撮像装置、その撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラム
【課題】撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる撮像装置、その撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラムを提供すること。
【解決手段】被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)と、輝度制御手段(ストロボ回路106)は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を撮影前に所定の期間照射する撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラム。
【解決手段】被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)と、輝度制御手段(ストロボ回路106)は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を撮影前に所定の期間照射する撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、撮影時における被写体照明用のストロボとして発光ダイオードが用いられた撮像装置、その撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラに用いられるストロボ装置は、コンデンサに電荷を蓄え発光制御信号に従ってキセノン管で発光させる方式が一般的であった。しかし近年、高輝度の半導体発光素子、例えば、高輝度発光ダイオード(以下、LED)が登場し、LEDをストロボとして利用するLEDストロボの技術が考えられ既に知られている。
【0003】
しかし、今までのLEDストロボでは、光量を大きくするための高輝度化の改善は多く行われているが、LEDストロボを高輝度で使用した場合の被写体への影響はほとんど考えられていない。この被写体への影響の具体的例としては、例えばLEDストロボで人物を撮影した場合、撮影された人物は目に強いまぶしさを感じるという問題である。
【0004】
これは、LEDがキセノンに比べ瞬間的な輝度が小さいため、キセノンと同じ光量を得るためには長時間照射し続ける必要があり、人は照射時間が長いほうがまぶしさを強く感じる傾向があるためである。また、LEDはキセノンに対し発光面積が小さいという点でもまぶしさを強く感じる要因ともなる。
【0005】
この問題を解決する手段として、複数個のLEDを異なる向きに配置し、人物を撮影する際は各LEDの明るさを制御し人の顔に照射される光を抑え、まぶしさを軽減するようにしたLEDストロボの技術が公開されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このような複数個のLEDを異なる向きに配置するLEDストロボでは、通常のLEDストロボよりも多くのLEDを必要となり、コストやサイズがアップするという別の問題がある。
【0007】
そこで、この発明は、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる撮像装置、その撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、請求項1の発明の撮像装置は、被写体を照射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段と、前記輝度制御手段は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1記載の撮像装置において、前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードを複数回照射する、ことを特徴とする。
【0010】
更に、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の撮像装置において、前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードの輝度を徐々に高くする、ことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の撮像装置において、被写体の顔を検出する顔検出手段をさらに有し、前記顔検出手段にて撮影画像中に被写体の顔が検出された場合は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とする。
【0012】
また、上述した目的を達成するため、請求項5の発明は、被写体を照射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を用いた撮像装置の撮像制御方法である。しかも、この撮像装置の撮像制御方法では、レリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影を実行するステップを有すること、を特徴としている。
【0013】
また、請求項6の発明は、被写体を照射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を備えた撮像装置の撮像制御プログラムである。しかも、この撮像装置の撮像制御プログラムは、レリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影をコンピューターに実行させるステップを有する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【0015】
また、請求項2の発明によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを複数回発光させて照射するようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0016】
更に、請求項3の発明によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを複数回発光させて照射する際、発光ダイオードの輝度を徐々に高くするようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0017】
また、請求項4の発明によれば、撮影画像内に被写体(主に人)がいない場合では、撮影前にまぶしさ軽減用の照射を行わなくすることができ、消費電力低減やレリーズタイムラグ短縮の効果が見込める。
【0018】
また、請求項5の発明の撮像制御方法によれば、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【0019】
また、請求項6の撮像制御プログラムによれば、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る撮像装置としてのデジタルカメラの正面図である。
【図2】図1のデジタルカメラの背面図である。
【図3】図1,図2に示したデジタルカメラの制御回路図である。
【図4】ストロボ発光部を拡大して示した説明図である。
【図5】ストロボユニットの詳細な回路構成を説明するブロック図である。
【図6】ストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャートである。
【図7】通常ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。
【図8】眩しさ軽減ストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャートである。
【図9】眩しさ軽減ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。
【図10】CPUブロック制御のための実施例2を示した図で、眩しさ軽減ストロボ撮影時の予備照射のパターンを変えたタイミングチャートである。
【図11】CPUブロックによる制御のための実施例3を示した図で、予備照射時に測光を行うようにした眩しさ軽減ストロボ撮影時のタイミングチャートである。
【図12】CPUブロックによる制御のための実施例4を示した図で、実施例1の眩しさ軽減ストロボ撮影で予備照射期間の輝度を徐々に高くしたタイミングチャートである。
【図13】CPUブロックによる制御のための実施例5を示した図で、顔認識機能を備えたカメラにおける眩しさ軽減ストロボ撮影のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る撮像装置,撮像制御方法,撮像制御プログラムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0022】
[構成]
<全体概略構成>
図1は本発明の実施形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラの正面図、図2は図1のデジタルカメラの背面図、図3は図1,図2に示したデジタルカメラの制御回路図である。
【0023】
図1,図2に示したデジタルカメラ(撮像措置)は装置本体10を有する。この装置本体は、図1に示したように、前面10aから前側に出没可能に設けられた鏡胴ユニット(撮像レンズ)4と、装置本体10の正面上部に設けられたストロボ発光部1を有する。
【0024】
この装置本体10の上面10bには、図1,図2に示したように、レリーズスイッチSW1、モードダイヤルスイッチ(通常、モードダイヤルと略)SW2、第1ジョグダイヤルスイッチ(通常、ジョグダイヤル1と略)SW3が設けられている。
【0025】
また、図2に示したように装置本体10の背面10cの左半分には、表示装置(表示手段)であるLCDモニタ(液晶表示器)5が設けられている。また、背面10cの右側上部には、第2ジョグダイヤルスイッチ(通常、ジョグダイヤル2と略)SW4、TELEズームスイッチSW5、WIDEズームスイッチSW6が設けられている。
【0026】
更に、背面10cの左右方向の中間部には、上側から電源スイッチSW15,メニュースイッチSW14,削除スイッチSW13,ディスプレイスイッチ(DISPLAYスイッチ)SW12が設けられている。そして、メニュースイッチSW14を操作すると、LCDモニタ5にはデジタルカメラの設定や画像選択のためのメニュー画面が表示される。このメニュー画面には、設定や画像選択のための複数の項目が表示される。
【0027】
