説明

揮発性物質の可制御放出

本発明は、揮発性物質の制御量を環境中へ放出するとともに、この物質のうち放出されない量を環境から隔離させる装置に関するものである。この装置は内部領域を有するハウジングと、このハウジングと関連する揮発性物質のカートリッジとを有し、このカートリッジは取り替え可能であるか、もしくは、所望の流動体を再充填しうるようになっている。又、ハウジングから予め決定した量の流動体を放出する機構が設けられており、この機構は、所望に応じ、装置の使用者によって駆動させられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般には揮発性物質の放出の制御に関するものであり、特に揮発性流動体のうち予め決定した量の放出の制御と、容器内の揮発性物質の残りを外部環境から隔離することとに関するものである。
【背景技術】
【0002】
容器から揮発性物質、例えば液体のような揮発性物質を放出させる従来の方法では、ウィック(芯)のような吸収性のある材料を利用している。例えば、ウィックの一端を放出さすべき液体の中に浸し、ウィックの他端を大気にさらしている。毛管現象により、液体はウィックを通って、ウィックの露出端の方へ進む。ウィックの露出端まで進むと、液体はウィックのこの露出端から周囲の大気中へ気化する。
【0003】
他の従来技術による流動体排出システムは様々な種類の重力駆動機構に依存しており、重力により流動体が膜を通って拡散する。例えば、Zembrodt氏の米国特許第4,948,047号明細書には、液体溜を保持する容器を開示しており、その液体溜が容器の底部に位置する膜と接触している。液体は重力の下で膜を通って拡散し、膜の露出面から周囲の大気中へ揮発する。同様にMunteanu氏の米国特許第4,917,301号明細書には、液体を収容する上述したのと類似する容器を開示しており、容器の底部には膜が存在している。この場合にも、重力により液体が膜を通って拡散し、この膜から周囲の大気中へ気化する。Joshi氏等の米国特許第5,932,204号、第6,109,539号及び第6,419,163号明細書においても重力に基づく装置が開示されている。
【0004】
これらの及びその他の従来の可制御排出システムは良好に機能しているが、これらのシステムは、流動体のうち一定の制御量を放出することと、自動車又は航空機のようなある分野において発生する大きな気温又は圧力の変化の下で、及び気温と圧力が変化するその他の環境下で残りの流動体を隔離することとの双方を達成することはできない。従って、このような従来の装置は大きく気温や圧力が変化する状況下では、元来揮発性流動体を発散させないように隔離することができず、だれもこの特定の環境に居ない場合には、結果として過度の及び急速な流動体の気化が生じる。
【0005】
更に、これらの装置は使用者が発散器上に一定量の流動体のみを選択的に分注させるとともに、揮発性物質を大気との接触から保護する必要がある場合に容器内の残りの流動体を大気へ露出させないように隔離する手段を提供することができない。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、ハウジングから予め決定した一定量の揮発性物質(“流動体”)を制御可能に放出し、同時に外部環境から残りの流動体を隔離する装置を提供する。制御可能な物質放出装置は、ハウジングと、(揮発性流動体を放出可能に保持している)揮発性物質カートリッジと、又物質をハウジングから発散器のパッド上へ制御可能に放出するための手段とを有する。更にハウジングは内部領域と、装置の底部にある放出機構と、重力によって揮発性物質が装置の底部にある放出機構上に保つように装置を位置決めする手段とを有する。
【0007】
好適例において、本発明の装置は更に可制御放出手段として機能する弁(バルブ)を有する。この弁は装置の底部における開口部内に位置し、揮発性物質と接触している。同時に、この弁の底面の少なくとも一部分は大気へ露出しており、一定量の揮発性物質をこの弁から発散器のパッド上へ分注するようになっている。更に、装置はハウジングに揮発性物質の追加量を再供給する手段を有している。このような再供給手段は、装置への独立のトップエンド、又は揮発性物質が注がれるために適される入口を有する。更に、装置の使用中ハウジングと協同して、揮発性物質をカートリッジから放出させる手段を有する交換式のカートリッジ内に、揮発性物質を入れるようすることが考えられる。
【0008】
