説明

搬出対象物の回収方法および装置並びに回収設備

【課題】 焼却炉の解体作業における残灰回収・搬出作業の安全性と環境保全性を保ちつつ作業労力を低減させ、残灰の重量および体積を減らして少ない数のフレキシブル・コンテナで移送できるようにする。
【解決手段】 外部から遮蔽して負圧に維持した作業場内にドレインホースを導入し、作業場外に配置した遠心分離方式のホッパ装置を介して吸引車に接続する。ホッパ装置で残灰をフレキシブル・コンテナに収容する空間を閉塞し、ここに負圧機を接続する。回収される残灰はホッパ装置の遠心分離により水分が除去され、また大きな遠心力が加えられて単位量あたりの重量と体積が小さくなり、少ない数のフレキシブル・コンテナで搬出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉状体や粒状体またはこれらの類似物質の回収方法および装置に関し、特に、焼却炉の残灰やアスベストなどを安全に回収し搬出する技術並びにこれを利用したプラント解体設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より環境保護のため、一定規模の廃棄物焼却炉の建造や解体には監督署への届け出が義務づけられており、また焼却炉の解体は有害物質が外部に漏れ出ないよう定められたマニュアルに則って洗浄し解体する義務が課されている。焼却炉プラントの解体は、解体しようとするプラントを包み込む養生設備を組み上げ、および/または建造物の窓や戸口を目張りし、外部に粉塵が流出しないよう設備内を負圧に維持しつつ、炉内にある残灰その他の堆積物を回収・搬出し、その後に高圧洗浄液などで洗浄しながら焼却炉や煙道や煙突などを解体していく(例えば、特許文献1)。また、設備の入口にはエアシャワーや防護服の着脱スペースを有する準備室が設けられ、解体作業場が直接外部へ開口しないよう配慮されている。
【0003】
この残灰回収・搬出作業では、人力によりスコップで残灰をフレキシブル・コンテナ(通称フレコン)に詰めて搬出したり、大型掃除機のような電動バキュームで残灰を回収し、設備外部に搬出したりしていた。この残灰回収・搬出作業は作業員が防護服と防護マスクを着用した状態で行う必要がある。
【0004】
【特許文献1】特開2004−316962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、作業員が人力で残灰を掻き出してフレキシブル・コンテナに詰める作業は多大な手間と労力がかかる。また残灰はダイオキシン等の汚染物質を含んでおり、上記のように外部から遮蔽し負圧に保った環境内で取り扱うことが義務づけられているため、電動バキュームを用いる場合にも回収した残灰を作業現場でフレキシブル・コンテナに移して密閉し、準備室を通り外部に持ち出さなければならない。焼却炉の規模にもよるが相当数のフレキシブル・コンテナを運び出さねばならず、作業にかかる労力は相当なものであった。
【0006】
この労力を軽減すべく、貯蔵タンクと吸引手段を備える回収車を作業現場に横付けし、そのホースを作業現場内に導入し残灰を吸い上げ、回収車ごと処理施設へ戻って残灰を処理することが考えられる。しかしながら、上述のように残灰は汚染物質を含み、外部から遮断され負圧に保った環境内で扱わねばならないところ、処理施設にはこの規格を満たし回収車ごと入るような密閉空間がないことが多く、遙か遠方の処理施設に回収車を移送する必要が生じたりして現実的ではない。
【0007】
本発明はこの点に鑑みなされたものであり、焼却炉の解体作業における残灰回収・搬出作業の安全性および環境保全性を高度に維持しつつ、作業にかかる労力を飛躍的に低減させるとともに、搬出される残灰から水分を分離させて別途回収・処理できるようにし、同時に残灰の単位量あたりの重量と嵩を減らして少ない数のフレキシブル・コンテナで移送できるようにした搬出装置及び方法並びにこれを利用した回収設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は残灰搬出装置に関し、特に、負圧に維持された作業場内に導入され、焼却炉の残灰その他の堆積物を吸い上げるドレインホースと、前記作業場の外に配置される吸引手段と、前記作業場の外で前記ドレインホースで吸い上げた残灰等を回収するホッパ手段とを備え、前記ホッパ手段が回収した残灰等を収納する環境が閉塞可能であることを特徴とする。
