説明

撮像モジュール

【課題】製造工程を短縮することができる撮像モジュールを提供する。
【解決手段】撮像素子2と、撮像素子2に被写体光を集光するレンズ3と、レンズ3が支持され、撮像素子2側に開口したホルダ4と、撮像素子2が収納され、レンズ3側の開口部の外周にホルダ4がホルダ4の開口部を被せて接合されたケース5とを具備し、ホルダ4の開口部に側壁を貫通してケース5の開口部の外周の一部を露出させる貫通部6が形成されており、貫通部6の内面が接合材でケースの開口部の外周に接合されている撮像モジュール1である。焦点の調整とケース5のホルダ4への接合とを別々の工程で行なう必要がなく、製造工程の簡略化が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造工程が簡略化でき、明瞭な画像を得ることができる撮像モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
CCD等のイメージセンサを撮像素子として用いた小型の撮像モジュールは、被写体の明瞭な画像を得るために、被写体の光を光学レンズにより撮像素子に集光させるように焦点を調整して、撮像素子とレンズとの位置を固定して組み立てられる。
【0003】
このような一般的な撮像モジュールにおいては、例えば、撮像素子が搭載された撮像基板が、撮像基板を貫通する複数の支持ピンにより撮像基板側の外装であるホルダに取り付けられているという構造が採用されている(例えば、特許文献1を参照。)。この構造が採用された撮像モジュールの焦点調整は、撮像基板を支持ピンに沿って移動させ、撮像基板に搭載された撮像素子とレンズとの距離およびレンズが集光する方向と撮像素子との角度を調整することによって行なわれる。そして、被写体の明瞭な画像が得られるような撮像素子の位置を決め、しかる後に、撮像基板を支持ピンに固定することにより撮像基板のホルダへの取り付けが行なわれる。
【特許文献1】特開2007−28430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、そのような撮像モジュールの組立てにおいては、まず焦点調整のために、例えば、別途用意する治具等により撮像基板を保持しつつ撮像基板を移動させて、撮像基板の位置を決めた後、半田等の接続材を用いて撮像基板を支持ピンに固定し、しかる後に、レンズ側の外装であるケースをレンズ部材に接合しホルダにも接合する必要があるため、撮像モジュールの製造工程が長くなり、また組立ても複雑になるという問題点があった。
【0005】
また、撮像素子とレンズとの距離およびレンズが集光する方向と撮像素子との角度を調整して焦点を調整する際に、調整の手間がかかって所定の距離および角度に設定するまでに時間がかかるという問題点があった。
【0006】
また、撮像モジュールの設置用部材への取付け、および撮像モジュールが設置用部材に取り付けられて構成された撮像装置の例えば車両への取付けの際に、所定の設置基準位置からの位置のずれが生じることによって、被写体の明瞭な画像が得られないことがあるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記のような従来の技術における課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造工程の簡略化が可能で、容易に明瞭な画像を得ることができる撮像モジュールを提供することにある。また、撮像モジュールの設置用部材への取付け、および撮像モジュールが設置用部材に取り付けられて構成された撮像装置の車両への取付けの際の位置精度を向上させることが容易であり、それによって、被写体の明瞭な画像を得ることが可能な撮像装置および車両撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の撮像モジュールは、撮像素子と、該撮像素子に被写体光を集光するレンズと、該レンズが支持され、前記撮像素子側に開口したホルダと、前記撮像素子が収納され、前記レンズ側の開口部の外周に前記ホルダが該ホルダの開口部を被せて接合されたケースとを具備し、前記ホルダの開口部に側壁を貫通して前記ケースの開口部の外周の一部を露出させる貫通部が形成されており、該貫通部の内面が接合材で前記ケースの開口部の外周に接合されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の撮像モジュールは、上記構成において、前記貫通部は、前記レンズの焦点に対応した位置に形成され、内周の一部が焦点の位置を示す形状であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の撮像装置は、対象物に設置するための設置用部材に本発明の撮像モジュールが取り付けられてなる撮像装置であって、前記撮像モジュールが前記貫通部により示された焦点の位置を前記設置用部材に設定された合焦基準位置に合わせて取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
