説明

接着シート及びその製造方法

接着シートの製造方法が開示され、該方法は、(i)接着性ポリマー樹脂形成用モノマーを使用して、ポリマーシロップを形成する工程と、(ii)ポリマーシロップの中に気体を注入して、気泡を形成する工程と、(iii)気泡を有するポリマーシロップに導電性充填剤を混合して、この導電性充填剤をポリマーシロップと混合することによって、接着剤混合物を形成する工程と、(iv)シートの形態の混合物を作製する工程と、(v)シートの少なくとも2つの表面上に光を照射して、接着剤混合物を光重合する工程と、を含む。ポリマーシロップに導電性充填剤を添加する前に、ポリマーシロップの中に気体を注入して気泡を形成することにより、寸法安定性と、比較の接着シートよりも優れた接着力とを有する、電磁放射線を遮蔽及び/又は吸収することが可能な接着シートを得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁放射線を遮蔽及び/又は吸収することができる接着シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大抵の電子工学製品は、様々な構成要素の組み合わせを含む。そのような電子工学製品を組み立てるときには、これら構成要素がそれぞれの意図する機能を容易に実現できるように、様々な厚さ及び様々な所望の性能特性を有する接着シートを使用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電子工学製品において採用される接着シートは、接着された構成要素がそれらの組み込み関数を実行するように、異なる構成要素を互いに接着し、熱伝導性、電磁波遮蔽特性、及び電磁波吸収特性等の特定の更なる機能特性を示す必要がある。
【0004】
上記機能を実行するために、接着シートは様々な種類の充填剤を含んでもよい。そのような充填剤には、例えば、熱伝導性充填剤、電磁波遮蔽性充填剤、及び電磁吸収充填剤が挙げられる。しかしながら、接着シートの接着力は、充填剤が存在するために有意に低下する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらの問題を解決するために、発泡剤が接着剤に添加されて接着剤の中に気泡が形成され、接着剤の柔軟性及びぬれ性が高められた、新規な接着シートが開発された。
【0006】
本発明者らは、接着性ポリマー樹脂を導電性充填剤に混合した後に、機械的な発泡プロセスを実施して多孔質構造を形成する、従来のプロセスを介して多孔質構造を有する接着シートを製造すると、導電性充填剤に起因して機械が摩耗し、その結果機械の寿命が短くなることを見出した。
【0007】
更に、本発明者らは、接着性ポリマー樹脂に多量の導電性充填剤が添加されると、又は導電性充填剤が接着性ポリマー樹脂と長時間混合されると、接着シートの中の気泡が互いに凝集して電気抵抗が大きくなり、圧縮の際に接着シートが容易に変形することを見出した。
【0008】
したがって、本発明者らは、多孔質構造を有する接着シートの製造方法を提供するが、これは、充填剤を有さないポリマーシロップの中に気体を注入し、次に、所定の量の充填剤を接着性ポリマー樹脂と所定の時間混合し、それにより多孔質構造を有する接着シートを製造する。
【0009】
本発明の一態様によると、(i)接着性ポリマー樹脂形成用モノマーを使用してポリマーシロップを形成する工程と、(ii)ポリマーシロップの中に気体を注入して、気泡を形成する工程と、(iii)気泡を有するポリマーシロップに導電性充填剤を混合して、接着剤混合物を形成する工程と、(iv)シートの形態の接着剤混合物を作製する工程と、(v)シートの少なくとも一方の表面上に光を照射して、接着剤混合物を光重合する工程と、を含む、接着シートの製造方法が提供される。
【0010】
本発明によると、上記製造方法によって製造される接着シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態による接着シートの製造方法を表す図。
【図2】本発明の実施形態による接着シートの断面図。
【図3】実施例1及び比較例2で調製された接着シートの圧縮ひずみを示すグラフ。
【図4】実施例1で調製された接着シートに関する、接着力及び抵抗と、距離との対比を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一般に、接着性ポリマーシロップの中に気体を注入することによって気泡が形成されると、接着シートは、気泡から形成される多孔質構造を有することができる。このような接着シートの柔軟性は、気泡の存在により改善され得る。接着シートの柔軟性が改善されると、接着シートが圧縮(例えば、接着剤の適用中に発生する)される際の接着シートの広がりを増加させることができ、接着シートの凝集力を不規則な表面上でさえも改善することができ、これにより、接着シートの総合的な接着性能及び特性が改善される。
【0013】
