説明

携帯電話

【課題】 利用者が自身でショートカットキーを選択し携帯電話の任意の機能を登録することができ、簡単な操作で登録したショートカットキーの機能を能動化することができる携帯電話を提供する。
【解決手段】 携帯電話10は、任意のテンキーに携帯電話の所望の機能を割り当てるショートカットキー登録処理部28と、登録したショートカットキーの機能を有効にするための機能選択キー243と、通話のための通話キー241と、テンキー245を備えた操作部24と、機能選択キー243または通話キー241が操作された場合に携帯電話10を操作されたキーに応じたモードに変更するモード制御部27と、変更されたモードを記憶するモード記憶部29と、を備え、モード記憶部29に記憶されたモードに応じて、操作されたテンキー245をショートカットキーまたは電話番号入力のための数値キーとして動作させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話の機能キーに関するものであり、特に、利用者が1つまたは2つ程度のテンキー、文字キーを選択して任意の機能を起動するためのショートカットキーとして機能登録することができるように構成し、待ち受け状態あるいは通話キー操作の有無をトリガーにして、利用者が操作したテンキー、文字キーに登録されたショートカットキー機能を能動化できるように構成した携帯電話に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理技術、通信技術の発展に伴い種々の携帯型の情報通信端末装置(以下、携帯端末装置という)が広く普及している。このような携帯端末装置は、利用者が外出先からインターネットなどのネットワークを介して種々サービスを提供する情報配信サーバや所望のウェブサイトに接続して当該サービスを受け、あるいは情報を取得したり、自社のネットワークに接続したりして業務上必要な情報を取得することができる。
【0003】
最近では、携帯電話のハード、ソフト機能が充実し、従来の携帯端末装置の機能を兼ねるようになってきており、携帯電話の普及率の拡大にはめざましいものがある。携帯電話を利用したデータ通信サービスを提供する事業者も増加しており、携帯電話を利用してバンキング、インターネット販売、ナビゲーション、自動販売機、交通機関やコンビニエンスストアなどの代金決済など、様々なサービスを受けることができるようになってきている。特に携帯電話においては種々のオプションやアプリケーションが搭載可能であり、利用できるサービスの種類も豊富になってきている。
【0004】
このような携帯電話の付加機能としてカメラを内蔵したものも提供されている。カメラ付の携帯電話を利用すれば、デジタルカメラなどを個別に携帯することなく、利用者は任意の時、場所で任意の被写体を撮影し、パケット通信機能を利用して撮影した画像データを電子メール等に添付して自分自身のコンピュータ装置に送信したり、友人、家族に送信したりすることができる。また、撮影した画像データをサービスセンタのサーバに送信して保存したり、プリントしたりするサービスを提供する提案もなされている。
【0005】
第3世代と称される携帯電話にはGPS受信機が搭載され、携帯電話自体が位置する現在位置(緯度・経度)を測定することができ、携帯電話を端末装置としたナビゲーションシステムも実用化されている。また、この測位システムを利用して、高齢者や児童などの位置確認や、犯罪や火災などの事件、事故における通報時の位置確認などに利用システムも種々検討されている。
【0006】
更に、利用者は、サービス事業者が提供するブラウザやアプリケーション、ゲームソフトのように携帯電話用として開発された様々なアプリケーションなどを自身が所有する携帯電話にインストールして所望のサービスや機能追加のためカスタマイズすることができる。
【0007】
ところで、携帯電話のような携帯端末装置においては、文字入力装置は、限られた面積に、限られた数のキーを設置した操作部によって構成されるため、キーには複数の文字コードが割り当てられ、利用者が選択した機能や操作順序により文字入力やかな漢字変換、英数カナ変換などの変換を行って文章を作成することになる。このため、キーを操作して文字入力をしながら、文字入力の変換モードの切り換え操作をする複雑な処理が必要となっていた。
【0008】
