説明

拡張RACHのメッセージ部送信のための無線リソース割当て方法および装置

無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てるための方法および装置が、WTRUがシグネチャ系列を送信するステップと、シグネチャ系列に応答して肯定応答信号を受け取るステップと、デフォルトのリソースインデックスを決定するステップとを含む。リソースインデックスは、拡張個別チャネル(E−DCH)パラメータに関連付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのセルラ通信システムでは、無線リソースへのアクセスは、無線ネットワークによって制御される。WTRU(無線送受信装置)は、ネットワークに送信するデータを有するとき、そのデータペイロードを送信する前に無線リソースアクセスを取得する。たとえば、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワークでこれを達成するには、WTRUは、RACH(ランダムアクセスチャネル)へのアクセスを取得しなければならない。RACHへのアクセスは競合を引き起こすものであり、衝突、すなわち2つのWTRUが同時にリソースにアクセスする確率を減少させる機構が存在する。
【0003】
ランダムアクセスのための手順は、電力ランプアップを伴うプリアンブルフェーズを含み、チャネル取得情報およびメッセージ送信がその後に続く。RACHは競合を引き起こす性質のものなので、共有の無線リソースをWTRUが長い間保持しないようにするために、また電力制御が行われないという理由により、比較的短いメッセージペイロードがRACH上で送信されて、データレートが比較的小さくなる。したがって、RACHは一般に、短い制御メッセージの送信に使用される。一般に、より大きいデータレートを求めるWTRUは、ネットワークによって、個別のリソースを使用するように構成される。
【0004】
RACHによって提供されるデータレートは、主として音声通信をサポートするネットワークに典型的な短い制御メッセージを送信するには十分であるが、インターネットブラウジング、電子メールなど、非リアルタイムのデータサービスに関連するデータメッセージを送信するには不十分である。これらのデータサービスでは、トラフィックはバースト的な性質のものであり、連続した送信の間に、長い非活動時間が存在することがある。たとえば、キープアライブメッセージを頻繁に送信することを必要とするいくつかの応用例では、これによって、個別リソースが非効率的に使用されることになり得る。したがって、ネットワークが、そうではなくデータ送信のために共有リソースを使用することが有利であり得る。しかし、問題は、既存のRACHによって提供される低いデータレートにある。
【0005】
図1は、従来技術によるE−DCH(拡張個別チャネル)100を用いたRACHアクセスを示している。E−DCH 100を用いたRACHアクセス、以下「E−RACH」は、RACHプリアンブルフェーズ102と、初期リソース割当て104と、衝突検出/解決106と、E−RACHメッセージ部108と、リリースの解放110または他の状態への遷移とを含むことができる。E−RACH上でE−DCHを効率的に使用するための1組の機構を有することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
E−RACHを介した高速伝送のための方法および装置が開示される。これは、WTRUがシグネチャ系列を送信するステップと、シグネチャ系列に応答して肯定応答信号を受け取るステップと、デフォルトのリソースインデックスを決定するステップとを含むことができる。リソースインデックスは、E−DCH(拡張個別チャネル)パラメータに関連付けることができる。WTRUは、シグネチャ系列およびスクランブリングコードインデックスに基づいて、リソースパラメータのセットにインデックスを付けることもできる。
【0007】
WTRUにリソースを割り当てるための方法および装置も開示される。これは、WTRUがブロードキャストチャネルを介して、リソースのリストを受け取るステップを含むことができ、リソースのリストはリソース割当てテーブルを含む。
【0008】
WTRUは、割当てメッセージを受け取ることもできる。割当てメッセージは、リソース割当て構成のサブセットを含んでよい。WTRUは、ブロードキャストチャネル内のリソース割当て構成のバランスを受け取ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明についてのより詳細な理解は、例示するために示されており、添付の図面と併せて理解される以下の説明から得ることができる。
【0010】
【図1】従来技術によるE−DCHを用いたRACHアクセスを示す図である。
【図2】一実施形態による、複数のWTRU(無線送受信装置)と基地局とを含む例示的な無線通信システムを示す図である。
