説明

採取した木からの価値の引き出しおよび関連する集成材と方法

【課題】建材価値を向上させる集成材を提供すること。
【解決手段】集成材中にランダムにまたは別の方法で配置された均一な矩形断面または深さおよび長さのラミナの集成材であり、かかるラミナは丸太の集団(単一等級または複等級)を含む原材料から得られ、ラミナの集団は、丸太の集団から得られるラミナのすべてを含み(許容される矩形断面および/または長さではないラミナまたはラミナの材料のみを除く)、各ラミナの各断面は、最大で丸太断面の30分の1であるか、または各ラミナの厚さは、最大で丸太の小端の直径の15分の1である、集成材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木の幹材料(小さくしてバラバラの繊維質型にすることなく)(すなわち木の幹の長さから)から価値を引き出して、技術処理(engineered)構造用製品および/または外観用製品(例えば、集成材)を提供し、これは特に、木の幹の価値の低い材料および/または価値の低い丸太からの時は、建材価値の向上になる。
【背景技術】
【0002】
従来ディメンジョナル木材(dimensional lumber)は、2つの大きな目的のために生産されている:
【0003】
・「構造用」木材は、強度と剛性の性質について生産され等級付けされる。「早材(Early Wood)」(芯材(core wood))は、「晩材(Late Wood)」より基礎的性質が低く、ディメンジョナル木材中に「早材」を含めると、強度の低下した等級付けを引き起こす。欠陥(節、レジンポケット(resin pockets)、樹皮含有、腐敗、昆虫の攻撃、割れ目など)も、等級付け低下につながるが、マツでは節は最も大きな影響がある。これらの欠陥は、木材片の長さにわたって分散しており、「木片は最も弱い連結部と同じ強さである」を基準にして等級付けが低下する。
【0004】
・「外観用」木材は、表面の外観を基礎にして生産され等級付けされる。外観等級は、家具タイプの最終使用の「きれい(Clears)」から、外装仕上げの「売れる(merchantable)」まである。重要な特性は、特に表面仕上げに影響を与えるような欠陥が無いことである。互生した節は等級低下は引き起こさず、未塗装の表面が魅力的な特性となり得る。
【0005】
原材料(低等級)および伐採法について、広範囲の性質が作られる。総生産物が調べられ等級付けされるか、または最初ののこ引き後に検査され等級付けされる。ある等級内でも、広範囲の性質がある。
【0006】
この性質の範囲は、丸太が(代表的には100×50mm)の切片に分割される時、発生する。もし丸太がより小さい切片(例えば50×7mm)に分割されると、性質のより大きな広がりがあることを我々は見いだした。
【0007】
従来のディメンジョナル木材では、生産物の範囲は、選択されるのこ引きパターンからいくらかの小さな影響を受けるが、原材料の選択(木の年齢、木の中の位置、シルバーカルチャーレジメ(silver-culture regime))により大きく影響される。
【0008】
パルプや紙以外の製品に対する要求を満たすための過去の試みの例は、特許文献1(Barnes)(マクミランブレーデル社(MacMillan Bloedel Ltd))に代表される乾燥繊維分離および再構成操作、およびトラスジョイスト社(Trus Joist Corporation)(アメリカ合衆国アイダホ州ボイゼ(Boise))が使用したLSLおよびLVL法がある。
【0009】
特許文献2〔ウェイアホイザー(Weyerhaeuser)社のPCT/US98/11566〕は、丸い丸太から得られたフリッチ(flitches)からのスラット(slat)生産をさけて、湾曲(sweep)に基づく複合木材製品を開示する。
【0010】
マクミランブレーデル社(MacMillan Bloedel Ltd.)は、特許文献3において(パネルまたはストランド木製品について特許文献4(Holman)と、より高強度の木製品生産について特許文献5及び6(Barnes)も参照)、切断により単板、ウェーハー、ストランドへの表面および内部損傷を避ける改良された強度の複合木製品を開示する。
【0011】
特許文献7〔ウェイアホイザー(Weyerhaeuser)社のPCT/US97/15250〕は、技術処理構造用木製品と、得られる積層製品中の異なる矩形の板配向に依存する方法を開示する。
【0012】
特許文献8(Trabenら)は、多層の集成材製品を製造することを目的とする薄板のナイフ切断を開示する。
【0013】
それにもかかわらず、特に顧客の需要に対して許容される技術処理木材製品(一部の原材料は単一森林または複数森林由来の単一等級または複等級の丸太である)を提供しながら、使用の効率をさらに改良することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第4,061,819号明細書
【特許文献2】国際公開第98/56549号
【特許文献3】ニュージーランド特許第241289号明細書
【特許文献4】米国特許第4,255,477号明細書
【特許文献5】米国特許第4,610,913号明細書
【特許文献6】米国特許第4,751,131号明細書
【特許文献7】国際公開第98/10157号
【特許文献8】米国特許第5,500,070号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、1つの目的としてまたは代替目的として、ディメンジョナル木材の生産中のくず低減の問題を解決し、その過程で、好ましくは価値向上のための原材料の使用を改良する。
【0016】
本発明は、1つの目的としてまたは代替目的として、単なるランダム組み立てに対する性能の優位性に依存する、集成長手製品と、関連製品の製造方法、実施および操作を有する。
【0017】
本発明は、1つの目的としてまたは代替目的として、本来は切れはしまたは非構造用木材または非外観用木材にしか適さない丸太または木の幹の部分(および特に、ラディアータパイン(Radiata Pine)、テーダマツ(Loblolly Pine)、ダグラスファー(Douglas fir)、トウヒ(spruce)など)を、より有効に利用する方法全体を有する。
【0018】
本発明の別のまたは代替目的は、明らかなように、低等級な木材を高等級な製品に、好ましくは木から効率的収率で変換することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明者らは、森林資源中の木の幹内および幹間には構造的性質の充分な変化があり、丸太が30以上の薄板に分割され、構造的性質について試験され、同様の性質により分類され、積層によりうまく再組み立てされると、得られる木材は、
・従来生産されている木材より少なくとも10%大きい平均構造性能を有する(下記図24を参照)、
・従来生産されている木材の約2倍の最低構造的性質(90%信頼度)を有する(下記図24を参照)、
・決定的に重要な欠陥がほとんどまたは全く無いであろう、と考えている。
【0020】
本発明者らは、森林資源中の木の幹内および幹間には外観的性質の充分な変動があり、丸太が15以上の薄板に分割され(厚さは、小端直径「SED」の15分の1未満)、外観性質についてスキャンされ、同様の性質へ分類され、端を接着しフィンガー接合して端を接着し積層して再組み立てされると、得られる木材は、
・従来ののこ挽き木材から得られるような資源からの適切な外観等級の少なくとも2倍の収量であり、我々は少なくとも約3倍の外観等級であろう、と考えている。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、ディメンジョナル木材を生産するための従来の方法の新規な進歩であり、以下の利点を有する:
【0022】
1. 丸太の多くの小さい部分への分割(好ましくは、すべて同じ厚さの丸太の断面当たり少なくとも30の部分)、および積層によるランダムな組み立ては、欠陥をランダム化し、強度や外観への影響を制限する機会を与える、こうして従来のディメンジョナル木材に対する平均性能を改良する。
【0023】
2. 多くの小さい部分への分割は、丸太内および丸太群の間の固有の強度と外観性能の統計的拡散を明らかにする。これらの部分を等級付け、分類、およびクラス分けすることは、ランダム組み立ての改良より、組み立てられた最終製品の性能を大きく改善することができる。
【0024】
3. 本発明者らは、特に、有効な方法が高収率を与え、木の高価値の最も下の丸太から得られる材料への強制的な実質的な侵出がないなら、木の低価値の上部丸太形成領域、または未成熟の木、短い丸太(通常廃棄される)、または過度の先細または曲がり(これは、この目的のために原材料として短い丸太に短縮することができる)を有する丸太から得られる、充分な高強度板が得られると考えている。
【0025】
本発明の方法は、丸太を小さな(好ましくは矩形)断片に分割し、これらの断片(好ましくはいったん乾燥させる)を等級付けし、本発明に従って改良された製品に組み立てることを企図する。
【0026】
同様に、方法に固有の性質のために、顧客が要望する正確な寸法を作り出すことができる。また、生産品が積層されるため、これは寸法の良好な安定性を与えるであろう。これらの特性はまた、顧客に対して大きな価値がある。
【0027】
本発明の方法は、丸太を特定の成分部分(すなわち薄板)(たとえば、以後「スティック」)に分割して、広範囲の性質、強度/剛性/外観を示す、高比率の部分(すなわち多くの丸太から多くの部分)を提供する(これらは加工者の考え(好ましくは(a)末端接合および/または(b)測定および/または評価)により、クラス分けして、低比率の優れた強度または外観部分からの製品として、高比率の優れた集成材を与える)。
【0028】
本発明の好適な形態を、添付の図面を参照して記載する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、乾燥と検査工程後および好ましくは個々の板のフィンガー接合前に、成分をクラス分けする能力を有する本発明の1つのプロセスの流れ図を示し、1つのクラスは、板の最も大きい寸法に直角な積層平面に依存して、ビーム、スタッドなどとして機能する集成材、例えば適切な材料、ウェブスペース、より強い木材板の選択によるもの、および好ましくは少なくとも1つの外観面を有し、積層が各板のより大きな横断寸法と該少なくとも1つの外観面に平行であるものを生産する。
【図2A】図2Aは、同様の寸法の丸太の分割のための第1のオプションを示し、スプリットとプロフィール化以外の機械加工は最小に維持される(スプリット装置に対してよりよい位置になるように、溝(接合部)は、カッティング、ミリング、のみ削りなどにより機械加工できることを理解されたい)。
【図2B】図2Bは、分割中ののこ引きとスプリット化をそれぞれ太線と細線の混合で示す。
【図3】図3Aは、図2Bの分割オプションの中心にあるような短材を示し、鋭角のスライス形からの反対の側の力に対する、位置決めサイドバーに対する木の短材の配置を示す;図3Bは、図3BのAAの断面を示す;図3Cは、端面図BBを示す。
