説明

撮像装置及びその制御方法

【課題】 内蔵しているメモリの容量が小さいカメラなどで画像データの編集を行おうとしてもワークメモリが不足等の理由により補正処理を行うことができない場合がある。
【解決手段】 デジタルカメラ1から、プリンタ3に装着されている着脱可能なメモリカードを画像データを保存するためのストレージとして使用するか、或は画像データを一時的に格納するためのキャッシュメモリとして使用するかを選択し、その選択した結果を示す情報をプリンタに送信して、プリンタ3のメモリカードをデジタルカメラ1により、ストレージ或はキャッシュメモリとして使用できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタと通信して印刷させることができる撮像装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の画像入力機器の進歩に伴い、入力された画像データをプリントするための様々な方式を採用したプリンタが開発されている。その一例として昇華型熱転写方式のプリンタがある。この昇華型熱転写プリンタでは、樹脂でコーティングされた専用の用紙を印刷用紙として使用し、主走査方向に配列された複数個の発熱体を有するフルライン型のサーマルヘッドを用い、用紙を副走査方向に搬送しながら印刷用紙上に画像を印刷している。この昇華型熱転写プリンタは、一つの画素に対する発熱体の熱量を容易に変更できるため各画素の階調性をより多く表現できる。また、サーマルヘッドの性能や印刷用紙の品質の向上により、銀塩写真に見劣りしない画像の仕上がり品位を得る事が可能となりつつある。
【0003】
そこで、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮影機器と直接接続して印刷できる昇華型熱転写プリンタが登場している。また撮影機器から画像データを無線通信によってプリンタに転送することにより、情報処理装置を介することなく印刷できるプリントシステムも登場している。
【0004】
ここで、デジタルカメラとプリンタとを直接接続したダイレクトプリントシステムの動作を簡単に説明する。
【0005】
デジタルカメラで撮影された画像データはカメラに装着された記憶媒体に保存される。この画像データをプリンタで印刷する場合、使用者はカメラとプリンタとを専用のケーブルで接続する。次に、カメラの記憶媒体に保存されている画像データをカメラの表示部に表示し、その画面を見ながら使用者は印刷したい画像を、そのカメラの操作部を使用して選択する。こうして印刷対象となる画像が選択されると、使用者は、カメラの操作部材に割り付けられたプリント指示キーを押下する。これにより、その選択された画像の画像データがカメラからプリンタに転送される。プリンタでは、受け取った画像データに対して印刷可能な形式となるようにデータ処理を施した後、印刷用紙に印刷する。
【0006】
このようにダイレクトプリントシステムでは、使用者がカメラの操作部を操作するだけで撮影画像を高画質に印刷することができる(特許文献1)。
【0007】
また、デジタルカメラで撮影された画像はJPEG方式によって圧縮され、JPEGファイルとして記憶媒体に保存されるのが一般的である。ダイレクトプリントシステムにおいては、このファイル形式をJPEGファイルに限ることで、異なるメーカのカメラやプリンタによるプリントシステムの構築も可能にしている。
【0008】
このようなダイレクトプリントシステムの普及に従い、プリンタと通信可能な機器として、今後、HDD型ポータブルプレイヤやDVDプレイヤ等のデジタル機器が加わり、プリンタへ画像データを供給する機器の種類が増加すると予想される。またLCD等の操作画面を搭載しているプリンタでは、カメラに装着されているメモリカード等の記憶媒体を直接プリンタに装着し、その記憶媒体に記憶されている画像データを指定して印刷することができる機器が登場している。この場合、記憶媒体に記憶されている画像の一覧を操作画面に表示し、プリンタの操作部を操作して、その表示されている画像を見ながら印刷対象の画像を選択することで、所望の画像を印刷する。
【特許文献1】特開2004−015234号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のようなダイレクトプリントシステムで、デジタルカメラ等で撮影、保存した画像データをプリンタに送信して印刷する場合、そのデジタルカメラはプリンタが有している印刷機能に関する機能情報を取得する必要がある。そしてデジタルカメラは、この機能情報を基にユーザインターフェースを構築する。これによりユーザは、プリンタが有する機能に応じた印刷仕様を設定できる。
【0010】
しかしながら、例えば内蔵しているメモリの容量が小さいカメラなどで画像データの編集を行おうとしても、ワークメモリが不足等の理由により補正処理を行うことができない場合がある。従ってこの場合には、一度、PCなどに、その画像データを取り込んで、その画像データの補正処理、編集、情報の付加等を行う必要があった。
【0011】
本発明の目的は、上述した従来の問題点を解決することにある。
【0012】
本願発明の特徴は、プリンタに装着された記憶媒体を画像データを保存するためのストレージとして使用するか、或はプリンタに送信した画像データを一時的に格納するためのキャッシュメモリとして使用するかを選択できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る撮像装置は以下のような構成を備える。即ち、
プリンタと通信して画像の印刷を行わせることができる撮像装置であって、
撮影して得られた画像データを記憶媒体に記憶する記憶手段と、
前記プリンタとの間で情報を交換する通信手段と、
前記記憶媒体に記憶された画像データの中から前記プリンタに送信する画像データを選択する画像選択手段と、
前記画像選択手段により選択された画像データを前記通信手段を介して前記プリンタに送信する画像送信手段と、
