説明

抗寄生虫作用を有する置換ベンゾイミダゾール類およびトリアジン誘導体の組合せ

本発明は、寄生性原生生物に対する、特にコクシジウム亜綱における、置換ベンゾイミダゾールおよび1,2,4−トリアジン化合物の併用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寄生性原生生物、特にコクシジウム亜綱に対する置換ベンゾイミダゾール類および1,2,4−トリアジン化合物の併用に関する。
【背景技術】
【0002】
置換ベンゾイミダゾール類および殺虫剤、抗真菌剤および除草剤としてのそれらの使用は、既に知られている(EP−A87375、152360、181826、239508、260744、266984、US−P3418318、3472865、3576818、3728994)。駆虫薬、抗コクシジウム剤(coccidiostatics)および殺虫剤としてのハロゲン化ベンゾイミダゾール類およびそれらの作用は、知られている(DE−A2047369、EP597304A1)。本発明に従い好ましく使用される置換ベンゾイミダゾール類は、WO00/04022およびWO00/68225に記載されている。
【0003】
ニトロ置換ベンゾイミダゾール類およびポリエーテル抗生物質の混合物は、コクシジウム症に対抗する組成物として開示されてきた(US−P5331003)。置換ベンゾイミダゾール類のポリエーテル抗生物質またはコクシジウム症に対抗する合成物質との混合物は、WO96/38140から寄生性原生生物を制御するための組成物として知られている。
【0004】
置換ベンゾイミダゾールの1,2,4−トリアジン類との組合せであって、寄生性原生生物の制御に非常に適している組合せは、今まで記載されていない。
【0005】
コクシジウム症は、単細胞寄生生物(原生生物)に起因する疾患の重要な例として言及され得る。特に、家禽の飼育において、それは多大な損失をもたらし得る。これらを回避するために、コクシジウム症に対抗する物質で家畜を予防的に処置する。使用される物質に対する耐性の発生は、それらの物質の導入のすぐ後でさえ、深刻な問題を引き起こす。一方、コクシジウム症に対抗する化学的に全く新しい物質、特に組合せ剤の使用により、多薬剤耐性(polyresistant)の寄生生物系統でさえ制御することが可能である。
【発明の開示】
【0006】
従って、本発明は、以下のものに関する:寄生性原生生物に対して有効な少なくとも1種の置換ベンゾイミダゾールおよび少なくとも1種の1,2,4−トリアジン誘導体を含む製品。
【0007】
好ましいベンゾイミダゾール類は、式(I)
【化1】

[式中、
Zは、水素または基−CHRを表し、
は、フルオロアルキルを表し、
は、水素またはアルキルを表し、
は、式
【化2】

の基を表すか、または、式
【化3】

の基を表し、
は、アルキルを表し、
は、アルキルまたは置換フェニルを表し、
は、アルキルを表し、
、X、XおよびXは、相互に独立して、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオまたはハロアルキルスルホニルを表すか、
または、
およびXまたはXおよびXは、一体となってジオキシハロアルキレン基を表す]
のものである。
【0008】
式(I)は、本発明による置換ベンゾイミダゾール類の一般的定義を提供する。
は、好ましくはC−C−フルオロアルキルを表し、
は、好ましくは水素またはC−C−アルキルを表し、
は、好ましくはC−C−アルキルを表し、
は、好ましくはC−C−アルキルまたはフェニルを表し、フェニルは、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、ハロゲン、ニトロ、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシまたはメチレン−もしくはエチレンジオキシ(それは、ハロゲンにより一置換または多置換されていることもある)により一置換または多置換されていることもあり、
は、好ましくはC−C−アルキルを表し、
、X、XおよびXは、相互に独立して、好ましくは水素、F、Cl、Br、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−ハロアルキルスルホニルを表すか、または、
およびXまたはXおよびXは、さらなる好ましい実施態様によると、一体となってジオキシハロ−C−C−アルキレン基を表す。
【0009】
は、特に好ましくは、CF、CHFまたはCHFを表す。
は、特に好ましくは、水素、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルを表す。
は、特に好ましくは、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルを表す。
は、特に好ましくは、C−C−アルキルを表す。
は、特に好ましくは、メチルまたはエチルを表す。
、X、XおよびXは、特に好ましくは、相互に独立して、水素、F、Cl、Br、CF、CHF、CHF、OCF、OCHF、OCHF、SCF、SCHF、SCHF、SOCF、SOCHF、SOCHFを表す。
さらなる実施態様によるXおよびXまたはXおよびXは、一体となって、特に好ましくは基−O−CF−O−、−O−CF−CF−O−、−O−CF−CF−CF−O−、−O−CF−CHF−O−、−O−CClF−CClF−O−、−O−CHF−O−、−O−CHF−CHF−O−または−O−CClF−O−を表す。
【0010】
ことさら特に好ましい実施態様によると、Rは、式
【化4】

