説明

携帯情報装置

【課題】携帯情報装置の消費電力を抑える。
【解決手段】表示装置とCPUと外部入力端子とを有し、表示装置はソース信号線駆動回路と、複数の画素とを有し、複数の画素はそれぞれ、画素に入力される映像信号を記憶する機能を有する回路と、画素電極とを含み、外部入力端子から映像表示をかえるための信号の入力が一定期間行われない場合、CPUによって表示装置が静止画を表示していると判断され、表示装置が静止画を表示するとき、CPUからソース信号線駆動回路へのスタートパルス、クロック信号、及び映像データ信号の供給が停止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報装置及びその駆動方法に関し、特に、液晶などを用いたフラットディスプレイを有する、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯パソコン、携帯ゲーム装置、携帯ナビゲーションシステム、電子書籍などの携帯情報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信技術の発展によって、携帯電話が普及している。今後はさらに動画の電送や、より多量の情報伝達が予想される。一方パーソナルコンピュータもその軽量化によって、モバイル対応の製品が生産されている。電子手帳にはじまったパーソナルデジタルアシスタントと呼ばれる情報機器も多数生産され、普及しつつある。また、液晶表示装置などの発展により、それらの携帯機器にはほとんどのものにフラットディスプレイが装備されている。
【0003】
さらに最近の技術として、アクティブマトリクス型の表示装置が、それら携帯機器に用いられ始めている。アクティブマトリクス型の表示装置は、画素1つずつに対して、TFTを1つずつ配置し、そのTFTによって、画面を制御している。この様なアクティブマトリクス型の表示装置はパッシブマトリクス型の表示装置と比較して、画像の高精細化に対応でき、画質を向上させることができ、動画に対応できるなどの長所を持っている。それ故に今後は携帯情報機器の表示装置はパッシブマトリクス型からアクティブマトリクス型に変化していくと思われる。
【0004】
また、アクティブマトリクス型表示装置のなかでも、近年、低温ポリシリコンを用いた、表示装置の製品化が行われている。低温ポリシリコン技術によって、画素を構成する画素TFTの他に、画素部の周辺部に、TFTを用いて駆動回路を同時形成することができる。そのため、装置の小型化、低消費電力化に大いに貢献し、それに伴って、近年その応用分野の拡大が著しいモバイル機器の表示部等に、液晶表示装置(液晶セルを有する表示装置)は不可欠なデバイスとなってきている。
【0005】
図11に従来の携帯情報端末のブロック図を示す。1204は電源である。携帯情報端末では、ユーザーが必要に応じて求める情報を引き出すことが要求される。その情報とは、携帯情報端末内の記憶装置(DRAM1209、フラッシュメモリ1210など)に記憶されているもの、携帯情報端末に差し込まれるメモリーカード1203に記憶されているもの、外部インターフェイスポート1205を介して外部機器と接続して得れるものなどがある。
【0006】
ペン入力タブレット1201より入力されるユーザーの指示を、検出回路1202において電子情報として読み込む。そして該電子情報はタブレットインターフェース1218によって映像信号処理回路1207に送られる。映像信号処理回路1207は、読み込まれた電子情報を、VRAM1211に格納してある画像フォーマットに基づいて画像データに変換し、コントローラ1212に送付する。ここでコントローラ1212は表示装置1213を駆動する信号を生成し、表示装置1213を駆動し、表示を行っていた。
【0007】
図12に従来の携帯電話のブロック図を示す。図11に示した携帯情報端末で既に図示しているものは同じ符号を付ける。
【0008】
携帯電話は電波を送受信する送受信回路1224と、受信した信号を音声処理する音声処理回路1221、スピーカー1223、マイク1222、またデータを入力するキーボード1220、表示を行う表示装置1213、そのLCDコントローラ1212、記憶装置(VRAM1211、DRAM1209、フラッシュメモリ1210など)から成っている。
【0009】
図12に示した携帯電話において、キーボードインターフェース1238と、映像信号処理回路1207と、VRAM1211と、LCDコントローラー1212の動作は、図11に示した携帯情報端末の場合と同じである。ただ違うのは、ユーザーの指示がキーボード1220において電子情報として読み込まれるところである。
【0010】
図12における送受信回路1224の詳しい構成を、図13に示す。アンテナ1302において音声情報を有する電子情報が受信される。そして、フィルタ1303において該電子情報のうち必要なデータだけが取り出され、スイッチ1304を介してアンプ1305に入力される。アンプ1305に入力されたデータは増幅されてフィルタ1307に入力される。フィルタ1303において不必要な情報がカットされたデータは、第1周波数変換回路1309において周波数を高くされ、フィルタ1312に入力される。
【0011】
フィルタ1312において不必要な情報がカットされたデータは、第2周波数変換回路1313において再びその周波数を高くされ、フィルタ1316に入力される。
【0012】
フィルタ1316において不必要な情報がカットされたデータは、アンプ1317において増幅され、データ復調回路1318に入力される。
【0013】
データ復調回路1318は符号化されたデータを解いてCPU1206に入力する。
【0014】
逆にCPUから送られてきたデータは、データ変調回路1319に入力され符号化される。符号化されたデータは直交変換器1315において位相が調整され、かつその周波数を高くされて、周波数変換回路1311に入力される。
【0015】
周波数変換回路1311に入力されたデータは、その周波数を高くされてフィルタ1308に入力される。フィルタ1308において不必要な情報がカットされたデータは、アンプ1306において増幅され、スイッチ1304を介してフィルタ1303に入力される。
【0016】
フィルタ1303において不必要な情報がカットされたデータは、アンテナ1302において発信される。
【0017】
従来のデジタル方式で駆動する、液晶セルを有する表示装置の概略図を、図14に示す。表示装置は、画素部9003と、ソース信号線駆動回路9001と、ゲート信号線駆動回路9002とが配置されている。
【0018】
画素部9003は、複数の画素9004を有している。ソース信号線駆動回路9001は、シフトレジスタ回路9001−1、ラッチ回路A9001−2、ラッチ回路B9001−3、D/A変換回路9001−4を有している。またゲート信号線駆動回路9002は、シフトレジスタ回路9002−1、バッファ回路9002−1を有している。
【0019】
図15に画素9004の回路図を示す。画素9004は、ソース信号線9005の1つと、ゲート信号線9006の1つとを有している。また画素9004は画素TFT9007と、対向電極と画素電極の間に液晶を挟んだ液晶セル9008と、コンデンサ9009とが設けられている。