上記のように、携帯電話のアプリケーションが種々の分野に拡大するに従って、携帯電話の操作はますます複雑になっており、特に高齢者などにとって使いにくいものとなっていた。また、文字入力に限らず、携帯電話で操作可能な様々な機能を実行するために、1つのキーに複数の機能を割り当て、モード切り換えやメニュー選択によりキーに割り当てられた機能の1つを特定して所望の動作を実行する構成を採らざるを得ず、これが携帯電話の操作を更に複雑なものにしていた。
【0009】
一般的に、携帯電話の主たる機能は通話機能であるから、携帯電話が通話以外の何らかの機能を使用していない待ち受け状態にあっては、機能キー以外のテンキー、文字キーの操作に対しては通話のための電話番号入力モードとして扱われるようになされている。従って、利用者が通話以外の機能を使用したい場合、予め携帯電話に搭載されている通話以外の機能については、表示部に表示される初期メニュー画面から所望の機能を選択して所定のアプリケーションを起動したり、操作部に設けられた機能キーを選択して所定のアプリケーションを起動したりすることによって所望の機能を使用するように構成されている。
【0010】
このような操作手順は利用者にとって面倒なものであり、これを解消するため、下記の特許文献1(特開2004−146920号公報)に開示された「多機能電子機器」のように、電卓機能を有する携帯電話のような多機能電子機器において、複数のモードを表示するメニュー画面を介して電卓モードを起動させる技術が知られている。
【0011】
この特許文献1に開示された多機能電子機器は、例えば、携帯電話機の待受モード時において、使用者が、キー操作部3の数字キーを操作し、数値を入力すると、表示部には、入力された数値及び電卓モードに移行するショートカットキーが表示される。そして、使用者が、キー操作部を操作し、ショートカットキーに対応するキーを押下することで、電卓モードが起動する。そして、待受モードにおいて入力された数値を少なくとも演算入力数値の一部として認識することができ、使用者の操作の手間を省き、視覚的に分かり易い操作を実現したものである。
【特許文献1】特開2004−146920号公報(図
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、先に述べたように携帯電話においては、様々な機能を利用するため利用者にわかり易い、操作し易い機能選択方法を提供することが好ましい。このためには、上記特許文献1に開示された多機能電子機器におけるショートカットキーのように特定のキー操作をすることで所望の機能を直ぐに起動できると便利である。
【0013】
しかしながら、上記特許文献1に開示された多機能電子機器である携帯電話においては、待ち受けモードで数値キーが入力された場合に、電卓機能のショートカットキー選択表示を行い利用者がショートカットキー操作すると直ちに電卓モードが起動され、入力された数値が電卓計算における入力数値として扱われるようにしたものである。すなわち特許文献1の多機能電子機器においては、ショートカットキーは予め電子機器側に設定されたものであり、電卓機能に限られ、利用者が所望する任意の機能について電卓機能と同様の簡単な操作ができないという問題点があった。
【0014】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、利用者が1つまたは2つ程度のテンキー、文字キーを選択して任意の機能を起動するためのショートカットキーとして機能登録することができるように構成し、待ち受け状態あるいは通話キー操作の有無をトリガーにして、利用者が操作したテンキー、文字キーに登録されたショートカット機能を能動化できるようにすれば、上記の問題点を解消できることを想到し本発明を完成するに至ったものである。
【0015】
すなわち、本発明は前記の問題点を解消することを課題とし、利用者が任意のテンキーを選択して携帯電話の任意の機能をショートカットキー登録することができ、簡単な操作で登録したショートカットキーの機能を能動化することが可能な携帯電話を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、通話機能とその他の機能を有する携帯電話において、前記携帯電話は、任意のテンキーに携帯電話の所望の機能を割り当てるショートカットキー登録処理部と、登録したショートカットキーの機能を有効にするための機能選択キーと、通話のための通話キーと、テンキーを備えた操作部と、前記機能選択キーまたは通話キーが操作された場合に携帯電話を操作されたキーに応じたモードに変更するモード制御部と、変更されたモードを記憶するモード記憶部と、を備え、前記モード記憶部に記憶されたモードに応じて、操作されたテンキーをショートカットキーまたは電話番号入力のための数値キーとして動作させることを特徴とする。
