説明

接続不良端子の検出方法

【課題】
検出された荷重波形パターンにしきい値を設定し、検出された荷重波形パターンがこのしきい値を超えたことをトリガとして、両波形パターン差の検出のためのサンプリングを開始していた。このため、荷重センサの信号ラインに乗ったノイズにより、正確なパターン差を測定できない。
【解決手段】
検出された荷重波形パターンを記憶し、この記憶された荷重波形パターンを荷重波形パターンの後端側から先端側に向かって走査して所定しきい値を超えた部分の後端側の荷重波形パターンを抽出し、この後端側の荷重波形パターンをこの後端側の荷重波形パターンに相当する基準信号パターンに一致させて両パターンの時間軸を一致させ、両パターンの差を比較することを特徴とする。この結果、正確な検出を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ワイヤーハーネスの製造工程において、そのワイヤーハネースを構成する電線の端部に圧着端子又は圧接端子が正しく接続されたか否かを検出する接続不良端子の検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のワイヤーハーネスを構成する電線には、その端部に圧着端子や圧接端子が取付けられ、自動車内の機器相互の電気配線が容易に成されるようになっている。電線の端部に圧着用の端子を取付けるには、電線の端部の被覆層を一定長剥ぎ取って導体を露出させ、その部分に所定の形状及び寸法の端子を後述する端子圧着装置により圧着させて取付けられる。
【0003】
この際、電線の端末に取付けられた端子は、正常時には図4(イ)に示すように、端子TのワイヤーバレルT1及びインシュレーションバレルT2にそれぞれ電線Wの導体W1及び被覆層W2が配置され、ワイヤーバレルT1及びインシュレーションバレルT2を潰して変形させることにより、ワイヤーバレルT1の部分で電気的な導通が成され、インシュレーションバレルT2の部分で機械的な接続が成される。
【0004】
しかしながら、図4(ロ)に示すように、導体W1の一部がワイヤーバレルT1からはみ出した"導体こぼれ"の状態になったり、図4(ハ)に示すようにワイヤーバレルT1が導体W1に圧着されずに被覆層W2が圧着された"樹脂かみ"状態となったり、また図4(ニ)に示すように導体W1の先端がワイヤーバレルT1に圧着されずにインシュレーションバレルT2に固定され、被覆層W2がフリーの状態となる"導体さがり"になったりすることがある。
図4(ロ)〜図4(ニ)に示す状態の接続では、電気的な接続が行われなかったり、機械的な接続強度に欠けることが発生する。
このため、このような状態を自動的に検知する方法として種々の接続不良端子の検出機能を備えた端子装着装置が提案されている。(例えば、特許文献1〜2)
【0005】
図5は特許文献1に開示された端子圧着装着を示すもので、端子圧着装置1は、プレスフレーム2、当該プレスフレーム2に配置される端子圧着台3、当該端子圧着台3の上方に上下動可能に記置されるアプリケータ4、当該アプリケータ4の下端に装着される端子圧着用型押部5、アプリケータ4の上端に下端が固定され且つプレスフレーム2の中央のフレーム2aに穿設された孔2bを摺動可能に嵌挿されたラム6、当該ラム6を上下動させるトグル装置7及び端子配給レバー8等により構成される。
【0006】
トグル装置7は上方リンク71と、下方リンク72と、トグル73と、フライホイール74とを備え、これらの上方リンク71と下方リンク72とトグル73との各一端は軸75により空間内で回転を可能に枢支され、上方リンク71の他端は固定部76に、下方リンクの他端はラム6の上端77に、トグル73の他端はフライホイール74の周縁に夫々回動、回転可能に軸支されている。フライホイール74は図示しないモータにより回転され、当該フライホイール74の回転はトグル73及び上、下の各リンク71、72を介してラム6に伝達され、当該ラム6が上下に住復動される。
【0007】
端子配給レバー8は上端が軸81を介して回動可能に枢支され、中央部に設けられた駆動溝82内に、一端をアプリケータ4の上端に固定されたアーム83の他端がピンを介して係合され、下端には秤84が装着されている.この端子配給レバー8はアプリケータ4の上下動により左右に揺動されて秤84を左右に駆動して多数の端子が帯状に連綴された連続端子Tcから端子Tを1個づつ端子圧着台3上に配給する。
【0008】
