説明

搬送機上へのガラス容器の配置を調整する押出機パラメータを制御するシステムおよび方法

【課題】ガラス容器が成形されるI.S.機械からガラス容器を取り出す搬送機上のガラス容器の所望の間隔および横方向配置を維持するのに、I.S.機械内の押出機機構の運動およびタイミングを自動的に調整するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】ガラス容器を口板から搬送機に移す押出機機構138と、前記押出機機構138により前記搬送機上に移されたガラス容器の実位置140を示すガラス容器配置測定信号をもたらすガラス容器配置測定システム142と、前記ガラス容器配置測定信号と、所望のガラス容器配置信号とを比較し、ガラス容器配置誤差信号を生成する装置と、前記ガラス容器配置誤差信号を軽減させるように、前記ガラス容器配置誤差信号を使用し、修正押出機パラメータ136をもたらし、前記押出機機構138の動作を変化させる制御システムとを含む、I.S.機械により形成されるガラス容器を搬送機上に正しく配置するシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0002]本発明は、概略的には、I.S.機械の動作に関し、より具体的には、プロセス収率および品質を改善しながら、I.S.機械内の押出機機構の運動およびタイミングを自動的に調整することにより操作者の技量への依存を低減し、ガラス容器が成形されるI.S.機械からガラス容器を取り出す搬送機上のガラス容器の所望の間隔および横方向配置を維持することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0001]本特許出願は、ここにその全体が参照により本明細書に組み込まれている、2011年2月23日に出願した、「System and Method for Controlling Pusher Parameters to Adjust the Placement of Glass Containers on the Conveyor Belt」という名称の米国仮特許出願第61/445,603号の優先権を主張するものである。
【0003】
[0003]ガラス容器を製造するI.S.機械(個別セクション機械)からガラス容器が流れ出るとき、高温側で高温ガラス容器を監視するシステムおよび方法は、2011年6月22日に公開された、「Method and System for Monitoring and Controlling a Glass Container Forming Process」という名称の欧州特許出願公開第2336740(A1)号、2011年6月16日に公開された、「Method and System for Monitoring and Controlling a Glass Container Forming Process」という名称の米国特許出願公開第2011−0141264(A1)号、および2010年12月8日に出願した、「System and Method for Monitoring Hot Glass Containers to Enhance Their Quality and Control the Forming Process」という名称の米国特許出願公開第2011/0141265(A1)号に開示され、これら3つはすべて、本特許出願の譲受人に帰属しており、これら3つはすべて、ここにその全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0004】
[0004]これらのシステムおよび方法により、I.S.機械により製造された高温ガラス容器の品質を監視することができるが、これらのシステムおよび方法によりもたらされる高温ガラス容器の特性に関する利用可能な大量の情報を使用し、I.S.機械により製造される高温ガラス容器の品質をさらに向上させることは有益であろう。その際、これらのシステムおよび方法によりもたらされる高温ガラス容器の特性に関する情報のいくつかを使用し、I.S.機械の動作を自動的に制御し、生成される高温ガラス容器の品質および収率をさらに向上させることは有益であろう。
【0005】
[0005]一般に、高温ガラス容器の特性に関する利用可能な情報に基づいてI.S.機械から高温ガラス容器を取り出す搬送機上への高温ガラス容器の配置を制御する機械の自動的な調整は、過去には達成されておらず、したがって、新開発品を表す。基本的に、搬送機上への高温ガラス容器の最良の配置は、高温ガラス容器が搬送機上で均等に離間するように、搬送機の縦軸(典型的には搬送機の中心線)に沿っている。
【0006】
[0006]I.S.機械は、ガラスの別個のゴブから高温ガラス容器を生成する、いくつかの同一の区画を有し、各区画は、2つから4つまでのガラス容器を同時に作成する。各区画で形成されたガラス容器は、ガラス容器が短時間冷却される口板(deadplate)上に蓄積され、次にガラス容器は、その区画の押出機機構により90度の円弧にわたり口板から横に運動する搬送機上に移される。各押出機機構は、一区画からの各ガラス容器(ガラス容器は口板上の搬送機に垂直な線上に配置される)に接触するポケットを有する指組立体を有する。指組立体は、押出機駆動組立体により動作する押出機腕部に固定され、その結果、指組立体は、区画口板上のガラス容器を搬送機上まで同時に掃くように90度の円弧にわたり回転することができる。
【0007】
[0007]押出機機構の動作機構は、より高度になり、したがって、動作精度の向上を可能にした(どちらも本特許出願の譲受人に帰属しており、どちらも、ここにその全体が本明細書に組み込まれている、Kammonenの米国特許第7,426,990号、およびSimonらの米国特許第7,930,902号を参照のこと)。押出機機構の動作のタイミングは、搬送機上に配置される高温ガラス容器の縦方向位置を調整するのに変化させることができ、押出機機構が高温ガラス容器を搬送機上に配置するときの押出機腕部の最終角度位置(および押出機腕部に対する指組立体の角度位置)は、搬送機上に配置される高温ガラス容器の横方向位置を調整するのに変化させることができる。しかし、これまで、押出機機構の調整は、高温ガラス容器の画像の分析から利用可能な情報に基づいて自動的ではなく、操作者により行われてきた。
