説明

接続端子台の目隠し装置

【課題】携帯電子機器のセット時に接続端子の出没孔と携帯電子機器の隙間を目隠しするようにした接続端子台の目隠し装置を提供すること。
【解決手段】携帯電子機器をセットするハウジングのセット凹部に、この携帯電子機器の電極と接離する接続端子を具備した接続端子台において、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて出没自在に目隠し突条を設ける。目隠し突条は、接続端子における端子接触部に接触して突出するように構成することもでき、また、シャッター枠の目隠し突条は、押圧釦に設けた突部に接触して突出するように構成することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、ディジタルカメラなどの携帯電子機器を接続端子台にセットして充電や通信信号の授受を行う場合に、携帯電子機器と接続端子台の隙間から露出している接続端子を目隠しして短絡等の事故を防ぐようにした接続端子台の目隠し装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの携帯電子機器を充電装置にセットする場合、縦置き方式(長手方向が略垂直になるようにセットする方式)、横置き方式(長手方向が略水平になるようにセットする方式)、寝かせ置き方式(背面が略水平面に寝かせてセットする方式)などがある。これらのうち寝かせ置き方式の例が図8に示される(特許文献1)。
この図8に示す寝かせ置き方式の充電装置は、ハウジング10のセット凹部11に携帯電子機器12の背面を向けて寝かせて、携帯電子機器12を一端部の係止爪24に係止しつつセットすると、両側のフック17に携帯電子機器12が係止し、かつ、携帯電子機器12の他端部の電極52が出没孔16から隙間51へ突出した接続端子28の端子接触部40に接続して充電を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−51875号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1記載の充電装置は、端子出没孔16と携帯電子機器12の間に生じる隙間51が少なすぎると、携帯電子機器12の充電装置への着脱時に互いに干渉してハウジング10の内壁部分に擦れて傷がついたり、接続端子28の端子接触部40に無理がかかり、破損したり、変形したりする恐れがある。そのため、ある程度の幅の隙間51をもって形成することが望ましい。ところが、隙間51が大きすぎると、この隙間51に書類の綴じ針などが落ち込み短絡事故の原因になる。
また、接続端子28の端子接触部40が端子出没孔16から常時突出しているものでは、手に触れると低温やけどの恐れや短絡事故の恐れがあるなどの問題点を有していた。
【0005】
本発明は、携帯電子機器のセット時に接続端子の出没孔と携帯電子機器の隙間を目隠しするようにした接続端子台の目隠し装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による接続端子台の目隠し装置は、携帯電子機器をセットするハウジングのセット凹部に、この携帯電子機器の電極と接離する接続端子を具備した接続端子台において、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて出没自在に目隠し突条を設けたことを特徴とする。
【0007】
より具体的には、ハウジングの上面に、携帯電子機器を寝かせてセットするセット凹部を設け、前記携帯電子機器の電極に接離する接続端子を、携帯電子機器の着脱に応じてハウジングから出没するように構成した接続端子台において、前記セット凹部の載置板部の後部から立ち上がらせて端子カバー部を設け、この端子カバー部の正面部と載置板部の一部に連続する押圧釦出没窓を形成し、この押圧釦出没窓に臨ませて前記端子カバー部の内部に、回転軸を支点とする押圧釦を前記携帯電子機器の着脱に応じて揺動自在に設け、この押圧釦に、端子付勢ばねに付勢されて前記押圧釦出没窓の載置板部側から突出する押圧突部と、この押圧突部を前記携帯電子機器のセット時に押下げたとき前記正面部側から前記接続端子を突出せしめる端子出没溝とを形成し、前記押圧釦出没窓と押圧釦の間にシャッター枠を揺動自在に設け、このシャッター枠に、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて携帯電子機器の着脱に応じて出没する目隠し突条を設けたことを特徴とする。
