説明

撮像装置

【課題】 ズーム動作時にレンズ周縁部での性能劣化の影響を受けずに高画質の撮像画像を生成可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】 光学系を移動させて撮像素子(CCD)上に結像される像を拡大/縮小する光学ズーム機能と、撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大/縮小する電子ズーム機能とを有する撮像装置において、撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録する撮像モード(画素数変換モード)において、全体のズーム倍率が所定値以下のときは、光学ズームを停止し、電子ズームのみを作動させるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的に画像を記録可能な撮像装置であって、特に光学的なズーム機能と電子的なズーム機能とを併せ持つ撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、フィルム式カメラに代わり、画像を電子的に記録するデジタルカメラが普及している。デジタルカメラは通常、光学系のレンズ位置を変更して光学的にCCDのような撮像素子上に撮像される画像の大きさを変える光学ズーム機能と、撮像素子の出力信号をデジタル的に処理して画像の倍率を変更する電子ズーム機能とを備える。
【0003】
光学的ズームでは、ズームレンズを移動させることでCCD上に結像する像の大きさを変化させることで画像の拡大、縮小を行うものであり、この場合、CCD上の画像の全画素を用いて記録画像を生成する。これに対し、電子ズームでは、CCD上に結像した画像の一部の領域を切り出し、この切り出した一部の領域の画像に対して、補完や平均化等の処理を行い、所望の倍率の記録画像を生成する。この場合、切り出し領域の大きさに基づいてズーム倍率が変更する。電子ズーム中はCCDで得られる光学情報の量は変化しないため、一般に電子ズームによる拡大画像は画質が劣化すると考えられている。
【0004】
従来のデジタルカメラでは、光学ズームの広角側領域においては、まず光学ズームを利用し、ズームレンズが望遠側端に達したところで、電子ズームに切替わるようになっている(特許文献1参照)。このように、光学ズームと電子ズームとを組み合わせることで、より大きなズーム倍率を実現している。
【0005】
【特許文献1】特開2000−231149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般にレンズは周縁部に近いほど、性能の劣化(シェーディング、色収差、解像度の劣化等)が生じる。従来のようなズーム方法では、広角側領域では、光学的ズームを行っており、このため、撮像素子上に撮像された画像の全画素(全領域)を用いて記録画像を生成している。つまり、レンズ周縁部の領域による画像を含んだ画像を用いて記録画像を生成しているため、レンズ周縁部での性能劣化(シェーディング、色収差、解像度劣化)による影響により、記録画像の画質が劣化するという問題があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、ズーム動作時にレンズ周縁部での性能劣化の影響を受けずに画質の劣化を抑制した撮像画像が得られる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る第1の撮像装置は、被写体からの光学的信号を集光する光学系と、光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、光学系を移動させて前記撮像素子上に結像される像を拡大または/および縮小する光学ズーム手段と、撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大または/および縮小する電子ズーム手段と、光学ズーム手段と電子ズーム手段を制御する制御手段とを備える。制御手段は、撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録する撮像モードにおいて、全体のズーム倍率が所定値以下のときは、電子ズームのみを作動させるように制御する。
【0009】
制御手段は、ズーム倍率が所定値より大きいときは、光学ズーム手段のみを作動させるように制御してもよい。
【0010】
または、制御手段は、電子ズーム手段の拡大倍率の最大値近傍の所定範囲内の倍率は使用しないように電子ズーム手段を制御してもよい。
【0011】
または、制御手段は、ズーム倍率が所定値より大きいときは、光学ズーム手段及び電子ズーム手段の双方を作動させるように制御してもよい。
【0012】
