説明

撮像方法、撮像装置及びコンピュータプログラム

撮像装置が開示される。上記撮像装置は、画像プレーン上に画像を形成するための光学系と、上記画像プレーンに配置され、かつ、初期画像を形成するために上記画像を画像信号に変換するように構成された画像センサと、上記画像信号を受信し、上記初期画像内に1以上のオブジェクトを発見し、かつ、個々の発見済みのオブジェクトに対応する1以上のズーム領域を決定するように構成された画像解析装置と、上記1以上の決定済みズーム領域のうちの1以上の領域を含むように結果画像を画定するように構成された画像カット生成装置と、上記画定済みの結果画像を格納するように構成された格納用メモリと、を備える。また、上記撮像装置のための方法及びコンピュータプログラムも開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像方法、撮像装置、撮像のためのコンピュータプログラムに関する。特に、本発明は画像の適切なズーム領域の決定に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル写真が、従来の「化学薬品による」写真と比べて複数の新しい機能を写真家に提供している。デジタル写真が提供した機能のうちの1つの機能として、画像を撮像した後、結果をすぐにチェックできる能力が挙げられる。別の機能として、写真家の要求を満たさない撮像済み画像を削除する機能があり、この機能によって、画像が格納されるメモリ内に更なる画像用の余地が与えられることになる。上記機能は、メモリ内に相当量の画像を格納する機能と共に、撮像ステップを変更し、それによって、多数の画像が撮像されると共に、これらの画像の中から、写真家の要求を満たす画像の保持と、その他の画像の破棄とが可能となる。
【0003】
自動合焦、自動露出、画像安定化装置等のような複数の補助手段が最近のカメラから写真家に提供されている。また、これらの機能の多くは、消費者セグメント内に設けられたカメラ用として現在利用可能であり、さらにシンプルな撮像を可能にすると共に、特にアマチュア写真家にとって改善された結果を与えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在でも依然として、撮像は、視野角、構図、遠近法、場面のライティング等を選択する際の従来の写真家のスキルに依拠している。従って、撮像をさらに容易にし、かつ、さらに改善された撮像を可能にすることが所望の目的である。
【0005】
本発明は、撮像中に画像の構図の補助を行うことが可能であるという理解に基づくものである。本発明は、デジタルカメラにおいて行われるような、「電子写真」に対するパターン認識が実行可能であるという理解にさらに基づくものである。本発明者は、この認識されたパターンに基づいて、画像センサ上に投影された光学画像のサブ領域又はズーム領域を形成する1以上の画像の構図を決定することが可能であることを発見した。単なるズーミングに加えて、撮像方向と、構図ルールの適用とのための補助手段のような提案されたアプローチによって更なる機能を可能にすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面によれば、撮像ステップのための方法が提供され、該撮像ステップは、初期画像を形成するために光学画像を画像信号に変換するステップと、画像信号を解析するステップであって、上記初期画像の1以上のオブジェクトを発見するステップ、及び、個々の発見済みのオブジェクトに対応する1以上のズーム領域を決定するステップを有する解析ステップと、上記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域を含むように結果画像を画定するステップと、上記画定済みの結果画像の画像データを格納するステップと、を有する。
【0007】
上記撮像ステップは、上記決定済みの1以上のズーム領域の画像データをユーザインタフェースを介して提示するステップと、1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域の選択をユーザインタフェースを介して受信するステップとをさらに有してもよく、上記結果画像の画定ステップは上記選択結果に基づいて実行される。上記提示ステップは、上記決定済みの1以上のズーム領域の画像データ間でのブラウズを可能にするステップを有してもよい。上記とは別に、上記提示ステップは、上記決定済みの1以上のズーム領域上の表示と共に上記画像信号の初期画像を提示するステップを有してもよい。
【0008】
上記撮像ステップは、光学画像を形成する光学系の合焦メカニズムの合焦パラメータに基づいて、上記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域を選択するステップをさらに有してもよい。その場合、上記結果画像画定ステップは上記選択結果に基づいて実行される。
【0009】
上記画定ステップは上記決定済みの1以上のズーム領域のうちの各ズーム領域の結果画像を画定するステップを有してもよい。
【0010】
上記格納ステップは上記結果画像を符号化するステップをさらに有してもよい。
【0011】
上記結果画像の画定ステップは、光学ズーミングステップ、デジタルズーミングステップ、クロッピングステップ、及び、撮像方向の調整命令をユーザに与えるステップのうちのいずれかのステップを有してもよい。
