経口薬25は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28内に収まるサイズである。単位容量は、一回の投与で患者に投与される摂取できる物質の量である。経口薬25は、丸薬、タブレット、カプセル、ジェル・カプセル、固形、薬用キャンディー、薬瓶、アンプル、液体、粉体、などの様々な投与形状で提供されてもよい。1つ以上の経口薬25は、個別のブリスターパックに収容され、次いで梱包容器10内に配置される単位容量であってもよい。
【0011】
小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、本体12の中央領域32を中心に配置された連続した空洞のように構成され、例示的実施形態では断面がくさび型である。小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、中央領域32から本体12の周囲33に向けて僅に外向きに、半径方向にずらされている。本体12は、複数のコーナー34、36、38、40を含む。
小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、本体12の外周33の内側に内接する多角形肩部44に囲まれる。中央領域32から肩部44へ半径方向に延在するランドまたはストリップ46は、隣接する二組の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の間に存在する。各ストリップ46の中心線は、中央領域32の中心45に至るように延在された場合、中心45で交差してもよい。肩部44は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28と、本体12の外周33との間に配置される。コーナー34、36、38、40は、肩部44と、本体12の外周33との間に配置される。中央領域32、肩部44、およびストリップ46の表面は、共通面に配置され、本体12の外面48を集合的に画定する。
【0012】
梱包容器10の本体12は、外面48に対向し、外面48を反映する内面49を含む。面48、49は、本体12の外周33に周りに延在するエッジで収束する。面48、49間の距離は、本体12の厚みを定義し、本体12へ目標とする剛性度または半剛性度を添えるように決められる。
【0013】
図1Bに最良に示すように、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、本体12上で位置または場所の円形配置を有し、参照円55の周りに配置される。特に、各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の参照点、または各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28に付随する円弧は、参照円55の周囲上に配置されてもよい。参照円55の中心は、中央領域32の中心45と、または、本体12の中央領域32内の別の点と一致してもよい。参照点または円弧は、各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28上で表面上同一の場所であってよい。例示的実施形態では、各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の参照円55の参照点は、コーナー60(図1A)が、全てのコーナー60が同一の半径で参照円55の中心から等距離で離間するように、端部65(図1A)と交差する位置である。しかしながら、別の参照円弧または参照点(例えば、各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28に付随する開口58(図1A)への重心)が、参照円55の直径が大きくなるように決定されてもよい。1つ以上の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、円形配置が維持される限り、参照円55の中心に対して、異なる半径位置を有してもよい。
【0014】
一般的に、円形配置を特徴とする参照円55は、複数の部分に分割されてもよい。各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、参照円55の中心を頂点として有する中心角を特徴とする一意的な部分内に位置してもよい。各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の中心角を画定する両側は、隣接する一対のストリップ46を通過して延在してもよい。ある実施形態では、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28が均一に間隔を開け、円形配置で分配されるように、一意的な部分それぞれの中心角が同一(例えば45°)である。
【0015】
表面48に垂直な視点から、本体12の外周33は矩形の幾何学的図形を有する、または、特定の実施形態では、略同一の長さの外周33の側端を有する正方形であってもよい。ある実施形態では、本体12は、約4インチの長さの側端を有する正方形の幾何学的図形を有する。このコンパクトなサイズは、患者または看護人が組み立てられ充填された梱包容器10をほとんどのシャツやブラウスのポケットに便利に入れること可能にする。
【0016】
梱包容器10の本体12は、例示的な実施形態ではコーナー34付近に配置されるブラインドくぼみポストを表現する形のインデックス機能51を有してもよい。または、インデックス機能51は、別のコーナー36、38、40に位置してもよい。インデックス機能41は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28と同一の方向に表面48の面から突出する。インデックス機能51は、例えば、経口薬25を充填するために梱包容器10を保持するために使用される道具に対する、本体12の回転配向に利用されてもよい。特定の例では、梱包容器10の一連の本体12は、小部屋14が、既知の場所に持続的に位置するように回転配向されてもよい。このようにすると、複数の異なる梱包容器10の角度配向が、充填中に所定の固定位置で小部屋14、16、18、20、22、24、26、28を配置するために再現可能に確立され得る。
【0017】
