説明

撮像装置及び撮像方法

【課題】操作者のジェスチャに応じた撮影制御を行う際に、操作者の存在位置の制約を減少させる。
【解決手段】画像データを取得する複数の撮像部と、複数の撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して撮像範囲を変更する撮像範囲変更部と、いずれか1つの撮像部が取得した画像データから操作者のジェスチャを検出するジェスチャ検出部と、検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御及び複数の撮像部に対する撮影指示を含む撮像制御を行う撮像制御部とを備え、撮像制御部は、記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、撮影範囲変更手段を制御して、複数の撮像部のうちの一部の撮像部である本撮像部の撮影範囲をジェスチャ検出部で検出したジェスチャに応じて変更させるとともに、本撮像部の撮像範囲から操作者が含まれなくなる場合は本撮像部以外の撮像部の撮像範囲の変更を操作者が含まれる範囲に制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の撮像部を備えた撮像装置及び撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像装置の撮像範囲に存在している被写体のジェスチャ動作を検出し、所定の撮像動作を自動で行う撮像装置が知られている(特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1には、撮像装置の撮像範囲に存在している被写体の顔の表情又はジェスチャを検出し、所定の顔の表情又はジェスチャを検出したときに自動的に撮影処理を行い、取得された撮影画像の記録を行う撮像装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、予め設定された追尾エリア内において、被写体の位置とその被写体が任意の位置を指し示すジェスチャを検出し、検出した被写体の位置とジェスチャによって指し示された位置とに基づいて、撮影画像から自動的に画像切り出しを行う撮像装置が記載されている。
【0005】
しかし、特許文献1,2に記載された撮像装置は、撮影対象(記録画像、表示画像等の最終的な出力画像に含まれる対象)である被写体のジェスチャに応じて所定の撮像動作を自動で行うものであり、ジェスチャを検出すべき人物等は、常に撮像装置の撮像範囲内に存在していることを前提としている。
【0006】
また、特許文献3には、3次元画像の撮像が可能な複数の撮像部を備えた複眼の撮像装置が記載されている。複眼の撮像装置は、2つの撮像部で同一の被写体を撮像し、視差を有する2つの画像データを合成することで立体感のある3次元画像を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−34685号公報
【特許文献2】特開2007−158680号公報
【特許文献3】特開2008−129439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、操作者の意図的なジェスチャに応じて撮像装置を制御することを想定した場合、操作者が撮像範囲に含まれなくなるような画角での撮像指示も想定されるが、特許文献1、2に記載された撮像装置では、操作者が撮像範囲に含まれなくなる画角での撮像は不可能である。
【0009】
特許文献3に記載された複眼の撮像装置において、ジェスチャに応じて撮像装置を制御することを想定した場合、複数の撮像部それぞれの撮像範囲は連動しているため、いずれの撮像部の撮像範囲に操作者が存在しない場合には、ジェスチャに応じたコントロールを行うことができない。
【0010】
本発明は、操作者のジェスチャに応じた制御を行う際に、操作者の存在位置の制約を減少させた撮像装置及び撮像方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
操作者のジェスチャに応じた撮像を行う撮像装置であって、
所定の撮像範囲の画像データを取得する複数の撮像部と、
前記複数の撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して前記撮像範囲を変更する撮像範囲変更部と、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部が取得した前記画像データから、前記操作者のジェスチャを検出するジェスチャ検出部と、
検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御、及び前記複数の撮像部に対する撮影指示を含む撮像制御を行う撮像制御部と、を備え、
前記撮像制御部は、前記記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、前記撮影範囲変更手段を制御して、前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部である本撮像部の撮影範囲を、前記ジェスチャ検出部で検出したジェスチャに応じて変更させるとともに、前記本撮像部の撮像範囲から前記操作者が含まれなくなる場合は、当該本撮像部以外の撮像部の撮像範囲の変更を前記操作者が含まれる範囲に制限する撮像装置。
【0012】
操作者のジェスチャに応じた撮像を行う撮像装置の撮像方法であって、
所定の撮像範囲の画像データを複数の撮像部から取得するステップと、
前記複数の撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して前記撮像範囲を撮像範囲変更部によって変更するステップと、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部が取得した前記画像データから、前記操作者のジェスチャをジェスチャ検出部によって検出するステップと、
検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御、及び前記複数の撮像部に対する撮影指示を含む撮像制御を撮像制御部によって行うステップと、を含み、
前記撮像制御部によって、前記記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、前記撮影範囲変更手段を制御して、前記複数の撮像部のうちの少なくとも1つの撮像部である本撮像部の撮影範囲を、前記ジェスチャ検出部で検出したジェスチャに応じて変更させるとともに、前記本撮像部の撮像範囲から前記操作者が含まれなくなる場合は、当該本撮像部以外の撮像部の撮像範囲の変更を前記操作者が含まれる範囲に制限し、
