説明

撮像方法及びその装置

【課題】 ブラケット撮影時に、記録媒体への記録順序とは無関係に、クイックレビュー表示する画像を選択可能にする。
【解決手段】 光電変換により画像データを生成する撮像手段と、前記撮像手段により生成された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、前記一時保存手段により保存された画像データに対して画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを表示する表示手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを記録媒体に記録する記録手段とを有する撮像装置により撮像する撮像方法であって、前記画像処理手段と前記記録手段とを制御し、前記一時保存手段により保存された同一の画像データに対して複数回の異なる画像処理を行い、複数の画像処理された画像データを記録媒体に記録するように制御する制御手段と、前記制御手段により画像処理された複数の画像データの中から前記表示手段により表示する画像データを選択する選択手段を備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光画像を光電変換素子により電気画像信号に変換し、該電気画像信号を記録媒体に記録する電子スチルカメラ等の撮像方法、撮像装置、撮像装置の制御方法、撮像装置の制御プログラムを提供する媒体などに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子スチルカメラにおいては、コンパクトフラッシュ(登録商標)やスマートメディア等の記録媒体に記録済みの画像データを読み出して液晶などの表示器に表示する再生機能に加えて、撮影直後の記録媒体への記録が完了していない画像データを自動的に表示するクイックレビュー表示機能を有するものが多い。このクイックレビュー表示機能は、撮影が終了した時点で最も新しい(最後に画像処理が完了した)画像データを1コマだけ液晶などの表示器に表示する。
【0003】
また、これまでの銀塩カメラでも数多く搭載されてきたAEB撮影機能に代表される撮影動作と記録される画像データが1対1の関係となる従来のオードブラケット撮影とは異なり、電子スチルカメラでは一回の撮影動作で生成される元画像データに対して、複数の異なる画像処理を行うことにより複数の画像データを記録するオートブラケット撮影(以下、従来のオートブラケット撮影と区別するためにデジタルオートブラケット撮影と称する)が可能となっている。デジタルオートブラケット撮影の代表例としては、1コマの元画像データに対して複数の異なるホワイトバランス処理を行い、複数の画像データを記録するホワイトバランスブラケット(以下、WBブラケットと称する)がある。デジタルオートブラケット撮影で画像処理される複数の画像データの記録順序は、メニュー画面などを介してユーザーが指定できるものが一般的である。
【0004】
上記デジタルオートブラケット撮影と前述のクイックレビュー表示機能を組み合わせた場合、最後に記録される画像データを1コマ表示することになるので、ユーザーが設定した記録順序において最後尾に該当する画像データがクイックレビュー表示される。従って、クイックレビュー表示する画像データを変更したい場合には、本来無関係であるはずのデジタルオートブラケット撮影時の記録順序を変更する必要があった。
【特許文献1】特開2003−110923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような従来の電子スチルカメラでは、デジタルオートブラケット撮影時にクイックレビュー表示対象となる画像データは、デジタルオートブラケット撮影時の記録順序に基づいて決定される。即ち、デジタルオートブラケット撮影時の記録順序とは独立にクイックレビュー表示する画像データを指定する方法が存在しないという問題があった。また、設定可能な記録順序の中に、クイックレビュー表示したい画像データが最後尾となる選択肢が存在しなかった場合には、クイックレビュー表示すること自体が不可能であった。
【0006】
本発明は、以上の事情に鑑みなされたもので、その目的とする処は、デジタルオートブラケット撮影時の記録順序とは独立にクイックレビュー表示する画像データを選択する手段を備えることにより、クイックレビュー表示する画像データを柔軟に変更できるようにした撮像方法及びその装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を備えるものである。即ち、画像を記録する記録手段と、撮影に関する情報を表示する表示手段とを有する撮像装置により撮像する撮像方法であって、前記記録手段により記録される画像に付与するディレクトリ名及びファイル名の少なくとも一方を更新して新たなディレクトリ名及びファイル名の少なくとも一方を作成するファイル名作成手段と、前記ファイル名作成手段で作成できなくなる所定の条件を判定条件1、判定条件1よりも早く到達することが保証される所定の条件を判定条件2とした場合、新たなディレクトリ名及びファイル名が判定条件2に到達したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記判定条件2に到達したと判定された場合、前記表示手段に当該状態を表示するように制御する制御手段を備える。
【0008】
