説明

抗炎症剤として有用なα−アミノアミド誘導体

抗炎症剤として、特定のα−アミノアミド誘導体を用いる方法。本発明の抗炎症剤は、実質的に副作用伴わずに、炎症の病状を軽減するか、止めることさえ可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗炎症剤として有用な、α−アミノアミド誘導体、ナトリウムチャンネル遮断薬の化学物質クラスに関するものである。特に、本発明は、治療用抗炎症剤としてのその使用、およびそれを含有する医薬組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
炎症は、炎症を起こす組織を刺激する、一次求心性ニューロンの興奮において、重要な変化を生じさせる。この変化は、慢性の炎症状態の開始および持続の土台をなす。組織炎症の後に、脊髄神経節(DRG)ニューロンにおけるナトリウムチャンネルの翻訳後修正または異常な発現が起こることが、研究から明らかにされている。
【0003】
炎症および炎症が誘発する組織の損傷は、多数の様々な方法で起こると考えられている。1つの例では、ナトリウムチャンネルは、炎症を起こした組織において、実質的に上向きに調節される。炎症の動物モデルとして用いられる、ラットの後足の足底の表面にカラゲナンを注入すると、浮腫、高熱および痛覚過敏を誘発する。ナトリウムチャンネル遮断薬は、神経障害性の痛み除去に効果的であるが、すべてが、明らかな抗炎症作用を発揮しない。実際、2種のナトリウムチャンネル遮断薬、クロベニチン(crobenetine)およびメキシレチン(mexeletine)は、カラゲナンにより誘発される、炎症を起こした関節の腫れおよび強直への作用を全く伴わずに、機械的な痛覚過敏を逆にすることができた。したがって、これらの結果は、ナトリウムチャンネル遮断薬の鎮痛活性が、必ずしも抗炎症特性に関連しないことを示す。
【0004】
しかし、同時に、炎症の伝達物質、たとえば、痛覚受容の伝達に関与する、サブスタンスPおよびカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が、炎症に次いで、DRGニューロンにおいて増加する。サブスタンスPは、神経に由来する炎症の誘発に重要な役割を果たし、強力な前炎症作用、たとえば、血管拡張、毛細血管透過性の増加、およびプロスタグランジンE2の分泌を発揮することが明らかにされている。
【0005】
PCT特許公報、WO90/14334、WO94/22808、WO97/05102、WO97/0511およびWO99/35215(これらのテキストは、参照により本明細書に組み入れられる)は、中枢神経系に活性であり、抗癲癇剤、抗パーキンソン剤、神経保護剤、抗鬱剤、および抗痙性催眠剤として有用な、置換ベンジルアミノプロピオンアミド化合物を開示する(Pevarello P. et al. (1998), "Synthesis and anticonvulsant activity of a new class of 2-[(arylalkyl)amino]alkanamide derivatives", J. Med. Chemistry, 41: 579-590も参照)。WO99/35125およびWO99/35123は、中枢神経系に活性であり、鎮痛剤として有用な置換ベンジルアミノプロパンアミド化合物を開示する(Veneroni O. et al. (2003) "Anti- allodynic effect of NW-1029, a novel Na+ channel blocker, in experimental animal models of inflammatory and neuropathic pain", Pain 102(1-2): 17-25も参照)。
【0006】
Leigh et al.へのU. S. Patent No. 3,549,690oは、さらに、次の一般式:
【0007】
【化2】

【0008】
のカルボン酸誘導体を記載し、これは、血清中のコレステロールおよび/またはトリグリセリドの濃度を下げ、そして抗炎症活性を有する。Bountra et al.へのU. S. Patent No. 6,548,507 は、ニューロンのアポトーシス、特に感覚ニューロンのアポトーシスにより媒介されるかまたは悪化される疾患の処置のためのナトリウムチャンネルアンタゴニストの使用に関するものである。
【0009】
発明の概要
しかし、多数の抗炎症剤が入手できるにもかかわらず、このような抗炎症剤の使用は、炎症病状によっては、激しい副作用および/または少なめの活性により制限される。たとえば、消化管における不利な副作用が、通常、特定のレベルの古典的な抗炎症薬、たとえばインドメタシン、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)により誘発される。同様に、COX−2阻害剤は、炎症性障害を部分的にだけ軽減する。したがって、炎症性障害処置における、より良い処置係数を有する、新規な化合物を開発する、明らかな必要性がある。本発明は、既存の処置の優れた代替である、本発明の特定のα−アミノアミド化合物を、治療において、インビボで、利用することにより、身体器官およびシステムからの、種々の炎症性障害を処置する、迅速で極めて効果的な方法を提供する。
