説明

抗生物質、トリアゾールおよびコルチコステロイドを含む薬学的処方物

【課題】虚弱性に苦しまない動物において感染症の処置のための新しい組み合わせ生成物を提供すること。
【解決手段】動物において耳の感染症を処置するための薬学的組成物であって、該組成物は、オルビフロキサシンまたはその薬学的に受容可能な塩の1つ;抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物、モメタゾンフロエート一水和物および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、該組成物は懸濁液である、組成物。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
本明細書で引用されるすべての参考文献は、その全体が参考として本明細書に援用される。Otomax(登録商標)耳用懸濁液(Otic Suspension)は、硫酸ゲンタマイシン、USP、吉草酸ベタメタゾン、USPおよびクロトリマゾール、USPを含む。Mometamax(登録商標)耳用懸濁液は、硫酸ゲンタマイシン、USPクロトリマゾール、USPおよびモメタゾンモメタゾンフロエート一水和物を含む。
【0002】
これらの生成物に関連する問題は、そのような生成物にしばしば用いられるアミノグリコシドに起因する聴器毒性の可能性に関して存在する。したがって、これらの虚弱性に苦しまない動物において感染症の処置のための新しい組み合わせ生成物に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の要旨)
したがって、動物における感染症の処置のための薬学的組成物が開示され、この組成物は、オルビフロキサシンまたはその薬学的に受容可能な塩の1つ;
【0004】
【化3】


を含む化学構造式Iによって表される化合物の抗真菌的に有効な量、モメタゾンフロエート一水和物および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、この組成物は懸濁液である。
【0005】
また、動物における感染症の処置のための薬学的組成物が開示され、この組成物は、オルビフロキサシンまたはその薬学的に受容可能な塩の1つ;抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物、モメタゾンフロエート一水和物および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、この組成物は懸濁液である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(発明の詳細な説明)
本発明は、動物における感染症の処置のための薬学的組成物に関し、この組成物は、オルビフロキサシンまたはその薬学的に受容可能な塩の1つ;
【0007】
【化4】


を含む化学構造式Iによって表される化合物の抗真菌的に有効な量、モメタゾンフロエート一水和物および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、この組成物は懸濁液である。
【0008】
モメタゾンフロエート一水和物は、糖質コルチコイドファミリーの合成ステロイドホルモンである。糖質コルチコイドホルモンは、強力な抗炎症剤である。糖質コルチコイドホルモンはまた、止痒性作用および血管収縮作用を示す。糖質コルチコイドホルモンは、コルチコステロイド応答性皮膚疾患(例えば、乾癬およびアトピー性皮膚炎)の処置において局所的に使用される。ELOCON(登録商標)ローション、クリーム、および軟膏の活性成分であるモメタゾンフロエートは、抗炎症性のコルチコステロイドであり、化学名 9,21−ジクロロ−11(β),17−ジヒドロキシ−16(α)−メチルプレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン17−(2フロエート)を有する。モメタゾンフロエートは、実際には、水に不溶性であり;メタノール、エタノールおよびイソプロパノールにわずかに可溶性であり;アセトンおよびクロロホルムに可溶性であり;そしてテトラヒドロフランに自由に可溶性である。オクタノールと水との間でのモメタゾンフロエートの分配係数は、5000よりも大きい。モメタゾンは、種々の水和形態、結晶形態および鏡像異性形態(例えば、一水和物)で存在し得る。この製品は、Schering−Plough Corporation,Kenilworth,New Jerseyから入手可能である。モメタゾンフロエート一水和物は、約0.01%〜約1%の量、好ましくは約0.1%の量で存在し得る。本発明で使用するための他のコルチコステロイドとしては、デキサメタゾン、ブトキシカート(Butoxicart)、ロフレポニド(Rofleponide)、ブデソニド、デフラザコート、シクレソニド、フルチカゾン、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、フルオシノロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、ロテプレドノールまたはトリアムシノロンが挙げられる。
【0009】
本発明はさらに、化学構造式I
【0010】
【化5】


によって表される微粉化化合物の抗真菌的に有効な量を含む安定な処方物に関する。
【0011】