前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体を前記画像データを保存するためのストレージとして使用するか、或は前記画像データを一時的に格納するためのキャッシュメモリとして使用するかを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択した結果を示す情報を前記プリンタに送信する手段と、
を有することを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る撮像装置の制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
プリンタと通信して画像の印刷を行わせることができる撮像装置の制御方法であって、
撮影して得られた画像データを記憶する記憶媒体に記憶された画像データの中から前記プリンタに送信する画像データを選択する画像選択工程と、
前記画像選択工程で選択された画像データを前記プリンタに送信する画像送信工程と、
前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体を前記画像データを保存するためのストレージとして使用するか、或は前記画像データを一時的に格納するためのキャッシュメモリとして使用するかを選択する選択工程と、
前記選択工程で選択した結果を示す情報を前記プリンタに送信する工程と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、プリンタに装着された記憶媒体を、画像データを保存するためのストレージとして使用するか、或は送信した画像データを一時的に格納するためのキャッシュメモリとして使用するかを選択できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0017】
図1(A)は、本発明の実施の形態に係るダイレクトプリントシステムの構成を示す図である。
【0018】
このダイレクトシステムでは、デジタルカメラ1のような撮像装置で撮影し、デジタルカメラ1の内部メモリに記録された画像データや、撮影後にメモリカード4に保存した画像データをUSBケーブル2を経由してプリンタ3に送出する。また或は、メモリカード4をプリンタ3のメモリカード装着部10に装着し、そのメモリカード4に記憶されている画像データをプリンタ3が読み出すようにしても良い。こうしてプリンタ3は、デジタルカメラ1から受信した画像データ、或はメモリカード4から読み出した印刷対象の画像データをプリンタ3で伸長、リサイズ、画像補正、プリントデータへの変換等の画像処理を行った後、印刷用紙に印刷する。
【0019】
図1(B)は、デジタルカメラとプリンタとの操作画面の一例を示す図である。
【0020】
このダイレクトプリントシステムでは、デジタルカメラ1に備えられた操作部材5を用いてプリントパターンやプリント対象画像、プリント指定枠、用紙サイズ等を選択する。またデジタルカメラ1に備えられた液晶画面6によって、その操作内容を確認することができる。
【0021】
同様に、プリンタ3に備えられた操作部材7を用いて、プリントパターンやプリント対象画像、プリント指定枠、用紙サイズ等を選択できる。そしてプリンタ3に備えられた液晶画面8によって、その操作内容を確認することもできる。
【0022】
またプリンタ3は、用途に応じてインクカートリッジ或はインクシートの交換が可能であり、カートリッジ装着部9を通して、そのインクカートリッジ或はインクシートを交換することが可能である。
【0023】
尚、本実施の形態では、USBケーブル2によりデジタルカメラ1とプリンタ3とを接続して通信する構成としたが、これに限らず、他のケーブルや、赤外線などを使用した無線により通信する構成としてもよい。
【0024】
図2は、本実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【0025】
図において、CPU21は、デジタルカメラ1のシステム制御や演算処理を司る。CCD20は、不図示のレンズを通して結像された画像を電気信号に変換する。画像処理部22は、CCD20で得られた電気信号を処理して画像データを生成する。この画像処理部22は、撮像された電気信号に対する色補間処理、ガンマ変換処理やリサイズ、圧縮処理等の各種画像処理を実行して画像データを生成する。フラッシュROM23は、デジタルカメラ1のシステム制御用プログラムを格納している。CPU21は、このROM23に記憶されているプログラムを読み出し、そのプログラムに基づいて各部の制御及び後述する各種処理を実行する。SDRAM24は、画像データを一時的に保存したり、CPU21による処理のためのワークエリアやデータ処理等の作業用エリアとして用いられる。メモリカード25は、画像処理部22で作成された画像データを記憶するもので、デジタルカメラ1に着脱可能な記憶媒体である。このメモリカード25にはデジタルカメラ1で撮影された複数の画像データが記憶可能である。カードコントローラ26は、メモリカード25へのデータの書き込みや、メモリカード25からのデータの読み出しを行う。表示部27は、デジタルカメラ1が撮影使用している画像や撮像した画像、及び操作メニュー等を表示する表示部であり、図1(B)の液晶画面6と同様のものである。表示制御部28は、画像データやメニュー表示用データを表示部27に表示可能なデータに変換して表示させる。通信制御部29は、デジタルカメラ1に接続されるプリンタやPC等の外部機器との通信を制御する。操作部30は、図1(B)の操作部材5のような操作部であり、この操作部30を使用してユーザによる画像の選択や指示の入力が行われる。この操作部30への操作入力をCPU21が検出することにより、その操作入力に応じて各部が動作する。
【0026】
