説明

排気中のNOからNO2への酸化のための抗老化触媒

本発明は、白金を含むゼオライトに関する。細孔が開口した触媒担体に関する。
本発明はさらに前記白金を含むゼオライトの製造方法、酸化触媒および炭化水素レザバーとしての使用、および本発明のゼオライトを含む触媒成分にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白金含有ゼオライトに関する。
本発明はさらに、本発明にかかる前記白金含有ゼオライトの製造方法、前記ゼオライトの酸化触媒および炭化水素レザバー(reservoir)としての使用、および、本発明にかかるゼオライトを含む触媒成分に関する。
【背景技術】
【0002】
燃焼機関の排出ガス浄化の初期において、ガソリンエンジンからの排出ガスのみは三元触媒(TWC)で浄化されていた。窒素酸化物は、還元性のある炭化水素(HC)および一酸化炭素(CO)で還元される。
【0003】
約15年間、ディーゼルエンジンからの排出ガスを触媒で後処理する試みもなされてきた。前記ディーゼルエンジンからの排出ガスは大気汚染源としての一酸化酸素、未燃焼の炭化水素、窒素酸化物およびすす粒子を含む。前記未燃焼の炭化水素はパラフィン、オレフィン、アルデヒドおよび芳香族を含む。
【0004】
ディーゼルエンジンのための排出ガスシステムは、一般的には以下の要素からなる。
・炭化水素の酸化のための、および低温始動時の炭化水素レザバーとしてのディーゼル酸化触媒(DOC)
・微粒子の排出を減らすためのディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)
・選択的なものとしての、尿素分解のための加水分解触媒
・窒素酸化物を減らすためのSCR(選択触媒還元)触媒
・アンモニア酸化触媒としてのバリア触媒
【0005】
DOC(ディーゼル酸化触媒)に関しては、当業者は、好ましくは低温始動時に炭化水素レザバーとして機能し、そして、通常のオペレーションでは未燃焼炭化水素を酸化する触媒であることを理解する。
ディーゼル燃焼機関からの排出ガスの触媒による処理は、ガソリンエンジンとは違い、ディーゼルエンジンは常に余剰酸素と共に動いており、触媒は還元条件下におかれないため、触媒材料の設計変更を必要とする。
【0006】
微粒子の問題点が議論されだして以来、微粒子捕集フィルターは、いまだにDOCの下流に接続されている。
微粒子捕集フィルター(DPF:ディーゼル微粒子捕集フィルター)は、燃焼機関、特にディーゼルエンジン、の排出ガスからのすす粒子をフィルターにかけ、そして、その結果環境へのそれらの排出を減らすために使用されている。
例えば、いわゆる”ウォールフローフィルター(wall-flow filters)”または、セラミック製もしくは金属製のフィルターなど各種のフィルター設計が使用されている。しかし、実際の問題は、すす粒子のフィルトレーションではなく、フィルターの使用の再生である。
微粒子分解のオペレーション制御によれば、カーボンブラックは、500℃と700℃の間においてのみ自然発火する。
【0007】
新世代の微粒子捕集フィルターは、積極的に再生されなければならない。このことは、このような高温が下流のDPF上のすすを着火させ燃焼させるDOC上で、繰り返し生み出されるはずであることを意味する。よって、DOCの熱老化は今日重要な役割を果たす。
【0008】
新世代ディーゼル車両には、ディーゼル微粒子捕集フィルターの下流に、いわゆるSCR触媒の補助によって窒素酸化物の選択触媒還元を発動させることができるコンポーネントが現在装備されている。
SCR(選択触媒還元)は燃焼機関および動力装置からの排出ガスの窒素酸化物の選択触媒還元に寄与する。
窒素酸化物NOおよびNO2(一般的にはNOXという。)だけが、選択的にSCR触媒で還元されるが、この反応のためにNH3(アンモニア)が通常は混合される。
従って、反応生成物としては、無害な物質を含む水および窒素のみが形成される。
【0009】
従って、炭化水素の酸化に加えて、ディーゼル酸化触媒中のNOからNO2への酸化は特に今日重要である。
NO2は、以下のようなディーゼル微粒子捕集フィルターの再生、すなわち、すすの燃焼を容易にする(例えば、非特許文献1、非特許文献2または非特許文献3を参照のこと)。
さらに、NO/NO2の混合物は、アンモニアとの選択触媒反応を純NOよりもよりすばやく窒素と空気へ分解することを可能にする(例えば、非特許文献4または非特許文献5を参照のこと)。
その結果、触媒の老化後において、NOからNO2への酸化のための、DOC活性は依然して高い。
【0010】
このように、後処理におけるディーゼル排気の処理条件下の触媒は、今までの技術で可能であったよりも、老化しにくい傾向を有するものが必要とされる。
【0011】
Ptベース触媒に加えて、PtおよびPdの両方を含む触媒が従来技術において知られている。さらに、DOCはしばしば低温時(低温始動ケース)に炭化水素を貯留するゼオライトを含み、その結果、炭化水素の低温始動の排出が減少する。
【0012】
典型的なDOCは、例えば、欧州特許EP800856 A2(特許文献1)に開示されている。触媒体積の1リットル当たり3から4gのPtという、高貴金属濃度を有するものである。