米国特許第5,661,151号は、式Iの化合物および広範な真菌(例えば、Aspergillis、Candida、Cryptococcus、Fusariumおよび他の日和見真菌)に対するその強力な抗真菌活性を開示する。米国特許第5,834,472号および同第5,846,971号は、結合剤と一緒に不活性ビーズにコーティングされた、構造式Iの化合物の経口用薬学的カプセル組成物を開示する。この製品は、Schering−Plough Corporation,Kenilworth,New Jerseyから入手可能である。ポサコナゾールは、約0.01%〜約1%の量、好ましくは約0.11%の量で存在し得る。
【0012】
本発明で使用するための他のトリアゾール抗真菌化合物としては、ボリコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、サペルコナゾール、ネチコナゾール、オキシコナゾール、イソコナゾール、スルコナゾール、テルカナゾール(Tercanazole)、チオコナゾールおよび/またはそれらの薬学的に受容可能な塩が挙げられる。
【0013】
オルビフロキサシンは、キノロンカルボン酸誘導体として分類される、強力な広域性の抗菌剤である。オルビフロキサシンは安全であり、かつオルビフロキサシンの影響を受けやすい細菌に関連するイヌおよびネコにおける疾患の管理に有効である。キノロンおよびその誘導体は、本発明の実施において有用であり、オルビフロキサシン、シプロフロキサシン、ダノフロキサシン、エノキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、マルボフロキサシン、エンロフロキサシン、イバフロキサシン、ガレノキサシン、T−3811M1、T−3811M4、T3811M6、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、モキシフロキサシン、ジフロキサシン、ルフロキサシン、プラドフロキサシン(Pradofloxacin)およびメシル酸トロバフロキサシンおよび/またはそれらの代謝産物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の実施において有用な他のキノロンは、WO96/16055(1996年5月30日公開);米国特許第5,104,868号(1992年4月14日発行);米国特許第5,496,947号(1996年3月5日発行);米国特許第5,498,615号(1996年3月12日発行);米国特許第5,770,597号(1998年6月23日発行);米国特許第5,840,333号(1998年11月24日発行);米国特許第5,672,600号(1997年9月30日発行);米国特許第5491139号(1996年2月13日発行);米国特許第5,530,116号(1996年6月25日発行);および米国特許第5646163号(1997年7月8日発行)(すべてが参考として本明細書に援用される)に記載されている。
【0014】
本発明の実施において有用なキノロン化合物は、約0.01重量%〜約30重量%の本発明の薬学的組成物を含む。好ましくは、本発明の実施において有用なキノロン化合物は、約0.1重量%〜約10重量%の本発明の薬学的組成物を含む。より好ましくは、本発明の実施において有用なキノロン化合物は、約0.5重量%〜5重量%の本発明の薬学的組成物を含む。
【0015】
オルビフロキサシンは、約0.1%〜約10%の量、好ましくは約1%の量で存在し得る。
【0016】
抗生物質のフッ素含有アナログであるクロラムフェニコールおよびチアンフェニコールは、クロラムフェニコールおよびチアンフェニコールに感受性の生物ならびにクロラムフェニコールおよびチアンフェニコールに耐性の生物に対して抗生物質活性を有することが示されている。Schafer,T.W.ら、「Novel Fluorine−Containing Analogs of Chloramphenicol and Thiamphenicol」:Antibacterial and Biological Properties」、CURRENT CHEMOTHERAPY AND INFECTIOUS DISEASE PROCEEDINGS OF THE11THICC AND THE 19THICAAC AMERICAN SOCIETY OF MICROBIOLOGY 1980、444−446を参照のこと。そのような化合物、およびそれらの製造方法の例は、米国特許第4,235,892号に記載され特許請求されている。医療従事者は、ヒトを処置するのに有用な抗生物質が家畜に投与される場合、ヒトに対する細菌耐性の転移を次第に懸念するようになる。抗生物質のクロラムフェニコールの群は、ここでヒトを処置するためにまれに使用されるので、その誘導体は、獣医学的用途に特に適切である。特に目的とするのは、3−フルオロ,3−デオキシ誘導体およびそのアシル基の薬学的に受容可能な塩である。
【0017】
【化6】


ここで、
Rは、メチルもしくはエチルまたはそれらのハロゲン化誘導体、ジハロゲノ重水素化メチル、1−ハロゲノ−1−重水素化エチル、1,2−ジハロゲノ−1−重水素化エチル、アジドメチルおよびメチルスルホニルメチルからなる群より選択されるメンバーであり;
XおよびX’の各々は、NO、SO、SOR、SR、SONH、SONH、SONHR、SONHR、COR、OR、R、CN、ハロゲン、水素、フェニル、ならびにNO、R、OR、PO、CONHR、NHR、NR、CONRまたはOCORによって置換されたフェニルからなる群より独立して選択されるメンバーであり、ここで、RおよびRの各々は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチルおよびフェニルからなる群より独立して選択されるメンバーであり;