【0020】
画素TFT9004のゲート電極は、ゲート信号線9006に接続されている。また、画素TFT9004のソース領域とドレイン領域は、一方はソース信号線9005に、もう一方は液晶セル9008が有する画素電極及びコンデンサ9009に接続されている。
【0021】
コンデンサ9009は画素TFT9007が非選択状態(オフ状態)にある時、画素電極の電位を保持するために設けられている。
【0022】
液晶セル9008の対向電極には対向電位が与えられている。
【0023】
ソース信号線駆動回路9001が有するシフトレジスタ回路9001−1にクロック信号(CK)、スタートパルス(SP)が入力される。シフトレジスタ回路9001−1は、これらのクロック信号(CK)およびスタートパルス(SP)に基づきタイミング信号を順に発生させ、ラッチ回路A9001−2へタイミング信号を順次供給する。
【0024】
ラッチ回路A9001−2は、デジタルビデオ信号を記憶する複数のラッチを有している。ラッチ回路A9001−2は、前記タイミング信号が入力されると、デジタルビデオ信号を各ラッチに順次取り込み、保持する。
【0025】
ラッチ回路A9001−2の全てのラッチにデジタルビデオ信号の書き込みが一通り終了するまでの時間は、ライン期間と呼ばれる。実際には、上記ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間をライン期間と呼ぶこともある。
【0026】
1ライン期間の終了後、ラッチ回路B9001−3にラッチシグナル(Latch Signal)が供給される。この瞬間、ラッチ回路A9001−2に書き込まれ保持されているデジタルビデオ信号は、ラッチ回路B9001−3に一斉に送出され、ラッチ回路B9001−3の全てのラッチに書き込まれ、保持される。
【0027】
デジタルビデオ信号をラッチ回路B9001−3に送出し終えたラッチ回路A9001−2に、シフトレジスタ回路9001−1からのタイミング信号に基づき、再びデジタルビデオ信号が順次書き込まれる。
【0028】
この2順目の1ライン期間中には、ラッチ回路B9001−3に書き込まれ、保持されているデジタルビデオ信号が、順次D/A変換回路9001−4に入力される。
【0029】
D/A変換回路9001−4においてデジタルビデオ信号がアナログのビデオ信号(アナログビデオ信号)に変換され、ソース信号線9005に供給される。
【0030】
一方ゲート信号線駆動回路9002内のシフトレジスタ回路9002−1にクロック信号(CLK)、スタートパルス信号(SP)が入力されると、画素TFT9007のスイッチングを制御する選択信号が生成される。選択信号はバッファ回路9002−2において緩衝増幅され、ゲート信号線9006に入力される。
【0031】
ゲート信号線9006に入力された選択信号によって、画素TFT9004がオンの状態になり、ソース信号線に入力されたアナログビデオ信号が画素TFTを介して液晶セル9008が有する画素電極に入力される。
【0032】
画素電極に入力されたアナログビデオ信号の電位により液晶が駆動し、透過光量が制御されて、画素に画像の一部(該画素に相当する画像)が表示される。
【0033】
全ての画素において画像の一部が表示されると、画素部9003に1つの画像が表示される。
【0034】
各画素において上記動作が行われることで1つの画像が表示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0035】
以上に述べたような従来の情報端末機器では、表示画面を表示する場合、たとえその画面が静止画面であっても、同一の映像のデータを1秒間に60回づつ、表示装置に送くり続けていた。即ち、CPU1206にある映像信号処理回路1207、VRAM1211、コントローラ1212、および表示装置1213が有するソース信号線駆動回路、ゲート信号線駆動回路は表示を行っている限り、動作を行っていた。
【0036】
画素数の少ないパッシブ型の表示装置においては、メモリを表示装置のドライバICもしくはLCDコントローラの中に内蔵し、VRAMを停止するものも存在するが、アクティブマトリクスのような多数の画素を用いる表示装置では、ドライバ内もしくはコントローラ内にメモリを有するのはチップサイズの観点から、非現実的である。よって、従来の情報端末機器では、静止画を表示する場合においても、多くの回路は動作を続けなければならず、消費電力の低減に対して、妨げとなっていた。
【0037】
携帯情報端末においては、低消費電力化が大きく望まれている。さらに、このモバイル機器においては、静止画モードで使用されることが大部分を占めているにもかかわらず、前述のように駆動回路は静止画表示の際にも動作し続けているため、低消費電力化への足かせとなっている。
【0038】
本発明は前述のような問題点を鑑み、新規の回路を用いることにより、静止画の表示時における駆動回路の消費電力を低減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0039】
前述の課題を解決するために、本発明では次のような手段を用いた。
【0040】
画素内に複数の記憶回路を配置し、画素毎にデジタル映像信号を記憶させる。
静止画の場合、一度書き込みを行えば、それ以降、画素に書き込まれる情報は同様であるので、フレーム毎に信号の入力を行わなくとも、記憶回路に記憶されている信号を読み出すことによって静止画を継続的に表示することができる。すなわち、静止画を表示する際は、最低1フレーム分の信号の処理動作を行って以降は、ソース信号線駆動回路を停止させておくことが可能となり、それに伴って電力消費を大きく低減することが可能となる。
【0041】
以下に、本発明の液晶表示装置の構成について記載する。
【0042】
本発明によって、 表示装置とコントローラとを有する携帯情報装置において、 前記表示装置は記憶回路と液晶セルとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記表示装置と前記コントローラ以外の映像表示機能を停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0043】
本発明によって、 表示装置とコントローラとを有する携帯情報装置において、 前記表示装置は記憶回路と液晶セルと前記液晶セルが有する画素電極にかかる電圧を制御するTFTとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記表示装置と前記コントローラ以外の映像表示機能を停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0044】
前記コントローラは表示装置のクロック発生回路であっても良い。
【0045】
本発明によって、 表示装置を有する携帯情報装置において、 前記表示装置は記憶回路と液晶セルとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、映像情報を有する信号が前記表示装置の外部から前記表示装置に入力されないことを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0046】