しかしながら、COおよび炭化水素の点火温度をできるだけ低くすることを達成するために、白金の大部分は、非晶質のAl/Si混合酸化物へ添加され、少量のみがゼオライトへ添加される。
先行技術によれば、より高温度での導入後でさえ、良好な白金分散性をもたせるように非常に高濃度の白金濃度でゼオライト中に白金を分散させることは、いまだに実現していない。
高白金含有量または分散は十分な安定性をもたらすが、それは先行技術において高含有白金が、ゼオライトに対してではなく、Al/Si混合酸化物に導入されてきた理由である。
【0013】
白金含有ゼオライトは、従来技術において知られている。例えば、非常に低い白金含有(<1%)のゼオライトが、再生化、芳香族化およびクラッキング反応等のための精製セクターにおいて触媒として使用されている
ディーゼル排気ガス中で使用されている条件とは相違し、前記の反応は還元条件、(すなわち、余剰炭化水素と共にある)において生じ、従って、極めて少量の貴金属の含有を必要とする。
【0014】
例えば、ゼオライトの細孔への白金イオン交換による白金含有ゼオライトの製造は、従来技術において知られている。しかし、この方法はディーゼル酸化触媒の使用に不可欠であるゼオライト中の白金濃度を示さない(例えば、非特許文献6、非特許文献7、および非特許文献8を参照のこと)。
【0015】
安定性が改良されたDOCは、通常、混合されたPt/Pd触媒によっても供給される。特に、高濃度白金(6:1)を含有するPt/Pd触媒は熱老化に対して良好な耐性を示す。しかしながら、欠点は、Pt含有量が増加するに従ってNOからNO2への酸化が低下することである。さらに、Pt/Pd触媒は、明らかに硫黄耐性が低い(例えば、非特許文献9を参照のこと。)。
このような触媒は通常、硫黄汚染後、熱による再生が可能ではなく、それらが汚染後に熱的に負荷されると、すなわち老化すると、活性は低下しつづける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】欧州特許出願公開第800856 A2明細書
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】J. Chooら「 Science of the total environment」(2008)、P396-P401
【非特許文献2】M. Jeguirimら「Applied Catalysis B: Environmental」76 (2007), P235-P240
【非特許文献3】K.Yamamotoら「Proceedings of the Combustion institute, article in press」
【非特許文献4】A. Grossaleら「Journal of Catalysis」256(2008), P312 -P322
【非特許文献5】M. Schwidderら「Journal of Catalysis」259(2008)、P96-P103
【非特許文献6】J.M. Garcia-Cortesら「Journal of Catalysis」218(2003)、P111−P122
【非特許文献7】C. Jimenez et alら「Applied Catalysis A: General 」249(2003)、P175−P185
【非特許文献8】J. Perez-Ramirezら「Applied Catalysis B: Environmental」29(2001)、P285−P298
【非特許文献9】Ludwigsburg「5th International Exhaust Gas and Particulate Emissions Forum, 19 and 20 February」(2008)、P126−P144
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の課題は、従って、触媒、特に、それは、老化傾向が低く、及び高活性であるディーゼル酸化触媒の製造方法を供給することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、以下のステップを含む白金含有ゼオライトの製造方法によって前記課題は達成される。
a) ゼオライトに亜硫酸白金(platinum sulphite)溶液を含浸させるステップ、
b) 保護雰囲気下で前記含浸ゼオライトを焼成するステップ。
【0020】
前記焼成は好ましくはアルゴン雰囲気、窒素雰囲気または他の不活性化雰囲気などの保護雰囲気が好ましく使用される。アルゴン雰囲気は特に好ましい。
【0021】
前記含浸されたゼオライトの焼成は、好ましくは600から900℃において実行され、さらに好ましくは>750から850℃、特に好ましくは、>750から830℃、特には、約800℃で行われることが好ましい。
【0022】
焼成の結果、白金前躯体化合物が形成され、必要があれば、焼成に続いて還元することが好ましい。
基本的には、しかし、還元はすでに焼成の間にも生じており、そこでは還元雰囲気が保護雰囲気の代わりに用いられなければならない。
【0023】
焼成に続いて生じる還元は、好ましくは、還元ガス(水素、一酸化炭素、エチレン、メタノール、エタノール等)および不活性ガスの混合物を用いて行われる。
【0024】