前記本撮像部のうちの1つの撮像部で取得した画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を前記表示部に表示させる撮像方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、操作者のジェスチャに応じた制御を行う際に、操作者の存在位置の制約を減少させた撮像装置及び撮像方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】被写体を撮像している状態を示す図である。
【図3】取得した画像データに基づいて表示された画像の例を示す図である。
【図4】撮像の手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】撮像の手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】撮像の手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】撮像の手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】撮像の手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】撮像の手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】撮像の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、複数の撮像系を備えた撮像装置の構成を示すブロック図である。なお、撮像装置として2つの撮像部を有するデジタルカメラを例に説明する。
【0016】
この撮像装置において、2つの撮像部は、水平方向に人間の両眼の間隔以上の距離を隔てて設けられている。2つの撮像部は、右眼撮像系と左眼撮像系とを含む。右眼撮像系にはレンズ群1Rと、CCD型又はMOS型の固体撮像素子5Rと、この両者の間に設けられた絞り2Rと、赤外線カットフィルタ3Rと、光学ローパスフィルタ4Rとが含まれる。左眼撮像系にはレンズ群1Lと、CCD型又はMOS型の固体撮像素子5Lと、この両者の間に設けられた絞り2Lと、赤外線カットフィルタ3Lと、光学ローパスフィルタ4Lとが含まれる。撮像装置は、同一被写体を右眼撮像系及び左眼撮像系のそれぞれの視点から撮像可能である。
【0017】
レンズ群1R,1Lには、それぞれ、ズーム位置を調整するためのズームレンズと、フォーカス位置を調整するためのフォーカスレンズ等が含まれている。このズームレンズとフォーカスレンズは、右眼撮像系と左眼撮像系とで同期して移動するようになっている。また、この撮像装置は、レンズ群1R,1Lは、いずれか一方のみを制御して、ズームレンズやフォーカスレンズを移動させることができる。又は、レンズ群1R,1Lそれぞれのズームレンズやフォーカスレンズを異なる位置となるように制御することができる。
【0018】
撮像装置の電気制御系全体を統括制御するシステム制御部11は、所定のプログラムによって動作するプロセッサを主体に構成されている。システム制御部11は、レンズ駆動部8を制御してレンズ群1R,1Lのフォーカスレンズ位置やズームレンズ位置の調整を行ったり、絞り駆動部9を介し絞り2R,2Lの開口量を制御して露光量調整を行ったりする。
【0019】
また、システム制御部11は、撮像素子駆動部10を介して固体撮像素子5R,5Lを駆動し、レンズ群1R,1Lを通して撮像した被写体画像を撮像信号として出力させる。システム制御部11には、操作部14を通してユーザからの指示信号が入力される。
【0020】
撮像装置の電気制御系は、更に、固体撮像素子5Rの出力に接続された相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部6Rと、このアナログ信号処理部6Rから出力された撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路7Rと、固体撮像素子5Lの出力に接続された相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部6Lと、このアナログ信号処理部6Lから出力された撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路7Lとを備え、これらはシステム制御部11によって制御される。
【0021】
更に、このデジタルカメラの電気制御系は、メインメモリ16と、メインメモリ16に接続されたメモリ制御部15と、A/D変換回路7R,7Lから出力される撮像信号にそれぞれ所定のデジタル信号処理(補間演算やガンマ補正演算,RGB/YC変換処理等)を行って画像データを生成するデジタル信号処理部17と、デジタル信号処理部17で生成された画像データをJPEG形式に圧縮したり圧縮画像データを伸張したりする圧縮伸張処理部18と、着脱自在の記録媒体21が接続される外部メモリ制御部20と、画像データに基づく画像を立体視可能に表示する表示部23が接続される表示制御部22とを備え、これらは、制御バス24及びデータバス25によって相互に接続され、システム制御部11からの指令によって制御される。
【0022】
表示部23は、撮影済み画像を表示するための画像表示部として利用されるとともに、各種設定時にGUIとして利用される。また、撮影時には、表示部23に固体撮像素子5R,5Lから取得した画像データがスルー画として連続的に表示され、電子ファインダ等として利用される。
【0023】
立体視表示の仕組みとしては、表示部23に表示される立体画像データは、右画像データと左画像データとから構成されている。右画像データ及び左画像データは、細長い短冊形状をしており、交互に並列される。
【0024】
表示部23は、表示方式として、例えば時分割視差画像方式を用いる。時分割視差画像方式とは、1つの液晶表示部に右画像データと左画像データを交互に表示すると共に、右画像データを表示したときには、液晶表示部のバックライトからの光を観察者の右目の方向に向けて照射し、左画像データを表示したときには、表示部に内蔵されたバックライトからの光を観察者の左目の方向に向けて照射することで、観察者に立体画像を認識させる方式である。
【0025】
以下の例では、図1の2つの撮像部を備えた撮像装置の構成を例に説明する。
【0026】
さらに、撮像装置には、画像認識部31と、動作検出部32と、撮像制御部33と、を備える。画像認識部31、動作検出部32、撮像制御部33は、制御バス24及びデータバス25によって相互に接続され、システム制御部11からの指令によって制御される。画像認識部31と、動作検出部32とは、ジェスチャ検出部として機能する。
【0027】
画像認識部31は、取得された画像データに基づいて顔画像を検出し、検出した顔画像に基づいて顔認識を行うことで操作者を認識する。
【0028】