【0017】
また、本願の請求項2にかかる発明は、通話機能とその他の機能を有する携帯電話において、前記携帯電話は、任意のテンキーに携帯電話の所望の機能を割り当てるショートカットキー登録処理部と、通話のための通話キーと、テンキーを備えた操作部と、前記通話キーの操作の有無に基づいて、前記携帯電話を通話モード、または登録したショートカットキーの機能を有効にする動作モードに変更するモード制御部と、変更されたモードを記憶するモード記憶部と、を備え、前記モード記憶部に記憶されたモードに応じて、操作されたテンキーをショートカットキーまたは電話番号入力のための数値キーとして動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1にかかる発明においては、機能選択キーまたは通話キーが操作された場合に携帯電話を操作されたキーに応じたモードに変更するモード制御部と、変更されたモードを記憶するモード記憶部とを備え、モード記憶部に記憶されたモードに応じて、操作されたテンキーをショートカットキーまたは電話番号入力のための数値キーとして動作させる。
【0019】
従って、待ち受け状態をトリガーにして機能選択キーまたは通話キーの操作によりモードを切り替え、次のキー操作において操作されたキーがショートカットキーとして機能させるか電話番号入力の数値キーとして機能させるかを切り替えるから、利用者は登録した任意のショートカットキーを操作するだけで簡単にショートカットキー登録部に登録した機能を実行できるようになる。
【0020】
また、請求項2にかかる発明においては、通話キーの操作の有無に基づいて、前記携帯電話を通話モード、または登録したショートカットキーの機能を有効にする動作モードに変更するモード制御部と、変更されたモードを記憶するモード記憶部と、を備え、モード記憶部に記憶されたモードに応じて、操作されたテンキーをショートカットキーまたは電話番号入力のための数値キーとして動作させる。
【0021】
従って、通話キー操作有無をトリガーにして、通話キー操作がなくテンキー操作された場合には操作されたテンキーを自動的にショートカットキーとして扱い、通話キー241操作があった場合には操作されたテンキーを電話番号入力のための数値キーとして扱うから、テンキー操作においてショートカットキー機能が優先される。このため利用者は複雑な操作なしにショートカットキー機能により携帯電話の所望の機能を実行することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の実施例にかかる携帯電話の構成を示すブロック図、図2は図1の携帯電話の外観を示す外観図、図3は本発明の実施例におけるショートカットキーの登録画面を示す図、図4はショートカットキーの登録メモリの構成を示す図、図5は本発明の実施例1にかかるショートカットキー操作によるモード制御手順を示すフローチャート、図6は本発明の実施例2にかかるショートカットキー操作によるモード制御手順を示すフローチャートである。
【実施例1】
【0023】
図1のブロック図には、本発明の実施例に係る文字入力装置21を含む携帯電話10の構成が示されている。携帯電話10は、通話部11と本発明に係る操作制御部21から構成されている。通話部11は、マイク12とスピーカ13と無線部14とから構成されており、無線部14は、アンテナ、送受信回路、変復調回路、圧縮伸長回路、音声コーデック等を含んでおり、無線部14を介してマイク12から入力された音声を音声信号として送信し、通話の相手方の音声信号を受信してスピーカ13に出力する。
【0024】
操作制御部21は、主制御部22、表示部23、操作部24、モードキー検出部25、英数カナ変換制御部26、モード制御部27、モード記憶部29、ショートカットキー登録を行う登録処理部28、ショートカットキー登録部30から構成されている。主制御部22は、マイクロコンピュータ、RAM、ROM等からなりコンピュータ装置として機能し、無線部14および操作制御部21の上記各部を制御する。また、表示部23、操作部24は、携帯電話10における通話のための表示および操作の他に、インターネット網を介したデータ通信のための操作および表示にも使用される。操作部24は、通話時に電話番号入力をするため、また、電子メールをはじめとするインターネット網を介した各種のデータ通信サービスを利用するために所望の文字列を入力するために使用される。
【0025】
