説明

撮影装置及びプログラム

【課題】ピント調節対象被写体の画像の画質を容易に確認可能とする。
【解決手段】本発明に係るデジタルカメラ10によれば、シャッターキーが半押しされると、撮像装置16により取り込まれた画像データのピント調節エリア枠R内の領域に基づいてピント調節が行われ、ピント調節に使用した画像データからピント調節対象の被写体の特徴点情報が抽出される。ピント調節後に撮像装置16から画像データが取り込まれると、抽出された特徴点情報に基づいて、取り込まれた画像データからピント調節対象被写体の位置が特定され、確認キーが押下されると、ピント調節対象の被写体の位置として特定された位置の画像が表示装置15の表示画面上に拡大表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピント調節対象となった被写体の画像を拡大表示する撮影装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影者が撮影対象シーンに含まれる注目する被写体の画質を確認するためには、撮影後に再生モードへ移行し、拡大エリアを指定して、画像を拡大表示するといった手順を踏まなければならず、撮影前後に注目する被写体部分の画像を簡単に確認することができなかった。
【0003】
このような問題を解決するものとして、例えば、特許文献1には、撮影時に撮影者がピント調節の対象として設定したフォーカスエリアの画像を拡大表示する機能を備えた撮影装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−242011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1においては、フォーカスエリアの画像を拡大表示するのみであるので、撮影者がピント調節の対象としたい被写体をフォーカスエリアに設定し、ピント調節を行った後、撮影者が構図を変更した場合等には、フォーカスエリアからピント調節の対象とした被写体がはずれることとなるので、当該被写体の写った部分の画質の状態を確認することができなかった。
【0006】
本発明の課題は、ピント調節対象被写体の画像の画質を容易に確認可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
被写体の光学画像を電気信号に変換して画像データを取得する画像取得手段を備えた撮影装置において、
前記画像取得手段により取得された画像データの所定領域の画像に基づいてピント調節を行うピント調節手段と、
前記ピント調節に使用した画像データから前記所定領域に含まれるピント調節対象被写体の特徴点情報を抽出する特徴点抽出手段と、
前記ピント調節後に前記画像取得手段により取得された画像データにおいて前記特徴点抽出手段により抽出された特徴点情報に基づいて前記ピント調節対象被写体の位置を特定する被写体位置特定手段と、
前記特定された位置の画像を表示画面上に拡大表示する拡大表示手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
撮影の指示命令を入力するシャッター手段と、
前記シャッター手段により撮影の指示命令が入力された際に、前記画像取得手段から取得された画像データを撮影画像として記録する画像記録手段と、を備え、
前記被写体位置特定手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像の画像データにおいて前記ピント調節対象被写体の位置を特定し、
前記拡大表示手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像における前記特定された位置の画像を拡大表示することを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記ピント調節対象被写体の種類を設定する設定手段を備え、
前記被写体位置特定手段は、更に、前記ピント調節後に前記画像取得手段により取得された画像データにおいて、前記設定手段により設定された前記ピント調節対象被写体の種類及び前記特徴点抽出手段により抽出された特徴点情報に基づいて、前記ピント調節対象被写体に類似する被写体の位置を特定し、
前記拡大表示手段は、前記特定された位置の画像を表示画面上に順次拡大表示することを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
撮影の指示命令を入力するシャッター手段と、
前記シャッター手段により撮影の指示命令が入力された際に、前記画像取得手段から取得された画像データを撮影画像として記録する画像記録手段と、を備え、
前記被写体位置特定手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像の画像データにおいて前記ピント調節対象被写体の位置及びこれに類似する被写体の位置を特定し、
前記拡大表示手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像における前記特定された位置の画像を順次拡大表示することを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、
コンピュータを、
被写体の光学画像を電気信号に変換して画像データを取得する画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された画像データの所定領域の画像に基づいてピント調節を行うピント調節手段、
前記ピント調節に使用した画像データから前記所定領域に含まれるピント調節対象被写体の特徴点情報を抽出する特徴点抽出手段、
前記ピント調節後に前記画像取得手段により取得された画像データにおいて前記特徴点抽出手段により抽出された特徴点情報に基づいて前記ピント調節対象被写体の位置を特定する被写体位置特定手段、