【図3】一実施形態による、図2のWTRUおよび基地局の機能ブロック図である。
【図4】一実施形態による、RACH方法を示すフローチャートである。
【図5】一実施形態によるプリアンブルパターンを示す図である。
【図6】一実施形態による取得インジケータチャネル(AICH)構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に言及されるとき、用語「WTRU(無線送受信装置)」には、UE(ユーザ機器)、移動局、固定または移動加入者装置、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、あるいは無線環境で動作可能な他の任意のタイプのユーザ装置が含まれるが、それだけに限られない。以下に言及されるとき、用語「基地局」には、Node B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、あるいは無線環境で動作可能な他の任意のタイプのインターフェース装置が含まれるが、それだけに限られない。本明細書で言及されるとき、用語「AICH(取得インジケータチャネル)」には、AICH、E−AICH、または他の任意の取得インジケータタイプのチャネルが含まれるが、それだけに限らない。本明細書に言及されるとき、用語MAC(メディアアクセス制御)PDU(プロトコルデータユニット)には、MAC−e PDU、MAC−i PDU、または上位層に渡される他の任意のタイプのMACレベルPDUが含まれるが、それだけに限られない。
【0012】
E−RACH(拡張ランダムアクセスチャネル)は、E−DCH(拡張個別チャネル)によって提供された機能性のサブセットを使用することができる。図2は、複数のWTRU 210と、基地局220とを含む無線通信システム200を示している。図2に示されるように、WTRU 210は、基地局220と通信する。図2に3つの(3)WTRU210および1つの(1)基地局220が示されているが、無線通信システム200内に任意の組合せの無線および有線装置を含んでよいことに留意されたい。それぞれのWTRU 210は、E−RACHを介して局220と通信してよい。
【0013】
図3は、図2の無線通信システム200のWTRU 210および基地局220の機能ブロック図300である。図2に示されるように、WTRU 210は、基地局220と通信する。WTRUは、E−RACH(拡張ランダムアクセスチャネル)を介して通信するように構成される。
【0014】
典型的なWTRUに見られ得るコンポーネントに加えて、WTRU 210は、プロセッサ315と、受信機316と、送信機317と、アンテナ318とを含む。プロセッサ315は、WTRU210がE−RACHを介して通信するのに必要なすべての処理を実施するように構成される。受信機316は、基地局220から信号を受け取るように構成され、送信機317は、E−RACHを介して信号を送信するように構成される。受信機316および送信機317は、プロセッサ315と通信する。アンテナ318は、無線データの送受信を円滑に進めるために、受信機316と送信機317の両方と通信する。
【0015】
典型的な基地局に見られ得るコンポーネントに加えて、基地局220は、プロセッサ325と、受信機326と、送信機327と、アンテナ328とを含む。受信機326は、E−RACHを介して信号を受け取るように構成され、送信機327は、WTRU 210に信号を送信するように構成される。受信機326および送信機327は、プロセッサ325と通信する。アンテナ328は、無線データの送受信を円滑に進めるために、受信機326と送信機327の両方と通信する。
【0016】
WTRUは、RACHプリアンブルフェーズを送信した後、UMTS地上無線アクセス網(UTRAN)によって無線伝送するように構成されてよい。一部のパラメータは、固定であり、すべてのWTRUに共通であるが、一部の無線リソースは、それらのリソースが不足しているため、アクセスが許可されるときに割り当てる必要がある。
【0017】
たとえばアップリンク(UL)スクランブリングコード、ダウンリンク(DL)順方向個別物理チャネル(F−DPCH)コード、オフセット、スロット形式、ソフトハンドオーバのサポートのためのサービングセルおよび非サービングセルからの拡張相対グラントチャネル(E−RGCH)、ならびに拡張ハイブリッド自動再送要求(HARQ)インジケータチャネル(E−HICH)コードおよびシグネチャ、拡張絶対グラントチャネル(E−AGCH)コード、拡張無線ネットワーク一時識別子(E−RNTI)などを含めて様々なリソースが、E−RACH伝送フェーズのために割り当てられ得る。
【0018】