【0009】
この残灰搬出装置において、前記ホッパ手段は遠心分離方式であることが有効である。
【0010】
また、前記ホッパ手段が回収した残灰等を収納する環境を負圧に維持する手段を備えることが有効である。
【0011】
本発明の第2の態様は、粉状体や粒状体またはこれらの類似物質を回収する回収装置に関し、回収対象物を吸い上げるドレインホースと、前記ドレインホースで吸い上げた対象物を回収するホッパ手段と、前記ドレインホースに吸引力を付与する吸引手段とを具え、前記ホッパ手段が回収した対象物を搬出容器に収納する環境が閉塞可能であるとともに、当該環境を負圧に維持する手段を備えることを特徴とする。
【0012】
この回収装置において、前記ホッパ手段は遠心分離方式であることが有効である。
【0013】
本発明の第3の態様は、粉状体または粒状体あるいはこれらの堆積物を回収する回収方法に関し、回収対象物を吸引するドレインホースをホッパ手段を介して吸引手段に接続するステップと、前記ホッパ手段が回収した対象物を搬出容器に収納する環境を閉塞するとともに負圧に維持するステップと、前記ドレインホースで回収対象を吸い上げるステップと、前記ドレインホースで吸い上げられた対象物を前記ホッパ手段により回収するステップとを備えることを特徴とする。
【0014】
この残灰搬出方法において、前記回収対象物をホッパ手段で回収するステップは、前記ホッパ手段において前記対象物から水分を遠心分離させるステップを含むことが有効である。
【0015】
本発明の第4の態様は、例えば焼却炉などのプラント解体処理設備やアスベストの削剥回収設備に関し、回収対象物が存在する空間を内包し所望の機密性を確保しうる作業場と、当該作業場内に導入され前記回収対象物を吸い上げるドレインホースと、前記作業場の外に配置される吸引手段と、前記作業場の外で前記ドレインホースで吸い上げた対象物を回収するホッパ手段とを備え、前記ホッパ手段が回収した対象物を搬出容器に収納する環境が閉塞可能であるとともに、当該環境を負圧に維持する手段を備えることを特徴とする。
【0016】
この設備において、前記前記ホッパ手段は遠心分離方式であることが有効である。
【0017】
また、前記作業場の出入口に連結されエアシャワー装置を有し閉塞可能な準備室を備えることが有効である。
【発明の効果】
【0018】
上述のように、本発明では作業現場外部に設置した吸引手段により焼却炉の残灰その堆積物を作業現場の外部に吸い出し、ここでホッパ手段によりフレキシブル・コンテナ等に回収するよう構成されているため、作業現場内で人力あるいは電動バキュームによりフレキシブル・コンテナに詰め、準備室を通ってその都度外部に運び出す労力が軽減される。この場合に、前記ホッパ手段が回収した残灰等を収納する環境を閉塞可能としたため、作業現場の外部で残灰の袋詰めを行う場合でも残灰が外部環境に飛散することがなく、安全に残灰回収作業を実施することができる。
【0019】
また、遠心分離式のホッパ手段を用いることにより、残灰等に含まれている水分が遠心分離され、残った残灰等と別に回収することができる。したがって、水分は別途廃液回収車等で廃液処理にまわし、水分が除去され重量と嵩が減った残灰を効率的にフレキシブル・コンテナに詰めて搬出することができる。また、遠心分離式のホッパ手段により強い力で圧縮して対象物を少ない嵩で搬出することができる。
【0020】
さらに、前記ホッパ手段が回収した残灰等を収納する環境を負圧に維持する手段を備えることにより、ホッパ手段の部分で残灰が外部環境に漏れ出ることを確実に防止することができる。
【0021】
さらに、本発明にかかる回収設備では作業場の出入口に連結されエアシャワー装置を有し閉塞可能な準備室を設けているため、作業場から汚染物質や汚染空気が外部に流出するのを防止することができる。
【0022】
また、上記の方法を利用することにより、焼却炉の残灰のみならず他の様々な粉状体や粒状体またはこれらの類似物質を、周辺環境への飛散を防ぎつつ安全に回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明を実施するための最良の実施形態について図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明にかかる焼却炉解体設備の全体概要を示す図である。焼却炉解体設備は大別すると、閉塞され負圧に維持される作業現場10と、作業現場10の出入口に設けられる準備室20と、作業現場10の外部に配置される吸引車30と、吸引車30から作業現場10内に導入されるドレインホース40と、作業現場10の外部でドレインホース40で吸い上げられた残灰等を回収するホッパ装置50とを備えている。
