説明

携帯電子機器

【課題】表示部の露出面積を指定して表示領域を露出させると共に、表示領域に表示される画像の表示状態を調整することができる携帯電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】携帯電子機器10の主制御部260は、操作部18から特定キーの入力を検出すると、表示部移動制御部263に露出面積の決定指示内容が視認可能な表示領域を露出させる。主制御部260は、特定キーの間に入力された数値を検出すると、適正な表示部12の露出面積の決定指示がなされたと判断して、入力数値が適正な値か否かを判断する。入力数値が適正であれば、主制御部260は、表示部12の表示領域が入力数値に応じた露出面積になるまで表示部移動制御部263によって駆動モータ16を回転制御し、表示部を移動させて、指定した露出面積の表示領域を露出させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体外へ露出可能な表示部を有する携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電子機器は、筐体本体の一部に閲覧情報や操作情報等を表示する表示部が設けられている。また、携帯電子機器としての携帯電話機では、近年、携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス(以下、ワンセグという)、ハイビジョンビデオカメラ、高画素カメラ、あるいは、PCサイト閲覧ブラウザなどの多機能化が進んでいる。このため、表示部に表示させる画像は種々の画像を表示させる必要がある。
【0003】
また、表示部に表示させる画像を調整する装置も提案されている。例えば、特許文献1には、アプリケーションで使用されたアイコンやピクトグラム(絵文字)などを表示頻度に応じて、自動で並べ替えて表示させる携帯電話機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−215287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載の装置のように、携帯電子機器は、表示部が筐体の表面に設けられている。そのため、表示部の大きさが制限されている。そこで、より大きい表示部を備えるためには、筐体を大型化する必要があり、大画面化は困難となる。また、特許文献1に記載の装置のように、表示順序を並べ替えることで、より適切な画像を表示させることができるが、表示の工夫にも限界があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、使用用途に応じて適切に表示部を利用することができる携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、携帯電子機器であって、筐体と、前記筐体内に収納された位置と、前記筐体外へ露出した位置との間で移動可能な表示部と、前記表示部を移動させ、前記表示部が前記筐体から露出している表示領域の露出面積を調整可能な調整部と、操作指示が入力される操作部と、前記調整部の動作、及び前記表示部での表示を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記操作部に前記表示領域の露出面積を決定する指示が入力されたことを検出したら、前記調整部により前記表示部を移動させ、前記表示領域の露出面積を決定された露出面積とすることを特徴とする。
【0008】
ここで、前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態に応じて、前記表示部に表示する画像の大きさ、画像の位置、画像の方向、画像の数、画像の配列のうち、少なくとも一つを調整することが好ましい。
【0009】
また、記制御部は、複数の機能を並列に実行可能であり、前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態が予め設定された条件を満たしたら、並列に実行可能な前記複数の機能の一覧を前記表示領域に表示させることが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記操作部に複数の機能を並列に実行する指示が入力されたことを検出したら、指示された複数の機能を前記表示領域に並列に表示させることが好ましい。
【0011】
また、前記予め設定された条件は、露出している表示領域のうち、新たに画像を表示可能な領域の大きさが閾値を超えていることであることが好ましい。
【0012】
また、前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態に応じて、前記表示部の表示領域に表示する画像の縦横比を決定し、決定された縦横比に基づいて前記画像を前記表示領域に表示することが好ましい。
【0013】
また、前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態に応じて、前記表示部の表示領域に表示する文字サイズとアイコンサイズの少なくとも一方を調整することが好ましい。
【0014】
さらに、画像を撮影する撮像部を備え、前記撮像部は、前記表示部の表示領域の露出面積に対応するサイズで画像を取得することが好ましい。
【0015】
また、前記露出面積を決定する指示は、ドット数、長さ、露出割合の少なくとも1つで入力されることが好ましい。
【0016】
また、前記表示部は、可撓性を有し、前記調整部は、前記表示部を前記筐体内に巻き取って収納する巻き取り部と、前記巻き取り部を回転させる駆動部とを備え、前記駆動部により前記巻き取り部を巻き取り方向に回転させて、前記表示部を前記筐体に収納し、前記駆動部により前記巻き取り部を巻き取り方向と逆方向に回転させて、前記表示部を前記筐体外に露出させることが好ましい。