好ましい不活性ガスは、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどが挙げられる。前記還元ステップ中の不活性ガスはキャリアガスとして挙げられ、その場合、水素または他の還元ガスは、還元ガスおよび不活性ガスの総体積に対して、好ましくは、1から10vol%、より好ましくは、3から7vol%、特に好ましくは、約5vol%の濃度である。
【0025】
前記還元は通常、完全にまたはほとんど完全に白金前躯体化合物の変換が完了するまで行われる。還元は好ましくは、3から7時間、より好ましくは4から6時間、特に好ましくは約5時間にわたって行われる。
【0026】
還元は好ましくは上昇させた温度において行われる。前記還元は好ましくは、200から500℃、より好ましくは250から350℃、最も好ましくは約300℃で行われる。還元のためには、触媒は通常触媒床に置かれ、および、還元剤がそこに流される。
触媒は、同様に前記還元ガスで覆われ有利に温度上昇がなされる。
温度上昇は、例えば、触媒床の加熱によって行える。
同様に、例えば、ガス供給管を加熱し、その中の還元ガスを還元される触媒に導入するような、還元ガスを予め加熱することによっても、温度上昇は可能である。
【0027】
前記ゼオライトの亜硫酸白金溶液での含浸は、浸漬含浸、スプレー含浸、または初期湿式含浸法によって行われる。含浸は、初期湿式含浸法で実行されることが好ましいが、従来技術によれば、この含浸法では少量の金属クラスターのみが通常は細孔の内部へ移動して、ゼオライト表面の外部上にのみかなりの量が残る。
【0028】
しかしながら、驚くべきことに、亜硫酸白金(PSA)を有するゼオライト粉末の初期湿式含浸に続く高温の保護ガス下の焼成によって製造可能であって、高温導入の後であってもゼオライトの細孔の中に白金のほとんどを持つ触媒を発見した。
これは、X線回析装置(XRD)およびCO吸着(表面上のPtクラスターの選択的汚染の後に)によるFT-IRで示されうる。XRDおよびFT-IRは標準的な化学分析手法である。
【0029】
また、驚くべきことに、このように製造された触媒はすでに知られたシステムと比較して硫黄耐性が向上する。本発明にかかる熱老化触媒の触媒活性は、高温脱硫が後に続く硫黄汚染によっては変化しない。
【0030】
改良された触媒は、一酸化炭素の酸化に関与する既存のPtベース触媒に匹敵する老化挙動を示すにもかかわらず、驚くべきことに、NOの酸化に関して、明らかに安定性が良好であることがわかった。
【0031】
本発明に従って製造された触媒の従来技術に対するさらなる利点は、貴金属が、他の触媒の場合のようにゼオライトと他の付加的な酸化物担体との混合物にではなく、ゼオライトという一の構成部分のみに添加されていることである。製造工程、およびコストも、このことで削減することができる。
【0032】
ゼオライト含有量増加の結果、炭化水素貯留性能も明らかに向上する(欧州特許公報EP 691883 B1, 米国特許公報US 5804155 及び 欧州特許公報EP 830301を参照のこと)。前記貯留性能は、触媒が必要な作動温度に達していない場合、および、生成された排出ガスがまだ燃焼できない場合に、非常に重要である。
【0033】
以上より、特に、本発明の方法を使用して製造されるゼオライトも本発明の主体である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施例、比較例のCO変換を示すグラフ。
【図2】実施例、比較例のNO2収率を示すグラフ。
【図3】実施例、比較例のIRスペクトラムを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の枠組みにおいて「ゼオライト」は、国際鉱物学連合(International Mineralogical Association:D.S.Coombs et al.,Can.Mineralogist,35,1997,1571)によって定義されるように、下記一般式の空間ネットワーク構造を有し、共通の酸素原子によって連結されて規則的な3次元ネットワークを形成した、SiO4/AlO4四面体から構成される、アルミノケイ酸塩の群からの結晶性物質を意味する。
Mx/n[(AlO2)x(SiO2)y] x (H2O)z
【0036】
2つの隣接する負に荷電したAlO4四面体は、互いに隣り合って生じないという、いわゆる"Lowenstein Rule"によれば、Si/Al=y/x比は、常に>1である。Si/Al比が小さいほどより多くの金属の交換サイトが利用できるが、ゼオライトは次第により熱的に不安定になる。
【0037】
前記ゼオライト構造は、それぞれのゼオライトに特徴的な空隙およびチャネルを含む。ゼオライトは、そのトポロジーによって、異なる構造型に分類される。ゼオライト骨格は、チャネルの形態の開放された空隙と、通常水分子によって占有されるケージと、置換されうる付加的骨格カチオンとを含む。アルミニウム原子は、これらのカチオンによって埋め合わされる過剰の負電荷を引きつける。
細孔システムの内部は、触媒活性表面を示す。ゼオライトが含んでいるアルミニウムが多いほど、そしてケイ素が少ないほど、その格子の中の負電荷の密度がより高くなり、その内部表面の極性がより高くなる。細孔径および細孔の構造は、製造中のパラメータ、すなわち、テンプレートの使用または型、pH、圧力、温度、種結晶の存在、に加えて、ゼオライトの触媒特性の最も大きな部分を決定するSi/Al比(率)によって決定される。