そしてZは、水素、あるいは16個までの炭素原子を有する炭化水素カルボン酸(好ましくは、炭化水素ジカルボン酸)のアシル基または12個までの炭素原子を有するアミノ−炭化水素カルボン酸のアシル基である。
【0018】
式Iの部分Rに対して企図されるハロゲン化基のうちで含まれるのは、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基およびトリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、ジクロロメチル基およびトリクロロメチル基、モノブロモメチル基およびジブロモメチル基、およびヨードメチル基、ならびにモノフルオロエチル基およびジフルオロエチル基、モノクロロエチル基およびジクロロエチル基、モノブロモエチル基およびジブロモエチル基、およびヨードエチル基であり、ここでハロゲン置換基は、好ましくは、カルボニル官能基に対してα位の炭素上にある。また含まれるのは、混合型のジハロゲノアルキル基であり、その基において両方のハロゲンは好ましくはカルボニル基に対してα位の炭素に結合される(例えば、フルオロクロロメチル、フルオロブロモメチルおよびクロロブロモメチル、およびフルオロクロロエチル、フルオロブロモエチルおよびクロロブロモエチル、ならびにジクロロフルオロメチルおよびジフルオロクロロメチルのようなトリハロゲンメチル基のような基)。
【0019】
また式Iの化合物のうちで含まれるのは、エステル誘導体(例えば、式Iの1−炭化水素カルボン酸塩(ここで、Zは、16個までの炭素原子を有する炭化水素カルボン酸のアシル基であり、この誘導体は、飽和でも、不飽和でも、直鎖でも分枝鎖でも、脂肪族でも、環式でも、脂環式でも、芳香族でも、アリール脂肪族でも、アルキル芳香族でもよく、そしてヒドロキシ、1〜5個の炭素原子を含むアルコキシ、カルボキシ、NO、NHR、NR、SR、SORまたはハロゲンで置換され得、ここで、RおよびRは、上で定義されるとおりである))である。
【0020】
他の抗菌的に活性な式Iのエステル誘導体は、Zが12個までの炭素原子を含むアミノ酸のアシル基であるものであり、この誘導体は、飽和でも、不飽和でも、直鎖でも、分枝鎖でも、環式でもよく、芳香族基を含み得、そしてヒドロキシル基で飽和され得る。
【0021】
好ましいエステル誘導体としては、二塩基性の炭化水素カルボン酸塩(例えば、1−コハク酸エステルおよび1−パルミチン酸エステル)に由来するものが挙げられ、これは、水溶性の薬学的に受容可能なカチオン性塩(例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩)ならびにアミンとの塩(例えば、トリメチルアミン)を与える。また、好ましいものは、アミノ酸のエステル誘導体であり、これは、水溶性の薬学的に受容可能な鉱物もしくは有機酸との酸付加塩(例えば、塩酸付加塩、または硫酸付加塩、またはコハク酸付加塩)を与える。
【0022】
したがって、本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に受容可能な塩」は、本発明の二塩基性の炭化水素カルボン酸エステルの酸性水素がカチオンで置換された塩(例えば、D−(スレオ)−1−p−ニトロフェニル−2−ジクロロアセトアミド−3−フルオロ−1−プロピルヘミコハク酸ナトリウム)、ならびに酸性水素がアミンと酸付加塩を形成する塩(例えば、D−(スレオ)−1−p−ニトロフェニル−2−ジクロロアセトアミド−3−フルオロ−1−プロピルヘミコハク酸N−トリメチルアミン塩)を包含する。また含まれるものは、鉱物もしくは有機酸と式Iの化合物のアミノ酸エステル中のアミンとの間で形成される酸付加塩(例えば、D−(スレオ)−1−p−ニトロフェニル−2−ジクロロアセトアミド−3−フルオロ−1−プロピルグリシン酸塩酸塩)である。
【0023】
二塩基性の炭化水素カルボン酸エステルの薬学的に受容可能なカチオン性塩のうちで、式Iに含まれるのは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム)の塩、ならびにアミンとの塩(例えば、トリアルキルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、N−(低級)アルキルピペリジン(例えば、N−エチルピペリジン)、およびN−メチルグルカミン)である。
【0024】
好ましくは、Rはメチルまたはエチルのハロゲン化誘導体であり、Zはハロゲンであり、Xはフェニル、CORまたはSOであり、Rはメチルであり、そしてX’は、水素である。最も好ましくは、RはCHClまたはCHFである。
【0025】
好ましい抗生物質化合物は、フロルフェニコール(D−(スレオ)−1−p−メチルスルホニルフェニル−2−ジクロロアセトアミド−3−フルオロ−1−プロパノール)である。別の好ましい抗生物質化合物は、D−(スレオ)−1−p−メチルスルホニルフェニル−2−ジフルオロアセトアミド−3−フルオロ−1−プロパノールである。これらの好ましい抗生物質化合物の製造のためのプロセス、およびそのようなプロセスで有用な中間体は、米国特許第4,311,857号;同第4,582,918号;同第4,973,750号;同第4,876,352号;同第5,227,494号;同第4,743,700号;同第5,567,844号;同第5,105,009号;同第5,382,673号;同第5,352,832号;および同第5,663,361号に記載されている。
【0026】
また好ましい抗生物質はテトラサイクリンである。特に好ましいのは、クロロテトラサイクリンおよびオキシテトラサイクリンである。