【0010】
態様では、本発明は、式(I):
【0011】
【化3】

【0012】
[式中、
・Aは、−(CH2n−X−基(式中、nは、0〜5の整数であり、Xは、CH2、−O−、−S−または−NH−である)であり;
・sは、1または2であり;
・Rは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはトリフルオロメチルから独立に選択される、1つまたは2つの置換基で置換される、フリル、チエニル、もしくはピリジル環またはフェニル環であり;
・R1は、水素またはC1〜C6アルキルまたはC3〜C7シクロアルキルであり;
・R2およびR3は、水素;場合により、ヒドロキシまたはフェニルで置換されるC1〜C4アルキル;場合により、C1〜C6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシまたはトリフルオロメチルから独立に選択される、1つまたは2つの置換基で置換されるフェニルから独立に選択されるか;あるいは、R2およびR3は、これらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキル環を形成し;
・R4、R5は、独立に、水素、C1〜C6アルキルまたはC3〜C7シクロアルキルであるか;または、R4およびR5は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、原子数5〜7の飽和複素環を形成する]
で示されるα−アミノアミド化合物、またはその異性体、混合物、および薬学的に許容される塩の少なくとも1種を有効な量を投与することにより、1種以上の炎症性障害を、その治療が必要な患者において、処理することを含む。
【0013】
アルキルおよびアルコキシ基は、分岐状でも直鎖状基であってもよい。
【0014】
本発明の態様では、nが1である場合、sは1であり、Xは0であり、R1、R2、R4およびR5はHであり、そしてR3はCH3であり、Rは、m−フルオロ−置換フェニル環ではない。
【0015】
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、たとえば、無機酸、たとえば硝酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸など、または有機酸、たとえば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、およびサリチル酸などとの酸付加塩を含む。
【0016】
式(I)で示される化合物のいくつかは、不斉炭素原子を有することができ、故にラセミ混合物としてまたは個々の光学異性体(鏡像異性体)として存在することができる。したがって、式(I)で示されるα−アミノアミドの「薬学的に許容される塩」なる用語は、その範囲内に、全ての可能な異性体およびその混合物、ならびに任意の薬学的に許容される代謝物、バイオプリカーサーおよび/またはプロドラッグ、すなわち、式(I)で示されるα−アミノアミドとは異なる構造式を有し、しかも哺乳類、特にヒトに投与すると、直接にまたは間接的にインビボで式(I)で示される化合物に転化する化合物を含むことを意味する。
【0017】
式(I)で示される好ましい化合物は、Aが、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−S−、−CH2−CH2−S−、および−(CH2n−O−(式中、nは1〜5の整数である)から選択される基であり;
・sが、1または2であり;
・Rが、場合により、ハロゲン、トリフルオロメチル、メトキシから独立に選択される1つまたは2つの置換基で置換されるフェニル環、またはチエニル環であり;
・R1が、水素またはC1〜C4アルキルであり;
・R2およびR3の1つが水素であり、他が、場合により、ヒドロキシで置換されるC1〜C4アルキル、または、場合により、1つもしくは2つのハロゲン原子で置換されるフェニルであるか、またはR2およびR3が両方ともメチルであるかまたはこれらが結合する原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロペンチル環を形成することができ;
・R4、R5が、水素またはC1〜C4アルキルであるか、またはこれらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジンもしくはピペリジン環を形成するもの、およびその薬学的に許容される塩を含む。
【0018】
患者における1種以上の炎症性障害を治療するための有効な量における式(I)で示される特定の化合物 (それは、単独でまたは式(I)で示される他の化合物と組み合わせて使用され得る)の例は、
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−プロパンアミド;
2−[4−(2−メトキシベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
(S)−(+)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−プロパンアミド;