リソースは、WTRUとNode Bの両方で知られている既知のパラメータに関する暗黙の規則に基づいて割り当てることができる。たとえば、拡張物理ランダムアクセスチャネル(E−PRACH)スクランブリングコードインデックス、およびNode BによってAICH(取得インジケータチャネル)上で肯定応答されたシグネチャ系列が知られていることがあり、1組のパラメータにインデックスを付けるために使用されてよい。同様に、アクセススロット、アクセスクラスおよび他のパラメータを、暗黙の割当てのために使用することができる。
【0019】
あるいは、E−PRACHにつき一度、1つのE−RACHメッセージ部の送信が行われ得る。ネットワークは、すべてのWTRUによって共有可能なE−RACHリソースのリストをブロードキャストしてよい。E−RACHリソースは、たとえば、ブロードキャストチャネル上においてシステム情報ブロック(SIB)で、またはWTRU構成中に送信される短いリソース割当てテーブルでブロードキャストすることができる。テーブルの各行は、E−RACHメッセージ部を対応するE−PRACH上で送信するためにWTRUによって使用される無線リソースパラメータを含んでよい。PRACHリソースとE−RACHリソースの間に、1対多のマッピングが存在することができる。換言すると、PRACHは、2組以上のE−RACHリソースに関連付けることができるが、逆は許されない。あるいは、WTRUは、E−RACHリソースを選択し、PRACH対E−RACHのマッピングからPRACHを決定することができる。
【0020】
WTRUは、たとえば対応するAICH上のACKによってなど、E−PRACHへのアクセスを得るとき、そのE−RACHメッセージ部の送信のためにそれらのリソースを使用することができる。E−PRACHリソースが使用中の場合、Node Bは、AICH上でNACKを送って、WTRU上にバックオフ機構をトリガしてよい。
【0021】
あるいは、リソース割当てのために、より長いルックアップテーブルを使用してもよい。このテーブルは、エントリを明示的に送信する必要がないように、事前定義された規則を使用してデータを取り込むことができる(populate)。テーブルの各行は、E−RACHメッセージ部の送信に使用されるリソースを含んでよい。
【0022】
テーブルは使用可能なE−PRACHの最大数より長いことがあるので、他のインデックス付けパラメータを使用してよい。こうしたパラメータには、たとえば、シグネチャ系列インデックス、アクセススロットインデックスおよび時間インデックスが含まれ得る。
【0023】
WTRUは、対応するAICH上のACKによってE−PRACHへのアクセスを得るとき、テーブル内で対応する行を見ることによってE−RACHリソースを決定する。結果として生じるE−PRACHリソースが使用中である場合、Node Bは、AICH上でNACKを送って、WTRU上にバックオフ機構をトリガしてよい。
【0024】
既存のバックオフ機構は、AICH上でNACKを受け取ったWTRUに、RACHへのアクセスを再び試みて最初から手順を開始する前にいくらかの時間待つことを強制する。バックオフ機構は、チャネルが再び空き状態になるときに複数のWTRUがチャネルに同時にアクセスしようとする確率を減少させる。
【0025】
暗黙の割当てによってインデックス付けされたリソースが使用中であるのでNode BがWTRUにNACKで応答したとき、他のリソースが空いている可能性が高い。これが生じる確率は、より長いルックアップテーブルでは、さらに高くなる。不必要な遅延を回避するために、MACレベルのRACH手順は、バックオフ機構がトリガされる前に、リソース要求の複数の試みを可能にすることができる。
【0026】
図4はRACH方法400を示すフローチャートである。ステップ401で、第1のプリアンブルフェーズが、WTRUによって送信される。ステップ402で、Node Bが、信号を受け取る。Node Bは、プリアンブルシグネチャ系列を検出する場合は、ステップ404で、WTRUによって要求されたリソースが使用可能であればACKを送信してよい。Node Bは、信号を受け取らない場合は、不連続送信モード(DTX)にあり、Node Bは、ACKまたはNACKを送信しない。Node Bは、プリアンブルを検出するが、リソースを割り当てることができない場合は、ステップ406で、NACKを送信する。ステップ408で、WTRUは、第1のNACKの後に最大数の試みに達したかどうか判断する。最大値に達する場合は、ステップ410で、WTRUは、バックオフルーチンを開始する。最大値に達しない場合は、ステップ412でインデックスが更新され、ステップ414で、WTRUは、後続のアクセススロットにおいて、異なるプリアンブルでRACHへのアクセスを再び試みる。送信電力は、増加させてもよいし、同じに保ってもよい。ステップ416で、Node Bは、プリアンブルの検出を再び試みる。検出され、またリソースが使用可能である場合は、ステップ418で、ACKがWTRUに送信される。リソースが使用可能でない場合は、Node Bは、NACKを送信し、ステップ406で、最大送信数のチェックが繰り返される。Node Bは、プリアンブルを検出しない場合、DTXモードにあり、ACKまたはNACKを送らず、ステップ420で、WTRUによって、バックオフ機構をトリガしてよい。NACKの後に続く試みの最大数は、ネットワークによって構成し、または事前定義することができる。