操作部24には、通話キー241、機能選択キー243、テンキー245が設けられ、通話時にはテンキー245を操作して電話番号を入力し、通話キー241を操作すると発信できる。また、テンキー245には英文字、カタカナ、ひらがなの文字が割り当てられ、英数カナ変換制御部26により文字コード変換が行われる。文字コード変換は、入力モードが英数カナあるいはかな漢字変換モードであるかによりそれぞれ操作されたキーに応じた入力文字コードに変換される。機能選択キー243はショートカットキーの機能を有効にするキーである。
【0026】
本実施例の携帯電話10において、利用者は所望のテンキー245の1つまたは2つ程度を入力して当該入力した文字に携帯電話10が備えている所望の機能、例えば、電話帳機能やカメラ機能を起動するショートカットキーとして機能登録をすることができる。登録したショートカット機能は該当するショートカットキーを操作することによって起動することができる。その際、携帯電話機10が待ち受け状態にある時、あるいは、通話キー241の操作の有無をトリガーにして、利用者が操作したテンキー(ショートカットキー)に登録されたショートカット機能を能動化することにより利用者は複雑なメニュー画面操作やモードキー操作なしに携帯電話10の所望の機能を起動することができるようになる。
【0027】
図2は、図1に示す携帯電話10その外観を示す図である。携帯電話10は液晶表示ユニットなどで構成された表示部23と操作部24とを備えており、操作部24にはツウワキー241と機能選択キー243と複数のテンキー245が設けられ、また、参照番号を付していないモードキーや表示部23に表示された画面の特定表示画像を操作するためのカーソルキーなどを備えている。機能選択キー243はショートカットキーの機能を有効にするモードに切り替えるためのキーである。
【0028】
一般的には、携帯電話10が何らの操作もなされていない状態では携帯電話10は通話機能が優先され、着信を待つ待ち受け状態とされ、表示部23には待ち受け画面が表示されている。携帯電話10の通話以外の機能を起動したい場合には、メニュー画面を表示部23に表示させ、カーソル操作により所望のメニューを選択することによりメニューに設定された携帯電話の各種機能を起動することができる。
【0029】
本実施例においては、先に述べたように利用者は携帯電話10の所望の機能を起動するためのショートカットキー登録をすることができる。図3は表示部23に表示されるショートカットキーを登録するための登録画面の構成を示す図であり、登録処理部38はショートカットキー登録処理が要求されると、図3の登録画面を表示部23に表示する。この登録画面は、登録したい携帯電話10の機能が表示された機能選択項目31と所望のキー入力を行うキー入力欄32が表示され、選択ボタン33、登録ボタン34、メニュー画面等に戻るための戻るボタン35が表示される。
【0030】
利用者はこの登録画面において機能選択画像31からショートカットキー登録したい機能にカーソルを移動し選択ボタン33を操作して選択し、次にテンキー245を操作してキー入力欄32に覚え易い所望のキー入力を行い、登録する機能選択項目31をクリックして選択し、登録ボタン34を操作する。この登録操作によってショートカットキー登録部30(図1参照)にショートカットキーの登録が行われる。
【0031】
図4は、ショートカットキー登録部30のデータ構成を示す図である。前述のようにして登録されたショートカットキーは、入力したキーの文字コードと登録した機能名、登録機能の起動アドレスが対応付けて記憶されている。従って、携帯電話10がショートカットキーの機能を有効にするモードで動作され、利用者が登録したショートカットキーを操作すると、登録メモリ30を参照して登録した機能が起動される。
【0032】
次に、以上説明した携帯電話10のショートカットキーのモード制御動作手順を、図5のフローチャートに基づいて説明する。ステップS101において携帯電話10が何らの操作もされておらず、待ち受け状態にあるものとする。この状態において操作部24のテンキー245が操作された場合、ステップS102の処理において、キー操作の有無を判別する。この処理においてキーの操作がなければステップS101の待ち受け状態に戻り、キーが操作されていれば、ステップS103の処理において、キー検出部25は携帯電話10のモード変更のためのキー操作であるか否かが判定される。
【0033】