(S)−(+)−2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド、メタンスルホネート;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−N−メチル−プロパンアミド;
N−{2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]}−プロピオニル−ピロリジン;
2−[4−(3−メトキシベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−シアノベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
(S)−(+)−2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−N−メチル−プロパンアミド;
N−{2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]}−プロピオニル−ピロリジン;
2−[4−(4−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(2−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−ヒドロキシ−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(2−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−シアノベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−シアノベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−フェニルエチルアミノ]−プロパンアミド;
2−{4−[2−(3−フルオロフェニル)−エチルオキシ]ベンジルアミノ}−プロパンアミド;
2−{4−[2−(3−フルオロフェニル)−エチル]ベンジルアミノ}−プロパンアミド;
2−[N−(4−ベンジルオキシベンジル)−N−メチルアミノ]−プロパンアミド;
2−{4−[(3−クロロベンジルオキシ)−フェニルエチル]−アミノ}−プロパンアミド;
2−[4−ベンジルチオベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルチオ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルチオ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フェニルプロピルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(4−フェニルブチルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(5−フェニルペンチルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−フェニル−N−メチル−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−メチル−N−メチル−ブタンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジル−N−メチルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジル−N−メチルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(2−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(3−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(2−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(3−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(3−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−(4−(2−チエニルオキシ)−ベンジルアミノ)−プロパンアミド、
またはこれらの異性体、混合物、および薬学的に許容される塩を含むが、これらに限定されない。
【0019】
患者における1種以上の炎症性障害を処置するために有効な量の式(I)で示される好ましい化合物は、(S)−(+)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド、または薬学的に許容されるその塩であり、それは、単独でまたは他の、式(I)で示される化合物と組み合わせて、用いることができる。
【0020】
1態様では、処置される患者は、1種以上の炎症性障害の症候の緩和、予防、または抑制が必要な、ヒトを含む哺乳類である。
【0021】