本発明によって、 表示装置を有する携帯情報装置において、 前記表示装置は記憶回路と液晶セルと前記液晶セルが有する画素電極にかかる電圧を制御するTFTとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、映像情報を有する信号が前記表示装置の外部から前記表示装置に入力されないことを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0047】
本発明によって、 表示装置とCPUを有する携帯情報装置において、 前記表示装置は、記憶回路と液晶セルとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記CPUの映像表示機能を停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0048】
本発明によって、 表示装置とCPUを有する携帯情報装置において、 前記表示装置は、記憶回路と液晶セルと前記液晶セルが有する画素電極にかかる電圧を制御するTFTとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記CPUの映像表示機能を停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0049】
本発明によって、 表示装置とVRAMとを有する携帯情報装置において、 前記表示装置は、記憶回路と液晶セルとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記VRAMに記憶されているデータの呼び出しを停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0050】
本発明によって、 表示装置とVRAMとを有する携帯情報装置において、 前記表示装置は、記憶回路と液晶セルと前記液晶セルが有する画素電極にかかる電圧を制御するTFTとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記VRAMに記憶されているデータの呼び出しを停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0051】
本発明によって、 表示装置を有する携帯情報装置において、 前記表示装置は、記憶回路と液晶セルとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記表示装置のソース信号線駆動回路を停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0052】
本発明によって、 表示装置を有する携帯情報装置において、 前記表示装置は、記憶回路と液晶セルと前記液晶セルが有する画素電極にかかる電圧を制御するTFTとをそれぞれ含む複数の画素を有し、 前記表示装置が静止画を表示するとき、前記表示装置のソース信号線駆動回路を停止することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0053】
前記記憶回路が1フレーム期間に1度呼び出されることを特徴としていても良い。
【0054】
本発明によって、 表示装置を有する携帯情報装置において、 前記表示装置は複数の画素を有し、 前記複数の画素は、記憶回路と液晶セルとを有し、 前記複数の画素のうち、特定の行または列の画素が有する記憶回路に記憶されているデータを書き換える手段を有することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0055】
本発明によって、 表示装置を有する携帯情報装置において、 前記表示装置は複数の画素を有し、 前記複数の画素は、記憶回路と液晶セルと前記液晶セルが有する画素電極にかかる電圧を制御するTFTとを有し、 前記複数の画素のうち、特定の行または列の画素が有する記憶回路に記憶されているデータを書き換える手段を有することを特徴とした携帯情報装置が提供される。
【0056】
前記携帯情報装置は、携帯電話、パーソナルコンピュータ、ナビゲーションシステム、PDAまたは電子書籍であることを特徴としていても良い。
【発明の効果】
【0057】
各画素の内部に配置された複数の記憶回路を用いてデジタル映像信号の記憶を行うことにより、静止画を表示する際に各フレーム期間で記憶回路に記憶されたデジタル映像信号を反復して用い、継続的に静止画を表示する際に、ソース信号線駆動回路を停止させておくことが可能となる。よって、液晶表示装置全体の低消費電力化に大きく貢献することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の携帯情報端末の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の携帯電話の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の表示装置の画素回路図。
【図4】本発明の表示装置の画素回路図。
【図5】本発明の表示装置の駆動回路のブロック図。
【図6】本発明の表示装置の上面図と断面図。
【図7】本発明の構成を有する携帯電話の外観図。
【図8】本発明の構成を有する携帯電話の外観図。
【図9】本発明の構成を有する携帯電話の外観図。
【図10】本発明の構成を有する携帯電話の外観図。
【図11】従来の携帯情報端末の構成を示すブロック図。
【図12】従来の携帯電話の構成を示すブロック図。
【図13】送受信回路の構成を示すブロック図。
【図14】従来の表示装置のブロック図。
【図15】従来の表示装置の画素回路図。
【図16】本発明の表示装置の画素上面図。
【発明を実施するための形態】
【0059】
図1は本発明の構成を示したものである。本発明では、静止画を表示する場合、表示装置2213の画素の内部にある記憶回路に映像信号を記憶させ、記憶した映像信号を呼び出すことによって、表示を行う。よって、従来、動作させていたCPU2106の内部回路のうち、映像信号処理回路2107、VRAM2111、表示装置2213の中のソース信号線駆動回路を駆動させなくても、静止画像を表示することが可能となる。なお、外部インターフェイスポート2105を介して、外部機器からユーザーが必要に応じて求める情報を引き出すことができる。
また携帯情報端末に差し込まれるメモリーカード2103に記憶されている情報も引き出すことが可能である。2104は電源である。
【0060】
以下その内容について、具体的に説明を行う。
【0061】
ペン入力タブレット2101からの入力が一定時間の間行われない、もしくは外部入力端子から映像表示を変えなければならないような信号入力が一定時間されない場合、CPU2106は静止画モードであると判断を行う。
【0062】
CPU2106がそのような判断を行った場合、CPU2106は以下のような動作を行う。LCDコントローラ2112を介して、表示装置2213のソース信号線駆動回路を停止させる。具体的には、ソース信号線駆動回路へのスタートパルス、クロック信号、映像データ信号の供給を停止することによって、ソース信号線駆動回路の動作を停止させることができる。このときゲート信号線駆動回路は停止はせずに、信号の供給を受け、表示装置2213内の画素部に設けられた記憶回路のデータを、各画素の画素電極に供給する作用を行う。