動作検出部32は、画像認識部31によって認識された操作者のジェスチャを検出する。撮像装置は、操作者のジェスチャを検出して自動で変更制御を行う。ここで、ジェスチャとは、操作者が行う動作(例えば、手を挙げる等の動作)をいう。ジェスチャには、撮像範囲の変更制御、及び撮像指示に関する所定の制御内容が設定されている。例えば、操作者の手をあげるというジェスチャに、光学ズームを駆動して複数の撮像部それぞれの撮像範囲を変更する制御が設定されている。撮像装置は、撮像範囲に含まれる操作者のジェスチャを検出し、該ジェスチャに応じて制御される。こうして、操作者は、撮像装置の操作部14から手指等の直接入力を行うことなく、離れた位置から撮像装置に所望の制御を実行させることができる。
【0029】
撮像制御部33は、検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御、及び撮像部に対する撮像指示を含む制御を行う。
【0030】
次に、撮像装置を用いて、撮像を実行する例を説明する。
図2は、図1の撮像装置を用いて、操作者を含む複数の人物を撮像している状態を示している。図2では、4人の人物が存在し、図中矢印で示す人物が操作者である。操作者は撮像装置から離れた位置に立っている。この例では、撮像装置において、操作者が手をあげるジェスチャが検出され、検出したジェスチャに応じて光学ズームを実行する。操作者は、撮像装置の表示部で記録すべき撮像範囲に対応する画像を確認することができる。
【0031】
図3は、図2の状態の撮像装置の表示部に表示される画像を示している。図3Aは2つの撮像部のうち一方(ジェスチャ検出用撮像部)で取得された画像データに基づく画像を示している。図3Bは2つの撮像部のうち他方(本撮像部)で取得された画像データに基づく画像を示している。
【0032】
図3Aに示すように、ジェスチャ検出用撮像部は、その撮像範囲に操作者を含むように制御されている。ジェスチャ検出用撮像部で取得される画像データから操作者のジェスチャを検出することができる。図3Bに示すように、本撮像部は、ジェスチャに応じた光学ズームによって撮像範囲が変更制御されている。本撮像部は、ジェスチャに応じた撮像画角で画像データを取得でき、この画像データに基づいて記録すべき撮像範囲に対応する画像を得ることができる。一方で、本撮像部は、変更された撮像範囲に操作者を含まないため、操作者のジェスチャを検出することができない。仮に、操作者のジェスチャに応じて2つの撮像部の撮像範囲を光学ズームで変更制御すると、操作者が撮像範囲に含まれなくなり、その後、撮像装置をコントロールできなくなる。そこで、この撮像装置は、撮像制御部33が、光学ズームで記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、図3Bに示すように、光学ズームを制御して本撮像部の撮像範囲をジェスチャに応じて変更させる。また、図3Aに示すように、撮像装置は、本撮像部の撮像範囲から操作者が含まれなくなる場合は、ジェスチャ検出用撮像部の撮像範囲の変更を操作者が含まれる範囲に制限する。
【0033】
本撮像部とジェスチャ検出用撮像部それぞれで、異なる撮像範囲を撮像する場合には、本撮像部又はジェスチャ検出用撮像部のいずれかで取得した画像データに基づいて、記録すべき撮像範囲に対応する画像を表示させる。
【0034】
以下では、ジェスチャに応じた変更制御としては、画角を光学ズームによって変更する制御である場合を例に説明する。
【0035】
この例では、光学ズームによって撮像部の撮像画角を変更して撮像部の撮像範囲を変更する手段を撮像範囲変更部とする。撮像範囲変更部は、撮像部の撮像方向を変更するものであってもよい。撮像範囲変更部は、2つの撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して撮像範囲を変更するものである。撮像範囲変更部は、撮像部の撮像方向を変更するものとしては、例えば、撮像装置を保持する雲台の移動を制御する手段、パン・チルト機構を制御する手段、画像データのトリミング処理を行う手段、を用いてもよい。
【0036】
次に、操作者のジェスチャに応じて、所定の制御や撮像を実行する手順を説明する。以下の説明では、図1で示す撮像装置の構成を例に説明する。
【0037】
図4は、撮像の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下で参照する図では、ジェスチャ検出用撮像部をジェスチャ用カメラともいう。
この例では、最初に、ステップS1において、画像認識部31が、2つの撮像部のうち一方から取得された画像データから顔画像の検出を行い、検出した顔画像に基づいて顔認識を行う。そして、認識された被写体の人物を操作者として設定する。顔認識は、画像データから検出された顔画像と予め登録された登録画像データとを比較し、両者がどの程度一致するか判断し、一致する場合には顔画像の人物を操作者として認識する。この手順後、ステップS2へ進む。なお、2つの撮像部それぞれから取得された画像データで顔検出を用いて行ってもよい。
【0038】
ステップS2において、動作検出部32が認識された操作者のジェスチャを検出する。ジェスチャは、例えば、画像データにおいて操作者の領域を取得して特徴点を算出し、この特徴点の変化パターンが所定のパターンに一致するか否かに基づいて判別する。そして、ステップS3へ進む。
【0039】
ステップS3において、動作検出部32が、ジェスチャの有無を判別する。ジェスチャを検出した場合には、ジェスチャに予め関連付けられて設定された変更制御を設定し、ステップS4へ進む。ここでは、操作者の手を挙げるというジェスチャに予め関連つけられた光学ズームが行われる。一方、ジェスチャを検出しなかった場合にはステップS10へ進む。
【0040】
ステップS4において、撮像制御部33は、光学ズームの実行によって2つの撮像部の撮像範囲を変更制御したとき、操作者が検出できなくならないかを判別する。操作者の検出が不可能である場合には、ステップS5へ進む。操作者の検出が可能である場合には、ステップS7へ進む。
【0041】
ステップS5において、ジェスチャ検出用撮像部で操作者が撮像されるか否かを判断する。ジェスチャ検出用撮像部で、操作者を検出可能と判断した場合には、ステップS6へ進む。ジェスチャ検出用撮像部で操作者の検出が不可能であると判断した場合には、ステップS8へ進む。
【0042】
ステップS6において、2つの撮像部のうち一方をジェスチャ検出用撮像部に設定し、実際にジェスチャ検出用撮像部で撮像を開始する。ジェスチャ検出用撮像部は、その撮像範囲が操作者を含む範囲となるように、撮像制御部33によって制御される。一方、本撮像部は、ジェスチャによって指示された光学ズームによってその撮像範囲が変更制御される。このとき、表示部には、本撮像部で撮像した画像データに基づいて、記録すべき撮像範囲に対応する画像を表示する。又は、表示部は、ジェスチャ検出用撮像部で撮像した画像データに基づく画像を表示してもよい。その後、ステップS10へ進む。
【0043】