また、背面10cの右側下部には、LCDモニタ5に表示されるメニュー画面の複数の項目の選択操作等に用いられる選択操作部2が設けられている。
【0028】
この選択操作部2は、メニュー画面の項目を上側に移動選択する上スイッチSW7,メニュー画面の項目を下側に移動選択する下スイッチ(マクロスイッチを兼用)SW11と、メニュー画面の項目を右側に移動選択する右スイッチSW8と、メニュー画面の項目を左側に移動選択する左スイッチSW10を有する。
【0029】
また、選択操作部2は、中央部に設けられて各スイッチSW7,SW8,SW10,SW11等により選択された項目を設定するOKスイッチSW9が設けられている。
【0030】
尚、このようなデジタルカメラに設けられる各スイッチには周知の構成のものを採用できるので、その詳細な説明は省略する。
<制御回路の概略構成>
(鏡胴ユニット4)
図1に示した鏡胴ユニット4は、図3に示したズーム光学系4−1,フォーカス光学系4−2,絞りユニット4−3,メカシャッタユニット4−4を有する。
【0031】
ズーム光学系4−1は、被写体の光学画像を取り込むズームレンズ4−1aと、ズームレンズ4−1aをズーム駆動させるズーム駆動モータ4−1bを有する。また、フォーカス光学系4−2は、フォーカスレンズ4−2aと、フォーカスレンズ4−2aをフォーカス(合焦)駆動するフォーカス駆動モータ4−2bを備えている。更に、絞りユニット4−3は、絞り4−3aと、絞り4−3aを駆動する絞りモータ4−3bを有する。また、メカシャッタユニット4−4は、メカシャッタ4−4aと、メカシャッタ4−4aを駆動するメカシャッタモータ4−4bを有する。
(鏡胴ユニット4のモータ制御回路)
この鏡胴ユニット4のズーム駆動モータ4−1b,フォーカス駆動モータ4−2b,絞りモータ4−3bおよびメカシャッタモータ4−4bは、モータ駆動回路であるモータドライバ4−5により駆動されるようになっている。このモータドライバ4−5は、ドライバ駆動回路としての振動制御(駆動制御)IC113により駆動制御(作動制御)されるようになっている。
(画像処理回路)
装置本体10内には画像処理回路(画像処理装置)が設けられている。この画像処理回路は、図3に示したように、光学画像を光電変換するためのCCD(固体撮像素子)101と、CCD101からの画像信号を前処理するF/E(フロントエンド)−IC102と、画像データを一時的に保存させるSDRAM(第1の記憶装置としての第1メモリ)103を有する。また、画像処理回路は、F/E(フロントエンド)−IC102からの画像データに各種処理を施すメイン演算制御装置(メイン演算制御回路)としてのディジタルスチルカメラプロセッサ104を有する。
【0032】
更に、画像処理回路は、サブ演算制御装置(サブ演算制御回路)としてのSUB−CPU105と、内蔵メモリ(第2の記憶装置の第2メモリ)107と、LCDドライバ108と、ビデオAMP118を有する。
【0033】
SUB−CPU105には、図3の操作Keyユニット(カメラ操作部)11からの操作信号が入力されるようになっている。この操作Keyユニット11は、上述したスイッチSW1〜SW15を備えている。また、装置本体10内にはジャイロセンサ112が設けられている。
<制御回路の詳細構成>
(F/E(フロントエンド)−IC102)
上述したF/E(フロントエンド)−IC102は、画像ノイズ除去用相関二重サンプリングを行うCDS102−1と、利得調整を行うAGC102−2と、ディジタル信号変換を行うA/D102−3と、駆動タイミング信号を発生するTG102−4を有する。
(SDRAM103)
SDRAM103は、前述したディジタルスチルカメラプロセッサ104で画像データに各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存する。保存される画像データは、例えば、CCD101から、F/E−IC102を経由して取りこんで、CCD1信号処理ブロック104−1でホワイトバランス設定、ガンマ設定が行われた状態の「RAW−RGB画像データ」やCCD2制御ブロック104−2で輝度データ・色差データ変換が行われた状態の「YUV画像データ」、JPEG CODECブロック104−7で、JPEG圧縮された「JPEG画像データ」などである。
(内蔵メモリ107)
この内蔵メモリ107は、撮影した画像データを記憶できるようにするための第2の記憶装置(メモリ)である。
(ディジタルスチルカメラプロセッサ104)
このディジタルスチルカメラプロセッサ104は、CCD101よりF/E―IC(102)の出力データにホワイトバランス設定やガンマ設定を行い、又、前述したように、垂直同期信号、水平同期信号を供給するCCD1信号処理ブロック104−1を有する。また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、フィルタリング処理により輝度データ・色差データへの変換を行うCCD2信号処理ブロック104−2と、前述した装置各部の動作を制御するCPUブロック104−3と、前述した制御に必要なデータ等を、一時的に、保存するLocal SRAM104−4を有する。また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、顔検出部(顔検出手段)104−Fsを有する。
【0034】
また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、パソコンなどの外部機器とUSB通信を行うUSBブロック104−5、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うシリアルブロック104−6、JPEG圧縮・伸張を行うJPEG CODECブロック104−7、画像データのサイズを補間処理により拡大/縮小するRESIZEブロック104−8、画像データを液晶モニタやTVなどの外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換するTV信号表示ブロック104−9、撮影された画像データを記録するメモリカードの制御を行うメモリカードコントローラブロック104−10を有する。
【0035】
また、LCDドライバ(108)は、後述するLCDモニタ5に駆動するドライブ回路であり、TV信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、LCDモニタ5に表示するための信号に変換する機能も有している。LCDモニタ5は、撮影前に被写体の状態を監視する、撮影した画像を確認する、メモリカードや前述した内臓メモリ107に記録した画像データを表示する、などを行うためのモニタである。ビデオAMP118は、TV信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、75Ωインピーダンス変換するためのアンプであり、ビデオジャック119は、TVなどの外部表示機器と接続するためのジャックである。
【0036】
操作Keyユニット11(SW1〜15)は、ユーザーが操作するKey回路であり、SUB−CPU(105)は、ROM・RAMをワンチップに内臓したCPUであり、操作Keyユニット(スイッチSW1〜SW15)などの出力信号をユーザの操作情報として、前述したCPUブロック104−3に出力する。
【0037】
ジャイロセンサ112は、デジタルカメラ本体の振動による角加速度を検出し、検出した信号をCPUブロック104−3へ供給する。CPUブロック104−3での演算結果と、CCDの位置を検知しているホール素子(本部ロック図には未記載)の結果との比較が振動制御IC113により行われ、振動を打ち消すようにCCDを駆動させることで振動補正が行われる。
(ストロボ)
図1,図2に示した装置本体10には、図3に示したストロボユニット100がLEDストロボ装置として取り付けられている。このストロボユニット100は、ストロボ撮影時の光を照射するストロボ発光部1と、その制御を行う輝度制御装置(輝度制御手段)としてのストロボ回路(LEDストロボ発光制御回路)106を備えている。このストロボ回路106は、CPUブロック104−3と通信を行うことで、ストロボ撮影のための制御を行う。
【0038】
図4は、ストロボ発光部1を拡大して示した説明図である。このストロボ発光部1には、白色で高輝度な3つの発光ダイオードであるLED1,LED2,LED3を用いたLEDストロボ発光装置(LEDストロボ発光部)が用いられている。この3つのLED1,LED2,LED3は隣接して配列されており、これらのLED1,LED2,LED3の前面には図1のフレネルパネル1aが設置される。このストロボ発光部1におけるストロボ発光時の配光は、LED(各LED1,LED2,LED3)単体の配光角と前面に設置されたフレネルパネル1aによって調整されており、撮像範囲を均一に照射することができる。
【0039】
このフレネルパネル1aで配光を調整する方式の発光部について述べたが、フレネルパネル1a以外にリフレクタを使用する方法や、LEDの配置により配光を調整し最適化してもよい。
【0040】
図5は、上述したストロボユニット100の詳細な回路構成を説明するブロック図である。
【0041】
このストロボユニット100の輝度制御装置(輝度制御手段)としてのストロボ回路(ストロボ発光制御回路)106は、LEDドライバ106aとスーパーキャパシタ106bを有する。このスーパーキャパシタ106bはコンデンサC1,C2を備えている。
【0042】
LEDドライバ106aは、電源電圧をLED発光に必要な電圧まで昇圧するための昇圧回路106a−1と、スーパーキャパシタ106bの電圧を均一に保つバランス回路106a−2と、白色LEDへ流す電流を制御し発光量を制御するための発光制御回路(発光制御手段)106a−3を備えていて、演算制御回路(演算制御装置)であるCPUブロック104−3(図3参照)と通信することで設定を変更することができる。
[作用]
次に、このような構成のデジタルカメラにおけるストロボ撮影時のCPUブロック104−3による制御を図6〜図9に基づいて説明する。
【0043】
ここで、図6はストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャート、図7は通常ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。また、図8は眩しさ軽減ストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャート、図9は眩しさ軽減ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。
