携帯端末、認証システム、方法及びコンピュータプログラム
【課題】 従来の郵便・宅配便等においては、受取人が本人でなくても三文判で受け取れるという問題や、物品等を相手が受け取ったかどうかがすぐには分からないという問題があった。また、そういった問題を解決するために公開鍵暗号を用いて受取証明を行うシステムが提案されていたが、上記システムにおいては、受取証明の手続きが煩雑であるという問題があった。
【解決手段】 本発明においては、受取人の使用する端末において、本人確認情報を光学的に読取可能なコードで表示し、表示されたコードを配送人の使用する端末で読取ることにより、本人確認を簡単な手続きで行うことができる。また、本人確認情報に時刻情報を含めることによりコードを生成時刻に依存して変化させ、これにより第三者がコードを写し取ることによるなりすまし行為を防止することができ、信頼性の高い本人確認を行うことができる。
【解決手段】 本発明においては、受取人の使用する端末において、本人確認情報を光学的に読取可能なコードで表示し、表示されたコードを配送人の使用する端末で読取ることにより、本人確認を簡単な手続きで行うことができる。また、本人確認情報に時刻情報を含めることによりコードを生成時刻に依存して変化させ、これにより第三者がコードを写し取ることによるなりすまし行為を防止することができ、信頼性の高い本人確認を行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコードを用いた認証技術であって、例えば、物品の配送、受け取り確認などに好適な認証技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現状の宅配便などの配送サービスにおいては、受取人は配送された物品を受け取ったら、その物品に付された配送用伝票に認印を押す又は手書きでサインすることにより、受取を証明することが一般に行われている。
また、電子的に受け取りを確認するためのシステムとして、予め公開鍵暗号方式における秘密鍵を受取人が、その秘密鍵に対応する公開鍵を業者システムが保持しておき、配送伝票に付された伝票情報を受取人が自分の秘密鍵により暗号化して業者システムに送信し、業者システムが受取人の公開鍵を用いて受信した暗号データの復号を試みることにより、信頼性の高い受取証明を行うようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−128254号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、認印や手書きのサインによる受取証明の場合、受取人本人ではない不正な受取人であっても簡単に受け取ることができるため、依頼人、受取人双方にとって不安があった。また物品が受け取られた場合に、そのことがすぐには依頼人には分からないため、そのことも依頼人の不安の原因となっていた。
また、上述した公開鍵暗号による受取証明手段においては、配送人が読取装置を用いて配送伝票上に記された伝票情報を読み取り、読み取った伝票情報を受取人端末に送信し、受取人は受信した伝票情報を暗号化したものを読取装置に送信し、配送人は受信した暗号化済みの伝票情報を業者システムに送信するという一連の処理が必要であるため、受取証明に関わる処理が、認印やサインの場合に比べて、配送人、受取人の双方にとって煩雑になってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであって、信頼性の高い受取証明を、受取人、配送人の双方にとって作業負担の軽い方法で、コストの高い機器を用いることなく実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の一の観点に係る携帯端末は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、上記印章コードを読取可能に表示するコード表示手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
ここで、ユーザ識別情報とは、上記携帯端末の使用者を一意に識別することができ、公開されることのない秘密の情報(例えば、シリアルナンバー、暗証番号、固有の暗号鍵)である。
また、印章コードとは、上記携帯端末使用者の本人性を確認できる情報を含む情報を、バーコード等、光学的に読取可能なコードで表現したものを言う。
また、上記携帯端末は、二次元コードで印章コードを生成してもよい。
【0008】
また、本発明の別の観点に係る携帯端末は、上記印章コード生成手段にて生成された印章コードを、印章コードの取得を要求する装置に対して無線により送信する印章コード出力手段を更に有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一の観点に係る認証システムは、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とから構成されたシステムであって、上記携帯端末は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、上記認証装置は、上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付された、少なくとも物品の受取人情報を含む物品コードを取得する取得手段と、上記取得した印章コード及び物品コードをデコードし、印章コードからユーザ識別情報を抽出すると共に、物品コードから受取人情報を抽出する抽出手段と、
上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する認証手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
ここで、物品コードとは、物品等に付され、少なくとも特定のユーザ識別情報を含み、上記認証装置によって光学的に読取可能に表示されたバーコード、二次元コード等のコードである。
【0011】
また、上記認証システムは、物品発送依頼人の使用する依頼人端末を更に備え、上記物品コードは、上記依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれるようにし、上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受取通知を行う通知手段を更に有するようにしても良い。
また、上記物品コードには、上記依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれるようにし、上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記物品コードに含まれている受取人情報に適合しない場合に、上記物品配送コードに含まれている当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有するようにしても良い。
【0012】
ここで、依頼人端末とは、上記認証端末と電話回線・インターネット等を通じ通信可能な端末であり、上記認証端末からの受取通知を受信する受信手段と、受信した受取通知を表示する表示手段を有することを特徴とする。
【0013】
ここで、上記依頼人端末は、上記認証端末と通信可能で、その通信内容を表示可能な端末であれば、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA等の携帯端末でも良いし、デスクトップ型パーソナルコンピュータ等の設置型の端末でも良い。
【0014】
ここで、上記通知アドレス情報は、上記認証端末から上記依頼人端末に対し受取通知を行う際に用いることのできる宛先を示す情報であり、例えば、E−mailアドレス等である。
ここで、受取通知とは、物品発送の依頼人に対して、依頼された物品が受取人に受け取られたことを通知する情報であり、受け取ったユーザの識別情報を含むようにしても良いし、受け取りの際に使われた印章コードに含まれていた時刻情報を含めるようにしても良い。
【0015】
また、上記認証の結果、上記印章コードから抽出された識別情報が、上記物品配送コードに含まれているユーザ識別情報に適合しない場合に、上記物品配送コードに含まれている当該物品発送依頼人の端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有するようにしても良い。
【0016】
また、本発明の別の観点に係る認証システムは、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置から構成されたシステムであって、上記携帯端末は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、上記認証装置は、上記ユーザを認証するためのユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する取得手段と、上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する抽出手段と、上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合するか否か判別する認証手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
また、上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれており、上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受け取り通知を行う通知手段、を更に有するようにしても良い。
【0018】
また、上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末への通知アドレス情報を更に記憶し、上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合しない場合に、上記ユーザ情報記憶手段を参照して、当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有するようにしても良い。
【0019】
また、本発明の更に別の観点に係る認証システムは、上記各システムに加え、上記携帯端末と通信を介して接続可能に構成された読取装置を更に有し、上記携帯端末は、上記認証装置の取得手段からの印章コードの取得要求に応じて上記印章コード生成手段で生成した印章コードを無線で送信する印章コード出力手段を更に有し、上記読取装置は、上記携帯端末の印章コード出力手段より無線で送信された印章コードを受信することにより印章コードの取得する取得手段と、上記携帯端末より取得した印章コードを上記認証装置へ送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
また、上記物品コードは、少なくとも当該物品の購入金額を含む決済情報を更に含み、
上記携帯端末には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報が記憶されており、
上記認証装置は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、上記取得した決済手段情報に従って、上記決済情報に基づいた決済処理を行う決済処理手段を更に有するようにしても良い。
【0021】
また、本発明の一の観点に係る認証方法は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、を有することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、上記認証装置が、上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付され、少なくともユーザ識別情報を含む物品コードを取得する処理と、上記デコードされた印章コード及び物品コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、上記印章コード及び物品コードから抽出された識別情報同士が適合するか否か判別する処理と、を行うことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する処理と、上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、抽出された識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別する処理と、を行うことを特徴とする。
【0024】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を有することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、上記認証装置が、上記印章コード出力手段より送信された印章コード、及び物品に添付され、少なくともユーザ識別情報を含む物品コードを取得する処理と、上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、上記取得した物品コードから受取人情報を抽出する処理と、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する処理と、を行うことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の更に別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、上記印章コード出力手段より送信された印章コードを取得する処理と、上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別し認証する処理と、を行うことを特徴とする。
【0027】
また、本発明の一の観点に係るコンピュータプログラムは、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、上記コンピュータに対して、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、を実行させることを特徴とする。
【0028】
さらに、本発明の他の観点に係るコンピュータプログラムは、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、上記コンピュータに対して、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、物品の受取人は、携帯端末に印章コードを表示する操作を行うだけで、また物品の受取人の認証を行う者は、受取人の携帯端末に表示された印章コードを認証装置によって読み取る操作を行うだけで、簡単に受取人の認証を行うことができる。また、印章コードには時刻データが含まれ、また印章コードは表示される時刻に依存して変化するため、一度表示された印章コードを第三者が写し取って不正使用しても、時刻データの不整合性からそれが不正使用であることが容易に判別できる。
また、物品の配送依頼人の使用する依頼人端末を含むシステム構成では、受取人の認証が成功した際に、依頼人端末に対して直ちに受取通知を行うことができるため、依頼人は物品が正当な受取人に確かに受け取られたことを、受取完了後すぐに知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の第1の実施形態として、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とから構成された認証システムの一例について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図2は、本実施形態に係る認証システムに用いる携帯端末と認証装置の機能ブロック図である。
【0031】
本実施形態における認証システムは、携帯端末としての携帯電話機10と、認証装置20とにより実現される。また、本システムは、配送される物品等が、少なくとも配送の依頼人によって指定された受取人を識別可能な識別情報が含まれた物品コードが付された上で配送されることを前提とする。
【0032】
携帯電話機10は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出来るRAM(Random Access Memory)等の内部記憶装置などにより、図2に示す機能ブロックを構成することが出来る。
図2に示した機能ブロックは、上記第1の記憶手段としての識別情報記憶部11と、上記計時手段としての計時部12と、上記印章コード生成手段としてのコード生成部13と、上記コード表示手段としてのコード表示部14とから構成されている。
【0033】
識別情報記憶部11は、ユーザ識別情報を記憶する記憶手段である。ここで、ユーザ識別情報とは、携帯電話機10の使用者を一意に識別可能で、公開されることのない秘密の識別情報であり、具体的には、例えば使用者に固有に割り当てられたID番号、携帯電話機に固有に割り当てられたシリアル番号等である。
【0034】
計時部12は、時刻を計時するクロック手段である。
この計時部12は、標準電波送信所より送信される標準電波を受信して時刻情報(例えば、年、月、日、時、分、秒)を修正する所謂電波時計となっている。
【0035】
コード生成部13は、識別情報記憶部11に記憶されているユーザ識別情報と計時部12によって得られる時刻情報とに基づいて、印章コードを生成する。ここで印章コードとは、光学的に読取可能なコードによって表された、本人性の確認が可能な情報である。本実施の形態では、印章コードのコード形式には二次元バーコードであるQRコードを用いるものとする。生成されるQRコードは時刻情報を含むため、生成時刻によって異なるQRコードが生成されることになる。このとき、コード生成部13は、所定の復号手段で復号可能に暗号化したQRコードを生成しても良い。
ここで、コード生成部13が生成する印章コードは、QRコードの他にベリコードなどを用いても良い。
尚、バーコードとしては、二次元バーコードに限らず一次元バーコードでもよく、一次元バーコードとしては、JANコード、EAN−128コード等を用いても良い。
【0036】
コード表示部14は、コード生成部13で生成された印章コードを、所定の読取装置により読み取り可能な形態で表示する処理を行う。
このコード表示部14としては、例えば、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルの表示制御を行う駆動回路とから構成することが出来る。
なお、本実施の形態では、コード表示部として液晶を用いるが、EL(エレクトロルミネセンス)や、その他の発光素子を用いることもできる。
【0037】
また、本実施形態では、携帯端末として携帯電話機を用いたが、QRコード等の所定のコードを生成・表示可能な端末であれば、ノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)等でも良い。
【0038】
