説明

携帯型通信装置

【課題】携帯型通信端末の充電表示機能等を流用することにより、装着された通信モジュールに関する情報を表示させることが可能な携帯型通信装置を提供すること。
【解決手段】通信機能を有する通信モジュールが装着可能であり、充電式バッテリーを内蔵する携帯型通信装置において、通信モジュールの装着の有無を検出する通信モジュール検出手段と、前記充電式バッテリーを充電する充電手段と、前記充電手段による充電状況を表示する充電状況表示手段と、を備え、前記充電状況表示手段は、前記検出手段により検出された検出結果を併せて表示する手段であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機能を有する通信モジュールが装着可能であり、充電式バッテリーを内蔵する携帯型通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型通信装置の一種である携帯電話は、複数の通信機能を有するものが開発、商品化されている。更に、半導体技術の進歩により、通信回路の小型化が進み、小型カード形状にてモジュール化が可能になってきている。
【0003】
当初搭載される通信機能に加えて、そのような通信機能をモジュール化したカードを追加する事で、携帯端末装置の通信機能を追加拡張する事が可能である。すなわち、WLANや、Bluetooth(登録商標)などの通信モジュールの小型が進み、SDカードやMini SDカードへ内蔵が可能になってきている。
【0004】
例えば、スマートフォンをはじめとする携帯端末へ上記カードを装着して、本来の通信機能にWLANやBluetoothなどの通信機能を追加可能になってきている。
【0005】
また、携帯電話はバッテリーから供給される電源により動作している。バッテリーは充電されて使用されるが、このバッテリーの充電状態を表示する機能が携帯電話には備えられている。例えば、携帯電話の外側に配設されたLED等の発光素子により、バッテリーが充電中であるか、充電が完了したか等が利用者は把握することが可能である。また、この充電表示機能を流用することにより、電話やメール等の着信状態を表示させる技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−8690号公報
【特許文献2】特開2001−175229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、通信機能を追加する通信モジュールを、携帯型通信端末(携帯電話)に装着する場合、通信モジュールが携帯型通信端末から突出しているなら、どのようなモジュールが装着されているのか、利用者は簡単に判別可能である。しかし、近年通信モジュールの小型化が進み、可搬性を考慮して携帯型通信端末内に通信モジュールを内蔵させることが可能となってきた。
【0008】
この場合、利用者はどのような通信カードが内蔵されているのか、携帯型通信端末の外見からは判別できない。そのため、内蔵される通信カードの情報を確認するためには、わざわざ待ちうけ画面やメニュー等を表示する為の操作を行わなければならなかった。
【0009】
さらに、利用者が確認する都度操作を行う必要があるため、不必要にバッテリーを消耗してしまうといった問題点も生じていた。
【0010】
また、携帯型通信端末に通信モジュールを装着したままの場合、利用者が通信モジュールの装着自体を忘れてしまう恐れがあるといった問題点も生じていた。
【0011】
そこで、上述した課題に鑑み、本発明が目的とするところは、携帯型通信端末の充電表示機能等を流用することにより、装着された通信モジュールに関する情報を表示させることが可能な携帯型通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題に鑑み、本発明の携帯型通信装置は、通信機能を有する通信モジュールが装着可能であり、充電式バッテリーを内蔵する携帯型通信装置であって、通信モジュールの装着の有無を検出する通信モジュール検出手段と、前記充電式バッテリーを充電する充電手段と、前記充電手段による充電状況を表示する充電状況表示手段と、を備え、前記充電状況表示手段は、前記検出手段により検出された検出結果を併せて表示する手段であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の携帯型通信装置は、前記通信モジュール検出手段により装着が検出された通信モジュールの種別を判別する通信モジュール種別判別手段を更に有しており、前記充電状況表示手段は、前記