本発明の車載撮像装置は、本発明の撮像装置が、車両を前記対象物として前記合焦基準位置を前記車両に設定された設置基準位置に合わせて設置されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の撮像モジュールによれば、撮像素子と、撮像素子に被写体光を集光するレンズと、レンズが支持され、撮像素子側に開口したホルダと、撮像素子が収納され、レンズ側の開口部の外周にホルダがホルダの開口部を被せて接合されたケースとを具備し、ホルダの開口部に側壁を貫通してケースの開口部の外周の一部を露出させる貫通部が形成されており、貫通部の内面が接合材でケースの開口部の外周に接合されていることから、組立てに際して、ケースの開口部の外周にホルダの開口部を被せてからケースをホルダの開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせていき、撮像素子とレンズとの距離を調整して焦点が調整できたらケースのスライドを停止させ、ホルダの開口部の側壁を貫通して形成された貫通部に対してホルダの外側から接合材を付与して、貫通部の内面とケースの開口部の外周とを接合することによって、焦点調整とケースのホルダへの接合とを同じ工程で行なうことができるので、製造工程の簡略化が可能である。しかも、ケースをホルダの開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせるだけで焦点調整が可能なので、焦点を調整する時間が短縮され、製造効率を向上させることができる。
【0013】
また、本発明の撮像モジュールによれば、貫通部は、レンズの焦点に対応した位置に形成され、内周の一部が焦点の位置を示す形状であるときには、組立てに際して、貫通部を目印としてレンズの焦点の位置が容易に把握でき、その内周の一部によって示された焦点の位置に、焦点を合わせる対象である撮像素子の撮像面が位置するように、ケースとホルダとの位置合わせを容易に行なうことができるので、焦点調整を短時間で容易に行なうことができ、製造効率の向上が可能となる。また、組立て後においては、貫通部を目印として撮像モジュールにおけるレンズの焦点の位置が容易に把握でき、その内周の一部によって示された焦点の位置を利用して、撮像モジュールの取付けの基準位置である例えば合焦基準位置に撮像モジュールの焦点の位置を容易に合わせることができるので、撮像装置の組立てが容易になるとともに、被写体の明瞭な画像を安定して容易に得ることが可能となる。
【0014】
本発明の撮像装置によれば、対象物に設置するための設置用部材に本発明の撮像モジュールが取り付けられてなる撮像装置であって、撮像モジュールが貫通部により示された焦点の位置を設置用部材に設定された合焦基準位置に合わせて取り付けられていることから、撮像モジュールにおける焦点の位置と、設置用部材における合焦基準位置とを正確に把握できるので、両者を合わせるように撮像モジュールの設置用部材への取付けを行なうことによって取付けの精度向上が容易になるので、製造効率の向上が可能になり、また設置用部材に対する撮像モジュールの位置の精度を向上させることが容易であるので、被写体の明瞭な画像を得ることが可能となる。
【0015】
本発明の車載撮像装置によれば、本発明の撮像装置が、車両を対象物として合焦基準位置を車両に設定された設置基準位置に合わせて設置されていることから、撮像装置における合焦基準位置と、車両における設置基準位置との位置関係を容易に正確に把握できるので、両者を合わせるように撮像装置の車両への取付けを行なうことによって取付けの精度向上が容易になるので、製造効率の向上が可能になり、また車両に対する撮像装置の位置の精度を向上させることが容易であるので、被写体の明瞭な画像を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明の撮像モジュールについて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の撮像モジュールの実施の形態の一例を示す断面図である。なお、以下の説明においては、撮像モジュールの被写体側を前面側と呼び、その反対側を背面側と呼ぶ。
【0018】
図1に示す本例の撮像モジュール1は、撮像素子2と、撮像素子2に被写体光を集光するレンズ3と、レンズ3が支持され、撮像素子2側に開口したホルダ4と、撮像素子2が収納され、レンズ3側の開口部の外周にホルダ4がホルダ4の開口部を被せて接合されたケース5とを具備し、ホルダ4の開口部に側壁を貫通してケース5の開口部の外周の一部を露出させる貫通部6が形成されており、貫通部6の内面が接合材(図示せず)でケース5の開口部の外周に接合されている。
【0019】