の基を表す。
【0011】
さらなることさら特に好ましい実施態様によると、Rは、式
【化5】

の基を表す。
【0012】
は、ことさら特に好ましくは、−CFを表す。
は、ことさら特に好ましくは、水素を表す。
は、ことさら特に好ましくは、メチルを表す。
は、ことさら特に好ましくは、ClまたはBrを表す。
は、ことさら特に好ましくは、水素を表す。
そして、XおよびXは、ことさら特に好ましくは、一体となって−OCF−CF−O−を表す。
【0013】
アルキルは、1個ないし8個、好ましくは1個ないし6個、特に好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどを示す。
【0014】
アルキレンは、2個の異なる位置を介して結合している、1個ないし4個、好ましくは1個ないし3個、特に好ましくは1個または2個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を示す。
【0015】
ハロアルキルは、1個またはそれ以上、特に1個ないし3個の水素原子がハロゲン原子により、特にフッ素、塩素または臭素により、置き換えられている上記の通りのアルキル基を示す。
【0016】
対応して、フルオロアルキル基は、1個ないし全ての水素原子がフッ素原子により置き換えられているアルキル基を示す;ペルフルオロアルキル基、例えばトリフルオロメチルまたはペンタフルオロエチルが好ましい。
【0017】
ハロアルコキシは、1個またはそれ以上、特に1個ないし3個の水素原子がハロゲン原子により、特にフッ素、塩素または臭素により置き換えられている、1個ないし8個、好ましくは1個ないし6個、特に好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルコキシ基;例えば−OCFを示す。
【0018】
ハロアルキルチオは、1個またはそれ以上、特に1個ないし3個の水素原子がハロゲン原子により、特にフッ素、塩素または臭素により置き換えられている、1個ないし8個、好ましくは1個ないし6個、特に好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキルチオ基;例えばCFS−を示す。
【0019】
ハロアルキルスルホニルは、そのアルキル部分において、1個またはそれ以上、特に1個ないし3個の水素原子がハロゲン原子、特にフッ素、塩素または臭素により置き換えられている、1個ないし8個、好ましくは1個ないし6個、特に好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキルスルホニル基を示す。
【0020】
ある実施態様によると、式(I)中のZは水素を表し、他の置換基は、好ましい、そして特に好ましい意味を含めて、上記の意味を有し得る。式(I−A)の化合物(WO00/04022参照)は、この実施態様の好ましい例として言及され得る:
【化6】

【0021】
好ましいさらなる実施態様によると、式(I)中のZは基−CHRを表し、他の置換基は、好ましい、そして特に好ましい意味を含めて、上記の意味を有し得る。式(I−B)の化合物(WO00/04022参照)および特に式(I−C)の化合物(WO00/68225参照)は、この実施態様の好ましい例として言及され得る:
【化7】

【0022】
従来、Zが水素を表す式(I)の化合物は、有効なベンゾイミダゾール活性化合物の製造のための中間体として知られてきた。驚くべきことに、この度、Zが水素を表す式(I)の化合物は、それ自体(下記でより詳細に例示説明する通りの)寄生性原生生物に対して、高度に有効であることが判明した。従って、さらなる態様によると、本発明は、Zが水素を表す式(I)の化合物の、寄生性原生生物を制御するための、特に畜産および動物育種における使用に関する。好ましい、そして特に好ましいZが水素を表す式(I)の化合物は、他の置換基が、上記で好ましい、そして特に好ましいとされた意味を有するものである。とりわけ好ましい例では、式(I−A)の化合物に言及し得る。かかる化合物の製造は、知られているか、既知方法に準じて実施できる。例えば、WO00/04022、WO00/68225およびEP597304A1、並びにそれらで引用されている文献を参照。
【0023】
寄生性原生生物に対して活性な1,2,4−トリアジン類は、知られている。好ましい1,2,4−トリアジン類は、式(II):
【化8】

