説明

接続モードのH(E)NBアウトバウンドモビリティおよびH(E)NB間モビリティの評価および測定報告

WTRUの隣接セルがCSGセルであるか、またはCSGセルを含むことで生じる恐れがある無線リンク障害を避けるために行う測定を、WTRUに提供できるシステム、方法、および手段が開示される。例えば、閾値を実装して、CSGセルの存在を補償したり、WTRUが、測定を行う際に調節することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、接続モードのH(E)NBアウトバウンドモビリティおよびH(E)NB間モビリティの評価および測定報告に関する。
【0002】
本出願は、2010年1月8日に出願された米国特許仮出願第61/293511号明細書の利益を主張するものであり、その開示内容は、参照により本出願の一部とする。
【背景技術】
【0003】
ホームノードB(HNB)およびホームeノードB(HeNB)(以下、まとめてホームノードB(HNB)と呼ぶ)を使用して、セルのカバレッジおよびシステム全体のスループットを増大することができる。このHNBを密に配備して、1または複数のマクロ(e)ノードBのカバレッジエリアに配置することができる。
【0004】
用語HNBは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のアクセスポイント(AP)と同様の物理的デバイスを指す。HNBは、住宅、小売店、あるいは小規模な事務所などの、小規模なサービスエリアに対する、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、3GPP(3rd Generation Partnership Project)のLTE(Long Term Evolution)、および他の通信システムサービスへのアクセスをユーザに提供できる。HNBは、例えば、インターネット接続(例えば、デジタル加入者線(DSL))を使用することによって、通信業者のコアネットワークに接続できる。
【0005】
HNB閉域加入者グループ(CSG)のセルは、HNBによって提供された無線カバレッジに、そのセルのサービスを使用する権限のある加入者グループがアクセスできる、定められたエリアになることができる。権限が与えられたこのようなWTRUを、CSGセルのメンバーと呼ぶことができる。CSGは、特定の場所の近くにいる仲間または任意のユーザ(例えば、コーヒーショップにいる皆)であって、HNB CSGのセルにアクセスを試みる仲間または任意のユーザであってよい。加入者(例えば、個人または団体)は、HNBを使用して、サービスを望むエリアにCSGセルを配備できる。各WTRUは、アクセスする権限が与えられたCSGセルのCSG識別子(ID)を含むことができる、ホワイトリスト(例えば、許可されたCSGリスト)を記憶できる。以下の説明にあたり、用語、ハイブリッドセルは、メンバーWTRUに対してCSGセルのように機能し、非メンバーWTRUに対するオープンセルのように機能するセルを含むことができるが、これに限定されない。
【0006】
IDLEモードモビリティ(およびモビリティ使用されるステート、例えば、IDLE、UMTSのCELL_PCHおよびURA_PCH、IDLE)は、WTRUが制限されたアップリンクリソースを使用する時の手順を記述する。接続モードモビリティ(例えば、UMTSのCELL_DCH)は、WTRUがアップリンクリソースを頻繁に利用する時の手順を含むことができる。CSGセルの接続モードモビリティは、接続が許可されそうなCSGセルが近くにあるとWTRUが判断した場合、WTRUが、接近表示メッセージ(proximity indication message)をネットワークに送信できる、接近表示を含むことができる。WTRUは、自身のホワイトリストの一部であるCSGセルにアクセスする(visit)時にWTRUが記憶する情報を含むことができる、フィンガープリントマッチに基づいて、この判断を行うことができる。フィンガープリントマッチは、隣接するマクロセルについての情報(例えば、6つのマクロセルのPSC/物理的なセル識別子(PCI))または定位情報(GPS座標)を含むことができる。フィンガープリント情報は、CSGセルのPSC/PCIを含むことができる。
【0007】
H(e)NBとアウトバウンドモビリティとの間のモビリティの手順は、インバウンドモビリティとの間の手順とは異なる。例えば、UMTSにおいて、サービング周波数品質が、所定の閾値未満である時に、周波数間測定がトリガされる。ネットワークが、周波数間測定を行う必要があると決定した場合、ネットワークは、制御シグナリングを送信できる。イベントも、その測定と共にシグナルされる。周波数間測定では、レポーティングイベント2xを使用できる。例えば、UMTSにおいて、測定報告をトリガできるイベントは、イベント2a:最適周波数への変更と、イベント2b:現在使用されている周波数の推定品質が、一定の閾値未満であり、かつ使用されていない周波数の推定品質が、一定の閾値を越えていることと、イベント2c:使用されていない周波数の推定品質が、一定の閾値を超えていることと、イベント2d:現在使用されている周波数の推定品質が、一定の閾値未満であることと、イベント2e:使用されていない周波数の推定品質が、一定の閾値未満であることと、イベント2f:現在使用されている周波数の推定品質が、一定の閾値を越えていることを含むことができる。
【0008】
イベント3x(例えば、3a−3d)を、RAT間のハンドオーバーに対する測定制御および測定報告に使用できる。
【発明の概要】
【0009】
WTRUの隣接セルがCSGセルであるか、またはCSGセルを含むことで生じる恐れがある無線リンク障害を避けるために行う測定を、WTRUに提供できるシステム、方法、および手段が開示される。
【0010】
WTRUの隣接セルは、CSGセルであるか、またはCSGセルを含む。WTRUは、CSGセルを測定する表示を受信できる。例えば、WTRUは、1または複数のCSGセルを測定するための信号、情報などをネットワークから受信できる。CSGセルは、ネットワークがシグナルしたPSC CSG領域内にPSCを有することができる。WTRUは、CSGセルと関連する品質を第2の周波数上で測定できる。例えば、WTRUは、CSGセルからの受信信号電力を測定できる。1周波数当たり単一のCSGセルを有する、CSG仮想アクティブセットを参照することによって、第2の周波数上でCSGセルを識別できる。単一のCSGセルを、PSC CSG領域内の最適セルにすることができる。
【0011】
WTRUによって受信されたCSGセルを測定する表示は、例えば、WTRUまたはネットワークによって行われた判断または検出に応答することができる。WTRUは、自身がCSGセルに接近していることを判断して、この接近を表示するメッセージをネットワークに送信できる。WTRUは、第1の周波数と関連する品質が、第1の閾値未満であることを判断して、測定する必要があることを表示するイベントをトリガできる。ネットワークは、WTRUからの情報の有無にかかわらず、測定が必要であることを判断して、測定を行う表示をWTRUに送信できる。
【0012】
WTRUの隣接セルは、CSGセルであるか、またはCSGセルを含む。WTRUは、第1の周波数と関連する第1の品質が、第1の閾値未満であることを判断できる。例えば、WTRUは、自身のサービングセルの信号品質が、無線リンク障害を避けるためにハンドオーバーが必要であることを表示できるレベル未満であることを判断できる。WTRUは、測定する必要があることをネットワークに表示するイベントをトリガできる。例えば、無線リンク障害が生じる前にハンドオーバーを行うことができるように、測定されることもある。WTRUは、CSGセルと関連する第2の品質を第2の周波数上で測定できる。WTRUは、CSG仮想アクティブセットを参照することによって、第2の周波数上でCSGセルを識別できる。CSG仮想アクティブセットは、1周波数当たり単一のCSGセルを識別できる。同様の概念は、WTRUが、ハンドオーバーの目的でCSG仮想アクティブセットを測定して保持できる、同じ周波数または使用される周波数に適用可能である。
【0013】
WTRUの隣接セルは、許可されていないCSGセルを含むことができる。WTRUは、許可されていないCSGセルの存在を考慮に入れて、測定を行うことができる。WTRUは、許可されていないCSGセルを測定から排除できる。WTRUは、第1の品質を測定する時、隣接する許可されていないCSGセルにオフセットを付加できる。
【0014】
WTRUは、自身の隣接セルが、CSGセルであることを判断できる。WTRUは、そのような隣接セルの構成を補償できる。
【0015】
WTRUは、第1の閾値を低くすることができる。低い閾値を使用することによって、WTRUは、イベントを早くトリガできる。例えば、WTRUは、早い段階でイベントをトリガできる。
【0016】
第1の周波数と関連する第1の品質(例えば、WTRUのサービングセルの信号品質)が、第2の閾値未満である時、WTRUは、隣接CSGセルのシステム情報を読み込むことができる。無線リンク障害が生じる前にハンドオーバーをWTRUに開始させることができる時間内に、隣接CSGセルのシステム情報が読み込まれるように、第2の閾値を設定できる。
【0017】
WTRUは、自身が、キャンパスシナリオのカバレッジ内にいることを判断でき、および/またはキャンパスH(e)NBネットワークに属するCSGセルを測定する。WTRUは、CSGセル間でハンドオーバーが行われるという通知をネットワークに送信できる。
【0018】