図1Aに最良に示すように、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28を代表する小部屋14は、底壁50と、底壁50に向けて表面48から突出する側壁52、54、56とを含む。側壁52は、コーナー60で側壁54に物理的に結合または接続し、側壁56は、コーナー62で側壁52に物理的に結合または接続し、かつ、側壁56は、コーナー64で側壁54に物理的に結合または接続する。同様に、側壁52、54、56は、対応するコーナーに沿って底壁50に結合する。側壁52、54は、本体12の外周33に向けてストリップ46に平行に延在する。側壁52および側壁54は、略同一の長さを有してもよく、かつ、各側壁52、54は、側壁56より長くてもよい。
【0018】
小部屋14の底壁50および側壁52、54、56は、小部屋14内に置かれる経口薬25と接触する内面63と。壁50、52、54、56の厚みによって経口薬25から分離される外面69とを有する。端部65で表面48と結合する内面63は、端部65に渡って表面48に連続する。端部65は、中心45に対して内側の半径上の中央領域32と、外側の半径上の肩部44とによって画定され、近接する一対のストリップ46によって周囲が画定される。表面49に結合する外面69は、表面49に連続する。小部屋14の内面63は、表面48の面に対して凹み、小部屋14の外面69は、表面49の面から突出する。
【0019】
コーナー60、62、64は、内面63上では内側コーナーであり、外面69上では外側コーナーである。コーナー60は、コーナー62、64より中央領域32により近くに配置される。コーナー60は、側壁52の長さだけコーナー62から離間し、側壁54の長さだけコーナー64から離間する。コーナー62、64は、コーナー60より外周33により近くに配置され、コーナー60から側壁54、56の長さだけ表面上離間する。コーナー60は、例えば45°といった側壁52、54間の含まれる角または内角を特徴とする。他のコーナー62、64の内角または含まれる角は、略同一であってもよい。
底壁50に垂直な支店から見た際、小部屋14の側壁52、54、56は、三角形の配置であり、開口58は、三角形に幾何学形状を特徴とする。
【0020】
壁50、52、54、56の内側の空間は、表面48内に確定され、端部65によって周囲が画定された開口58を通じてアクセスされる。経口薬25は、本体12から開口58を通じてアクセスされる。開口58は、表面48の面で決められた断面を有し、底壁50は、開口58の断面面積より若干小さい表面積を有する。面積の差を適合するために、コーナー60、62、64は、表面48から底壁50に向けた方向に幅が先細になっている。
【0021】
側壁52、54のそれぞれの内面間の距離または離間として測定される小部屋14の幅は、コーナー62、64から、コーナー60付近で最小幅になる中央領域32の中心45に向けて狭くなる。ある実施形態では、小部屋14の幅は、コーナー60からの距離が大きくなるにつれ、単調に小さくなってもよい。小部屋14は、表面48の面から底壁50の内面まで測定される深さを含む。ある実施形態では、小部屋14の深さは、底壁50の内面における表面に亘って均一である。小部屋14の深さおよび幅は、複数の異なるサイズおよび形状の経口薬25を受容し保持するために選択される。様々な実施形態では、小部屋14の深さは、13mm〜17mmの範囲であり、小部屋14の最大幅は、29mm〜33mmの範囲であってよい。
【0022】
側壁56は、側壁56から小部屋14内に突出する小さな突起から成る入れ子分離機能66を含んでもよい。使用前、複数の梱包容器10の本体12は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28が入れ子になった状態(すなわち、互いの中に収まる)で積み重ねられてもよい。入れ子分離機能は、本体12がきつく入れ子になり、本体12を積載から1つに分離することを困難にすることを防ぐ。ある実施形態では、各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の側壁56が入れ子分離機能66を含んでもよい。または、入れ子分離機能66は、全ての小部屋14、16、18、20、22、24、26、28に設けられなくてもよい。入れ子分離機能66は、通常、本体12が形成される際に形成され、本体12を形成するために使用される型の特徴を表す。
【0023】
梱包容器10の本体12は、ポリ塩化ビニル(PVC)などのポリマーから成る薄いシートから形成されてもよい。薄いシートから成るポリマーは、光透過に不透明、半透明、透明であってよい。シートは、成形または従来方式で加工されて小部屋14、16、18、20、22、24、26、28を製造する。例えば、本体12は、薄い熱成形工程によって作られ、この工程で、熱可塑性ポリマーの薄い規格シートが、成形しやすい形成温度まで予熱され、型で特定形状に形成され、その剛性を取り戻すように冷却され、そして、形状にトリミングされる。本体12を形成するために熱成形工程に使用される薄い規格シートは、ロール材料から熱形成工程に供給されてもよい。
【0024】
図3、図3A、図4、図4Aおよび図4Bを参照すると、カバー30は、梱包容器10の本体12と略同一の幾何学形状および寸法を有する。カバー30は、本体12に取り付けられる表面80と、本体12に取り付けられない第2の表面82とを有する。特に、カバー30の表面80は、本体12の表面48に取り付けられ、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28を密封し、これにより、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28内に経口薬25を密封する。カバー30が、本体12に取り付けられると、側壁52、54、56は、カバー30の表面80から離れる方向に突出する。梱包容器10が組み立てられると(図5および図6)、表面82は観察者に可視であり、環境要素に露出される。
【0025】
梱包容器10のカバー30は、ポリプロピレンなどのポリマーをと紙とを混ぜたような合成材料から成ってもよい。表面82の垂直な視点から、カバー30の外周102は、本体12の外周33と一致する、長方形の幾何学形状を有してもよい。特定の実施形態では、カバー30の周囲102は、略同一の長さの外周33の側端を有する正方形であってもよい。通常、カバー30は、データ欄120、122、124内の情報のコントラストを出すために光の透過に対して不透明であるが、半透明または透明であってもよい。
【0026】