【図4A】図4Aは、丸太の中央線周りに対称に板を切断することにより乾燥変形を最小にするための、短材のスライスパターンの側面図を示す。
【図4B】図4Bは、丸太の中央線周りに対称に板を切断することにより乾燥変形を最小にするための、短材のスライスパターンの端面図を示す。
【図4C】図4Cは、漸進スライスが必要な木材厚さの板をいかに提供できるかを示す側面図を示す。
【図4D】図4Dは、漸進スライスが必要な木材厚さの板をいかに提供できるかを示す端面図を示す。
【図5】図5は、予備加熱後、丸太がプロフィール化およびスライスプロセス(スライス機とプロフィール化機とを直列に含み、かかる装置は図2Aに示されるオプションに適している)に導入される1つの配置の平面図を示す。
【図6】図6は、丸太を加熱した後に、標準的スライスプロセスを与えるようにした上記装置を示し、かかるスライスプロセスは、図2Bに詳述した丸太の分割の後である。
【図7A】図7Aは、図2Bと同様の図であるが、太線ののこ引きが、多くのおそらく複数の46mm矩形断面または正方形断面(または顧客が必要とする生のプレドレスした仕上げ寸法)をいかに与えるかを示し、大きい断面は丸太の中心と同心である。
【図7B】図7Bは、広いスライス機に送られる比較的大きい寸法の少なくとも1つの側面での断面を示す。
【図7C】図7Cは、小さいスライス機に送られる多くの正方形または矩形の断面を示す。
【図8】図8は、乾燥された板が確実にドライヤーをある程度まっすぐ出るように固定されて、スライスされた板が乾燥のためにいかに準備されるかを示し、代表的な方法は、同様の長さと重量のいくつかのバッチを積み重ねた後、バッチドライヤーに充填するが、他の乾燥方法および/または連続的乾燥方法も使用される。
【図9】図9は、外観の決定的に重要な特性についての場合により行なうことができる視覚によるまたはカメラによるスキャンと、これらの特性に従うクラス分けを示す。
【図10】図10は、縁ドレッシング、または縁ドレッシングとスリッティング(裁断によりまたは微細のこ引きにより)操作の場合により行なう(構造用)組合せを示す。
【図11】図11は、場合により行なう、構造的性質の密度試験または剛性試験、およびこれらの特徴に従うクラス分けを示す。
【図12】図12は、フィンガー接合プロセス示す。
【図13A】図13Aは、フィンガー接合後のパネルの縁接着により形成されるパネルの端面図である。
【図13B】図13Bは、図13Aに示すかかるパネルの部分的平面図であり、長さに沿った間隔のフィンガー接合を示し、かかるパネルは、縁接合に平行に所望の顧客の板幅にスリットし、次に積層するように調整されている。
【図13C】図13Cは、かかるパネルのスリッティングが、図13Aに示すパネルからの一定の幅の板を与えることを示す。
【図13D】図13Dは、かかるパネルのスリッティングが、図13Aに示すパネルからの一定の幅の板を与えることを示し、図の縁接合に平行な破線は、一定の幅の板に裁断する線を示す。
【図14】図14Aと図14Bは、図13Dに記載の裁断から生産される板が、面と面が接着されていかに製品が提供するかを示し、この製品は必ずしもいつもではないが好ましくは、積層面に平行な面上に少なくとも1つの外観面を有しそしてより大きな横断寸法の面を有する。
【図15】図15は、別の積層オプション[顧客の幅への縁ドレッシングが必要かも知れないが、分割システムにより所望の板幅に与えられるなら、通常図13A〜13Dに記載のパネル形成を必要とせず、以後のスリッティングも必要としない]を示すが、かかる板は、より大きな板横断寸法の面に直角な積層平面で積層される。
【図16】図16は、図15に示す集成材について各板が集成材の中心から離れて強度を最大にするようにいかに配置されるかを示し、こうして「I」ビームの原理に従い、より強い板のためのウェブスペーサーとしてより強度の弱い板を使用して、こうして積層平面に直角な面のビームのたわみによく抵抗する。
【図17】図17は、図14Aに示す配置について、好ましくは片側に高等級層があり、中央に低等級層があり、反対側に中等級層があることを示す。
【図18】図18は、先細のある木の幹との関係により、本発明の方法による総価値が、いかに従来の大型製材のこの構造線および外観線からはずれることができるかを示し、「C」と記した線は従来ののこ引きであり、「I」と記した線は本発明である。
【図19A】図19Aは、図19B及び図19Cともに、本発明の好適なオプションの操作を最初から最後まで示し、時に需要のある、外観用技術処理木材が必要な場合の、純粋に構造用技術処理木材の製造からの場合による逸脱が示される。しかし図19A〜19Cは、本発明の好適な形態において、効率を増強するために、原材料が単一森林または複数森林由来の単一等級および/または複等級の丸太であることを示す。
【図19B】図19Bは、図19A及び図19Cとともに、本発明の好適なオプションの操作を最初から最後までを示す。
【図19C】図19Cは、図19B及び図19Cとともに、本発明の好適なオプションの操作を最初から最後までを示す。
【図20】図20は、低い等級の丸太からの「きれいなのこ引き木材」対「欠陥を含む薄板」(それぞれNZFRIが公表したものと我々の試験から)の代表的なMOE分布を、同様の丸太からののこ引きした木材の予測される構造用等級生産品の挿入表(NZFRIが公表)とともに示す。
【図21】図21は、図20の薄板のMOEの累積分布を示す。
【図22】図22は、本発明の、形成され端が接合した複数のスティックまたは薄板が、いかに集成材内でプロフィール化できるかを示し、より黒いシェードの板はより大きい強度および/または剛性(すなわちMOE)のものであり、より薄いシェードの板はより小さい強度および/または剛性(すなわちMOE)のものである。
【図23】図23は、図22のように我々の最終的に組み立てた製品中の予測されるMOE分布を示す。
【図24】図24は、図23と図20を重ねたものであり、MOEの予測される上昇を明らかに示している(例えば、剛性または強度またはその両方の指標として)。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書において「スティック」は、長さの調整のために切り取ったもの、またはひずみおよび/またはきずを減らすために切り取ったものであれ、薄板を意味する。
【0031】
本明細書において「板」は、矩形または正方形に切断した板を含み、好ましくはこれを意味する。任意の長さ(通常0.5m〜2.4mの長さ)のかかる板は、乾燥後に、ディメンジョナル木材の幅への切り取りを必要とするかも知れない。
【0032】
本明細書において製品または板について「技術処理(エンジニアリング)」は、好ましくは規格に従って作成(fabricate)するかおよび/または積層したことを意味する。
【0033】
本明細書において「断片」または「小断片」は、好ましくはラミナの厚さの小さな矩形断片を意味するかまたは含む。
【0034】
本明細書において「幹」は、樹幹および/または枝を意味する。
【0035】
本明細書において「乾燥」は、「生」木が乾燥状態(例えば、200%から<12%w/wへ)にされる適当な方法を含む。
【0036】
本明細書において「スリット(スリッティング)」は、ウェブサイト www.linck-hvt.comで開示されたLinckのものに代表される方法、またはそこで言及される任意の特許の方法を含む。
【0037】
本明細書において、長さ、幅または他の寸法もしくは外観について「顧客」は、卸業者、小売業者または最終ユーザーが、さらに切断するかどうかを要求するものを意味する。
【0038】
本明細書において「等級付け/評価」は、構造および/または強度および/または剛性および/または外観の特性を決定する任意の機械、光学的方法または手法である。
【0039】
本明細書において「および/または」は「および」または「または」を意味する。
本明細書において、名詞の後の「(s)」は名詞の単数形と複数形を含む。
【0040】
「クラス分け(streaming)」などは、少なくとも2つのクラス(例えば、好ましくは4〜8であるが、それより多くても少なくても良い)に分類することを意味する。
【0041】
ある態様において本発明は、ラミナの集成材(積層材)(例えば、好ましくはある長さの技術処理構造用および/または外観用木材)であり、各ラミナは、丸太の集団(単一等級または複等級)を含む原材料から得られ、各ラミナの各断面は少なくとも深さについて均一であり、構造用製品の丸太断面の最大30分の1であるか、または各ラミナは、広い外観用ラミナについてSEDの15分の1以下の厚さを有し、集成材中のそのプロフィール化した一連の性質で整列される。
【0042】
好ましくは丸太からの分割は、スパイクノットを最小にするパターンである。
好ましくは全体の分割は、できるだけラミナ[「スティック」]の間の性質の拡散を最大化することである。
好ましくは各スティックの切断は、できるだけ最少の成長年数からである。
【0043】
集成材は規格に従って作成されている。
集成材が技術処理構造材である場合、プロフィール化は強度および/または剛性に関する[例えば、弾性率(MOE)または他の尺度または評価に関する]。
集成材が技術処理外観用木材である場合、プロフィール化は外観に関し、従って特に片側の外観を最大にするものである。
【0044】
集成材は好ましくは、森林資源中の木の幹内および幹間の構造的性質の変動に依存して製造され、例えば技術処理構造材の場合、好ましくはミル加工した木材より10〜20%高い平均構造性能、および/またはミル加工した木材より約2倍の最少構造性能(90%信頼度)を有し、および/または決定的に重要な欠陥がほとんどまたは全く無いことを確実にするために、丸太は、丸太1つ当たり少なくとも20[好ましくは30またはそれ以上]の薄板またはスティックに分割される。
【0045】
好ましくは、森林資源中の木の幹内および幹間の外観性質の充分な変動への依存があり、好ましくは、本来ならミル加工した木材から得られたであろう匹敵する外観等級木材の少なくとも2倍を与えるように、丸太は、丸太1つ当たり少なくとも15[好ましくは20またはそれ以上]の薄板またはスティックに分割され、外観性質についてスキャンされ、同様の性質へ分類され、積層され、端を接着され、フィンガー接合されることにより、正しく再組み立てされる。
【0046】
別の態様において本発明は、技術処理「構造用」木材を生産する方法であって、
単一森林または複数森林由来の単一等級または複等級の原材料から均一なラミナ厚さの薄板(以後「スティック」)(好ましくは、ある広範囲の性質を示すために丸太の1断面当たり、少なくとも20、しかしさらに好ましくは少なくとも30スティック)を得る工程、
スティックを少なくともある程度乾燥させる工程、
(場合により)適切な手段により各スティックをその最終的な幅に取る工程、
各スティックを少なくとも1つの構造的性質について試験または評価し、かかる試験または評価の結果としてこれらをクラス分けする工程、
各クラスの最終幅のスティックを、少なくとも技術処理される木材の長さまで端を接合させる工程、
端を接合させたスティックおよび/または複数のクラスからのスティックを積層して適切な強度および/または剛性プロフィールを与えて、技術処理木材に必要な所望の強度および/または剛性的特性を達成する工程、