【0008】
[0008]この背景技術の項に記述した対象は、背景技術の項のその記述を受けて単に先行技術とみなすべきでない。同様に、背景技術の項に記述し、または背景技術の項の対象に関する問題は、先行技術において先に認識されたものとみなすべきではない。背景技術の項の対象は、それ自体を発明とすることもできる、異なる手法を表すにすぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2336740(A1)号
【特許文献2】米国特許出願公開第2011−0141264(A1)号
【特許文献3】米国特許出願公開第2011/0141265(A1)号
【特許文献4】米国特許第7,426,990号
【特許文献5】米国特許第7,930,902号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】A generalized inverse for matrices、Roger Penrose、Proceedings of the Cambridge Philosophical Society,51、406〜413頁、1955年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
[0009]上述の背景技術の欠点および制約は、本発明により克服される。本発明と共に、閉ループ制御システムが使用され、参照により組み込まれている上記の米国特許出願公開第2011−0141264(A1)号および米国特許出願公開第2011/0141265(A1)号などの容器位置測定システム、または代わりに搬送機上のガラス容器のXおよびY位置をもたらす他の任意のシステムによりもたらされる、搬送機に沿ったガラス容器の位置の縦方向測定計算値と、搬送機を横切るガラス容器の位置の横方向測定計算値とを使用して押出機パラメータを自動的に調整する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
[0010]システムの実施形態では、ガラス容器を口板から搬送機に移すのに押出機機構が使用され、押出機機構により搬送機上に移されたガラス容器の実位置を示すガラス容器配置測定信号をもたらすのにガラス容器配置測定システムが使用され、ガラス容器配置測定信号と、所望のガラス容器配置信号とを比較し、ガラス容器配置誤差信号を生成するのに装置が使用され、ガラス容器配置誤差信号を軽減させるように、ガラス容器配置誤差信号を使用し、修正押出機パラメータをもたらし、押出機機構の動作を変化させる制御システムが提供される。
【0013】
[0011]方法の実施形態では、所望のガラス容器配置信号、および押出機機構により搬送機上に移されたガラス容器の実位置を示すガラス容器配置測定信号がもたらされ、ガラス容器配置測定信号は、所望のガラス容器配置信号と比較され、ガラス容器配置誤差信号を生成し、ガラス容器配置誤差信号を軽減させるように、ガラス容器配置誤差信号を使用し、修正押出機パラメータをもたらし、押出機機構の動作を変化させる。
【0014】
[0012]本発明のこれらおよび他の利点は、図面を参照すれば最も良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】[0013]押出機機構により4つの区画のそれぞれの口板から搬送機上に移される、I.S.機械の4つの区画からの高温ガラス容器の上部からの概略図である。
【図2】[0014]典型的なガラス容器製造ラインに設置される、その必須の構成要素を示す、本発明による高温ガラス容器品質分析システムの簡略図である。
【図3】[0015]画像の「フィルムストリップ」から抽出される単一の高温ガラス容器の画像を示す、画像の連続するデジタル「フィルムストリップ」中の複数の高温ガラス容器の概略図である。
【図4】[0016]対応する複数の縦方向位置における複数のガラス容器のそれぞれの縦方向および横方向位置を示す搬送機の一部分の概略平面図である。
【図5】[0017]予測モデルおよび逆モデルのどちらも使用した内部モデルに基づく制御システムである、本発明の第1の実施形態の機能系統図である。
【図6】[0018]押出機パラメータ調整値のクリップを可能にする、本発明の第2の実施形態の機能系統図である。
【図7】[0019]限界値を押出機入力に適用する別の手法を使用する、本発明の第3の実施形態の機能系統図である。
【図8】[0020]ガラス容器の区画間隔のみを制御する、本発明の第4の実施形態の機能系統図である。
【図9】[0021]別個の交点および内部区画制御装置を使用する、本発明の第5の実施形態の機能系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0022]複数の高温ガラス容器32がI.S.機械(例として、3つのゴブで4つの区画のI.S.機械が使用されるが、本発明は任意の数のゴブおよび区画を有するI.S.機械に適用可能である)の4つの区画を出るとき、それらの容器が積載される、搬送機30の概略図が、図1に示される。4つの区画は、それぞれ、示していないが、新しく形成された高温ガラス容器32が搬送機30の縦方向に垂直な線上に配置される、4つの口板34、36、38、および40に終端がある(口板38上のガラス容器32に最も良く示す)。図1の例に使用されるI.S.機械が3つのゴブの機械であるため、3つの高温ガラス容器32が、口板34、36、38、および40のそれぞれの上に配置される。
【0017】
[0023]図1に示すように、4つの区画のそれぞれからのガラス容器32は、図1に概略的に示す4つの押出機42、44、46、および48により、それぞれ、口板34、36、38、および40から搬送機30上に押し出される。搬送機30上の各容器が出て来る区画および空洞部は、符号が付けられている。理想的には、ガラス容器32は、搬送機30に沿って等間隔となり、すべてのガラス容器32は、搬送機30の中心線上に横方向に配置される。図1に誇張して示すように、ガラス容器32の実配置は、理想的な位置とならない可能性がある。