[式中、
およびRは、相互に独立して、水素またはClを表し、そして、
は、フッ素または塩素を表す]
により表される。
【0024】
特に好ましい例は以下のものである:
クラズリル(Clazuril)(式(II)中、R=Cl、R=H、R=Cl)
レトラズリル(Letrazuril)(式(II)中、R=Cl、R=Cl、R=F)および
ジクラズリル(Diclazuril)(式(II)中、R=Cl、R=Cl、R=Cl)。
これらの1,2,4−トリアジン類の中から、ジクラズリルが最も好ましい。
【0025】
置換基の性質および数に依存して、上述の活性化合物は、必要に応じて幾何および/または光学異性体または位置異性体、または様々な組成のこれらの異性体混合物として存在し得る。本発明によると、純粋な異性体および異性体の混合物の両方を使用することが可能である。
活性化合物が塩を形成できる場合、医薬的に許容し得る塩の形態での適用も可能である。
さらに適するのは、必要に応じて、活性化合物またはそれらの塩の水和物または他の溶媒和物の使用でもある。
【0026】
活性化合物は、有用な、育種の、動物園の、実験室および実験用の動物並びに愛玩動物の場合に、温血動物に対して好都合な毒性を有し、畜産および動物育種において生じる寄生性原生生物の制御に適する。同時に、それらは、有害生物の全てまたは個々の発生段階に対して、また、耐性または通常の感受性の系統に対して活性である。本活性化合物の使用に起因してより簡潔でより経済的な畜産が可能になるように、寄生性原生生物の制御を利用して、疾病、死亡例および収穫の減少(例えば、肉、乳、羊毛、皮、卵、ハチミツなどの生産において)を減少させる。
【0027】
寄生性原生生物には、以下のものが含まれる:
鞭毛虫亜門(鞭毛虫類)、例えば、トリパノソーマ科、例えば、トリパノソーマ・b.ブルセイ(brucei)、T.b. ガンビエンス(gambiense)、T.b. ロデシエンス(rhodesiense)、T. コンゴレンス(congolense)、T. クルジ(cruzi)、T. エバンシ(evansi)、T. エキナム(equinum)、T. レビス(lewisi)、T. ペルカエ(percae)、T. シミアエ(simiae)、T. ビバックス(vivax)、リーシュマニア・ブラシリエンシス(brasiliensis)、L. ドノバニ(donovani)、L. トロピカ(tropica)など、例えば、トリコモナス科、例えば、ギアルジア・ランブリア(Giardia lamblia)、G. カニス(canis)など。
有毛根足虫(根足虫上綱)、例えば、エントアメーバ科(Entamoebidae)、例えば、赤痢アメーバなど、ハルトマネラ科、例えば、アカントアメーバ属、ハルトマネラ属。
【0028】
アピコンプレクサ(胞子虫綱)、例えば、アイメリア科(Eimeridae)、例えば、アイメリア・アセルブリナ(acervulina)、E. アデノイデス(adenoides)、E. アラバメンシス(alabahmensis)、E. アナチス(anatis)、E. アンセリス(anseris)、E. アロインギ(arloingi)、E. アシャタ(ashata)、E. オーブルネンシス、E. ボビス(bovis)、E. ブルネッティ(brunetti)、E. カニス、E. チンチラエ(chinchillae)、E. クルペアラム(clupearum)、E. コランバエ(columbae)、E. コントルタ(contorta)、E. クランダリス(crandalis)、E. デブリエキ(debliecki)、E. ジスペルサ(dispersa)、E. エリプソイダレス(ellipsoidales)、E. ファルシホルミス(falciformis)、E. ファウレイ(faurei)、E. フラベセンス(flavescens)、E. ガロパボニス(gallopavonis)、E. ハガニ(hagani)、E. インテスティナリス(intestinalis)、E. イロクオイナ(iroquoina)、E. イレシデュア(irresidua)、E. ラベアナ(labbeana)、E. ロイカルティ(leucarti)、E. マグナ(magna)、E. マクシマ(maxima)、E. メディア(media)、E. メレアグリディス(meleagridis)、E. メレアグリミティス(meleagrimitis)、E. ミティス(mitis)、E. ネカトリックス(necatrix)、E. ニナコーリアキモバエ(ninakohlyakimovae)、E. オビス(ovis)、E. パルバ(parva)、E. パボニス(pavonis)、E. ペルホランス(perforans)、E. ファサニ(phasani)、E. ピリホルミス(piriformis)、E. プレコックス(praecox)、E. レシデュア(residua)、E. スカブラ(scabra)、E. 属、E. スティーダイ(stiedai)、E. スイス(suis)、E. テネラ(tenella)、E. トランカタ(truncata)、E. トルッタエ(truttae)、E. ズエルニ(zuernii)、グロビジウム(Globidium)属、ハモンディア・ヘイデルニ(Hammon dia heyderni)、イソスポラ・ベリ(belli)、I. カニス、I. フェリス(felis)、I. オーイオエンシス(ohioensis)、I. リボルタ(rivolta)、I. 属、I. スイス、ネオスポラ属、ネオスポラ・カリナム(carinum)、ネオスポラ・フゲシ(hugesi)、ネオスポラ・カニナム(caninum)、シストイソスポラ(Cystisospora)属、クリプトスポリジウム属、例えばトキソプラズマ科(Toxoplasmadidae)、例えば、トキソプラズマ原虫、例えば、ウマニクホウシムシ科、例えば、サルコシスティス・ボビカニス(bovicanis)、S. ボビホミニス(bovihominis)、S. ニューロナ(neurona)、S. オビカニス(ovicanis)、S. オビフェリス(ovifelis)、S. 属、S. スイホミニス(suihominis)、例えばロイコゾイダエ(Leucozoidae)、例えば、ロイコジトゾン(Leucozytozoon)サイモンディ(simondi)、例えばプラスモディウム科、例えば、ネズミマラリア原虫、P. ファルシパラム(falciparum)、P. マラリアエ(malariae)、P. オバーレ(ovale)、P. ビバックス(vivax)、P. 属、例えばピロプラズマ目(Piroplasmea)、例えば、バベシア・アルゼンチナ(argentina)、B. ボビス、B. カニス、B. 属、タイレリア・パルバ(parva)、タイレリア属、例えばアデレイナ(Adeleina)、例えば、ヘパトゾン(Hepatozoon)・カニス、H. 属。