ステップS103の判定処理においてモード変更のためのキー操作であると、ステップS104の処理に進み、モード制御部27はキー操作によって指定されたモードに変更してステップS102の処理に戻る。ここで機能選択キー243が操作された場合、ショートカットキーを有効にするモードであるから、モードキー検出部25がこれを検出すると、モード制御部27はステップS104の処理において携帯電話10のモードをショートカットキーによる機能を有効にするモードに変更する。このモードの変更はモード記憶部29に記憶される。
【0034】
また、通話キー241が操作された場合はモードキー検出部25がこれを検出すると携モード制御部27はステップS104の処理において携帯電話10のモードを通話モードは変更する。このモードはモード記憶部29に記憶される。
【0035】
一方、ステップS103の判定処理においてモード変更のためのキー操作でないと判定された場合は、ステップS105の処理においてモード記憶部29に記憶された携帯電話10の現在の動作モードが参照され、現在のモードが発信のための番号入力(電話番号入力)モードであるか否かが判定される。
【0036】
ステップS105の判定処理において番号入力モードであると判定されるとステップS106の処理に進み、携帯電話10は電話番号入力を行うことができる状態になる。その後、番号入力、通話などの一連の動作がなされるとステップS101の待ち受け状態に戻る。
【0037】
ステップS105の判定処理において番号入力モードでないと判定された場合は、ステップS107の処理においてモード記憶部29に記憶されたモードを参照する。ステップS102の処理で操作されたキーが機能選択キー243であれば、モード記憶部29に記憶された現在の携帯電話10のモードは、ショートカットキーを有効にする機能選択モードであるので、この処理において、利用者が操作したショートカットキーに登録された機能が起動される。例えば、図4に示すように「デ」のショートカットキーが操作されれば、携帯電話10は電話帳を操作する機能が起動される。
【0038】
このように、実施例1の携帯電話10は、待ち受け状態をトリガーにして機能選択キー243、または、通話キー241の操作によりモードを切り替え、次のキー操作において操作されたキーがショートカットキーとして機能させるか電話番号入力の数値キーとして機能させるかを切り替えるものであり、利用者は登録した任意のショートカットキーを操作するだけで簡単にショートカットキー登録部30に登録した機能を実行できるようになる。
【実施例2】
【0039】
図6は、実施例2にかかる携帯電話10におけるショートカットキーのモード制御動作手順を示すフローチャートである。実施例2における携帯電話10の構成は、図1に示す実施例1における携帯電話10の構成と同様であり、その説明は省略する。実施例2の携帯電話10においては通話キー241の操作の有無をトリガーにして、次に操作されたキーをショートカットキーとして機能させるか、電話番号入力の数値キーとして機能させるかを切り替えるものである。
【0040】
すなわち、図6に示すフローチャートにおいて、ステップS201の処理でキー検出部25は通話キー241が操作されたか否かを検出する。通話キー241が操作された場合には、ステップS202の処理において携帯電話10は通話モードに変更され、このモードがモード記憶部29に記憶される。そして、ステップS203の処理において利用者がテンキー245を操作したか否かが判定される。
【0041】
テンキー操作でなければステップS203の処理に戻り、テンキー操作であれば、操作されたテンキーの数値がステップS204の処理において電話番号の数値として表示され、ステップS205の処理において通話キー241の操作を検出する。通話キー241が操作されていない場合はステップS203の処理に戻る。通話キー241が操作されればステップS205の処理に進み、発呼する。そして、通話が終了してオンフックされれば処理を終了する。
【0042】
一方、ステップS201の処理において通話キー241が操作されていなければステップS207の処理においてテンキー245が操作されたか否かが判定される。テンキー245が操作されなければステップS201の処理に戻り、テンキーが操作されたならばステップS209の処理において入力された文字を表示して、ショートカットキー機能を有効に変更する。このモードはモード記憶部29に記憶される。
【0043】