【0018】
[0024]ガラス容器32の理想的な配置により近づけるのに、押出機42、44、46、および48に対して、種々のプログラム可能な調整を行うことができる。これらの調整は、運動軌跡(位置対時間)、ポケットエアタイミング、および押出開始タイミングを規定するパラメータを修正することを含む。多軸サーボ押出機(参照により組み込まれている上記の米国特許第7,426,990号および米国特許第7,930,902号を参照のこと)に関して、ガラス容器32の配置は、個々の軸の運動軌跡、およびそれらの相対的な開始タイミングの両方の関数になる。これらの調整は、本明細書では集合的に「押出機パラメータ」と呼ぶ。参照により組み込まれている上記の米国特許第7,426,990号に示される装置などの2軸押出機が使用され、調整可能なパラメータは、例えば参照により組み込まれている上記の米国特許第7,930,902号に規定されるパラメータである場合と特に関連性がある。2軸押出機は、高温ガラス容器を搬送機上に配置するときの押出機腕部の角度位置、および指組立体の押出機腕部に対する角度位置の両方が変化するのを可能にし、それにより、高温ガラス容器が搬送機上に配置されるとき、それらの高温ガラス容器の横方向位置の極めて正確な調整を可能にする。さらに、2軸押出機は、押出機機構の動作のタイミングを変化させることにより、所与の区画から搬送機上に配置される一群の高温ガラス容器の縦方向位置を調整するのを可能にする。
【0019】
[0025]押出機パラメータは、参照により組み込まれている上記の米国特許出願公開第2011−0141264(A1)号および米国特許出願公開第2011/0141265(A1)号などの容器位置測定システムによりもたらされる、搬送機30位置に沿ったガラス容器32の位置(x)の縦方向測定計算値と、搬送機30位置を横切るガラス容器32の位置(y)の横方向測定計算値とを使用して、本発明の閉ループ搬送機制御システムにより自動的に調整される。
【0020】
[0026]通常、押出機パラメータの値と、搬送機30上のガラス容器32の対応する配置との間に複雑な関係がある。通常、いずれか1つの押出機パラメータの調整により、その区画から来るガラス容器32のそれぞれのxおよびy位置にある量の変化が生じる。(区画ごとの容器の数、すなわち空洞部の数は、現在の機械では1つから4つの間で変化する可能性がある。)さらに、各空洞部の変化量が異なる可能性があり、すなわち、押出機パラメータの効果が高度に組み合わさる。
【0021】
[0027]したがって、通常、個々の容器のxまたはy位置を制御するのに個々のパラメータを指定するのは可能ではない。さらに、基礎にある機構運動学およびガラス容器32の押出しの力学の性質により、使用可能なパラメータのすべてを使用しても、完全な配置を達成することができない場合がある。任意の閉ループ容器配置制御システムが直面する通常の課題は、基礎にあるプロセスの組み合わさった制約的な性質に対処し、さらに理想的な配置に対する妥当な近似をもたらすことである。この課題は、押出機42、44、46、および48(図1に示す)により搬送機30上に移されるガラス容器の実位置を示すガラス容器配置測定信号を出力としてもたらすことができる、参照により組み込まれている上記の米国特許出願公開第2011−0141264(A1)号および米国特許出願公開第2011/0141265(A1)号に記述されている高温ガラス容器品質分析システムを使用する形で本発明により対処される。
【0022】
[0028]次に図2を参照すれば、ガラス容器の実位置を示す、そうしたガラス容器配置測定信号をもたらすことができる高温ガラス容器品質分析システムの主要な構成要素が、概略的に示される。I.S.機械60は、一連の高温ガラス容器64がI.S.機械60から搬出される、それから延びる搬送機62を有する。2つのカメラモジュール66および68は、高温ガラス容器64が搬送機62上の2つのカメラモジュール66および68の側を通るとき、高温ガラス容器64を監視するのに適切な位置に配置される。好ましい実施形態では、カメラモジュール66および68はそれぞれ、高温ガラス容器64が搬送機62上で側を通るとき、高温ガラス容器64の画像を取得するのに使用される垂直線を走査するSWIR(短波長赤外)画像取得装置を含む。高温ガラス容器64が側を通るとき、高温ガラス容器64の電子画像を共に形成する、多数の垂直線が走査される。
【0023】
[0029]第1のカメラモジュール66は、高温ガラス容器64がI.S.機械60を出た後に進む搬送機62の縦軸に垂直な軸を伴って配置され、第1のカメラモジュール66は、搬送機62上で側を通る高温ガラス容器64の方に向けられる。第2のカメラモジュール68は、搬送機62の縦軸に対して所定の角度の軸を伴って、搬送機62の反対側に配置され、第2のカメラモジュール68も、搬送機62上で側を通る高温ガラス容器64の方に向けられる。カメラモジュール66および68は、それらのそれぞれの軸が、搬送機62の中心線にある、搬送機62の横軸の中央の点で交わるように配置されるのが好ましい(カメラモジュール66および68がそのように配置されていないとき、適当な数学的補正を行うことができる)。
【0024】
[0030]カメラモジュール66および68は、押出機42、44、46、および48(図1に示す)により搬送機62上に移される高温ガラス容器64の実位置を示すガラス容器配置測定信号を計算し、それをもたらすのに使用することができる制御ユニット70に接続される。カメラモジュール66は、接続部72を介して制御ユニット70に接続され、カメラモジュール68は、接続部74を介して制御ユニット70に接続される。接続部70および72は、TCPIPネットワーク接続部などのネットワーク接続部とすることができる。
【0025】
[0031]ユーザインタフェースモジュール76は、TCPIPネットワーク接続部などのネットワーク接続部とすることができる、接続部78を介して制御ユニット70に接続される。ユーザインタフェースモジュール76は、高温ガラス容器品質分析システムにより生成される情報(搬送機62上の高温ガラス容器64の実位置を含む)の表示、および高温ガラス容器品質分析システムの設定の両方を行うのに使用することができる。さらに、高温ガラス容器品質分析システムにより生成され、ユーザインタフェースモジュール76上に表示される情報は、押出機42、44、46、および48(図1に示す)により搬送機62上に配置されるガラス容器の実位置を示すガラス容器配置測定信号をもたらすのに使用することができる。