【0027】
E−DCH送信フェーズに関連するリソースは、明示的に割り当てることができる。割当てメッセージの送信は、E−DCH構成のサブセット含み、残りの構成は、ブロードキャストチャネル上でシグナリングし、または事前構成することができる。割当てメッセージは、重要であり、保護のもと無線リンクを介して送信すべきである。これは、WTRUからの肯定応答を必要とすることがある。
【0028】
割当てメッセージは、高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH)機構を使用して拡張順方向取得チャネル(E−FACH)を介して送信してよい。WTRUの識別情報は、アクセススロットに対する指定されたタイミングで使用されたプリアンブルシグネチャ系列またはE−PRACHに関連し得る。たとえば、1組の一時的な無線ネットワーク一時識別子(t−RNTI)が、各E−PRACHに対応することがあり、セル内のすべてのWTRUにブロードキャストされ得る。あるいは、t−RNTIの暗黙の割当てのための特定の規則を定義してもよい。
【0029】
ネットワークは、RACHプリアンブルフェーズの後、合理化されたE−RACHメッセージ送信フェーズを使用してよい。E−DCH機能性のフルセットを提供するのではなく、これらの機能性のサブセットだけが使用される。縮小された1組の機能性は、システム情報ブロードキャストによってシグナリングし構成することができる。
【0030】
残りのすべてのパラメータは、システム情報ブロック(SIB)によってシグナリングすることができる。これは、たとえば、ULスクランブリングコード、拡張個別物理ダウンリンクチャネル(E−DPDCH)構成情報、個別物理制御チャネル(DPCCH)構成情報、E−RACHにマップされた論理チャネル用の無線ベアラ情報などを含んでよい。
【0031】
E−RACHは、IDLEモードで動作し、RRC CONNECTION REQUESTを送り、あるいはCELL UPDATEメッセージを送るためにセル再選択後、CELL_FACH状態で動作するように構成されてよい。
【0032】
WTRUは、プリアンブルにスケジューリング情報を「追加」することができる。これは、SI(スケジューリング情報)の縮小バージョンとすることができ、バッファステータスおよび使用可能な電力ヘッドルームに関する表示を提供してよい。この情報をシグナリングするのに必要なビット数を減らすために、WTRUは、パラメータの両方の粗い推定を使用し、Xを整数値として、[X]ビットでパラメータを符号化できる。
【0033】
マッピングは、SIとプリアンブルシグネチャ系列の間で構築することができる。WTRUによるシグネチャ系列の選択は、計算されたSIによって指示することができる。例を挙げると、2ビットのSIが使用される場合、16個のシグネチャ系列(sig_seq_0からsig_seq_15)は、それぞれが4つの一意のシグネチャ系列を有する4つのグループ(sig_group0からsig_group3)に分割できる。SIは、シグネチャグループのうちの1つを選択するために使用されてよく、WTRUは、そのグループ内のシーケンスのうちの1つをランダムに選択してよい。シグネチャ系列を復号すると、Node Bは、シーケンス番号を相互参照して、シグネチャグループを、またその結果として、送信されたSIを決定することができる。Node Bは、取得表示を送ってよい。WTRUの識別情報は、Node BがRACHメッセージを復号するときに決定できる。
【0034】
SIのサイズが16を超える場合、プリアンブルシグネチャの数は、16から2k(ただし、k>4)に増加することができる。あらゆるプリアンブルでシーケンスを256回繰り返すのではなく、WTRUは、新しいシーケンス(256/(2(k-4))回繰り返してよい。
【0035】
図5は、SIの位置500の代替実施形態を示している。SI 504は、各プリアンブル506の終わりに追加できる。プリアンブルは、16ビットシグネチャ系列502の256個のコピーを含む。Node Bは、プリアンブル506を探索してよい。プリアンブル506が検出されるとき、Node Bは、プリアンブル506の終わりにSI 504を検出し、取得表示を送ってよい。WTRUの識別情報は、トレーラとして追加することもできる。
【0036】
WTRUは、取得表示を受け取った後、同じ送信電力で別のプリアンブルを送ることができる。SI情報は、シグネチャ系列の符号化を使用してこのプリアンブルに追加することも、トレーラに追加することもできる。
【0037】