このような多孔質構造を有する接着シートは、導電性充填剤を接着性ポリマー樹脂と混合して接着剤混合物を形成する工程と、接着剤混合物に気体を注入して気泡を形成する工程と、を含む方法を用いて製造することができる。気体は、混合機を使用して機械的に分布され得る。しかしながら、この場合、混合機に搭載されるインペラは、接着剤混合物中に含まれる導電性充填剤によって摩耗され、その結果、混合機の寿命が短くなる。摩耗のために、ユーザーは高価な混合機を購入しなければならず、これにより製造コストが増加する。
【0014】
本発明の方法の一態様によると、導電性充填剤が接着性ポリマー樹脂に混合される前に気泡が形成される。したがって、本発明の接着シートは、気泡から形成される多孔質構造を有することができる。
【0015】
気泡がポリマー樹脂の中に形成された後に、導電性充填剤がポリマー樹脂に添加され、混合されると、混合機に搭載されたインペラの摩耗を防ぐことができる。加えて、気泡が既に形成されているポリマー樹脂に導電性充填剤が添加されて、撹拌されると、導電性充填剤をポリマー樹脂の中に均一に分布することができ、ポリマー樹脂の中に新たな気泡が形成されるのを防ぐこと、及び撹拌プロセスの間に既存の気泡が凝集するのを防ぐことの両方が可能である。本発明の方法に従って製造される接着シートは気泡を含有するので、接着シートは改善された凝集特性及び接着特性を示す。これらの方法を用いることで、高価な混合機の寿命を延ばして、接着シートに関連する製造コストを削減することも可能である。
【0016】
接着シートに表面及び垂直方向導電性を与えるために、接着性ポリマー樹脂の中に導電性充填剤粒子の連続経路を形成する必要がある。しかしながら、接着性ポリマー樹脂に多量の導電性充填剤を添加して連続経路を形成すると、導電性充填剤の粒子は互いに凝集する傾向があり、それにより接着樹脂の粘度が高くなる。このことは、接着性ポリマー樹脂の物理的性質を有意に低下し得る。
【0017】
更に、ポリマーシロップと導電性充填剤の混合時間が長くなるので、一旦均一に分布された可能性がある気泡が凝集する場合があり、又は過度の気泡が生成される場合がある。これにより、導電性充填剤粒子間の連続経路を容易に形成することができず、電気抵抗が大きくなる。
【0018】
また、気泡含有ポリマーシロップの貯蔵時間が長くなると、分布された気泡がポリマーシロップの表面から排出される可能性があり、接着シート中の気泡の存在が徐々に減少する。このことはまた、接着シートの凝集特性及び接着特性を低下させる傾向がある。
【0019】
これらの問題を解決するために、本発明は、接着シートに含まれる導電性充填剤の量を制御し、接着性ポリマー樹脂と導電性充填剤の混合時間を制御する。本発明に従って製造される接着シートは、表面及び垂直の両方を呈するので、本発明の接着シートは、電磁放射線を効果的に遮蔽及び/又は吸収することができる。
【0020】
図1は、本発明の一態様による製造プロセスを描いている。
【0021】
本発明による接着シートの製造方法は、一般に、(i)接着性ポリマー樹脂形成用モノマーを使用して、ポリマーシロップを形成する工程と、(ii)ポリマーシロップの中に気体を注入して、気泡を形成する工程と、(iii)気泡を有するポリマーシロップに導電性充填剤を混合して、接着剤混合物を形成する工程と、(iv)接着剤混合物をシート状に形成する工程と、(v)接着シートの少なくとも一方の表面上に光を照射して、接着剤混合物を光重合する工程と、を含む。
【0022】
工程(i)では、接着性ポリマー樹脂形成用モノマー類を使用して、典型的な重合を介してポリマーシロップを形成することができる。本発明の実施形態によると、接着性ポリマー樹脂形成用モノマー類は、光開始剤を使用するラジカル重合によって部分的に重合されて、約500cPs〜約2000cPsの範囲の粘度を有する未硬化の、又は半硬化した、ポリマーシロップを形成する。
【0023】
有用な接着性ポリマー樹脂形成用モノマー類は、アクリルポリマー樹脂形成用モノマー類を含む。しかしながら、本発明は、任意の特定の種類の接着性ポリマー樹脂に限定されない。好ましいアクリルポリマー樹脂形成用モノマーには、1〜14個の炭素原子を有するアルキル基を有するアルキルアクリレートエステルモノマー類などの光重合性モノマーが挙げられる。
【0024】
そのようなアルキルアクリレートエステルモノマー類の非限定例には、ブタ(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、nーオクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート等が挙げられる。
【0025】
アルキルアクリレートエステルモノマーを単独で使用してポリマーシロップを形成することができるが、アルキルアクリレートエステルモノマー類を1種類以上の極性の共重合性モノマー類と共に使用して、ポリマーシロップを形成してもよい。簡単に言うと、本発明の一実施形態によると、C〜C14アルキル基と、極性の共重合性モノマーとを有するアルキルアクリレートエステルモノマーを、接着性ポリマー樹脂を形成するためのモノマーとして使用することができる。
【0026】