【0026】
[0032]本発明の高温ガラス容器品質分析システムにより生成される情報に基づいて、高温ガラス容器品質分析システムにより許容不可能な品質と判定された高温ガラス容器64は、拒絶され、搬送機62上の一連の高温ガラス容器64から除去される。この機能を行うガラス容器拒絶機構80は、24ボルトパルスなどの単一のトリガ信号とすることができる接続部82を介して制御ユニット70により動作する。
【0027】
[0033]本発明の高温ガラス容器品質分析システムは、接続部86を介してI.S.機械制御ユニット84によりタイミングパルスを供給される。これらのタイミングパルスは、高温ガラス容器品質分析システムにより使用され、搬送機62上の高温ガラス容器64のそれぞれがどの区画のどのモールドから出て来るかを規定する。このように、本発明の高温ガラス容器品質分析システムは、ユーザインタフェースモジュール76にアクセスする操作者に対してこの情報を表示することができる。このシステムにより生成される情報は、接続部86を介してI.S.機械制御ユニット84により押出機42、44、46、および48(図1に示す)の動作を自動的に制御するのに使用することができることを本発明は企図する。
【0028】
[0034]本発明の高温ガラス容器品質分析システムの制御ユニット70は、別の接続部88を有するものとして示され、接続部88の遠端部は、図8では接続されるものとして示されていなことに留意されたい。TCPIPネットワーク接続部などのネットワーク接続部とすることもできる、この接続部88は、追加の遠隔制御ユニット(図8に示さず)に接続するのに使用することができるが、この遠隔制御ユニットは、例えば、I.S.機械60が配置されるガラス容器製造プラントの制御室、その製造プラントもしくは別の遠隔位置のエンジニア事務所、および/または、例えば顧客の場所のシステムを遠隔で監視し、問題解決する、高温ガラス容器品質分析システム提供者の施設などの別の遠隔位置に配置することができる。
【0029】
[0035]次に図3を参照すれば、カメラからの線走査入力は、高温ガラス容器の画像100のデジタル「フィルムストリップ」を生成する画像抽出モジュールを有する。この画像抽出モジュールは、単一の高温ガラス容器画像104が配置される単一の高温ガラス容器画像フレーム102などの、各高温ガラス容器のフレームをもたらす。単一の高温ガラス容器画像104は、赤外線カメラの1つの垂直解像度および走査周波数によりそれぞれ決定される、選択された数の水平線および選択された数の垂直線から構成されることが理解されよう。単一の高温ガラス容器画像104が赤外線カメラのそれぞれから抽出されると、それらの画像を分析することができる。
【0030】
[0036]分析は、図4に示す、搬送機62上の7つの連続する縦方向位置110、112、114、116、118、120、および122内の搬送機62上の高温ガラス容器64の位置をもたらす。各ガラス容器64は、搬送機62上に理想的な縦方向位置および理想的な横方向位置を有する。搬送機62上の理想的な横方向位置は、Y=0と定義される位置である、搬送機上の横方向に延びる線(この線は、製造されるガラス容器の大きさによって搬送機62の中心線上にあり、またはない可能性がある)に沿っており、搬送機62上の理想的な縦方向位置は、I.S.機械パルスに関係し、各高温ガラス容器64に関してX=0と定義される搬送機62上の所望の縦方向位置である。
【0031】
[0037]各高温ガラス容器64の縦方向オフセットは、第1のカメラモジュール66(図2に示す)からの画像のみによって決定され、各高温ガラス容器64の横方向オフセットは、第1のカメラモジュール66からの画像、および第2のカメラモジュール68(これも図2に示す)からの画像の両方によって決定される。その際、縦方向および横方向のオフセットは、高温ガラス容器64を搬送機62に隣接する個々の区画の口板から搬送機62(すべてを図2に示す)上に移す押出機のタイミングを修正するのに使用することができる。押出機の動作のタイミングは、搬送機62上の高温ガラス容器64の縦方向オフセットを制御し、機械的な押出機腕部の回転角度は、搬送機62上の高温ガラス容器64の横方向オフセットを制御する。
【0032】
[0038]縦方向位置110の高温ガラス容器64は、縦方向位置110において縦方向および横方向のどちらも中心(x=0、y=0)である正しい位置にある、7つの高温ガラス容器64のうちの唯一のものである。縦方向位置112の高温ガラス容器64は、あるべき場所より前にあり(x=+2、y=0)、縦方向位置114の高温ガラス容器64は、あるべき場所より後ろにあり(x=−2、y=0)、縦方向位置116の高温ガラス容器64は、あるべき場所から中心線を越えており(x=0、y=+2)、縦方向位置118の高温ガラス容器64は、あるべき場所から中心線より後方にあり(x=0、y=−2)、縦方向位置120の高温ガラス容器64は、あるべき場所より前にあり、あるべき場所から中心線を越えており(x=+2、y=+2)、縦方向位置122の高温ガラス容器64は、あるべき場所より後ろにあり、あるべき場所から中心線より後方にある(x=−2、y=−2)。
【0033】
[0039]以上に概説した問題に対処するのに、図5に示す、モデルに基づく制御システムを使用することができる。このシステムは、内部モデル制御パラダイム(制御システム文献において呼ばれる)に従い、押出機予測モデル130および押出機逆モデル132のどちらも使用する。押出機パラメータの変化に対するガラス容器の配置の予想される応答を計算するのに、押出機予測モデル130が使用される。押出機逆モデル132は、所望のガラス容器配置の近似をもたらす一組の押出機パラメータを計算する。
【0034】
