携帯型消費熱量測定装置
【課題】本発明は、ユーザーの消費熱量を算出するための装置に関する。
【解決手段】本発明は、ユーザーの動きをより正確に把握できるのみならず、呼吸量までも把握できるようにすることによって、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して呼吸信号を獲得及び出力する呼吸測定装置と、ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した加速度信号を獲得及び出力する複数の動き感知装置と、上記加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し上記呼吸信号を分析して運動強度を把握し上記ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を算出する制御部とを含むことができる。
【解決手段】本発明は、ユーザーの動きをより正確に把握できるのみならず、呼吸量までも把握できるようにすることによって、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して呼吸信号を獲得及び出力する呼吸測定装置と、ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した加速度信号を獲得及び出力する複数の動き感知装置と、上記加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し上記呼吸信号を分析して運動強度を把握し上記ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を算出する制御部とを含むことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーの消費熱量(消費カロリー、消耗熱量)を算出するための装置に関する。より詳細には、ユーザーの動きをより正確に把握できるのみならず、呼吸量までも把握できるようにすることによって、消費熱量をより正確に測定できるようにする携帯型消費熱量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユビキタス(Ubiquitous)という技術が実生活に適用されるにつれて、現在ではいつでもどこでも必要な仕事ができるようになり、それと相まって、我々の健康測定及び管理も、ユビキタスヘルスケア(Ubiquitous Health Care)という分野で多くの発展が成し遂げられている。
【0003】
しかしながら、ユビキタスヘルスケアは、多様な分野で多くの発展がなされているものの、人の消費熱量をより正確に測定するという課題は依然として残されている。
【0004】
これまで、加速度センサーを利用してユーザーの動きを測定することで、消費熱量を算出しようとする多くの試みがあったが、このような方法を通じて正確度を高めることには限界があり、特に加速度センサーのみを利用すること自体が、その限界をさらに明らかにする実情であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】アメリカ特許公開公報2009-0240113号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ユーザーの動きを3次元的に把握できるようにすることによって、測定の正確性を向上させることができる携帯型消費熱量測定装置を提供することを目的とする。
【0007】
さらに、ユーザーの呼吸量を測定できるようにする呼吸測定センサーを新たに提案し、この呼吸測定センサーと加速度センサーとを共に利用してユーザーの消費熱量を算出するようにすることによって、測定の正確性をさらに増大させることができる携帯型消費熱量測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る携帯型消費熱量測定装置は、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して呼吸信号を獲得及び出力する呼吸測定装置と、ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した加速度信号を獲得及び出力する複数の動き感知装置と、上記加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し、上記呼吸信号を分析して運動強度を把握し、上記ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を算出する制御部とを含む。
【0009】
上記装置は、ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上を測定する一つ以上の温度センサーをさらに含むことができる。
【0010】
上記制御部は、上記動きの量及び動きのパターンと上記運動強度以外に、ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上をさらに考慮して、消費熱量を算出することができる。
【0011】
上記呼吸測定装置は、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定する呼吸測定センサーと、当該呼吸測定センサーで測定された空気量から呼吸量を算出し、当該呼吸量を上記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部とを含むことができる。
【0012】
上記呼吸測定センサーは、ユーザーの鼻を覆うように形成された鼻カバーを備える眼鏡フレームと、当該鼻カバーに取り付けられ、ユーザーの鼻から吸入又は排出される空気量に応じた信号を生成する信号生成装置とを含むことができる。
【0013】
上記信号生成装置は、吸気通路が形成された胴体と、当該吸気通路を介して吸入される吸気により回転されるように当該吸気通路内に取り付けられたプロペラと、当該プロペラの回転による交代磁場に沿って交流信号を生成するように上記吸気通路の内側面に取り付けられた複数のコイルとを含むことができる。
【0014】
上記胴体は、上記吸気通路と、当該吸気通路を内部に収容する呼気通路と、上記吸気通路内に取り付けられ、吸気時のみに開放される吸入バルブ板と、上記呼気通路内に取り付けられ、呼気時のみに開放される排出バルブ板と、上記吸気通路を上記呼気通路内部に固定させ上記プロペラの位置を保持するフレームとを含むことができる。
【0015】
上記呼吸測定センサーは、上記眼鏡フレームから取り外された形態、又は上記鼻カバーの下方に位置するように上記眼鏡フレームに取り付けられた形態に具現化されるマウスピースをさらに含むことができる。
【0016】
上記マウスピースは、上記ユーザーの口腔内温度を測定するための温度センサーを内蔵することができる。
【0017】
上記信号処理部は、入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、当該デジタル信号の発生パターンを分析して呼吸量を算出する演算部と、上記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースとを含むことができる。
【0018】
上記信号処理部は、上記演算部の出力を格納するメモリーと、上記信号処理装置の駆動に必要な電源を提供し、上記呼吸測定センサーから提供される交流信号を利用して上記電源を充電する電源部とをさらに含むことができる。
【0019】
上記複数の動き感知装置のそれぞれは、身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を獲得する3軸加速度センサーと、当該3軸加速度センサーから獲得された動きの大きさ及び動きの方向を上記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部とを含むことができる。
【0020】
上記信号処理部は、入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、当該デジタル信号の発生パターンを分析して動きの量を算出する演算部と、上記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースと、上記演算部の出力を格納するメモリーとを含むことができる。
【0021】
上記複数の動き感知装置のそれぞれは、皮膚温度を測定する温度センサー及び外部温度を測定する温度センサーのうちの一つ以上を内蔵することができる。
【0022】
上記制御部は、消費熱量の算出時において、上記呼吸測定装置と上記複数の動き感知装置から獲得される信号の比重を調節しながら消費熱量を算出することができる。
【0023】
上記呼吸測定装置及び上記複数の動き感知装置をドッキングステーションに結合させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る携帯型消費熱量測定装置によれば、ユーザーの3次元的な動きを測定できる代表的な箇所に取り付けられた3軸加速度センサーによってユーザーの動きをより正確に認識できるようにするのみならず、呼吸を測定する機器をさらに取り付けることで運動強度を把握できるようにすることによって、より正確な消費熱量を算出することができる。
【0025】
さらに、本発明に係る携帯型消費熱量測定装置によれば、活動時のみならず平常時の消費熱量及び呼吸も測定することができるため、呼吸関連疾患者の疾病監視等のように、発明の適用分野をさらに多様に拡大させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯型消費熱量測定装置を示す図面である。
【図2】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置及び複数の動き感知装置の取り付け例を示す図面である。
【図3】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置を示す図面である。
【図4a】本発明の実施形態に係る呼吸測定センサーの外観を示す図面である。
【図4b】本発明の実施形態に係る呼吸測定センサーの外観を示す図面である。