キャンパスシナリオにおいて、WTRUは、例えば、CSGセルにハンドオーバーされるために、マクロセルを無視できる。WTRUは、第1の周波数上の第1のCSGセルと関連する第1の品質が、第1の閾値未満であることを判断できる。第1の品質が、第1の閾値未満である時、マクロセルと関連する第2の品質は、第2の閾値を越えるようにできる。例えば、マクロセルは、マクロセルにハンドオーバーを行うことを表示できる単一の品質を有することができる。WTRUは、測定する必要があることを表示するイベントをトリガすることによって、マクロセルを無視できる。測定は、第2の周波数(例えば、使用されていない周波数)上の第2のCSGセルと関連する第3の品質を測定でき、そこにおいて第2の周波数上の第2のCSGセルは、1周波数当たり単一のCSGセル(例えば、最適CSGセル)を有する、CSG仮想アクティブセットを参照することによって識別される。WTRUは、マクロセルが、無視されたという表示を送信できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
より詳細な理解は、例として添付図面と併せて与えられた以下の説明から得ることができる。
【0020】
【図1A】開示された1または複数の実施形態を実装できる、例示的な通信システムの系統図である。
【図1B】図1Aに示した通信システム内で使用できる、例示的な無線送信/受信ユニット(WTRU)の系統図である。
【図1C】図1Aに示した通信システム内で使用できる、例示的な無線アクセスネットワークおよび例示的なコアネットワークの系統図である。
【図2】複数のWTRUと、ノードBと、制御無線ネットワークコントローラ(CRNC)と、サービング無線ネットワークコントローラ(SRNC)と、コアネットワークとを含む、無線通信システムを示す図である。
【図3】図2の無線通信システムのWTRUとノードBとの機能的ブロック図である。
【図4】隣接CSGセルの模範的なシナリオを示す図である。
【図5】ハンドオーバーの模範的な測定方法を示す図である。
【図6】ハンドオーバーの模範的な測定方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1から図6は、開示されたシステム、方法および手段を実装できる、模範的な実施形態に関連している。しかしながら、本発明は、模範的な実施形態に関連して説明されてよいが、それらに限定されず、他の実施形態を使用してもよいし、あるいは、本発明から逸脱しない範囲で本発明の同じ機能を実行するために、説明された実施形態に対する変更および付加を行ってもよいことを理解されたい。
【0022】
以下の説明にあたり、用語「無線送信/受信ユニット(WTRU)」は、ユーザ機器(UE)、移動局、固定式または移動式加入者ユニット、ページャ、セル電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、または無線環境で動作可能なその他のタイプのユーザデバイスを含むが、これらに限定されない。以下の説明にあたり、用語「基地局」は、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境で動作可能なその他のタイプのインタフェースデバイスを含むことができるが、これらに限定されない。
【0023】
以下の説明にあたり、用語「信号品質」または「セル品質」は、セルからの信号の品質、例えば、WTRUによって行われる1または複数の測定当たりの品質を含むことができるが、これに限定されない。例えば、LTEの場合、これは、基準信号受信品質(RSRQ)または基準信号受信電力(RSRP)に相当する。UMTSの場合、これは、共通パイロットチャネル(CPICH)の1チップ当たりのエネルギー対帯域内受信電力密度比(Ec/No)、CPICHの受信信号コード電力(RSCP)またはパスロスに相当する。
【0024】
以下の説明にあたり、用語「周波数品質」は、同じ周波数上の異なるセルの品質の組み合わせを含むことができるが、これに限定されない。
【0025】
以下の説明にあたり、用語、CSG IDは、CSG識別子を含むことができるが、これに限定されず、CGIは、セルグローバル識別子を含むことができるが、これに限定されず、SIは、セルによってブロードキャストされるSI(システム情報)を含むことができるが、これに限定されない。
【0026】
以下の説明にあたり、用語「許可されていないCSGセル」は、CSGセルのCSG IDが、WTRUのホワイトリストに入っていないCSGセルを含むことができるが、これに限定されず、「CSGセルのWTRUメンバー」は、CSGセルのCSG IDと一致するCSG IDのホワイトリストを有する、WTRUを含むことができるが、これに限定されない。
【0027】
以下の説明にあたり、用語「キャンパスシナリオ」は、実在するキャンパスに限定されない。さらに、「キャンパスシナリオ」は、複数のCSGセルによってカバーされるエリアを含むことができるが、これに限定されない。複数のCSGセルは、マクロセルのカバレッジ内にあってもなくてもよい。キャンパスシナリオの他の例は、例えば、社員が、異なるCSGセルにアクセスできる企業、あるいは旅行者が、例えば、サービスプロバイダに要求された支払いを行った後、空港エリア全域のCSGセルにアクセスできる空港を含むことができる。
【0028】
図1Aは、開示された1または複数の実施形態を実装できる例示的な通信システム100の図である。通信システム100を、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムにすることができる。通信システム100は、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、複数の無線ユーザがそのようなコンテンツにアクセスするのを可能にする。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、単一キャリアFDMA(SC−FDMA)などの、1または複数のチャネルアクセス方式を用いることができる。
【0029】
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102dと、無線アクセスネットワーク(RAN)104と、コアネットワーク106と、公衆交換電話網(PSTN)108と、インターネット110と、他のネットワーク112とを含むことができるが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素も想定していることを認識されたい。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれを、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスにしてよい。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(UE)、移動局、固定式または移動式加入者ユニット、ページャ、セル電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ型コンピュータ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家電製品などを含んでよい。
【0030】
通信システム100は、基地局114aと基地局114bとを含むこともできる。基地局114a、114bのそれぞれは、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つとワイヤレスにインタフェースをとって、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの、1または複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするように構成された任意のタイプのデバイスであってよい。例として、基地局114a、114bを、ベーストランシーバ基地局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどにしてよい。基地局114a、114bはそれぞれ、単一要素として描かれているが、基地局114a、114bは、相互接続された任意の数の基地局および/またはネットワーク要素を含んでよいことを認識されたい。
【0031】
基地局114aを、RAN104の一部にすることができ、RAN104は、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどの、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含むこともできる。基地局114aおよび/または基地局114bを、セル(図示せず)と呼ばれる、特定の地理的領域内で無線信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルをセルセクタにさらに分割できる。例えば、基地局114aと関連するセルを、3つのセクタに分割できる。従って、一実施形態において、基地局114aは、3つのトランシーバ、即ち、セルの1セクタ当たり1トランシーバを含むことができる。別の実施形態において、基地局114aは、MIMO(Multiple-input Multiple-output)技術を用いることができるので、セルの1セクタ当たり複数のトランシーバを利用できる。
【0032】
基地局114a、114bは、無線インタフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dのうち1または複数と通信でき、無線インタフェース116を、適した任意の無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光線など)にしてよい。適した任意の無線アクセス技術(RAT)を使用して、無線インタフェース116を確立できる。
【0033】
