説明

携帯電話機及びその機能設定方法

【課題】レシーバ通話中にカメラ機能によって相手からの音声が途切れることを防止すること。
【解決手段】本発明の一態様にかかる携帯電話機1は、カメラ2、制御部16、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20を備える。レシーバ・スピーカ兼用デバイス20は、受信された音声信号をレシーバ出力又はスピーカ出力する、及び、カメラ2により撮影処理を実行する際に報知される報知信号をスピーカ出力する。制御部16は、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20が音声信号をレシーバ出力している間、カメラ2の機能を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機及びその機能設定方法に関し、特に、カメラ機能を有する携帯電話機及びその機能設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図7に示すように、レシーバ103とスピーカ109とは独立して実装されていた。図7では、出力デバイスとしてレシーバ103とスピーカ109のみを記載し、他のデバイス(イヤホン等)は省略する。また、通話時の相手の音声の出力の流れを点線、カメラ撮影時に鳴動するシャッター音の出力の流れを太線で表す。
【0003】
通話時の相手の音声(点線)は、DSP(Digital Signal Processor)101を介し音声/オーディオ信号処理部102にてD/A変換104、レシーバアンプ105を経由し出力デバイスへ出力される。この場合の出力デバイスはレシーバ103である。図7の構成では、レシーバ103とスピーカ109と独立しているため、音声/オーディオ信号処理部102から出力された音声データはそのままレシーバ103へ出力される。
【0004】
カメラ撮影時のシャッター音(太線)のデータは、音源106にて生成される。このデータは、音声/オーディオ信号処理部102にてD/A変換107、スピーカアンプ108を経由し出力デバイスへ出力する。この場合の出力デバイスはスピーカ109である。上記と同様に、音声/オーディオ信号処理部102から出力されたシャッター音データはそのままスピーカ109へ出力される。
【0005】
このような構成を備える携帯電話機では、通話中にシャッター音を鳴動させる場合、上述したように相手の音声(レシーバ出力)とシャッター音(スピーカ出力)は独立して出力することが可能であるため、相手の音声の出力を途切れさせることなくシャッター音を鳴動することができる。
【0006】
近年、携帯電話機の小型化により、実装面積を押さえるべく、レシーバとスピーカが一体化したデバイスが普及している。このようなレシーバとスピーカを兼用したデバイス(以下、レシーバ・スピーカ兼用デバイスと称す)を実装した携帯電話機では、通話中にカメラ撮影をする場合、通話音声(レシーバ出力)とシャッター音(スピーカ出力)を同時に出力することはできない。その場合、カメラ撮影は盗撮防止により必ずスピーカからシャッター音を規定音量で出力する必要があるため、スピーカ出力を優先することで通話音声の出力ができなくなってしまう。
【0007】
特許文献1では、音声通話を行っている間に、通信手段以外の機能を停止させる技術が提案されている。しかし、この技術では、相手からの音声が途切れない場合であっても、音声通話中であれば撮影機能などを停止することとなる。このため、通話機能とともに、撮影機能を使用することができない。
【0008】
【特許文献1】特開2001−189812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、従来のレシーバ・スピーカ兼用デバイスを実装した携帯電話機では、通話中にカメラ撮影をする場合、通話音声とシャッター音を同時に出力することはできず、カメラ撮影時シャッター音が鳴動している間は相手からの音声が途切れてしまう問題があった。また、特許文献1に記載の情報機器では、通話機能とともに、撮影機能を使用することができないという問題がある。
【0010】
本発明は、このような事情を背景としてなされたものであり、レシーバ通話中にカメラ機能によって相手からの音声が途切れることを防止することができる携帯電話機及びその機能設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明にかかる携帯電話機は、カメラ機能と、受信された音声信号をレシーバ出力又はスピーカ出力する、及び、前記カメラ機能により撮影処理を実行する際に報知される報知信号をスピーカ出力するレシーバ・スピーカ兼用デバイスと、前記レシーバ・スピーカ兼用デバイスが前記音声信号をレシーバ出力している間、前記カメラ機能を停止する制御部とを備えるものである。