そしてまた、上記課題を解決するための構成として、本発明の第一の発明を、改めて以下(1)として示す。
【0009】
(1)光電変換により画像データを生成する撮像手段と、前記撮像手段により生成された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、前記一時保存手段により保存された画像データに対して画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを表示する表示手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを記録媒体に記録する記録手段とを有する撮像装置により撮像する撮像方法であって、前記画像処理手段と前記記録手段とを制御し、前記一時保存手段により保存された同一の画像データに対して複数回の異なる画像処理を行い、複数の画像処理された画像データを記録媒体に記録するように制御する制御手段と、前記制御手段により画像処理された複数の画像データの中から前記表示手段により表示する画像データを選択する選択手段を備え、撮像する撮像方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、デジタルオートブラケット撮影時の記録順序とは独立にクイックレビュー表示する画像データを選択することができるため、クイックレビュー表示する画像データを柔軟に変更することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下,本発明の各実施の形態を図面に基づき説明する。
【実施例】
【0012】
まず、本発明の実施の形態を図1から図5を参照して説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る撮像装置である電子スチルカメラの構成を示すブロック図である。同図において、1は撮影レンズユニット、2はAF(オートフォーカス)駆動回路で、例えば、ステッピングモータによって構成され、マイクロコンピュータ16の制御によって撮影レンズユニット1内のフォーカスレンズ位置を変化させることにより撮像素子6上にピントを合わせる。3はズーム駆動回路で、例えば、ステッピングモータによって構成され、マイクロコンピュータ16の制御によって撮影レンズユニット1内の変倍レンズ位置を変化させることにより撮影レンズユニット1の焦点距離を変化させる。4は絞り駆動回路で、例えば、オートアイリス等によって構成され、マイクロコンピュータ16の制御によって絞り5を変化させて光学的な絞り値を変化させる。
【0014】
6は撮像素子で、CCD(電荷結合素子)等により構成され、撮影レンズユニット1によってその撮像素子6上に結像された被写体像を光電変換して電気信号として取り出す。7はクランプ/CDS(相関二重サンプリング)回路で、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うと共に、クランプレベルの変更も可能である。8はAGC(自動利得調整装置)で、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うと共に、AGC基準レベルの変更も可能である。9はA/D変換器で、アナログのCCD6の出力信号をデジタル信号に変換する。
【0015】
10は映像信号処理回路で、デジタル化されたCCD6の画像データに、フィルター処理、色変換処理、ガンマー/ニー処理を行い、メモリコントローラ13に出力する。また、この映像信号処理回路10には、D/A変換器が内蔵されており、CCD6から入力される映像信号や、メモリコントローラ13から逆に入力される画像データをアナログ信号に変換し、EVF(エレクトリックビューファインダー)駆動回路11を通してEVF(エレクトリックビューファインダー)モニタ12に出力することも可能である。
【0016】
これらの機能切り換えは、マイクロコンピュータ16とのデータ交換により行われ、必要に応じてCCD6の出力信号の露出情報やフォーカス情報やホワイトバランスやオートフォーカス情報をマイクロコンピュータ16に出力可能である。その情報を基にマイクロコンピュータ16はホワイトバランス調整やゲイン調整を行う。また、オートフォーカス情報を評価してAF駆動回路2に通信して撮影レンズユニット1内のフォーカスレンズを駆動する。また、マイクロコンピュータ16の指示により、何もせずにメモリコントローラ13を通してバッファメモリ19に画像データを保存することも可能である。また、映像信号処理回路10は、JPEG等の圧縮処理を行う機能も有している。
【0017】
また、連写の場合は、一旦、バッファメモリ19に画像データを格納し、処理時間がかかる映像信号処理回路10による画像処理や圧縮処理は、メモリコントローラ13を通してバッファメモリ19に格納した未処理の画像データを読み出して行うことにより、これら処理を待たずに連写スピードを稼ぐ。連写枚数は、バッファメモリ19の大きさに大きく左右される。
【0018】
メモリコントローラ13では、映像信号処理回路10から入力された未処理のデジタル画像データをバッファメモリ19に格納し、処理済みのデジタル画像をメモリ14に格納したり、逆にバッファメモリ19やメモリ14から画像データを映像信号処理回路10に出力したりする。また、メモリコントローラ13は、外部インタフェース15から送られてくる映像をメモリ14に記憶したり、メモリ14に記憶されている画像を外部インタフェース15から出力可能である。メモリ14は、撮像装置本体に対して取り外しが自由である場合もある。