(2)本発明に係る第2の撮像装置は、被写体からの光学的信号を集光する光学系と、複数の画素列からなり、前記光学系からの光学的信号を電気的信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、撮像素子で撮像された画像をそのまま表示可能な表示手段と、撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大または/および縮小する電子ズーム手段と、撮像素子の駆動モードを切り替える制御手段とを備える。駆動モードは、画像データを構成する電気的信号を出力する撮像素子の画素例の数が異なる複数のモードを含む。制御手段は、撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録するモードにおいて、電子ズーム手段の拡大倍率または/および縮小倍率に応じて前記撮像素子の駆動モードを変更する。
【0013】
または、駆動モードは、表示手段用の駆動モードとして、撮像素子の所定数の画素例についてのみ画像信号を出力する第1のモードと、第1のモードよりもより多い画素列について画像信号を出力する第2のモードとを含む。この場合、制御手段は、撮像素子の画素数と同じ画素数で撮像画像を記録する撮像モードに設定されたときは、撮像素子の駆動モードを前記第1のモードに設定し、撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録する撮像モードに設定されたときは、撮像素子の駆動モードを前記第2のモードに設定する。
【0014】
(3)本発明に係る第3の撮像装置は、被写体からの光学的信号を集光する光学系と、光学系の位置を手ぶれに応じて補正する手ぶれ補正手段と、撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大または/および縮小する電子ズーム手段と、手ぶれ補正手段を制御する制御手段とを備える。制御手段は、撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録するモードにおいて、電子ズーム手段の拡大倍率または/および縮小倍率に応じて手ぶれ補正手段の補正量の最大値を変更する。
【0015】
(4)本発明に係る第4の撮像装置は、被写体からの光学的信号を集光する光学系と、光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、光学系のズーム倍率を設定するズーム設定リングと、ズーム設定リング上の設定に応じて光学系を移動させる光学系移動機構と、撮像素子で生成された画像データを処理し、記録媒体に記録される記録画像を生成する画像処理手段と、画像処理手段で処理される画像データの、前記撮像素子上の生成領域を切り替える使用領域切替手段とを備える。
【0016】
光学系と、ズーム設定リングと、光学系移動機構とは、撮像装置本体に対して着脱可能なレンズ鏡筒に収納されてもよい。
【0017】
(5)本発明に係る第5の撮像装置は、被写体からの光学的信号を集光する光学系と、光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、光学系のズーム倍率を設定するズーム設定リングと、ズーム設定リング上の設定に応じて光学系を移動させる光学系移動機構と、撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大または/および縮小する電子ズーム手段と、ズーム設定リングで設定したズーム倍率に応じて、電子ズーム手段における拡大倍率または/および縮小倍率を設定する制御手段とを備える。
【0018】
光学系と、ズーム設定リングと、光学系移動機構とは、撮像装置本体に対して着脱可能なレンズ鏡筒に収納されてもよい。
【0019】
電子ズーム手段で処理される画像データの前記撮像素子上の生成領域は、制御手段で設定された拡大倍率または/および縮小倍率に応じて可変にしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、広角端側のズーム動作において電子ズームのみを作動させることで撮像素子の周縁部の領域を記録画像の生成に用いないようにできるため、記録画像においてレンズ周縁部での性能劣化の影響を排除でき、画質の低下を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。以下に説明する撮像装置は光学的な画像情報を電気信号に変換し、電子的に記録媒体に記録する装置であって、例えばデジタルスチルカメラがこれに含まれる。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る撮像装置の構成の一例を示す図である。撮像装置10は、光学系11と、撮像素子であるCCD13と、CCD13からのアナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータ15と、ADコンバータ15からの画像信号処理を含む撮像装置全体の処理を制御する制御回路17とを備える。
【0023】
光学系11は4つのレンズ11a〜11dを含み、レンズ11bはズームレンズであり、レンズ11cは手ぶれを補正するためのレンズである。光学系11はレンズ鏡筒に収納されている。
【0024】
さらに、撮像装置10は、ズームレンズ11bを駆動する光学レンズズーム制御部19と、手ぶれ補正レンズ11cを駆動する手ぶれ補正制御部21と、CCD13を駆動するCCD駆動部23とを備える。光学レンズズーム制御部19はズームレンズ11bを光軸方向に搬送するための電気機械的機構を含む。手ぶれ補正制御部21は手ぶれ補正レンズ11cを光軸方向と垂直な方向に移動させるための電気機械的機構を含む。これらの制御部19、21は制御回路17からの指令に応じてそれぞれのレンズ11b、11cの位置を制御する。
