説明

撮像装置及びその制御方法

【課題】 選択された焦点検出領域に対応する領域の光源をより正確に検知できるようにすること。
【解決手段】 撮像レンズを介して入射する光学像を撮像する撮像装置(100)において、複数の焦点検出領域のいずれかにおける焦点状態を検出する焦点検出手段(121)と、撮像素子(116)を有し、該撮像素子から得られる信号のうち、前記焦点検出手段が焦点状態を検出する焦点検出領域に対応する検知領域から得られる信号に基づいて、光源の種類の検知を行う検知手段(116、117)と、前記検知領域の形状を、前記撮像レンズ及び検知手段の特性に応じて補正する領域補正手段(101)と、前記検知手段により検知された光源の種類に基づいて、前記焦点検出手段による焦点状態の検出結果を補正する焦点補正手段(101)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及びその制御方法に関し、更に詳しくは、撮像装置における焦点状態を補正するために行う光源の種類を検知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、撮像素子を用いて画像を撮影するデジタルカメラ等の撮像装置において、焦点状態を検出するためのAFセンサを設けたものがある。しかしながら、このような撮像装置においては、撮像素子とAFセンサの分光感度の違いにより、光源によってはAFセンサが正しい焦点状態を検出することができないために、ピントがずれてしまうという問題がある。
【0003】
これに対し、特許文献1では、撮影レンズを通った被写体からの光を赤外光成分と可視光成分とに分離し、分離したそれぞれの光をそれぞれ測光し、得られた測光値を比較する。そして、比較結果に基づいて、AFセンサが検出した焦点状態に基づく撮影レンズの焦点調節位置を補正することで、ピントの精度を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−065076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的なカメラにおいて静止画や動画を撮影するためのイメージセンサや撮影者が撮影画像を確認する為のファインダーは光学中心に配置され、光学特性的には一番良い場所に置かれる。これに対し測光(AE)用の信号や光源検知用の信号を取得するためのAEセンサは、このファインダーの光学系を避けるように配置され、光学特性的には決して良いとはいえない場所に置かれる。そのため、画像の歪みや収差が発生してしまう。AEや光源検知用のセンサのレンズを特性の良いものにすれば、ある程度、画像の歪みや収差を改善することは可能であるがその分コストが上がり、スペースも余計に必要となってしまう。
【0006】
そのため、現状のAEセンサとAFセンサでは被写体上の見ている部分が少しズレてしまい、このズレが原因となって被写体光源の検知に失敗してしまい、結果としてAFピントのズレが発生することがあった。
【0007】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、選択された焦点検出領域に対応する領域の光源をより正確に検知できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、撮像レンズを介して入射する光学像を撮像する本発明の撮像装置は、複数の焦点検出領域のいずれかにおける焦点状態を検出する焦点検出手段と、撮像素子を有し、該撮像素子から得られる信号のうち、前記焦点検出手段が焦点状態を検出する焦点検出領域に対応する検知領域から得られる信号に基づいて、光源の種類の検知を行う検知手段と、前記検知領域の形状を、前記撮像レンズ及び検知手段の特性に応じて補正する領域補正手段と、前記検知手段により検知された光源の種類に基づいて、前記焦点検出手段による焦点状態の検出結果を補正する焦点補正手段とを有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、選択された焦点検出領域に対応する領域の光源をより正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態における撮像装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1に示す撮像装置内における主要構成の光学的な配置を示す図。
【図3】撮影シーケンスを示すフローチャート。
【図4】焦点検出部の焦点検出領域及びAE用の撮像素子における焦点検出領域に対応する領域を示す図。