【0017】
また、前記表示部は、前記筐体外に露出可能な表示領域の面積が、前記筐体の最も広い面の面積よりも大きいことが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかる携帯電子機器は、表示部の露出面積を変更することができ、使用用途に応じて適切に表示部を利用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態1にかかる携帯電子機器の外観斜視図である。
【図2】図1に示す携帯電子機器のA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施形態1にかかる携帯電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図4】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図5−1】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図5−2】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図6】携帯電子機器の動作の一例を示すフロー図である。
【図7−1】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図7−2】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図7−3】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図8】携帯電子機器の動作の他の例を示すフロー図である。
【図9−1】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図9−2】携帯電子機器の動作を説明するための図である。
【図10】携帯電子機器の動作の他の例を示すフロー図である。
【図11−1】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図11−2】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図11−3】携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。
【図12】携帯電子機器の動作の他の例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、携帯電子機器の一例として携帯電話機を取り上げるが、本発明の適用対象は携帯電話機に限定されるものではなく、例えば、PHS(Personal Handyphone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン、ゲーム機等に対しても本発明は適用できる。
【0021】
(実施形態1)
まず、携帯電子機器の外観の構成を説明する。図1は、本発明の実施形態1にかかる携帯電子機器の外観斜視図であり、図2は、図1に示す携帯電子機器のA−A線断面図である。
【0022】
携帯電子機器10は、無線通信機能を備えた携帯電話機であり、図1及び図2に示すように、筐体11が略直方体形状で構成された、いわゆるストレート型携帯電話機である。また、筐体11は、略直方体形状であり、面積が最も大きい面の長手方向の辺と隣接する面(長手側の側面)の一部に開口部11a形成されている。
【0023】
筐体11内には、可撓性を有するフィルム状の表示部12が収納されている。表示部12は、開口部11aを通過して少なくとも一部が筐体11から露出可能となっている。表示部12の外周部には、露出した表示部12の平面性を保つためのフレーム12aが配置されている。フレーム12aは、フレームとしての剛性を領域毎に変化可能な構成であり、筐体11内部に収納されている部分は、折れ曲がり可能な状態で表示部12と連結され、筐体11から露出されている部分は、一定以上の剛性を有し、折れ曲がらない状態で表示部12と連結される。なお、表示部12としては、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro-Luminescence:有機EL)、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)などを用いることができる。
【0024】
また、表示部12は、露出時の先端となる端部とは反対側の端部が回転可能な棒状の巻き取り部14に連結されている。巻き取り部14は、回転自在に支持されており、駆動モータ16が連結されている。駆動モータ16は、巻き取り部14を巻き取り方向と逆方向に回転させることにより、表示部12を筐体11外に露出させたり、筐体11内に収納したりする。具体的には、駆動モータ16により巻き取り部14を一方の方向(上述の逆方向)に回転させ、表示部12を矢印B方向に移動させることで、表示部12を筐体11外に露出させる。駆動モータ16により巻き取り部14を他方の方向(上述の巻き取り方向)に回転させ、表示部12を矢印C方向に移動させることで、表示部12を筐体11内に収納したりする。なお、駆動モータ16には、ステッピングモータなどを好適に用いることができる。なお、駆動モータ16は、ウォームギヤ、あるいは、かさ歯車(ベベルギヤ)などを介在させて巻き取り部14と連結されており、これらの部材を介して動力を伝達している。
【0025】