更なる好適例においては、本発明装置が更に弁を有し、又ハウジングは、周囲の空気に対しては十分浸透性があるが、ハウジング内に含有される揮発性物質に対しては十分不浸透性であり、併せて可制御放出手段として機能する材料から構成する。ハウジングは一連の微細な小孔から成り、又例を挙げるとポリプロピレン、高密度ポリエチレン、及びポリエチレンから形成される。ハウジングは周囲の空気をその内部領域へ入れることができ、従って“オン/オフ”弁が駆動されると揮発性物質はこの弁を通って分注することができる。同時に、ハウジングは、例えば通気孔を通してハウジングの壁部から出る揮発性物質のいかなる損失も防止でき、従って、弁が駆動して一定量の流動体を関連の発散器へ分注するまで、揮発性物質の制御されない損失を防止する。ハウジングは十分可撓性であるが揮発性物質に対しては十分不浸透性であるようにすることも同様に考えられる。弁が駆動される度に、一定量の揮発性物質が発散器上へ分注され、流動体の残りは発散器に接触しないように隔離される。
【0009】
更に他の好適例においては、本発明装置は、定量分注弁に加えて更にハウジングからの揮発性物質の量を制御する電気化学的ガス発生セルを有する当該ハウジングを具える。このセルはハウジングの内部領域へガスを放出し、従って弁を通して発散器上へ、次に周囲の大気中へ揮発性物質を放出する。
【0010】
更なる好適例においては、本発明装置は揮発性物質の下方に位置する分注弁をハウジング内に有するとともに、この弁の下方に位置する発散器パッドを有し、従って本例における装置は可制御放出手段を有する。弁が駆動されると、揮発性物質はこの弁を通って、発散器パッド上へ滴下する。この発散器パッドは、揮発性物質がこの発散器パッドの表面から周囲の大気中に揮発する前では、この揮発性物質を保持又は吸収している。
【0011】
更なる好適例においては、本発明装置は、発散器と関連し、気化率従って大気中への揮発性物質の放出率を増加させる加熱素子を有する。
【実施例】
【0012】
以下の実施例の説明は、現在最も良好なものと考えられる本発明の実施の形態に対するものである。この説明は限定的な意味で捉えられるべきではなく、単に本発明の一般的原理を説明する目的の為に成したものであり、本発明の範囲は請求の範囲により最良に規定されるものである。
【0013】
図面の図1を参照するに、可制御放出装置10を提供する本発明の実施例の縦断面図が示されている。この可制御放出装置10は準備位置11にあり、又この可制御放出装置10は揮発性芳香剤のような流動体を入れる流動体ボトル12とハウジング14とを具えている。流動体ボトル12は使い捨てにしうるか又は再利用可能にしうる。
【0014】
本発明の一実施例では図に示すように、装置10はハウジング14内に配置されたスプリング16及びチャンバ(空間室)18を有する。シャトル24が準備位置11に位置する場合、流動体、20は流動体ボトル/カートリッジ12の内部にある。シャトル24が準備位置11又は分注位置13(図1a)にある場合、シール22が流動体20から周囲の大気15を閉鎖することにより、周囲の大気15から流動体20を保護している。シール22はシャトル24とハウジング14とを密着させることにより周囲の大気15を閉鎖している。シャトル24は、このシャトル24に接しているスプリング16によって、準備位置11及び分注位置13に配置される。スプリング16は十分に圧縮されていない状態17にあると、準備位置11を提供する。逆に、スプリング16は十分に圧縮された状態34にあると(図1a)、分注位置13を提供する。制御装置19は、スプリング16を圧縮する力30及びタイミングを決定する。この制御装置は、使用者による機械的な操作手段又はこの操作のための電気機械的なスイッチを有するようにしうること明らかである。他の従来の制御/操作手段は同様に使用しうるものである。
【0015】
本発明の一実施例である図1aを参照するに、スプリング16を十分圧縮された状態にして可制御放出装置10を分注位置13にした状態が示されている。力30はチャンバ18と放出孔26とを整列させる。放出孔26の下には発散器28が設けられている。チャンバ18と放出孔26とが整列されると、流動体20は32で示すようにハウジング14から流出して発散器28上に集められる。流動体20は気体36として周囲の大気15を満たす。発散器28は発散面29を有する。
【0016】
可制御放出装置10は制御装置19により操作されてある期間の間、周囲の大気15を流動体20で満たすようにすることができ、更に多くの流動体20が求められる場合には可制御放出装置10を手動で操作しうる。例えば、自動車のキャビンにおいては、制御装置19は運転者とすることができ、例えば運転者が最初に自動車に入った場合、運転者が可制御放出装置10を分注位置13に配置しうる。運転者は一度又は望む回数だけシャトル24を分注位置13へ動かしうる。流動体20はある期間の間、周囲の大気15中にあり、その量は、所望に応じ制御装置19によりシャトル24を二回目又はそれに続いて押し込むことにより増大させることができる。
【0017】
再び、図1aを参照するに、発散表面29は数ある中でも吸収性のあるパッド又は単なる硬質面としうる。又発散面は流動体の蒸発31を促進させる為に加熱しうる。更に、発散面29は送風機又は自動車の通気孔の気流中に又は他の加速及び分配手段中に配置しうる。