トグル装置7は上、下の各リンク71、72の枢支点(軸75の位置)をトグル73により押すとこれらの両リンク71、72が一直線に近付くに従ってリンクの長さ方向の力即ち、これらのリンク71,72の長さ方向に沿って垂直方向に押す力Pが大きくなる。
この力Pは端子圧着用型押部5が端子圧着台3上の端子Tを圧着する力(以下圧着力という)である。従って、ラム6は端子圧着時に当該圧着力Pの反力P'(=P)を受ける。そこで、このラム6に作用する反力P’を検出することにより端子Tに作用した応力を検出することができる。
【0009】
ラム6は所定位置例えば、下部を図6に示すように全周に亘り軸方向と直角方向に断面コ字状に切り欠かれて細身の柱6aとされ、当該柱6aに圧カセンサ10が配設されている。圧カセンサ10は2つの圧カセンサ11、11’から成り、一方の圧カセンサ11は柱6aの前面6bに、他方の圧カセンサ11’は裏面に夫々配設されている。圧カセンサ11は例えば、2枚のロードセル12、13により構成され、これらの各ロードセル12、13は互いに直交して配置され、一方のロードセル12は柱6aの軸方向(縦方向)に沿って、他方のロードセル13は軸方向と直角方向(横方向)に沿って粘着されている。ロードセル12は柱6aの縦方向の伸縮(歪)に応じて、ロードセル13は横方向の伸縮(歪)に応じて抵抗値が変化する。
ラム6の柱62の裏面に配置される圧カセンサ11’も前面6bに配置きれた圧カセンサ11と同様に2枚のロードセル12’、13’により構成され、且つ圧カセンサ11と略対称位置に貼着されている。
この圧カセンサ10はラム6による端子圧着時に当該ラム6の柱6aに発生する前記歪みを検出することにより当該ラム6に加わる前記圧着力の反力を検出する。
【0010】
圧カセンサ10の各センサ11、11’の各ロードセル12、13及び12’、13’は図7に示すようにブリッジ回路に接続され、ロードセル12と13’及び13と12’との各接続点a、cは所定の電源15に接続され、ロードセル12と13及び12’と13’との各接続点b、dは端子10a、10bに接続されている。
【0011】
圧カセンサ10の各端子10a、10bはバターン判定回路20のストレンアンプ21の入力端子に接続され、当該ストレンアンプ21の出力端子はアナログ―デジタル変換器(以下A/D変換器という)22及び比較器23の各入力端子に接続されている。比較器23の出力端子はA/D変換器22のトリガ入力端子に接続され、当該A/D変換器22の出力端子はメモリ24の入カ端子に接続されている。このメモリ24は更に中央演算処理装置(以下CPUという)25に接続されている。
【0012】
(動作の説明)
トグル装置7はフライホイール71の回転をトグル73及び上、下の各リンク71、72を介してラム6を往復動させ、アプリケータ4の往復動させる。一方、アプリケータ4の往復動に応じて端子配給レバー8が左右に揺動して秤84を介して連続端子Tcから端子Tを1個づつ端子圧着台3上に供給する。同時に電線(図示せず)が端子圧着台3に供給され、電線の被覆層が端子Tのインシュレーションバレル内に、導体がワイヤーバレル内に夫々配置される。
【0013】
電線Wが端子Tに配置された後、下動するアプリケータ4の下端に装着された端子圧着用型押部5が端子圧着台3上に電線の端末と共に載置された端子Tのインシュレーションバレル及びワイヤーバレルをそれぞれ圧着する。この端子Tの圧着時にラム6に反力が加わり、柱6aに歪が発生する。圧カセンサ10はこの柱6aに発生する歪みを検出して対応する電気信号(歪み信号)Vを出力する。
【0014】
この圧カセンサ10から出力された信号Vはストレンアンプ21により増幅された後、A/D変換器22及び比較器23に入力される。比較器23は入力する信号Vと所定値のしきい値信号Vsとを比較し、V>Vsの時にトリガ信号Ptを出力してA/D変換器22にレベルトリガをかける。A/D変換器22はこのトリガ信号Ptを印加されるとサンブリングを開始して入力する信号Vの波形をサンブリングしてA/D変換を行い、当該波形を時系列でメモリ24に格納する。尚、比較器23のしきい値信号Vsは後述する端子圧着時に発生する共通波形の立ち上がりを捉えられる程度の電圧レペルに設定され、当該レベル以上の信号は全てサンプリングされる。
【0015】