【0027】
また、本発明で使用するためのものは、単独でまたはクラブラン酸、クラブラン酸カリウム、スルバクタムロドペニシラン酸(Sulbactam Lodopenicillanic acid)、6−ブロモペニシラン酸、オリバン酸およびタゾバクタムのようなβラクタマーゼインヒビターと組み合わせて、アモキシシリン、アンピシリン、アンピシリン三水和物、アンピシリンナトリウム、アパルシリン、アスポキシシリン、アズロシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、カルベニシリンナトリウム、カルフェシリン、カリンダシリン、シクラシリン、クロキサシリンナトリウム、クロキサシリンベンザチン、ジクロキサシリン、ジクロキサシリンナトリウム、フルクロキサシリン、ヘタシリン、レナンピシリン、メシリナム、メタンピシリン、メチシリン、メズロシリン、ナフシリン、ナフシリンナトリウム、オキサシリン、ペニシリン酸、ペニシリンG、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGカリウム、ペニシリンGナトリウム、ペニシリンV、フェネチシリン、フェネチシリンカリウム、ピペラシリン、ピペラシリンナトリウム、ピバンピシリン、スルベニシリン、スルタミシリン、タランピシリン、チカルシリン、セファクロール、セファドロキシル、セファドロキシル一水和物、セファマンドール、セファマンドールリチウム、セファマンドールナンフェート(Cefamandole Nanfate)、セファマンドールナトリウム、セファザフルール(Cefazaflur)、セファゼドン(Cefazedone)、セファゾリン、セファゾリンナトリウム、セフクリジン、セフジニール、セフェピム、セフェタメト、セフィキシム、セフルプレナム、セフメノキシム、セフメタゾールナトリウム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォペラゾンナトリウム、セフォラニド、セフォセリス、セフォタキシム、セフォタキシムナトリウム、セフォチアム、セフォゾプラン、セフピミゾール、セフピミゾールナトリウム、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフロキサジン、セフスロジン、セフスロジンナトリウム水和物(Cefsulodin Sodium Hydrate)、セフタジジム、セフタジジム五水和物、セフテゾール、セフチブテン、セフチオレン(Ceftiolene)、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフトリアキソン二ナトリウム塩、セフトリアキソンナトリウム、セフロキシム、セフゾナム、セファセトリル、セファレキシン、セファロリジン、セファロスポリンC、セファロチン、セファロチンナトリウム、セファピリン、セファピリンナトリウム、セファラジン、ロラカルベフ、セフブペラゾン、セフォキシチン、セフォキシチンナトリウム、セフミノックス、セフメタゾール、セフォテタンのような化合物である。
【0028】
また、本発明で使用するためのものは、アジスロマイシン、ブレフェルジン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、エリスロマイシンエチルコハク酸、ステアリン酸エリスロマイシン、ジョサマイシン、キタサマイシンおよびツラスロマイシンのようなマクロライド抗生物質である。
【0029】
別の好ましい抗生物質化合物は、チルミコシンである。チルミコシンは、マクロライド抗生物質であり、20−ジヒドロ−20−デオキシ−20−(シス−3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)−デスミコシン(desmycosin)として化学的に定義され、伝えられるところによれば、米国特許第4,820,695号に開示されている。また、米国特許第4,820,695号に開示されているものは、50%(容量で)のポリプロピレングリコール、4%(容積で)のベンジルアルコール、および50〜500mg/mlの活性成分を含む注入可能な水性処方物である。チルミコシンは、塩基またはリン酸塩として存在し得る。チルミコシンは、4日間の処置期間にわたって注入によって投与された場合に、呼吸器感染(特に、ウシにおけるPasteurella haemolytica感染)の処置において有用であることが見出されている。
【0030】
本発明で使用するために適切な別の抗生物質は、ツラスロマイシンである。ツラスロマイシンは、以下の化学構造;
【0031】
【化7】


を有する。
【0032】
ツラスロマイシンは、1−オキサ−6−アザシクロペンタデカン−15−オン,13−[[2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−4−C−[(プロピルアミノ)メチル]−α−L−リボ−ヘキソピラノシル]オキシ]−2−エチル−3,4,10−トリヒドロキシ−3,5,8,10,12,14−ヘキサメチル−11−[[3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル]オキシ]−,(2R,3S,4R,5R,8R,10R,11R,12S,13S,14R)として同定され得る。ツラスロマイシンは、米国特許出願第2003/0064939 A1(これは、その全体が参考として援用される)に示される手順にしたがって調製され得る。ツラスロマイシンは、約5.0重量%〜約70重量%の範囲の濃度レベルで、注入可能な投薬形態で存在し得る。ツラスロマイシンは、最も望ましくは、1日あたり体重1kgあたり約0.2mg(mg/kg/日)〜約200mg/kg/日の範囲の投薬量で、単回用量または分割用量(すなわち、1日あたり1〜4回の用量)で、より好ましくは、1.25mg/kg、2.5mg/kgまたは5mg/kgで週に1または2回投与されるが、処置されるべき被験体の種、体重および状態に依存して、バリエーションが必然的に生じる。ツラスロマイシンは、約5.0重量%〜約70重量%の範囲の濃度レベルで、注入可能な投薬形態で存在し得る。