特に、上述した処置が必要な哺乳類は、1日当り約0.3〜約100mg/kg体重の範囲にある、前記で定義される式(I)で示されるα−アミノアミドの投与量を投薬される。本明細書で用いられる「処置」は、哺乳類、特にヒトへの、手順または適用による任意の手当て(care)を含み、a)疾患/障害に前措置され得るがそれを有するとまだ診断されていない被験者において生じる疾患または障害を予防すること;b)疾患/障害、または病状を抑制すること、すなわち、その進行を止めること;あるいはc)疾患/障害、または病状を緩和すること、すなわち疾患/障害、または病状を退行させることを意図する。
【0022】
したがって、ヒトを含む哺乳類における炎症の病状を抑制し、緩和し、そして予防することができる。式(I)で示されるα−アミノアミド化合物を1種以上投与することにより処置され得る哺乳類における炎症病状の例は、:関節炎の病状、たとえば強直性脊椎炎、頚部関節炎、繊維筋肉痛、腸疾患(gut)、若年性リウマチ様関節炎、腰仙(lumbosacral)関節炎、骨関節炎、骨粗鬆症、乾癬性関節炎、リウマチ性疾患、リウマチ様関節炎、湿疹、乾癬、皮膚炎および炎症性病状、たとえば日焼け;炎症性の目の病状、たとえばブドウ膜炎および結膜炎;炎症を含む肺障害、たとえば喘息および気管支炎;胃腸管の病状、たとえば潰瘍、歯肉炎、クローン病、萎縮性胃炎、胃炎(varialoforme)、潰瘍性大腸炎、セリアック病、限局性回腸炎(iletis)、消化性潰瘍、プレシス(pyresis)、および消化管(GI trac)への他の損傷、たとえばヘリコバクター・ピロリによる損傷;内臓の炎症、たとえば膀胱過敏および膀胱炎;中枢または末梢神経系の炎症性神経障害;多発性硬化症;炎症性神経病およびAIDSの神経合併症、自己免疫性疾患に関連する炎症、外科的処置により生じる外傷を含む外傷、感染、代謝の障害、および腫瘍を含むが、これらに限定されない。
【0023】
別の局面では、本発明は、当技術分野において公知の慣用の方法により、たとえば活性剤と、薬学的に許容される、治療上不活性な有機および/または無機キャリヤまたは賦形物質を混合することにより製造することができ、抗炎症活性を有する薬学的に許容される組成物の活性剤として投与される式(I)で示されるα−アミノアミドを含む。
【0024】
本発明の詳細な説明
患者における1種以上の炎症性障害を処置するための有効な量で用いられる、式(I)で示される好ましい化合物は、(S)−(+)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミドである。式(I)で示される化合物、およびその薬学的に許容されるその塩は、前に引用される国際出願に記載されているように周知方法により得ることができる。
【0025】
「組合せ治療」(または共治療)は、本発明の式(I)で示されるα−アミノアミド化合物およびこれらの治療剤の共作用から有益な効果を得ることを意図される特定の処置計画の一部として、少なくとも第二の薬剤の投与を含む。このような組合せの利点は、慣用の炎症剤(すなわち、本発明の薬剤以外)の投与量の削減と、そのためのこのような慣用の薬剤の副作用の軽減を含む。組合せの有益な効果は、治療剤の組合せから生じる、薬物動態学または薬理学的共作用を含むが、これらに限定されない。これらの治療剤の組合せでの投与は、典型的には、規定される期間(選択される組合せに応じて、通常、分、時間、日、または週間)にわたって行われる。「組合せ治療」は、通常はそうではないが、付随的および任意に、本発明により想定される組合せもたらす、別々の単独治療の投薬計画の一部として、2種以上のこれらの治療剤の投与を包含することが意図される。「組合せ治療」は、各治療剤を異なる時間に投与される逐次法におけるこれらの治療剤の投与、その外に、実質的に同時の方式での、これらの治療剤または少なくとも2種の治療剤の投与を包含する。実質的に同時の投与は、たとえば、各治療剤の固定された比を有する1個のカプセル、または治療剤それぞれに対する単独のカプセル多数を被験者に投与することにより行うことができる。各治療剤の逐次または実質的に同時の投与は、経口経路、静脈内経路、筋内経路、および粘膜組織を介する直接の吸収を含むがこれらに限定されない任意の適切な経路により行うことができる。治療剤を同じ経路によりまたは異なる経路により投与することができる。たとえば、選択される組合せの第一の治療剤は静脈内注射により投与されることができ、一方では、組合せの他の治療剤は経口的に投与されることができる。
【0026】
あるいはまた、たとえば、全ての治療剤を経口的に投与しても、全ての治療剤を静脈内注入により投与してもよい。治療剤を投与する順序は、厳密に重大ではない。「組合せ治療」は、他の生物活性成分および非薬剤治療(たとえば、外科的または放射線処置)とさらに組み合わせる、上述する治療剤の投与を包含することもできる。組合せ治療がさらに非薬剤処置を含む場合には、治療剤および非薬剤処置の組合せの共作用から有益な効果を得る限り、非薬剤処置は任意の適切な時間行うことができる。たとえば、適切な場合、非薬剤処置を治療剤の投与から一時的に(おそらく日のオーダーさらには週間のオーダーで)除かれる時に、それでも有益な効果を得る。
【0027】