このような構成により、組立てに際しては、ケース5の開口部の外周にホルダ4の開口部を被せてからケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせていき、撮像素子2とレンズ3との距離を調整して焦点が調整できたらケース5のスライドを停止させ、ホルダ4の開口部の側壁に形成した貫通部6に対して、ホルダ4の外側から接合材を付与し、貫通部6の内面とケース5の開口部の外周とを接合させることによって、焦点調整を行ないつつ組立てを行なうことができる。従って、従来はレンズに対する撮像素子の位置を調整しつつ焦点調整を行ない、撮像素子の位置を決め、しかる後に、ケースをホルダに接合することによって撮像素子のケースへの収納を行なっていたのに対し、本例の撮像モジュール1によれば、焦点調整とケース5のホルダ4への接合とを別々の工程で行なう必要がなく、製造工程の簡略化が可能である。しかも、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせるだけで焦点調整が可能なので、焦点を調整することが容易で時間が短縮され、製造効率を向上させることができる。
【0020】
撮像モジュール1は、基本的な構成として、撮像素子2と、レンズ3と、ホルダ4と、ケース5と、貫通部6とを具備するものである。なお、図1において、7は撮像基板を、8は支持ピンを示している。
【0021】
このような撮像モジュール1は、例えば車載用として用いられる撮像モジュール1であり、道路上の白線の撮像あるいは車両を運転する運転手の死角を撮像する機能を有し、自動車の走行の制御を行なうECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)により動作が制御される。なお、撮像モジュール1から出力された電気信号は、ECUによって画像信号に変換され、例えば運転席の前方に設置されたディスプレイに表示されることとなる。
【0022】
撮像素子2は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の半導体イメージセンサ素子である。
【0023】
レンズ3は、被写体からの光を撮像素子2に集光する機能を有し、例えば、光を広角度で集光するために前面側を凸形状とした第1レンズ31と、第1レンズ31を通過した光を光線として平行に近づけるための第2レンズ32と、第3レンズ33とのレンズ群により構成されている。レンズ3が上述の3枚のレンズからなる場合は、例えば、前面側から第1レンズ31、第2レンズ32、第3レンズ33の順で重なるように配置される。
【0024】
ホルダ4は、前面側に位置するレンズ3を支持するためのものである。本例では、ホルダ4は前面側に配置されている押え治具としてのリテーナ41と、背面側に配置されるレンズ保持具としてのバレル42とから構成されている。ホルダ4のバレル42に第2レンズ32および第3レンズ33が固定され、第1レンズ31はリテーナ41によりバレル42に押さえ付けるようにして固定されている。
【0025】
これらリテーナ41およびバレル42は、例えば次に述べる方法により作製される。
【0026】
バレル42は、バレル42の形状に合わせて設けられているキャビティを有する射出成形用の型を準備して、このキャビティ内にバレル42用の原材料を流し込んで固化させて成形することにより所定の形状に形成する射出成形法を用いて作製することができる。また同様に、リテーナ41は、リテーナ41の形状に合わせた形状に形成されているキャビティを有する射出成形用の型を準備して、このキャビティ内にリテーナ41用の原材料を流し込んで固化させて成形することにより所定の形状に形成して作製することができる。このようなリテーナ41およびバレル42は、例えばポリカーボネイト(PC)やポリフタルアミド(PPA)等の非導電性の樹脂により構成されて軽量化が図られている。なお通常は、リテーナ41およびバレル42の熱膨張・熱収縮を合わせるために、両者に同一の材料を用いることが好ましい。
【0027】
また、撮像モジュール1の背面側にはケース5が取り付けられている。ケース5は、前面側に向けて開口した収納用の凹部が設けられており、ケース5の外径は、ホルダ4の開口部の内径より少し小さくしておく。そして、ケース5の開口部の外周にホルダ4の開口部が被さるようにして、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入することによって、ケース5の凹部とホルダ4とで囲まれる内部空間内に撮像素子2を収納するものとなっている。
【0028】
撮像素子2のケース5への収納形態としては、一般的に、撮像素子2を撮像基板7の前面側の主面に搭載し、その撮像基板7をケース5に取り付けるものがある。以下に詳細を示す。
【0029】
まず、撮像素子2が搭載された撮像基板7を準備し、次に、ケース5と一体成形されているとともにケース5の凹部の底面から前面側へ延伸している複数の支持ピン8によって、撮像基板7を貫通させ、撮像基板7の貫通孔の内側と支持ピン8の長手方向に対する側面とを、例えば半田等により接合させる。なお、半田等による固定をより堅固にするために、予め撮像基板7の貫通孔の内側と支持ピン8の長手方向に対する側面とに、金属を主成分とした薄膜を形成してメッキを施しておくことが望ましい。