CPU25はメモリ24に格納された正常な圧着状態の信号波形(以下基準信号パターンという)を記憶しておき、当該記億している基準信号パターンと各端子圧着時の各荷重波形パターンとを逐次比較し、当該荷重波形パターンが正常であるか異常であるかを判定し、異常と判定したときには異常判定信号Vを出力する。このようにして、図4(ロ)〜図4(ニ)の異常が検出される。
【0016】
なお、上記例は圧力センサ10がラム6に取付けられた場合を説明したが、圧力センサ10は端子圧着用型押部5又は端子圧着用型押部5とラム6との間に配置された場合であってもよく、これによっても同様に動作する。
また、圧力センサ10はピエゾセンサを用いたものがアプリケータ4と端子圧着台3との間に配置して構成することも可能である。この場合、その出力端子はブリッチ状にすることなく直接ストレンアンプ21の入力に接続される。
【0017】
特許文献2による接続不良端子の検出方法は、電線端子に加わる圧着時の荷重を前記特許文献1と同様にして検知し、その波形パターンを基準信号パターンと比較する際に、ずれの量を積分してその値が所定値以上の時に異常と判断するというものである。
【0018】
【特許文献1】特開平5−65111号公報
【特許文献2】特開平9−27378号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ここで検出された荷重波形パターンと予め準備された基準信号パターンとを比較する際には、図8に示すように荷重波形パターンnと基準信号パターンmの時間軸を一致させて両者パターンm・nの差を求めることが必要であるが、前記いずれの接続不良端子の検出方法でも、検出された荷重波形パターンにしきい値を設定し、検出された荷重波形パターンがこのしきい値を超えたことをトリガとして、両波形パターン差の検出サンプリングを開始していた。
このため、荷重センサの信号ラインに乗ったノイズにより、図9に示すように正常な圧着状態の基準信号パターンmに対して検出された荷重波形パターンnがずれた場合は正確な判断ができなという課題があった。
この対策としてトリガレベルを上けることが考えられるが、初期挙動に差がある場合にその部分の信号が得られないことになる。
【0020】
更に、圧着端子の場合、図10(イ)・(ロ)に示す端子Tと電線Wの接合状態Z1の応力波形が図11の曲線R1に示すように大きいが、圧接端子や小型端子の圧着の場合は、図10(ハ)・(ニ)に示す端子Tと電線Wの接合状態Z2の応力波形が図11のパターンR2に示すように小さい。
【0021】
他方、前記連続端子Tcは一般に金属条を金型などにより打ち抜き・折り曲げなどをして図12(イ)に示すように複数の端子Tと帯状体Tsとから構成されるが、電線Wに端子Tを装着する際には、図12(ロ)に示すように連続端子Tcから接合部Ttで端子Tを1個づつ切り離すことや、端子Tを切り離した後に残った帯状体TsをTk部で短辺に裁断することが行われる。これらの切り離し応力や切断応力は、図13のyの位置において示されるが、ここでの応力は荷重波形パターンR3やR4のように不安定であり、また荷重波形パターンR4のように、電線装着時の最大応力Rpの大きさと同程度となることがある。
【0022】
この結果、前記荷重波形パターンR4の場合、パターン前方から後方方向に向って得られたしきい値を超える立上りを基準に「重ね合せ補正」(データの始めのしきい値xからの重ね合せ補正)を行う場合では、図14に示すように、基準信号パターンRkに対して検出された荷重波形パターンR5・R6は時間軸に波形ずれが生じ、前記図9と同様に、正常な圧着状態の基準信号パターンと検出された荷重波形パターンとがずれて正確な判断ができなという課題があった。
【0023】
そこで本発明では、前記のように検出された荷重波形パターンと正常圧着端子の波形パターンとを対比判定する際に、ノイズに影響されないように両パターンの時間軸を一致させる接続不良端子の検出方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
その方法とは、端子圧着用型押部が下死点に達する前後に相当する最大荷重を挟む荷重波形パターン位置を求め、この位置とこの位置に相当する基準信号パターンの位置とを一致させて、両パターンの時間軸を一致させ、両パターンの差を求めるものである。
【0025】