ステップS7では、光学ズームを実行した際に、2つの撮像部のそれぞれの撮像範囲に操作者を含むと判断されたため、撮像制御部33は、2つの撮像部それぞれの撮像範囲を光学ズームによって変更する。その後、ステップS10へ進む。
【0044】
ステップS8では、ステップS5で2つの撮像部のうちいずれの撮像範囲においても操作者が検出不可能と判断した結果をうけ、警告動作を実行する。警告動作としてはタリーを点滅させる方法や、表示部23に表示を行う方法などがある。
【0045】
ステップS10において、撮像指示が行われた否かを判別する。撮像指示は、操作者がジェスチャによって行ってもよく、他の人物が撮像装置の操作部14に直接入力したものであってもよい。撮像指示がある場合には、S11へ進む。撮像指示がない場合には、ステップS1へ戻って、上記手順を繰り返す。
【0046】
ステップS11において、ジェスチャ検出用撮像部が本撮像部とは異なる撮像範囲で撮像して、操作者を検出する動作が設定されている状態であるか否かを判別する。ジェスチャ検出用撮像部が操作者を検出する動作を行っている場合には、ステップS12へ進む。ジェスチャ検出用撮像部が操作者を検出する動作を行っていない場合には、ステップS15へ進む。
【0047】
ステップS12において、撮像制御部33は、ジェスチャ検出用撮像部による操作者を検出する動作を一時的に中断し、該ジェスチャ検出用撮像部の撮像範囲を、本撮像部と同じようにジェスチャに応じて変更制御された撮像範囲に切り換える。このとき、ジェスチャ検出用撮像部は、本撮像部と同じ動作状態、つまり、光学ズームによって撮像範囲が変更されている状態になる。また、中断されたジェスチャ検出用撮像部の動作状態を示すデータがメインメモリ16に記録される。そして、ステップS13へ進む。
【0048】
ステップS13において、記録のための画像データを取得する撮像制御が実行される。このとき、ジェスチャに応じて、変更制御された撮像範囲で2つの撮像部それぞれから画像データが取得される。取得された画像データに基づく画像は、2つの撮像部の配置に基づく視差を含む。取得した画像データをメインメモリ16に記録する動作である。この手順の後、ステップS14へ進む。
【0049】
ステップS14において、撮像制御を行った後で、ジェスチャ検出用撮像部の撮像範囲を操作者が含まれる範囲に変更する。このとき、撮像制御部33は、メインメモリ16から先のジェスチャ検出用撮像部の動作状態を示すデータを読み出し、ジェスチャ検出用撮像部の撮像範囲を、撮像制御に切り換える直前の撮像範囲(つまり、操作者を含むように制限された撮像範囲)に戻す制御を行う。本撮像部及びジェスチャ検出用撮像部のうちの1つの撮像部で取得した画像データに基づいて、記録すべき撮像範囲に対応する画像を表示部23に表示させる。その後、フローを終了する。
【0050】
ステップS15では、2つの撮像部は、いずれもジェスチャ検出用撮像部に設定されていないとする判断をうけ、特に2つの撮像部の撮像範囲を変更することなく、撮像を実行する。2つの撮像部それぞれから画像データを取得し、メインメモリ16に記録する。その後、フローを終了する。
【0051】
撮像装置は、取得した画像データを合成して3次元画像データを作成する。また、撮像装置は、取得した1つの画像データのみに基づいて2次元画像データを作成してもよい。2次元画像データ及び3次元画像データは、メインメモリ16に記憶される。
【0052】
こうすれば、操作者は、ジェスチャに応じた変更制御によって該操作者が検出できなくなる場合においても、記録すべき撮像範囲を表示部で確認できる。したがって、操作者は、撮像範囲に対する存在位置の制約をうけることなく、撮像装置をジェスチャで制御することができる。
【0053】
また、撮像装置は、撮像指示があったとき、2つの撮像部をともにジェスチャに応じた変更制御に切り替えて、撮像を行う。こうすれば、視差を有する2つの画像データを取得し、これら画像データを合成することで3次元画像を得ることができる。
【0054】
撮像制御を行った後で、ジェスチャ検出用撮像部の撮像範囲が操作者を含むように再度、制御される。こうすれば、撮像装置が操作者を認識できなくなることを防止できる。また、操作者は、撮像後に直ぐにジェスチャによって撮像装置をコントロールすることができる。
【0055】
次に、上述した手順の一部を変形した例を説明する。この例では、認識した複数の被写体に登録画像データとして登録された人物を複数含むか否かを判別する場合を説明する。図5はこの例の手順を示すフローチャートである。図5ではジェスチャを検出する手順以降のフローについては、図4に記載したものと同じであるため、記載せず省略している。
【0056】
先ず、ステップS21において、画像認識部31が、画像データに基づいて顔検出を検出する。そして、顔検出で検出された顔画像に基づいて人物を認識する顔認識を行う。その後、ステップS22へ進む。なお、画像データは、2つの撮像部のうちいずれから取得したものでもよい。
【0057】
ステップS22において、顔認識を行い、検出された被写体の顔画像と予め登録された登録画像データとの一致があったかを判別する。登録画像データと一致する顔画像が1つでもあった場合にはステップS23へ進む。登録画像データと一致する顔画像が1つもなかった場合には、ジェスチャを検出する手順(図4のステップS3参照)へ進む。
【0058】
ステップS23において、登録画像データと一致する顔画像が複数であったか否かを判別する。登録画像データと一致する顔画像が複数であった場合には、ステップS24へ進む。登録画像データと一致する顔画像が複数でなかった場合には、ステップS25へ進む。
【0059】
ステップS24において、複数の被写体に対して操作者とすべき優先順位をつけ、これら複数の被写体のうち、最も操作者とすべき優先順位が高い人物を操作者に設定する。優先順位のつけ方としては、例えば、登録画像データに順位を予め設定する。その後、ジェスチャを検出する手順(図4のステップS3参照)へ進む。
【0060】
ステップS25では、ステップS23において登録画像データと一致する顔画像と判別された人物を操作者に設定する。その後、ジェスチャを検出する手順(図4のステップS3参照)へ進む。
【0061】
こうすれば、特定の人物のジェスチャのみを検出し、撮像装置を制御することができる。
【0062】
また、撮像装置は、登録画像データに順位を予め設定することで、最も操作者とすべき優先順位が高い人物のジェスチャを最優先で検出し、この人物が検出できない場合に、次に操作者とすべき優先順位が高い人物のジェスチャを検出し、検出したジェスチャに応じた変更制御を実行してもよい。
【0063】
次に、上述した手順の一部を変形した例を説明する。図6はこの例の手順を示すフローチャートである。図6では、図4に示したステップS1からステップS10と同じ手順を先に行うものであるため、これらの手順については説明せずに省略する。
【0064】