【0038】
本発明にかかるゼオライトは、少なくとも2重量%、好ましくは、少なくとも3重量%、最も好ましくは3.5重量%以上の白金を含有し、前記白金の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、特に好ましくは少なくとも99%が、前記ゼオライトの細孔中に存在している。
【0039】
前記ゼオライトは、好ましくは、AEL、BEA、CHA、EUO、FAU、FER、KFI、LTA、LTL、MAZ、MOR、MEL、MTW、LEV、OFF、TONおよびMFI構造型からなる群から選択される。前記BEA構造型が、特に、好ましい。
【0040】
前記ゼオライトは、好ましくは5から300、さらに好ましくは10から200、最も好ましくは15から100のSiO2/Al23比を有している。
【0041】
本発明の前記ゼオライトは、伸縮振動に基づく特徴が2070cm-1と2110cm-1の間に、好ましくは、約2080cm-1から2095cm-1までに現れる。
前記伸縮振動は、アダマンタン炭化窒素による汚染後でさえ示される。
アダマンタン炭化窒素は立体的要求性分子(a sterically demanding molecule)であり、そのサイズのため、ゼオライトの細孔システムを通過できない。
従って、[ゼオライト]の外表面にあるPtクラスターのみがアダマンタン炭化窒素の吸着によって汚染される。
COは、この汚染後に吸着された場合、前記ゼオライトの内部の非汚染Ptクラスターへの結合のみが可能である。アダマンタン炭化窒素汚染後のPt−C=O伸縮振動の存在は、ゼオライトの細孔中のPtサイトを証明する。汚染後の残存強度は、比較する触媒の約2から4倍高い。
【0042】
本発明のゼオライトは、さらに、X線回析(XRD)におけるPt反射がない。これは同様に前記ゼオライトの細孔中の白金サイトを示している。
【0043】
本発明のさらなる主体は、酸化触媒および炭化水素レザバーとしての使用である。
ゼオライトは炭化水素レザバーとして知られている。ゼオライトの細孔中に高濃度で分散された白金との組み合わせにおいては、炭化水素レザバー機能が備えられた酸化触媒としては非常に適している。
白金はゼオライトに対してのみ添加され、従来技術で知られているように、他の金属酸化物には適合されないため、好ましいコストで得られるシンプルな触媒システムが得られる。
【0044】
本発明の前記ゼオライトはウオッシュコート加工が有利にでき、従って触媒担体にも適用されうる。
当業者にはウォッシュコートを製造する方法は公知である。触媒担体のために必要なコーティング技術もまた当業者に公知である。すなわち、含浸されたおよび乾燥されたゼオライトは水溶性のコーティング分散液で処理され、シリカゾルなどのバインダーをこの分散液に添加することができる。
分散液の粘度は、適切な添加剤によって設定でき、その結果、一回の作業工程で流路の壁に必要なコーティングを塗布することができる。
もし、これが不可能であれば、コーティングは数回繰り返すことができる。各コーティングの間に塗布したてのコーティングを乾燥し、必要があれば焼成して、固定することができる。
【0045】
例えば、ディーゼルエンジンの排出ガス浄化のためには、コーティング量は触媒担体の体積あたり50から500g/l、好ましくは、250から350g/lであることが好ましい。
【0046】
本発明のさらなる主体は、本発明のゼオライトを含む触媒成分である。前記ゼオライトは担体上にコーティングとして存在していることが好ましい。
【0047】
金属またはセラミックのモノリス、不織布または金属発泡体は触媒担体として使用できる。先行技術において公知である他の触媒形成体または触媒担体にも本発明は適用される。複数の平行する開口通路を有している金属またはセラミックのモノリスには、ウォッシュコートコーティングが施されていることが特に好ましい。
【0048】
金属ハニカム体は、多くの場合、シート状金属または金属箔から形成される。前記ハニカム体は、例えば、シートまたは箔の層が交互に配置されることで製造される。
好ましくはこれらの配置は、平滑シートと波型シートとが交互に配置された層からなり、前記波型は、例えば、正弦曲線、台形上、オメガ状、またはジグザグ状などである。
好ましい金属ハニカム体およびそれらの製造方法は、例えば、欧州特許公報EP0049489A1またはドイツ特許公報DE2856030A1に記載されている。
【0049】
触媒担体の分野では、金属ハニカム体は、すばやく加熱されるという利点があり、従って、金属基材をベースとした触媒担体は、初期冷温条件での良好な反応挙動を示す。
【0050】
前記ハニカム体は、好ましくはセル密度が30から1500cpsi、より好ましくは200から600cpsi、特に好ましくは約400cpsiである。
【0051】
本発明の触媒に適用可能な前記触媒担体は、いかなる金属または合金からも形成されることが可能であり、例えば、金属箔、押出し、コイリング、積層、折り畳みによって製造可能である。
排出ガスの浄化の分野では、鉄、クロム、およびアルミニウムを主成分とした耐熱合金は公知である。