【0030】
ここで、撮像基板7は、例えばガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させて形成した、あるいはエポキシ樹脂にガラスフィラーを添加して形成したプリント配線基板により構成されている。撮像基板7の表面や内部には、搭載される撮像素子2と異なる他の部品等の端子との電気的接続あるいはこれらを固定する配線導体やアース用のグランド配線が形成されている。このような配線導体やグランド配線は、銅・金等の導電性金属をメッキ法により形成する方法、あるいは予め配線パターン形状に形成した金属箔を接着する方法、あるいは全面に金属箔を被着した基板からエッチングにより不要な部分をエッチング除去して形成する方法等を用いることにより、プリント配線基板の表面や内部に形成される。
【0031】
このような撮像基板7は、例えば市販の表裏全面に銅箔を被着した銅貼基板を準備し、この基板を所望の大きさに切断するとともに、表面に被着した銅箔を希塩酸等の酸性溶液で所望の配線パターンにエッチングすることにより製作される。なお、必要に応じてレーザやドリルを用いて貫通孔を形成し、この貫通孔に金属ペーストを充填することによって貫通導体を埋設して、基板表裏の配線パターン間を電気的に接続することも可能である。
【0032】
撮像基板7の背面側の主面には、撮像素子2からの電気信号を処理するIC(図示せず)や、撮像基板7の配線導体とECUとを電気的に接続するケーブル(図示せず)を接続するためのコネクタ(図示せず)等の部品が搭載されている。
【0033】
また、ケース5と一体成形された支持ピン8は、略棒状に成形されたものであり、例えば直径が0.4〜1.5mmの棒状に形成されたものである。また、支持ピン8は、撮像基板7を安定に固定するという観点から3本以上とすることが好ましく、例えば、本例の撮像モジュール1においては、図には示していないが、四角形状の撮像基板7を用いており、これに対して支持ピン8を4本用いるとともに、撮像基板7の4隅付近にそれぞれ支持ピン8を取り付けている。撮像基板7には、この支持ピン8を貫通させることが可能な貫通孔が対応した箇所に設けられており、本例では、撮像基板7の4隅にそれぞれ貫通孔が設けられている。
【0034】
また、撮像素子2のケース5への収納形態は、図2に示すようにしてもよい。図2は、本発明の撮像モジュールの実施の形態の他の例を示す断面図であり、図2において図1と同様の箇所には同じ符号を付してある。
【0035】
図2に示す例において、ケース5は、ケース5の凹部の底面に、前面側へ突き出した台のような部分を有しており、その台状の底面に撮像素子2を直接搭載している。このケース5の台状の底面には、配線導体やアース用のグランド配線が直接配置されている。この例のような構成とすると、撮像基板7の支持ピン8への取り付けの工程を省略することができ、製造効率を向上できるので好ましい。
【0036】
貫通部6は、ホルダ4の開口部に側壁を貫通して形成されており、この貫通部6により、ケース5の開口部の外周の一部が露出されるような位置にある。また、この貫通部6は、孔または切欠きのどちらでもよい。これにより、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせていき、焦点が調整できたらケース5のスライドを停止させて、貫通部6に対してホルダ4の外側から接合材を付与して、貫通部6の内面とケース5の開口部の外周とを接合することができる。従って、従来はレンズに対する撮像素子の位置を調整しつつ焦点調整を行ない、撮像素子の位置を決め、しかる後に、ケースをホルダに接合することによって撮像素子のケースへの収納を行なっていたのに対し、本例の撮像モジュール1によれば、焦点調整とケース5のホルダ4への接合とを別々の工程で行なう必要がなく、製造工程の簡略化が可能である。
【0037】
しかも、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせることによって焦点調整が可能なので、焦点を調整することが容易で時間が短縮され、製造効率を向上させることができる。
【0038】
なお、ホルダ4およびケース5のそれぞれの開口部の形状は、互いに円形状であってもよいし、互いに四角形状であってもよく、撮像モジュール1の仕様に応じて求められる形状にすればよい。開口部の形状が四角形状あるいは一部を直線状とした円形状等のように互いに対応する直線状の部分を有する形状である場合には、ホルダ4の開口部をケース5の開口部の外周に被せる際に、その対応する直線状の部分を回り止めとすることができるので、撮像モジュール1の光軸を中心にした回転方向においても容易に位置決めして開口部の接合を行なうことができる点で有利である。
【0039】