【0063】
ゲート信号線駆動回路はソース信号線駆動回路にくらべて、一般的には、1/100以下の周波数で駆動されるため、動作を停止しなくとも、消費電力の面では問題にならない。もちろん、液晶表示装置の画質上の問題、例えば、焼きつき現象が発生しないような液晶材料を使用する場合には、ゲート信号線駆動回路を停止してもよい。このような動作によって、表示装置はゲート信号線駆動回路のみ、または、両方の信号線駆動回路を停止させて、表示を行う。
【0064】
次に、CPU2106は、CPU2106内部の信号処理回路および、VRAM2111を停止する。前述したように、表示装置2213は、その内部の記憶回路に蓄えられた映像データで表示を行っているので、静止画を表示する場合、新たに映像データを表示装置2213に送り込む必要性がない。よって、映像データを発生、加工する映像信号処理回路2107、タブレットインターフェース2118、VRAM2111などは動作していなくとも良い。またDRAM2109とフラッシュメモリ2110などの、ユーザーの求める情報を保持している記憶回路にアクセスする必要もない。
【0065】
以上により、CPU2106内部の電力削減、VRAM2111の電力削減、ソース信号線駆動回路の電力削減が達成される。
【0066】
また、ペン入力タブレット2101などの外部入力端子から再び信号が入力された場合は、ペン入力タブレット2101の検出回路2102からCPU2106に対して、表示内容を変えるような指示が出される。するとCPU2106は停止していたVRAM2111、タブレットインターフェース2118、映像信号処理回路2107を動作させる。そして、LCDコントローラ2112を介して、表示装置2213のソース信号線駆動回路にスタートパルス、クロック信号、映像データを供給し、新たな映像信号を画素に書き込むことができる。
【0067】
図2は本発明を使用した携帯電話の例である。動作概要は図1の携帯情報端末とおおよそ同じである。携帯情報端末と異なるのは、携帯電話では、入力は、キーボードによって行われ、外部からのデータは、電話会社の通信系を介して、アンテナに入力され、図13に示す送受信回路で増幅されたのち、CPUで制御され、表示装置におくられることである。静止画を表示する場合は、携帯情報端末と同様に、映像信号処理回路、VRAM、ソース信号線駆動回路などは停止させることができる。
【0068】
以下に本発明の実施例について記述する。
【実施例1】
【0069】
本実施例では、本発明の構成を有する携帯電話の構成について説明する。
【0070】
図2に本実施例の携帯電話のブロック図を示す。図1に示した携帯情報端末で既に図示しているものは同じ符号を付ける。
【0071】
携帯電話は電波を送受信する送受信回路2124と、受信した信号を音声処理する音声処理回路2121、スピーカー2123、マイク2122、またデータを入力するキーボード2120、表示を行う表示装置2113、そのLCDコントローラ2112、記憶装置(VRAM2111、DRAM2109、フラッシュメモリ2110など)から成っている。
【0072】
図2に示した携帯電話において、キーボードインターフェース2138と、映像信号処理回路2107と、VRAM2111と、LCDコントローラー2112の動作は、図1に示した携帯情報端末の場合と同じである。ただ違うのは、ユーザーの指示がキーボード2120において電子情報として読み込まれるところである。また外部からのデータは、電話会社の通信系を介して、アンテナに入力され、図2に示す送受信回路2224で増幅されたのち、CPU2106で制御され、表示装置2213に送られる。
【0073】
キーボード2220からの入力が一定時間の間行われない、もしくは外部入力端子から映像表示を変えなければならないような信号入力が一定時間されない場合、CPU2106は静止画モードであると判断を行う。
【0074】
CPU2106がそのような判断を行った場合、CPU2106は以下のような動作を行う。LCDコントローラ2112を介して、表示装置2213のソース信号線駆動回路を停止させる。具体的には、ソース信号線駆動回路へのスタートパルス、クロック信号、映像データ信号の供給を停止することによって、ソース信号線駆動回路の動作を停止させることができる。このときゲート信号線駆動回路は停止はせずに、信号の供給を受け、表示装置2213内の画素部に設けられた記憶回路のデータを、各画素の画素電極に供給する。
【0075】
ゲート信号線駆動回路はソース信号線駆動回路にくらべて、一般的には、1/100以下の周波数で駆動されるため、動作を停止しなくとも、消費電力の面では問題にならない。もちろん、液晶表示装置の画質上の問題、例えば、焼きつき現象が発生しないような液晶材料を使用する場合には、ゲート信号線駆動回路を停止してもよい。このような動作によって、表示装置はゲート信号線駆動回路のみ、または、両方の信号線駆動回路を停止させて、表示を行う。
【0076】
次に、CPU2106は、CPU2106内部の信号処理回路および、VRAM2111を停止する。前述したように、表示装置2213は、その内部の記憶回路に蓄えられた映像データで表示を行っているので、静止画を表示する場合、新たに映像データを表示装置2213に送り込む必要性がない。よって、映像データを発生、加工する映像信号処理回路2107、キーボードインターフェース2138、VRAM2111などは動作していなくとも良い。またDRAM2109とフラッシュメモリ2110などの、ユーザーの求める情報を保持している記憶回路にアクセスする必要もない。
【0077】
以上により、CPU2106内部の電力削減、VRAM2111の電力削減、ソース信号線駆動回路の電力削減が達成される。
【0078】
また、キーボード2220などの外部入力端子から再び信号が入力された場合は、キーボード2220からCPU2106に対して、表示内容を変えるような指示が出される。するとCPU2106は停止していたVRAM2111、キーボードインターフェース2138、映像信号処理回路2107を動作させる。そして、LCDコントローラ2112を介して、表示装置2213のソース信号線駆動回路にスタートパルス、クロック信号、映像データを供給し、新たな映像信号を画素に書き込むことができる。
【実施例2】
【0079】
本実施例では、本発明で用いられる表示装置が有する画素部の詳しい構成について説明する。
【0080】
画素部にはマトリクス状に複数の画素704が配列される。画素704の拡大図を図3に示す。画素704には、画素TFT705と、SRAM707と、対向電極と画素電極の間に液晶を挟んだ液晶セル708とが設けられている。
【0081】
画素TFT705のゲート電極は、ゲート信号線709に接続されている。また、画素TFT705のソース領域とドレイン領域は、一方はソース信号線710に、もう一方はSRAM707の入力側に接続されている。
【0082】