【0008】
シャッター枠の目隠し突条は、接続端子における端子接触部に接触して突出するように構成する。
また、シャッター枠の目隠し突条は、押圧釦に設けた突部に接触して突出するように構成する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、携帯電子機器をセットするハウジングのセット凹部に、この携帯電子機器の電極と接離する接続端子を具備した接続端子台において、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて出没自在に目隠し突条を設けたので、隙間をある程度大きく取ることができ、携帯電子機器の充電装置への着脱時に互いに干渉することを防止でき、また、隙間に書類の綴じ針などの落ち込みを防止し、短絡事故をなくすことができる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、ハウジングの上面に、携帯電子機器のセット凹部を設け、前記携帯電子機器の電極に接離する接続端子を、携帯電子機器の着脱に応じてハウジングから出没するように構成した接続端子台において、前記セット凹部の載置板部の後部から立ち上がらせて端子カバー部を設け、この端子カバー部の正面部と載置板部の一部に連続する押圧釦出没窓を形成し、この押圧釦出没窓に臨ませて前記端子カバー部の内部に、一体の回転軸を支点とする押圧釦を前記携帯電子機器の着脱により揺動自在に設け、この押圧釦に、端子付勢ばねに付勢されて前記押圧釦出没窓の載置板部側から突出する押圧突部と、この押圧突部を前記携帯電子機器のセット時に押下げたとき前記正面部側から前記接続端子を突出せしめる端子出没溝とを形成し、前記押圧釦出没窓と押圧釦の間にシャッター枠を揺動自在に設け、このシャッター枠に、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて携帯電子機器の着脱に応じて出没する目隠し突条を設けたので、接続端子の端子接触部が端子出没孔から常時引き込まれて、手に触れたり、短絡事故が起きたりすることがない。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、シャッター枠の目隠し突条は、接続端子における端子接触部に接触して突出するようにしたので、端子接触部の突出のタイミングと完全に一致して確実に隙間を遮断することができる。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、シャッター枠の目隠し突条は、押圧釦に設けた突部に接触して突出するようにしたので、押圧釦の回動に完全に一致して確実に隙間を遮断することができる。
【0013】
請求項5記載の発明によれば、シャッター枠は、セット凹部の載置板部の下面に揺動自在に設けた水平枠部と、この水平枠部の端部から立ち上がり押圧釦と押圧釦出没窓の間に設けた垂直枠とからなり、この垂直枠に目隠し突条と押圧釦の上半部を遮蔽するシャッター片を設けたので、携帯電子機器をセット凹部にセットしたときは目隠し突条で遮蔽するのみならず、携帯電子機器をセットしていないときには、シャッター片で押圧釦の上半部を遮蔽することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による接続端子台の目隠し装置の実施例1を示す斜視図である。
【図2】本発明による接続端子台の目隠し装置のセット凹部11への携帯電子機器12の装着後を示す一部切り欠いた側面図である。
【図3】本発明による接続端子台の目隠し装置のセット凹部11への携帯電子機器12の装着前を示す一部切り欠いた側面図である。
【図4】本発明の接続端子台の目隠し装置に組み込まれる各部品を示すもので、(a)は、シャッター枠26の斜視図、(b)は、押圧釦29を前面からみた斜視図、(c)は、押圧釦29を後面からみた斜視図、(d)は、接続端子28の斜視図である。
【図5】本発明の接続端子台の目隠し装置における端子カバー部23の一部を切欠いた正面図である。
【図6】(a)は、図5におけるA−A線断面図、(b)は、図5におけるB−B線断面図である。