さらに、ケース5の開口部の外周における所定の位置、例えば撮像素子2の撮像面に対応する位置に目印を設けておき、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせることによって焦点を調整する際に、その目印がホルダ4の開口部の側壁を貫通して形成された貫通部6の位置に合うようにしておけば、焦点調整をさらに容易として時間をさらに短縮することができるので好ましい。
【0040】
なお、ケース5の開口部の外周における目印の位置は、例えば、焦点を調整した際に貫通部6から露出するように、ケース5の開口部の外周の一部分の位置に設定することが好ましく、これによって、目印を貫通部6に対する組立ての際の調整の目安として容易に把握できる。
【0041】
また、貫通部6は、レンズ3の焦点に対応した位置に形成され、内周の一部が焦点の位置を示す形状であることが好ましい。この場合には、貫通部6の位置によってレンズ3の焦点の位置が分かり、その貫通部6の内周の一部によって示された焦点の位置に撮像素子2の撮像面が位置するように、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入しスライドさせて容易に調整することができるので、焦点調整を容易に短時間で行なうことができ、製造効率の向上が可能になる。さらに、組立て後においては、撮像モジュール1における焦点の位置を貫通部6およびその内周の一部によって示された焦点の位置によって容易に把握することができ、その焦点の位置を目安として撮像モジュール1の設置用部材あるいは設置対象物への設置を精度よく行なうことができる。
【0042】
ホルダ4の開口部の側壁を貫通して形成された貫通部6の形状は、星形状,三角形状,四角形状,ひし形状等の幾何学的な形状が好ましい。そのような形状であれば、貫通部6の形状の内周の一部である辺の延長線上や、同じく貫通部6の形状の内周の一部である角によって、焦点の位置を明確に示すことができるので、撮像素子2を貫通部6の形状によって示された焦点の位置まで移動させるだけで、短時間で容易に焦点を調整することができ、製造効率の向上が容易になるからである。
【0043】
また、貫通部6は複数あることが好ましい。複数の貫通部6があることにより、貫通部6の形状の辺の延長線上や、貫通部6の形状の角によって示される焦点の位置がより明確となるからである。例えば、貫通部6が2つで、その形状が三角形状である場合に、2つの三角形の頂点を対向させてそれら頂点を結んだ線上に焦点の位置を設定すれば、1つの貫通部6によって焦点の位置を示すよりも正確に焦点の位置を把握するのが容易となり、またレンズ3の光軸の傾きも把握しやすくなって正確に焦点を調整することができるようになる。
【0044】
なお、焦点の調整の際に、撮像素子2の位置はケース5の外側からは直接には把握できないので、ケース5の開口部の外周に、ケース5内部の撮像素子2の位置を示す目印を付けておくことで、ケース5の外側からでも撮像素子2の位置を把握することができる。また、この目印は、印刷やキズや窪み等のマークであってもよく、ホルダ4の開口部とケース5の開口部との接合を接合材として半田を用いて行なうためにケース5の開口部の外周に施されたメッキ膜を利用したものであっても構わない。
【0045】
貫通部6の内面をケース5の開口部の外周に接合する接合材は、エポキシ系樹脂等の樹脂接着剤、あるいはSnやAg等を含む半田等が使用される。なお、撮像モジュール1が例えば、車両等のような衝撃や振動等の負荷がかかる厳しい環境下で用いられる場合は、貫通部6の内面とケース5の開口部の外周との接合を、またホルダ4の開口部とケース5の開口部との接合をより堅固にするため、半田が用いられる。
【0046】
また、半田を接合材として使用する場合は、貫通部6の内面とケース5の開口部の外周とを、またホルダ4の開口部とケース5の開口部とをより堅固に接合するために、貫通部6の内面と、ケース5の開口部の外周上であり貫通部6によってホルダ4の外側へ露出される一部分とに、また必要に応じてホルダ4の開口部の内周とケース5の外周との間で接合する部分に、それぞれ金属を主成分としたメッキ膜を施しておく。そして、施されたメッキ膜に対して接合材としての半田を付与し、それに半田ごてやレーザを当てて、半田を溶融させることによって、貫通部6の内面とケース5の開口部の外周とを接合し、ホルダ4の開口部の内周とケース5の開口部の外周とを接合する。
【0047】
そして、本発明の撮像モジュール1によれば、焦点が調整された状態で貫通部6を利用してホルダ4とケース5との接合が行なわれているので、焦点が調整された状態を安定して維持することができ、明瞭な画像を安定して得ることができる。
【0048】
次に、本発明の撮像装置の実施の形態の一例について、図3を参照しつつ説明する。
【0049】
図3は、本発明の撮像装置の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。図3では、本発明の撮像装置9について、撮像モジュール1において貫通部6により示された焦点の位置を設置用部材10に設定された合焦基準位置11に合わせるように、撮像モジュール1を設置用部材10に取り付ける様子を示している。