カバー30の表面80は、図4Aに示すようにコーティング84を含んでもよく、コーティング84は、本体12の肩部44、ストリップ46および中央領域32にカバー30を解放可能に取り付けるために使用される。カバー30の表面82は、カバー30の厚みによって表面80上のコーティング84から分離される。第2の表面82は、表面80にコーティング84を塗布する塗布工程の結果として存在し得る、無視できる量の散在する残留物以外に、コーティング84内の物質を表面上有さない。別の変形には、表面48の肩部44の幅、ストリップ46の幅、および中央領域32の面積が、粘着レベルを設定するために調整され、これにより、カバー30の取り外しに対する抵抗力が設定される。
【0027】
カバー30は、開口86、開口86から外向きに広がる複数の折線または破線88a〜88h、および、本体12から別々に取り外し可能な複数のストリップ90a〜90hを含む。例示的な実施形態では、ストリップ90a〜90hは、略三角形の形状である。開口86は、表面80から表面82まで延在し、カバー30の一部を押し外すことによってカバー30に作り出されてもよい。開口86は、カバー30の中心であってよい参照点85を囲む内端を画定する。本体12の中央領域32の一部は、開口86を通じて露出される、開口86は、任意の多種多様な形状を有してもよく、ストリップ90a〜90hの先端が湾曲されなくてもよいため、若干スカラップ形にされてもよい。例示的実施形態では、開口86は、カバー30の幾何学中心に中心を置かれ、ストリップ90a〜90hの先端が平坦であるため、八角形形状を有する。
【0028】
図3、図3A、図4、図4Aおよび図4Bを連続して参照すると、破線88a〜88hは、カバー30の大部分をストリップ90a〜90hに分割または区分化する。各ストリップ90a〜90hは、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の1つと空間的に関連付けられ、対応する開口58を塞ぎ、対応する経口薬25をそこに閉じ込める。ストリップ90a〜90hは、小部屋の開口58として略同一の平面幾何学形状(例えば三角形)を有し、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28として略同一の円形配置を有する。各ストリップ90a〜90hの比較的狭い先端は、参照点85に近接して位置する。各ストリップ90a〜90hは、カバー30の外周102が近づけられるにつれ、または同等に参照点85からの距離が長くなるとともに広がる。円周に隣接する破線88a〜88hの各対は、ストリップ90a〜90hの1つを画定し、破線88a〜88hの1つは、隣接するストリップ90a〜90hの各対の間に配置される。
【0029】
各破線88a〜88hは、目打ちまたはスリット92と、スリット92と同じ直線状に一直線になった目打ちまたはスリットの線94を含む。各スリット92は、対応するスリット94のセットより、カバー30の参照点85の近くに位置し、また、スリット92は、参照点85とスリット94との間に配置される。スリット94それぞれは、スリット92と異なる長さを有し、特に、スリット94それぞれは、スリット92より長さが短い。各スリット92およびスリット94は、カバー30の全厚みを通じて切断されていてもよいし、または、カバー30の厚みを部分的にだけ通じて切断されていてもよい。各破線88a〜88hの隣接するスリット94の対は、図3Aに最良に示すように、複数のランド98の1つそれぞれによって長手方向に分離される。各破線88a〜88hにおいて、ランド98の1つは、スリット92と、スリット92に最も近くにあるスリット94との間に配置される。スリット94は、広範囲の長さおよび切断部:ランド比によって特徴付けられてもよい。様々な実施形態では、スリット92は、10.0mm〜30.0mmの長さを有してもよく、また、各スリット94は、0.5mm〜3.0mmの長さを有してもよく、また、スリット94の切断部:ランド比は、0.5:1〜3:1の範囲であり得る。別の実施形態では、各破線88a〜88hは、1つ以上のスリット94を含んでもよい。
【0030】
カバー30の各破線88a〜88hは、本体12のストリップ46の1つと概して揃っている。破線88a〜88bの隣接する対間の分離は、開口86の端からの距離が長くなるにつれ長くなる。各破線88a〜88hは、表面48と接触する、表面80の第1および第2部分にストリップ90a〜90hの1つを分離する。分離されたストリップ90a〜90hそれぞれの第1部分は、破線88a〜88hぞれぞれの一側の表面48に取り付けられ、分離されたストリップ90a〜90hそれぞれの第2部分は、破線ぞれぞれの反対側の表面48に取り付けられる。ストリップ90a〜90hそれぞれを第1および第2部分に分離することは、各ストリップ90a〜90hが、隣接し傍らにあるストリップ90a〜90hが基本的に影響されず、本体12に取り付けられたままの間に、少なくとも部分的に移動されることを可能にする。各破線88a〜88hは、側壁52、54の長さを超える長さで、本体12の各ストリップ46に平行な半径方向に延在する長さを有してもよい。
【0031】
各スリット92は、開口86と交差し、その結果、プル・タブ100が、隣接するスリット92の各対の間の各ストリップ90a〜90hの一部によって画定される。コーティン グ84は、プル・タブ100が本体12に引っ付かないように塗布される。各プル・タブ100は、指爪で、あるいはフラットウェア(例えばナイフ)または爪やすりなどのモノまたはモノの補助で、本体12に対して持ち上げられ得る。持ち上げられると、各プル・タブ100は、ストリップ90a〜90hの1つを移動するためにカバー30の外周102および本体12の外周33に向けた移動により操作され得る。スリット94は、カバー30の外周102に達する前に止まり、これにより、ストリップ90a〜90hをはがすことは、カバー30が肩部44に取り付けられる領域には通常侵入しない。
【0032】
破線88a〜88hの形状、デザイン、角度、および/または形式は、各実施形態に示す構造から異なってもよい。カバー30を製造するために使用される材料の組成および厚みななどの設計要素は、各ストリップ90a〜90hが、隣接する小部屋の入口開口を露出することなく、各小部屋の入口開口を露出するようにきれいに移動されことを確かにするために、切断部:ランド比、スリット92、94の目付けの平行線の使用、極小目付けまたはドットの使用などのスリット92、94の特性に影響するかもしれない。各ストリップ90a〜90hをはがすことが、対応する破線88a〜88hに沿って引きはがすことでも、そうでなくてもよく、1つまたは両方の引きはがしは、破線88a〜88hの経路に沿った制限から外れてもよく、代わりにストリップ90a〜90hの一部を通して伝播してもよい。ストリップ90a〜90hは、通常、はがし工程によってカバー30から移動される。