前記特定された位置の画像を表示画面上に拡大表示する拡大表示手段、
として機能させるためのプログラムであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1、5に記載の発明によれば、被写体の光学画像を電気信号に変換して画像データを取得する画像取得手段により取得された画像データの所定領域の画像に基づいてピント調節を行い、ピント調節に使用した画像データからピント調節対象被写体の特徴点情報を抽出し、ピント調節後に画像取得手段により取得された画像データにおいて、前記抽出された特徴点情報に基づいてピント調節対象被写体の位置を特定し、特定された位置の画像を表示画面上に拡大表示する。
【0013】
従って、ピント調節後に画像取得手段により取得される画像データにおいて、ピント調節時からピント調節対象被写体の位置が変化しても当該被写体の位置を特定して拡大表示することができるので、撮影者がピント調節対象被写体の画像の画質を容易に確認することが可能となる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、撮影画像の画像データにおいてピント調節対象被写体の位置を特定して拡大表示することができるので、撮影者が撮影後にピント調節被写体の画像の画質を容易に確認することが可能となる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、ピント調節被写体の種類を設定しておくことにより、ピント調節被写体と同一の種類の類似する被写体を順次拡大表示することができるので、撮影者がピント調節被写体と同一の種類の類似する被写体の画像の画質についても容易に確認することが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、撮影画像の画像データにおいてピント調節対象被写体及びこれに類似する被写体の位置を特定して拡大表示することができるので、撮影者が撮影後にピント調節被写体及びこれに類似する被写体の画像の画質を容易に確認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態1に係るデジタルカメラ10の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の撮像装置16の詳細構成を示す図である。
【図3】図1のCPU11により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
【図4】図1のCPU11により実行される撮影モード処理を示すフローチャートである。
【図5】実施形態1における表示例を示す図であり、(a)は、表示装置15に表示されるプレビュー表示の一例を示す図、(b)は、プレビュー表示において、ピント位置を識別可能に表示した例を示す図、(c)は、ピント位置の拡大表示例を示す図である。
【図6】図4のステップS17の処理を模式的に示す図である。
【図7】本発明の実施形態2に係るデジタルカメラ10の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】図1のCPU11により実行される撮影モード処理Bを示すフローチャートである。
【図9】図1のCPU11により実行される撮影モード処理Bを示すフローチャートである。
【図10】実施形態2における表示例を示す図であり、(a)は、表示装置15に表示されるプレビュー表示の一例を示す図、(b)は、プレビュー表示において、ピント位置を識別可能に表示した例を示す図、(c)は、ピント位置の拡大表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1におけるデジタルカメラ10について詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、デジタルカメラ10の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルカメラ10は、CPU(Central Processing Unit)11、入力装置12、RAM(Random Access Memory)13、伝送制御部14、表示装置15、撮像装置16、記録装置17等を備えて構成されており、各部及び各装置はバス18により接続されている。
【0019】
CPU11は、記録装置17に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM13内に形成されたワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU11は、記録装置17に記憶されているメイン処理プログラム、撮影モード処理プログラムを始めとする各種処理プログラムを読み出してワークエリアに展開し、その展開されたプログラムに従って、後述するメイン処理(図3参照)、撮影モード処理(図4参照)を始めとする各種処理を実行する。
【0020】
入力装置12は、電源キー、シャッターキー、表示装置15の表示画面上におけるカーソル位置の移動のために表示画面上の上下左右の各方向を指示するための十字キー、この十字キーの中央部に配置され、その時点で選択されている内容を指示設定する決定キー等を備えている。また、入力装置12は、撮影モード、終了モード、再生モード等のデジタルカメラ10の動作モードを切り替えるモード切替スイッチを備え、撮影者による各キー操作やスイッチ操作に応じた操作信号をCPU11に出力する。更に、入力装置12は、ピント調節対象となった被写体の拡大表示を指示するための確認キーを備え、撮影者による確認キーの操作に応じた操作信号をCPU11に出力する。なお、シャッターキーは、半押し状態と全押し状態の2段階スイッチとなっている。シャッターキーが全押しされると、撮影の指示命令がCPU11に出力される(シャッター手段)。
