撮像装置およびフラッシュ装置
【課題】縦横位置の切り換えをおこなった場合でも最適な配光となり、また、フラッシュ装置の配光特性に応じて、最適な縦横やアスペクト比となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供する。
【解決手段】被写体像を画像データとして出力する撮像素子221と、撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部304、603を有し、撮像素子221の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、発光部304、604の配光を制御する。また、発光部304、603の配光に応じて、撮像素子221の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する。
【解決手段】被写体像を画像データとして出力する撮像素子221と、撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部304、603を有し、撮像素子221の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、発光部304、604の配光を制御する。また、発光部304、603の配光に応じて、撮像素子221の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置およびフラッシュ装置に関し、詳しくは、縦横位置や異なるアスペクト比に画像を変更可能な撮像装置、およびこの撮像装置と組み合わせ使用するフラッシュ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ等の撮像装置が普及してきており、再生装置も多様化している。また、構図によっては縦位置や横位置に変更したり、またアスペクト比も変更した場合がある。そこで、再生装置の画面や、また構図に合わせて縦位置・横位置やアスペクト比等を変更することのできるカメラが提案されている。
【0003】
また、画面サイズが標準サイズと小画面サイズに切り換えられるカメラにおいて、画面サイズが切り換えられた際に、フラッシュ光を無駄なく照射できるようにしたフラッシュ装置が提案されている(特許文献1参照)。フラッシュ装置は、画面サイズの切り換えに応じて、発光管と反射傘の間の距離を変更し、照射範囲を変更している。
【特許文献1】特開平7−43794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示のフラッシュ装置によれば、画面サイズが変更された場合に照射範囲が変更される。しかし、フラッシュ装置において、照射範囲の変更機能を有していない場合には、縦横やアスペクト比を変更した場合には、照射ムラや無駄な照射となってしまう。また、特許文献1に開示のフラッシュ装置では、横位置において、小画面サイズに切り換える場合に、照射範囲を変更しているのみであり、縦横位置の切り換えを行った場合には、照射ムラや無駄な照射が生じてしまう。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、縦横位置の切り換えをおこなった場合でも最適な配光となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供することを第1の目的とする。また、フラッシュ装置の配光特性に応じて、最適な縦横やアスペクト比となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため第1の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記発光部の配光を制御する配光制御部と、を有する。
【0007】
第2の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は略瓢箪形状の配光特性を持つ。
第3の発明に係わる撮像装置は、上記第2の発明において、上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が横長の場合は、上記配光特性を横長の略楕円形状、又は横長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、上記画像データ出力領域が縦長の場合は、上記配光特性を縦長の略楕円形状、又は縦長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、上記画像データ出力領域が略正方形の場合は、上記配光特性を略真円形状の態様となるように制御する。
【0008】
第4の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、撮像装置本体に、脱着可能な外部フラッシュと通信を行う通信部と、上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記通信部を介して上記発光部の配光を切り換えるための配光制御部と、を有する。
第5の発明に係わる撮像装置は、上記第4の発明において、上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が縦長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を縦長の配光に切り換える。
第6の発明に係わる撮像装置は、上記第4の発明において、上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が横長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を横長の配光に切り換える。
【0009】
第7の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、上記発光部の配光を制御する配光制御部と、上記発光部の配光に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、を有する。
【0010】
第8の発明に係わる撮像装置は、上記第7の発明において、上記配光制御部は、上記発光部を移動する又は回転することにより、配光を制御する。
第9の発明に係わる撮像装置は、上記第7および第8の発明において、上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は瓢箪形状の配光特性を持つ。
第10の発明に係わる撮像装置は、上記第9の発明において、上記撮像領域制御部は、上記配光特性が縦長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を縦長の態様となるように制御し、上記配光特性が横長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を横長の態様となるように制御し、上記配光特性が略真円形状の場合は、上記画像データ出力領域を正方形の態様となるように制御する。
【0011】
第11の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、撮像装置本体に脱着可能であり、配光特性を切り換え可能な発光部を有する外部フラッシュから、上記配光特性に関する情報を受信するための通信部と、上記通信部を介して受信した上記配光特性に関する情報に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、を有する。
第12の発明に係わる撮像装置は、上記第11の発明において、上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が縦長の場合には、上記画像データ出力領域を縦長画像となるように制御する。
第13の発明に係わる撮像装置は、上記第11の発明において、上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が横長の場合には、上記画像データ出力領域を横長画像となるように制御する。
【0012】
第14の発明に係わるフラッシュ装置は、撮像装置における画像データ出力領域が縦長または横長かに応じた位置情報を受信するための受信部と、被写体に向けて照射するための発光部と、上記発光部の配光特性を上記位置情報に基づいて切り換える配光制御部と、を有する。
第15の発明に係わるフラッシュ装置は、上記第14の発明において、上記発光部は細長の発光管を有し、上記発光管の向きを換えることにより、上記配光特性を切り換える。
第16の発明に係わるフラッシュ装置は、上記第15の発明において、上記発光部は、少なくとも2つに分離して配置されており、この2つに分離して配置された発光部の位置関係を変えることにより、上記配光特性を切り換える。
第17の発明に係わるフラッシュ装置は、被写体に向けて照射するための発光部と、上記発光部の配光特性を切り換える配光制御部と、上記発光部の配光特性に関する情報を送信する送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、縦横位置の切り換えをおこなった場合でも最適な配光となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供すると共に、フラッシュ装置の配光特性に応じて、最適な縦横やアスペクト比となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に従って本発明を適用したデジタルカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係わるデジタル一眼レフレックスカメラの正面から見た外観図であり、図2は、このデジタル一眼レフレックスカメラの背面側から見た外観斜視図である。
【0015】
図1に示すカメラ本体200の前面の略中央には、交換レンズ100を装着するためのボディマウント24が設けてある。このボディマウント24より少し奥まった位置には、交換レンズ100と接続し、通信を行うための通信接点341が配置されている。また、ボディマウント24よりカメラ本体200の内部側はミラーボックスであり、ミラーボックス内には、可動ミラー201等が配置されている。
【0016】
また、カメラ本体200の正面左側のグリップ部の上部には、レリーズ釦21が配置されている。レリーズ釦21は、撮影者が半押しするとオンする第1レリーズスイッチと、全押しするとオンする第2レリーズスイッチを有している。この第1レリーズスイッチ(以下、1Rと称する)のオンによりカメラは焦点検出、撮影レンズのピント合わせ、被写体輝度の測光等の撮影動作を行い、第2レリーズスイッチ(以下、2Rと称する)のオンにより撮像素子221(図3参照)の出力に基づいて被写体像の画像データの取り込みを行う露光動作を実行する。
【0017】
また、カメラ本体200の正面左側グリップ部には、前ダイアル22が配置されている。この前ダイアル22は、時計方向および反時計方向に回転自在であり、その回転方向と回転量が検知され出力される。
【0018】
カメラ本体200の上部には、被写体に補助光を照射するための内蔵フラッシュ50が収納されている。内蔵フラッシュ50をポップアップ状態とすると、使用状態となり、その発光部304(後述する図11参照)は被写体に向けた位置となる。
【0019】
カメラ本体200の上面には、コントロールパネル40が配置されている。このコントロールパネル40は、液晶等の表示装置であって、撮影にあたっての絞り値やシャッタ速度値等の撮影情報が表示される。
【0020】
図2に示すように、カメラ本体200の背面の右上には、後ダイアル23が配置されている。後ダイアル23も、前ダイアル22と同様、時計方向および反時計方向に回転自在であり、その回転方向と回転量が検知され出力される。
【0021】
後ダイアル23の下側には、ライブビュー表示釦(以下、LV表示釦と称す)31が配置されている。ライブビュー表示は、撮像素子によって取得した画像データに基づいて被写体像観察用に液晶モニタ等の表示装置に被写体像を表示することをいう。このLV表示釦31を操作することにより、ライブビュー表示モードを設定し、また再度操作するとライブビュー表示モードの解除を行う。
【0022】
LV表示釦31の下側には、十字釦32が配置されている。この十字釦32は上側十字釦、下側十字釦、右側十字釦、左側十字釦の4つの釦からなり、背面液晶モニタ39上にカーソルが表示されている場合に、このカーソルの移動等に用いる。4つの十字釦32のほぼ中心にOK釦33が配置されている。このOK釦33は、十字釦32によって選択された項目の決定を行うための操作部材である。
【0023】
十字釦32の下側には、パワースイッチ34が配置されている。このパワースイッチ34は、このカメラのカメラ動作の実行を制御するための操作部材である。すなわち、本実施形態に係わるカメラは、パワースイッチ34がオン状態の場合に、種々の動作を実行し、オフの場合にはカメラ動作を実行しない。
【0024】
カメラ本体200の背面の略中央の上部には、接眼部38が設けられており、この中に接眼レンズ209が配置されている。カメラ本体200は一眼レフレックスカメラであり、内部には、可動ミラー201やペンタプリズム207等のファインダ光学系(図3参照)が配置され、このファインダ光学系を通過した被写体光束が、この接眼レンズ209より出射する。撮影者は接眼レンズ209を介して、光学的に被写体像を観察することができる。
【0025】
接眼部38の下側には、背面液晶モニタ(以下、背面LCDと称す)39が配置されている。背面LCD39は、ライブビュー表示を行い、また、記録済みの被写体像を再生表示し、撮影情報やメニューを表示するための表示装置である。これらの表示を行うことができるものであれば、液晶に限らない。また、本実施形態においては、カメラ本体200の背面に配置しているが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限られない。
【0026】
背面LCD39の下側であって、パワースイッチ34の左側には、メニュー釦35が配置されている。このメニュー釦35はメニューモードに設定し、また解除するための操作部材である。メニューモードは、このカメラの種々のモードやその他の設定を行うモードであり、メニューモードに設定されると、背面LCD39にメニュー表示がなされる。撮影者は、このメニュー表示の中から好みのモード等を十字釦32によって選択し、OK釦33によって確定する。
【0027】
メニュー釦35の左側には、再生釦36が配置されている。この再生釦36は、記録媒体等に記録された画像データを読み出し、この画像データに基づいて被写体像を背面LCD39に再生表示する再生モードを指示する操作部材である。
【0028】
再生釦36の左側には、縦横釦37が配置されている。この縦横釦37は縦長画像と横長画像のいずれかを選択するための操作部材である。後述するように、本実施形態に係わるカメラの撮像素子221は、ほぼ正方形状をしており、この撮像素子によって出力される画像データ中から、縦長画像や横長画像の画像データを選択して表示し、記録媒体に記録する。
【0029】
次に、本実施形態に係わるデジタル一眼レフカメラの電気回路について、図3に示すブロック図を用いて説明する。このデジタル一眼レフカメラは、交換レンズ100とカメラ本体200とから構成される。本実施形態では、交換レンズ100とカメラ本体200は別体で構成され、通信接点341にて電気的に接続されているが、交換レンズ100とカメラ本体200を一体に構成することも可能である。
【0030】
交換レンズ100の内部には、焦点調節および焦点距離調節用の撮影光学系101と、開口量を調節するための絞り103が配置されている。撮影光学系101は光学系駆動機構107によって駆動され、絞り103は絞り駆動機構109によって駆動される。光学系駆動機構107によって駆動された撮影光学系101の焦点位置(ピント位置)は、ピント位置検出機構105によって、また光学系101の焦点距離は、ズーム位置検出機構106によって、それぞれ検出される。
【0031】
光学系駆動機構107、絞り駆動機構109、ピント位置検出機構105、およびズーム位置検出機構106は、それぞれレンズCPU111に接続されており、このレンズCPU111は通信接点341を介してカメラ本体200に接続されている。
【0032】
また、レンズCPU111には、レンズROM113とレンズRAM115が接続されている。レンズROM113は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、レンズCPU111を実行させるためのプログラムや、交換レンズ100の固有情報等が記憶されている。レンズRAM115は、電気的に書き換え可能な揮発性メモリであり、上述のプログラムの実行に当たって使用される一時的な記憶領域である。
【0033】
レンズCPU111は交換レンズ100内の制御を行うものであり、光学系駆動機構107を制御してピント合わせや、ズーム駆動を行うとともに、絞り駆動機構109を制御して絞り値制御を行う。また、レンズCPU111は、ピント位置検出機構105やズーム位置検出機構106によって検出された焦点距離や焦点位置情報をカメラ本体200に送信する。
【0034】
カメラ本体200内には、被写体像を観察光学系に反射するためにレンズ光軸に対して45度傾いた位置(下降位置、被写体像観察位置)と、被写体像を撮像素子221に導くために跳ね上がった位置(上昇位置、退避位置)との間で、回動可能な可動ミラー201が設けられている。
【0035】
この可動ミラー201の上方には、被写体像を結像するためのフォーカシングスクリーン204が配置され、このフォーカシングスクリーン204の上方には、全面液晶板(以下、全面LCDと称す)205が配置されている。この全面LCD205は、部分的に透過と遮光を制御可能であり、フォーカシングスクリーン204上に結像した被写体像の内の任意に部分について、被写体像をファインダ光学系に導くことができる。
【0036】
全面LCD205の上方には、被写体像を左右反転させるためのペンタプリズム207が配置されている。ペンタプリズム207の前面側の反射面に沿って、ファインダ内表示装置206が配置されている。このファインダ内表示装置206は、液晶表示装置等から構成され、後述するように、光学ファインダ像に対して、視野表示や撮影情報等を重畳させて表示する。このファインダ内表示装置206は、ファインダ内表示駆動回路295に接続されており、これによって駆動制御される。
【0037】
ペンタプリズム207の出射側(図3で右側)には被写体像観察用の接眼レンズ209が配置され、この脇であって被写体像の観察に邪魔にならない位置に測光センサ211が配置されている。この測光センサ211は、測光処理回路212に接続され、測光センサ211の出力は、この測光処理回路212によって増幅処理やアナログ−デジタル変換等の処理がなされる。
【0038】
上述の可動ミラー201の中央付近はハーフミラーで構成されており、この可動ミラー201の背面には、ハーフミラー部で透過した被写体光をカメラ本体200の下部に反射するためのサブミラー203が設けられている。このサブミラー203は、可動ミラー201に対して回動可能であり、可動ミラー201が跳ね上がっているときには(図3において破線位置)、ハーフミラー部を覆う位置に回動し、可動ミラー201が被写体像観察位置(下降位置)にあるときには、図示する如く可動ミラー201に対して開いた位置にある。
【0039】
この可動ミラー201はミラー駆動機構239によって駆動されている。また、サブミラー203の下方には位相差AFセンサ241が配置されており、この位相差AFセンサ241の出力は位相差AF処理回路243に接続されている。位相差AFセンサ241は、撮影光学系101によって結像される被写体像の焦点ズレ量(デフォーカス量)を測定するために、撮影光学系101の周辺光束を2光束に分離する公知の位相差AF光学系と1対のセンサとから構成されている。また、位相差AFセンサ241は、撮影画面内の複数ポイントについて、それぞれ焦点検出可能である。
【0040】
可動ミラー201の後方には、露光時間制御用のフォーカルプレーンタイプのシャッタ213が配置されており、このシャッタ213はシャッタ駆動機構237によって駆動制御される。シャッタ213の後方には撮像素子221が配置されており、撮影光学系101によって結像される被写体像を電気信号に光電変換する。なお、撮像素子221としてはCCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の二次元固体撮像素子を使用できることは言うまでもない。
【0041】
撮像素子221は撮像素子駆動回路223に接続され、この撮像素子駆動回路223によって、撮像素子221から画像信号の読出し等が行われる。撮像素子駆動回路223は、前処理回路225に接続されており、前処理回路225は、ライブビュー表示のための画素間引き処理、拡大表示のための切り出し処理等の画像処理のための前処理を行なう。
【0042】
前述のシャッタ213と撮像素子221の間には、防塵フィルタ215、赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217が配置されている。防塵フィルタ215の周囲には圧電素子が固定されており、この圧電素子は防塵フィルタ駆動回路235によって、超音波で振動する。防塵フィルタ215の付着した塵埃は、圧電素子に発生する振動波によって、除塵される。
【0043】
赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217は、被写体光束から赤外光成分と、高周波成分を除去するための光学フィルタである。防塵フィルタ215、赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217および撮像素子221は、塵埃等が侵入しないように気密に一体に構成されている。これら一体化された撮像素子221等は、シフト機構233によって、撮像素子221の撮像面におけるX軸方向とY軸方向に沿って、それぞれ移動させることができる。
【0044】
手ブレセンサ229は、カメラ本体200に加えられた手ブレ等による振動を検出する角加速度センサ等であり、この出力は手ブレ補正回路230に接続している。手ブレ補正回路230は手ブレ等の振動を除去するための手ブレ補正信号を生成し、手ブレ補正回路230の出力は、シフト機構駆動回路231に接続されている。
【0045】
シフト機構駆動回路231は、手ブレ補正信号を入力し、この信号に基づいて、シフト機構233を駆動する。このシフト機構233によって、カメラ本体200に加えられた手ブレ等の振動を打ち消すように、撮像素子221等を移動させ、防振を行なう。
【0046】
傾きセンサ227は、3軸回りの角加速度を検出し、カメラ本体200の傾きに応じた値を出力する。傾き検知回路228は、傾きセンサ227に接続されており、傾きセンサ227の定常状態の値から傾き状態を、また傾きセンサ227の変化量から加速度を求め、これらの値を出力する。
【0047】
光源センサ244は、蛍光灯や太陽光など、被写体の環境光の光源を検出するためのセンサである。光源処理回路245は、光源センサ244に接続され、光源に応じた光源データを出力する。照度センサ246は、カメラ200上での照度を測定するためのセンサである。照度処理回路247は、照度センサ246に接続され、照度に応じた照度データを出力する。
【0048】
リモコン受信センサ248は、リモコン装置(不図示)からの赤外線等によるリモコン指令を受信するための赤外線センサである。リモコン受信処理回路249は、リモコン受信センサ248に接続され、このセンサからの信号を入力し、リモコン信号を出力する。
【0049】
前述の前処理回路225は、ASIC(Application Specific
Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)250内のデータバス252に接続されており、このデータバス252を介して、ASIC250内の各回路に接続されている。また、前処理回路225は、コントラストAF回路253およびAE回路255にも接続されている。
【0050】
コントラストAF回路253は、前処理回路225から出力される画像信号に基づいて高周波成分を抽出し、この高周波成分に基づくコントラスト情報をボディCPU251に出力する。なお、コントラストAF回路253は、高周波成分を抽出するにあたって、画面内の全領域について、抽出可能である。AE回路255は、前処理回路225から出力される画像信号に基づいて、被写体輝度に応じた測光情報をボディCPU251に出力する。
【0051】
データバス252、コントラストAF回路253、およびAE回路255に接続されているボディCPU251は、フラッシュメモリ277に記憶されているプログラムに従って、デジタル一眼レフカメラの動作を制御するものである。
【0052】
データバス252には、ボディCPU251以外に、画像処理回路257、圧縮伸張回路259、ビデオ信号出力回路261、スイッチ検知回路268、入出力回路271、通信回路273、フラッシュメモリ制御回路275、SDRAM制御回路279、記録媒体制御回路283、ダイアル検知回路289が接続されている。
【0053】