図3は、本実施の形態に係るプリンタの構成を示すブロック図である。尚、この実施の形態では、プリンタ3はインクシートのインクを印刷用紙に転写して印刷する熱転写プリンタの場合で説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0027】
CPU34は、プリンタ3全体の動作制御や演算処理を司る。画像処理部35は、デジタルカメラから送られてきた画像データ、或は、プリンタに装着された記憶媒体から読み出した画像データの画像処理を行う。この画像処理部35は、圧縮された画像データの解凍処理、印刷用紙に応じたリサイズ処理、画像補正処理等の各種画像処理を行い、画像処理が施された画像データに基づいて印刷データが生成される。フラッシュROM39は、このプリンタ3のCPU34により実行される制御用プログラムを格納している。CPU34は、このROM39からプログラムを読み込み、その読み込んだプログラムに基づいて各部の制御を行う。SDRAM40は、画像データを一時的に保存したり、CPU34の処理時に作業用のワークエリアを提供する。メモリカード41は、画像データを記憶しており、プリンタ3に着脱可能である。カードコントローラ42は、プリンタ3に装着されたメモリカード41からの画像データの読み出しや、メモリカード41へのデータの書き込みを行う。通信制御部36は、プリンタ3とデジタルカメラとの通信を制御する。操作部37はユーザにより操作されて、指示入力が行われる。この操作部37への操作入力をCPU34が検出することにより、その操作入力に応じて各部の動作が制御される。表示部43は、メモリカード41等の記憶媒体に記憶されている画像や、プリンタの操作メニューを表示する。この表示部43への表示は、表示制御部44により制御されている。サーマルヘッド制御部33は、サーマルヘッド32への通電を制御する。具体的には、画像処理部35で生成された印刷データが、サーマルヘッド制御部33で電気信号に変換されてサーマルヘッド32に供給される。これによりサーマルヘッド32は、その電気信号に基づいて発熱体を加熱させ、インクを印刷用紙に転写させて画像を印刷する。
【0028】
次に、このダイレクトプリントシステムの基本動作について説明する。
【0029】
図4は、一般的なダイレクトプリントシステムの基本動作の処理シーケンスを説明する図である。
【0030】
このダイレクトプリントシステムでは、デジタルカメラ1により撮影され、メモリカード25に記憶されている画像データをプリンタ3に転送して印刷を行わせている。また、この処理シーケンスにおいて、デジタルカメラ1の動作は、フラッシュROM23に格納された制御用プログラムに基づいてCPU21によって制御される。またプリンタ3の動作は、フラッシュROM39に格納された制御用プログラムに基づいてCPU34によって制御される。
【0031】
デジタルカメラ1とプリンタ3とがUSBケーブルを介して接続されるとUSBによる通信を開始してネゴシエーション401を行う。このネゴシエーション401では、互いの機能確認が行われる。即ち、互いの機器がダイレクトプリントシステム(DPS)に対応しているか否かを確認し、ダイレクトプリントシステムの機能を有する機器であるか否かを確認する。ここでお互いの機器がダイレクトプリントの機能を有している場合には、ダイレクトプリントとしての通信が確立される。その後、402で、デジタルカメラ1及びプリンタ3のサービス機能がお互いの機器に通知される。ここでは、ダイレクトプリントシステムのバージョン情報や、各機器がこのダイレクトプリントシステムにおいてどのようなサービス機能(例えば、プリントサービス、ストレージサービス等)を有してるかの情報が通知される。そして、互いの機器のサービスの機能の確認が行われ、ダイレクトプリントとしてのサービスが開始される。
【0032】
次に403で、プリンタ3のもつ能力を確認するために、デジタルカメラ1はプリンタ3に対して能力情報を要求する。プリンタ3は、この能力情報の要求403を受信したことに応じて、プリンタ3のもつ印刷能力や印刷機能等の情報であるCapabilityTableを生成する。ここでプリンタ3は、その能力情報の要求を受け付けたときに、プリンタ3で現在有効となっている機能や能力に基づいて、例えば図5に示すようなCapabilityTableを生成する。また或は、予めプリンタ3が有している機能や能力能情報をCapabilityTableとしてプリンタ3のメモリ(ROM39)に記憶しておき、その要求を受信したことに応じて、そのメモリからCapabilityTableを読み出しても良い。
【0033】
こうしてプリンタ3は404で、生成した或はメモリから読み出したCapabilityTableをデジタルカメラ1に送信する。ここでは、プリンタ3で対応可能な印刷設定に関する情報として、用紙種類、用紙サイズ、印刷品質、レイアウト印刷等がプリンタ3の能力情報としてデジタルカメラ1に通知される。またデジタルカメラ1は、受信したプリンタ3の能力情報をフラッシュROM23に記憶しておき、その記憶した能力情報に基づいて、デジタルカメラ1の液晶画面6に印刷設定画面を表示する。こうしてプリンタ3の有する能力をデジタルカメラ1の印刷設定画面に反映させることにより、ユーザはプリンタ3の能力に合わせた印刷設定を行うことができる。
【0034】
次に405で、カメラのユーザは、デジタルカメラ1の液晶画面6と操作部材7を用いて、メモリカード25に記憶されている画像の中から印刷したい画像を選択する。こうして印刷対象の画像選択が終わると、次に406で、印刷設定画面に切り替え、液晶画面6と操作部材7により印刷用紙のサイズや印刷レイアウト等の印刷設定を行う。こうして印刷対象の画像の選択、及び印刷設定が完了すると407で、ユーザは操作部材7により印刷開始指示を入力する。ユーザにより印刷開始指示が入力されると、408で、デジタルカメラ1からプリンタ3に印刷開始要求を送信する。この印刷開始要求では、印刷する画像の画像ファイルを特定する情報や、406で設定された印刷設定に関する情報が記述されている印刷ジョブを送信する。