を含んでなる方法である。
【0047】
好ましくはスティックは均一なラミナ厚さである。
好ましくは、広範囲の性質を示すために、丸太断面当たり少なくとも30のスティックが得られる。
【0048】
好ましくは積層の前に、端を接合したスティックおよび/またはスティックは顧客の長さに切断されている。各スティックまたはスティックシーケンスの長さは、0.5〜2.4メートルである。長さは1.2〜2.4メートルでもよいが、好ましくは各スティックの長さは0.5〜1.2メートルである。
【0049】
別の態様において本発明は、技術処理「外観用」木材を生産する方法であって、
単一森林または複数森林由来の単一等級および/または複等級の丸太から均一なラミナ厚さの薄板(以後「スティック」)を得る工程(好ましくは、ある範囲の性質を示すために、小端の直径の最大15分の1(1/15)の厚さ)、
スティックを少なくともある程度乾燥させる工程、
(場合により)適切な手段により各スティックをそのきれいな幅増分に取る工程、
各板を外観について評価し、スティックの端の接合について外観的性質と幅増分によりクラス分けする工程、
スティックを少なくとも技術処理される木材の長さまで端を接合させる工程、
端を接合させたスティックを、少なくとも所望の幅にパネル形成する工程、
パネルから所望の幅の板を形成する工程、および
こうして形成された板を積層(場合により他のものと積層)して、技術処理木材について適切な外観を提供する工程
を含んでなる方法である。
【0050】
好ましくはスティックは、均一なラミナ厚さで得られる。
好ましくは各スティックは、丸太の小端の直径の15分の1(1/15)またはそれ以下の最大厚さを有する。
【0051】
各スティックの長さは、0.5〜2.4メートルである。好ましくは各スティックの長さは0.5〜1.2メートルである。
【0052】
丸太の集団から得られるスティック、従って集成材の対応する集団に取り込まれるラミナは均一な厚さであり、その厚さは好ましくは丸太の分割前に選択される。かかる厚さは好ましくは、4mm以上かつ17mm以下である。
【0053】
上記範囲は、スティックの生産と加工をしやすい厚さを選択することを確実にし、一方、性質の広がりを示すのに充分な数のスティックが生産されることを確実にし、集成材が外観用製品について少なくとも3つのラミナと好ましくは構造用製品について少なくとも4つのラミナを含むことを確実にする。
【0054】
実際、選択される厚さは通常6mm〜11mmであろう。
好ましくは、丸太からの分割はスパイクノットを最少にするパターンである。
好ましくは全体の分割は、できるだけラミナ[「スティック」]間の性質の広がりを最大にすることである。
好ましくは各スティックの切断は、できるだけ最少数の成長年数からである。
【0055】
丸太の集団から得られるスティック、従って集成材の対応する集団に含まれるラミナは均一な厚さであり、その厚さは好ましくは丸太の分割前に選択される。かかる厚さは好ましくは、4mm以上かつ17mm以下である。
【0056】
上記範囲は、スティックの生産と加工をしやすい厚さを選択することを確実にし、一方、性質の広がりを示すのに充分な数のスティックが生産されることを確実にし、集成材が外観用製品について少なくとも3つのラミナと好ましくは構造用製品について少なくとも4つのラミナを含むことを確実にする。
実際、選択される厚さは通常6mm〜11mmであろう。
【0057】
別の態様において本発明は、技術処理「構造用」木材を生産する方法であって、
単一森林または複数森林由来の単一等級および/または複等級の丸太からラミナ厚さの薄板(以後「スティック」)を得る工程、
スティックを少なくともある程度乾燥させる工程、
(場合により)適切な手段により各スティックをその最終の幅に取る工程、
各スティックを少なくとも1つの構造的性質について試験または評価し、かかる試験または評価の結果としてこれらをクラス分けする工程、
各クラスの最終幅のスティックを、少なくとも技術処理される木材の長さまで端を接合させる工程、
端を接合させたスティックおよび/または複数のクラスからのスティックを積層して適切な強度および/または剛性プロフィールを与えて、技術処理木材に必要な所望の強度および/または剛性的特性を達成する工程、
を含んでなる方法である。
【0058】
好ましくはスティックおよび/または端を接合させたスティックは、積層前に顧客の長さに切断されている。
【0059】
好ましくは、より高強度および/または剛性のスティックは、集成材製品の横断面の外側である。
【0060】
好ましくは、システムの1つ以上の特徴は、添付図面の1つ以上を参照しながら実質的に後述される通りである。
【0061】
さらに別の態様において本発明は、技術処理「外観用」木材を生産する方法であって、
単一森林または複数森林由来の単一等級および/または複等級の丸太からラミナ厚さの薄板(以後「スティック」)を得る工程、
スティックを少なくともある程度乾燥させる工程、
(場合により)適切な手段により各スティックをその最終幅に取る工程、
各板を外観について評価し、端を接合させるスティックについてクラス分けし、スティックを、少なくとも技術処理される木材の長さまで端を接合させる工程、
端を接合させたスティックを、少なくとも所望の幅にパネル生成する工程、
パネルから所望の幅の板を形成する工程、および
上記板を積層(場合により他のものと積層)して、技術処理木材について適切な外観を提供する工程
を含んでなる方法である。
【0062】
好ましくは積層の前に、スティックは顧客の長さに切断されている。
好ましくは、より良好な外観用板は集成材製品の正面の横断面の外側である。
好ましくは、システムの1つ以上の特徴は、添付図面の1つ以上を参照しながら実質的に後述される通りである。
【0063】
別の態様において本発明は、原木材の板への分割と、これらの個々の等級の情報(好ましくは乾燥後)を持って、かかる板のクラス分けと集成材中の配置のための続いて行なう使用に依存する、ディメンジョナル木材を生産する方法である。
【0064】
好ましくは丸太からの分割は、スパイクノットを最少にするパターンである。
好ましくは全体の分割は、できるだけラミナ[「スティック」]間の性質の広がりを最大にするように行なうまたは行なったものである。
【0065】
丸太の集団から得られるスティック、従って集成材の対応する集団に取り込まれるラミナは均一な厚さであり、その厚さは好ましくは丸太の分割前に選択される。かかる厚さは好ましくは、4mm以上かつ17mm以下である。
【0066】
上記範囲は、スティックの生産と加工をしやすい厚さを選択することを確実にし、一方、性質の広がりを示すのに充分な数のスティックが生産されることを確実にし、集成材が外観用製品について少なくとも3つのラミナと好ましくは構造用製品について少なくとも4つのラミナを含むことを確実にする。
実際、選択される厚さは通常6mm〜11mmであろう。
【0067】
別の態様において本発明は、木またはその丸太から長手集成材製品を得る方法であって、
(I)長さの短いおよび/または種々の長さの丸太を得る工程、
(II)(場合により)各丸太の周辺の少なくとも一部を縦にプロフィール化する工程、
(III)かかる丸太長さまたは少なくとも部分的にプロフィール化された丸太を縦に分割して板にし、かかる板への分割により、のこ引きに対して縦の分割により規定される表面が少なくとも主に得られる工程(各板またはいくつかの板の表面の少なくとも1つまたは一部はのこ引きすることができ、場合によりドレスした表面である)、
(IV)板を乾燥する工程、
(V)より長い板(例えば、少なくとも顧客の長さ)を得るために、
a. 似たまたは同じ横断寸法の、
b. 似た特性(例えば、剛性、強度および外観よりなる群から選択される少なくとも1つの特性の、ある評価から選択される特性)の
乾燥板の少なくとも一部で端をフィンガー接合する工程、および
(VI)かかる板を積層して積層した長手製品を得る工程を含んでなり、
かかる積層は、
(i)積層の面に平行ではなく直角な面に、より大きな横断寸法または曲げ耐性またはその両方を有する(既知の特性の板は積層断面中に実質的に最適に位置する)構造部材(例えば、ビーム、スタッドなど)、および/または
(ii)積層の面に平行に、より大きな横断寸法を有する(および場合により、外観面としてより大きな横断寸法の1つの露出した面を有する)(既知の特性の板は積層断面中に実質的に最適に位置する)構造部材、
の両方またはいずれかを提供する方法である。
【0068】
別の態様において本発明は、長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手の技術処理木材製品であって、断面は
i. 主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
ii. 主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
各ラミナは、
(I)丸太からの1つのスティック、または
(II)丸太からの少なくとも2つのスティック(「スティック成分」)の端が接合した(フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体のいずれかの製品の長さにわたり、
該長軸に少なくとも実質的に縦に走るスティックまたはスティック成分の木目を有し、
累積厚さの横断軸と交差してラミナ強度および/または剛性のプロフィール化があり、こうしてかかる厚さと直角の面で製品に強度および/または剛性特性を技術処理する、製品である。
【0069】
別の態様において本発明は、長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手技術処理木材製品であって、
断面は、
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同方向に延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
各ラミナは、
(I)丸太からの1つのスティック、または
(II)丸太からの強度および/または剛性について一致した各少なくとも2つのスティック(「スティック成分」)の端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体のいずれかの製品の長さにわたり、
該長軸に少なくとも実質的に縦に走るスティックまたはスティック成分の木目を有し、
累積厚さの横断軸と交差してラミナの強度および/または剛性のプロフィール化があり、こうしてかかる厚さと直角の面で製品に強度および/または剛性特性を技術処理し、かかるプロフィール化は、横断面の外側に、より強くおよび/またはより硬いスティックの存在を少なくとも強調する効果を有する、製品である。
【0070】
別の態様において本発明は、長さLにし、かつ長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手技術処理木材製品であって、
断面は、
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