本発明のα−アミノアミド組成物は、種々の投与形態で、たとえば、経口的に、錠剤、トローチ、カプセル、糖もしくはフィルム被覆錠剤、溶液、エマルションまたは懸濁液の形態で;直腸的に、座薬の形態で;非経口的に、たとえば、筋内注射もしくは静脈内の注射または輸液により;ならびに経皮的に、パッチ、軟膏、エマルション、ローション、溶液、ゲル、クリームおよび点鼻スプレーの形態で投与することができる。
【0028】
このような組成物の調製に有用な、適切な、薬学的に許容され、治療上不活性な有機および/または無機キャリヤまたは賦形物質は、たとえば水、ゼラチン、アラビアゴム、ラクトース、スターチ、セルロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコールなどを含む。式(I)で示されるα−アミノアミド組成物は、滅菌することができ、そして、当業者に周知のさらなる成分、たとえば、防腐剤、安定剤、湿潤剤または乳化剤、たとえば、パラフィン油、マンナイトモノオレエート(mannide monooleate)、浸透圧を調節するための塩、緩衝剤などを含有することができる。
【0029】
さらに、固体の経口用形態は、活性剤と共に、希釈剤、たとえば、ラクトース、デキストロース、サッカロース、セルロース、コーンスターチまたはジャガイモスターチ;滑剤、たとえば、シリカ、タルク、ステアリン酸、マグネシウムもしくはカルシウムステアラートおよび/またはポリエチレングリコール;結合剤、たとえば、スターチ、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン;離解剤、たとえば、スターチ、アルギン酸、アルギン酸塩またはナトリウムスターチグリコレート;発泡混合物;染料;甘味料;湿潤剤、たとえば、レシチン、ポリソルベート、ラウリルスルフェート;ならびに、一般に、薬学的組成物に用いられる無毒で薬理学的に不活性な物質を含有することができる。医薬製剤は、任意の公知方法、たとえば、混合、造粒、錠剤成形、糖被覆、またはフィルム被覆工程によって製造され得る。
【0030】
経口組成物は、慣用の方法、たとえば、腸溶コーティングを錠剤および顆粒に付着することにより、製造され得る持効性組成物を含む。
【0031】
経口投与用の液体分散液は、たとえば、シロップ剤、エマルションおよび懸濁液であり得る。シロップ剤は、キャリヤとして、たとえば、サッカロース、またはサッカロースとグリセリンおよび/またはマンニトールおよび/またはソルビトールとをさらに含有し得る。
【0032】
懸濁液およびエマルションは、キャリヤとして、たとえば、天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはポリビニルアルコールを含有することができる。筋内注射用の懸濁液または溶液は、活性化合物と共に、薬学的に許容されるキャリヤ、たとえば、滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール、たとえばプロピレングリコール、及び望ましいなら、適切な量の塩酸リドカインを含有することができる。静脈内注射または輸液用溶液は、キャリヤとして、たとえば、滅菌水を含有することができ、または、好ましくは滅菌の、水性の、もしくは等張の塩溶液の形態であり得る。
【0033】
座薬は、活性剤と共に、薬学的に許容されるキャリヤ、たとえば、ココア脂、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤またはレシチンを含有することができる。
【0034】
式(I)で示されるα−アミノアミドを含む組成物は、通常、たとえば、単位投与形態当り活性成分21〜7000mgを含有する投与量単位の形態である。適切な治療は、クリアランス速度に応じて1日1回または2回または3回、投与する。したがって、望ましい投与量は、単回投与で、または適切な間隔、たとえば1日当り2〜4回またはそれ以上のサブ投与で投薬する分割投与として、述べられる。
【0035】
式(I)で示されるα−アミノアミドを含む薬学的組成物は、投与単位、たとえば、カプセル、錠剤、粉末注入、茶匙1杯、座薬など当り、活性剤約21〜7000mgを含有することができる。
【0036】
投与される治療上効果的な最適な投与量は、当業者により容易に決定され、そして基本的には、製剤の強度によって、投与方法によって、さらに処置される炎症性病状または障害の進行によって変化する。さらに、被験者の年齢、体重、食事、および投与の時間を含む、処置される特定の被験者に関連する要因が、投与量を適切な治療上効果的なレベルに調節する必要をまねく。
【0037】
前記定義の本発明の使用および方法から得られる利点は、多く、そして、基本的には、全てのタイプの炎症障害を予防および治療する可能性を含む。
【0038】
驚くべきことには、本明細書で述べる式(I)で示されるα−アミノアミドの使用は、古典的な抗炎症薬、たとえば、部分的にだけ炎症性障害を軽減する、NSAID様インドメタシンおよびCOX−2阻害剤により通常誘発される、胃腸のレベルでの、関連する不利な副作用を示さない。
【0039】
以下の実施例は、本発明の好ましい態様をより詳細に具体的に説明するために、述べられる。これらの実施例は、請求項により定義される、本発明の範囲を限定するといかなる方法でも解釈されるべきではない。
【0040】
実施例
実施例1.足浮腫(カラゲナン誘発炎症)