【0033】
図3に最良に示すように、ストリップ90a〜90hは、カバー30の位置または場所の円形配置を有し、開口86の内端と同一である参照円の周囲を中心に配置される。特に、各ストリップ90a〜90hの参照点、または各ストリップ90a〜90hと関連する円弧は、参照円の周囲上に配置されてもよい。例示的な実施形態では、各ストリップ90a〜90hの参照点の参照点は、ストリップ90a〜90hが中心とする、カバー30上の参照点85に隣接する各プル・タブ100の先端とみなされる。
【0034】
ストリップ90a〜90hは、隣接する破線88a〜88hの対間で画定される各扇形を有するパイの形の扇形として配置される。ある実施形態では、各扇型の中央角は、同じ(例えば45°)であってもよく、これにより、ストリップ90a〜90hは、円形配置において均等に、円周に離間し、分配される。ストリップ90a〜90hを含む扇形は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28を含む扇形より若干幅が広く、これは、本体12のストリップ46へのコーティング84によって介在される密封を実現する必要があるためである。各ストリップ90a〜90hのプル・タブ100は、側壁52、54間のコーナー60に近接して位置し、これにより、各ストリップ90a〜90hの幅狭い部分が、小部屋の開口58の幅狭い部分に近くなる。各実施形態の適合する三角形形状において、各ストリップの90a〜90hの幅を広げることは、側壁54、54の離間を広げることと適合し、これにより、各小部屋の開口58が、隣接する破線88a〜88hの対間に内接する。
【0035】
各ストリップ90a〜90hは、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の1つの開口58を遮る、または塞ぐようにカバー30上に位置し、これにより、各開口58は、障壁によって防がれ、経口薬25は、ストリップの移動なしに開口58を通じて放出され得ない。各ストリップ90a〜90hは、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28それぞれから経口薬25を放出するためにそのプル・タブ100を使用して個別に操作されるように構成される。操作は、本体12と各ストリップ90a〜90hとの間のコーティング84によって提供される取り付け(例えば粘着力)を超える力をかける。他のストリップ90a〜90hから独立して各ストリップ90a〜90hそれぞれを個別に、かつ連続して移動できることは、各経口薬25がPRN経口薬のような投与のために解放され放出されることを可能にする。特に、ストリップ90a〜90hの1つの移動は、障害物を移動することによって小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の1つへの開口58のカバーを外し、また、本体12の操作(例えば部分的または全反転)が、梱包容器10内への封入から経口薬25を放出することを可能にする。
【0036】
カバー30は、表面80の前面領域に亘ったコーティングとして事前に塗布された、コーティング84が粘着性のもの(例えば、粘着剤)であるロール材から形成されてもよい。ある実施形態では、ロール材は、コーティング材とコーティング84を覆う取り外し可能な裏地(図示せず)とを有するラベル材であってもよい。ある実施形態では、カバー30は、ロール材を切断する押し抜き機によって形成されてもよく、破線88a〜88hは、各カバー30が押し抜き機で切断される際に形成されてもよい。
【0037】
ある実施形態では、コーティング材84は、恒久的に粘着性のある粘着剤から成り、リリース裏地と併せて使用される。または、コーティング84は、それ自体にのみ粘着性があるコールド・シール粘着剤からなる。しかしながら、この実施形態は、粘着連結に表面80上に属するコールド・シール粘着剤を設けるために、適合するコールド・シール粘着剤と同一物で本体12の表面48をコーティングする必要がある。別の実施形態では、表面80上のコーティング84内の物質は、最終的な結合力に達するために高温かつ/または圧力をけられた状態で規定された時間の加熱される必要がある、熱活性粘着剤であってもよい。
【0038】
コーティング84は、組成物質または材料の粘着姓を選択的に減少させるように変更されてもよい。特に、コーティング84が粘着材から成る場合、ニスなどの弱める材料が、表面80の全面領域に塗布(例えば印刷によって)されてよい。弱める材料は、コーティングの粘着性、また、これにより、カバー30の本体12の表面48への粘着性を調整するために機能する。
【0039】
例示的実施形態では、弱める材料は、その幾何学形状(例えば三角形形状)と、本体12の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28への開口58のパターンと一致するコーティング84の領域110a〜110hを形成するように選択的にパターン化されてもよい。各領域110a〜110hは、破線88a〜88hの隣接する対間に円周に位置し、これにより、各領域110a〜110hは、ストリップ90a〜90hの1つの上に物理的に配置される。各領域110a〜110hは、カバー30の参照点85および開口86と、カバー30の外周102との間に半径方向に位置する。代替実施形態では、コーティング84を成す材料の分配は、組成物質が、領域110a〜110h内のカバー30の表面80に塗布されないように選択的にパターン化される。
【0040】
領域110a〜110hは、好ましくは、薬25と接触する上で粘着性がない、または、ごくわずかな粘着性があるように弱める材料によって修正される。また、領域110a〜110hは、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の円形配置に一致するように中心に円形配置において設けられる。従って、カバー30のコーティング84は、表面82の表面積の全域の異なる位置で異なる粘着性のレベルを示す。カバー30は、本体12(図5および図6)に結合され、各領域110a〜110hは、本体12の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の1つへの開口58の場所に沿って空間的に配置される。