あるいは、第2のシグネチャが、繰返しプリアンブルにおいて、第1と第2のシグネチャ系列間のマッピング規則と共に使用されてよい。マッピング規則は、送信されたSIを決定するために、Node Bによって使用することができる。利点として、2つのプリアンブル間の時間オフセットは、ハードコード化され、またはシステム情報ブロードキャストによって構成され、また粗いアップリンク同期を実施するためにNode Bによって使用されてよい。
【0038】
AICHまたは類似のチャネルを使用して、グラント情報をWTRUに伝えることができる。RANは、WTRUに最大伝送レートを示すためにプリアンブル取得の後に送られる取得表示を利用できる。図6は、一実施形態によるAICH構造600を示している。AICH 600は、20msのTTIにつき、アクセススロットAS_0(602)からAS_14(604)を含む。iを0と14の間の整数として、それぞれのAS_i 606は、SF256チャネル符号化を使用して、40個の実数値信号608を含む。AS_i 606の最後の1024チップ610は、8個の実数値グラント、g_0(612)からg_7(614)を含む。あるいは、最後の1024チップ610は、制御情報を含んでよい。
【0039】
シンボルの事前定義されたシーケンス、たとえばシグネチャ系列は、各制御情報レベルについて定義できる。シンボル系列と制御情報インデックスの間のマッピングは、RAN(無線アクセスネットワーク)およびWTRUにおいて知られ得る。このマッピングは、RANによってブロードキャストし、上位層シグナリングによって構成し、または事前構成することができる。
【0040】
あるいは、AICHスロットの最後の1024のチップは、グラント情報のインデックスを含む新しいビットフィールド(たとえば4ビット)として解釈することができ、ただし、ビットフィールドの復号の信頼性を増加させるために、チャネルコーディングを使用することができる。
【0041】
あるいは、グラント情報は、新しい物理層信号によって送ることができる。
【0042】
メトリックスまたはパラメータは、初期E−RACHメッセージ送信のためのグラントとして個々に使用することも、任意の組合せで使用することもできる。こうした1つのパラメータは、最大電力比であり、この最大電力比は、E−DPDCHとE−DPCCHの間の最大電力比、またはE−DPDCHとプリアンブル電力間の最大電力比を示す。
【0043】
最大送信電力を使用することができる。これは、WTRUがE−DPDCHの送信に使用できる最大の総電力を示し得る。最大合計電力は、絶対値(たとえば20dBm)として決定することも、プリアンブル電力に対する相対電力として決定することもできる。
【0044】
グラントの値はインデックスにマッピングすることができ、ただし、マッピングは、WTRUおよびUTRANによって知られる。マッピングは、システム情報によってブロードキャストすることも、WTRU装置内にハードコード化することもできる。
【0045】
CELL_DCH状態にある間、WTRUの識別情報は、WTRUが個別の接続を有しているので、暗黙的である。他の状態では、アップリンクチャネルは共有され、Node Bは、メッセージ部コンテンツが復号される前にWTRUを識別する手段をもたない。E−RACHのコンテキストでは、WTRUの識別情報は、Node Bによって、制御およびデータメッセージのダウンリンク送信および衝突検出のために使用できる。
【0046】
WTRUの識別情報は、使用されるE−PRACHチャネルに関連付けることができる。したがって、それぞれのE−PRACHの識別情報は、Node Bによって、ブロードキャストチャネル上で割当てテーブルの一部としてシグナリングすることができる。識別情報をE−PRACHにリンクすることは、WTRUが、ネットワークから割り当てられたリソースまたは識別情報をもたないアイドルモードにおいて特に有用であり得る。
【0047】
あるいは、WTRU RNTIは、E−PRACHに直接リンクされなくてよい。WTRUは、既にCELL_FACH状態である場合、そのE−RNTIを保持してよい。この識別情報は、E−RACHおよび関連する制御チャネル上の無線伝送用に維持することができる。WTRUは、アイドルモードにある場合など、ネットワークによってまだRNTIが割り当てられていない場合、ランダムな識別情報を生成してよく、この識別情報は、第1の無線アクセスにおいてE−RACHメッセージ部でネットワークにシグナリングされる。たとえば、ランダムに生成された識別情報は、MAC−e(メディアアクセス制御)PDU(プロトコルデータユニット)の一部として含まれ得る。識別情報が別のWTRUによって既に使用されている場合、Node Bは、E−RACHメッセージ部送信の終了を強制してよい。
【0048】
あるいは、WTRUは、ネットワークによってまだRNTIが割り当てられていない場合、その国際移動加入者識別(IMSI)または別の一意の識別子に基づいて識別情報を生成してよい。
【0049】
実施形態