画像処理回路257は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成等の各種の画像処理を行なう。また圧縮伸張回路259はSDRAM281に一時記憶された画像データをJPEGやTIFF等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸張するための回路である。なお、画像圧縮はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用できる。
【0054】
ビデオ信号出力回路261は、LCD駆動回路263を介して背面LCD39に接続され、また接点330aを介して外部表示装置330に接続可能である。このビデオ信号出力回路261は、SDRAM281、記録媒体A285、記録媒体B287に記憶された画像データを、背面LCD39等に表示するためのビデオ信号に変換するための回路である。背面LCD39は、図2に示すように、カメラ本体200の背面に配置されるが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限らないし、また液晶に限らず他の表示装置でも構わない。
【0055】
シャッタレリーズ釦21の第1ストローク(半押し)を検出する1Rスイッチや、第2ストローク(全押し)を検出する2Rスイッチ、ライブビュー表示釦31の操作によってオンするライブビュー表示スイッチを含む各種スイッチ269は、スイッチ検知回路268を介してデータバス252に接続されている。また、各種スイッチ269としては、この他にも、メニュー釦35に連動するメニュースイッチ、再生釦36に連動する再生スイッチ、縦横釦37に連動する縦横スイッチ、パワースイッチ34等、その他の操作部材に連動する各種スイッチ等を含んでいる。
【0056】
上述の防塵フィルタ駆動回路235、シャッタ駆動機構237、位相差AF処理回路243、ミラー駆動機構239、光源処理回路245、照度処理回路247、リモコン受信処理回路249、傾き検知回路228、シフト機構駆動回路231、測光処理回路212と接続される入出力回路271は、データバス252を介してボディCPU251等の各回路とデータの入出力を制御する。なお、入出力回路271は、後述するLCD向き検知回路265、充電回路301、フラッシュ発光回路303、発光部304、発光部駆動機構307、および位置検出センサ308にも接続される。
【0057】
レンズCPU111と通信接点341を介して接続された通信回路273は、データバス252に接続され、ボディCPU251等とのデータのやりとりや制御命令の通信を行う。
【0058】
フラッシュメモリ制御回路275は、フラッシュメモリ(Flash Memory)277に接続され、このフラッシュメモリ277は、デジタル一眼レフカメラの動作を制御するためのプログラムが記憶されており、前述したように、ボディCPU251はこのフラッシュメモリ277に記憶されたプログラムに従ってデジタル一眼レフカメラの制御を行う。なお、フラッシュメモリ277は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。
【0059】
SDRAM281は、SDRAM制御回路279を介してデータバス252に接続されており、このSDRAM281は、画像処理回路257によって画像処理された画像データまたは圧縮伸張回路259によって圧縮された画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。
【0060】
データバス252に接続された記録媒体制御回路283は、記録媒体A285、記録媒体B287に接続され、これらの記録媒体A285、B287への画像データ等の記録及び画像データ等の読み出しの制御を行う。
【0061】
記録媒体A285および記録媒体B287は、xDピクチャーカード(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード(登録商標)またはメモリスティック(登録商標)等の書換え可能な記録媒体のいずれかが装填可能となるように構成され、カメラ本体200に対して着脱自在となっている。その他、通信接点を介してハードディスクを接続可能に構成してもよい。なお、記録媒体A285、B287は、同じ種類の記録媒体であって、記憶容量が異なる組み合わせや、また異なる種類の記録媒体の組み合わせ等、組み合わせ方は自由である。
【0062】
ダイアル検知回路289は、前述の前ダイアル22と後ダイアル23にそれぞれ接続しており、それぞれのダイアルの回転方向および回転量を検知する。
【0063】
カメラ本体200内には、本体内の各回路や各機構等に電源を供給するための電源供給回路291が設けられている。この電源供給回路291には、内蔵のバッテリ292および外部電源293が接続可能である。
【0064】
LCD向き検知回路265は、背面LCD39の向きを検知する。すなわち、背面LCD39は、その向きを縦位置や横位置に変更することができ、この向きを検知し、入出力回路271を介してボディCPU251に伝達される。
【0065】
前述のコントロールパネル40には、コントロールパネル駆動回路297が接続されており、コントロールパネル駆動回路297はボディCPU251に接続されている。ボディCPU251は、コントロールパネル駆動回路297を介して、コントロールパネル40に撮影情報等の表示を行う。
【0066】
カメラ本体200内に配置された内蔵フラッシュ50は、充電回路301、フラッシュ発光回路303、発光部304、発光管305、反射傘306、発光部駆動機構307、および位置検出センサ308等から構成される。充電回路301はバッテリ292または外部電源293等より、電源供給を受け、電圧を昇圧し、これを充電する。フラッシュ発光回路303は、所定のタイミングで、充電回路301によって昇圧された電圧を発光管305に印加する等、発光制御を行う。発光部304は発光管305や反射傘306等で構成され、一体に移動可能である。位置検出センサ308は、内蔵フラッシュ50がポップアップ状態にあるか否か、また発光部304の位置が縦位置か横位置にあるかを検出する。発光部駆動機構307は、発光部304を縦位置や横位置に駆動する。
【0067】
外部フラッシュ310は、外付けのフラッシュ装置であり、接点310bを介して、カメラ本体200と接続する。この外部フラッシュ310はフラッシュ制御用のCPU(以下、Sμcom)633等(図10参照)の回路素子を有し、発光管612や反射傘611等からなる発光部が縦位置と横位置とに移動可能である。外部フラッシュ310の詳細な構成については、図5乃至図10を用いて後述する。
【0068】
外部機器320は、パーソナルコンピュータ(PC)等の機器であり、接点320a、通信回路273を介して、ボディCPU251と通信を行う。外部表示機器330は、テレビ等の表示機器であり、接点330aを通じて、前述のビデオ信号出力回路261に接続されている。外部表示機器330の内部には、表示装置駆動回路331と表示装置333が配置されている。ビデオ信号出力回路261からのビデオ信号に基づき、表示装置駆動回路331は表示装置333に記録画像等の表示を行う。
【0069】
次に、本実施形態における縦横とアスペクト比について、図4を用いて説明する。撮像素子221の撮像面はほぼ正方形をしており、撮像素子221内であって、かつイメージサークル120内において、画像が得られる。このときの縦横の比率をアスペクト比という。本実施形態においては、4:3横長、4:3縦長、16:9横長、16:9縦長の4つのアスペクト比を採用している。もちろん、これとは異なるアスペクト比を採用しても構わない。ここで説明したアスペクト比は、後述する図16(a)における設定変更のサブルーチンによって、変更できる。設定されたアスペクト比に基づいて、有効となる画像データ(画像データ出力領域)は、撮像素子駆動回路223から出力される画像データの中から、前処理回路225や画像処理回路257によって、選択される。なお、図中には、1:1正方形のアスペクト比が示されているが、これは、後述する第4実施形態におけるリングフラッシュの場合に使用される。
【0070】
次に、第1実施形態に係わる外部フラッシュ310の構成について、図5乃至図10を用いて説明する。図5は外部フラッシュ310の外観斜視図であり、図6は外部フラッシュ310の長手方向の断面図であり、図7は外部フラッシュ310全体の分解斜視図であり、図8は回動軸周りの詳細な分解斜視図であり、図9は外部フラッシュ310をカメラ本体200に取り付けた状態での使用状態を示す図であり、図10は外部フラッシュ310の電気回路の構成を示すブロック図である。
【0071】
外部フラッシュ310のフラッシュ本体601は、図5に示すように、大きく分けて本体支持部602と発光本体部603とから構成され、後述するように発光本体部603は本体支持部602の回転軸635(図7参照)に対して回転可能となっている。発光本体部603の前面側にはフラッシュ光を集光して照射する発光面604が設けられ、また、被写体からの反射光を受光するための受光部605が設けられている。また、本体支持部602の脚部には、カメラ本体200に着脱自在に固定し、また電気的接続をとるためのストロボシュー606が設けられている。
【0072】
フラッシュ本体601の内部には、図6に示すように、発光面604の後方には放物面形状の反射傘611が配置され、この反射傘611内にはフラッシュ光照射用のキセノン管612が配置されている。また、発光面604の下側の受光部605の背面側には受光素子605aが設けられ、フラッシュ光の被写体からの反射光等の測光を行なう。
【0073】
反射傘611や受光部605の後方には、電池室613が設けられ、この電池室613内には電池614が着脱自在に配置されている。この電池室613の後方には充電基板615が設けられ、その後方にはメインコンデンサ616が配置されている。充電基板615およびメインコンデンサ616によって、電池614の電池電圧を昇圧し、キセノン管612のトリガ電極にトリガ電圧を印加すると共に、陽極・陰極間に昇圧電圧印加することにより、フラッシュ光を照射することができる。
【0074】
外部フラッシュ310の本体支持部612後方の空間内には、フラッシュ制御基板631が設けられており、この制御基板631上には、フラッシュ制御CPU(Sμcom)633等が設けられている。Sμcom633は、カメラ本体201内のボディCPU251(図3参照)と通信を行い、外部フラッシュ310の制御を行う。
【0075】
フラッシュ制御基板631の後方には、外部フラッシュ310の動作表示用の液晶表示パネル(LCD)632が設けられており、また、その下方には動作指示用の操作釦634が配置されている。フラッシュ制御基板631には、回動駆動モータ630と電気的接続をとるためのコネクタ628が設けられており、このコネクタ628と回動駆動モータ630との間は、モータフレキ627によって接続されている。このモータフレキ627は、図8に示すように、コネクタ628と接続するための接点端627a、連絡部627bおよびモータ630と接続するためのモータ端子部627cから構成される。
【0076】
モータ630は、図8に示すように、回転軸635の後方に配置されており、モータ630の駆動軸はモータピニオンギア629bに固着されており、モータピニオンギア629bはモータ630によって回転駆動される。また、モータピニオンギア629bには、これと一体に回転するインタラプタ629aが設けられており、このインタラプタ629aには、等間隔に孔が配列されている。インタラプタ629aの近傍には発光素子と受光素子からなるフォトインタラプタ629が設けられており、このフォトインタラプタ629は、モータフレキ627によって前述のSμcom633に接続されている。このインタラプタ629aとフォトインタラプタ629によって孔の動きを検出でき、これからモータ630の回転量をカウントすることができる。
【0077】
回転軸635内の空間には減速機624を構成するギアトレイン639が配置されており、モータピニオンギア629bの回転をギアA639a、ギアB639b等を介して駆動ギア621に伝達する。この駆動ギア621は、発光本体部603内の歯車617(図6、図7参照)と噛合しており、これによって発光本体部603を本体支持部602に対して回動させる。
【0078】
回転軸635の筒体は摺動リングB626に嵌合している。この摺動リングB626の鍔面(フランジ)は本体支持体602aに当接し、摺動リングB626の外側の摺動面626aは、フラッシュ回転体607の嵌合孔607a内に緩挿される。回転軸625を緩挿したフラッシュ回転体607の前面側には、摺動リングA625が嵌合孔607a内に緩挿され、その前面側に抜け止め用の止め円板623が配置設けられている。この止め円板623に設けられた孔623a、623b、623cと、回転軸635に設けられた受け孔635a、635b、635cは、ネジ637a、637b、637cによって螺合している。
【0079】
フラッシュ回転体607と本体支持体602aの間には、電気的接続をとるためのケーブルフレキ618が配置されている(図6および図7参照)。ケーブルフレキ618は、本体支持体602aとの接点端子618aと、フラッシュ回転体607との接点端子618c、および屈曲部618bとから構成されている。このケーブルフレキ618の円弧部は、本体支持体602aのフレキケーブル溝636内に収納されている。
【0080】
このようにフラッシュ本体601は構成されているので、回転駆動モータ630が回転すると、モータピニオンギア629b、ギアトレイン639を介してモータの駆動力が、フラッシュ回転体607内の歯車617に伝達される。このため、発光部本体603は本体支持体602a内の回転軸635を回動中心として、時計回りまたは反時計回りに回動する。したがって、外部フラッシュ310の本体発光部603は、図9(A)に示すように、横位置にある場合と、図9(B)に示すように、縦位置にある場合とに切り換えることができる。
【0081】
次に、外部フラッシュ310のフラッシュ本体601内の電気回路について、図10を用いて説明する。フラッシュ本体601内の本体支持部602内には、カメラ本体200の接点通信コネクタに嵌合し、通信回路273を介してボディCPU251と電気接続をとるための接点310bが設けられている。この接点310bは、フラッシュ本体601内の電気的制御を行うフラッシュ制御用マイクロコンピュータ(Sμcom)633が接続されている。このSμcom633は、駆動モータ630を駆動するためのドライバ回路652に接続しており、また、前述のフォトインタラプタ629にも接続している。
【0082】
また、Sμcom633は、ケーブルフレキ618を介して、発光本体部603内の発光回路661、充電回路662、充電電圧検知回路663が接続されている。充電回路662はフラッシュ本体601内に装填されている電池614の電圧を昇圧し、メインコンデンサ616に充電する。この充電電圧を充電電圧検知回路663が検知し、カメラ本体200内のボディCPU251からの要求に応じて充電電圧情報を伝達する。そして、ボディCPU251から発光開始指令をSμcom633が受けると、発光回路661に対してトリガ信号を送信し、充電回路662充電された高圧電圧をキセノン管612に印加し、フラッシュ発光を開始させる。
【0083】
また、ボディCPU251と通信を行い、カメラ本体200において設定された縦横位置やアスペクト比に関する情報を受けると、縦横位置やアスペクト比情報に基づいて発光本体部603の姿勢制御を行なう。すなわち、カメラ本体200において縦位置が設定されると、発光本体部603を回動させるために駆動モータ630の回転を開始させ、フォトインタラプタ629の出力信号に基づいて、図9(B)に示す位置に達したことを検知すると、駆動モータ630の回転を停止する。
【0084】
また、カメラ本体200において設定された縦横位置が、横位置に変化した場合に、この情報を受けると、駆動モータ630の回転を開始させ、フォトインタラプタ629の出力信号に基づいて、図9(A)に示す位置に達したことを検知すると、駆動モータ630の回転を停止する。
【0085】
次に、内蔵フラッシュ50の構造について、図11および図12を用いて説明する。図11および図12は、内蔵フラッシュ50がポップアップした状態の斜視図であり、図11は発光管305が横位置にある場合を示し、図12は発光管305が縦位置にある場合を示す。
【0086】
内蔵フラッシュ本体671の先端側には、発光管305および反射傘306等が一体に構成された発光部304が配置されている。この発光部304は、発光部駆動機構307の一部を構成するステップモータ673によって、図11に示す横位置と図12に示す縦位置に駆動可能である。
【0087】
内蔵フラッシュ本体671の基端側には、軸674が両側に設けられており、この軸674は、カメラ本体200の嵌合部200aに設けられた受け部676に回動自在に嵌め込まれる。この受け部676と軸674の間には、つるまきばね675の両端が係合しており、このつるまきばね675は内蔵フラッシュ本体671をポップアップさせる方向に付勢している。図示しない係合部材によって本体671は、係止されており、この係止を解除することにより、内蔵フラッシュ本体671はつるまきばね675の付勢力によってポップアップする。また、内蔵フラッシュ本体671には、図12に示すように、位置検出センサ308が配置されており、この位置検出センサ308は、発光部304が縦位置にあるか横位置にあるかを検出する。
【0088】
次に、外部フラッシュ310および内蔵フラッシュ50の配光特性について、図13を用いて説明する。図13(A)はフラッシュを横位置に設定している場合の配光特性を示す。すなわち、外部フラッシュ310の発光本体部603を、図9(A)に示すように横位置に回動させ、または内蔵フラッシュ50の発光部304を図11に示すように、横位置に回動させた状態である。この状態では、図13(A)に示すように、フラッシュ配光681は横長に伸びた状態となる。この場合には、後述するように、撮像素子221の画像データ出力領域683は横長画像となるように設定される。
【0089】
図13(B)はフラッシュを縦位置に設定している場合の配光特性を示す。すなわち、外部フラッシュ310の発光本体部603を、図9(B)に示すように縦位置に回動させ、または内蔵フラッシュ50の発光部304を図12に示すように、縦位置に回動させた状態である。この状態では、図13(B)に示すように、フラッシュ配光681は縦長に伸びた状態となる。この場合には、後述するように、撮像素子221の画像データ出力領域683は縦長画像となるように設定される。
【0090】
次に、本実施形態における動作について、図14ないし図17に示すフローチャートを用いて説明する。
【0091】
図14は、カメラ本体200側のボディCPU251によるパワーオンリセットの動作である。カメラ本体200にバッテリ292が装填され、または外部電源293が接続されると、このフローがスタートする。まずカメラ本体200のパワースイッチ34がオンであるかを判定する(#1)。判定の結果、パワースイッチ34がオフの場合には、低消費電力の状態であるスリープ状態となる(#3)。
【0092】
このスリープ状態ではパワースイッチ34がオンとなった場合のみに割り込み処理を行い、ステップ#5以下においてパワーオンのための処理を行う。パワースイッチ34がオンとなるまでは、パワースイッチ割り込み処理以外の動作を停止し、電源電池の消耗を防止する。
【0093】
ステップ#1において、パワースイッチ34がオンであった場合、またはステップ#3におけるスリープ状態を脱した場合には、電源供給を開始する(#5)。次に、防塵フィルタ215における塵埃除去動作を行う(#7)。このステップでは、防塵フィルタ215に固着された圧電素子に防塵フィルタ駆動回路235から駆動電圧を印加し、超音波振動波によって塵埃等を除去する。
【0094】
次に、前ダイアル22や後ダイアル23等によって設定された撮影モードや、ISO感度、マニュアル設定されたシャッタ速度や絞り値等の情報があればそれらの撮影モードや撮影条件の読み込みを行う(#9)。なお、このときに、併せて、レンズCPU111から通信回路273を介して交換レンズ100の開放絞り、焦点距離情報等のレンズ情報の読み込みも行う。
【0095】
撮影モード等の読み込みを行うと、次に、ライブビューを行っているか否かの判定を行う(#11)。本実施形態に係わるデジタル一眼レフカメラのライブビュー表示は、LV表示釦31が一度操作されると、ライブビュー表示モードに設定され、再度操作されると、ライブビュー表示モードが解除される。
【0096】
ステップ#11における判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、すなわち、光学ファインダ表示モードの場合には、ファインダ測光(F測光)および露出量演算を行う(#13)。ライブビュー表示モードでない場合には、可動ミラー201は下降状態にあり、撮影光学系101を通過した被写体光束をペンタプリズム207等のファインダ光学系に反射している。このため、測光素子211に被写体光束が入射し、測光を行うことができる。
【0097】
ファインダ測光によって測光を行うと、このとき得た被写体輝度に基づいて適正露光を得るための絞り値やシャッタ速度等の露出量の演算を行う。なお、露出量の演算にあたっては、ステップ#9において設定されていた撮影モードや撮影条件に従って行う。
【0098】
露出量の演算を行うと、次に、ファインダ表示を行う(#15)。ファインダ表示は、ファインダ内表示装置206によって行い、設定されている縦横とアスペクト比に応じた撮影範囲や、また演算または手動設定された絞り値やシャッタ速度等の撮影条件が表示される。また、演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、コントロールパネル40にも表示される。
【0099】
続いて、ライブビュー表示の消灯を行う(#17)。ライブビュー表示モードから光学ファインダ表示モードに切り替わった際には、ここで、ライブビュー表示の消灯を行う。なお、ライブビュー表示モードが解除され光学ファインダ表示を繰り返し行っている場合には、ライブビュー表示は消灯されているので、このステップをスキップする。
【0100】
ステップ11における判定の結果、ライブビュー表示モードに設定されている場合には、可動ミラー201の退避を行い(#31)、シャッタ213を開放する(#33)。ライブビュー表示モードでは、撮像素子221からの画像データに基づいて、被写体像を背面LCD39に表示するので、撮像素子221上に被写体像が形成されるように、可動ミラー201を退避し、シャッタ213を開放する。なお、ライブビュー表示開始後は、このステップ#31、#33をスキップする。
【0101】
続いて、イメージャー測光(I測光)および露出量の演算を行う(#35)。ライブビュー表示モードに入ると、可動ミラー201は撮影光学系101の光路から退避し、測光素子211には、被写体光束が入射しない。そこで、撮像素子221からの画像データに基づいて、AE回路255によって被写体輝度の測定を行う。
【0102】
ここで測定された被写体輝度に基づいて、適正露光を得るための絞り値やシャッタ速度等の露出量の演算を行う。なお、露出量の演算にあたっては、ステップ#13と同様、ステップ#9において設定されていた撮影モードや撮影条件に従って行う。また、ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、背面LCD39やコントロールパネル40に表示される。
【0103】
続いて、ライブビュー表示を行う(#37)。ライブビュー表示は、撮像素子221からの画像データに基づき、前処理回路225や画像処理回路257によって、画素数を間引く等の画像処理を行い、被写体像を背面LCD39に動画表示する。撮像素子221から画像データの読み出しを行うたびに、被写体像の更新を行う。
【0104】
ライブビュー表示を行うと、次に、ファインダ表示の消灯を行う(#39)。光学ファインダ表示モードからライブビュー表示モードに切り替わった際には、ここで、ファインダ表示の消灯を行う。なお、ライブビュー表示モードに切り替わり、ライブビュー表示を繰り返し行っている場合には、ファインダ表示は消灯されているので、このステップはスキップする。
【0105】
ステップ#17におけるライブビュー表示を消灯すると、またはステップ#39におけるファインダ表示を消灯すると、操作部材による操作がなされたか否かの判定を行う(#19)。このステップでは、スイッチ検知回路268によって、1Rスイッチ、設定スイッチ(メニュースイッチ)、再生スイッチ、パワースイッチのいずれかのスイッチが操作されたか否かを判定する。
【0106】
ステップ#19における判定の結果、操作がなかった場合には、ステップ#11に戻り、前述の動作を実行する。一方、判定の結果、操作がなされていた場合には、次に、レリーズ釦21が半押しされたか否か、すなわち1Rスイッチがオンか否かの判定を行う(#21)。
【0107】
ステップ#21における判定の結果、1Rスイッチがオンであった場合には、撮影準備と撮影を行う撮影動作のサブルーチンを実行する(#41)。このサブルーチンの詳細は図15を用いて後述する。
【0108】
ステップ#21における判定の結果、1Rスイッチがオンでなかった場合、または、ステップ#41における撮影動作を実行した場合には、次に、設定スイッチがオンか否かの判定を行う。このステップでは、メニュー釦(設定釦)35等が操作され、メニューモード(設定モード)に設定されたか否かの判定を行う。