【0012】
本発明にかかる携帯電話機の機能設定方法は、受信された音声信号をレシーバ出力又はスピーカ出力する、及び、カメラ機能により撮影処理を実行する際に報知される報知信号をスピーカ出力するレシーバ・スピーカ兼用デバイスが前記音声信号をレシーバ出力している間、前記カメラ機能を停止し、前記カメラ機能が停止されている間に、前記撮影処理が実行された場合、カメラ機能不能情報を報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、レシーバ通話中にカメラ機能によって相手からの音声が途切れることを防止することができる携帯電話機及びその機能設定方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態に係る携帯電話機及びその機能設定方法について、図を用いて説明する。なお、各図において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0015】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1にかかる携帯電話機について、図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る携帯電話機1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、携帯電話機1は、カメラ2、制御部16、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20を備える。
【0016】
本発明は、携帯電話機における音声通話時にカメラ撮影によって相手音声を途切れることを防止すべく、相手からの音声が途切れるような音声通話時には撮影機能を制限することを特徴とする。
【0017】
カメラ2は、撮影処理を行う。レシーバ・スピーカ兼用デバイス20は、相手の音声信号をユーザが携帯電話機1を耳に当てて使う状態を想定した音量での出力(以下レシーバ出力と称す)と、カメラ撮影時のシャッター音やユーザが携帯電話機1から耳を離して使う状態(ハンズフリー等)を想定した音量での出力(以下、スピーカ出力と称す)とを行う。
【0018】
すなわち、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20は、受信された音声信号をレシーバ出力又はスピーカ出力する、及び、前記カメラ機能により撮影処理を実行する際に報知される報知信号であるシャッター音をスピーカ出力する。制御部16は、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20が音声信号をレシーバ出力している間、前記カメラ機能を停止する。
【0019】
ここで、図2を用いて、図1に示した携帯電話機1の詳細な構成について説明する。図2に示すように、携帯電話機1は、アンテナ10、無線部11、メモリ12、音声/オーディオ信号処理部13、出力デバイス14、マイク15、制御部16、操作部17、表示部18、CPU19を備える。
【0020】
アンテナ10は、電波を送受信する。無線部11は、アンテナ10に接続されており、アンテナ10を通じて無線信号の送受信処理を行う。メモリ12は、プログラムを格納したり、ユーザが設定したデータ等を記憶する。
【0021】
音声/オーディオ信号処理部13は、出力デバイス14及びマイク15に接続されている。音声/オーディオ信号処理部13は、無線部11、アンテナ10及び制御部16を介して受信した音声やオーディオ信号をD/A変換して、出力デバイス14から音声や音楽データとして出力する。出力デバイス14は、レシーバ・スピーカ兼用デバイス、イヤホン、外部ハンズフリー等を含む。
【0022】
マイク15は、ユーザの音声を集音する。音声/オーディオ信号処理部13はまた、マイク15から入力された音声をA/D変換し、制御部16、無線部11及びアンテナ10を介して相手先に送信する。
【0023】
制御部16は、CPU19を含む。制御部16には、無線部11と、メモリ12と、音声/オーディオ信号処理部13と、操作部17と、表示部18とが接続されている。制御部16はこれら各部の動作制御を行う。制御部16は、操作部17を監視し、ユーザの操作を検出判断して操作に基づく処理を行う。また、制御部16は、表示部18を制御して各種表示を行う。
【0024】
操作部17は電話番号等の入力や各機能の選択等を行うための複数のキーを備える。表示部18は、液晶などを用いた表示パネルからなる。表示部18は、各機能を設定するためのメニュー表示を行う。