この場合、アルキルアクリレートエステルモノマーの極性の共重合性モノマーに対する重量比は任意の特定の範囲又は値に限定されないが、得られる接着性ポリマー樹脂に関して典型的に望ましい物理的特性を考慮すると、99〜50:1〜50が好ましい。
【0027】
好適な極性の共重合性モノマーの非限定例としては、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシアルキルアクリレート、シアノアルキルアクリレート、アクリルアミド、置換アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロニトリル、塩化ビニル、フタル酸ジアリル等が挙げられる。
【0028】
1種類以上の界面活性剤をまた、ポリマーシロップに添加してもよい。比較的小さな寸法の気泡が気体注入によって生じ、気泡がその形状を維持することができるように、界面活性剤はポリマーシロップの界面に吸着して、ポリマーシロップの表面張力を低下させる。有用な界面活性剤は、典型的には、イオン化の状態及び活性剤の目的によって、アニオン性、カチオン性、双極性イオン、及び非イオン性界面活性剤に分類される。好適な界面活性剤の非限定例には、ポリビニルピロリドン(「PVP」)、ポリエチレンイミン(「PEI」)、ポリビニルメチルエーテル(「PMVE」)、ポリビニルアルコール(「PVA」)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、フルオロアクリレート共重合体−エチルアセテート等が挙げられる。界面活性剤の量は、一般に、接着性ポリマー樹脂100部に対して約0.1〜約10部の範囲である。
【0029】
本発明の態様による製造方法の工程(ii)は、ポリマーシロップの中に気泡を形成する工程である。したがって、本発明に従って製造される接着シートは、気泡から形成される多孔質構造を有することができる。ポリマーシロップに多孔質構造を形成する方法には、気体注入を用いた機械的な発泡プロセス、高分子中空微小球体の分布、又は熱発泡剤の使用等が挙げられる。本方法の一実施形態によると、多孔質構造は、気体注入を介した機械的発泡プロセスによってポリマーシロップの中に形成され得る。即ち、気体をポリマーシロップの中に注入しながら混合機を使用する場合、混合機に搭載されたインペラによって気体が均一に分布され、その結果、一般に均一な寸法を有する気泡がポリマーシロップの中に形成される。したがって、接着シートは、気泡から形成される多孔質構造を有することができる。
【0030】
本発明で使用することができる気体の例には、空気、二酸化炭素、窒素等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
気体の流量は、典型的には、約50sccm〜約80sccmの範囲である。気体の流量が過度に低いと、ポリマーシロップの中に気泡が十分に形成されない場合がある。気体の流量が過度に高いと、ポリマーシロップの中に気泡が形成されていない状態で気体が流れ出る場合がある。本発明の一実施形態によると、気体の流量が約500sccmの場合、10μm〜100μmの範囲の平均直径を有する気泡がポリマーシロップの中に形成される。
【0032】
本発明による製造方法の工程(iii)は、工程(ii)で形成された気泡を有するポリマーシロップに導電性充填剤を添加することにより、ポリマーシロップ状の混合物を形成することである。導電性充填剤の材料は特に限定されず、伝導性を付与する働きをするものであれば、本発明において、特定の制限なしにあらゆる充填剤を使用することができる。
【0033】
好適な導電性充填材の例には、貴金属と非貴金属とを含む金属、貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属、非貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属、貴金属又は非金属メッキされた非金属、導電性の非金属、導電性ポリマー、及び上記の任意の2つ以上の混合物が挙げられる。
【0034】
有用な導電性充填材の特定例には、金、銀及び白金等の貴金属、ニッケル、銅、スズ及びアルミニウム等の非貴金属、銀メッキされた銅、ニッケル、アルミニウム、スズ及び金等の貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属、ニッケルメッキされた銅又は銀等の非貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属、銀又はニッケルでメッキされたグラファイト、ガラス、セラミックス、プラスチック、エラストマー及び雲母等の貴金属又は非貴金属メッキされた非金属、カーボンブラック及びカーボンファイバー等の導電性非金属、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ−p−フェニレンビニレン等の導電性ポリマー、並びに上記の任意の2つ以上の混合物が挙げられる。
【0035】