より詳細には、上述のように、通信システム100を、多元接続システムにすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどの、1または複数のチャネルアクセス方式を用いることができる。例えば、RAN104内の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、広域CDMA(WCDMA)を使用して無線インタフェース116を確立できる、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)UTRA(Terrestrial Radio Access)などの無線技術を実装できる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または発展型HSPA(HSPA+)などの、通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0034】
別の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、LTE(Long Term Evolution)および/またはLTE−A(LTE Advanced)を使用して無線インタフェース116を確立できる、進化型UMTS地上波無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実装できる。
【0035】
その他の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(即ち、マイクロ波アクセスのための世界規模の相互運用(WiMAX))、CDMA2000、CDMA20001X、CDMA2000EV−DO、IS−2000(Interim Standard 2000)、IS−95(Interim Standard 95)、IS−856(Interim Standard 856)、GSM(Global System for Mobile communication)、EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution)、GSM EDGE(GERAN)などの、無線技術を実装できる。
【0036】
図1Aの基地局114bを、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントにすることができ、事業所、住宅、車、キャンパスなどの、ローカルエリアで無線接続性を容易にするのに適した任意のRATを利用してよい。一実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するIEEE802.11などの無線技術を実装できる。別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するIEEE802.15などの無線技術を実装できる。さらに別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立できる。図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110に直接接続できる。従って、基地局114bは、コアネットワーク106経由でインターネット110にアクセスする必要がない。
【0037】
RAN104は、コアネットワーク106と通信でき、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)サービスを、WTRU102a、102b、102c、102dのうち1または複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークであってよい。例えば、コアネットワーク106は、呼び制御、課金サービス、移動体の位置ベースのサービス、プリペイド電話、インターネット接続性、映像配信などを提供でき、および/またはユーザ認証などのハイレベルのセキュリティ機能を実行できる。図1Aに示していないが、RAN104および/またはコアネットワーク106を、RAN104と同じRATまたは異なるRATを用いた、他のRATとの直接または間接通信にすることができることを認識されたい。例えば、コアネットワーク106は、E−UTRA無線技術を利用するRAN104に接続されることに加えて、GSM無線技術を用いた別のRAN(図示せず)と通信することもできる。
【0038】
コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dが、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして機能することもできる。PSTN108は、POTS(Plain Old Telephone Service)を提供する回線交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおけるTCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)およびIP(Internet Protocol)などの、一般的な通信プロトコルを使用して相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを用いることができる、1または複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むことができる。
【0039】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード能力を含むことができる。即ち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含むことができる。例えば、図1Aに示したWTRU102cを、セルベースの無線技術を用いることができる基地局114aと、IEEE802無線技術を用いることができる基地局114bとの通信を行うように構成できる。
【0040】
図1Bは、例示的なWTRU102の系統図である。図1Bに示すように、WTRU102は、プロセッサ118と、トランシーバ120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、ノンリムーバブルメモリ106と、リムーバブルメモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、実施形態と整合性を保った上で、上述の要素の任意の組み合わせを含んでよいことを認識されたい。
【0041】
プロセッサ118を、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)回路、その他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などにすることができる。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作するのを可能にするその他の機能性を実行できる。プロセッサ118をトランシーバ120に結合でき、トランシーバ120を送信/受信要素122に結合できる。図1Bでは、プロセッサ118とトランシーバ120とを別個のコンポーネントとして描いているが、プロセッサ118とトランシーバ120とを電子パッケージまたはチップ内にまとめることができることを認識されたい。
【0042】
送信/受信要素122を、無線インタフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)と信号の送受信を行うように構成できる。例えば、一実施形態において、送信/受信要素122を、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナにすることができる。別の実施形態において、送信/受信要素122を、例えば、IR、UV、または可視光線の信号を送信および/または受信するように構成された発光素子/受光素子にすることができる。さらに別の実施形態において、送信/受信要素122を、RF信号と光信号との両方を送受信するように構成できる。送信/受信要素122を、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成できることを認識されたい。
【0043】
さらに、送信/受信要素122は、単一要素として図1Bに描かれているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含んでよい。より詳細には、WTRU102は、MIMO技術を用いることができる。従って、一実施形態において、WTRU102は、インタフェース116を介して無線信号を送受信するための2または3以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0044】
トランシーバ120を、送信/受信要素122によって送信される信号を変調して、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成できる。上述のように、WTRU102は、マルチモード能力を有することができる、従って、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11などの、複数のRAT経由で通信するのを可能にするための複数のトランシーバを含むことができる。
【0045】
WTRU102のプロセッサ118を、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)表示ユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)表示ユニット)に結合して、それらからユーザ入力データを受信できる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。さらに、プロセッサ118は、ノンリムーバブルメモリ106および/またはリムーバブルメモリ132などの、適した任意のタイプのメモリからの情報にアクセスして、それらのメモリにデータを記憶できる。ノンリムーバブルメモリ106は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク、またはその他のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。リムーバブルメモリ132は、SIM(Subscriber Identity Module)カード、メモリスティック、SD(Secure digital)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態において、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示せず)などの、物理的にWTRU102上に置かれてないメモリからの情報にアクセスして、それらのメモリにデータを記憶できる。