【0025】
また、撮像装置10は、ユーザが種々の操作を行う操作部25と、画像処理のために一時的に画像データを格納するバッファメモリ27と、CCD13に撮像された画像をそのまま表示したスルー画像や撮像した静止画を表示する液晶表示素子29とを備える。操作部25は、ズーム倍率を操作するためのズームレバー25aとモード切替スイッチ25bを含む。
【0026】
制御回路17は、前処理部31と、解像度調整部33と、画素数変換部35と、画像圧縮部37と、表示制御部39と、メモリインタフェース40と、制御部41とを含む。制御回路17は半導体集積回路で構成することができる。
【0027】
前処理部31は、ADコンバータ15からの画像信号を受け、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、キズ補正等の前処理を行う。解像度調整部33は、前処理された後のRGB信号をYC信号に変換する処理を行い、さらに、アパーチャ補正等の解像度を調整するための処理を行う。
【0028】
画素数変換部35は画像信号の画素数を変換するための信号処理を行う。画素数変換部35は、画素間の補完、間引きを行うことで電子的に画像の拡大、縮小を行い、これにより電子ズーム機能を実現する。
【0029】
画像圧縮部37はJPEGによる画像圧縮を行う。画像圧縮の方法はJPEGに限られない。画像圧縮部37により圧縮された画像は最終的に記録媒体50に格納される。表示制御部37は液晶表示素子29上での画像表示を制御する。記録媒体50には、SDカード(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のフラッシュメモリを使用した半導体記憶装置やハードディスクが含まれる。
【0030】
前処理部31、解像度調整部33、画素数変換部35、画像圧縮部37及び表示制御部39は、メモリインタフェース40を介してバッファメモリ27にアクセスし、各処理前のデータの読み出し、各処理後のデータの書き込みを適宜行う。
【0031】
制御部41は、前処理部31、解像度調整部33、画素数変換部35、画像圧縮部37及び表示制御部39を制御し、画像信号処理を行う。さらに、制御部41は、光学ズーム制御部19及び手ぶれ補正制御部21を制御して光学系の動作を制御し、CCD駆動部23を制御してCCD13の出力信号を制御する。
【0032】
以下、撮像装置10のズーム動作を説明する。以下では、特に、画素数変換モードにおけるズーム動作について詳細に説明する。ここで、画素数変換モードとは、CCD13の画素数よりも小さい画素数で記録媒体50に画像を記録するモードである。例えば、CCD13の画素数が800万画素である場合に、撮像画像を300万画素の画像として記録媒体に記録するモードである。このモードは、画像データサイズが小さくなることから、記録媒体に記録できる画像数も多くなり、高画質を求めないユーザには有用である。
【0033】
撮像装置10はズーム機能として光学ズームと電子ズームとを有する。光学ズームは、ズームレンズ11bを光軸方向に移動することでCCD13上に結像される像の大きさを拡大、縮小することで実現される。電子ズームは、CCD13で得られた画像に対し、画素数変換部35により画素の補完、間引き等の画像処理を行って画像の大きさを拡大、縮小することで実現される。
【0034】
特に、撮像装置10は、図2に示すように、広角側のズーム倍率(低いズーム倍率)の領域において電子ズームを行い、望遠側のズーム倍率(高いズーム倍率)の領域において光学ズームを行う。
【0035】
なお、本明細書において、光学ズーム作動とは、ズーム倍率(=光学ズーム倍率×電子ズーム倍率)を変える際にズームレンズ11bを移動する状態にあることをいい、光学ズーム停止とは、ズーム倍率を変える際にもズームレンズ11bを移動させない状態にあることをいう。従って、光学ズーム作動の状態にある場合でも、ユーザーがズーム倍率を変更しなければ、ズームレンズ11cは停止した状態のままである。
【0036】
また、電子ズーム作動とは画素数変換部35を作動させることをいい、電子ズーム停止とは画素数変換部35を停止させることをいう。電子ズーム停止のとき、画素数変換部35は画像の拡大も縮小も行わないので、電子ズーム倍率は1倍になる。また、電子ズーム作動の状態においては、ユーザーがズーム倍率を変更しなくても、画素数変換部35は作動している。
【0037】
以下、図3、4を用いて撮像装置10のズーム動作を詳細に説明する。以下の説明では、具体的に、CCD13の画素数を800万画素とし、画素数変換モードは、300万画素の画像を記録媒体50に記録するモードであるとし、広角側から望遠側にズーム倍率を変化させる場合のズーム動作について説明する。図3、4において、画像XはCCD13上に結像された像を示し、画像Yは記録媒体50に記録される画像(記録画像)を示す。
【0038】
最初に、図3を用いて電子ズームの動作について説明する。