排気ガスの攪拌のための内部のリーディングエッジを用いてまたは用いずに自由に流通されうるモノリス型触媒担体、または、大きい内部表面積を有しており、本発明の触媒に非常に付着しやすい金属発泡体が本発明の触媒用として好ましい。
しかし、スリット、孔、ミシン目および押し型を有する触媒担体も使用できる。
【0052】
セラミック材料から前記と同様に製造された触媒担体を使用することができる。好ましいセラミック材料は、コージライト、ムライト、チタン酸アルミニウム、または、α酸化アルミニウムのような表面積が小さく不活性材料である。
しかし、γ酸化アルミニウムのように表面積の大きい担体材料からなる触媒担体も使用されうる。
【0053】
金属発泡体は、例えば、開孔を有する金属の発泡材料が触媒担体としても使用できる。本発明の枠組み内において、「開孔を有する金属の発泡材料」とは、いかなる金属または合金から製造されている発泡体であってもよく、選択的に、添加剤を含むものであってもよく、互いに導通されている複数の細孔を有し、その結果、例えば、ガスが発泡材料中を通過可能であるものを意味する。
【0054】
開孔を有する金属の発泡材料は、細孔および空隙によって非常に低密度であるが、相当の硬度と強度とを有している。金属発泡体の製造は、例えば、金属粉末および金属水素化物を用いて行う。両粉末は、通常、混合され、加熱プレスおよび押出しによって成形材料へ圧縮される。そして、前記形成材料は、前記金属の溶融温度まで加熱される。前記金属水素化物は、水素ガスと、混合フォームを放出する。
【0055】
しかし、例えば、予め固体材料を添加することで発泡可能にされた溶融金属にガスを吹き付けるなどによる、金属発泡体の他の製造方法であってもよい。
アルミニウム合金としては、例えば、10から20vol%nのシリコンカーバイドまたは酸化アルミニウムが安定性のために添加されているものが挙げられる。
さらには、特殊精密鋳造技術によって開孔を有する金属発泡構造の孔の径は10ppiから約50ppiに製造することができる。
【0056】
前記担体は、基本的には、押出しおよび射出成形することもできる。さらに、ここでは、金属およびセラミック材料を使用することができるが、セラミック材料の場合には例えば、成形材料の副材料が添加されてもよく、および、例えば、バインダー剤および他の添加剤が添加されていてもよい。押出しされた担体は、好ましくは前記したようないかなる形状にも成形されることができる。
【0057】
本発明のさらに詳細については、実施例において示されるが、かかる実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0058】
(実施例1)
本発明の触媒は以下の手順で作製される。
まず、乾燥されたゼオライト(H-BEA-35:市販品 ズートケミー社製)の吸水性が測定された。92.3%であった。
【0059】
亜硫酸白金溶液24.1g(Pt含有量10.17重量%)に62.3gになるまで蒸留水を加える。乳鉢の中に乾燥されたゼオライト67.55gを入れ、前記溶液を含浸させる。白金濃度は3.5重量%であった。
湿潤粉末は、120℃で乾燥されて、さらに800℃、5時間、保護ガス(V=2l/min)下で焼成され、N2ガス(5%のH2を含む)で、5時間、300℃において還元された。
【0060】
前記粉末70gは、230mlの水にUltra-Turraxスターラーを用いて懸濁された。前記懸濁液は、粒子サイズd50〜2μmになるまで、遊星型ボールミル(Retsch社製 PM 100)で10mmのイットリウム−安定酸化ジルコニア級を用いて粉砕された。
コージライトハニカム(400cpsi)は、このウオッシュコートでコートされ、焼成された。その結果、ハニカム上にハニカムの体積1リットルあたり3.5gのPtが含有されることになった。
【0061】
(実施例2)
還元の影響を調べるために、第二のハニカムは、還元されていない触媒でコートした(その他は実施例1と同様)。
【0062】
(比較例1)
比較として、Pt源としてエタノールアンモニウム ヘキサヒドロキシプラチネート(ethanolammonium hexahydroxoplatinate)溶液(Pt含有量 13.59重量%)を用いて、同様の合成を行った。Pt濃度は、同様に、3.5重量%であった。
【0063】
(比較例2)
DOCをドイツ特許公報DE102007057305および欧州特許公報EP800856B1に記載の手順に従い製造した。
【0064】
アルミニウム酸化物とシリコン酸化物(Siralox 5/140、5% Si、Condea社製)との混合物の吸水性は最初に測定された。53.86%であった。110.4gのエタノールアンモニウム ヘキサヒドロキシプラチネート(ethanolammonium hexahydroxoplatinate)溶液(Pt含有量 13.59重量%)を蒸留水で161.3mlにし、前記溶液を遊星ミキサー中で前記Siralox粉末300gに含浸させた。この湿潤粉末は80℃のオーブンで3時間乾燥され、さらに550℃で3時間で焼成された。
【0065】
前記粉末140gを700mlの水にUltra-Turraxスターラーを用いて懸濁した。前記懸濁液は、粒子サイズd50〜3μmになるまで、遊星型ボールミル(WAB社製 Dynomil)で1−1.2mmのZr/Ce酸化物ビーズを用いて粉砕された。