【0021】
RAM13は、CPU11によって実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。また、RAM13は、特徴点情報RAM131、ピント位置情報RAM132、最終ピント位置画像RAM133を形成する。
【0022】
伝送制御部14は、通信用ケーブル等により外部の電子機器、例えば、パーソナルコンピュータ等と接続され、画像データ等の送受信を制御する。なお、外部機器との接続は、赤外線や無線等の無線接続であってもよい。
【0023】
表示装置15は、LCD(Liquid Crystal Display)等のモニタにより構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って、撮影しようとする画像及び撮影された画像等を表示画面上に表示する。
【0024】
図2は、撮像装置16の詳細構成を示す図である。撮像装置16は、被写体の光学画像を電気信号に変換して画像データを取得する画像取得手段としての機能を有する。ここで、図2を参照して撮像装置16について説明する。
【0025】
撮像レンズ21を通過した被写体像は、絞り機構22を介して撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)23上に結像される。撮像レンズ21及び絞り機構22は、光学系駆動部24によって、焦点調節(ピント調節)のためにレンズ位置が移動され、また、適切な露出となるように絞り量が制御される。この撮像レンズ21の移動や絞り機構22の絞りは、測距センサや光量センサを含むセンサ部25によって検出された検出値がバス18を介してCPU11に出力され、CPU11で検出値に基づいて演算された撮像レンズ21の移動量や絞り機構22の絞り量を示す信号が光学系駆動部24に出力されることによって駆動がなされるものである。
【0026】
CCD23に被写体が結像されると、CCD23には入射光量に応じた電荷が蓄積され、この電荷は駆動回路26から与えられる駆動パルス信号によって電圧信号として順次読み出され、アナログ処理回路27に出力される。アナログ処理回路27では、色分離やゲイン調整、ホワイトバランス等の各種処理が行われ、処理された信号はA/D変換回路28を介してデジタル画像データ(以下、画像データという。)としてバッファレジスタ29に記憶される。
【0027】
バッファレジスタ29に記憶された画像データは、CPU11からの制御信号に基づいて、信号処理回路30において輝度信号及び色差信号に変換され、表示装置15に表示される。また、信号処理回路30において処理された画像データは、CPU11からの制御信号に基づいて、圧縮伸張回路31において圧縮され、バス18を介して図1に示す記録装置17の撮影画像記録領域171に記録される。
【0028】
図1に戻り、記録装置17は、フラッシュメモリ等の不揮発メモリ等により構成され、デジタルカメラ10に対応するシステムプログラム、及び該システムプログラム上で実行可能なメイン処理プログラム、撮影モード処理プログラムを始めとする各種処理プログラム、アプリケーションプログラム及びこれらのプログラムで処理されたデータ等を記録する。また、記録装置17は、撮影された画像データを記録するための撮影画像記録領域171を有する。
【0029】
次に、動作について説明する。
図3は、デジタルカメラ10のCPU11により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。当該処理は、入力装置12の電源キーの操作により電源がONされた際にCPU11と記録装置17に記憶されているメイン処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現される処理である。
【0030】
まず、現在の動作モードが解析される(ステップS1)。現在の動作モードが、撮影モードである場合(ステップS2;YES)、図4に示す撮影モード処理が実行される(ステップS3)。撮影モード処理については、詳細を後述する。入力装置12のモード切替スイッチの操作等によりモード切替が指示されるまで撮影モード処理が実行され、モード切替が指示されると(ステップS4;YES)、処理はステップS1に戻る。
【0031】
ステップS2において、現在の動作モードが撮影モードではないと判断されると、動作モードが終了モードであるか否かが判断され、現在の動作モードが終了モードではないと判断されると(ステップS5;NO)、現在の動作モードに応じた処理が実行される(ステップS6)。例えば、現在の動作モードが再生モードである場合、表示画面上に記録装置17の撮影画像記録領域171に記録されている画像一覧が表示され、画像一覧から選択された撮影画像が再生表示される。入力装置12のモード切替スイッチの操作等によりモード切替が指示されるまで動作モードに応じた処理が実行され、入力装置12のモード切替スイッチの操作等によりモード切替が指示されると(ステップS7;YES)、処理はステップS1に戻る。
【0032】
ステップS5において、現在の動作モードが終了モードであると判断された場合(ステップS5;YES)、本処理は終了する。
【0033】
図4は、図3のステップS3において、デジタルカメラ10のCPU11により実行される撮影モード処理を示すフローチャートである。当該処理は、CPU11と記録装置17に記憶されている撮影モード処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現される処理である。当該処理の実行により、ピント調節手段、特徴点抽出手段、被写体位置特定手段、拡大表示手段及び画像記録手段が実現される。
【0034】