【図5】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置の呼吸量導出方法を説明するための図面である。
【図6a】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置の呼吸測定センサーの構造を説明するための図面である。
【図6b】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置の呼吸測定センサーの構造を説明するための図面である。
【図7】本発明の一実施形態に係る加速度センサーを示す図面である。
【図8】本発明の一実施形態に係る加速度信号を示す図面である。
【図9】本発明の一実施形態に係るドッキングステーションを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施形態を有することができるため、本願では、特定実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。
【0028】
しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変換、均等物及び代替物を含むものとして理解されるべきである。
【0029】
「第1」、「第2」等の用語は、多様な構成要素を説明するのに用いることができるが、当該構成要素は上記用語により限定されるものではない。上記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに用いられる。例えば、本発明の権利範囲内で第1の構成要素は第2の構成要素と命名することができ、同様に第2の構成要素も第1の構成要素と命名することができる。「及び」/「又は」という用語は、複数の関連ある記載項目の組み合わせ又は複数の関連ある記載項目のうちのいずれかの項目を含む。
【0030】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」又は「接続」されていると記載された時には、その他の構成要素に直接的に連結又は接続されているということもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されるべきであろう。これに反し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」又は「直接接続」されていると記載された時には、中間に他の構成要素が存在しないと理解されるべきであろう。
【0031】
本願において使用された用語は、ただ特定実施形態を説明するために用いられたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明らかに表現しない限り、複数の表現を含む。本願において、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在を指定するものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0032】
その他に定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含んでここで用いられる全用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば一般的に理解されるものと同様の意味を有する。一般的に用いられ辞書などに定義されている用語は、関連技術の文脈上の意味と同様の意味を有するものと解釈されるべきであり、本願で明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味に解釈しない。
【0033】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態についてより詳細に説明する。本発明を説明することにおいて、全体的な理解を容易にするために、図面上の同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯型消費熱量測定装置を示す図面である。
【0035】
図1を参照すると、上記携帯型消費熱量測定装置は、ユーザーにより携帯可能な形態に具現化され、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203と制御部300などを含むことができ、必要に応じて複数の温度センサー501〜503をさらに含むこともできる。
【0036】
以下では、各構成要素の機能をより詳細に説明する。
【0037】
呼吸測定装置100は、ユーザーの鼻を覆ったり鼻孔に挿入される形態に具現化されて、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定することによって、ユーザーの呼吸量を算出する。
【0038】
複数の動き感知装置201〜203は、ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した複数の加速度信号を生成及び出力する。この際、各動き感知装置201〜203は、ユーザーの3次元的な動きをより正確且つ容易に感知できるように、ユーザーの3次元的な動きを代表する身体部位(即ち、ユーザーの動きに応じて動き感知装置201〜203の信号値が最も大きく頻繁に変化する身体部位)に取り付けられる。これによって、ユーザーが動くたびに、複数の動き感知装置201〜203のそれぞれは、それが取り付けられた身体部位の動きの大きさ及び動きの方向に応じた信号値を有する加速度信号を発生して出力する。
【0039】
但し、本発明においては、説明の便宜のため、図2に示されるように、ユーザーの3次元的な動きを代表する身体部位を手首、足首及び腰と決め、これら身体部位に動き感知装置201〜203がそれぞれ取り付けられるものと仮定することにする。また、手首、腰及び足首にそれぞれ取り付けられる加速度センサーを、第1の動き感知装置201、第2の動き感知装置202及び第3の動き感知装置203と称する。
【0040】
これらの動き感知装置201〜203は、ユーザーの要求及び好み、並びに取り付けられる身体部位を考慮して、時計型、ベルト型、万歩計(登録商標)型等のような多様な形態に具現化することができる。
【0041】
一つ以上の温度センサー501〜503は、ユーザーの皮膚体温、口腔内体温及び外部温度のうちの一つ以上を測定して、温度信号を生成及び出力する。
【0042】
このような温度センサー501〜503も多様な身体部位に取り付けることができ、例えば、ユーザーの手首、腰及び足首のうちの一つ以上に取り付けられてユーザーの皮膚体温と外部温度とを測定することができる。さらに、ユーザーの口腔内に取り付けられてユーザーの口腔内体温を測定することもできる。なお、各温度センサー501〜503は、独立した装置として具現化することができるが、動き感知装置201〜203又は呼吸測定装置100に内蔵された形態にも具現化することができる。
【0043】
但し、本発明では、説明の便宜のため、図2に示されるように、第1の動き感知装置201に内蔵されてユーザーの手首の皮膚体温及び外部温度を測定する温度センサーを第1及び第2の温度センサー501、502、呼吸測定装置100に内蔵されてユーザーの口腔内体温を測定する温度センサーを第3の温度センサー503と称する。
【0044】
制御部300は、まず、複数の動き感知装置201〜203から提供される加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し、呼吸測定装置100の呼吸量を分析して運動強度を把握する。その後、把握されたユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して、ユーザーの消費熱量を算出する。また、必要な場合には、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度のみならず、温度センサー501〜503で測定されるユーザーの皮膚体温、口腔内体温及び外部温度なども共に考慮して、ユーザーの消費熱量を算出する。
【0045】
このため、制御部300は、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203と一つ以上の温度センサー501〜503とのインタフェーシングを行う第1のインタフェース部310と、複数の動き感知装置201〜203及び呼吸測定装置100から獲得された信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを把握し(又は、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度と皮膚体温、口腔内体温及び外部温度などを共に考慮して)ユーザーの消費熱量(消耗熱量)を計算する消費熱量(消耗熱量)計算部320と、制御部300の動作結果(特に、消費熱量計算部320の計算結果)をディスプレイしたり制御部300を制御するための各種情報(例えば、ユーザーの身体情報、活動形態など)を獲得する操作/表示部330とを含むことができる。さらに、制御部300は、消費熱量計算部320で把握された動きのパターンを操作/表示部330にディスプレイして、ユーザーから、消費熱量計算部320で把握された動きのパターンが正しいか否かの確認を受けた後、それを基にする消費熱量を計算することもできる。
【0046】
本発明に係る消費熱量計算部320は、複数の動き感知装置201〜203から、腕、足及び胴の動きの大きさ及び動きの方向に応じた信号値を有する三つの加速度信号を獲得し、これを分析して時間別に動きが発生する身体部位及び当該身体部位の動きの量を算出した後、それを継続してトラッキング(tracking)することによって、ユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握することができる。その後、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を最終計算するが、この際、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度の比重は、動きのパターンの種類、外部温度などを考慮して変更することができる。
【0047】