【0019】
17は電源部で、各IC(集積回路)や駆動系に必要な電源を供給する。18は操作部材で、その操作状態をマイクロコンピュータ16に伝え、このマイクロコンピュータ16は操作部材18の操作状態に応じて各部を制御する。20はレリーズ釦で、操作部材18の入力スイッチで、可動接点20a,20bを有している。そして、レリーズ釦半押し状態では、一方の可動接点20aのみがオン(閉成)し、また、レリーズ釦全押し状態では、可動接点20bがオンし、撮影画像をホールドし記録する。
【0020】
21は液晶表示駆動回路で、マイクロコンピュータ16の表示内容命令に従って、外部液晶表示器22やファインダー内液晶表示器23を駆動する。また、ファインダー内液晶表示器23には、不図示のLED(発光ダイオード)等のバックライトが配置されており、そのLEDも液晶表示駆動回路21で駆動される。また、液晶表示駆動回路21は、マイクロコンピュータ16の指示により特定のセグメントを点滅表示状態にすることが可能である。また、液晶表示駆動回路21は、表示色の変更機能がある。
【0021】
光画像を光電変換によって電気画像信号に変換する手段は、CCD6、クランプ/CDS回路7、AGC8及びA/D変換器9により構成される。また、画像を一時的に保存する保存手段は、バッファメモリ19により構成される。また、一時的に画像をバッファメモリ19に保存する用に制御する制御手段は、映像信号処理回路10及びメモリコントローラ13により構成される。また、着脱可能な記録媒体は、メモリ14により構成される。また、電気画像信号をバッファメモリ19から読み出して画像処理するように制御する制御手段は、映像信号処理回路10及びメモリコントローラ13により構成される。また、着脱可能な記録媒体に記録するように制御する制御手段は、メモリコントローラ13により構成される。また、画像再生機能やクイックレビュー表示機能などを実現する表示手段は、液晶表示駆動回路21及び外部液晶表示器22により構成される。
【0022】
次に、本実施の形態に係る電子スチルカメラの撮影モード時の動作について、図2のフローチャートに基づき説明する。
【0023】
まず、ステップS201で、マイクロコンピュータ16内部の電源OFFタイマーがタイムアウトしたか否かを判断する。そして、タイムアウトしたと判断された場合は、電源OFF処理のためにステップS215へ、また、タイムアウトしていないと判断された場合は、ステップS202へそれぞれ進む(尚、撮影モード開始時は、電源OFFタイマーはタイムアウトしていない)。
【0024】
ステップS202では、レリーズ釦20の一方の可動接点20aがオン状態であるか否かを判断する。そして、オン状態であると判断された場合は、電源OFFタイマー更新処理のためにステップS203へ、また、オン状態でないと判断された場合は、ステップS204へそれぞれ進む。
【0025】
ステップS203では、電源OFFタイマーの更新処理を行った後、ステップS204へ進む。
【0026】
ステップS204では、CCD6の画像をクランプ/CDS回路7、AGC8及びA/D変換器9により取り込む。
【0027】
次に、ステップS205へ進んで、映像信号処理回路10の出力である露出条件とホワイトバランス情報とを基に、適正な明るさで、適正な色になるように、AGC8にゲイン値や絞り駆動回路4に送る絞り値やCCD6の制御用電子シャッター値と映像信号処理回路10で用いるRとBのゲインとを演算決定して制御する。
【0028】
次に、ステップS206へ進んで、映像信号処理回路10の出力であるフォーカス情報に基づいてレンズ駆動量を演算決定し、AF駆動回路2を用いて撮影レンズユニット1の一部のレンズを駆動し、ピント調整する。
【0029】
次に、ステップS207へ進んで、前記ステップS205において制御された画像信号をEVF駆動回路11に送り、EVF12に表示する。
【0030】
次に、ステップS208へ進んで、前記ステップS205及び前記ステップS206において決定された撮影情報を液晶表示駆動回路21へ送り、外部液晶表示器22やファインダー内液晶表示器23に表示する。また、ファインダー内液晶表示器23のバックライトも点灯する。
【0031】
次に、ステップS209へ進んで、レリーズ釦20の可動接点20bがオン状態か否かを判断する。そして、オン状態と判断された場合は、画像を保存するためにステップS210へ進み、また、オン状態でないと判断された場合は、前記ステップS201へ戻る。
【0032】
ステップS210では、メモリコントローラ13に画像信号を送り、バッファメモリ19に画像を一時保存する。
【0033】
次に、ステップS211へ進んで、バッファメモリ19に格納された未処理の画像を映像信号処理回路10の負荷が画像処理できるレベルであるときに処理し、圧縮し、メモリ14に格納する動作をスタートする。連写等の場合は、バッファメモリ19に画像がどんどん格納されるが、画像処理は停止した状態になることもある。
【0034】
次に、ステップS212へ進んで、次のコマの撮影が可能であるか否かを判断する。ここで、バッファメモリ19の格納領域に空きがある場合は次のコマの撮影が可能であり、その場合は次のステップS213へ進み、また、バッファメモリ19の格納領域に空きがない場合は次のコマの撮影が不可能であり、1コマ分の画像処理、圧縮、メモリ格納処理が終了するのを待つ。