【図5】AE用の撮像素子における図4の領域Aの見かけ上の歪みを更に詳細に示した図。
【図6】AE用の撮像素子における図4の領域Bの見かけ上の歪みを更に詳細に示した図。
【図7】AE用の撮像素子の分光感度を示す図。
【図8】各光源のスペクトルを示す図。
【図9】R成分の比率と、光源の種類と、焦点調節量に対する補正との関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。ここで、本発明の実施の形態においては、撮像装置としてデジタル一眼レフカメラに適用した例を挙げて説明を行う。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の一例として、デジタル一眼レフカメラの概略構成を示す実施の形態のブロック図であり、図2は図1に示すカメラ内における主要構成の光学的な配置について示した図である。図1及び図2において、100はカメラの本体、200はデジタル一眼レフカメラ用の交換式のレンズ(以下、交換レンズ)である。
【0013】
交換レンズ200において、202は被写体の光学像をカメラ本体100の撮像素子A106に結像させる撮像レンズである。図1及び図2では1枚のレンズとして示しているが、実際には、複数のレンズが組み合わせられて構成されている。203は撮像レンズ202をピント(焦点)が合うように駆動するレンズ駆動装置である。また、204は撮像レンズ202を通った被写体像からの反射光の光量を制御する絞り機構で、205は絞り機構204を駆動する絞り駆動装置である。また、201はレンズ制御部である。
【0014】
また、カメラ本体100において、101は各種の演算処理とカメラ本体100と交換レンズ200の全体を統括的に制御する全体制御・演算部である。カメラ本体100と交換レンズ200との間では、全体制御・演算部101とレンズ制御部201が情報交換のための通信をして、送信/受信の管理を行っている。
【0015】
カメラ本体100において、102はクイックリターン(QR)ミラーである。QRミラー102は、撮像レンズ202を介して入射する光学像を、ファインダー使用時にはファインダーとAE用の撮像素子B116に導き、撮影時には跳ね上がって撮像素子A106へと導く。103はQRミラーを駆動するミラー駆動装置である。
【0016】
104はいわゆる一眼レフカメラに使用されるフォーカルプレーン型の先幕/後幕に相当するシャッタ幕を有するシャッタ機構であり、交換レンズ200を介して入射する光学像の露光時間の制御と遮光を行う。105はシャッタ機構104の駆動を行うシャッタ駆動部である。
【0017】
撮像素子A106は撮像レンズ202により結像された被写体の光学像を画像信号として取り込む、例えば、CMOSセンサやCCDのようなセンサにより形成されている。107は撮像素子A106から出力される画像信号の増幅処理や、アナログからデジタルへの変換を行うA/D変換処理、A/D変換後の画像データに対するキズ補正等の各種の補正処理や、画像データを圧縮する圧縮処理等を行う撮像信号処理部Aである。108は撮像素子A106や撮像信号処理部A107に対して各種のタイミング信号を出力するタイミング発生部Aである。
【0018】
109は撮像信号処理部A107により処理された画像データ等を一時的に記憶したり、各種の調整値や全体制御・演算部101による各種の制御を実行させるためのプログラムなどを恒久的に記憶するためのメモリ部である。110は記録媒体111に対する画像データ等の記録処理または記録媒体111から画像データ等の読み出し処理を行うための記録媒体制御インターフェース(I/F)部である。記録媒体111は画像データ等の各種のデータを記録する半導体メモリ等からなる着脱可能な記録媒体である。
【0019】
112は撮影した静止画像や動画像等を表示する表示装置113を駆動する表示駆動部である。114は外部インターフェース(I/F)であり、コンピュータ115のような外部機器と、画像信号や制御信号等の情報のやりとりを行う。
【0020】
116は、AE信号/光源検知信号を取得するための撮像素子Bで、いわゆるベイヤ配列のR(赤)、B(青)、G(緑)のカラーフィルタにより覆われたエリアセンサである。一般的にグローバル電子シャッタの機能を有するCCDセンサを用いるが、読み出しの早い(読み出し時間の短い)センサであれば、CMOSセンサを用いても良い。117は撮像素子B116から出力される画像信号の増幅処理や、アナログからデジタルへの変換を行うA/D変換処理、A/D変換後の画像データに対するキズ補正等の各種の補正処理や、画像データを圧縮する圧縮処理等を行う撮像信号処理部Bである。118は撮像素子B116や撮像信号処理部B117に対して各種のタイミング信号を出力するタイミング発生部Bである。