光学ズーム及び電子ズームを作動させないときは、図3(a)に示すように、800万画素のCCD上の画像Xから300万画素の画像Yが生成される。つまり、図3(a)の場合、画像Yは、CCD13上に結像された画像Xの全体を電子的に0.62倍(=√(300万/800万))して得られる。このように画素数変換モードでは、ズーム動作を作動させない状態でも、元の画像Xを0.62倍に電子的に縮小(変倍)する処理が行われている。この縮小処理は画素数変換部35により実行される。なお、図3(a)の状態は図2の点P0における状態に対応する。
【0039】
図3(a)の状態からズーム倍率を上昇させていくと、電子ズームでは、図3(b)、(c)に示すように、CCD13で得られた画像Xの一部の領域R部分の画像が切り出され、この切り出した領域Rの画像について、300万画素の画像に変換する画素数変換処理が実行される。この画像の切り出し処理は、前処理部31、解像度調整部33、画素数変換部35、画像圧縮部37または表示制御部39のいずれかによる処理の前に行われればよい。
【0040】
このように電子ズームにおいては、CCD13上の全ての画素領域が使用されるのではなく、CCD13の中心部を含む一部の領域のみが使用される。電子ズームの倍率は、切り出し領域(すなわち、CCDの使用領域)Rのサイズに応じて決定され、切り出し領域Rのサイズを減少させることで電子ズーム倍率は増大する。
【0041】
図3(b)は電子ズームの倍率が0.62倍から1倍までの間にあるとき、すなわち、図2における点P2のときの様子を示した図である。図3(c)は電子ズームの倍率が最大値(1倍)に達したとき、すなわち、図2における点P1のときの様子を示した図である。図3(b)の切り出し領域Rの大きさは画像X全体の大きさよりも小さいため、300万画素の画像Yに変換するときの画素数変換率は、図3(b)の場合の方が、図3(a)の場合よりも大きくなる。よって、図3(b)の場合の方が図3(a)よりも、より拡大した画像Yが得られる。
【0042】
図3(c)に示すように、電子ズーム倍率が最大(1倍)になっとき、切り出し領域Rの大きさは最小となる。このとき、CCD上の画像Xの領域Rの部分の画像と、記録画像Yとは同じ大きさとなる。すなわち画素数変換率は1倍となる。
【0043】
次に、図4を用いて光学ズーム動作について説明する。図2に示すように、本実施形態では、電子ズームが限界に達すると、光学ズームに切り替わる。つまり、電子ズーム倍率が最大(1倍)になった後(図3(c)、図4(a)参照)、ズームレバー25aによりさらにズーム倍率を上昇させると、光学ズームが作動する。
【0044】
光学ズームでは、ズームレンズ11bが移動することでズーム倍率が増加し、これにより、図4(b)に示すように、CCD13上に結像される被写体Aの像の大きさが拡大する。CCD13の画像X全体から領域Rの部分の画像を切り出し、その切り出した画像を記録画像Yとする。この場合、画素変換処理は行わない。このように、光学ズームにおいては、光学的にCCD13上に結像される像の大きさを変化させるとともに、電子的にCCD13上の画像Xから、その一部の領域R(最小の切り出し領域の大きさ)の画像を切り出して記録画像Yを得る。
【0045】
図5は、撮像装置10の上記のズーム動作に関するフローチャートである。ユーザによりズームレバー25aが操作され、ズーム動作が開始されると、そのときの全体のズーム倍率が1倍より小さいか否かが判断される(S11)。ここで、全体のズーム倍率とは、光学ズーム倍率と電子ズーム倍率を乗算したものである。以下単に「ズーム倍率」という。ズーム倍率が1倍より小さいときは、電子ズームを作動させ、光学ズームを停止する(S12)。一方、ズーム倍率が1倍以上のときは、光学ズームを作動させ、電子ズームを停止する(S13)。ユーザによるズーム停止操作があるまで以上の処理を繰り返す(S14)。
【0046】
以上のように、本実施形態では、画素数変換モードにおけるズーム動作において、ズーム倍率が低いときは、電子ズームを行う。電子ズームにおいて、CCD上で撮像された画像Xの中心部分を含む一部の領域に基づいて記録画像Yを生成する。これにより、ズーム倍率が低いときは、レンズ周縁部により結像される画像を含む、画像Xの周縁部分の領域は使用しておらず、よって、記録画像Yにおいてレンズ周縁部での性能劣化の影響を排除でき、記録画像Yの画質の低下を防止できる。
【0047】
(実施の形態2)
実施の形態1のズーム動作では、図2に示すように、広角側では電子ズームを作動させ、電子ズームの限界点で、すなわち電子ズームの倍率が1倍に達した点で光学ズームに切り替えた。しかし、電子ズームは1倍近傍の倍率では性能がさほどよくない。このため、本実施形態では、1倍近傍の領域は、電子ズームによるズーム機能を使用しないようにする。図6を用いて本実施形態のズーム動作を具体的に説明する。
【0048】
図6において、ズーム倍率(=光学ズーム倍率×電子ズーム倍率)が所定値α1未満では、電子ズームのみを作動させる。一方、ズーム倍率が1倍以上では、光学ズームのみを作動させる。ズーム倍率がα1倍から1倍の間(点P1から点P2の間)においては、電子ズーム倍率をα1倍に固定して電子ズームと、光学ズームとを作動させる。
【0049】