【0029】
さらに、膠胞子虫綱(Myxospora)および微胞子虫亜門(Microspora)、例えば、グルゲア(Glugea)属、ノセマ(Nosema)属。
さらに、ニューモシスチス・カリニ、および繊毛虫亜門(繊毛虫(Ciliata))、例えば、バランチジウム・コリ、イクチオフチリウス(Ichthiophthirius)属、トリコジナ(Trichodina)属、エピスチリス(Epistylis)属。
【0030】
本発明による活性化合物および活性化合物の組合せは、昆虫の寄生生物として生じる原生生物に対しても活性である。言及し得るものは、微胞子虫類の系統の寄生生物、特にノセマ属である。特にミツバチの場合のノセマ・アピス(apis)に言及し得る。
【0031】
有用動物および育種動物には、哺乳動物、例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ラクダ、スイギュウ、ロバ、ウサギ、ダマジカ、トナカイ、毛皮を有する動物、例えば、ミンク、チンチラ、アライグマ、鳥類、例えば、ニワトリ、ガチョウ、シチメンチョウ、アヒル、ハト、家庭および動物園で飼育するための鳥類種が含まれる。有用魚および観賞魚がさらに含まれる。
【0032】
実験室の動物および実験動物には、マウス、ラット、モルモット、ゴールデンハムスター、イヌおよびネコが含まれる。
愛玩動物には、イヌおよびネコが含まれる。
【0033】
魚類には、真水および塩水に住む、全齢レベルの、有用、育種、水族館および観賞用の魚が含まれる。有用魚および観賞魚には、例えば、コイ、ウナギ、マス、ホワイトフィッシュ、サケ、ブリーム、ローチ、ラッド、チャブ、ソール、プレイス、オヒョウ、日本のブリ(セリオラ・キンクエラディアタ(Seriola quinqueradiata))、日本のウナギ(アンギラ・ジャポニカ(Anguilla japonica))、マダイ(パグラス・メジャー(Pagurus major))、スズキ(ジセントラルカス・ラブラックス(Dicentrarchus labrax))、ボラ(マギラス・セファラス(Mugilus cephalus))、ポンパーノ、ヨーロッパヘダイ(スパラス・アウラタス(Sparus auratus))、ティラピア属、シクリッド科(Chichlidae)の種、例えばプラギオシオン(Plagioscion)、アメリカナマズが含まれる。本発明による組成物は、稚魚、例えば体長2ないし4cmのコイの処置に特に適する。本組成物はまた、ウナギの飼養にことさら非常に適する。
【0034】
投与は、予防および治療の両方で実施できる。
活性化合物の投与は、直接もしくは経腸で、非経腸で、皮膚にまたは鼻腔に、適する製剤の形態で実施する。
【0035】
活性化合物の経腸投与は、例えば、粉末剤、坐剤、錠剤、カプセル剤、ペースト剤、飲料、顆粒剤、水薬、巨丸剤(boli)、薬物を加えた飼料または飲料水の形態で、経口で行う。皮膚投与は、例えば、浸す、噴霧する、入浴させる、洗う、注ぐ、および、滴下する、並びに散布する形態で行う。非経腸投与は、例えば、注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内)の形態で、または、インプラントの利用により行う。
【0036】
適する製剤は以下のものである;
液剤、例えば、注射用液剤、経口液剤、希釈後に経口投与するための濃縮物、皮膚または体腔に使用するための液剤、ポアオン(pour-on)製剤、ジェル剤;
経口または皮膚投与および注射のための乳剤および懸濁剤;半固体製剤;
活性化合物が軟膏基剤または水中油もしくは油中水乳剤基剤に組み込まれた製剤。
散剤、プレミックス剤または濃縮物、顆粒剤、ペレット剤、錠剤、巨丸剤、カプセル剤;エアゾール剤および吸入剤、活性化合物含有成型品などの固体製剤。
【0037】
注射用液剤は、静脈内、筋肉内および皮下に投与する。
注射用液剤は、活性化合物を適する溶媒に溶解し、場合により、可溶化剤、酸、塩基、バッファー塩、抗酸化剤、保存料などの添加物を添加することにより製造する。液剤を濾過滅菌し、容器に満たす。
【0038】
言及し得る溶媒は:生理的に耐容し得る溶媒、例えば水、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、グリセロールなどのアルコール類、炭化水素類、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール類、N−メチルピロリドンおよびそれらの混合物である。
必要に応じて、活性化合物を、注射に適する生理的に耐容し得る植物または合成油にも溶解できる。
【0039】
言及し得る可溶化剤は:主溶媒中での活性化合物の溶解を促進するか、または、その沈殿を防止する溶媒である。例は、ポリビニルピロリドン、ポリエトキシ化ヒマシ油、ポリエトキシ化ソルビタンエステルである。
保存料は:ベンジルアルコール、トリクロロブタノール、p−ヒドロキシ安息香酸のエステル類、n−ブタノールである。
【0040】
経口液剤は、直接投与する。濃縮物は、事前に使用濃度に希釈した後で経口使用する。経口液剤および濃縮剤は、注射用液剤に関して上記した通りに製造し、滅菌操作で分配することもできる。
【0041】
皮膚に使用するための液剤は、滴下する、塗り付ける、擦り込む、吹き付ける、もしくは噴霧するか、または、浸す、入浴させる、または洗浄することにより適用する。これらの液剤は、注射用液剤に関して上記した通りに製造する。
【0042】
