説明

撮像システム

【課題】 マルチカメラ収録と同等の映像表現を最小限の人数と最小限の機材によって実現する。
【解決手段】 操作対象選択手段1hによって操作対象を選択することにより、操作部1gから入力された制御信号が制御信号供給手段1iによって撮像装置1または撮像装置2に選択的に供給することができる。その結果、撮像装置1のオペレータが撮像装置2についても並行して操作することが可能となる。また、記録対象映像選択手段1dは記録手段1eに記録する対象となる映像信号を、撮像装置1または撮像装置2によって撮像された映像の何れか一方から選択することができる。このとき、撮像装置1によって撮像された映像信号と、撮像装置2によって撮像された映像信号とは、同期手段1cによって同期が取られているので、記録対象映像選択手段1dによって記録対象画像の選択が行われた場合においても、記録された画像が不連続になることを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撮像システムに関し、特に、第1乃至第n(n≧2)の撮像装置が相互に接続され、これらの撮像装置によって得られた映像信号を適宜選択して記録することが可能な撮像システムに関する。
【0002】
【従来の技術】コンサートや演劇等のビデオ収録において、場面に応じて様々に映像が切り替わるマルチカメラでの収録は、映像表現上非常に効果の高い手法である。従来マルチカメラ収録を行おうとした場合、具体的には以下に挙げるような方法によって行われる。
(1)複数のカメラからの映像信号を、トライアックスシステム等の伝送装置によって1ヶ所に集め、その場で映像スイッチャにより随時映像を選択し、1つのビデオテープに記録する方法。
(2)複数のカメラー体型VTRを用い、収録前にタイムコードを揃えておいて、それぞれ別個に収録し、後に、それら別個に記録されたビデオテープからタイムコードを元に、1つのビデオテープに編集する方法。
(3)上記2つを混合した方法。
【0003】ここで、(1)の方法の利点は、収録終了と同時に既に1つのビデオテープに記録がまとまっているので、後で編集する手間が少なくて済む。逆に欠点は、カメラの他に、映像を1ヶ所に集めるための伝送装置や映像を切り替えるためのスイッチャなどの機材が必要で、システムの規模が大がかりになり、機材のコストが嵩むことと、セッティングの手間が掛かることと、カメラ台数分のカメラマンの他に、スイッチャのオペレータ等、大人数が必要なため、人件費が嵩むことである。
【0004】一方、(2)の方法の利点は、映像の伝送装置やスイッチャ等は不要であるので、機材が少なく、現場でのセッティングに時間が余り掛からないことと、オペレータが必要ないので、比較的小人数で収録を行うことができる。逆に欠点は、後の編集作業に時間が掛かり、この点でコストが嵩むことである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の様なマルチカメラ収録は、充分な予算が確保できて、1つの現場に何人もオペレータを投入することのできる比較的大きなプロダクションならば実現可能であるが、限られた予算の中で、1つの現場に1,2名しか投入することのできない中小プロダクションにとっては、極めて困難な方法であるという問題点があった。
【0006】また、カメラを電動雲台に設置し、離れた所からジョイスティック等を操作し、リモート操作を行うことにより、カメラ個々にオペレータを配置することなくマルチカメラ撮影を行うシステムは、例えば、ニューススタジオ等での実施例があるが、舞台収録等に於ては、出演者の動きに合わせてきめ細かくカメラを振る必要があるので、既存のリモコンシステムは舞台収録等の実用に耐え得るものでは無いという問題点があった。
【0007】本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、従来大人数で行ってきたマルチカメラ収録と同等の映像表現を最小限の人数と最小限の機材によって可能とする撮像システムを提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解決するために、第1乃至第n(n≧2)の撮像装置が相互に接続され、これらの撮像装置によって得られた映像信号を適宜選択して記録することが可能な撮像システムにおいて、前記第1の撮像装置は、被写体を撮像する第1の撮像手段と、前記第2乃至第nの撮像装置から出力された映像信号を入力する映像入力手段と、前記第1の撮像手段から出力された映像信号と、前記映像入力手段から入力された映像信号との同期を取る同期手段と、前記同期手段によって同期が取られた複数の映像信号の何れかを記録対象映像として選択する記録対象映像選択手段と、前記記録対象映像選択手段によって選択された映像信号を記録する記録手段と、を有し、前記第2乃至第nの撮像装置は、被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段によって得られた映像信号を出力する映像出力手段と、を有することを特徴とする撮像システムが提供される。
【0009】ここで、第1の撮像装置において、第1の撮像手段は、被写体を撮像する。映像入力手段は、第2乃至第nの撮像装置から出力された映像信号を入力する。同期手段は、第1の撮像手段から出力された映像信号と、映像入力手段から入力された映像信号との同期を取る。記録対象映像選択手段は、同期手段によって同期が取られた複数の映像信号の何れかを記録対象映像として選択する。記録手段は、記録対象映像選択手段によって選択された映像信号を記録する。また、第2乃至第nの撮像装置において、撮像手段は、被写体を撮像する。映像出力手段は、撮像手段によって得られた映像信号を出力する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の動作原理を説明する原理図である。この図に示すように、本発明に係る撮像システムは、撮像装置1および撮像装置2が相互に接続されて構成されている。なお、撮像装置1と撮像装置2は、所定の距離を隔てて設置されているものとする。