【0035】
プリンタ3は、この印刷開始要求(印刷ジョブ)を受信すると、印刷ジョブで印刷指定されている画像ファイルをデジタルカメラ1から取得する。まずプリンタ3は409で、印刷ジョブで印刷指定されている画像ファイルのサイズや種類等のファイル情報をデジタルカメラ1に要求する。これによりデジタルカメラ1は410で、そのファイル情報の要求に応じて、要求されている画像ファイルのファイル情報をプリンタ3に送信する。そしてプリンタ3は411で、受信したファイル情報に基づいて、今度は実際の画像ファイルを要求する画像ファイル要求をデジタルカメラ1に送信する。デジタルカメラ1は、この画像ファイル要求を受信すると、412で、その要求されている画像ファイルをプリンタ3に送信する(画像送信)。ここでプリンタ3は、408で受信した印刷ジョブで指定されている印刷対象画像の全ての画像ファイルを取得するまで、409〜412の処理を繰り返して、印刷に必要な画像ファイルを取得する。
【0036】
こうしてプリンタ3が画像ファイルを取得すると、413で、その画像ファイルの画像データに基づいて印刷データを生成する。そして414で、その生成した印刷データに基づいて、印刷用紙に画像を印刷する。こうして印刷ジョブで指定された全ての画像の印刷が終わると415で、プリンタ3は、デジタルカメラ1に印刷終了通知を送信する。これによりデジタルカメラ1は416で、その印刷終了通知を受信して液晶画面6に印刷終了の表示を行う。
【0037】
尚、デジタルカメラ1では、この印刷終了通知を受信すると、再び印刷設定が可能となる。そしてユーザが画像の印刷を指示すると、405〜416の処理が実行される。
【0038】
図5は、プリンタ3からデジタルカメラ1に送信する機能・能力情報(CapabilityTable)の一例を示す図である。尚、この記述形式は、プリンタ3の能力や機能をデジタルカメラ1が認識できるものであれば、どのような形式でもかまわない。
【0039】
プリンタ3では、このCapabilityTableに記述されている機能を設定して印刷可能である。qualitiesは印刷品位を示し、「normal」「fine」はそれぞれ標準、高画質を表している。paperSizesは用紙サイズを示し、このプリンタ3はLサイズ・カードサイズ・ポストカードサイズで印刷可能であることを表している。このCapabilityTableでは、プリンタ3は種々な用紙サイズに対応可能であることが示されている。しかしプリンタ3は、その用紙トレイに積載されている用紙のサイズを検知して、その検知した用紙サイズのみをCapabilityTableで送信しても良い。こうすることにより、デジタルカメラ1は、プリンタ3で準備されている用紙のサイズを認識することができる。またプリンタ3で準備されている用紙サイズでしか印刷設定ができなくなり、設定した用紙サイズと違う用紙サイズで印刷してしまうようなミスを防ぐことができる。paperTypesは用紙の種類を示し、写真用紙(PhotoPaper)が利用可能であることを示している。これも用紙サイズと同様に、プリンタ3で検出した結果をCapabilityTableに記述して送っても良い。
【0040】
ImageOptimizeは画像補正を示し、プリンタ3で画像補正が可能か否かが「on」又は「off」で記述されている。Layoutsはレイアウトを示し、プリンタ3で対応可能なレイアウトの種類が記述されている。ここではインデックス印刷、1枚の用紙に1フレームの画像を印刷する1up、1枚の用紙に2フレームの画像を印刷する2up、更には4up, 8upが記述されている。Croppingはトリミング印刷の設定が可能(Enable)か否か(Disable)が記述されている。FileTypesは、プリンタ3が対応している画像ファイルの種類を記述する。DatePrintは、画像と共に撮影日時を印刷する日付プリントが可能か否かを示す。fileNamePrintは、画像と共に画像ファイル名をプリントするファイル名プリントを設定可能か否かを記述する。StorageDeviceは、プリンタ3に装着されたメモリカード41に画像を記憶してストレージとして使用したり、ワークメモリとして使用可能かどうかを記述する。
【0041】
尚、ImageOptimize,Cropping,DatePrint,fileNamePrintのパラメータには、その機能を設定可能であることを示す「on」、逆に設定できないこと示す「off」がある。また更に、プリンタ3での設定値を用いてその機能を使うことが可能であることを示す「default」がある。またプリンタ3が対応していない機能の情報は、その機能に関する情報をデジタルカメラ1に送信しないことにより、プリンタ3が,その機能に対応していないことを通知している。
【0042】
[実施の形態1]
ダイレクトプリントにおいて、プリンタ3の処理能力や使用する機能が変更されたときの処理シーケンスについて図6を参照して説明する。
【0043】
図6は、本発明の実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおける処理シーケンスを説明する図である。ここでデジタルカメラ1の処理シーケンスは、フラッシュROM23に格納された制御用プログラムに基づいてCPU21によって制御される。またプリンタ3の処理シーケンスは,フラッシュROM39に格納された制御用プログラムに基づいてCPU34によって制御される。尚、図6において、前述の図4と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0044】
図6の601〜605で示す処理シーケンスは、図4におけるプリンタ3との通信接続及び、ダイレクトプリントサービスが確立して、404で一度、機能情報をプリンタ3からデジタルカメラ1に送信した後の印刷待機中に実行される。これはプリンタ3の機能、能力が変更したときであればいつ行っても良い。