製品の長さLにわたる少なくともほとんどラミナは、丸太源から得られるスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体であり、スティック成分の木目は該縦軸の少なくとも実質的に縦に走っており、
累積厚さの横断軸と交差してラミナの強度および/または剛性のプロフィール化があり、こうしてかかる厚さと直角の面で製品に強度および/または剛性特性を技術処理する、製品である。
【0071】
別の態様において本発明は、長さLにし、かつ長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手技術処理木材製品であって、
断面は、
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同方向に延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
製品の長さLにわたる少なくとも充分な数のラミナは、丸太源から得られるスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体であり、それぞれ縦に位置合せされており、丸太源から得られるスティックの強度および/または剛性について適合しており、
累積厚さの横断軸を横切る少なくともLの全長のすでに端が接合したクラス分けされたラミナのプロフィール化があり、こうして外側に置かれたより強くおよび/または硬いラミナに依存して、かかる厚さに直角な面に製品に強度および/または剛性特性を技術処理する、製品である。
【0072】
別の態様において本発明は、長手技術処理木材製品であって、
各製品は、その長軸に対して横断する、積層した横に実質的に矩形または正方形の断面を有し、
各製品の断面は、
a. 主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同方向に延在し、
b. 主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
各製品の長さにわたる少なくとも一部のラミナは、丸太源から得られるスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体であり、各スティックは丸太から得られ、
充分な丸太源を使用して、ラミナの強度および/または剛性の特性は、累積厚さの横断軸を横切るようにプロフィール化されて、こうして各製品について、かかる厚さに直角な面に各製品に強度および/または剛性特性を技術処理する、製品である。
【0073】
別の態様において本発明は、長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長さLの長手技術処理木材製品であって、
断面は、
(i)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
(ii)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
各製品の長さLにわたる少なくとも一部のラミナは、丸太源から得られるLよりはるかに短い長さのスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体であり、
累積厚さの横断軸を横切るラミナのプロフィール化があり、こうして、累積厚さを示さない対向面上の製品の外側に最良面とし、
各端が接合された構造体は、積層の前に少なくとも長さLを有し、少なくとも一部はLより長い長さを有する、製品である。
【0074】
上記のすべてにおいて、以下の優先および/または選択肢がある。
【0075】
丸太の集団から得られるスティック、従って集成材の対応する集団に取り込まれるラミナは均一な厚さであり、その厚さは好ましくは丸太の分割前に選択される。かかる厚さは好ましくは、4mm以上かつ17mm以下である。
【0076】
上記範囲は、スティックの生産と加工をしやすい厚さを選択することを確実にし、一方、性質の広がりを示すのに充分な数のスティックが生産されることを確実にし、集成材が外観用製品について少なくとも3つのラミナ、好ましくは構造用製品について少なくとも4つのラミナを含むことを確実にする。
【0077】
実際、選択される厚さは通常6mm〜11mmであろう。
好ましくは丸太は、皮をはいだ木の幹、または皮をはいだより長い丸太長から得られる。
好ましくは丸太は、少なくとも主に長さが0.5m〜2.4mの範囲である。
丸太は、十分な割合で、より高い木の幹の部分を主に、または時に含む。
【0078】
好ましくは、上記のプロフィール化は少なくとも1つの基準面と少なくとも1つの基準縁を提供することで分割を容易にすることを補助するように行なわれる。
【0079】
好ましくは、任意のプロフィール化は分割を容易にするために少なくとも1つの基準面と少なくとも1つの基準縁を提供することであって、
(i)縦の分割法(例えば、後述される)で分割することにより、または
(ii)丸太を鋸分割により短材にし、次に縦の分割法(例えば、後述されるもの)により少なくとも一部の短材をさらに板に分割することにより行なわれる。
【0080】
好ましくはプロフィール化は、板または分割法により板へと縮小化可能な短材を最も良く提供する丸太周囲の輪郭を提供するものであり、より大きな横断面の板が丸太から対称的に切断される。
【0081】
プロフィール化は、以後の分割のために4つの平面を提供することができ、所望であれば、以後の分割法が少なくとも主に矩形断面および/または正方形断面の板を提供できることを確実にするために、一部を分割することができる。
【0082】
ある場合には、のこ引きによる少なくとも一部の初期の縦の分割が起きることがあり、これは、好ましくは分割法による以後のさらなる縦の分割のための、プロフィール化工程および/または一部の初期の短材提供を含んでよい。
【0083】
好ましくは分割法は、まだ「生の(green)」木を加熱して分割を容易にすることを含む(例えば、記載の方法(例えば、浴、蒸気チャンバー、または他の非乾燥加熱法)のいずれかにより)。
【0084】
好ましくは板の特性は、全体にまたは主に乾燥後に決定される。板の特性の測定は、少なくとも一部の板の少なくとも1つの横断寸法の切り取りの後または前あるいはその両方で行なう。
【0085】
好ましくは適当な外観の板は、「外観」板として検査および/またはスキャンすることにより選択されうるが、好ましくは板(外観板であってもそうでなくても)は、強度および/または剛性について検査および/またはスキャンおよび/または等級付けにより評価することができる。
【0086】
好ましくは、少なくとも一部の乾燥板の端フィンガー接合は、たとえ、積層時または積層後または積層中に次の切断工程があっても、少なくとも所望の顧客の長さの、または所望の顧客の長さの倍数(例えば、2.4mの長さまたはそれ以上)の板の原材料を提供するためのものである。
【0087】
好ましくはこの記載の方法は、ディメンジョナル外観および/または構造用木材のクラスを提供する。
【0088】
別の態様において本発明は、木から長手集成材製品を得る方法であって、該方法は、
木の幹および/または皮をはいだ後の丸太をスキャンして、実質的に欠陥の無い低価値の木の幹領域の丸太長さを得て(好ましくは丸太の元口から上の領域から)[丸太は好ましくは少なくとも主に0.5m〜2.4mの長さである](または1.2m〜2.4m)、
各丸太の外側の少なくとも一部をプロフィール化して、
丸太プロフィール化の少なくとも一部を基準として、少なくとも一部をプロフィール化した丸太長を縦に分割して板にして(該分割は少なくとも主に、のこ引きに対して縦の分割により主に規定される板の表面を得る)(各板または一部の板の少なくとも1つまたは一部の表面は、のこ引きされた表面でもよい)、
板を乾燥して、そして
(A)板を検査、スキャンおよび/または等級付けして[横断面および/または顧客の幅に板を一致させるのに必要な程度に、一部またはすべての板の少なくとも片側を場合によりトリミングする前および/または後に]、
同じまたは実質的に同じ横断寸法、および場合により実質的に同じ等級の板の少なくとも一部の端をフィンガー接合して、長手複合板を組み立て[および、必要であれば、積層の前または後に、顧客の長さ(好ましくは2.4mより大きい)の板を得るために、長手複合板を横に切断する]、
顧客の長さの長手集成材製品を得るための方法でかかる板を積層すること(かかる積層は、集成材中の異なる特性の適切な配置により、所望の構造性能を有する構造部材(例えば、ビーム、スタッドなど)を与える)、
(B)板を検査、スキャンおよび/または等級付けして[横断面および/または顧客の幅に板を適合させるのに必要な程度に、一部またはすべての板の少なくとも片側を場合によりトリミングする前および/または後に]、
同じまたは実質的に同じ横断寸法、および場合により実質的に同じ等級の横断寸法板の少なくとも一部の端をフィンガー接合して、長手複合板を組み立て[および、必要であれば、積層の前または後に、顧客の長さ(好ましくは2.4mより大きい)の板を得るために、長手複合板を横に切断する]、
顧客の長さの長手集成材製品を得るための方法でかかる板を積層すること(かかる積層は、積層面に平行なより大きい横断寸法を有し、外観面としてより大きい横断寸法の露出した面を有する構造部材または他の部材を与える)、
の両方またはいずれか、
を含んでなる。
【0089】
好ましくは、任意のプロフィール化は少なくとも1つの基準面と少なくとも1つの基準縁を提供して分割を容易にすることであり、
(i)縦の分割法(例えば、後述される)で分割することにより、または
(ii)丸太を鋸により短材にし、次に縦の分割法(例えば、後述されるもの)により少なくとも一部の短材をさらに分割することにより行なわれる。
【0090】
好ましくはプロフィール化は、板、または分割法(より大きな横断面の板が丸太から対称的に切断される)により板へと縮小化可能な短材を最も良く提供する丸太周囲の輪郭を提供する。
【0091】
好ましくはこの方法は、添付図面の1つ以上を参照して、実質的に後述のように行われる。
【0092】
さらなる態様において本発明は、技術処理構造用製品および/または外観用製品を提供するように木の幹材からの価値を引き出す方法であり、これは、木の幹の低価値材料および/または低価値丸太からの時は、本発明の方法により長手集成材製品を得る方法によって木材価値を高めることである。
【0093】
別の態様において本発明は、長手のディメンジョナル構造用および/または外観用木材製品であり、該製品は、あらかじめ決定された特性の少なくとも主にスライス化された板(すなわち、板作成後の板(board post board creation)として)の集成材であり、従って集成材中のかかる板の選択的配置を可能にして、異なる特性の板の使用を可能にするが、所望の(i)構造的、(ii)外観的、または(iii)(i)と(ii)の両方の結果を与える。
【0094】
好ましくは少なくとも1つの板は、必要な長さを与えるように積層前にフィンガー接合されている。
【0095】
好ましくは各板は、乾燥後などにその特性が決定されている。
好ましくは結果は(i)または(iii)である。