ステップS31において、図4のステップS11と同じように、撮像指示の後、ジェスチャ検出用撮像部が操作者を検出する動作を行っているか否かを判別する。ジェスチャ検出用撮像部が操作者を検出する動作を行っているか場合には、ステップS32へ進む。ジェスチャ検出用撮像部が操作者を検出する動作を行っていない場合には、ステップS34へ進む。
【0065】
ステップS32において、本撮像部の撮像範囲で取得された画像データに基づいて、AE(自動露出制御)、AF(自動焦点調節)、AWB(オートホワイトバランス)のうち少なくとも1つを実行する。その後、撮像を実行するステップへ進む。
【0066】
ステップS34において、2つの撮像部それぞれの撮像範囲で取得された画像データに基づいて、AE(自動露出制御)、AF(自動焦点調節)、AWB(オートホワイトバランス)のうち少なくとも1つを実行する。その後、本撮像を実行するステップへ進む。
【0067】
こうすれば、取得される画像データを最適化することができる。また、AE、AF、AWBの値は、スルー画、撮像制御時の画像データのいずれに適用してもよい。
【0068】
次に、上述した手順の一部を変形した例を説明する。図7はこの例の手順を示すフローチャートである。図7では、ジェスチャを検出する手順以降のフローについては、図4に記載したものと同じであるため、記載せず省略している。
【0069】
先ず、ステップS41において、上記例と同様にジェスチャ検出部によって操作者の検出を開始する。そして、ステップS42へ進む。
【0070】
ステップS42において、顔検出によって検出された顔画像と予め登録された登録画像データと比較し、操作者として認識できるか否かを判別する。操作者として認識できる場合には、ステップS43へ進む。操作者として認識できない場合には、撮像範囲には操作者が含まれていないと判断して、ステップS44へ進む。操作者の認識に用いる画像データは、2つの撮像部のうちいずれで取得されたものでもよい。
【0071】
ステップS43において、登録画像データと一致する顔画像の人物を操作者に設定する。そして、ジェスチャを検出するステップ(図4のステップS2)へ進む。
【0072】
ステップS44では、ステップS42で検出された被写体には操作者が含まれていないと判断された結果をうけ、現在の撮像範囲で取得した画像データより以前の画像データに操作者が検出されていたかを判別する。この例では、画像データを1コマとしたとき、過去の100コマから操作者を検出したか否かを判別する。過去の画像データと、操作者の検出の有無とに関する情報は、メインメモリ16に記録されたものを読み出す。過去の100コマから操作者を検出した場合には、操作者が撮像範囲から外れたと判断し、ステップS45へ進む。過去の100コマから操作者を検出できなかった場合には、ステップS42へ戻る。なお、コマ数ではなく、所定時間前から現時点までに撮像された画像データにおける操作者の検出の有無から、操作者が撮像範囲に含まれているか否かを判別してもよい。
【0073】
ステップS45において、警告動作を実行する。警告動作としてはタリーを点滅させる方法や、表示部23に表示を行う方法などがある。警告動作は、操作者が検出不可能と判断してから所定時間経過後に行われることが望ましい。
【0074】
図8は、図7の手順の一部を変形した例を示すフローチャートである。図8はこの例の手順を示すフローチャートである。この例においてステップS51〜S54は、図7の手順のステップS41〜S44と同じであるため、ここでは説明せずに省略する。
【0075】
ステップS55では、ステップS54で現在の撮像範囲で取得した画像データより以前の画像データに操作者が検出されていたという判別の結果をうけ、操作者を探すカメラ動作を実行する。操作者を探すカメラ動作は、例えば、撮像範囲変更部によって2つ撮像部のうち少なくとも一方の撮像範囲を変更する。
【0076】
こうすれば、撮像装置は、撮像範囲に操作者が含まれなくなったと判断したとき場合に、操作者を撮像範囲に含むように制御が行われる。
【0077】
図9は、上記の手順の一部を変形した例を示すフローチャートである。
【0078】
先ず、ステップS61において、上述の例の手順と同様に操作者を検出する。そして、ステップS62へ進む。
【0079】
ステップS62において、取得した画像データから、撮像範囲と認識された操作者との位置関係に応じて、検出した操作者が所定の位置にいるか判別する。画像データは、本撮像部とジェスチャ検出用撮像部とのいずれから取得されたものでもよい。撮像範囲が中央領域と該中央領域を囲むように端部領域が設定されている場合に、該端部領域を所定の位置として設定する。検出した操作者が撮像範囲の端部領域に含まれるときには、ステップS63へ進む。検出した操作者が撮像範囲の中央領域に含まれるときには、ジェスチャを検出する手順(図4のステップS3参照)へ進む。
【0080】
ステップS63において、操作者が撮像範囲の中央領域に含まれるように、撮像範囲変更部によって撮像部の撮像範囲を変更する。こうして、変更された撮像範囲に中央領域に操作者が含まれる。
【0081】
こうすれば、操作者が撮像範囲に含まれなくなることを未然に防ぐことができる。
【0082】
図10は、上記の手順の一部を変形した例を示すフローチャートである。図10では、図4に示したステップS1からステップS10と同じ手順を先に行うものであるため、これらの手順については説明せずに省略する。この手順では、前提として、先に撮像指示があったものとする。
【0083】
ステップ71において、ジェスチャ検出用撮像部によって操作者を検出する動作が行われているか否かを判別する。ジェスチャ検出用撮像部によって操作者を検出する動作が行われている場合には、ステップS72へ進む。ジェスチャ検出用撮像部によって操作者を検出する動作が行われていない場合には、ステップS76へ進む。
【0084】
ステップS72において、ジェスチャ検出用撮像部で撮像を行い、画像データを取得し、記録する。その後、ステップS73へ進む。
【0085】
ステップS73において、撮像制御部33は、ジェスチャ検出用撮像部の撮像範囲を、本撮像部と同様にジェスチャに応じて変更する制御を行う。その後、ステップS74へ進む。
【0086】
ステップS74において、2つの撮像部それぞれが、ジェスチャに応じて変更制御された撮像範囲で撮像する。そして、取得された画像データが記録される。その後、ステップS75へ進む。
【0087】
ステップS75において、撮像制御を行った後で、ジェスチャ検出用撮像部の撮像範囲を操作者が含まれる範囲に変更する。そして、フローを終了する。
【0088】
ステップS76では、2つの撮像部のそれぞれの撮像範囲がジェスチャに応じた変更制御によって変更されたものであると判断し、撮像制御部33の撮像制御によって2つの撮像部で撮像を行う。取得された2つ画像データは、それぞれ記録される。そして、フローを終了する。
【0089】