【0033】
コンパニオン動物における使用が意図されるこの耳用生成物が新規である理由は、5つ存在する。フルオロキノロン系抗生物質(オルビフロキサシン)は、これまでこの型の生成物で使用されていなかった(しかし、加盟国(Member State)ではイヌにおける尿路感染症の処置のために錠剤形態で入手可能である)。さらに、このクラスの医薬における通常の抗生物質は、特にイヌにおいて聴覚障害の発生率の増加と関連しているゲンタマイシン(または他のアミノグリコシド)である。それゆえ、この生成物は、より安全なプロフィールを有すると予期され得る。
【0034】
抗炎症性薬は、好ましくはモメタゾンである。モメタゾンは、コルチコステロイドのクラスで一番である。したがって、この生成物は、現在獣医学で使用される他の局所用コルチコステロイド調製物よりも安全であると予期される。
【0035】
抗真菌薬は、好ましくはポサコナゾールであり、これは、獣医学で使用される従来の抗真菌化合物(例えば、クロトリマゾール、ミコナゾール、ナイスタチン)の10倍〜400倍の抗真菌活性を有する薬物である。ポサコナゾールは、獣医学におけるトリアゾール抗真菌に関する第一の使用(first use)である。この提案された耳用生成物についての組み合わせは新しい。この生成物は、1日あたり1回のみの適用が求められる。要約すると、集中された手順の使用の正当化は、
・そのような生成物でしばしば使用されるアミノグリコシドの聴器毒性を有さない、耳用調製物中の新規抗生物質;
・耳用調製物で使用される他のコルチコステロイドと比較した場合に、より安全なプロフィールを有する新規コルチコステロイド;
・強力なトリアゾール抗真菌薬;
・上記の3つの薬物の新規な組み合わせ;
・1日1回の適用
である。
【0036】
他の不活性成分が、望ましいように、本発明の組成物に添加され得る。そのような成分としては、保存剤、キレート剤、抗酸化剤および安定剤が挙げられる。例示的な保存剤としては、メチルp−ヒドロキシ安息香酸(メチルパラベン)およびプロピルp−ヒドロキシ安息香酸(プロピルパラベン)が挙げられる。例示的なキレート剤としては、エデト酸ナトリウムが挙げられる。例示的な抗酸化剤としては、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびモノチオグリセロールナトリウムが挙げられる。
【0037】
本発明の懸濁液組成物を調製するために、ビヒクルまたはビヒクルの一部が配合容器に添加され、その後、残りの賦形剤および賦活物(active)が添加される。添加物(例えば、上に列挙されたもの)もまたその容器に含められ、混合して処方物され得る(添加の順序は重要ではない)。
【0038】
組成物は、1日1回または複数回用量に分けて投与され得る。多くの場合、1回のみの投与が感染症を処置するのに十分である。いくつかの状況において、1回の投与の後、48時間後の第二の投与が、動物を処置するために必要とされる。あるいは、投薬は1日1回で7日間まで行われ得る。正確な用量は、当業者に理解されるような、感染症の段階および重篤度、感染した生物のその組成物に対する感受性、ならびに処置される動物種の個々の特徴に依存する。
【0039】
本明細書で記載されるように、薬学的に受容可能な賦形剤としては、樹脂、充填剤、結合剤、潤滑剤、溶剤、流動促進剤、錠剤分解物質、共溶媒、界面活性剤、保存剤、緩衝系、医薬品グレードの色素もしくは顔料、および粘度増強剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
好ましい緩衝系としては、NaOH、酢酸、ホウ酸、カルボン酸、リン酸、コハク酸、マレイン酸(malaic)、酒石酸、安息香酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、グルタル酸およびグルタミン酸、ならびにそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の薬学的組成物は、一般的に、0.1%〜20%の緩衝系を含む。
【0041】
好ましい界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテル、スクロースモノエステルおよびラノリンエステル、ならびに脂肪酸のエーテル、アルキル硫酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
好ましい保存剤としては、フェノール、パラヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、ソルビン酸、およびメチルパラベン、o−フェニルフェノール安息香酸ならびにそれらの塩、クロロブタノール、ベンジルアルコール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀、ニトロメルゾール、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、メチルパラベン、ならびにプロピルパラベンが挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいのは、ソルビン酸である。本発明の組成物は、一般的に、0.01%〜5%の保存剤を含む。