【0035】
ステップS213では、レリーズ釦20の一方の可動接点20aがオンであるか否かを判断する。そして、オンではないと判断された場合は、次のステップS214へ進み、また、オンであると判断された場合は、前記ステップS201へ戻る。
【0036】
ステップS214では、電源OFFタイマーをクリアーし、強制的に該電源OFFタイマーがタイムアウトした状態にした後、前記ステップS201へ戻る。
【0037】
一方、前記ステップS201において電源OFFタイマーがタイムアウトしたと判断された場合は、ステップS215でEVF駆動回路11によりEVF12の表示を消灯し、ファインダー内液晶表示器23のバックライトも消灯する。
【0038】
次に、ステップS216へ進んで、前記ステップS211においてスタートした画像処理と圧縮とメモリ格納とが全て終了し、バッファメモリ19の格納領域が空になるのを待つ。
【0039】
次に、ステップS217へ進んで、電源部17に指示を出し、必要のない電源をOFFにした後、本処理動作を終了する。
【0040】
次に、本実施の形態に係る電子スチルカメラの特徴について、図3から図5を用いて説明する。
【0041】
図3は、図2の主にステップS210及びステップS211において実行される、画像をバッファメモリ19に一時保存し、映像信号処理回路10による画像処理/圧縮処理などを経てメモリ14に格納する処理のうち、特にWBブラケット設定時のクイックレビュー表示に関わる動作の詳細を示すフローチャートである。
【0042】
図3において、まず、ステップS301でCCD6の画像を取り込む。次にステップS302へ進み、ステップS301で取り込んだ画像信号をメモリコントローラ13に送り、バッファメモリ19に画像を一時保存する。
【0043】
次にステップS303へ進み、ステップS302においてバッファメモリ19に一時保存された未処理の画像データに対して画像処理・記録を行う回数を設定する。本実施例のWBブラケット撮影では、同一の未処理の画像データに対して、
1.適正色温度に補正
2.適正に対して低色温度側に補正
3.適正に対して高色温度側に補正
の計3回の異なる画像処理を施し、それぞれ独立した画像データとしてメモリ14に記録する。従って、本ステップで設定される画像処理・記録を行う回数は3回となる。ここで、3回の画像処理・記録の順序は、予め設定されている順序に従う。図4は、外部液晶表示器22に画像処理・記録の順序を設定する設定メニューを表示した例であり、白抜き表示された、

が選択されていることを示している。即ち、本実施例での画像処理・記録の順序は、1回目が適正色温度に補正した画像データ、2回目が適正に対して低色温度側に補正した画像データ、そして3回目が適正に対して高色温度側に補正した画像となる。
【0044】
次にステップS304へ進み、既に画像処理・記録を行った回数が、ステップS303で設定した画像処理・記録を行う回数と一致するか否かを判定する。そして、画像処理・記録を行う回数と一致しなかった場合は、ステップS305へ進み、また、画像処理・記録を行う回数と一致した場合は、所定回数の画像データの画像処理・記録が完了したことになるのでステップS310へ進む。
【0045】
ステップ305では、S302においてバッファメモリ19に一時保存された未処理の画像データに対して画像処理を行うために必要となる画像処理パラメータを映像信号処理回路10に設定する。本実施例では、1回目の画像処理に対しては適正色温度に補正するための画像処理パラメータ、2回目の画像処理に対しては適正に対して低色温度側に補正するための画像処理パラメータ、そして3回目の画像処理に対しては適正に対して高色温度側に補正するための画像処理パラメータが、それぞれ映像信号処理回路10に設定される。
【0046】
次にステップS306へ進み、S305で設定した画像処理パラメータに基づいて映像信号処理回路10により、画像処理が行われる。
【0047】
次にステップS307へ進み、ステップS306で画像処理を行った画像データがクイックレビュー表示対象であるか否かを判定する。そして、クイックレビュー表示対象の画像データの場合は、ステップS308へ進み、また、クイックレビュー表示対象の画像データでない場合は、ステップS309へ進む。ここで、クイックレビュー表示対象の画像データは、設定メニューなどを介してユーザーが任意に設定することが可能である。図5は、外部液晶表示器22にクイックレビュー表示対象の画像データを設定する設定メニューを表示した例であり、白抜き表示された

が選択されていることを示している。図5に示すように本実施例において、クイックレビュー表示対象の画像データは、適正に対して低色温度側に補正した画像データとなる。従って、2回目に画像処理・記録が行われる画像データが、クイックレビュー表示対象である。即ち、ステップS307での判定において、1回目と3回目の画像処理・記録時は、クイックレビュー表示対象ではないためステップS309へ進み、2回目の画像処理・記録時は、クイックレビュー表示対象となるためステップS308へ進む。
【0048】
ステップS308では、ステップS307でクイックレビュー表示対象と判定された画像データを液晶表示駆動回路21へ送り、外部液晶表示器22にクイックレビュー表示する。
【0049】
次にステップS309へ進み、S306において画像処理された画像データをメモリ14に記録する。