また、本実施形態における携帯電話機10は、そのメモリを、印章コードを表示したログデータを記憶するログデータ記憶手段としても良い。また更に、ログデータ記憶手段に記憶されたログデータを、携帯電話機10の電話通信処理部を使って、ログデータを蓄積する認証装置20に対して送信するようにしてもよい。
ここで、ログデータとは、表示された印章コードの所有者の識別情報と、印章コードの表示された時刻とを含むデータである。
このようなログデータを記憶しておくことにより、過去に第三者によって印章コードが不正使用されているか否かを確認することができる。
【0039】
認証装置20は、携帯電話機10が表示した印章コードを読み取って認証処理を行う装置であって、CPU、コンピュータプログラム、RAM等の記憶手段により、図2に示す機能ブロックを構成することができる。
図2に示された機能ブロックは、印章コード及び物品コードの取得手段としてのコード取得部21、取得した印章コードに含まれるユーザ識別情報、及び物品コードに含まれる受取人情報を抽出する抽出手段としての情報抽出部22、抽出されたユーザ識別情報と受取人情報とを照合して認証処理を行う認証手段としての認証処理部23、認証結果を装置使用者に通知する認証結果通知部24から構成される。
【0040】
コード取得部21は、例えば、画像を撮像する撮像手段であるCCDカメラ等によって構成され、携帯電話機10によって表示された印章コード、及び物品等に付された物品コードを取得する。
ここで物品コードとは、配送される物品等に予め付されるQRコードで、少なくとも携帯電話機10の保持するユーザの識別情報と同じ識別情報が含まれている。また、その他の情報として、物品ID、依頼人の氏名、住所、電話番号、メールアドレス等を含んでも良い。
【0041】
情報抽出部22は、コード取得部21が取得したQRコードに含まれている識別情報及び時刻情報を抽出する。印章コードに暗号化されたコードが用いられている場合は、この抽出処理には復号処理が含まれる。
【0042】
認証処理部23は、情報抽出部22によって抽出された、印章コード由来の識別情報と、物品コード由来の識別情報とが適合するかどうかを判別することにより、受取人の認証処理を行う。
【0043】
認証結果通知部24は、認証処理部23の行った認証処理の結果を認証装置使用者に通知する。通知手段としては、所定の音声を用いても良いし、所定の視覚的な表示を用いても良い。
【0044】
上記第1の実施形態における認証装置は、携帯電話機10が表示したコードを読取可能な端末であれば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)その他の携帯端末でも良いし、デスクトップ型コンピュータ等の設置型の端末でも良い。
【0045】
また、上記第1の実施形態では、携帯電話機10又は認証装置20、あるいはその両方にログ記憶部をさらに設け、認証履歴情報を保存するようにしても良い。ここで認証履歴情報とは、例えば、受取人の識別情報、印章コードに含まれていた時刻情報等である。保存した時刻情報は、後に印章コードの不正利用の発見に役立てることができる。
【0046】
また、上述の認証システムにおいて、物品に付された物品コードは、少なくとも物品の購入金額を含む決済情報を更に記憶し、携帯電話機10には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報(例えば、電話料金に含めて決済する場合は電話番号等、クレジットカードを使って決済する場合には、クレジットカードのカード番号等)を記憶し、認証装置20は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、認証装置20は上記取得した決済手段情報に従って上記決済情報に基づいた決済処理を行う手段をさらに備えるようにしても良い。
【0047】
次に、上述のシステムにより実行される方法の一例を説明する。
まず、システム全体の処理の流れについて図3を参照して説明する。
図3において、携帯電話機10の使用者が、携帯電話機10に対し、印章コードを表示させるための所定の操作を行う(1)。この操作は、予め決められたキー操作を行うことによりコード生成指示ができるようにする。
【0048】
携帯電話機10は、上記所定の操作を受け付けると、識別情報記憶部11に記憶されているユーザ識別情報と、計時部12から得られる時刻情報とを取得する(2)。
【0049】
携帯電話機10のコード生成部13は、取得したユーザ識別情報と時刻情報とに基づいて印章コードを生成する(3)。
【0050】
携帯電話機10のコード表示部14は、生成された印章コードを携帯電話機10のディスプレイに表示する(4)。
【0051】
認証装置20のコード取得部21は、携帯電話機10に表示された印章コードを読み取る(5)。
【0052】
認証装置20のコード取得部21は、物品に付された物品コードを読み取る(6)。
【0053】
認証装置20の情報抽出部22は、読み取った印章コード及び物品コードに含まれているユーザ識別情報、時刻情報及び受取人情報を抽出する(7)。
【0054】
認証装置20の認証部23は、抽出された印章コード由来のユーザ識別情報と、物品コード由来の受取人情報とが適合するかどうかを判別することにより認証処理を行う(8)。
【0055】
次に、認証装置20の認証結果通知部24は、認証装置20の使用者に対し、認証部23による認証結果に基づいて所定の情報を通知する(9)。
【0056】
次に、上述の実施形態における、携帯電話機10の詳細な処理について図4を参照して説明する。
まず、携帯電話機10の使用者が、携帯電話機10に対して、印章コードを表示させるための所定の操作を行う(S11)。この操作は、携帯電話機10の予め決められたボタン操作を行うようにする。
【0057】
このとき、携帯電話機10が、計時部12により時刻を計時する処理を行っている(S12)。
【0058】
携帯電話機10が、コード生成部13により、識別情報記憶部11に記憶されている識別情報及び計時部12により計時された時刻情報に基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理を行う(S13)。
このコード生成処理は、コード生成部13が、時刻データと識別情報とを組み合わせたデータを作成し、この作成したデータに対してQRコード生成アルゴリズムにより、コード化し、コード化したデータを一時的にメモリに記憶する。
なお、時刻データと識別情報との組み合わせの仕方は任意であり、前数桁に識別情報、後数桁を時刻データの数字としてもよいし、またこれを所定の桁数ごとにバラバラに組み合わせてもよい。
【0059】
コードが生成されると、コード表示部14が、生成された印章コードを所定の読取装置によって読取可能に表示して(S14)、処理を終了する。
【0060】
次に、上述の認証システムにおける認証装置20の詳細な処理方法の一例を、図5を用いて説明する。
図5に示すように、まず、認証装置20側での動作は、CCDカメラ等のコード取得部21が、物品等に付された物品コードを読み取る(S21)。
【0061】
次に、情報抽出部22が、読み取られた物品コードをデコードし、物品コードに含まれている受取人の識別情報を抽出し、これを一時的にメモリに記憶する(S22)。
このデコード処理は、QRコードのデコードアルゴリズムに基づいて行うことができる。また、物品コードの抽出は、予め決められた桁数(アドレス)に物品コードを入れておくことで、該当する桁数のコードを読込むことができる。
【0062】
コード取得部21が携帯電話機10に表示されている印章コードを読み取る(S23)。
【0063】
印章コードが読み取られると、情報抽出部22が、読み取られた印章コードをデコードし、時刻情報及び受取人の識別情報を抽出して、一時的にメモリに記憶する(S24)。
これらの抽出処理は、予め決められた桁数の識別情報及び時刻データをいれておき、当該桁数の数字を抽出することで可能となる。
【0064】
次に、認証処理部23が、メモリに記憶されている物品コード由来の受取人情報と、印章コード由来のユーザ識別情報とが一致するか否かを判別する(S25)。
判別の結果、受取人情報とユーザ識別情報とが一致した場合(Y)、認証結果を成功として、認証結果を認証結果通知部24によりディスプレイ等に出力する(S26)。
判別の結果、受取人情報とユーザ識別情報とが一致しなかった場合(N)、認証結果を失敗として、認証結果を認証結果通知部24によりディスプレイ等に出力する(S26)。
これにより、認証装置20における、受取人認証処理が終了(エンド)する。
【0065】
尚、上述のS23〜S24までの一連の処理は、S21を行う前に行われても良い。
【0066】
これらの構成により、携帯電話機10は、受取人を認証可能で且つ時刻に応じて変化するため盗用されにくい印章コードを使用者の操作に応じて簡単に表示でき、認証装置20は、表示された印章コード及び物品等に付された物品コードを光学的に読み取り、読み取ったコードに含まれる情報を抽出・照合することにより、簡単な操作によって信頼性の高い受取人認証を行うことが可能となる。
【0067】
次に、本発明の第2の実施形態として、印章コードの読取装置と認証装置とを通信を介して接続して構成した認証システムの一例について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明の実施の形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図7は、本実施の形態に係る認証システムに用いる携帯端末と読取装置と認証装置の機能ブロック図である。
尚、本実施形態は、配送される物品等に、受取人の識別情報と物品等の識別情報の含まれた物品コードが付されることを前提とする。尚、上述の実施形態と同一の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】
本実施の形態における認証システムは、受取人端末としての携帯電話機10と、読取装置30と、認証装置40と、依頼者端末としての携帯電話機50とにより実現される。
そして、認証装置40は、インターネット、電話回線等を介して、読取装置30及び携帯電話機50と通信可能に構成されている。
【0069】
読取装置30は、物品等を受取人に配送する配送人が所持し、操作するものであって、CPU(Central Processing Unit)、コンピュータプログラム、RAM・ROM等の記憶手段により、図7に示す機能ブロックを構成することができる。
図7に示された機能ブロックは、コード取得部31、情報抽出部32、認証要求送信部33、認証結果受信部34、認証結果通知部35から構成される。
【0070】
コード取得部31は、例えば、画像を撮像する撮像手段であるCCDカメラ等によって構成され、携帯電話機10によって表示された印章コード、及び物品等に付された物品コードを取得する。
ここで、物品コードは、配送される物品等に予め付されたQRコードであって、物品等の受取人を識別できる受取人情報と、該物品等を識別できる配送物識別情報と、依頼者端末である携帯電話機50への受取通知の送信に用いることのできる受取通知アドレスとを含めてコード化したものである。
【0071】
情報抽出部32は、上記コード取得部が取得した印章コード及び物品コードをデコードし、印章コードに含まれているユーザ識別情報及び時刻情報、及び物品コードに含まれている受取人情報及び配送物識別情報を抽出する。
【0072】
認証要求送信部33は、情報抽出部32が抽出した識別情報に基づいて、認証装置40に対し受取人の認証要求を送信する。また、情報抽出部32が抽出した時刻情報を認証要求に含めて送信し、認証装置40が時刻情報の整合性から印章コードの不正利用を検出するために用いるようにしても良い。
【0073】
認証結果受信部34は、認証装置40から送信された認証結果を受信する。
認証結果通知部35は、認証結果受信部34が受信した認証結果を、読取装置30を使用する配送人に通知する。通知の方法としては、例えば、読取装置30にディスプレイを設けて文字や画像によって通知しても良いし、読取装置30にスピーカを設けて音声によって通知しても良い。
【0074】
また、ここで、読取装置30と認証装置40の間での通信は、IPアドレスに基づいて行っても良いし、E−Mailアドレスに基づいて行っても良いし、URLに基づいて所定のWebサイトにアクセスして、そこでデータを入力するなどして行うこともできる。
【0075】
また、認証装置40は、読取装置30と通信を介して情報の授受が可能に構成されたものであって、ユーザ情報記憶部41と、認証要求受付部42と、認証処理部43と、認証結果送信部44と、受取通知送信部45を有している。
【0076】
ユーザ情報記憶部41は、携帯電話機10のユーザ識別情報と携帯電話機10を操作する受取人情報とを関連付けて記憶する記憶部である。このユーザ情報記憶部41に記憶されるデータ構成としては、たとえば図8に示すようなユーザ情報データベース41Aが考えられる。このユーザ情報データベース41Aには、携帯電話10情報としての識別ID、上記携帯電話機10所有者(受取人)の氏名、住所、電話番号等が登録されている。したがって、携帯電話機情報が分かれば、その携帯電話機が所有登録されている氏名、住所、電話番号等が特定できる。
【0077】
認証要求受付部42は、読取装置30から送られた認証要求を受け付ける処理を行う。受け付けた認証要求を後述する認証処理部43で認証することで、携帯電話機10の所有者が、物品コードに記された正当な受取人であるかどうか認証することができる。
【0078】
認証処理部43は、ユーザ情報記憶部41を参照して、認証要求に含まれる携帯電話機10の識別情報に対応する受取人情報を検索し、該当するユーザ情報が得られた場合には、得られた受取人情報によって特定される受取人が同じく認証要求受付部42によって受け付けられた受取人情報の示す受取人と一致するかどうか調べることにより、受取人の認証を行う。
【0079】
認証結果送信部44は、認証処理部43による認証結果を読取装置30に対し送信する。認証結果の送信は、E−mailによって行っても良いし、所定のWebサイトを用いて行っても良い。
【0080】
受取通知送信部45は、認証処理部43による認証結果、携帯電話機10のユーザが物品コードに記載された受取人と一致すると判断された場合、認証要求に含まれる受取通知アドレス(例えば、メールアドレス等)を送信先として、認証要求に含まれる物品識別情報と時刻情報に基づいて、どの物品がいつ受け取られたかという情報を含む受取通知を送信する。
ここで、携帯電話機10のユーザが物品コードに記載された受取人とは異なると判断された場合、読取装置30又は認証装置40が、携帯電話機50に対して、携帯電話機10のユーザが物品を受け取ることを許可するかどうか確認するメッセージを電子メール等で送信し、携帯電話機50から受け取りと許可するメッセージが届いた場合には携帯電話機10のユーザによる物品の受け取りを許可するようにしても良い。
【0081】
携帯電話機50は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出来るRAM等の内部記憶装置などにより、図7に示す機能ブロックを構成することが出来る。
図7に示される機能ブロックは、受信部51、表示部52から構成される。
受信部51は、認証装置40からの受取通知を受信する処理を行う。
表示部52は、受信部51が受信した受取通知に基づいて、所定の情報を表示する。
【0082】
これらの構成により、認証装置40は、読取装置30から送られた認証要求を認証要求受付部42にて受け付ける。次いで、認証処理部43において、受け付けた認証要求から識別情報及び受取人情報を抽出し、ユーザ情報記憶部41を参照して抽出したユーザ識別情報に対応する携帯電話10を所持する受取人を特定すると共に、その受取人が物品コードに記載された受取人と一致するかどうかを照合することにより、受取人の認証を行う。そして、認証結果送信部44は、その認証結果を読取装置30に送信し、認証結果が受取人の正当性を示すものであった場合、受取通知送信部45は、受取通知を受取携帯電話機50に送信するように構成されている。
【0083】
なお、上述の実施形態では、受取人端末を携帯電話機10としたが、時計付二次元コードを生成可能であり、生成された二次元コードを出力表示することが可能であれば、ノート型のパーソナルコンピュータやPDAその他の端末であっても良い。
【0084】
また、上述の実施例では読取装置を携帯電話機としたが、二次元バーコードの読取り及びデコードが可能であり、認証装置及び依頼人端末とデータ通信可能であれば、ノート型のパーソナルコンピュータやPDAその他の端末であっても良い。
【0085】
次に、図6及び図7に示したシステムにより実行される方法の一例を、図9に基づき説明する。
尚、図9の例では、印章コード、物品コードとしてQRコードを用いるものとする。
【0086】
まず、携帯電話10が、計時部11より現在時刻情報を、識別情報記憶部12より識別情報を取得し(1)、取得した現在時刻情報及び識別情報に基づいて、QRコードで表現された印章コードを生成する(2)。続いて携帯電話10は、生成した印章コードを印章コード表示部に出力/表示する(3)。
【0087】
次に、読取装置30は、コード読取部31により携帯電話10の表示した印章コードを光学的に読取り(4)、情報抽出部32により読取った印章コードに含まれていた識別情報と現在時刻情報を抽出する(5)。
【0088】
次に、読取装置30は、コード読取部31により物品等の伝票に記された物品コードを光学的に読取り(6)、情報抽出部32により読取った物品コードに含まれていた受取人情報及び物品識別情報及び受取通知アドレス情報を抽出する(7)。
【0089】
次に、読取装置30は、印章コード及び物品コードから抽出された情報に基づいて、認証要求送信部25により認証装置に対し認証要求を送信する(8)。
【0090】
次に、認証装置40は、認証要求受付部42により読取装置30から送信された認証要求を受け付ける(9)。認証装置は、認証処理部43によって、受け付けた認証要求に含まれる識別情報に対応する受取人情報を、ユーザ情報記憶部41を参照して特定し、特定された受取人が物品コードに記載されていた受取人情報と一致するか否かにより受取人の認証を行う(10)。
【0091】
次に、認証装置40は、認証部43による認証結果を、認証結果送信部44によって読取装置30に送信する(11)。
読取装置30は、認証結果受信部34により認証装置より送信された認証結果を受信し、認証結果表示部35により認証結果を表示する(12)。
【0092】
認証結果が受取人の正当性を示すものであった場合は、受取通知送信部44により、受取証明が依頼者端末である携帯電話機50に送信される(13)。携帯電話機50は、読取装置30から送信された受取通知を受信する(14)。
【0093】
この際、読取装置30は、認証結果が受取人の不当性を示すものであった場合、その旨を通知するメッセージを携帯電話機50に対して送信しても良い。
【0094】
次に、読取装置30側での処理方法の一例を、図10に示す。