導電性充填剤は、粒子状の形状を有してもよい。本発明に適応した導電性充填剤の形状は特に制限されず、導電性充填剤の形状を粒子の形に分類することができるなら、どれでも使用することができる。即ち、充填材料が伝導性を提供するためによく使用される従来の充填剤の形状を有する場合は、任意の特別な制限なしにあらゆる形状の充填剤を使用することができる。具体的には、導電性充填剤は、中実微小球、中空微小球、エラストマー粒子、エラストマーバルーン、破片、板、繊維、ロッド、又は不定形の形状を有してもよい。
【0036】
導電性充填剤は、使用する種類に応じて様々な寸法を有してもよい。導電性充填剤の寸法は限定されないが、本発明の一実施形態によると、導電性充填剤は、約0.20μm〜約250μmの範囲の平均直径を有してもよい。更に、導電性充填剤は本発明の別の実施形態によると、約1μm〜約100μmの範囲の平均直径を有してもよい。
【0037】
本発明の接着シートは、上記導電性充填剤によって伝導性を有し、それにより電磁放射線を遮蔽及び/又は吸収することができる。接着シートがより効果的に電磁波を遮蔽及び/又は吸収できるようにするために、導電性充填剤は、気泡を有するポリマーシロップ中に均一に分布されるのが好ましく、導電性充填材料の粒子間に連続経路が形成されるのが好ましい。例えば、好ましくは、導電性充填剤が接着シートの一方の表面から接着シートの他方の表面まで連続して結合されるように、導電性充填剤はポリマーシロップの厚さ方向及び/又は水平方向に配列される。したがって、本発明による接着シートは、接着シートが電磁放射線を効果的に遮蔽及び/又は吸収することができるように、約0.1Ω/m〜約50Ω/mの範囲の表面伝導性、又は約0.01Ω/m〜約10Ω/mの範囲の垂直方向導電性を有する。
【0038】
導電性充填材料の量は、導電性充填剤が実質的に連続した経路を形成するように調整され得る。本発明の一実施形態によると、導電性充填剤の量は、接着性ポリマー樹脂100部に対して約20重量部〜約200重量部の範囲内であってもよい。導電性充填剤の量が約20重量部未満の場合、導電性充填剤はポリマーシロップの中に実質的に連続した経路を形成せず、電磁放射線は効果的に吸収又は遮蔽されない。更に、導電性充填剤の量が約200重量部を超過する場合、接着シートの粘度は実質的に高くなり、接着シート物理的特性は低下し得る。
【0039】
更に、本発明の方法の工程(iii)では、気泡は互いに凝集する傾向にあり、凝集した気泡は、本来であればポリマーシロップ中に実質的に連続した経路を形成する導電性充填剤に支障をもたらす可能性がある。これを防止するため、導電性充填剤と気泡を有するポリマーシロップとの混合時間を約20分以下に維持するのが好ましい。また、導電性充填材料が気泡を有するポリマーシロップの中に十分に分散することを確実にするために、気泡を有するポリマーシロップの中で導電性充填剤を少なくとも約5分間撹拌するのが好ましい。本発明の一実施形態によると、導電性充填剤と気泡を有するポリマーシロップとの混合時間は、約5分〜約20分の範囲である。
【0040】
接着シートの特性及び有用性が低下しない限り、導電性充填剤材料に加えて、その他の充填剤又充填材を採用することができる。このような追加の充填剤には、熱伝導性充填剤、難燃充填剤、帯電防止剤等が挙げられる。これらの追加の充填剤は、典型的には、接着性ポリマー樹脂100部に対して約100重量部以下、例えば、約10〜100重量部の量で使用することができる。
【0041】
本発明の製造方法の工程(iv)では、工程(iii)で形成されたポリマーシロップ混合物は、例えば、テープの形態のシートになる。この場合、透光性の剥離紙又はライナーを使用することができ、混合物は剥離紙とライナーとの間に配置される。剥離紙又はライナーを使用することにより、実質的に無酸素環境を提供することができる。更に、剥離紙又はライナーが遮光パターンを含む場合、剥離紙又はライナーは、ポリマーシロップ混合物に入射する光の透過を制御するためのマスクとしての機能を果たすことができる。
【0042】
その後、混合物が実質的に無酸素環境下で重合又は架橋されるように、光(好ましくは紫外線)が、遮光パターンを有する剥離紙若しくはライナー又はその他のマスクを介して照射される。好ましくは、シートの両面が実質的に同じ接着力を呈するように、同じ強度を有する光がシートの各表面上に照射される。あるいは、シートの両面が異なる結果として生じる接着力を呈するように、異なる強度を有する光がシートの各表面上に照射され得る。
【0043】
シートの両面に光が照射される場合、酸素濃度は約1000ppm以下に保たれるのが好ましい。酸素濃度が低く保たれるので、望ましくない酸化反応が回避されるという理由から、シートは、一般に、良好な接着特性を呈する。混合物を剥離ライナーの間に配置してシートを形成した後、酸素が実質的に除去されたチャンバ、例えば、酸素密度が約1000ppm以下のチャンバ内の遮光パターンのマスクを介して、混合物の上に光を照射してもよい。必要であれば、酸素濃度は約500ppm以下であってもよい。
【0044】
剥離層又は低い表面エネルギーコーティングを含む透明なプラスチックフィルムを、透光性の剥離紙又はライナーとして使用してもよい。有用な透光性の剥離紙又はライナーには、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、及びポリエチレンテレフタレート(「PET」)フィルムが挙げられる。