SRAM707はpチャネル型TFTとnチャネル型TFTを2つづつ有しており、pチャネル型TFTのソース領域は高電圧側電源線711に接続され、電圧Vddhに保たれている。またnチャネル型TFTのソース領域は低電圧側電源線712に接続されており、電圧Vssに保たれている。なおVddh>Vssである。1つのpチャネル型TFTと1つのnチャネル型TFTとが対になっており、1つのSRAMの中にpチャネル型TFTとnチャネル型TFTとの対が2組存在することになる。
【0083】
対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、そのドレイン領域が互いに接続されている。また対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、そのゲート電極が互いに接続されている。そして互いに一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域が、もう一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのゲート電極と同じ電位に保たれている。そして一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域は入力の信号(Vin)が入る入力側であり、もう一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域は出力の信号(Vout)が出力される出力側である。
【0084】
SRAMはVinを保持し、Vinを反転させた信号であるVoutを出力するように設計されている。つまり、VinがHiだとVoutはVss相当のLoの信号となり、VinがLoだとVoutはVddh相当のHiの信号となる。
【0085】
SRAM707の出力側は、液晶セル708が有する画素電極に接続されている。
【0086】
ゲート信号線709に入力される選択信号により、画素TFT705はオンの状態になる。そしてソース信号線710に入力されたデジタルビデオ信号は、画素TFT705を介してSRAM707の入力側にVinとして入力される。
【0087】
入力されたデジタルビデオ信号は、次のデジタルビデオ信号が入力されるまで保持される。またSRAMはDRAMに比べてデジタルビデオ信号の書き込みにかかる時間が短く、高速でデータの書き込みを行うことが可能である。
【0088】
デジタルビデオ信号は、1または0の情報を有しており、SRAM707に入力されたデジタルビデオ信号は、その情報が反転して出力される。例えば1の情報を有するデジタルビデオ信号がSRAM707に入力されると、0の情報を有するデジタルビデオ信号がSRAM707の出力側からVoutとして出力される。逆に0の情報を有するデジタルビデオ信号がSRAM707に入力されると、1の情報を有するデジタルビデオ信号がSRAM707の出力側からVoutとして出力される。
【0089】
SRAM707の出力側から出力されたデジタルビデオ信号は、液晶セル708が有する画素電極に入力される。そしてデジタルビデオ信号が有する1または0の情報に従って液晶が駆動し、透過光量が制御される。
【0090】
そして同様に、全ての画素にデジタルビデオ信号が入力されることによって、各画素の有する液晶セルが発光するかしないかが選択される。
【0091】
さらに全てのビットのデジタルビデオ信号が全ての画素に入力されると、1つの画像が表示される。1フレーム期間中に、各画素の液晶セルが光を透過している期間の長さを制御することによって階調表示を行ってもよいし、複数の画素を1つの単位とし、光を透過している液晶セルを有する画素の面積を制御することで階調表示を行っても良い。
【0092】
本発明においてSRAMを画素中に設けることで、画素に入力されたデジタルビデオ信号を、次のデジタルビデオ信号が入力されるまでより確実に保持することが可能になる。すなわち、液晶セル708の画素電極において保持される電荷が画素TFTのリーク電流によって減少するのを防ぎ、液晶セルの透過光量が変化することを防ぐことが可能になる。
【0093】
なお揮発性のメモリはTFTを用いて形成することが可能なため、画素TFTと同時に形成することが可能である。
【0094】
なお本発明において、保持容量は積極的に設けなくとも良い。保持容量を設けない場合、デジタルビデオ信号を画素に入力する時間を短くすることが可能になる。そのため液晶表示装置の画素数が増加しても、書き込み期間の長さを抑えることができる。
【0095】
なお本実施例は、実施例1に示した構成と自由に組み合わせて実施することが可能である
【実施例3】
【0096】
本実施例では、本発明で用いられる表示装置が有する画素部の詳しい構成について説明する。
【0097】
画素部にはマトリクス状に複数の画素734が配列される。画素734の拡大図を図4に示す。画素734には、第1画素TFT735と、第2画素TFT736と、SRAM737と、対向電極と画素電極の間に液晶を挟んだ液晶セル738と、第1スイッチ731と、第2スイッチ732とが設けられている。
【0098】
第1画素TFT735のゲート電極は、ゲート信号線739に接続されている。また、第1画素TFT735のソース領域とドレイン領域は、一方は第1ソース信号線740に、もう一方はSRAM737の入力側に接続されている。
【0099】
第2画素TFT736のゲート電極は、ゲート信号線739に接続されている。また、第2画素TFT736のソース領域とドレイン領域は、一方は第2ソース信号線741に、もう一方はSRAM737の出力側に接続されている。
【0100】
SRAM737はpチャネル型TFTとnチャネル型TFTを2つづつ有しており、pチャネル型TFTのソース領域は高電圧側電源線742に接続され、電圧Vddhに保たれている。またnチャネル型TFTのソース領域は低電圧側電源線743に接続されており、電圧Vssに保たれている。なおVddh>Vssである。1つのpチャネル型TFTと1つのnチャネル型TFTとが対になっており、1つのSRAMの中にpチャネル型TFTとnチャネル型TFTとの対が2組存在することになる。
【0101】
対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、そのドレイン領域が互いに接続されている。また対になったpチャネル型TFTとnチャネル型TFTは、そのゲート電極が互いに接続されている。そして互いに一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域が、もう一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのゲート電極と同じ電位に保たれている。そして一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域は入力の信号(Vin)が入る入力側であり、もう一方の対のpチャネル型及びnチャネル型TFTのドレイン領域は出力の信号(Vout)が出力される出力側である。
【0102】
SRAM737はVinを保持し、Vinを反転させた信号であるVoutを出力するように設計されている。つまり、VinがHiだとVoutはVss相当のLoの信号となり、VinがLoだとVoutはVddh相当のHiの信号となる。