【0050】
図3に示すように、本例の撮像装置9は、対象物に設置するための設置用部材10に本発明の撮像モジュール1が取り付けられてなる撮像装置9であって、撮像モジュール1が貫通部6により示された焦点の位置を設置用部材10に設定された合焦基準位置11に合わせて取り付けられている。
【0051】
この構成により、撮像モジュール1における焦点の位置と、設置用部材10における合焦基準位置11とを正確に把握できるので、両者を合わせるように撮像モジュール1の設置用部材10への取付けを行なえば、取付けが精度よく容易に行なえるので、製造効率の向上が可能になり、また設置用部材10に対する撮像モジュール1の位置の精度を向上させることができるので、被写体の明瞭な画像を得ることが可能となる。
【0052】
なお、図3において、12〜14は設置用部材10を構成する部材または設置用部材10における部位を示すものであり、12は支持用基板を、13は撮像モジュール1を収納する収納用筐体を、14は撮像装置9を例えば車両等の設置対象物に取り付けて設置するための取付け孔を示している。
【0053】
このような設置用部材10には、例えばブラケットが使用される。このブラケットとは、装置の構成部品同士を結合するための部品のことであり、一般的にこれで保持する部品(ここでは撮像モジュール1)の保持構造(ここでは収納用筐体13)を有する支持部材(ここでは支持用基板12)に、対象物に設置するのにねじ等の締結部材で締結固定するための複数の締結構造(ここでは取付け孔14)を有しているものである。そして、図3に示す例の設置用部材10については、例えば、撮像モジュール1が収納用筐体13に収納されて取り付けられたブラケットを車両等に取り付ける際は、取付け孔14にねじを通して、設置対象物である車両等に設けられたねじ穴に締結固定する、というように使用される。
【0054】
設置用部材10に設定された合焦基準位置11は、この位置に撮像モジュール1における焦点を合わせることで撮像装置9において設定された画角や撮像範囲が得られる、撮像モジュール1を取り付ける基準となる位置である。設置用部材10においてこの合焦基準位置11を示す手段としては、設置用部材10に対する印刷や設置用部材10に設けられた窪み,孔,スリット,傷,あるいは突起等の凸部等である。本例の撮像装置9においては、特に簡易性の点で、センタポンチ等の先端の鋭利な工具によって、図3で示すように所定の位置に窪みを合焦基準位置11として設けている。
【0055】
ここで、撮像モジュール1を設置用部材10に取り付ける際、前述した焦点の位置を示す貫通部6を、設置用部材10のどの位置に合わせればよいか、基準となる位置が決まっていれば、取付けが容易になる。そこで、設置用部材10には合焦基準位置11を設定してあり、この合焦基準位置11に焦点の位置を示す貫通部6を合わせるように撮像モジュール1を設置用部材10に取り付ければ、撮像装置9において焦点が所定の位置(合焦基準位置11)に設定された状態に容易にすることができる。
【0056】
次に、本発明の車載撮像装置について説明する。
【0057】
本例の車載撮像装置は、前述した撮像装置9が、車両を対象物として合焦基準位置11を車両に設定された設置基準位置に合わせて設置されている。
【0058】
この構成により、撮像装置9における合焦基準位置11と、車両における設置基準位置とを正確に把握できるので、両者を合わせるように撮像装置9の車両への取付けを行なえば、取付けが容易に精度よく行なえて製造効率の向上が可能になり、また車両に対する撮像装置9の位置の精度を向上させることができるので、被写体の明瞭な画像を得ることが可能となる。
【0059】
ここで、撮像装置9を車両に取り付ける際、前述した焦点の位置を示す合焦基準位置11を、車両のどの位置に合わせればよいか、基準となる位置が決まっていれば、取付けが容易になる。そこで、車両には設置基準位置を設定してあり、この設置基準位置に撮像装置9の焦点の位置を示す合焦基準位置11を合わせるように撮像装置9を車両に取り付ければ、車載撮像装置において焦点が所定の位置(設置基準位置に合わせて設置された合焦基準位置11)に設定された状態に容易にすることができる。
【0060】
なお、予め設置用部材10を車両に取り付けておいて、撮像モジュール1を設置用部材10に取り付ける際に、設置用部材10の合焦基準位置11を車両に設定された設置基準位置に合わせて取り付けておくことによっても、車両に対する撮像モジュール1の焦点の位置、すなわち撮像素子2の撮像面の位置の精度が向上するので、被写体の明瞭な画像を得ることが可能となる。
【実施例】
【0061】