通信モジュール種別判別手段により判別された通信モジュールの種別に応じて表示を行う手段であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の携帯型通信装置において、前記通信モジュール検出手段は、前記充電手段が前記充電式バッテリーの充電を開始したときに、通信モジュールの装着の有無を検出することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の携帯型通信装置において、前記通信モジュール検出手段は、前記充電手段が前記充電式バッテリーの充電動作を終了したときに、通信モジュールの装着の有無を検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の携帯端末装置によれば、ユーザーは、なんら特別な部品を追加する事なく、充電表示機能を流用することにより装着された通信カードの情報を確認する事が可能である。
【0017】
また、必要に応じて通信モジュールを入れ替えて使用する場合には、携帯型通信端末を持ち出すまえに確認が可能になる。さらに内蔵可能な通信カードは、構造的な問題が解決可能であれば、複数の通信カードの内蔵が可能であるが、通信可能なカードのみを選択表示する事で、通信可能な通信手段が確認可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態における携帯型通信装置の構成を示す図である。
【図2】本実施形態における中央制御部の構成を示す図である。
【図3】本実施形態における通信モジュールの構成を示す図である。
【図4】本実施形態における充電表示部の表示形態について説明するための図である。
【図5】本実施形態における充電表示部の表示形態について説明するための図である。
【図6】本実施形態における通信モジュール表示処理について説明するための図である。
【図7】本実施形態における通信モジュール表示処理について説明するための図である。
【図8】本実施形態における携帯型通信装置の処理について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0020】
[構成]
次に携帯型通信装置1の構成について図1を用いて説明する。携帯型通信装置1は、通信モジュール15が着脱可能に構成されている。ここで、携帯型通信装置1は、アンテナ2と、送受信切替器3、PA4(Power AMP)、送信部5、LNA6(Low Noise AMP)、受信部7、通信制御部8、中央制御部9、拡張I/F10、充電部11、バッテリー12、表示部13、センサー部14、開閉検出部16、モジュール挿抜検出部17、音声処理部18、充電表示部19、充電端子20、通信モジュール収納部21、電源SW22、スピーカ23を備えて構成されており、通信モジュール収納部21へは通信モジュール15が内蔵可能である。
【0021】
中央制御部9は、携帯型通信装置1が元々有する通信機能に加えて、通信モジュール15の通信機能の制御を拡張I/F10を介して行う。ここで、拡張I/F10は、CFやSDIOなどの標準I/Fに準拠していてもよい。
【0022】
また、通信モジュール15が実現する通信機能の一例として802.11/a/b/g/nなどの無線LAN、PHS、wimax、SPC、NFCなどがあるが、これに限ったことではない。
【0023】
図1において、携帯型通信装置1が本来持つ無線通信機能から説明すると、中央制御部9から送出された通信制御に従ったデータは、通信制御部8にてベースバンド信号に変調される。
【0024】
変調されたベースバンド信号は送信部5にて帯域制限と無線周波数信号に変換され、PA4にて増幅され、送受切替器3の端子bから端子aを介して、アンテナ2から電波として放射される。なお、PA4の増幅度は可変可能である。
【0025】
一方、アンテナ2で受信された電波は、送受切替器3の端子aから端子cを介してLNA6(Low Noise AMP)に入力され、低雑音増幅される。増幅された受信信号は、受信部7にて帯域制限と復調、周波数変換され、ベースバンド信号として通信制御部8へ入力される。LNA6による低雑音増幅の増幅度は可変可能である。通信制御部8では、通信プロトコルに従った受信データを中央制御部9へ送る。
【0026】
さらに、ベースバンド信号は音声を例に取ると、送信データであれば、図示しないマイクからの音声信号が音声処理部18へ入力処理され、受信データであれば、音声処理部18で処理された音声信号を、スピーカ23へ出力する。音声信号は、音声通信に係る音声信号のみではなく、ビープ音やメロディ音などのオーディオ出力も可能である。