【0012】
上記ズーム領域の決定ステップは、上記初期画像内において発見された上記1以上のオブジェクトに対して構図ルールを適用するステップを有してもよい。
【0013】
第2の側面によれば、画像プレーン上に画像を形成するための光学系と、上記画像プレーンに配置され、かつ、上記画像を画像信号に変換するように構成された画像センサと、初期画像を形成する上記画像信号を受信し、上記初期画像内に1以上のオブジェクトを発見し、かつ、個々の発見済みのオブジェクトに対応する1以上のズーム領域を決定するように構成された画像解析装置と、上記1以上の決定済みズーム領域のうちの1以上のズーム領域を含むように結果画像を画定するように構成された画像カット生成装置と、上記画定済みの結果画像の画像データを格納するように構成された格納用メモリと、を備えた撮像装置が提供される。
【0014】
上記撮像装置は、上記決定済みの1以上のズーム領域の画像データを提示し、かつ、上記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域の選択結果を受信するように構成され、それによって、上記画像カット生成装置が上記選択結果に基づいて上記結果画像の画定を可能にするようになっているユーザインタフェースをさらに備えてもよい。
【0015】
上記光学系は、合焦設定の計算が行われた、上記初期画像内の1以上のオブジェクトを決定し、かつ、上記合焦設定に従って上記光学系の焦点を調整するように構成された合焦メカニズムを備えてもよく、その場合、上記撮像装置は、上記合焦設定が計算された上記オブジェクトに基づいて、上記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域の選択を行うように構成された選択メカニズムをさらに備え、それによって上記格納用メモリは上記選択結果に基づいて上記結果画像の格納が可能になる。
【0016】
上記光学系は合焦メカニズムを備えてもよく、かつ、上記画像解析装置は、上記合焦メカニズムを制御するための合焦パラメータを上記合焦メカニズムに提供するようにさらに構成され、さらに、上記合焦パラメータは上記画像解析装置により発見されたオブジェクトに基づくものとなる。
【0017】
上記光学系は光学ズームメカニズムを備えてもよく、かつ、上記画像解析装置は、上記光学ズームメカニズムを制御するための光学ズームパラメータを上記光学ズームメカニズムに提供するようにさらに構成されてもよく、その場合、上記光学ズームパラメータは上記画像解析装置により発見されたオブジェクトに基づくものとなる。
【0018】
上記画像カット生成装置は、光学ズーム、デジタルズーム、画像クロップメカニズム、及び、撮像方向の調整命令をユーザに与えるように構成されたユーザインタフェースのうちのいずれかを制御するように構成されてもよい。
【0019】
第3の側面によれば、命令を含むコンピュータプログラムを有するコンピュータ可読媒体が提供され、上記命令は、上記プロセッサにおいて実行されるとき、上記第1の側面に従って撮像処理を上記プロセッサに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】一実施形態に係る撮像装置を概略的に示すブロック図である。
【図2a】本発明が適用される状況を示す。
【図2b】本発明が適用される状況を示す。
【図2c】本発明が適用される状況を示す。
【図3】一実施形態に係る方法を示すフローチャートである。
【図4】一実施形態に係るコンピュータプログラムを含むコンピュータ可読媒体を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、カメラやカメラ機能を備えた別の機器のような撮像用機器100を概略的に示すブロック図である。機器100は画像センサ104上に場面101の画像を投影するための光学系102を備える。この画像センサは上記投影された画像を画像信号に変換するように構成される。画像センサ104は典型的には、電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)アクティブピクセルセンサであってもよい。また、機器100は、上記画像信号をデジタル化する手段(該手段は画像センサ104内に備えることができる)を画像解析装置106内、又は、独立した回路内に備えることが望ましい。上記画像信号は画像解析装置106へ提供される。画像解析装置106は、例えば画像化済み場面101内に存在するオブジェクトの中から上記画像の1以上のオブジェクトを発見するように構成される。この発見は、オブジェクト認識(例えば顔、目、シンボル等のパターン認識等)のための画像処理により実行されることが望ましい。上記画像解析装置は、発見済みのオブジェクトに関連付けられた1以上の適切なズーム領域を決定するようにさらに構成される。例えば、顔が発見された場合、この顔及び顔の最も近い周囲を含むズーム領域の決定が可能となる。さらに、上記顔が発見されると、パターン認識メカニズムはこの顔につながる体を発見するために上記画像の解析を行うことが可能となる。顔が発見された場合、更なるズーム領域が人の顔及び体を含むことが可能となる。複数の人物が上記画像内に発見された場合、1グループの人物を含む更なるズーム領域の決定が可能となる。