1.無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、シグネチャ系列を送信するステップと、シグネチャ系列に応答して肯定応答信号を受け取るステップと、デフォルトのリソースインデックスを決定するステップとを含み、リソースインデックスは、拡張個別チャネル(E−DCH)パラメータに関連付けられる、方法。
2.無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、ブロードキャストチャネルを介してリソースのリストを受け取るステップを含み、リソースのリストはリソース割当てテーブルを含む、方法。
3.リソースのリストは拡張個別チャネル(E−DCH)パラメータを含む実施形態2に記載の方法。
4.リソース割当てテーブルは、それぞれが複数の無線リソースパラメータを含む複数の行を含む実施形態2または3に記載の方法。
5.割当てメッセージは、行を指すインデックスを含む実施形態2〜4のいずれか1つに記載の方法。
6.リソース割当てのバランスは複数の無線リソースパラメータを含む実施形態2〜5のいずれか1つに記載の方法。
7.無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、リソース割当て構成のサブセットを含む割当てメッセージを受け取るステップと、ブロードキャストチャネルのリソース割当て構成のバランスを受け取るステップとを含む方法。
8.Node Bによって無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、Node Bがプリアンブルシグネチャ系列を検出するステップと、Node Bが、割り当てられたリソースが空いているかどうか判断するステップと、Node Bが通信チャネル上でシグナリングするステップとを含む方法。
9.Node Bが肯定応答(ACK)信号をシグナリングするステップをさらに含む実施形態8に記載の方法。
10.Node Bが否定応答(NACK)信号をシグナリングするステップをさらに含む実施形態8または9に記載の方法。
11.無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、シグネチャ系列を送信するステップと、肯定応答(ACK)信号を受け取るステップとを含む方法。
12.シグネチャ系列に基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるステップをさらに含む実施形態11に記載の方法。
13.スクランブリングコードインデックスに基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるステップをさらに含む実施形態11または12に記載の方法。
14.WTRUが、リソースパラメータのセットにインデックスを付けるためにアクセススロットおよびアクセスクラスを使用するステップをさらに含む実施形態11〜13のいずれか1つに記載の方法。
15.シグネチャ系列を送信するように構成された送信機を含む無線送受信装置(WTRU)であって、シグネチャ系列を送信するように構成された送信機と、シグネチャ系列に応答してACK(肯定応答)信号を受け取るように構成された受信機と、シグネチャ系列を決定し、ACK信号を処理し、デフォルトのリソースインデックスを決定するように構成されたプロセッサであって、リソースインデックスは拡張個別チャネル(E−DCH)パラメータに関連付けられる、プロセッサとを含むWTRU。
16.ブロードキャストチャネルを介してリソースのリストを受け取るように構成された受信機と、ブロードキャストチャネルからリソース割当てテーブルを決定するように構成されたプロセッサとを含む無線送受信装置(WTRU)。
17.リソース割当てテーブルは、それぞれが複数の無線リソースパラメータを含む複数の行を含む実施形態16に記載のWTRU。
18.プロセッサは、無線リソースを選択し、E−DCHのE−RACHに対するマッピングに基づいて、共有される拡張個別チャネル(E−DCH)リソースを決定するようにさらに構成される実施形態16または17に記載のWTRU。
19.割当てメッセージを受け取るように構成された受信機であって、割当てメッセージはリソース割当て構成のサブセットと、ブロードキャストチャネル内のリソース割当て構成のバランスとを含む、受信機と、割当てメッセージおよびリソース割当て構成のバランスに基づいてリソース割当てを決定するように構成されたプロセッサとを含む無線送受信装置(WTRU)。
20.シグネチャ系列を送信するように構成された送信機と、ACK(肯定応答)信号を受け取るように構成された受信機とを含む無線送受信装置(WTRU)。
21.シグネチャ系列に基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるように構成されたプロセッサをさらに含む実施形態20に記載のWTRU。
