説明

操作装置及び操作方法

【課題】組み合わせ禁則により、ユーザが後から押下する予定の設定項目キーが押下禁止となった場合であっても、当該設定項目キーの設定値の入力を優先的にさせることが可能な操作部102を提供する。
【解決手段】前記押下禁止キーが表示されると、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける押下禁止受付手段403と、前記押下禁止キーが押下されると、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由を表示するとともに、当該押下禁止キーの設定値を入力するための後優先キーを押下可能に表示する理由表示受付手段404と、前記後優先キーが押下されると、前記押下禁止キーを押下禁止とした先の設定項目キーの設定値を初期値に戻すとともに、当該後優先キーに対応する押下禁止キーの設定値の入力を受け付ける後優先受付手段406とを備える操作部102を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置及び操作方法に関し、詳しくは、組み合わせ禁則により、ユーザが後から押下する予定の設定項目キーが押下禁止となった場合であっても、当該設定項目キーの設定値の入力を優先的にさせることが可能な操作装置及び操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、コピーおよびスキャナなどの複数の機能を一つの筐体内に収納した複合機が知られている。かかる複合機では、汎用OS上に、プリンタアプリ、コピーアプリおよびスキャナアプリと呼ばれる複数のアプリケーションを搭載し、これらのアプリケーションの実行処理を切替えながら複数の機能を実現している。
【0003】
このような複合機の多機能化により、利用者は、複合機の動作を指定する動作選択項目を選択することにより様々なニーズに応えたサービスを受けることができるようになった。
【0004】
しかしながら、同時選択することができない動作選択項目の組合せも多く存在するようになり、複合機の操作は複雑化している。たとえば、記録紙へのコピーに関し、パンチ穴の指定およびステープルの指定をおこなった場合、それぞれの指定位置の組合せによっては記録紙を開くことができなくなるので、このような組合せは禁止される。
【0005】
このため、従来より、ユーザ(利用者)が操作パネルを介して複合機の動作を指定する場面において、一つのボタンを選択した際に、同時選択できない機能に対応したボタンの表示形式を変更することにより、組合せが禁止されている選択項目をあらかじめ利用者に対し報知することがなされている。
【0006】
しかしながら、このような技術では、同時選択できないボタンをあらかじめ知らせるものであり、ユーザは、同時選択できないボタンを示されただけでは、なぜ同時選択できないのか理解することが出来ない。多機能化により同時選択できない機能の組合せが多いことが通常となった複合機においては、同時選択できないボタンも多くなる。従って、操作を通した学習効果が期待できないと、多機能化した複合機は使いづらいものとなり操作性が低いものとなってしまう。
【0007】
また、複合機の多機能化により同時選択できない機能の組合せが多くなると、禁止される組合せを効率的に管理することが重要となるが、従来では、禁止される組合せをいかにして管理するかまで至っていない。特に、多機能化により搭載されるアプリケーション数が増加した複合機においては、各機能に対応したアプリケーションの種類にかかわらず、共通した管理手法により禁止される組合せを管理することが求められる。
【0008】
これらのことから、複合機の動作設定の組合せ管理をいかにして効率よく実現し、利用者の学習効果により操作性をいかにして高めるかが大きな課題となっている。
【0009】
このような課題を解決する技術として、特開2006−56171号公報(特許文献1)には、複数の異なる機能にそれぞれ対応する設定項目を表示し、利用者に選択された設定項目の組合せの適否を判定し、選択された設定項目間の選択矛盾の回避を指示する設定管理装置が開示されている。当該設定管理装置は、複数の設定項目間の組合せ不可理由を示す選択矛盾理由情報を保持する選択矛盾理由保持手段と、複数の設定項目が選択された際に、前記選択矛盾理由保持手段から該当する前記選択矛盾理由情報を取得する選択矛盾理由取得手段と、前記選択矛盾理由取得手段が取得した前記選択矛盾理由情報を表示する選択矛盾理由表示手段とを備える。これにより、動作設定の組合せ管理を効率良く実現することが出来て、ユーザの学習効果により操作性を高めることが出来るとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−56171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術では、組み合わせ禁則が掛かった所定の設定項目キーを後から押下することが出来ず、本当に優先させたい設定項目キーが後で押下禁止された場合には、最初に押下、設定した設定項目キーを解除しなければならないという問題がある。
【0012】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、組み合わせ禁則により、ユーザが後から押下する予定の設定項目キーが押下禁止となった場合であっても、当該設定項目キーの設定値の入力を優先的にさせることが可能な操作装置及び操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る操作装置は、複数の設定項目キーのうち、所定の設定項目キーの設定値が入力されると、当該入力が先の設定項目キーと組み合わせて設定値を入力することが出来ない設定項目キーを押下禁止キーとして表示する操作装置を前提とし、以下の構成を採用する。
【0014】
前記操作装置は、前記押下禁止キーが表示されると、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける押下禁止受付手段と、前記押下禁止キーが押下されると、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由を表示するとともに、当該押下禁止キーの設定値を入力するための後優先キーを押下可能に表示する理由表示受付手段とを備える。又、前記操作装置は、前記後優先キーが押下されると、前記押下禁止キーを押下禁止とした先の設定項目キーの設定値を初期値に戻すとともに、当該後優先キーに対応する押下禁止キーの設定値の入力を受け付ける後優先受付手段を備える。
【0015】