まず、撮像装置16の各部が初期化される(ステップS11)。次いで、撮像装置16が制御され、所定時間毎に画像データの取り込み(取得)が開始され、取り込まれた画像がピント調節エリア枠R(図5(a)参照)とともに表示装置15にプレビュー表示される(ステップS12)。即ち、CCD23において撮像レンズ21及び絞り機構22を透過して結像された被写体光が光電変換されて電荷が蓄積され、駆動回路26から所定時間毎に与えられる駆動パルス信号によって蓄積された電荷が電圧信号として順次読み出される。読み出された電圧信号は、アナログ処理回路27及びA/D変換回路28を介して画像データに変換され、バッファレジスタ29に取り込まれる。そして、表示装置15の表示画面上にピント調節エリア枠Rとともに表示される。以下、撮影待機状態において、撮像装置16から取り込まれた画像をピント調節エリア枠Rとともに撮影の参照用に表示装置15に表示することをプレビュー表示という。
【0035】
図5(a)に、ステップS12において表示装置15に表示されるプレビュー表示画面の一例を示す。ピント調節エリア枠Rは、ピント調節対象の被写体(ピント調節対象被写体)を配置するエリアを示す枠であり、デジタルカメラ10においては、シャッターキーが半押しされると、ピント調節エリア枠R内に表示された被写体に対して焦点を合わせるようピント調節が行われる。
【0036】
プレビュー表示状態において、入力装置12の確認キーの状態が判断され、確認キーが押下状態であると判断されると(ステップS13;押下)、処理はステップS29に移行する。確認キーが開放状態であると判断されると(ステップS13;開放)、モード切替スイッチの操作が検出されたか否かが判断され、モード切替スイッチの操作が検出されたと判断された場合(ステップS14;YES)、処理は図3のステップS1に戻る。モード切替スイッチの操作が検出されていないと判断された場合(ステップS14;NO)、シャッターキーの状態が判断され、シャッターキーが開放状態であると判断されると(ステップS15;開放)、処理はステップS12に戻る。
【0037】
ステップS15において、シャッターキーが半押し状態であると判断されると(ステップS15;半押し)、上述のピント調節エリア(図5のピント調節エリア枠R内の領域)に焦点が合うようにピント調節が行われる(ステップS16)。具体的には、撮像レンズ21をデジタルカメラ10の光軸方向に移動させながら、撮像装置16から取り込まれた画像データにおけるピント調節エリアのコントラストを検出し、そのコントラストが最大となる位置にレンズ位置が調節される。このピント調節された焦点位置は、シャッターキーが開放されるまで固定される。
【0038】
次いで、ピント調節に使用した画像データのピント調節エリア内の画像データからピント調節対象被写体の特徴点抽出が行われる(ステップS17)。図6に、ステップS17の処理を模式的に示す。ピント調節対象被写体の特徴点の抽出は、例えば、ピント調節エリア内の画像データからエッジ検出処理が行われ、検出されたエッジから被写体の輪郭の特徴となる特徴点が抽出されることにより行われる。抽出された特徴点情報は、RAM13の特徴点情報RAM131に保存される(ステップS18)。特徴点情報RAM131に既に特徴点情報が保存されている場合、新たな特徴点情報に更新される。
【0039】
次いで、撮像装置16から新たに画像データが取り込まれると、表示装置15に取り込まれた画像データがプレビュー表示される(ステップS19)。また、特徴点情報RAM131から特徴点情報が読み出され、読み出された特徴点情報に基づいて、撮像装置16から取り込まれた画像データにおいてピント調節対象となったピント調節対象被写体の位置(以下、ピント位置という)が特定され(ステップS20)、特定されたピント位置の位置情報がピント位置情報RAM132に保存されるとともに(ステップS21)、図5(b)に示すように、ピント位置を識別可能に(例えば、ピント位置に矩形マーカを重畳して)取り込まれた画像データが表示装置15にプレビュー表示される(ステップS22)。
【0040】
ピント位置の特定は、例えば、パターンマッチングにより行うことができる。例えば、特徴点情報RAM131から読み出された特徴点情報に基づき、ピント調節対象被写体の輪郭パターンを作成し、取り込まれた画像データに対しこの輪郭パターンを1画素ずつ移動させ、取り込まれた画像データにおいて、最も輪郭パターンとの差が少なくなった画像の位置がピント位置と特定される。なお、ピント位置情報RAM132に既に前の画像データにおけるピント位置情報が記憶されている場合、新たなピント位置情報に更新される。
【0041】
次いで、確認キーの状態が判断され、確認キーが押下状態であると判断されると(ステップS23;押下)、ピント位置情報RAM132からピント位置情報が読み出され、取り込まれた画像データにおけるピント位置の画像が表示画面中央に所定の倍率で拡大表示される(ステップS24)。ピント位置の画像は、画面サイズとなるように拡大表示されることが好ましい。図5(c)に、ステップS24において表示されるピント位置の拡大表示例を示す。確認キーの押下という簡単な操作で、撮像装置16から取り込まれた画像データにおけるピント位置の画像が拡大表示されるので、撮影者は、撮影前に、ピント調節対象の被写体部分の画質を容易に確認することが可能となる。
【0042】
ステップS23において、確認キーが開放状態であると判断されると(ステップS23;開放)、シャッターキーの状態が判断され、シャッターキーが開放されたと判断されると(ステップS25;開放)、処理はステップS12に戻る。シャッターキーが半押し状態であると判断されると(ステップS25;半押し)、処理はステップS19に戻る。シャッターキーが全押しされたと判断されると(ステップS25;全押し)、撮影が行われ、撮影画像の画像データが記録装置17の撮影画像記録領域171に記録される(ステップS26)。また、撮影画像の画像データからピント位置が特定され(ステップS27)、撮影画像における最終的なピント位置の画像データが切り出され、切り出されたピント位置画像(最終ピント位置画像という。)の画像データが最終ピント位置画像RAM133に記憶され(ステップS28)、処理は図3のステップS4に移行する。なお、最終ピント位置画像RAM133に既に前の撮影画像データにおける最終ピント位置画像が記憶されている場合、新たな最終ピント位置画像に更新される。