【図7】本発明の実施例2を示す要部の側断面図である。
【図8】従来の接続端子台の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明による接続端子台の目隠し装置は、隙間をある程度大きく取り、携帯電子機器の充電装置への着脱時に互いに干渉することを防止し、また、隙間に書類の綴じ針などの落ち込みを防止し、短絡事故をなくすために、携帯電子機器をセットするハウジングのセット凹部に、この携帯電子機器の電極と接離する接続端子を具備した接続端子台において、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて出没自在に目隠し突条を設ける。
【0016】
本発明による接続端子台の目隠し装置は、ハウジングの上面に、携帯電子機器のセット凹部を設け、前記携帯電子機器の電極に接離する接続端子を、携帯電子機器の着脱に応じてハウジングから出没するように構成した接続端子台に採用すると、接続端子の端子接触部が端子出没孔から常時引き込まれて、手に触れたり、短絡事故が起きたりすることがないので特に効果的である。そのために、前記セット凹部の載置板部の後部から立ち上がらせて端子カバー部を設け、この端子カバー部の正面部と載置板部の一部に連続する押圧釦出没窓を形成し、この押圧釦出没窓に臨ませて前記端子カバー部の内部に、回転軸を支点とする押圧釦を前記携帯電子機器の着脱に応じて揺動自在に設け、この押圧釦に、端子付勢ばねに付勢されて前記押圧釦出没窓の載置板部側から突出する押圧突部と、この押圧突部を前記携帯電子機器のセット時に押下げたとき前記正面部側から前記接続端子を突出せしめる端子出没溝とを形成し、前記押圧釦出没窓と押圧釦の間にシャッター枠を揺動自在に設け、このシャッター枠に、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて携帯電子機器の着脱に応じて出没する目隠し突条を設ける。
【0017】
端子接触部の突出のタイミングと完全に一致して確実に隙間を遮断するためには、シャッター枠の目隠し突条は、接続端子における端子接触部に接触して突出するように構成する。
また、押圧釦の回動に完全に一致して確実に隙間を遮断するためには、シャッター枠の目隠し突条は、押圧釦に設けた突部に接触して突出するように構成する。
【0018】
携帯電子機器をセット凹部にセットしたときは目隠し突条で遮蔽するのみならず、携帯電子機器をセットしていないときには、シャッター片で押圧釦の上半部を遮蔽するためには、シャッター枠は、セット凹部の載置板部の下面に揺動自在に設けた水平枠部と、この水平枠部の端部から立ち上がり押圧釦と押圧釦出没窓の間に設けた垂直枠とからなり、この垂直枠に目隠し突条と押圧釦の上半部を遮蔽するシャッター片を設ける。
【実施例】
【0019】
以下、本発明の実施例1を図面に基づき説明する。
図1ないし図7において、ハウジング10のセット凹部11における載置板部30は、好ましくは、携帯電子機器12を横向きで、かつ、寝かせてセットするように構成されている。この載置板部30は、例えば、10度の角度をもって奥行きが高くなるように傾斜して構成されている。この載置板部30の外周には、セットする携帯電子機器12の厚さと略等しい高さで前壁部19、側壁部20が設けられている。このうち前壁部19は、中央部分が携帯電子機器12の着脱のために指を入れる前面切欠き21が形成され、また、この両側の前壁部19には、携帯電子機器12のセット時の係止爪24が設けられている。前記両側の側壁部20の内側には、携帯電子機器12のセット時のガイドのための突条15と、携帯電子機器12を係止するフック17が進退自在に設けられている。前記載置板部30には、携帯電子機器12をセットしたときに載置板部30との間にわずかな隙間を作るための突条15と、携帯電子機器12のセット時に押圧されて電源を投入する電源釦25が設けられている。
【0020】
前記載置板部30の後部側には、略3分の1が端子カバー部23で、残りが携帯電子機器12を着脱するための指掛け部22となっている。この指掛け部22は、載置板部30がやや傾斜しているのに対して略水平であり、セットした携帯電子機器12を外すときに前記前面切欠き21と指掛け部22に指をかけて後部を持ち上げて外す。