(1).通常のストロボ撮影
まず、通常のストロボ撮影について図6,7を用いて説明する。
【0044】
CPUブロック104−3は、デジタルカメラの電源スイッチSW15がオンさせられると、鏡胴ユニット4の図示しないカバーを開いて、被写体からの光束が鏡胴ユニット4のズーム光学系4−1及びフォーカス光学系4−2を介して固体撮像素子であるCCD101に結像させ、CCD101に被写体像を形成させる。これに伴い、CPUブロック104−3は、F/E(フロントエンド)−IC102やディジタルスチルカメラプロセッサ104を動作制御して、CCD101からの画像信号から被写体像をLCDドライバー108を介してLCDモニタ5にリアルタイムで表示させる。
【0045】
この状態において、操作KEYユニット11のひとつであるレリーズスイッチSW1がユーザーにより押されると、操作KEYユニット11のレリーズスイッチSW1からの撮影操作信号が図7の時間t1でSUB−CPU105を介してCPUブロック104−3に入力される。これによりCPUブロック104−3は撮影制御(撮影動作制御)を時間t1で開始(撮影動作開始)する(S101)。
【0046】
このCPUブロック104−3は、時間t1で撮影制御を開始すると、時間t1〜t2の間で振動制御(駆動制御)IC113を介してモータドライバ4−5を動作制御して、このモータドライバ4−5によりフォーカス駆動モータ4−2bおよび絞りモータ4−3bを駆動制御させ、AE/AF制御を行わせる(S102)。尚、撮影動作制御のAE/AF制御はレリーズスイッチSW1を押した(半押しした)位置の被写体に対して行われる。即ち、レリーズスイッチSW1が押されると、フォーカス駆動モータ4−2bによりフォーカスレンズ4−2aを光軸方向に駆動制御して、CCD101に対してレリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)における被写体を合焦させるAF(オートフォーカス)制御(合焦制御)を行うと共に、レリーズスイッチSW1を押した位置の被写体の明るさをCCD101の画像信号から検出して、絞りモータ4−3bにより絞り4−3aの開度を制御するAE制御(自動露出制御)を行わせる。このようなAE/AF制御は周知の技術を採用できるので、その詳細な説明は省略する。
【0047】
そして、オートストロボの設定がされていて、AE制御(自動露出制御)により被写体の明るさが低く撮影に適していない場合や、強制ストロボの設定がされている場合、撮影時のLED照射条件(例えば、LEDによる照明光の照射輝度や照射時間)等を求める。
【0048】
この場合、CPUブロック104−3は、AE/AF制御の結果に基づき時間t2〜t3の間で撮影時のLED照射条件(例えば、LEDによる照明光の照射輝度や照射時間)等の撮影条件を演算し(S103)、この演算により求めた撮影条件を撮影制御情報として決定(S104)する。尚、撮影時のLEDによる照明光の照射輝度や照射時間等の照射条件は周知の技術を用いて求めることができるので、その詳細な説明は省略する。
【0049】
また、CPUブロック104−3は、時間t3でCCD101にチャージされていた電圧をデスチャージ(出力)させて撮影の準備をし、撮影動作を開始させる(S105)。
【0050】
この撮影動作の開始に伴いCPUブロック104−3は、CCD101にチャージされていた電圧のデスチャージ(出力)が時間t4で終了すると、時間t4でストロボ回路106にLED駆動信号を発生させてストロボ回路106によりLED1,LED2,LED3の高輝度点灯(高輝度発光)を開始させて撮影を開始し、LED1,LED2,LED3の高輝度点灯を時間t5で高輝度点灯を停止させることにより、時間t4〜時間t5の間でLED1,LED2,LED3からの高輝度照明光を被写体に照射させて、消灯させる。この高輝度照明光は被写体から反射して鏡胴ユニット4(撮像レンズ)を介してCCD101に入射して、CCD101に被写体像を結像させる。
【0051】
そして、CPUブロック104−3は、LED1,LED2,LED3を時間t5で消灯させた後に、撮影条件に基づいて時間t5で振動制御(駆動制御)IC113を介してモータドライバ4−5を動作制御してモータドライバ4−5によりメカシャッタモータ4−4bを駆動制御させ、このメカシャッタモータ4−4bによりメカシャッタモータ4−4bを閉じさせることにより撮影を終了し(S107)、制御動作を終了する(S108)。
【0052】
この後、メカシャッタモータ4−4bが閉じている状態で、撮像によりCCD101に結像された被写体の画像のデータを取り出すことにより、被写体の電子画像データが得られる。
(2).眩しさ軽減のストロボ撮影
次に眩しさを軽減するためのストロボ撮影に関して図8,図9を用いて説明を行う。ただし、図8のフローチャートにおいて、S201〜S204は図6のフローチャートの通常のストロボ撮影のS101〜S104と同じ制御であるしたがって、S201〜S204までの箇所の説明は省略し、撮影条件決定(S204)以降から説明を行う。
【0053】
CPUブロック104−3は、S204において撮影条件を図9のタイミングチャートの時間t3で決定すると、ストロボ回路106を動作制御して、図9に示した実際に撮影が行われる時間t4までの間(時間t3〜t4の間)、ストロボ回路106によりLED1,LED2,LED3を低輝度点灯させ、LED1,LED2,LED3による予備照射(LED低輝度点灯)を行わせる(S205)。
【0054】
このときのLEDの輝度は、人が眩しいと感じる輝度よりも低く設定されており、撮影時の高輝度点灯時に強い眩しさを感じるのを防止するためにまず、人の目を光に慣れさせることを目的に行われる。
【0055】
この点灯期間に関しては、人間の瞳孔が完全に収縮するのに必要な時間の0.8秒以上の場合に効果が大きくなるが、それより短い場合においても人の目は光に反応するため効果が得られる。
【0056】
そして、CPUブロック104−3は、低輝度での予備点灯(S205)を行った後は、図6のフローチャートで説明した通常のストロボ撮影のS105〜S108と同様に高輝度点灯にてストロボ撮影が行わせる。図8においては、S206〜S209が図6のS105〜S108にそれぞれ対応した制御となる。
【0057】
本実施例では、AE/AF・撮影条件演算後に予備照射を行うフローについて説明を行ったが、レリーズタイムラグを短縮するために、予備照射を行いながらAF/AE・撮影条件演算を同時に行ってもよい。また、予備照射を期間に撮影条件を演算する場合は、予備照射をプリ発光に利用し測光を行うことで、より精度の高い調光を行うことも可能である。
【0058】
以上のように、LEDを事前に低輝度で点灯させ被写体の目を光に慣れさせた状態で、高輝度点灯に切り替えて撮影を行うことで、被写体が感じる眩しさを軽減させ、かつ撮影時は高輝度点灯が使用できるためシャッター時間を短く出来るため手ぶれや被写体ブレを軽減させることが可能となる。
【実施例2】
【0059】
図10は、CPUブロック104−3による制御のための実施例2を示した図で、本発明の眩しさ軽減ストロボ撮影時の予備照射(LED1,LED2,LED3の点灯)のパターンを変えたタイミングチャートである。
【0060】
この実施例2では、予備照射期間にLED1,LED2,LED3の低輝度予備発光(低輝度点灯)を複数回行うようにしている。即ち、この実施例2では、予備照射期間t3〜t4の間のLED1,LED2,LED3を低輝度予備発光の点灯でパルス状に複数回行うようにしている。
【0061】
このようにLED1,LED2,LED3の点灯をパルス状に複数回行うことによりLED1,LED2,LED3が点滅する。そして、この際のLED1,LED2,LED3の点滅周期がある一定周期を超えた場合、人の目は定常的な光として認識する。このため、単純にLEDの輝度のみを変化させた場合よりも輝度と点滅周期を変化させたほうが、より細やかな制御が可能になる。また、予備照射を行ううえでも点滅照射のほうが、連続的に照射するよりも人の目に優しいという効果も期待できる。
【実施例3】
【0062】
図11は、CPUブロック104−3による制御のための実施例3を示した図で、予備照射時に測光を行うようにした眩しさ軽減ストロボ撮影時のタイミングチャートである。
【0063】
この実施例3では、実施例2で説明した予備照射時間t3〜t4の間でLED1,LED2,LED3を低輝度で複数回予備点灯(予備点滅)させる低輝度予備発光させると共に、この低輝度予備発光時に測光を行うようにしている。
【0064】
このようにLED点灯時(LEDの低輝度予備発光時)に測光を行うことで、プリ発光方式の測光と同様に被写体の反射率などを考慮に入れた精度の用意測光が行うことが可能となる。本制御方式では、眩しさ軽減用の照射期間中に複数回の測光動作が行うことが可能のため、同じ条件で複数回測光を行った結果の平均から最終的な撮影条件を演算しても良いし、各測光毎に測光センサーのゲインを変化させて測光を行うことで、広い範囲の測光を行うことも可能となる。
【0065】
以上のように、予備照射期間中の複数回の照射に合わせて測光を行うことで、より精度が高く広範囲の測光を行うことが可能となる。
【実施例4】
【0066】
図12は、CPUブロック104−3による制御のための実施例4を示した図で、実施例1の眩しさ軽減ストロボ撮影で予備照射期間の輝度を徐々に高くしたタイミングチャートである。
【0067】
この実施例4では、予備照射期間の低い発光輝度を撮影までの間徐々に高くするようにしている。これは、予備照射により人の目は徐々に光に慣れてくるため、眩しいと感じる輝度の基準は徐々に高くなる。このため、予備照射期間の点灯輝度を徐々に高めることでより短時間に人の目を光に慣れさせることが出来、撮影までのタイムラグを短縮することが可能となる。
【実施例5】
【0068】
図13は、CPUブロック104−3による制御のための実施例5を示した図で、顔認識機能を備えたカメラにおける眩しさ軽減ストロボ撮影のフローチャートである。
【0069】
この実施例5においてCPUブロック104−3は、デジタルカメラの電源スイッチSW15がオンさせられると、鏡胴ユニット4の図示しないカバーを開いて、被写体からの光束が鏡胴ユニット4のズーム光学系4−1及びフォーカス光学系4−2を介して固体撮像素子であるCCD101に結像させ、CCD101に被写体像を形成させる。これに伴い、CPUブロック104−3は、F/E(フロントエンド)−IC102やディジタルスチルカメラプロセッサ104を動作制御して、CCD101からの画像信号から被写体像をLCDドライバー108を介してLCDモニタ5にリアルタイムで表示させる。