【0011】撮像装置1は、撮像手段1a、映像入力手段1b、同期手段1c、記録対象映像選択手段1d、記録手段1e、第1の制御手段1f、操作部1g、および、操作対象選択手段1hによって構成されており、撮像手段1aによって撮像された映像信号もしくは撮像装置2によって撮像された映像信号の何れかを選択して記録するとともに、操作対象を選択することにより撮像装置2を制御することが可能となる。
【0012】ここで、映像入力手段1bは、撮像装置2から出力された映像信号を入力する。同期手段1cは、撮像手段1aから出力された映像信号と、映像入力手段1bから入力された映像信号の同期を取る。
【0013】記録対象映像選択手段1dは、同期手段1cによって同期が取られた複数の映像信号の何れかを記録対象映像として選択する。記録手段1eは、記録対象映像選択手段1dによって選択された映像信号を記録する。
【0014】第1の制御手段1fは、撮像手段1aを制御する。操作部1gは、撮像装置1および撮像装置2を制御するための所定の操作がなされる。
【0015】操作対象選択手段1hは、撮像装置1または撮像装置2の何れかを操作対象として選択する。制御信号供給手段1iは、操作部1gの操作に応じて出力される制御信号を、操作対象選択手段1hによって選択された撮像装置に対して供給する。
【0016】一方、撮像装置2は、撮像手段2a、映像出力手段2b、制御信号入力手段2c、および、制御手段2dによって構成されており、撮像装置1から供給された制御信号に応じて撮像手段2aを適宜制御するとともに、撮像手段2aから出力される映像信号を撮像装置1に対して供給する。
【0017】ここで、撮像手段2aは、被写体を撮像して映像信号を出力する。映像出力手段2bは、撮像手段2aによって得られた映像信号を撮像装置1に対して出力する。
【0018】制御信号入力手段2cは、撮像装置1から伝送されてきた制御信号を入力する。制御手段2dは、制御信号入力手段2cから入力された制御信号に応じて、撮像手段2aを制御する。
【0019】次に、以上の原理図の動作について説明する。いま、操作部1gが操作され、撮像装置1が操作の対象として選択されたとすると、操作対象選択手段1hは、撮像装置1が操作対象として選択されたことを制御信号供給手段1iに通知する。
【0020】制御信号供給手段1iは、操作部1gから入力された制御信号を、第1の制御手段1fに対して供給する。その結果、第1の制御手段1fは、操作部1gの操作に応じて、撮像手段1aを制御するので、操作部1gの操作に応じて撮像手段1aが駆動される。従って、オペレータは、操作部1gを操作することにより、撮像手段1aのフォーカス、ズーム、アイリス等を任意に制御することが可能となる。なお、撮像装置1は図示せぬ雲台に載置されており、この雲台に具備されているパン棒を操作することによって、撮像装置1のパンおよびチルトを調節することができる。
【0021】一方、操作部1gが操作されて、撮像装置2が操作の対象として選択された場合には、操作対象選択手段1hは、撮像装置2が操作対象として選択されたことを、制御信号供給手段1iに通知する。その結果、操作部1gが操作されて、例えば、フォーカス、ズーム、アイリス等を調節する操作がなされた場合には、操作部1gから出力される制御信号は、制御信号供給手段1iから撮像装置2に対して供給される。
【0022】撮像装置2では、制御信号入力手段2cによって制御信号が入力され、制御手段2dに対して供給される。制御手段2dは、制御信号入力手段2cから供給された制御信号に応じて、撮像手段2aを制御する。その結果、オペレータは、操作部1gを操作することにより、離れた位置に設置されている撮像装置2を制御することが可能となる。
【0023】なお、この図には示していないが、撮像装置2が載置されている雲台を制御の対象としてもよい。即ち、撮像装置1の図示せぬ雲台に対して位置を検出するセンサを具備しておき、そのセンサによって検出された情報に応じて、撮像装置2の雲台を制御するようにしてもよい。そのような構成によれば、オペレータは、撮像装置1のパン棒を操作することによって、撮像装置2のパンやチルトを任意に制御することが可能になる。
【0024】このようにして、撮像装置1,2の撮像手段1a,2aを調節した後、これらの撮像装置1,2によって撮像された映像信号を記録手段1eに記録する場合の動作について次に説明する。
【0025】いま、操作部1gが操作されて、撮像手段1aからの映像信号を記録対象映像として選択したとすると、記録対象映像選択手段1dは、撮像手段1aから出力される映像信号を記録対象映像として選択する。
【0026】その結果、撮像手段1aから出力される映像信号は、同期手段1cによってタイミングの調整が図られた後、記録対象映像選択手段1dによって選択されて、記録手段1eに供給され、そこに記録される。
【0027】このような状態において、操作部1gが再度操作され、撮像装置2によって撮像された映像信号が記録対象映像として選択されたとすると、その旨が記録対象映像選択手段1dに対して通知される。
【0028】記録対象映像選択手段1dは、撮像装置2によって撮像され、映像入力手段1bを介して入力された映像信号を選択して記録手段1eに供給する。このとき、同期手段1cは、撮像装置1aから出力される映像信号と、映像入力手段1bから出力される映像信号の同期を取っているので、記録対象映像選択手段1dによる映像信号の切り替えが発生した場合でも、映像が途切れることなく記録される。