同様に、例えば署名等の1以上のシンボルが発見された場合、このシンボルをズーム領域として決定することができると共に、1人の人物と上記署名とが発見された場合、上記署名と上記人物とを含む更なるズーム領域を更なるズーム領域として決定することが可能となる。例えば顔の境界が決定し難いが、上記パターン認識メカニズムにより人間の目を発見できれば、上記人間の目の位置及びそれらの目の相互の距離から上記単複のズーム領域の予測を行うことが可能となる。上記パターン認識メカニズムは、例えば増加する速度と減少する所要の処理パワーの少なくともいずれかに対する相関付けを行うために、パターンブロックを含むルックアップテーブルから利益を享受することが可能となる。合焦メカニズム103と光学ズームメカニズムの少なくともいずれかのメカニズムと情報を交換することによって、上記画像解析への更なる入力の提供が可能となる。1以上のズーム領域が決定されると、オプションとしてズーム領域を選択した後、上記ズーム領域の画像信号から得られる画像データは画像カット生成装置107へ提供される。画像カット生成装置107は1以上の結果画像を画定するように構成される。上記画定ステップは、例えば、光学とデジタルの少なくともいずれかのズームレベルを制御することができる。上記ズーミング調整は、以下に提示されるアプリケーション例から理解されるように、ズームイン及びズームアウトの両方になり得る。また、画像カット生成装置107は、例えば、左方及び上方の調整を行うことを示す矢印等の撮像方向をユーザインタフェース110を介して調整するための上記画像のクロッピング又はユーザへの命令の実行までも制御することが可能である。本明細書では、画像解析装置106は、三分割法、黄金分割、対角線のオブジェクト分布等のような芸術的写真において一般に使用されるいくつかの構図ルールを適用することができる。上記発見され、かつ、場合によっては選択されるオブジェクトに基づいて、適切な構図ルールが決定され、かつ、場合によってはユーザインタフェース110を介して選択を行うための提案がユーザに対して行われ得ると共に、上記構図から、上記画像カット生成装置は、調整用光学ズーム、合焦プレーン、撮像方向、クロッピングのうちの少なくともいずれかを意味することができる上記結果画像の画定を行う。別例として、画像カット生成装置107は、所望のズーム領域を切り出すために単にクロッピングのみを行うという点が挙げられる。次いで、上記結果画像は格納用メモリ108に格納される。上記「格納用メモリ」という用語は、画像データが格納される任意のメモリとして機能上構文解析されるべきである。この画像データの格納によって、ユーザは、例えば閲覧、送信、印字等の際に上記画像内容を利用するために、後の時点において画像データをピックアウトできるようになる。機能上、「格納用メモリ」の場合とは対照的に、オブジェクトを探索し、ズーム領域を決定する等の処理もまたメモリを必要とするものであるが、この文脈では、上記処理のための一時的格納は、機能上、上記格納用メモリとは区別される処理用メモリと考えられる。物理的に、同じ又は異なるメモリ回路を格納用メモリ及び処理用メモリ用として使用することが可能である。実行可能な解決方法として、格納用メモリを不揮発性メモリにする一方で、上記処理用メモリをランダムアクセスメモリにする方法がある。例えば、ランレングス符号化、差分パルス符号変調、予測符号化又はエントロピ符号化等のような損失のない圧縮アルゴリズム、あるいは、変換符号化、フラクタル圧縮、又は色度サブサンプリング(chroma subsampling)のような損失の多い圧縮アルゴリズム等の画像圧縮アルゴリズムを用いて格納する前に、上記画像データの符号化を実行することが可能である。上記とは別に、上記画像データを圧縮せずに、生データとして格納してもよい。
【0022】
画像解析装置106は、上記オプションのユーザインタフェース110へ発見済みズーム領域を提供することができ、該ユーザインタフェース110は、ユーザが格納すべきズーム領域を選択できるようにする上記発見済みズーム領域をユーザに提示する。従って、ユーザインタフェース110は、ユーザが上記ズーム領域を示すことができるように構成され、かつ、上記ユーザインタフェースは選択時の指示を受信することが可能となる。その場合、上記ズーム領域の画像データは結果画像として画定され、かつ、格納される。上記発見済みズーム領域の提示を行うことが可能であり、それによってユーザは、上記ズーム領域の画像間でのブラウズが可能となるか、あるいは、画像信号全体を示す画像内の表示として上記ズーム領域の提示が可能となる。
【0023】
格納用の上記ズーム領域の選択は、上記とは別に、光学系102のオプションの合焦メカニズム103の合焦パラメータに基づいて行うことが可能である。上記合焦パラメータは、顔のパターン等のパターン認識に基づくものであってもよい。このパターン認識では、焦点は上記画像内の発見された顔のパターンに設定される。合焦時の選択された合焦ポイントにおいて、これに関する情報は合焦メカニズム103から上記画像解析装置へ提供され、次いで、これらの合焦ポイントに関連付けられた発見済みのオブジェクトが選択される。
【0024】