ここで、所定値α1は1に近い値(例えば0.8)に設定する。ズーム倍率が1倍に達したときは、電子ズーム倍率及び光学ズーム倍率をそれぞれ1倍に設定する。図6においてα1×α2=1の関係がある。
【0050】
図7のフローチャートを参照して本実施形態のズーム動作を説明する。ユーザによりズームレバー25aが操作され、ズーム動作が開始されると、そのときのズーム倍率(=光学ズーム倍率×電子ズーム倍率)がα1倍より小さいか否かが判断される(S31)。ズーム倍率がα1倍より小さいときは、電子ズームを作動させ、光学ズームを停止する(S34)。一方、ズーム倍率が1倍以上のときは、さらに、ズーム倍率が1倍より小さいか否かが判断される(S32)。ズーム倍率が1倍より小さいときは、電子ズームを固定倍率(α1倍)で作動させるとともに、光学ズームを作動させる(S33)。ズーム倍率が1倍以上のときは、電子ズームを停止するとともに光学ズームを作動させる(S35)。ユーザによるズーム停止操作があるまで以上の処理を繰り返す(S36)。
【0051】
以上の方法により、電子ズームにおいて良好な性能が得られない倍率領域(α1〜1倍の領域)の使用を回避するため、ズーム倍率の全領域において良好なズーム画像が得られる。
【0052】
(実施の形態3)
本実施形態では、前述の実施形態のものに加えて電子ズームの作動領域を拡大し、電子ズームと光学ズームとの併用期間を拡大した例を説明する。
【0053】
図8を用いて本実施形態のズーム動作を具体的に説明する。図8において、電子ズームは、ズーム倍率(=光学ズーム倍率×電子ズーム倍率)の低い領域から高い領域に亘り作動させる。光学ズームは、ズーム倍率が所定値β未満の場合は停止させ、ズーム倍率がβ倍以上のときに作動させる。なお、電子ズームは、電子ズーム倍率が1倍に達した時点(点P2)で停止させる。
【0054】
図9は、本実施形態のズーム動作に関するフローチャートである。ユーザによりズームレバー25aが操作され、ズーム動作が開始されると、そのときのズーム倍率(=光学ズーム倍率×電子ズーム倍率)がβ倍より小さいか否かが判断される(S51)。ズーム倍率がβ倍より小さいときは、電子ズームを作動させ、光学ズームを停止する(S52)。一方、ズーム倍率がβ倍以上のときは、さらに、ズーム倍率がγ倍より小さいか否かが判断される(S53)。ズーム倍率がγ倍より小さいときは、光学ズームとともに電子ズームを作動させる(S54)。ズーム倍率がγ倍以上のときは、光学ズームを作動させ、電子ズームを停止する(S55)。ユーザによるズーム停止操作があるまで以上の処理を繰り返す(S56)。
【0055】
以上のように、広角側(低ズーム倍率側)で最初に電子ズームのみを使用することで、レンズ周縁部の性能劣化による画質の劣化を防止できる。さらに、電子ズームと光学ズームとを併用する領域を設けたことにより、電子ズームと光学ズームの切替え点が不明確となり、ユーザにとってズーム操作時の使い勝手がよくなる。
【0056】
(実施の形態4)
前述の実施形態において撮像装置10は液晶表示素子29を備える(図1参照)。液晶表示素子29は、CCD13に入力した画像をそのまま出力した画像(動画像)であるスルー画像や、撮像した静止画や、設定情報等を表示する。ユーザは液晶表示素子29に表示されたスルー画像を見ながら、被写体の構図を決定する。
【0057】
CCD13は一般的に、CCD13の全ラインの一部を間引いたライン数の信号を出力する「ドラフト駆動モード」と、ドラフト駆動モードのライン数より大きいライン数の信号を出力する「高解像度モード」とを有する。
【0058】
液晶表示素子29の画面サイズは、CCD13の画素サイズや記録画像のサイズと比較して小さい。このため、通常、スルー画像表示時には、CCD13はドラフト駆動モードで駆動され、液晶表示素子29の表示に必要な分だけのライン数について画像信号を出力する。
【0059】
一方、スルー画像表示時においてユーザがズーム操作を行って電子ズームが作動した場合、CCD13上に結像された画像Xにおいて領域Rの部分が、記録画像Yの生成のために切り出される。よって、この記録画像Yに対応する画像が、液晶表示素子29においてスルー画像として表示される必要がある。
【0060】
しかし、スルー画像表示時は、CCD13はドラフト駆動モードで駆動されているため、CCD13からは図10に示すように液晶表示素子29の表示に必要な分だけの少ないライン数の画像Z1(例えば3264H×204V)が出力される。よって、この状態で、画像Z1の中から領域Rに対応する領域R1の部分を切り出すと、その切り出し画像Z2のサイズ(例えば2048H×128V)は、液晶表示素子29の表示用画像Sとして必要な画像サイズ(例えば720H×240V)よりも小さくなり、液晶表示素子29に表示される画像の画質が劣化する。
【0061】
そこで、本発明では、電子ズームが作動し、画像の切り出し処理が発生したときに、CCD13の駆動モードをドラフト駆動モードから高解像度モードに切り替える。高解像度モードでは、ドラフト駆動モード時のサイズよりも大きなサイズの画像がCCD13から出力される。例えば、図11に示すように、高解像度モードでは、CCD出力画像Z1は、ドラフト駆動モード時のライン数(204V)の倍のライン数(408V)の画像Z1を出力する。この場合、画像Z1の中から領域R1の部分を切り出しても、その切り出し画像Z2のサイズ(2048H×260V)は、表示用画像Sとして必要な画像サイズ(720H×240V)よりも大きくなり、液晶表示素子29に表示される画像の画質の劣化を防止する。