製造中に増粘剤を添加するのが有利であり得る。増粘剤は:無機増粘剤、例えばベントナイト、コロイド状シリカ、モノステアリン酸アルミニウム、有機増粘剤、例えばセルロース誘導体、ポリビニルアルコールおよびそれらのコポリマー、アクリル酸塩およびメタクリル酸塩。
【0043】
ゲル剤は、皮膚に適用もしくは塗布するか、体腔に導入する。ゲル剤は、注射用液剤に関して上記した通りに製造した液剤を、十分な増粘剤と混合し、軟膏様の粘稠度を有する透明な組成物を形成することにより製造する。用いる増粘剤は、さらに上記した増粘剤である。
【0044】
ポアオン製剤は、皮膚の限定された領域に注ぐか、または吹き付ける。活性化合物は、皮膚に浸透して全身的に作用するか、または、体表に広がる。
ポアオン製剤は、活性化合物を、適する皮膚に耐容され得る溶媒または溶媒混合物中に、溶解、懸濁または乳化することにより製造される。必要に応じて、着色剤、吸収促進物質、抗酸化剤、日焼け防止剤および/または粘着剤(adherent)などのさらなる補助剤を添加する。
【0045】
言及し得る溶媒は:水、アルカノール類、グリコール類、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、グリセロール、ベンジルアルコールなどの芳香族性アルコール類、フェニルエタノール、フェノキシエタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジルなどのエステル類、アルキレングリコールアルキルエーテル類などのエーテル類、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、芳香族性および/または脂肪族炭化水素類、植物または合成油、DMF、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、2−ジメチル−4−オキシメチレン−1,3−ジオキソランである。
【0046】
着色料は、動物への使用を承認された全着色料であり、溶解または懸濁できるものである。
吸収促進物質は、例えば、DMSO、拡散油(spreading oil)類、例えばミリスチン酸イソプロピル、ジプロピレングリコールペラルゴネート、シリコン油類、脂肪酸エステル類、トリグリセリド類、脂肪アルコール類である。
抗酸化剤は、亜硫酸塩またはメタ重亜硫酸塩、例えば、メタ重亜硫酸塩カリウム、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールである。
日焼け防止剤は、例えば、ベンゾフェノン類またはノブアンチゾリン酸(novantisolic acid)のクラスからの物質である。
粘着剤は、例えば、セルロース誘導体、スターチ誘導体、ポリアクリル酸塩、天然ポリマー、例えばアルギン酸塩、ゼラチンである。
【0047】
乳剤は、経口で、皮膚に、または注射として使用できる。
乳剤は、油中水タイプまたは水中油タイプのいずれかのものである。
それらは、活性化合物を疎水相または親水相のいずれかに溶解し、適する乳化剤、並びに、必要に応じて、着色料、吸収促進物質、保存料、抗酸化剤、日焼け防止剤、および/または粘性増加物質などのさらなる補助剤を利用してこれを他方の相の溶媒とホモジナイズすることにより製造する。
【0048】
言及し得る疎水相(油)は以下のものである:パラフィン油類、シリコン油類、天然植物油類、例えばゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油、合成トリグリセリド類、例えばカプリル/カプリン酸ビグリセリド、鎖長C8−12の植物脂肪酸または特別に選択された天然脂肪酸とのトリグリセリド混合物、場合によりヒドロキシル基も含有する飽和または不飽和脂肪酸の部分グリセリド混合物、C/C10脂肪酸のモノ−およびジグリセリド類。
【0049】
脂肪酸のエステル類、例えばステアリン酸エチル、ジ−n−ブチリルアジペート、ヘキシルラウレート、ジプロピレングリコールペラルゴネート、中鎖長の分枝鎖脂肪酸と鎖長C16−C18の飽和脂肪アルコール類とのエステル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鎖長C12−C18の飽和脂肪アルコール類のカプリル/カプリン酸エステル類、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、オレイン酸エチル、乳酸エチル、蝋質脂肪酸エステル類、例えばフタル酸ジブチル、アジピン酸ジイソプロピル、後者に関するエステル混合物、なかんずく脂肪アルコール類、例えばイソトリデシルアルコール、2−オクチルドデカノール、セチルステアリルアルコール、オレイルアルコール。
脂肪酸、例えば、オレイン酸およびその混合物。
【0050】
言及し得る親水相は以下のものである:
水、アルコール類、例えばプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトールおよびそれらの混合物。
【0051】
言及し得る乳化剤は以下のものである:
非イオン性界面活性剤、例えばポリエトキシ化ヒマシ油、ポリエトキシ化ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチルステアレート、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類;
両性界面活性剤、例えばジ−NaN−ラウリル−β−イミノジプロピオネートまたはレシチン;
陰イオン性界面活性剤、例えばラウリル硫酸Na、脂肪酸エーテル硫酸塩、モノ/ジアルキルポリグリコールエーテルオルトホスフェートモノエタノールアミン塩;
陽イオン性界面活性剤、例えばセチルトリメチル塩化アンモニウム。
【0052】
言及し得るさらなる補助剤は以下のものである:
粘性増加および乳剤安定化物質、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロースおよび他のセルロースおよびデンプン誘導体、ポリアクリレート類、アルギン酸塩類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテルおよびマレイン酸無水物のコポリマー、ポリエチレングリコール類、蝋、コロイド状シリカまたは上述の物質の混合物。
【0053】