【0018】
図2を参照するに、本発明の更なる実施例による可制御放出装置40を図示している。図2では、可制御放出装置40が準備位置42にある状態が示されている。又、流動体ボトル/カートリッジ48及びハウジング50も示されている。流動体ボトル/カートリッジ48は使い捨てにでき又は再利用可能にしうる。ボトルを使い捨てにする場合、取替え用ボトル/カートリッジ(流動体で満たされている)とその場で置き換えられるようにする。カートリッジの取り外し及び取替えは、ハウジングへのねじ式の取り外し可能な固定、スナップ式固定、偏倚式手段、ラッチ式機構などのような種々の従来の手段により達成しうる。或いはまた、カートリッジには追加の流動体を再注入しうる密封可能な孔をあけることができる。
【0019】
チャンバ52はハウジング50の内部に配置されている。流動体54の一投与量53はカートリッジ48から、回転ピン56中にカップ型に形成されているチャンバ52へ放出される。図2においては、カップ型チャンバ52がカートリッジ48の開口部52’と整列された際に回転ピン56が準備位置42にある状態が示されている。回転ピン56が準備位置42にある場合、シール58が香料54から周囲の大気60を閉鎖することにより、周囲の大気60から流動体54を保護する。シール58は、回転ピン56とハウジング50とを密着させることにより周囲の大気60を閉鎖している。回転ピン56は制御装置64により準備位置42もしくは分注位置62(図2a)に位置させられる。制御装置64が回転ピンを準備位置42にしてある場合、(必要に応じて機械的な停止手段を設けて)回転ピンを180度回転させることによってこの回転ピンを分注位置62へ移行させることができる。又、スプリング式の復帰機構やその他の復帰機構を用いることにより、制御装置64が準備位置42及び分注位置62の間で復帰を達成するようにすることができる。又、図2には、重力による流動体の移動を手助けするガス発生セル60’が示されているが、これを設けるのは随意である。
【0020】
可制御放出装置40は図2aでは分注位置62の状態で示されている。この図2aから明らかなように、チャンバ52はハウジング50の放出孔66と整列されている。一投与量53はチャンバ52から放出孔66を通って発散器68へ流出する。発散器68は放出孔66の下側に設けられている。チャンバ52が放出孔66と整列されると、流動体54は72で示すようにハウジング50から流出して発散器68上に集められる。流動体54は気体76として周囲の大気60を満たす。
【0021】
図3を参照するに、本発明に用いうる回転機構の更なる好適例が示されている。この回転機構は、ラック82とピニオン84とにより回転させられる回転ピン80を有する。更に、復帰式スプリング86及び流動体投与チャンバ88が示されている。ラック82を矢印92の方向へ押した場合、回転ピン80は矢印91の方向へ回転し一投与量90を放出する。
【0022】
図4を参照するに、本発明の更なる実施例による可制御放出装置100を示してある。更に、図4から明らかなように、可制御放出装置は準備位置108の状態にある。内部に流動体104を有する流動体容器102は通気孔101を具えている。分注チャンバ110の注入弁106は流動体容器102の下側にある。準備位置108では分注チャンバ又はボトル110が流動体104で満たされている。分注チャンバ110は一般に可撓性材料で形成されている。この分注チャンバ110に駆動力112を加える。
【0023】
分注チャンバ110の下側及び流動体出口118の上側に、放出弁114が位置している。流動体出口118の下側には発散器120が位置している。分注チャンバの逆止め用注入弁106及び放出弁114は双方とも一方向の逆止め弁としうる。図4aを参照するに、放出弁114の拡大断面図が示されている。球体124には非圧縮状態のスプリング126から密閉力125が与えられている為、放出弁114は封止状態122にある。
【0024】
本発明の実施例における図4bを参照するに、可制御放出装置100は分注位置130にある。この場合、分注チャンバの逆止め用注入弁106は閉じており、放出弁114は開いている。132で示すように分注チャンバ110は駆動力(圧搾力)によりつぶされ、流動体104が放出弁114から押し出され、発散器、すなわち蒸発面120上へ達する。図4cを参照するに、放出弁114の拡大断面図を示す。スプリング136が圧縮状態となり、放出弁114が開口状態134になり、球体124が流動体104を通過させる。
【0025】
図4及び4bから明らかなように、可撓性の球体又は分注チャンバ110と2つの一方向の逆止め弁106及び114とを用いて一投与量140を提供する手段を開示した。分注チャンバ110が流動体で満たされると、圧縮力を加えて、流動体104が放出弁114及び出口118を通って発散器120上へ押し出されるようにする。分注チャンバ110が圧縮されると、入口弁、すなわち分注チャンバの注入弁106が封止状態に押圧され、流動体容器102へ流動体104が逆流するのを防止する。