【0109】
ステップ#23における判定の結果、メニューモード(設定モード)であった場合には、設定変更を行う(#43)。この設定変更のサブルーチンでは、アスペクト変更モード等の種々のモード等を設定でき、設定されたメニューに従って種々の処理を行う。このサブルーチンの詳細については、図16を用いて後述する。
【0110】
設定変更を行うと、次に、外部フラッシュが装着されているか否かの判定を行う(#44)。ここでは、接点310bを通じて、外部フラッシュ310のSμcom633と通信を行うことができるか否か等により、外部フラッシュが装着されているか否かの判定を行う。この判定の結果、外部フラッシュが装着されていた場合には、次に、フラッシュ通信を行う(#45)。ここでは、例えば、絞り値情報や、被写体距離情報、発光本体部603を縦位置または横位置のいずれに設定するか等について、通信を行う。なお、縦位置または横位置は、ステップ#43の設定変更において設定された位置である。この通信に基づいて、外部フラッシュ310は発光本体部603を縦位置もしくは横位置に移動させる。外部フラッシュ310における縦位置または横位置の移動については、後述する図17に示すフローの中で行う。
【0111】
ステップ#44における判定の結果、外部フラッシュが装着されていなかった場合には、次に、内蔵フラッシュ50がポップアップしているか否かの判定を行う(#46)。すなわち、ここでは、位置検出センサ308からの検知信号に基づいて、内蔵フラッシュ50がポップアップ状態にあるか否かの判定を行う。この判定の結果、内蔵フラッシュ50がポップアップ状態であった場合には、次に、縦横駆動を行う(#47)。ここでは、ステップ#43において設定された縦位置または横位置に応じて、内蔵フラッシュの50の発光部304を縦位置または横位置に移動させる。
【0112】
ステップ#45におけるフラッシュ通信を行うと、またはステップ#46における判定の結果、ポップアップしていなかった場合、またはステップ#47における縦横移動を行うと、または、ステップ#23における判定の結果、設定スイッチがオンでなかった場合には、次に、再生スイッチがオンか否かの判定を行う(#25)。この判定の結果、再生スイッチがオンであった場合には、再生動作を実行する(#48)。再生動作では、記録媒体A285または記録媒体B287に記録されている画像データを読み出し、背面LCD39または外部表示装置330等に再生表示する。
【0113】
ステップ#25における判定の結果、再生スイッチがオンでなかった場合、または、ステップ#48における再生動作のサブルーチンを実行すると、次に、パワースイッチ34がオンか否かの判定を行う(#27)。この判定の結果、パワースイッチ34がオンであった場合には、ステップ#11に戻り、前述の動作を実行する。
【0114】
一方、ステップ#27における判定の結果、パワースイッチがオンではなかった場合には、電源供給を停止し(#29)、ステップ#3に戻り、前述のスリープ状態となる。
【0115】
次に、ステップ#41における撮影動作のサブルーチンについて、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0116】
撮影動作のサブルーチンに入ると、まず、ステップ#11と同様にライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#51)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、位相差AFのサブルーチンを実行する(#53)。この位相差AFのサブルーチンでは、撮影光学系101の周辺を通過した2光束を用いて公知の位相差法に基づいて、撮影光学系101の焦点ズレ方向および焦点ズレ量を検出する。そして、この検出された焦点ズレ方向および焦点ズレ量を用いて、撮影光学系101を合焦位置に駆動する。
【0117】
位相差AFが終わると、次に、ステップ#13と同様にファインダ測光および露出量演算を行う(#55)。ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、ファインダ内表示装置206やコントロールパネル40に表示される。
【0118】
ステップ#51における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、イメージャーAFのサブルーチンを実行する(#57)。ライブビュー表示モードでは、可動ミラー201が撮影光学系101の光路から退避位置にあり、位相差AFによる測距を行うことができない。そこで、撮像素子221からの画像データに基づいて、イメージャーAFを行う。このイメージャーAFのサブルーチンでは、コントラストAF回路253から出力される画像データの高周波成分がピーク値となるように、撮影光学系101の駆動制御を行う。
【0119】
イメージャーAFを行うと、次に、ステップ#35と同様にイメージャー測光および露出量演算を行う(#59)。ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、背面LCD39やコントロールパネル40に表示される。
【0120】
ステップ#55におけるファインダ測光および露出量演算、またはステップ#59におけるイメージャー測光を行うと、次に、レリーズ釦21が全押しされたか否か、すなわち2Rスイッチがオンか否かを判定する(#61)。この判定の結果、2Rスイッチがオンでなかった場合には、1Rスイッチがオンか否かの判定を行う(#62)。
【0121】
このステップ#62における判定の結果、1Rスイッチがオンでなければ、レリーズ釦21から撮影者の指が離れたことから、撮影動作のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。一方、ステップ#62における判定の結果、1Rスイッチがオンであった場合には、少なくとも撮影者の指がレリーズ釦21にかかっていることから、ステップ#61に戻り、このステップとステップ#62を交互に判定する待機状態となる。
【0122】
ステップ#61における判定の結果、2Rスイッチがオンとなると、レリーズ釦21が全押しされ、露光動作に移る。まず、ステップ#44と同様に、外部フラッシュ310が装着されているか否かの判定を行う(#63)。この判定の結果、外部フラッシュ310が装着されていた場合には、次に、フラッシュ発光準備要求通信を行う(#64)。ここでは、カメラ本体200内のボディCPU251から接点310bを通じて、Sμcom633にフラッシュ発光準備要求信号を送信する。続いて、発光量演算を行う(#65)。ここでは、被写体までの距離や絞り値等に基づいて、適正露光量となる外部フラッシュ310の発光量の演算を行う。
【0123】
発光量の演算を行うと、次に、外部フラッシュ310との通信を行う(#66)。ここでは、演算された発光量を外部フラッシュ310に送信する。この通信を行うと、またはステップ#63における判定の結果、外部フラッシュ310が装着されていなかった場合には、次に、ステップ#11、#51と同様に、ライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#67)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、可動ミラー201の退避を行う(#68)。ライブビュー表示モードでない場合、すなわち光学ファインダ表示モードの場合には、可動ミラー201が下降位置にあるので、撮像素子221に被写体光束に導くために、可動ミラー201を退避させる。
【0124】
一方、ステップ#67における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、シャッタ213の閉じ動作を行う(#91)。ライブビュー表示モードの場合には、可動ミラー201は退避位置にあり、シャッタ213は開放のままである。露光動作を実行するにあたって、シャッタ213をチャージする必要があることから、一旦、シャッタ213の閉じ動作を行う。
【0125】
ステップ#68の可動ミラー退避、またはステップ#91のシャッタ閉を行うと、次に、絞り103の絞り込み動作を行う(#69)。このステップでは、露出量演算に基づいて求められた絞り値または手動設定された絞り値となるように、レンズCPU111に対して、絞り込み指示を行う。
【0126】
続いて、露出動作を行う(#71)。このステップでは、シャッタ213の先幕を走行させると共に、撮像素子221において電荷蓄積を開始する。そして、所定時間が経過すると、シャッタ213の後幕を走行させると共に、撮像素子221における電荷蓄積を終了する。また、シャッタ213の先幕走行時または後幕走行時等に、外部フラッシュ310や内蔵フラッシュ50に発光開始信号を送信し、同調発光を行う。
【0127】
露出動作が終了すると、次に、絞り103の開放を行う(#73)。すなわち、ボディCPU251は、レンズCPU111に対して、絞り103が開放絞り値となるように指示を送信する。
【0128】
絞りを開放にすると、次に、ステップ#11、#51、#67と同様に、ライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#75)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、可動ミラー201の復帰を行う(#77)。すなわち、ステップ#68において可動ミラー201は撮影光学系101の光路から退避していたので、光路中に挿入するように下降させる。
【0129】
一方、ステップ#75における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、シャッタ213の開放を行う(#93)。すなわち、ライブビュー表示を再開するために、撮影光学系101からの被写体光束を撮像素子221に導くべく、シャッタ213の先幕を走行させ、シャッタを開放する。
【0130】
ステップ#77における可動ミラー復帰、またはステップ#93におけるシャッタ開を行うと、次に、画像の読み出しを行う(#79)。このステップでは、撮像素子駆動回路223によって、撮像素子221から画像信号の読み出しを行う。
【0131】
続いて、画像処理を行う(#81)。すなわち、撮像素子221から読み出された画像信号を前処理回路225、画像処理回路257や圧縮伸張回路259等によって種々の画像処理を行う。なお、設定変更のサブルーチン(図16参照)によって、設定されたアスペクト比に基づく画像データ出力領域の画像データが、前処理回路225、画像処理回路257等によって選択され、画像処理される。
【0132】
画像処理を行うと、次に、画像記録を行う(#83)。画像記録は、画像処理された画像データ出力領域の画像データを、記録媒体制御回路283によって、記録媒体A285または記録媒体B287に記録する。この画像記録が終わると、元のフローに戻る。
【0133】
次に、ステップ#43における設定変更のサブルーチンについて、図16(a)に示すフローチャートを用いて説明する。メニューモードにおいて、種々の設定変更を行うことができるが、図16(a)に示すフローチャートは、その一部のみを示している。
【0134】
すなわち、図16(a)に示すフローは、上位の設定変更のフローによって、十字釦32や縦横釦37等の操作部材の操作によってアスペクト比を変更するモードが選択された場合を示す。
【0135】
図16(a)に示す設定変更のフローに入ると、まず、アスペクト変更操作がなされたか否かの判定を行う(#101)。このアスペクト変更操作は、背面LCD39のメニュー画面上において、十字釦32を操作することによりアスペクト変更を選択し、さらに、OK釦33によってこの選択したアスペクト比を決定することにより行う。
【0136】
ステップ#101における判定の結果、アスペクト設定変更であった場合には、アスペクト設定変更が行われる(#103)。すなわち、十字釦32のうちの右側十字釦が操作されるたびに、図16(b)に示すように、アスペクト比が、4:3、3:2、16:9と順次、変更される。なお、左側十字釦が操作されると、これとは逆の順番で変更される。
【0137】
ステップ#103におけるアスペクト設定変更が終了すると、またはステップ#101における判定の結果、アスペクト変更操作がなされていなかった場合には、次に、縦横位置変更操作がなされたか否かの判定を行う(#105)。このステップでは、縦横釦37が操作されたか否かを判定する。
【0138】
ステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされた場合には、縦横設定変更を行う(#107)。ここでは、図16(b)に示すように、4:3横長に設定されていた場合には、3:4縦長に設定変更を行う。また、3:2横長に設定されていた場合には、2:3縦長に、16:9横長に設定されていた場合には、9:16縦長に設定変更を行う。
【0139】
ステップ#107における設定変更を行うと、またはステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされていなかった場合には、元のフローに戻る。
【0140】
次に、外部フラッシュ301の動作について図17に示すフローチャートを用いて説明する。まず、フラッシュ本体601に電源電池が装填されると、図17に示すパワーオンリセットのルーチンを開始し、初期設定を行なう(#651)。初期設定は、各種フラグ等の設定値を初期化すると共に、発光本体部603を本体支持部602に対する初期位置に駆動する。初期設定が終わると、次に、外部フラッシュ310の電源スイッチの状態を検出し、パワースイッチがオンか否かの判定を行なう(#653)。パワーオフ時は、ステップ#653の判定を繰り返す待機状態となる。
【0141】
続いて、カメラ本体200との通信を行なう(#655)。この通信において、カメラ本体200側から充電状態等の信号送信要求があれば、充電状態を検出し送信を行なう。また、ステップ#43における設定変更のサブルーチン中において、縦横位置が設定され、カメラ本体200側から縦横位置情報が送信されてきた場合には、この縦横位置情報を受信する。続いて、フラッシュの充電動作を開始させる(#657)。発光用のメインコンデンサ616が所定の充電電圧になるまで、繰り返しこの処理を行なう(#653〜#665)。
【0142】
次に、カメラ通信で受信したカメラのアスペクトが縦位置であるか横位置であるかを判定する(#659)。判定の結果、カメラのアスペクトが縦位置に設定された場合には、発光本体部603を90度または−90度の位置にする(#661)。これは、図9(B)に示すように、カメラが横位置にあり、画像データ出力領域を縦位置に設定した場合であり、発光本体部603を90度または−90度に回動させている。また、ステップ#659における判定の結果、カメラのアスペクトが横位置にある場合には、発光本体部603を0度の位置にする(#663)。これは、図9(A)に示すように、カメラが横位置にあり、画像データ出力領域を横位置に設定した場合であり、発光本体部603を0度の位置に回動させている。なお、縦位置または横位置に変化がない場合には、発光部はそのままの位置を維持し、次のステップに移る。
【0143】
ステップ#661また#663における発光部の移動が終わると、次に、発光準備要求か否かの判定を行なう(#665)。この判定は、ステップ#655において行ったカメラ通信の際に、カメラから発光準備要求がなされているかを判定するものである。前述したように、カメラの2Rスイッチがオンとなると、ステップ#64において発光準備要求信号を外部フラッシュ310に送信するので、この信号を受信したか否かの判定を行なっている。
【0144】
ステップ#665における判定の結果、発光準備要求を受信していない場合には、ステップ#653に戻り、前述のステップを繰り返す。一方、発光準備要求を受信している場合には、絞り情報、被写体距離情報から発光量を演算する(#667)。前述したように、カメラで測光と露出量演算が終わると、フラッシュ通信をステップ#45において行い、このときに絞り情報と被写体距離情報が送信されてくるので、これらの情報を用いてフラッシュマチック方式による発光量を演算する。
【0145】
続いて、カメラ本体200から発光信号が送信されてきたかを判定する(#669)。カメラ本体200は、ステップ#71において、シャッタ213の先幕の走行が終了すると、発光信号を送信してくるので、この信号を受信したか否かの判定を行なう。発光信号を受信すると、フラッシュ発光を行なう(#671)。フラッシュ発光は、前述したようにSμcom633から発光回路661にトリガ信号を送信することにより開始する。フラッシュ発光が終了すると、ステップ#653に戻る。
【0146】
このように、本発明の第1実施形態によれば、フラッシュ装置の発光部の位置を移動できるように構成すると共に、カメラ本体において設定された縦横位置に基づいて、発光部の位置を移動させている。すなわち、撮像素子221からの画像データ出力領域に応じて、フラッシュ装置の発光部の配光特性を変化させている。このため、画像データ出力領域が横長の場合には、フラッシュ装置の発光部の配光特性も図13(A)に示すように横長となり、一方、画像データ出力領域が縦長の場合には、フラッシュ装置の発光部の配光特性も図13(B)に示すように縦長となる。
【0147】
また、本実施形態においては、アスペクト比や縦横位置を変更することができる。縦横位置やアスペクトを変更すると、この設定に応じて、前処理回路225や画像処理回路257は、撮像素子221から読み出された画像データの有効範囲を変更する。このため、再生装置の画面の縦横位置やアスペクト比に応じた画面で撮影することができる。また、被写体にあったフレームで撮影することが可能となる。
【0148】
なお、本実施形態においては、アスペクト変更操作は設定画面(メニュー画面)で行い、また縦横位置の変更は縦横釦37の操作によって行っていた。しかし、これに限らず、両変更共、操作釦を設け、これによって行ってもよく、逆に、操作釦を設けずに両操作共、設定画面(メニュー画面)で設定するようにしても勿論かまわない。また、操作部材によってアスペクト比や縦横を変更する以外にも、例えば、傾きセンサ227の検知出力に基づき、カメラ本体200を振る動作に応じて、変更するようにしても良い。
【0149】
次に、本発明の第2実施形態について、図18乃至図22を用いて説明する。本発明の第1実施形態は、カメラ本体200において設定された画像データ出力領域が縦位置か横位置に応じて、内蔵フラッシュ50や外部フラッシュ310の配光特性を変更していた。これに対して、第2実施形態においては、内蔵フラッシュ50や外部フラッシュ310の配光を変更するとそれに合わせて画像データ出力領域の縦位置や横位置を変更するようにしている。
【0150】
第2実施形態の構成は、第1実施形態における構成とほぼ同様であり、ただ、第1実施形態においては、外部フラッシュ310内にモータ630を設け、モータ630の駆動力によって発光部を回動させていたが、第2実施形態においては、モータ630を省略し、手動で発光部を回動させるようにしている点で相違する。同様に、内蔵フラッシュ50の内部に配置したステップモータ673を省略し、手動で発光部を回動させられるようにした点が相違する。
【0151】
また、図16(a)に示した設定変更のフローを、図21に示す設定変更のフローに置き換える点で相違する。同様に、図17に示した外部フラッシュ310におけるパワーオンリセットのフローを、図22に示したパワーオンリセットのフローに置き換える点で相違する。
【0152】
これらの相違点を中心に、以下、第2実施形態について説明する。図18は外部フラッシュ310をカメラ本体200に取り付けた状態での使用状態を示す図である。図9に示した第1実施形態においては、フラッシュ本体601が回転駆動モータ630によって駆動され、発光本体部603を縦位置と横位置に切り換えることができた。第2実施形態においては、回転駆動モータ630を省略しており、発光本体部603は手動で縦位置と横位置に切り換えるようにしている。すなわち、図18(A)に示すような横位置にある状態において、ユーザが手動で発光本体部603を回動させることにより、図18(B)に示すような縦位置に切り換えることができる。同様に、図18(B)に示すような縦位置から、ユーザが手動で発光本体部603を回動させることにより、図18(A)に示すような横位置に切り換えることができる。なお、外部フラッシュ310内には、図示しない位置検出センサが設けてあり、発光本体603が縦位置にあるか横位置にあるかを検知可能である。
【0153】
図19および図20は、内蔵フラッシュ50がポップアップした状態の斜視図であり、図19は発光管305が横位置にある場合を示し、図20は発光管305が縦位置にある場合を示す。第1実施形態においては、ステップモータ673を配置し、このステップモータ673によって発光部304の縦位置と横位置をモータ駆動で切り換えていた。第2実施形態においては、このステップモータ637を省略し、ユーザが手動で縦横位置を切り換えるようにしている。すなわち、図19に示すような横位置から、ユーザが手動で発光部304を回動させることにより、図20に示すような縦位置に切り換えることができる。同様に、図20に示すような横位置から、ユーザが手動で発光部304を回動させることにより、図19に示すような縦位置に切り換えることができる。
【0154】
次に、本実施形態における設定変更のサブルーチンについて、図21に示すフローチャートを用いて説明する。本実施形態における設定変更のサブルーチンは、第1実施形態における設定変更のサブルーチンにおいて、ステップ#104A〜#104Eを追加したものであるので、この追加部分を中心に説明する。
【0155】
ステップ#101および#103において、アスペクト変更操作がなされていた場合には、アスペクト設定変更を行う。このあと、ステップ#44および#63と同様に、外部フラッシュ310が装着されているか否かの判定を行う(#104A)。この判定の結果、外部フラッシュ310が装着されていた場合には、ステップ#45と同様に、フラッシュ通信を行う(#104C)。後述するステップ#661Aまたは#663Aにおいて、外部フラッシュ310の発光本体部603が縦位置か横位置のいずれに設定されているかの情報が送信されてくるので、この情報を受信する。
【0156】
ステップ#104Aにおける判定の結果、外部フラッシュが装着されていなかった場合には、次に、ステップ#46と同様に、内蔵フラッシュ50がポップアップしているか否かの判定を行う(#104B)。この判定の結果、ポップアップしていた場合には、発光部304の位置を検出する(#104D)。このステップでは、位置検出センサ308の検知出力に基づいて、発光部304が、図19に示すような横位置にあるか、図20に示すような縦位置にあるかを判定する。
【0157】
ステップ#104Cにおいて、フラッシュ送信を行うと、またはステップ#104Dにおいて、発光部308の位置を検出すると、次に、縦横設定変更を行う(#104E)。このステップにおいては、ステップ#104Dにおいて検知した内蔵フラッシュ50の発光部304の縦横位置、またはステップ#104Cにおいて受信した外部フラッシュ310の発光本体部603の縦横位置に基づいて、図16におけるステップ#107と同様に、縦横設定変更を行い、すなわち画像データ出力領域を変更する。
【0158】
ステップ#104Bにおける判定の結果、ポップアップしていなかった場合には、図16におけるステップ#105と同様に、縦横位置変更操作がなされたか否かを判定する(#105)。この判定の結果、縦横位置変更操作がなされていた場合には、図16におけるステップ#107と同様に、縦横設定変更を行う(#107)。
【0159】
ステップ#104Eにおける縦横設定変更、またはステップ#107における縦横設定変更、またはステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされていなかった場合には、設定変更のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。
【0160】
次に、外部フラッシュ310に電池が装填された場合に実行されるパワーオンリセットのフローについて、図22に示すフローチャートを用いて説明する。このパワーオンリセットのフローは、図17に示した第1実施形態におけるパワーオンリセットのフローとステップ#659A〜#663Aが相違するのみであるので、この相違点を中心に説明する。
【0161】
パワーオンリセットのフローに入ると、初期設定(#651)、パワースイッチのオンオフ判定(#653)、カメラ通信(#655)、発光用コンデンサ充電(#657)を、行う。続いて、発光本体部603が縦位置にあるか横位置にあるかを判定する(#659A)。発光本体部603の位置は、図示しない位置検出センサによって検知される。
【0162】
ステップ#659Aにおける判定の結果、発光本体部603の位置が縦位置であった場合には、カメラのアスペクトに縦位置の要求を行う(#661A)。ここでは、カメラ側の設定変更のサブルーチンにおいて、縦横位置として横位置が設定された場合には、縦位置に設定変更を行うように、カメラ側に要求を行う。前述したように、カメラ側では、ステップ#104C(図21参照)においてフラッシュ通信を行うので、このときに、縦位置への要求を送信する。この結果、例えば、カメラ側で4:3横長画像が設定されていた場合には、3:4縦長画像に設定変更される。なお、この場合には、外部フラッシュ装置310の配光特性を考慮して、アスペクト比を固定の値に設定するようにしても良い。