【0046】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、その電力をWTRU102内の他のコンポーネントに分散および/または制御するように構成されることができる。電源134は、WTRU102に電力供給するのに適した任意のデバイスであってよい。例えば、電源134は、1または複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含むことができる。
【0047】
プロセッサ118をGPSチップセット136に結合することもでき、GPSチップセット136は、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、経緯度)を提供するように構成されることができる。追加または代替として、GPSチップセット136からの情報により、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)から無線インタフェース116を介して位置情報を受信し、および/または近くにいる2または3以上の基地局から受信される信号のタイミングに基づいて自身の位置を判断できる。WTRU102は、実施形態と整合性を保った上で、適した任意の位置決定方法によって位置情報を取得してよいことを認識されたい。
【0048】
プロセッサ118をさらに、他の周辺機器138に結合することができ、周辺機器138は、付加的な特徴、機能性および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1または複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、USB(Universal Serial Bus)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含むことができる。
【0049】
図1Cは、実施形態に従ったRAN104およびコアネットワーク106の系統図である。上述のように、RAN104は、UTRA無線技術を用いて、無線インタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信できる。RAN104は、コアネットワーク106とも通信できる。図1Cに示すように、RAN104は、ノードB140a、140b、140cを含むことができ、それらのノードBは、無線インタフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための、1または複数のトランシーバをそれぞれ含むことができる。ノードB140a、140b、140cを、RAN104内の特定のセル(図示せず)とそれぞれ関連付けることができる。RAN104は、RNC142a、142bを含むこともできる。RAN104は、実施形態と整合性を保った上で、任意の数のノードBおよびRNCを含んでよいことを認識されたい。
【0050】
図1Cに示すように、ノードB140a、140bは、RNC142aと通信できる。さらに、ノードB140cは、RNC142cと通信できる。ノードB140a、140b、140cは、Iubインタフェース経由でRNC142a、142bとそれぞれ通信できる。RNC142a、142bは、Iurインタフェース経由で互いに通信できる。各RNC142a、142bを、それぞれに接続されているノードB140a、140b、140cを制御するように構成できる。さらに、RNC142a、142bのそれぞれを、アウターループ電力制御、ロード制御、許可制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバー制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化などの、他の機能性を実行またはサポートするように構成できる。
【0051】
図1Cに示したコアネットワーク106は、MGW(Media Gateway)144、MSC(Mobile Switching Center)146、SGSN(Serving GPRS Support Node)148、および/またはGGSN(Gateway GPRS Support Node)150を含むことができる。上述のそれぞれの要素は、コアネットワーク106の一部として描かれているが、それらの要素のいずれも、コアネットワーク通信業者以外の事業体(entity)によって所有および/または運営されてよいことを認識されたい。
【0052】
RAN104内のRNC142aを、IuCSインタフェース経由でコアネットワーク106内のMSC146に接続できる。MSC146をMGW144に接続できる。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102b、102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cと従来の固定回線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
【0053】
RAN104内のRNC142aを、IuPSインタフェース経由でコアネットワーク106内のSGSN148に接続することもできる。SGSN148をGGSN150に接続できる。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cとIPベースの(IP-enabled)デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
【0054】
上述のように、コアネットワーク106は、ネットワーク112に接続することもでき、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線または無線ネットワークを含むことができる。
【0055】
図2は、複数のWTRU210と、ノードB220と、CRNC(Controlling Radio Network Controller)230と、SRNC(Serving Radio Network Controller)240と、コアネットワーク250とを含む、模範的な無線通信システム200を示す。ノードB220およびCRNC230をまとめてUTRANと呼ぶことができる。
【0056】
図2に示すように、WTRU210は、ノードB220と通信でき、ノードB220は、CRNC230およびSRNC240と通信できる。図2には、3つのWTRU210、1つのノードB220、1つのCRNC230、および1つのSRNC240を示しているが、無線デバイスと有線デバイスとの任意の組み合わせを無線通信システム200に含めてよいことに留意されたい。
【0057】
図3は、図2の無線通信システム200のWTRU210とノードB220との機能的ブロック図300である。図3に示すように、WTRU210は、ノードB220と通信でき、双方を、接続モードのH(e)NBアウトバウンドモビリティおよびH(e)NB間モビリティを評価し、かつ測定を報告する方法を行うように構成できる。
【0058】
典型的なWTRUに見られるコンポーネントに加えて、WTRU210は、プロセッサ315と、レシーバ316と、トランスミッタ317と、メモリ318と、アンテナ319とを含むことができる。メモリ318は、オペレーティングシステム、アプリケーションなどを含む、ソフトウェアを記憶するために提供される。プロセッサ315は、単独またはソフトウェアと連動して、接続モードのH(e)NBアウトバウンドモビリティおよびH(e)NB間モビリティを評価し、かつ測定を報告する方法を行うために提供される。レシーバ316およびトランスミッタ317は、プロセッサ315と通信できる。アンテナ319は、レシーバ316とトランスミッタ317との両方と通信して、無線データの送受信を容易にすることができる。
【0059】
典型的なノードBに見られるコンポーネントに加えて、ノードB220は、プロセッサ325と、レシーバ326と、トランスミッタ327と、メモリ328と、アンテナ329とを含むことができる。プロセッサ325を、接続モードのH(e)NBアウトバウンドモビリティおよびH(e)NB間モビリティを評価し、かつ測定を報告する方法を行うように構成できる。レシーバ326およびトランスミッタ327は、プロセッサ325と通信できる。アンテナ129は、レシーバ326とトランスミッタ327との両方と通信して、無線データの送受信を容易にすることができる。
【0060】
WTRUは、無線リンク障害が生じる前に別のセルにハンドオーバーするために、他の周波数または他の無線アクセス技術(RAT)を測定する必要があることを表示するイベントを、ネットワークにシグナルするように構成されることができる。許可されていないCSGセルを含む、同じ周波数上の隣接セルを考慮に入れる周波数品質が、所定の閾値を越えたままでは、UMTSの2dなどの、既存のイベントは、トリガされない。これは、WTRU440が、許可されたCSGセル420と許可されていないCSGセル430とを含む、隣接セルを有することを示した、図4を参照して理解される。
【0061】