図10に示すように、まず、コード取得部31が物品コードを読み取り(S31)、情報抽出部32が物品コードをデコードして受取人情報、物品識別情報、受取通知アドレスを抽出する(S32)。
【0095】
次に、コード取得部が携帯電話機10に表示された印章コードを読み取り(S33)、情報抽出部32が印章コードをデコードして時刻情報、ユーザ識別情報を抽出する(S34)。
【0096】
次に、認証要求送信部33が、認証装置40に対し、情報抽出部によって抽出された各情報を含めて受取人の認証要求を送信する(S35)。
【0097】
次に、認証結果受信部34が、認証装置40から送信された認証結果を受信したか否かを判別する(S36)。判別結果を受信した場合(Y)、認証結果表示部35が認証結果を表示して(S37)、処理を終了する。受信していない場合(N)、認証結果の受信確認を繰り返す。
【0098】
次に、認証装置40側での処理方法の一例を、図11に示す。
図11に示すように、まず、認証要求受付部42が読取装置30からの認証要求を受け付けたか否かを判別する(S41)。
【0099】
判別の結果、認証要求を受け付けた場合(Y)は、認証要求受付部43が、受け付けた認証要求に含まれる携帯電話機10の識別情報及び物品の受取人情報、物品識別情報、受取通知アドレスを抽出する(S42)。
一方、認証要求を受け付けていない場合(N)は、再度認証要求を受け付けたか否かの判別を繰り返す(S41)。
【0100】
次に、認証処理部43が、ユーザ情報記憶部41を参照して、認証要求受付部42によって抽出された携帯電話機10の識別情報に対応するユーザ情報と物品の受取人情報が対応しているかどうかを判別することにより、受取人の認証処理を行い(S43)、認証結果送信部44が認証結果を読取装置30に送信する(S44)。
【0101】
認証処理の結果、携帯電話機10のユーザが正当な受取人であった場合(Y)は、物品が正当な受取人によって受け取られたものとして、受取確認送信部が携帯電話機50に対し受取通知を送信して(S46)、処理を終了する。携帯電話機10のユーザが正当な受取人でなかった場合はそのまま処理を終了する。
【0102】
上述の実施形態では、物品コードに受取人情報を組み込む例について説明したが、これに加えて又はかえて、例えば、物品コードには、受取人の氏名、住所、電話番号等の受取人情報が認証装置40において携帯電話機10の識別情報と関連付けて記憶してもよい。これにより受取人情報を物品コードが記載されているだけで受取人の認証処理を行うことができる。したがって、物品発送の依頼者又は受取人の所有する携帯電話機10の識別番号をわざわざ調べなくても、氏名、住所、電話番号といった一般的な情報さえ知っていれば物品発送を所定の業者に依頼することができる。
また、物品が正しい受取人によって受け取られた場合、認証装置40から依頼者の所持する携帯電話機50に対し直ちに受取通知が送信されるため、発送の依頼者は発送した物品が受け取られたことを、受け取り完了後すばやく確実に知ることができる。
【0103】
また、上述の認証システムにおいて、物品に付された物品コードは、少なくとも物品の購入金額を含む決済情報を更に記憶し、携帯電話機10には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報(例えば、電話料金に含めて決済する場合は電話番号等、クレジットカードを使って決済する場合には、クレジットカードのカード番号等)を記憶し、認証装置40は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、認証装置40は上記取得した決済手段情報に従って上記決済情報に基づいた決済処理を行う手段をさらに備えるようにしても良い。
【0104】
次に、本発明の第3の実施形態として、配送される物品等に、少なくとも物品等の識別情報と、依頼人の連絡先情報とを含む物品コードが予め付されることを前提としたシステムであって、後述の受取人端末と電話回線、インターネット等を通じて通信可能な依頼人端末と、物品コードを読み取ることができ、また読み取った物品コードに含まれる情報に基づいて依頼人端末に対し受取通知を生成し送信することが可能な受取人端末とから構成される認証システムの一例について、図面を参照して説明する。
図12は、本実施形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図13は、本実施形態に係る認証システムに用いる受取人端末装置と業者端末装置の機能ブロック図である。
【0105】
本実施形態における認証システムは、受取人端末としての物品コードを読取可能な携帯電話機60と、携帯電話機60と、電話回線、インターネット等を通じて通信可能な携帯電話機50とにより構成されている。また、本実施形態においては、物品コードには2次元コードを用いるものとし、また、携帯電話機60から携帯電話機50への受取通知の送信は、E−mailによって行うものとする。
【0106】
携帯電話機60は、物品等の受取人が携帯する受取人端末である。この携帯電話機60は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出来るRAM(Random Access Memory)等の内部記憶装置などにより、図13に示す機能ブロックを構成することが出来る。
図13に示した機能ブロックは、計時部61と、識別情報記憶部62と、コード取得部63と、情報抽出部64と、受取通知生成部65と、受取通知送信部66とから構成されている。
【0107】
計時部61は、上記第1の実施形態における計時部11と同様である。
【0108】
識別情報記憶部62は、受取人を識別可能な識別情報が記憶されている。ここで言う識別情報とは、依頼人が受取人を識別することが可能な情報(例えば、受取人の氏名、電話番号、メールアドレス等)である。この識別情報には、携帯電話機60から携帯電話機50にメールを送る際に自動的に送信される送信元メールアドレス情報を用いても良い。
【0109】
コード取得部63は、例えば、画像を撮像する撮像手段であるCCDカメラ等によって構成され、2次元コードとして表示された物品コードを取得する。
【0110】
情報抽出部64は、コード取得部63によって取得された2次元コードをデコードし、2次元コードに含まれている、物品等の識別情報や依頼人の宛先を抽出する。
ここで、物品等の識別情報とは、受け取られた物品等を依頼人が識別可能な情報であり、例えば物品等の配送依頼時に定められた物品のIDナンバー、物品等の呼称等である。また、ここで言う依頼人の宛先とは、受取人端末である携帯電話機60から依頼人端末である携帯電話機50に対して受取通知がなされる際に使用されるメールアドレスである。
【0111】
受取通知生成部65は、情報抽出部63によって抽出された情報、及び計時部61によって計時された時刻情報、及び識別情報記憶部62に記憶されている受取人の識別情報に基づいて、携帯電話機60から携帯電話機50に対し受取通知として送信される受取通知情報を生成する。ここで生成される情報は、少なくとも計時部61によって計時された時刻情報、受取人の識別情報、物品等の識別情報を含む情報である。
【0112】
受取通知送信部66は、受取通知生成部65により生成された受取通知情報を、情報抽出部によって抽出された依頼人のメールアドレスに対し送信する。
【0113】
携帯電話機50は、物品等の配送の依頼人が使用する携帯電話機であって、CPU、RAM等の記憶手段、コンピュータプログラム等により、受取通知受信部51、受取通知表示部52の機能ブロックを構成することができる。
【0114】
受取通知受信部51は、携帯電話機60より送信された受取通知を受信する。
【0115】
受取通知表示部52は、受取通知受信部が受信した受取通知を表示する。受取通知表示部はE−mailの内容を表示可能な手段であり、例えば、携帯電話機50に付属の液晶ディスプレイ等である。
【0116】
次に、上述のシステムにより実行される方法の一例を説明する。
まず、システム全体の処理の流れについて図14を参照して説明する。
図14において、携帯電話機60が、コード取得部63により、物品に付されている物品コードを読み取り(1)、情報抽出部64が、読み取られた物品コードから、物品の識別情報と依頼人のメールアドレスを抽出する(2)。
【0117】
次に、受取通知生成部65は、抽出された物品の識別情報と、識別情報記憶部62が記憶している受取人の識別情報と、計時部61によって計時された時刻情報を含む受取通知メールを生成し(3)、情報抽出部64が抽出した依頼人のメールアドレスを宛先として送信する(4)。
【0118】
携帯電話機50の受信部51は、携帯電話機60から送信された受取通知メールを受信し(5)、表示部52は、携帯電話機50の使用者の操作に応じて、受信した受取通知メールを表示する(6)。
【0119】
本実施形態における認証システムによれば、受取人端末において、物品等に付された物品コードを読み取ることにより、依頼人の宛先や物品の識別情報を簡単に取得することが可能であり、依頼人の宛先や受け取った物品の識別情報を手入力することなく、簡単に受取通知の送信を行うことができる。また、依頼人への受取通知をE−mailを用いて送信することにより、E−mailのヘッダ部分に自動的に添付される差出人メールアドレスによって受取人を識別することが可能となり、これにより受取人の識別も簡単かつ確実に行うことができる。
【0120】
尚、上述の実施形態における携帯端末及び認証装置を機能させるためのコンピュータプログラムは、CD−ROM等によって、あるいはインターネットを通じてダウンロードすることにより、独立して配布することも可能である。
【0121】
次に、本発明の第4の実施形態として、印章コード情報を無線により取得する場合の例について、図面を参照して説明する。図15は、本発明の実施の形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図16は、本実施の形態に係る認証システムの一例に用いる受取人端末と情報読取装置と認証装置と依頼人端末をそれぞれ概略的に示すブロック図である。
【0122】
本実施の形態では、印章コードの無線通信手段として、応答機と要求機との間で電磁誘導による無線通信を行う非接触式のデータキャリアシステムとして知られているICタグを用いる。
このデータキャリアシステムは、要求機が応答機に記憶されている識別情報等の各種データを読み出すものである。
そして、図17は、上記受取人端末で用いるICタグを概略的に示すブロック図であり、図16は、上記読取装置で用いるICタグ検知装置を概略的に示すブロック図である。
【0123】
本実施形態は、ICタグ70が具備された受取人端末としての携帯電話機(以下、「ICタグ付置携帯電話機」という。)110と、ICタグ検知装置80が具備された読取装置(以下、「ICタグ検知装置付読取装置」と言う。)130と、認証装置40と、依頼人端末としての携帯電話機50とにより実現される。
この場合、ICタグ検知装置付読取装置130と認証装置40とは、インターネット等の所定のネットワークを介して通信可能に構成されている。なお、本実施の形態の説明では、前述した実施の形態の共通する部分は同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0124】
ICタグ付携帯電話機110は、配送された物品を受け取る受取人が保持する携帯端末であって、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出きるRAM、ROMなどの内部メモリなどにより図16に示す機能ブロックを構成することができる。
【0125】
図16に示した機能ブロックは、計時部111と、ICタグ70から構成されている。
計時部111は、時間を計時するクロック手段である。
この計時部111は、前述の第1の実施形態における計時部11と同様に、標準電波送信所より送信される標準電波を受信して計時情報(例えば、年、月、日、時、分、秒)を修正する所謂電波時計となっている。
【0126】
ICタグ70は、図17に示すように、印章コード出力手段としてのコイル71と、タグ側制御部72等を備える。
コイル71は、後述するICタグ読取装置80のコイル81と電磁誘導による無線通信を行うためのものである。すなわち、ICタグ70にはアンテナパターンが形成されており、ICチップに内蔵された容量素子とにより共振回路を形成し、ICタグ読取装置80から一定周波数の電波を受信して、ICタグ70内に記憶されているデータをICタグ読取装置80へ送信する。
【0127】
タグ側制御部72は、ICタグ付携帯電話機110の電源によって起動され、ICタグ検知装置付読取装置130との無線通信を制御する。詳しくは、タグ側制御部72は、識別情報記憶部721と、印章コード生成プログラム記憶部722と、印章コード配信プログラム723と、印章コード生成部724とを有し、印章コード生成プログラム722に従って、識別情報と時間情報を含む印章コードのICチップへの登録・更新・削除といったICチップ管理処理を行ったり、あるいは印章コード配信プログラムに従って、当該印章コード生成部724で生成されICチップに登録された印章コードを、コイル71を介してICタグ検知装置付読取装置130へ送信したりする。
【0128】
なお、本実施形態では、タグ側制御部72はICタグ付携帯電話機110の電源を用いるものとしたが、コイル71において生じた電磁誘導による電流を整流し、所定の電圧をタグ側制御部72へ供給する電源回路を設けるようにしてもよい。
これにより、タグ側制御部72は電源回路から供給される電圧によって起動することができる。
【0129】
識別情報記憶部721は、個々のICタグ付携帯電話機110を特定するための識別情報を記憶できる記憶部である。この識別情報は、個々のICタグ付携帯電話機110に固有の情報であって、例えば、ICタグ付携帯電話機110の出荷時に予めROM等の内部メモリに記憶させて設定しておくことができる。
【0130】
印章コード生成プログラム記憶部722は、後述する印章コード生成部724で印章コードを生成する処理を行うプログラムを記憶する記憶部である。
印章コード配信プログラム723は、印章コード生成部724で生成されICチップに登録された印章コードを上述したコイル71からICタグ検知装置付読取装置130へ送信する処理を行うプログラムを記憶する記憶部である。
【0131】
印章コード生成部724は、少なくともICタグ付携帯電話機110の識別情報(IDなど)と計時部111の現在時刻情報を含んだ印章コードを生成する処理を行う。ICタグ付携帯電話機110の識別情報は、ICタグ付携帯電話機110を個々に特定するために付与された固有の文字、数字などからなる情報である。したがって、ICタグ付携帯電話機110では、計時部111が出力する現在時刻及び識別情報を含んだ内容の印章コードを生成することができる。これにより、生成される印章コードは、現在時刻をキーとして所定時間毎に毎回異なって生成されることとなる。
なお、印章コードに含まれるデータとしては、これに限らず、ログ情報記憶処理部を作成し、内部メモリに記憶しておいたログデータを含めて生成してもよい。
【0132】
このような構成により、ICタグ付携帯電話機110は、印章コード生成プログラム記憶部722に従ってICタグ70の印章コード生成部724が所定の時間毎に計時部111を参照し、識別情報記憶部721に記憶されている識別情報を含んだ印章コードを生成する。そして、印章コード配信プログラム723に従って最新の印章コードを、コイル71を介してICタグ検知装置付読取装置130へ送信する。
【0133】
次に、ICタグ検知装置80を組み込んだICタグ検知装置付読取装置130の機能構成について説明する。この装置は、物品等を受取人に配送する配送人が所持し、操作するものであって、CPU、コンピュータプログラム、RAM・ROM等により、コード取得部131と、情報抽出部132と、認証要求送信部133と、認証結果受信部134と、認証結果通知部135と、ICタグ読取部80の機能ブロックを構成することができる。なお、ICタグ検知装置付読取装置130は、物品等の受取人が当該物品等を取りに来る店舗等に設置したものとしても良い。
【0134】
CPUは、操作部を介して入力される指示等に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行う。具体的には、たとえば、CPUは、操作部を介して入力される操作信号に応じて、ROM内に格納された各種プログラムを読み出してRAMに展開し、当該プログラムに基づく処理を実行し、処理結果を表示するための表示信号を表示部に出力して当該表示信号を表示させる。
【0135】
コード取得部131、情報抽出部132、認証要求送信部133、認証結果受信部134、認証結果通知部135は、何れも上記第2の実施形態における、コード取得部31、情報抽出部32、認証要求送信部33、認証結果受信部34、認証結果通知部35と同様の構成をしている。
【0136】
ICタグ読取部80は、印章コード取得手段としてのコイル81と、ICタグ検知装置側制御部82等を備え、ICタグ70との間でコイル81を介して無線通信を行う。具体的には、ICタグ読取装置側制御部82は、印章コード記憶部821と、ICタグ検知プログラム記憶部822とを有し、コイル81に流す電流および電圧を制御して変化させて、ICタグ70との無線通信を実行し、ICタグ70から印章コードを受信する。
【0137】
印章コード記憶部821は、コイル81を介して受信した印章コードを記憶する記憶部である。この印章コード記憶部821に記憶された印章コードは、上述する操作部での指示により表示部に出力させることができる。
そして、ICタグ読取プログラム記憶部822は、コイル81を介して受信した印章コードを上述した印章コード記憶部821へ記憶する処理を行うプログラムを記憶する記憶部である。
【0138】
次に、図15乃至図18に示したシステムにより実行される方法の一例を、図19に基づき説明する。図19は、本発明の実施の形態に係る認証システムにおいて、物品の受取人が保持する携帯端末であるICタグ付携帯電話機110で生成する印章コードを、物品等を受取人に配送する配送人が所持し、操作するICタグ検知装置付読取装置130で読み取る場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0139】
まず、物品の受取人が保持するICタグ付携帯電話機110は、計時部111より現在時刻情報を、識別情報記憶部721より識別情報を取得し(101)する。
次いで、ICタグ付携帯電話機110では、取得した現在時刻情報及び識別情報に基づいて、QRコードで表現された印章コードを生成する(102)。
【0140】
そして、物品等の配送人が受取人のところへ出向き、自らが所有するICタグ検知装置付読取装置130を、当該受取人が保持するICタグ付携帯電話機110へかざす様に近づけると、ICタグ検知装置付読取装置130より無線にて印章コード読取要求がICタグ付携帯電話機110へ送信される(103)。
【0141】