22.スクランブリングコードインデックスに基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるように構成されたプロセッサをさらに含む実施形態20または21に記載のWTRU。
23.プロセッサは、リソースパラメータのセットにインデックスを付けるためにアクセススロットおよびアクセスクラスを使用するようにさらに構成される実施形態20〜22のいずれか1つに記載のWTRU。
【0050】
機能および要素について、本明細書では特定の組合せで述べられているが、それぞれの特徴または要素は、他の特徴および要素なしに単独に使用することも、他の特徴および要素を伴うまたは伴わない様々な組合せで使用することもできる。本明細書に示された諸方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータ読取り可能記憶媒体内に有形に具現化されたコンピュータプログラム、ソフトウェアまたはファームウェアで実施することができる。コンピュータ読取り可能記憶媒体の例には、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内部ハードディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気媒体、磁気光媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体が含まれる。
【0051】
適切なプロセッサには、例を挙げると、汎用プロセッサ、特定目的プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)および/またはステートマシンが含まれる。
【0052】
WTRU(無線送受信装置)、UE(ユーザ装置)、端末、基地局、RNC(無線ネットワーク制御装置)または任意のホストコンピュータで使用する無線周波数トランシーバを実装するために、ソフトウェアに関連するプロセッサを使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、振動装置、スピーカ、マイクロホン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオ装置、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオゲームプレーヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)など、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装されたモジュールと共に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法において、
前記WTRUがシグネチャ系列を送信するステップと、
前記WTRUが、前記シグネチャ系列に応答して肯定応答信号を受け取るステップと、
前記WTRUがデフォルトのリソースインデックスを決定するステップであって、前記リソースインデックスは拡張個別チャネル(E−DCH)パラメータに関連付けられる、ステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法において、
前記WTRUがブロードキャストチャネルを介して、リソースのリストを受け取るステップであって、前記リソースのリストはリソース割当てテーブルを含む、ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記リソースリストは拡張個別チャネル(E−DCH)パラメータを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記リソース割当てテーブルは、それぞれが複数の無線リソースパラメータを含む複数の行を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記割当てメッセージは、行を指すインデックスを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
リソース割当てのバランスは複数の無線リソースパラメータを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、
前記WTRUが、リソース割当て構成のサブセットを含む割当てメッセージを受け取るステップと、
前記WTRUが、ブロードキャストチャネル内のリソース割当て構成のバランスを受け取るステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
Node Bによって無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、
前記Node Bがプリアンブルシグネチャ系列を検出するステップと、
前記Node Bが、割り当てられたリソースが空いているかどうか判断するステップと、