【0041】
または、リリース裏地が、カバー30を形成するために使用されるラベル材上に存在する場合、リリース裏地は、カバー30上にある間に押し抜き機で切断され、リリース裏地のセクションを確定してもよく、このリリース裏地のセクションは、領域110a〜110hとして機能し、本体12の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28への開口58の場所と選択的に関連付けられる場所を有する。ある実施形態では、リリース裏地のこれらのセクションは、開口58の形状と、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の配置と一致し、これにより、領域110a〜110hに類似または同一の外観を有する。例示的実施形態では、リリース裏地のセクションは、領域110a〜110hの三角形形状と一致する三角形形状を有するようにパターン化されてもよい。リリース裏地のセクションは、コーティング84と薬25のあらゆる粘着を除外するだろう。領域110a〜110hとしての役割を果たすリリース裏地のセクションは、リリース裏地の残部が、本体12にカバー30を取り付けるためにコーティング84を露出するように移動された後、カバー30上のコーティング84に粘着されたままである。使用において、リリース裏地の各セクションは、ストリップ90a〜90hの対応する1つが移動される際、移動される。
【0042】
図4Bに最良に示すように、各ストリップ90a〜90hは、プル・タブ100が、本体12の表面48との減少した粘着力、または、極僅かな粘着力を有するようにコーティング84が変更された領域112を含む。各領域112は、カバー30の参照点85および開口86に近接して位置する。コーティング84が、粘着剤からなる場合、領域112は、弱める材料の選択的な適用によって、領域112が、選択的に粘着性がないように粘着性の塗布をパターン化することよって、または、各領域112内のコーティング84がリリース裏地の打ち抜き片によって選択的に覆われてように、形成されてもよい。コーティング84は、各領域110a〜110hとストリップ90a〜90hの対応する1つの領域112との間の狭いストリップ内に存在し、これにより、カバー30は、各コーナー60付近の表面48で密封される。
【0043】
カバー30の表面82は、情報を含むデータ欄120、122、124、124と、機械可読マーク128、130と、を含んでもよい。データ欄120、122、124、124および機械可読マーク128、130は、経口薬が処方された患者に特定するようにカスタマイズされ、従って、梱包容器10、その経口薬の内容、および、患者に関する情報を含んでもよい。
【0044】
各データ欄120、122、124、124は、任意に数字およびアルファベット文字の組合せを有するシンプルテキストなどの人間に解読できるテキストと、人間により分類され理解され、かつ、読者へ情報を伝えるように文法的に構成され配置された付随的なシンボルとを含んでもよい。機械可読マーク128、130は、明るい背景と、明るい背景にパターン化されて配置された暗い情報要素と、を含む、一次元バーコードまたは二次元バーコードを備えてもよい。データ欄120、122、124および機械可読マーク128、130は、カバー30の表面82に適用される従来の印刷技術または別のもの使用して印刷されてもよい。例えば、データ欄は、カバー30が本体12に組み立てられる前に表面82に従来のプリンター(例えば、ラベル印刷機)で直接印刷されてもよい。
【0045】
データ欄120における人間が解読できるテキストは、患者の名前、患者の誕生日、患者の性別、患者の電話番号、患者の住所、処方番号、および/または分配日などの患者に関する情報を含んでもよい。この情報は、梱包容器10に関連する患者の名前が正しいかを確認するために使用されてもよい。データ欄122内の人間が解読できるテキストは、梱包容器10内の経口薬25に関する情報を含んでもよい。データ欄122はストリップ90a〜90hそれぞれの上に存在する。各データ欄122内の配向、配置、テキストラインの表現は、同一の経口薬25が各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28内に存在するため、主に同一であってもよい。しかしながら、例えば、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の対応する1つが充填されない場合、1つ以上のストリップ90a〜90h上のデータ欄122内のテキストは異なってもよい。データ欄122内の情報は、経口薬名、消費期限、ロット番号、薬局名、および強度を限定することなく含んでもよい。データ欄124内の人間が解読できるテキストは、梱包容器10を充填した薬局または施設に関する情報を含んでもよい。
【0046】
機械可読マーク128、130は、1つ以上のデータ欄120、122、124から選択された情報を記号化してもよい。機械可読マーク128、130は、機械可読マーク128、130を読み、画像化し、または、スキャンし、そのデータを、個々の梱包容器10を追跡する、および/または認証するのに利用可能なデジタル形式に変換できる適切な電気機器を装備したスマートフォン、視覚システム、またはバーコードリーダ等の機械に利用される。
【0047】
図5および図6を参照すると、カバー30は本体12と組み立てられて、経口薬25(図8)を含む梱包容器10を形成する。本体12へのカバー30の取り付けは、経口薬25が小部屋14、16、18、20、22、24、26、28内に配置されてから行われる。組立体は、経口薬25が患者に投与されるまで、患者および販売店に分配される経口薬25を確実に保持する。
【0048】
符号が図1〜図8の同様機能を意味し、別の実施形態における図1Cを参照すると、本体12の中央領域32、ストリップ46、および肩部44には、破線42が設けられてよい。破線42の場所は、カバー30の破線88a〜88hの場所と空間的に相関がある。
破線42を足す本体12への変更は、各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28が本体12から切り分けられることを可能にする。対応する各ストリップ90a〜90hが表面48に取り付けられたままで開口58を塞いでいるため、経口薬25は、切り分けられた小部屋14、16、18、20、22、24、26、28内に依然として密封されている。