カラゲナン注入により誘発された炎症のラットモデルにおいて、式(I)で示されるα−アミノアミド化合物の抗炎症活性が有効なことを確かめた。本明細書で開示されるα−アミノアミド化合物は、カラゲナン注入後の足浮腫の形成およびインビトロでのサブスタンスP(SP)放出の阻害において活性であることが見出され、したがって、一般に、抗炎症剤として有用であると思われる。
【0041】
カラゲナンの足底下(subplantar)注入により誘発された炎症性急性疼痛のラットモデルにおいて、(S)−(+)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド(化合物A)の潜在的な抗炎症効果を調べた。カラゲナンの足底内注入は、時間依存する足体積の増加を引き出す。
【0042】
手順:
175〜200gのオスのWistarラットを用いた。左後足に、カラゲナン(2%w/v、生理食塩塩水中)100μLを注入した。化合物A(30mg/kg)、インドメタシン(5mg/kg)、または対照ビヒクル(たとえば、蒸留水)を、カラゲナン注入の1時間前に、経口的に投与した。カラゲナン注入直前(基準)にならびにカラゲナン注入の、1、2、3、4および5時間後に、足の体積をプレチスモメーター(Ugo Basile)で測定した。
【0043】
結果:
対照グループにおいて、カラゲナン注入は、カラゲナン注入後5時間で、時間と相関する、1.02mLの同側の後足の体積の増加になった。化合物A(30mg/kg)は、考慮される全ての時点で、足浮腫の形成を防いだ。特に、抑制は、カラゲナン注入後4時間で最大であり、対照ビヒクルに対する浮腫の低減は40%である。同様に、インドメタシン(5mg/kg)は足浮腫の形成を防ぐことができ、同じ時点で約50%の抑制を得た。データを表1に示す。
【0044】
【表1】

【0045】
データを13/15ラットの平均ΔmL±s.e.として示し、カラゲナン注入後の種々の時点での、治療前に測定した基準足体積に対する足浮腫の体積差を表す。データを、Bonferroniテストに従い、二元配置分散分析により評価した。*p<0.05;***p<0.001対ビヒクル
【0046】
実施例2.ラット脊髄シナプトソームからのサブスタンスP(SP)放出の決定
手順:
大人のオスSprague-Dawleyラットを用いた。断頭に次いで、脊髄を取り出し、スクロース緩衝液0.32M、pH7.4中で均質化した。サンプルを12000Gで20分遠心分離し、シナプトソームの画分を生理的緩衝液中に再懸濁した。脊髄スーパーフューズドシナプトソームからのSP放出をKCl(35mM)により誘発し、RIA法(Lee CM. et. al.(1980) "The development and application of a novel N-terminal directed substance P antiserum", Life Science 27(7): 535-543を参照)により測定した。
【0047】
結果:
インビトロで、化合物Aは、0.1〜30μMの範囲で濃度依存的に、脊髄スーパーフューズドシナプトソームからの誘発SP放出の低下に極めて強力であり、IC50は2.12μMであった。SPは、炎症の伝達物質であるサイトカインと呼ばれる物質の一つである。SPは、イベントの連鎖における主要なリンクであり、病毒とホストの組織または細胞との相互作用の後、炎症の損傷および炎症の症候を起こす。SPの放出を阻害する能力は、炎症に関連する損傷および症候の軽減において重要な段階である。
【0048】
均等物
当業者は、通常の実験だけを用いて、本明細書で述べる具体的な方法との多数の均等物を認識し、あるいは確認することができる。このような均等物は、本発明の範囲内であると考えられ、次の請求項に包含される。請求項により定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の置き換え、代替、および修飾が本発明にされ得る。たとえば、式(I)で示されるα−アミノアミド化合物の個別の置き換え、または具体的な投与製剤の選択は、本明細書で述べる態様を知っている当業者には、通常の手順であると信じられる。他の局面、利点、および修飾は、本発明の範囲内である。本出願を通して引用される、参考文献、発行特許、および公開特許出願の内容は全て、参照によりここに組み入れられる。これらの特許、出願および他の文献の適切な成分および方法は、本発明およびその態様に選択できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1種以上の炎症性障害からの炎症を、その処置が必要なヒト患者において、処置する方法であって、ヒト患者に、式(I):
【化1】


[式中、
・Aは、−(CH2n−X−基(式中、nは、0〜5の整数であり、Xは、CH2、−O−、−S−または−NH−である)であり;
・sは、1または2であり;
・Rは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはトリフルオロメチルから独立に選択される、1つまたは2つの置換基で置換される、フリル、チエニル、もしくはピリジル環またはフェニル環であり;
・R1は、水素またはC1〜C6アルキルまたはC3〜C7シクロアルキルであり;