【0045】
601で、用紙や印刷サイズの設定が変更されたり、プリンタ3の処理能力が変化すると、プリンタ3の機能、能力が変更したことを示す能力変更通知602をデジタルカメラ1に送信する。これによりデジタルカメラ1は、この能力変更通知を受信して、再びプリンタ3に能力情報要求603を送信する。この能力情報要求603を受信したプリンタ3は、604で、機能及び能力を変更した後の能力情報(CapabilityTable)を作成してデジタルカメラ1に送信する。これによりデジタルカメラ1は、その変更された能力情報を受信してフラッシュROM23に記憶する。そしてデジタルカメラ1は404で受信して記憶されている能力情報をフラッシュROM23から読み出し、604で受信した変更後の能力情報と比較する。こうしてデジタルカメラ1は、プリンタ3のどの機能が変更されたかを解析する(605)。このような処理手順により、デジタルカメラ1は、プリンタ3で変更された機能や能力を特定することができる。
【0046】
また、これら機能や能力は、機能の種類や性質、デジタルカメラ1の表示部27、操作部30等のユーザインターフェース(UI)への影響、ダイレクトプリントシステム全体の処理シーケンスへの影響を考慮して、カテゴリ別に分けられている。
【0047】
カテゴリ1としては、プリンタ3の能力が変更されても、デジタルカメラ1で印刷設定を行うUIが変更されないものが分類される。例えば、デジタルカメラ1で行っていた画像補正をプリンタ3で行うように変更した場合などが含まれる。
【0048】
カテゴリ2としては、プリンタ3の能力が変更されることにより、デジタルカメラ1のUIの印刷設定の項目が変更するものが分類される。例えば、用紙サイズ、印刷レイアウト、日付プリントがデジタルカメラ1で設定できる場合には、それらが変更されるとpaperSizes、DatePrintのUIも変更されるため、これらはカテゴリ2に分類される。
【0049】
カテゴリ3としては、プリンタ3の能力が変更されることにより、ダイレクトプリントシステムの処理シーケンスが大幅に変更するものが含まれる。
【0050】
605では、プリンタ3から受信した機能情報に基づいて、変更された機能を特定する。更に、その変更された機能、能力がどのカテゴリに属しているかを判断する。
【0051】
図7は、本実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおいて、プリンタのカテゴリ1に係る機能、能力が変更された場合のダイレクトプリントの処理シーケンスを説明する図である。図7で図6と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0052】
601で、印刷待機中に、ユーザによって赤目補正等の画像補正処理をプリンタ3で行うように設定されたとする。ユーザがプリンタ3の操作部37を用いて処理の切り替えを指示し、処理の切り替えが発生した場合、プリンタ3で機能の変更が必要かどうかの判定を行う。ここで機能変更であると判定されたら、デジタルカメラ1に機能及び能力変更通知を発行する(602)。こうしてプリンタ3から機能、能力変更通知を受信したデジタルカメラ1は、機能変更のための処理が終わるまでデジタルカメラ1も操作部30からの入力を一時禁止する。そして図10(A)〜(C)のそれぞれの中央の画面のように、電源をオフしないように要求するメッセージを表示する。
【0053】
そして605でデジタルカメラ1は、その変更されたプリンタ3の機能を解析し、その変更された機能がどのカテゴリに属しているかを判定する。本実施の形態では、赤目補正等の画像補正処理をプリンタ3で行うように機能変更されている。この場合は、この変更によりデジタルカメラ1の印刷設定のUIは変わらずにデジタルカメラ1やプリンタ3で行う処理が変わるのでカテゴリ1と判定される。
【0054】
605でカテゴリ1と判定された場合は、デジタルカメラ1の印刷設定のUIを変更する必要がないので、機能変更前のUIに戻し、操作入力の禁止を解除する。
【0055】
また図10のように処理が切り替わったことをユーザに通知するための表示を行ってから、機能変更前のUI表示に戻しても良い。
【0056】
最後に、変更処理完了通知701をプリンタ3に送付し、機能変更にかかわる処理が完了したことを通通知して、印刷待機に入る。
【0057】
このようにプリンタ3でカテゴリ1の機能が変更されてもデジタルカメラ1の印刷設定用のUIに影響を及ぼさないので、UIの再構築や、ダイレクトプリントシステムの再接続は行わない。つまり、機能変更したことによる特別な処理は行わない。
【0058】
図10(A)〜(C)は、本実施の形態1に係るプリンタにおいて、各カテゴリに係る機能が変更された場合のデジタルカメラ1のUI表示の具体的な変更例を説明する図である。
【0059】
図10(A)は、カテゴリ1の場合のデジタルカメラ1のUI表示の具体的な変更例を示している。この例では、プリンタ3の画像処理部35で赤目補正を行うようにプリンタ3の機能が変更された場合を示している。この場合は、デジタルカメラ1のUIを変更する必要がないため、1001では、「赤目補正処理はプリンタ側で行われる」ことが表示されるだけである。
【0060】
図8は、本実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおいて、プリンタのカテゴリ2に係る機能、能力が変更された場合のダイレクトプリントの処理シーケンスを説明する図である。図7で図6と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。ここでは例えば、ユーザが、プリンタ3の用紙カセット、又は用紙を差し替えた場合に、プリンタ3で、機能拡張判定が行われる。
【0061】