【0049】
符号が図1〜図8の同様機能を意味し、別の実施形態における図9を参照すると、カバー30は、より少ない小部屋14、16、18、20、22、24、26、28における環境下で変更されてもよい。例えば、複数の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、経口薬が充填されないままであってもよく、ある特定の実施形態では、隣接する複数の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28が、経口薬が充填されないままであってもよい。この場合、いくつかのストリップ90a〜90hは、カバー30の構造から除外され、かつ、充填されていない小部屋を覆う表面を有するカバー30の表面82のセクションは、処方番号、患者名などの梱包容器10の印刷された共通情報を受容してもよい。データ欄122(図3)内の情報は、残りのストリップ90a、90e〜90h上の表面82のセクション上だけに印刷されるだけであろう。
【0050】
しかしながら、PRNのスクリプトが、異なる特定の実施形態において「必要に応じて2つ摂取」と書かれている場合、それぞれが5つの経口薬25を含む12個の梱包が、60投与のスクリプト量を提供するように分配されてもよい。
【0051】
スリット94のこれらの周囲延長150、152は、図9に示すように、カバー30上に非直線または曲線を成す経路を有してもよい。特に曲線を成す経路の湾曲した線は、本体12の下にあるコーナー62、64に沿って中延在してもよく、また、破線88a〜88hの直線経路と対照を成してもよい。また、破線88a〜88hのいくつかの部分は、一組の二重の破線を含んでもよい。
【0052】
破線88a〜88hの全てまたは一部は、微穿孔を備えてもよい。微穿孔は、1インチに100ほどの密度を有する微細な穿孔の高密度な配置であり、きれいな破断を可能にするように設計される。微穿孔は、種々の方法がある中で、加熱ありまたはなし、静電放電、またはレーザードリルを有する機械的針穿孔によって形成される。
【0053】
領域110a、110e〜11hとして機能するリリース裏地のセクションを確定し、本体12の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28への開口58の場所と選択的に関連する場所を有するために、リリース裏地はカバー30上にある間に打ち抜かれる。リリース裏地は、例えば、カバーの容易な取り外しを可能にするシリコーン・コーティングを有する。しかしながら、本体12にカバー30を取り付けるために、コーティング84を露出するようにリリース裏地を除去する一方、領域110a、110e〜110hは、カバー30にコーティング84によって取り付けられたままである。領域110a、110e〜110hは、経口薬25が、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28から取り出される前にコーティング84に引っ付くことを防止する。
【0054】
実用において、図1〜図8を参照すると、本体12の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、薬局または別のタイプの充填施設で必要な経口薬25が充填される。特に、経口薬25の1回分の投与が、図8に最良に示すように、対応する開口58を通じて各小部屋14、16、18、20、22、24、26、28内に挿入され、そこ存在し得る。小部屋14、16、18、20、22、24、26、28には、手作業、半自動、または自動工程のいずれかによって経口薬25が充填される。ある実施形態では、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の1つに挿入された各経口薬25は、他の単位用量と等しい単位用量である。別の実施形態では、1つ以上の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28は、複数の単位用量の経口薬を含んでもよい。梱包容器10が充填され密封された状態において、本体12の1つ以上の小部屋14、16、18、20、22、24、26、28が、充填されず空のままであってもよいことが理解されるだろう。例えば、小部屋14、16、18、20、22、24、26は、充填され、小部屋26、28は充填されてなくてもよい。
【0055】
小部屋14、16、18、20、22、24、26、28に経口薬25が投入された後、カバー30が本体12に取り付けられ、図5および図6に最良に示すような組立体を形成する。取り付け(例えば粘着接合)は、本体の表面48とカバー30の表面80との間に配置されるコーティング84によって実現する。密封状態において、梱包容器10は、環境汚染物の進入および経口薬25の損失に対して閉じられている。密封状態において、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28が、互いから隔離される。経口薬25は、異なる経口薬25の混入を防ぐために封入され隔離される。経口薬25の隔離は、経口薬25が隔離されず、一緒に混入するかもしれない従来の梱包容器と対照を成す。
【0056】
梱包容器10は、カバーされた小部屋14、16、18、20、22、24、26、28内に封入された経口薬25と共に薬充填施設から別の場所(例えば患者の住居いる患者に送られる)に移送され得る。経口薬25は、患者に投与されるまで各梱包容器10内で貯蔵される。
【0057】
患者の場所で、かつ、経口消費の前に、各経口薬25は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の1つから充填に使用したのと同じ開口58を通じて取り出され得る。そのために、梱包容器10は、梱包容器10内に含まれた経口薬が処方された患者、または、患者の介護者に利用可能である。患者または患者の介護者は、小部屋14、16、18、20、22、24、26、28間の隙間に下から挿入された指と、少なくともいくつかの小部屋14、16、18、20、22、24、26、28の外面69に接触する手の平とで片手で梱包容器10を掴むことができる。もう一方の手で、患者または患者の介護者は、彼らの指先を使ってプル・タブ100の1つをつまんで持ち上げる。患者は、プル・タブ100をつまむのに、補助するモノを使ってもよい。隣接する破線88a〜88hの間の各スリット92は、プル・タブ100を持ち上げるのを促進する。この場合、ストリップ90aのプル・タブ100は、ストリップ90aを操作して小部屋14を開けるためにつままれる様子が図示されている。