【0025】
上記の携帯電話機1の送受信動作について説明する。受信時においては、アンテナ10は、基地局からの電波を受信する。無線部11は、アンテナ10において受信された電波の復調処理を行う。音声/オーディオ信号処理部13は、復調処理された音声情報をA/D変換し、出力デバイス14から出力する。
【0026】
一方、送信時においては、マイク15はユーザの音声を集音し、無線部11に音声情報を送信する。無線部11は、音声情報の変調処理を行う。アンテナ10は、変調処理された音声信号を送信する。
【0027】
次に、本実施例でのレシーバ・スピーカ兼用デバイスの構成について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係るレシーバ・スピーカ兼用デバイスの構成を説明するためのブロック図である。図3は、図2の音声/オーディオ信号処理部13、出力デバイス14の詳細な構成を示したものである。
【0028】
図3に示すように、音声/オーディオ信号処理部13は、D/A変換部24、レシーバスイッチ25、レシーバアンプ26、レシーバ・スピーカ変換スイッチ27、D/A変換部28、スピーカスイッチ29、スピーカアンプ30、イヤホンスイッチ31、イヤホンアンプ32を備える。なお、図3では、出力デバイス14として、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20、イヤホン21を記載し、その他のデバイス(外部ハンズフリー等)は省略する。
【0029】
DSP22及び音源23は、制御部16に設けられている。DSP(Digital Signal Processor)22は、アンテナ10で受信され、無線部11で復調された相手からの音声信号を処理し、音声/オーディオ信号処理部13に出力する。音源23は、カメラ撮影時に鳴動するシャッター音や、ボタン操作音等の報知信号を音声/オーディオ信号処理部13に出力する。レシーバ・スピーカ変換スイッチ27は、制御部16の制御により、レシーバ出力時の出力回路と、スピーカ出力時の出力回路とを切り替える。
【0030】
音声信号や報知信号をイヤホン21から出力する場合、これらの信号は、音声/オーディオ信号処理部13のD/A変換部24、28でアナログデータに変換される。そして、イヤホンスイッチ31にてアナログデータに変換されたD/A変換部24、28で変換された信号が選択され、イヤホンアンプ32を介しイヤホン21に出力される。
【0031】
音声信号をレシーバ・スピーカ兼用デバイス20からレシーバ出力する場合、まずD/A変換部24でDSP22から入力された音声信号がアナログデータに変換される。そして、レシーバスイッチ25により、D/A変換部24でアナログデータに変換された音声信号が選択され、レシーバアンプ26に出力される。このとき、レシーバ・スピーカ変換スイッチ27により、レシーバ出力時の出力回路に切り替えられている。従って、レシーバアンプ26において増幅された音声信号は、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20から出力される。
【0032】
報知信号をレシーバ・スピーカ兼用デバイス20からスピーカ出力する場合、まずD/A変換部28で音源23から入力された報知信号がアナログデータに変換される。そして、スピーカスイッチ29により、D/A変換部28でアナログデータに変換された報知信号が選択され、スピーカアンプ30に出力される。このとき、レシーバ・スピーカ変換スイッチ27により、スピーカ出力時の出力回路に切り替えられている。従って、スピーカアンプ30において増幅された報知信号は、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20から出力される。
【0033】
ここで、本実施の形態において使用するレシーバ・スピーカ兼用デバイス20における通話中の音声(レシーバ出力)とカメラ撮影時のシャッター音(スピーカ出力)の出力方法について説明する。図3において、通話時の相手音声の出力の流れを点線で示し、カメラ撮影時に鳴動するシャッター音の出力の流れを太線で示す。
【0034】
カメラ撮影は、盗撮防止により必ずシャッター音を規定音量で出力する必要がある。図3に示すように、通話中のカメラ撮影をする場合スピーカ出力を優先し、報知信号であるシャッター音はレシーバ・スピーカ兼用デバイス20からスピーカ出力される。従って、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20は、レシーバ・スピーカ変換スイッチ27によりスピーカ出力回路に接続される。
【0035】
