説明

携帯機器の情報伝達システム

【課題】音楽再生の邪魔になったり、音楽再生を中断させたりすることなく、必要な情報をユーザに伝達できるようにした携帯機器の情報伝達システムを提供する。
【解決手段】ユーザは、振動子付きイヤホン3を耳に装着する。携帯情報端末1と振動子付きイヤホン3との間に振動駆動装置2を設ける。携帯情報端末1からは音楽の音声信号と振動信号とを合成した音声振動合成信号が出力される。振動駆動装置2のクロスオーバーネットワーク回路21で音声信号と振動信号とが周波数分離され、音声信号は振動子付きイヤホン3のスピーカ32に供給され、振動信号は振動制御回路22から振動子付きイヤホン3の振動子33に供給される。例えばペース配分を知らせる情報が振動子33の振動でユーザに伝えられる。振動子33の振動は、音としては出力されないので、音楽再生の邪魔にならない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動のペースや着信の情報をユーザに知らせるのに用いて好適な携帯機器の情報伝達システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯型音楽再生プレーヤを携帯し、音楽を聞きながらジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動を楽しむ人が多くなってきている。また、特許文献1に示されているように、音楽を聞きながらジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動をする際に、脈拍数等その人のコンディションに合わせた音楽が選択され、音楽のテンポに合わせたペースでジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動を続けられるようにしたものが提案されている。
【0003】
また、ジョギングのペースを電子音により知らせるようにした装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このような装置では、電子音によりペース配分を指示したり、走るテンポと目標ペースとがずれたときに、電子音が鳴り、ペースを合わせるように促したりするような機能を有している。
【0004】
また、近年、携帯電話端末が高機能化されており、音楽再生機能を有する携帯電話端末が普及している。このような音楽再生機能を有する携帯電話端末で音楽を再生しながら、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動を行う人も多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−242063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来では、このような電子音を音声信号に重畳しているため、音楽の再生音に電子音が混じって聞こえることになり、音楽再生の邪魔になる。
【0007】
また、音楽再生機能を有する携帯電話端末では、音楽再生中に着信があると、音楽再生を中断させて、着信を知らせるようにしている。このため、音楽再生が途切れてしまうことになる。
【0008】
そこで、本発明は、上述の課題を鑑みてなされたものであり、音楽再生の邪魔になったり、音楽再生を中断させたりすることなく、必要な情報をユーザに伝達できるようにした携帯機器の情報伝達システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述の課題を鑑みて、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0010】
(1)本発明による情報伝達システムは、振動子を有する装着具(例えば、図1の振動子付きイヤホン3に相当)と、伝達情報を振動信号として出力する携帯機器(例えば、図1の携帯情報端末1に相当)と、携帯機器と装着具との間に設けられ、携帯機器から送られてきた振動信号により、装着具の振動子を駆動する振動駆動手段(例えば、図1の振動駆動装置2相当)とを備えることを特徴とする携帯機器の情報伝達システムを提案している。
【0011】
本発明によれば、携帯機器が伝達情報を振動信号として出力し、振動子を有する装着具を振動させることにより、ユーザに振動で情報を伝達できる。
【0012】
(2)本発明は、(1)の情報伝達システムにおいて、装着具は、振動子を有するイヤホンであり、携帯機器は、音声信号と振動信号とを周波数多重化した信号を出力し、振動駆動手段は、多重化した信号から音声信号と振動信号とを周波数分離し、分離された音声信号を振動子を有するイヤホンのスピーカに供給し、分離された振動信号を振動子を有するイヤホンの振動子に供給することを特徴とする携帯機器の情報伝達システムを提案している。
【0013】