携帯電子機器10の筐体11の面積が最も大きい面には、携帯電話機の入力操作を行う操作部18が配置されている。操作部18としては、操作キーや方向及び決定キー18aなどを備えている。また、携帯電子機器10には、音声通話時に送話音声を取り込むマイク22と受話音声を受けるレシーバ24の他、操作部18と対向する裏面側、つまり方向及び決定キー18aが配置されている面とは反対の面側には、画像を撮影するカメラモジュールなどの撮像部20が配置されている。
【0026】
次に、図3は、本発明の実施形態1にかかる携帯電子機器の概略構成を示すブロック図である。以下、図3を用いて、上述した携帯電子機器10の機能構成について説明する。図3に示すように携帯電子機器10は、上述した表示部12、巻き取り部14、駆動モータ16、操作部18、撮像部20、マイク22、レシーバ24に加え、制御装置26、主制御部260、表示制御部261、表示部移動制御部263、撮像制御部264、音声処理部265、電力制御部266、ワンセグ受信部267、メール送受信部268、及び記憶部269を備えている。
【0027】
制御装置26の主制御部260は、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサユニット(MPU:Micro Processor Unit)等の携帯電子機器10の全体的な動作を統括的に制御する処理部であり、表示制御部261や、表示部移動制御部263や、撮像制御部264や、音声処理部265や、ワンセグ受信部267や、メール送受信部268等の動作を制御する。
【0028】
主制御部260は、記憶部269に保存されているプログラム(例えば、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて各種の処理を実行する。すなわち、主制御部260は、記憶部269に保存されるオペレーティングシステムプログラムやアプリケーションプログラム等から命令コードを順次読み込んで処理を実行する。また、記憶部269には、主制御部260での処理に利用されるソフトウェアやデータが保存されている。
【0029】
表示制御部261は、表示部12に表示する画像の表示制御を行う。また、表示部移動制御部263は、駆動モータ16を駆動し、表示部12の露出面積の調整制御を行う。さらに、撮像制御部264は、撮像部20による画像撮影を制御し、音声処理部265は、マイク22、レシーバ24と連結され、音声の出力、入力を制御する。電力制御部266は、バッテリ、外部電力源の電力供給機構と連結し、主制御部260等への電力供給を制御する。また、ワンセグ受信部267は、ワンセグテレビの受信を制御し、メール送受信部268は、電子メールの作成及び送受信を制御する。なお、制御装置26は、上記各部以外にも、スケジュール管理、アドレス帳の管理、あるいは、カレンダーの管理等、種々の機能を制御する制御機能を備える。
【0030】
次に、図4、図5−1、図5−2を用いて、実施形態1における携帯電子機器10の動作について説明する。ここで、図4、図5−1及び図5−2は、それぞれ、携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。具体的には、図4は、表示部が筐体内に収納されている操作前の基本状態を示し、図5−1は、表示部の露出面積を指定する状態を示し、図5−2は、露出面積の指定に従って表示部を筐体外に露出させた状態を示している。なお、以下の制御動作では、表示面積の指示を表示部の画素数(ドット)によって指示する例として説明する。また、露出面積を決定する特定キーとしては、*(アススリスク)を用い、特定キーによって挟まれた数値(画素数:ドット)を露出面積の指示として検出する。
【0031】
まず、携帯電子機器10は、機能を実行していない場合、図4に示すように、表示部12が筐体11内に全て収納されていて、筐体11外に表示部12が露出していない状態にある。この状態で、携帯電子機器10の主制御部260は、操作部18から露出面積を決定する指示が入力されるのを待っている。
【0032】
このように表示部12を露出していない状態で、操作部の特定のキーが押下されると、表示部移動制御部263は、駆動モータ16を駆動させ、表示部12を一定領域露出させる。その後、露出面積を決定する特定キー(本実施形態では、アスタリスク)と露出面積を示す数値(本実施形態では、60)と、特定キー(本実施形態では、アスタリスク)が入力される。この入力された情報は、図5−1に示すように、露出した表示部12に表示される。その後、入力された数値に応じて表示部12の露出面積が調整され、図5−2に示すように、60ドット分の表示部12が筐体11から露出される。
【0033】
なお、操作部18から入力される露出面積を決定する指示としては、上記の表示部の画素数(ドット)に限定されず、露出する表示部の長さ(mm)、最大露出量を100とした時の露出割合(%)などを種々のパラメータを用いることができる。また、上記パラメータを用い、開口に直交する方向の長さ成分を入力させることで、露出面積を調整することが好ましいが、面積を入力させるようにすることもできる。
【0034】
以下、図6を用いて、具体的な制御について説明する。ここで、図6は、携帯電子機器の制御動作の一例を示すフロー図である。まず、携帯電子機器10は、表示部12が全て筐体11内にある状態である。この時、携帯電子機器10の主制御部260は、露出面積を決定する特定キー(前述したアスタリスク)の入力があるかを判定する(ステップS100)。主制御部260は、特定キーの入力なし(ステップS100でNo)と判定したら、再びステップS100に進む。つまり、主制御部260は、露出面積を決定する特定キーの入力を処理開始のトリガーとし、特定キーが入力されるまで、ステップS100を繰り返す。
【0035】