さらにオプションとして、画像解析装置106は光学系102のオプションの光学ズームメカニズム105に対する制御を提供することができる。例えば発見済みズーム領域が上記画像の中心にある小さい方の領域であれば、上記制御は光学ズーミングを調整するステップを含むことが可能であり、上記光学ズームはズームインして、さらに利用可能な画像センサピクセルを上記発見済みズーム領域に与えることになる。上記画像解析ステップが上記撮像の実際の時点よりも以前に存在しているプレビュー画像に対して行われて、例えばファインダ内に提示されるような場合、上記機能は可能となる。また、ユーザが最もよいと思う画像をユーザが選択できるようにするためのシーケンスの形で複数の画像を撮像する撮像設定に関しても、この機能は可能である。その場合、上記シーケンスの異なる画像を異なる光学ズーム設定で撮影することも可能であり、これらの光学ズーム設定は上記画像解析装置により制御される。上記とは別に、上記制御は上記結果画像を画定する際に画像カット生成装置107により提供される。
【0025】
本発明の上記実行可能な効果を理解するために、本発明が適用される状況が図2a〜図2cに示されている。図2aは、画像200が上記画像センサ上に投影され、画像信号に変換される状況を示す。画像解析装置は2つのズーム領域202を発見する。ズーム領域202の中から、これらズーム領域のうちの3つの領域が選択され、選択済みズーム領域204の画像データが格納用メモリ206に格納される。理解を容易にするために、初期画像208が特定済みの2、3のオブジェクト210を含むようになっている同様の図が用いられる状況が図2bに示されている。オブジェクト211のうちの1つのオブジェクトが初期画像208の境界に存在することが発見され、より広いビュー212が提供されるようにズームアウトを行うための制御信号が上記光学ズームに提供される。この制御信号からズーム領域214が選択されると共に、結果画像として画定され、次いで、この結果画像は格納用メモリ206に格納される。図2cは、2つのオブジェクト216が発見される状況を示し、かつ、上記オブジェクトの双方を含むズーム領域218が選択される。ズーム領域218の中心が画像カット222の第3のスポット220となるように構図ルール(本願では第3の三分割法)が適用され、次いで、上記画像カット生成装置は結果画像を画像カット222として画定する。次いで、上記結果画像は格納用メモリ206に格納される。
【0026】
図3は或る方法を示すフローチャートである。画像信号供給ステップ300において、画像センサへ投影された光学画像が画像信号に変換される。オブジェクト判定ステップ302において、当該画像の1以上のオブジェクトを発見するために上記画像信号の解析が行われる。ズーム領域判定ステップ304において、画像信号が解析され、個々の発見済みのオブジェクトに対応する1以上のズーム領域が決定される。オプションのズーム領域選択ステップ305において、上記決定済みズーム領域のうちの1以上の領域が更なる処理のために選択される。上記に明示したように、ユーザインタラクションによるか、あるいは、合焦パラメータに基づいて上記選択を行うことができる。上記ズーム領域から得られる画像データ、あるいは、オプションで選択されたズーム領域は、結果画像画定ステップ306において結果画像を画定するために使用される。上記結果画像の画定ステップは、デジタルと光学の少なくともいずれかのズーミング、画像の構図ルールの適用、クロッピング、撮像方向を調整するためのユーザへの命令のうちの少なくともいずれかを含むことができる。次いで、上記結果画像は画像格納ステップ308において格納用メモリに格納される。
【0027】
本発明に係る方法は、コンピュータとプロセッサの少なくともいずれかのような処理手段の補助を設けた実装構成に適している。従って、上記処理手段、プロセッサ、又は図3を参照して説明した実施形態のいずれかに係る本方法のうちの任意の方法ステップをコンピュータに実行させるように構成された命令を含むコンピュータプログラムが上記機器において提供される。上記コンピュータプログラムは、図4に示されているようなコンピュータ可読媒体400上に格納されたプログラムコードを含むことが望ましく、このコンピュータプログラムは、処理手段、プロセッサ、又はコンピュータ402によりロードされ、かつ、実行されて、好適には図3を参照して説明した実施形態のうちのいずれかの実施形態として、本発明の実施形態に従って、本方法を上記コンピュータプログラムにそれぞれ実行させることが可能である。図1に示されているように上記機器内に存在し得るコンピュータ402、並びに、コンピュータプログラムプロダクト400は上記プログラムコードを順次実行するように構成することができる。ここで、本方法のうちのいずれかの方法アクションが段階的に実行されるか、あるいは、入力データを必要とし、かつ、該必要な入力データが利用可能なときにアクションが行われるリアルタイムベースで上記アクションが実行される。上記処理手段、プロセッサ又はコンピュータ402は一般に組込みシステムと呼ばれるものであることが望ましい。従って、図4に描かれたコンピュータ可読媒体400及びコンピュータ402は、本発明の原理を理解するための例示の目的のために専ら提示されたものと解釈すべきであって、上記エレメントの直接の例示と解釈すべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像ステップのための方法であって、前記撮像ステップは、
初期画像を形成するために光学画像を画像信号に変換するステップと、
前記画像信号を解析するステップであって、
前記初期画像の1以上のオブジェクトを発見するステップと、