ICタグ付携帯電話機110では、ICタグ検知装置付読取装置130からの印章コード読取要求を受け、印章コード生成部724で生成された最新の印章コードを出力し応答する(104)。
これに対し、ICタグ検知装置付読取装置130では、ICタグ付携帯電話機110からの応答を受付け、印章コードを取得する(105)。
【0142】
次いで、ICタグ検知装置付読取装置130は、情報抽出部132により読取った印章コードに含まれていた識別情報と現在時刻情報を抽出する(106)。
【0143】
次に、ICタグ検知装置付読取装置130は、コード取得部131により物品等の伝票に記された物品コードを光学的に読み取る(107)。
引き続き、ICタグ検知装置付読取装置130は、情報抽出部132により読み取った物品コードに含まれていた受取人情報及び物品識別情報及び受取通知アドレス情報を抽出する(108)。
【0144】
そして、ICタグ検知装置付読取装置130は、印章コード及び物品コードから抽出された情報に基づいて、認証要求送信部125により認証装置40に対し認証要求を送信する(109)。
【0145】
次に、認証装置40は、ICタグ検知装置付読取装置130から送信された認証要求を認証要求受付部42にて受け付ける(110)。
認証装置40は、認証処理部43によって、受け付けた認証要求に含まれる識別情報に対応する受取人情報を、ユーザ情報記憶部41を参照して特定し、特定された受取人が物品コードに記載されていた受取人情報と一致するか否かにより受取人の認証を行う(111)。
【0146】
次に、認証装置40は、認証処理部43による認証結果を、認証結果送信部44によってICタグ検知装置付読取装置130に送信する(112)。
ICタグ検知装置付読取装置130は、認証装置40から送信された認証結果を認証結果受信部134にて受信し、認証結果表示部135により認証結果を表示する(113)。
【0147】
また、認証装置40では、認証結果が受取人の正当性を示すものであった場合は、受取通知送信部44により、受取通知が依頼者端末である携帯電話機50に送信される(114)。
そして、携帯電話機50は、認証装置40から送信された受取通知を受信する(115)。
【0148】
次に、上述の認証システムにおけるICタグ付携帯電話機110の詳細な動作の一例を、図20を参照して説明する。
まず、物品の受取人端末であるICタグ付携帯電話機110側での動作は、図20に示すように、ICタグ付携帯電話機110の使用者が、ICタグ付携帯電話機110に対して、印章コードを表示させるための所定の操作を行う。この操作は、ICタグ付携帯電話機110の予め決められたボタン操作を行うようにする。
そうすると、計時部111により時刻を計時する処理を行うと共に、識別情報記憶部721より識別情報を取得する処理を行う(S101)。
【0149】
次いで、印章コード生成部724では、印章コード生成プログラム記憶部722に記憶されているプログラムに従い、所定時間毎に計時部111が出力する現在時刻を参照し、これに識別情報記憶部721に記憶されている受取人端末の識別情報を含んだ内容の印章コードを生成し、更新する(S102)。
次いで、印章コード生成部724では、印章コード配信プログラム記憶部723に記憶されているプログラムに従い、ICタグ検知装置付読取装置130から印章コード読取要求があったか否か判別する(S103)。
【0150】
判別の結果、印章コード読取要求があった場合(Y)は、印章コード生成部724で生成、更新した最新の印章コードを、コイル71を介して無線でICタグ検知装置付読取装置130へ出力送信することにより応答する(S104)。
一方、判別の結果、印章コード読取要求がなかった場合(N)は、再度計時部111により時刻を計時する処理を行うと共に、識別情報記憶部721より識別情報を取得する処理を繰り返す(S101)。
これにより、ICタグ付携帯電話機110での一連の印章コードの生成処理が終了(エンド)する。
【0151】
次に、印章コード取得装置側の処理方法の一例を図21に示す。
図21において、まず、ICタグ検知装置付読取装置130より印章コード読取指示があったか否か判別する(S111)。
判別の結果、印章コード読取指示があった場合(Y)は、ICタグ読取プログラム記憶部822に記憶されたプログラムに従い、ICタグ検知装置付読取装置130をかざしたICタグ付携帯電話機110に対して印章コード読取要求を送信する(S112)。
一方、判別の結果、印章コード読取指示が無かった場合(N)は、次に、ICタグ読取部80が、かざしたICタグ付携帯電話機110よりコイル81を介して印章コード応答を受付けたか否か判別する(S113)。
【0152】
判別の結果、印章コード応答を受付けた場合(Y)は、印章コードを取得し、印章コード記憶部821に記憶する(S114)。
印章コードを取得すると、次に、取得した印章コードに含まれているユーザ識別情報、及び時刻情報を抽出する(S115)。
一方、判別の結果、印章コード応答を受付け無かった場合(N)は、次に、物品等に付された(例えば、伝票に記された)物品コードをコード取得部131により受付けたか否か判別する(S116)。
【0153】
判別の結果、物品コードを受付けた場合(Y)は、情報抽出部132が、読み取られた物品コードをデコードし、物品コードに含まれている受取情報を抽出し、これを一時的にメモリに記憶する(S117)。
受取情報を抽出すると、次に、認証要求送信部133が、認証装置40に対し、情報抽出部132によって抽出した各情報を含めて受取人の認証要求を送信する(S118)。
一方、判別の結果、物品コードを受付け無かった場合(N)は、次に、認証結果受信部134が、認証装置40から送信された認証結果を受信したか否かを判別する(S119)。
【0154】
判別の結果、判別結果を受信した場合(Y)は、認証結果を表示部に表示する(S120)。
これにより、認証装置20における、受取人認証処理を終了(エンド)する。
一方、判別結果を受信していない場合(N)は、そのまま処理を終了(エンド)する。
【0155】
このように、上述の実施形態によれば、ICタグにより印象コードを読み取ることができるため、CCDカメラ等により光学的に読み取る場合より、速く正確に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る認証システムにおける処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る認証システムにおける受取人端末での手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る認証システムにおける認証装置での手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る、認証装置の有するユーザ情報記憶手段の構造を示す一例である。
【図9】本発明の第2の実施形態における処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る認証システムにおける読取装置での手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る認証システムにおける認証装置での手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図14】本発明の第3の実施形態における処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図17】本発明の第4の実施形態で用いるICタグを概略的に示すブロック図である。
【図18】本発明の第4の実施形態で用いるICタグ読取装置を概略的に示すブロック図である。
【図19】本発明の第4の実施形態における処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図20】本発明の第4の実施形態に係る認証システムにおける受取人端末での手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第4の実施形態に係る認証システムにおける読取装置での手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0157】
10,60・・・携帯電話機(受取人端末)、20,40・・・認証装置、30・・・読取装置、50・・・携帯電話機(依頼人端末)、70・・・ICタグ、80・・・ICタグ読取装置、110・・・ICタグ付携帯電話機(受取人端末)、120・・・ICタグ読取装置付読取装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコードを用いた認証技術であって、例えば、物品の配送、受け取り確認などに好適な認証技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現状の宅配便などの配送サービスにおいては、受取人は配送された物品を受け取ったら、その物品に付された配送用伝票に認印を押す又は手書きでサインすることにより、受取を証明することが一般に行われている。
また、電子的に受け取りを確認するためのシステムとして、予め公開鍵暗号方式における秘密鍵を受取人が、その秘密鍵に対応する公開鍵を業者システムが保持しておき、配送伝票に付された伝票情報を受取人が自分の秘密鍵により暗号化して業者システムに送信し、業者システムが受取人の公開鍵を用いて受信した暗号データの復号を試みることにより、信頼性の高い受取証明を行うようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−128254号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、認印や手書きのサインによる受取証明の場合、受取人本人ではない不正な受取人であっても簡単に受け取ることができるため、依頼人、受取人双方にとって不安があった。また物品が受け取られた場合に、そのことがすぐには依頼人には分からないため、そのことも依頼人の不安の原因となっていた。
また、上述した公開鍵暗号による受取証明手段においては、配送人が読取装置を用いて配送伝票上に記された伝票情報を読み取り、読み取った伝票情報を受取人端末に送信し、受取人は受信した伝票情報を暗号化したものを読取装置に送信し、配送人は受信した暗号化済みの伝票情報を業者システムに送信するという一連の処理が必要であるため、受取証明に関わる処理が、認印やサインの場合に比べて、配送人、受取人の双方にとって煩雑になってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであって、信頼性の高い受取証明を、受取人、配送人の双方にとって作業負担の軽い方法で、コストの高い機器を用いることなく実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の一の観点に係る携帯端末は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、上記印章コードを読取可能に表示するコード表示手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
ここで、ユーザ識別情報とは、上記携帯端末の使用者を一意に識別することができ、公開されることのない秘密の情報(例えば、シリアルナンバー、暗証番号、固有の暗号鍵)である。
また、印章コードとは、上記携帯端末使用者の本人性を確認できる情報を含む情報を、バーコード等、光学的に読取可能なコードで表現したものを言う。
また、上記携帯端末は、二次元コードで印章コードを生成してもよい。
【0008】
また、本発明の別の観点に係る携帯端末は、上記印章コード生成手段にて生成された印章コードを、印章コードの取得を要求する装置に対して無線により送信する印章コード出力手段を更に有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一の観点に係る認証システムは、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とから構成されたシステムであって、上記携帯端末は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、上記認証装置は、上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付された、少なくとも物品の受取人情報を含む物品コードを取得する取得手段と、上記取得した印章コード及び物品コードをデコードし、印章コードからユーザ識別情報を抽出すると共に、物品コードから受取人情報を抽出する抽出手段と、
上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する認証手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
ここで、物品コードとは、物品等に付され、少なくとも特定のユーザ識別情報を含み、上記認証装置によって光学的に読取可能に表示されたバーコード、二次元コード等のコードである。
【0011】
また、上記認証システムは、物品発送依頼人の使用する依頼人端末を更に備え、上記物品コードは、上記依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれるようにし、上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受取通知を行う通知手段を更に有するようにしても良い。
また、上記物品コードには、上記依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれるようにし、上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記物品コードに含まれている受取人情報に適合しない場合に、上記物品配送コードに含まれている当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有するようにしても良い。
【0012】
ここで、依頼人端末とは、上記認証端末と電話回線・インターネット等を通じ通信可能な端末であり、上記認証端末からの受取通知を受信する受信手段と、受信した受取通知を表示する表示手段を有することを特徴とする。
【0013】
ここで、上記依頼人端末は、上記認証端末と通信可能で、その通信内容を表示可能な端末であれば、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA等の携帯端末でも良いし、デスクトップ型パーソナルコンピュータ等の設置型の端末でも良い。
【0014】
ここで、上記通知アドレス情報は、上記認証端末から上記依頼人端末に対し受取通知を行う際に用いることのできる宛先を示す情報であり、例えば、E−mailアドレス等である。
ここで、受取通知とは、物品発送の依頼人に対して、依頼された物品が受取人に受け取られたことを通知する情報であり、受け取ったユーザの識別情報を含むようにしても良いし、受け取りの際に使われた印章コードに含まれていた時刻情報を含めるようにしても良い。
【0015】
また、上記認証の結果、上記印章コードから抽出された識別情報が、上記物品配送コードに含まれているユーザ識別情報に適合しない場合に、上記物品配送コードに含まれている当該物品発送依頼人の端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有するようにしても良い。
【0016】
また、本発明の別の観点に係る認証システムは、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置から構成されたシステムであって、上記携帯端末は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、時刻を計時する計時手段と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、上記認証装置は、上記ユーザを認証するためのユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する取得手段と、上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する抽出手段と、上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合するか否か判別する認証手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
また、上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれており、上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受け取り通知を行う通知手段、を更に有するようにしても良い。
【0018】
また、上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末への通知アドレス情報を更に記憶し、上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合しない場合に、上記ユーザ情報記憶手段を参照して、当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有するようにしても良い。
【0019】
また、本発明の更に別の観点に係る認証システムは、上記各システムに加え、上記携帯端末と通信を介して接続可能に構成された読取装置を更に有し、上記携帯端末は、上記認証装置の取得手段からの印章コードの取得要求に応じて上記印章コード生成手段で生成した印章コードを無線で送信する印章コード出力手段を更に有し、上記読取装置は、上記携帯端末の印章コード出力手段より無線で送信された印章コードを受信することにより印章コードの取得する取得手段と、上記携帯端末より取得した印章コードを上記認証装置へ送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
また、上記物品コードは、少なくとも当該物品の購入金額を含む決済情報を更に含み、
上記携帯端末には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報が記憶されており、
上記認証装置は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、上記取得した決済手段情報に従って、上記決済情報に基づいた決済処理を行う決済処理手段を更に有するようにしても良い。
【0021】