前記端子カバー部23は、その正面部55から載置板部30の一部に連続するようにして押圧釦出没窓31が切欠かれている。この押圧釦出没窓31は、正面部55側が載置板部30側よりやや幅広に形成され、この幅広部分に後述するシャッター枠26の垂直枠部44が臨ませられる。この押圧釦出没窓31に臨ませた端子カバー部23の内部に押圧釦29、シャッター枠26及び接続端子28が設けられている。
【0021】
前記押圧釦29は、前記押圧釦出没窓31から突出する押圧突部32と、正面部55の後方に位置する垂直片部33とを有し、載置板部30に軸支された回転軸35により揺動自在に取り付けられている。この押圧釦29の垂直片部33から押圧突部32にかけて両側に端子出没溝34が形成され、この端子出没溝34は、図6(b)、図4(b)(c)に示すように、後面まで連通開口している。前記両側の回転軸35には、端子付勢ばね36が巻きつけられ、この端子付勢ばね36の先端の連結端部56が載置板部30の下面のばね係止部53に係止し、他端部が押圧釦29の両側上端のばね係止部37に係止し、押圧釦29を図3に示すように右回りに付勢して通常は、押圧突部32が押圧釦出没窓31における載置板部30と端子カバー部23の正面部55との角部から突出している。
【0022】
前記押圧釦29の端子出没溝34には、背面から接続端子28が挿入されている。この押圧釦29は、中間部分が図4(d)に示すように、プリント基板27に取り付けられた端子保持部42の軸58に複数回巻きつけられ、先端がプリント基板27の配線に接続され、上端部の端子接触部40が端子出没溝34から外方に突出し、この端子接触部40の先端の係止端部41が前記垂直片部33の背面の端子係止部38に係止している。そして接続端子28は、自身のばね力で端子接触部40が左回りに付勢されているが、この接続端子28のばね力よりも端子付勢ばね36のばね力を十分大きく設定することにより、押圧釦29は、通常は、図3のように右回りに付勢されるので、端子接触部40が正面部55の押圧釦出没窓31よりも内側に引き込まれている。また、前記垂直片部33の背面には、端子係止部38に連続した上部に傾斜した端子滑り部39が形成されている。そして、図3において、接続端子28の巻きつけられた軸58が押圧釦29の回転軸35と係止端部41を結ぶ線よりも左側にあるように形成して、押圧釦29が所定角度だけ図中左回転すると、係止端部41が端子係止部38から端子滑り部39へ移動して端子接触部40が急速に端子出没溝34から外方に突出するようになっている。
【0023】
前記シャッター枠26は、水平枠部43と垂直枠部44を一体に有し、水平枠部43の側面には、揺動軸48が載置板部30の下面の軸受部57に揺動自在に軸支され、水平枠部43の上面の左右の突起部49と突起部50が載置板部30の下面とわずかな隙間をもって形成されている。前記垂直枠部44は、図5に示すように、前記押圧釦出没窓31の内側で、押圧釦29の両側に位置して配置され、上端部側方に目隠し突条45が形成されるとともに、下向きにシャッター片46が設けられ、このシャッター片46の両側に前記端子出没溝34に連通する端子出没溝47が形成されている。このシャッター枠26の垂直枠部44は、通常、揺動軸48を支点として突起部49が載置板部30の下面に接するまで下降し、この結果、目隠し突条45は、端子カバー部23の正面部55と略面位置が一致した状態となる。
【0024】
次に、携帯電子機器12の着脱動作を説明する。
ハウジング10のセット凹部11に携帯電子機器12を装着していない状態では、押圧釦29、接続端子28は、図3のように端子付勢ばね36に付勢されて押圧釦出没窓31の内側に位置している。このとき、シャッター枠26は、垂直枠部44側が自重により図3の右回りに回動し、突起部49が載置板部30の下面に接しているので、図6に示すように、目隠し突条45は正面部55から突出せず、また、シャッター片46で正面部55の内側が遮蔽されている。
【0025】
この状態で、図3の鎖線で示すように、携帯電子機器12を横向きにして手前側を前壁部19の係止爪24に係合しつつ後方の下側の角部を押圧釦29の押圧突部32に寝かせて載せる。この状態で、携帯電子機器12の後方を上から押しこむ。
【0026】