個々の発見済みのオブジェクトに対応する1以上のズーム領域を決定するステップと、を有する解析ステップと、
前記1以上の決定済みズーム領域のうちの1以上のズーム領域を含むように結果画像を画定するステップと、
前記画定済みの結果画像の画像データを格納するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記撮像ステップは、
前記決定済みの1以上のズーム領域の画像データをユーザインタフェースを介して提示するステップと、
1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域の選択を前記ユーザインタフェースを介して受信するステップと、をさらに有し、
前記結果画像の画定ステップは、前記選択結果に基づいて実行される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記提示ステップは、前記決定済みの1以上のズーム領域の画像データ間でのブラウズを可能にするステップを有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記提示ステップは、前記決定済みの1以上のズーム領域上の表示によって前記画像信号の初期画像を提示するステップを有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記撮像ステップは、前記光学画像を形成する光学系の合焦メカニズムの合焦パラメータに基づいて、前記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域を選択するステップをさらに有し、その場合、前記選択結果に基づいて前記結果画像の画定ステップが実行されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記画定ステップは、前記決定済みの1以上のズーム領域のうちの各ズーム領域の結果画像を画定するステップを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記格納ステップは、前記結果画像の画像データを符号化するステップをさらに有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記結果画像の画定ステップは、
光学ズーミングステップ、デジタルズーミングステップ、クロッピングステップ、及び、撮像方向の調整命令をユーザに与えるステップのうちのいずれかのステップを有する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ズーム領域の決定ステップは、前記初期画像内において発見された前記1以上のオブジェクトに対して構図ルールを適用するステップを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
画像プレーン上に画像を形成するための光学系と、
前記画像プレーンに配置され、かつ、前記画像を画像信号に変換するように構成された画像センサと、
初期画像を形成する前記画像信号を受信し、前記初期画像において1以上のオブジェクトを発見し、かつ、個々の発見済みのオブジェクトに対応する1以上のズーム領域を決定するように構成された画像解析装置と、
前記1以上の決定済みズーム領域のうちの1以上のズーム領域を含むように結果画像を画定するように構成された画像カット生成装置と、
前記画定済みの結果画像の画像データを格納するように構成された格納用メモリと、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
前記決定済みの1以上のズーム領域の画像データを提示し、かつ、前記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域の選択結果を受信するように構成され、それによって、前記画像カット生成装置は、前記選択結果に基づいて前記結果画像の画定を可能にするようになっているユーザインタフェースをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の機器。
【請求項12】
前記光学系は、合焦設定の計算が行われた前記初期画像内の1以上のオブジェクトを決定し、かつ、前記合焦設定に従って前記光学系の焦点を調整するように構成された合焦メカニズムを備え、その場合、前記撮像装置は、前記合焦設定の計算が行われた前記オブジェクトに基づいて、前記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域の選択を行うように構成された選択メカニズムをさらに備え、それによって、前記格納用メモリが前記選択結果に基づいて前記結果画像の格納を可能にすることを特徴とする請求項10に記載の機器。
【請求項13】
前記光学系は合焦メカニズムを備え、かつ、前記画像解析装置は前記合焦メカニズムを制御するための合焦パラメータを前記合焦メカニズムに提供するようにさらに構成され、その場合、前記合焦パラメータは、前記画像解析装置により発見されたオブジェクトに基づくものであることを特徴とする請求項10に記載の機器。
【請求項14】