【0025】
解体対象となる焼却炉施設は屋内部分11と屋外部分12とがあり、これ全体を気密可能に閉塞して作業現場10を構成する。すなわち、屋内部分11を取り囲む建屋には開口部や窓等の隙間部分を防炎シートと目張りテープとを用いて閉塞するとともに、屋外部分12についてはこれを内包するように養生設備を組み上げる。この養生設備は金属パイプで梁枠を組み立て、出入口など必要な部分を残して防炎シートを張り渡し、隙間を目張りテープで閉塞して構成する。天井も同様にして焼却炉の屋外部分12を外部から遮蔽するように作業現場10を組み上げる。ただし、作業現場10は作業現場内部と外部を仕切って解体作業中に発生する粉塵を外部に飛散させない程度の遮蔽性があればよく、後述する負圧機により内部をある程度の負圧に維持できる機密性を備えていれば、すべての隙間を完全に密閉することまでは要求されない。なお、高い煙突は開口部をシート等で閉塞して先に解体しておき、低くした後に作業場10を組み上げてもよい。
【0026】
作業場10には負圧機13が設けられている。負圧機13は作業場10の外部に配置される排気装置であり、その吸気口14が作業場10に連結されている。この負圧機13はガイドラインに則りプレフィルタ,チャコールフィルタ,ヘパフィルタの組み合わせを備え、1時間あたり作業場10の容積の4倍に相当する空気を排気する出力が選択される。負圧機13を動作させると作業場10の空気が吸い出され、作業場10が一定の負圧に維持される。この場合にも様々な隙間から作業場10に空気が流入するため、作業場内が酸欠状態になるようなことはない。また、解体作業においては粉塵の飛散を防止する、あるいは高圧水による切断等のため多量の水が用いられ、これらが地中に入ると環境汚染の原因となり得るため、床面には防水シートの敷設その他の防水処理が施される。
【0027】
解体対象となる焼却炉はどのような構成でも構わないが、例えば図1に示す焼却炉は煙道61、洗煙シャワー62、サイクロン63、誘引送風機64、煙突65、焼却炉本体66、灰出設備67、汚水処理施設68を備えており、これらすべての要素に残留している残灰その他の堆積物を解体前に除去する必要がある。
【0028】
作業場10の出入口には準備室20が設けられる。準備室20には作業員が作業中についた残灰等を落とすためのエアシャワーやオートマット、作業員が防護服を着脱する更衣室、その他防護服やマスク等が用意された棚類、廃棄物集積容器やテーブルなどが配設されており、図1に示すように二部屋以上に別れていてもよい。各部屋および外部への通用口は戸で仕切られており、作業場10が直接外部に開口することがないよう配慮されている。
【0029】
図2は、作業現場の外部における残灰回収部の構成を示す概略図である。図2に示すように、作業現場から延在するドレインホース40はホッパ装置50に接続され、ホッパ装置から吸引車に接続されている。吸引車30は真空ポンプを備える車両であり、公知のものを適用することができる。この吸引車は負圧により吸引力を発生し、水封式キャッチャ等のフィルタ手段を備え外部へ汚染物質を放出することがない。
【0030】
ホッパ装置50は本体部51と、該本体部51を地上1−1.5m程度の高さに支持する4本の脚部52とを備えている。本体部51は遠心分離方式により投入される物質を回収し、本体部51の下側に設けられた開口部から落下させる。脚部52の間に可搬袋(フレキシブル・コンテナ)55を配置することにより、本体部51で回収された残灰等が可搬袋に投入されることになる。なお、本体部51の遠心分離機構は公知のものであり、その詳細な説明は本明細書において省略する。
【0031】
本実施例のホッパ装置50では、各脚部52間にシート材53が張り渡され、4本の脚部52で画定される下側空間を閉塞可能としている。このシート材53は例えば面ファスナで各脚部52に留めつけられ、少なくとも一部を開口可能とする。また、このシート材53は内部の様子を外部から目視できるよう好ましくは一部あるいは全部が透明に構成される。例えば、4面のシート材53のうち1の面を透明シートとしたり、不透明のシート材の一部分に透明な塩化ビニルシート等でなる覗き窓54を設けるようにする。また、残灰から分離された水分が地中に流れ込まないようにホッパ装置50の下側の地面にも防炎シートを敷設して、側面のシート材53との間を目張りテープ等で閉塞する。