【0026】
分注チャンバ110が解放されると、分注チャンバ110は、圧縮力が加えられる以前の本来の形状へ戻ろうと膨張する。この時放出弁114が閉じられ、空気が分注チャンバ110へ吸い込まれるのを防止する。分注チャンバ110が膨張するにつれ、分注チャンバ110は流動体を容器102から注入弁106を通して引き込むことにより、分注チャンバ110は流動体で満たされ更なる一投与量140に備える。流動体104が容器102から分注チャンバ110へ移動するにつれ、容器102の体積は通気孔101からの空気の流入によって置き換えられる。
【0027】
上述したことは本発明の好適例に関するものであり、特許請求の範囲に記載してある本発明の精神及び範囲を逸脱することなく変更を施しうることは、当然理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、放出前の準備完了状態における本発明の可制御放出装置を示す縦断面図である。
【図1a】図1aは、図1に示されている可制御放出装置を流動体分注状態で示した縦断面図である。
【図2】図2は、放出前の準備完了状態における本発明の可制御放出装置の他の実施例を示す縦断面図である。
【図2a】図2aは、図2に示されている可制御放出装置を流動体分注状態で示した縦断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施例の可制御放出装置を駆動するためにピンを回転させるラック及びピニオンのサブアセンブリを示す斜視図である。
【図4】図4は、放出前の準備完了状態における本発明の可制御放出装置の更なる好適実施例を示す縦断面図である。
【図4a】図4aは、図4に示されている逆止め弁を示す断面図である。
【図4b】図4bは、図4の可制御放出装置を流動体分注状態で示した縦断面図である。
【図4c】図4cは、図4bに示されている逆止め弁を示す断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境中へ揮発性物質を放出する為の装置であって、当該装置が、
内部領域と、外側面と、開口部と、流動体を収納する揮発性物質のカートリッジとを有するハウジングと、
前記揮発性物質が重力によって前記開口部へ向かうように前記装置を位置決めする手段と、
前記揮発性物質のうち予め決定した量を前記ハウジングから発散器上に向けて放出し、ハウジング内の流動体は外部の環境へ露出されないように実質的に保護する可制御放出手段と
を具えている装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、前記可制御放出手段が前記揮発性物質の第1放出及び第2ブースト放出を具えている装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジング及び前記可制御放出手段が前記揮発性物質を外部空気から隔離させ、所望の放出の前後において揮発性物質の損失を実質的に防止するようにした装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングと、前記可制御放出手段と、前記発散器とが外部環境の気温や圧力の大きな変化に応じて動作しうるようになっている装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、前記可制御放出手段が更に、周囲環境中で時間とともに利用されるように予め決定した量の流動体を発散器上へ放出する為の回転式手動弁を有する装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、この装置が、前記カートリッジ内の流動体を外部環境へ露出しないように保護する為の手段を有している装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、前記可制御放出手段が電気動作弁を有し、この電気動作弁が前記揮発性物質のうち予め決定した量を前記発散器へ放出するとともに、前記ハウジング内に残っている揮発性物質を外部環境から隔離させ、この電気動作弁が作動するまで揮発性物質が実質的に損失しないようになっている装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、この装置が、自動車、ビークル、航空機、電車、気温や圧力が大きく変化するその他のルームスペースで使用されるようにした装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、前記発散器を、多孔性プラスチックと、セルロースパッドと、多孔性ガラスと、セラミックパッドと、加熱パッドと、圧電又は超音波パッドと、送風機と、これらの組み合わせとから成る群から選択した装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングがほぼ硬質の材料から構成されており、予め決定した量の揮発性物質が制御されて前記カートリッジから放出されると、空気がその空間を満たすようにする手段を有している装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングが可撓性材料を有している装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置において、前記揮発性物質を、芳香剤と、薬剤と、防虫剤と、洗浄用化学薬品と、これらの組み合わせとから成る群から選択した装置。