前記光学系は光学ズームメカニズムを備え、かつ、前記画像解析装置は、前記光学ズームメカニズムを制御するための光学ズームパラメータを前記光学ズームメカニズムへ提供するようにさらに構成され、その場合、前記光学ズームパラメータは、前記画像解析装置により発見されたオブジェクトに基づくものであることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の機器。
【請求項15】
前記画像カット生成装置は、光学ズーム、デジタルズーム、画像クロップメカニズム、及び、撮像方向の調整命令をユーザに与えるように構成されたユーザインタフェースのうちのいずれかを制御するように構成されることを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の機器。
【請求項16】
前記画像解析装置は、前記初期画像内に発見された前記1以上のオブジェクトに対して構図ルールを適用するようにさらに構成されることを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の機器。
【請求項17】
プロセッサ上で実行されたとき、撮像ステップを前記プロセッサに実行させる命令を含むコンピュータプログラムを含むコンピュータ可読媒体であって、前記撮像ステップは、
初期画像を形成するために光学画像から変換された画像信号を解析するステップであって、
前記初期画像の1以上のオブジェクトを発見するステップと、
個々の発見済みのオブジェクトに対応する1以上のズーム領域を決定するステップと、を有する前記解析ステップと、
前記1以上の決定済みズーム領域のうちの1以上のズーム領域を含むように結果画像を画定するステップと、
前記画定済みの結果画像の画像データを格納するステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記撮像ステップは、
前記決定済みの1以上のズーム領域の画像データをユーザインタフェースを介して提示するステップと、
前記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域の選択を前記ユーザインタフェースを介して受信するステップと、をさらに有し、
前記結果画像の画定ステップは前記選択結果に基づいて実行される
ことを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記提示ステップは前記決定済みの1以上のズーム領域の画像データ間でのブラウズを可能にするステップを有することを特徴とする請求項18に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記提示ステップは、前記決定済みの1以上のズーム領域上の表示によって前記画像信号の前記初期画像を提示するステップを有することを特徴とする請求項18に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記撮像ステップは、前記光学画像を形成する光学系の合焦メカニズムの合焦パラメータに基づいて、前記1以上のズーム領域のうちの1以上のズーム領域を選択するステップをさらに有し、前記結果画像データの画定ステップは、前記選択結果に基づいて実行されることを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記画定ステップは、前記決定済みの1以上のズーム領域のうちの各ズーム領域の結果画像を画定するステップを有することを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記格納ステップは、前記結果画像を符号化するステップをさらに有することを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記結果画像の画定ステップは、光学ズーミングステップ、デジタルズーミングステップ、クロッピングステップ、及び、撮像方向の調整命令をユーザに与えるステップのうちのいずれかのステップを有することを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
前記ズーム領域の決定ステップは、前記初期画像において発見された前記1以上のオブジェクトに対して構図ルールを適用するステップを有することを特徴とする請求項17に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項26】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法のアクションをプロセッサ上で実行するとき、該アクションを前記プロセッサに実行させる命令を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−518925(P2012−518925A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550431(P2011−550431)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際出願番号】PCT/EP2009/060804
【国際公開番号】WO2010/094351
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(502087507)ソニーモバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】