【0027】
バッテリー12は、充電部11による充電制御と、出力電圧の監視がされ、各ブロックに必要な電源を生成、供給を行う。充電部11は、充電を行う時に、充電端子20を介して外部の商用電源へ接続される。充電表示部19は、例えばLEDなどで構成され、バッテリー12に対する充電状況を表示する。
【0028】
センサー部14は、充電端子20が外部電源に接続された検出、開閉検出部16による筐体の形状変化を検出、モジュール挿抜検出部17による通信モジュール15の装着の検出を行い、その検出内容を中央制御部9へ通知する。
【0029】
表示部13は、LCDなどで構成された表示装置であり、携帯型通信装置1の操作の為に必要なメニューや情報を表示する。
【0030】
[中央制御部の構成例]
ここで、図2に中央制御部9の構成例を示す。中央制御部9はCPU101、ROM102、RAM103、CLOCK104、不揮発性メモリ105、表示制御部106、センサーI/F107を備えて構成される。
【0031】
ROM102の内部には、システム制御、無線制御、有線制御のプログラムが記憶されている。CPU101は、Clock104を基に、該プログラムを実行する。RAM103は、プログラム実行のワークメモリとして使用される。不揮発性メモリ105は、通信機能に関する条件設定値を記憶する。表示制御部106は、表示部13へ表示する情報の処理や制御を行う。
【0032】
センサーI/F107はセンサー部14からの情報を収集するインタフェースである。センサー部14は開閉検出部16、モジュール挿抜検出部17及び充電部11からの情報を検出し、中央制御部9へ検出情報として伝える。
【0033】
開閉検出部16は、図1の端子f−gからなるスイッチで構成されており、R1によりプルアップされている。携帯型通信装置1の筐体の開閉に応じて端子f−g間が閉じられる。
【0034】
例えば筐体が開放している時は端子f−g間はOffなので、センサー部14へはHighレベルの信号が、筐体が閉じている時は端子f−g間はONとなり、センサー部14へはLowレベルの信号が加えられる。
【0035】
モジュール挿抜検出部17は、図1の端子h−i、端子j−kからなるスイッチで構成されており、端子hはR2によりプルアップされており、端子jはGNDへ接続されている。
【0036】
通信モジュール収納部21に、通信モジュール15を収納すると、通信モジュール収納部21の端子i、端子kに対して、通信モジュール15の端子hが、端子kがそれぞれ接触する。通信モジュール15の端子h−端子k間が接続されている為、端子h−i−k−jが接続される事になり、センサー部14へLowレベルの信号が伝えられる事になり、通信モジュール15が装着された事をセンサー部14は中央制御部9へ伝える事が可能である。同時に通信モジュール15は、拡張I/F10間とデータバスが接続され、データのやり取りが可能になる。
【0037】
充電部11は、充電端子d及びeを介して外部電源と接続され、バッテリー12の充電を行う。11充電部は、端子d、端子eへ電圧が印加されることで外部電源が接続された事を検出できる。
【0038】
電源SW22は、プルアップ抵抗R3、端子l、mと共に構成され、携帯型通信装置1の電源のON/OFFを行うものである。通常端子mはR3にてプルアップされているため、中央制御部9へHighレベルを出力している。電源SW22は閉じられて、端子l−m間が接続されると、端子lがGndに接続されているため、端子mがGndに接続され、センサー部14へLowレベルを出力する。センサー部14は、このLowレベルになった事を検出して、9中央制御部へ伝える。
【0039】
中央制御部9は、図示しないが、バッテリー12を含む電源の制御を行い、携帯型通信装置1の電源ON/OFFを行う。これも図示しないが、通常この電源ON/OFF検出する機能を動作させるために必要な最低限の部分は通電されている。
【0040】
[通信モジュールの構成例]
次に、図3に通信モジュールの構成例を示す。通信モジュールが実現する通信機能は、先に示した様に無線LAN、PHS、WiMAX、SPC、NFCなどがあるが、無線通信機能を実現する構成は、いずれも類似している。ここでは、無線LANを例にして説明を行う。
【0041】
通信モジュール15は、1502アンテナと、送受信切替器1503、PA1504(Power AMP)、送信部1505、LNA1506(Low Noise AMP)、受信部1507、通信制御部1508、中央制御部1509、モジュールI/F1511、電源1512を備えて構成される。