【0029】以上に説明したように、本発明に係る撮像システムによれば、1人のオペレータが2台の撮像装置を集中的に操作するとともに、これらの撮像装置によって撮像された映像信号から所望の映像信号を選択して記録することが可能となるので、マルチカメラ収録と同等の映像表現を最小限の人数と最小限の機材によって実現することが可能となる。
【0030】次に、図2を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。図2は、本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。この図に示すように、記録機能付きカメラ(以下、カメラと称す)100は、雲台115に載置されており、レンズ114を介して入射された被写体の光画像を映像信号に変換して記録し、また、マイク113から出力された音声信号を入力して記録する。更に、外部から入力された映像信号や音声信号も記録可能とされている。
【0031】ここで、カメラ100は、カメラ部101、信号切替え部102、記録部103、同期回路104、ディジタルインターフェース105、音声入力部106、モニタ107、レンズインターフェース108、制御部109、操作部110、雲台インターフェース111、コマンド通信部112、メモリ116、および、バス117から構成されている。
【0032】カメラ部101は、レンズ114を介して入射された被写体の光画像を電気信号に変換し、A/D(Analog to Digital)変換と映像信号処理を施した後に、信号切替え部102に供給する。
【0033】音声入力部106は、マイク113からの信号を受け、信号増幅と、音声信号処理と、A/D変換を施した後、信号切替え部102に供給する。なお、マイク113の代わりに、他の機器からのライン信号を入力してもよい。
【0034】信号切替え部102は、カメラ部101からの映像信号もしくはディジタルインターフェース105からの外部入力映像信号の一方を選択し、記録対象映像として記録部103に供給する。同様に、音声信号についても、音声入力部106からの信号もしくは外部入力音声信号の何れか一方を、制御部109からの切替え信号に基づいて選択し、記録部103へ供給する。なお、映像信号の切替えと、音声信号の切替えは、一致させても独立させてもよい。
【0035】図3は、信号切替え部102の詳細な構成例を示す図である。この図において、スイッチ102aは、カメラ部101から供給された映像信号またはディジタルインターフェース105から入力された映像信号の何れか一方を選択してモニタ107に対して出力する。
【0036】スイッチ102bは、音声入力部106またはディジタルインターフェース105から供給された音声信号の何れか一方を選択して記録部103に供給する。スイッチ102cは、カメラ部101から供給された映像信号またはディジタルインターフェース105から入力された映像信号の何れか一方を選択して記録部103に対して出力する。
【0037】スイッチ102dは、カメラ部101から出力された映像信号または記録部103から再生された映像信号の何れか一方を選択して、外部出力映像信号としてディジタルインターフェース105に供給する。
【0038】スイッチ102eは、音声入力部106から出力された音声信号または記録部103から再生された音声信号の何れか一方を選択して、外部出力音声信号としてディジタルインターフェース105に供給する。
【0039】なお、これらスイッチ102a〜102eは、制御部109によって制御されている。同期回路104は、カメラ部101が出力する映像信号と、ディジタルインターフェース105を介して入力される外部入力映像信号との同期を取る。その結果、信号切替え部102が切替え動作を行った場合でも、途切れることなく映像信号を記録部103に供給し続けることができる。
【0040】記録部103は、例えば、磁気テープ、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等によって構成されており、映像信号、音声信号、タイムコード、および、カメラの設定データ等を記録する。また、記録部103は、記録されたデータを再生する場合には、読み出したデータを、信号切替え部102を経由して外部へ出力する。
【0041】ディジタルインターフェース105は、例えば、IEEE1394規格に準拠したインターフェースであり、信号切替え部102からの外部出力映像信号および外部出力音声信号と、コマンド通信部112からの外部出力制御信号とをディジタル多重化して外部へ出力する。また、多重化されたディジタル信号を外部から入力して分離し、得られた外部入力映像信号(主映像)、外部入力映像信号(副映像)、および、外部入力音声信号は信号切替え部102に供給し、外部入力制御信号はコマンド通信部112に供給する。
【0042】ここで、主映像は、記録対象映像を指し、また、副映像は、オペレータがモニタ107で映像を確認するためのもので、例えば、スタンバイ状態、即ち、非記録対象の他の撮像装置の映像信号やリターン画等である。
【0043】コマンド通信部112は、外部に接続された他のカメラを制御するための信号を制御部109から受け、ディジタルインターフェース105に送り、また、逆に外部に接続されたカメラからの制御信号をディジタルインターフェース105から受け、制御部109に送る。
【0044】モニタ107は、オペレータが映像を確認するためのもので、表示する映像としては、カメラ部101で撮影している映像、ディジタルインターフェース105を介して外部から入力された映像(主映像または副映像)、または、記録部103からの映像の何れかを、信号切替え部102によって任意に選択できる。