好ましくは特性の分離は、構造要件の間隔を開けた副軸についてである。
【0096】
別の態様において本発明は、かかる木材製品を生産する方法であって、少なくとも
(A)(I)板作成および等級付け/評価、または
(II)等級付け/評価および板作成、
および
(B)かかる等級付け/評価に依存する乾燥時の板の積層
を含む方法である。
【0097】
好ましくは、丸太からの分割は、スパイクノットを最小にするパターンである。
好ましくは全体の分割は、できるだけラミナ[「スティック」]間の性質の広がりを最大にすることである。
好ましくは各スティックの切断は、できるだけ最少の成長年数からである。
【0098】
さらなる態様において本発明は、前記方法によりまたは方法中に形成されるパネルである。
【0099】
別の態様において本発明は、本発明の方法により作成される集成材、技術処理構造用木材、または技術処理外観用木材である。
【0100】
さらなる態様において本発明は、集成材中にランダムに配置された均一な矩形断面または深さおよび長さのラミナの集成材であり、かかるラミナは丸太の集団(単一等級または複等級)を含む原材料から得られ、ラミナの集団は、丸太の集団から得られるラミナのすべてを含み(許容される矩形断面および/または長さではないラミナのみを除く)、各ラミナの各断面は、丸太断面の30分の1の最大値であるか、または各ラミナの厚さは、丸太の小端の直径の15分の1の最大値である。
【0101】
好ましくはラミナの少なくとも一部は、その端を接合した部分のクラス分けにより得られる。
好ましくは、ラミナの外側に実質的なピッチ含有分は無い。
【0102】
丸太の集団から得られるスティックおよび従って集成材の対応する集団中に取り込まれるラミナは、均一な厚さであり、その厚さは好ましくは、丸太の分割前に選択される。かかる厚さは好ましくは、4mm以上かつ17mm以下である。
【0103】
上記範囲は、スティックの生産と加工をしやすい厚さを選択することを確実にし、一方、性質の広がりを示すのに充分な数のスティックが生産されることを確実にし、集成材が外観用製品について少なくとも3つのラミナ、好ましくは構造用製品について少なくとも4つのラミナを含むことを確実にする。
実際、選択される厚さは通常6mm〜11mmであろう。
【0104】
さらなる態様において本発明は、集成材中にランダムにまたは別の方法で配置された均一な矩形断面または深さおよび長さのラミナの集成材であり、かかるラミナは丸太の集団(単一等級または複等級)を含む原材料から得られ、ラミナの集団は、丸太の集団から得られるラミナのすべてを含み(許容される矩形断面および/または長さではないラミナまたはラミナのための材料のみを除く)、各ラミナの各断面は、丸太断面の30分の1の最大値であるか、または各ラミナの厚さは、丸太の小端の直径の15分の1の最大値である。
【0105】
くずが最少になることは本発明の方法の重要な特徴であるが、主な価値は以下の2つの事実を利用することから得られる:
1)高性能ディメンジョナル木材製品は、本体中に「性能規定木材」を含有する必要が無い(すなわち構造用製品は、断面の外部要素にのみ高強度木材を必要とし、外観用製品は外観等級の表面のみを必要とする)、および
2)丸太内および丸太間に木材性質の自然の分布がある。
【0106】
失われる繊維を許容限界に維持するために、本方法は好ましくは、断片への本体の分割のために、薄切り法および/または細帯鋸法を使用する。
【0107】
同様に、本方法は、方法の一体部分として、顧客が必要とする長さに切断する前に、連続的長さへのフィンガー接合法または許容される代替法(ラップ接合)を企図するため、短い丸太(「短片」)を使用するか、または過度の曲がりまたは先細を有する丸太から作成することができる。この方法の価値は、収率を最大にすることよりも低価値丸太を使用する能力を高めることであるが、この方法は好ましくは、収率をある許容最小値より高く維持することができる。
【0108】
この方法は、あらゆる丸太(丸太切れを含む)に価値を与えることができる。実際、本方法は、低価値丸太が最も大きな利ざやを期待できるので、低価値丸太(すなわち低コスト)丸太を標的とする。
【0109】
本発明はまたその好適な形で、高収率の有効な方法でかつ木の高価値の最下部丸太から得られる材料に強制的に実質的に含有させずに、木の低価値な上部丸太形成領域から、そして短片から充分に高強度板が得られるという議論に基づく。しかし所望の場合には、かかる含有も可能である。
【0110】
別の態様において、本発明はまた、上部領域(例えば、場合により丸太切れの上部領域を超えて、およびおそらく第2の丸太の上)を短い長さに切断し[先細、湾曲、曲率などの影響に対するために]、次に、丸太切れより直径が小さく長さが短い(例えば、0.5m〜2.4m)ものを最少ののこ引きで機械加工して板にし、かかる板を乾燥し、乾燥後に板を適合させ、必要であれば端をトリミングして必要な横断寸法にし、フィンガー接合により端を接合させて、少なくとも顧客が必要とする長さにし、次に
(a)直接積層したディメンジョナル構造用木材を準備するか、または
(b)パネル形成法後に、外観用および/または構造用集成材において次に使用することができるように、顧客が必要とする横断寸法のパネル板からスリットする(例えば剪断または微細鋸引きにより)ことができる能力を認識する。
【0111】
以下の方法のオプションは、上記目的の1つ以上を満たすために提唱される。
【0112】
A 区分化
区分化オプション(丸太をある長さに切断した後、断面を分類する方法)は、収率と技術的リスク/プロセスの複雑さのトレードオフである。少なくとも2つの区分化オプションが企図される。区分化オプションは、標的とする生産物(構造または外観)に依存しない。
【0113】
1. 区分化オプション1は、正しいサイズの機械が妥当なコストで購入できて、「薄切りオーバーハング」を取り囲む技術的問題が容易に対処できれば選択されるであろう。
2. 区分化オプション2は、既存の装置とともに使用することができ、技術的リスクが非常に低い。
【0114】
B 生産物
この方法は、3つのプロセスシナリオを使用して3つの製品を生産することができる。
【0115】
1. ALL-IN
もし方法が単に丸太を、例えば約10mm幅の増分(最大で丸太の小端の直径の幅−SED)で、約6.5mmの厚さで切断するなら、得られる板を乾燥し、縁を仕上げ、同様の板幅で顧客の要求する長さ(約20の異なる幅)にフィンガー接合し、これらの縁を接合してパネルにする;このパネルは、顧客の要求する木材幅に一致する幅に溝をスリットすることができ、これらの再スリットした板を顧客の要求する厚さに積層することができる。この方法は「all-in」製品を生産するであろう。たまたま、スリットした板の一部が外観用として等級付けされることがあり、これらは積層される板の外側に置かれる。この方法は、仕上げベニアの付加用の大きなパネル基板を生産できるであろう。生産される構造断面は、6つの層の主軸集成材中に欠陥がランダムに配置されるので、鋸引きされた木材強度がある程度の改良され、最小必要強度を下回る所定の試料の製品の範囲と数が統計的に低下する。これは、低価値インプットを使用しても、生産物が高率のNo1フレーミング以上であり、優秀品の有意な市場が存在しないならば、好適な方法であろう。注意:10mm幅の増分は、扱うべき多数の板幅を与えるが、いずれの区分化オプションでも高い収率を与える。20mm幅の増分なら、板幅の数は半分になり、収率が少し低下するであろう。この方法は、元々の板幅とあまり変わらない寸法に再スリットするための縁接合板であろう。
【0116】
2. 外観
もしこの方法が高率の外観用等級製品を標的とするなら、同じ方法に従うであろうが、ただし各板は、例えばフィンガー接合の前に、例えば、約3つの等級に等級付けされるであろう。これは、さらに3倍多いフィンガー接合クラスと3つの縁接合クラスを必要とするであろうが、外観等級付けの製品がはるかに高率で得られるであろう(3倍よりも大きい)。この得られるスリットダウンパネル(すなわちエッジ接着により生産されるもの)は、片側が最も良い等級で、反対側が2番目に良い等級で、真ん中が最も低い等級で積層されるであろう(外観用製品について19mmの厚さを仮定)。
【0117】
3. 構造
もしこの方法が主に構造用製品を標的とするなら、これは46mmの増分(または他の一般的な仕上げ厚さ)にスライスするであろう。この方法は、乾燥後の縁ドレッシング中に各板を46mm(または他の生のプレドレッシング顧客幅)にスリットし、フィンガー接合のための少なくとも2つの等級に等級付けするであろう。パネル生産と再スリット化工程は排除されるであろう。フィンガー接合板は、副軸の周りで顧客の要求する断面幅で積層されるであろう。注意:もし操作中に46×6.5mmの断片の破壊を引きおこす全幅の欠陥が高率にあるなら、この方法は、顧客の要求する厚さにスリットし、再等級付けする前に、再加工と、スライスした幅で等級付け、フィンガー接合、および積層して2重積層にするオプションを再考する必要があるであろう。
【0118】
これらの3つのオプションと同様に、これらのオプションのそれぞれの適切な特性を取り込んだ混合および適合シナリオが、混合製品を生産するのに適しているかも知れない。
【0119】
好適な実際の操作工程
1. 通常の方法で丸太の皮をはぐ。
【0120】
2. これらの丸太をプロセス長さの範囲に切断する。
− プロセス長さは、ある最大値(Lmax)とある最小値(Lmin)の間であるが、以下の規則に従う。
− LminはLmaxの半分であり、従ってLminより大きいまっすぐな丸太は完全に加工されることができる。
− 過度の曲がりまたは先細を有する丸太は、断片に切断され、これはLmaxが可能にするものより短く切断する傾向があり、および/またはおそらく短いものは廃棄することにより、収率を最大にする。
− すべてののこ引きは、「うず巻き(whorls)」を避けて、方法はノットをとおしてフィンガー接合する必要が無いようにする。
【0121】
3. 丸太は、フラットの増分20mmで切断した4つの「フラット」を有し、クラス分けされ、プロフィール化され、加熱され、スライスされる。プロフィール化は、各スライスの前に、連続的プロフィール化スライス化操作で行われるか、またはプロフィール化はスライス化の前に完全に完了される(またはその間のある操作)か、
4. または、丸太は適切な寸法の増分により、矩形の断面にのこ引きされる。同様の寸法の矩形断面がクラス分けされる。これらの矩形断面は、あるドレッシングを必要とする。これらの矩形断面は加熱され、スライスされる。
【0122】
5. スライスされた板は、直線性を回復し、割目(内部裂け)を最小にするために固定されて乾燥されるか、または固定せずに乾燥される。これは、従来のバッチ法によるか、または薄い断片を急速に乾燥させることができることを利用する連続法による。また薄い断片は、方法が赤外線またはマイクロ波ならびに通常ホットエア対流法も可能であることを意味する。
【0123】
6. 場合により:外観特性について等級付けし、それに応じて「同様の性質」クラスに分類する。
7. 示差的収縮を考慮して板を縁ドレスする。