また、本発明の一の観点に係る認証方法は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、を有することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、上記認証装置が、上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付され、少なくともユーザ識別情報を含む物品コードを取得する処理と、上記デコードされた印章コード及び物品コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、上記印章コード及び物品コードから抽出された識別情報同士が適合するか否か判別する処理と、を行うことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する処理と、上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、抽出された識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別する処理と、を行うことを特徴とする。
【0024】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を有することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、上記認証装置が、上記印章コード出力手段より送信された印章コード、及び物品に添付され、少なくともユーザ識別情報を含む物品コードを取得する処理と、上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、上記取得した物品コードから受取人情報を抽出する処理と、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する処理と、を行うことを特徴とする。
【0026】
また、本発明の更に別の観点に係る認証方法は、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、上記印章コード出力手段より送信された印章コードを取得する処理と、上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別し認証する処理と、を行うことを特徴とする。
【0027】
また、本発明の一の観点に係るコンピュータプログラムは、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、上記コンピュータに対して、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、を実行させることを特徴とする。
【0028】
さらに、本発明の他の観点に係るコンピュータプログラムは、ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、上記コンピュータに対して、計時手段により時刻を計時する処理と、上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、物品の受取人は、携帯端末に印章コードを表示する操作を行うだけで、また物品の受取人の認証を行う者は、受取人の携帯端末に表示された印章コードを認証装置によって読み取る操作を行うだけで、簡単に受取人の認証を行うことができる。また、印章コードには時刻データが含まれ、また印章コードは表示される時刻に依存して変化するため、一度表示された印章コードを第三者が写し取って不正使用しても、時刻データの不整合性からそれが不正使用であることが容易に判別できる。
また、物品の配送依頼人の使用する依頼人端末を含むシステム構成では、受取人の認証が成功した際に、依頼人端末に対して直ちに受取通知を行うことができるため、依頼人は物品が正当な受取人に確かに受け取られたことを、受取完了後すぐに知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の第1の実施形態として、ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とから構成された認証システムの一例について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図2は、本実施形態に係る認証システムに用いる携帯端末と認証装置の機能ブロック図である。
【0031】
本実施形態における認証システムは、携帯端末としての携帯電話機10と、認証装置20とにより実現される。また、本システムは、配送される物品等が、少なくとも配送の依頼人によって指定された受取人を識別可能な識別情報が含まれた物品コードが付された上で配送されることを前提とする。
【0032】
携帯電話機10は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出来るRAM(Random Access Memory)等の内部記憶装置などにより、図2に示す機能ブロックを構成することが出来る。
図2に示した機能ブロックは、上記第1の記憶手段としての識別情報記憶部11と、上記計時手段としての計時部12と、上記印章コード生成手段としてのコード生成部13と、上記コード表示手段としてのコード表示部14とから構成されている。
【0033】
識別情報記憶部11は、ユーザ識別情報を記憶する記憶手段である。ここで、ユーザ識別情報とは、携帯電話機10の使用者を一意に識別可能で、公開されることのない秘密の識別情報であり、具体的には、例えば使用者に固有に割り当てられたID番号、携帯電話機に固有に割り当てられたシリアル番号等である。
【0034】
計時部12は、時刻を計時するクロック手段である。
この計時部12は、標準電波送信所より送信される標準電波を受信して時刻情報(例えば、年、月、日、時、分、秒)を修正する所謂電波時計となっている。
【0035】
コード生成部13は、識別情報記憶部11に記憶されているユーザ識別情報と計時部12によって得られる時刻情報とに基づいて、印章コードを生成する。ここで印章コードとは、光学的に読取可能なコードによって表された、本人性の確認が可能な情報である。本実施の形態では、印章コードのコード形式には二次元バーコードであるQRコードを用いるものとする。生成されるQRコードは時刻情報を含むため、生成時刻によって異なるQRコードが生成されることになる。このとき、コード生成部13は、所定の復号手段で復号可能に暗号化したQRコードを生成しても良い。
ここで、コード生成部13が生成する印章コードは、QRコードの他にベリコードなどを用いても良い。
尚、バーコードとしては、二次元バーコードに限らず一次元バーコードでもよく、一次元バーコードとしては、JANコード、EAN−128コード等を用いても良い。
【0036】
コード表示部14は、コード生成部13で生成された印章コードを、所定の読取装置により読み取り可能な形態で表示する処理を行う。
このコード表示部14としては、例えば、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルの表示制御を行う駆動回路とから構成することが出来る。
なお、本実施の形態では、コード表示部として液晶を用いるが、EL(エレクトロルミネセンス)や、その他の発光素子を用いることもできる。
【0037】
また、本実施形態では、携帯端末として携帯電話機を用いたが、QRコード等の所定のコードを生成・表示可能な端末であれば、ノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)等でも良い。
【0038】
また、本実施形態における携帯電話機10は、そのメモリを、印章コードを表示したログデータを記憶するログデータ記憶手段としても良い。また更に、ログデータ記憶手段に記憶されたログデータを、携帯電話機10の電話通信処理部を使って、ログデータを蓄積する認証装置20に対して送信するようにしてもよい。
ここで、ログデータとは、表示された印章コードの所有者の識別情報と、印章コードの表示された時刻とを含むデータである。
このようなログデータを記憶しておくことにより、過去に第三者によって印章コードが不正使用されているか否かを確認することができる。
【0039】
認証装置20は、携帯電話機10が表示した印章コードを読み取って認証処理を行う装置であって、CPU、コンピュータプログラム、RAM等の記憶手段により、図2に示す機能ブロックを構成することができる。
図2に示された機能ブロックは、印章コード及び物品コードの取得手段としてのコード取得部21、取得した印章コードに含まれるユーザ識別情報、及び物品コードに含まれる受取人情報を抽出する抽出手段としての情報抽出部22、抽出されたユーザ識別情報と受取人情報とを照合して認証処理を行う認証手段としての認証処理部23、認証結果を装置使用者に通知する認証結果通知部24から構成される。
【0040】
コード取得部21は、例えば、画像を撮像する撮像手段であるCCDカメラ等によって構成され、携帯電話機10によって表示された印章コード、及び物品等に付された物品コードを取得する。
ここで物品コードとは、配送される物品等に予め付されるQRコードで、少なくとも携帯電話機10の保持するユーザの識別情報と同じ識別情報が含まれている。また、その他の情報として、物品ID、依頼人の氏名、住所、電話番号、メールアドレス等を含んでも良い。
【0041】
情報抽出部22は、コード取得部21が取得したQRコードに含まれている識別情報及び時刻情報を抽出する。印章コードに暗号化されたコードが用いられている場合は、この抽出処理には復号処理が含まれる。
【0042】
認証処理部23は、情報抽出部22によって抽出された、印章コード由来の識別情報と、物品コード由来の識別情報とが適合するかどうかを判別することにより、受取人の認証処理を行う。
【0043】
認証結果通知部24は、認証処理部23の行った認証処理の結果を認証装置使用者に通知する。通知手段としては、所定の音声を用いても良いし、所定の視覚的な表示を用いても良い。
【0044】
上記第1の実施形態における認証装置は、携帯電話機10が表示したコードを読取可能な端末であれば、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)その他の携帯端末でも良いし、デスクトップ型コンピュータ等の設置型の端末でも良い。
【0045】
また、上記第1の実施形態では、携帯電話機10又は認証装置20、あるいはその両方にログ記憶部をさらに設け、認証履歴情報を保存するようにしても良い。ここで認証履歴情報とは、例えば、受取人の識別情報、印章コードに含まれていた時刻情報等である。保存した時刻情報は、後に印章コードの不正利用の発見に役立てることができる。
【0046】
また、上述の認証システムにおいて、物品に付された物品コードは、少なくとも物品の購入金額を含む決済情報を更に記憶し、携帯電話機10には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報(例えば、電話料金に含めて決済する場合は電話番号等、クレジットカードを使って決済する場合には、クレジットカードのカード番号等)を記憶し、認証装置20は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、認証装置20は上記取得した決済手段情報に従って上記決済情報に基づいた決済処理を行う手段をさらに備えるようにしても良い。
【0047】
次に、上述のシステムにより実行される方法の一例を説明する。
まず、システム全体の処理の流れについて図3を参照して説明する。
図3において、携帯電話機10の使用者が、携帯電話機10に対し、印章コードを表示させるための所定の操作を行う(1)。この操作は、予め決められたキー操作を行うことによりコード生成指示ができるようにする。
【0048】
携帯電話機10は、上記所定の操作を受け付けると、識別情報記憶部11に記憶されているユーザ識別情報と、計時部12から得られる時刻情報とを取得する(2)。
【0049】
携帯電話機10のコード生成部13は、取得したユーザ識別情報と時刻情報とに基づいて印章コードを生成する(3)。
【0050】
携帯電話機10のコード表示部14は、生成された印章コードを携帯電話機10のディスプレイに表示する(4)。
【0051】
認証装置20のコード取得部21は、携帯電話機10に表示された印章コードを読み取る(5)。
【0052】
認証装置20のコード取得部21は、物品に付された物品コードを読み取る(6)。
【0053】
認証装置20の情報抽出部22は、読み取った印章コード及び物品コードに含まれているユーザ識別情報、時刻情報及び受取人情報を抽出する(7)。
【0054】
認証装置20の認証部23は、抽出された印章コード由来のユーザ識別情報と、物品コード由来の受取人情報とが適合するかどうかを判別することにより認証処理を行う(8)。
【0055】
次に、認証装置20の認証結果通知部24は、認証装置20の使用者に対し、認証部23による認証結果に基づいて所定の情報を通知する(9)。
【0056】
次に、上述の実施形態における、携帯電話機10の詳細な処理について図4を参照して説明する。
まず、携帯電話機10の使用者が、携帯電話機10に対して、印章コードを表示させるための所定の操作を行う(S11)。この操作は、携帯電話機10の予め決められたボタン操作を行うようにする。
【0057】
このとき、携帯電話機10が、計時部12により時刻を計時する処理を行っている(S12)。
【0058】
携帯電話機10が、コード生成部13により、識別情報記憶部11に記憶されている識別情報及び計時部12により計時された時刻情報に基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理を行う(S13)。
このコード生成処理は、コード生成部13が、時刻データと識別情報とを組み合わせたデータを作成し、この作成したデータに対してQRコード生成アルゴリズムにより、コード化し、コード化したデータを一時的にメモリに記憶する。
なお、時刻データと識別情報との組み合わせの仕方は任意であり、前数桁に識別情報、後数桁を時刻データの数字としてもよいし、またこれを所定の桁数ごとにバラバラに組み合わせてもよい。
【0059】
コードが生成されると、コード表示部14が、生成された印章コードを所定の読取装置によって読取可能に表示して(S14)、処理を終了する。
【0060】
次に、上述の認証システムにおける認証装置20の詳細な処理方法の一例を、図5を用いて説明する。
図5に示すように、まず、認証装置20側での動作は、CCDカメラ等のコード取得部21が、物品等に付された物品コードを読み取る(S21)。
【0061】
次に、情報抽出部22が、読み取られた物品コードをデコードし、物品コードに含まれている受取人の識別情報を抽出し、これを一時的にメモリに記憶する(S22)。
このデコード処理は、QRコードのデコードアルゴリズムに基づいて行うことができる。また、物品コードの抽出は、予め決められた桁数(アドレス)に物品コードを入れておくことで、該当する桁数のコードを読込むことができる。
【0062】
コード取得部21が携帯電話機10に表示されている印章コードを読み取る(S23)。
【0063】
印章コードが読み取られると、情報抽出部22が、読み取られた印章コードをデコードし、時刻情報及び受取人の識別情報を抽出して、一時的にメモリに記憶する(S24)。
これらの抽出処理は、予め決められた桁数の識別情報及び時刻データをいれておき、当該桁数の数字を抽出することで可能となる。
【0064】
次に、認証処理部23が、メモリに記憶されている物品コード由来の受取人情報と、印章コード由来のユーザ識別情報とが一致するか否かを判別する(S25)。
判別の結果、受取人情報とユーザ識別情報とが一致した場合(Y)、認証結果を成功として、認証結果を認証結果通知部24によりディスプレイ等に出力する(S26)。
判別の結果、受取人情報とユーザ識別情報とが一致しなかった場合(N)、認証結果を失敗として、認証結果を認証結果通知部24によりディスプレイ等に出力する(S26)。
これにより、認証装置20における、受取人認証処理が終了(エンド)する。
【0065】
尚、上述のS23〜S24までの一連の処理は、S21を行う前に行われても良い。
【0066】
これらの構成により、携帯電話機10は、受取人を認証可能で且つ時刻に応じて変化するため盗用されにくい印章コードを使用者の操作に応じて簡単に表示でき、認証装置20は、表示された印章コード及び物品等に付された物品コードを光学的に読み取り、読み取ったコードに含まれる情報を抽出・照合することにより、簡単な操作によって信頼性の高い受取人認証を行うことが可能となる。
【0067】
次に、本発明の第2の実施形態として、印章コードの読取装置と認証装置とを通信を介して接続して構成した認証システムの一例について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明の実施の形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図7は、本実施の形態に係る認証システムに用いる携帯端末と読取装置と認証装置の機能ブロック図である。
尚、本実施形態は、配送される物品等に、受取人の識別情報と物品等の識別情報の含まれた物品コードが付されることを前提とする。尚、上述の実施形態と同一の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】
本実施の形態における認証システムは、受取人端末としての携帯電話機10と、読取装置30と、認証装置40と、依頼者端末としての携帯電話機50とにより実現される。
そして、認証装置40は、インターネット、電話回線等を介して、読取装置30及び携帯電話機50と通信可能に構成されている。
【0069】
読取装置30は、物品等を受取人に配送する配送人が所持し、操作するものであって、CPU(Central Processing Unit)、コンピュータプログラム、RAM・ROM等の記憶手段により、図7に示す機能ブロックを構成することができる。
図7に示された機能ブロックは、コード取得部31、情報抽出部32、認証要求送信部33、認証結果受信部34、認証結果通知部35から構成される。
【0070】
コード取得部31は、例えば、画像を撮像する撮像手段であるCCDカメラ等によって構成され、携帯電話機10によって表示された印章コード、及び物品等に付された物品コードを取得する。
ここで、物品コードは、配送される物品等に予め付されたQRコードであって、物品等の受取人を識別できる受取人情報と、該物品等を識別できる配送物識別情報と、依頼者端末である携帯電話機50への受取通知の送信に用いることのできる受取通知アドレスとを含めてコード化したものである。
【0071】
情報抽出部32は、上記コード取得部が取得した印章コード及び物品コードをデコードし、印章コードに含まれているユーザ識別情報及び時刻情報、及び物品コードに含まれている受取人情報及び配送物識別情報を抽出する。
【0072】
認証要求送信部33は、情報抽出部32が抽出した識別情報に基づいて、認証装置40に対し受取人の認証要求を送信する。また、情報抽出部32が抽出した時刻情報を認証要求に含めて送信し、認証装置40が時刻情報の整合性から印章コードの不正利用を検出するために用いるようにしても良い。
【0073】
認証結果受信部34は、認証装置40から送信された認証結果を受信する。