このため、シャッター音鳴動中は通話時の点線で示す相手音声をレシーバ・スピーカ兼用デバイス20からレシーバ出力することができない。このように、従来は、カメラ撮影時にシャッター音が鳴動している間は、相手からの音声が途切れてしまうという問題があった。
【0036】
しかしながら、本実施の形態では、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20を使用する構成において、通話時の音声出力が途切れることを防止すべく、通話中のカメラ撮影の制限を行う。
【0037】
ここで、レシーバ出力の場合の通話中のカメラ機能の設定方法について図4を参照して説明する。図4は、本実施の形態に係る機能設定方法を説明するためのフローチャートである。まず、携帯電話機1において通話中にカメラ起動状態であるとする(ステップS10)。
【0038】
通話中にカメラ撮影を行う場合、ユーザは、例えば撮影ボタンとして割り当てられたボタンを押下する等して、撮影動作を行う(ステップS11)。そして、音声信号の出力状態が、レシーバ出力であるか否かが判断される(ステップS12)。なお、前述のようにレシーバ出力とは、ユーザが携帯電話機を耳に当てて使う状態(ハンズフリー機能の設定をしていない状態)を想定した音量での出力である。
【0039】
音声信号の出力状態がレシーバ出力である場合(ステップS12、YES)、シャッター音の鳴動を制限するために、撮影処理を行わないようにカメラ機能を制限する(ステップS13)。すなわち、この場合、撮影動作を行っていても、撮影処理を行わない。従って、撮影時のシャッター音がスピーカ出力されるのを防ぎ、音声信号が途切れるのを防止することができる。
【0040】
また、このとき、表示部18に「レシーバ通話中は撮影できません。」等のポップアップ表示することも可能である。このように、撮影できない旨のポップアップ表示することで、ユーザは、音声信号の出力状態がレシーバ出力の場合には、カメラ撮影ができないことを認識することができる。
【0041】
一方、音声信号の出力状態がレシーバ出力ではない場合(ステップS12、NO)、当該出力状態はスピーカ出力又はイヤホン出力等となっている。なお、前述のとおり、スピーカ出力とは、ユーザが携帯電話機から耳を離して使う状態(ハンズフリー機能を設定した状態)を想定した音量での出力である。また、イヤホンの場合とは、イヤホン機器を携帯電話機に付けている状態を想定した、イヤホン機器からの音声の出力である。
【0042】
このときには、カメラ撮影時のシャッター音がスピーカ出力された場合でも、音声信号が途切れることがない。このため、音声信号の出力状態がレシーバ出力ではない場合(ステップS12、NO)には、通常通り、撮影処理が実行される(ステップS14)。
【0043】
スピーカ出力の場合には、通話時の相手音声とシャッター音とを両方スピーカ出力することができる。この場合、図3のスピーカスイッチ29にて、相手の音声信号(DSP22からの入力)とシャッター音である報知信号(音源23からの入力)とをミキシングして、スピーカアンプ30に出力する。これにより、通話中の相手の音声とシャッター音を同時にレシーバ・スピーカ兼用デバイス20から鳴動することが可能となる。
【0044】
また、イヤホン21を用いた出力の場合は、通話時の相手の音声信号はイヤホン21から出力される。この場合、イヤホンスイッチ31にて、相手の音声信号(DSP22からの入力)とシャッター音である報知信号(音源23からの入力)とをミキシングして、イヤホンアンプ32に出力する。これにより、通話中の相手の音声とシャッター音を同時にイヤホン21から鳴動することが可能となる。
【0045】
なお、イヤホン21から音声信号と報知信号とを出力する場合には、盗撮防止を目的とするため、シャッター音はイヤホン21から出力すると同時に、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20からスピーカ出力する。
【0046】
このように、音声信号の出力状態がレシーバ出力の場合には、カメラ機能を制限し、シャッター音を鳴動させない。これにより、レシーバ・スピーカ兼用デバイス20が搭載された携帯電話機1において、レシーバ通話中のカメラ撮影を行えなくすることで、カメラの撮影ボタンの押下により通話中の相手音声が途切れることを防ぐことができる。
【0047】
また、音声信号の出力状態がスピーカ出力の場合の通話時や、イヤホン出力の場合の通話時には、相手音声を途切れさせることなく、カメラ撮影時のシャッター音を鳴動させることができる。これにより、相手音声とシャッター音とを重畳して出力できる場合には通話機能とカメラ機能とを同時に実行することが可能である。