【0070】
この状態においてCPUブロック104−3は、ユーザーによりレリーズスイッチが押されると(S302)、撮影制御を開始する。
【0071】
また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、上述したように顔検出部(顔検出手段)104−Fsを有する。そして、CPUブロック104−3は、撮影制御において、レリーズスイッチが押された位置(タイミング)でCCD101に結像された被写体の撮影画像から、撮影画像内に顔があるか否かを顔検出部104−Fsが検出(S303)すると、次にAE/AFの制御を行う(S304)。
【0072】
尚、この顔の検出には、レリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)の撮影画像が用いられる。この顔検出手段(顔検出部)104−Fsによる顔検出には周知の顔検出プログラムによる顔検出方法を採用できるので、その説明は省略する。また、撮影制御動作のAE/AF制御はレリーズスイッチSW1を押した位置の被写体に対して行われる。即ち、レリーズスイッチSW1が押されると、フォーカス駆動モータ4−2bによりフォーカスレンズ4−2aを光軸方向に駆動制御して、CCD101に対してレリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)における被写体を合焦させるAF(オートフォーカス)制御(合焦制御)を行うと共に、レリーズスイッチSW1を押した位置の被写体の明るさをCCD101の画像信号から検出して、絞りモータ4−3bにより絞り4−3aの開度を制御するAE制御(自動露出制御)を行わせる。
【0073】
次に、CPUブロック104−3は、ここまでの情報より、撮影にストロボ撮影が必要かどうかを判断する(S305)。例えば、CPUブロック104−3は、レリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)の撮影画像が暗く、適正な露出の画像を得るためにはストロボ撮影が必要であるか否かを判断する。
【0074】
そして、CPUブロック104−3は、S305にてストロボ撮影が必要と判定した場合は、S306に進んで撮影エリア内に顔が存在するかを判断し(S306)、ストロボが必要ないと判断した場合は、S309へ進み上述した実施例1と同様な通常撮影を実行する。
【0075】
また、CPUブロック104−3は、S305にてストロボ撮影が必要と判定された場合は、S306に進み撮影エリア内に顔が存在するかを判断する(S306)。ここで、CPUブロック104−3は、撮影エリア内に顔が存在しない場合、S308へ進み実施例1で説明した通常ストロボ撮影を実行する。
【0076】
一方、CPUブロック104−3は、S306にて撮影エリア内に顔が存在した場合、S307へ進み眩しさ軽減ストロボ撮影を実行する。このときの眩しさ軽減ストロボ撮影は、実施例1〜4に記載されたいずれの方法でも良い。
【0077】
以上のような制御を行うことで、撮影画像内に人の顔が存在せず眩しさ軽減ストロボ照射を行う必要がない状態では、通常のストロボ撮影に切り替えることが出来るため、消費電力の削減や撮影までの時間短縮を行うことが可能となる。
【0078】
以上説明したように、この発明の実施の形態の撮像装置は、被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)と、前記輝度制御手段(ストロボ回路106)は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を撮影前に所定の期間照射するようになっている。
【0079】
この構成によれば、撮影時に発光ダイオード(LED1〜LED3)を点灯させて、発光ダイオード(LED1〜LED3)からの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【0080】
また、この発明の実施の形態の撮像装置において、前記輝度制御手段(ストロボ回路106)は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射する所定の期間に、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を複数回照射するようになっている。
【0081】
この構成によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を複数回発光させて照射するようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0082】
更に、この発明の実施の形態の撮像装置において、前記輝度制御手段(ストロボ回路106)は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射する所定の期間に、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を徐々に高くするようになっている。
【0083】
この構成によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を複数回発光させて照射する際、発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を徐々に高くするようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0084】
また、この発明の実施の形態の撮像装置において、被写体の顔を検出する顔検出手段(顔検出部104−Fs)をさらに有し、前記顔検出手段(顔検出部104−Fs)にて撮影画像中に被写体の顔が検出された場合は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を撮影前に所定の期間照射するようになっている。
【0085】
この構成によれば、撮影画像内に被写体(主に人)がいない場合では、撮影前にまぶしさ軽減用の照射を行わなくすることができ、消費電力低減やレリーズタイムラグ短縮の効果が見込める。
【0086】
また、この発明の実施の形態の撮像制御方法で制御される撮像装置は、被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)を有する。しかも、この撮像装置の撮像制御方法では、ユーザーが撮影のために行うレリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影を実行するステップを有する。
【0087】
この撮像制御方法によれば、撮影時に発光ダイオード(LED1〜LED3)を点灯させて、発光ダイオード(LED1〜LED3)からの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
また、この発明の実施の形態の撮像制御プログラムで制御される里像装置は、被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)を備えている。しかも、この撮像装置の撮像制御プログラムは、ユーザーが撮影のために行うレリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影をコンピューターに実行させるステップを有する。
【0088】
この撮像制御プログラムによれば、撮影時に発光ダイオード(LED1〜LED3)を点灯させて、発光ダイオード(LED1〜LED3)からの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【符号の説明】
【0089】
LED1〜LED3・・・発光ダイオード
106・・・ストロボ回路(輝度制御手段)
104−Fs・・・顔検出部(顔検出手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0090】
【特許文献1】特開2006−340000
【技術分野】
【0001】
この発明は、撮影時における被写体照明用のストロボとして発光ダイオードが用いられた撮像装置、その撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラに用いられるストロボ装置は、コンデンサに電荷を蓄え発光制御信号に従ってキセノン管で発光させる方式が一般的であった。しかし近年、高輝度の半導体発光素子、例えば、高輝度発光ダイオード(以下、LED)が登場し、LEDをストロボとして利用するLEDストロボの技術が考えられ既に知られている。
【0003】
しかし、今までのLEDストロボでは、光量を大きくするための高輝度化の改善は多く行われているが、LEDストロボを高輝度で使用した場合の被写体への影響はほとんど考えられていない。この被写体への影響の具体的例としては、例えばLEDストロボで人物を撮影した場合、撮影された人物は目に強いまぶしさを感じるという問題である。
【0004】
これは、LEDがキセノンに比べ瞬間的な輝度が小さいため、キセノンと同じ光量を得るためには長時間照射し続ける必要があり、人は照射時間が長いほうがまぶしさを強く感じる傾向があるためである。また、LEDはキセノンに対し発光面積が小さいという点でもまぶしさを強く感じる要因ともなる。
【0005】
この問題を解決する手段として、複数個のLEDを異なる向きに配置し、人物を撮影する際は各LEDの明るさを制御し人の顔に照射される光を抑え、まぶしさを軽減するようにしたLEDストロボの技術が公開されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このような複数個のLEDを異なる向きに配置するLEDストロボでは、通常のLEDストロボよりも多くのLEDを必要となり、コストやサイズがアップするという別の問題がある。
【0007】
そこで、この発明は、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる撮像装置、その撮像制御方法および撮像装置の撮像制御プログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、請求項1の発明の撮像装置は、被写体を照射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段と、前記輝度制御手段は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1記載の撮像装置において、前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードを複数回照射する、ことを特徴とする。