【0045】
透光性の剥離紙又はライナーに加え、光をシートの選択された部分のみに照射するために、遮光パターンのマスクを使用することもできる。このようなマスクは、一般に、光が通過できる1つ以上の領域と、光が通過できない又は非常に少量の光のみが通過できる1つ以上の領域と、を含む。このようなマスクの例には、所定の遮光パターンがその上に形成された透光性の剥離紙又はライナー、ネットメッシュ、及び格子が挙げられる。
【0046】
本発明の実施で用いる剥離紙、ライナー又はマスクの厚さに、特に制限はない。本発明の一実施形態によると、剥離ライナー又はマスクの厚さは、約5μm〜約2mmの範囲であってもよい。剥離ライナー又はマスクが過度に薄いと、パターンを形成するのが、又は混合物を剥離ライナー又はマスクの上に配置するのが、困難であり得る。反対に、剥離ライナー又はマスクが過度に厚いと、光重合を容易に行うことができない。この理由で、上記範囲内の厚さを有する剥離ライナー又はマスクを使用するのが一般に好ましい。
【0047】
ポリマーシロップの光重合を行うための光の強度は、光重合に従来適用される任意の強度であってよい。本発明の一実施形態によると、紫外線の強度に対応する光強度が好適に適用される。異なる強度を有する光が接着シートの反対面上に照射されると、接着シートは各表面上に異なる接着力を有することができる。換言すれば、接着シートの一方の表面上に比較的強い光を照射してもよく、シートの反対側表面上に比較的弱い光を照射してもよい。弱い光の強度は、例えば、強い光の強度の約10%〜約90%に相当してもよい。本発明の一実施形態によると、強度5.16mW/cmを有する光及び強度4.75mW/cmを有する光をそれぞれ、接着シートの上面及び底面に約520秒間照射する。
【0048】
本発明による接着シートの厚さは制限されないが、接着シートは、重合中に架橋を形成することが可能な厚さを有するのが好ましい。一例として、接着シートの厚さは約3nm以下であるが、より大きな寸法もまた有用であると考慮される。好ましくは、接着シートの厚さは、約25μm〜3mmの範囲内である。接着シートが過度に薄いと、接着シートの接着力が損なわれる可能性がある。反対に、接着シートが過度に厚いと、電子的構成要素の間の間隔が狭い電子デバイスに接着シートを提供するのが困難であり得る。
【0049】
本発明による製造方法では、接着性ポリマー樹脂の架橋を実施するために、架橋剤を使用してもよい。接着性ポリマー樹脂の特性、特に、接着性ポリマー樹脂の接着特性は、架橋剤の量に基づいて調整することができる。架橋剤は、接着性ポリマー樹脂100重量部に対して約0.05〜2重量部の量で使用してもよい。使用可能な架橋剤には、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパン、トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、1,2−ジエチレングリコールジアクリレート、1,12−ドデカンジオールアクリレートなどの多官能基アクリレートを含むモノマータイプの架橋剤が挙げられる。ただし、本発明はこれらに限定されない。
【0050】
本発明による製造方法では、光開始剤を使用することができ、採用する光開始剤の量に従ってポリマー樹脂の重合度を調整することができる。光開始剤は、接着剤ポリマー樹脂100重量部に対して約0.01〜約2重量部の量で使用することができる。本発明で使用することができる好適な光開始剤の非限定例には、2,4,6−トリメチルベンゾイル(trimethylebenzoyl)ジフェニホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド、α,α−メトキシ−α−ヒドロキシアセトフェノン、2−ベンゾイル−2(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォニル)フェニル]−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ2−フェニルアセトフェノン等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
図2は、本発明の方法に従って製造された接着シートを示す図である。図2に示されるように、接着シートは、接着性ポリマー樹脂1と、この接着性ポリマー樹脂中に均一に分布される接着充填剤2と、を含む。接着性ポリマー樹脂は、気泡3から形成される多孔質構造を有する。接着シートの接着力は、約116N/m(300gf/in)〜約965N/m(2500gf/in)であり、様々な電子用途にこの接着シートを使用することができる。
【実施例】
【0052】
以下、実施例、比較例及び実験例を具体的に参照して、本発明を更に説明する。実施例、実験例、及び比較例を用いて本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらによって限定されるものではない。