【0163】
一方、ステップ#659Aにおける判定の結果、発光本体部603の位置が横位置であった場合には、カメラのアスペクトに横位置の要求を行う(#663A)。ここでは、カメラ側の設定変更のサブルーチンにおいて、縦横位置として縦位置が設定された場合には、横位置に設定変更を行うように、カメラ側に要求を行う。ステップ#104C(図21参照)においてフラッシュ通信を行う際に、横位置への要求を送信する。この結果、例えば、カメラ側で3:4縦長画像が設定されていた場合には、4:3横長画像に設定変更される。なお、この場合にも、外部フラッシュ装置310の配光特性を考慮して、アスペクト比を固定の値に設定するようにしても良い。
【0164】
ステップ#661A、#663Aにおいて、カメラにアスペクト要求を行うと、図17に示した第1実施形態におけるパワーオンリセットと同様に、発光準備要求かの判定(#665)、発光量の演算(#667)、発光信号の受信判定(#669)、フラッシュ発光(#671)を行う。
【0165】
このように、本発明の第2実施形態においては、発光部の配光特性に応じて、画像データ出力領域の縦横を切り換えるようにしている。すなわち、撮影者が内蔵フラッシュ50または外部フラッシュ310の発光部(発光部304または発光本体部603)を切り換えると、この切り換えて応じて、カメラ本体200側の画像データ出力領域の縦横を切り換えるようにしている。
【0166】
なお、本実施形態においては、フラッシュの発光部は手動で動かすようにしていたが、勿論、電動式であっても良い。
【0167】
次に、本発明の第3実施形態について、図23および図24を用いて説明する。第1実施形態および第2実施形態においては、外部フラッシュ310の発光部は1つであったが、本実施形態においては、いわゆるツインフラッシュであり、交換レンズ100の先端側に取り付け可能な2つの発光部を有している。
【0168】
図23は、本実施形態に係わるカメラ本体とツインフラッシュの外観斜視図である。カメラ本体200のホットシューにツインフラッシュ本体352が装着可能である。ツインフラッシュ本体352には、ツインフラッシュ発光部354a、354bと接続するための端子352a、352bが設けられている。ツインフラッシュ発光部354a、354bは、交換レンズ100に装着するための装着部355に固着されている。この装着部355は、交換レンズ100の先端部に回動自在に装着可能である。
【0169】
装着部355の内周側には、突起部材355aが設けられており、また交換レンズ100の外周面側であって、突起部材355aの回動面上には、検出スイッチ117a、117bが配置されている。検出スイッチ117aは、ツインフラッシュ発光部354a、354bが縦位置に配置されている場合、すなわち、カメラ本体200の長手方向と直交する方向に2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが並ぶ位置にある場合に、オンとなるスイッチである。また、検出スイッチ117bは、ツインフラッシュ発光部354a、354bが横位置に配置されている場合、すなわち、カメラ本体200の長手方向と同一方向に2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが並ぶ位置にある場合に、オンとなるスイッチである。
【0170】
次に、このツインフラッシュ発光部354a、354bの配光特性と、カメラ側の画像データ出力領域の関係を、図24を用いて説明する。図24(A)はツインフラッシュ発光部354a、354bが横位置に配置されている場合の配光特性を示す。この場合には、2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが横に並んでいることから、フラッシュ配光681は横方向に山が並列する瓢箪型をしている。なるべく均一な配光特性をえるために、図24(A)に示すように、撮像素子221内において、横長方向に画像データ出力領域683を設定することが望ましい。
【0171】
また、図24(B)はツインフラッシュ発光部354a、354bが縦位置に配置されている場合の配光特性を示す。この場合には、2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが縦方向に並んでいることから、フラッシュ配光681は縦方向に山が並列する瓢箪型をしている。なるべく均一は配光特性をえるために、図24(B)に示すように、撮像素子221内において、縦長方向に画像データ出力領域683を設定することが望ましい。
【0172】
本実施形態における回路およびフローチャートは第2実施形態と同様であることから、図面は省略する。ただし、図3に示した回路において、検出スイッチ117a、117bを交換レンズ100内に追加し、この検出スイッチ117a、117bはレンズCPU111に接続され、検出結果はボディCPU251に送信される。
【0173】
また、ステップ#104C(図21参照)におけるフラッシュ通信の際に、発光部の位置情報を取得していたが、本実施形態においては、スイッチ117a、117bのオンオフ状態により取得する点で相違する。
【0174】
次に、本発明の第4実施形態について、図25および図24を用いて説明する。第3実施形態においては、外部フラッシュ310はツインフラッシュであったが、本実施形態においては、いわゆるリングフラッシュであり、交換レンズ100の先端側の周囲に取り付け可能なリング状の発光部を有している。
【0175】
図25は、本実施形態に係わるカメラ本体とリングフラッシュの外観斜視図である。カメラ本体200のホットシューにリングフラッシュ本体362が装着可能である。リングフラッシュ本体362は、リングフラッシュ発光部364の発光制御を行うためのリングフラッシュ制御部363とケーブルを介して接続されている。リングフラッシュ発光部364は、リングフラッシュ制御部363と一体に構成され、交換レンズ100の先端部に装着可能である。
【0176】
次に、図26はリングフラッシュ発光部364の配光特性と撮像素子221の関係を示す。図示されるように、リングフラッシュの配光特性は略真円形状となっている。このため、画像データ出力領域としては、略正方形となるように設定する。この画像データ出力領域は、図4においてイメージサークル120内の1:1正方形の範囲が相当する。本実施形態における構成およびフローは第2実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略するが、図21におけるステップ#104Cにおいて、リングフラッシュとの通信時において、装着されている外部フラッシュがリングフラッシュであることが判明した場合には、ステップ#104Eにおける縦横設定において、画像データ出力領域として略正方形を設定する。
【0177】
なお、本実施形態におけるリングフラッシュは、配光特性に縦横で相違がないことから、フラッシュの縦横位置に応じて、画像データ出力領域を切り替えたり、また逆に、カメラ側の画像データ出力領域の縦横を切り替えることに応じて、フラッシュ側の縦横位置の切り換えを行わないようにしてもよい。この場合には、リングフラッシュとの通信時(#104C参照)に、装着されている外部フラッシュがリングフラッシュであることが判明したときには、縦横設定変更を行わないようにしてもよい。
【0178】
以上説明したように、本発明の実施形態においては、カメラ側において設定された画像データ出力領域の縦横に応じて、内蔵または外部フラッシュの配光特性の制御を行っている。このため、縦横位置の切り換えをおこなった場合でも最適な配光とすることができる。
【0179】
また、本発明の実施形態においては、フラッシュ装置の発光部の配光特性に応じて、カメラ側の画像データ出力領域の縦横の制御を行っている。このため、フラッシュ装置の配光特性に応じて、最適な縦横やアスペクト比とすることができる。
【0180】
また、従来の撮像装置においては、アスペクト比によって画角が異なり、対角線長が異なるといった問題があった。すなわち、画角が変化してしまうという問題があった。しかし、本発明の実施形態によれば、撮像素子221のイメージサークル120の対角線はいつも一定であり、画角が変化することがない。
【0181】
なお、本発明の実施形態においては、光学ファインダとライブビュー表示の両方の表示部を有していたが、いずれか一方でもよく、例えば、光学ファインダのみでもよく、逆にライブビュー表示のみでも良い。
【0182】
また、本発明の実施形態においては、フラッシュ側の発光部の配光特性の切り換えに応じて、画像データ出力領域の縦横位置のみを切り換えていたが、縦横位置は切り換えず、アスペクト比のみを切り換えるようにしても良い。この場合には、なるべく配光が均一になる範囲となるように、アスペクト比を変えれば良い。また、縦横位置と共にアスペクト比を、なるべく配光が均一となる範囲になるように制御すれば良い。
【0183】
さらに、本発明の実施形態においては、カメラ側の画像データ出力領域の縦横位置のみの切り換えに応じて、フラッシュ側の発光部の縦横位置を切り換えていたが、カメラ側のアスペクト比の切り換えに応じても、フラッシュ側の発光部の位置を制御するようにしても良い。この場合には、縦横、すなわち、0度と90度の切り換えに限らず、45度等中間位置を取るようにしても良い。
【0184】
さらに、本発明の実施形態においては、フラッシュ側の発光部の縦横位置の制御として、発光管と反射傘を一体に駆動していたが、発光部の配光特性の制御としては、これに限らず、例えば、発光管の前に配置する投光レンズに、投光方向により異方性を持たせ、この投光レンズを切り換えても良い。また、発光源は点光源とし、後方に配置する反射傘の形状を切り換えるようにしても良い。いずれにしても。カメラ側の画像データ出力領域の形状に合わせて、配光特性を切り換えられるものであれば良い。
【0185】
さらに、本発明の実施形態においては、縦横位置やアスペクト比によって決まる画像データ出力領域の画像データは、前処理回路225や画像処理回路257によって、撮像素子駆動回路223から出力される画像データの中から選択していた。しかし、これに限らず、例えば、撮像素子221から読み出す際に、縦横位置やアスペクト比によって決まる範囲についてのみ、画像データを読み出すようにしても良い。
【0186】
さらに、本実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも構わない。いずれにしても、縦横位置やアスペクトを変更することが可能な撮影のための機器であれば、本発明を適用することができる。
【0187】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【図1】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの正面側からみた外観斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラの背面側から見た外観斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおいて電気回路を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおいて撮像素子のイメージサークルと縦横位置およびアスペクト比を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの外観斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの長手方向の断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの全体の分解斜視図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの回動軸周りの詳細な分解斜視図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュをカメラ本体に取り付けたい状態での使用状態を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの電気回路の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップした状態で、かつ発光管が横位置にある場合の斜視図を示す。
【図12】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップした状態で、かつ発光管が縦位置にある場合の斜視図を示す。
【図13】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュおよび内蔵フラッシュの配光特性を示し、(A)はフラッシュを横位置に設定している場合、(B)はフラッシュを縦位置に設定している場合の配光特性を示す図である。
【図14】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、パワーオンリセットの動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、撮影動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、設定変更の動作を説明する図であり、(a)は設定変更のフローチャートであり、(b)は縦横位置およびアスペクト比の関係を示す図である。
【図17】本発明の第1実施形態における外部フラッシュにおいて、パワーオンリセットの動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラに外部フラッシュを装着した状態を示す正面図であり、(A)は外部フラッシュの本体発光部が横位置にある場合、(B)は本体発光部が縦位置にある場合を示す。
【図19】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップアップした状態で、発光部が横位置にある場合の部分外観斜視図である。
【図20】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップアップした状態で、発光部が縦位置にある場合の部分外観斜視図である。
【図21】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラにおいて、設定変更の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第2実施形態における外部フラッシュにおいて、パワーオンリセットの動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3実施形態におけるデジタルカメラにツインフラッシュを装着した状態を示す外観斜視図である。
【図24】本発明の第3実施形態におけるフラッシュの配光特性図である。
【図25】本発明の第4実施形態におけるデジタルカメラにリングフラッシュを装着した状態を示す外観斜視図である。
【図26】本発明の第4実施形態におけるフラッシュの配光特性図である。
【符号の説明】
【0189】
21・・・レリーズ釦、22・・・前ダイアル、23・・・後ダイアル、24・・・ボディマウント、31・・・LV表示釦、32・・・十字釦、33・・・OK釦、34・・・パワースイッチ、35・・・メニュー釦、36・・・再生釦、37・・・縦横釦、38・・・接眼部、39・・・背面LCD、40・・・コントロールパネル、50・・・内蔵フラッシュ、100・・・交換レンズ、101・・・撮影光学系、103・・・絞り、105・・・ピント位置検出機構、106・・・ズーム位置検出機構、107・・・光学系駆動機構、109・・・絞り駆動機構、111・・・レンズCPU、113・・・レンズROM、115・・・レンズRAM、120・・・イメージサークル、200・・・カメラ本体、200a・・・嵌合部、201・・・可動ミラー、203・・・サブミラー、204・・・スクリーン、205・・・全面LCD、206・・・ファインダ内表示装置、207・・・ペンタプリズム、209・・・接眼レンズ、211・・・測光素子、212・・・測光処理回路、213・・・シャッタ、215・・・防塵フィルタ、217・・・ローパスフィルタ、221・・・撮像素子、223・・・撮像素子駆動回路、225・・・前処理回路、227・・・傾きセンサ、228・・・傾き検知回路、229・・・手ブレセンサ、230・・・手ブレ補正回路、231・・・シフト機構駆動回路、233・・・シフト機構、235・・・防塵フィルタ駆動回路、237・・・シャッタ駆動機構、239・・・ミラー駆動機構、241・・・位相差AFセンサ、243・・・位相差AF処理回路、244・・・光源センサ、245・・・光源処理回路、246・・・照度センサ、247・・・照度処理回路、248・・・リモコン受信センサ、249・・・リモコン受信処理回路、250・・・ASIC、251・・・ボディCPU、252・・・バス、253・・・コントラストAF回路、255・・・AE回路、257・・・画像処理回路、259・・・圧縮伸張回路、261・・・ビデオ信号出力回路、263・・・LCD駆動回路、265・・・LCD向き検知回路、268・・・スイッチ検知回路、269・・・各種スイッチ、271・・・入出力回路、273・・・通信回路、275・・・フラッシュメモリ制御回路、277・・・フラッシュメモリ、279・・・SDRAM制御回路、281・・・SDRAM、283・・・記録媒体制御回路、285・・・記録媒体A、287・・・記録媒体B、289・・・ダイアル検知回路、291・・・電源供給回路、292・・・バッテリ、293・・・外部電源、295・・・ファインダ内表示駆動回路、297・・・コントロールパネル駆動回路、301・・・充電回路、303・・・フラッシュ発光回路、304・・・発光部、305・・・発光管、306・・・反射傘、307・・・発光部駆動機構、308・・・位置検出センサ、310・・・外部フラッシュ、310b・・・接点、311・・・フラッシュCPU、320・・・外部機器(PC)、320a・・・接点、321・・・機器CPU、330・・・外部表示装置(TV)、330a・・・接点、331・・・表示装置駆動回路、333・・・表示装置、341・・・通信接点、352・・・ツインフラッシュ本体、352a・・・端子、352b・・・端子、354a・・・ツインフラッシュ発光部、354b・・・ツインフラッシュ発光部、355・・・装着部、355a・・・突起部材、362・・・リングフラッシュ本体、362・・・リングフラッシュ制御部、364・・・リングフラッシュ発光部、601・・・フラッシュ本体、602・・・本体支持部、602a・・・本体支持体、603・・・発光本体部、604・・・発光面、605・・・受光部、606・・・ストロボシュー、607・・・フラッシュ回転体、611・・・反射傘、612・・・キセノン管、613・・・電池室、614・・・電池、615・・・充電基板、616・・・メインコンデンサ、617・・・歯車、618・・・ケーブルフレキ、618a・・・接点端子、618b・・・屈曲部、618c・・・接点端子、621・・・回動出力ギア、623・・・止め円板、623a・・・ネジ、623b・・・ネジ、623c・・・ネジ、624・・・減速機構、625・・・摺動リングA、626・・・摺動リングB、626a・・・摺動面、626b・・・鍔面(フランジ)、627・・・モータフレキ、627a・・・接点端、627b・・・連絡部、627c・・・モータ端子部、628・・・コネクタ、629・・・フォトインタラプタ、629a・・・インタラプタ、629b・・・モータピニオンギア、630・・・回動駆動モータ、631・・・フラッシュ制御基板、632・・・LCD、633・・・フラッシュ制御CPU(Sμcom)、634・・・操作釦、635・・・回転軸、635a・・・受け孔、635b・・・受け孔、635c・・・受け孔、636・・・フレキケーブル溝、637a・・・ネジ、637b・・・ネジ、637c・・・ネジ、638・・・モータフレキ、639・・・ギアトレイン、639a・・・ギアA、639b・・・ギアB、652・・・ドライバ駆動回路、661・・・発光回路、662・・・充電回路、663・・・充電電圧検知回路、671・・・内蔵フラッシュ本体、673・・・ステップモータ、674・・・軸、675・・・つるまきばね、676・・・受け部、681・・・フラッシュ配光、683・・・画像データ出力領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置およびフラッシュ装置に関し、詳しくは、縦横位置や異なるアスペクト比に画像を変更可能な撮像装置、およびこの撮像装置と組み合わせ使用するフラッシュ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ等の撮像装置が普及してきており、再生装置も多様化している。また、構図によっては縦位置や横位置に変更したり、またアスペクト比も変更した場合がある。そこで、再生装置の画面や、また構図に合わせて縦位置・横位置やアスペクト比等を変更することのできるカメラが提案されている。
【0003】
また、画面サイズが標準サイズと小画面サイズに切り換えられるカメラにおいて、画面サイズが切り換えられた際に、フラッシュ光を無駄なく照射できるようにしたフラッシュ装置が提案されている(特許文献1参照)。フラッシュ装置は、画面サイズの切り換えに応じて、発光管と反射傘の間の距離を変更し、照射範囲を変更している。
【特許文献1】特開平7−43794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示のフラッシュ装置によれば、画面サイズが変更された場合に照射範囲が変更される。しかし、フラッシュ装置において、照射範囲の変更機能を有していない場合には、縦横やアスペクト比を変更した場合には、照射ムラや無駄な照射となってしまう。また、特許文献1に開示のフラッシュ装置では、横位置において、小画面サイズに切り換える場合に、照射範囲を変更しているのみであり、縦横位置の切り換えを行った場合には、照射ムラや無駄な照射が生じてしまう。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、縦横位置の切り換えをおこなった場合でも最適な配光となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供することを第1の目的とする。また、フラッシュ装置の配光特性に応じて、最適な縦横やアスペクト比となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため第1の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記発光部の配光を制御する配光制御部と、を有する。
【0007】
第2の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は略瓢箪形状の配光特性を持つ。
第3の発明に係わる撮像装置は、上記第2の発明において、上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が横長の場合は、上記配光特性を横長の略楕円形状、又は横長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、上記画像データ出力領域が縦長の場合は、上記配光特性を縦長の略楕円形状、又は縦長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、上記画像データ出力領域が略正方形の場合は、上記配光特性を略真円形状の態様となるように制御する。
【0008】
第4の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、撮像装置本体に、脱着可能な外部フラッシュと通信を行う通信部と、上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記通信部を介して上記発光部の配光を切り換えるための配光制御部と、を有する。
第5の発明に係わる撮像装置は、上記第4の発明において、上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が縦長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を縦長の配光に切り換える。
第6の発明に係わる撮像装置は、上記第4の発明において、上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が横長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を横長の配光に切り換える。
【0009】
第7の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、上記発光部の配光を制御する配光制御部と、上記発光部の配光に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、を有する。
【0010】
第8の発明に係わる撮像装置は、上記第7の発明において、上記配光制御部は、上記発光部を移動する又は回転することにより、配光を制御する。