【0042】
通信モジュール15は、携帯型通信装置1が備える拡張I/F10と、通信モジュール15が備えるモジュールI/F1511を介して接続される。ここで、モジュールI/F1511は、SDIOなどの既存I/Fにて構成されてもよい。
【0043】
中央制御部1509には、通信モジュール15の無線通信機能がプログラムされており、モジュールI/F1511を介して外部から通信モジュール15の種類(無線LAN、PHS、WiMAX、SPC、NFC等)を判断可能な情報を読み出す事が可能である。
【0044】
端子j−kは通信モジュール15の内部にて接続され、携帯型通信装置1が備える、通信モジュール収納部21へ、通信モジュール15が装着されたことを検出する為に使用される端子である。
【0045】
中央制御部1509から送出された通信制御に従ったデータは、通信制御部1508にてベースバンド信号に変調される。変調されたベースバンド信号は送信部1505にて帯域制限と無線周波数信号に変換され、PA1504にて増幅され、送受切替器1503の端子bから端子aを介して、アンテナ1502から電波として放射される。ここで、PA1504の増幅度は可変可能である。
【0046】
一方、アンテナ1502で受信された電波は、送受切替器1503の端子aから端子cを介してLNA(Low Noise AMP)1506に入力され、低雑音増幅される。増幅された受信信号は、受信部1507にて帯域制限と復調、周波数変換され、ベースバンド信号として通信制御部1508へ入力される。ここで、LNA1506による低雑音増幅の増幅度は可変可能である。
【0047】
通信制御部1508では、通信プロトコルに従った受信データを中央制御部1509へ送る。なお、無線LANの場合、アンテナ1502はダイバシティ構造になっている場合もある。
【0048】
[充電表示機能の例]
続いて、バッテリー12が充電中の場合に、充電状態を表示させた場合(充電表示機能)の充電表示部19の一例について説明する。図4(a)は、充電中の状態を表示する充電表示部19であり、LED等の光源を点灯させたり、点滅させたりすることにより報知する。図4(b)は、充電の終了時の状態であり、例えば、LED等の光源を消灯する。なお、これらの点滅パターンや、点灯あるいは点滅する色を変更しても良い。
【0049】
また、図4(c)及び(d)の様に、充電中と充電完了時において装着されている通信モジュールにより表示する色を変えるといった方法でも良い。例えば、図4(c)は青色にて点灯や点滅を行い、通信モジュールAが装着されている事を、図4(d)は緑色にて点灯や点滅を行う事で、通信モジュールBが装着されている事を示す例である。これらは、点滅パターンを変更してもよい。
【0050】
表示方法には、点滅パターンの変更や、色の変更、その組合せなどが可能であるが、説明の便宜上、色の変更を例に説明を行う。図5(a)は、充電中に通信モジュールAが装着されていることを示す表示例である。赤点灯により充電中である事を示し、交互に表示される青点灯にて通信モジュールAが装着されている事を示す。
【0051】
図5(b)は、充電終了状態で、通信モジュールAが装着されている事を示す。外部電源に接続されて充電動作が可能である場合に、本表示状態になった場合、バッテリーは満充電になり、充電が完了している事を示す。外部電源から外れている場合、充電動作を中断している事を示す。
【0052】
図5(c)は、充電終了状態で、通信モジュールAとBが装着されている事を示す。本図においては、通信モジュールAが装着されていることを示す青色の点灯(点滅)と、通信モジュールBが装着されていることを示す緑色の点灯(点滅)とが交互に表示されている。さらに多くの通信モジュールが装着されている場合、通信モジュール装着パターンを追加すればよい。以上の様に、充電中や通信モジュールの有無、種別等に応じて充電表示部19の表示形態を変更させることができる。
【0053】
[処理の流れ]
続いて、本発明を適用した携帯型通信装置1の処理の流れについて説明する。まず、図6は、携帯型通信装置1に装着されている、通信モジュール15の有無を表示する通信モジュール表示処理の流れについて説明した図である。この通信モジュール表示処理は、例えば電源SW22による電源ON/OFF操作時や、開閉検出部16による開閉検出時等で実行されてもよいし、任意のタイミングで実行されてもよい。さらに、通信モジュール表示処理は、タイマーにより一定時間実行後、停止しても良い。
【0054】