【0043】
好ましい粘度増強剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カルボマー、ポビドン、アカシア、グアールゴム、キサンタンゴムおよびトラガカントが挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいのは、メチルセルロース、カルボマー、キサンタンゴム、グアールゴム、ポビドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびケイ酸アルミニウムマグネシウムである。本発明の組成物は、0.1%〜5%の粘度剤を含む。
【0044】
特に好ましい増粘剤は、Plastibase 50Wである:これは、Bristol−Myers Squibbから入手可能であり、Plastibase(登録商標)50Wは、95%鉱油中に5%のポリエチレンを含む。ポリエチレンは、高分子量かつ高い融点を有する不活性炭化水素である。ポリエチレンは、鉱油の粘度を増加させるために増粘剤として使用される。他の好ましい増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、カラゲーナン、ヒドロキシエチルセルロース、ラポナイト(laponite)およびセルロースエーテルの水溶性塩(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウム)が挙げられる。天然ゴム(例えば、カラヤゴム、キサンタンゴム、アラビアゴムおよびトラガカントゴム)もまた、使用され得る。コロイド状ケイ酸アルミニウムマグネシウムまたは微粉かされたシリカが、質感(texture)をさらに改善するために、増粘剤の一部として使用され得る。
【0045】
液体の薬学的組成物は、一般的に、液体キャリア(例えば、水、石油、動物油または植物油、鉱油または合成油)を含む。生理的食塩水、またはグリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールもしくはポリエチレングリコール)が含まれ得る。そのような組成物および調製物は、一般的に、少なくとも0.1重量%の化合物を含む。
【0046】
増粘剤またはゲル化剤または懸濁剤の好ましいクラスとしては、ペンタエリスリトールのアルキルエーテルまたはスクロースのアルキルエーテルあるいはカルボマーと架橋されたアクリル酸のホモポリマーのクラスが挙げられる。カルボマーは、B.F.GoodrichからCarbopol(登録商標)シリーズとして市販されている。特に好ましいCarbopolとしては、Carbopol 934、Carbopol 940、Carbopol 941、Carbopol 956およびそれらの混合物が挙げられる。ラクチドモノマーおよびグリコリドモノマーのコポリマー(約1,000〜約120,000(数平均)の範囲の分子量を有するコポリマー)は、賦活物の送達に有用である。これらのポリマーは、米国特許第5,198,220号(1993年3月30日発行)および米国特許第5,242,910号(1993年9月7日発行)(いずれもDamaniに対する特許)、ならびに米国特許第4,443,430号(1984年4月17日発行)(Matteiに対する特許)に記載されている。
【0047】
増粘剤は、全組成物の重量で、約0.1%〜約15%、好ましくは約2%〜約10%、より好ましくは約4%〜約8%の量で使用され得る。より高い濃度が、サシェ(sachet)、摩耗防止用(non−abrasive)ゲルおよび歯肉下用(subgingival)ゲルに対して使用され得る。
【0048】
本発明の組成物は、必要に応じて、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、三塩基性のリン酸カルシウム、二塩基性のリン酸カルシウム、圧縮性糖、デンプン、硫酸カルシウム、右旋性の微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、滑石、コロイド状の二酸化ケイ素、デンプン、グリコール酸デンプンナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、ならびに微結晶性セルロース、アカシア、トラガカント、ヒドロキシプロピルセルロース、アルファ化デンプン、ゼラチン、ポビドン、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびメチルセルロースを含み得る。
【0049】
本発明は、以下の実施例においてより具体的に記載される。この実施例に多くの改変およびバリエーションが当業者に明らかであるので、この実施例は例示のみと理解される。
【実施例】
【0050】
(実施例1)
【0051】
【表1】


オルビフロキサシンの実際の量は、使用されるアッセイおよびロットの含水量に基づいて決定されるべきである。モメタゾンフロエート一水和物の実際の量は、使用されるアッセイおよびロットの含水量に基づいて決定されるべきである。ポサコナゾールの実際の量は、使用されるアッセイおよびロットの含水量に基づいて決定されるべきである。この処方物は当業者に公知であるように調製され得る。
【0052】
本発明の特定の現在好ましい実施形態が本明細書に記載されているが、記載された実施形態のバリエーションおよび改変が本発明の精神および範囲を逸脱することなくなされ得ることが、本発明に関係する当業者に明らかである。したがって、本発明が添付の特許請求の範囲および適用可能な法の規則によって規定される範囲にのみ限定されることが意図される。