【0103】
一方、第1スイッチ731と第2スイッチ732とはpチャネル型TFTとnチャネル型TFTとを1つづつ有するトランスミッションゲートである。第1スイッチ731が有するpチャネル型TFTのゲート電極と、第2スイッチ732が有するnチャネル型TFTのゲート電極とは、SRAM737の入力側に接続されている。また、第1スイッチ731が有するnチャネル型TFTのゲート電極と、第2スイッチ732が有するpチャネル型TFTのゲート電極とは、SRAM737の出力側に接続されている。
【0104】
第1スイッチ731の入力側は交流駆動信号線745に接続されており、第2スイッチ732の入力側はリセット信号線746に接続されている。
【0105】
第1スイッチ731の出力側と、第2スイッチ732の出力側は、共に液晶セル738の画素電極に接続されている。
【0106】
ゲート信号線739に入力される選択信号によって、第1画素TFT735と第2画素TFT736とがオンの状態になる。第1ソース信号線740と第2ソース信号線741には逆相のデジタルビデオ信号が入力されており、入力されたデジタルビデオ信号は、SRAM737において保持される。
【0107】
また入力されたデジタルビデオ信号によって、第1スイッチ731と第2スイッチ732のオンまたはオフが選択される。第1スイッチ731がオンのときは第2スイッチ732はオフになっている。逆に第1スイッチ731がオフのときは第2スイッチ732はオンになっている。
【0108】
リセット信号線746には液晶セルの対向電極と同じ電位が与えられており、交流駆動信号線745には対向電極の電位を基準として反転した、2値の電圧を有する交流駆動の信号が入力されている。
【0109】
第1スイッチ731がオンだと、交流駆動信号線745に入力されている交流駆動信号がサンプリングされて液晶セル738の画素電極に入力され、画像が表示される。また逆に第2スイッチ732がオンだと、リセット信号線746の電位が液晶セル738の画素電極に入力され、画像は表示されない。
【0110】
SRAMはDRAMに比べてデジタルビデオ信号の書き込みにかかる時間が短く、高速でデータの書き込みを行うことが可能である。よって本発明においてSRAMを画素中に設けることで、画素に入力されたデジタルビデオ信号を、次のデジタルビデオ信号が入力されるまでより確実に保持することが可能になる。すなわち、液晶セル738の画素電極において保持される電荷が画素TFTのリーク電流によって減少するのを防ぎ、液晶セルの透過光量が変化することを防ぐことが可能になる。
【0111】
なお揮発性のメモリはTFTを用いて形成することが可能なため、画素TFTと同時に形成することが可能である。
【0112】
なお本願発明において、保持容量は積極的に設けなくとも良い。保持容量を設けない場合、デジタルビデオ信号を画素に入力する時間を短くすることが可能になる。そのため液晶ディスプレイの画素数が増加しても、書き込み期間の長さを抑えることができる。
【実施例4】
【0113】
本実施例では、本発明で用いられる表示装置の駆動回路について説明する。図5(A)にソース信号線駆動回路のブロック図を示す。
【0114】
ソース信号線駆動回路は、シフトレジスタ回路761、ラッチ回路A762、ラッチ回路B763を有している。
【0115】
ソース信号線駆動回路が有するシフトレジスタ回路761にクロック信号(CK)、スタートパルス(SP)が入力される。シフトレジスタ回路761は、これらのクロック信号(CK)およびスタートパルス(SP)に基づきタイミング信号を順に発生させ、ラッチ回路A762へタイミング信号を順次供給する。
【0116】
ラッチ回路A762は、デジタルビデオ信号を記憶する複数のラッチを有している。ラッチ回路A762は、前記タイミング信号が入力されると、デジタルビデオ信号を各ラッチに順次取り込み、保持する。
【0117】
ラッチ回路A762の全てのラッチにデジタルビデオ信号の書き込みが一通り終了するまでの時間は、ライン期間と呼ばれる。実際には、上記ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間をライン期間と呼ぶこともある。
【0118】
1ライン期間の終了後、ラッチ回路B763にラッチシグナル(Latch Signal)が供給される。この瞬間、ラッチ回路A762に書き込まれ保持されているデジタルビデオ信号は、ラッチ回路B763に一斉に送出され、ラッチ回路B763の全てのラッチに書き込まれ、保持される。
【0119】
デジタルビデオ信号をラッチ回路B763に送出し終えたラッチ回路A762に、シフトレジスタ回路761からのタイミング信号に基づき、再びデジタルビデオ信号が順次書き込まれる。
【0120】
この2順目の1ライン期間中には、ラッチ回路B763に書き込まれ、保持されているデジタルビデオ信号が、順次ソース信号線に供給される。
【0121】
図5(B)にゲート信号線駆動回路のブロック図を示す。ゲート信号線駆動回路は、シフトレジスタ回路766、バッファ回路767を有している。ゲート信号線駆動回路内のシフトレジスタ回路766にクロック信号(CLK)、スタートパルス信号(SP)が入力されると、画素TFTのスイッチングを制御する選択信号が生成される。選択信号はバッファ回路767において緩衝増幅され、ゲート信号線に入力される。
【0122】
なお本実施例は、実施例1〜3と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例5】
【0123】
本実施例では、本発明を用いて液晶表示装置を作製した例について、図6を用いて説明する。
【0124】
図6(A)は、TFT基板と対向基板との間に液晶を封止することによって形成された液晶表示装置の上面図であり、図6(B)は、図6(A)のA−A’における断面図、図6(C)は図6(A)のB−B’における断面図である。
【0125】
TFT基板4001上に設けられた画素部4002と、ソース信号線駆動回路4003と、第1及び第2のゲート信号線駆動回路4004a、bとを囲むようにして、シール材4009が設けられている。また画素部4002と、ソース信号線駆動回路4003と、第1及び第2のゲート信号線駆動回路4004a、bとの上に対向基板4008が設けられている。TFT基板4001とシール材4009と対向基板4008とで囲まれた空間に液晶4210が充填されている。
【0126】
またTFT基板4001上に設けられた画素部4002と、ソース信号線駆動回路4003と、第1及び第2のゲート信号線駆動回路4004a、bとは、複数のTFTを有している。図6(B)では代表的に、下地膜4010上に形成された、ソース信号線駆動回路4003に含まれる駆動TFT(但し、ここではnチャネル型TFTとpチャネル型TFTを図示する)4201及び画素部4002に含まれる画素TFT(画素電極にかかる電圧を制御するTFT)4202を図示した。
【0127】
本実施例では、駆動TFT4201には公知の方法で作製されたpチャネル型TFTまたはnチャネル型TFTが用いられ、画素TFT4202には公知の方法で作製されたpチャネル型TFTが用いられる。また、画素部4002には画素TFT4202のゲートに接続された保持容量(図示せず)が設けられる。