次に、主制御部260は、特定キーの入力あり(ステップS100でYes)と判定したら、表示部移動制御部263により駆動モータ16を駆動させ、表示部12を一定面積露出させる(ステップS101)。このように、表示部を一部露出させることで、入力された文字を表示部に表示させることができ、操作者が入力内容を確認することができる。なお、ステップS101での表示部の一定面積(表示領域の露出面積)は、任意の面積とすることができるが、例えば、1文字が9ドットで表示される場合、20ドット程度の表示領域を露出させれば、入力内容を確認することができる。
【0036】
主制御部260は、表示部を一部露出させたら、キー操作が入力されたかを判定する(ステップS102)。主制御部260は、キー操作が入力されていない(ステップS102でNo)と判定したら、一定時間が経過したかを判定する(ステップS108)。主制御部260は、一定時間が経過した(ステップS108でYesと判定したら)、タイムアウトとして、処理を終了する。なお、この時、主制御部260は、露出させていた表示部12を筐体11内に収納させることが好ましい。また、主制御部260は、一定時間経過していない(ステップS108でNo)と判定したら、ステップS102に進み、キー操作が入力されたかを判定する。
【0037】
次に、主制御部260は、ステップS102で操作キーの入力有り(ステップS102でYes)と判定したら、特定キーの入力有りかを判定する(ステップS103)。つまり、主制御部260は、ステップS102で検出された操作キーの入力は、特定キーの入力であるかを判定する。主制御部260は、特定キーが入力されていない(ステップS103でNo)と判定したら、ステップS108に進み、特定キーが入力されている(ステップS103でYes)と判定したら、入力数値の識別を行う(ステップS104)。つまり、主制御部260は、特定キーの間に挟まれた数値(入力値)の識別を行う。
【0038】
主制御部260は、入力数値の識別を行ったら、識別した数値がエラー値であるかを判定する(ステップS105)。主制御部260は、入力数値がエラー値ではない(ステップS105でNo)と判定したら、表示部移動制御部263により、表示部の露出面積が入力数値に応じた面積になるまで表示部12を移動させ(ステップS106)、処理を終了する。
【0039】
また、主制御部260は、ステップS105で、識別した数値がエラー値である(ステップS105でYes)と判定したら、エラー値をキャンセルし、つまり、入力値をキャンセルし(ステップS107)、ステップS102に進む。
【0040】
このように、携帯電子機器10は、表示部の表示面積を調整することができ、操作者が所望する面積だけ、表示部を表示させることができる。これにより、必要にあわせて、表示面積を調整することができる。具体的には、ワンセグの視聴時や画像確認時等の場合は、表示部を大きく(大面積)で露出させることができ、かつ、移動時、混雑した車内では、表示部を小さく露出させることができる。これにより、使用用途に応じて、使用することができる。また、常に大画面で露出する必要がないため、操作性を高くすることができる。
【0041】
また、表示部の表示領域の露出面積の入力が開始されたことを検出したら(つまり、最初の特定キーの入力を検出したら)、入力数値が確認できる程度に表示領域を露出させることで、入力した数値を確認することが可能となる。これにより、操作者が、入力数値が適正であるか否かを確認しながら操作することができ、所望の露出面積の表示領域を確実に露出させることができる。
【0042】
また、携帯電子機器10は、表示部12を全く露出させない構成とすることができるため、操作前等は、表示部の最大表示面積に対して装置をコンパクトにすることができる。
【0043】
なお、上記実施形態1では、表示部12を露出させる動作について説明したが、既に露出している露出面積を変更する場合も同様の制御で処理を行うことができる。なお、この場合は、ステップS101の処理が省略され、既に露出している表示部12の表示領域を用いればよい。なお、露出面積を調整する操作としては、露出面積を広くする操作(収納されている一部を露出させる操作)、露出面積を小さくする操作(露出されている一部を収納する操作)の両方とも実行可能である。また、特定のキーが入力されたら、表示部12を全て収納させることもできる。つまり、図4の状態に戻す操作も実行可能である。
【0044】
ここで、本実施形態1のように、表示部12を筐体11から露出させる露出口11aを筐体11の長手方向の面に設け、かつ、筐体11の長手方向と、最大面積で露出させた表示部12の短手方向とを同一方向とすることで、表示部12の最大面積をより大きくすることができる。なお、表示部12は、露出可能な表示領域の面積を、前記筐体の最も広い面の面積よりも大きくすることが好ましい。表示部12を上記大きさにすることで、より大きな面積の画像を表示することが可能となる。
【0045】
また、上記実施形態1では、構成を簡単にでき、よりコンパクトにでき、かつ、表示領域を大型化しやすいため、表示部12を、可撓性を有するフィルム形状とし、巻き取り部によって巻き取って、筐体11内に収納する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示部12を、可撓性を備えない、つまり折れ曲がらない構成の表示部を筐体から出し入れさせることで、露出面積を調整可能とした構成としてもよい。
【0046】
また、携帯電子機器10は、表示部の露出している領域以外は、画像を表示させないようにすることが好ましい。つまり、表示部12のうち、筐体内にある部分は、画像表示操作を行わないことが好ましい。具体的には、シャッターの動作をオフにしたり、バックライトによる照明を行わないにしたりする。これにより、駆動領域を低減することができ、消費電力を低減することができる。