例として、サービング周波数上の少なくともいくつかの隣接セルは、CSGセルとする。WTRUは、自身が隣接CSGセルのメンバーであるかどうかを判断するように構成されることができる。WTRUは、自身が隣接CSGセルのメンバーではないことを判断できる。例えば、WTRUは、自身のサービングセル以外のセルに対するフィンガープリントマッチがない(例えば、WTRUのサービングセルは、CSGセルであり、隣接セルは、許可されていないCSGセルである)ことを判断できるか、または別の方法(例えば、そのWTRUが許可されたCSGセルのリストを受信する)を使用することによって判断できる。WTRUが、隣接CSGセルのメンバーではなく、かつサービングセルの品質が、所定の閾値未満である場合、無線リンク障害が生じる危険にさらされる。
【0062】
WTRUの隣接セルがCSGセルであるか、またはCSGセルを含むことで生じる恐れがある無線リンク障害を避けるために行う測定を、WTRUに提供できるシステム、方法、および手段が開示される。模範的な実装は、以下のうち1または複数を含むことができる。
【0063】
WTRUの隣接セルは、CSGセルであるか、またはCSGセルを含む。図5は、ハンドオーバーの模範的な測定方法を示す。503において、WTRUは、第1の周波数と関連する信号品質が、閾値未満であることを判断できる。例えば、WTRUは、自身のサービングセルの信号品質が、無線リンク障害を避けるためにハンドオーバーが必要であることを表示できるレベル未満であることを判断できる。505において、WTRUは、測定する必要があることをネットワークに表示する測定イベントをトリガできる。例えば、無線リンク障害が生じる前にハンドオーバーを行うことができるように、測定されることもある。506において、ネットワークは、個別または複数の周波数レイヤ上で、CSGセルを含む測定の新しいセットをWTRUに構成することができ、その周波数レイヤは、指定されたPSCスプリット内で自身のPSCを有する。507において、WTRUは、CSGセル用に指定された周波数レイヤ上で測定を行うことができる。509において、CSGセル(複数)が、構成されたレポーティング領域内にいるのであれば、CSG仮想アクティブセットを、例えば、最適CSGセル(複数)に更新できる。CSG仮想アクティブセットのサイズが1に設定された場合、そのCSG仮想アクティブセットは、1セルを有し、そのセルは、最適CSGセルになることができる。最適CSGセルは、周波数上で、例えば、パスロス、受信信号電力、ECNO、RSCPなどのうち1または複数を使用した最適測定を用いて、CSGセルとして識別されることができる。511において、付加的な周波数(図示せず)を測定するかどうかを判断できる。測定が行われる場合、方法は、507に進む。測定が行われない場合、方法は、513に進む。513において、信号品質測定に基づいてCSGセルへのハンドオーバーを行うことができる。
【0064】
図6は、ハンドオーバーの模範的な測定方法を示す。605において、接近表示は、例えば、フィンガープリントマッチに基づくWTRUのホワイトリストによって、WTRUがCSGセルの近くにいることをネットワークに通知する、そのWTRUから受信されることができる。606において、ネットワークは、WTRUに新しい測定を構成することができる。607において、WTRUは、指定された周波数上でCSGセルの信号品質を測定できる。609において、CSG仮想アクティブセットを、レポーティング領域内にいる最適CSGセル(複数)に更新できる。CSG仮想アクティブセットのサイズが1に設定された場合、そのCSG仮想アクティブセットは、1セルを有し、そのセルは、最適CSGセルになることができる。611において、ネットワークから受信した測定構成に基づいて、付加的な周波数を測定するかどうかを決定できる。方法は、613に進み、WTRUによるハンドオーバー手順を開始できる。図6に提示した方法は、例えば、ネットワークが、WTRUに何も通知せずにネットワーク自身の基準で測定の開始を決定した場合、直接606から開始できる。
【0065】
WTRUは、許可されていないCSGセルを考慮せずに、周波数品質推定を生成するように構成されることができる。WTRUは、例えば、周波数仮想アクティブセットの測定評価で、許可されていないCSGセルを排除できる。WTRUは、周波数仮想アクティブセットによる許可されていないCSGセルの排除を、他の周波数イベント2xにも適用できる。WTRUは、イベント2xのそのような排除の適用に加えてまたはそれとは別個に、3aなどのRAT間イベント3xにその排除を適用することもできる。WTRUは、周波数仮想アクティブセットの許可されていないCSGセル部分を考慮することができるが、イベント2dの周波数品質推定、あるいは任意の周波数間イベント2xまたはRAT間イベント3xの周波数品質推定の定義を更新して、許可されていないCSGセルの測定結果をセルの測定結果の合計に入れないように表示させることができる。周波数品質推定を、以下でさらに詳しく説明する式1を使用して計算できる。ネットワークが、特定の周波数(使用されていない周波数)上でCSGセルが測定されるようにシグナルした場合、式2を、ネットワークがシグナルしたH(e)NBセルとして説明されるパラメータおよび本明細書で指定されるパラメータに適用できる。指定された式を使用して計算されたCSGセルの品質が、要求された時間内に条件(例えば、品質の閾値)を満たす場合、イベントを送信できる。
【0066】
イベント2dの基準を以下のように行うことができる。WTRUは、イベント2dの基準が合っているかどうかを判断するのに使用される式を入れたりはずしたりする際に使用される既存の絶対閾値に、隣接する許可されていない各CSGセルに対するオフセットを付加するように構成されることができる。イベント2dがトリガされるかどうかを判断する間、オフセットは、許可されていないCSGセルの影響を減らすことができる。オフセットは、許可されていない各CSGセルに対して一意であってよいし、1CSG当たりに一意であってよいし(複数のセルが同じCSGを有する場合があることを考慮して)、あるいは許可されていないCSGセル間で異なってもよい。オフセットを、WTRUに実装される固定値、またはネットワークによってRRCメッセージ(例えば、測定制御)でシグナルされるオフセットにすることができる。オフセットを、セルによってSIブロードキャストの一部にすることができる。これを、他の周波数間イベント2xや、3aなどのRAT間イベント3xに適用できる。
【0067】
サービングセルの品質が所定の閾値未満である時、UMTS周波数内イベント(例えば、イベント1K)または周波数間イベント(例えば、イベント2g)を付加し、かつトリガできる。H(e)NBセルは、WTRUアクティブセットの一部になることができないので、周波数内イベントを、例えば、CSGセルの場合に使用できる。ネットワークがこのイベント1Kまたはイベント2gを受信する時、ネットワークは、WTRUが周波数間測定またはRAT間測定を行う必要があることを判断でき、その判断に従ってWTRUを構成できる。ネットワークは、周波数内イベントをWTRUから受信しないことに一部基づいて、WTRUが、周波数間測定またはRAT間測定を行う必要があることを判断できる。周波数内イベントは、周波数内隣接セルの品質がサービングセルよりも良いか、または周波数内隣接セルの品質が所定の閾値を超えていることを表示する。
【0068】
WTRUは、CSGセルに固有のイベントのタイプを測定報告で送信でき、またはWTRUは、サービングセル上の隣接CSGセルへのアクセスが許可されないので、他の周波数または他のRATを測定する必要があることをネットワークに通知するRRCメッセージを送信できる。
【0069】
WTRUは、信号(例えば、測定におけるCSG接近表示タイプまたは接近表示メッセージ)を再使用して、他の周波数または他のRATを測定することをネットワークに通知できる。WTRUは、たとえ自身の周辺に許容できるCSGセルが存在しても、そのWTRUは、そのCSGセルのメンバーでないので、この信号を使用できる。WTRUは、列挙値を「leaving」に設定することができ、および/または情報要素(IE)を、「CSG接近表示」タイプと接近表示メッセージとに付加できる。情報要素を、例えば、NeighborCSGsNotAllowedと呼ばれる列挙、または別の名が付いた別のタイプのフラグにすることができる。WTRUは、隣接CSGセルへのアクセスが許可されないことを判断した時、許容できる品質の信号を有する隣接マクロセルがない場合、および/またはサービングセルの品質が所定の閾値未満である時に、WTRUは、そのIEをTRUEに設定するように構成されることができる。
【0070】
WTRUが、自身の隣接CSGセルのメンバーであるかどうかを判断していない場合、およびCSGセルの品質を含む、現在の周波数の推定された品質が、所定の閾値未満である場合、WTRUは、自身の隣接CSGセルが許可されるかどうかを識別する情報をネットワークから要求できる。この要求を、RRCメッセージ(例えば、測定制御)で送信できる。ネットワークは、このメッセージを受信でき、CSG IDおよびWTRUがメンバーであるかないかを判断するために、WTRUに自身の隣接CSGセルのSIを読み込むように命じることができる。ネットワークは、WTRUの隣接セルのCSG IDを判断でき、WTRUがどの隣接CSGセルのメンバーであるかをWTRUに表示できる。
【0071】
WTRUが、CSGセルによってカバーされるような位置にいるが、他のセルによってカバーされていない(例えば、マクロセルまたはハイブリッドセルによってカバーされていない)場合、WTRUは、あるCSGセルから別のCSGセルへ素早くハンドオーバーするように構成されることができる。WTRUは、前もって自身がメンバーであるCSGセルを判断することができない。許可されたCSGセルを見つける前に、複数のCSGセルのSIを取得することを試みる間に、WTRUは、無線リンク障害を経験する場合もある。
【0072】