【0021】
119はペンタプリズムで、QRミラー102で曲げられた光線を、不図示のファインダーと撮像素子B116へ導く。
【0022】
121は、位相差方式による焦点検出部であり、不図示であるが、QRミラー102を透過した光線から、被写体のデフォーカス量により位相が変化する1対の画像を取得する。そして、取得した1対の画像のズレ量から被写体のデファーカス量(焦点状態)を演算し、全体制御・演算部101は、求めたデフォーカス量に基づいて、撮像レンズ202を移動させる。120は、焦点検出部121を駆動する焦点検出部駆動装置である。
【0023】
次に、本実施の形態における光源の検知方法について説明する。
【0024】
図4(a)は、本実施の形態における焦点検出部121の焦点検出領域を示し、図4(b)は、AE用の撮像素子B116における焦点検出領域に対応する領域(検知領域)を模式的に示す図である。上述したように、AE用の撮像素子B116はベイヤ配列のR、G、Bフィルタにより覆われている。ここで、図4(a)の焦点検出領域Aに対応する図4(b)に示す領域Aについて注目してみると、図4(c)に示す拡大図の様に、領域Aの形状は撮像素子B116上において見かけ上歪んでいる。これは図2に示すように、撮像素子B116がスペースの関係で光学特性のあまり良くない、やぶにらみと言われる斜め方向から被写体像を見る位置に配置されていることと、撮像素子B116用のレンズ特性がコストの関係で一般にあまり高くないことによる。同様に、図4(d)に示すように、焦点検出領域Bに対応する領域Bも、その形状は見かけ上歪んでいる。なお、図4(a)に示す、上述した領域A、領域B以外の領域も、その位置に応じて見かけ上歪んでいる。
【0025】
ここで、焦点検出領域に対応する領域の見かけ上の歪みに合わせて光源検知の積分を行わないと、実際の焦点検出領域とは違った領域で光源検知の積分を行うこととなってしまう。そのために、被写体が複数の色で構成されている場合には間違った光源検知結果を出力してしまうこととなる。
【0026】
図5は、撮像素子B116における図4の領域Aの見かけ上の歪みをより詳細に示した図であり、図6は、図4の領域Bの見かけ上の歪みをより詳細に示した図である。
【0027】
図4を参照して焦点検出領域に対応する撮像素子B116上の領域の見かけ上の歪みは説明したが、それ以外にも図5に示すように、撮像素子B116の配置により色毎のズレが発生する。図5は、R、G、Bそれぞれの成分の光による領域Aの歪みと垂直方向のズレを示している。そこで、本実施の形態においては、図5に示すように、R輝度値として領域R内にあるR画素の輝度値の平均値を求め、G輝度値として領域G内にあるG画素の輝度値の平均値を求め、B輝度値として領域B内にあるB画素の輝度値の平均値を求める。これによって、焦点検出領域Aと一致した領域AのR、G、B各色の平均輝度値を求めることができる。
【0028】
図6は、R、G、Bそれぞれの成分の光による領域Bの歪みと垂直方向のズレを示している。この場合も、R輝度値として領域R内にあるR画素の輝度値の平均を求め、G輝度値として領域G内にあるG画素の輝度値の平均を求め、B輝度値として領域B内にあるB画素の輝度値の平均を求める。これによって、焦点検出領域Bと一致した領域BのR、G、B各色の平均輝度値を求めることができる。なお、図5、図6に示す例において、領域に半分程度かかっている画素に関しては、その領域にかかっている割合に応じて補正を行う必要がある。
【0029】
図5及び図6では、焦点検出領域A、Bにそれぞれ対応する領域A、Bの形状の見かけ上の歪みと色毎の位置のズレに対して一例を示したが、歪みの形状やズレは、この例に限られるものではないことは言うまでもない。例えば、撮像レンズ202の特性が変わればそれに応じて変化する。そのため、撮像レンズ202の種類(望遠レンズ、標準レンズ、広角レンズ、ズームレンズ等)によって変える必要がある。また、ズームレンズでは、撮影される時の焦点距離やレンズのPO値(射出瞳の距離)で変える必要がある。これらの形状に関する情報は、予めメモリ部109に記録しておき、条件が変わる毎に、R、G、B各色の輝度値の平均を算出する領域を変更する。
【0030】