[0040]図5に示す閉ループ制御は、以下のように動作する。容器配置設定点134は、押出機逆モデル132に対する入力である。次に、押出機逆モデル132は、所望のガラス容器配置をほぼ達成するはずである一組の押出機パラメータ136を計算する。次に、押出機パラメータ136は、実際の押出機138に適用される。このことは、搬送機上への容器実配置140(特定のX、Yガラス容器位置)をもたらす。
【0035】
[0041]容器実配置140は、出力として容器配置測定値144(測定されたX、Yガラス容器位置)をもたらす、容器位置測定システム142によりもたらされる。容器位置測定システム142は、欧州特許出願公開第2336740(A1)号、米国特許出願公開第2011−0141264(A1)号、および米国特許出願公開第2011/0141265(A1)号に記述され、これらすべては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。押出機パラメータ136は、搬送機上の容器配置予測値146(予測されるX、Yガラス容器位置)を計算する、押出機予測モデル130にも適用される。
【0036】
[0042]容器配置予測値146は、加算器148により容器配置測定値144から差し引かれ、モデリング誤差信号150を生成する。プロセスのモデルが完全であれば、モデリング誤差信号150はゼロになるであろう。しかし、完全には考慮に入れることができない多くの実要素のために、モデリング誤差信号150は通常、非ゼロになる。モデリング誤差信号150を説明すれば、加算器152が、容器配置設定点154からモデリング誤差信号150を差し引き、修正設定点156を生成する。モデリング誤差信号150のために、容器配置設定点154の現在値が極めて大きい応答をもたらすとき、設定点は、それに応じて修正され、より小さい応答を引き起こし、または逆も起こることが理解されよう。
【0037】
[0043]高周波数モデリング誤差に対するロバスト性をもたらし、不要な高周波数ノイズに対する応答を避けるのに、例えば移動平均値などの修正設定点156を低域通過フィルタ158に通過させ、フィルタリングされた容器配置修正設定点134を生成し、したがって、制御ループを完了する。制御システム全体に関して、図5に示す、多重ループ、一機械部分あたりのループ、同じ構造および動作を有する各ループが実施されるであろう。
【0038】
[0044]図5に示すシステムの好ましい実施形態は、
z=Pu 式1
を有する押出プロセスの線形摂動モデルを使用する。ここで、zは容器配置位置摂動ベクトルであり、Pは感度係数行列であり、uは押出機パラメータ調整値ベクトルである。行列Pは、実際の押出機上で一組の試験を行うことにより経験的に決定することができ、入力パラメータuが変化し、得られる摂動zが記録される。あるいは、十分に正確なシミュレーションモデルが利用可能であるとき、モデルを線形化するシミュレーションモデルを使用して、数値的に「実験」を行うことができる。いずれにせよ、回帰手法を使用して、得られるデータは、式1の形の式に当てはめることができる。3つの空洞部を有する押出機に関して、uは、搬送機上の容器の3つのx座標および3つのy座標を与える6成分ベクトルとなる。
【0039】
[0045]次に、押出機逆モデル132は、ムーア・ペンローズ擬似逆行列(A generalized inverse for matrices、Roger Penrose、Proceedings of the Cambridge Philosophical Society,51、406〜413頁、1955年)を使用して以下の式を得ることができる。
u=Pz 式2
ここで、uは押出機パラメータ調整値ベクトルであり、zは容器配置位置摂動ベクトルであり、Pはムーア・ペンローズ擬似逆行列である。ムーア・ペンローズ擬似逆行列の特性は、特にこの用途に適している。利用可能な調整入力(ベクトルuの成分)の数が容器配置座標の数よりも少ないとき、通常、任意の組の容器配置位置を達成することができない。式2の公式は、一組の入力uをもたらし、入力uは、所望の値にできる限り近い(最小2乗誤差の意味で)出力zをもたらす。あるいは、所望の位置よりも多くの調整可能なパラメータが存在するとき、複数の可能な解(uの値)が存在する。この場合、ムーア・ペンローズ擬似逆行列は、最小の大きさを有する一組の入力uをもたらす、望ましい特性を有する。
【0040】
[0046]上述の手法のどんな実施形態でも、押出機パラメータ調整値は、任意に大きくすることができず、適当な限界値を適用しなければならないことが理解されよう。そうした限界値を提供する単純な手法が、図6に示され、それは図5のシステムと同様であり、同じ参照番号を使用するが、2つの追加成分を有する。押出機パラメータ136は、選択された最大および最小限界値を有する信号クリップブロック160に供給される。信号が許容最小値または最大値を上回り、それにより、押出機138および押出機予測モデル130に供給される出力制限信号162を生成するとき、信号クリップブロック160は、信号の必要なクリップをもたらす。同じ出力制限信号162が押出機138および押出機予測モデル130のどちらにも適用されるので、モデルは、入力がクリップされ、入力信号のクリップがどんな追加のモデリング誤差も発生させないことを「知っている」ことに留意されたい。
【0041】
[0047]押出機入力に限界値を適用する別の代替的な手法が、図7に示され、それも図5のシステムと同様であり、同じ参照番号を使用するが、図5の押出機逆モデル132を別の要素に置き換える。この手法は、より多くの計算を要するが、優れた性能をもたらし、したがって、制御システムハードウェアが必要な計算を実時間で行う能力を有するときは好ましい。図7に示す手法において、限界値が直接考慮に入れられ、図5の押出機逆モデル132およびそのムーア・ペンローズ擬似逆行列の代わりに使用されるオンライン制約付最小2乗オプティマイザ170によりオンライン制約付最適化が行われる。具体的には、以下の問題を解くのに、オンライン制約付最小2乗オプティマイザ170により、制約付最小2乗最適化がオンラインで行われる。
min≦u≦umaxの範囲のuにおいて
(zdesired−Pu)の大きさを最小化する 式3