【0050】
ステップS310では、ステップS302においてバッファメモリ19に一時保存した未処理の画像データの格納領域を解放する。この結果、バッファメモリ19に1コマ分の空きが生じる。以上で図3のフローチャートは終了する。
【0051】
以上のように、本実施の形態によれば、デジタルオートブラケット撮影時の記録順序とは独立にクイックレビュー表示する画像データを選択することができるため、クイックレビュー表示する画像データを柔軟に変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子スチルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子スチルカメラの動作の流れを示すフローチャート図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子スチルカメラの動作の流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る電子スチルカメラの表示例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る電子スチルカメラの表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1 撮影レンズユニット
2 AF(オートフォーカス)駆動回路
3 ズーム駆動回路
4 絞り駆動回路
5 絞り
6 撮像素子(CCD)
7 クランプ/CDS(相関二重サンプリング)回路
8 AGC(自動利得調整装置)
9 A/D変換器
10 映像信号処理回路
11 EVF(エレクトリックビューファインダー)駆動回路
12 EVF(エレクトリックビューファインダー)モニタ
13 メモリコントローラ
14 メモリ
15 外部インタフェース
16 マイクロコンピュータ
17 電源部
18 操作部材
19 バッファメモリ
20 レリーズ釦
20a 一方の可動接点
20b 他方の可動接点
21 液晶表示駆動回路
22 外部液晶表示器
23 ファインダー内液晶表示器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電変換により画像データを生成する撮像手段と、前記撮像手段により生成された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、前記一時保存手段により保存された画像データに対して画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを表示する表示手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを記録媒体に記録する記録手段とを有する撮像装置により撮像する撮像方法であって、
前記画像処理手段と前記記録手段とを制御し、前記一時保存手段により保存された同一の画像データに対して複数回の異なる画像処理を行い、複数の画像処理された画像データを記録媒体に記録するように制御する制御手段と、
前記制御手段により画像処理された複数の画像データの中から前記表示手段により表示する画像データを選択する選択手段を備え、撮像することを特徴とする撮像方法。
【請求項2】
前記制御手段は、複数回の画像処理においてホワイトバランス処理が異なるように制御することを特徴とする請求項1記載の撮像方法。
【請求項3】
前記制御手段において記録される複数の画像データの記録順序を設定する記録順序設定手段をさらに備え、撮像することを特徴とする請求項1記載の撮像方法。
【請求項4】
光電変換により画像データを生成する撮像手段と、前記撮像手段により生成された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、前記一時保存手段により保存された画像データに対して画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを表示する表示手段と、前記画像処理手段により画像処理された画像データを記録媒体に記録する記録手段とを有する撮像装置であって、
前記画像処理手段と前記記録手段とを制御し、前記一時保存手段により保存された同一の画像データに対して複数回の異なる画像処理を行い、複数の画像処理された画像データを記録媒体に記録するように制御する制御手段と、
前記制御手段により画像処理された複数の画像データの中から前記表示手段により表示する画像データを選択する選択手段を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、複数回の画像処理においてホワイトバランス処理が異なるように制御することを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段において記録される複数の画像データの記録順序を設定する記録順序設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−114970(P2006−114970A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−297610(P2004−297610)
【出願日】平成16年10月12日(2004.10.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】