8. 場合により:必要な幅にスリットする(顧客の要求する幅または厚さ)。
9. 場合により:強度について等級付けし、それに応じて「同様の性質」クラスに分類する。
10. 同様の幅および/または同様の等級の板をフィンガー接合して顧客の要求する長さの複数倍にする。
【0124】
11. 場合により:得られる板をランダムにまたは等級により縁接合して連続的パネルにし、このパネルに再スリットして顧客の要求する寸法にする(幅または厚さ)。この方法は、幅広のパネルを生産することができる。この方法は、不安定な狭い集成材を避けるために、さらにスライスする前に2つのパネルを積層することができる。
12. 場合により:外観または強度的性質により、スリット板を等級付けする。
13. ランダムにまたは外観等級付け板の選択された層(ラミナ)、または強度等級付け板の選択された層(ラミナ)により、これらの板(ラミナ)を積層して顧客の要求する寸法および性質にする。
【0125】
本発明の好適な形態を、乾燥操作の下流で行なう2つの好適なクラス分けを参照して後述する。
しかしクラス分けに無関係に、好ましくは乾燥後に縁のフィンガー接合が行われる。
あまり乾燥していない生の板が、乾燥したかまたはより乾燥した板と特性が相関するある形態では、乾燥後の特性評価/等級付けが参照されるが、かかる評価/等級付けは操作中に、しかし板の作成後に行なってもよい。
【0126】
木の幹からの長手製品の作成において、くずは多くの方法で発生する。
1つは、丸太または木の幹を縦に分割する唯一の手段として使用する時の製材用のこぎりの切断幅(切り口)のおがくずとしての本質的なくずである。別の領域のくずは、木の幹の通常の収束すなわち先細であり、これは、一定の幅および一定の厚さのフリッチまたは板を作成する場合のくずである。さらに別のくずは、木の幹および/またはそこから切られる丸太(特に低価値の上部の木)の予測される湾曲(sweep)、曲がり(crook)、弓のようなそり(bow)、へこみ(cup)、ねじれ(twist)および他のひずみから発生する。
【0127】
別の領域のくずは、木の幹の上の丸太、その寸法、およびその木の欠陥に起因する低価値による上の丸太からの価値の回復の欠如である。
【0128】
不要な量の木の幹がチップやくずにならないように、切り倒した木の幹をできるだけ節約するために、種々の方法が提唱されている。例えばEP0013965に開示の丸太復元を参照されたい。
【0129】
のこ刃をあまりまたは全く使用しない丸太様構造体の縦の切断が知られている。例えば、ニュージーランド特許第231933号、ニュージーランド特許第241289号、米国特許第4,337,809号、および/または米国特許第5,500,070号に記載の切溝の無い分離法を参照。また例えばニュージーランド特許第502160号(WO98/56549として公表されたPCT/US98/11566)、米国特許第781376号、米国特許第4,086,944号および米国特許第4,111,247号に開示のフリッチまたは厚板(plank)を参照されたい。材料を節約するために提唱されている1つの方法は、米国特許第5,500,070号に開示されている(これは参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる)。これは、正方形の木材をナイフで薄板に切断し、乾燥し、次に多層積層パネルでの使用を教示する。
【0130】
本発明は、Linckによる前記特許明細書で代表的に説明されたナイフ切断法を含む前記技術の一部を利用する。しかし本発明は、ニュージーランド木材業界の状況を認識し、収率(すなわち、くずを減少させる)を許容範囲に維持しながら価値の問題を考慮して、以下の状況により促進された:
【0131】
状況:
・ニュージーランド森林業界は、これから10年にわたってラジアータパイン(Radiata Pine)の年間収穫量の50%を超える増加に直面する。その増大分のほとんどは輸出しなければならない
・これらの量の丸太市場は、森林の所有者にリスクの無い収益をもたらす収益で存在する。
・木材の単一の最大量の市場は、構造用部材、スタッド、ビームなどである。
・サイズ、安定性および強度の構造用輸出市場の要件を満たすためには、ラジアータパイン(Radiata Pine)は加工が必要である。
・より大きな構造サイズは、1立方当たり異常に大きな収益を与えるが、これらは、その優れた性能特性と丸太全体の高回収率を維持しながら、小さな成長の早い木から取ることは最も困難である。製品が長いほど、規格を維持することが難しい。
・木および従って丸太はいつも、標的とする収穫機の長さについてランダムの長さであり直径が異なる。市場はいつも、特定の長さと大きさを要求し、このことに対してプレミアムを支払う。
・伝統的なのこ引きおよび加工技術は、木全体を経済的に加工できないが、原材料としてより大きく高価な特定の長さの丸太が好ましい。製材所からの回収率は製造前でも一般にわずかに45〜55%であり、製品の長さはランダムである。
・原材料と市場の間のこの差に対する経済的な問題解決は機会を与えることになる。
【0132】
本発明の好適な実施態様の設計目的:
・丸太の任意の長さと直径とを受け入れる。短くランダムな長さはいつも、最も低コストの原材料である。これらは主に、木の上部から発生し、ほとんど経済的価値が無い。
・顧客が注文する任意のサイズの構造用製品を任意の長さで生産する。
・プロセスから他のサイズの製品は全く製造することなく、保存するためではなく、注文のためにのみ生産する。
・くずの生産を最少とする。
・大きなコスト成分として接着剤の使用を最少にする。
・最終製品が全体的に魅力的な消費者用外観を有することを確実にする。
・製品が構造用の市場の規格を満足することを確実にする。
・プロセスをできるだけ連続的かつ自動化する。
・資本と操業費用の使用を最少にする。
【0133】
板の形成(例えば、木の幹の低価値の上部領域からの短い長さの欠陥を低下させるまだ生のまたは実質的に生の丸太からの)、以後の乾燥と検査(好ましくはその後)を強調することにより本発明の方法(好適な実施態様において)は、ディメンジョル構造用または外観用木材集成材組み立てで要求される成分としての使用を確実にするために、適切な原材料のクラスへの適切な材料の方向(機械による等級付けおよび/または視覚的検査による)を確実にすることにより、くずを最少にすることができる。
【0134】
顧客の要求する寸法の木材集成材材料と顧客の要求する寸法の外観用表面の材料(構造用またはその他)を製造するための好適は方法は、以下の工程を含む:
1)木の採取
2)丸太への分割
3)場合により丸太のクラス分け
4)丸太の皮はぎ
5)皮をはいだ丸太の場合により行なうクラス分け
6)節、曲がり、先細、湾曲などの丸太に特徴的な欠陥を改善するのに必要な丸太の横断的切断
7)プロセスで使用される丸太のプロフィール化
8)板への丸太の分割
9)板の乾燥
10)板の場合により行なう等級付け
11)板の少なくとも1つの横断寸法のトリミング
12)板の場合により行なう等級付け
13)および次に、外観用集成材または構造用集成材へのクラス分け
14)同様の横断寸法と特性の板のフィンガー接合、および
15)パネルへの縁接合と幅の再分割
16)板の場合により行なう等級付け
17)所望の結果を与えるための積層法におけるかかる板の使用の最適化(かかる積層は、積層の成分の顧客の長さへの仕上げトリミング後に乾燥木材接着剤を使用する)。
【0135】
好ましくはフィンガー接合のために、任意の適当な従来の乾燥木材接着剤系が使用できる。
【0136】
端の接合および/またはフィンガー接合のための接着剤には、本明細書で議論される先行技術の任意の集成材構造体で使用される防水性接着剤などがある。特に好適な接着剤は、LVLタイプの製品で現在使用されているレソルシノールベースの接着剤である。
【0137】
表1は、従来の製材用のこ引きからの代表的な収率を示す。
【0138】
【表1】

【0139】
本発明は、価値の引き出しにおいて大きな利点を提供し、以下の表2では、このプロセスからの収率が記載され、オプション1は図2Aで詳述された丸太のほとんど排他的なスプリット分割であり、オプション2は図2Bを参照して詳述される混成分割系(のこ引きとスプリット)である。
【0140】
【表2】

【0141】
かかる許容レベル、特にオプション1のレベルでは、価値の上昇した製品が提供されるため、特にほとんど完全に品質の低い原材料が使用される時に、採取された材料の価値の上昇が大いに見込まれる。オプション2でさえ、許容される以上の収率を提供し、一方同じ価値の上昇した製品は図15に示す種類の利点を与える。
【0142】
しかし本発明の好適な方法は、少なくとも構造用木材について、最終的スティックまたは薄板の幅決定に先行してパネル形成を行なわない。その代わり、スティックを最終的に顧客の望む幅に取り、次に既に記載した原理に従って、適切な強度および/または剛性特性で構造体全体に積層する。
【0143】
図1は、乾燥と検査工程後および好ましくは個々の板のフィンガー接合前に、成分をクラス分けする能力を有する本発明の1つのプロセスの流れ図を示し、1つのクラスは、板の最も大きい寸法に直角な積層平面に依存して、ビーム、スタッドなどとして機能する集成材、例えば適切な材料、ウェブスペース、より強い木材板の選択によるもの、および好ましくは少なくとも1つの外観面を有し、積層が各板のより大きな横断寸法と該少なくとも1つの外観面に平行であるものを生産する。
【0144】
分割は、必ずではないが好ましくは以下である:
− 1次分割のための帯のこ引き
− 2次分割のための帯のこ引きおよび/または丸のこ引き
− ラミナ厚さへの最終的分割のためのスライスまたは微細仕上げのこ引き(「3次分割」)
【0145】
ラミナまたは集成材へのある長さへの切断は、のこ引きによる(例えば、丸のこ引き)。
【0146】
図2A(すなわち、2A、2B)および図4(すなわち、4A、4B)は、1次、2次、および3次分割の好適なパターンを示す。これらは、(i)できるだけスパイクノットを避ける、および(ii)各スティックまたは板の生長輪を避け、こうして(a)単一のスティック内の性質の範囲を最小にし、(b)スティック間の性質の範囲を最大にする、効果を有する。
【0147】
図2Aは、同様の寸法の丸太の分割のための第1のオプションを示し、スプリットとプロフィール化以外の機械加工は最小に維持される(分離装置に対してよりよい位置になるように、溝は、カッティング、ミリング、のみ削りなどにより機械加工できることを理解されたい)。
【0148】
図2Bは、分割中ののこ引きとスプリットをそれぞれ太線と細線の混合で示す。
【0149】
図3Aは、図2Bの分割オプションの中心にあるような短材を示し、鋭角のスライス形からの反対の横の力に対する、位置決めサイドバーに対する木の短材の配置を示す。
【0150】
図4Aと4Bは、丸太の中央線周りに対称に板を切断することにより乾燥変形を最小にするための、短材のスライスパターンのそれぞれ側面図と端面図を示す。
【0151】
図4Cは、漸進スライスが必要な木材厚さの板をいかに提供できるかを示す側面図を、図4Dはその端面図を示す。
【0152】