具体的には、電線の端末に圧着端子又は圧接端子を取付ける際の前記端子に与える荷重を荷重センサで測定して、前記端子に加わる経時的に変化する荷重波形パターンを検出し、この検出された荷重波形パターンを予め準備された基準信号パターンと比較してその差を求め、電線との接続不良端子を検出する接続不良端子の検出方法において、前記検出された荷重波形パターンを記憶し、この記憶された荷重波形パターンを荷重波形パターンの後端側から先端側に向かって走査して所定しきい値を超えた部分の後端側の荷重波形パターンを抽出し、この後端側の荷重波形パターンをこの後端側の荷重波形パターンに相当する基準信号パターンに一致させて両パターンの時間軸を一致させ、両パターンの差を比較することを特徴とする接続不良端子の検出方法である。
【発明の効果】
【0026】
本発明は前述のように、検出された荷重波形パターンを記憶し、この記憶された荷重波形パターンを荷重波形パターンの後端側から先端側に向かって走査して所定しきい値を超えた部分の後端側の荷重波形パターンを抽出し、この後端側の荷重波形パターンをこの後端側の荷重波形パターンに相当する基準信号パターンに一致させて両パターンの時間軸を一致させるので、検出された荷重波形パターンの開始点付近で種々のノイズがあってもこれが考慮されることなく、検出された荷重波形パターンと基準信号パターンとの差を正確に比較し、正確な判定を行うことができる。
【0027】
また、以下の効果も生じる。
しきい値を適宜選択することにより、種々の端子にも柔軟性があり対応が可能である。
種々のプレスに応じて波形が異なるため、それぞれに合った補正方法が可能である。
端子連結部の切り離し応カが高い場合でも、下死点の応力検索が可能であり、対比判別ができる。
端子連結部の切り離し応力に左右されず、安定した時間軸補正が可能であり、対比判別ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
後端側の荷重波形パターンから極大点の位置を求め、この極大点の位置と当該極大点の位置に相当する基準信号パターンの位置とを一致させて、両パターンの時間軸を一致させる。
【0029】
後端側の荷重波形パターンの極大点を求めた後、前記極大点の値から所定割合減じた位置を求め、この位置と当該位置に相当する基準信号パターンの位置とを一致させて、両パターンの時間軸を一致させる。
【実施例1】
【0030】
以下本発明を図示した実施例に基づき説明する。
図1において、R7は検出された荷重波形パターン、Rkは予め準備された基準信号パターンを示すものである。これらパターンは図5の端子装着装置などで従来と同様に測定され、従来と同様にして図7のメモリ24等に記憶される。
【0031】
しかしながら、本発明は従来と異なり、検出された荷重波形パターンと基準信号パターンとの時間的重ね合わせを行う際に、適宜設定の変更可能なしきいX1を設定し、検出された荷重波形パターンR7をその荷重波形パターンの後方から前方に走査して、しきい値を超えた最大荷重を含む2点間の後端側の荷重波形パターンR7'を抽出し、更に、基準信号パターンRkも同様にして、又は事前に用意したものを抽出する。
その後は、検出された荷重波形パターンR7'の最大点R7pを求め、この最大点R7pから端子の種類によって適宜定められた割合分を減じた立上がりの位置を求め、次に、基準信号パターンの後端側の荷重波形パターンの最大点Rkpから端子の種類によって適宜定められた割合分を減じた立ち上がりの位置を前記と同様にして求め又は事前に用意されものを選び、検出された荷重波形パターンと基準信号パターンとの時間的重ね合わせを行う。この実施例はt1の点で両パターンの時間軸を一致させたものが示されている。
【0032】
このようにして両パターンの時間軸が一致するように重ね合わせが行われた後は、両者パターンのピーク差、波形半値幅、波形レベルの積算値の各差等を比較し、全てが設定した範囲内であれば合格とするなどして、電線が圧着端子又は圧接端子に正しく接続されているか否かを判定する。
【0033】
これによって両パターンは最適な状態で対比され、この結果、検出された荷重波形パターンにしきい値を超える端子切り離し応力y1、y2、y3等があっても、これらに影響されずに正確に重ね合わせが行われ、正確に良否を判定することができる。
【実施例2】
【0034】
図2は本発明の他の実施例を示すもので、検出された荷重波形パターンR8を前記と同様にして処理して後端側の荷重波形パターンを抽出し、この抽出された後端側の荷重波形パターンから最大点R8pの位置を求め、次に、基準信号パターンの後端側の荷重波形パターンの最大点の位置を前記と同様にして求め又は事前に用意されものを選び、検出された荷重波形パターンと基準信号パターンとの時間的重ね合わせを行う。