第9の発明に係わる撮像装置は、上記第7および第8の発明において、上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は瓢箪形状の配光特性を持つ。
第10の発明に係わる撮像装置は、上記第9の発明において、上記撮像領域制御部は、上記配光特性が縦長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を縦長の態様となるように制御し、上記配光特性が横長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を横長の態様となるように制御し、上記配光特性が略真円形状の場合は、上記画像データ出力領域を正方形の態様となるように制御する。
【0011】
第11の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、撮像装置本体に脱着可能であり、配光特性を切り換え可能な発光部を有する外部フラッシュから、上記配光特性に関する情報を受信するための通信部と、上記通信部を介して受信した上記配光特性に関する情報に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、を有する。
第12の発明に係わる撮像装置は、上記第11の発明において、上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が縦長の場合には、上記画像データ出力領域を縦長画像となるように制御する。
第13の発明に係わる撮像装置は、上記第11の発明において、上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が横長の場合には、上記画像データ出力領域を横長画像となるように制御する。
【0012】
第14の発明に係わるフラッシュ装置は、撮像装置における画像データ出力領域が縦長または横長かに応じた位置情報を受信するための受信部と、被写体に向けて照射するための発光部と、上記発光部の配光特性を上記位置情報に基づいて切り換える配光制御部と、を有する。
第15の発明に係わるフラッシュ装置は、上記第14の発明において、上記発光部は細長の発光管を有し、上記発光管の向きを換えることにより、上記配光特性を切り換える。
第16の発明に係わるフラッシュ装置は、上記第15の発明において、上記発光部は、少なくとも2つに分離して配置されており、この2つに分離して配置された発光部の位置関係を変えることにより、上記配光特性を切り換える。
第17の発明に係わるフラッシュ装置は、被写体に向けて照射するための発光部と、上記発光部の配光特性を切り換える配光制御部と、上記発光部の配光特性に関する情報を送信する送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、縦横位置の切り換えをおこなった場合でも最適な配光となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供すると共に、フラッシュ装置の配光特性に応じて、最適な縦横やアスペクト比となる撮像装置およびフラッシュ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に従って本発明を適用したデジタルカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係わるデジタル一眼レフレックスカメラの正面から見た外観図であり、図2は、このデジタル一眼レフレックスカメラの背面側から見た外観斜視図である。
【0015】
図1に示すカメラ本体200の前面の略中央には、交換レンズ100を装着するためのボディマウント24が設けてある。このボディマウント24より少し奥まった位置には、交換レンズ100と接続し、通信を行うための通信接点341が配置されている。また、ボディマウント24よりカメラ本体200の内部側はミラーボックスであり、ミラーボックス内には、可動ミラー201等が配置されている。
【0016】
また、カメラ本体200の正面左側のグリップ部の上部には、レリーズ釦21が配置されている。レリーズ釦21は、撮影者が半押しするとオンする第1レリーズスイッチと、全押しするとオンする第2レリーズスイッチを有している。この第1レリーズスイッチ(以下、1Rと称する)のオンによりカメラは焦点検出、撮影レンズのピント合わせ、被写体輝度の測光等の撮影動作を行い、第2レリーズスイッチ(以下、2Rと称する)のオンにより撮像素子221(図3参照)の出力に基づいて被写体像の画像データの取り込みを行う露光動作を実行する。
【0017】
また、カメラ本体200の正面左側グリップ部には、前ダイアル22が配置されている。この前ダイアル22は、時計方向および反時計方向に回転自在であり、その回転方向と回転量が検知され出力される。
【0018】
カメラ本体200の上部には、被写体に補助光を照射するための内蔵フラッシュ50が収納されている。内蔵フラッシュ50をポップアップ状態とすると、使用状態となり、その発光部304(後述する図11参照)は被写体に向けた位置となる。
【0019】
カメラ本体200の上面には、コントロールパネル40が配置されている。このコントロールパネル40は、液晶等の表示装置であって、撮影にあたっての絞り値やシャッタ速度値等の撮影情報が表示される。
【0020】
図2に示すように、カメラ本体200の背面の右上には、後ダイアル23が配置されている。後ダイアル23も、前ダイアル22と同様、時計方向および反時計方向に回転自在であり、その回転方向と回転量が検知され出力される。
【0021】
後ダイアル23の下側には、ライブビュー表示釦(以下、LV表示釦と称す)31が配置されている。ライブビュー表示は、撮像素子によって取得した画像データに基づいて被写体像観察用に液晶モニタ等の表示装置に被写体像を表示することをいう。このLV表示釦31を操作することにより、ライブビュー表示モードを設定し、また再度操作するとライブビュー表示モードの解除を行う。
【0022】
LV表示釦31の下側には、十字釦32が配置されている。この十字釦32は上側十字釦、下側十字釦、右側十字釦、左側十字釦の4つの釦からなり、背面液晶モニタ39上にカーソルが表示されている場合に、このカーソルの移動等に用いる。4つの十字釦32のほぼ中心にOK釦33が配置されている。このOK釦33は、十字釦32によって選択された項目の決定を行うための操作部材である。
【0023】
十字釦32の下側には、パワースイッチ34が配置されている。このパワースイッチ34は、このカメラのカメラ動作の実行を制御するための操作部材である。すなわち、本実施形態に係わるカメラは、パワースイッチ34がオン状態の場合に、種々の動作を実行し、オフの場合にはカメラ動作を実行しない。
【0024】
カメラ本体200の背面の略中央の上部には、接眼部38が設けられており、この中に接眼レンズ209が配置されている。カメラ本体200は一眼レフレックスカメラであり、内部には、可動ミラー201やペンタプリズム207等のファインダ光学系(図3参照)が配置され、このファインダ光学系を通過した被写体光束が、この接眼レンズ209より出射する。撮影者は接眼レンズ209を介して、光学的に被写体像を観察することができる。
【0025】
接眼部38の下側には、背面液晶モニタ(以下、背面LCDと称す)39が配置されている。背面LCD39は、ライブビュー表示を行い、また、記録済みの被写体像を再生表示し、撮影情報やメニューを表示するための表示装置である。これらの表示を行うことができるものであれば、液晶に限らない。また、本実施形態においては、カメラ本体200の背面に配置しているが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限られない。
【0026】
背面LCD39の下側であって、パワースイッチ34の左側には、メニュー釦35が配置されている。このメニュー釦35はメニューモードに設定し、また解除するための操作部材である。メニューモードは、このカメラの種々のモードやその他の設定を行うモードであり、メニューモードに設定されると、背面LCD39にメニュー表示がなされる。撮影者は、このメニュー表示の中から好みのモード等を十字釦32によって選択し、OK釦33によって確定する。
【0027】
メニュー釦35の左側には、再生釦36が配置されている。この再生釦36は、記録媒体等に記録された画像データを読み出し、この画像データに基づいて被写体像を背面LCD39に再生表示する再生モードを指示する操作部材である。
【0028】
再生釦36の左側には、縦横釦37が配置されている。この縦横釦37は縦長画像と横長画像のいずれかを選択するための操作部材である。後述するように、本実施形態に係わるカメラの撮像素子221は、ほぼ正方形状をしており、この撮像素子によって出力される画像データ中から、縦長画像や横長画像の画像データを選択して表示し、記録媒体に記録する。
【0029】
次に、本実施形態に係わるデジタル一眼レフカメラの電気回路について、図3に示すブロック図を用いて説明する。このデジタル一眼レフカメラは、交換レンズ100とカメラ本体200とから構成される。本実施形態では、交換レンズ100とカメラ本体200は別体で構成され、通信接点341にて電気的に接続されているが、交換レンズ100とカメラ本体200を一体に構成することも可能である。
【0030】
交換レンズ100の内部には、焦点調節および焦点距離調節用の撮影光学系101と、開口量を調節するための絞り103が配置されている。撮影光学系101は光学系駆動機構107によって駆動され、絞り103は絞り駆動機構109によって駆動される。光学系駆動機構107によって駆動された撮影光学系101の焦点位置(ピント位置)は、ピント位置検出機構105によって、また光学系101の焦点距離は、ズーム位置検出機構106によって、それぞれ検出される。
【0031】
光学系駆動機構107、絞り駆動機構109、ピント位置検出機構105、およびズーム位置検出機構106は、それぞれレンズCPU111に接続されており、このレンズCPU111は通信接点341を介してカメラ本体200に接続されている。
【0032】
また、レンズCPU111には、レンズROM113とレンズRAM115が接続されている。レンズROM113は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、レンズCPU111を実行させるためのプログラムや、交換レンズ100の固有情報等が記憶されている。レンズRAM115は、電気的に書き換え可能な揮発性メモリであり、上述のプログラムの実行に当たって使用される一時的な記憶領域である。
【0033】
レンズCPU111は交換レンズ100内の制御を行うものであり、光学系駆動機構107を制御してピント合わせや、ズーム駆動を行うとともに、絞り駆動機構109を制御して絞り値制御を行う。また、レンズCPU111は、ピント位置検出機構105やズーム位置検出機構106によって検出された焦点距離や焦点位置情報をカメラ本体200に送信する。
【0034】
カメラ本体200内には、被写体像を観察光学系に反射するためにレンズ光軸に対して45度傾いた位置(下降位置、被写体像観察位置)と、被写体像を撮像素子221に導くために跳ね上がった位置(上昇位置、退避位置)との間で、回動可能な可動ミラー201が設けられている。
【0035】
この可動ミラー201の上方には、被写体像を結像するためのフォーカシングスクリーン204が配置され、このフォーカシングスクリーン204の上方には、全面液晶板(以下、全面LCDと称す)205が配置されている。この全面LCD205は、部分的に透過と遮光を制御可能であり、フォーカシングスクリーン204上に結像した被写体像の内の任意に部分について、被写体像をファインダ光学系に導くことができる。
【0036】
全面LCD205の上方には、被写体像を左右反転させるためのペンタプリズム207が配置されている。ペンタプリズム207の前面側の反射面に沿って、ファインダ内表示装置206が配置されている。このファインダ内表示装置206は、液晶表示装置等から構成され、後述するように、光学ファインダ像に対して、視野表示や撮影情報等を重畳させて表示する。このファインダ内表示装置206は、ファインダ内表示駆動回路295に接続されており、これによって駆動制御される。
【0037】
ペンタプリズム207の出射側(図3で右側)には被写体像観察用の接眼レンズ209が配置され、この脇であって被写体像の観察に邪魔にならない位置に測光センサ211が配置されている。この測光センサ211は、測光処理回路212に接続され、測光センサ211の出力は、この測光処理回路212によって増幅処理やアナログ−デジタル変換等の処理がなされる。
【0038】
上述の可動ミラー201の中央付近はハーフミラーで構成されており、この可動ミラー201の背面には、ハーフミラー部で透過した被写体光をカメラ本体200の下部に反射するためのサブミラー203が設けられている。このサブミラー203は、可動ミラー201に対して回動可能であり、可動ミラー201が跳ね上がっているときには(図3において破線位置)、ハーフミラー部を覆う位置に回動し、可動ミラー201が被写体像観察位置(下降位置)にあるときには、図示する如く可動ミラー201に対して開いた位置にある。
【0039】
この可動ミラー201はミラー駆動機構239によって駆動されている。また、サブミラー203の下方には位相差AFセンサ241が配置されており、この位相差AFセンサ241の出力は位相差AF処理回路243に接続されている。位相差AFセンサ241は、撮影光学系101によって結像される被写体像の焦点ズレ量(デフォーカス量)を測定するために、撮影光学系101の周辺光束を2光束に分離する公知の位相差AF光学系と1対のセンサとから構成されている。また、位相差AFセンサ241は、撮影画面内の複数ポイントについて、それぞれ焦点検出可能である。
【0040】
可動ミラー201の後方には、露光時間制御用のフォーカルプレーンタイプのシャッタ213が配置されており、このシャッタ213はシャッタ駆動機構237によって駆動制御される。シャッタ213の後方には撮像素子221が配置されており、撮影光学系101によって結像される被写体像を電気信号に光電変換する。なお、撮像素子221としてはCCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の二次元固体撮像素子を使用できることは言うまでもない。
【0041】
撮像素子221は撮像素子駆動回路223に接続され、この撮像素子駆動回路223によって、撮像素子221から画像信号の読出し等が行われる。撮像素子駆動回路223は、前処理回路225に接続されており、前処理回路225は、ライブビュー表示のための画素間引き処理、拡大表示のための切り出し処理等の画像処理のための前処理を行なう。
【0042】
前述のシャッタ213と撮像素子221の間には、防塵フィルタ215、赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217が配置されている。防塵フィルタ215の周囲には圧電素子が固定されており、この圧電素子は防塵フィルタ駆動回路235によって、超音波で振動する。防塵フィルタ215の付着した塵埃は、圧電素子に発生する振動波によって、除塵される。
【0043】
赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217は、被写体光束から赤外光成分と、高周波成分を除去するための光学フィルタである。防塵フィルタ215、赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217および撮像素子221は、塵埃等が侵入しないように気密に一体に構成されている。これら一体化された撮像素子221等は、シフト機構233によって、撮像素子221の撮像面におけるX軸方向とY軸方向に沿って、それぞれ移動させることができる。
【0044】
手ブレセンサ229は、カメラ本体200に加えられた手ブレ等による振動を検出する角加速度センサ等であり、この出力は手ブレ補正回路230に接続している。手ブレ補正回路230は手ブレ等の振動を除去するための手ブレ補正信号を生成し、手ブレ補正回路230の出力は、シフト機構駆動回路231に接続されている。
【0045】
シフト機構駆動回路231は、手ブレ補正信号を入力し、この信号に基づいて、シフト機構233を駆動する。このシフト機構233によって、カメラ本体200に加えられた手ブレ等の振動を打ち消すように、撮像素子221等を移動させ、防振を行なう。
【0046】
傾きセンサ227は、3軸回りの角加速度を検出し、カメラ本体200の傾きに応じた値を出力する。傾き検知回路228は、傾きセンサ227に接続されており、傾きセンサ227の定常状態の値から傾き状態を、また傾きセンサ227の変化量から加速度を求め、これらの値を出力する。
【0047】
光源センサ244は、蛍光灯や太陽光など、被写体の環境光の光源を検出するためのセンサである。光源処理回路245は、光源センサ244に接続され、光源に応じた光源データを出力する。照度センサ246は、カメラ200上での照度を測定するためのセンサである。照度処理回路247は、照度センサ246に接続され、照度に応じた照度データを出力する。
【0048】
リモコン受信センサ248は、リモコン装置(不図示)からの赤外線等によるリモコン指令を受信するための赤外線センサである。リモコン受信処理回路249は、リモコン受信センサ248に接続され、このセンサからの信号を入力し、リモコン信号を出力する。
【0049】
前述の前処理回路225は、ASIC(Application Specific
Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)250内のデータバス252に接続されており、このデータバス252を介して、ASIC250内の各回路に接続されている。また、前処理回路225は、コントラストAF回路253およびAE回路255にも接続されている。
【0050】
コントラストAF回路253は、前処理回路225から出力される画像信号に基づいて高周波成分を抽出し、この高周波成分に基づくコントラスト情報をボディCPU251に出力する。なお、コントラストAF回路253は、高周波成分を抽出するにあたって、画面内の全領域について、抽出可能である。AE回路255は、前処理回路225から出力される画像信号に基づいて、被写体輝度に応じた測光情報をボディCPU251に出力する。
【0051】
データバス252、コントラストAF回路253、およびAE回路255に接続されているボディCPU251は、フラッシュメモリ277に記憶されているプログラムに従って、デジタル一眼レフカメラの動作を制御するものである。
【0052】
データバス252には、ボディCPU251以外に、画像処理回路257、圧縮伸張回路259、ビデオ信号出力回路261、スイッチ検知回路268、入出力回路271、通信回路273、フラッシュメモリ制御回路275、SDRAM制御回路279、記録媒体制御回路283、ダイアル検知回路289が接続されている。
【0053】
画像処理回路257は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成等の各種の画像処理を行なう。また圧縮伸張回路259はSDRAM281に一時記憶された画像データをJPEGやTIFF等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸張するための回路である。なお、画像圧縮はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用できる。
【0054】
ビデオ信号出力回路261は、LCD駆動回路263を介して背面LCD39に接続され、また接点330aを介して外部表示装置330に接続可能である。このビデオ信号出力回路261は、SDRAM281、記録媒体A285、記録媒体B287に記憶された画像データを、背面LCD39等に表示するためのビデオ信号に変換するための回路である。背面LCD39は、図2に示すように、カメラ本体200の背面に配置されるが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限らないし、また液晶に限らず他の表示装置でも構わない。
【0055】
シャッタレリーズ釦21の第1ストローク(半押し)を検出する1Rスイッチや、第2ストローク(全押し)を検出する2Rスイッチ、ライブビュー表示釦31の操作によってオンするライブビュー表示スイッチを含む各種スイッチ269は、スイッチ検知回路268を介してデータバス252に接続されている。また、各種スイッチ269としては、この他にも、メニュー釦35に連動するメニュースイッチ、再生釦36に連動する再生スイッチ、縦横釦37に連動する縦横スイッチ、パワースイッチ34等、その他の操作部材に連動する各種スイッチ等を含んでいる。
【0056】
上述の防塵フィルタ駆動回路235、シャッタ駆動機構237、位相差AF処理回路243、ミラー駆動機構239、光源処理回路245、照度処理回路247、リモコン受信処理回路249、傾き検知回路228、シフト機構駆動回路231、測光処理回路212と接続される入出力回路271は、データバス252を介してボディCPU251等の各回路とデータの入出力を制御する。なお、入出力回路271は、後述するLCD向き検知回路265、充電回路301、フラッシュ発光回路303、発光部304、発光部駆動機構307、および位置検出センサ308にも接続される。
【0057】
レンズCPU111と通信接点341を介して接続された通信回路273は、データバス252に接続され、ボディCPU251等とのデータのやりとりや制御命令の通信を行う。
【0058】
フラッシュメモリ制御回路275は、フラッシュメモリ(Flash Memory)277に接続され、このフラッシュメモリ277は、デジタル一眼レフカメラの動作を制御するためのプログラムが記憶されており、前述したように、ボディCPU251はこのフラッシュメモリ277に記憶されたプログラムに従ってデジタル一眼レフカメラの制御を行う。なお、フラッシュメモリ277は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。
【0059】
SDRAM281は、SDRAM制御回路279を介してデータバス252に接続されており、このSDRAM281は、画像処理回路257によって画像処理された画像データまたは圧縮伸張回路259によって圧縮された画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。
【0060】
データバス252に接続された記録媒体制御回路283は、記録媒体A285、記録媒体B287に接続され、これらの記録媒体A285、B287への画像データ等の記録及び画像データ等の読み出しの制御を行う。
【0061】
記録媒体A285および記録媒体B287は、xDピクチャーカード(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード(登録商標)またはメモリスティック(登録商標)等の書換え可能な記録媒体のいずれかが装填可能となるように構成され、カメラ本体200に対して着脱自在となっている。その他、通信接点を介してハードディスクを接続可能に構成してもよい。なお、記録媒体A285、B287は、同じ種類の記録媒体であって、記憶容量が異なる組み合わせや、また異なる種類の記録媒体の組み合わせ等、組み合わせ方は自由である。
【0062】
ダイアル検知回路289は、前述の前ダイアル22と後ダイアル23にそれぞれ接続しており、それぞれのダイアルの回転方向および回転量を検知する。
【0063】
カメラ本体200内には、本体内の各回路や各機構等に電源を供給するための電源供給回路291が設けられている。この電源供給回路291には、内蔵のバッテリ292および外部電源293が接続可能である。
【0064】
LCD向き検知回路265は、背面LCD39の向きを検知する。すなわち、背面LCD39は、その向きを縦位置や横位置に変更することができ、この向きを検知し、入出力回路271を介してボディCPU251に伝達される。
【0065】
前述のコントロールパネル40には、コントロールパネル駆動回路297が接続されており、コントロールパネル駆動回路297はボディCPU251に接続されている。ボディCPU251は、コントロールパネル駆動回路297を介して、コントロールパネル40に撮影情報等の表示を行う。
【0066】
カメラ本体200内に配置された内蔵フラッシュ50は、充電回路301、フラッシュ発光回路303、発光部304、発光管305、反射傘306、発光部駆動機構307、および位置検出センサ308等から構成される。充電回路301はバッテリ292または外部電源293等より、電源供給を受け、電圧を昇圧し、これを充電する。フラッシュ発光回路303は、所定のタイミングで、充電回路301によって昇圧された電圧を発光管305に印加する等、発光制御を行う。発光部304は発光管305や反射傘306等で構成され、一体に移動可能である。位置検出センサ308は、内蔵フラッシュ50がポップアップ状態にあるか否か、また発光部304の位置が縦位置か横位置にあるかを検出する。発光部駆動機構307は、発光部304を縦位置や横位置に駆動する。
【0067】