【0058】
持ち上げられると、ストリップ90aのプル・タブ100は、図7の片側矢印によって図示される、参照点85からカバー30の外周102に向けた方向における、カバー30に対する動作によって操作され得る。プル・タブ100の動作によって、ストリップ90aを区切っている破線88a、88hに沿った引き裂きが始まる。引き裂きは、スリット94の線に概ね沿った、破線88a、88hに沿って伝わる。引き裂きは、裂け目を伝えるように、破線88a、88hからストリップ90aの内部に逸れる。ストリップ90aは、コーティング84によって生成された本体12とカバー30との間の付着に打ち勝つことによって本体12から次第にはがされる。ストリップ90aの操作は、図8に最良に示すように、小部屋14への入口で開口58のブロックを外す。
【0059】
ある実施形態では、ストリップ90aが移動され、次いで患者または患者の看護人が梱包容器10を引っくり返すことによって経口薬25を分配する際、本体12が直立状態に配向される。経口薬25は、ここでは、ブロックを外された小部屋14の開口58を通じて小部屋14から放出される。次いで、取り出された経口薬25は、患者に従来どおりに投与される。
【0060】
カバーストリップ90aまたはカバーストリップ90aの一部は、摂取または梱包容器10との取り決めのしるしなど、梱包容器10との相互作用のしるしとして使用されてもよい。例えば、移動されたストリップ90aまたはストリップ90aの一部は、薬物管理のログに分類されて使用されてもよく、患者に薬剤服用コンプライアンスを確約するステップとして追跡フォーム上に記録されてもよい。
【0061】
経口薬25は、必要に応じて梱包容器10から患者へ投与される。追加的な経口薬25は、小部屋14に関連して上述したのと同様に小部屋14、16、18、20、22、24、26、28から個別に分配される。梱包容器10の経口薬25が無くなった際、患者または患者の介護者は、再使用不可能な梱包容器10を便利の破棄することができる。
【0062】
梱包容器10は、施設外(例えば住居または居住施設)設定において患者に提供されてもよい。ある実施形態では、患者は、病院、リハビリセンター、または、介護施設などの移行期治療施設にいる間に、識別されてもよく、また移行期治療施設から出た後の自宅/住居配送サービスプログラムに参加するように要請されてもよい。経口薬25は、患者の担当医から処方され、薬剤師の管理を有するサービスプログラムの提供者によって充填される。サービスプログラムの提供者は、梱包容器10に経口薬25を梱包容器し、患者の自宅へ梱包容器10を送達する責任がある。別の実施形態では、患者は、直接的な広告によって、患者が所属する機関との同意によって、雇用する会社、またはかつて患者を雇用した会社との同意によって勧誘されてもよい。
【0063】
または、梱包容器10は、老人ホーム(ALF)、高度看護施設(SNF)、および、自立生活施設(ILF)などのシニア住宅に在住する間における患者による使用をターゲットにしてもよい。高度看護施設では、救急処置、およびリハビリサービスが、各患者に提供される。合同の食事、娯楽、および活発シニア生活活動を有する複数家族環境の形をとる、独立生活施設に住む患者には、介護は通常提供されない。また、自立生活施設は複数家族環境の形をとるが、一般扶助が日常生活活動のために提供される。
【0064】
梱包容器10は、米国特許出願番号13/153,900に記載されるような小部屋14、16、18、20、22、24上にしるしを具備してもよく、また、米国特許出願番号13/153,900に記載されるようなカートン内に梱包容器されてもよい。
【0065】
本明細書の、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「上げる」、「下げる」などの用語への普及は、枠組みを確立するために限定することなく例としてなされる。種々の別の枠組みが、本発明の実施形態を説明する目的で同等に採用されてもよいことが、当業者には理解されるだろう。
【0066】
要素が、別の要素に「取り付けられる」、「連結される」、または「結合される」と説明される際は、要素が別の要素に直接連結または結合されるか、または、1つ以上の介在要素が存在してもよい。一方、要素が「直接取り付けられる」、「直接連結される」、または「直接結合される」と説明される際は、介在要素は存在しない。要素が、別の要素に「間接的に取り付けられる」、「間接的に連結される」または「間接的に結合される」と説明される際は、少なくとも1つの介在要素が存在する。
【0067】
本願で使用される専門用語は、特定に実施形態だけを説明することを目的とし、発明を限定することを意図しない。本願で使用されるように、単数形の表記は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、同様に複数形を含むことを意図する。「備える」および「備えている」との用語は、本明細書内の使用では、述べられた特徴、数字、ステップ、操作、要素、および/または部品の存在を特定するが、1つ以上の別の特徴、数字、ステップ、操作、要素、部品および/またはその類の存在または追加を除外するものではないことがさらに理解されるだろう。さらに、用語「含む」、「有している」、「有する」、「具備する」、「から成る」、またはその変形は本明細書または特許請求の範囲で使用される範囲で、これらの用語が、用語「備える」と同様に包括的であることを意味する。
【0068】
本発明が様々な実施形態の描写によって図示され、また、これらの実施形態はかなり詳細に説明されてきたが、添付する特許請求の範囲をこれらの詳細に制限すること、または、いかなる点においても限定すること本出願人の意図ではない。追加的な利点および変形は、当業者には容易に思われるだろう。従って、より広い側面における本発明は、示され説明された、特定の詳細、代表的な方法、および、図示された例に限定されない。よって、出願人の発明概念全体の精神または範囲から逸脱することなく、このような詳細から展開されてもよい。
【符号の説明】
【0069】
10 梱包容器
12 本体
14 小部屋
25 経口薬
30 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の投与単位を保持するための梱包容器であって、
少なくとも1つの前記投与単位を保持するようにそれぞれ構成される複数の小部屋を含む本体であって、前記小部屋は、前記本体上の参照点に対して円形配置を有する、本体と、