【0043】
一方、ステップS13において、確認キーが押下状態であると判断されると(ステップS13;NO)、最終ピント位置画像RAM133から最終ピント位置画像の画像データが読み出され、表示装置15の表示画面中央に所定の倍率で拡大表示される(ステップS29)。最終ピント位置画像は、画面サイズとなるように拡大表示されることが好ましい。ここで表示される拡大表示は、図5(c)に示すのと同様な表示となる。
【0044】
確認キーが押下されている間、前回の撮影の最終ピント位置画像が拡大表示され、確認キーが開放状態となったと判断されると(ステップS30;開放)、処理はステップS12のプレビュー表示状態に戻る。
【0045】
即ち、シャッターキーが押下されていない状態で、プレビュー表示中に確認キーが押下されると、前回の撮影の最終ピント位置画像が拡大表示され、確認キーが開放されると、プレビュー表示に戻るので、再生モードへ移行することなく、簡単な操作で、前回の撮影画像においてピント調節対象の被写体部分の画質を確認することが可能となる。
【0046】
以上説明したように、実施形態1におけるデジタルカメラ10によれば、シャッターキーが半押しされると、撮像装置16により取り込まれた画像データのピント調節エリア枠R内の領域に基づいてピント調節が行われ、ピント調節に使用した画像データからピント調節対象被写体の特徴点情報が抽出される。ピント調節後に撮像装置16から画像データが取り込まれると、抽出された特徴点情報に基づいて、取り込まれた画像データからピント調節対象被写体の位置が特定され、確認キーが押下されると、ピント調節対象被写体の位置として特定された位置の画像が表示装置15の表示画面上に拡大表示される。
【0047】
また、シャッターキーの全押しに応じて撮影画像データが取り込まれると、撮影画像データからピント調節対象被写体の位置が特定されて切り出され、切り出された画像データ(最終ピント位置画像の画像データ)が最終ピント位置画像RAM133に保存され、次回の撮影のシャッター操作前のプレビュー表示状態において確認キーが押下されると、最終ピント位置画像RAM133に保存された最終ピント位置画像が読み出されて拡大表示される。
【0048】
従って、ピント調節後に撮像装置16により取り込まれる画像データ及び撮影画像データにおいて、ピント調節時からピント調節対象の被写体の位置が変化しても当該被写体の位置を特定して、確認キーの押下に応じて拡大表示することができるので、撮影前或いは撮影後に、ピント調節対象被写体の画像がピントズレを起こしていないか等、ピント調節被写体の画質を容易に確認することが可能となる。
【0049】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。
実施形態2においては、図3で説明したメイン処理のステップS3において実行される撮影モード処理が実施形態1で説明したものと異なる。実施形態2におけるデジタルカメラ10の構成は図1、2で説明したものと略同様であるが、記録装置17に実施形態2における撮影モード処理(以下、撮影モード処理Bとする)を実行するための撮影モード処理Bプログラムが記憶されている。また、RAM13には、特徴点情報RAM131、ピント位置情報RAM132、最終ピント位置画像RAM133のほか、図7に示すように、類似画像位置情報RAM134、最終類似画像RAM135を形成する。また、入力装置12は、被写体設定キー、次候補キーを有する。その他の構成は、図1、2で説明したものと同様であるので説明を省略する。また、デジタルカメラ10において電源ON時に実行されるメイン処理は図3で説明したのと同様であるので説明を省略する。以下、実施形態2における撮影モード処理Bについて説明する。
【0050】
図8、9は、図3のステップS3において、デジタルカメラ10のCPU11により実行される撮影モード処理Bを示すフローチャートである。当該処理は、CPU11と記録装置17に記憶されている撮影モード処理Bプログラムとの協働によるソフトウエア処理により実現される処理である。当該処理の実行により、設定手段、ピント調節手段、特徴点抽出手段、被写体位置特定手段、拡大表示手段及び画像記録手段が実現される。
【0051】
まず、撮像装置16の各部が初期化される(ステップS41)。次いで、撮像装置16が制御され、所定時間毎に画像データの取り込みが開始され、取り込まれた画像がピント調節エリア枠R(図10(a)参照)とともに表示装置15にプレビュー表示される(ステップS42)。
【0052】
図10(a)に、ステップS42において表示装置15に表示されるプレビュー表示画面の一例を示す。ピント調節エリア枠Rは、ピント調節対象となる被写体を配置するエリアを示す枠であり、デジタルカメラ10においては、シャッターキーが半押しされると、ピント調節エリア枠R内に表示された被写体に対して焦点を合わせるようピント調節が行われる。
【0053】
プレビュー表示状態において、入力装置12の被写体設定キーの状態が判断され、被写体設定キーが押下状態であると判断されると(ステップS43;押下)、表示装置15に図示しない被写体設定画面が表示され、入力装置12の被写体設定画面上における操作により撮影対象シーンのうち注目する被写体、即ち、ピント調節対象被写体及びこれと類似する被写体の種類(例えば、人物の顔、風景、物体等)が設定されると(ステップS44)、処理はステップS42に戻る。
【0054】