【0062】
なお、高解像度モードにおけるCCD出力画像Z1のサイズは、切り出し領域Rのサイズに応じて決定される。
【0063】
また、CCD13の画素数と同じ画素数で撮像画像を記録媒体50に記録するモードでは、ドラフト駆動モードでCCD13を駆動し、ユーザにより画素数変換モードが選択されたときに高解像度モードに切替えるようにしても良い。
【0064】
(実施の形態5)
前述の実施形態において撮像装置10は手ぶれ補正レンズ11c及び手ぶれ補正制御部21を含む手ぶれ補正手段を備える(図1参照)。
【0065】
手ぶれ補正レンズ11cは、手ぶれの方向及び手ぶれ量に応じてCCD13に対して相対的に移動することで、手ぶれによる画像の歪みを抑制する。
【0066】
図12(a)および図12(b)は、光学系11によってCCD13の撮像面と同一の面に形成された結像領域QとCCD13との位置関係を示す模式図である。結像領域Qは、手ぶれ補正レンズ11cの移動にともなって、図12(a)および図12(b)に示すように移動する。
通常、手ぶれ補正レンズ11cの移動範囲は、図12(a)に示すように、結像領域QがCCD13の撮像領域を全て含むように設定される。このため、CCD13の撮像領域が大きいと、結像領域Qの移動範囲D1は小さくなる。
【0067】
前述の実施形態で示したように、電子ズーム作動時においてはCCD13上に結像された画像Xにおいて領域Rの部分が記録画像Yの生成のために切り出される。つまり、電子ズーム動作時にCCD13において全ての領域が必要ではなく、必要な領域は切り出し領域Rの部分のみである。よって、電子ズーム作動時においては、手ぶれ補正レンズ11cはCCD13の領域Rの部分のみをカバーすればよい。このため、図12(b)に示すように結像領域Qの最大移動距離D2は、図12(a)に示す切り出し処理を行わない場合の距離D1よりも大きくなる。これに伴って、手ぶれ補正レンズ11cの最大移動距離も大きくできる。つまり、電子ズーム作動時において切り出し処理が行われた場合、手ぶれ補正レンズ11cの移動距離の最大値をより大きく設定できる。
【0068】
そこで、本実施形態では、電子ズーム作動時において切り出し処理が発生したときに、手ぶれ補正レンズ11cの最大移動距離の設定値を、切り出し領域Rの値に応じた値に設定する。このように、電子ズーム作動時において切り出し処理が発生したときに、手ぶれ補正の補正範囲を拡大させることで、電子ズーム動作時により強力な手ぶれ補正が可能となり、手ぶれによる画質の劣化をより効果的に低減できる。
【0069】
(実施の形態6)
図13に、本発明に係る撮像装置の別の構成を示す。本実施形態の撮像装置は、図1に示す撮像装置10の構成において、光学ズーム制御部19の代わりに光学ズーム制御機構19bを、ズームレバー25aの代わりにズーム設定リング25cを備える。本実施形態のレンズ鏡筒は撮像装置本体に対して脱着可能である。
【0070】
光学ズーム制御機構19bは、ズームレンズ11bを光軸方向に移動させるための機械的な機構であり、レンズ鏡筒内に設けられる。ズーム設定リング25cはレンズ鏡筒の周囲に回転可能に設けられたリング状の機構である。光学ズーム制御機構19bは、ユーザのマニュアル操作によるズーム設定リング25cの機械的な回転に連動してズームレンズ11bを光軸方向に移動させる。
【0071】
上記構造を有する撮像装置10bのズーム動作を説明する。本実施形態の撮像装置10bはズームに関して2つの撮像モード(モード1、2)を有し、それらのモードはモード切替スイッチ25bにより切替可能である。図14Aを用いて各モードを説明する。
【0072】
<モード1>
CCD13上の画像X全体が所定の画素数変換率で縮小されて記録画像Yが生成される。ここで、所定の画素数変換率は、CCD13の画素数と記録画像の画素数の比に基づいて決まる。例えば、CCD13の画素数が800万画素で、記録画像の画素数が300万画素であれば、画素数変換率は0.62となる。ズーム機能は主として光学ズームにより実現される。すなわち、ユーザのズーム設定リング25cの操作に連動してズームレンズ11bが移動することでCCD13上に結像される像の大きさを変化させることでズーム機能を実現する。
【0073】
<モード2>
CCD13の一部の領域Rだけを使用するモードである。すなわち、CCD13の画像Xの一部の領域Rの画像を切り出し、その切り出した画像を記録画像Yとする。この場合、画素数変換率は1倍となる。光学ズームによりCCD13上に撮像される像の大きさを変えることでズーム機能を実現する。
【0074】
以上のように、モード1ではCCD13の全領域の画素を用いて記録画像を生成しているのに対し、モード2ではCCD13の中心を含む一部の領域Rの画素を用いて記録画像を生成している。このようにモード1とモード2では記録画像生成のために使用されるCCD13上の領域が異なる。ユーザは上記の2つのモードをモード切替スイッチ25bで選択可能である。モード切替スイッチ25bによりモードが切り替えられると、制御部41は、CCD駆動部23に対し、記録画像生成のために使用されるCCD13上の領域の大きさを切り替えるように制御信号を出力する。