さらに、消費熱量計算部320は、計算の正確性を増大させるために、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度以外に、一つ以上の温度センサー501〜503で測定された皮膚体温、口腔内体温及び外部温度なども共に考慮して、消費熱量を計算するようにすることができる。即ち、口腔内体温と体表面との温度差を利用して動きの発生時の体温変化を測定し、外部温度を考慮して寒い若しくは暑いところで活動する場合の熱量消費を共に推定することもできる。
【0048】
さらには、制御部300は、PC、携帯電話、ノートパソコン等の各種電子機器400とのインタフェーシングを行う第2のインタフェース部340をさらに含むことができる。これによって、電子機器400は、第2のインタフェース部340を介して携帯型消費熱量測定装置から生成された情報の提供を受け、それを基に肥満管理、運動管理、疾病管理などに必要な付加情報を生成したり外部サーバに伝送する等の多様な動作を行うことができるようになる。
【0049】
このような携帯型消費熱量測定装置によれば、歩き、走り、階段のぼり等の基本的な運動に加えて、サッカー、バスケットボール等の球技運動の測定も可能となるであろう。さらに、座って休む、後片付け等の日常生活による動きのパターン及び座って仕事をする等の様々な動きのパターンに対する分析が可能となるであろう。
【0050】
なお、運動中の運動強度は、加速度信号の大きさ及び呼吸信号の強さなどからその情報が得られ、筋力運動のように動きは殆どないが運動量は大きい場合などに対しても消費熱量を算出できるようにする。つまり、ユーザーの動きの種類により、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203から獲得される信号の比重を調節しながら(即ち、ユーザーの動きの量、動きのパターン、運動強度、皮膚体温、口腔内体温及び外部温度等の比重を調節しながら)、消費熱量を算出することができる。
【0051】
例えば、筋力運動等の静的な状態で熱量消費が生じる場合、ユーザーの動きの量及び動きのパターンのみの分析だと誤差が大きくなることがあるため、この時は、呼吸測定装置の信号と温度センサーの信号にさらに比重を置いて分析して消費熱量を求めるようにすることによって、誤差を減らすことができる。
【0052】
図3は、本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置を示す図面である。
【0053】
図3を参照すると、上記呼吸測定装置100は、呼吸測定センサー110と、信号処理部130とを含むことができ、必要に応じて口腔内温度を測定するための第3の温度センサー503をさらに内蔵することができる。
【0054】
呼吸測定センサー110は、図4a又は図4bのような形態に具現化されることで、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して信号処理部130に通報する。
【0055】
信号処理部130は、呼吸測定センサー110で測定された空気量から呼吸量を算出し、呼吸量と口腔内体温を制御部300が認識可能な信号形態に変換して制御部300に提供する。
【0056】
このため、信号処理部130は、呼吸測定センサー110及び第3の温度センサー503から入力される信号を電圧に変換した後、フィルタリング及び増幅して信号の特性を向上させるフィルター部131と、フィルター部131の出力信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換部132と、アナログ/デジタル変換部132の出力信号の発生パターンを分析して呼吸量を演算する演算部133と、演算部133の出力を格納するメモリー134と、制御部300とのインタフェーシングを行って演算部133の出力又はメモリー134に格納された情報を制御部300に提供する外部インタフェース135と、信号処理部130の駆動に必要な電源を提供する電源部136とを含むことができる。
【0057】
この際、電源部136は、呼吸測定センサー110から発生された誘導電流を利用して電源を充電することによって、呼吸測定装置100の使用期間を増やすことができる。つまり、呼吸測定センサー110から発生された誘導電流を集めて電源として利用することによって、バッテリーの駆動時間を増やしたり、バッテリーを充電するようにできる。
【0058】
演算部133は、呼吸測定センサー110から入力される信号の波形を分析して、呼吸区間と呼吸に関連された各種情報とを導出することができる。
【0059】
例えば、図5に示されるように、演算部133においては、誘導電流が発生する区間を吸気発生区間に、誘導電流が発生しない区間を呼気発生区間に区分し、吸気と呼気の発生回数から呼吸回数を導出し、吸気のピーク発生回数から呼吸量を導出することができる。
【0060】
図4a及び図4bは、本発明の実施形態に係る呼吸測定センサーの外観を示す図面である。
【0061】
上記呼吸測定センサー110は、図4aに示されるように、鼻を覆うように形成された鼻カバーを備える眼鏡形態に具現化することができ、より詳細には、人の鼻を覆うように形成された鼻カバー112を備える眼鏡フレーム111と、鼻カバー112に取り付けられ、人の鼻から吸入又は排出される空気量に応じた値を有する信号を生成する信号生成装置113とからなることができる。
【0062】
さらに、図4bに示されるように、呼吸測定センサー110は、鼻カバー112にマウスピース115が連結された形態に具現化され、マウスピース115に第3の温度センサー503を内蔵させることで、ユーザーの体温を測定するようにすることもできる。
【0063】
図4a及び図4bに示される形態は、呼吸測定装置100の代表的な例に過ぎず、呼吸測定装置100の形態は使用条件に応じて多様に変更可能である。例えば、鼻カバー112のみを備える形態、鼻カバー112とマウスピース115とが分離された形態等、多様な変形が可能であろう。
【0064】
以下、図6a及び図6bを参照して、呼吸測定センサー110の構造をより詳細に説明する。
【0065】
信号生成装置113は、図6aに示されるように、吸気通路311と、吸気通路311を内部に収容する呼気通路312と、吸気通路311内に取り付けられ、吸気時のみに開放される吸入バルブ板313と、呼気通路312内に取り付けられ、呼気時のみに開放される排出バルブ板314と、吸気通路311を呼気通路312の内部に固定させプロペラ320の位置を保持するフレーム315とを含む胴体310からなる。
【0066】
この際、呼気の排出時、空気の湿気のために排出バルブ板314に湿気が少しずつ溜まることがあるため、乾燥した空気が排出バルブ板314を通ることができるように、吸入バルブ板313を排出バルブ板314の下方に位置させることが好ましい。
【0067】
また、信号生成装置113は、吸気通路311を介して吸入される吸気により回転されるように吸気通路311内に取り付けられたプロペラ320と、プロペラ320の回転による交代磁場に沿って誘導電流を生成するように吸気通路311の内側面に取り付けられた複数のコイル331〜334とをさらに含むことができる。
【0068】
プロペラ320は、磁性を有する複数の羽根321〜324を備え、複数の羽根321〜324のうち奇数番目の羽根321、323と偶数番目の羽根322、324は、相対される磁性を有することができる。例えば、プロペラ320が四つの羽根321〜324を備え、各羽根を1、2、3、4と称する場合、1番羽根と3番羽根はN極を、2番羽根と4番羽根はS極を有することができる。
【0069】
複数のコイル331〜334においても、奇数番目のコイル331、333と偶数番目の羽根332、334は、相対される極性を有することができる。例えば、信号生成装置113が四つのコイル331〜334を備え、各コイルを1、2、3、4と称する場合、1番コイルと3番コイルは同一方向、2番コイルと4番コイルは同一方向、1番コイル及び3番コイルと2番コイル及び4番コイルは相対される方向に巻かれていなければならない。
【0070】
このように、プロペラ320と複数のコイル331〜334の磁性及び極性を設定するのは、プロペラ320の回転により複数のコイル331〜334を介して誘導される電流を極大化するためである。
【0071】
さらに、複数のコイル331〜334をプロペラ320の複数の羽根321〜324の位置と一致するように配置し、図6bに示されるように、並列連結の構造を有するようにすることで、磁束密度変化に応じる電流誘導効果をさらに増大させることができる。
【0072】
また、信号生成装置113には、人の鼻に挿入できるように、シリコン材質の円筒状に具現化された空気管114がさらに取り付けられることで、人の鼻から吸入又は排出される吸気と呼気が、信号生成装置113の胴体310のみを介して通るようにすることもできる。
【0073】
よって、呼吸測定センサー110は、下記のように駆動されて呼吸量に対する情報を導出する。
【0074】
まず、呼吸測定装置を取り付けているユーザーから吸気が発生するたびに、吸気による吸入圧によって排出バルブ板314が閉められ、吸入バルブ板313が開けられながら、吸気通路311を介して空気が流入される。
【0075】
それにより、吸気通路311内に取り付けられた磁化されたプロペラ32が回転しながら磁束密度の変化を誘発し、吸気通路311の内側面に取り付けられた複数のコイル331〜334がこれを感知して誘導電流を生成する。
【0076】
したがって、複数のコイル331〜334の誘導電流生成周期は、吸気発生周期と一致し、複数のコイル331〜334から生成される誘導電流の値は、呼吸測定装置を取り付けている人の呼吸量(即ち、吸気量)に比例することが分かる。
【0077】
その結果、信号処理部130は、図5に示されるように、呼吸測定センサー110から発生される誘導電流の発生周期及び誘導電流の値を通じて呼吸測定装置を取り付けた人の呼吸量を導出できるようになる。
【0078】
図7は、本発明の一実施形態に係る加速度センサーを示す図面である。
【0079】
図7を参照すると、上記動き感知装置200は、3軸加速度センサー210と信号処理部220とを含むことができ、必要に応じて皮膚温度及び/又は外部温度を測定するための温度センサー501、502を一つ以上さらに含むこともできる。この際、動き感知装置200は、図1に示される複数の動き感知装置201〜203のいずれかであっても良い。