図5は、予備加熱後、丸太がプロフィール化およびスライスプロセス(スライス機とプロフィール化機とを直列に含み、かかる装置は図2Aに示されるオプションに適している)に導入される1つの配置の平面図を示す。
【0153】
図6は、丸太を加熱した後に、標準スライスプロセスを与えるようにした上記装置を示し、かかるスライスプロセスは、図2Bに詳述した丸太の分割の後である。
【0154】
図7Aは、図2Bと同様の図であるが、太線ののこ引きが、いかに多くのおそらく複数の46mm矩形断面または正方形断面(または顧客が必要とする生のプレドレスした仕上げ寸法)を与えるかを示し、大きい断面は丸太の中心と同心である。
【0155】
図7Bは、広いスライス機に送られる比較的大きい寸法の少なくとも1つの側面を有する断面を示し、図7Cは、小さいスライス機に送られる多くの正方形または矩形の断面を示す。
【0156】
図8は、乾燥された板が確実にドライヤーをある程度まっすぐ出るように固定されて、スライスされた板が乾燥のためにいかに準備されるかを示し、代表的な方法は、同様の長さと重量のいくつかのバッチを積み重ねた後、バッチドライヤーに導入するが、他の乾燥方法および/または連続的乾燥方法も使用される。
【0157】
図9は、外観の決定的に重要な特性についての場合により行なう視覚によるまたはカメラによるスキャンと、これらの特性に従うクラス分けを示す。
【0158】
図10は、縁ドレッシング、または縁ドレッシングと分割(裁断によりまたは微細のこ引きにより)操作の場合による(構造用)組合せを示す。
【0159】
図11は、構造的性質の光学密度試験または剛性試験、およびこれらの特徴に従うクラス分けを示す。
【0160】
図12は、フィンガー接合プロセスを示す。
【0161】
図13Aは、フィンガー接合後のパネルの縁接着により形成されるパネルの端面図であり、図13Bは、図13Aに示すかかるパネルの部分的平面図であり、長さに沿った間隔のフィンガー接合を示し、かかるパネルは、縁接合に平行に所望の顧客の板幅に分割し、次に積層するように適合されている。
【0162】
図13Cは、かかるパネルの分割が、図13Aに示すパネルからの一定の幅の板を与えることを示し、縁接合に平行な破線の図13Dは、一定の幅の板に裁断する線を示す。
【0163】
図14Aと図14Bは、図13Dに記載の裁断から生産される板が、いかに面と面が接着されて製品を与えるかを示し、その製品は必ずしもいつもではないが好ましくは、積層面に平行な面上に少なくとも1つの外観面を有しかつより大きな横断寸法の面を有する。
【0164】
図15は、別の積層オプション[顧客の幅への縁ドレッシングが必要かも知れないが、分割システムにより所望の板幅に与えられるなら、通常図13A〜13Dに記載のパネル形成を必要とせず、以後の分割も必要としない]を示すが、かかる板は、より大きな板横断寸法の面に直角な積層平面で積層される。
【0165】
図16は、図15に示す集成材について各板が集成材の中心から離れて強度を最大にするようにいかに配置されるかを示し、こうして「I」ビームの原理に従い、より強い板のウェブスペーサーとしてより強度の弱い板を使用して、こうして積層平面に直角な面のビームのたわみによく抵抗する。
【0166】
図17は、図14Aに示す配置について、好ましくは片側に高等級層があり、中央に低等級層があり、反対側に中等級層があることを示す。
【0167】
図18は、先細のある木の幹との関係により、本発明の方法による総価値が、いかに従来の大型製材のこの構造線および外観線からはずれることができるかを示し、「C」と記した線は従来ののこ引きであり、「I」と記した線は本発明である。
【0168】
図19A(その全文は参照することにより本明細書に組み込まれる)から、短い長さのまたはそのようにわざと切断したものでも、単一森林の単一等級の丸太、単一森林の複等級の丸太、複数森林の単一等級の丸太、および/または複数森林の複等級の丸太が使用できることがわかる。
【0169】
種々の異なる分割操作(好ましくはすべてが、使用される操作についてくずまたは不要なくずを最少にするため)により、ラミナ厚さの薄板が、図19Bに開示されたような任意の適切な手段により、乾燥のために生産され、ここで種々の異なる方法により、所望の幅の各板は、強度および/または剛性または他の性質によりクラス分けされた後に、任意の適当な方法(例えば、突合わせ、そぎ継ぎ、フィンガー接合など)により援助され、次に所望であればおよび好ましくは、積層前に、顧客の長さに切断される。次に場合により他の機械的介入を行って、任意の適当なプロフィール化法による積層が行われる。図19Cはこの点のいくつかのオプションを扱う。
【0170】
また図19Bと図19Cは、同様の板で端を接合する前に生産幅に適切な縁ドレッシングを用いて外観性についての混合モードプラントスキャニングのオプションである。次に、所望であれば縁接合によるパネル形成と種々の生産幅への切断を行い、こうして積層により所望の外観用製品形態を形成する。
【0171】
図20は、低い等級の丸太からの「きれいなのこ引き木材」対「欠陥を含む薄板」(それぞれNZFRIが公表したものと我々の試験から)の代表的なMOE分布を、同様の丸太からののこ引きした木材の予測される構造用等級生産品の挿入表(NZFRIが公表)とともに示す。
【0172】
図21は、図20の薄板のMOEの累積分布を示す。
【0173】
図22は、本発明の、形成され端が接合した複数のスティックまたは薄板が、いかに集成材内でプロフィール化できるかを示し、より黒いシェードの板はより大きい強度および/または剛性のものであり、より薄いシェードの板はより小さい強度および/または剛性のものである。
【0174】
図23は、図22のように我々の最終的に組み立てた製品中の予測されるMOE分布を示す。
【0175】
図24は、図23と図20を重ねたものであり、MOEの予測される上昇を明らかに示している(例えば、剛性または強度またはその両方の指標として)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ラミナは、丸太の集団(単一等級または複等級)を含む原材料から得られ、各ラミナの各断面または深さは均一であり、丸太断面の最大30分の1であるか、または各ラミナの厚さは、丸太小端の直径の15分の1以下であり、集成材中のそのプロフィール化した一連の性質で整列される、ラミナの集成材。
【請求項2】
技術処理構造用木材であり、強度および/または剛性についてプロフィール化されている、請求項1の集成材。
【請求項3】
プロフィール化は外観に関して行われており、従って外観を最良にするために行われる、請求項1の集成材。
【請求項4】
請求項2の集成材であって、ミル加工した木材より少なくとも10%高い平均構造性能を有し、ミル加工した木材より約2倍の最少構造性能(90%信頼度)を有し、決定的に重要な欠陥がほとんどまたは全く無いことを確実にするために、丸太を丸太1つ当たり少なくとも20の薄板またはスティックに分割することにより、森林資源中の木の幹内および幹間の構造的性質の変動に依存して製造される、集成材。
【請求項5】
各丸太は、30またはそれ以上の薄板またはスティックに分割されている、請求項4の集成材。
【請求項6】
本来ならミル加工した木材から得られたであろう匹敵する外観等級木材の少なくとも2倍の収量を与えるように、丸太は、丸太1つ当たり15またはそれ以上の薄板またはスティックに分割され、外観性質についてスキャンされ、同様の性質により分類され、積層し、縁接着し、フィンガー接合することにより、正しく再組み立てされることにより、森林資源中の木の幹内および幹間の外観性質の充分な変動に依存している、請求項3の集成材。
【請求項7】
各丸太は、20またはそれ以上の薄板またはスティックに分割されている、請求項6の集成材。
【請求項8】
集成材において端が接合されている、前記請求項のいずれか1項の集成材。
【請求項9】
技術処理「構造用」木材を生産する方法であって、
単一森林または複数森林由来の単一等級または複等級の原材料から均一なラミナ厚さの薄板(以後「スティック」)を得る工程、
スティックを少なくともある程度乾燥させる工程、
(場合により)適切な手段により各スティックをその最終的な幅に取る工程、
各スティックを少なくとも1つの構造的性質について試験または評価し、かかる試験または評価の結果としてこれらをクラス分けする工程、
各クラスの最終幅のスティックを、少なくとも技術処理される木材の長さまで端を接合させる工程、
端を接合させたスティックおよび/または複数のクラスからのスティックを積層して適切な強度および/または剛性プロフィールを与えて、技術処理木材に必要な所望の強度および/または剛性的特性を達成する工程、
を含んでなる方法。
【請求項10】
薄板は均一なラミナ厚さである、請求項9の方法。
【請求項11】
広範囲の性質を示すために、丸太断面1つ当たり少なくとも30個のスティックが得られる、請求項9または10の方法。
【請求項12】
積層の前に、端を接合したスティックおよび/またはスティックは顧客の長さまで切断されている、請求項9〜11のいずれか1項の方法。
【請求項13】
各スティックの長さは0.5〜2.4メートルである、請求項9〜12のいずれか1項の方法。
【請求項14】
各スティックの長さは1.2〜2.4メートルである、請求項13の方法。
【請求項15】
各スティックの長さは0.5〜1.2メートルである、請求項13の方法。
【請求項16】
技術処理「外観用」木材を生産する方法であって、
単一森林または複数森林由来の単一等級および/または複等級の丸太から均一なラミナ厚さの薄板(以後「スティック」)を得る工程、
スティックを少なくともある程度乾燥させる工程、
(場合により)適切な手段により各スティックをきれいな幅増分に取る工程、
各板を外観について評価し、スティックの端の接合について外観的性質と幅増分によりクラス分けする工程、
各スティックを少なくとも技術処理される木材の長さまで端を接合させる工程、
端を接合させたスティックを、少なくとも所望の幅にパネル形成する工程、
パネルから所望の幅の板を形成する工程、および
こうして形成された板を積層(場合により他のものと積層)して、技術処理木材について適切な外観を提供する工程
を含んでなる方法。
【請求項17】
スティックは均一なラミナ厚さで得られる、請求項16の方法。
【請求項18】
各スティックは、丸太の小端の直径の最大15分の1(1/15)またはそれ以下の厚さを有する、請求項16または17の方法。
【請求項19】
各スティックの長さは、0.5〜2.4メートルである、請求項16、17または18のいずれか1項の方法。
【請求項20】
各スティックの長さは、1.2〜2.4メートルである、請求項19の方法。
【請求項21】
各スティックの長さは、0.5〜1.2メートルである、請求項19の方法。
【請求項22】
スティックまたは端が接合したスティックは、積層前に顧客の長さまで切断されている、請求項16〜21のいずれか1項の方法。
【請求項23】
よりよい外観用板は、積層製品の主要な面の横断面の外側にある、請求項16〜22のいずれか1項の方法。
【請求項24】
長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手の技術処理木材製品であって、断面は