【0045】レンズインターフェース108は、制御部109からの制御信号に基づいて、レンズのフォーカス、アイリス、および、ズームを制御する。また、オペレータによるマニュアル操作時には、レンズのフォーカスポジションの検出信号、アイリスポジションの検出信号、および、ズームポジションの検出信号とを受け、その情報を、制御部109とコマンド通信部112とを介して、ディジタルインターフェース105に送る。
【0046】雲台インターフェース111は、カメラ100を載置した雲台115のパンのポジション(以下、パンポジションと称す)と、チルトのポジション(以下、チルトポジションと称す)とを検出するセンサに接続されており、これらのセンサによって検出されたパンポジションとチルトポジションとを入力し、制御部109とコマンド通信部112とを介して、ディジタルインターフェース105に供給する。あるいは、雲台115がアクチュエータを有する電動雲台とした場合は、雲台I/F111は雲台115のモータ駆動回路に接続され、ディジタルI/F105、コマンド通信部112、制御部109を介して入力された外部からのパンポジション、チルトポジション制御信号に従って、雲台115のパンポジションおよびチルトポジションを制御する。
【0047】この雲台インターフェース111と、前述のレンズインターフェース108の働きにより、ディジタルインターフェース105を介して接続された他のカメラ(以下、適宜リモートカメラと称す)を、カメラ100と同様に操作することが可能である。このとき、カメラ100のモニタ107に、リモートカメラからの映像を表示させることにより、実際は離れていながらも、リモートカメラを直接操作している様な操作感をオペレータは得ることができる。
【0048】メモリ116は、自己と他の撮像装置に係る、レンズのズーム、フォーカス、アイリス、ならびに、雲台のパンおよびチルトの各ポジションデータをインデックス番号を付けて複数記憶する。
【0049】図4は、メモリ116に記憶されているデータの一例を示す図である。この図の例では、インデックス11〜13と、これらのインデックスに対応するデータ21〜24とが記憶されている。インデックス11に対してはカメラおよび雲台の所定のポジションに対応するデータとして、アイリスデータ1、ズームデータ1、フォーカスデータ1、パンデータ1、および、チルトデータ1が対応付けられて記憶されている。
【0050】また、インデックス12に対しても同様に、カメラと雲台の所定のポジションを示すデータ22が関連付けられている。更に、インデックス13に対しては、動作の始点を示すデータ23と終点を示すデータ24とが関連付けられており、データ23には制御速度データ30が含まれている。このように、始点と終点を指定し、また、これらの2点間を移動する際の制御速度も関連付けることにより、静止ポジションのみならず連続したレンズおよび雲台の動きも記憶することができる。
【0051】制御部109は外部制御信号による呼び出し命令を受けて、該当するインデックスのデータを読み出し、自己または外部の撮像装置に係るレンズと、雲台とを制御することにより、これらの状態を随時再現することができる。即ち、このようなインデックス番号による呼び出し制御によれば、レンズのズーム、フォーカス、および、アイリス、ならびに、雲台のパンおよびチルトの個々のデータをその都度伝送する手間を省くことができる。
【0052】操作部110は、オペレータが各種切替え等の操作をするためのスイッチ類を配置したパネルおよびインターフェースで、カメラ100の側面あるいは背面に配置するか、または、カメラ100の本体よりケーブルを引き延ばして、例えば、三脚のパン棒等の様に操作がしやすい位置に配置する。オペレータは、この操作部110を操作することで、カメラ100のみならず外部に接続された全てのカメラの操作と、記録対象映像信号の切替え操作等を行うことができる。
【0053】操作部110の詳細な構成例を図5に示す。この図に示すように、操作部110は、撮影中に常時操作する必要のある項目を、オペレータが左右の手でそれぞれ操作できるように、第1の操作部200と、第2の操作部210とに分けて、カメラを据えつける三脚のパン棒等に配置されている。なお、撮影中操作する頻度の低いスイッチ等は、カメラ本体に配置する。
【0054】第1の操作部200には、ズームスイッチ201、メモリスイッチ202〜205、および、ALL HOMEスイッチ206が具備されている。第2の操作部210には、カメラ選択スイッチ211〜214、決定スイッチ215、フォーカス制御ハンドル216、および、図示せぬリモート選択スイッチ217(裏面に配置)が具備されている。
【0055】ここで、第1の操作部200のズームスイッチ201は、操作の対象となるカメラのズームを調節する場合に操作される。メモリスイッチ202〜205は、メモリ116に記憶されているデータを読み出す場合や、メモリ116に新たにデータを記憶させる場合に操作される。
【0056】ALL HOMEスイッチ206は、リモートカメラを予め設定されているホームポジションに復帰させる場合に操作される。また、第2の操作部210のカメラ選択スイッチ211〜214は、所望のカメラをスタンバイ状態にする場合に操作される。
【0057】決定スイッチ215は、スタンバイ状態にされたカメラを記録対象カメラに決定する場合に操作される。フォーカス制御ハンドル216は、操作対象となるカメラのフォーカスを制御する場合に操作される。
【0058】図示せぬリモート選択スイッチ217は、スタンバイ状態にされたカメラを操作対象として選択する場合に操作される。ところで、第1の操作部200および第2の操作部210にそれぞれ具備されている各スイッチは、オペレータがこれらの操作部を手で保持しながら、持ち替えることなく操作できる配置とされている。