【0080】
3軸加速度センサー210は、ストレーンゲージ型、圧電型、サーボ型などに具現化可能であり、X軸、Y軸及びZ軸に区分して加速度及び振動を検出することによって、それが取り付けられた身体部位の動きの大きさ及び動きの方向を3次元的に獲得する。
【0081】
この際、3軸加速度センサー210は、図8に示されるように、それが取り付けられた身体部位の動きの大きさ及び動きの方向に沿って、直流+交流信号形態の加速度信号を各軸に対して出力することができる。状況に応じて、直流又は交流信号形態の加速度信号を各軸に対して出力できることは言うまでもない。
【0082】
信号処理部220は、3軸加速度センサー210から獲得された動きの大きさ及び動きの方向と皮膚温度及び/又は外部温度とを、制御部300が認識可能な信号形態に変換して制御部300に提供する。
【0083】
即ち、信号処理部220は、3軸加速度センサー210と第1及び第2の温度センサー501、502から入力される信号を電圧に変換した後、フィルタリング及び増幅して信号特性を向上させるフィルター部221と、フィルター部221の出力信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換部222と、アナログ/デジタル変換部222によって生成されたデジタル信号の発生パターンを分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを演算する演算部223と、演算部223の出力を格納するメモリー224と、演算部223の出力又はメモリー224に格納された情報を制御部300に提供する外部インタフェース225と、信号処理部220の駆動に必要な電源を提供する電源部226とを含むことができる。
【0084】
上述した実施形態では、動き感知装置200が3軸加速度センサー210を備えている場合に限って説明したが、上記3軸センサー210は、身体部位別の動きの方向及び動きの量を感知できる範囲内で、ジャイロセンサー、Gセンサーなどに代替することができることは言うまでもない。
【0085】
さらに、本発明においては、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203の信号伝送効率及び管理効率を増大させるために、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203とを一つの装置として、即ち、ドッキングステーション(docking station)に結合することができる。
【0086】
図9は、本発明の一実施形態に係るドッキングステーションを示す図面であって、これを参照すると、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203とが一つの装置として結合されることが分かる。
【0087】
これによって、本発明によれば、ドッキングステーション600を介して呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203の信号を一度に外部の電子機器400に伝送したり、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203を同時に充電させる等の動作を行うことができるようになる。
【0088】
即ち、本発明によれば、ドッキングステーション600を介して呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203の動作を一括して制御できるようになる。
【0089】
以上、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解できるはずである。
【符号の説明】
【0090】
100 呼吸測定装置
200、201、202、203 動き感知装置
300 制御部
400 電子機器
501、502、503 温度センサー
600 ドッキングステーション
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーの消費熱量(消費カロリー、消耗熱量)を算出するための装置に関する。より詳細には、ユーザーの動きをより正確に把握できるのみならず、呼吸量までも把握できるようにすることによって、消費熱量をより正確に測定できるようにする携帯型消費熱量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユビキタス(Ubiquitous)という技術が実生活に適用されるにつれて、現在ではいつでもどこでも必要な仕事ができるようになり、それと相まって、我々の健康測定及び管理も、ユビキタスヘルスケア(Ubiquitous Health Care)という分野で多くの発展が成し遂げられている。
【0003】
しかしながら、ユビキタスヘルスケアは、多様な分野で多くの発展がなされているものの、人の消費熱量をより正確に測定するという課題は依然として残されている。
【0004】
これまで、加速度センサーを利用してユーザーの動きを測定することで、消費熱量を算出しようとする多くの試みがあったが、このような方法を通じて正確度を高めることには限界があり、特に加速度センサーのみを利用すること自体が、その限界をさらに明らかにする実情であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】アメリカ特許公開公報2009-0240113号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ユーザーの動きを3次元的に把握できるようにすることによって、測定の正確性を向上させることができる携帯型消費熱量測定装置を提供することを目的とする。
【0007】
さらに、ユーザーの呼吸量を測定できるようにする呼吸測定センサーを新たに提案し、この呼吸測定センサーと加速度センサーとを共に利用してユーザーの消費熱量を算出するようにすることによって、測定の正確性をさらに増大させることができる携帯型消費熱量測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る携帯型消費熱量測定装置は、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して呼吸信号を獲得及び出力する呼吸測定装置と、ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した加速度信号を獲得及び出力する複数の動き感知装置と、上記加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し、上記呼吸信号を分析して運動強度を把握し、上記ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を算出する制御部とを含む。
【0009】
上記装置は、ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上を測定する一つ以上の温度センサーをさらに含むことができる。
【0010】
上記制御部は、上記動きの量及び動きのパターンと上記運動強度以外に、ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上をさらに考慮して、消費熱量を算出することができる。
【0011】
上記呼吸測定装置は、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定する呼吸測定センサーと、当該呼吸測定センサーで測定された空気量から呼吸量を算出し、当該呼吸量を上記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部とを含むことができる。
【0012】
上記呼吸測定センサーは、ユーザーの鼻を覆うように形成された鼻カバーを備える眼鏡フレームと、当該鼻カバーに取り付けられ、ユーザーの鼻から吸入又は排出される空気量に応じた信号を生成する信号生成装置とを含むことができる。
【0013】
上記信号生成装置は、吸気通路が形成された胴体と、当該吸気通路を介して吸入される吸気により回転されるように当該吸気通路内に取り付けられたプロペラと、当該プロペラの回転による交代磁場に沿って交流信号を生成するように上記吸気通路の内側面に取り付けられた複数のコイルとを含むことができる。
【0014】
上記胴体は、上記吸気通路と、当該吸気通路を内部に収容する呼気通路と、上記吸気通路内に取り付けられ、吸気時のみに開放される吸入バルブ板と、上記呼気通路内に取り付けられ、呼気時のみに開放される排出バルブ板と、上記吸気通路を上記呼気通路内部に固定させ上記プロペラの位置を保持するフレームとを含むことができる。
【0015】
上記呼吸測定センサーは、上記眼鏡フレームから取り外された形態、又は上記鼻カバーの下方に位置するように上記眼鏡フレームに取り付けられた形態に具現化されるマウスピースをさらに含むことができる。
【0016】
上記マウスピースは、上記ユーザーの口腔内温度を測定するための温度センサーを内蔵することができる。
【0017】
上記信号処理部は、入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、当該デジタル信号の発生パターンを分析して呼吸量を算出する演算部と、上記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースとを含むことができる。
【0018】
上記信号処理部は、上記演算部の出力を格納するメモリーと、上記信号処理装置の駆動に必要な電源を提供し、上記呼吸測定センサーから提供される交流信号を利用して上記電源を充電する電源部とをさらに含むことができる。
【0019】
上記複数の動き感知装置のそれぞれは、身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を獲得する3軸加速度センサーと、当該3軸加速度センサーから獲得された動きの大きさ及び動きの方向を上記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部とを含むことができる。