プレビュー表示状態において、入力装置12の被写体設定キーが開放状態であると判断されると(ステップS43;開放)、確認キーの状態が判断され、確認キーが押下状態であると判断されると(ステップS45;押下)、処理はステップS70に移行する。確認キーが開放状態であると判断されると(ステップS45;開放)、モード切替スイッチの操作が検出されたか否かが判断され、モード切替スイッチの操作が検出されたと判断された場合(ステップS46;YES)、処理は図3のステップS1に戻る。モード切替スイッチの操作が検出されていないと判断された場合(ステップS46;NO)、シャッターキーの状態が判断され、シャッターキーが開放状態であると判断されると(ステップS47;開放)、処理はステップS42に戻る。
【0055】
ステップS47において、シャッターキーが半押し状態であると判断されると(ステップS47;半押し)、上述のピント調節エリア(図10(a)のピント調節エリア枠R内の領域)に焦点が合うようにピント調節が行われる(ステップS48)。具体的には、撮像レンズ21をデジタルカメラ10の光軸方向に移動させながら撮像装置16から取り込まれた画像データにおけるピント調節エリアのコントラストを検出し、そのコントラストが最大となる位置にレンズ位置が調節される。このピント調節された焦点位置は、シャッターキーが開放されるまで固定される。
【0056】
次いで、ピント調節に使用した画像データのピント調節エリア内の画像データからピント調節対象被写体の特徴点抽出が行われる(ステップS49)。ピント調節対象被写体の特徴点の抽出は、例えば、ピント調節エリア内の画像データからエッジ検出処理が行われ、検出されたエッジから被写体の輪郭の特徴となる特徴点が抽出される。ここで、特徴点の抽出において、設定された被写体の種類が参照され、設定された被写体の種類に基づき特徴点が抽出されることにより行われる。例えば、注目被写体の種類が人物の顔であると設定されている場合、ピント調節エリア内の検出されたエッジで区切られる領域のうち、肌色、かつ円形状又は楕円形状の領域で、目、鼻、口の形状が認識される領域が被写体領域と認識され、この認識された領域のエッジから被写体の輪郭の特徴となる特徴点が抽出される。抽出された特徴点情報は、RAM13の特徴点情報RAM131に保存される(ステップS50)。特徴点情報RAM131に既に特徴点情報が保存されている場合、新たな特徴点情報に更新される。
【0057】
次いで、撮像装置16から新たに画像データが取り込まれると、表示装置15に取り込まれた画像がプレビュー表示される(ステップS51)。また、特徴点情報RAM131から特徴点情報が読み出され、読み出された特徴点情報に基づいて、撮像装置16から取り込まれた画像データにおいてピント調節対象となったピント調節対象被写体の位置(即ち、ピント位置)が特定され(ステップS52)、特定されたピント位置の位置情報がデータP0としてピント位置情報RAM132に保存される(ステップS53)。ピント位置の特定は、例えば、実施形態1で説明したのと同様の方法により行うことができる。ピント位置情報RAM132に既にピント位置情報が記憶されている場合、新たなデータP0に更新される。更に、ステップS44において設定された被写体の種類及び特徴点情報に基づいて、撮像装置16から取り込まれた画像データにおいてピント調節対象の被写体に類似する被写体の画像(以下、類似画像という)の位置が特定され(ステップS54)、特定された位置情報(類似画像位置情報)がデータP1〜Pn(nは正の整数)として類似画像位置情報RAM134に保存される(ステップS55)。類似画像位置情報RAM134に既に位置情報が記憶されている場合、新たなデータP1〜Pnに更新される。類似画像位置の特定は、例えば、注目被写体の種類が顔であると設定されている場合、取り込まれた画像データから、肌色、かつ円形状又は楕円形状の領域で、目、鼻、口の形状が認識される領域が顔領域として抽出され、ピント位置の特徴点情報から特定される顔領域のサイズが取得され、このサイズと略同様のサイズの顔領域(例えば、特徴点情報から特定される顔領域との画素数の差が所定数以内の顔領域)の位置が類似画像位置として特定される。そして、図10(b)に示すように、プレビュー表示画面上に、ピント位置及び類似画像位置が識別可能に(例えば、ピント位置と類似画像位置に色違い又は異なる線種の矩形マーカを重畳して)表示される(ステップS56)。
【0058】
次いで、確認キーが押下されたか否かが判断され、確認キーが押下されず開放状態であると判断されると(ステップS57;開放)、処理はステップS64に移行する。確認キーが押下されたと判断されると(ステップS57;押下)、カウンタmが0に初期化され(ステップS58)、ピント位置情報RAM132からデータP0としてのピント位置情報が読み出され、取り込まれた画像データにおけるピント位置の画像が表示画面中央に所定の倍率で拡大表示される(ステップS59)。
【0059】
図10(c)に、ステップS59において表示されるピント位置画像の拡大表示例を示す。 確認キーの押下という簡単な操作で、撮像装置16から取り込まれた画像データにおけるピント位置の画像を拡大表示することができるので、撮影者は、撮影前に、ピント調節対象被写体部分の画質を容易に確認することが可能となる。ピント位置の画像は、画面サイズとなるように拡大表示されることが好ましい。
【0060】