【0059】なお、メモリスイッチ202〜205、および、ALL HOMEスイッチ206を第2の操作部210に配置し、代わりに、カメラ選択スイッチ211〜214、および、決定スイッチ215を第1の操作部200に配置してもよい。
【0060】次に、図6を参照して、本発明の実施の形態の動作について説明する。図6は、図2に示すカメラ100と、リモートカメラ300とが接続された場合の一例を示す図である。なお、この例では、カメラ100,300の構成を単純化して示してある。また、図2の場合と対応する部分には同一の符号を付してあるので、その説明は省略する。
【0061】いま、これらのカメラ100およびカメラ300がケーブル310によって相互に接続されているとし、カメラ100に対してのみオペレータが介在しているとする。
【0062】そのような状態において、オペレータがカメラ100の第2の操作部210に具備されているカメラ選択スイッチ211を操作したとすると、第1のカメラであるカメラ100がスタンバイ状態になる。
【0063】このような状態において、リモート選択スイッチ217が操作されると、カメラ100が操作可能となる。即ち、ズームスイッチ201やフォーカス制御ハンドル216がオペレータによって操作された場合には、レンズ114のズームやフォーカスが調整されることになる。
【0064】また、オペレータは、雲台115を操作することにより、カメラ100のパンやチルトを調整することができる。カメラ100の調整が終了した後、決定スイッチ215が操作されたとすると、カメラ部101によって撮像された映像信号が信号切替え部102によって選択され、記録部103に供給されて記録されることになる。
【0065】このとき、モニタ107には、カメラ部101から供給される映像が主映像として表示され、カメラ300から伝送されてくる映像が副映像として表示されている。
【0066】また、カメラ300の記録部303では、オペレータの操作に従って、内部のカメラ部301の映像か、カメラ100から送られてきた映像の何れかを記録する。なお、内部のカメラ部301の映像に固定して記録し続けてもよい。後者によれば、万一オペレータがカメラ100の操作を誤り、それがたまたま記録対象となってしまった場合等に、後に編集で修正するための、バックアップとして使うことができる。
【0067】次に、カメラ100による撮像が行われている際に、カメラ選択スイッチ212(カメラ300に対応するスイッチ)が操作されたとすると、カメラ300がスタンバイ状態になる。そのような状態において、更に、決定スイッチ215が操作されたとすると、カメラ300からの映像信号が主映像として選択され、記録部103に記録されることになる。即ち、制御部109は、信号切替え部102を制御し、ディジタルインターフェース105を介して入力される映像信号を主映像として選択するので、記録部103にはカメラ300によって撮像された映像信号が記録されることになる。
【0068】なお、カメラ100とカメラ300によって撮像された映像信号は、図2に示す同期回路104によって同期が取られているので、前述のような切替え動作が生じた場合でも映像を途絶することなく記録し続けることができる。
【0069】続いて、リモート選択スイッチ217が操作されたとすると、その時点ではカメラ300がスタンバイ状態であるので、カメラ100の操作部110を操作することによりカメラ300を操作することが可能となる。
【0070】例えば、ズームスイッチ201が操作されたとすると、制御部109は対応する制御信号を生成して、ディジタルインターフェース105を介してカメラ300に対して送信する。
【0071】その結果、カメラ300では、ディジタルインターフェース305を介して入力した制御信号を制御部309が取得し、レンズ314のズーム機構を制御する。即ち、カメラ100の操作部110に対してなされた操作によってカメラ300のズームを制御することが可能となる。また、フォーカスについても同様に制御することができる。
【0072】同様にしてパンやチルトを調整するために、雲台115が操作されたとすると、雲台115には角度センサが具備されているので、ポジション情報が制御部109に対して通知される。制御部109は、角度センサからのポジション情報を、ディジタルインターフェース105を介してカメラ300に向けて送信する。
【0073】カメラ300では、ディジタルインターフェース305によってこの情報が受信され、雲台インターフェース(図示せず)を介して電動雲台315に対して供給される。電動雲台315には、アクチュエータが具備されており、雲台インターフェースから供給された情報に応じてその位置を変化させる。
【0074】従って、カメラ100においてカメラ300が操作対象が選択された場合には、雲台115および操作部110に対する操作に応じて、カメラ300と電動雲台315とが制御される。このとき、カメラ300によって撮像された映像信号は、モニタ107に表示されているので、オペレータはこの映像を参照しながらカメラ300の撮像状態を調節することができる。
【0075】カメラ300の撮像状態の調整が終了し、オペレータがメモリスイッチ202を、例えば、ダブルクリックすると制御部109は、カメラ300および雲台315の状態を示すデータをメモリ116にインデックス番号“1”(スイッチ202に対応するインデックス番号)を付与して格納する。
【0076】また、例えば、メモリスイッチ203を押圧したままで、フォーカスや雲台115を連続的に所定量だけ操作して、メモリスイッチ203の押圧を終了すると、操作の始点と終点に関する情報、および、制御速度とがメモリ116にインデックス番号“2”(スイッチ203に対応するインデックス番号)を伴って記憶される。