【請求項13】
請求項1に記載の装置において、前記可制御放出手段がフレームを有し、このフレームがその内部に、チャンバを有するシャトルと、このシャトルを囲む複数のシールと、このシャトルを移動させるためにこのシャトルと接触するスプリングとを有している装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、前記シャトルの前記チャンバは、前記フレーム内の放出孔へ前記揮発性物質のうち予め決定した一投与量を供給する為のものである装置。
【請求項15】
請求項1に記載の装置において、前記可制御放出手段が、回転ピンを有している装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置において、前記回転ピンが、機械的なスタッパを有している装置。
【請求項17】
請求項15に記載の装置において、前記回転ピンが、スプリング式の復帰機構を具えている装置。
【請求項18】
請求項1に記載の装置において、前記発散器が更に、前記流動体を受ける為の表面を有し、この表面を吸収性パッドとした装置。
【請求項19】
請求項1に記載の装置において、前記発散器が更に、前記流動体を受ける為の表面を有し、この表面を硬質面とした装置。
【請求項20】
請求項1に記載の装置において、前記発散器が気化を増進させる為に加熱素子と関連している装置。
【請求項21】
請求項1に記載の装置において、この装置が更に、前記発散器近くの気流を増やす為の手段を有している装置。
【請求項22】
請求項1に記載の装置において、前記カートリッジを交換可能とした装置。
【請求項23】
請求項1に記載の装置において、前記カートリッジを再充填可能とした装置。
【請求項24】
揮発性物質を外部環境中へ放出する方法であって、この方法が、
揮発性物質を容器に蓄積する工程と、
制御装置により前記容器から前記揮発性物質のうち一定の投与量を放出し、この放出まではこの制御装置により外部環境から揮発性物質を封止する工程と、
前記容器の下側に位置する発散器により前記揮発性物質のうち前記一定の投与量を集めて蒸発させる工程と
を有する方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法において、前記一定の投与量を放出する前記工程が、前記制御装置を第1の位置から流動体放出位置に動かすとともに、放出の前後で揮発性物質の損失を回避するようにする工程を有する方法。
【請求項26】
請求項24に記載の方法において、前記制御装置を第1の位置から流動体放出位置に動かす前記工程を、手動的に動かす工程と、電気的に動かす工程とから選択する方法。

【図1】
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【図1a】
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【図2】
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【図2a】
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【図3】
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【図4】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【公表番号】特表2007−526037(P2007−526037A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554202(P2006−554202)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【国際出願番号】PCT/US2005/005031
【国際公開番号】WO2005/079451
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(500318449)セラマテック インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】