【0010】
更に、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の撮像装置において、前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードの輝度を徐々に高くする、ことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の撮像装置において、被写体の顔を検出する顔検出手段をさらに有し、前記顔検出手段にて撮影画像中に被写体の顔が検出された場合は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とする。
【0012】
また、上述した目的を達成するため、請求項5の発明は、被写体を照射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を用いた撮像装置の撮像制御方法である。しかも、この撮像装置の撮像制御方法では、レリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影を実行するステップを有すること、を特徴としている。
【0013】
また、請求項6の発明は、被写体を照射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を備えた撮像装置の撮像制御プログラムである。しかも、この撮像装置の撮像制御プログラムは、レリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影をコンピューターに実行させるステップを有する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【0015】
また、請求項2の発明によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを複数回発光させて照射するようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0016】
更に、請求項3の発明によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを複数回発光させて照射する際、発光ダイオードの輝度を徐々に高くするようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオードを1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0017】
また、請求項4の発明によれば、撮影画像内に被写体(主に人)がいない場合では、撮影前にまぶしさ軽減用の照射を行わなくすることができ、消費電力低減やレリーズタイムラグ短縮の効果が見込める。
【0018】
また、請求項5の発明の撮像制御方法によれば、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【0019】
また、請求項6の撮像制御プログラムによれば、撮影時に発光ダイオードを点灯させて、発光ダイオードからの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る撮像装置としてのデジタルカメラの正面図である。
【図2】図1のデジタルカメラの背面図である。
【図3】図1,図2に示したデジタルカメラの制御回路図である。
【図4】ストロボ発光部を拡大して示した説明図である。
【図5】ストロボユニットの詳細な回路構成を説明するブロック図である。
【図6】ストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャートである。
【図7】通常ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。
【図8】眩しさ軽減ストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャートである。
【図9】眩しさ軽減ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。
【図10】CPUブロック制御のための実施例2を示した図で、眩しさ軽減ストロボ撮影時の予備照射のパターンを変えたタイミングチャートである。
【図11】CPUブロックによる制御のための実施例3を示した図で、予備照射時に測光を行うようにした眩しさ軽減ストロボ撮影時のタイミングチャートである。
【図12】CPUブロックによる制御のための実施例4を示した図で、実施例1の眩しさ軽減ストロボ撮影で予備照射期間の輝度を徐々に高くしたタイミングチャートである。
【図13】CPUブロックによる制御のための実施例5を示した図で、顔認識機能を備えたカメラにおける眩しさ軽減ストロボ撮影のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る撮像装置,撮像制御方法,撮像制御プログラムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0022】
[構成]
<全体概略構成>
図1は本発明の実施形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラの正面図、図2は図1のデジタルカメラの背面図、図3は図1,図2に示したデジタルカメラの制御回路図である。
【0023】
図1,図2に示したデジタルカメラ(撮像措置)は装置本体10を有する。この装置本体は、図1に示したように、前面10aから前側に出没可能に設けられた鏡胴ユニット(撮像レンズ)4と、装置本体10の正面上部に設けられたストロボ発光部1を有する。
【0024】
この装置本体10の上面10bには、図1,図2に示したように、レリーズスイッチSW1、モードダイヤルスイッチ(通常、モードダイヤルと略)SW2、第1ジョグダイヤルスイッチ(通常、ジョグダイヤル1と略)SW3が設けられている。
【0025】
また、図2に示したように装置本体10の背面10cの左半分には、表示装置(表示手段)であるLCDモニタ(液晶表示器)5が設けられている。また、背面10cの右側上部には、第2ジョグダイヤルスイッチ(通常、ジョグダイヤル2と略)SW4、TELEズームスイッチSW5、WIDEズームスイッチSW6が設けられている。
【0026】
更に、背面10cの左右方向の中間部には、上側から電源スイッチSW15,メニュースイッチSW14,削除スイッチSW13,ディスプレイスイッチ(DISPLAYスイッチ)SW12が設けられている。そして、メニュースイッチSW14を操作すると、LCDモニタ5にはデジタルカメラの設定や画像選択のためのメニュー画面が表示される。このメニュー画面には、設定や画像選択のための複数の項目が表示される。
【0027】
また、背面10cの右側下部には、LCDモニタ5に表示されるメニュー画面の複数の項目の選択操作等に用いられる選択操作部2が設けられている。
【0028】
この選択操作部2は、メニュー画面の項目を上側に移動選択する上スイッチSW7,メニュー画面の項目を下側に移動選択する下スイッチ(マクロスイッチを兼用)SW11と、メニュー画面の項目を右側に移動選択する右スイッチSW8と、メニュー画面の項目を左側に移動選択する左スイッチSW10を有する。
【0029】
また、選択操作部2は、中央部に設けられて各スイッチSW7,SW8,SW10,SW11等により選択された項目を設定するOKスイッチSW9が設けられている。
【0030】
尚、このようなデジタルカメラに設けられる各スイッチには周知の構成のものを採用できるので、その詳細な説明は省略する。
<制御回路の概略構成>
(鏡胴ユニット4)
図1に示した鏡胴ユニット4は、図3に示したズーム光学系4−1,フォーカス光学系4−2,絞りユニット4−3,メカシャッタユニット4−4を有する。
【0031】
ズーム光学系4−1は、被写体の光学画像を取り込むズームレンズ4−1aと、ズームレンズ4−1aをズーム駆動させるズーム駆動モータ4−1bを有する。また、フォーカス光学系4−2は、フォーカスレンズ4−2aと、フォーカスレンズ4−2aをフォーカス(合焦)駆動するフォーカス駆動モータ4−2bを備えている。更に、絞りユニット4−3は、絞り4−3aと、絞り4−3aを駆動する絞りモータ4−3bを有する。また、メカシャッタユニット4−4は、メカシャッタ4−4aと、メカシャッタ4−4aを駆動するメカシャッタモータ4−4bを有する。
(鏡胴ユニット4のモータ制御回路)
この鏡胴ユニット4のズーム駆動モータ4−1b,フォーカス駆動モータ4−2b,絞りモータ4−3bおよびメカシャッタモータ4−4bは、モータ駆動回路であるモータドライバ4−5により駆動されるようになっている。このモータドライバ4−5は、ドライバ駆動回路としての振動制御(駆動制御)IC113により駆動制御(作動制御)されるようになっている。
(画像処理回路)
装置本体10内には画像処理回路(画像処理装置)が設けられている。この画像処理回路は、図3に示したように、光学画像を光電変換するためのCCD(固体撮像素子)101と、CCD101からの画像信号を前処理するF/E(フロントエンド)−IC102と、画像データを一時的に保存させるSDRAM(第1の記憶装置としての第1メモリ)103を有する。また、画像処理回路は、F/E(フロントエンド)−IC102からの画像データに各種処理を施すメイン演算制御装置(メイン演算制御回路)としてのディジタルスチルカメラプロセッサ104を有する。
【0032】
更に、画像処理回路は、サブ演算制御装置(サブ演算制御回路)としてのSUB−CPU105と、内蔵メモリ(第2の記憶装置の第2メモリ)107と、LCDドライバ108と、ビデオAMP118を有する。
【0033】
SUB−CPU105には、図3の操作Keyユニット(カメラ操作部)11からの操作信号が入力されるようになっている。この操作Keyユニット11は、上述したスイッチSW1〜SW15を備えている。また、装置本体10内にはジャイロセンサ112が設けられている。
<制御回路の詳細構成>
(F/E(フロントエンド)−IC102)
上述したF/E(フロントエンド)−IC102は、画像ノイズ除去用相関二重サンプリングを行うCDS102−1と、利得調整を行うAGC102−2と、ディジタル信号変換を行うA/D102−3と、駆動タイミング信号を発生するTG102−4を有する。