本発明によれば、装着具として振動子を有するイヤホンを用いた場合に、ユーザがイヤホンを耳に装着して携帯機器で音楽再生を行いながら、振動により情報を取得することができ、音楽再生の邪魔になったり、音楽再生を中断させることなく、ユーザに情報を伝達できる。
【0014】
(3)本発明は、(2)の上記情報伝達システムにおいて、振動信号は、音声帯域外の周波数の信号であることを特徴とする携帯機器の情報伝達システムを提案している。
【0015】
本発明によれば、振動信号が音声帯域内にないため、振動信号と音声信号とを周波数分割できる。そのため、振動音がユーザに聞こえることがなく、例えば、ユーザがイヤホンを耳に装着して携帯機器で音楽再生を行っているときに、音楽再生の邪魔になることがない。
【0016】
(4)本発明による情報伝達システムは、(1)の情報伝達システムにおいて、装着具は、振動子付き脈拍センサであり、携帯機器は、脈拍センサの検出値に基づいて生成された情報を振動信号として出力し、振動駆動手段は、振動信号を抽出し、抽出した振動信号を振動子付き脈拍センサの振動子に供給することを特徴とする携帯機器の情報伝達システムを提案している。
【0017】
本発明によれば、装着具として振動子を脈拍センサとして用いた場合に、ユーザが脈拍センサを装着しながら、各種の情報を取得することができる。
【0018】
(5)本発明は、(1)から(4)の情報伝達システムにおいて、振動信号は、運動のペースを知らせる伝達情報であることを特徴とする携帯機器の情報伝達システムを提案している。
【0019】
本発明によれば、ユーザが携帯機器により音楽を再生しながらジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動を行う際に、音楽再生の邪魔にならずに、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動のペースを知らせる情報を取得できる。
【0020】
(6)本発明は、(1)から(4)の情報伝達システムにおいて、振動信号は、着信を知らせる伝達情報であることを特徴とする携帯機器の情報伝達システムを提案している。
【0021】
本発明によれば、ユーザが携帯機器により音楽の再生を楽しんでいる際に、音楽再生の邪魔にならずに、着信の情報を取得できる。
【0022】
(7)本発明は、(1)から(5)の情報伝達システムにおいて、伝達情報の種類に応じて、振動信号の振動パターンを変化させるようにしたことを特徴とする携帯機器の情報伝達システムを提案している。
【0023】
本発明によれば、振動のパターンから情報の種類を識別することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、振動子を有する装着具の振動子を駆動することにより、音として出力されることなく、ユーザに情報を伝達できる。このため、ユーザが携帯端末で音楽再生を行っているような場合に、音楽を聞き漏らしてしまったり、音楽再生の邪魔になったりすることなく、ユーザに情報を伝達できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における携帯情報端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における振動パターンの設定の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における携帯情報端末の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における振動パターンの設定の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0027】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【0028】
<システムの構成>
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係るシステムは、携帯情報端末1と、振動駆動装置2と、振動子付きイヤホン3とから構成される。
【0029】
携帯情報端末1としては、携帯型音楽再生プレーヤや音楽再生機能を有する携帯電話端末が用いられる。携帯情報端末1は、音声信号と振動信号とを合成した音声振動合成信号を音声出力端子11から出力する機能を有している。
【0030】
振動駆動装置2は、携帯情報端末1と振動子付きイヤホン3との間に設けられ、携帯情報端末1から送られてきた音声振動合成信号から音声信号と振動信号とを分離し、音声信号を振動子付きイヤホン3のスピーカ32に送り、振動信号を振動子33に送る。
【0031】
振動駆動装置2は、音声信号と振動信号とを周波数分離するクロスオーバーネットワーク回路21と、振動子33を駆動する振動制御回路22と、振動制御回路22に電源を供給するバッテリ23とを有している。
【0032】