【0047】
(実施形態2)
次に、携帯電子機器10の制御動作の実施形態2について説明する。実施形態2の特徴は、露出した表示部の表示領域内に表示される画像を、表示領域の露出面積に応じて、大きさ、位置、方向、数、配列のうち、少なくとも一つを調整可能にした点にある。これにより、表示部の露出面積が変更されても適切な画像を表示させることができる。なお、実施形態2は、制御動作が異なるのみで、装置構成は、実施形態1の携帯電子機器10と同様である。
【0048】
図7−1から図7−3を用いて、実施形態2における携帯電子機器10の動作について説明する。ここで、図7−1から図7−3は、それぞれ、携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。具体的には、図7−1は、撮像機能の起動時に露出される表示部にアイコンを表示した状態を示し、図7−2は、表示部の露出面積の変更操作中の状態を示し、図7−3は、変更指定に基づいて表示部の露出面積を変更した状態を示す。
【0049】
まず、携帯電子機器10は、操作者により撮像部20の機能が起動されており、図7−1に示すように、表示部12が一定領域露出されている。具体的には、撮像部20のカメラ機能を使用するために必要な表示面積が露出されている。また、表示部12の画面には、カメラ機能の各種機能を表示させるアイコン121が複数表示されている。なお、図7−1に示す露出面積の場合、複数のアイコン121は、表示部12の移動方向と平行な方向に、隣接して配列されている。また、複数のアイコン121以外にも画像が表示可能な状態となっている。
【0050】
この状態から、操作者が露出面積を変更させる操作が入力されたら、図7−2に示すように、入力された操作を表示部12に表示させる。なお、本実施形態2では、「*20*」と入力されている。携帯電子機器10は、このように特定キーと露出面積の数値が入力されたら、表示部移動制御手段263を用いて、入力された数値に従って、表示面積を調整する。また、この時、携帯電子機器10は、表示制御部261により、図7−3に示すように、露出されている表示部12の表示領域にアイコン121が表示されるように、表示部12の露出面積に応じて、アイコン121の表示位置、大きさ等を調整する。なお、図7−3に示す露出面積の場合、複数のアイコン121は、表示部12の移動方向と直交する方向に、隣接して配列されている。また、複数のアイコン121以外には略画像が表示できない状態となっている。
【0051】
以下、図8を用いて、具体的な制御について説明する。ここで、図8は、携帯電子機器の制御動作の一例を示すフロー図である。まず、携帯電子機器10は、表示部12が筐体11から露出されていない状態である。この状態で、主制御部260が、アプリケーションの起動操作を検出したら(ステップS200)、起動操作が入力されたアプリケーションを起動させ、起動したアプリケーションが必要とする表示領域の露出処理を行う(ステップS201)。なお、この場合の露出面積は、アプリケーション毎に予めデフォルト設定された値が記憶部269に記憶されている面積を用いても、操作者が入力した露出面積を用いてもよい。主制御部260は、表示部12を所定面積露出させたら、表示オブジェクトの表示処理を行い(ステップS202)、表示部12に画像を表示させる。つまり、主制御部260は、表示部に表示させるアイコン、ピクトグラフの選択、配置位置を調整して、作成した画像を表示させる。
【0052】
主制御部は、表示部12に画像を表示させたら、露出面積を決定する特定キー(前述したアスタリスク)の入力があるかを判定する(ステップS203)。主制御部260は、特定キーの入力なし(ステップS203でNo)と判定したら、起動されているアプリケーションの操作処理を行い(ステップS215)、再び、ステップS203に進む。つまり、主制御部260は、露出面積を決定する特定キーの入力を処理開始のトリガーとし、特定キーが入力されるまで、アプリケーションを実行させながら、ステップS203を繰り返す。なお、処理としては、特定キーが入力されたら、下記のアプリケーションを起動させるようにしてもよい。
【0053】
次に、主制御部260は、特定キーの入力あり(ステップS203でYes)と判定したら、ステップS102に進む。なお、ステップS102〜ステップS108までの動作説明については、上記実施形態1の図6におけるステップS102〜ステップS108の説明と重複するため、説明を省略する。
【0054】
主制御部260は、上記順で操作を行い、表示部12の露出面積を調整したら(ステップS106)、表示部12の露出面積に応じて、画像の大きさ、位置、方向、数、配列のうち少なくとも一つを調整する(ステップS212)。つまり、主制御部260は、変更された露出面積に応じて、画像を調整する処理を行う。具体的には、上述したようにアイコンの表示位置等を調整する。
【0055】
主制御部260は、調整処理したら、調整した結果、全オブジェクトを表示可能か判定する(ステップS213)。つまり、主制御部260は、調整前に表示させていたオブジェクトつまり、アイコン、ピクトグラフを全て表示可能であるかを判定する。主制御部260は、オブジェクトを全て表示可能(ステップS213でYes)と判定したら、ステップ212で調整した画像を表示させ、処理を終了する。
【0056】
また、主制御部260は、オブジェクトを全て表示可能ではない(ステップS213でNo)、つまり、表示できないオブジェクトがあると判定したら、ステップS214として、優先表示オブジェクトを選択し、選択したオブジェクトを表示部に表示させ、処理を終了する。なお、優先度の判定基準は、予め設定しておけばよい。
【0057】