【0035】
その後は、実施例1と同様に、両パターンのレベル差を比較して、電線が圧着端子又は圧接端子に正しく接続されているか否かが判定される。これによっても、実施例1と同様に、検出された荷重波形パターンにしきい値を超える端子切り離し応力y1、y2、y3等があっても、これらに影響されずに正確に重ね合わせを行って、正確に判定することができる。
【実施例3】
【0036】
図3は本発明の更に異なる他の実施例を示すもので、検出された荷重波形パターンR9を前記と同様にして最大点R9pを求め、この最大点R9pから端子の種類によって適宜定められた割合分を減じた立下りの位置を求め、次に、基準信号パターンの後端側の荷重波形パターンの最大点Rkpから端子の種類によって適宜定められた割合分を減じた立ち下がりの位置を前記と同様にして求め又は事前に用意されものを選び、検出された荷重波形パターンと基準信号パターンとの時間的重ね合わせを行う。
【0037】
その後は、実施例1と同様に、両パターンのレベル差を比較して、電線が圧着端子又は圧接端子に正しく接続されているか否かが判定される。これによっても、実施例1と同様に、検出された荷重波形パターンにしきい値を超える端子切り離し応力y1、y2、y3等があっても、これらに影響されずに正確に重ね合わせを行って、正確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施例を説明するためのパターン図。
【図2】本発明の異なる実施例を説明するためのパターン図。
【図3】本発明の更に異なる実施例を説明するためのパターン図。
【図4】電線と端子との各種接読状態を示す説明図。
【図5】従来の端子装着装置の一例を示す構成図。
【図6】図5の要部拡大構成図。
【図7】従来の信号処理部を示す構成図。
【図8】2つのパターンの重ね合わせが良好な場合のパターン図。
【図9】2つのパターンの重ね合わせが不良な場合のパターン図。
【図10】接続条件が異なる場合を示す接続状態説明図。
【図11】検出応力が異なる場合のパターン図。
【図12】連続端子を示す斜視説明図。
【図13】初期レベルの異なるパターン図。
【図14】パターンの重ね合わせが不良な場合のパターン図。
【符号の説明】
【0039】
Rk 基準信号パターン
R1〜R10 荷重波形パターン
x しきい値
x1 しきい値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線の端末に圧着端子又は圧接端子を取付ける際の前記端子に与える荷重を荷重センサで測定して、前記端子に加わる経時的に変化する荷重波形パターンを検出し、この検出された荷重波形パターンを予め準備された基準信号パターンと比較してその差を求め、電線との接続不良端子を検出する接続不良端子の検出方法において、前記検出された荷重波形パターンを記憶し、この記憶された荷重波形パターンを荷重波形パターンの後端側から先端側に向かって走査して所定しきい値を超えた部分の後端側の荷重波形パターンを抽出し、この後端側の荷重波形パターンをこの後端側の荷重波形パターンに相当する基準信号パターンに一致させて両パターンの時間軸を一致させ、両パターンの差を比較することを特徴とする接続不良端子の検出方法。
【請求項2】
後端側の荷重波形パターンから極大点の位置を求め、この極大点の位置と当該極大点の位置に相当する基準信号パターンの位置とを一致させて、両パターンの時間軸を一致させることを特徴とする請求項1に記載の接続不良端子の検出方法。
【請求項3】
後端側の荷重波形パターンの極大点を求めた後、前記極大点の値から所定割合減じた位置を求め、この位置と当該位置に相当する基準信号パターンの位置とを一致させて、両パターンの時間軸を一致させることを特徴とする請求項1に記載の接続不良端子の検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−79914(P2006−79914A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−261974(P2004−261974)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河オートモーティブパーツ株式会社 (571)
【Fターム(参考)】