前記Node Bが通信チャネル上でシグナリングするステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記Node Bが肯定応答(ACK)信号をシグナリングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記Node Bが否定応答(NACK)信号をシグナリングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
無線送受信装置(WTRU)にリソースを割り当てる方法であって、
前記WTRUがシグネチャ系列を送信するステップと、
前記WTRUが肯定応答(ACK)信号を受け取るステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記WTRUが、前記シグネチャ系列に基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記WTRUが、スクランブリングコードインデックスに基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記WTRUが、前記リソースパラメータセットにインデックスを付けるためにアクセススロットおよびアクセスクラスを使用するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
シグネチャ系列を送信するように構成された送信機と、
前記シグネチャ系列に応答して肯定応答(ACK)信号を受け取るように構成された受信機と、
前記シグネチャ系列を決定し、前記ACK信号を処理し、デフォルトのリソースインデックスを決定するように構成されたプロセッサであって、前記リソースインデックスは拡張個別チャネル(E−DCH)パラメータに関連付けられる、プロセッサと
を含むことを特徴とする無線送受信装置(WTRU)。
【請求項16】
ブロードキャストチャネルを介してリソースのリストを受け取るように構成された受信機と、
前記ブロードキャストチャネルからのリソース割当てテーブルを決定するように構成されたプロセッサとを含むことを特徴とする無線送受信装置(WTRU)。
【請求項17】
前記リソース割当てテーブルは、それぞれが複数の無線リソースパラメータを含む複数の行を含むことを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項18】
前記プロセッサは、無線リソースを選択し、E−DCHとE−RACHのマッピングに基づいて、共有される拡張個別チャネル(E−DCH)リソースを決定するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項19】
割当てメッセージを受け取るように構成された受信機であって、前記割当てメッセージはリソース割当て構成のサブセットと、ブロードキャストチャネル内のリソース割当て構成のバランスとを含む、受信機と、
前記割当てメッセージおよび前記リソース割当て構成の前記バランスに基づいてリソース割当てを決定するように構成されたプロセッサと
を含むことを特徴とする無線送受信装置(WTRU)。
【請求項20】
シグネチャ系列を送信するように構成された送信機と、
前記シグネチャ系列に応答して肯定応答(ACK)信号を受け取るように構成された受信機と
を含むことを特徴とする無線送受信装置(WTRU)。
【請求項21】
前記シグネチャ系列に基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるように構成されたプロセッサをさらに含むことを特徴とする請求項20に記載のWTRU。
【請求項22】
前記スクランブリングコードインデックスに基づいてリソースパラメータのセットにインデックスを付けるように構成されたプロセッサをさらに含むことを特徴とする請求項20に記載のWTRU。
【請求項23】
前記プロセッサは、前記リソースパラメータのセットにインデックスを付けるためにアクセススロットおよびアクセスクラスを使用するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項20に記載のWTRU。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−541411(P2010−541411A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527168(P2010−527168)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【国際出願番号】PCT/US2008/077822
【国際公開番号】WO2009/042845
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】