【0075】
本実施形態によれば、モード2では、CCD13の中央部を使用するため、図14Bに示すように光学ズーム領域がモード1よりも望遠側にシフトする。モード2の広角側端において、モード1に切り替えることでさらに広角な画像の撮影が可能となる。
【0076】
(実施の形態7)
図15に、本発明に係る撮像装置のさらに別の構成を示す。本実施形態の撮像装置は、図13に示す撮像装置10bの構成において、さらに、光学ズーム制御機構19bからズームレンズ11bの位置情報を制御部41に出力している。
【0077】
図16を用いて撮像装置10cのズーム動作を説明する。本実施形態では、広角側端では、電子ズーム及び光学ズームの双方を機能させ、それ以外では、光学ズームのみを機能させるようにする。
【0078】
具体的には、ズームレンズ11bの位置を判断し、ズームレンズ11bの位置が所定値(P2)より大きいときは、電子ズームを停止し、ズームレンズ11bの位置が所定値(P2)以下のときは、電子ズームを動作させるようにする。
【0079】
より具体的には、光学ズームが1倍から2倍の範囲において電子ズームを動作させる。光学ズームが1倍のときにCCD13の全領域が使用され、光学ズームが2倍のときにCCD13の使用領域Rが最小値となるように、領域Rのサイズを光学ズームの倍率と連動させてリニアに変化させる。
【0080】
本実施形態においても、光学ズーム倍率の変動領域のうち広い領域に渡ってCCD13の中心部を用いた撮像が可能となるため、レンズ周縁部の性能劣化による画質の劣化を防止できる。
【0081】
また、本実施形態では、レンズ鏡筒に設けられた設定リングによりズーム倍率を設定する操作を行うような撮像装置の場合でも、電子ズームの作動/停止を自動的に切替えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、電子ズームと光学ズームの双方のズーム機能を備えたデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明に係る撮像装置の構成の一例を示す図
【図2】実施の形態1における撮像装置によるズーム動作を説明するための図
【図3】実施の形態1における電子ズーム動作を説明するための図
【図4】実施の形態1における光学ズーム動作を説明するための図
【図5】実施の形態1における撮像装置によるズーム動作のフローチャート
【図6】実施の形態2における撮像装置によるズーム動作を説明するための図
【図7】実施の形態2における撮像装置によるズーム動作のフローチャート
【図8】実施の形態3における撮像装置によるズーム動作を説明するための図
【図9】実施の形態3における撮像装置によるズーム動作のフローチャート
【図10】CCDのドラフト駆動モードによる問題を説明するための図
【図11】実施の形態4において高解像度モード時のCCDの出力信号の様子を説明した図
【図12】実施の形態5における補正レンズ駆動範囲の設定方法を説明するための図
【図13】実施の形態6における撮像装置の構成を示す図
【図14A】実施の形態6における撮像装置の2つの撮像モードを説明した図
【図14B】実施の形態6における2つの撮像モードを説明した図
【図15】実施の形態7における撮像装置の構成を示す図
【図16】実施の形態7における撮像装置によるズーム動作を説明するための図
【符号の説明】
【0084】
11 光学系
13 CCD
17 制御回路
25a ズームレバー
25b モード切替スイッチ
25c ズーム設定リング
29 液晶表示素子
50 記録媒体
A 被写体
R 切り出し領域(画像生成領域)
X CCD上の撮像画像
Y 記録画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体からの光学的信号を集光する光学系と、
前記光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、
前記光学系を移動させて前記撮像素子上に結像される像を拡大または/および縮小する光学ズーム手段と、
前記撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大または/および縮小する電子ズーム手段と、
前記光学ズーム手段と前記電子ズーム手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録する撮像モードにおいて、全体のズーム倍率が所定値以下のときは、電子ズーム手段のみを作動させるように制御する、撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、ズーム倍率が所定値より大きいときは、光学ズーム手段のみを作動させるように制御する、
請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、電子ズーム手段の倍率の1倍近傍の所定範囲内の倍率は使用しないように電子ズーム手段を制御する、請求項1記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、ズーム倍率が所定値より大きいときは、光学ズーム手段及び電子ズーム手段の双方を作動させるように制御する、