(SDRAM103)
SDRAM103は、前述したディジタルスチルカメラプロセッサ104で画像データに各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存する。保存される画像データは、例えば、CCD101から、F/E−IC102を経由して取りこんで、CCD1信号処理ブロック104−1でホワイトバランス設定、ガンマ設定が行われた状態の「RAW−RGB画像データ」やCCD2制御ブロック104−2で輝度データ・色差データ変換が行われた状態の「YUV画像データ」、JPEG CODECブロック104−7で、JPEG圧縮された「JPEG画像データ」などである。
(内蔵メモリ107)
この内蔵メモリ107は、撮影した画像データを記憶できるようにするための第2の記憶装置(メモリ)である。
(ディジタルスチルカメラプロセッサ104)
このディジタルスチルカメラプロセッサ104は、CCD101よりF/E―IC(102)の出力データにホワイトバランス設定やガンマ設定を行い、又、前述したように、垂直同期信号、水平同期信号を供給するCCD1信号処理ブロック104−1を有する。また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、フィルタリング処理により輝度データ・色差データへの変換を行うCCD2信号処理ブロック104−2と、前述した装置各部の動作を制御するCPUブロック104−3と、前述した制御に必要なデータ等を、一時的に、保存するLocal SRAM104−4を有する。また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、顔検出部(顔検出手段)104−Fsを有する。
【0034】
また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、パソコンなどの外部機器とUSB通信を行うUSBブロック104−5、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うシリアルブロック104−6、JPEG圧縮・伸張を行うJPEG CODECブロック104−7、画像データのサイズを補間処理により拡大/縮小するRESIZEブロック104−8、画像データを液晶モニタやTVなどの外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換するTV信号表示ブロック104−9、撮影された画像データを記録するメモリカードの制御を行うメモリカードコントローラブロック104−10を有する。
【0035】
また、LCDドライバ(108)は、後述するLCDモニタ5に駆動するドライブ回路であり、TV信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、LCDモニタ5に表示するための信号に変換する機能も有している。LCDモニタ5は、撮影前に被写体の状態を監視する、撮影した画像を確認する、メモリカードや前述した内臓メモリ107に記録した画像データを表示する、などを行うためのモニタである。ビデオAMP118は、TV信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、75Ωインピーダンス変換するためのアンプであり、ビデオジャック119は、TVなどの外部表示機器と接続するためのジャックである。
【0036】
操作Keyユニット11(SW1〜15)は、ユーザーが操作するKey回路であり、SUB−CPU(105)は、ROM・RAMをワンチップに内臓したCPUであり、操作Keyユニット(スイッチSW1〜SW15)などの出力信号をユーザの操作情報として、前述したCPUブロック104−3に出力する。
【0037】
ジャイロセンサ112は、デジタルカメラ本体の振動による角加速度を検出し、検出した信号をCPUブロック104−3へ供給する。CPUブロック104−3での演算結果と、CCDの位置を検知しているホール素子(本部ロック図には未記載)の結果との比較が振動制御IC113により行われ、振動を打ち消すようにCCDを駆動させることで振動補正が行われる。
(ストロボ)
図1,図2に示した装置本体10には、図3に示したストロボユニット100がLEDストロボ装置として取り付けられている。このストロボユニット100は、ストロボ撮影時の光を照射するストロボ発光部1と、その制御を行う輝度制御装置(輝度制御手段)としてのストロボ回路(LEDストロボ発光制御回路)106を備えている。このストロボ回路106は、CPUブロック104−3と通信を行うことで、ストロボ撮影のための制御を行う。
【0038】
図4は、ストロボ発光部1を拡大して示した説明図である。このストロボ発光部1には、白色で高輝度な3つの発光ダイオードであるLED1,LED2,LED3を用いたLEDストロボ発光装置(LEDストロボ発光部)が用いられている。この3つのLED1,LED2,LED3は隣接して配列されており、これらのLED1,LED2,LED3の前面には図1のフレネルパネル1aが設置される。このストロボ発光部1におけるストロボ発光時の配光は、LED(各LED1,LED2,LED3)単体の配光角と前面に設置されたフレネルパネル1aによって調整されており、撮像範囲を均一に照射することができる。
【0039】
このフレネルパネル1aで配光を調整する方式の発光部について述べたが、フレネルパネル1a以外にリフレクタを使用する方法や、LEDの配置により配光を調整し最適化してもよい。
【0040】
図5は、上述したストロボユニット100の詳細な回路構成を説明するブロック図である。
【0041】
このストロボユニット100の輝度制御装置(輝度制御手段)としてのストロボ回路(ストロボ発光制御回路)106は、LEDドライバ106aとスーパーキャパシタ106bを有する。このスーパーキャパシタ106bはコンデンサC1,C2を備えている。
【0042】
LEDドライバ106aは、電源電圧をLED発光に必要な電圧まで昇圧するための昇圧回路106a−1と、スーパーキャパシタ106bの電圧を均一に保つバランス回路106a−2と、白色LEDへ流す電流を制御し発光量を制御するための発光制御回路(発光制御手段)106a−3を備えていて、演算制御回路(演算制御装置)であるCPUブロック104−3(図3参照)と通信することで設定を変更することができる。
[作用]
次に、このような構成のデジタルカメラにおけるストロボ撮影時のCPUブロック104−3による制御を図6〜図9に基づいて説明する。
【0043】
ここで、図6はストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャート、図7は通常ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。また、図8は眩しさ軽減ストロボ撮影時の制御動作を示すフローチャート、図9は眩しさ軽減ストロボ撮影について説明するタイミングチャートである。
(1).通常のストロボ撮影
まず、通常のストロボ撮影について図6,7を用いて説明する。
【0044】
CPUブロック104−3は、デジタルカメラの電源スイッチSW15がオンさせられると、鏡胴ユニット4の図示しないカバーを開いて、被写体からの光束が鏡胴ユニット4のズーム光学系4−1及びフォーカス光学系4−2を介して固体撮像素子であるCCD101に結像させ、CCD101に被写体像を形成させる。これに伴い、CPUブロック104−3は、F/E(フロントエンド)−IC102やディジタルスチルカメラプロセッサ104を動作制御して、CCD101からの画像信号から被写体像をLCDドライバー108を介してLCDモニタ5にリアルタイムで表示させる。
【0045】
この状態において、操作KEYユニット11のひとつであるレリーズスイッチSW1がユーザーにより押されると、操作KEYユニット11のレリーズスイッチSW1からの撮影操作信号が図7の時間t1でSUB−CPU105を介してCPUブロック104−3に入力される。これによりCPUブロック104−3は撮影制御(撮影動作制御)を時間t1で開始(撮影動作開始)する(S101)。
【0046】
このCPUブロック104−3は、時間t1で撮影制御を開始すると、時間t1〜t2の間で振動制御(駆動制御)IC113を介してモータドライバ4−5を動作制御して、このモータドライバ4−5によりフォーカス駆動モータ4−2bおよび絞りモータ4−3bを駆動制御させ、AE/AF制御を行わせる(S102)。尚、撮影動作制御のAE/AF制御はレリーズスイッチSW1を押した(半押しした)位置の被写体に対して行われる。即ち、レリーズスイッチSW1が押されると、フォーカス駆動モータ4−2bによりフォーカスレンズ4−2aを光軸方向に駆動制御して、CCD101に対してレリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)における被写体を合焦させるAF(オートフォーカス)制御(合焦制御)を行うと共に、レリーズスイッチSW1を押した位置の被写体の明るさをCCD101の画像信号から検出して、絞りモータ4−3bにより絞り4−3aの開度を制御するAE制御(自動露出制御)を行わせる。このようなAE/AF制御は周知の技術を採用できるので、その詳細な説明は省略する。
【0047】
そして、オートストロボの設定がされていて、AE制御(自動露出制御)により被写体の明るさが低く撮影に適していない場合や、強制ストロボの設定がされている場合、撮影時のLED照射条件(例えば、LEDによる照明光の照射輝度や照射時間)等を求める。
【0048】
この場合、CPUブロック104−3は、AE/AF制御の結果に基づき時間t2〜t3の間で撮影時のLED照射条件(例えば、LEDによる照明光の照射輝度や照射時間)等の撮影条件を演算し(S103)、この演算により求めた撮影条件を撮影制御情報として決定(S104)する。尚、撮影時のLEDによる照明光の照射輝度や照射時間等の照射条件は周知の技術を用いて求めることができるので、その詳細な説明は省略する。
【0049】
また、CPUブロック104−3は、時間t3でCCD101にチャージされていた電圧をデスチャージ(出力)させて撮影の準備をし、撮影動作を開始させる(S105)。
【0050】