ここで求めたR、G、B各色の平均輝度値の比率と、その焦点検出領域の周辺でのR、G、B各色の輝度値の比率とを計算して、比率が似ていればミックス光ではないと判定し、比率が違っていた場合には複数の光源光が合わさったミックス光であると判定する。ミックス光の場合には、細かい手ブレによる位置ズレにより光源検知を失敗する可能性があるので、この場合には撮像素子B116の蓄積時間を長くして手ブレの影響を緩和させる必要がある。
【0031】
図7は撮像素子B116の分光感度を示す図である。図7において、図5及び図6を参照して説明したようにして求めたR、G、B各色の平均輝度は、分光感度のR、G、Bにそれぞれ対応させることで、各波長域における輝度の強さを求めることができる。
【0032】
また、図8は、白熱灯、自然光、蛍光灯のスペクトルを示す図である。ここで、δを
δ = R/(R+G+B)
【0033】
とすると、図8から分かるように、白熱灯の場合は、Rの比率が高いのでδは高い値を示す。また、蛍光灯の場合には、Rがほとんど無いので、δは低い値を示す。そして、その間が自然光となる。
図9は、これをまとめたものであり、δと光源の種類、そして焦点検出部121により公知の位相差方法を用いて検出されたデフォーカス量やフォーカスレンズの駆動量などの焦点調節量に対する補正値との関係を示す図である。δが所定値Aよりも大きい時には白熱灯として焦点調節量に対する補正値を0として補正は行わない。また、δが所定値A以下でBよりも大きい時には自然光として補正値をαとして補正を行い、δが所定値B以下の時には蛍光灯として補正値をβとして補正を行う。ここで、例えば、デフォーカス量で補正値を持っている場合には、焦点検出部121により位相差方式で検出されたデフォーカス量に補正値としてのデフォーカス量を加算することになる。
【0034】
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施の形態における撮影処理について説明する。
【0035】
まず、撮影動作を開始すると(S101)、不図示のシャッタボタンの途中操作によりシャッタスイッチSW1がオンするのを待つ(S102)。SW1がオンすると、S103へ進む。S103では、自動選択、任意点選択等、ユーザーが設定したAFモードに応じて焦点検出領域(図4(a)に示すような複数の焦点検出領域の内、どの焦点検出領域を選択するか)を決定する。
【0036】
そして、撮像素子B116、撮像信号処理部B117、タイミング発生部B118を駆動して、AE/光源検知用の画像を取得する(S104)。S105では取得したAE/光源検知用の画像の輝度信号に基づいて、公知の方法によりシャッタスピード、絞り値、センサゲイン等を算出する。
【0037】
次に、AE/光源検知用に取得された画像に対し、S103で選択された焦点検出領域に対応する領域に対して、歪み補正及び収差補正を含む領域補正を行う(S106)。ここでは、焦点検出領域と撮像素子B116における光源検知の検出領域とが一致するように、図4〜図6を参照して説明したようにして領域補正を行う。S107ではS106で補正された撮像素子B116における領域について光源の種類の検知を行い、その検知結果に基づいて、図9を参照して上述したようにして焦点状態の検出結果を補正する補正値を求める。
【0038】
S108では、焦点検出部121の出力信号に基づいて、撮像レンズ202の駆動量を算出する。そしてS109において、S108で求められた撮像レンズ202の駆動量に対して、S107で求めた補正値を加味して、最終的な撮像レンズ202の駆動量を算出する(焦点補正)。こうして算出した駆動量に基づいて撮像レンズ202の焦点調節駆動を行う。
【0039】
次に、S110でSW1を確認し、オンしていなかったらS102の待機状態に戻り、オンしていたらS111に進む。S111では、不図示のシャッタボタンの操作完了によりオンするSW2を確認し、オンしていなかったらS110に戻ってSW1の確認を繰り返し、SW2がオンしていたらS112に進む。
【0040】
S112では、S105のAE演算で求められた絞り値に応じて絞り機構204の絞り込み動作を行う。そしてS113でQRミラー102のミラーアップを行い、ファインダー、AE用の撮像素子B116等に導いていた被写体像の光線を、撮像素子A106へ導くようにする。
【0041】
S114で撮像素子A106、撮像信号処理部A107、タイミング発生部A108を駆動して撮像を開始する。更にS115で撮像素子A106に被写体像からの光線が当たるように、シャッタ機構104の先幕を走行させ、S116でS105のAE演算で求められた露光量となるように時間を測定する。所定の電荷蓄積時間経過後、S117でシャッタ機構104の後幕を走行させ、撮像素子A106の露光を停止する。
【0042】