次いで、次候補キーが押下されたか否かが判断され、次候補キーが押下されたと判断されると(ステップS60;押下)、カウンタm≧nであるか否かが判断され、m≧nではないと判断されると(ステップS61;NO)、カウンタmが1インクリメントされ(ステップS62)、処理はステップS59に戻り、類似画像位置情報RAM134からデータPmとしての類似画像位置情報が読み出され、取り込まれた画像データにおけるデータPmの類似画像位置の画像が表示画面中央に所定の倍率で拡大表示される。類似画像位置の画像は、画面サイズとなるように拡大表示されることが好ましい。カウンタm≧nであると判断されると(ステップS61;YES)、処理はステップS58に戻り、カウンタmが0にリセットされ、ピント位置画像が拡大表示される。次候補キーが押下されず、開放状態であると判断されると(ステップS60;開放)、確認キーが押下されたか否かが判断され、確認キーが押下されず、開放状態であると判断されると(ステップS63;開放)、処理はステップS59に戻る。確認キーが押下されたと判断されると(ステップS63;押下)、処理はステップS51に戻り、新たに取り込まれた取り込み画像について、ステップS51以降の処理が実行される。
【0061】
ステップS64においては、シャッターキーの状態が判断され、シャッターキーが開放されたと判断されると(ステップS64;開放)、処理はステップS42に戻る。シャッターキーが半押し状態であると判断されると(ステップS64;半押し)、処理はステップS51に戻る。シャッターキーが全押しされたと判断されると(ステップS64;全押し)、撮影が行われ、撮影画像の画像データが記録装置17の撮影画像記録領域171に記録される(ステップS65)。また、撮影画像の画像データからピント位置が特定され(ステップS66)、撮影画像からピント位置の画像データが切り出され、切り出されたピント位置画像(最終ピント位置画像)の画像データがデータG0として最終ピント位置画像RAM133に記憶される(ステップS67)。なお、最終ピント位置画像RAM133に既に画像データが記憶されている場合、新たなデータG0に更新される。更に、撮影画像から類似画像位置が特定され(ステップS68)、撮影画像から類似画像位置の画像データが切り出され、切り出された画像データ(最終類似画像の画像データ)がデータG1〜GN(Nは正の整数)として最終類似画像RAM135に保存され(ステップS69)、処理は図3のステップS4に移行する。最終類似画像RAM135に既に画像データが記憶されている場合、新たなデータG1〜GNに更新される。
【0062】
一方、ステップS45において、確認キーが押下されたと判断されると(ステップS45;押下)、カウンタmが0に初期化され(ステップS70)、最終ピント位置画像RAM133から前回の撮影時に取得された最終ピント位置画像の画像データG0が読み出され、表示装置15の表示画面中央に所定の倍率で拡大表示される(ステップS71)。
【0063】
次いで、次候補キーが押下されたか否かが判断され、次候補キーが押下されたと判断されると(ステップS72;押下)、カウンタm≧Nであるか否かが判断され、m>Nではないと判断されると(ステップS73;NO)、カウンタmが1インクリメントされ(ステップS74)、処理はステップS71に移行し、最終類似画像RAM135からデータGmとしての類似画像が読み出され、表示画面中央に所定の倍率で拡大表示される。カウンタm≧Nであると判断されると(ステップS73;YES)、処理はステップS70に戻り、カウンタmが0にリセットされ、ピント位置画像が拡大表示される。次候補キーが押下されず、開放状態であると判断されると(ステップS72;開放)、確認キーが押下されたか否かが判断され、確認キーが押下されず、開放状態であると判断されると(ステップS75;開放)、処理はステップS71に戻る。確認キーが押下されたと判断されると(ステップS75;押下)、処理はステップS42のプレビュー表示状態に戻る。
【0064】
以上説明したように、実施形態2におけるデジタルカメラ10によれば、注目する被写体の種類が設定され、シャッターキーが半押しされると、撮像装置16により取り込まれた画像データのピント調節エリア枠R内の画像に基づいてピント調節が行われ、ピント調節に使用した画像データからピント調節対象の被写体の特徴点情報が抽出される。ピント調節後に撮像装置16から画像データが取り込まれると、抽出された特徴点情報及び設定された注目被写体の種類に基づいて、取り込まれた画像データからピント調節対象被写体及びこれに類似する被写体の位置(類似画像位置)が特定され、確認キーが押下されると、ピント調節対象被写体の位置として特定された位置の画像が表示装置15の表示画面上に拡大表示され、続いて次候補キーが押下されると、類似画像位置として特定された位置の画像が順次表示装置15の表示画面上に拡大表示される。
【0065】
また、シャッターキーの全押しに応じて撮影画像データが取り込まれると、撮影画像データからピント調節対象被写体の位置が特定されて切り出され、最終ピント位置画像RAM133に保存されるとともに、撮影画像データから類似画像位置が特定されて切り出され、最終類似画像RAM135に保存され、次回の撮影のシャッター操作前のプレビュー表示状態において確認キーが押下されると、最終ピント位置画像RAM133に保存された最終ピント位置画像が読み出されて拡大表示され、次候補キーが押下されると最終類似画像RAM135に保存された類似画像が順次表示装置15の表示画面上に拡大表示される。
【0066】
従って、ピント調節後に撮像装置16により取り込まれる画像データ及び撮影画像データにおいて、ピント調節時からピント調節対象被写体の位置が変化しても当該被写体の位置を特定して、確認キーの押下に応じて拡大表示することができるので、撮影者が撮影前或いは撮影後に、ピント調節対象被写体の画像がピントズレを起こしていないか等、ピント調節被写体の画像の画質を容易に確認することが可能となる。また、ピント調節対象被写体と類似する被写体の画像の画質についても容易に確認することが可能となる。例えば、集合写真を撮影する場合に、注目する被写体の種類として人物の顔を設定しておけば、ピント調節対象となった顔画像と類似するサイズの顔画像を順次拡大表示することができるので、集合写真の撮影対象になっていないにもかかわらず背景に含まれてしまった、ピント調節対象被写体とは全く顔のサイズの異なる人物を除いて、集合写真の撮影対象となった人物のそれぞれについて、ピントズレを起こしていないか、目をつぶっていないか等の画質を容易に確認することが可能となる。