・R2およびR3は、水素;場合により、ヒドロキシまたはフェニルで置換されるC1〜C4アルキル;場合により、C1〜C6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシまたはトリフルオロメチルから独立に選択される、1つまたは2つの置換基で置換されるフェニルから独立に選択されるか;あるいは、R2およびR3は、これらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキル環を形成し;
・R4、R5は、独立に、水素、C1〜C6アルキルまたはC3〜C7シクロアルキルであるか;または、R4およびR5は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、原子数5〜7の飽和複素環を形成する]
で示されるα−アミノアミド化合物、またはその異性体、混合物、および薬学的に許容される塩もしくはエステルである、抗炎症剤の少なくとも1種の、炎症を軽減または予防するための有効な量を、炎症を軽減または予防するために、投与することを含む、処置方法。
【請求項2】
Aが、−CH2−、−CH2−CH2−、−CH2−S−、−CH2−CH2−S−または−(CH2n−O−から選択され;nが、0〜5の整数であり;sが、1または2であり;Rが、場合により、ハロゲン、トリフルオロメチル、メトキシから独立に選択される、1つまたは2つの置換基で置換されるフェニル環、またはチエニル環であり;R1が、水素またはC1〜C4アルキルであり;R2およびR3の1つが水素であり、他が、場合により、ヒドロキシもしくはフェニルで置換されるC1〜C4アルキル、または、場合により、1つもしくは2つのハロゲン原子で置換されるフェニルであるか、またはR2およびR3が、両方とも、メチルであるかまたはこれらが結合する原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロペンチル環を形成することができ;R4、R5が、水素またはC1〜C4アルキルであるか、またはこれらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジンもしくはピペリジン環を形成する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記患者が、1日当り、約0.3〜約100mg/kg体重の範囲の医薬の投与量を、投与される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記1種以上の炎症性障害が、:強直性脊椎炎;頚部関節炎;繊維筋肉痛;腸疾患(gut);若年性リウマチ様関節炎;腰仙(lumbosacral)関節炎;骨関節炎;骨粗鬆症;乾癬性関節炎;リウマチ性疾患;リウマチ様関節炎;湿疹;乾癬;皮膚炎;日焼け;炎症性の目の病状;ブドウ膜炎;結膜炎;炎症性肺障害;喘息;気管支炎;潰瘍;歯肉炎;クローン病;萎縮性胃炎;胃炎(varialoforme);潰瘍性大腸炎;セリアック病;限局性回腸炎(iletis);消化性潰瘍;ピレシス(pyresis);ヘリコバクター・ピロリによる消化管(GI tract)の炎症;内臓の炎症;膀胱過敏;膀胱炎;中枢または末梢神経系の炎症性神経障害;多発性硬化症;炎症性神経病;AIDSの神経合併症、および炎症に関連する、他の疾患または障害からなる群から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
1種以上の炎症性障害からの炎症を、その処置が必要なヒト患者において、処置する方法であって、ヒト患者に、
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−プロパンアミド;
2−[4−(2−メトキシベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
(S)−(+)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−プロパンアミド;
(S)−(+)−2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド、メタンスルホネート;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−N−メチル−プロパンアミド;
N−{2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]}−プロピオニル−ピロリジン;
2−[4−(3−メトキシベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−シアノベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−N−メチル−プロパンアミド;
N−{2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]}−プロピオニル−ピロリジン;