S118で撮像素子A106から画像信号を読み出し、メモリに記録してから、撮像素子A106、タイミング発生部A108の駆動を停止する。S119でQRミラー102をミラーダウンし、ファインダー、AE用の撮像素子B116等に被写体像の光線を導くようにし、S120で撮影のため絞り込んでいた絞りを開放にする。
【0043】
S121で撮像素子A106から読み出した画像信号に対して、撮像信号処理部A107で現像等の処理を行い、画像データを生成する。生成された画像データはメモリ部109に記録される。そして、撮像信号処理部A107の駆動を停止する。
【0044】
生成された画像データに基づく画像を表示装置113に表示して、撮影者が撮影画像を確認できるようにする(S122)。また、生成された画像データを外部の記録媒体111に記録し(S123)、一連の撮影動作が終了する(S124)。
【0045】
この様に、焦点検出領域に対応する領域毎に、平均輝度値を求める領域の補正を行い、光源の種類を検知して位相差AFによる焦点調節量の補正を行うことにより、焦点調節の精度を向上させることが可能となる。
【0046】
なお、本実施の形態では、カメラ本体100と交換レンズ200とから成るデジタル一眼レフカメラを例にとって説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、レンズがカメラ本体と一体化したカメラであっても良く、一般的に、AE処理とAF処理とを別の構成により行う撮像装置に適用することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像レンズを介して入射する光学像を撮像する撮像装置において、
複数の焦点検出領域のいずれかにおける焦点状態を検出する焦点検出手段と、
撮像素子を有し、該撮像素子から得られる信号のうち、前記焦点検出手段が焦点状態を検出する焦点検出領域に対応する検知領域から得られる信号に基づいて、光源の種類の検知を行う検知手段と、
前記検知領域の形状を、前記撮像レンズ及び検知手段の特性に応じて補正する領域補正手段と、
前記検知手段により検知された光源の種類に基づいて、前記焦点検出手段による焦点状態の検出結果を補正する焦点補正手段と
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像素子はR、G、Bのフィルタにより覆われ、R、G、Bそれぞれの信号を出力し、前記検知領域はR、G、Bそれぞれについて設定され、前記補正手段は、前記検知領域をR、G、Bそれぞれについて補正することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記検知手段は、R、G、Bを前記検知領域から得られた信号の平均値とした場合に、以下の式
δ = R/(R+G+B)
により与えられるδに応じて光源の種類を検知することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記補正手段は、前記撮像レンズの種類及び焦点距離に応じて、前記検知領域を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記補正手段は、前記焦点検出手段が焦点状態を検出する焦点検出領域の位置に応じて、前記検知領域を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
撮像レンズを介して入射する光学像を撮像する撮像装置の制御方法であって、
焦点検出手段が、複数の焦点検出領域のいずれかにおける焦点状態を検出する焦点検出工程と、
撮像素子を有する検知手段が、該撮像素子から得られる信号のうち、前記焦点検出工程で焦点状態を検出する焦点検出領域に対応する検知領域から得られる信号に基づいて、光源の種類の検知を行う検知工程と、
領域補正手段が、前記検知工程における検知に用いる前記検知領域の形状を、前記撮像レンズ及び検知手段の特性に応じて補正する領域補正工程と、
焦点補正手段が、前記検知工程で検知された光源の種類に基づいて、前記焦点検出手段による焦点状態の検出結果を補正する焦点補正工程と
を有することを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−215664(P2012−215664A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79798(P2011−79798)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】