このように、画像が表示されている表示領域の露出面積が変更された場合、表示領域に表示される画像を変更後の露出面積に合わせて調整することにより、表示部12の表示領域の露出面積が変更されても、適切な画像を表示させることができる。
【0058】
なお、上記例では、アイコンなどの画像の位置や配置を調整したが、アイコンサイズを変えることで、表示できなかったアイコンを表示することも可能である。また、アイコンなどの画像に限らず、表示領域に表示される文字サイズも調整可能にすることで、表示領域の露出面積の変更に対応してもよい。
【0059】
また、上記実施形態2では、表示領域の調整処理を終了したら、処理を終了させたが、再びステップS203に進み、特定キーが入力されたかを判定するようにしてもよい。つまり、アプリケーション実行中は、一度露出面積を変更させてもステップS203を繰り返すようにしてもよい。
【0060】
(実施形態3)
次に、携帯電子機器10の制御動作の実施形態3について説明する。実施形態3の特徴は、撮像部20により撮影する画像のサイズを、指定された表示部の表示領域の露出面積に基づいて自動的に決定することである。これにより、撮影サイズを直感的に設定することができるので、撮影サイズの設定がより容易に行えるようになる。なお、実施形態3は、制御動作が異なるのみで、装置構成は、実施形態1の携帯電子機器10と同様である。
【0061】
次に、図9−1及び図9−2を用いて、実施形態3における携帯電子機器10の動作について説明する。ここで、図9−1及び図9−2は、それぞれ、携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。具体的には、図9−1は、撮像機能の起動時に表示部の露出面積を指定する状態を示し、図9−2は、表示部の露出面積の指定に基づく撮像サイズで撮影した画像例を示す。
【0062】
まず、操作者の操作により露出面積が入力されたら、携帯電子機器10は、図9−1に示すように表示部12を露出させる。なお、図9−1は、露出面積が240ドット(*240*)と入力された場合である。このように、操作者によって指定された露出面積を露出させた後、撮像部20が起動されると、撮影制御部264は、撮影によって取得する画像の画素数を表示部12の露出面積に基づいて決定する。なお、図9−1の例では、露出面積が240ドット×320ドットとなっている。この設定で撮影が行われると、撮像部20は、撮影画像として、図9−2に示すような240ドット×320ドットの画像を取得する。
【0063】
以下、図10を用いて、具体的な制御について説明する。ここで、図10は、携帯電子機器の制御動作の一例を示すフロー図である。まず、携帯電子機器10は、表示部12が筐体11から露出されていない状態である。この状態で、操作者による露出面積の設定操作が入力されたら、主制御部260は、表示部12の表示領域の露出面積の指定と露出処理を行う(ステップS300)。なお、このステップS300における表示部の表示領域の露出面積の指定と露出処理は、上記した図6の処理と同じ処理であるため、説明を省略する。
【0064】
主制御部260は、表示部12を指定された露出面積分露出させたのち、撮像部20の起動指示が入力されたら、撮像制御部264により、撮像部20の起動処理を行う(ステップS301)。具体的には、主制御部260は、記憶部269から撮像部20の機能のアプリケーションを読み出して起動処理を行う。主制御部260は、撮像制御部264により撮像部20を起動させたら、撮像部20の撮影サイズを、ステップS300で指定された表示領域の露出面積に対応したサイズに設定する(ステップS302)。
【0065】
主制御部260は、撮影サイズを設定した後、撮影指示が入力されたら、撮影処理を行う(ステップS303)。つまり、主制御部260は、ステップS302で設定された撮像部20の撮影サイズの画像を取得する。主制御部260は、撮影処理を行い、画像を取得したら、処理を終了する。
【0066】
このように、携帯電子機器10は、表示部の表示領域が露出したサイズで撮影サイズを設定できるようにしたため、撮影サイズの設定をイメージし易くなる。これにより、直感的な操作が可能となり、操作性を高くすることができる。
【0067】
なお、上記実施形態3では、表示面積に応じて、画像サイズ、つまり解像度を設定したが、これに限定されず、表示領域の露出面積の縦横比に応じて、撮影画像の縦横比を設定するようにしてもよい。また、撮影対象は、静止画に限定されず、動画としてもよい。また、サイズは、表示画像のそのままの表示画素数とする必要はなく、比例関係としてもよい。
【0068】
(実施形態4)
次に、携帯電子機器10の制御動作の実施形態4について説明する。実施形態4の特徴は、第1のアプリケーションを起動中に、表示部の表示領域の露出面積が指定されて露出面積を調整させ、第1のアプリケーションの画像を表示させていない表示領域(つまり余っている表示領域)が発生した場合は、第1のアプリケーシと並列処理可能で、かつ余っている表示領域に表示可能なアプリケーションの一覧を表示させ、一覧からアプリケーションが選択されたら、第1のアプリケーションと、選択されたアプリケーションを並列に表示させる点にある。これにより、表示領域を有効に活用することができる。なお、実施形態4は、制御動作が異なるのみで、装置構成は、実施形態1の携帯電子機器10と同様である。
【0069】
次に、図11−1から図11−3を用いて、実施形態4における携帯電子機器10の動作について説明する。ここで、図11−1から図11−3は、それぞれ、携帯電子機器の動作を説明するための平面図である。具体的には、図11−1は、ワンセグアプリケーションの起動時に表示部の露出面積が指定された状態を示す、図11−2は、露出された表示領域に並列起動可能なアプリケーション一覧を表示した状態を示し、図11−3は、表示領域に表示された一覧の中から選択されたアプリケーションを起動させて表示部に並列表示した状態を示している。