こうすれば、ジェスチャ検出用撮像部で操作者を検出する動作をおこなっている状態と、2つの撮像部がともにジェスチャに応じて変更制御されている状態とで、それぞれ撮像を行い、画像データを取得、記録でき、撮像時の状況がわかりやすくなる。
【0090】
次に、本発明の変形例を説明する。
上述の例では、撮像装置は、2つの撮像部のうち一方の撮像部で取得した画像データに基づく画像を表示する表示部を備えた構成としたが、表示部を備えていない構成とすることもできる。撮像装置に通知手段として機能するLEDが設けられていれば、光学ズームを行った場合に2つ撮像部のいずれかの撮像範囲内に操作者が含まれなくなるときに、LEDを点滅させることで、操作者に撮像部の撮像範囲内に操作者が含まれなくなったことを通知することができる。
【0091】
LEDを備えた撮像装置の動作例を説明する。
先ず、上述の例と同様に操作者のジェスチャを検出する。そして、ジェスチャに基づく光学ズームを行った場合に撮像部の撮像範囲内に操作者が含まれなくなるとき、複数の撮像部のうち少なくとも1つで電子ズームを実行して操作者の検出を継続する。このとき、LEDを点滅させるなどの手段によって、電子ズームを実行していることを操作者に通知する。
【0092】
撮像装置は、外部表示装置(例えばテレビジョン)と接続可能なインターフェースを備え、撮像部で取得される画像データに基づく画像を、外部表示装置に表示可能であってもよい。複数の撮像部を備え、外部表示装置に接続された撮像装置では、通常時には複数の撮像部それぞれで操作者を撮像し、2つの撮像部のいずれか1つから取得される画像を外部表示装置に表示させることができる。光学ズームを行った場合に撮像部の撮像範囲内に操作者が含まれなくなるときには、2つの撮像部のうち一方の撮像部を電子ズームに切り替えることで操作者を撮像できる状態を維持する。このとき、外部表示装置には、記録される画像を表示させるか、又は、操作者を表示させることができる。例えば、撮像範囲に複数の人物が存在し、そのうち不特定の人物が操作者となる場合には、異なる撮像範囲の2つの撮像部のうち一方の撮像部を操作者のジェスチャを検出する電子ズームに切り換え、電子ズームに切り換えられた撮像部で撮像された画像を外部表示装置に表示させることができる。
【0093】
本明細書は、以下の事項を開示する。
(1)操作者のジェスチャに応じた撮像を行う撮像装置であって、
所定の撮像範囲の画像データを取得する複数の撮像部と、
前記複数の撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して前記撮像範囲を変更する撮像範囲変更部と、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部が取得した前記画像データから、前記操作者のジェスチャを検出するジェスチャ検出部と、
検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御、及び前記複数の撮像部に対する撮影指示を含む撮像制御を行う撮像制御部と、を備え、
前記撮像制御部は、前記記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、前記撮影範囲変更手段を制御して、前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部である本撮像部の撮影範囲を、前記ジェスチャ検出部で検出したジェスチャに応じて変更させるとともに、前記本撮像部の撮像範囲から前記操作者が含まれなくなる場合は、当該本撮像部以外の撮像部の撮像範囲の変更を前記操作者が含まれる範囲に制限する撮像装置。
(2)(1)に記載の撮像装置であって、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部で取得した前記画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を表示する表示部を備え、
前記複数の撮像部のうちの1つの撮像部で取得した前記画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を前記表示部に表示させる撮像装置。
(3)(1)又は(2)に記載の撮像装置であって、
前記撮像制御部は、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記撮像制御を行う撮像装置。
(4)(1)から(3)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
前記撮像制御部は、前記撮像制御を行った後で、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記操作者が含まれる範囲に変更する撮像装置。
(5)(1)から(4)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データに顔検出及び顔認識を行うことで前記操作者を決定する撮像装置。
(6)(1)から(5)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データから複数の被写体を検出し、前記複数の被写体と予め登録された登録画像データとを比較して前記操作者とすべき優先順位を決定し、該優先順位に基づいて前記操作者を設定する撮像装置。
(7)(1)から(6)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
前記本撮像部で取得された前記画像データに基づいて、自動露出制御、自動焦点調節、オートホワイトバランスのうち少なくとも1つを行う撮像装置。
(8)(1)から(7)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、警告を行う撮像装置。
(9)(1)から(8)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、前記本撮像部以外の撮像部の前記撮像範囲を変更する撮像装置。
(10)(1)から(9)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
取得した前記画像データから、撮像範囲と認識された前記操作者との位置関係に応じて、前記撮像範囲を変更する撮像装置。
(11)(1)から(10)のいずれか1つに記載の撮像装置であって、
前記撮像制御部は、撮像指示に応じて、前記本撮像部及び前記本撮像部以外の撮像部のみによる撮像と、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記複数の撮像部で行う撮像と、を制御する撮像装置。
(12)操作者のジェスチャに応じた撮像を行う撮像装置の撮像方法であって、
所定の撮像範囲の画像データを複数の撮像部から取得するステップと、