振動子付きイヤホン3は、ユーザの耳に装着する装着具であり、そのキャビティ31内にスピーカ32を有すると共に、振動子33が配設される。振動子33は、電気信号に応じた振動を生じるもので、振動子33としては、例えばピエゾ振動子が用いられる。
【0033】
<携帯情報端末の構成>
図2は、携帯情報端末1の構成を示すブロック図である。図2において、制御部51は、CPU(Central Processing Unit)やメモリを含み、装置全体の制御を行っている。制御部51に対して、入力部52、表示部53、ネットワークインターフェース部54が設けられる。入力部52は数字キーや機能キー等であり、各種の情報をユーザが入力するのに用いられる。
【0034】
表示部53は液晶ディスプレイ等であり、各種の処理情報をユーザに表示するのに用いられる。ネットワークインターフェース部54は、外部サーバ装置との通信を行うインターフェースである。より具体的には、携帯電話網やインターネット網との通信を行うためのインターフェースである。
【0035】
制御部51は、画像や音楽等のマルチメディアコンテンツのデータを蓄積するコンテンツ蓄積部55と、このコンテンツ蓄積部55に蓄積されているデータを再生するための再生アプリケーション部56を備えている。
【0036】
また、制御部51は、振動利用アプリケーション部57を備えている。振動利用アプリケーション部57は、具体的には、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動中にペース配分を振動で知らせたり、携帯電話での着信等を振動で知らせたりするものである。振動利用アプリケーション部57は、アプリケーション制御部58と、振動制御部59とを含んでいる。
【0037】
再生アプリケーション部56により音楽コンテンツのデータが再生されると、この音楽再生による音声信号は、バス50を通じて、D/A変換器60に送られる。D/A変換器60により、ディジタルの音声信号がアナログの音声信号に変換される。この音声信号がミキサ部61に送られる。
【0038】
また、振動利用アプリケーション部57の振動制御部59から振動信号発生器62に振動制御信号が送られると、振動信号発生器62から振動信号が出力される。この振動信号がミキサ部61に送られる。振動信号発生器62から出力される振動信号の周波数は、振動信号と音声信号とを周波数分離できるように、音声の可聴周波数から外れた周波数領域に設定される。人間の可聴周波数は、およそ20Hzから20kHzであることから、振動信号発生器62から振動信号は、20Hz以下の周波数又は20kHz以上の周波数に選定される。
【0039】
ミキサ部61は、D/A変換器60からの音声信号と、振動信号発生器62からの振動信号を合成する。そして、この音声振動合成信号が音声出力端子11から出力される。
【0040】
本発明の第1の実施形態は、例えば、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動中にユーザが携帯情報端末1を携帯し、ユーザが音楽を聞きながらジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動を楽しみ、また、ペース配分の情報を振動で取得するような場合に利用できる。図1において、本発明の第1の実施形態を使用する場合には、ユーザは、携帯情報端末1の音声出力端子11と振動駆動装置2の入力端子25とをコード線12を介して接続する。そして、ユーザは、振動子付きイヤホン3を耳に装着する。
【0041】
上述のように、携帯情報端末1の再生アプリケーション部56と振動利用アプリケーション部57とを起動すると、携帯情報端末1の音声出力端子11からは、音声信号と振動信号とを合成した音声振動合成信号が出力される。この音声振動合成信号は、携帯情報端末1の音声出力端子11から、コード線12を介して、振動駆動装置2の入力端子25に入力される。
【0042】
振動駆動装置2のクロスオーバーネットワーク回路21で、この音声振動合成信号から、音声信号と振動信号とが周波数分離される。音声信号は、クロスオーバーネットワーク回路21から、振動子付きイヤホン3のスピーカ32に供給される。振動信号は、振動制御回路22に送られ、振動制御回路22により、振動子付きイヤホン3の振動子33が駆動される。
【0043】
これにより、振動子付きイヤホン3のスピーカ32からは、音波として音楽が再生されると共に、例えばペース配分を知らせる情報が振動子33の振動でユーザに伝えられる。振動子33の振動は、音としては出力されないので、ユーザは、音楽を聞き漏らしてしまったり、音楽再生の邪魔になったりすることなく、ペース配分の情報等を知ることができる。また、携帯情報端末1が携帯電話端末であるような場合には、着信の情報を、振動子33の振動でユーザに伝えることもできる。
【0044】
なお、図3に示すように、振動子33の振動パターンを振動パターンP1〜P3のように複数設定可能とし、振動パターンP1〜P3により、各種の情報や警告を識別できるようにしても良い。