懸濁剤は、経口で、皮膚に、または注射として使用できる。それらは、活性化合物を懸濁化物質中に懸濁し、必要に応じて、さらなる補助剤、例えば湿潤剤、着色料、吸収促進物質、保存料、抗酸化剤、日焼け防止剤を添加することにより製造する。
言及し得る懸濁化物質は、全ての均質な溶媒および溶媒混合物である。
言及し得る湿潤剤(分散剤)は、さらに上記した界面活性剤である。
言及し得るさらなる補助剤は、さらに上記したものである。
【0054】
半固体製剤は、経口で、または皮膚に投与できる。それらは、上記の懸濁剤および乳剤と、それらの粘性が高いことによってのみ異なる。
【0055】
固体製剤を製造するには、必要に応じて補助剤を添加して、活性化合物を適する支持体と混合し、所望の形態にする。
言及し得る支持体は、全ての生理的に耐容し得る固体の不活性物質である。使用し得るものは、無機および有機物質である。無機物質は、例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、炭酸水素塩、酸化アルミニウム類、シリカ類、陶土、沈殿状またはコロイド状シリカ、リン酸塩である。
【0056】
有機物質は、例えば、糖、セルロース、食糧および飼料、例えば粉乳、動物粉餌、穀物の粉餌および破砕物、デンプンである。
補助剤は、さらに上記で既に言及した保存料、抗酸化剤および着色料である。
さらなる適する補助剤は、潤滑剤および流動促進剤(glidant)、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ベントナイト類、崩壊促進物質、例えばデンプンまたは架橋ポリビニルピロリドン、結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたは直鎖状ポリビニルピロリドンおよびまた乾燥結合剤、例えば微結晶セルロースである。
【0057】
活性化合物は、共同薬または他の活性化合物と組み合わせて存在できる。
適する他の活性化合物は、特に、ポリエーテル抗生物質、例えば、以下のものである:
アンプロリウム(amprolium)(いくつかの場合では、葉酸アンタゴニストとの組み合わせで)
ロベニジン(robenidine)
モネンシン
サリノマイシン(salinomycin)
ラサロシド(lasalocid)
ナラシン(narasin)
センデュラマイシン(semduramicin)および
特にマデュラマイシン(maduramicin)。
【0058】
すぐに使用できる(Ready-to-use)製剤は、各場合で0.005ppmないし50ppm、好ましくは0.1ないし10ppmの濃度で活性化合物を含有する。
【0059】
一般に、有効な結果を達成するには、1日当たり体重1kgにつき、約0.05ないし約50mg、好ましくは0.1ないし20mgの量の活性化合物を投与するのが有利であることが明らかになった。
【0060】
コクシジウム症に対抗する他の物質またはポリエーテル抗生物質との混合物では、本発明による活性化合物は、1対0.01−50から1対1−50の比である。比1対25が好ましい。
【0061】
活性化合物は、飼料または飲料水と共に動物に投与することもできる。
飼料および食糧は、0.005ないし250ppm、好ましくは0.05ないし100ppmの活性化合物を、適当な食べられる材料と組み合わせて含有する。
かかる飼料および食糧は、治療的目的および予防的目的の両方に使用できる。
【0062】
かかる飼料または食糧は、食べられる有機または無機担体との混合物として活性化合物の重量で0.5ないし30%、好ましくは1ないし20%を含有する濃縮物またはプレミックスを、常套の飼料と混合することにより製造する。食べられる担体は、例えば、例えば、トウモロコシ粉またはトウモロコシおよびダイズ粉、または無機塩類であり、それは、好ましくは少量の食べられる防塵油(dust prevention oil)、例えばトウモロコシ油またはダイズ油を含有する。次いで、かくして得られるプレミックスを、動物に給餌する前に完全な飼料に添加できる。
【0063】
例として、コクシジウム症における使用に言及し得る:
例えば、家禽、特にニワトリ、アヒル、ガチョウおよびシチメンチョウにおけるコクシジウム症の治療および予防には、0.005ないし100ppm、好ましくは0.05ないし100ppmの活性化合物を、適する食べられる材料、例えば高栄養飼料と混合する。所望により、特に、活性化合物が受容者により良好に耐容されるならば、これらの量を増加できる。対応して、飲料水を介して投与を実施できる。
【0064】
個々の動物の処置には、所望の結果を達成するために、例えば、哺乳動物のコクシジウム症またはトキソプラズマ症の処置の場合、1日に0.05ないし100mg/体重kgの量の活性化合物を好ましくは投与する。これにも関わらず、特に実験動物の体重または投与方法のタイプに応じて、しかしまた動物の種類およびその個々の活性化合物への応答または製剤の性質および投与する時間または間隔のためにも、上述の量から離れることが必要な場合もあり得る。従って、上述の最小量より少なく処理しても十分な場合もあり、一方、上述の上限を超えなければならない場合もある。比較的大量に投与するとき、1日にわたり数回の個別投与に分割するのが望ましいことがある。
【0065】
本発明による化合物の効力は、例えば以下の実験計画を用いるケージの実験で確認できる。その実験では、動物を各々の個別の成分および個別の成分の混合物で処置する。
【0066】
活性化合物含有飼料は、必要とされる量の活性化合物を、本質的には、栄養的に均衡のとれた動物飼料、例えば下記のヒヨコ飼料と混合するように製造する。
【0067】
最終的に飼料の中に実験で言及する値に希釈する濃縮物またはプレミックスを製造する場合、一般に活性化合物の重量で約1ないし30%、好ましくは約10ないし20%を、食べられる有機または無機担体、例えば、トウモロコシおよびダイズ粉餌または少量の食べられる防塵油(dedusting oil)、例えばトウモロコシ油またはダイズ油を含有する無機塩類と混合する。次いで、かくして得られるプレミックスを、投与前に完全な家禽用飼料に添加できる。
【0068】
家禽飼料における本発明による物質の使用の適当な例は、以下の組成である。
【表1】