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
動物において耳の感染症を処置するための薬学的組成物であって、該組成物は、オルビフロキサシンまたはその薬学的に受容可能な塩の1つ;抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物、モメタゾンフロエート一水和物および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、該組成物は懸濁液である、組成物。
(項目2)
上記モメタゾンフロエート一水和物が少なくとも約0.01%の量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目3)
上記オルビフロキサシンが、少なくとも約0.1%の量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目4)
上記抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物が、少なくとも約0.01%の量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目5)
上記抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物がポサコナゾールである、項目4に記載の組成物。
(項目6)
動物において感染を処置するための薬学的組成物であって、該組成物は、オルビフロキサシンまたはその薬学的に受容可能な塩の1つ;
【化1】


を含む化学構造式Iによって表される化合物の抗真菌的に有効な量、モメタゾンフロエート一水和物および少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、該組成物は懸濁液である、組成物。
(項目7)
上記モメタゾンフロエート一水和物が、少なくとも約0.01%の量で存在する、項目6に記載の組成物。
(項目8)
上記オルビフロキサシンが、少なくとも約0.1%の量で存在する、項目6に記載の組成物。
(項目9)
上記抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物が、少なくとも約0.01%の量で存在する、項目6に記載の組成物。
(項目10)
動物において感染を処置するための薬学的組成物であって、該組成物は、抗生物質またはその薬学的に受容可能な塩の1つ;抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物、コルチコステロイドおよび少なくも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、該組成物は懸濁液である、組成物。
(項目11)
上記コルチコステロイドが、モメタゾン、モメタゾンフロエート、モメタゾンフロエート一水和物、デキサメタゾン、ブトキシカート、ロフレポニド、ブデソニド、デフラザコート、シクレソニド、フルチカゾン、ベクロメタゾン、ロテプレドノール、トリアムシノロン、ベタメタゾン、フルオシノロン、プレドニゾン、プレドニゾロンおよび/またはそれらの薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される、項目10に記載の組成物。
(項目12)
上記コルチコステロイドがモメタゾンフロエート一水和物であり、該モメタゾンフロエート一水和物が少なくとも約0.01%の量で存在する、項目10に記載の組成物。
(項目13)
上記抗生物質がキノロン系抗生物質であり、該キノロン系抗生物質が少なくとも約0.1%の量で存在する、項目10に記載の組成物。
(項目14)
上記キノロン系抗生物質が、オルビフロキサシン、シプロフロキサシン、ダノフロキサシン、エノキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、マルボフロキサシン、イバフロキサシン、ガレノキサシン、T−3811M1、T−3811M4、T3811M6、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、モキシフロキサシン、ジフロキサシン、ルフロキサシン、プラドフロキサシンおよびメシル酸トロバフロキサシンおよび/またはそれらの代謝産物からなる群より選択される、項目10に記載の組成物。
(項目15)
上記キノロン系抗生物質がルビフロキサシンである、項目14に記載の組成物。
(項目16)
上記抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物が、少なくとも約0.01%の量で存在する、項目10に記載の組成物。
(項目17)
上記抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物が、ボリコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、サペルコナゾール、ネチコナゾール、オキシコナゾール、イソコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾールおよび/またはそれらの薬学的に受容可能な塩からなる群より選択される、項目10に記載の組成物。
(項目18)
上記抗真菌的に有効な量の薬学的に受容可能なトリアゾール化合物がポサコナゾールである、項目17に記載の組成物。
(項目19)