【0020】
上記信号処理部は、入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、当該デジタル信号の発生パターンを分析して動きの量を算出する演算部と、上記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースと、上記演算部の出力を格納するメモリーとを含むことができる。
【0021】
上記複数の動き感知装置のそれぞれは、皮膚温度を測定する温度センサー及び外部温度を測定する温度センサーのうちの一つ以上を内蔵することができる。
【0022】
上記制御部は、消費熱量の算出時において、上記呼吸測定装置と上記複数の動き感知装置から獲得される信号の比重を調節しながら消費熱量を算出することができる。
【0023】
上記呼吸測定装置及び上記複数の動き感知装置をドッキングステーションに結合させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る携帯型消費熱量測定装置によれば、ユーザーの3次元的な動きを測定できる代表的な箇所に取り付けられた3軸加速度センサーによってユーザーの動きをより正確に認識できるようにするのみならず、呼吸を測定する機器をさらに取り付けることで運動強度を把握できるようにすることによって、より正確な消費熱量を算出することができる。
【0025】
さらに、本発明に係る携帯型消費熱量測定装置によれば、活動時のみならず平常時の消費熱量及び呼吸も測定することができるため、呼吸関連疾患者の疾病監視等のように、発明の適用分野をさらに多様に拡大させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯型消費熱量測定装置を示す図面である。
【図2】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置及び複数の動き感知装置の取り付け例を示す図面である。
【図3】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置を示す図面である。
【図4a】本発明の実施形態に係る呼吸測定センサーの外観を示す図面である。
【図4b】本発明の実施形態に係る呼吸測定センサーの外観を示す図面である。
【図5】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置の呼吸量導出方法を説明するための図面である。
【図6a】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置の呼吸測定センサーの構造を説明するための図面である。
【図6b】本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置の呼吸測定センサーの構造を説明するための図面である。
【図7】本発明の一実施形態に係る加速度センサーを示す図面である。
【図8】本発明の一実施形態に係る加速度信号を示す図面である。
【図9】本発明の一実施形態に係るドッキングステーションを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施形態を有することができるため、本願では、特定実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。
【0028】
しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変換、均等物及び代替物を含むものとして理解されるべきである。
【0029】
「第1」、「第2」等の用語は、多様な構成要素を説明するのに用いることができるが、当該構成要素は上記用語により限定されるものではない。上記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに用いられる。例えば、本発明の権利範囲内で第1の構成要素は第2の構成要素と命名することができ、同様に第2の構成要素も第1の構成要素と命名することができる。「及び」/「又は」という用語は、複数の関連ある記載項目の組み合わせ又は複数の関連ある記載項目のうちのいずれかの項目を含む。
【0030】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」又は「接続」されていると記載された時には、その他の構成要素に直接的に連結又は接続されているということもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されるべきであろう。これに反し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」又は「直接接続」されていると記載された時には、中間に他の構成要素が存在しないと理解されるべきであろう。
【0031】
本願において使用された用語は、ただ特定実施形態を説明するために用いられたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明らかに表現しない限り、複数の表現を含む。本願において、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在を指定するものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0032】
その他に定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含んでここで用いられる全用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば一般的に理解されるものと同様の意味を有する。一般的に用いられ辞書などに定義されている用語は、関連技術の文脈上の意味と同様の意味を有するものと解釈されるべきであり、本願で明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味に解釈しない。
【0033】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態についてより詳細に説明する。本発明を説明することにおいて、全体的な理解を容易にするために、図面上の同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯型消費熱量測定装置を示す図面である。
【0035】
図1を参照すると、上記携帯型消費熱量測定装置は、ユーザーにより携帯可能な形態に具現化され、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203と制御部300などを含むことができ、必要に応じて複数の温度センサー501〜503をさらに含むこともできる。
【0036】
以下では、各構成要素の機能をより詳細に説明する。
【0037】
呼吸測定装置100は、ユーザーの鼻を覆ったり鼻孔に挿入される形態に具現化されて、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定することによって、ユーザーの呼吸量を算出する。
【0038】
複数の動き感知装置201〜203は、ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した複数の加速度信号を生成及び出力する。この際、各動き感知装置201〜203は、ユーザーの3次元的な動きをより正確且つ容易に感知できるように、ユーザーの3次元的な動きを代表する身体部位(即ち、ユーザーの動きに応じて動き感知装置201〜203の信号値が最も大きく頻繁に変化する身体部位)に取り付けられる。これによって、ユーザーが動くたびに、複数の動き感知装置201〜203のそれぞれは、それが取り付けられた身体部位の動きの大きさ及び動きの方向に応じた信号値を有する加速度信号を発生して出力する。
【0039】
但し、本発明においては、説明の便宜のため、図2に示されるように、ユーザーの3次元的な動きを代表する身体部位を手首、足首及び腰と決め、これら身体部位に動き感知装置201〜203がそれぞれ取り付けられるものと仮定することにする。また、手首、腰及び足首にそれぞれ取り付けられる加速度センサーを、第1の動き感知装置201、第2の動き感知装置202及び第3の動き感知装置203と称する。
【0040】
これらの動き感知装置201〜203は、ユーザーの要求及び好み、並びに取り付けられる身体部位を考慮して、時計型、ベルト型、万歩計(登録商標)型等のような多様な形態に具現化することができる。
【0041】
一つ以上の温度センサー501〜503は、ユーザーの皮膚体温、口腔内体温及び外部温度のうちの一つ以上を測定して、温度信号を生成及び出力する。
【0042】
このような温度センサー501〜503も多様な身体部位に取り付けることができ、例えば、ユーザーの手首、腰及び足首のうちの一つ以上に取り付けられてユーザーの皮膚体温と外部温度とを測定することができる。さらに、ユーザーの口腔内に取り付けられてユーザーの口腔内体温を測定することもできる。なお、各温度センサー501〜503は、独立した装置として具現化することができるが、動き感知装置201〜203又は呼吸測定装置100に内蔵された形態にも具現化することができる。
【0043】
但し、本発明では、説明の便宜のため、図2に示されるように、第1の動き感知装置201に内蔵されてユーザーの手首の皮膚体温及び外部温度を測定する温度センサーを第1及び第2の温度センサー501、502、呼吸測定装置100に内蔵されてユーザーの口腔内体温を測定する温度センサーを第3の温度センサー503と称する。
【0044】
制御部300は、まず、複数の動き感知装置201〜203から提供される加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し、呼吸測定装置100の呼吸量を分析して運動強度を把握する。その後、把握されたユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して、ユーザーの消費熱量を算出する。また、必要な場合には、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度のみならず、温度センサー501〜503で測定されるユーザーの皮膚体温、口腔内体温及び外部温度なども共に考慮して、ユーザーの消費熱量を算出する。