最終的な粉砕されたPt/Siralox分散液140gに、イオン交換されたβ−ゼオライト(3% Fe23、β−35−zeolite)の懸濁液を、1400mlになるまで添加し、その結果、20%固形物を含むウォッシュコートのコーティングが形成された。
コージライトハニカム(400cpsi)は、このウオッシュコートでコートされ、焼成された。その結果、ハニカム上にハニカム体積1リットルあたり3.5gのPtが含有されることになった。
【0066】
(比較例3)
触媒活性と老化を比較するために、市販されているDOC、ダイムラー社製 OM646エンジンを付加的に用いた。
【0067】
(比較例4)
Pt/Pd(4:1)触媒:
アルミニウム酸化物と、シリコン酸化物(Siralox 5/140 Cタイプ 非常に大きい孔を備え、且つ5% Si、Condea社製)とが混合された酸化物の吸水性は、最初に測定された。151%であった。67.39gのエタノールアンモニウム ヘキサヒドロキシプラチネート(ethanolammonium hexahydroxoplatinate)溶液(Pt含有量 13.85%)を蒸留水で58mlになるようにして、前記溶液を前記Siralox粉末186gに遊星ミキサー中で含浸させる第一ステップを行った。
17.34gの硝酸パラジウム溶液を水で58mlに希釈して、前記湿潤粉末に含浸させて、さらに、次のステップで、遊星ミキサー中で含浸液を滴下して湿潤粉末に加えた。
前記湿潤粉末は、80℃のオーブンで3時間乾燥され、さらに550℃で3時間焼成された。前記粉末は7%の貴金属を総量で含んでいた。
【0068】
前記粉末140gをUltra-Turraxスターラーを用いて700mlの水に懸濁した。前記懸濁液は、粒子サイズd50〜3μmになるまで、遊星型ボールミル(WAB社製 Dynomil)で1−1.2mmのZr/Ce酸化物ビーズを用いて粉砕された。コージライトハニカム(400cpsi)は、このウオッシュコートでコートされ、焼成された。その結果、ハニカム上にハニカム体積1リットルあたり3.5gの貴金属が含有されることになった。
【0069】
(比較例5)
ゼオライトを含まないPt触媒:
アルミニウム酸化物とシリコン酸化物(Siralox 5/140 Cタイプ 非常に大きい孔を備え、且つ5% Si、Condea社製)とが混合された酸化物の吸水性は、最初に測定された。151%であった。
73.6gのエタノールアンモニウム ヘキサヒドロキシプラチネート(ethanolammonium hexahydroxoplatinate)溶液(Pt含有量 13.59重量%)を蒸留水で181mlになるようにした。前記溶液を前記Siralox粉末200gに遊星ミキサー中で含浸させた。この湿潤粉末は、80℃のオーブンで3時間乾燥されて、さらに550℃で3時間で焼成された。
【0070】
前記粉末100gをUltra-Turraxスターラーを用いて200mlの水に懸濁した。前記懸濁液は、粒子サイズd50〜3μmになるまで、遊星型ボールミル(Retsch社製 Ra)で10mmのZr酸化物ビーズを用いて粉砕された。ミルコンテナを空にするために、さらに200gの水が添加された。コージライトハニカム(400cpsi)は、このウオッシュコートでコートされ、焼成された。その結果、ハニカム上に、ハニカム体積1リットルあたり3.5gのPtが含有されることになった。
【0071】
(実施例6)
前記実施例1および2および比較例で製造された触媒ハニカムは、下記条件下の反応器でCO、プロピレンおよびNO酸化について試験された。

空間速度(Space velocity) 70000h-1
CO: 500ppm
NO: 500ppm
プロピレン: 500ppm
酸素: 5%
水蒸気: 10%
CO2: 70−90ppm
窒素: 残
【0072】
前記触媒ハニカムは、セラミックファイバーが導入されており、水晶ガラス管中に入れられた。ガス流は、触媒に供給される前に電気的に加熱された。試験のために、触媒はまず、30分間390℃でこれらのガスに条件下におかれ、さらに、20℃ずつ段階的に冷却した。各温度は8分間維持され、生成化合物は7から8分間の間で測定された。250℃未満では、特に、CO点火温度(CO light-off temperature)(50%CO変換)をより正確に測定できるように5℃ずつ段階的に冷却した。
【0073】
この試験後、10%水蒸気の空気を空間速度5000h-1で触媒に通過させ、これらのガスの条件で2時間以内750℃に加熱した(モノリス中で測定)。これらの条件下、前記触媒は10時間老化された。そして、前記測定を繰り返した。
【0074】
本発明の触媒および比較例の触媒のCO変換率を図1に示す。
表1には、図1から得られた点火温度を示す(50%CO変換)。
【0075】
【表1】

【0076】
PtEA含浸(比較例1)が製造に不可欠な、より大きいクラスター中の表面上にPtを有する細孔ゼオライト触媒は、本発明の触媒に比べて、あきらかに劣っていることが明確に示された。
【0077】
本発明の触媒は、白金担体としての非晶質Al/Si混合酸化物である市販のDOC(比較例3)および、従来のDOCの再生品(比較例2)に対して、新しい状態(fresh)でも老化後(aged)でも、CO点火温度において同等であった。