【0128】
駆動TFT4201及び画素TFT4202上には層間絶縁膜(平坦化膜)4301が形成され、その上に画素TFT4202のドレインと電気的に接続する画素電極4203が形成される。
【0129】
対向基板4008上には対向電極4205が形成されている。なお図丸では図示していないが、カラーフィルターや偏光板を適宜設ける。そして対向電極4205には所定の電圧が与えられている。
【0130】
以上のようにして、画素電極4203、液晶4210及び対向電極4205からなる液晶セルが形成される。
【0131】
4005は引き回し配線であり、画素部4002、ソース信号線駆動回路4003、第1のゲート信号線駆動回路4004a、第2のゲート信号線駆動回路4004bと外部の電源とを接続している。引き回し配線4005aはシール材4009とTFT基板4001との間を通り、異方導電性フィルム4300を介してFPC4006が有するFPC用配線4301に電気的に接続される。
【0132】
対向基板4008としては、ガラス材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。プラスチック材としては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0133】
但し、画素電極からの光の放射方向がカバー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明物質を用いる。
【0134】
図6(C)に示すように、画素電極4203が形成されると同時に、引き回し配線4005a上に接するように導電性膜4203aが形成される。
【0135】
また、異方導電性フィルム4300は導電性フィラー4300aを有している。TFT基板4001とFPC4006とを熱圧着することで、TFT基板4001上の導電性膜4203aとFPC4006上のFPC用配線4301とが、導電性フィラー4300aによって電気的に接続される。
【0136】
なお本実施例は、実施例1〜実施例4と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例6】
【0137】
本実施例では、本発明の携帯情報端末の外観図について述べる。図7に示すのは本発明の構成を有する携帯情報端末であり、2701は表示用パネル、2702は操作用パネルである。表示用パネル2701と操作用パネル2702とは接続部2703において接続されている。そして接続部2703における、表示用パネル2701の表示部2704が設けられている面と操作用パネル2702の操作キー2706が設けられている面との角度θは、任意に変えることができる。
【0138】
表示用パネル2701は表示部2704を有している。また図7に示した携帯情報端末は電話としての機能を有しており、表示用パネル2701は音声出力部2705を有しており、音声が音声出力部2705から出力される。表示部2704には液晶表示装置が用いられている。
【0139】
操作用パネル2702は操作キー2706、電源スイッチ2707、音声入力部2708を有している。なお図7では操作キー2706と電源スイッチ2707とを別個に設けたが、操作キー2706の中に電源スイッチ2707が含まれる構成にしても良い。音声入力部2708において、音声が入力される。
【0140】
なお図7では表示用パネル2701が音声出力部2705を有し、操作用パネル2702が音声入力部2708を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。表示用パネル2701が音声入力部2708を有し、操作用パネルが音声出力部2705を有していても良い。また音声出力部2705と音声入力部2708とが共に表示用パネル2701に設けられていても良いし、音声出力部2705と音声入力部2708とが共に操作用パネル2702に設けられていても良い。
【0141】
なお図8では図7で示した携帯情報端末の操作キー2706を人差し指で操作している例について示した。また図9では図7で示した携帯情報端末の操作キー2706を親指で操作している例について示した。なお操作キー2706は操作用パネル2702の側面に設けても良い。操作は片手(きき手)の人差し指のみ、または親指のみでも可能である。
【0142】
なお本実施例は、実施例1〜実施例5と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例7】
【0143】
本実施例では、実施例6で示したものとは別の携帯を有する携帯情報端末について説明する。図10に示すのは、本実施例の携帯情報端末の外観図であり、図10(A)は上面図、図10(B)は側面図を示す。
【0144】
2901は表示用パネル、2902は操作用パネルである。表示用パネル2901と操作用パネル2902とは接続部2903において接続されている。そして接続部2903における、表示用パネル2901の表示部2904が設けられている面と操作用パネル2902の操作キー2906が設けられている面との角度は、任意に変えることができる。
【0145】
表示用パネル2901は表示部2904を有している。また図10に示した携帯情報端末は電話としての機能を有しており、表示用パネル2901は音声出力部2905を有しており、音声が音声出力部2905から出力される。表示部2904には本発明の構成を有する液晶表示装置が用いられている。
【0146】
表示部2904のアスペクト比は16:9、4:3など任意に選択することができる。表示部2904のサイズは対角1インチ〜4.5インチ程度が望ましい。
【0147】
操作用パネル2902は操作キー2906、電源スイッチ2907、音声入力部2908を有している。なお図10では操作キー2906と電源スイッチ2907とを別個に設けたが、操作キー2906の中に電源スイッチ2907が含まれる構成にしても良い。音声入力部2908において、音声が入力される。
【0148】
また、CCD受光部2910から画像を電子情報として携帯情報端末に取り入れることができる。
【0149】
2911は外部接続ポートであり、外部からのデータを取り入れることが可能である。また2909はアンテナである。
【0150】
なお図10では表示用パネル2901が音声出力部2905を有し、操作用パネル2902が音声入力部2908を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。表示用パネル2901が音声入力部2908を有し、操作用パネルが音声出力部2905を有していても良い。また音声出力部2905と音声入力部2908とが共に表示用パネル2901に設けられていても良いし、音声出力部2905と音声入力部2908とが共に操作用パネル2902に設けられていても良い。
【0151】
また図10に示した携帯情報端末は操作キー2906がそれぞれLED、液晶またはEL等を有している。そして各操作キー2906が有するLED、液晶またはEL等によって、操作キー2906のそれぞれに、単数または複数の文字、記号、数字等が表示される。そして本実施例の携帯情報端末は、表示部2904に表示される画像の方向及び操作キー2906に表示される文字、数字、記号等の画像の方向を、利用者が適宜変更することが可能である。