【0045】
このため、制御部300は、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203と一つ以上の温度センサー501〜503とのインタフェーシングを行う第1のインタフェース部310と、複数の動き感知装置201〜203及び呼吸測定装置100から獲得された信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを把握し(又は、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度と皮膚体温、口腔内体温及び外部温度などを共に考慮して)ユーザーの消費熱量(消耗熱量)を計算する消費熱量(消耗熱量)計算部320と、制御部300の動作結果(特に、消費熱量計算部320の計算結果)をディスプレイしたり制御部300を制御するための各種情報(例えば、ユーザーの身体情報、活動形態など)を獲得する操作/表示部330とを含むことができる。さらに、制御部300は、消費熱量計算部320で把握された動きのパターンを操作/表示部330にディスプレイして、ユーザーから、消費熱量計算部320で把握された動きのパターンが正しいか否かの確認を受けた後、それを基にする消費熱量を計算することもできる。
【0046】
本発明に係る消費熱量計算部320は、複数の動き感知装置201〜203から、腕、足及び胴の動きの大きさ及び動きの方向に応じた信号値を有する三つの加速度信号を獲得し、これを分析して時間別に動きが発生する身体部位及び当該身体部位の動きの量を算出した後、それを継続してトラッキング(tracking)することによって、ユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握することができる。その後、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を最終計算するが、この際、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度の比重は、動きのパターンの種類、外部温度などを考慮して変更することができる。
【0047】
さらに、消費熱量計算部320は、計算の正確性を増大させるために、ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度以外に、一つ以上の温度センサー501〜503で測定された皮膚体温、口腔内体温及び外部温度なども共に考慮して、消費熱量を計算するようにすることができる。即ち、口腔内体温と体表面との温度差を利用して動きの発生時の体温変化を測定し、外部温度を考慮して寒い若しくは暑いところで活動する場合の熱量消費を共に推定することもできる。
【0048】
さらには、制御部300は、PC、携帯電話、ノートパソコン等の各種電子機器400とのインタフェーシングを行う第2のインタフェース部340をさらに含むことができる。これによって、電子機器400は、第2のインタフェース部340を介して携帯型消費熱量測定装置から生成された情報の提供を受け、それを基に肥満管理、運動管理、疾病管理などに必要な付加情報を生成したり外部サーバに伝送する等の多様な動作を行うことができるようになる。
【0049】
このような携帯型消費熱量測定装置によれば、歩き、走り、階段のぼり等の基本的な運動に加えて、サッカー、バスケットボール等の球技運動の測定も可能となるであろう。さらに、座って休む、後片付け等の日常生活による動きのパターン及び座って仕事をする等の様々な動きのパターンに対する分析が可能となるであろう。
【0050】
なお、運動中の運動強度は、加速度信号の大きさ及び呼吸信号の強さなどからその情報が得られ、筋力運動のように動きは殆どないが運動量は大きい場合などに対しても消費熱量を算出できるようにする。つまり、ユーザーの動きの種類により、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203から獲得される信号の比重を調節しながら(即ち、ユーザーの動きの量、動きのパターン、運動強度、皮膚体温、口腔内体温及び外部温度等の比重を調節しながら)、消費熱量を算出することができる。
【0051】
例えば、筋力運動等の静的な状態で熱量消費が生じる場合、ユーザーの動きの量及び動きのパターンのみの分析だと誤差が大きくなることがあるため、この時は、呼吸測定装置の信号と温度センサーの信号にさらに比重を置いて分析して消費熱量を求めるようにすることによって、誤差を減らすことができる。
【0052】
図3は、本発明の一実施形態に係る呼吸測定装置を示す図面である。
【0053】
図3を参照すると、上記呼吸測定装置100は、呼吸測定センサー110と、信号処理部130とを含むことができ、必要に応じて口腔内温度を測定するための第3の温度センサー503をさらに内蔵することができる。
【0054】
呼吸測定センサー110は、図4a又は図4bのような形態に具現化されることで、ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して信号処理部130に通報する。
【0055】
信号処理部130は、呼吸測定センサー110で測定された空気量から呼吸量を算出し、呼吸量と口腔内体温を制御部300が認識可能な信号形態に変換して制御部300に提供する。
【0056】
このため、信号処理部130は、呼吸測定センサー110及び第3の温度センサー503から入力される信号を電圧に変換した後、フィルタリング及び増幅して信号の特性を向上させるフィルター部131と、フィルター部131の出力信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換部132と、アナログ/デジタル変換部132の出力信号の発生パターンを分析して呼吸量を演算する演算部133と、演算部133の出力を格納するメモリー134と、制御部300とのインタフェーシングを行って演算部133の出力又はメモリー134に格納された情報を制御部300に提供する外部インタフェース135と、信号処理部130の駆動に必要な電源を提供する電源部136とを含むことができる。
【0057】
この際、電源部136は、呼吸測定センサー110から発生された誘導電流を利用して電源を充電することによって、呼吸測定装置100の使用期間を増やすことができる。つまり、呼吸測定センサー110から発生された誘導電流を集めて電源として利用することによって、バッテリーの駆動時間を増やしたり、バッテリーを充電するようにできる。
【0058】
演算部133は、呼吸測定センサー110から入力される信号の波形を分析して、呼吸区間と呼吸に関連された各種情報とを導出することができる。
【0059】
例えば、図5に示されるように、演算部133においては、誘導電流が発生する区間を吸気発生区間に、誘導電流が発生しない区間を呼気発生区間に区分し、吸気と呼気の発生回数から呼吸回数を導出し、吸気のピーク発生回数から呼吸量を導出することができる。
【0060】
図4a及び図4bは、本発明の実施形態に係る呼吸測定センサーの外観を示す図面である。
【0061】
上記呼吸測定センサー110は、図4aに示されるように、鼻を覆うように形成された鼻カバーを備える眼鏡形態に具現化することができ、より詳細には、人の鼻を覆うように形成された鼻カバー112を備える眼鏡フレーム111と、鼻カバー112に取り付けられ、人の鼻から吸入又は排出される空気量に応じた値を有する信号を生成する信号生成装置113とからなることができる。
【0062】
さらに、図4bに示されるように、呼吸測定センサー110は、鼻カバー112にマウスピース115が連結された形態に具現化され、マウスピース115に第3の温度センサー503を内蔵させることで、ユーザーの体温を測定するようにすることもできる。
【0063】
図4a及び図4bに示される形態は、呼吸測定装置100の代表的な例に過ぎず、呼吸測定装置100の形態は使用条件に応じて多様に変更可能である。例えば、鼻カバー112のみを備える形態、鼻カバー112とマウスピース115とが分離された形態等、多様な変形が可能であろう。
【0064】
以下、図6a及び図6bを参照して、呼吸測定センサー110の構造をより詳細に説明する。
【0065】
信号生成装置113は、図6aに示されるように、吸気通路311と、吸気通路311を内部に収容する呼気通路312と、吸気通路311内に取り付けられ、吸気時のみに開放される吸入バルブ板313と、呼気通路312内に取り付けられ、呼気時のみに開放される排出バルブ板314と、吸気通路311を呼気通路312の内部に固定させプロペラ320の位置を保持するフレーム315とを含む胴体310からなる。
【0066】
この際、呼気の排出時、空気の湿気のために排出バルブ板314に湿気が少しずつ溜まることがあるため、乾燥した空気が排出バルブ板314を通ることができるように、吸入バルブ板313を排出バルブ板314の下方に位置させることが好ましい。
【0067】
また、信号生成装置113は、吸気通路311を介して吸入される吸気により回転されるように吸気通路311内に取り付けられたプロペラ320と、プロペラ320の回転による交代磁場に沿って誘導電流を生成するように吸気通路311の内側面に取り付けられた複数のコイル331〜334とをさらに含むことができる。
【0068】
プロペラ320は、磁性を有する複数の羽根321〜324を備え、複数の羽根321〜324のうち奇数番目の羽根321、323と偶数番目の羽根322、324は、相対される磁性を有することができる。例えば、プロペラ320が四つの羽根321〜324を備え、各羽根を1、2、3、4と称する場合、1番羽根と3番羽根はN極を、2番羽根と4番羽根はS極を有することができる。
【0069】
複数のコイル331〜334においても、奇数番目のコイル331、333と偶数番目の羽根332、334は、相対される極性を有することができる。例えば、信号生成装置113が四つのコイル331〜334を備え、各コイルを1、2、3、4と称する場合、1番コイルと3番コイルは同一方向、2番コイルと4番コイルは同一方向、1番コイル及び3番コイルと2番コイル及び4番コイルは相対される方向に巻かれていなければならない。