前記複数の撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して前記撮像範囲を撮像範囲変更部によって変更するステップと、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部が取得した前記画像データから、前記操作者のジェスチャをジェスチャ検出部によって検出するステップと、
検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御、及び前記複数の撮像部に対する撮影指示を含む撮像制御を撮像制御部によって行うステップと、を含み、
前記撮像制御部によって、前記記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、前記撮影範囲変更手段を制御して、前記複数の撮像部のうちの少なくとも1つの撮像部である本撮像部の撮影範囲を、前記ジェスチャ検出部で検出したジェスチャに応じて変更させるとともに、前記本撮像部の撮像範囲から前記操作者が含まれなくなる場合は、当該本撮像部以外の撮像部の撮像範囲の変更を前記操作者が含まれる範囲に制限し、
前記本撮像部のうちの1つの撮像部で取得した画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を前記表示部に表示させる撮像方法。
(13)(12)に記載の撮像方法であって、
前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部で取得した画像データに基づいて、記録すべき撮像範囲に対応する画像を表示部に表示するステップを含み、該ステップでは、前記本撮像部のうちの1つの撮像部で取得した画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を前記表示部に表示させる撮像方法。
(14)(12)又は(13)に記載の撮像方法であって、
前記撮像制御部は、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記撮像制御を行う撮像方法。
(15)(12)から(14)のいずれか1つに記載の撮像方法であって、
前記撮像制御部は、前記撮像制御を行った後で、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記操作者が含まれる範囲に変更する撮像方法。
(16)(12)から(15)のいずれか1つに記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データに顔検出及び顔認識を行うことで前記操作者を決定する撮像方法。
(17)(12)から(16)のいずれか1つに記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データから複数の被写体を検出し、前記複数の被写体と予め登録された登録画像データとを比較して前記操作者とすべき優先順位を決定し、該優先順位に基づいて前記操作者を設定する撮像方法。
(18)(12)から(17)のいずれか1つに記載の撮像方法であって、
前記本撮像部で取得された前記画像データに基づいて、自動露出制御、自動焦点調節、オートホワイトバランスのうち少なくとも1つを行う撮像方法。
(19)(12)から(18)のいずれか1つに記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、警告を行う撮像方法。
(20)(12)から(19)のいずれか1つに記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、前記本撮像部以外の撮像部の前記撮像範囲を変更する撮像方法。
(21)(12)から(20)のいずれか1つに記載の撮像方法であって、
取得した前記画像データから、撮像範囲と認識された前記操作者との位置関係に応じて、前記撮像範囲を変更する撮像方法。
(22)(12)から(21)のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記撮像制御部は、撮像指示に応じて、前記本撮像部及び前記本撮像部以外の撮像部のみによる撮像と、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記複数の撮像部で行う撮像と、を制御する撮像方法。
【符号の説明】
【0094】
11 システム制御部
31 画像認識部
32 動作検出部
33 撮像制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者のジェスチャに応じた撮像を行う撮像装置であって、
所定の撮像範囲の画像データを取得する複数の撮像部と、
前記複数の撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して前記撮像範囲を変更する撮像範囲変更部と、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部が取得した前記画像データから、前記操作者のジェスチャを検出するジェスチャ検出部と、
検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御、及び前記複数の撮像部に対する撮影指示を含む撮像制御を行う撮像制御部と、を備え、
前記撮像制御部は、前記記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、前記撮影範囲変更手段を制御して、前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部である本撮像部の撮影範囲を、前記ジェスチャ検出部で検出したジェスチャに応じて変更させるとともに、前記本撮像部の撮像範囲から前記操作者が含まれなくなる場合は、当該本撮像部以外の撮像部の撮像範囲の変更を前記操作者が含まれる範囲に制限する撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置であって、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部で取得した前記画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を表示する表示部を備え、
前記複数の撮像部のうちの1つの撮像部で取得した前記画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を前記表示部に表示させる撮像装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の撮像装置であって、