まず、通信モジュール15を検出する(ステップS10)。ここで検出手段としては、例えばモジュール挿抜検出部17の検出結果を使用してもよい。ここで、通信モジュール15が検出された場合には(ステップS12;Yes)、通信モジュール15がある表示を図4、5に示したように、充電表示機能を流用して行うこととする(ステップS14)。他方、通信モジュール15が検出されなかった場合(通信モジュール15が無い場合)(ステップS12;No)は、通信モジュール15がない表示を充電表示機能を流用して行う(ステップS16)。
【0055】
ここで、図6は通信モジュール15の有無について表示することとして説明したが、更に通信モジュールの種類を判別し、更に表示することとしても良い。この場合の通信モジュール表示処理の流れについて、図7を用いて説明する。
【0056】
まず、通信モジュール15を検出し(ステップS30)、通信モジュール15が検出されなかった場合(無かった場合)には、通信モジュール無しの表示を充電表示機能を流用して行う(ステップS32;No→ステップS42)。
【0057】
他方、ステップS32において、通信モジュール15が検出された場合(ステップS32;Yes)、通信モジュール15の種類を判別する(ステップS34)。ここで、通信モジュール15の種類を判別するには、通信モジュール15と、拡張I/F10との間でデータのやり取りを行い、装着された通信モジュール15の種類を示す情報を読み出すことで、通信モジュール15の種類を判別するといった方法が考えられる。さらに通信モジュール15の種類を判別する方法として、図1の通信モジュール15へ端子k、iの様な端子をさらに追加し、その端子のHigh/Lowのロジック状態を固有ビット列として設定し、通信モジュール15の種類を固有ビット列に対応させる事で、拡張I/F部10を介して、中央制御部9へ読み込む事で、判断する方法もある。
【0058】
ここで、判別された通信モジュール15の種類が「通信モジュールA」の場合には通信モジュールAである表示を充電表示機能を利用して行う(ステップS36;Yes→ステップS38)。他方、判別された通信モジュール15の種類が「通信モジュールA」で無かった場合、本実施形態においては通信モジュールBであると判別し、通信モジュールBである表示を充電表示機能を利用して行う(ステップS36;No→ステップS40)。この場合、通信モジュールAと通信モジュールBとは異なった表示を行うこととする。
【0059】
なお、図7においては、装着される通信モジュールの種類は2種類である例を示したが、装着される通信カード数が複数でも同様である。例えば、通信モジュールA、通信モジュールB、通信モジュールCが装着され、通信モジュールAのみ動作可能(動作イネーブル)であった場合、通信モジュールA、B、Cが装着され、モジュールAが動作可能である表示を行う。この場合の表示も、図4に示したように充電表示機能を流用して行う。
【0060】
続いて、携帯型通信装置1が充電状態のときに、充電表示機能を利用して通信モジュールの情報を表示する場合の処理について、図8を用いて説明する。まず、携帯型通信装置1は端子d−eに外部電源が接続され、充電部11が充電開始されると、充電表示部19に充電開始表示を行う(ステップS50)。続いて、通信モジュール表示処理を実行することにより、充電表示部19に、通信モジュールの有無や種別を表示する(ステップS52)。例えば、充電表示部19の表示手段がLEDであれば、充電表示、通信モジュール情報表示を交互に行ったり、合成した表示を行ったりする。このとき、通信モジュール表示処理としては、上述した図6や図7の処理が実行されることとなる。
【0061】
続いて、充電状態を検出する(ステップS54)。例えば、バッテリー12への充電状態を充電部11が検出する情報を取得したりすることにより検出する。ここで、充電が終了している場合は(ステップS56;Yes)、充電終了の表示を充電表示部19に行い(ステップS58)、通信モジュール表示処理を実行する(ステップS60)。
【0062】
他方、充電が終了していない場合は(ステップS56;No)、充電中である表示を継続して行い(ステップS62)、通信モジュール表示処理を実行する(ステップS64)。そして、ステップS56から処理を繰り返し実行する。
【0063】
このように、本実施形態によれば、充電表示機能を流用して通信モジュールの有無や、種別を表示することが可能となり、利用者は容易に通信モジュールの状態を確認することが出来ることとなる。
【0064】