WTRUは、所定の時間またはイベントにおいて、ネットワークへの測定イベントをトリガするように構成されることができる。例えば、WTRUは、すべての隣接セルがCSGセルであると判断した時(例えば、セルによってブロードキャストされたPSC/PCI領域を使用して、検出されたPSC/PCIがその領域の一部であるかどうかをチェックすることによって判断する)、イベントをトリガできる。WTRUは、ネットワークによってシグナルされた、トリガの基準がサービングセルに対して合うかどうかを評価する閾値を直接使用する代わりに、既存のイベントを再使用するように構成されることができる。例えば、WTRUは、UMTS周波数内イベント1x(例えば、1f)、または周波数間イベント2x(例えば、2dまたは2b)、RAT間イベント3x(例えば、イベント3a)、あるいはLTEイベント用のAxおよびBx(例えば、イベントA2、A5またはB2)を再使用できる。サービングセルの品質が所定の閾値未満であるかどうかを判断する際、WTRUは、サービングセルの品質を所定の期間許容できる状態にしたまま、その閾値にオフセットを付加して、CSGハンドオーバー評価手順を開始することができる。CSGセル用の新しいタイプの測定イベントまたは新しいRRCメッセージを使用でき、それらは、サービングセルの品質が所定の閾値未満である時、および隣接セルが閉域CSGセルである時に、WTRUによって送信されることができる。ネットワークは、WTRUがアクセスを許可されているCSGセルを見つける前に、いくつかのCSGセルのSIを読み込むための時間を、WTRUが事前に決められるような閾値を選択できる。つまり、その手順を開始するためにあらかじめ閾値を上げることができる。
【0073】
WTRUからイベントを受信した後、ネットワークは、WTRUに隣接するCSGセルのSIを読み込んで、ネットワークに報告するようにWTRUを構成することができる。ネットワークは、許可されたCSGセルへのハンドオーバー手順を開始できる。他のどのセルも、WTRUの周辺で許可されていない場合、WTRUが別のエリアへの移動を決めるために、WTRUがサービスからはずれる前に、この状況をユーザに通知できる。これは、WTRU RRCが、どの隣接CSGセルもこのWTRUに許可されていないことを表示するメッセージをWTRUの非アクセス層(NAS)に送信することによって達成される。WTRU RRCは、隣接CSGセルのSIを読み込んで、どの隣接CSGセルもWTRUに許可されなかったことを判断した後に、この表示を送信できる。WTRUが測定イベントをネットワークに送信した後、またはネットワークが、どのCSGセルも現在のサービングCSGセルの周辺で許可されていないこと、およびサービングセルの品質が所定の閾値未満であることをユーザに通知するようにWTRUに要求するメッセージを送信した後に、WTRUもこの表示を送信できる。ユーザ通知は、WTRU上に警告を表示すること、またはその他の方法(例えば、ユーザが現在音声サービスを使用しているのであれば、アラーム音)を含むことができるが、これらに限定されない。
【0074】
2つの異なるタイプの閾値が使用される。サービングセルの品質が、所定の閾値未満(例えば、セル機能が弱まってハンドオーバーが必要であることをネットワークに表示できない)である時、閾値_2と呼ばれる第1の閾値を使用して、測定イベントをトリガできる。閾値_1と呼ばれる第2の閾値は、閾値_2よりも高くすることができる。第2の閾値を使用して、隣接CSGセルのSIを取得する必要がある(例えば、サービングセルの品質が低下する場合)ことをネットワークに表示する測定イベントをトリガできる。閾値_2を、ネットワークによってRRCメッセージ(例えば、測定制御またはRRCConnectionReconfigurationメッセージ)内に構成できる。
【0075】
WTRUは、隣接CSGセルのSIを自立的に読み込んで、WTRUがそれらのセルのいずれかのメンバーであるかどうかを判断するように構成されることができる。これは、WTRUのサービングセルの品質が所定の閾値未満であり、かつ隣接セルが閉域CSGセルである(例えば、サービングセルのPSC/PCIがCSG PSC/PCI領域(複数)内である)時にトリガされることができる。記憶されたSIは、所定の期間有効にでき、および/またはひとたび異なるCSGセル上でハンドオーバーが生じる時に検出されることができる。WTRUがCSGセルのエリアからはずれる時、記憶されたSIを検出できる。記憶されたSIは、CSG個別情報(例えば、セル識別子、CGI、CSG ID、CSGへのメンバシップなど)を含むことができ、他のタイプの情報を備えることもできる。SIが読み込まれる際、WTRUは、ハンドオーバーの評価のためにネットワークに送信される情報を記憶できる。ネットワークが、WTRUにSI CSG情報を提供するように要求する際、WTRUは、SIを再読み込みするように要求されず、記憶されたSIをネットワークに送信する。WTRUは、PSC/PCIと併せて、CSG IDまたはメンバシップ状況(例えば、メンバーであるかメンバーでないか)を記憶して、WTRUが、自身がアクセスを許可されるCSGセルを前もって判断できるように構成されることができる。WTRUは、ネットワークによって要求される時、最新のSIを取得するために、許可されたCSGセルのSIを再度読み込むように構成されることもできる。これは、WTRUのメモリ使用量を減らすことができるが、バッテリー使用量は、最初にWTRUがCSGセルのSIを読み込むSI CSGフィールドをすべて記憶することに比べて増す。CSG隣接セルのSIを記憶するWTRU変数を付加できる。例えば、UMTSにおいて、この変数は、NEIGHBOR_CSG_CELL_SIと呼ばれ、LTEにおいて、この変数は、NeighborCsgCellsSiと呼ばれる。既存のWTRU変数を使用して、付加的フィールドに付加してもよい。例えば、UMTSにおいて、そのようなフィールドに、CELL_INFO_LIST、CELL_INFO_CSG_LISTを付加でき、あるいは別のWTRU変数を付加できる。LTEにおいて、そのようなフィールドに、既存の変数VarMeasConfig、VarMeasReportListを付加でき、あるいは別のWTRU変数を付加できる。新しいWTRU変数または既存のWTRU変数が付加されるフィールドは、CSG ID、そのCSGへのWTRUメンバシップ状況(例えば、メンバーであるかメンバーでないか)、UMTSのセル識別子またはLTEのCGIまたは同等の情報、PSC/PCI、あるいはCSGセルの信号品質のうちの1または複数の組み合わせを含むことができる。
【0076】
WTRUは、自身がアクセスを許可された隣接CSGセルの識別子を判断した場合、WTRUは、許可されていないCSGセルのSIを読み込まず、それらの許可されたCSGセルのSIを読み込むように構成されることができる。ネットワークは、制御メッセージのこの機能を使用して、WTRUに権限を与えたり、稼動または停止させたりできる。制御メッセージをRRCメッセージ(例えば、測定制御またはRRCConnectionReconfigurationメッセージ)にすることができる。このWTRUの機能性を稼動または停止するために、IEを(例えば、CSG接近検出フィールド内またはReportProximityConfig-r9フィールド内に)付加できる。
【0077】
特定のエリアが、複数のCSGセルによってすべてカバーされ、かつマクロセルのカバレッジ内である、キャンパスシナリオにおいて、WTRUは、潜在的にキャンパス内のどこからでもCSGセルにアクセスできると同時にマクロセルにもアクセスできる。いくつかのキャンパスシナリオにおいて、WTRUは、すべてのCSGセルにアクセスできるが、一方他のシナリオにおいて、WTRUは、CSGセルのサブセットへのアクセスを制限されることもある。後者の場合、ネットワークは、WTRUがアクセスするのを許可されているCSGセルを表示するリストをシグナルできる。その信号は、CSGセルの周波数およびPSC/PCIおよび/またはセル識別子またはCGIをRRCメッセージ(例えば、測定制御メッセージまたはRRCConnectionReconfiguration)内に含むことができる。キャンパスエリア内のCSGセル間を移動する際、WTRUは、あるCSGセルから別のCSGセルへハンドオーバーを行うだけでなく、あるCSGからマクロセルへ、およびマクロセルから別のCSGセルへハンドオーバーを行うこともできる。マクロセルへのハンドオーバーの結果、いくつかの拡張サービスを失うこともある。WTRUが他の隣接CSGセルのメンバーにならない場合を除いて、マクロセルの信号品質が、サービングセルの信号品質よりも良い場合、WTRUは、通常の測定イベント(例えば、イベント1DまたはイベントA3)をトリガしないように構成されることができる。CSGサービングセルの品質が所定の閾値未満であり、かつ無線リンク障害を避けるためにハンドオーバーが必要な場合、WTRUは、マクロセルを無視し、かつ自身のサービングセルは所定の閾値未満であるが、隣接CSGセルは所定の閾値を超えていることを表示する測定イベントをネットワークに送信するように構成されることができる。これは、たとえマクロセルの品質が隣接CSGセルの品質より良くても生じる。IEを測定イベント(例えば、イベント1DまたはイベントA5)に含めて、WTRUがマクロセルを無視することをネットワークに表示できる。ネットワークは、干渉管理の目的でこの情報を使用するように構成されることができる。測定イベント(例えば、「サービングセルの品質が閾値_1よりも悪くなり、かつ隣接CSGセルの品質が閾値_2よりも良くなる」)またはRRCメッセージを付加して、同等の情報を供給できる。ネットワークがこのイベントまたはメッセージを受信する時、たとえマクロセルの品質が隣接CSGセルより良くても、CSGセルの品質がサービングセルよりも良い場合、ネットワークは、WTRUをCSGセルに引き渡すことを判断できる。WTRUは、マクロセルおよびCSGセルに対する別個の品質測定を特定の周波数レイヤ上で計算できる。ネットワークは、CSGセルおよびマクロセルを含むUE測定を個別の周波数上で構成できる。この場合、WTRUは、マクロセルのそれぞれがCSGセルに関連した周波数品質を計算するために、式3および式4あるいは一般化された式8または式9を使用し、その後、CSGセル間ハンドオーバーまたはマクロセルへのアウトバウンドハンドオーバーを行うために、それに関連して構成された測定イベント(周波数間イベント用の2xまたはRAT間イベント用の3x)を使用できる。WTRUに、CSGセルとマクロセルに対する別個の異なるイベントを構成できる。UEは、マクロセルとCSGセルとの間のデルタ品質を同じ周波数上で判断するために、式5または式6を使用できる。デルタ品質をネットワークに報告できる。変更されたイベント報告RRCメッセージまたは新しいRRCメッセージを使用して、各品質(マクロセルおよびCSGセル)を独立してまたは一緒に報告できる。上記の測定報告に基づいて、ネットワークは、UEをマクロレイヤからのセルまたは隣接CSGセルにハンドオーバーすることを決定できる。