【0070】
このように、プロペラ320と複数のコイル331〜334の磁性及び極性を設定するのは、プロペラ320の回転により複数のコイル331〜334を介して誘導される電流を極大化するためである。
【0071】
さらに、複数のコイル331〜334をプロペラ320の複数の羽根321〜324の位置と一致するように配置し、図6bに示されるように、並列連結の構造を有するようにすることで、磁束密度変化に応じる電流誘導効果をさらに増大させることができる。
【0072】
また、信号生成装置113には、人の鼻に挿入できるように、シリコン材質の円筒状に具現化された空気管114がさらに取り付けられることで、人の鼻から吸入又は排出される吸気と呼気が、信号生成装置113の胴体310のみを介して通るようにすることもできる。
【0073】
よって、呼吸測定センサー110は、下記のように駆動されて呼吸量に対する情報を導出する。
【0074】
まず、呼吸測定装置を取り付けているユーザーから吸気が発生するたびに、吸気による吸入圧によって排出バルブ板314が閉められ、吸入バルブ板313が開けられながら、吸気通路311を介して空気が流入される。
【0075】
それにより、吸気通路311内に取り付けられた磁化されたプロペラ32が回転しながら磁束密度の変化を誘発し、吸気通路311の内側面に取り付けられた複数のコイル331〜334がこれを感知して誘導電流を生成する。
【0076】
したがって、複数のコイル331〜334の誘導電流生成周期は、吸気発生周期と一致し、複数のコイル331〜334から生成される誘導電流の値は、呼吸測定装置を取り付けている人の呼吸量(即ち、吸気量)に比例することが分かる。
【0077】
その結果、信号処理部130は、図5に示されるように、呼吸測定センサー110から発生される誘導電流の発生周期及び誘導電流の値を通じて呼吸測定装置を取り付けた人の呼吸量を導出できるようになる。
【0078】
図7は、本発明の一実施形態に係る加速度センサーを示す図面である。
【0079】
図7を参照すると、上記動き感知装置200は、3軸加速度センサー210と信号処理部220とを含むことができ、必要に応じて皮膚温度及び/又は外部温度を測定するための温度センサー501、502を一つ以上さらに含むこともできる。この際、動き感知装置200は、図1に示される複数の動き感知装置201〜203のいずれかであっても良い。
【0080】
3軸加速度センサー210は、ストレーンゲージ型、圧電型、サーボ型などに具現化可能であり、X軸、Y軸及びZ軸に区分して加速度及び振動を検出することによって、それが取り付けられた身体部位の動きの大きさ及び動きの方向を3次元的に獲得する。
【0081】
この際、3軸加速度センサー210は、図8に示されるように、それが取り付けられた身体部位の動きの大きさ及び動きの方向に沿って、直流+交流信号形態の加速度信号を各軸に対して出力することができる。状況に応じて、直流又は交流信号形態の加速度信号を各軸に対して出力できることは言うまでもない。
【0082】
信号処理部220は、3軸加速度センサー210から獲得された動きの大きさ及び動きの方向と皮膚温度及び/又は外部温度とを、制御部300が認識可能な信号形態に変換して制御部300に提供する。
【0083】
即ち、信号処理部220は、3軸加速度センサー210と第1及び第2の温度センサー501、502から入力される信号を電圧に変換した後、フィルタリング及び増幅して信号特性を向上させるフィルター部221と、フィルター部221の出力信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換部222と、アナログ/デジタル変換部222によって生成されたデジタル信号の発生パターンを分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを演算する演算部223と、演算部223の出力を格納するメモリー224と、演算部223の出力又はメモリー224に格納された情報を制御部300に提供する外部インタフェース225と、信号処理部220の駆動に必要な電源を提供する電源部226とを含むことができる。
【0084】
上述した実施形態では、動き感知装置200が3軸加速度センサー210を備えている場合に限って説明したが、上記3軸センサー210は、身体部位別の動きの方向及び動きの量を感知できる範囲内で、ジャイロセンサー、Gセンサーなどに代替することができることは言うまでもない。
【0085】
さらに、本発明においては、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203の信号伝送効率及び管理効率を増大させるために、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203とを一つの装置として、即ち、ドッキングステーション(docking station)に結合することができる。
【0086】
図9は、本発明の一実施形態に係るドッキングステーションを示す図面であって、これを参照すると、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203とが一つの装置として結合されることが分かる。
【0087】
これによって、本発明によれば、ドッキングステーション600を介して呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203の信号を一度に外部の電子機器400に伝送したり、呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203を同時に充電させる等の動作を行うことができるようになる。
【0088】
即ち、本発明によれば、ドッキングステーション600を介して呼吸測定装置100と複数の動き感知装置201〜203の動作を一括して制御できるようになる。
【0089】
以上、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解できるはずである。
【符号の説明】
【0090】
100 呼吸測定装置
200、201、202、203 動き感知装置
300 制御部
400 電子機器
501、502、503 温度センサー
600 ドッキングステーション
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して呼吸信号を獲得及び出力する呼吸測定装置と、
ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した加速度信号を獲得及び出力する複数の動き感知装置と、
前記加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し、前記呼吸信号を分析して運動強度を把握し、前記ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を算出する制御部と、
を含む、携帯型消費熱量測定装置。
【請求項2】
ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上を測定する一つ以上の温度センサーをさらに含む、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記動きの量及び動きのパターンと前記運動強度以外に、ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上をさらに考慮して消費熱量を算出することができる、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項4】
前記呼吸測定装置は、
ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定する呼吸測定センサーと、
当該呼吸測定センサーで測定された空気量から呼吸量を算出し、当該呼吸量を前記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部と、
を含む、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項5】
前記呼吸測定センサーは、
ユーザーの鼻を覆うように形成された鼻カバーを備える眼鏡フレームと、
前記鼻カバーに取り付けられ、ユーザーの鼻から吸入又は排出される空気量に応じた信号を生成する信号生成装置と、
を含む、請求項4に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項6】
前記信号生成装置は、
吸気通路が形成された胴体と、
前記吸気通路を介して吸入される吸気により回転されるように、前記吸気通路内に取り付けられたプロペラと、
当該プロペラの回転による交代磁場に沿って交流信号を生成するように、前記吸気通路の内側面に取り付けられた複数のコイルと、
を含む、請求項5に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項7】
前記胴体は、
前記吸気通路と、
前記吸気通路を内部に収容する呼気通路と、
前記吸気通路内に取り付けられ、吸気時のみに開放される吸入バルブ板と、
前記呼気通路内に取り付けられ、呼気時のみに開放される排出バルブ板と、
前記吸気通路を前記呼気通路の内部に固定させ、前記プロペラの位置を保持するフレームと、
を含む、請求項6に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項8】
前記呼吸測定センサーは、
前記眼鏡フレームから取り外された形態、又は前記鼻カバーの下方に位置するように前記眼鏡フレームに取り付けられた形態に具現化されたマウスピースをさらに含む、請求項5に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項9】
前記マウスピースは、
前記ユーザーの口腔内温度を測定するための温度センサーを内蔵する、請求項8に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項10】
前記信号処理部は、
入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、