この撮影動作の開始に伴いCPUブロック104−3は、CCD101にチャージされていた電圧のデスチャージ(出力)が時間t4で終了すると、時間t4でストロボ回路106にLED駆動信号を発生させてストロボ回路106によりLED1,LED2,LED3の高輝度点灯(高輝度発光)を開始させて撮影を開始し、LED1,LED2,LED3の高輝度点灯を時間t5で高輝度点灯を停止させることにより、時間t4〜時間t5の間でLED1,LED2,LED3からの高輝度照明光を被写体に照射させて、消灯させる。この高輝度照明光は被写体から反射して鏡胴ユニット4(撮像レンズ)を介してCCD101に入射して、CCD101に被写体像を結像させる。
【0051】
そして、CPUブロック104−3は、LED1,LED2,LED3を時間t5で消灯させた後に、撮影条件に基づいて時間t5で振動制御(駆動制御)IC113を介してモータドライバ4−5を動作制御してモータドライバ4−5によりメカシャッタモータ4−4bを駆動制御させ、このメカシャッタモータ4−4bによりメカシャッタモータ4−4bを閉じさせることにより撮影を終了し(S107)、制御動作を終了する(S108)。
【0052】
この後、メカシャッタモータ4−4bが閉じている状態で、撮像によりCCD101に結像された被写体の画像のデータを取り出すことにより、被写体の電子画像データが得られる。
(2).眩しさ軽減のストロボ撮影
次に眩しさを軽減するためのストロボ撮影に関して図8,図9を用いて説明を行う。ただし、図8のフローチャートにおいて、S201〜S204は図6のフローチャートの通常のストロボ撮影のS101〜S104と同じ制御であるしたがって、S201〜S204までの箇所の説明は省略し、撮影条件決定(S204)以降から説明を行う。
【0053】
CPUブロック104−3は、S204において撮影条件を図9のタイミングチャートの時間t3で決定すると、ストロボ回路106を動作制御して、図9に示した実際に撮影が行われる時間t4までの間(時間t3〜t4の間)、ストロボ回路106によりLED1,LED2,LED3を低輝度点灯させ、LED1,LED2,LED3による予備照射(LED低輝度点灯)を行わせる(S205)。
【0054】
このときのLEDの輝度は、人が眩しいと感じる輝度よりも低く設定されており、撮影時の高輝度点灯時に強い眩しさを感じるのを防止するためにまず、人の目を光に慣れさせることを目的に行われる。
【0055】
この点灯期間に関しては、人間の瞳孔が完全に収縮するのに必要な時間の0.8秒以上の場合に効果が大きくなるが、それより短い場合においても人の目は光に反応するため効果が得られる。
【0056】
そして、CPUブロック104−3は、低輝度での予備点灯(S205)を行った後は、図6のフローチャートで説明した通常のストロボ撮影のS105〜S108と同様に高輝度点灯にてストロボ撮影が行わせる。図8においては、S206〜S209が図6のS105〜S108にそれぞれ対応した制御となる。
【0057】
本実施例では、AE/AF・撮影条件演算後に予備照射を行うフローについて説明を行ったが、レリーズタイムラグを短縮するために、予備照射を行いながらAF/AE・撮影条件演算を同時に行ってもよい。また、予備照射を期間に撮影条件を演算する場合は、予備照射をプリ発光に利用し測光を行うことで、より精度の高い調光を行うことも可能である。
【0058】
以上のように、LEDを事前に低輝度で点灯させ被写体の目を光に慣れさせた状態で、高輝度点灯に切り替えて撮影を行うことで、被写体が感じる眩しさを軽減させ、かつ撮影時は高輝度点灯が使用できるためシャッター時間を短く出来るため手ぶれや被写体ブレを軽減させることが可能となる。
【実施例2】
【0059】
図10は、CPUブロック104−3による制御のための実施例2を示した図で、本発明の眩しさ軽減ストロボ撮影時の予備照射(LED1,LED2,LED3の点灯)のパターンを変えたタイミングチャートである。
【0060】
この実施例2では、予備照射期間にLED1,LED2,LED3の低輝度予備発光(低輝度点灯)を複数回行うようにしている。即ち、この実施例2では、予備照射期間t3〜t4の間のLED1,LED2,LED3を低輝度予備発光の点灯でパルス状に複数回行うようにしている。
【0061】
このようにLED1,LED2,LED3の点灯をパルス状に複数回行うことによりLED1,LED2,LED3が点滅する。そして、この際のLED1,LED2,LED3の点滅周期がある一定周期を超えた場合、人の目は定常的な光として認識する。このため、単純にLEDの輝度のみを変化させた場合よりも輝度と点滅周期を変化させたほうが、より細やかな制御が可能になる。また、予備照射を行ううえでも点滅照射のほうが、連続的に照射するよりも人の目に優しいという効果も期待できる。
【実施例3】
【0062】
図11は、CPUブロック104−3による制御のための実施例3を示した図で、予備照射時に測光を行うようにした眩しさ軽減ストロボ撮影時のタイミングチャートである。
【0063】
この実施例3では、実施例2で説明した予備照射時間t3〜t4の間でLED1,LED2,LED3を低輝度で複数回予備点灯(予備点滅)させる低輝度予備発光させると共に、この低輝度予備発光時に測光を行うようにしている。
【0064】
このようにLED点灯時(LEDの低輝度予備発光時)に測光を行うことで、プリ発光方式の測光と同様に被写体の反射率などを考慮に入れた精度の用意測光が行うことが可能となる。本制御方式では、眩しさ軽減用の照射期間中に複数回の測光動作が行うことが可能のため、同じ条件で複数回測光を行った結果の平均から最終的な撮影条件を演算しても良いし、各測光毎に測光センサーのゲインを変化させて測光を行うことで、広い範囲の測光を行うことも可能となる。
【0065】
以上のように、予備照射期間中の複数回の照射に合わせて測光を行うことで、より精度が高く広範囲の測光を行うことが可能となる。
【実施例4】
【0066】
図12は、CPUブロック104−3による制御のための実施例4を示した図で、実施例1の眩しさ軽減ストロボ撮影で予備照射期間の輝度を徐々に高くしたタイミングチャートである。
【0067】
この実施例4では、予備照射期間の低い発光輝度を撮影までの間徐々に高くするようにしている。これは、予備照射により人の目は徐々に光に慣れてくるため、眩しいと感じる輝度の基準は徐々に高くなる。このため、予備照射期間の点灯輝度を徐々に高めることでより短時間に人の目を光に慣れさせることが出来、撮影までのタイムラグを短縮することが可能となる。
【実施例5】
【0068】
図13は、CPUブロック104−3による制御のための実施例5を示した図で、顔認識機能を備えたカメラにおける眩しさ軽減ストロボ撮影のフローチャートである。
【0069】
この実施例5においてCPUブロック104−3は、デジタルカメラの電源スイッチSW15がオンさせられると、鏡胴ユニット4の図示しないカバーを開いて、被写体からの光束が鏡胴ユニット4のズーム光学系4−1及びフォーカス光学系4−2を介して固体撮像素子であるCCD101に結像させ、CCD101に被写体像を形成させる。これに伴い、CPUブロック104−3は、F/E(フロントエンド)−IC102やディジタルスチルカメラプロセッサ104を動作制御して、CCD101からの画像信号から被写体像をLCDドライバー108を介してLCDモニタ5にリアルタイムで表示させる。
【0070】
この状態においてCPUブロック104−3は、ユーザーによりレリーズスイッチが押されると(S302)、撮影制御を開始する。
【0071】
また、ディジタルスチルカメラプロセッサ104は、上述したように顔検出部(顔検出手段)104−Fsを有する。そして、CPUブロック104−3は、撮影制御において、レリーズスイッチが押された位置(タイミング)でCCD101に結像された被写体の撮影画像から、撮影画像内に顔があるか否かを顔検出部104−Fsが検出(S303)すると、次にAE/AFの制御を行う(S304)。
【0072】
尚、この顔の検出には、レリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)の撮影画像が用いられる。この顔検出手段(顔検出部)104−Fsによる顔検出には周知の顔検出プログラムによる顔検出方法を採用できるので、その説明は省略する。また、撮影制御動作のAE/AF制御はレリーズスイッチSW1を押した位置の被写体に対して行われる。即ち、レリーズスイッチSW1が押されると、フォーカス駆動モータ4−2bによりフォーカスレンズ4−2aを光軸方向に駆動制御して、CCD101に対してレリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)における被写体を合焦させるAF(オートフォーカス)制御(合焦制御)を行うと共に、レリーズスイッチSW1を押した位置の被写体の明るさをCCD101の画像信号から検出して、絞りモータ4−3bにより絞り4−3aの開度を制御するAE制御(自動露出制御)を行わせる。
【0073】
次に、CPUブロック104−3は、ここまでの情報より、撮影にストロボ撮影が必要かどうかを判断する(S305)。例えば、CPUブロック104−3は、レリーズスイッチSW1を押した位置(タイミング)の撮影画像が暗く、適正な露出の画像を得るためにはストロボ撮影が必要であるか否かを判断する。
【0074】
そして、CPUブロック104−3は、S305にてストロボ撮影が必要と判定した場合は、S306に進んで撮影エリア内に顔が存在するかを判断し(S306)、ストロボが必要ないと判断した場合は、S309へ進み上述した実施例1と同様な通常撮影を実行する。
【0075】
また、CPUブロック104−3は、S305にてストロボ撮影が必要と判定された場合は、S306に進み撮影エリア内に顔が存在するかを判断する(S306)。ここで、CPUブロック104−3は、撮影エリア内に顔が存在しない場合、S308へ進み実施例1で説明した通常ストロボ撮影を実行する。
【0076】
一方、CPUブロック104−3は、S306にて撮影エリア内に顔が存在した場合、S307へ進み眩しさ軽減ストロボ撮影を実行する。このときの眩しさ軽減ストロボ撮影は、実施例1〜4に記載されたいずれの方法でも良い。
【0077】
以上のような制御を行うことで、撮影画像内に人の顔が存在せず眩しさ軽減ストロボ照射を行う必要がない状態では、通常のストロボ撮影に切り替えることが出来るため、消費電力の削減や撮影までの時間短縮を行うことが可能となる。
【0078】
以上説明したように、この発明の実施の形態の撮像装置は、被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)と、前記輝度制御手段(ストロボ回路106)は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を撮影前に所定の期間照射するようになっている。