通知を受けたデジタルカメラ1では、プリンタ3のCapability Tableを更新する。カテゴリ2の場合は、一部の処理シーケンスの拡張、並びにUIの再構築が必要となるために機能拡張の変更(801)、UIの更新(802)等を行う。そして最後に803で完了通知をプリンタ3に送信して印刷待機に入る。
【0062】
図10(B)は、カテゴリ2の場合のデジタルカメラ1のUI表示の具体的な変更例を示している。ここではプリンタ3で印刷可能な用紙サイズ(PaperSize)がLサイズからPostサイズに変更されている。従って、変更後のUI画面1002では、選択できる用紙サイズがPostサイズに変更されている。
【0063】
図9は、本実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおいて、プリンタのカテゴリ3に係る機能、能力が変更された場合のダイレクトプリントの処理シーケンスを説明する図である。図7で図6と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0064】
ユーザが、プリンタ3にメモリカード41を挿入、或は、抜いた場合に、プリンタ3では機能拡張判定(601)が行われる。602〜605の処理は、前述の図6の処理と同様である。
【0065】
通知を受けたデジタルカメラ1では、プリンタ3のCapability Tableを更新する(605)。ここでカテゴリ3の場合は、処理シーケンスの大幅な拡張、並びにUIの再構築が必要となる。このため901で、デジタルカメラ1とプリンタ3との接続を一度切断した後、デジタルカメラ1からプリンタ3に対して再接続要求(接続再開要求)が送信される。次の902〜905は、前述の図6の401〜404と同様であるため、その説明を省略する。
【0066】
その後906で、メモリカード41に対する仮想ファイルの生成許可を行い、処理シーケンスがメモリカード41を各種補正処理用のバッファとして利用できるようにする。
【0067】
次に907で、デジタルカメラ1のUIを更新し、最後に908で、UIの更新完了通知をプリンタ3に送付して印刷待機に入る。
【0068】
図10(C)は、カテゴリ3の場合のデジタルカメラ1のUI表示の具体的な変更例を示している。ここではプリンタ3で赤目補正や画像補正処理を行わないように変更されている。このため、変更後のUI画面1003では、赤目補正、画像補正処理をデジタルカメラ1で行うかどうか選択する項目が追加されて表示されている。
【0069】
以上説明したように本実施の形態1によれば、プリンタにメモリカードが挿入されるか、又はそのメモリカードが差し替えられた場合等を判別し、それに応じた機能拡張並びにデジタルカメラのUIを提供することが可能となる。
【0070】
[実施の形態2]
次に本発明の実施の形態2について説明する。尚、この実施の形態2のデジタルカメラ1及びプリンタ3の構成は、前述の実施の形態1の構成と共通しているため、その説明を省略する。
【0071】
図11(A)〜(C)は、本発明の実施の形態2に係るプリントシステムにおいて、プリンタの機能変更がカテゴリ3の場合の処理シーケンスを説明する図である。尚、ここでは、前述の図6及び図9と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0072】
図11(A)において、ユーザがプリンタ3にメモリカード41を挿入した場合、601〜605において、プリンタ3のどの機能が変更されたかを解析する。601から605の処理シーケンスは、前述の図6と同じである。但し、604の能力情報送信では、プリンタ3が、そこに装着されているメモリカード41をキャッシュメモリとして使用できるか、或は画像データを保存するためのストレージとして使用できる機能を有しているか否かを示す情報を含んでいるものとする。
【0073】
その後、デジタルカメラ1は、606で、UI表示によりメモリカード41がプリンタ3に装着されたことをユーザに通知する。これによりユーザは、操作部30により、その挿入されたストレージを単にストレージとして使用するのか、キャッシュメモリとして使用するのかを選択する。この時のデジタルカメラ1のUI表示の一例を図12に示す。
【0074】
図12は、実施の形態2におけるデジタルカメラの表示部27に表示された操作画面の一例を示す図である。
【0075】
ここでは、プリンタ3からの能力変更通知により、表示部27の表示が1201から1202に変更される。ここでは604で受信した能力情報に、プリンタ3が、プリンタ3に装着されているメモリカード41をキャッシュメモリ及びストレージのいずれでも使用できることを示す情報が含まれている場合を示している。そして画面1202を見ながら、ユーザは操作部30を操作して、その挿入されたストレージを単にストレージとして使用するのか、キャッシュメモリとして使用するのかを選択することができる。
【0076】
ここでユーザが、そのメモリカード41をキャッシュメモリとして使用するように選んだ場合は図11(B)示すシーケンスが実行される。
【0077】
この場合の処理は、前述の図9の901〜908と同じであるため、その説明を省略する。キャッシュメモリとして使用場合は、通常はプリンタの内部メモリ不足のためにできないような処理も可能となり、例えば、プリンタで扱えるファイルのサイズが変わったり、また、複雑な画像処理もできるようになる。また、そのため、プリンタのCapabilityが変更されるため、めもりかーど41をキャッシュとして使用することを通知してから再接続し、Capabilityの送信のための処理(904、905)をもう一度実行する。それに対し、キャッシュメモリとしてではなくストレージとして使用する場合はCapabilityが変更することはないので、再接続は行わない。
【0078】
図12は、本実施の形態2に係るプリントシステムにおいて、カテゴリ3のプリンタ機能が変更された場合のデジタルカメラ1のUI表示の変更例を示す図である。
【0079】