2−[4−(4−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(2−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−ヒドロキシ−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(2−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−シアノベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−シアノベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−メチル−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロパンアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−フェニルエチルアミノ]−プロパンアミド;
2−{4−[2−(3−フルオロフェニル)−エチルオキシ]ベンジルアミノ}−プロパンアミド;
2−{4−[2−(3−フルオロフェニル)−エチル]ベンジルアミノ}−プロパンアミド;
2−[N−(4−ベンジルオキシベンジル)−N−メチルアミノ]−プロパンアミド;
2−{4−[(3−クロロベンジルオキシ)−フェニルエチル]−アミノ}−プロパンアミド;
2−[4−ベンジルチオベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルチオ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルチオ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(3−フェニルプロピルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(4−フェニルブチルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−[4−(5−フェニルペンチルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−フェニル−N−メチル−プロパンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−3−メチル−N−メチル−ブタンアミド;
2−(4−ベンジルオキシベンジルアミノ)−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジル−N−メチルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジル−N−メチルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−フェニル−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(2−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(3−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(2−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(3−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(3−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−[4−(3−クロロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−2−(3−フルオロフェニル)−アセトアミド;
2−(4−(2−チエニルオキシ)−ベンジルアミノ)−プロパンアミド
またはこれらの異性体、混合物、および薬学的に許容される塩からなる群から選択される、少なくとも1種の抗炎症剤の、炎症を軽減または予防するための有効な量を、炎症を軽減または予防するために、投与することを含む、処置方法。
【請求項6】
α−アミノアミドが、(S)−(+)−2−[4−(2−フルオロベンジルオキシ)−ベンジルアミノ]−プロパンアミドである、請求項1または5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
薬学的に許容される賦形剤、および活性剤として、請求項1で定義される化合物の、ヒトに投与する場合に、炎症を軽減または予防するための有効な量を含む、抗炎症活性を有する医薬組成物。

【公表番号】特表2007−503424(P2007−503424A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524432(P2006−524432)
【出願日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001574
【国際公開番号】WO2005/018627
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(505196819)ニューロン・ファーマシューティカルズ・ソチエタ・ペル・アチオニ (12)
【氏名又は名称原語表記】NEWRON PHARMACEUTICALS S.P.A.
【Fターム(参考)】