認証結果通知部35は、認証結果受信部34が受信した認証結果を、読取装置30を使用する配送人に通知する。通知の方法としては、例えば、読取装置30にディスプレイを設けて文字や画像によって通知しても良いし、読取装置30にスピーカを設けて音声によって通知しても良い。
【0074】
また、ここで、読取装置30と認証装置40の間での通信は、IPアドレスに基づいて行っても良いし、E−Mailアドレスに基づいて行っても良いし、URLに基づいて所定のWebサイトにアクセスして、そこでデータを入力するなどして行うこともできる。
【0075】
また、認証装置40は、読取装置30と通信を介して情報の授受が可能に構成されたものであって、ユーザ情報記憶部41と、認証要求受付部42と、認証処理部43と、認証結果送信部44と、受取通知送信部45を有している。
【0076】
ユーザ情報記憶部41は、携帯電話機10のユーザ識別情報と携帯電話機10を操作する受取人情報とを関連付けて記憶する記憶部である。このユーザ情報記憶部41に記憶されるデータ構成としては、たとえば図8に示すようなユーザ情報データベース41Aが考えられる。このユーザ情報データベース41Aには、携帯電話10情報としての識別ID、上記携帯電話機10所有者(受取人)の氏名、住所、電話番号等が登録されている。したがって、携帯電話機情報が分かれば、その携帯電話機が所有登録されている氏名、住所、電話番号等が特定できる。
【0077】
認証要求受付部42は、読取装置30から送られた認証要求を受け付ける処理を行う。受け付けた認証要求を後述する認証処理部43で認証することで、携帯電話機10の所有者が、物品コードに記された正当な受取人であるかどうか認証することができる。
【0078】
認証処理部43は、ユーザ情報記憶部41を参照して、認証要求に含まれる携帯電話機10の識別情報に対応する受取人情報を検索し、該当するユーザ情報が得られた場合には、得られた受取人情報によって特定される受取人が同じく認証要求受付部42によって受け付けられた受取人情報の示す受取人と一致するかどうか調べることにより、受取人の認証を行う。
【0079】
認証結果送信部44は、認証処理部43による認証結果を読取装置30に対し送信する。認証結果の送信は、E−mailによって行っても良いし、所定のWebサイトを用いて行っても良い。
【0080】
受取通知送信部45は、認証処理部43による認証結果、携帯電話機10のユーザが物品コードに記載された受取人と一致すると判断された場合、認証要求に含まれる受取通知アドレス(例えば、メールアドレス等)を送信先として、認証要求に含まれる物品識別情報と時刻情報に基づいて、どの物品がいつ受け取られたかという情報を含む受取通知を送信する。
ここで、携帯電話機10のユーザが物品コードに記載された受取人とは異なると判断された場合、読取装置30又は認証装置40が、携帯電話機50に対して、携帯電話機10のユーザが物品を受け取ることを許可するかどうか確認するメッセージを電子メール等で送信し、携帯電話機50から受け取りと許可するメッセージが届いた場合には携帯電話機10のユーザによる物品の受け取りを許可するようにしても良い。
【0081】
携帯電話機50は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出来るRAM等の内部記憶装置などにより、図7に示す機能ブロックを構成することが出来る。
図7に示される機能ブロックは、受信部51、表示部52から構成される。
受信部51は、認証装置40からの受取通知を受信する処理を行う。
表示部52は、受信部51が受信した受取通知に基づいて、所定の情報を表示する。
【0082】
これらの構成により、認証装置40は、読取装置30から送られた認証要求を認証要求受付部42にて受け付ける。次いで、認証処理部43において、受け付けた認証要求から識別情報及び受取人情報を抽出し、ユーザ情報記憶部41を参照して抽出したユーザ識別情報に対応する携帯電話10を所持する受取人を特定すると共に、その受取人が物品コードに記載された受取人と一致するかどうかを照合することにより、受取人の認証を行う。そして、認証結果送信部44は、その認証結果を読取装置30に送信し、認証結果が受取人の正当性を示すものであった場合、受取通知送信部45は、受取通知を受取携帯電話機50に送信するように構成されている。
【0083】
なお、上述の実施形態では、受取人端末を携帯電話機10としたが、時計付二次元コードを生成可能であり、生成された二次元コードを出力表示することが可能であれば、ノート型のパーソナルコンピュータやPDAその他の端末であっても良い。
【0084】
また、上述の実施例では読取装置を携帯電話機としたが、二次元バーコードの読取り及びデコードが可能であり、認証装置及び依頼人端末とデータ通信可能であれば、ノート型のパーソナルコンピュータやPDAその他の端末であっても良い。
【0085】
次に、図6及び図7に示したシステムにより実行される方法の一例を、図9に基づき説明する。
尚、図9の例では、印章コード、物品コードとしてQRコードを用いるものとする。
【0086】
まず、携帯電話10が、計時部11より現在時刻情報を、識別情報記憶部12より識別情報を取得し(1)、取得した現在時刻情報及び識別情報に基づいて、QRコードで表現された印章コードを生成する(2)。続いて携帯電話10は、生成した印章コードを印章コード表示部に出力/表示する(3)。
【0087】
次に、読取装置30は、コード読取部31により携帯電話10の表示した印章コードを光学的に読取り(4)、情報抽出部32により読取った印章コードに含まれていた識別情報と現在時刻情報を抽出する(5)。
【0088】
次に、読取装置30は、コード読取部31により物品等の伝票に記された物品コードを光学的に読取り(6)、情報抽出部32により読取った物品コードに含まれていた受取人情報及び物品識別情報及び受取通知アドレス情報を抽出する(7)。
【0089】
次に、読取装置30は、印章コード及び物品コードから抽出された情報に基づいて、認証要求送信部25により認証装置に対し認証要求を送信する(8)。
【0090】
次に、認証装置40は、認証要求受付部42により読取装置30から送信された認証要求を受け付ける(9)。認証装置は、認証処理部43によって、受け付けた認証要求に含まれる識別情報に対応する受取人情報を、ユーザ情報記憶部41を参照して特定し、特定された受取人が物品コードに記載されていた受取人情報と一致するか否かにより受取人の認証を行う(10)。
【0091】
次に、認証装置40は、認証部43による認証結果を、認証結果送信部44によって読取装置30に送信する(11)。
読取装置30は、認証結果受信部34により認証装置より送信された認証結果を受信し、認証結果表示部35により認証結果を表示する(12)。
【0092】
認証結果が受取人の正当性を示すものであった場合は、受取通知送信部44により、受取証明が依頼者端末である携帯電話機50に送信される(13)。携帯電話機50は、読取装置30から送信された受取通知を受信する(14)。
【0093】
この際、読取装置30は、認証結果が受取人の不当性を示すものであった場合、その旨を通知するメッセージを携帯電話機50に対して送信しても良い。
【0094】
次に、読取装置30側での処理方法の一例を、図10に示す。
図10に示すように、まず、コード取得部31が物品コードを読み取り(S31)、情報抽出部32が物品コードをデコードして受取人情報、物品識別情報、受取通知アドレスを抽出する(S32)。
【0095】
次に、コード取得部が携帯電話機10に表示された印章コードを読み取り(S33)、情報抽出部32が印章コードをデコードして時刻情報、ユーザ識別情報を抽出する(S34)。
【0096】
次に、認証要求送信部33が、認証装置40に対し、情報抽出部によって抽出された各情報を含めて受取人の認証要求を送信する(S35)。
【0097】
次に、認証結果受信部34が、認証装置40から送信された認証結果を受信したか否かを判別する(S36)。判別結果を受信した場合(Y)、認証結果表示部35が認証結果を表示して(S37)、処理を終了する。受信していない場合(N)、認証結果の受信確認を繰り返す。
【0098】
次に、認証装置40側での処理方法の一例を、図11に示す。
図11に示すように、まず、認証要求受付部42が読取装置30からの認証要求を受け付けたか否かを判別する(S41)。
【0099】
判別の結果、認証要求を受け付けた場合(Y)は、認証要求受付部43が、受け付けた認証要求に含まれる携帯電話機10の識別情報及び物品の受取人情報、物品識別情報、受取通知アドレスを抽出する(S42)。
一方、認証要求を受け付けていない場合(N)は、再度認証要求を受け付けたか否かの判別を繰り返す(S41)。
【0100】
次に、認証処理部43が、ユーザ情報記憶部41を参照して、認証要求受付部42によって抽出された携帯電話機10の識別情報に対応するユーザ情報と物品の受取人情報が対応しているかどうかを判別することにより、受取人の認証処理を行い(S43)、認証結果送信部44が認証結果を読取装置30に送信する(S44)。
【0101】
認証処理の結果、携帯電話機10のユーザが正当な受取人であった場合(Y)は、物品が正当な受取人によって受け取られたものとして、受取確認送信部が携帯電話機50に対し受取通知を送信して(S46)、処理を終了する。携帯電話機10のユーザが正当な受取人でなかった場合はそのまま処理を終了する。
【0102】
上述の実施形態では、物品コードに受取人情報を組み込む例について説明したが、これに加えて又はかえて、例えば、物品コードには、受取人の氏名、住所、電話番号等の受取人情報が認証装置40において携帯電話機10の識別情報と関連付けて記憶してもよい。これにより受取人情報を物品コードが記載されているだけで受取人の認証処理を行うことができる。したがって、物品発送の依頼者又は受取人の所有する携帯電話機10の識別番号をわざわざ調べなくても、氏名、住所、電話番号といった一般的な情報さえ知っていれば物品発送を所定の業者に依頼することができる。
また、物品が正しい受取人によって受け取られた場合、認証装置40から依頼者の所持する携帯電話機50に対し直ちに受取通知が送信されるため、発送の依頼者は発送した物品が受け取られたことを、受け取り完了後すばやく確実に知ることができる。
【0103】
また、上述の認証システムにおいて、物品に付された物品コードは、少なくとも物品の購入金額を含む決済情報を更に記憶し、携帯電話機10には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報(例えば、電話料金に含めて決済する場合は電話番号等、クレジットカードを使って決済する場合には、クレジットカードのカード番号等)を記憶し、認証装置40は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、認証装置40は上記取得した決済手段情報に従って上記決済情報に基づいた決済処理を行う手段をさらに備えるようにしても良い。
【0104】
次に、本発明の第3の実施形態として、配送される物品等に、少なくとも物品等の識別情報と、依頼人の連絡先情報とを含む物品コードが予め付されることを前提としたシステムであって、後述の受取人端末と電話回線、インターネット等を通じて通信可能な依頼人端末と、物品コードを読み取ることができ、また読み取った物品コードに含まれる情報に基づいて依頼人端末に対し受取通知を生成し送信することが可能な受取人端末とから構成される認証システムの一例について、図面を参照して説明する。
図12は、本実施形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図13は、本実施形態に係る認証システムに用いる受取人端末装置と業者端末装置の機能ブロック図である。
【0105】
本実施形態における認証システムは、受取人端末としての物品コードを読取可能な携帯電話機60と、携帯電話機60と、電話回線、インターネット等を通じて通信可能な携帯電話機50とにより構成されている。また、本実施形態においては、物品コードには2次元コードを用いるものとし、また、携帯電話機60から携帯電話機50への受取通知の送信は、E−mailによって行うものとする。
【0106】
携帯電話機60は、物品等の受取人が携帯する受取人端末である。この携帯電話機60は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出来るRAM(Random Access Memory)等の内部記憶装置などにより、図13に示す機能ブロックを構成することが出来る。
図13に示した機能ブロックは、計時部61と、識別情報記憶部62と、コード取得部63と、情報抽出部64と、受取通知生成部65と、受取通知送信部66とから構成されている。
【0107】
計時部61は、上記第1の実施形態における計時部11と同様である。
【0108】
識別情報記憶部62は、受取人を識別可能な識別情報が記憶されている。ここで言う識別情報とは、依頼人が受取人を識別することが可能な情報(例えば、受取人の氏名、電話番号、メールアドレス等)である。この識別情報には、携帯電話機60から携帯電話機50にメールを送る際に自動的に送信される送信元メールアドレス情報を用いても良い。
【0109】
コード取得部63は、例えば、画像を撮像する撮像手段であるCCDカメラ等によって構成され、2次元コードとして表示された物品コードを取得する。
【0110】
情報抽出部64は、コード取得部63によって取得された2次元コードをデコードし、2次元コードに含まれている、物品等の識別情報や依頼人の宛先を抽出する。
ここで、物品等の識別情報とは、受け取られた物品等を依頼人が識別可能な情報であり、例えば物品等の配送依頼時に定められた物品のIDナンバー、物品等の呼称等である。また、ここで言う依頼人の宛先とは、受取人端末である携帯電話機60から依頼人端末である携帯電話機50に対して受取通知がなされる際に使用されるメールアドレスである。
【0111】
受取通知生成部65は、情報抽出部63によって抽出された情報、及び計時部61によって計時された時刻情報、及び識別情報記憶部62に記憶されている受取人の識別情報に基づいて、携帯電話機60から携帯電話機50に対し受取通知として送信される受取通知情報を生成する。ここで生成される情報は、少なくとも計時部61によって計時された時刻情報、受取人の識別情報、物品等の識別情報を含む情報である。
【0112】
受取通知送信部66は、受取通知生成部65により生成された受取通知情報を、情報抽出部によって抽出された依頼人のメールアドレスに対し送信する。
【0113】
携帯電話機50は、物品等の配送の依頼人が使用する携帯電話機であって、CPU、RAM等の記憶手段、コンピュータプログラム等により、受取通知受信部51、受取通知表示部52の機能ブロックを構成することができる。
【0114】
受取通知受信部51は、携帯電話機60より送信された受取通知を受信する。
【0115】
受取通知表示部52は、受取通知受信部が受信した受取通知を表示する。受取通知表示部はE−mailの内容を表示可能な手段であり、例えば、携帯電話機50に付属の液晶ディスプレイ等である。
【0116】
次に、上述のシステムにより実行される方法の一例を説明する。
まず、システム全体の処理の流れについて図14を参照して説明する。
図14において、携帯電話機60が、コード取得部63により、物品に付されている物品コードを読み取り(1)、情報抽出部64が、読み取られた物品コードから、物品の識別情報と依頼人のメールアドレスを抽出する(2)。
【0117】
次に、受取通知生成部65は、抽出された物品の識別情報と、識別情報記憶部62が記憶している受取人の識別情報と、計時部61によって計時された時刻情報を含む受取通知メールを生成し(3)、情報抽出部64が抽出した依頼人のメールアドレスを宛先として送信する(4)。
【0118】
携帯電話機50の受信部51は、携帯電話機60から送信された受取通知メールを受信し(5)、表示部52は、携帯電話機50の使用者の操作に応じて、受信した受取通知メールを表示する(6)。
【0119】
本実施形態における認証システムによれば、受取人端末において、物品等に付された物品コードを読み取ることにより、依頼人の宛先や物品の識別情報を簡単に取得することが可能であり、依頼人の宛先や受け取った物品の識別情報を手入力することなく、簡単に受取通知の送信を行うことができる。また、依頼人への受取通知をE−mailを用いて送信することにより、E−mailのヘッダ部分に自動的に添付される差出人メールアドレスによって受取人を識別することが可能となり、これにより受取人の識別も簡単かつ確実に行うことができる。
【0120】
尚、上述の実施形態における携帯端末及び認証装置を機能させるためのコンピュータプログラムは、CD−ROM等によって、あるいはインターネットを通じてダウンロードすることにより、独立して配布することも可能である。
【0121】
次に、本発明の第4の実施形態として、印章コード情報を無線により取得する場合の例について、図面を参照して説明する。図15は、本発明の実施の形態に係る認証システムの一例を示す概略図である。また、図16は、本実施の形態に係る認証システムの一例に用いる受取人端末と情報読取装置と認証装置と依頼人端末をそれぞれ概略的に示すブロック図である。
【0122】
本実施の形態では、印章コードの無線通信手段として、応答機と要求機との間で電磁誘導による無線通信を行う非接触式のデータキャリアシステムとして知られているICタグを用いる。
このデータキャリアシステムは、要求機が応答機に記憶されている識別情報等の各種データを読み出すものである。
そして、図17は、上記受取人端末で用いるICタグを概略的に示すブロック図であり、図16は、上記読取装置で用いるICタグ検知装置を概略的に示すブロック図である。
【0123】
本実施形態は、ICタグ70が具備された受取人端末としての携帯電話機(以下、「ICタグ付置携帯電話機」という。)110と、ICタグ検知装置80が具備された読取装置(以下、「ICタグ検知装置付読取装置」と言う。)130と、認証装置40と、依頼人端末としての携帯電話機50とにより実現される。
この場合、ICタグ検知装置付読取装置130と認証装置40とは、インターネット等の所定のネットワークを介して通信可能に構成されている。なお、本実施の形態の説明では、前述した実施の形態の共通する部分は同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0124】
ICタグ付携帯電話機110は、配送された物品を受け取る受取人が保持する携帯端末であって、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶することが出きるRAM、ROMなどの内部メモリなどにより図16に示す機能ブロックを構成することができる。
【0125】
図16に示した機能ブロックは、計時部111と、ICタグ70から構成されている。
計時部111は、時間を計時するクロック手段である。
この計時部111は、前述の第1の実施形態における計時部11と同様に、標準電波送信所より送信される標準電波を受信して計時情報(例えば、年、月、日、時、分、秒)を修正する所謂電波時計となっている。