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0065】
なお、上述した実施形態では、通信モジュール15の情報を充電表示部19を兼用して表示することとして説明を示したが、例えば音声処理部18、スピーカ23から発音される音声出力を用いて情報伝達を行ってもよい。
【0066】
また、上述した通信モジュール表示処理については、通信モジュールの装着の有無を検出する場合や、通信モジュールの種別を判別する場合について説明したが、例えば、複数の通信モジュールが装着されている場合に、通信可能な通信モジュールを報知することとしても良い。
【0067】
すなわち、通信モジュールA、通信モジュールBと装着されており、通信モジュールAは通信可能であるが、通信モジュールBのサービスが圏外であり、通信できない場合、その旨を利用者に報知するといったことをしてもよい。これにより、利用者はどの通信モジュールが利用可能であるかが容易に識別可能となる。
【0068】
また、以下に詳述する本発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両方のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、バス、メモリ、インタフェース、周辺装置などで構成されるハードウェアと、それらハードウェア上で実行可能なソフトウェアがある。ソフトウェアとしては、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インタフェースを介して入力されるデータの加工、保存、出力などにより各部の機能が実現される。また、そのようなソフトウェア(プログラム)をSDカードなどの媒体に記録することも可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 携帯型通信装置
2 アンテナ
3 送受信切替器
4 PA(Power AMP)
5 送信部
6 LNA(Low Noise AMP)
7 受信部
8 通信制御部
9 中央制御部
10 拡張I/F
11 充電部
12 バッテリー
13 表示部
14 センサー部
15 通信モジュール
16 開閉検出部
17 モジュール挿抜検出部
18 音声処理部
19 充電表示部
20 充電端子
21 通信モジュール収納部
22 電源SW
23 スピーカ
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 CLOCK
105 不揮発性メモリ
106 表示制御部
107 センサーI/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機能を有する通信モジュールが装着可能であり、充電式バッテリーを内蔵する携帯型通信装置において、
通信モジュールの装着の有無を検出する通信モジュール検出手段と、
前記充電式バッテリーを充電する充電手段と、
前記充電手段による充電状況を表示する充電状況表示手段と、
を備え、
前記充電状況表示手段は、前記検出手段により検出された検出結果を併せて表示する手段であることを特徴とする携帯型通信装置。
【請求項2】
前記通信モジュール検出手段により装着が検出された通信モジュールの種別を判別する通信モジュール種別判別手段を更に有しており、
前記充電状況表示手段は、前記通信モジュール種別判別手段により判別された通信モジュールの種別に応じて表示を行う手段であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型通信装置。
【請求項3】
前記通信モジュール検出手段は、前記充電手段が前記充電式バッテリーの充電を開始したときに、通信モジュールの装着の有無を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型通信装置。
【請求項4】
前記通信モジュール検出手段は、前記充電手段が前記充電式バッテリーの充電動作を終了したときに、通信モジュールの装着の有無を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型通信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−183133(P2010−183133A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22243(P2009−22243)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】