前記小部屋内に前記投与単位を封入するための本体に取り付けられる複数のストリップを含むカバーであって、前記ストリップそれぞれが、前記小部屋のそれぞれに対応して位置し、かつ、前記小部屋のそれぞれから前記投与単位を放出するために個別に操作されるように構成される、カバーと、
を含むことを特徴とする梱包容器。
【請求項2】
前記ストリップは、前記小部屋の円形配置と空間的に一致する円の扇形として配置されることを特徴とする請求項1に記載の梱包容器。
【請求項3】
前記カバーは、前記本体に取り付けられる第1の表面と、前記第1の表面と前記小部屋との間の第2の表面と、を含み、
前記第1の表面上のデータ欄をさらに含み、前記データ欄は人が可読なテキストから成ることを特徴とする請求項1に記載のカバー。
【請求項4】
前記データ欄は、前記ストリップの1つ関連する第1の表面の一部上にあることを特徴とする請求項3に記載の梱包容器。
【請求項5】
前記カバーは、複数の破線を含み、前記ストリップそれぞれは、前記破線の隣接する対によって画定されることを特徴とする請求項1に記載の梱包容器。
【請求項6】
前記カバーは、前記本体に取り付けられる第1の表面と、前記第1の表面と前記小部屋との間の第2の表面と、前記第1の表面から前記第2の表面まで前記カバーを通じて延在する開口と、を含み、前記破線が前記開口と交差することを特徴とする請求項5に記載の梱包容器。
【請求項7】
前記開口は、通常円形であり、前記カバーは外周を有し、前記破線は、前記開口の端から前記外周に向けて半径方向に延在し、前記開口の端から距離が大きくなるにつれ前記破線の隣接する対間の離間距離が大きくなることを特徴とする請求項6に記載の梱包容器。
【請求項8】
前記開口に近接する各ストリップの一部が、プル・タブを画定することを特徴とする請求項6に記載の梱包容器。
【請求項9】
前記破線それぞれは、互いに線状配列を有する複数のスリットを含むことを特徴とする請求項5に記載の梱包容器。
【請求項10】
前記複数のスリットは、複数の第1のスリットと、前記第1のスリットより長い第2のスリットと、とを含むことを特徴とする請求項9に記載の梱包容器。
【請求項11】
前記第1のスリットおよび第2のスリットは、同線状に配置されることを特徴とする請求項10に記載の梱包容器。
【請求項12】
前記カバーは、前記本体に取り付けられる第1の表面と、前記第1の表面と前記小部屋との間の第2の表面と、前記第1の表面から前記第2の表面まで前記カバーを通じて延在する開口と、を含み、前記破線それぞれの前記第2スリットが前記開口と交差することを特徴とする請求項10に記載の梱包容器。
【請求項13】
前記小部屋それぞれは、第1の側壁と、第1のコーナーで前記第1の側壁に結合される第2の側壁と、を有し、前記第1および第2の側壁は、前記破線の隣接する対間に配置されることを特徴とする請求項5に記載の梱包容器。
【請求項14】
前記本体は、複数の破線を含み、前記小部屋それぞれは、前記本体の隣接する破線の対間に配置され、前記本体の前記破線それぞれは、前記カバーの前記破線の1つと概ね揃えて配置されることを特徴とする請求項5に記載の梱包容器。
【請求項15】
前記小部屋および前記ストリップは、数値的に等しいことを特徴とする請求項1に記載の梱包容器。
【請求項16】
請求項1に記載の梱包容器と前記投与単位とを備える組立体。
【請求項17】
前記投与単位それぞれは、一服分を備えることを特徴とする請求項16に記載の組立体。
【請求項18】
前記投与単位は、同一の摂取可能物質から成ることを特徴とする請求項16に記載の組立体。
【請求項19】
前記投与単位は、一種類の経口薬であることを特徴とする請求項18に記載の組立体。
【請求項20】
本体を有する梱包容器から複数の投与単位を投与する方法であって、前記本体は、複数の小部屋と前記本体に取り付けられるカバーと、を有し、前記カバーは、前記小部屋の1つ内に少なくとも1つの投与単位をそれぞれ封入する複数のストリップに分割され、該方法は、
前記ストリップの1つを操作して前記小部屋の1つの開口のブロックを外すステップと、
ブロックが外された前記開口を通じて前記小部屋から投与単位を取り出すステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記ストリップの1つを操作して前記小部屋の1つの開口のブロックを外す前記ステップは、前記ストリップを操作し、開口のブロックを外すために、前記ストリップを境界付ける破線に沿って破り取るステップを備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ストリップの1つを操作して前記小部屋の1つの開口のブロックを外す前記ステップは、
プル・タブを持ち上げるステップと、
前記カバーに対して前記プル・タブを移動し、前記ストリップの1つを操作して前記破線に沿って破りとることを始めるステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ストリップの1つを操作して前記小部屋の1つの開口のブロックを外す前記ステップは、
前記カバーの外周に向けた方向に前記本体から前記ストリップを次第にはがすステップ、
を備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
次第にはがす前記方向は、前記カバーの中心付近から前記カバーの周囲に向けた方向であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項25】
別の前記小部屋への開口のブロックを外すために別の前記ストリップを操作するステップと、
ブロックを外した前記開口を通じて前記小部屋から前記投与単位を取り出すステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記カバーから前記ストリップを移動するステップと、
前記梱包容器との相互作用を証拠付けるために前記ストリップを使用するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−22457(P2013−22457A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−157260(P2012−157260)
【出願日】平成24年7月13日(2012.7.13)
【出願人】(510078218)オムニケア・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】