【0126】
ICタグ70は、図17に示すように、印章コード出力手段としてのコイル71と、タグ側制御部72等を備える。
コイル71は、後述するICタグ読取装置80のコイル81と電磁誘導による無線通信を行うためのものである。すなわち、ICタグ70にはアンテナパターンが形成されており、ICチップに内蔵された容量素子とにより共振回路を形成し、ICタグ読取装置80から一定周波数の電波を受信して、ICタグ70内に記憶されているデータをICタグ読取装置80へ送信する。
【0127】
タグ側制御部72は、ICタグ付携帯電話機110の電源によって起動され、ICタグ検知装置付読取装置130との無線通信を制御する。詳しくは、タグ側制御部72は、識別情報記憶部721と、印章コード生成プログラム記憶部722と、印章コード配信プログラム723と、印章コード生成部724とを有し、印章コード生成プログラム722に従って、識別情報と時間情報を含む印章コードのICチップへの登録・更新・削除といったICチップ管理処理を行ったり、あるいは印章コード配信プログラムに従って、当該印章コード生成部724で生成されICチップに登録された印章コードを、コイル71を介してICタグ検知装置付読取装置130へ送信したりする。
【0128】
なお、本実施形態では、タグ側制御部72はICタグ付携帯電話機110の電源を用いるものとしたが、コイル71において生じた電磁誘導による電流を整流し、所定の電圧をタグ側制御部72へ供給する電源回路を設けるようにしてもよい。
これにより、タグ側制御部72は電源回路から供給される電圧によって起動することができる。
【0129】
識別情報記憶部721は、個々のICタグ付携帯電話機110を特定するための識別情報を記憶できる記憶部である。この識別情報は、個々のICタグ付携帯電話機110に固有の情報であって、例えば、ICタグ付携帯電話機110の出荷時に予めROM等の内部メモリに記憶させて設定しておくことができる。
【0130】
印章コード生成プログラム記憶部722は、後述する印章コード生成部724で印章コードを生成する処理を行うプログラムを記憶する記憶部である。
印章コード配信プログラム723は、印章コード生成部724で生成されICチップに登録された印章コードを上述したコイル71からICタグ検知装置付読取装置130へ送信する処理を行うプログラムを記憶する記憶部である。
【0131】
印章コード生成部724は、少なくともICタグ付携帯電話機110の識別情報(IDなど)と計時部111の現在時刻情報を含んだ印章コードを生成する処理を行う。ICタグ付携帯電話機110の識別情報は、ICタグ付携帯電話機110を個々に特定するために付与された固有の文字、数字などからなる情報である。したがって、ICタグ付携帯電話機110では、計時部111が出力する現在時刻及び識別情報を含んだ内容の印章コードを生成することができる。これにより、生成される印章コードは、現在時刻をキーとして所定時間毎に毎回異なって生成されることとなる。
なお、印章コードに含まれるデータとしては、これに限らず、ログ情報記憶処理部を作成し、内部メモリに記憶しておいたログデータを含めて生成してもよい。
【0132】
このような構成により、ICタグ付携帯電話機110は、印章コード生成プログラム記憶部722に従ってICタグ70の印章コード生成部724が所定の時間毎に計時部111を参照し、識別情報記憶部721に記憶されている識別情報を含んだ印章コードを生成する。そして、印章コード配信プログラム723に従って最新の印章コードを、コイル71を介してICタグ検知装置付読取装置130へ送信する。
【0133】
次に、ICタグ検知装置80を組み込んだICタグ検知装置付読取装置130の機能構成について説明する。この装置は、物品等を受取人に配送する配送人が所持し、操作するものであって、CPU、コンピュータプログラム、RAM・ROM等により、コード取得部131と、情報抽出部132と、認証要求送信部133と、認証結果受信部134と、認証結果通知部135と、ICタグ読取部80の機能ブロックを構成することができる。なお、ICタグ検知装置付読取装置130は、物品等の受取人が当該物品等を取りに来る店舗等に設置したものとしても良い。
【0134】
CPUは、操作部を介して入力される指示等に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行う。具体的には、たとえば、CPUは、操作部を介して入力される操作信号に応じて、ROM内に格納された各種プログラムを読み出してRAMに展開し、当該プログラムに基づく処理を実行し、処理結果を表示するための表示信号を表示部に出力して当該表示信号を表示させる。
【0135】
コード取得部131、情報抽出部132、認証要求送信部133、認証結果受信部134、認証結果通知部135は、何れも上記第2の実施形態における、コード取得部31、情報抽出部32、認証要求送信部33、認証結果受信部34、認証結果通知部35と同様の構成をしている。
【0136】
ICタグ読取部80は、印章コード取得手段としてのコイル81と、ICタグ検知装置側制御部82等を備え、ICタグ70との間でコイル81を介して無線通信を行う。具体的には、ICタグ読取装置側制御部82は、印章コード記憶部821と、ICタグ検知プログラム記憶部822とを有し、コイル81に流す電流および電圧を制御して変化させて、ICタグ70との無線通信を実行し、ICタグ70から印章コードを受信する。
【0137】
印章コード記憶部821は、コイル81を介して受信した印章コードを記憶する記憶部である。この印章コード記憶部821に記憶された印章コードは、上述する操作部での指示により表示部に出力させることができる。
そして、ICタグ読取プログラム記憶部822は、コイル81を介して受信した印章コードを上述した印章コード記憶部821へ記憶する処理を行うプログラムを記憶する記憶部である。
【0138】
次に、図15乃至図18に示したシステムにより実行される方法の一例を、図19に基づき説明する。図19は、本発明の実施の形態に係る認証システムにおいて、物品の受取人が保持する携帯端末であるICタグ付携帯電話機110で生成する印章コードを、物品等を受取人に配送する配送人が所持し、操作するICタグ検知装置付読取装置130で読み取る場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0139】
まず、物品の受取人が保持するICタグ付携帯電話機110は、計時部111より現在時刻情報を、識別情報記憶部721より識別情報を取得し(101)する。
次いで、ICタグ付携帯電話機110では、取得した現在時刻情報及び識別情報に基づいて、QRコードで表現された印章コードを生成する(102)。
【0140】
そして、物品等の配送人が受取人のところへ出向き、自らが所有するICタグ検知装置付読取装置130を、当該受取人が保持するICタグ付携帯電話機110へかざす様に近づけると、ICタグ検知装置付読取装置130より無線にて印章コード読取要求がICタグ付携帯電話機110へ送信される(103)。
【0141】
ICタグ付携帯電話機110では、ICタグ検知装置付読取装置130からの印章コード読取要求を受け、印章コード生成部724で生成された最新の印章コードを出力し応答する(104)。
これに対し、ICタグ検知装置付読取装置130では、ICタグ付携帯電話機110からの応答を受付け、印章コードを取得する(105)。
【0142】
次いで、ICタグ検知装置付読取装置130は、情報抽出部132により読取った印章コードに含まれていた識別情報と現在時刻情報を抽出する(106)。
【0143】
次に、ICタグ検知装置付読取装置130は、コード取得部131により物品等の伝票に記された物品コードを光学的に読み取る(107)。
引き続き、ICタグ検知装置付読取装置130は、情報抽出部132により読み取った物品コードに含まれていた受取人情報及び物品識別情報及び受取通知アドレス情報を抽出する(108)。
【0144】
そして、ICタグ検知装置付読取装置130は、印章コード及び物品コードから抽出された情報に基づいて、認証要求送信部125により認証装置40に対し認証要求を送信する(109)。
【0145】
次に、認証装置40は、ICタグ検知装置付読取装置130から送信された認証要求を認証要求受付部42にて受け付ける(110)。
認証装置40は、認証処理部43によって、受け付けた認証要求に含まれる識別情報に対応する受取人情報を、ユーザ情報記憶部41を参照して特定し、特定された受取人が物品コードに記載されていた受取人情報と一致するか否かにより受取人の認証を行う(111)。
【0146】
次に、認証装置40は、認証処理部43による認証結果を、認証結果送信部44によってICタグ検知装置付読取装置130に送信する(112)。
ICタグ検知装置付読取装置130は、認証装置40から送信された認証結果を認証結果受信部134にて受信し、認証結果表示部135により認証結果を表示する(113)。
【0147】
また、認証装置40では、認証結果が受取人の正当性を示すものであった場合は、受取通知送信部44により、受取通知が依頼者端末である携帯電話機50に送信される(114)。
そして、携帯電話機50は、認証装置40から送信された受取通知を受信する(115)。
【0148】
次に、上述の認証システムにおけるICタグ付携帯電話機110の詳細な動作の一例を、図20を参照して説明する。
まず、物品の受取人端末であるICタグ付携帯電話機110側での動作は、図20に示すように、ICタグ付携帯電話機110の使用者が、ICタグ付携帯電話機110に対して、印章コードを表示させるための所定の操作を行う。この操作は、ICタグ付携帯電話機110の予め決められたボタン操作を行うようにする。
そうすると、計時部111により時刻を計時する処理を行うと共に、識別情報記憶部721より識別情報を取得する処理を行う(S101)。
【0149】
次いで、印章コード生成部724では、印章コード生成プログラム記憶部722に記憶されているプログラムに従い、所定時間毎に計時部111が出力する現在時刻を参照し、これに識別情報記憶部721に記憶されている受取人端末の識別情報を含んだ内容の印章コードを生成し、更新する(S102)。
次いで、印章コード生成部724では、印章コード配信プログラム記憶部723に記憶されているプログラムに従い、ICタグ検知装置付読取装置130から印章コード読取要求があったか否か判別する(S103)。
【0150】
判別の結果、印章コード読取要求があった場合(Y)は、印章コード生成部724で生成、更新した最新の印章コードを、コイル71を介して無線でICタグ検知装置付読取装置130へ出力送信することにより応答する(S104)。
一方、判別の結果、印章コード読取要求がなかった場合(N)は、再度計時部111により時刻を計時する処理を行うと共に、識別情報記憶部721より識別情報を取得する処理を繰り返す(S101)。
これにより、ICタグ付携帯電話機110での一連の印章コードの生成処理が終了(エンド)する。
【0151】
次に、印章コード取得装置側の処理方法の一例を図21に示す。
図21において、まず、ICタグ検知装置付読取装置130より印章コード読取指示があったか否か判別する(S111)。
判別の結果、印章コード読取指示があった場合(Y)は、ICタグ読取プログラム記憶部822に記憶されたプログラムに従い、ICタグ検知装置付読取装置130をかざしたICタグ付携帯電話機110に対して印章コード読取要求を送信する(S112)。
一方、判別の結果、印章コード読取指示が無かった場合(N)は、次に、ICタグ読取部80が、かざしたICタグ付携帯電話機110よりコイル81を介して印章コード応答を受付けたか否か判別する(S113)。
【0152】
判別の結果、印章コード応答を受付けた場合(Y)は、印章コードを取得し、印章コード記憶部821に記憶する(S114)。
印章コードを取得すると、次に、取得した印章コードに含まれているユーザ識別情報、及び時刻情報を抽出する(S115)。
一方、判別の結果、印章コード応答を受付け無かった場合(N)は、次に、物品等に付された(例えば、伝票に記された)物品コードをコード取得部131により受付けたか否か判別する(S116)。
【0153】
判別の結果、物品コードを受付けた場合(Y)は、情報抽出部132が、読み取られた物品コードをデコードし、物品コードに含まれている受取情報を抽出し、これを一時的にメモリに記憶する(S117)。
受取情報を抽出すると、次に、認証要求送信部133が、認証装置40に対し、情報抽出部132によって抽出した各情報を含めて受取人の認証要求を送信する(S118)。
一方、判別の結果、物品コードを受付け無かった場合(N)は、次に、認証結果受信部134が、認証装置40から送信された認証結果を受信したか否かを判別する(S119)。
【0154】
判別の結果、判別結果を受信した場合(Y)は、認証結果を表示部に表示する(S120)。
これにより、認証装置20における、受取人認証処理を終了(エンド)する。
一方、判別結果を受信していない場合(N)は、そのまま処理を終了(エンド)する。
【0155】
このように、上述の実施形態によれば、ICタグにより印象コードを読み取ることができるため、CCDカメラ等により光学的に読み取る場合より、速く正確に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る認証システムにおける処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る認証システムにおける受取人端末での手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る認証システムにおける認証装置での手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る、認証装置の有するユーザ情報記憶手段の構造を示す一例である。
【図9】本発明の第2の実施形態における処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る認証システムにおける読取装置での手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る認証システムにおける認証装置での手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図14】本発明の第3の実施形態における処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に係る認証システムの例を全体的に示す概略図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る端末装置の構造を概略的に説明するブロック図である。
【図17】本発明の第4の実施形態で用いるICタグを概略的に示すブロック図である。
【図18】本発明の第4の実施形態で用いるICタグ読取装置を概略的に示すブロック図である。
【図19】本発明の第4の実施形態における処理の流れを説明するシーケンス図である。
【図20】本発明の第4の実施形態に係る認証システムにおける受取人端末での手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第4の実施形態に係る認証システムにおける読取装置での手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0157】
10,60・・・携帯電話機(受取人端末)、20,40・・・認証装置、30・・・読取装置、50・・・携帯電話機(依頼人端末)、70・・・ICタグ、80・・・ICタグ読取装置、110・・・ICタグ付携帯電話機(受取人端末)、120・・・ICタグ読取装置付読取装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
時刻を計時する計時手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、
上記印章コードを読取可能に表示するコード表示手段と、
を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
上記印章コード生成手段は、2次元バーコードにより印章コードを生成し、
上記コード表示手段は、上記コード表示手段により表示された2次元バーコードをデコードするデコード装置に対して読み取り可能に表示する、
請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
上記印章コードを表示したログデータを記憶するログデータ記憶手段を更に有する、
請求項1又は2記載の携帯端末。
【請求項4】
上記ログデータ記憶手段に記憶されたログデータを、当該ログデータを蓄積する装置に対して送信する送信手段を更に有する、
請求項1〜3のいずれかの項に記載の携帯端末。
【請求項5】
上記印章コード生成手段にて生成された印章コードを、印章コードの取得を要求する装置に対して無線により送信する印章コード出力手段を更に有する、
請求項1記載の携帯端末。
【請求項6】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とから構成されたシステムであって、
上記携帯端末は、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
時刻を計時する計時手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、
上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、
上記認証装置は、
上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付された、少なくとも物品の受取人情報を含む物品コードを取得する取得手段と、
上記取得した印章コード及び物品コードをデコードし、印章コードからユーザ識別情報を抽出すると共に、物品コードから受取人情報を抽出する抽出手段と、
上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する認証手段と、
を有することを特徴とする認証システム。
【請求項7】
上記物品コードには、物品の配送依頼人が保持する依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれており、
上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受け取り通知を行う通知手段、
を更に有する請求項6記載の認証システム。
【請求項8】
上記物品コードには、物品の配送依頼人が保持する依頼人端末への通知アドレス情報が更に含まれており、
上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記物品コードに含まれている受取人情報に適合しない場合に、上記物品配送コードに含まれている当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有する、