【0067】
なお、上記実施形態1、2における記述内容は、本発明に係るデジタルカメラ10の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0068】
例えば、ピント調節被写体やこれに類似する被写体の画像は、位置情報として保存してもよいし、画像データから特定された位置の画像を切り出して保存してもよい。また、最終ピント位置画像及び最終類似画像の画像データは、記録装置17に上書きせずに保存することとし、撮影時に確認したくなったときにいつでも確認できるようにしてもよい。
【0069】
その他、デジタルカメラ10の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0070】
10 デジタルカメラ
11 CPU
12 入力装置
13 RAM
131 特徴点情報RAM
132 ピント位置情報RAM
133 最終ピント位置画像RAM
134 類似画像位置情報RAM
135 最終類似画像RAM
14 伝送制御部
15 表示装置
16 撮像装置
17 記録装置
171 撮影画像記録領域
18 バス
21 撮像レンズ
22 絞り機構
23 CCD
24 光学系駆動部
25 センサ部
26 駆動回路
27 アナログ処理回路
28 A/D変換回路
29 バッファレジスタ
30 信号処理回路
31 圧縮伸張回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の光学画像を電気信号に変換して画像データを取得する画像取得手段を備えた撮影装置において、
前記画像取得手段により取得された画像データの所定領域の画像に基づいてピント調節を行うピント調節手段と、
前記ピント調節に使用した画像データから前記所定領域に含まれるピント調節対象被写体の特徴点情報を抽出する特徴点抽出手段と、
前記ピント調節後に前記画像取得手段により取得された画像データにおいて前記特徴点抽出手段により抽出された特徴点情報に基づいて前記ピント調節対象被写体の位置を特定する被写体位置特定手段と、
前記特定された位置の画像を表示画面上に拡大表示する拡大表示手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
撮影の指示命令を入力するシャッター手段と、
前記シャッター手段により撮影の指示命令が入力された際に、前記画像取得手段から取得された画像データを撮影画像として記録する画像記録手段と、を備え、
前記被写体位置特定手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像の画像データにおいて前記ピント調節対象被写体の位置を特定し、
前記拡大表示手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像における前記特定された位置の画像を拡大表示することを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記ピント調節対象被写体の種類を設定する設定手段を備え、
前記被写体位置特定手段は、更に、前記ピント調節後に前記画像取得手段により取得された画像データにおいて、前記設定手段により設定された前記ピント調節対象被写体の種類及び前記特徴点抽出手段により抽出された特徴点情報に基づいて、前記ピント調節対象被写体に類似する被写体の位置を特定し、
前記拡大表示手段は、前記特定された位置の画像を表示画面上に順次拡大表示することを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
【請求項4】
撮影の指示命令を入力するシャッター手段と、
前記シャッター手段により撮影の指示命令が入力された際に、前記画像取得手段から取得された画像データを撮影画像として記録する画像記録手段と、を備え、
前記被写体位置特定手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像の画像データにおいて前記ピント調節対象被写体の位置及びこれに類似する被写体の位置を特定し、
前記拡大表示手段は、前記画像記録手段により記録された撮影画像における前記特定された位置の画像を順次拡大表示することを特徴とする請求項3に記載の撮影装置。
【請求項5】
コンピュータを、
被写体の光学画像を電気信号に変換して画像データを取得する画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された画像データの所定領域の画像に基づいてピント調節を行うピント調節手段、
前記ピント調節に使用した画像データから前記所定領域に含まれるピント調節対象被写体の特徴点情報を抽出する特徴点抽出手段、
前記ピント調節後に前記画像取得手段により取得された画像データにおいて前記特徴点抽出手段により抽出された特徴点情報に基づいて前記ピント調節対象被写体の位置を特定する被写体位置特定手段、
前記特定された位置の画像を表示画面上に拡大表示する拡大表示手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−109695(P2011−109695A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5367(P2011−5367)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【分割の表示】特願2006−58139(P2006−58139)の分割
【原出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】