【0053】
以下の説明において、「重量部」は、モノマーの重合を介して形成される接着性ポリマー樹脂の構成成分100部に基づいている。
【0054】
実施例1
まず、2−エチルヘキシルアクリレートモノマーと、0.04重量部のイルガキュア(Irgacure)(商標)−651(α,α−メトキシ−α−ヒドロキシアセトフェノン(hydroxyacetphenone)、光開始剤)とを撹拌し、次いで、紫外線ランプを使用して部分的に重合して、2−エチルヘキシルアクリレートプレポリマーを得た。
【0055】
次に、2−エチルヘキシルアクリレートプレポリマー90重量部を1リットルガラス製反応器に投入した後、アクリル酸10重量部、イルガキュア(Irgacure)(商標)−819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド、光開始剤)0.12重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(「HDDA」)(架橋剤)0.1重量部、及びフルオロアクリレート共重合体−エチルアセテート(界面活性剤)0.13重量部を、2−エチルヘキシルアクリレートプレポリマーに混合し、その後十分に撹拌した。その後、紫外線ランプを使用してこの混合物を部分的に重合して、粘度約1700cPsのポリマーシロップを得た。
【0056】
続いて、窒素ガス(99.99%)を、周波数60Hzの発泡機(冷化工業(Reica Co.)のAP−混合機)を使用して、約500sccmの流量で、ポリマーシロップの中に注入した。ポリマーシロップの密度は0.83g/mLであった。
【0057】
その後、平均粒径約1μmのニッケル(フィラメント状の導電性充填剤)30重量部を、窒素ガスが注入されたポリマーシロップに混合した。次に、それらを約20分間撹拌して、ポリマーシロップの形態の混合物を生成した。
【0058】
ポリマーシロップ状の混合物をガラス製反応器から押し出しながら、ポリプロピレンフィルムで作製された両面硬化用剥離ライナーを、ポリマーシロップ状の混合物の両面に、ロールコーターを使用して、混合物の厚さが約1mmになるように配置した。剥離紙をポリマーシロップ状の混合物の両面に配置することで、混合物が空気、特に、酸素に接触するのを防止した。
【0059】
紫外線ランプを使用して、混合物の両面上に、同じ強度の紫外線を520秒間照射して、接着シートを作製した。
【0060】
比較例1
2−エチルヘキシルアクリレートモノマーと、0.04重量部のイルガキュア(Irgacure)(商標)−651(α,α−メトキシ−α−ヒドロキシアセトフェノン(hydroxyacetphenone)、光開始剤)とを撹拌し、次いで、紫外線ランプを使用して部分的に重合して、2−エチルヘキシルアクリレートプレポリマーを得た。
【0061】
次に、2−エチルヘキシルアクリレートプレポリマー90重量部を1リットルガラス製反応器に投入した後、アクリル酸10重量部、イルガキュア(Irgacure)(商標)−819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド、光開始剤)0.12重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(「HDDA」)(架橋剤)0.1重量部、及びフルオロアクリレート共重合体−エチルアセテート(界面活性剤)0.13重量部を、2−エチルヘキシルアクリレートプレポリマーに混合し、その後十分に撹拌した。
【0062】
その後、平均粒径約1μmのニッケル(フィラメント状の導電性充填剤)30重量部をこの混合物に混合し、次に長時間撹拌して、ポリマーシロップの形態の混合物を作製した。
【0063】
その後、窒素ガス(99.99%)を、周波数60Hzの発泡機(冷化工業(Reica Co.)のAP−混合機)を使用して、約500sccmの流量で、ポリマーシロップの中に注入した。
【0064】
ポリマーシロップ状の混合物をガラス製反応器から押し出しながら、ポリプロピレンフィルムで作製された両面硬化用剥離ライナーを、ポリマーシロップ状の混合物の両面に、ロールコーターを使用して、混合物の厚さが約1mmになるように配置した。剥離ライナーをポリマーシロップ状の混合物の両面に配置することで、混合物が空気、特に、酸素に接触するのを防止した。
【0065】
紫外線ランプを使用して、混合物の両面上に、同じ強度の紫外線を520秒間照射して、接着シートを作製した。
【0066】
比較例2
窒素ガスを混合物の中に注入しなかったことを除いては、比較例1と同じやり方で接着テープを調製した。
【0067】
圧縮ひずみ測定
実施例1及び比較例2で製造した接着シートの圧縮ひずみを、次のように測定した。
【0068】
実施例1及び比較例2で製造した接着シートを所望の寸法に切断して準備した。その後、直流抵抗を測定するための金属端子を、万能試験機(「UTM」)の両方のヘッドの間に定置し、試験片をこれら金属端子に取り付けた。両方のヘッドの間の間隔を試験片の厚さだけ狭め、ヘッドを徐々に圧縮し、圧縮力に従った試験片の厚さ変動を測定した。測定結果を、図3に示す。