さらに、反応前に還元した比較例1および2は、なんの役割も果たさなかった。
このような効果は、30分間390℃の酸化ガス混合物下という試験条件によって本発明の触媒から取り除かれた。
よって、Pt(0)触媒または酸化前躯体が使用されうる。
【0078】
図2及び表2は、これらの触媒のNO2収率を示す。
DOCの下流側に接続されるDPFの受動的な再生、および、SCR段階の場合には、このDOCの後に窒素酸化物の減少のために、高NO2収率が要求される。
【0079】
【表2】

【0080】
明らかに、本発明の触媒のみが、NOからNO2への酸化に対して、老化の後でも37%および33%という比較的高活性を示した。
【0081】
(実施例7)
硫黄老化下での比較試験:
Pt/Pd触媒はより老化耐性があることが知られているが、一方、純粋な白金触媒よりも、より硫黄に対して敏感であり、老化後に硫黄汚染させる他の試験が老化後に行われた。
【0082】
この目的のため、実施例6に記載したように、活性試験は、まず、390℃から低下させることから行われ、実施例6に示した熱老化の後に、再度老化テストが行われた。空気中に20ppmSO4を含む混合ガスは、前記触媒に250℃、2時間、空間速度5000h-1で導入された。活性の測定は、390℃からスタートする冷却が再度行われた。触媒は、10%の水蒸気を含む空気が5000h-1で導入され、150℃から750℃まで1時間にわたり加熱され、750℃で15分間維持される条件で脱硫された。
この高温脱硫後、新しい状態での活性テストは、実施例6に記載したように390℃からスタートする冷却で行われた。
【0083】
表3は、異なる触媒のCO点火温度を示す。
【0084】
【表3】

【0085】
本発明の触媒は、従来技術の非晶質Al/Si酸化物触媒(比較例5)の純粋な白金触媒に非常に近い挙動を示すことがあきらかである。
Pt/Pd触媒(比較例4)はより熱安定性がある。最適なPT/Pd合金は、製造過程での550℃による焼結ではまだ生じておらず、この結果から、実際には750℃での老化の間において触媒は良好になることがわかった。
硫黄汚染はPt/Pd触媒および本発明の触媒両方のCO酸化にとってほとんど可逆的である。
本発明のPt触媒の大きな利点は、しかしながら、NO酸化の際に見られる。
最大NO2収率を表4に示す。
【0086】
【表4】

【0087】
本発明の触媒は、純粋な白金触媒(比較例5)よりも低い熱老化を示したが、硫黄単独の熱老化後にも変化させない。
Pt/Pd触媒(比較例4)はまた、熱的にはより安定であるが、劇的な熱老化の後でさえ硫黄による不活性化があった。
特に、硫黄が付着された後に触媒が高温で加熱された場合に、脱硫プロセスの間にNO酸化による強い不活性がおきる。
実際に起きた脱硫反応は、CO酸化が再度進むという事実から見られる(表3、比較例4)ということが事実である。
この脱硫プロセスの間に、しかしながら、Pt/Pd触媒は再度NO酸化によってかなり不活性化された(最大NO2収率28%)。
この不活性化は本発明の触媒には見られないが、実際上は非常に関連がある。
もし、活性な再生DPFとともにあるシステム中のDOCが、DPFの再生のための炭化水素の燃焼によってしばしば高温を発生させなければならないとしたら、この不活性化が非常に決定的である。
再生の間の触媒の通常のオペレーティング段階では、触媒は、SO2含有排気ガス中で常に低温(0−500℃)で処理される。
それで、SO2が付着される。各活性再生は、極めて高温での温度上昇と、ここに記載される従来技術のPt/Pd触媒の不活性を引き起こすが、しかし、本発明の触媒には不活性化を起こさない。
【0088】
(実施例8)
Pt分散の測定
ゼオライト上のPt分散を測定するために、IR分光測定法が開発された。
前記方法は、1-アダマンタン カルボニトリルの吸収前後のPt−C=O伸縮振動の比較に基づく方法である。1-アダマンタン カルボニトリルは、そのサイズを理由に、ゼオライトの細孔システムは通過できず、従って、外表面上のPtクラスターに対して選択的に結合する立体的要求の分子である。
汚染前後のPtクラスターに結合する一酸化炭素の量を比較すると、Ptの分散が測定されうる。
【0089】
測定手順
Ptゼオライト粉末から約20mgの成形物を製造した。この成形物は、400℃、高真空(〜10-7mbar)で、測定の前に一晩乾燥された。
【0090】
レファレンスのスペクトラムの測定の前に、20mbarの一酸化炭素がサンプル上に吸着された。総CO吸着量の最初の計測が実施された(総COピーク)。
汚染前に、サンプルは、一酸化炭素を吸着させるために再び400℃で熱処理され、1-アダマンタン カルボニトリルで汚染可能にさせた。
汚染のために、2.5mbarのニトリルが吸着され、20mbar COが定量再度添加された。約10分後、比較スペクトラムが測定された。
【0091】
図3に、1-アダマンタン カルボニトリルで汚染させた前後のPSA−BEAおよびPtEA−BeaのIRスペクトラムを示す。
【0092】
左側のスペクトラムは本発明の触媒を示し、右側のものはエタノールアンモニウム ヘキサヒドロキシプラチネート(ethanolammonium hexahydroxoplatinate)で製造された比較例1の触媒を示す。