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々の薄板の累積厚さを有し、
各またはいずれかの薄板は、
(I)丸太からの1つのスティック、または
(II)丸太からの少なくとも2つのスティック(「スティック成分」)の端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体のいずれかの製品の長さにわたり、
該長軸に少なくとも実質的に縦に走るスティックまたはスティック成分の木目を有し、
累積厚さの横断軸と交差してラミナ強度および/または剛性のプロフィール化があり、こうしてかかる厚さと直角の面で製品の強度および/または剛性特性を技術処理する、製品。
【請求項25】
長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手の技術処理木材製品であって、
断面は、
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
各またはいずれかの薄板は、
(I)丸太からの1つのスティック、または
(II)丸太からの強度および/または剛性について適合した各少なくとも2つのスティック(「スティック成分」)の端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体のいずれかの製品の長さにわたり、
該長軸に少なくとも実質的に縦に走るスティックまたはスティック成分の木目を有し、
累積厚さの横断軸と交差してラミナ強度および/または剛性のプロフィール化があり、こうしてかかる厚さと直角の面で製品の強度および/または剛性特性を技術処理し、かかるプロフィール化は、横断面の外側に、より強くおよび/またはより硬いスティックの存在を少なくとも強調する効果を有する、製品。
【請求項26】
長さLにし、かつ長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手の技術処理木材製品であって、
断面は、
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
製品の長さLにわたる少なくともほとんどラミナは、丸太源から得られるスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体であり、スティック成分の木目は該長軸と少なくとも実質的に縦に走っており、
累積厚さの横断軸と交差してラミナ強度および/または剛性のプロフィール化があり、こうしてかかる厚さと直角の面で製品の強度および/または剛性特性を技術処理する、製品。
【請求項27】
長さLにし、かつ長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有する長手の技術処理木材製品であって、
断面は、
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
製品の長さLにわたる少なくとも充分な数のラミナは、丸太源から得られるスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体であり、それぞれ縦に位置合せされ、丸太源から得られるスティックの強度および/または剛性について適合しており、
累積厚さの横断軸を横切る少なくともLの全長のすでに端が接合したクラス分けされたラミナのプロフィール化があり、こうして外側に配置されたより強くおよび/または硬いラミナに依存して、かかる厚さに直角な面に製品の強度および/または剛性特性を技術処理する、製品。
【請求項28】
長手の技術処理木材製品であって、
各製品は、その長軸に対して横断する、積層した横に実質的に矩形または正方形の断面を有し、
各製品の断面は、
a. 主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
b. 主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
各製品の長さにわたる少なくとも一部のラミナは、丸太源から得られるスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体であり、各スティックは丸太から得られ、
充分な丸太源を使用して、ラミナの強度および/または剛性の特性は、累積厚さの横断軸を横切るようにプロフィール化されて、こうして各製品について、かかる厚さに直角な面に各製品の強度および/または剛性特性を技術処理する、製品。
【請求項29】
長さがLである長手の技術処理木材製品であって、
長軸に対して横断する、積層した横方向に実質的に矩形のまたは正方形の断面を有し、
断面は、
(a)主軸または副軸の1つで、各ラミナの同じ軸に平行な横断幅と同一の広がりをもって延在し、
(b)主軸または副軸の他の1つで、個々のラミナの累積厚さを有し、
各製品の長さLにわたる少なくとも一部のラミナは、丸太源から得られるLよりはるかに短い長さのスティックの端が接合した(たとえば、フィンガー接合、ラップ接合、および/または他のかかる接合)構造体(「スティック成分」)であり、
累積厚さの横断軸を横切るラミナのプロフィール化があり、こうして累積厚さを示さない向かい合った面上の製品の外側を最良の面とし、
各端が接合された構造体は、積層の前に少なくとも長さLを有し、少なくとも一部はLより長い長さを有する、製品。
【請求項30】
木またはその丸太から長手の集成材製品を得る方法であって、
(I)長さの短いおよび/または種々の長さの丸太を得る工程、
(II)(場合により)各丸太の周辺の少なくとも一部を縦にプロフィール化する工程、
(III)かかる丸太長さまたは少なくとも部分的にプロフィール化された丸太を縦に分割して板にし、かかる板への分割により、のこ引きに対して縦の分割により規定される表面が少なくとも主に得られる工程(各板またはいくつかの板の表面の少なくとも1つまたは一部はのこ引きすることができ、場合により、ドレスした表面であることができる)、
(IV)板を乾燥する工程、
(V) より長い板(例えば少なくとも顧客の長さ)を得るために、
i 似たまたは同じ横断寸法の、
ii 似た特性(例えば、剛性、強度および外観よりなる群から選択される少なくとも1つの特性の、ある評価から選択される)の
乾燥板の少なくとも一部で端をフィンガー接合し(場合により、幅までドレスした後)、および
iii かかる板を積層して積層した長手製品を得る工程を含んでなり、
かかる積層は、
(i)積層の面に平行ではなく直角な面に、より大きな横断寸法または曲げ耐性またはその両方を有する(既知の特性の板は積層断面中に実質的に最適に配置される)構造部材(例えば、ビーム、スタッドなど)、および/または
(ii)積層の面に平行に、より大きな横断寸法を有する(既知の特性の板は積層断面中に実質的に最適に配置される)構造部材(および場合により、外観面として、より大きな横断寸法の1つの露出した面を有する)、
の両方またはいずれかを提供する、方法。
【請求項31】
木から長手の集成材製品を得る方法であって、該方法は、
木の幹および/または皮をはいだ後の丸太をスキャンして、実質的に欠陥の無い低価値の木の幹領域の丸太長さを得て[丸太は少なくとも主に0.5m〜2.4mの長さである]、
各丸太の外部の少なくとも一部をプロフィール化して、
基準面として丸太プロフィール化の少なくとも一部に依存して、かかる少なくとも一部をプロフィール化した丸太長さを縦に分割して板にして(該分割は少なくとも主に、のこ引きに対して縦の分割により主に規定される板の表面を得る)(各または一部の板の少なくとも1つまたは一部の表面はのこ引きされた表面でもよい)、
板を乾燥して、そして
(A)板を検査、スキャンおよび/または等級付けして[横断面および/または顧客の幅に板を適合させるのに必要な程度に、一部またはすべての板の少なくとも片側を場合によりトリミングする前および/または後に]、
同じまたは実質的に同じ横断寸法、および場合により実質的に同じ等級の板の少なくとも一部を端でフィンガー接合して、長手の複合板を組み立て[および、必要であれば、積層の前または後に、顧客の長さの板を得るために、長手の複合板を横に切断する]、
顧客の長さの長手の集成材製品を得るための方法でかかる板を積層すること(かかる積層は、集成材中の異なる特性の適切な配置により、所望の構造性能を有する構造部材(例えば、ビーム、スタッドなど)を与える)、
(B)板を検査、スキャンおよび/または等級付けして[横断面および/または顧客の幅に板を適合させるのに必要な程度に、一部またはすべての板の少なくとも片側を場合によりトリミングする前および/または後に]、
同じまたは実質的に同じ横断寸法、および場合により実質的に同じ等級の横断寸法板の少なくとも一部を端でフィンガー接合して、長手複合板を組み立て[および、必要であれば、積層の前または後に、顧客の長さの板を得るために、長手の複合板を横に切断する]、
顧客の長さの長手の集成材製品を得るための方法でかかる板を積層すること(かかる積層は、積層面に平行なより大きい横断寸法を有し、外観面として、より大きい横断寸法の1つの露出した面を有する構造部材または他の部材を与える)、
の両方またはいずれか、
を含んでなる方法。
【請求項32】
集成材中にランダムに配置された均一な矩形断面または深さおよび長さのラミナ集成材であり、かかるラミナは丸太の集団(単一等級または複等級)を含む原材料から得られ、ラミナの集団は、丸太の集団から得られるラミナのすべてを含み(許容される矩形断面および/または長さではないラミナのみを除く)、各ラミナの各断面は、最大で丸太断面の30分の1であるか、または各ラミナの厚さは、最大で丸太の小端の直径の15分の1である、集成材。
【請求項33】
少なくとも一部のラミナは、その端を接合した部分のクラス分けにより得られる、請求項32の集成材。
【請求項34】
ラミナの外側に実質的なピッチ含有分は無い、請求項32または33の集成材。
【請求項35】
集成材中にランダムにまたは別の方法で配置された均一な矩形断面または深さおよび長さのラミナの集成材であり、かかるラミナは丸太の集団(単一等級または複等級)を含む原材料から得られ、ラミナの集団は、丸太の集団から得られるラミナのすべてを含み(許容される矩形断面および/または長さではないラミナまたはラミナの材料のみを除く)、各ラミナの各断面は、最大で丸太断面の30分の1であるか、または各ラミナの厚さは、最大で丸太の小端の直径の15分の1である、集成材。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−46201(P2011−46201A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−244408(P2010−244408)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【分割の表示】特願2006−507902(P2006−507902)の分割
【原出願日】平成16年3月10日(2004.3.10)
【出願人】(505344085)ウッド エンジニアリング テクノロジー リミティド (3)
【Fターム(参考)】