【0078】
WTRUは、所定の期間中か、接続の進行中か、あるいは新しい通知が送信されるまで、WTRUが使用可能かつ許可された場合、CSGセルへのハンドオーバーを行うことができ、マクロセルへは行わないことをネットワークに通知するように構成されることができる。WTRUは、RRCメッセージ(例えば、RRC接続要求、RRC接続セットアップ完了)か、測定報告か、あるいは接近表示(例えば、接近表示が「entering」に設定された場合)によってその通知を送信でき、そして「HOtoCsgOnly」と呼ばれるIEを含むことができる。WTRUは、例えば、マクロセルを無視したくない場合、この機能を停止する別の通知を送信できる。
【0079】
H(e)NBセルをWTRUのアクティブセット内に含むことができないので、WTRUは、同じ周波数上のセル間でH(e)NBセルからまたはH(e)NBセルへのハンドオーバーをトリガするためにアクティブセットを更新して、UMTS用の既存の周波数内測定イベントを再使用できる。この概念を、CSG仮想セットの保守/周波数間上の更新に使用できる。隣接セルの品質が現在のサービングセルよりも良い場合、WTRUは、たとえ隣接セルがアクティブセット内になくても、イベント1Dをネットワークに送信できるように、例えば、イベント1D「最適セルに変更」を再使用して、その定義を、H(e)NBセルの場合にアクティブセットの一部ではないセルに広げることができる。これは、サービングセルがH(e)NBセルであり、かつWTRUがアクティブセットを有していないか、または隣接セルがH(e)NBセルであり、かつWTRUのアクティブセットの一部ではないことにより可能である。IEをイベント1Dの定義に付加することによって、ネットワークが、H(e)NBセル用にこのイベント1Dもトリガできるか、または関係するセルのうち少なくとも1つがH(e)NBセルである(例えば、サービングセルと隣接セルとの間のセルのうち1つがH(e)NBセルである)場合にH(e)NBセルを制限することができるかどうかを、WTRUに明示的に表示できる。H(e)NBセルに固有の周波数内測定イベント、例えば、イベント1Kを、次の定義「隣接セルの品質がサービングセルの品質よりも良くなる」に付加できる。WTRUは、関係するセル、例えば、サービングセルまたは隣接セルのうち1つが、H(e)NBセルである場合、このイベントを送信できる。
【0080】
WTRUは、サービングセルの品質が所定の閾値未満である場合、隣接セルの品質が所定の閾値を越えている場合、セル(例えば、サービングセルまたは隣接セル)のうち1つがH(e)NBセルである場合に、周波数内イベントを送信するように構成されることができる。ネットワークが、特定の周波数レイヤ上でCSGセルを測定するようにUEを構成する場合、この概念を、CSG仮想アクティブセットの保守/周波数間上の更新に広げることができる。イベント1Lと呼ばれるイベントを、次の定義「サービングセルの品質が所定の閾値未満であり、かつ隣接セルの品質が所定の閾値を越えている」に付加できる。
【0081】
WTRUは、新しい測定イベントをシグナルするために、測定報告メッセージ以外のRRCメッセージを使用できる。WTRUは、接近表示(測定およびメッセージのタイプ)を使用して、例えば、セルのうち少なくとも1つがH(e)NBセルである場合、周波数内隣接セルの品質がサービングセルよりも良いことをネットワークに表示できる。
【0082】
WTRUが周波数内測定イベントまたはRRCメッセージを送信する時、IE即ち隣接セルのPSC/PCI、隣接セルの信号品質、サービングセルの信号品質、隣接セルのタイプ即ちCSGおよび非CSG、サービングセルのタイプ即ちCSGおよび非CSG、サービングセルおよび隣接セルが同じタイプを有するかどうかの表示(例えば、両方ともCSGセル)のうち1つまたはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0083】
H(e)NBモビリティの特異性(specificity)により、WTRUによって使用される周波数品質の計算式を変更できる。個別のPSC/PCI領域がCSGセルに使用されるため、仮想アクティブセットの実装を用いて、接続モードでHNB間モビリティに対応できる。
【0084】
用語、仮想アクティブセットは、CSG領域からのPSCの集合、および仮想アクティブセットのレポーティングおよび更新のルールに従った、PSC領域外のマクロセルレイヤを含むことができるが、これらに限定されない。ネットワークは、CSG仮想アクティブセットのレポーティング用およびマクロセルの仮想アクティブセット用に異なる閾値をシグナルできる。
【0085】
以下の説明にあたり、用語CSG仮想(アクティブ)セットを、仮想アクティブセットのレポーティングおよび更新のルールに従った周波数に対して、ネットワークがシグナルしたPSC CSG領域内のPSCのセットを備えた、仮想アクティブセットのサブセットにすることができる。ネットワークは、CSG仮想アクティブセットのレポーティング用およびマクロセル仮想アクティブセット用に異なる閾値をシグナルできる。
【0086】
用語、許可されたCSG仮想(アクティブ)セットを、仮想アクティブセットのレポーティングおよび更新のルールに従った周波数に対して、CSG IDが許可された、PSC CSG領域内のPSCのセットを備えた、仮想アクティブセットのサブセットにすることができる。ネットワークは、許可されたCSG仮想アクティブセットのレポーティング用およびマクロセル仮想アクティブセット用に異なる閾値をシグナルできる。
【0087】
HNBは、ソフトハンドオーバーセル(マクロダイバーシティ結合)を許容できない。その場合、CSG仮想アクティブセットは、単一セルの構成要素になる。
【0088】
以下の説明にあたり、用語「マクロセル」は、任意のカバレッジサイズのオープンセルまたはハイブリッドセルを含むことができるが、これらに限定されない。
【0089】
本明細書で開示されるのは、開示されたシステム、方法、および手段に使用できる模範的な式である。
【0090】
WTRUは、周波数品質を推定する際、許可されていないCSGセルを排除するように構成されることができる。例えば、その周波数品質は、以下のように計算される。
【0091】
【数1】

【0092】
ここで、変数Qfrequencyは、許可されていないCSGセルを排除した周波数j上の仮想アクティブセットの推定品質である。変数Mijは、許可されていないCSGセルを排除した周波数j上の仮想アクティブセット内のセルiの測定結果である。変数NAjは、許可されていないCSGセルを含んでいない周波数j上の仮想アクティブセット内のセル数である。変数MBestjは、最高の測定結果を有し、かつそれは許可されていないCSGセルの結果ではない、周波数j上の仮想アクティブセット内のセルの測定結果である。変数Wは、UTRANからWTRUに送信され、かつ周波数jに使用されるパラメータである。
【0093】
WTRUは、許可されたCSGセルを使用して、周波数品質を計算するように構成されることができる。例えば、その周波数品質は、以下のように計算される。
【0094】
【数2】

【0095】
ここで、変数QfrequencyCSGjは、周波数j上の許可されたCSGセルの推定品質である。変数Wは、ネットワークによってシグナルされた、周波数「j」に関連する測定用のパラメータである。変数Mijは、許可されたCSG仮想アクティブセットからの周波数「j」上の許可されたCSGセル「i」の測定である。変数NACSGjは、許可されたCSG仮想アクティブセットのメンバーである、周波数「j」上のWTRUによって測定される許可されたCSGセルの数である。変数MCSGBestjは、許可されたCSG仮想アクティブセットからの周波数「j」上のWTRUによって測定された最適CSGセルである。
【0096】
WTRUは、シグナルされたCSGセルを使用して、周波数品質を計算できる。この場合、式2のパラメータは、次のように解釈できる:Wは、ネットワークによってシグナルされた、周波数「j」に関連する測定用のパラメータである。変数Mijは、周波数「j」上のシグナルされたCSGセル「i」の測定である。NACSGjは、周波数「j」上のWTRUによってCSG仮想セットから測定されるCSGセルの数である。変数MCSGBestjは、周波数上のWTRUによってCSG仮想セットから測定される最適CSGセルである。
【0097】
WTRUは、マクロセルおよびCSGセルを備えることができる、隣接セルのリスト内のどのCSGセルにWTRUがアクセスを許可されているかを判断していない場合、WTRUは、以下の計算式のうち1つを使用して、マクロセル(式3)用およびCSGセル(式4)用の周波数「j」の品質をそれぞれ計算できる。
【0098】
【数3】

【0099】