本発明の触媒は、オリジナルと汚染状態とでほとんど同量の一酸化炭素を吸着している。
このことは、白金はニトリルに接触可能ではなく、その結果、ゼオライトの内部(細孔内)に配置されることを意味する。
対照的に、比較例1のアダマンタン カルボニトリルで汚染された触媒は、明らかに非汚染の触媒よりもCO吸着が低い。
このことは、二つのゼオライト上のPt分散が相違し、および、二つの触媒の活性および安定性の両方に関連がある、ということを意味する。
ゼオライトの総細孔システムへ白金の全部を導入することは明らかに有利である。
【0093】
Pt分散の相違は、XRD回析によって付加的に確認される。本発明の触媒のスペクトラムはPt反射を示さないが、これに対して、比較例1の触媒のスペクトラムは明確な反射を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップを含む白金含有ゼオライトの製造方法
a) ゼオライトに亜硫酸白金(platinum sulphite)溶液を含浸させるステップ、
b) 保護雰囲気下で前記含浸ゼオライトを焼成するステップ。
【請求項2】
前記焼成をアルゴン、ヘリウム、ネオン、または窒素雰囲気中で行う請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記焼成を600から900℃の温度で行う請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記焼成の後に還元を行う請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記還元を還元ガスと不活性ガスとの混合物で行う請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記還元を3から7時間の間行う請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記還元を200から500℃の温度で行う請求項4乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
AEL、BEA、CHA、EUO、FAU、FER、KFI、LTA、LTL、MAZ、MOR、MEL、MTW、LEV、OFF、TON、MFIからなる群から選択される構造型のゼオライトが前記ゼオライトとして用いられる請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
使用された前記ゼオライトは、SiO/Al23の比率が5から300である請求項1乃至8のいずれか一項に記載する方法。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法で製造されるゼオライト。
【請求項11】
白金を少なくとも2重量%含有し、前記白金の少なくとも90%はゼオライトの細孔中に存在することを特徴とするゼオライト。
【請求項12】
前記白金の少なくとも95%は前記ゼオライトの細孔中に存在することを特徴とする請求項10または11に記載のゼオライト。
【請求項13】
前記ゼオライトは少なくとも3重量%の白金を含むことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載のゼオライト。
【請求項14】
AEL、BEA、CHA、EUO、FAU、FER、KFI、LTA、LTL、MAZ、MOR、MEL、MTW、LEV、OFF、TON、MFIからなる群から選択される構造型のゼオライトが前記ゼオライトである請求項10乃至13のいずれか一項に記載のゼオライト。
【請求項15】
SiO/Al23の比率が10から300であるゼオライトである請求項10乃至14のいずれか一項に記載するゼオライト。
【請求項16】
前記ゼオライトは、金属交換ゼオライトである請求項10乃至15のいずれか一項に記載されたゼオライト。
【請求項17】
2070と2110cm-1との間、好ましくは約2080から2095cm-1までのPt−C=Oの伸縮振動、および/または、X線回析(XRD)においてPt反射がないことを特徴とする請求項10乃至16のいずれか一項に記載されたゼオライト。
【請求項18】
酸化触媒および炭化水素レザバーとしての請求項10乃至17のいずれか一項に記載されたゼオライトの使用。
【請求項19】
請求項10乃至17のいずれか一項に記載されたゼオライトを含む触媒成分。
【請求項20】
担体上のコーティングとして前記ゼオライトが存在している担体を含む請求項19に記載の触媒成分。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−521876(P2012−521876A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502606(P2012−502606)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/054035
【国際公開番号】WO2010/112431
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(508131358)ズード−ケミー アーゲー (30)
【Fターム(参考)】