【0048】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る携帯電話機及びその機能設定方法について、図5を参照して説明する。図5は、本実施の形態に係る携帯電話機の機能設定方法を説明するためのフローチャートである。
【0049】
実施の形態1においては、レシーバ出力の場合の通話中のシャッター音の鳴動を制限するため、撮影ボタン押下後に表示部18に撮影できない旨のポップアップ表示を行いユーザに認識させていた。本実施の形態においては、レシーバ通話中は、撮影ボタンを割り当てず、ユーザが撮影ボタンを押せないようにすることでカメラ機能を制限し、シャッター音の鳴動を制限する。
【0050】
図5に示すように、携帯電話機1において通話中であるとする(ステップS20)。通話中に、カメラ機能の起動が行われると(ステップS21)、音声信号の出力状態が、レシーバ出力であるか否かが判断される(ステップS22)。なお、カメラ機能が起動状態である場合に通話状態に移行した場合も同様に、音声信号の出力状態がレシーバ出力であるか否かを判断することができる。
【0051】
音声信号の出力状態がレシーバ出力である場合(ステップS22、YES)、シャッター音の鳴動を制限するために、撮影ボタンを割り当てない(ステップS23)。例えば、通常時であれば表示部18に撮影ボタンが表示され、ユーザが撮影動作を実行できるところ、レシーバ出力の場合には撮影ボタンを表示せず、撮影動作を行うことができないようにする。
【0052】
このように、撮影ボタンを割り当てないことにより、カメラ機能を制限する。この場合、撮影動作を行うことができないため、撮影処理が実行されず、撮影時のシャッター音がスピーカ出力されるのを防ぎ、音声信号が途切れるのを防止することができる。また、撮影ボタンを表示させないことで、カメラ撮影を行う前にレシーバ通話中は撮影できないことをユーザに認識させることができる。また、レシーバ出力の通話中は、表示部18にカメラ撮影ができない旨の表示を行ってもよい。
【0053】
一方、音声信号の出力状態がレシーバ出力ではない場合(スピーカ出力又はイヤホン出力等)(ステップS22、NO)、通常通り、撮影ボタンを表示し、カメラ撮影を可能とする(ステップS24)。このように、相手音声とシャッター音とを重畳して出力できる場合には通話機能とカメラ機能とを同時に実行することが可能である。
【0054】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る携帯電話機及びその機能設定方法について、図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態に係る携帯電話機の機能設定方法を説明するためのフローチャートである。
【0055】
実施の形態1では、レシーバ出力の場合の通話中のみカメラ機能を制限していたが、本実施の形態では、出力状態に係わらず通話時には常時カメラ機能の起動を制限する。図6に示すように、携帯電話機1においてカメラ起動操作を行う(ステップS30)。なお、カメラの起動は、例えば、起動ボタンの押下等、予め割り当てられた所定の動作を行うことで行う。
【0056】
ユーザがカメラ起動の操作を行った際、通話中であるか否かが判断される(ステップS31)。通話中である場合(ステップS31、YES)、シャッター音の鳴動を制限するために、カメラの起動を行わない(ステップS32)。このように、カメラ機能を起動することができないため、音声信号が途切れるのを防止することができる。また、このとき、表示部18にカメラ撮影ができない旨のポップアップ表示を行い、ユーザに認識させる。
【0057】
一方、通話中ではない場合(ステップS31、NO)、通常通りカメラ機能の起動処理が行われ(ステップS33)、カメラ撮影を可能とする。
【0058】
以上説明したように、本発明によれば、通話中の音声信号が途切れるのを防止することができる。また、相手音声とシャッター音とを重畳して出力できる場合には通話機能とカメラ機能とを同時に実行することが可能である。
【0059】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】実施の形態1に係る携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係る携帯電話機の構成の一部を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る携帯電話機の機能設定方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】実施の形態2に係る携帯電話機を説明するためのフローチャートである。
【図6】実施の形態3に係る携帯電話機を説明するためのフローチャートである。