【0077】このようにしてメモリ116に記憶された操作情報は、操作対象となるカメラをスタンバイ状態とした後に、所望のメモリスイッチを操作することにより読み出されて、操作対象となるカメラに対して供給される。その結果、例えば、前述のメモリスイッチ202の場合では、カメラ300のフォーカスや電動雲台315が所定のポジションまで移動する。
【0078】また、メモリスイッチ203の場合では、カメラ300のフォーカスや電動雲台315が始点まで移動した後、「制御速度」によって指定された速度で終点まで移動することになる。
【0079】次に、このような状態において、カメラ100の撮像状態を調整する必要が生じた場合には、カメラ選択スイッチ211を操作した後、リモート選択スイッチ217を操作する。
【0080】すると、カメラ100が操作対象となり、操作部110に対する操作に応じて、カメラ100が制御されることになる。このような処理の結果、収録が終ると同時に、カメラ100の記録部103には、切替えながら収録した映像が収められているので、その後の編集作業が最小限で済む。
【0081】以上に示したように、本発明の実施の形態によれば、1人のオペレータが2台のカメラを並行して操作することが可能となる。また、2台のカメラによって撮像された映像から、所望の映像を選択して記録することが可能となる。
【0082】なお、オペレータが介在しない、カメラ300については、図6に示すように、モニタおよび操作部を省略してもよいし、バックアップが不要な場合には、記録部303を除外した構造としてもよい。
【0083】次に、図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7は、N台のカメラが相互に接続された場合の構成例について示す図である。なお、この図において、図2の場合と対応する部分には対応する符号を付してあるので、その説明は適宜省略する。
【0084】この例では、N台のカメラ100−1〜100−Nが、スイッチャ500を介して相互に接続されている。図8は、スイッチャ500の詳細な構成例を示す図である。この図に示すように、スイッチャ500は、ディジタルインターフェース501〜504、信号切替え部505、子画面合成部506、および、制御部507から構成されており、3台以上接続された全カメラの信号を一旦集めてから分配する機能を有する。なお、この図の例では、入出力が4チャネルの場合(N=4の場合)を例示してあるが、入出力チャネル数は4チャネルには限定されない。
【0085】ここで、ディジタルインターフェース501〜504は、カメラとの間で映像信号等を送受信する部分であり、それぞれ1台のカメラとディジタルケーブルで接続され、主映像信号および副映像信号、音声信号、ならびに、制御信号をディジタル多重化し、それぞれのカメラに送り、また、カメラからディジタル多重化されて送られてきた、映像信号、音声信号、制御信号を受信して分離し、映像信号は信号切替え部505と子画面合成部506へ、音声信号は信号切替え部505へ、また、制御信号は制御部507へ送る。
【0086】ここで、ディジタルインターフェース501に接続されているカメラ100−1に、システム全体を操作するオペレータが存在しているとする。制御部507は、制御側カメラである、カメラ100−1からの制御信号を、ディジタルインターフェース501を介して受け、信号切替え部505と、子画面合成部506の制御とを行い、また、リモートカメラである、カメラ100−2〜100−Nへの制御信号を、ディジタルインターフェース502〜504を介して送る。
【0087】信号切替え部505は、記録対象となる映像信号、および、音声信号を選択する部分で、カメラ100−1〜100−Nの何れかの信号を選択し、主映像信号として出力し、各カメラヘ送り返す。
【0088】子画面合成部506は、各カメラからの映像をマルチ画面として合成し、副映像信号として出力し、各カメラヘ送り返す。このマルチ画面はカメラ本体のモニタ107−1に、主映像信号と共に映し出され、オペレータは記録対象の映像と、全カメラの映像を確認することができる。
【0089】次に、以上の実施の形態の動作について説明する。図6に示すカメラ2台を接続した場合と異なる点は、各カメラの接続にスイッチャ500を介することであるが、オペレータの操作としては、基本的には同じである。
【0090】例えば、いま、カメラ100−1のカメラ選択スイッチ211が操作されたとすると、カメラ100−1がスタンバイ状態になる。そして、リモート選択スイッチ217が操作されたとすると、カメラ100−1が操作対象に選択され、操作部110−1に対してなされた操作に応じてカメラ100−1が制御されることになる。
【0091】カメラ100−1の調整が終了した後、決定スイッチ215が操作されると、操作部110−1からの信号は、ディジタルインターフェース105−1を介してスイッチャ500に供給される。
【0092】スイッチャ500の制御部507は、ディジタルインターフェース501を介してカメラ100−1からの制御信号を入力する。そして、信号切替え部505を制御して、カメラ100−1からの映像信号を主映像信号として選択し、ディジタルインターフェース501〜504に供給して各カメラに供給する。また、制御部507は、子画面合成部506を制御して、カメラ100−2〜100−Nからの映像信号を合成して子画面を生成させ、ディジタルインターフェース501〜504を介して各カメラに副映像信号として供給する。