請求項6又は7記載の認証システム。
【請求項9】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置から構成されたシステムであって、
上記携帯端末は、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
時刻を計時する計時手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、
上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、
上記認証装置は、
上記ユーザを認証するためのユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する取得手段と、
上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する抽出手段と、
上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合するか否か判別する認証手段と、
を有することを特徴とする認証システム。
【請求項10】
上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれており、
上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受け取り通知を行う通知手段、
を更に有する請求項9記載の認証システム。
【請求項11】
上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末への通知アドレス情報を更に記憶し、
上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合しない場合に、上記ユーザ情報記憶手段を参照して、当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有する、
請求項9又は10記載の認証システム。
【請求項12】
上記携帯端末と通信を介して接続可能に構成された読取装置を更に有し、
上記携帯端末は、上記認証装置の取得手段からの印章コードの取得要求に応じて上記印章コード生成手段で生成した印章コードを無線で送信する印章コード出力手段を更に有し、
上記読取装置は、
上記携帯端末の印章コード出力手段より無線で送信された印章コードを受信することにより印章コードの取得する取得手段と、
上記携帯端末より取得した印章コードを上記認証装置へ送信する送信手段と、
を有する読取装置を有する
請求項6〜11のいずれかに記載の認証システム。
【請求項13】
上記物品コードは、少なくとも当該物品の購入金額を含む決済情報を更に含み、
上記携帯端末には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報が記憶されており、
上記認証装置は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、上記取得した決済手段情報に従って、上記決済情報に基づいた決済処理を行う決済処理手段を更に有する、
請求項6〜12のいずれかに記載の認証システム。
【請求項14】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、
上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、
を有することを特徴とする認証方法。
【請求項15】
ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、
上記認証装置が、
上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付され、少なくともユーザ識別情報を含む物品コードを取得する処理と、
上記デコードされた印章コード及び物品コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記印章コード及び物品コードから抽出された識別情報同士が適合するか否か判別する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項16】
ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、
上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、
上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する処理と、
上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
抽出された識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項17】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、
上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、
を有することを特徴とする認証方法。
【請求項18】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、
上記認証装置が、
上記印章コード出力手段より送信された印章コード、及び物品に添付され、少なくとも受取人情報を含む物品コードを取得する処理と、
上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記取得した物品コードから受取人情報を抽出する処理と、
上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項19】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、
上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、
上記印章コード出力手段より送信された印章コードを取得する処理と、
上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別し認証する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項20】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、
上記コンピュータに対して、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項21】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、
上記コンピュータに対して、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項1】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
時刻を計時する計時手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、
上記印章コードを読取可能に表示するコード表示手段と、
を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
上記印章コード生成手段は、2次元バーコードにより印章コードを生成し、
上記コード表示手段は、上記コード表示手段により表示された2次元バーコードをデコードするデコード装置に対して読み取り可能に表示する、
請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
上記印章コードを表示したログデータを記憶するログデータ記憶手段を更に有する、
請求項1又は2記載の携帯端末。
【請求項4】
上記ログデータ記憶手段に記憶されたログデータを、当該ログデータを蓄積する装置に対して送信する送信手段を更に有する、
請求項1〜3のいずれかの項に記載の携帯端末。
【請求項5】
上記印章コード生成手段にて生成された印章コードを、印章コードの取得を要求する装置に対して無線により送信する印章コード出力手段を更に有する、
請求項1記載の携帯端末。
【請求項6】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とから構成されたシステムであって、
上記携帯端末は、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
時刻を計時する計時手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、
上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、
上記認証装置は、
上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付された、少なくとも物品の受取人情報を含む物品コードを取得する取得手段と、
上記取得した印章コード及び物品コードをデコードし、印章コードからユーザ識別情報を抽出すると共に、物品コードから受取人情報を抽出する抽出手段と、
上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する認証手段と、
を有することを特徴とする認証システム。
【請求項7】
上記物品コードには、物品の配送依頼人が保持する依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれており、
上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受け取り通知を行う通知手段、
を更に有する請求項6記載の認証システム。
【請求項8】
上記物品コードには、物品の配送依頼人が保持する依頼人端末への通知アドレス情報が更に含まれており、
上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記物品コードに含まれている受取人情報に適合しない場合に、上記物品配送コードに含まれている当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有する、
請求項6又は7記載の認証システム。
【請求項9】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置から構成されたシステムであって、
上記携帯端末は、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
時刻を計時する計時手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する印章コード生成手段と、
上記生成された印章コードを表示するコード表示手段と、を有し、
上記認証装置は、
上記ユーザを認証するためのユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する取得手段と、
上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する抽出手段と、
上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合するか否か判別する認証手段と、
を有することを特徴とする認証システム。
【請求項10】
上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末に対する通知アドレス情報が更に含まれており、
上記認証端末は、上記通知アドレス情報に基づいて、上記依頼人端末に対して受け取り通知を行う通知手段、
を更に有する請求項9記載の認証システム。
【請求項11】
上記ユーザ情報記憶手段には、物品の発送依頼人が保持する依頼人端末への通知アドレス情報を更に記憶し、
上記認証の結果、上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ情報に適合しない場合に、上記ユーザ情報記憶手段を参照して、当該依頼人端末へ受け取り許可の確認通知を行う確認手段、を更に有する、
請求項9又は10記載の認証システム。
【請求項12】
上記携帯端末と通信を介して接続可能に構成された読取装置を更に有し、
上記携帯端末は、上記認証装置の取得手段からの印章コードの取得要求に応じて上記印章コード生成手段で生成した印章コードを無線で送信する印章コード出力手段を更に有し、
上記読取装置は、
上記携帯端末の印章コード出力手段より無線で送信された印章コードを受信することにより印章コードの取得する取得手段と、
上記携帯端末より取得した印章コードを上記認証装置へ送信する送信手段と、
を有する読取装置を有する
請求項6〜11のいずれかに記載の認証システム。
【請求項13】
上記物品コードは、少なくとも当該物品の購入金額を含む決済情報を更に含み、
上記携帯端末には、購入金額の決済処理を行うための決済手段情報が記憶されており、
上記認証装置は、上記決済手段情報を上記物品コードと共に取得し、認証の結果が適正な場合に、上記取得した決済手段情報に従って、上記決済情報に基づいた決済処理を行う決済処理手段を更に有する、
請求項6〜12のいずれかに記載の認証システム。
【請求項14】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、
上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、
を有することを特徴とする認証方法。
【請求項15】
ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、
上記認証装置が、
上記コード表示手段に表示された印章コード、及び物品に添付され、少なくともユーザ識別情報を含む物品コードを取得する処理と、
上記デコードされた印章コード及び物品コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記印章コード及び物品コードから抽出された識別情報同士が適合するか否か判別する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項16】
ユーザが保持する携帯端末と、認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを所定の表示手段に表示する処理と、を行い、
上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、
上記コード表示手段に表示された印章コードを取得する処理と、
上記印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
抽出された識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項17】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯端末により実行される方法であって、
上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、
を有することを特徴とする認証方法。
【請求項18】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、
上記認証装置が、
上記印章コード出力手段より送信された印章コード、及び物品に添付され、少なくとも受取人情報を含む物品コードを取得する処理と、
上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記取得した物品コードから受取人情報を抽出する処理と、
上記印章コードから抽出されたユーザ識別情報と、物品コードから抽出された受取人情報とが適合するか否か判別し認証する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項19】
ユーザが保持する携帯端末と、ユーザの認証を行う認証装置とにより行われる認証方法であって、
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する上記携帯端末が、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されているユーザ識別情報と上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、を行い、
上記ユーザ識別情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有する認証装置が、
上記印章コード出力手段より送信された印章コードを取得する処理と、
上記取得した印章コードからユーザ識別情報を抽出する処理と、
上記抽出されたユーザ識別情報が、上記ユーザ情報記憶手段に記憶されているユーザ識別情報に適合するか否か判別し認証する処理と、を行う、
ことを特徴とする認証方法。
【請求項20】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、
上記コンピュータに対して、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記印章コードを所定の表示手段に読取可能に表示する処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項21】
ユーザ識別情報を記憶する第1の記憶手段を有する携帯用のコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムであって、
上記コンピュータに対して、
計時手段により時刻を計時する処理と、
上記第1の記憶手段に記憶されている識別情報及び上記計時手段により計時された時刻とに基づいて、時刻により異なる印章コードを生成する処理と、
上記生成された印章コードを印章コード出力手段により無線で送信する処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2006−92507(P2006−92507A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−332280(P2004−332280)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(501091833)メキキ・クリエイツ株式会社 (56)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(501091833)メキキ・クリエイツ株式会社 (56)
【Fターム(参考)】
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