【0032】
さらに、このように形成された下側閉塞空間を負圧に維持するため、本体部51の下側閉塞空間に負圧機55を連結する。この負圧機55は作業場10に用いる負圧機13と同様にプレフィルタ,チャコールフィルタ,ヘパフィルタを備え、例えば毎分約10mの排気量のものを用いることができる。このように構成した下側閉塞空間にはフレキシブル・コンテナ54を配置して、ドレインホース40で吸い上げた残灰およびこれに含まれる水分を回収する。ドレインホース40は直径5−15cm程度であり、作業場内に導入された先端部には掃除機の先端部を大きくしたような把持部が接続され、作業者が把持し易く残灰の吸引が楽に行えるようになっている。
【0033】
この焼却炉解体処理設備での残灰回収・搬出工程を説明する。まず負圧機13,55を動作させ、作業場10およびホッパ装置50の下側閉塞空間を負圧にしてから、吸引車30およびホッパ装置50を作動させる。作業場10内で作業員がドレインホース40の把持部を操作して、例えば煙突65の残灰その他の堆積物を吸引させる。吸引された残灰等はドレインホース40を通り、ホッパ装置50に供給され、ここで遠心分離される。このとき、残灰はホッパ装置50の遠心分離槽の壁面に堆積し、一方で残灰に含まれる水分が遠心分離されホッパ装置本体部51の下側開口から先に落下する。この水がフレキシブル・コンテナにある程度溜まったら別途用意した廃液回収車で吸引し、廃液処理にまわす。
【0034】
水分があらかた除去されたら、本体部51の遠心分離槽に堆積した残灰そのものを落下させ、フレキシブル・コンテナに投入する。これはホッパ装置本体部51に人力で振動を与えることにより残灰を容易に落下させることができる。このとき回収される残灰は水分が除去されており、またホッパ装置50により大きな遠心力が加えられて、残灰をそのままフレキシブル・コンテナに詰めて運ぶより単位量あたりの重量および体積が遙かに小さくなっている。したがって、残灰等を少ない数のフレキシブルコンテナで効率的に搬出することができる。残灰の回収量はホッパ装置50の外部から目視により監視し、フレキシブル・コンテナに十分溜まったら吸引を停止して、作業員が閉鎖空間内に入りフレキシブル・コンテナの口を密閉し、フォークリフト等の運搬手段でトラック等に移し、処理施設に搬出する。このようにして、煙道61、洗煙シャワー62、サイクロン63、誘引送風機64、煙突65、焼却炉本体66、灰出設備67、汚水処理施設68の残灰その他の堆積物を順次回収・搬出し、その後に焼却炉設備の解体作業へと移行する。
【0035】
本発明の一実施例を詳細に説明したが、本発明は添付の特許請求の範囲の意図する範囲を超えない限りにおいて、様々な実施例として実現することができる。例えば、ホッパ装置50の下側閉塞空間に負圧機55を連結しているが、これは作業場10に接続した負圧機13で兼用するようにしてもよい。また、ホッパ装置50の残灰回収環境を閉塞する構成は上記実施例の構成に限るものではなく、例えばホッパ装置50全体を開口可能な筐体として構成し、残灰回収環境を閉塞するようにしてもよい。その他、ドレインホース40の先端部に設けられた把持部や準備室20の構成も上記実施例に限らず様々な構成であってもよい。
【0036】
また、本発明の回収装置および回収方法は、焼却炉の残灰のみならず、飛散防止が望まれる他の様々な粒状体や粉状体その他の類似物質を回収するのに用いることができる。すなわち、図2に示す設備装置を用いて、ドレインホース40で対象物を吸引し、ホッパ装置51にて回収し、閉塞され負圧に維持されたホッパ装置の下側空間にてフレキシブル・コンテナ54に収納する。これにより、例えば物質の製造プラントや燃焼工程のあるプラント、金属精製プラント等における燃焼炉,予熱器,排ガス冷却装置,熱交換ボイラー,マルチサイクロン,スクラバー,煙突,煙道,バグフィルター,灰出コンベア,灰バンカー,排水処理施設,脱硫塔,脱塩塔,電気集塵機,溶解炉,洗煙設備等に付着あるいは堆積した粉状あるいは粒状のセレン,カドミウム,鉛,六価クロム,銅,鉄,セメント,石灰等を、周囲環境に飛散させることなく回収し搬出することができる。
【0037】