[0048]上述の線形モデルの使用は、その相対的な単純性の点で有利であるが、本明細書に教示する手法は、線形モデルの使用に限定されないことに留意されたい。したがって、より複雑な(正確である可能性が高い)非線形モデルも使用することができる。この場合、式3で行われる最適化は、以下のより一般的な形になる。
min≦u≦umaxの範囲のuにおいて
(zdesired−z(u))の大きさを最小化する 式4
ここで、z(u)は押出機調整値uと、容器位置zとの間の非線形の関数関係である。その際、非線形の制約付最適化を行う必要がある。実時間設定において実際に適用することができる可能性がある、高信頼高速解アルゴリズムが利用可能である。
【0042】
[0049]ここまで記述した閉ループ容器配置問題全体の1つの重要な特別の部分問題に留意することが重要である。この特別の部分問題は、各区画から出て来る一群のガラス容器に搬送機(x座標)に沿ってちょうど等しい間隔(または他の所望の間隔)をもたらす問題である。所与の区画(区画のすべての空洞部)からの一群のガラス容器の搬送機に沿った配置は、容器押出イベント時刻の開始を単純に進ませ、または遅らせることにより、動かすことができることがわかる。
【0043】
[0050]この区画間隔のみが制御装置により補正されることになるとき、図8に示す制御構造を使用することができる。この構成では、測定システム142は、搬送機に沿ったガラス容器縦方向またはX実容器位置180の原測定182を行う。データ分析ブロック184は、所与の区画に対応する容器の各群の重心X位置186を計算する。重心X位置186は、加算器188により所望のX設定点値190と比較され、X間隔は、区画間隔誤差信号192を生成する。例えば比例・積分・微分(「PID」)タイプとすることができる、交点間隔制御装置194は、押出機138に次に適用される、改善された押出イベントの開始時刻(または360度タイミングドラム上の押出イベントの開始角度196)を計算し、押出動作およびタイミング198により、押出プロセス200が起こり、実容器位置180をもたらし、したがって、ループを完了する。
【0044】
[0051]搬送機に沿った各区画からのガラス容器の群の配置を調整するのに上述の比較的単純な手法の利用可能性がもたらされれば、図9に示す制御などの全体的制御を行うことが有利である可能性がある。その中に示すように、データ分析ブロック184は、区画からの容器の各群の区画平均X位置210、ならびに容器XおよびY実位置情報212のどちらも計算する。各区画内のx−y位置を調整する、より複雑なジョブは、図5〜7に示すタイプの内部モデル制御装置を有する内部区画制御装置214内で行うことができるが、調整可能入力として押出開始タイミングを含まない。容器配置設定点154、ならびに容器XおよびY実位置情報212が、押出機カムパラメータ216を生成する内部区画制御装置214にもたらされる。
【0045】
[0052]押出開始タイミングは、図8に示す論理を使用することができる交点(間隔)制御装置218内で制御される。所望のX設定点値190および区画平均X位置210が、押出開始角度220を生成する交点制御装置218に供給される。押出機カムパラメータ216および押出開始角度220のどちらも、押出機138に供給され、押出機138を動作させる。図9に示すシステムの他の部分については、図8に示すシステムと同じである。
【0046】
[0053]最後に、本明細書に記述したモデルに基づく手法では、プロセスの十分に正確なモデルを有することが重要であることに留意されたい。適当な高忠実シミュレーション/分析モデルが利用できないとき、必要に応じてオンラインで必要なモデルを構築することができる。この場合、種々の利用可能な入力に対して小さい摂動を自動的に与えるシステムが適用され、自動計算が行われ、得られたデータに経験モデルを当てはめる。そうした手法は、例えば、新しいジョブが最初に開始されるとき、またはプロセスが正常に動作している間、別個の学習モードに適用することができる。後者の場合には、摂動は、プロセスを乱さないように十分小さい値に制限しなければならない。
【0047】
[0054]上述の本発明の閉ループ搬送機制御システムを、その特定の実施形態および用途に関して示し、記述してきたが、それは、例示および説明のために提供され、網羅的なものではなく、または本発明を開示された特定の実施形態および用途に限定するものではない。本発明の技術的思想または範囲から逸脱することなく、本明細書に記述した発明に対する、いくつかの変更、修正、変形、または改変を行うことができることは、当業者には明白であろう。特定の実施形態および用途は、本発明の原理およびその実際の用途の最良の例示を与えるように選択および記述され、それにより、当業者は、様々な実施形態において、および企図された特定の使用に合う様々な修正と共に本発明を使用することができる。したがって、特許請求の範囲が公平、合法的、かつ公正に与えられる範囲に従って解釈されるとき、そうした変更、修正、変形、および改変はすべて、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内にあることがわかるはずである。
【符号の説明】
【0048】
30 搬送機
32 高温ガラス容器
34 口板
36 口板
38 口板
40 口板
42 押出機
44 押出機
46 押出機
48 押出機
60 I.S.機械
62 搬送機
64 高温ガラス容器
66 カメラモジュール
68 カメラモジュール
70 制御ユニット
72 接続部
74 接続部
76 ユーザインタフェースモジュール
78 接続部
80 ガラス容器拒絶機構
82 接続部
84 I.S.機械制御ユニット
86 接続部
88 接続部
100 画像
102 単一の高温ガラス容器画像フレーム
104 単一の高温ガラス容器画像
110 縦方向位置
112 縦方向位置
114 縦方向位置
116 縦方向位置
118 縦方向位置
120 縦方向位置
122 縦方向位置
130 押出機予測モデル
132 押出機逆モデル
134 容器配置設定点
136 押出機パラメータ
138 押出機
140 X、Y容器位置
142 測定システム
144 X、Y容器位置測定値
146 X、Y容器位置予測値
148 加算器