【0093】その結果、例えば、カメラ100−1のモニタ107−1では、図9に示すような画面が表示されることになる。この例では、領域107aには記録中の主映像(いまの例では、カメラ100−1の映像)が表示される。また、領域107b〜107eには、子画面合成部506において合成された映像(いまの例では、カメラ100−2〜100−Nの映像)が表示される。更に、領域107fには、カメラの設定状態や記録部103の状態等が表示される。
【0094】また、カメラ100−1では、ディジタルインターフェース105−1から入力された主映像信号が固定的に選択されて記録部103−1に供給されており、いまの例では、主映像信号はカメラ100−1によって撮像された映像であるので、カメラ100−1によって撮像された主映像信号が記録部103−1に対して供給され、そこに記録されることになる。
【0095】なお、その他のカメラについては、カメラ100−1と同様の映像をそれぞれの記録部に記録してもよいし、あるいは、それぞれの内部のカメラ部の映像に固定して、バックアップとして記録してもよい。バックアップが不要な場合には、記録部を省略したカメラ構造とすることも可能である。
【0096】次に、カメラ選択スイッチ212が操作された後、リモート選択スイッチ217が操作されたとすると、操作対象としてカメラ100−2が選択される。従って、例えば、フォーカス制御ハンドル216やズームスイッチ201等が操作された場合には、対応する制御信号がディジタルインターフェース105−1を介してスイッチャ500に供給され、制御部507によってカメラ100−2に供給されるので、カメラ100−1のオペレータは操作部110−1を操作することにより、カメラ100−2を操作することができる。なお、雲台に関しても前述の場合と同様の処理が行われるので、パンとチルトに関してもカメラ100−1を操作することによりカメラ100−2を制御することが可能となる。
【0097】カメラ100−2の調整が終了した後、決定スイッチ215が操作されると、対応する制御信号がカメラ100−2からスイッチャ500に供給される。スイッチャ500では、制御部507がディジタルインターフェース501を介して制御信号を入力し、その指示に応じて信号切替え部505を制御して、カメラ100−2からの映像信号を主信号として選択させる。
【0098】また、子画面合成部506に対して、カメラ100−2以外のカメラからの映像信号を子画面として合成する指示を送る。その結果、カメラ100−1では、カメラ100−2からの映像信号が記録部103−1に供給されて記録される。また、モニタ107−1の領域107aに対してはカメラ100−2からの映像信号が、また、領域107b〜107dに対しては、カメラ100−1,100−3,100−4からの映像信号が合成されて生成された子画面が表示されることになる。
【0099】以上の実施の形態によれば、3台以上のカメラを接続して、所望のカメラによって撮像された映像信号を選択して記録するとともに、所定のカメラから他のカメラを遠隔操作で調節することが可能となるので、少人数のスタッフによって従来の場合と同様の映像表現を可能にすることができる。
【0100】また、以上の実施の形態では、スイッチャ500は、カメラ100−1のオペレータによって操作されるので、スイッチャ専用のオペレータを配置する必要がなくなる。
【0101】更に、数台のカメラと、専用オペレータの不要なスイッチャのみで、マルチカメラ収録のシステムを構築できるので、セッティングおよび運搬の省力化を図ることも可能となる。
【0102】更にまた、撮影後の編集作業が僅かで済み、素材の収録から納品までの時間を短縮することができる。その結果、制作に掛かる人と時間が節約され、映像効果を犠牲にすることなく、ビデオ制作費を削減することができる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、第1乃至第n(n≧2)の撮像装置が相互に接続され、これらの撮像装置によって得られた映像信号を適宜選択して記録することが可能な撮像システムにおいて、第1の撮像装置は、被写体を撮像する第1の撮像手段と、第2乃至第nの撮像装置から出力された映像信号を入力する映像入力手段と、第1の撮像手段から出力された映像信号と、映像入力手段から入力された映像信号との同期を取る同期手段と、同期手段によって同期が取られた複数の映像信号の何れかを記録対象映像として選択する記録対象映像選択手段と、記録対象映像選択手段によって選択された映像信号を記録する記録手段と、を有し、第2乃至第nの撮像装置は、被写体を撮像する撮像手段と、撮像手段によって得られた映像信号を出力する映像出力手段と、を有するようにしたので、従来のマルチカメラ収録と同等の映像表現を最小限の人数と最小限の機材によって実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作原理を説明する原理図である。
【図2】本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す信号切替え部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図4】図2に示すメモリに格納されているデータの一例を示す図である。
【図5】図2に示す操作部の詳細な構成例を示す図である。
【図6】図2に示すカメラを2台接続した場合の接続関係を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7に示すスイッチャの詳細な構成例を示すブロック図である。
【図9】図7に示すモニタに表示される画面の表示例である。
【符号の説明】