ここで、変数QMacrofrequencyjは、周波数j上のマクロセルの推定品質である。変数WjMは、ネットワークによってシグナルされた、周波数「j」のマクロセルに関連する測定用のパラメータである。変数Mijは、仮想アクティブセットのメンバーの周波数「j」上のCSGセル「i」の測定である。変数Mkjは、仮想アクティブセットのメンバーの周波数「j」上のマクロセル「k」の測定である。変数NACSGjは、周波数「j」上のWTRUによってCSG仮想セットから測定されるCSGセルの数である。変数PBkは、周波数「j」上のWTRUによって仮想アクティブセットから測定されるマクロセルの数である。変数MBestjは、周波数「j」上のWTRUによって仮想アクティブセットから測定される最適マクロセルである。
【0100】
【数4】

【0101】
ここで、変数QCSGfrequencyjは、周波数j上のCSGセルの推定品質である。変数WjCSGは、ネットワークによってシグナルされた、周波数「j」のCSGセルに関連する測定用のパラメータである。変数Mijは、仮想アクティブセットのメンバーの周波数「j」上のCSGセル「i」の測定である。変数Mkjは、仮想アクティブセットのメンバーの周波数「j」上のマクロセル「k」の測定である。変数NACSGjは、周波数「j」上のWTRUによってCSG仮想セットから測定されるCSGセルの数である。変数PBkは、周波数「j」上のWTRUによって仮想アクティブセットから測定されるマクロセルの数である。変数MCSGBestjは、周波数「j」上のWTRUによってCSG仮想アクティブセットから測定される最適CSGセルである。
【0102】
WTRUは、上記の計算式を使用して、周波数品質を計算できる。WTRUは、計算された品質(複数)を使用して、イベントまたは組み合わされたイベント(マクロセルとCSGセル)をネットワークに送信するかどうか、計算された品質を、RRCメッセージを使用して報告するかどうかを判断できる。
【0103】
WTRUは、マクロセルの周波数品質とCSGセルの周波数品質とを比較することによってデルタ周波数品質の値を計算して、その結果に基づいて単一のイベントを送信できる。
【0104】
【数5】

【0105】
上記のマクロセルおよびCSGセルの品質を使用して、ネットワークは、デルタ周波数品質に適用される1または2の重みを送信できる。一般的な計算式を以下のように記述する。
【0106】
【数6】

【0107】
ここで、αは、マクロセルの品質に適用される重みである。変数βは、CSGセルの品質に適用される重みである。
【0108】
ネットワークは、異なるオフセット、例えば、CSGセル用にあるオフセット、およびマクロセル用に別のオフセットをシグナルして、周波数品質に適用できる。
【0109】
一般的な計算式を以下のように記述する。
【0110】
【数7】

【0111】
ここで、
【0112】
【数8】

【0113】
上記の計算式は、個々の重みをマクロセルとCSGセルのそれぞれに適用することによって、以下のようにさらに一般化される。
【0114】
【数9】

【0115】
ここで、
【0116】
【数10】

【0117】
ijは、CSG仮想アクティブセットからの最適セルであり、Mkjは、最適マクロセルであり、χおよびγは、それらのセルに対応する重みである。
【0118】
WTRUは、上記の計算式および閾値(複数)例えば、ネットワークによる設定、からの結果に基づいてイベントをネットワークに送信できる。
【0119】
本機能および要素を特定の組み合わせにおいて上述したが、各機能または要素を単独で、または他の機能および要素との任意の組み合わせにおいて使用することができることを当業者は認識されたい。さらに、本明細書で説明した方法を、コンピュータまたはプロセッサによって実行するためのコンピュータ可読媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアに実装できる。コンピュータ可読媒体の例は、電子信号(有線または無線接続を介して伝送される)およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、これらに限定されない。ソフトウェアと連動するプロセッサを使用して、WTRU、UE、端末機、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数トランシーバを実装することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の周波数からのハンドオーバーに関連する信号品質を判断する方法であって、
CSGセルを測定する表示を受信するステップと、
前記CSGセルと関連する品質を第2の周波数上で測定するステップであって、前記第2の周波数上の前記CSGセルは、1周波数当たり単一のCSGセルを有するCSG仮想アクティブセットを参照することによって識別されることと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記CSGセルは、ネットワークがシグナルしたPSC CSG領域内にPSGを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記単一のCSGセルは、PSC CSG領域内の最適セルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の周波数は、使用されていない周波数であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記CSGセルへの接近を判断することをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記CSGセルは、ホワイトリストの一部であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記接近を表示するメッセージを送信することをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
第1の周波数品質が第1の閾値未満であることを判断するステップと、
測定が必要であることを表示するイベントをトリガするステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記表示は、ネットワークから受信され、前記表示は、測定デバイスからの情報を参照せずに、測定が必要であることを判断する前記ネットワークに応答することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ハンドオーバーに関連する信号品質を判断する方法であって、
第1の周波数と関連する第1の品質が第1の閾値未満であることを判断するステップと、
測定が必要であることを表示するイベントをトリガするステップと、
CSGセルと関連する第2の品質を第2の周波数上で測定するステップであって、前記第2の周波数上の前記CSGセルは、1周波数当たり単一のCSGセルを識別するCSG仮想アクティブセットを参照することによって識別されることと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項11】
第1の品質を測定するステップであって、前記第1の品質が測定される時に許可されていないCSGセルが排除されることをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の品質を測定するステップであって、前記第1の品質が測定される時にオフセットが隣接する許可されていないCSGセルに付加されることをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
隣接セルがCSGセルであることを判断するステップと、
前記第1の閾値を上げるステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の周波数と関連する前記第1の品質が第2の閾値未満である時に隣接CSGセルのシステム情報を読み込むことをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の周波数と関連する前記第1の品質が第2の閾値未満であり、および隣接セルがCSGセルである時に隣接CSGセルのシステム情報を読み込むことをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項16】
CSGセル間でハンドオーバーが行われるという通知を送信することをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項17】
ハンドオーバーに関連する信号品質を判断する方法であって、
第1の周波数上の第1のCSGセルと関連する第1の品質が第1の閾値未満であることを判断するステップであって、マクロセルと関連する第2の品質が第2の閾値を超えていることと、
測定が必要があることを表示するイベントをトリガするステップと、
第2の周波数上の第2のCSGセルと関連する第3の品質を測定するステップとを備え、
前記第2の周波数上の前記第2のCSGセルは、1周波数当たり単一のCSGセルを識別するCSG仮想アクティブセットを参照することによって識別されることを特徴とする方法。
【請求項18】
前記マクロセルが無視されたという表示を送信することをさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−516918(P2013−516918A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548154(P2012−548154)
【出願日】平成23年1月7日(2011.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2011/020524
【国際公開番号】WO2011/085204
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.GSM
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】