前記撮像制御部は、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記撮像制御を行う撮像装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記撮像制御部は、前記撮像制御を行った後で、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記操作者が含まれる範囲に変更する撮像装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データに顔検出及び顔認識を行うことで前記操作者を決定する撮像装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データから複数の被写体を検出し、前記複数の被写体と予め登録された登録画像データとを比較して前記操作者とすべき優先順位を決定し、該優先順位に基づいて前記操作者を設定する撮像装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記本撮像部で取得された前記画像データに基づいて、自動露出制御、自動焦点調節、オートホワイトバランスのうち少なくとも1つを行う撮像装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、警告を行う撮像装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、前記本撮像部以外の撮像部の前記撮像範囲を変更する撮像装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
取得した前記画像データから、撮像範囲と認識された前記操作者との位置関係に応じて、前記撮像範囲を変更する撮像装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記撮像制御部は、撮像指示に応じて、前記本撮像部及び前記本撮像部以外の撮像部のみによる撮像と、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記複数の撮像部で行う撮像と、を制御する撮像装置。
【請求項12】
操作者のジェスチャに応じた撮像を行う撮像装置の撮像方法であって、
所定の撮像範囲の画像データを複数の撮像部から取得するステップと、
前記複数の撮像部のそれぞれの撮像方向と撮像画角の少なくとも一方を個別に変更して前記撮像範囲を撮像範囲変更部によって変更するステップと、
前記複数の撮像部のうちのいずれか1つの撮像部が取得した前記画像データから、前記操作者のジェスチャをジェスチャ検出部によって検出するステップと、
検出されたジェスチャに応じて、記録すべき撮像範囲の変更制御、及び前記複数の撮像部に対する撮影指示を含む撮像制御を撮像制御部によって行うステップと、を含み、
前記撮像制御部によって、前記記録すべき撮像範囲の変更制御に際して、前記撮影範囲変更手段を制御して、前記複数の撮像部のうちの少なくとも1つの撮像部である本撮像部の撮影範囲を、前記ジェスチャ検出部で検出したジェスチャに応じて変更させるとともに、前記本撮像部の撮像範囲から前記操作者が含まれなくなる場合は、当該本撮像部以外の撮像部の撮像範囲の変更を前記操作者が含まれる範囲に制限し、
前記本撮像部のうちの1つの撮像部で取得した画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を前記表示部に表示させる撮像方法。
【請求項13】
請求項12に記載の撮像方法であって、
前記複数の撮像部のうちの一部の撮像部で取得した画像データに基づいて、記録すべき撮像範囲に対応する画像を表示部に表示するステップを含み、該ステップでは、前記本撮像部のうちの1つの撮像部で取得した画像データに基づいて、前記記録すべき撮像範囲に対応する画像を前記表示部に表示させる撮像方法。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の撮像方法であって、
前記撮像制御部は、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記撮像制御を行う撮像方法。
【請求項15】
請求項12から14のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記撮像制御部は、前記撮像制御を行った後で、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記操作者が含まれる範囲に変更する撮像方法。
【請求項16】
請求項12から15のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データに顔検出及び顔認識を行うことで前記操作者を決定する撮像方法。
【請求項17】
請求項12から16のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部は、取得した前記画像データから複数の被写体を検出し、前記複数の被写体と予め登録された登録画像データとを比較して前記操作者とすべき優先順位を決定し、該優先順位に基づいて前記操作者を設定する撮像方法。
【請求項18】
請求項12から17のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記本撮像部で取得された前記画像データに基づいて、自動露出制御、自動焦点調節、オートホワイトバランスのうち少なくとも1つを行う撮像方法。
【請求項19】
請求項12から18のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、警告を行う撮像方法。
【請求項20】
請求項12から19のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記ジェスチャ検出部において前記画像データから前記操作者が検出されない場合に、前記本撮像部以外の撮像部の前記撮像範囲を変更する撮像方法。
【請求項21】
請求項12から20のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
取得した前記画像データから、撮像範囲と認識された前記操作者との位置関係に応じて、前記撮像範囲を変更する撮像方法。
【請求項22】
請求項12から21のいずれか1項に記載の撮像方法であって、
前記撮像制御部は、撮像指示に応じて、前記本撮像部及び前記本撮像部以外の撮像部のみによる撮像と、前記本撮像部以外の前記撮像部の撮像範囲を前記ジェスチャに応じて変更して前記複数の撮像部で行う撮像と、を制御する撮像方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−15661(P2012−15661A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148389(P2010−148389)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】