上記抗生物質が、単独でまたはクラブラン酸、クラブラン酸カリウム、スルバクタムロドペニシラン酸、6−ブロモペニシラン酸、オリバン酸およびタゾバクタムのようなβラクタマーゼインヒビターと組み合わせて、アモキシシリン、アンピシリン、アンピシリン三水和物、アンピシリンナトリウム、アパルシリン、アスポキシシリン、アズロシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、カルベニシリンナトリウム、カルフェシリン、カリンダシリン、シクラシリン、クロキサシリンナトリウム、クロキサシリンベンザチン、ジクロキサシリン、ジクロキサシリンナトリウム、フルクロキサシリン、ヘタシリン、レナンピシリン、メシリナム、メタンピシリン、メチシリン、メズロシリン、ナフシリン、ナフシリンナトリウム、オキサシリン、ペニシリン酸、ペニシリンG、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGカリウム、ペニシリンGナトリウム、ペニシリンV、フェネチシリン、フェネチシリンカリウム、ピペラシリン、ピペラシリンナトリウム、ピバンピシリン、スルベニシリン、スルタミシリン、タランピシリン、チカルシリン、セファクロール、セファドロキシル、セファドロキシル一水和物、セファマンドール、セファマンドールリチウム、セファマンドールナンフェート、セファマンドールナトリウム、セファザフルール、セファゼドン、セファゾリン、セファゾリンナトリウム、セフクリジン、セフジニール、セフェピム、セフェタメト、セフィキシム、セフルプレナム、セフメノキシム、セフメタゾールナトリウム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォペラゾンナトリウム、セフォラニド、セフォセリス、セフォタキシム、セフォタキシムナトリウム、セフォチアム、セフォゾプラン、セフピミゾール、セフピミゾールナトリウム、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフロキサジン、セフスロジン、セフスロジンナトリウム水和物、セフタジジム、セフタジジム五水和物、セフテゾール、セフチブテン、セフチオレン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフトリアキソン二ナトリウム塩、セフトリアキソンナトリウム、セフロキシム、セフゾナム、セファセトリル、セファレキシン、セファロリジン、セファロスポリンC、セファロチン、セファロチンナトリウム、セファピリン、セファピリンナトリウム、セファラジン、ロラカルベフ、セフブペラゾン、セフォキシチン、セフォキシチンナトリウム、セフミノックス、セフメタゾール、セフォテタンからなる群より選択される、項目10に記載の組成物。
(項目20)
上記抗生物質が、アジスロマイシン、ブレフェルジン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、エリスロマイシンエチルコハク酸、ステアリン酸エリスロマイシン、ジョサマイシン、キタサマイシンおよびツラスロマイシンからなる群より選択される、項目10に記載の組成物。
(項目21)
上記抗生物質が、3−フルオロ,3−デオキシ誘導体およびそのアシル基の薬学的に受容可能な塩からなる群より選択され、
【化2】


ここで、
Rは、メチルもしくはエチルまたはそれらのハロゲン化誘導体、ジハロゲノ重水素化メチル、1−ハロゲノ−1−重水素化エチル、1,2−ジハロゲノ−1−重水素化エチル、アジドメチルおよびメチルスルホニルメチルからなる群より選択されるメンバーであり;
XおよびX’の各々は、NO、SO、SOR、SR、SONH、SONH、SONHR、SONHR、COR、OR、R、CN、ハロゲン、水素、フェニル、ならびにNO、R、OR、PO、CONHR、NHR、NR、CONRまたはOCORによって置換されたフェニルからなる群より独立して選択されるメンバーであり、ここで、RおよびRの各々は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチルおよびフェニルからなる群より独立して選択されるメンバーであり;
そしてZは、水素、あるいは16個までの炭素原子を有する炭化水素カルボン酸(好ましくは、炭化水素ジカルボン酸)のアシル基または12個までの炭素原子を有するアミノ−炭化水素カルボン酸のアシル基である、項目10に記載の組成物。
(項目22)
上記抗生物質がフロルフェニコールである、項目21に記載の組成物。
(項目23)
上記抗生物質がツラスロマイシンである、項目10に記載の組成物。
(項目24)
上記抗生物質がチルミコシンである、項目10に記載の組成物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書中に記載される発明。

【公開番号】特開2011−178811(P2011−178811A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−133720(P2011−133720)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【分割の表示】特願2007−525752(P2007−525752)の分割
【原出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(503442097)シェーリング−プラウ・リミテッド (47)
【住所又は居所原語表記】Weystrasse20,Lucerne6,CH−6000,Switzerland
【Fターム(参考)】