150 モデリング誤差
152 加算器
154 X、Y設定点
156 修正設定点
158 低域通過フィルタ
160 最大限界値、最小限界値
162 出力制限信号
170 オンライン制約付最小値2乗オプティマイザ
180 容器実位置
182 原測定
184 データ分析
186 区画重心X
188 加算器
190 X間隔設定点
192 X間隔誤差
194 交点間隔制御装置
196 押出開始角度
198 押出運動およびタイミング
200 押出プロセス
210 区画平均X
212 容器位置X、Y
214 内部区画制御装置
216 押出機カムパラメータ
218 交点間隔制御装置
220 押出開始角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
I.S.機械により形成されるガラス容器を搬送機上に正しく配置するシステムであって、
ガラス容器を口板から搬送機に前記搬送機に移す押出機機構と、
前記押出機機構により前記搬送機上に移されたガラス容器の実位置を示すガラス容器配置測定信号をもたらすガラス容器配置測定システムと、
前記ガラス容器配置測定信号と、所望のガラス容器配置信号とを比較し、ガラス容器配置誤差信号を生成する装置と、
前記ガラス容器配置誤差信号を軽減させるように、前記ガラス容器配置誤差信号を使用し、修正押出機パラメータをもたらし、前記押出機機構の動作を変化させる制御システムとを含む、I.S.機械により形成されるガラス容器を搬送機上に正しく配置するシステム。
【請求項2】
前記押出機機構は、押出機腕部および指組立体を含み、前記押出機機構は、前記押出機機構の前記動作のタイミングと、前記押出機機構が高温ガラス容器を搬送機上に配置するときの、前記押出機腕部の角度位置と、前記押出機腕部に対する前記指組立体の角度位置とを変化させることにより、前記口板から前記搬送機に移されるガラス容器の位置を調整するように配置および構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ガラス容器配置測定システムは、高温ガラス容器が前記I.S.機械から前記搬送機上に搬送されるとき、前記高温ガラス容器が形成された後で、前記高温ガラス容器が冷却される前に前記高温ガラス容器により放射される放射を監視するように配置および構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ガラス容器配置測定システムは、
前記高温ガラス容器が前記I.S.機械から搬送される前記搬送機の反対側にあり、前記搬送機に対して様々な角度で前記I.S.機械の後ろに配置される第1および第2の画像デバイスを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ガラス容器配置誤差信号は、前記制御システムにより使用される前に低域通過フィルタを通過する、請求項1に記載のシステム
【請求項6】
前記修正押出機パラメータが許容最小値または最大値を上回るとき、前記修正押出機パラメータをクリップする、事前選択された最大限界値および最小限界値を有する信号クリップブロックに前記修正押出機パラメータが供給される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記押出機パラメータの変化に対する前記ガラス容器の配置の予想される応答を計算し、ガラス容器配置予測信号をもたらす押出機予測モデルモジュール
をさらに含み、
前記ガラス容器配置予測信号は、前記ガラス容器配置測定信号が前記所望のガラス容器配置信号と比較され、前記ガラス容器配置誤差信号を生成する前に、前記ガラス容器配置測定信号から差し引かれる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算する、押出機逆モデルをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算するのに、
以下の問題、
min≦u≦umaxの範囲のuにおいて
(zdesired−Pu)の大きさを最小化する
(ここで、zは容器配置位置摂動ベクトルであり、Pは感度係数行列であり、uは押出機パラメータ調整値ベクトルである)
を解くオンライン制約付最小2乗オプティマイザをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算するのに、
以下の問題、
min≦u≦umaxの範囲のuにおいて
(zdesired−z(u))の大きさを最小化する
(ここで、zは容器配置位置摂動ベクトルであり、z(u)は前記押出機調整値uと、容器位置zとの間の非線形の関数関係であり、uは押出機パラメータ調整値ベクトルである)
を解くオンライン制約付最小2乗オプティマイザをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記所望のガラス容器配置信号は、所望のガラス容器縦方向配置信号および所望のガラス容器横方向配置信号を含み、前記ガラス容器配置測定信号は、ガラス容器縦方向配置測定信号およびガラス容器横方向配置測定信号を含み、前記制御システムは、
前記所望のガラス容器縦方向配置信号と、前記ガラス容器縦方向配置測定信号との間の差が軽減されるように、前記所望のガラス容器縦方向配置信号および前記ガラス容器縦方向配置測定信号を使用し、修正縦方向押出機パラメータをもたらし、前記押出機機構の前記動作を変化させる、第1の制御装置と、
前記所望のガラス容器横方向配置信号と、前記ガラス容器横方向配置測定信号との間の差が軽減されるように、前記所望のガラス容器横方向配置信号および前記ガラス容器横方向配置測定信号を使用し、修正横方向押出機パラメータをもたらし、前記押出機機構の前記動作を変化させる、第2の制御装置とを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の制御装置は、前記所望のガラス容器縦方向配置信号と、前記ガラス容器縦方向配置測定信号との間の差がさらに軽減されるように、前記所望のガラス容器縦方向配置信号および前記ガラス容器縦方向配置測定信号をさらに使用し、修正縦方向押出機パラメータをもたらし、前記押出機機構の前記動作を変化させる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ガラス容器配置測定信号から、前記ガラス容器縦方向配置測定信号および前記ガラス容器横方向配置測定信号を生成するデータ分析ブロックをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