【0045】
<第2の実施形態>
図4は、本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【0046】
<システムの構成>
図4に示すように、本発明の第2の実施形態のシステムは、携帯情報端末101と、振動駆動装置102と、振動子付き脈拍センサ103とから構成される。
【0047】
携帯情報端末101としては、脈拍数を利用したアプリケーション、例えば脈拍数から最適なジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動のペースを求めるアプリケーションを含んでいる。
【0048】
振動駆動装置102は、携帯情報端末101と振動子付き脈拍センサ103との間に設けられ、振動子付き脈拍センサ103の脈拍センサ素子132からのセンサ信号を携帯情報端末101に送ると共に、携帯情報端末101から送られてきた振動信号を取得し、振動子133−1、133−2、…、133−nを駆動する。
【0049】
振動駆動装置102は、脈拍センサ素子132からのセンサ信号を検出する脈拍検出回路121と、振動子133−1、133−2、…、133−nを駆動する振動制御回路122と、振動制御回路122に電源を供給するバッテリ123とを有している。
【0050】
振動子付き脈拍センサ103は、ユーザの耳に装着する装着具であり、クリップで耳に装着して脈拍を検出するように構成されている。振動子付き脈拍センサ103には、脈拍センサ素子132が取り付けられていると共に、複数の振動子133−1、133−2、…、133−nが配設される。
【0051】
振動子133−1、133−2、…、133−nは、電気信号に応じた振動を生じるもので、振動子133−1、133−2、…、133−nとしては、例えばピエゾ振動子が用いられる。
【0052】
<携帯情報端末の構成>
図5は、携帯情報端末101の構成を示すブロック図である。
図5において、制御部151は、CPUやメモリを含み、装置全体の制御を行っている。制御部151に対して、入力部152、表示部153、ネットワークインターフェース部154が設けられる。
【0053】
入力部152は数字キーや機能キー等であり、各種の情報をユーザが入力するのに用いられる。表示部153は液晶ディスプレイ等であり、各種の処理情報をユーザに表示するのに用いられる。ネットワークインターフェース部154は、外部サーバ装置との通信を行うインターフェースである。より具体的には、携帯電話網やインターネット網との通信を行うためのインターフェースである。
【0054】
制御部151は、振動利用アプリケーション部157を有している。振動利用アプリケーション部157は、アプリケーション制御部158と、振動制御部159とを含んでいる。振動利用アプリケーション部157は、具体的には、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動中に脈拍数を入力し、脈拍数に応じた最適なペース配分を振動で知らせるようなものである。
【0055】
振動子付き脈拍センサ103の脈拍センサ素子132からの脈拍数のセンサ信号が入力されると、このセンサ信号がA/D変換器160に送られる。A/D変換器160により、このセンサ信号がディジタル信号に変換される。そして、このセンサ信号は、バス150を介して、制御部151に入力される。また、振動利用アプリケーション部157の振動制御部159からの振動信号発生器162に振動制御信号が送られると、振動信号発生器162から振動信号が出力される。
【0056】
本発明の第2の実施形態は、例えば、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動中にユーザが携帯情報端末101を携帯し、ユーザの脈拍数からペース配分を決定し、ペース配分の情報を振動で取得するような場合に利用できる。本発明の第2の実施形態を使用する場合には、図4において、ユーザは、携帯情報端末101の入力端子111及び出力端子112と振動駆動装置102の出力端子125及び入力端子126とをコード線114及び115を介して接続する。そして、ユーザは、振動子付き脈拍センサ103を耳に装着する。
【0057】
振動子付き脈拍センサ103の脈拍センサ素子132からの脈拍数のセンサ信号は、振動駆動装置102に入力され、振動駆動装置102の脈拍検出回路121から、コード線114を介して、携帯情報端末101の入力端子101に入力される。また、携帯情報端末101の出力端子112からは、ジョギングやサイクリング、ウォーキングといった運動のペース情報を示す振動信号が出力される。この振動信号は、携帯情報端末101の出力端子112から、コード線115を介して、振動駆動装置102の入力端子126に入力される。振動駆動装置102の振動制御回路122により、振動子付き脈拍センサ103の振動子133−1〜133−nが駆動される。これにより、例えばペース配分を知らせる情報が振動子付き脈拍センサ103の振動子133−1〜133−nの振動でユーザに伝えられる。