【0070】
まず、操作者の操作によりワンセグアプリケーションを起動させている状態で、表示部12の露出面積を調整する指示が入力されると、図11−1に示すように、表示部12の露出面積が調整される。なお、図11−1に示す例では、露出面積を240ドットに調整している。また、露出面積240ドットは、ワンセグアプリケーションの使用する表示面積よりも広い面積となる。つまり、表示領域が所定面積以上余る。
【0071】
このように、余った表示領域の面積が一定以上の場合は、余った表示領域に表示させるアプリケーションの選択処理が実行される。主制御部260は、余った表示領域に表示可能な、アプリケーションを抽出し、図11−2に示すように選択画面(リスト)122を表示させる。なお、本実施形態4では、メール、スケジュール、アドレス帳、一ヶ月カレンダーが選択可能なアプリケーションとして抽出されている。また、表示部12には、既に表示させているアプリケーションがワンセグである旨も表示されている。
【0072】
この状態から、操作者がリストの中から表示させるアプリケーションを選択したら、図11−3に示すように、表示部12に、2つのアプリケーションが表示される。具体的には、表示領域123には、ワンセグの画像が表示され、表示領域124には、選択したもう1つのアプリケーションの画像が表示される。
【0073】
以下、図12を用いて、具体的な制御について説明する。ここで、図12は、携帯電子機器の制御動作の一例を示すフロー図である。まず、携帯電子機器10は、表示部12が筐体11から露出されていない状態である。この状態で、操作者により第1のアプリケーションの起動指示が入力されたら、主制御部260は、第1のアプリケーションの起動処理を行う(ステップS400)。その後、第1のアプリケーションの実行中に、操作者による露出面積の設定操作が入力されたら、表示部12の表示領域の露出面積の指定と露出処理を行う(ステップS401)。なお、このステップS401における表示部の表示領域の露出面積の指定と露出処理は、上記した図10のステップS300と同じ処理であるため、説明を省略する。
【0074】
主制御部260は、露出面積を調整、変更したことにより、余りの表示領域の大きさが閾値を超えているか否かを判断する(S402)。つまり、主制御部260は、露出面積を調整したことにより、第1のアプリケーションの画像を表示させる表示領域以外の領域の面積が閾値以上のであるかを判定する。
【0075】
主制御部260は、余りの表示領域の大きさが閾値を超えていない(ステップS402でNo)と判定したら、ステップS409に進む。また、主制御部260は、余りの表示領域の大きさが閾値を超えている(ステップS402でYes)と判定したら、余りの表示領域に表示可能なアプリケーションがあるかを判定する(ステップS403)。なお、主制御部260は、余りの表示領域に表示可能なアプリケーションであるか否かは、表示領域の面積が条件を満たしているかに加えて、第1のアプリケーションと並列で実行できるアプリケーションであるかも判定する。
【0076】
主制御部260は、表示可能なアプリケーションはない(ステップS403でNo)と判定したら、ステップS409に進む。また、主制御部260は、表示可能なアプリケーションがある(ステップS403でYes)と判定したら、表示可能なアプリケーションの一覧を作成し、表示させる(ステップS404)。
【0077】
その後、主制御部260は、アプリケーションの選択操作があるか否かを判定する(ステップS405)。つまり、主制御部260は、ステップS404でリストとして表示させたアプリケーションのうち1つのアプリケーションを選択する操作が入力されたかを判定する。主制御部260は、アプリケーションが選択されていない(ステップS405でNo)と判定したら、ステップS409に進む。また、主制御部260は、アプリケーションが選択された(ステップS405でYes)と判定したら、選択されたアプリケーションを起動させ(ステップS406)、起動させたアプリケーションの画像を第1のアプリケーションの画像と並列に表示させる(ステップS407)。
【0078】
その後、主制御部260は、余りの表示領域の大きさが閾値を超えているか否かを判定する(S408)。つまり、主制御部260は、ステップS407で画像を並列表示した後、画像が表示されていない領域の面積が閾値以上であるかを判定する。主制御部260は、余りの表示領域の大きさが閾値を超えている(ステップS408でYes)と判定したら、ステップs403に進み、上記処理を繰り返す。これにより、表示部12には、3つ以上のアプリケーションの画像を表示させることも可能となる。また、主制御部260は、余りの表示領域の大きさが閾値を超えていない(ステップS408でNO)と判定したら、処理を終了する。
【0079】
また、主制御部260は、ステップS402、ステップS403、ステップS405において、NOと判定されたら、実行しているアプリケーションの操作処理のみを行い(ステップS409)、処理を終了する。
【0080】
このように、携帯電子機器10は、表示領域の大きさに応じて、起動させ、画像を表示させるアプリケーションを選択することが可能となり、表示部を効率よく利用することができる。
【0081】
また、上記実施形態では、露出面積を適切に調整することができ、また、表示させる画像の制御も簡単となるため、ユーザの入力指示に基づいて、駆動モータ16を駆動させて表示部12を筐体11から露出させたが、ユーザが手動で表示部の露出面積を調整するようにしてもよい。つまり、ユーザが表示部の端部を持ち、表示部12を引っ張ることで、表示部12を筐体11から露出させるようにしてもよい。