押出機機構を用いて、I.S.機械により形成されるガラス容器を搬送機上に正しく配置する方法であって、
前記押出機機構により前記搬送機上に移されたガラス容器の実位置を示すガラス容器配置測定信号をもたらすステップと、
所望のガラス容器配置信号をもたらすステップと、
前記ガラス容器配置測定信号と、所望のガラス容器配置信号とを比較し、ガラス容器配置誤差信号を生成するステップと、
前記ガラス容器配置誤差信号を軽減させるように、前記ガラス容器配置誤差信号を使用し、修正押出機パラメータをもたらし、前記押出機機構の動作を変化させるステップと
を含む、押出機機構を用いて、I.S.機械により形成されるガラス容器を搬送機上に正しく配置する方法。
【請求項15】
前記押出機機構は、押出機腕部および指組立体を含み、前記押出機機構の前記動作は、前記押出機機構の前記動作のタイミングと、前記押出機機構が高温ガラス容器を搬送機上に配置するときの、前記押出機腕部の角度位置と、前記押出機腕部に対する前記指組立体の角度位置とを変化させることにより、前記口板から前記搬送機に移されるガラス容器の位置を調整するように動作する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ガラス容器配置測定信号をもたらす前記ステップは、高温ガラス容器が前記I.S.機械から前記搬送機上に搬送されるとき、前記高温ガラス容器が形成された後で、前記高温ガラス容器が冷却される前に前記高温ガラス容器により放射される放射を監視するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記監視するステップは、前記高温ガラス容器が前記I.S.機械から搬送される前記搬送機の反対側にあり、前記搬送機に対して様々な角度で前記I.S.機械の後ろに第1および第2の画像デバイスを配置するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ガラス容器配置誤差信号を、前記使用するステップの前に低域通過フィルタに通過させるステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記修正押出機パラメータが許容最小値または最大値を上回るとき、前記修正押出機パラメータをクリップする、事前選択された最大限界値および最小限界値を有する信号クリップブロックに前記修正押出機パラメータを供給するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記押出機パラメータの変化に対する前記ガラス容器の配置の予想される応答を計算し、ガラス容器配置予測信号をもたらすステップと、
前記ガラス容器配置測定信号が前記所望のガラス容器配置信号と比較され、前記ガラス容器配置誤差信号を生成する前に、前記ガラス容器配置測定信号から前記ガラス容器配置予測信号を差し引くステップとをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
押出機逆モデルを用いて、前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算するのに、
以下の問題、
min≦u≦umaxの範囲のuにおいて
(zdesired−Pu)の大きさを最小化する
(ここで、zは容器配置位置摂動ベクトルであり、Pは感度係数行列であり、uは押出機パラメータ調整値ベクトルである)
を解くオンライン制約付最小2乗オプティマイザを用いて、前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算するのに、
以下の問題、
min≦u≦umaxの範囲のuにおいて
(zdesired−z(u))の大きさを最小化する
(ここで、zは容器配置位置摂動ベクトルであり、z(u)は前記押出機調整値uと、容器位置zとの間の非線形の関数関係であり、uは押出機パラメータ調整値ベクトルである)
を解くオンライン制約付最小2乗オプティマイザを用いて、前記所望のガラス容器配置の近似をもたらす前記修正押出機パラメータを計算するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記所望のガラス容器配置信号は、所望のガラス容器縦方向配置信号および所望のガラス容器横方向配置信号を含み、前記ガラス容器配置測定信号は、ガラス容器縦方向配置測定信号およびガラス容器横方向配置測定信号を含み、前記使用するステップは、
前記所望のガラス容器縦方向配置信号と、前記ガラス容器縦方向配置測定信号との間の差が軽減されるように、前記所望のガラス容器縦方向配置信号および前記ガラス容器縦方向配置測定信号を使用し、修正縦方向押出機パラメータをもたらし、前記押出機機構の前記動作を変化させるステップと、
前記所望のガラス容器横方向配置信号と、前記ガラス容器横方向配置測定信号との間の差が軽減されるように、前記所望のガラス容器横方向配置信号および前記ガラス容器横方向配置測定信号を使用し、修正横方向押出機パラメータをもたらし、前記押出機機構の前記動作を変化させるステップとを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記ガラス容器配置測定信号から、前記ガラス容器縦方向配置測定信号および前記ガラス容器横方向配置測定信号を生成するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−180267(P2012−180267A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−37066(P2012−37066)
【出願日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)
【Fターム(参考)】