ここでメモリカード41をキャッシュメモリとして使用するように選んだ場合は、1203で示すように、そのUI表示は図10(C)と同じで変更されない。
【0080】
次にユーザが、そのメモリカード41をストレージとして使用するように選んだ場合は図11(C)示すシーケンスが実行される。
【0081】
図11(C)では、1101で、デジタルカメラ1からプリンタ3に対してプリンタ3に装着されたメモリカード41をストレージとして使用することを要求する。1101でストレージ要求がされるとプリンタは1102で、メモリカード41へのファイルの生成許可を行い、デジタルカメラ1のファイルをプリンタ3に装着されたメモリカード41に書き込めるようにする。次に1103で、プリンタ3からストレージとして使用するための準備が完了したことを示す完了通知をデジタルカメラ1に送る。これによりデジタルカメラ1は、1104で、そのUIを更新する。そして最後に1105で、デジタルカメラも完了通知をプリンタ3に送信する。こうしてプリンタ3に装着されたメモリカード41をデジタルカメラ1のストレージとして使用する準備が完了する。
【0082】
この時のデジタルカメラ1におけるUI表示の一例を図12の1204で示す。
【0083】
また、他の実施の形態として、図11の606の処理を省略し、メモリカード41が挿入された後、そのメモリカード41の記憶容量などをデジタルカメラ1が取得する。そして、そのメモリカード41をストレージ或はキャッシュメモリのいずれで使用するかを自動的にデジタルカメラが判断する構成としても構わない。また、プリンタは、カメラからのストレージ要求はあった場合はメモリカード41をストレージとして使用し、ストレージとして使用しない場合はキャッシュとして使用するように決定しても良い。
【0084】
その場合は、図11(A)の能力情報の送信処理(604)で送信する能力情報にメモリカード41の記憶容量を示す情報を加える。そして605で、デジタルカメラ1がその能力情報を解析し、その解析結果に基づいて、そのメモリカード41をキャッシュメモリとして使用するか、或はストレージとして使用するかを判定する。ここでは例えば、その記憶容量が所定量以上であればストレージ、それ以下であればキャッシュメモリとして使用するように決定しても良い。
【0085】
(他の実施形態)
本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムを読み出して実行することによっても達成され得る。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0086】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0087】
プログラムを供給するための記録媒体としては、様々なものが使用できる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などである。
【0088】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページからハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。その場合、ダウンロードされるのは、本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルであってもよい。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0089】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布する形態としても良い。その場合、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムが実行可能な形式でコンピュータにインストールされるようにする。
【0090】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される形態以外の形態でも実現可能である。例えば、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0091】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれるようにしてもよい。この場合、その後で、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施の形態に係るダイレクトプリントシステムの構成を示す図(A)と、デジタルカメラとプリンタとの操作画面の一例を示す図(B)である。
【図2】本実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係るプリンタの構成を示すブロック図である。
【図4】一般的なダイレクトプリントシステムの基本動作の処理シーケンスを説明する図である。
【図5】本実施の形態において、プリンタからデジタルカメラに送信する機能・能力情報(CapabilityTable)の一例を示す図である。
【図6】本実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおける処理シーケンスを説明する図である。
【図7】本実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおいて、プリンタのカテゴリ1に係る機能、能力が変更された場合のダイレクトプリントの処理シーケンスを説明する図である。
【図8】本実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおいて、プリンタのカテゴリ2に係る機能、能力が変更された場合のダイレクトプリントの処理シーケンスを説明する図である。