【0152】
図10(A)には表示用パネル2901と操作用パネル2902とを横方向に並べたときに、表示部2904に表示される画像の方向と、操作キー2906に表示される文字、数字、記号等の画像の方向とが、利用者側から見て本来の方向にある場合を示した。
【0153】
また図示してはいないが、表示用パネル2901と操作用パネル2902とを縦方向に並べたときに、表示部2904に表示される画像の方向と、操作キー2906に表示される文字、数字、記号等の画像の方向とが、利用者側から見て本来の方向にあるようにしても良い。
【0154】
本発明の携帯情報端末は、利用者の使い勝手に合わせて、表示部2904に表示される画像の方向及び操作キー2906に表示される文字、数字、記号等の画像の方向を切り替えることが可能である。
【0155】
なお図10では表示部2904に表示される画像の方向と、操作キー2906に表示される文字、数字、記号等の画像の方向とが常に同じ場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。表示部2904に表示される画像の方向と、操作キー2906に表示される文字、数字、記号等の画像の方向とが異なっていても良い。
【0156】
なお図10に示した操作キーが表示している文字、数字及び記号は一例であり、本発明の携帯情報端末はこれらの文字、数字及び記号に限定されない。
【0157】
また表示部2904に表示される画像の方向と、操作キー2906に表示される文字、数字、記号等の画像の方向とを、接続部103における表示用パネル2901の表示部2904を有する面と操作用パネル2902の操作キー2906を有する面との間の角度によって自動的に切り替えるような構成にしても良い。
これらの構成については、特許願2000−080973に詳しく記載されている。
【0158】
上記構成によって本発明の携帯情報端末を、利用者にとってより使い勝手の良いものとすることができる。
【0159】
なお本実施例は、実施例1〜実施例5と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例8】
【0160】
本実施例では、画素部に設けられている記憶回路が、ソース信号線の下に配置されている例について説明する。
【0161】
図16は、透過型の液晶表示装置の画素の上面図である。画素801は、ソース信号線804の1つと、ゲート信号線803とを含む領域であり、画素電極801を有している。なお図16では図示していないが、画素800は、ソース信号線に入力されるデジタルビデオ信号に基づいて、画素電極801に印加される電圧を制御する画素TFTを有している。
【0162】
デザインルールを1μm、画素ピッチを100ppi程度とすれば、本発明において用いる記憶回路をソース信号線804の下に配置することが可能になり、反射型だけではなく、透過型の液晶表示装置にも適応可能である。
【0163】
また、ソース信号線804ではなく、ゲート信号線803の下に記憶回路を配置することも可能である。
【0164】
なお本実施例は、実施例1〜実施例7と自由に組み合わせて実施することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置とCPUと外部入力端子とを有し、
前記表示装置はソース信号線駆動回路と、複数の画素とを有し、前記複数の画素はそれぞれ、前記画素に入力される映像信号を記憶する機能を有する回路と、画素電極とを含み、
前記外部入力端子から映像表示をかえるための信号の入力が一定期間行われない場合、前記CPUによって前記表示装置が静止画を表示していると判断され、
前記表示装置が静止画を表示するとき、前記CPUから前記ソース信号線駆動回路へのスタートパルス、クロック信号、及び映像データ信号の供給が停止されることを特徴とする携帯情報装置。
【請求項2】
表示装置とCPUと外部入力端子とを有し、
前記表示装置はソース信号線駆動回路と、複数の画素とを有し、前記複数の画素はそれぞれ、前記画素に入力される映像信号を記憶する機能を有する回路と、画素電極とを含み、
前記外部入力端子から映像表示をかえるための信号の入力が一定期間行われない場合、前記CPUによって前記表示装置が静止画を表示していると判断され、
前記表示装置は、前記記憶する機能を有する回路に記憶されている前記映像データ信号を読み出すことによって、前記静止画を表示させることができ、
前記表示装置が静止画を表示するとき、前記CPUから前記ソース信号線駆動回路へのスタートパルス、クロック信号、及び映像データ信号の供給が停止されることを特徴とする携帯情報装置。
【請求項3】
表示装置とCPUと外部入力端子とを有し、
前記表示装置はソース信号線駆動回路と、複数の画素とを有し、前記複数の画素はそれぞれ、前記画素に入力される映像信号を記憶する機能を有する回路と、画素電極とを含み、
前記外部入力端子から映像表示をかえるための信号の入力が一定期間行われない場合、前記CPUによって前記表示装置が静止画を表示していると判断され、
前記表示装置が静止画を表示するとき、前記CPUの映像表示機能を停止させることを特徴とする携帯情報装置。
【請求項4】
表示装置とCPUと外部入力端子とを有し、
前記表示装置はソース信号線駆動回路と、複数の画素とを有し、前記複数の画素はそれぞれ、前記画素に入力される映像信号を記憶する機能を有する回路と、画素電極とを含み、
前記外部入力端子から映像表示をかえるための信号の入力が一定期間行われない場合、前記CPUによって前記表示装置が静止画を表示していると判断され、
前記表示装置は、前記記憶する機能を有する回路に記憶されている前記映像データ信号を読み出すことによって、前記静止画を表示させることができ、
前記表示装置が静止画を表示するとき、前記CPUの映像表示機能を停止させることを特徴とする携帯情報装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
前記画素電極を有するEL素子を有することを特徴とする携帯情報装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記携帯情報装置は、コントローラを有し、
前記表示装置が静止画を表示するとき、前記表示装置と前記コントローラ以外の映像表示機能を停止させることを特徴とする携帯情報装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2012−181540(P2012−181540A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−105100(P2012−105100)
【出願日】平成24年5月2日(2012.5.2)
【分割の表示】特願2001−249480(P2001−249480)の分割
【原出願日】平成13年8月20日(2001.8.20)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】