本発明の撮像モジュール1として、バレル42およびリテーナ41を形成し、バレル42およびリテーナ41からなるホルダ4と、ホルダ4によって支持されるレンズ3とを準備した。また、支持ピン8を有し、ポリフタルアミドから成るケース5を準備し、ガラス布基材エポキシ樹脂からなる撮像基板7を準備した。そして、この撮像基板7に撮像素子2としてCCDイメージセンサを搭載して、以下に示す組立方法により撮像モジュール1を組み立てた。なお、ホルダ4は、上面に2つの三角形状の貫通部6を設けており、この貫通部6の内面にはNiやCuを含む金属のメッキ膜を施した。また、ケース5の開口部の外周の上面の2箇所には、貫通部6の形状に合わせた三角形状のNiやCuを含む金属のメッキ膜を施した。
【0062】
それぞれの部材の主な寸法は、以下に示す通りとした。なお、以下の説明においては、図1における縦方向を縦といい、図1における横方向を横といい、図1における奥行方向を奥行という。
【0063】
支持ピン8は直径を0.8mmとし高さを14mmとした。ケース5は縦を25mmとし、横を12mmとし、奥行を25mmとし、側面および底面の厚さを2mmとした。撮像基板7は縦を18mmとし、横を0.8mmとし、奥行を18mmとした。また、ホルダ4は縦を31.5mmとし、横を19mmとし、奥行を31.5mmとし、開口部の側壁の厚みを3mmとして、ケース5を収納するためのホルダ4の内側空間は縦を25.5mmとし、横を8mmとし、奥行を25.5mmとした。
【0064】
また、ホルダ4の上面に設けた2つの三角形状の貫通部6の形状,寸法,位置は、以下に示す通りとした。なお、以下の説明においては、図1に示す撮像モジュール1の被写体側を前面側といい、その反対側を背面側といい、図1における手前側を手前側といい、その反対側を奥側という。
【0065】
2つの貫通部6のうち一方の貫通部6は、直角三角形状とし、第1の辺の長さを6mmとし、第1の辺と直角である第2の辺の長さを3mmとし、第3の辺の長さを約6.7mmとした。また、直角である角の位置は、背面側の端面から3mmの距離で奥側の側面から5mmの距離とし、第1の辺を背面側の端面と平行にし、第2の辺と第3の辺との頂点は前面側にあるものとした。
【0066】
他方の貫通部6の形状および寸法も同様に、直角三角形状とし、第1の辺の長さを6mmとし、第1の辺と直角である第2の辺の長さを3mmとし、第3の辺の長さを約6.7mmとした。また、直角である角の位置は、背面側の端面から3mmの距離で手前側の側面から5mmの距離とし、第1の辺を背面側の端面と平行にし、第2の辺と第3の辺との頂点は前面側にあるものとした。
【0067】
なお、以上で示した位置にある2つの三角形状の貫通部6の第1の辺の延長線に、焦点を含む断面が一致するようなレンズ3が使用されているものとした。
【0068】
また、ケース5の上面の2箇所に施された三角形状のメッキ膜の形状,寸法,位置を以下に示す。
【0069】
一方のメッキ膜は、前述した貫通部6の形状および寸法と同様に、直角三角形状とし、第1の辺の長さを6mmとし、第1の辺と直角である第2の辺の長さを3mmとし、第3の辺の長さを約6.7mmとした。また、直角である角の位置は、前面側の端面から4mmの距離で奥側の側面から2mmの距離とし、第1の辺を前面側の端面と平行にし、第2の辺と第3の辺との頂点は前面側にあるものとした。
【0070】
他方のメッキ膜も、一方のメッキ膜の形状および寸法と同様に、直角三角形状とし、第1の辺の長さを6mmとし、第1の辺と直角である第2の辺の長さを3mmとし、第3の辺の長さを約6.7mmとした。また、直角である角の位置は、前面側の端面から4mmの距離で手前側の側面から2mmの距離とし、第1の辺を前面側の端面と平行にし、第2の辺と第3の辺との頂点は前面側にあるものとした。
【0071】
なお、ケース5の上面の2箇所に施された三角形状のメッキ膜は、それぞれの第1の辺の延長線に撮像素子2を含む断面が一致するように、その位置が設けられているものとした。
【0072】
以上のように設定された本例の撮像モジュール1は、例えば以下に示す方法により組み立てられるものである。なお、撮像基板7における撮像素子2等の搭載,レンズ3のホルダ4による支持,支持ピン8とケース5の一体成形等は、それぞれ予め周知の方法を用いて完了させておくものとする。
【0073】
本例の撮像モジュール1の組立方法は、基本的には、支持ピン8を撮像基板7に貫通させて固定する第1組立工程と、撮像素子2をホルダ4に対して所定の間隙を維持して重ね合わせた状態にする第2組立工程と、ホルダ4とケース5とを互いに固定させる第3組立工程とを備えるものである。
【0074】
第1組立工程においては、支持ピン8を撮像基板7の貫通孔に背面側から挿入して、貫通孔の内側と支持ピン8の長手方向に対する側面とを、両部材におけるメッキ膜を施された部位で接触させ、半田等の接合材を溶融し、撮像基板7と支持ピン8とを固定する。
【0075】
第2組立工程においては、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間に挿入するようにスライドさせて、焦点調整ができたら、ケース5を停止させる。
【0076】