【0069】
この結果に示されているように、比較例2の接着シートは、680000N/m(45kgf/in)の力で圧縮すると約50%変形した。実施例1の接着シートは、680000N/m(45kgf/in)の力で圧縮すると約30%変形した。
【0070】
したがって、本発明に従って製造された接着シートは、低圧縮ひずみ、即ち、優れた寸法安定性を有することを認めることができる。
【0071】
抵抗測定
実施例1で製造した接着シートの体積抵抗を、Mil−G−83528表面プローブスキームを使用して測定した。
【0072】
実施例1で製造した接着シートを、寸法2.5cm(1インチ)×2.5cm(1インチ)の正方形片に切断して試験片を準備した。試験片を万能試験機で圧縮した状態で、試験片の体積抵抗を、ケースレー(Kiethely)(商標)580マイクロオームメータ(micro-ohmmeter)を使用して測定した。測定の結果を、図4に示す。
【0073】
この結果に示されるように、実施例1で製造された接着シートが約0.1mmに圧縮されたときの体積抵抗は、約0.32Ωであった。更に、接着シートが約0.3mmに圧縮された場合、実施例1で製造された接着シートの体積抵抗は約0.06Ωであった。
【0074】
接着力測定
実施例1及び比較例1で製造した接着シートを、ASTM D1000に従ってアルミニウムと組み合わせ、スチールに対する接着シートの接着力を、UTMを使用して180°の方向で測定した。
【0075】
測定結果として、比較例1で製造した接着シートは、接着力約580N/m(1.5kgf/in)を示し、実施例1で製造した接着シートは、接着力約857N/m(2.23kgf/in)を示した。
【0076】
したがって、本発明による接着シートは、従来の接着シートの接着力より優れた接着力を有することを認めることができる。
【0077】
本発明の方法に従って、ポリマーシロップに導電性充填剤を添加する前にポリマーシロップの中に気体を注入して気泡を形成することにより、寸法安定性と、比較の接着シートよりも優れた接着力とを有する、電磁放射線を遮蔽及び/又は吸収することが可能な接着シートを得る。
【0078】
本発明のいくつかの好ましい実施形態が説明の目的で記載されてきたが、当業者には、添付の特許請求の範囲に開示されている本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、様々な修正、追加及び置き換えが可能であることが理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接着シートの製造方法であって、
(i)接着性ポリマー樹脂形成用モノマーを使用してポリマーシロップを形成する工程と、
(ii)前記ポリマーシロップの中に気体を注入して、気泡を形成する工程と、
(iii)前記気泡を有する前記ポリマーシロップに導電性充填剤を混合して、接着剤混合物を形成する工程と、
(iv)シートの形態の前記接着剤混合物を作製する工程と、
(v)前記シートの少なくとも一方の表面上に光を照射して、前記接着剤混合物を光重合する工程と、を含む方法。
【請求項2】
前記導電性充填剤の量が、前記接着性ポリマー樹脂100部に対して約20〜約200重量部の範囲内である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ポリマーシロップが、約500cPs〜約20,000cPsの範囲内の粘度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記接着性ポリマー樹脂形成用の前記モノマーが、アクリルポリマー樹脂を形成することが可能なモノマーである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アクリルポリマー樹脂を形成することが可能な前記モノマーが、(a)C〜C14のアルキル基を有するアルキルアクリレートエステルモノマー類、及び(b)アルキルアクリレートエステルモノマーと少なくとも1種類の極性の共重合性モノマーとの混合物、からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記アルキルアクリレートエステルモノマーが、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、nーオクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチル−ヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記極性の共重合性モノマーが、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシアルキルアクリレート、シアノアルキルアクリレート、アクリルアミド、置換アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロニトリル、塩化ビニル、フタル酸ジアリル(dually phthalate)、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