【0069】
かかる飼料は、未加工タンパク質18%、未加工繊維5%、Ca1%、P0.7%、および、1kg当たり、ビタミンA1200I.U.、ビタミンD3 1200I.U.、ビタミンE10mg、亜鉛バシトラシン20mgを含有する。
【実施例】
【0070】
コクシジウム症/ヒヨコでのケージ実験
コクシジウム無しで飼養された8ないし12日齢のオスのヒヨコ (例えば、LSL Brinkschulte/Senden) が、感染の3日前(−3日)(=a.i.)から感染の8(9)日後(=p.i.)まで、ppmで示す濃度で本発明による化合物(試験物質)を受容する。3匹の動物をケージで飼う。1つまたはそれ以上のこのタイプのグループを、用量ごとに用いる。感染は、胃管を利用して、直接素嚢に、約100000個のアイメリア・アセルブリナの胞子形成オーシストで、および約30000個のE.マクシマのオーシストおよび40000個のE.テネラの胞子形成オーシストで実施する。これらは、病原性の高い系統である。正確な感染用量は、可能であれば、実験的に感染させた非処置のヒヨコの3匹に1匹が感染により死亡するように調節する。効力の評価には、以下の基準を考慮に入れる:実験開始から実験終了までの体重増加、感染による死亡率、p.i.5日および7日の下痢および出血に関する糞便の肉眼評価(0ないし6の評価)、腸粘膜、特に虫垂の肉眼評価(0ないし6の評価)およびオーシストの排出並びに24時間の経過におけるオーシストの胞子形成の割合(%)。McMaster 計数チャンバーを利用して糞便中のオーシストの数を測定した (Engelbrecht および共同研究者の "Parasitologische Arbeitsmethoden in Medizin und Veterinaermedizin" [Parasitological Working Methods in Medicine and Veterinary Medicine], Akademie-Verlag, Berlin (1965) を参照)。個別の知見を非処置の非感染対照群と関連づけ、総合スコアを算出する (A. Haberkorn (1986), pp. 263 to 270 in Research in Avian Coccidiosis ed. L.R. McDougald, L.P. Joyner, P.L. Long, Proceedings of the Georgia Coccidiosis Conference, Nov. 18 20, 1985, Athens/Georgia USA)。
【0071】
本発明による組合せを用いる実験結果を例示して下表に示す。これらの組合せの相乗的活性は、個別の成分と比較して、オーシスト排出の減少において、そして切片の所見に関して、特に明らかである。
【0072】
下表中、列「処置」において、各情報は以下を意味する。
n.inf.contr. = 非感染対照群
inf.contr. = 感染対照群
(I−A)=式(I−A)のベンゾイミダゾール。
列「ppm」では、飼料中で用いる活性化合物の濃度をppmで示す。
列「死亡率」では、死亡した動物の割合を%の下に示し、死亡した動物/実験で用いた動物の数を、nの下に示す。
列「非感染対照群の体重%」では、処置動物の体重の非感染対照群の体重に対する比を示す。
列「糞スコア」「病変スコア」および「オーシスト対照」では、個々の作用の詳細を示す。
列「効力%」では、総合スコアを評価する;0%は作用なしを意味し、100%は十分な作用を意味する。
【0073】