押圧釦29の押圧突部32が携帯電子機器12の後方の下側の角部で押し込まれると、図2に示すように、携帯電子機器12の下面で電源釦25を押し込み、電源スイッチ(図示せず)がオンし、押圧釦29が端子付勢ばね36に抗して図中左回りに回動する。押圧釦29が左回りに回動すると、接続端子28は、自身が左回りに付勢されているので、押圧釦29の回動に追随し、かつ、係止端部41が端子係止部38に係止したまま左回りに回動する。すると、端子接触部40がシャッター枠26の端子出没溝47を経て正面部55から突出する。ここで、端子接触部40は、係止端部41が端子係止部38に係止しているときには、押圧釦29の回動と同じ速度で突出するが、接続端子28の軸58が押圧釦29の回転軸35と係止端部41を結ぶ線よりも図中左側にあるので、携帯電子機器12の底面が載置板部30に達する直前に係止端部41が端子係止部38から端子滑り部39へ移動して端子接触部40が急速に端子出没溝34から外方に突出し、携帯電子機器12の側面の電極52に圧接する。
【0027】
同時に、端子接触部40の突出時に目隠し突条45の下面に端子接触部40の上部が接触して目隠し突条45を押し出す。そのため、正面部55と携帯電子機器12とに生じた隙間51は目隠し突条45で瞬時に目隠しされる。一般に、正面部55と携帯電子機器12の間に生じる隙間51は、少なすぎると、携帯電子機器12の着脱時に互いに干渉して押圧釦29や接続端子28の稼働部分に無理がかかり、破損したり、変形したりする恐れがあるので、ある程度の隙間51をもって形成される。ところが、隙間51が大きすぎると、この隙間51に書類の綴じ針などが落ち込み短絡事故の原因になる。
しかし、本発明では、端子接触部40の突出と同時に目隠し突条45で目隠しをしてこれらの不都合を解決している。
【0028】
このような充電をしている状態で、図1に示すように、画面18を長手方向に起こして最も見やすい角度にしてTV等の映像を楽しむことができる。画面18を一旦閉じて、短手方向に起こして映像を楽しむこともできる。
【0029】
セット凹部11にセットした携帯電子機器12を取り外すときには、前壁部19の前面切欠き21に親指をかけ、携帯電子機器12の後面の指掛け部22の位置に他の指をかけて引き起こすと、携帯電子機器12は、前壁部19の係止爪24に係止した位置を支点として持ち上がり、フック17から外れて簡単に携帯電子機器12を抜き取ることができる。携帯電子機器12の抜き取りにより押圧釦29が端子付勢ばね36により図中右回りに回動し、接続端子28の係止端部41が端子滑り部39から端子係止部38へ移動し、端子接触部40が端子カバー部23の内側に引き込まれる。同時に、押圧釦29の押圧突起32が押圧釦出没窓31から突出する。また、シャッター枠26は、垂直部44側が自重により揺動軸48を支点として下降し、目隠し突条45が押圧釦出没窓31から退出する。
【0030】
前記実施例では、図2に示すように、端子接触部40の突出時に目隠し突条45の下面に端子接触部40の上部が接触して目隠し突条45を押し出すようにした。
本発明は、これに限られるものではなく、図7に示すように、押圧釦29における垂直片部33の前面に突部54を一体に設け、押圧釦29が起き上がった時にこの突部54でシャッター枠26の垂直枠部44の目隠し突条45を押し出し、正面部55と携帯電子機器12とに生じた隙間51を瞬時に目隠しするようにしてもよい。
【0031】
前記実施例では、携帯電話機などの携帯電子機器を充電装置にセットする場合の寝かせ置き方式の例を説明した。しかしこれに限られるものではなく、縦置き方式(長手方向が略垂直になるようにセットする方式)、横置き方式(長手方向が略水平になるようにセットする方式)などにおいてもそのまま利用できる。
【0032】
前記実施例では、接続端子28は、図3に示すように、自身のばね力で端子接触部40が左回りに付勢されているが、この接続端子28のばね力よりも端子付勢ばね36のばね力を十分大きく設定することにより、押圧釦29は、通常は、右回りに付勢されるので、端子接触部40が正面部55の押圧釦出没窓31よりも内側に引き込まれている構成とした。
しかし、これに限られるものではなく、接続端子28が端子付勢ばね36により付勢されておらず、端子接触部40が正面部55の押圧釦出没窓31から常時突出しているものであっても本発明は利用できる。
【0033】