【図9】本実施の形態1に係るダイレクトプリントシステムにおいて、プリンタのカテゴリ3に係る機能、能力が変更された場合のダイレクトプリントの処理シーケンスを説明する図である。
【図10】本実施の形態1に係るプリンタにおいて、各カテゴリに係る機能が変更された場合のデジタルカメラ1のUI表示の具体的な変更例を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係るプリントシステムにおいて、プリンタの機能変更がカテゴリ3の場合の処理シーケンスを説明する図である。
【図12】実施の形態2におけるデジタルカメラの表示部に表示された操作画面の一例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタと通信して画像の印刷を行わせることができる撮像装置であって、
撮影して得られた画像データを記憶媒体に記憶する記憶手段と、
前記プリンタとの間で情報を交換する通信手段と、
前記記憶媒体に記憶された画像データの中から前記プリンタに送信する画像データを選択する画像選択手段と、
前記画像選択手段により選択された画像データを前記通信手段を介して前記プリンタに送信する画像送信手段と、
前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体を前記画像データを保存するためのストレージとして使用するか、或は前記画像データを一時的に格納するためのキャッシュメモリとして使用するかを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択した結果を示す情報を前記プリンタに送信する手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記選択手段によりキャッシュメモリとして使用すると選択された場合、前記通信手段による通信を一度切断した後、前記プリンタとの接続を再開することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体を前記ストレージ、或はキャッシュメモリとして使用できるかどうかを示す情報を前記プリンタから受信する受信手段を更に有し、前記受信手段が前記ストレージ或はキャッシュメモリとして使用できるかどうかを示す情報を受信した場合に前記選択手段による選択が可能になることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記選択手段は、前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体の記憶容量に応じて、ストレージとして使用するか、キャッシュメモリとして使用するかを選択することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記プリンタとの接続を再開した後、前記プリンタで設定可能な印刷機能に関する情報を前記プリンタから取得する手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項6】
プリンタと通信して画像の印刷を行わせることができる撮像装置の制御方法であって、
撮影して得られた画像データを記憶する記憶媒体に記憶された画像データの中から前記プリンタに送信する画像データを選択する画像選択工程と、
前記画像選択工程で選択された画像データを前記プリンタに送信する画像送信工程と、
前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体を前記画像データを保存するためのストレージとして使用するか、或は前記画像データを一時的に格納するためのキャッシュメモリとして使用するかを選択する選択工程と、
前記選択工程で選択した結果を示す情報を前記プリンタに送信する工程と、
を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項7】
前記選択工程でキャッシュメモリとして使用すると選択された場合、前記プリンタとの間の通信を一度切断した後、前記プリンタとの接続を再開することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項8】
前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体を前記ストレージ、或はキャッシュメモリとして使用できるかどうかを示す情報を前記プリンタから受信する受信工程を更に有し、前記受信工程で前記ストレージ或はキャッシュメモリとして使用できるかどうかを示す情報を受信した場合に前記選択工程での選択が可能になることを特徴とする請求項6又は7に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項9】
前記選択工程では、前記プリンタに装着されている着脱可能な記憶媒体の記憶容量に応じて、ストレージとして使用するか、キャッシュメモリとして使用するかを選択することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項10】
前記プリンタとの接続を再開した後、前記プリンタで設定可能な印刷機能に関する情報を前記プリンタから取得する工程を更に有することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項11】
請求項6乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムが記録されたコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−104417(P2009−104417A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−275667(P2007−275667)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】