ステップS209の処理において操作されたテンキーの文字が表示されると、次いで携帯電話10は、ステップS209の処理においてショートカットキー登録部30を参照し、ステップS207で操作されたテンキーに、何らかの機能が登録されているかを判定する。対応する登録機能があれば、ステップS210の処理において登録機能の一覧(メニュー)を表示して、当該操作されたショートカットキーに登録された機能が起動される。例えば、ステップS207において「デ」のショートカットキー(テンキー)が操作されれば、携帯電話10は電話帳を操作する機能が起動される。
【0044】
このように、実施例2においては、通話キー241の操作有無をトリガーにして、通話キー操作がなくテンキー操作された場合には操作されたテンキーを自動的にショートカットキーとして扱い、通話キー241操作があった場合には操作されたテンキーを電話番号入力のための数値キーとして扱うものであり、テンキー操作においてショートカットキー機能が優先される。このため利用者は複雑な操作なしにショートカットキー機能により携帯電話の所望の機能を実行することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明によれば、携帯電話の種々の機能を利用者が覚え易いテンキーの文字を選択してショートカットキー登録し、簡単な操作で当該ショートカットキーを操作して登録した機能を実行することができ、特に高齢者などを対象とした携帯電話に適用すると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施例にかかる携帯電話の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の携帯電話の外観を示す外観図である。
【図3】本発明の実施例におけるショートカットキーの登録画面を示す図である。
【図4】ショートカットキーの登録メモリの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施例1にかかるショートカットキー操作によるモード制御手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例2にかかるショートカットキー操作によるモード制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
10・・・・携帯電話
11・・・・通話部
12・・・・マイク
13・・・・スピーカ
14・・・・無線部
21・・・・操作制御部
22・・・・主制御部
23・・・・表示部
24・・・・操作部
241・・・通話キー
243・・・機能選択キー
245・・・テンキー
25・・・・きー検出部
26・・・・英数カナ変換制御部
27・・・・モード制御部
28・・・・登録処理部
29・・・・モード記憶部
30・・・・ショートカットキー登録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話機能とその他の機能を有する携帯電話において、前記携帯電話は、
任意のテンキーに携帯電話の所望の機能を割り当てるショートカットキー登録処理部と、
登録したショートカットキーの機能を有効にするための機能選択キーと、通話のための通話キーと、テンキーを備えた操作部と、
前記機能選択キーまたは通話キーが操作された場合に携帯電話を操作されたキーに応じたモードに変更するモード制御部と、変更されたモードを記憶するモード記憶部と、を備え、
前記モード記憶部に記憶されたモードに応じて、操作されたテンキーをショートカットキーまたは電話番号入力のための数値キーとして動作させることを特徴とする携帯電話。
【請求項2】
通話機能とその他の機能を有する携帯電話において、前記携帯電話は、
任意のテンキーに携帯電話の所望の機能を割り当てるショートカットキー登録処理部と、
通話のための通話キーと、テンキーを備えた操作部と、
前記通話キーの操作の有無に基づいて、前記携帯電話を通話モード、または登録したショートカットキーの機能を有効にする動作モードに変更するモード制御部と、変更されたモードを記憶するモード記憶部と、を備え、
前記モード記憶部に記憶されたモードに応じて、操作されたテンキーをショートカットキーまたは電話番号入力のための数値キーとして動作させることを特徴とする携帯電話。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−74232(P2007−74232A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−257891(P2005−257891)
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】