【図7】従来の携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0061】
1 携帯電話機
2 カメラ
10 アンテナ
11 無線部
12 メモリ
13 音声/オーディオ信号処理部
14 出力デバイス
15 マイク
16 制御部
17 操作部
18 表示部
19 CPU
20 レシーバ・スピーカ兼用デバイス
21 イヤホン
22 DSP
23 音源
24 D/A変換部
25 レシーバスイッチ
26 レシーバアンプ
27 レシーバ・スピーカ変換スイッチ
28 D/A変換部
29 スピーカスイッチ
30 スピーカアンプ
31 イヤホンスイッチ
32 イヤホンアンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ機能と、
受信された音声信号をレシーバ出力又はスピーカ出力する、及び、前記カメラ機能により撮影処理を実行する際に報知される報知信号をスピーカ出力するレシーバ・スピーカ兼用デバイスと、
前記レシーバ・スピーカ兼用デバイスが前記音声信号をレシーバ出力している間、前記カメラ機能を停止する制御部と、
を備える携帯電話機。
【請求項2】
前記カメラ機能が停止されている間に前記撮影処理が実行された場合、カメラ機能不能情報を報知する報知部をさらに備える請求項1に記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記報知部は、前記撮影処理が実行された場合にカメラ機能不能情報をポップアップ表示する表示部を備える請求項2に記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記音声信号を出力するためのイヤホンをさらに備え、
前記イヤホンを使用して前記音声信号を出力する場合、前記制御部は前記カメラ機能を停止せず、前記撮影処理が実行されたときに、前記レシーバ・スピーカ兼用デバイスは前記報知信号をスピーカ出力し、前記イヤホンは前記音声信号と前記報知信号とを重畳して出力することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の携帯電話機。
【請求項5】
前記レシーバ・スピーカ兼用デバイスが前記音声信号をスピーカ出力する場合、前記制御部は前記カメラ機能を停止せず、前記撮影処理が実行されたときに、前記レシーバ・スピーカ兼用デバイスは前記音声信号を前記報知信号とを重畳してスピーカ出力することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記カメラ機能停止中は、前記撮影処理を実行するためのボタンを割り当てないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯電話機。
【請求項7】
受信された音声信号をレシーバ出力又はスピーカ出力する、及び、カメラ機能により撮影処理を実行する際に報知される報知信号をスピーカ出力するレシーバ・スピーカ兼用デバイスが前記音声信号をレシーバ出力している間、前記カメラ機能を停止し、
前記カメラ機能が停止されている間に、前記撮影処理が実行された場合、カメラ機能不能情報を報知することを特徴とする機能設定方法。
【請求項8】
前記カメラ機能が停止されている間に前記撮影処理が実行された場合、カメラ機能不能情報をポップアップ表示することを特徴とする請求項7に記載の機能設定方法。
【請求項9】
イヤホンを使用して前記音声信号を出力する場合、前記カメラ機能を停止せず、前記撮影処理が実行されたときに、前記レシーバ・スピーカ兼用デバイスにより前記報知信号をスピーカ出力するとともに、前記イヤホンにより前記音声信号と前記報知信号とを重畳して出力することを特徴とする請求項7又は8に記載の機能設定方法。
【請求項10】
前記音声信号をスピーカ出力する場合、前記カメラ機能を停止せず、前記撮影処理が実行されたときに、前記音声信号を前記報知信号とを重畳してスピーカ出力することを特徴とする請求項7又は8に記載の機能設定方法。
【請求項11】
前記カメラ機能停止中は、前記撮影処理を実行するためのボタンを割り当てないことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の機能設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−141785(P2010−141785A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318221(P2008−318221)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】