1……撮像装置,1a……撮像手段,1b……映像入力手段,1c……同期手段,1d……記録対象映像選択手段,1e……記録手段,1f……第1の制御手段,1g……操作部,1h……操作対象選択手段,1i……制御信号供給手段,2……撮像装置,2a……撮像手段,2b……映像出力手段,2c……制御信号入力手段,2d……制御手段,100……カメラ,101……カメラ部,102……信号切替え部,103……記録部,104……同期回路,105……ディジタルインターフェース,106……音声入力部,107……モニタ,108……レンズインターフェース,109……制御部,110……操作部,111……雲台インターフェース,112……コマンド通信部,113……マイク,114……レンズ,115……雲台,116……メモリ,117……バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1乃至第n(n≧2)の撮像装置が相互に接続され、これらの撮像装置によって得られた映像信号を適宜選択して記録することが可能な撮像システムにおいて、前記第1の撮像装置は、被写体を撮像する第1の撮像手段と、前記第2乃至第nの撮像装置から出力された映像信号を入力する映像入力手段と、前記第1の撮像手段から出力された映像信号と、前記映像入力手段から入力された映像信号との同期を取る同期手段と、前記同期手段によって同期が取られた複数の映像信号の何れかを記録対象映像として選択する記録対象映像選択手段と、前記記録対象映像選択手段によって選択された映像信号を記録する記録手段と、を有し、前記第2乃至第nの撮像装置は、被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段によって得られた映像信号を出力する映像出力手段と、を有することを特徴とする撮像システム。
【請求項2】 前記第1の撮像装置は、前記第1の撮像手段を制御する第1の制御手段と、所定の操作がなされる操作部と、前記第1乃至第nの撮像装置の何れかを操作対象として選択する操作対象選択手段と、前記操作部の操作に応じて出力される制御信号を、前記操作対象選択手段によって選択された撮像装置に対して供給する制御信号供給手段と、を更に有し、前記第2乃至第nの撮像装置は、前記第1の撮像装置から伝送されてきた制御信号を入力する制御信号入力手段と、前記制御信号入力手段から入力された制御信号に応じて、前記撮像手段を制御する制御手段と、を更に有する、ことを特徴とする請求項1記載の撮像システム。
【請求項3】 前記第1の制御手段および前記制御手段は、それぞれの撮像装置が具備する撮像手段の光学系を制御することを特徴とする請求項2記載の撮像システム。
【請求項4】 前記第1乃至第nの撮像装置はそれぞれ雲台を有し、前記第1の撮像装置が有する雲台は、パンおよびチルトのポジションを検知する第1のポジション検知手段を更に有し、前記操作対象選択手段によって前記第2乃至第nの撮像装置の何れかが操作対象として選択された場合には、前記制御信号供給手段は前記第1のポジション検知手段によって検知されたパンおよびチルトのポジションを制御信号として該当する撮像装置に供給し、制御信号の供給を受けた撮像装置の制御手段は、前記制御信号に応じて自己の雲台を制御する、ことを特徴とする請求項2記載の撮像システム。
【請求項5】 前記第1乃至第nの撮像装置が有する雲台は2本のパン棒を具備し、前記操作部は、これらのパン棒に具備されている、ことを特徴とする請求項4記載の撮像システム。
【請求項6】 前記第2乃至第nの撮像装置が有する雲台は、それぞれ、パンおよびチルトのポジションを検知するポジション検知手段を更に有し、前記第2乃至第nの撮像装置の光学系は、それぞれ、光学系の制御状態を検知する制御状態検知手段を更に有し、前記第2乃至第nの撮像装置は、前記操作対象選択手段によって前記第2乃至第nの撮像装置の何れかが操作対象として選択された場合であって、前記操作部に対して所定の操作がなされた場合には、操作対象となる撮像装置のポジション検知手段と、前記制御状態検知手段による検知信号を記憶する記憶手段を更に有する、ことを特徴とする請求項4記載の撮像システム。
【請求項7】 前記操作部に対して所定の操作がなされた場合には、前記記憶手段に記憶されている所定の検知信号を、該当する撮像装置に対して供給することを特徴とする請求項6記載の撮像システム。
【請求項8】 前記第1の撮像装置は、映像信号を表示する表示手段を更に有し、前記表示手段は、少なくとも前記記録対象映像選択手段によって選択された記録対象映像と、前記操作対象選択手段によって選択された撮像装置によって撮像された映像とを表示させることを特徴とする請求項2記載の撮像システム。
【請求項9】 前記第1の撮像装置は、記録対象映像以外の映像を子画面として合成する子画面合成手段を更に有し、前記表示手段は、前記記録対象映像と、前記子画面合成手段から出力される子画面とを表示する、ことを特徴とする請求項8記載の撮像システム。
【請求項10】 前記記録対象映像選択手段と、前記操作対象選択手段と、前記子画面合成手段とが、スイッチャとして独立した筐体に納められていることを特徴とする請求項9記載の撮像システム。

【図1】
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【図4】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2001−36813(P2001−36813A)
【公開日】平成13年2月9日(2001.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−201849
【出願日】平成11年7月15日(1999.7.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】