外部フラッシュ310は、外付けのフラッシュ装置であり、接点310bを介して、カメラ本体200と接続する。この外部フラッシュ310はフラッシュ制御用のCPU(以下、Sμcom)633等(図10参照)の回路素子を有し、発光管612や反射傘611等からなる発光部が縦位置と横位置とに移動可能である。外部フラッシュ310の詳細な構成については、図5乃至図10を用いて後述する。
【0068】
外部機器320は、パーソナルコンピュータ(PC)等の機器であり、接点320a、通信回路273を介して、ボディCPU251と通信を行う。外部表示機器330は、テレビ等の表示機器であり、接点330aを通じて、前述のビデオ信号出力回路261に接続されている。外部表示機器330の内部には、表示装置駆動回路331と表示装置333が配置されている。ビデオ信号出力回路261からのビデオ信号に基づき、表示装置駆動回路331は表示装置333に記録画像等の表示を行う。
【0069】
次に、本実施形態における縦横とアスペクト比について、図4を用いて説明する。撮像素子221の撮像面はほぼ正方形をしており、撮像素子221内であって、かつイメージサークル120内において、画像が得られる。このときの縦横の比率をアスペクト比という。本実施形態においては、4:3横長、4:3縦長、16:9横長、16:9縦長の4つのアスペクト比を採用している。もちろん、これとは異なるアスペクト比を採用しても構わない。ここで説明したアスペクト比は、後述する図16(a)における設定変更のサブルーチンによって、変更できる。設定されたアスペクト比に基づいて、有効となる画像データ(画像データ出力領域)は、撮像素子駆動回路223から出力される画像データの中から、前処理回路225や画像処理回路257によって、選択される。なお、図中には、1:1正方形のアスペクト比が示されているが、これは、後述する第4実施形態におけるリングフラッシュの場合に使用される。
【0070】
次に、第1実施形態に係わる外部フラッシュ310の構成について、図5乃至図10を用いて説明する。図5は外部フラッシュ310の外観斜視図であり、図6は外部フラッシュ310の長手方向の断面図であり、図7は外部フラッシュ310全体の分解斜視図であり、図8は回動軸周りの詳細な分解斜視図であり、図9は外部フラッシュ310をカメラ本体200に取り付けた状態での使用状態を示す図であり、図10は外部フラッシュ310の電気回路の構成を示すブロック図である。
【0071】
外部フラッシュ310のフラッシュ本体601は、図5に示すように、大きく分けて本体支持部602と発光本体部603とから構成され、後述するように発光本体部603は本体支持部602の回転軸635(図7参照)に対して回転可能となっている。発光本体部603の前面側にはフラッシュ光を集光して照射する発光面604が設けられ、また、被写体からの反射光を受光するための受光部605が設けられている。また、本体支持部602の脚部には、カメラ本体200に着脱自在に固定し、また電気的接続をとるためのストロボシュー606が設けられている。
【0072】
フラッシュ本体601の内部には、図6に示すように、発光面604の後方には放物面形状の反射傘611が配置され、この反射傘611内にはフラッシュ光照射用のキセノン管612が配置されている。また、発光面604の下側の受光部605の背面側には受光素子605aが設けられ、フラッシュ光の被写体からの反射光等の測光を行なう。
【0073】
反射傘611や受光部605の後方には、電池室613が設けられ、この電池室613内には電池614が着脱自在に配置されている。この電池室613の後方には充電基板615が設けられ、その後方にはメインコンデンサ616が配置されている。充電基板615およびメインコンデンサ616によって、電池614の電池電圧を昇圧し、キセノン管612のトリガ電極にトリガ電圧を印加すると共に、陽極・陰極間に昇圧電圧印加することにより、フラッシュ光を照射することができる。
【0074】
外部フラッシュ310の本体支持部612後方の空間内には、フラッシュ制御基板631が設けられており、この制御基板631上には、フラッシュ制御CPU(Sμcom)633等が設けられている。Sμcom633は、カメラ本体201内のボディCPU251(図3参照)と通信を行い、外部フラッシュ310の制御を行う。
【0075】
フラッシュ制御基板631の後方には、外部フラッシュ310の動作表示用の液晶表示パネル(LCD)632が設けられており、また、その下方には動作指示用の操作釦634が配置されている。フラッシュ制御基板631には、回動駆動モータ630と電気的接続をとるためのコネクタ628が設けられており、このコネクタ628と回動駆動モータ630との間は、モータフレキ627によって接続されている。このモータフレキ627は、図8に示すように、コネクタ628と接続するための接点端627a、連絡部627bおよびモータ630と接続するためのモータ端子部627cから構成される。
【0076】
モータ630は、図8に示すように、回転軸635の後方に配置されており、モータ630の駆動軸はモータピニオンギア629bに固着されており、モータピニオンギア629bはモータ630によって回転駆動される。また、モータピニオンギア629bには、これと一体に回転するインタラプタ629aが設けられており、このインタラプタ629aには、等間隔に孔が配列されている。インタラプタ629aの近傍には発光素子と受光素子からなるフォトインタラプタ629が設けられており、このフォトインタラプタ629は、モータフレキ627によって前述のSμcom633に接続されている。このインタラプタ629aとフォトインタラプタ629によって孔の動きを検出でき、これからモータ630の回転量をカウントすることができる。
【0077】
回転軸635内の空間には減速機624を構成するギアトレイン639が配置されており、モータピニオンギア629bの回転をギアA639a、ギアB639b等を介して駆動ギア621に伝達する。この駆動ギア621は、発光本体部603内の歯車617(図6、図7参照)と噛合しており、これによって発光本体部603を本体支持部602に対して回動させる。
【0078】
回転軸635の筒体は摺動リングB626に嵌合している。この摺動リングB626の鍔面(フランジ)は本体支持体602aに当接し、摺動リングB626の外側の摺動面626aは、フラッシュ回転体607の嵌合孔607a内に緩挿される。回転軸625を緩挿したフラッシュ回転体607の前面側には、摺動リングA625が嵌合孔607a内に緩挿され、その前面側に抜け止め用の止め円板623が配置設けられている。この止め円板623に設けられた孔623a、623b、623cと、回転軸635に設けられた受け孔635a、635b、635cは、ネジ637a、637b、637cによって螺合している。
【0079】
フラッシュ回転体607と本体支持体602aの間には、電気的接続をとるためのケーブルフレキ618が配置されている(図6および図7参照)。ケーブルフレキ618は、本体支持体602aとの接点端子618aと、フラッシュ回転体607との接点端子618c、および屈曲部618bとから構成されている。このケーブルフレキ618の円弧部は、本体支持体602aのフレキケーブル溝636内に収納されている。
【0080】
このようにフラッシュ本体601は構成されているので、回転駆動モータ630が回転すると、モータピニオンギア629b、ギアトレイン639を介してモータの駆動力が、フラッシュ回転体607内の歯車617に伝達される。このため、発光部本体603は本体支持体602a内の回転軸635を回動中心として、時計回りまたは反時計回りに回動する。したがって、外部フラッシュ310の本体発光部603は、図9(A)に示すように、横位置にある場合と、図9(B)に示すように、縦位置にある場合とに切り換えることができる。
【0081】
次に、外部フラッシュ310のフラッシュ本体601内の電気回路について、図10を用いて説明する。フラッシュ本体601内の本体支持部602内には、カメラ本体200の接点通信コネクタに嵌合し、通信回路273を介してボディCPU251と電気接続をとるための接点310bが設けられている。この接点310bは、フラッシュ本体601内の電気的制御を行うフラッシュ制御用マイクロコンピュータ(Sμcom)633が接続されている。このSμcom633は、駆動モータ630を駆動するためのドライバ回路652に接続しており、また、前述のフォトインタラプタ629にも接続している。
【0082】
また、Sμcom633は、ケーブルフレキ618を介して、発光本体部603内の発光回路661、充電回路662、充電電圧検知回路663が接続されている。充電回路662はフラッシュ本体601内に装填されている電池614の電圧を昇圧し、メインコンデンサ616に充電する。この充電電圧を充電電圧検知回路663が検知し、カメラ本体200内のボディCPU251からの要求に応じて充電電圧情報を伝達する。そして、ボディCPU251から発光開始指令をSμcom633が受けると、発光回路661に対してトリガ信号を送信し、充電回路662充電された高圧電圧をキセノン管612に印加し、フラッシュ発光を開始させる。
【0083】
また、ボディCPU251と通信を行い、カメラ本体200において設定された縦横位置やアスペクト比に関する情報を受けると、縦横位置やアスペクト比情報に基づいて発光本体部603の姿勢制御を行なう。すなわち、カメラ本体200において縦位置が設定されると、発光本体部603を回動させるために駆動モータ630の回転を開始させ、フォトインタラプタ629の出力信号に基づいて、図9(B)に示す位置に達したことを検知すると、駆動モータ630の回転を停止する。
【0084】
また、カメラ本体200において設定された縦横位置が、横位置に変化した場合に、この情報を受けると、駆動モータ630の回転を開始させ、フォトインタラプタ629の出力信号に基づいて、図9(A)に示す位置に達したことを検知すると、駆動モータ630の回転を停止する。
【0085】
次に、内蔵フラッシュ50の構造について、図11および図12を用いて説明する。図11および図12は、内蔵フラッシュ50がポップアップした状態の斜視図であり、図11は発光管305が横位置にある場合を示し、図12は発光管305が縦位置にある場合を示す。
【0086】
内蔵フラッシュ本体671の先端側には、発光管305および反射傘306等が一体に構成された発光部304が配置されている。この発光部304は、発光部駆動機構307の一部を構成するステップモータ673によって、図11に示す横位置と図12に示す縦位置に駆動可能である。
【0087】
内蔵フラッシュ本体671の基端側には、軸674が両側に設けられており、この軸674は、カメラ本体200の嵌合部200aに設けられた受け部676に回動自在に嵌め込まれる。この受け部676と軸674の間には、つるまきばね675の両端が係合しており、このつるまきばね675は内蔵フラッシュ本体671をポップアップさせる方向に付勢している。図示しない係合部材によって本体671は、係止されており、この係止を解除することにより、内蔵フラッシュ本体671はつるまきばね675の付勢力によってポップアップする。また、内蔵フラッシュ本体671には、図12に示すように、位置検出センサ308が配置されており、この位置検出センサ308は、発光部304が縦位置にあるか横位置にあるかを検出する。
【0088】
次に、外部フラッシュ310および内蔵フラッシュ50の配光特性について、図13を用いて説明する。図13(A)はフラッシュを横位置に設定している場合の配光特性を示す。すなわち、外部フラッシュ310の発光本体部603を、図9(A)に示すように横位置に回動させ、または内蔵フラッシュ50の発光部304を図11に示すように、横位置に回動させた状態である。この状態では、図13(A)に示すように、フラッシュ配光681は横長に伸びた状態となる。この場合には、後述するように、撮像素子221の画像データ出力領域683は横長画像となるように設定される。
【0089】
図13(B)はフラッシュを縦位置に設定している場合の配光特性を示す。すなわち、外部フラッシュ310の発光本体部603を、図9(B)に示すように縦位置に回動させ、または内蔵フラッシュ50の発光部304を図12に示すように、縦位置に回動させた状態である。この状態では、図13(B)に示すように、フラッシュ配光681は縦長に伸びた状態となる。この場合には、後述するように、撮像素子221の画像データ出力領域683は縦長画像となるように設定される。
【0090】
次に、本実施形態における動作について、図14ないし図17に示すフローチャートを用いて説明する。
【0091】
図14は、カメラ本体200側のボディCPU251によるパワーオンリセットの動作である。カメラ本体200にバッテリ292が装填され、または外部電源293が接続されると、このフローがスタートする。まずカメラ本体200のパワースイッチ34がオンであるかを判定する(#1)。判定の結果、パワースイッチ34がオフの場合には、低消費電力の状態であるスリープ状態となる(#3)。
【0092】
このスリープ状態ではパワースイッチ34がオンとなった場合のみに割り込み処理を行い、ステップ#5以下においてパワーオンのための処理を行う。パワースイッチ34がオンとなるまでは、パワースイッチ割り込み処理以外の動作を停止し、電源電池の消耗を防止する。
【0093】
ステップ#1において、パワースイッチ34がオンであった場合、またはステップ#3におけるスリープ状態を脱した場合には、電源供給を開始する(#5)。次に、防塵フィルタ215における塵埃除去動作を行う(#7)。このステップでは、防塵フィルタ215に固着された圧電素子に防塵フィルタ駆動回路235から駆動電圧を印加し、超音波振動波によって塵埃等を除去する。
【0094】
次に、前ダイアル22や後ダイアル23等によって設定された撮影モードや、ISO感度、マニュアル設定されたシャッタ速度や絞り値等の情報があればそれらの撮影モードや撮影条件の読み込みを行う(#9)。なお、このときに、併せて、レンズCPU111から通信回路273を介して交換レンズ100の開放絞り、焦点距離情報等のレンズ情報の読み込みも行う。
【0095】
撮影モード等の読み込みを行うと、次に、ライブビューを行っているか否かの判定を行う(#11)。本実施形態に係わるデジタル一眼レフカメラのライブビュー表示は、LV表示釦31が一度操作されると、ライブビュー表示モードに設定され、再度操作されると、ライブビュー表示モードが解除される。
【0096】
ステップ#11における判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、すなわち、光学ファインダ表示モードの場合には、ファインダ測光(F測光)および露出量演算を行う(#13)。ライブビュー表示モードでない場合には、可動ミラー201は下降状態にあり、撮影光学系101を通過した被写体光束をペンタプリズム207等のファインダ光学系に反射している。このため、測光素子211に被写体光束が入射し、測光を行うことができる。
【0097】
ファインダ測光によって測光を行うと、このとき得た被写体輝度に基づいて適正露光を得るための絞り値やシャッタ速度等の露出量の演算を行う。なお、露出量の演算にあたっては、ステップ#9において設定されていた撮影モードや撮影条件に従って行う。
【0098】
露出量の演算を行うと、次に、ファインダ表示を行う(#15)。ファインダ表示は、ファインダ内表示装置206によって行い、設定されている縦横とアスペクト比に応じた撮影範囲や、また演算または手動設定された絞り値やシャッタ速度等の撮影条件が表示される。また、演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、コントロールパネル40にも表示される。
【0099】
続いて、ライブビュー表示の消灯を行う(#17)。ライブビュー表示モードから光学ファインダ表示モードに切り替わった際には、ここで、ライブビュー表示の消灯を行う。なお、ライブビュー表示モードが解除され光学ファインダ表示を繰り返し行っている場合には、ライブビュー表示は消灯されているので、このステップをスキップする。
【0100】
ステップ11における判定の結果、ライブビュー表示モードに設定されている場合には、可動ミラー201の退避を行い(#31)、シャッタ213を開放する(#33)。ライブビュー表示モードでは、撮像素子221からの画像データに基づいて、被写体像を背面LCD39に表示するので、撮像素子221上に被写体像が形成されるように、可動ミラー201を退避し、シャッタ213を開放する。なお、ライブビュー表示開始後は、このステップ#31、#33をスキップする。
【0101】
続いて、イメージャー測光(I測光)および露出量の演算を行う(#35)。ライブビュー表示モードに入ると、可動ミラー201は撮影光学系101の光路から退避し、測光素子211には、被写体光束が入射しない。そこで、撮像素子221からの画像データに基づいて、AE回路255によって被写体輝度の測定を行う。
【0102】
ここで測定された被写体輝度に基づいて、適正露光を得るための絞り値やシャッタ速度等の露出量の演算を行う。なお、露出量の演算にあたっては、ステップ#13と同様、ステップ#9において設定されていた撮影モードや撮影条件に従って行う。また、ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、背面LCD39やコントロールパネル40に表示される。
【0103】
続いて、ライブビュー表示を行う(#37)。ライブビュー表示は、撮像素子221からの画像データに基づき、前処理回路225や画像処理回路257によって、画素数を間引く等の画像処理を行い、被写体像を背面LCD39に動画表示する。撮像素子221から画像データの読み出しを行うたびに、被写体像の更新を行う。
【0104】
ライブビュー表示を行うと、次に、ファインダ表示の消灯を行う(#39)。光学ファインダ表示モードからライブビュー表示モードに切り替わった際には、ここで、ファインダ表示の消灯を行う。なお、ライブビュー表示モードに切り替わり、ライブビュー表示を繰り返し行っている場合には、ファインダ表示は消灯されているので、このステップはスキップする。
【0105】
ステップ#17におけるライブビュー表示を消灯すると、またはステップ#39におけるファインダ表示を消灯すると、操作部材による操作がなされたか否かの判定を行う(#19)。このステップでは、スイッチ検知回路268によって、1Rスイッチ、設定スイッチ(メニュースイッチ)、再生スイッチ、パワースイッチのいずれかのスイッチが操作されたか否かを判定する。
【0106】
ステップ#19における判定の結果、操作がなかった場合には、ステップ#11に戻り、前述の動作を実行する。一方、判定の結果、操作がなされていた場合には、次に、レリーズ釦21が半押しされたか否か、すなわち1Rスイッチがオンか否かの判定を行う(#21)。
【0107】
ステップ#21における判定の結果、1Rスイッチがオンであった場合には、撮影準備と撮影を行う撮影動作のサブルーチンを実行する(#41)。このサブルーチンの詳細は図15を用いて後述する。
【0108】
ステップ#21における判定の結果、1Rスイッチがオンでなかった場合、または、ステップ#41における撮影動作を実行した場合には、次に、設定スイッチがオンか否かの判定を行う。このステップでは、メニュー釦(設定釦)35等が操作され、メニューモード(設定モード)に設定されたか否かの判定を行う。
【0109】
ステップ#23における判定の結果、メニューモード(設定モード)であった場合には、設定変更を行う(#43)。この設定変更のサブルーチンでは、アスペクト変更モード等の種々のモード等を設定でき、設定されたメニューに従って種々の処理を行う。このサブルーチンの詳細については、図16を用いて後述する。
【0110】
設定変更を行うと、次に、外部フラッシュが装着されているか否かの判定を行う(#44)。ここでは、接点310bを通じて、外部フラッシュ310のSμcom633と通信を行うことができるか否か等により、外部フラッシュが装着されているか否かの判定を行う。この判定の結果、外部フラッシュが装着されていた場合には、次に、フラッシュ通信を行う(#45)。ここでは、例えば、絞り値情報や、被写体距離情報、発光本体部603を縦位置または横位置のいずれに設定するか等について、通信を行う。なお、縦位置または横位置は、ステップ#43の設定変更において設定された位置である。この通信に基づいて、外部フラッシュ310は発光本体部603を縦位置もしくは横位置に移動させる。外部フラッシュ310における縦位置または横位置の移動については、後述する図17に示すフローの中で行う。
【0111】
ステップ#44における判定の結果、外部フラッシュが装着されていなかった場合には、次に、内蔵フラッシュ50がポップアップしているか否かの判定を行う(#46)。すなわち、ここでは、位置検出センサ308からの検知信号に基づいて、内蔵フラッシュ50がポップアップ状態にあるか否かの判定を行う。この判定の結果、内蔵フラッシュ50がポップアップ状態であった場合には、次に、縦横駆動を行う(#47)。ここでは、ステップ#43において設定された縦位置または横位置に応じて、内蔵フラッシュの50の発光部304を縦位置または横位置に移動させる。
【0112】
ステップ#45におけるフラッシュ通信を行うと、またはステップ#46における判定の結果、ポップアップしていなかった場合、またはステップ#47における縦横移動を行うと、または、ステップ#23における判定の結果、設定スイッチがオンでなかった場合には、次に、再生スイッチがオンか否かの判定を行う(#25)。この判定の結果、再生スイッチがオンであった場合には、再生動作を実行する(#48)。再生動作では、記録媒体A285または記録媒体B287に記録されている画像データを読み出し、背面LCD39または外部表示装置330等に再生表示する。
【0113】
ステップ#25における判定の結果、再生スイッチがオンでなかった場合、または、ステップ#48における再生動作のサブルーチンを実行すると、次に、パワースイッチ34がオンか否かの判定を行う(#27)。この判定の結果、パワースイッチ34がオンであった場合には、ステップ#11に戻り、前述の動作を実行する。
【0114】
一方、ステップ#27における判定の結果、パワースイッチがオンではなかった場合には、電源供給を停止し(#29)、ステップ#3に戻り、前述のスリープ状態となる。
【0115】
次に、ステップ#41における撮影動作のサブルーチンについて、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0116】
撮影動作のサブルーチンに入ると、まず、ステップ#11と同様にライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#51)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、位相差AFのサブルーチンを実行する(#53)。この位相差AFのサブルーチンでは、撮影光学系101の周辺を通過した2光束を用いて公知の位相差法に基づいて、撮影光学系101の焦点ズレ方向および焦点ズレ量を検出する。そして、この検出された焦点ズレ方向および焦点ズレ量を用いて、撮影光学系101を合焦位置に駆動する。
【0117】
位相差AFが終わると、次に、ステップ#13と同様にファインダ測光および露出量演算を行う(#55)。ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、ファインダ内表示装置206やコントロールパネル40に表示される。
【0118】
ステップ#51における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、イメージャーAFのサブルーチンを実行する(#57)。ライブビュー表示モードでは、可動ミラー201が撮影光学系101の光路から退避位置にあり、位相差AFによる測距を行うことができない。そこで、撮像素子221からの画像データに基づいて、イメージャーAFを行う。このイメージャーAFのサブルーチンでは、コントラストAF回路253から出力される画像データの高周波成分がピーク値となるように、撮影光学系101の駆動制御を行う。
【0119】
イメージャーAFを行うと、次に、ステップ#35と同様にイメージャー測光および露出量演算を行う(#59)。ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、背面LCD39やコントロールパネル40に表示される。
【0120】
ステップ#55におけるファインダ測光および露出量演算、またはステップ#59におけるイメージャー測光を行うと、次に、レリーズ釦21が全押しされたか否か、すなわち2Rスイッチがオンか否かを判定する(#61)。この判定の結果、2Rスイッチがオンでなかった場合には、1Rスイッチがオンか否かの判定を行う(#62)。
【0121】
このステップ#62における判定の結果、1Rスイッチがオンでなければ、レリーズ釦21から撮影者の指が離れたことから、撮影動作のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。一方、ステップ#62における判定の結果、1Rスイッチがオンであった場合には、少なくとも撮影者の指がレリーズ釦21にかかっていることから、ステップ#61に戻り、このステップとステップ#62を交互に判定する待機状態となる。
【0122】