【0058】
なお、図6に示すように、この実施形態では、振動子付き脈拍センサ103には、複数の振動子133−1〜133−nが配設されている。これら振動子133−1〜133−nの振動の順番を示す振動パターンを、振動パターンP11〜P16のように複数設定可能とし、振動パターンP11〜P16により、各種の情報や警告の種類を識別できるようにしても良い。
【0059】
以上、述べた実施形態は、全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様および変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲およびその均等範囲によってのみ規定されるものである。例えば、上記実施形態においては、振動子が内蔵された装着具や脈拍センサ等を理解を容易にするために、耳に装着する場合を例示して説明したが、これに限らず、腕や足等、振動を認知でき、あるいは、脈拍を測定できる人間の部位であれば、どこに装着しても構わない。
【符号の説明】
【0060】
1:携帯情報端末
2:振動駆動装置
3:振動子付きイヤホン
11;音声出力端子
21:クロスオーバーネットワーク回路
22:振動制御回路
23:バッテリ
25:入力端子
32:スピーカ
33:振動子
50:バス
51:制御部
52:入力部
53:表示部
54:ネットワークインターフェース部
55:コンテンツ蓄積部
56:再生アプリケーション部
57:振動利用アプリケーション部
58:アプリケーション制御部
59:振動制御部
60:D/A変換器
61:ミキサ部
62:振動信号発生器
101:携帯情報端末
102:振動駆動装置
103:脈拍センサ
121:脈拍検出回路
122:振動制御回路
123:バッテリ
125:出力端子
126:入力端子
132:脈拍センサ素子
133−1〜133−n:振動子
150:バス
151:制御部
152:入力部
153:表示部
154:ネットワークインターフェース部
157:振動利用アプリケーション部
158:アプリケーション制御部
159:振動制御部
160:A/D変換器
162:振動信号発生器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動子を有する装着具と、
伝達情報を振動信号として出力する携帯機器と、
前記携帯機器と前記装着具との間に設けられ、前記携帯機器から送られてきた振動信号により、前記装着具の振動子を駆動する振動駆動手段と
を備えることを特徴とする携帯機器の情報伝達システム。
【請求項2】
前記装着具は、振動子を有するイヤホンであり、
前記携帯機器は、音声信号と振動信号とを周波数多重化した信号を出力し、
前記振動駆動手段は、前記多重化した信号から音声信号と振動信号とを周波数分離し、分離された音声信号を前記振動子を有するイヤホンのスピーカに供給し、分離された振動信号を前記振動子を有するイヤホンの振動子に供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯機器の情報伝達システム。
【請求項3】
前記振動信号は、音声帯域外の周波数の信号であることを特徴とする請求項2に記載の携帯機器の情報伝達システム。
【請求項4】
前記装着具は、振動子付き脈拍センサであり、
前記携帯機器は、前記脈拍センサの検出値に基づいて生成された情報を振動信号として出力し、
前記振動駆動手段は、前記振動信号を抽出し、抽出した振動信号を前記振動子付き脈拍センサの振動子に供給することを特徴とする請求項1に記載の携帯機器の情報伝達システム。
【請求項5】
前記振動信号は、運動のペースを知らせる伝達情報であることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の携帯機器の情報伝達システム。
【請求項6】
前記振動信号は、着信を知らせる伝達情報であることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の携帯機器の情報伝達システム。
【請求項7】
伝達情報の種類に応じて、前記振動信号の振動パターンを変化させるようにしたことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の携帯機器の情報伝達システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−171954(P2011−171954A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−33149(P2010−33149)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】