【表2】

*式(I−C)の化合物約23%を含有する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
寄生性原生生物に対して有効な少なくとも1種の置換ベンゾイミダゾールおよび少なくとも1種の1,2,4−トリアジン誘導体を含む製品。
【請求項2】
ヒトまたは動物における寄生性原生生物に対して、同時に、別々に、または連続して使用するための、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
寄生性原生生物に対して有効な置換ベンゾイミダゾールが、式(I)
【化1】

[式中、
Zは、水素または基−CHRを表し、
は、フルオロアルキルを表し、
は、水素またはアルキルを表し、
は、式
【化2】

の基を表すか、または、式
【化3】

の基を表し、
は、アルキルを表し、
は、アルキルまたは置換フェニルを表し、
は、アルキルを表し、
、X、XおよびXは、相互に独立して、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオまたはハロアルキルスルホニルを表すか、
または、
およびXまたはXおよびXは、一体となってジオキシハロアルキレン基を表す]
の化合物またはそれらの塩(必要に応じて水和物または溶媒和物の形態である)である、請求項1または請求項2に記載の製品。
【請求項4】
Zが基−CHRを表すことを特徴とする、請求項3に記載の製品。
【請求項5】
1,2,4−トリアジン誘導体が式(II)
【化4】

[式中、
およびRは、相互に独立して、水素またはClを表し、そして、
は、フッ素または塩素を表す]
の化合物またはそれらの塩(必要に応じて水和物または溶媒和物の形態である)である、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の製品。
【請求項6】
1,2,4−トリアジン誘導体が、クラズリル、レトラズリルまたはジクラズリルである、請求項4に記載の製品。
【請求項7】
寄生性原生生物の制御用の製品を製造するための、寄生性原生生物に対して有効な少なくとも1種の置換ベンゾイミダゾールおよび少なくとも1種の1,2,4−トリアジン誘導体の使用。
【請求項8】
式(I)
【化5】

[式中、
Zは水素を表し、
はフルオロアルキルを表し、
、X、XおよびXは、相互に独立して、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオまたはハロアルキルスルホニルを表すか、
または、
およびXまたはXおよびXは、一体となってジオキシハロアルキレン基を表す]
の化合物またはそれらの塩(必要に応じて水和物または溶媒和物の形態である)の、寄生性原生生物の制御用の製品を製造するための使用。
【請求項9】
ヒトまたは動物の寄生性原生生物を制御するための方法であって、寄生性原生生物に対して有効な少なくとも1種の置換ベンゾイミダゾールおよび少なくとも1種の1,2,4−トリアジン誘導体の有効量をヒトまたは動物に投与する、方法。
【請求項10】
ヒトまたは動物の寄生性原生生物を制御するための方法であって、寄生性原生生物に対して有効な少なくとも1種の式(I)
【化6】

[式中、
Zは水素を表し、
はフルオロアルキルを表し、
、X、XおよびXは、相互に独立して、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオまたはハロアルキルスルホニルを表すか、
または、
およびXまたはXおよびXは、一体となってジオキシハロアルキレン基を表す]
の置換ベンゾイミダゾールまたはそれらの塩(必要に応じて水和物または溶媒和物の形態である)を、有効量でヒトまたは動物に投与する、方法。

【公表番号】特表2008−511567(P2008−511567A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−528731(P2007−528731)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【国際出願番号】PCT/EP2005/009084
【国際公開番号】WO2006/024428
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(503412148)バイエル・ヘルスケア・アクチェンゲゼルシャフト (206)
【氏名又は名称原語表記】Bayer HealthCare AG
【Fターム(参考)】