工程(ii)において、前記気体が、空気、二酸化炭素、又は窒素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
工程(ii)において、前記流量が約50sccm〜約800sccmの範囲内である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
工程(ii)において、10μm〜100μmの範囲内の平均直径を有する気泡が、気体注入を介して生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記導電性充填剤が、貴金属及び非貴金属、貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属、非貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属、貴金属又は非貴金属メッキされた非金属、導電性の非金属、導電性ポリマー、並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記貴金属が、金、銀、及びホワイトゴールドを含み、前記非貴金属が、ニッケル、銅、スズ、及びアルミニウムを含み、前記貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属が、銀でコーティングされた銅、ニッケル、アルミニウム、スズ、及び金を含み、前記非貴金属メッキされた貴金属及び非貴金属が、ニッケルでコーティングされた銅及び銀を含み、前記貴金属又は非貴金属メッキされた非金属が、銀、又はニッケルでコーティングされた導電性のグラファイト、ガラス、セラミックス、塑性体、エラストマー及び雲母を含み、前記導電性の非金属が、カーボンブラック及びカーボンファイバーを含み、前記導電性ポリマーが、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンサルファイド、及びポリ−p−フェニレンビニレンを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記導電性充填剤が、約0.20μm〜約250μmの範囲内の平均直径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
工程(iii)が、少なくとも1種類の界面活性剤を前記ポリマーシロップに添加する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記界面活性剤の量が、前記接着性ポリマー樹脂100部に対して約0.1〜約10重量部の範囲内である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
工程(v)において、前記光照射の際の前記酸素濃度が1000ppm以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記接着シートが、25μm〜約3mmの範囲内の厚さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
工程(iii)が、熱導電性充填剤、可燃性充填剤、及び静電気防止剤からなる群から選択される充填剤を前記ポリマーシロップに添加する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法に従って製造される接着シート。
【請求項20】
前記接着シートが、接着性ポリマー樹脂と、前記接着性ポリマー樹脂の中に実質的に均一に分布された導電性充填剤とを含み、前記接着性ポリマー樹脂が、気泡から形成される多孔質構造を有する、請求項19に記載の接着シート。
【請求項21】
前記接着力が、約116N/m(300gf/in)〜約965N/m(2500gf/in)の範囲内である、請求項19に記載の接着シート。
【請求項22】
厚さが1mmであり、圧縮力が約680000N/m(45kgf/in)であるときに、前記接着シートが30%未満の圧縮ひずみを有する、請求項19に記載の接着シート。
【請求項23】
前記接着シートが、約0.1Ω/m〜約50Ω/mの範囲内の表面伝導性を有し、垂直方向導電性が、約0.01Ω/m〜約10Ω/mの範囲内である、請求項19に記載の接着シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−504961(P2011−504961A)
【公表日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536081(P2010−536081)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/084354
【国際公開番号】WO2009/070504
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】