ステップ#61における判定の結果、2Rスイッチがオンとなると、レリーズ釦21が全押しされ、露光動作に移る。まず、ステップ#44と同様に、外部フラッシュ310が装着されているか否かの判定を行う(#63)。この判定の結果、外部フラッシュ310が装着されていた場合には、次に、フラッシュ発光準備要求通信を行う(#64)。ここでは、カメラ本体200内のボディCPU251から接点310bを通じて、Sμcom633にフラッシュ発光準備要求信号を送信する。続いて、発光量演算を行う(#65)。ここでは、被写体までの距離や絞り値等に基づいて、適正露光量となる外部フラッシュ310の発光量の演算を行う。
【0123】
発光量の演算を行うと、次に、外部フラッシュ310との通信を行う(#66)。ここでは、演算された発光量を外部フラッシュ310に送信する。この通信を行うと、またはステップ#63における判定の結果、外部フラッシュ310が装着されていなかった場合には、次に、ステップ#11、#51と同様に、ライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#67)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、可動ミラー201の退避を行う(#68)。ライブビュー表示モードでない場合、すなわち光学ファインダ表示モードの場合には、可動ミラー201が下降位置にあるので、撮像素子221に被写体光束に導くために、可動ミラー201を退避させる。
【0124】
一方、ステップ#67における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、シャッタ213の閉じ動作を行う(#91)。ライブビュー表示モードの場合には、可動ミラー201は退避位置にあり、シャッタ213は開放のままである。露光動作を実行するにあたって、シャッタ213をチャージする必要があることから、一旦、シャッタ213の閉じ動作を行う。
【0125】
ステップ#68の可動ミラー退避、またはステップ#91のシャッタ閉を行うと、次に、絞り103の絞り込み動作を行う(#69)。このステップでは、露出量演算に基づいて求められた絞り値または手動設定された絞り値となるように、レンズCPU111に対して、絞り込み指示を行う。
【0126】
続いて、露出動作を行う(#71)。このステップでは、シャッタ213の先幕を走行させると共に、撮像素子221において電荷蓄積を開始する。そして、所定時間が経過すると、シャッタ213の後幕を走行させると共に、撮像素子221における電荷蓄積を終了する。また、シャッタ213の先幕走行時または後幕走行時等に、外部フラッシュ310や内蔵フラッシュ50に発光開始信号を送信し、同調発光を行う。
【0127】
露出動作が終了すると、次に、絞り103の開放を行う(#73)。すなわち、ボディCPU251は、レンズCPU111に対して、絞り103が開放絞り値となるように指示を送信する。
【0128】
絞りを開放にすると、次に、ステップ#11、#51、#67と同様に、ライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#75)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、可動ミラー201の復帰を行う(#77)。すなわち、ステップ#68において可動ミラー201は撮影光学系101の光路から退避していたので、光路中に挿入するように下降させる。
【0129】
一方、ステップ#75における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、シャッタ213の開放を行う(#93)。すなわち、ライブビュー表示を再開するために、撮影光学系101からの被写体光束を撮像素子221に導くべく、シャッタ213の先幕を走行させ、シャッタを開放する。
【0130】
ステップ#77における可動ミラー復帰、またはステップ#93におけるシャッタ開を行うと、次に、画像の読み出しを行う(#79)。このステップでは、撮像素子駆動回路223によって、撮像素子221から画像信号の読み出しを行う。
【0131】
続いて、画像処理を行う(#81)。すなわち、撮像素子221から読み出された画像信号を前処理回路225、画像処理回路257や圧縮伸張回路259等によって種々の画像処理を行う。なお、設定変更のサブルーチン(図16参照)によって、設定されたアスペクト比に基づく画像データ出力領域の画像データが、前処理回路225、画像処理回路257等によって選択され、画像処理される。
【0132】
画像処理を行うと、次に、画像記録を行う(#83)。画像記録は、画像処理された画像データ出力領域の画像データを、記録媒体制御回路283によって、記録媒体A285または記録媒体B287に記録する。この画像記録が終わると、元のフローに戻る。
【0133】
次に、ステップ#43における設定変更のサブルーチンについて、図16(a)に示すフローチャートを用いて説明する。メニューモードにおいて、種々の設定変更を行うことができるが、図16(a)に示すフローチャートは、その一部のみを示している。
【0134】
すなわち、図16(a)に示すフローは、上位の設定変更のフローによって、十字釦32や縦横釦37等の操作部材の操作によってアスペクト比を変更するモードが選択された場合を示す。
【0135】
図16(a)に示す設定変更のフローに入ると、まず、アスペクト変更操作がなされたか否かの判定を行う(#101)。このアスペクト変更操作は、背面LCD39のメニュー画面上において、十字釦32を操作することによりアスペクト変更を選択し、さらに、OK釦33によってこの選択したアスペクト比を決定することにより行う。
【0136】
ステップ#101における判定の結果、アスペクト設定変更であった場合には、アスペクト設定変更が行われる(#103)。すなわち、十字釦32のうちの右側十字釦が操作されるたびに、図16(b)に示すように、アスペクト比が、4:3、3:2、16:9と順次、変更される。なお、左側十字釦が操作されると、これとは逆の順番で変更される。
【0137】
ステップ#103におけるアスペクト設定変更が終了すると、またはステップ#101における判定の結果、アスペクト変更操作がなされていなかった場合には、次に、縦横位置変更操作がなされたか否かの判定を行う(#105)。このステップでは、縦横釦37が操作されたか否かを判定する。
【0138】
ステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされた場合には、縦横設定変更を行う(#107)。ここでは、図16(b)に示すように、4:3横長に設定されていた場合には、3:4縦長に設定変更を行う。また、3:2横長に設定されていた場合には、2:3縦長に、16:9横長に設定されていた場合には、9:16縦長に設定変更を行う。
【0139】
ステップ#107における設定変更を行うと、またはステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされていなかった場合には、元のフローに戻る。
【0140】
次に、外部フラッシュ301の動作について図17に示すフローチャートを用いて説明する。まず、フラッシュ本体601に電源電池が装填されると、図17に示すパワーオンリセットのルーチンを開始し、初期設定を行なう(#651)。初期設定は、各種フラグ等の設定値を初期化すると共に、発光本体部603を本体支持部602に対する初期位置に駆動する。初期設定が終わると、次に、外部フラッシュ310の電源スイッチの状態を検出し、パワースイッチがオンか否かの判定を行なう(#653)。パワーオフ時は、ステップ#653の判定を繰り返す待機状態となる。
【0141】
続いて、カメラ本体200との通信を行なう(#655)。この通信において、カメラ本体200側から充電状態等の信号送信要求があれば、充電状態を検出し送信を行なう。また、ステップ#43における設定変更のサブルーチン中において、縦横位置が設定され、カメラ本体200側から縦横位置情報が送信されてきた場合には、この縦横位置情報を受信する。続いて、フラッシュの充電動作を開始させる(#657)。発光用のメインコンデンサ616が所定の充電電圧になるまで、繰り返しこの処理を行なう(#653〜#665)。
【0142】
次に、カメラ通信で受信したカメラのアスペクトが縦位置であるか横位置であるかを判定する(#659)。判定の結果、カメラのアスペクトが縦位置に設定された場合には、発光本体部603を90度または−90度の位置にする(#661)。これは、図9(B)に示すように、カメラが横位置にあり、画像データ出力領域を縦位置に設定した場合であり、発光本体部603を90度または−90度に回動させている。また、ステップ#659における判定の結果、カメラのアスペクトが横位置にある場合には、発光本体部603を0度の位置にする(#663)。これは、図9(A)に示すように、カメラが横位置にあり、画像データ出力領域を横位置に設定した場合であり、発光本体部603を0度の位置に回動させている。なお、縦位置または横位置に変化がない場合には、発光部はそのままの位置を維持し、次のステップに移る。
【0143】
ステップ#661また#663における発光部の移動が終わると、次に、発光準備要求か否かの判定を行なう(#665)。この判定は、ステップ#655において行ったカメラ通信の際に、カメラから発光準備要求がなされているかを判定するものである。前述したように、カメラの2Rスイッチがオンとなると、ステップ#64において発光準備要求信号を外部フラッシュ310に送信するので、この信号を受信したか否かの判定を行なっている。
【0144】
ステップ#665における判定の結果、発光準備要求を受信していない場合には、ステップ#653に戻り、前述のステップを繰り返す。一方、発光準備要求を受信している場合には、絞り情報、被写体距離情報から発光量を演算する(#667)。前述したように、カメラで測光と露出量演算が終わると、フラッシュ通信をステップ#45において行い、このときに絞り情報と被写体距離情報が送信されてくるので、これらの情報を用いてフラッシュマチック方式による発光量を演算する。
【0145】
続いて、カメラ本体200から発光信号が送信されてきたかを判定する(#669)。カメラ本体200は、ステップ#71において、シャッタ213の先幕の走行が終了すると、発光信号を送信してくるので、この信号を受信したか否かの判定を行なう。発光信号を受信すると、フラッシュ発光を行なう(#671)。フラッシュ発光は、前述したようにSμcom633から発光回路661にトリガ信号を送信することにより開始する。フラッシュ発光が終了すると、ステップ#653に戻る。
【0146】
このように、本発明の第1実施形態によれば、フラッシュ装置の発光部の位置を移動できるように構成すると共に、カメラ本体において設定された縦横位置に基づいて、発光部の位置を移動させている。すなわち、撮像素子221からの画像データ出力領域に応じて、フラッシュ装置の発光部の配光特性を変化させている。このため、画像データ出力領域が横長の場合には、フラッシュ装置の発光部の配光特性も図13(A)に示すように横長となり、一方、画像データ出力領域が縦長の場合には、フラッシュ装置の発光部の配光特性も図13(B)に示すように縦長となる。
【0147】
また、本実施形態においては、アスペクト比や縦横位置を変更することができる。縦横位置やアスペクトを変更すると、この設定に応じて、前処理回路225や画像処理回路257は、撮像素子221から読み出された画像データの有効範囲を変更する。このため、再生装置の画面の縦横位置やアスペクト比に応じた画面で撮影することができる。また、被写体にあったフレームで撮影することが可能となる。
【0148】
なお、本実施形態においては、アスペクト変更操作は設定画面(メニュー画面)で行い、また縦横位置の変更は縦横釦37の操作によって行っていた。しかし、これに限らず、両変更共、操作釦を設け、これによって行ってもよく、逆に、操作釦を設けずに両操作共、設定画面(メニュー画面)で設定するようにしても勿論かまわない。また、操作部材によってアスペクト比や縦横を変更する以外にも、例えば、傾きセンサ227の検知出力に基づき、カメラ本体200を振る動作に応じて、変更するようにしても良い。
【0149】
次に、本発明の第2実施形態について、図18乃至図22を用いて説明する。本発明の第1実施形態は、カメラ本体200において設定された画像データ出力領域が縦位置か横位置に応じて、内蔵フラッシュ50や外部フラッシュ310の配光特性を変更していた。これに対して、第2実施形態においては、内蔵フラッシュ50や外部フラッシュ310の配光を変更するとそれに合わせて画像データ出力領域の縦位置や横位置を変更するようにしている。
【0150】
第2実施形態の構成は、第1実施形態における構成とほぼ同様であり、ただ、第1実施形態においては、外部フラッシュ310内にモータ630を設け、モータ630の駆動力によって発光部を回動させていたが、第2実施形態においては、モータ630を省略し、手動で発光部を回動させるようにしている点で相違する。同様に、内蔵フラッシュ50の内部に配置したステップモータ673を省略し、手動で発光部を回動させられるようにした点が相違する。
【0151】
また、図16(a)に示した設定変更のフローを、図21に示す設定変更のフローに置き換える点で相違する。同様に、図17に示した外部フラッシュ310におけるパワーオンリセットのフローを、図22に示したパワーオンリセットのフローに置き換える点で相違する。
【0152】
これらの相違点を中心に、以下、第2実施形態について説明する。図18は外部フラッシュ310をカメラ本体200に取り付けた状態での使用状態を示す図である。図9に示した第1実施形態においては、フラッシュ本体601が回転駆動モータ630によって駆動され、発光本体部603を縦位置と横位置に切り換えることができた。第2実施形態においては、回転駆動モータ630を省略しており、発光本体部603は手動で縦位置と横位置に切り換えるようにしている。すなわち、図18(A)に示すような横位置にある状態において、ユーザが手動で発光本体部603を回動させることにより、図18(B)に示すような縦位置に切り換えることができる。同様に、図18(B)に示すような縦位置から、ユーザが手動で発光本体部603を回動させることにより、図18(A)に示すような横位置に切り換えることができる。なお、外部フラッシュ310内には、図示しない位置検出センサが設けてあり、発光本体603が縦位置にあるか横位置にあるかを検知可能である。
【0153】
図19および図20は、内蔵フラッシュ50がポップアップした状態の斜視図であり、図19は発光管305が横位置にある場合を示し、図20は発光管305が縦位置にある場合を示す。第1実施形態においては、ステップモータ673を配置し、このステップモータ673によって発光部304の縦位置と横位置をモータ駆動で切り換えていた。第2実施形態においては、このステップモータ637を省略し、ユーザが手動で縦横位置を切り換えるようにしている。すなわち、図19に示すような横位置から、ユーザが手動で発光部304を回動させることにより、図20に示すような縦位置に切り換えることができる。同様に、図20に示すような横位置から、ユーザが手動で発光部304を回動させることにより、図19に示すような縦位置に切り換えることができる。
【0154】
次に、本実施形態における設定変更のサブルーチンについて、図21に示すフローチャートを用いて説明する。本実施形態における設定変更のサブルーチンは、第1実施形態における設定変更のサブルーチンにおいて、ステップ#104A〜#104Eを追加したものであるので、この追加部分を中心に説明する。
【0155】
ステップ#101および#103において、アスペクト変更操作がなされていた場合には、アスペクト設定変更を行う。このあと、ステップ#44および#63と同様に、外部フラッシュ310が装着されているか否かの判定を行う(#104A)。この判定の結果、外部フラッシュ310が装着されていた場合には、ステップ#45と同様に、フラッシュ通信を行う(#104C)。後述するステップ#661Aまたは#663Aにおいて、外部フラッシュ310の発光本体部603が縦位置か横位置のいずれに設定されているかの情報が送信されてくるので、この情報を受信する。
【0156】
ステップ#104Aにおける判定の結果、外部フラッシュが装着されていなかった場合には、次に、ステップ#46と同様に、内蔵フラッシュ50がポップアップしているか否かの判定を行う(#104B)。この判定の結果、ポップアップしていた場合には、発光部304の位置を検出する(#104D)。このステップでは、位置検出センサ308の検知出力に基づいて、発光部304が、図19に示すような横位置にあるか、図20に示すような縦位置にあるかを判定する。
【0157】
ステップ#104Cにおいて、フラッシュ送信を行うと、またはステップ#104Dにおいて、発光部308の位置を検出すると、次に、縦横設定変更を行う(#104E)。このステップにおいては、ステップ#104Dにおいて検知した内蔵フラッシュ50の発光部304の縦横位置、またはステップ#104Cにおいて受信した外部フラッシュ310の発光本体部603の縦横位置に基づいて、図16におけるステップ#107と同様に、縦横設定変更を行い、すなわち画像データ出力領域を変更する。
【0158】
ステップ#104Bにおける判定の結果、ポップアップしていなかった場合には、図16におけるステップ#105と同様に、縦横位置変更操作がなされたか否かを判定する(#105)。この判定の結果、縦横位置変更操作がなされていた場合には、図16におけるステップ#107と同様に、縦横設定変更を行う(#107)。
【0159】
ステップ#104Eにおける縦横設定変更、またはステップ#107における縦横設定変更、またはステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされていなかった場合には、設定変更のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。
【0160】
次に、外部フラッシュ310に電池が装填された場合に実行されるパワーオンリセットのフローについて、図22に示すフローチャートを用いて説明する。このパワーオンリセットのフローは、図17に示した第1実施形態におけるパワーオンリセットのフローとステップ#659A〜#663Aが相違するのみであるので、この相違点を中心に説明する。
【0161】
パワーオンリセットのフローに入ると、初期設定(#651)、パワースイッチのオンオフ判定(#653)、カメラ通信(#655)、発光用コンデンサ充電(#657)を、行う。続いて、発光本体部603が縦位置にあるか横位置にあるかを判定する(#659A)。発光本体部603の位置は、図示しない位置検出センサによって検知される。
【0162】
ステップ#659Aにおける判定の結果、発光本体部603の位置が縦位置であった場合には、カメラのアスペクトに縦位置の要求を行う(#661A)。ここでは、カメラ側の設定変更のサブルーチンにおいて、縦横位置として横位置が設定された場合には、縦位置に設定変更を行うように、カメラ側に要求を行う。前述したように、カメラ側では、ステップ#104C(図21参照)においてフラッシュ通信を行うので、このときに、縦位置への要求を送信する。この結果、例えば、カメラ側で4:3横長画像が設定されていた場合には、3:4縦長画像に設定変更される。なお、この場合には、外部フラッシュ装置310の配光特性を考慮して、アスペクト比を固定の値に設定するようにしても良い。
【0163】
一方、ステップ#659Aにおける判定の結果、発光本体部603の位置が横位置であった場合には、カメラのアスペクトに横位置の要求を行う(#663A)。ここでは、カメラ側の設定変更のサブルーチンにおいて、縦横位置として縦位置が設定された場合には、横位置に設定変更を行うように、カメラ側に要求を行う。ステップ#104C(図21参照)においてフラッシュ通信を行う際に、横位置への要求を送信する。この結果、例えば、カメラ側で3:4縦長画像が設定されていた場合には、4:3横長画像に設定変更される。なお、この場合にも、外部フラッシュ装置310の配光特性を考慮して、アスペクト比を固定の値に設定するようにしても良い。
【0164】
ステップ#661A、#663Aにおいて、カメラにアスペクト要求を行うと、図17に示した第1実施形態におけるパワーオンリセットと同様に、発光準備要求かの判定(#665)、発光量の演算(#667)、発光信号の受信判定(#669)、フラッシュ発光(#671)を行う。
【0165】
このように、本発明の第2実施形態においては、発光部の配光特性に応じて、画像データ出力領域の縦横を切り換えるようにしている。すなわち、撮影者が内蔵フラッシュ50または外部フラッシュ310の発光部(発光部304または発光本体部603)を切り換えると、この切り換えて応じて、カメラ本体200側の画像データ出力領域の縦横を切り換えるようにしている。
【0166】
なお、本実施形態においては、フラッシュの発光部は手動で動かすようにしていたが、勿論、電動式であっても良い。
【0167】
次に、本発明の第3実施形態について、図23および図24を用いて説明する。第1実施形態および第2実施形態においては、外部フラッシュ310の発光部は1つであったが、本実施形態においては、いわゆるツインフラッシュであり、交換レンズ100の先端側に取り付け可能な2つの発光部を有している。
【0168】
図23は、本実施形態に係わるカメラ本体とツインフラッシュの外観斜視図である。カメラ本体200のホットシューにツインフラッシュ本体352が装着可能である。ツインフラッシュ本体352には、ツインフラッシュ発光部354a、354bと接続するための端子352a、352bが設けられている。ツインフラッシュ発光部354a、354bは、交換レンズ100に装着するための装着部355に固着されている。この装着部355は、交換レンズ100の先端部に回動自在に装着可能である。
【0169】
装着部355の内周側には、突起部材355aが設けられており、また交換レンズ100の外周面側であって、突起部材355aの回動面上には、検出スイッチ117a、117bが配置されている。検出スイッチ117aは、ツインフラッシュ発光部354a、354bが縦位置に配置されている場合、すなわち、カメラ本体200の長手方向と直交する方向に2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが並ぶ位置にある場合に、オンとなるスイッチである。また、検出スイッチ117bは、ツインフラッシュ発光部354a、354bが横位置に配置されている場合、すなわち、カメラ本体200の長手方向と同一方向に2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが並ぶ位置にある場合に、オンとなるスイッチである。
【0170】
次に、このツインフラッシュ発光部354a、354bの配光特性と、カメラ側の画像データ出力領域の関係を、図24を用いて説明する。図24(A)はツインフラッシュ発光部354a、354bが横位置に配置されている場合の配光特性を示す。この場合には、2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが横に並んでいることから、フラッシュ配光681は横方向に山が並列する瓢箪型をしている。なるべく均一な配光特性をえるために、図24(A)に示すように、撮像素子221内において、横長方向に画像データ出力領域683を設定することが望ましい。
【0171】
また、図24(B)はツインフラッシュ発光部354a、354bが縦位置に配置されている場合の配光特性を示す。この場合には、2つのツインフラッシュ発光部354a、354bが縦方向に並んでいることから、フラッシュ配光681は縦方向に山が並列する瓢箪型をしている。なるべく均一は配光特性をえるために、図24(B)に示すように、撮像素子221内において、縦長方向に画像データ出力領域683を設定することが望ましい。
【0172】
本実施形態における回路およびフローチャートは第2実施形態と同様であることから、図面は省略する。ただし、図3に示した回路において、検出スイッチ117a、117bを交換レンズ100内に追加し、この検出スイッチ117a、117bはレンズCPU111に接続され、検出結果はボディCPU251に送信される。
【0173】
また、ステップ#104C(図21参照)におけるフラッシュ通信の際に、発光部の位置情報を取得していたが、本実施形態においては、スイッチ117a、117bのオンオフ状態により取得する点で相違する。
【0174】
次に、本発明の第4実施形態について、図25および図24を用いて説明する。第3実施形態においては、外部フラッシュ310はツインフラッシュであったが、本実施形態においては、いわゆるリングフラッシュであり、交換レンズ100の先端側の周囲に取り付け可能なリング状の発光部を有している。
【0175】
図25は、本実施形態に係わるカメラ本体とリングフラッシュの外観斜視図である。カメラ本体200のホットシューにリングフラッシュ本体362が装着可能である。リングフラッシュ本体362は、リングフラッシュ発光部364の発光制御を行うためのリングフラッシュ制御部363とケーブルを介して接続されている。リングフラッシュ発光部364は、リングフラッシュ制御部363と一体に構成され、交換レンズ100の先端部に装着可能である。
【0176】