この際、ホルダ4の外側からホルダ4の開口部の上面に設けられた三角形状の貫通部6を観察しつつ、ケース5の開口部の外周の上面の2箇所に施された三角形状のメッキ膜が2つの三角形状の貫通部6と一致するように、ケース5をホルダ4の開口部の内側空間へ挿入するようにスライドさせ、メッキ膜と貫通部6とが一致したらそこでスライドを止めて、焦点が調整された状態にした。
【0077】
第3組立工程においては、ホルダ4の開口部の上面に設けられた2つの三角形状の貫通部6の内面に施されたメッキ膜とケース5の開口部の外周の上面の2箇所に施された三角形状のメッキ膜とに、接合材として半田を付与し、この半田にレーザを当てて半田を溶融させることによって、ホルダ4をケース5に接合した。
【0078】
以上のような本例の撮像モジュール1の組立方法によれば、撮像基板7,支持ピン8,ケース5からなる組立体を準備しておいて、この組立体をホルダ4に取り付けるという組立て方法であることから、予めこのような組立体を準備しておけば、レンズ3を変更したホルダ4を選択して取り付けることで撮像モジュール1を組み立てることが可能となるので、用途に応じた変更を容易に行なうことが可能である。
【0079】
結果として、本発明の撮像モジュールであるこのような撮像モジュール1は、組立てが容易で、組立てに用いる治具および設備に特別複雑な構造を必要としないので、製造工程が短縮され、また、焦点を調整する時間が短縮されることより、製造効率の向上が可能となることが分かった。
【0080】
また、組立て後においては、2つの三角形状の間で2つの三角形状の貫通部6の第1の辺を含む断面に撮像モジュール1における焦点が存在していることが把握できていることから、撮像モジュール1の取付けの基準位置である例えば設置用部材10の合焦基準位置11に撮像モジュール1の焦点の位置を容易に合わせることができるので、撮像装置9の組立てが容易になるとともに、組み立てた撮像装置9によって被写体の明瞭な画像を安定して容易に得ることが可能となることが分かった。
【0081】
なお、本発明は上述した実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更,改良等が可能である。
【0082】
例えば、上述したカメラモジュール1の例では、ホルダ4においてレンズ3が3枚で構成された場合を例にして説明したが、レンズ3が1枚からなる場合であっても、レンズ3が2枚からなる場合であってもよく、さらに、レンズ3が4枚以上の場合に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の撮像モジュールの実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の撮像モジュールの実施の形態の他の例を示す断面図である。
【図3】本発明の撮像装置の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0084】
1:撮像モジュール
2:撮像素子
3:レンズ
31:第1レンズ
32:第2レンズ
33:第3レンズ
4:ホルダ
41:リテーナ
42:バレル
5:ケース
6:貫通部
7:撮像基板
8:支持ピン
9:撮像装置
10:設置用部材
11:合焦基準位置
12:支持用基板
13:収納用筐体
14:取付け孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子と、
該撮像素子に被写体光を集光するレンズと、
該レンズが支持され、前記撮像素子側に開口したホルダと、
前記撮像素子が収納され、前記レンズ側の開口部の外周に前記ホルダが該ホルダの開口部を被せて接合されたケースとを具備し、
前記ホルダの開口部に側壁を貫通して前記ケースの開口部の外周の一部を露出させる貫通部が形成されており、該貫通部の内面が接合材で前記ケースの開口部の外周に接合されていることを特徴とする撮像モジュール。
【請求項2】
前記貫通部は、前記レンズの焦点に対応した位置に形成され、内周の一部が焦点の位置を示す形状であることを特徴とする請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項3】
対象物に設置するための設置用部材に請求項2に記載の撮像モジュールが取り付けられてなる撮像装置であって、前記撮像モジュールが前記貫通部により示された焦点の位置を前記設置用部材に設定された合焦基準位置に合わせて取り付けられていることを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の撮像装置が、車両を前記対象物として前記合焦基準位置を前記車両に設定された設置基準位置に合わせて設置されていることを特徴とする車載撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−81136(P2010−81136A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−245222(P2008−245222)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】