また、例えば人体に有害なアスベストが施された建造物等に対するアスベスト除去作業において、削剥したアスベストを周囲環境に飛散させずに安全に回収し搬出するのに用いることができる。このように、本発明の装置および方法は、粉状体や粒状体、その他ドレインホースで吸引可能な様々な物質の回収および搬出に用いることができる。この方式は閉塞空間にて遠心分離式ホッパで圧縮して搬出する構成であるため、特に、周囲環境への飛散防止が望まれ比重が軽い様々な物質の回収・搬出作業に好適に用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明にかかる残灰その他物質の回収装置,方法およびこれを用いる回収設備は、建設業,焼却炉を解体する解体工事業その他産業廃棄物処理業に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明にかかる焼却炉解体設備の全体概要を示す図である。
【図2】作業現場の外部における残灰回収部の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0040】
10 作業現場
13,55 負圧機
20 準備室
30 吸引車
40 ドレインホース
50 ホッパ装置
51 ホッパ装置本体部
52 脚部
53 シート材
54 フレキシブル・コンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負圧に維持された作業場内に導入され、焼却炉の残灰その他の堆積物を吸い上げるドレインホースと、前記作業場の外に配置される吸引手段と、前記作業場の外で前記ドレインホースで吸い上げた残灰等を回収するホッパ手段とを備え、前記ホッパ手段が回収した残灰等を収納する環境が閉塞可能であることを特徴とする残灰搬出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の残灰搬出装置において、前記ホッパ手段は遠心分離方式であることを特徴とする残灰搬出装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の残灰搬出装置において、前記ホッパ手段が回収した残灰等を収納する環境を負圧に維持する手段を備えることを特徴とする残灰搬出装置。
【請求項4】
回収対象物を吸い上げるドレインホースと、前記ドレインホースで吸い上げた対象物を回収するホッパ手段と、前記ドレインホースに吸引力を付与する吸引手段とを具え、前記ホッパ手段が回収した対象物を搬出容器に収納する環境が閉塞可能であるとともに、当該環境を負圧に維持する手段を備えることを特徴とする回収装置。
【請求項5】
請求項4に記載の回収装置において、前記ホッパ手段は遠心分離方式であることを特徴とする回収装置。
【請求項6】
回収対象物を吸引するドレインホースをホッパ手段を介して吸引手段に接続するステップと、前記ホッパ手段が回収した対象物を搬出容器に収納する環境を閉塞するとともに負圧に維持するステップと、前記ドレインホースで回収対象を吸い上げるステップと、前記ドレインホースで吸い上げられた対象物を前記ホッパ手段により回収するステップとを備えることを特徴とする回収方法。
【請求項7】
請求項6に記載の回収方法において、前記回収対象物をホッパ手段で回収するステップは、前記ホッパ手段において前記対象物から水分を遠心分離させるステップを含むことを特徴とする回収方法。
【請求項8】
回収対象物の周囲空間を内包し所望の機密性を確保しうる作業場と、当該作業場内に導入され前記回収対象物を吸い上げるドレインホースと、前記作業場の外に配置される吸引手段と、前記作業場の外で前記ドレインホースで吸い上げた対象物を回収するホッパ手段とを備え、前記ホッパ手段が回収した対象物を搬出容器に収納する環境が閉塞可能であるとともに、当該環境を負圧に維持する手段を備えることを特徴とする設備。
【請求項9】
請求項8に記載の設備において、前記前記ホッパ手段は遠心分離方式であることを特徴とする設備。
【請求項10】
請求項8または9に記載の設備において、前記作業場の出入口に連結されエアシャワー装置を有し閉塞可能な準備室を備えることを特徴とする設備。

【図1】
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【図2】
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