請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
被写体からの光学的信号を集光する光学系と、
複数の画素列からなり、前記光学系からの光学的信号を電気的信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、
前記撮像素子から読み出された画像をスルー画像に変換して表示可能な表示手段と、
前記撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大または/および縮小する電子ズーム手段と、
前記撮像素子の駆動モードを切り替える制御手段とを備え、
前記駆動モードには、前記撮像素子から出力する画像データの画素列の数が異なる複数のモードがあり、
前記制御手段は、前記撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録するモードにおいて、前記電子ズーム手段の拡大倍率または/および縮小倍率に応じて前記撮像素子の駆動モードを変更する、撮像装置。
【請求項6】
被写体からの光学的信号を集光する光学系と、
複数の画素列からなり、前記光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、
前記撮像素子から読み出された画像をスルー画像に変換して表示可能な表示手段と、
前記撮像素子の駆動モードを切り替える制御手段とを備え、
前記駆動モードは、前記表示手段用の駆動モードとして、前記撮像素子の所定数の画素列についてのみ画像信号を出力する第1のモードと、第1のモードよりもより多い画素列について画像信号を出力する第2のモードとを含み、
前記制御手段は、前記撮像素子の画素数と同じ画素数で撮像画像を記録する撮像モードに設定されたときは、前記撮像素子の駆動モードを前記第1のモードに設定し、前記撮像素子の画素数よりも少ない画素数で撮像画像を記録する撮像モードに設定されたときは、前記撮像素子の駆動モードを前記第2のモードに設定する、撮像装置。
【請求項7】
被写体からの光学的信号を集光する光学系と、
前記光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、
前記光学系の位置を手ぶれに応じて補正する手ぶれ補正手段と、
前記撮像素子で生成された画像データを処理し、記録媒体に記録される記録画像を生成する画像処理手段と、
前記手ぶれ補正手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記電子ズーム手段で処理される画像データの前記撮像素子上の生成領域の大きさに応じて前記手ぶれ補正手段の補正量の最大値を変更する、撮像装置。
【請求項8】
被写体からの光学的信号を集光する光学系と、
前記光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、
前記光学系のズーム倍率を設定するズーム設定リングと、
前記ズーム設定リング上の設定に応じて前記光学系を移動させる光学系移動機構と、
前記撮像素子で生成された画像データを処理し、記録媒体に記録される記録画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理手段で処理される画像データの、前記撮像素子上の生成領域を切り替える使用領域切替手段と、
を備えた、撮像装置。
【請求項9】
前記光学系と、前記ズーム設定リングと、前記光学系移動機構とが、撮像装置本体に対して着脱可能なレンズ鏡筒に収納された、請求項8記載の撮像装置。
【請求項10】
被写体からの光学的信号を集光する光学系と、
前記光学系からの光学的信号を電気信号に変換して画像データを生成する撮像素子と、
前記光学系のズーム倍率を設定するズーム設定リングと、
前記ズーム設定リング上の設定に応じて前記光学系を移動させる光学系移動機構と、
前記撮像素子で生成された画像データを電子的に拡大または/および縮小する電子ズーム手段と、
前記ズーム設定リングで設定したズーム倍率に応じて、前記電子ズーム手段における拡大倍率または/および縮小倍率を設定する制御手段と、
を備える撮像装置。
【請求項11】
前記光学系と、前記ズーム設定リングと、前記光学系移動機構とが、撮像装置本体に対して着脱可能なレンズ鏡筒に収納された、請求項10記載の撮像装置。
【請求項12】
前記電子ズーム手段で処理される画像データの前記撮像素子上の生成領域が、前記制御手段で設定された拡大倍率または/および縮小倍率に応じて可変である、請求項10記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−28283(P2007−28283A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−208601(P2005−208601)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】