当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、
前記デジタル信号の発生パターンを分析して呼吸量を算出する演算部と、
前記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースと、
を含む、請求項4に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項11】
前記信号処理部は、
前記演算部の出力を格納するメモリーと、
前記信号処理装置の駆動に必要な電源を提供し、前記呼吸測定センサーから提供される交流信号を利用して前記電源を充電する電源部と、
をさらに含む、請求項10に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項12】
前記複数の動き感知装置のそれぞれは、
身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を獲得する3軸加速度センサーと、
当該3軸加速度センサーから獲得された動きの大きさ及び動きの方向を、前記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部と、
を含む、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項13】
前記信号処理部は、
入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、
当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、
前記デジタル信号の発生パターンを分析して動きの量を算出する演算部と、
前記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースと、
を含む、請求項12に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項14】
前記信号処理部は、
前記演算部の出力を格納するメモリーをさらに含む、請求項13に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項15】
前記複数の動き感知装置のそれぞれは、
皮膚温度を測定する温度センサー及び外部温度を測定する温度センサーのうちの一つ以上を内蔵する、請求項12に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項16】
前記制御部は、
消費熱量の算出時において、前記呼吸測定装置と前記複数の動き感知装置から獲得される信号の比重を調節しながら消費熱量を算出する、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項17】
前記呼吸測定装置と前記複数の動き感知装置とをドッキングステーションに結合させる、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項1】
ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定して呼吸信号を獲得及び出力する呼吸測定装置と、
ユーザーの身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を反映した加速度信号を獲得及び出力する複数の動き感知装置と、
前記加速度信号を分析してユーザーの動きの量及び動きのパターンを把握し、前記呼吸信号を分析して運動強度を把握し、前記ユーザーの動きの量及び動きのパターンと運動強度とを共に考慮して消費熱量を算出する制御部と、
を含む、携帯型消費熱量測定装置。
【請求項2】
ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上を測定する一つ以上の温度センサーをさらに含む、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記動きの量及び動きのパターンと前記運動強度以外に、ユーザーの口腔内温度、皮膚温度及び外部温度のうちの一つ以上をさらに考慮して消費熱量を算出することができる、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項4】
前記呼吸測定装置は、
ユーザーの鼻から吸入される空気量を測定する呼吸測定センサーと、
当該呼吸測定センサーで測定された空気量から呼吸量を算出し、当該呼吸量を前記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部と、
を含む、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項5】
前記呼吸測定センサーは、
ユーザーの鼻を覆うように形成された鼻カバーを備える眼鏡フレームと、
前記鼻カバーに取り付けられ、ユーザーの鼻から吸入又は排出される空気量に応じた信号を生成する信号生成装置と、
を含む、請求項4に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項6】
前記信号生成装置は、
吸気通路が形成された胴体と、
前記吸気通路を介して吸入される吸気により回転されるように、前記吸気通路内に取り付けられたプロペラと、
当該プロペラの回転による交代磁場に沿って交流信号を生成するように、前記吸気通路の内側面に取り付けられた複数のコイルと、
を含む、請求項5に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項7】
前記胴体は、
前記吸気通路と、
前記吸気通路を内部に収容する呼気通路と、
前記吸気通路内に取り付けられ、吸気時のみに開放される吸入バルブ板と、
前記呼気通路内に取り付けられ、呼気時のみに開放される排出バルブ板と、
前記吸気通路を前記呼気通路の内部に固定させ、前記プロペラの位置を保持するフレームと、
を含む、請求項6に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項8】
前記呼吸測定センサーは、
前記眼鏡フレームから取り外された形態、又は前記鼻カバーの下方に位置するように前記眼鏡フレームに取り付けられた形態に具現化されたマウスピースをさらに含む、請求項5に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項9】
前記マウスピースは、
前記ユーザーの口腔内温度を測定するための温度センサーを内蔵する、請求項8に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項10】
前記信号処理部は、
入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、
当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、
前記デジタル信号の発生パターンを分析して呼吸量を算出する演算部と、
前記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースと、
を含む、請求項4に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項11】
前記信号処理部は、
前記演算部の出力を格納するメモリーと、
前記信号処理装置の駆動に必要な電源を提供し、前記呼吸測定センサーから提供される交流信号を利用して前記電源を充電する電源部と、
をさらに含む、請求項10に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項12】
前記複数の動き感知装置のそれぞれは、
身体部位別の動きの大きさ及び動きの方向を獲得する3軸加速度センサーと、
当該3軸加速度センサーから獲得された動きの大きさ及び動きの方向を、前記制御部が認識可能な信号形態に変換して出力する信号処理部と、
を含む、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項13】
前記信号処理部は、
入力信号を電圧信号に変換した後、フィルタリング及び増幅するフィルター部と、
当該フィルター部の出力をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、
前記デジタル信号の発生パターンを分析して動きの量を算出する演算部と、
前記制御部とのインタフェーシングを提供する外部インタフェースと、
を含む、請求項12に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項14】
前記信号処理部は、
前記演算部の出力を格納するメモリーをさらに含む、請求項13に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項15】
前記複数の動き感知装置のそれぞれは、
皮膚温度を測定する温度センサー及び外部温度を測定する温度センサーのうちの一つ以上を内蔵する、請求項12に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項16】
前記制御部は、
消費熱量の算出時において、前記呼吸測定装置と前記複数の動き感知装置から獲得される信号の比重を調節しながら消費熱量を算出する、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【請求項17】
前記呼吸測定装置と前記複数の動き感知装置とをドッキングステーションに結合させる、請求項1に記載の携帯型消費熱量測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−125696(P2011−125696A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262281(P2010−262281)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】
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