【0082】
ここで、表示部12の露出面積を手動で調整できる構成とした場合、携帯電子機器10は、巻取り部14の回転量等に基づいて露出面積を検出する露出面積検出部を設け、主制御部260で、算出された露出面積に基づいて表示させる画像を制御すればよい。このように表示部12の露出面積(つまり表示領域の露出面積)を検出し、その露出面積に基づいて、表示部12に表示させる画像を調整することで、露出されている領域のみに画像を表示させることができ、表示部を効率よく利用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
以上のように、本発明にかかる携帯電子機器は、画像を表示させる表示部を備える携帯電子機器として用いることに適している。
【符号の説明】
【0084】
10 携帯電子機器
11a 開口部
12 表示部
121 画像(アイコン)
122 選択画面(リスト)
123,124 表示領域
14 巻き取り部
16 駆動モータ
16a ウォーム
18 操作部
18a 方向及び決定キー
20 撮像部
22 マイク
24 レシーバ
26 制御装置
260 主制御部
261 表示制御部
263 表示部移動制御部
264 撮像制御部
269 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に収納された位置と、前記筐体外へ露出した位置との間で移動可能な表示部と、
前記表示部を移動させ、前記表示部が前記筐体から露出している表示領域の露出面積を調整可能な調整部と、
操作指示が入力される操作部と、
前記調整部の動作、及び前記表示部での表示を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記操作部に前記表示領域の露出面積を決定する指示が入力されたことを検出したら、前記調整部により前記表示部を移動させ、前記表示領域の露出面積を決定された露出面積とすることを特徴とする携帯電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態に応じて、前記表示部に表示する画像の大きさ、画像の位置、画像の方向、画像の数、画像の配列のうち、少なくとも一つを調整することを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、複数の機能を並列に実行可能であり、
前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態が予め設定された条件を満たしたら、並列に実行可能な前記複数の機能の一覧を前記表示領域に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記操作部に複数の機能を並列に実行する指示が入力されたことを検出したら、指示された複数の機能を前記表示領域に並列に表示させることを特徴とする請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記予め設定された条件は、露出している表示領域のうち、新たに画像を表示可能な領域の大きさが閾値を超えていることであることを特徴とする請求項3または4に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態に応じて、前記表示部の表示領域に表示する画像の縦横比を決定し、決定された縦横比に基づいて前記画像を前記表示領域に表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記制御部は、前記表示部の露出している表示領域の状態に応じて、前記表示部の表示領域に表示する文字サイズとアイコンサイズの少なくとも一方を調整することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
さらに、画像を撮影する撮像部を備え、
前記撮像部は、前記表示部の表示領域の露出面積に対応するサイズで画像を取得することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
前記露出面積を決定する指示は、ドット数、長さ、露出割合の少なくとも1つで入力されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項10】
前記表示部は、可撓性を有し、
前記調整部は、前記表示部を前記筐体内に巻き取って収納する巻き取り部と、前記巻き取り部を回転させる駆動部とを備え、
前記駆動部により前記巻き取り部を巻き取り方向に回転させて、前記表示部を前記筐体に収納し、前記駆動部により前記巻き取り部を巻き取り方向と逆方向に回転させて、前記表示部を前記筐体外に露出させることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項11】
前記表示部は、前記筐体外に露出可能な表示領域の面積が、前記筐体の最も広い面の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図7−3】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図11−3】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−135365(P2011−135365A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293381(P2009−293381)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】