次に、図26はリングフラッシュ発光部364の配光特性と撮像素子221の関係を示す。図示されるように、リングフラッシュの配光特性は略真円形状となっている。このため、画像データ出力領域としては、略正方形となるように設定する。この画像データ出力領域は、図4においてイメージサークル120内の1:1正方形の範囲が相当する。本実施形態における構成およびフローは第2実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略するが、図21におけるステップ#104Cにおいて、リングフラッシュとの通信時において、装着されている外部フラッシュがリングフラッシュであることが判明した場合には、ステップ#104Eにおける縦横設定において、画像データ出力領域として略正方形を設定する。
【0177】
なお、本実施形態におけるリングフラッシュは、配光特性に縦横で相違がないことから、フラッシュの縦横位置に応じて、画像データ出力領域を切り替えたり、また逆に、カメラ側の画像データ出力領域の縦横を切り替えることに応じて、フラッシュ側の縦横位置の切り換えを行わないようにしてもよい。この場合には、リングフラッシュとの通信時(#104C参照)に、装着されている外部フラッシュがリングフラッシュであることが判明したときには、縦横設定変更を行わないようにしてもよい。
【0178】
以上説明したように、本発明の実施形態においては、カメラ側において設定された画像データ出力領域の縦横に応じて、内蔵または外部フラッシュの配光特性の制御を行っている。このため、縦横位置の切り換えをおこなった場合でも最適な配光とすることができる。
【0179】
また、本発明の実施形態においては、フラッシュ装置の発光部の配光特性に応じて、カメラ側の画像データ出力領域の縦横の制御を行っている。このため、フラッシュ装置の配光特性に応じて、最適な縦横やアスペクト比とすることができる。
【0180】
また、従来の撮像装置においては、アスペクト比によって画角が異なり、対角線長が異なるといった問題があった。すなわち、画角が変化してしまうという問題があった。しかし、本発明の実施形態によれば、撮像素子221のイメージサークル120の対角線はいつも一定であり、画角が変化することがない。
【0181】
なお、本発明の実施形態においては、光学ファインダとライブビュー表示の両方の表示部を有していたが、いずれか一方でもよく、例えば、光学ファインダのみでもよく、逆にライブビュー表示のみでも良い。
【0182】
また、本発明の実施形態においては、フラッシュ側の発光部の配光特性の切り換えに応じて、画像データ出力領域の縦横位置のみを切り換えていたが、縦横位置は切り換えず、アスペクト比のみを切り換えるようにしても良い。この場合には、なるべく配光が均一になる範囲となるように、アスペクト比を変えれば良い。また、縦横位置と共にアスペクト比を、なるべく配光が均一となる範囲になるように制御すれば良い。
【0183】
さらに、本発明の実施形態においては、カメラ側の画像データ出力領域の縦横位置のみの切り換えに応じて、フラッシュ側の発光部の縦横位置を切り換えていたが、カメラ側のアスペクト比の切り換えに応じても、フラッシュ側の発光部の位置を制御するようにしても良い。この場合には、縦横、すなわち、0度と90度の切り換えに限らず、45度等中間位置を取るようにしても良い。
【0184】
さらに、本発明の実施形態においては、フラッシュ側の発光部の縦横位置の制御として、発光管と反射傘を一体に駆動していたが、発光部の配光特性の制御としては、これに限らず、例えば、発光管の前に配置する投光レンズに、投光方向により異方性を持たせ、この投光レンズを切り換えても良い。また、発光源は点光源とし、後方に配置する反射傘の形状を切り換えるようにしても良い。いずれにしても。カメラ側の画像データ出力領域の形状に合わせて、配光特性を切り換えられるものであれば良い。
【0185】
さらに、本発明の実施形態においては、縦横位置やアスペクト比によって決まる画像データ出力領域の画像データは、前処理回路225や画像処理回路257によって、撮像素子駆動回路223から出力される画像データの中から選択していた。しかし、これに限らず、例えば、撮像素子221から読み出す際に、縦横位置やアスペクト比によって決まる範囲についてのみ、画像データを読み出すようにしても良い。
【0186】
さらに、本実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも構わない。いずれにしても、縦横位置やアスペクトを変更することが可能な撮影のための機器であれば、本発明を適用することができる。
【0187】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【図1】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの正面側からみた外観斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラの背面側から見た外観斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおいて電気回路を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおいて撮像素子のイメージサークルと縦横位置およびアスペクト比を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの外観斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの長手方向の断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの全体の分解斜視図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの回動軸周りの詳細な分解斜視図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュをカメラ本体に取り付けたい状態での使用状態を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュの電気回路の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップした状態で、かつ発光管が横位置にある場合の斜視図を示す。
【図12】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップした状態で、かつ発光管が縦位置にある場合の斜視図を示す。
【図13】本発明の第1実施形態に係わる外部フラッシュおよび内蔵フラッシュの配光特性を示し、(A)はフラッシュを横位置に設定している場合、(B)はフラッシュを縦位置に設定している場合の配光特性を示す図である。
【図14】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、パワーオンリセットの動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、撮影動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、設定変更の動作を説明する図であり、(a)は設定変更のフローチャートであり、(b)は縦横位置およびアスペクト比の関係を示す図である。
【図17】本発明の第1実施形態における外部フラッシュにおいて、パワーオンリセットの動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラに外部フラッシュを装着した状態を示す正面図であり、(A)は外部フラッシュの本体発光部が横位置にある場合、(B)は本体発光部が縦位置にある場合を示す。
【図19】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップアップした状態で、発光部が横位置にある場合の部分外観斜視図である。
【図20】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラの内蔵フラッシュがポップアップした状態で、発光部が縦位置にある場合の部分外観斜視図である。
【図21】本発明の第2実施形態におけるデジタルカメラにおいて、設定変更の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第2実施形態における外部フラッシュにおいて、パワーオンリセットの動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3実施形態におけるデジタルカメラにツインフラッシュを装着した状態を示す外観斜視図である。
【図24】本発明の第3実施形態におけるフラッシュの配光特性図である。
【図25】本発明の第4実施形態におけるデジタルカメラにリングフラッシュを装着した状態を示す外観斜視図である。
【図26】本発明の第4実施形態におけるフラッシュの配光特性図である。
【符号の説明】
【0189】
21・・・レリーズ釦、22・・・前ダイアル、23・・・後ダイアル、24・・・ボディマウント、31・・・LV表示釦、32・・・十字釦、33・・・OK釦、34・・・パワースイッチ、35・・・メニュー釦、36・・・再生釦、37・・・縦横釦、38・・・接眼部、39・・・背面LCD、40・・・コントロールパネル、50・・・内蔵フラッシュ、100・・・交換レンズ、101・・・撮影光学系、103・・・絞り、105・・・ピント位置検出機構、106・・・ズーム位置検出機構、107・・・光学系駆動機構、109・・・絞り駆動機構、111・・・レンズCPU、113・・・レンズROM、115・・・レンズRAM、120・・・イメージサークル、200・・・カメラ本体、200a・・・嵌合部、201・・・可動ミラー、203・・・サブミラー、204・・・スクリーン、205・・・全面LCD、206・・・ファインダ内表示装置、207・・・ペンタプリズム、209・・・接眼レンズ、211・・・測光素子、212・・・測光処理回路、213・・・シャッタ、215・・・防塵フィルタ、217・・・ローパスフィルタ、221・・・撮像素子、223・・・撮像素子駆動回路、225・・・前処理回路、227・・・傾きセンサ、228・・・傾き検知回路、229・・・手ブレセンサ、230・・・手ブレ補正回路、231・・・シフト機構駆動回路、233・・・シフト機構、235・・・防塵フィルタ駆動回路、237・・・シャッタ駆動機構、239・・・ミラー駆動機構、241・・・位相差AFセンサ、243・・・位相差AF処理回路、244・・・光源センサ、245・・・光源処理回路、246・・・照度センサ、247・・・照度処理回路、248・・・リモコン受信センサ、249・・・リモコン受信処理回路、250・・・ASIC、251・・・ボディCPU、252・・・バス、253・・・コントラストAF回路、255・・・AE回路、257・・・画像処理回路、259・・・圧縮伸張回路、261・・・ビデオ信号出力回路、263・・・LCD駆動回路、265・・・LCD向き検知回路、268・・・スイッチ検知回路、269・・・各種スイッチ、271・・・入出力回路、273・・・通信回路、275・・・フラッシュメモリ制御回路、277・・・フラッシュメモリ、279・・・SDRAM制御回路、281・・・SDRAM、283・・・記録媒体制御回路、285・・・記録媒体A、287・・・記録媒体B、289・・・ダイアル検知回路、291・・・電源供給回路、292・・・バッテリ、293・・・外部電源、295・・・ファインダ内表示駆動回路、297・・・コントロールパネル駆動回路、301・・・充電回路、303・・・フラッシュ発光回路、304・・・発光部、305・・・発光管、306・・・反射傘、307・・・発光部駆動機構、308・・・位置検出センサ、310・・・外部フラッシュ、310b・・・接点、311・・・フラッシュCPU、320・・・外部機器(PC)、320a・・・接点、321・・・機器CPU、330・・・外部表示装置(TV)、330a・・・接点、331・・・表示装置駆動回路、333・・・表示装置、341・・・通信接点、352・・・ツインフラッシュ本体、352a・・・端子、352b・・・端子、354a・・・ツインフラッシュ発光部、354b・・・ツインフラッシュ発光部、355・・・装着部、355a・・・突起部材、362・・・リングフラッシュ本体、362・・・リングフラッシュ制御部、364・・・リングフラッシュ発光部、601・・・フラッシュ本体、602・・・本体支持部、602a・・・本体支持体、603・・・発光本体部、604・・・発光面、605・・・受光部、606・・・ストロボシュー、607・・・フラッシュ回転体、611・・・反射傘、612・・・キセノン管、613・・・電池室、614・・・電池、615・・・充電基板、616・・・メインコンデンサ、617・・・歯車、618・・・ケーブルフレキ、618a・・・接点端子、618b・・・屈曲部、618c・・・接点端子、621・・・回動出力ギア、623・・・止め円板、623a・・・ネジ、623b・・・ネジ、623c・・・ネジ、624・・・減速機構、625・・・摺動リングA、626・・・摺動リングB、626a・・・摺動面、626b・・・鍔面(フランジ)、627・・・モータフレキ、627a・・・接点端、627b・・・連絡部、627c・・・モータ端子部、628・・・コネクタ、629・・・フォトインタラプタ、629a・・・インタラプタ、629b・・・モータピニオンギア、630・・・回動駆動モータ、631・・・フラッシュ制御基板、632・・・LCD、633・・・フラッシュ制御CPU(Sμcom)、634・・・操作釦、635・・・回転軸、635a・・・受け孔、635b・・・受け孔、635c・・・受け孔、636・・・フレキケーブル溝、637a・・・ネジ、637b・・・ネジ、637c・・・ネジ、638・・・モータフレキ、639・・・ギアトレイン、639a・・・ギアA、639b・・・ギアB、652・・・ドライバ駆動回路、661・・・発光回路、662・・・充電回路、663・・・充電電圧検知回路、671・・・内蔵フラッシュ本体、673・・・ステップモータ、674・・・軸、675・・・つるまきばね、676・・・受け部、681・・・フラッシュ配光、683・・・画像データ出力領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、
上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記発光部の配光を制御する配光制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は略瓢箪形状の配光特性を持つことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
上記配光制御部は、
上記画像データ出力領域が横長の場合は、上記配光特性を横長の略楕円形状、又は横長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、
上記画像データ出力領域が縦長の場合は、上記配光特性を縦長の略楕円形状、又は縦長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、
上記画像データ出力領域が略正方形の場合は、上記配光特性を略真円形状の態様となるように制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
撮像装置本体に、脱着可能な外部フラッシュと通信を行う通信部と、
上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記通信部を介して上記発光部の配光を切り換えるための配光制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が縦長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を縦長の配光に切り換えることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が横長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を横長の配光に切り換えることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項7】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、
上記発光部の配光を制御する配光制御部と、
上記発光部の配光に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
上記配光制御部は、上記発光部を移動する又は回転することにより、配光を制御することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は瓢箪形状の配光特性を持つことを特徴とする請求項7および請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
上記撮像領域制御部は、
上記配光特性が縦長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を縦長の態様となるように制御し、
上記配光特性が横長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を横長の態様となるように制御し、
上記配光特性が略真円形状の場合は、上記画像データ出力領域を正方形の態様となるように制御する、
ことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
【請求項11】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
撮像装置本体に脱着可能であり、配光特性を切り換え可能な発光部を有する外部フラッシュから、上記配光特性に関する情報を受信するための通信部と、
上記通信部を介して受信した上記配光特性に関する情報に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が縦長の場合には、上記画像データ出力領域を縦長画像となるように制御することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が横長の場合には、上記画像データ出力領域を横長画像となるように制御することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
撮像装置における画像データ出力領域が縦長または横長かに応じた位置情報を受信するための受信部と、
被写体に向けて照射するための発光部と、
上記発光部の配光特性を上記位置情報に基づいて切り換える配光制御部と、
を有することを特徴とするフラッシュ装置。
【請求項15】
上記発光部は細長の発光管を有し、上記発光管の向きを換えることにより、上記配光特性を切り換えることを特徴とする請求項14に記載のフラッシュ装置。
【請求項16】
上記発光部は、少なくとも2つに分離して配置されており、この2つに分離して配置された発光部の位置関係を変えることにより、上記配光特性を切り換えることを特徴とする請求項15に記載のフラッシュ装置。
【請求項17】
被写体に向けて照射するための発光部と、
上記発光部の配光特性を切り換える配光制御部と、
上記発光部の配光特性に関する情報を送信する送信部と、
を有することを特徴とするフラッシュ装置。
【請求項1】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、
上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記発光部の配光を制御する配光制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は略瓢箪形状の配光特性を持つことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
上記配光制御部は、
上記画像データ出力領域が横長の場合は、上記配光特性を横長の略楕円形状、又は横長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、
上記画像データ出力領域が縦長の場合は、上記配光特性を縦長の略楕円形状、又は縦長の略瓢箪形状の態様となるように制御し、
上記画像データ出力領域が略正方形の場合は、上記配光特性を略真円形状の態様となるように制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
撮像装置本体に、脱着可能な外部フラッシュと通信を行う通信部と、
上記画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比に応じて、上記通信部を介して上記発光部の配光を切り換えるための配光制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が縦長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を縦長の配光に切り換えることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
上記配光制御部は、上記画像データ出力領域が横長画像の場合には、上記通信部を介して上記発光部を横長の配光に切り換えることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項7】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
撮像装置に内蔵される、又は脱着可能な発光部と、
上記発光部の配光を制御する配光制御部と、
上記発光部の配光に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
上記配光制御部は、上記発光部を移動する又は回転することにより、配光を制御することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
上記発光部は略真円形状、又は略楕円形状、又は瓢箪形状の配光特性を持つことを特徴とする請求項7および請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
上記撮像領域制御部は、
上記配光特性が縦長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を縦長の態様となるように制御し、
上記配光特性が横長の略楕円形状の場合は、上記画像データ出力領域を横長の態様となるように制御し、
上記配光特性が略真円形状の場合は、上記画像データ出力領域を正方形の態様となるように制御する、
ことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
【請求項11】
被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
撮像装置本体に脱着可能であり、配光特性を切り換え可能な発光部を有する外部フラッシュから、上記配光特性に関する情報を受信するための通信部と、
上記通信部を介して受信した上記配光特性に関する情報に応じて、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横及び/又はアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が縦長の場合には、上記画像データ出力領域を縦長画像となるように制御することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
上記撮像領域制御部は、上記配光特性に関する情報が横長の場合には、上記画像データ出力領域を横長画像となるように制御することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
撮像装置における画像データ出力領域が縦長または横長かに応じた位置情報を受信するための受信部と、
被写体に向けて照射するための発光部と、
上記発光部の配光特性を上記位置情報に基づいて切り換える配光制御部と、
を有することを特徴とするフラッシュ装置。
【請求項15】
上記発光部は細長の発光管を有し、上記発光管の向きを換えることにより、上記配光特性を切り換えることを特徴とする請求項14に記載のフラッシュ装置。
【請求項16】
上記発光部は、少なくとも2つに分離して配置されており、この2つに分離して配置された発光部の位置関係を変えることにより、上記配光特性を切り換えることを特徴とする請求項15に記載のフラッシュ装置。
【請求項17】
被写体に向けて照射するための発光部と、
上記発光部の配光特性を切り換える配光制御部と、
上記発光部の配光特性に関する情報を送信する送信部と、
を有することを特徴とするフラッシュ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2010−141457(P2010−141457A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−313986(P2008−313986)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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