【0079】
この構成によれば、撮影時に発光ダイオード(LED1〜LED3)を点灯させて、発光ダイオード(LED1〜LED3)からの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【0080】
また、この発明の実施の形態の撮像装置において、前記輝度制御手段(ストロボ回路106)は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射する所定の期間に、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を複数回照射するようになっている。
【0081】
この構成によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を複数回発光させて照射するようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0082】
更に、この発明の実施の形態の撮像装置において、前記輝度制御手段(ストロボ回路106)は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射する所定の期間に、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を徐々に高くするようになっている。
【0083】
この構成によれば、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を複数回発光させて照射する際、発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を徐々に高くするようにしたので、撮影前に撮影時に照射する輝度より低い輝度で発光ダイオード(LED1〜LED3)を1回発光させて照射した場合に比べて、被写体が感じるまぶしさを軽減することができる。
【0084】
また、この発明の実施の形態の撮像装置において、被写体の顔を検出する顔検出手段(顔検出部104−Fs)をさらに有し、前記顔検出手段(顔検出部104−Fs)にて撮影画像中に被写体の顔が検出された場合は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を撮影前に所定の期間照射するようになっている。
【0085】
この構成によれば、撮影画像内に被写体(主に人)がいない場合では、撮影前にまぶしさ軽減用の照射を行わなくすることができ、消費電力低減やレリーズタイムラグ短縮の効果が見込める。
【0086】
また、この発明の実施の形態の撮像制御方法で制御される撮像装置は、被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)を有する。しかも、この撮像装置の撮像制御方法では、ユーザーが撮影のために行うレリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影を実行するステップを有する。
【0087】
この撮像制御方法によれば、撮影時に発光ダイオード(LED1〜LED3)を点灯させて、発光ダイオード(LED1〜LED3)からの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
また、この発明の実施の形態の撮像制御プログラムで制御される里像装置は、被写体を照射する発光ダイオード(LED1〜LED3)と、前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の輝度を制御する輝度制御手段(ストロボ回路106)を備えている。しかも、この撮像装置の撮像制御プログラムは、ユーザーが撮影のために行うレリーズ操作を検出するステップと、撮影時の前記発光ダイオード(LED1〜LED3)の照射輝度を算出するステップと、撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオード(LED1〜LED3)を照射するステップと、前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影をコンピューターに実行させるステップを有する。
【0088】
この撮像制御プログラムによれば、撮影時に発光ダイオード(LED1〜LED3)を点灯させて、発光ダイオード(LED1〜LED3)からの照明光を被写体としての人物に照射しても、目に強いまぶしさが感じるのを軽減できる。
【符号の説明】
【0089】
LED1〜LED3・・・発光ダイオード
106・・・ストロボ回路(輝度制御手段)
104−Fs・・・顔検出部(顔検出手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0090】
【特許文献1】特開2006−340000
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を照射する発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段と、
前記輝度制御手段は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とした撮像装置。
【請求項2】
前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードを複数回照射する、ことを特徴とした請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードの輝度を徐々に高くする、ことを特徴とした請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
被写体の顔を検出する顔検出手段をさらに有し、
前記顔検出手段にて撮影画像中に被写体の顔が検出された場合は、
撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とした請求項1〜3のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項5】
被写体を照射する発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を備えた撮像装置の撮像制御方法において、
レリーズ操作を検出するステップと、
撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、
撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、
前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影を実行するステップを有すること、を特徴とした撮像装置の撮像制御方法。
【請求項6】
被写体を照射する発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を備えた撮像装置の撮像制御プログラムであって、
レリーズ操作を検出するステップと、
撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、
撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、
前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影をコンピューターに実行させるステップを有すること、を特徴とした撮像装置の撮像制御プログラム。
【請求項1】
被写体を照射する発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段と、
前記輝度制御手段は撮影時に照射する輝度に比べ低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とした撮像装置。
【請求項2】
前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードを複数回照射する、ことを特徴とした請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記輝度制御手段は、撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを照射する所定の期間に、前記発光ダイオードの輝度を徐々に高くする、ことを特徴とした請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
被写体の顔を検出する顔検出手段をさらに有し、
前記顔検出手段にて撮影画像中に被写体の顔が検出された場合は、
撮影時に照射する輝度より低い輝度で前記発光ダイオードを撮影前に所定の期間照射する、ことを特徴とした請求項1〜3のいずれか一つに記載の撮像装置。
【請求項5】
被写体を照射する発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を備えた撮像装置の撮像制御方法において、
レリーズ操作を検出するステップと、
撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、
撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、
前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影を実行するステップを有すること、を特徴とした撮像装置の撮像制御方法。
【請求項6】
被写体を照射する発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの輝度を制御する輝度制御手段を備えた撮像装置の撮像制御プログラムであって、
レリーズ操作を検出するステップと、
撮影時の前記発光ダイオードの照射輝度を算出するステップと、
撮影前に撮影時の照射輝度に比べ低い輝度で所定の期間前記発光ダイオードを照射するステップと、
前記ステップにおいて算出された照射輝度にて撮影をコンピューターに実行させるステップを有すること、を特徴とした撮像装置の撮像制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−213047(P2012−213047A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77790(P2011−77790)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]