前記実施例では、図2に示すように、端子接触部40の突出時に目隠し突条45の下面に端子接触部40の上部が接触して目隠し突条45を押し出す場合と、図7に示すように、押圧釦29における垂直片部33の前面に突部54でシャッター枠26の垂直枠部44の目隠し突条45を押し出し、正面部55と携帯電子機器12とに生じた隙間51を瞬時に目隠しするように構成した。
しかし、これに限られるものではなく、シャッター枠26の垂直枠部44の目隠し突条45を自重又はばねで常時隙間51を遮蔽する方向に付勢し、携帯電子機器12が目隠し突条45に接しながらセットされる構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0034】
10…ハウジング、11…セット凹部、12…携帯電子機器、13…押圧子、14…押圧子出没孔、15…突条、16…給電端子出没孔、17…フック、18…画面、19…前壁部、20…側壁部、21…前面切欠き、22…指掛け部、23…端子カバー部、24…係止爪、25…電源釦、26…シャッター枠、27…プリント基板、28…接続端子、29…押圧釦、30…載置板部、31…押圧釦出没窓、32…押圧突部、33…垂直片部、34…端子出没溝、35…回転軸、36…端子付勢ばね、37…ばね係止部、38…端子係止部、39…端子滑り部、40…端子接触部、41…係止端部、42…端子保持部、43…水平枠部、44…垂直枠部、45…目隠し突条、46…シャッター片、47…端子出没溝、48…揺動軸、49…突起部、50…突起部、51…隙間、52…電極、53…ばね係止部、54…突部、55…正面部、56…連結端部、57…軸受部、58…軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電子機器をセットするハウジングのセット凹部に、この携帯電子機器の電極と接離する接続端子を具備した接続端子台において、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて出没自在に目隠し突条を設けたことを特徴とする接続端子台の目隠し装置。
【請求項2】
ハウジングの上面に、携帯電子機器のセット凹部を設け、前記携帯電子機器の電極に接離する接続端子を、携帯電子機器の着脱に応じてハウジングから出没するように構成した接続端子台において、前記セット凹部の載置板部の後部から立ち上がらせて端子カバー部を設け、この端子カバー部の正面部と載置板部の一部に連続する押圧釦出没窓を形成し、この押圧釦出没窓に臨ませて前記端子カバー部の内部に、回転軸を支点とする押圧釦を前記携帯電子機器の着脱に応じて揺動自在に設け、この押圧釦に、端子付勢ばねに付勢されて前記押圧釦出没窓の載置板部側から突出する押圧突部と、この押圧突部を前記携帯電子機器のセット時に押下げたとき前記正面部側から横向きに前記接続端子を突出せしめる端子出没溝とを形成し、前記押圧釦出没窓と押圧釦の間にシャッター枠を揺動自在に設け、このシャッター枠に、前記接続端子における端子接触部の突出する隙間に臨ませて携帯電子機器の着脱に応じて出没する目隠し突条を設けたことを特徴とする接続端子台の目隠し装置。
【請求項3】
シャッター枠の目隠し突条は、接続端子における端子接触部に接触して突出するようにしたことを特徴とする請求項2記載の接続端子台の目隠し装置。
【請求項4】
シャッター枠の目隠し突条は、押圧釦に設けた突部に接触して突出するようにしたことを特徴とする請求項2記載の接続端子台の目隠し装置。
【請求項5】
シャッター枠は、セット凹部の載置板部の下面に揺動自在に設けた水平枠部と、この水平枠部の端部から立ち上がり押圧釦と押圧釦出没窓の間に設けた垂直枠とからなり、この垂直枠に目隠し突条と押圧釦の上半部を遮蔽するシャッター片を設けたことを特徴とする請求項2、3または4記載の接続端子台の目隠し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−178410(P2010−178410A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14994(P2009−14994)
【出願日】平成21年1月27日(2009.1.27)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】