これにより、ユーザが、所定の設定項目キーの設定値を入力した際に、後から設定することが出来ない押下禁止キーを知ったとしても、当該押下禁止キーを押下することで、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由(矛盾理由)を知ることが可能となるとともに、先の設定項目キーの設定値を元に戻して、当該押下禁止キーの設定値を入力することが可能となる。そのため、ユーザに、組み合わせ禁則に係る設定項目キーの組み合わせを覚え易くするとともに、組み合わせ禁則で押下禁止となった後の設定項目キーの設定値を優先的に入力させることが可能となる。その結果、ユーザへの学習効果を高め、ユーザの希望に合った設定条件の入力を可能とし、ユーザに対する利便性を向上させることが可能となる。
【0016】
又、前記理由表示受付手段は、前記押下禁止キーの設定値を入力した後に前記先の設定項目キーの設定値を入力することなく当該先の設定項目の設定条件を実現する対応方法を示すための推奨キーを押下可能に表示し、前記推奨キーが押下されると、前記対応方法と、当該対応方法を図示したイメージ図とを所定の画面に表示するよう構成することが出来る。
【0017】
又、前記押下禁止受付手段は、前記押下禁止キーの近傍に、当該押下禁止キーが押下可能である旨のメッセージを表示するよう構成することが出来る。
【0018】
又、前記操作装置は、画像形成装置に適用することが出来る。
【0019】
尚、本発明は、複数の設定項目キーのうち、所定の設定項目キーの設定値が入力されると、当該設定項目キーと組み合わせて設定値を入力することが出来ない設定項目キーを押下禁止キーとして押下禁止とする操作装置の操作方法として提供することが出来る。
【0020】
即ち、前記操作方法は、前記押下禁止キーが表示されると、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける押下禁止受付ステップと、前記押下禁止キーが押下されると、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由を表示するとともに、当該押下禁止キーの設定値を入力するための後優先キーを押下可能に表示する理由表示受付ステップとを備える。又、前記操作方法は、前記後優先キーが押下されると、前記押下禁止キーを押下禁止とした先の設定項目キーの設定値を初期値に戻すとともに、当該後優先キーに対応する押下禁止キーの設定値の入力を受け付ける後優先受付ステップを備える。前記構成としても、上述と同様の効果を得ることが可能となる。
【0021】
又、本発明は、電気通信回線などを介して個別に流通する、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することができる。この場合、中央演算処理装置(CPU)が、本発明のプログラムに従ってCPU以外の各回路と協働して制御動作を実現する。又、前記プログラム及びCPUを用いて実現される各手段は、専用のハードウェアを用いて構成することもできる。又、当該プログラムは、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で流通させることも可能である。
【発明の効果】
【0022】
本発明の操作装置及び操作方法によれば、組み合わせ禁則により、ユーザが後から押下する予定の設定項目キーが押下禁止となった場合であっても、当該設定項目キーの設定値の入力を優先的にさせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。
【図3】本発明に係る複合機及び操作部の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における複合機及び操作部の機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態の実行手順を示すための第一のフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態の実行手順を示すための第二のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された初期画面の一例を示す第一の図(図7(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された設定値入力画面の一例を示す図(図7(B))である。
【図8】本発明の実施形態の組み合わせ禁則テーブルの一例を示す図(図8(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された初期画面の一例を示す第二の図(図8(B))である。
【図9】本発明の実施形態の押下禁止理由テーブルの一例を示す図(図9(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された押下禁止理由画面の一例を示す図(図9(B))である。
【図10】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された初期画面の一例を示す第三の図(図10(A))と、本発明の実施形態の推奨対応方法テーブルの一例を示す図(図10(B))である。
【図11】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された推奨対応方法画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、添付図面を参照して、本発明の操作装置を備えた画像形成装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。又、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベット「S」はステップを意味する。
【0025】
<画像形成装置及び操作装置>
以下に、本発明の実施形態に係る操作装置を備えた画像形成装置について説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略模式図である。但し、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。尚、本発明の画像形成装置は、例えば、プリンタやスキャナ単体、あるいはプリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機等が該当し、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等を備えた画像形成装置として機能する。以下に、例えば、コピー機能を利用する場合の複合機100(MFP:Multi Function Peripheral)の動作を簡単に説明する。
【0027】
まず、ユーザが複合機100を利用する場合、原稿Pを複合機100の上面に備えられている原稿台101に載置し、コピー機能の設定を操作部102から入力する。当該操作部102には、複合機100が提供するコピー機能に関連する操作画面(初期画面など)が表示され、コピー機能に関連する複数の設定項目キーが選択可能に表示されている。又、前記操作画面には、各機能毎に機能項目キーがタブ形式で選択可能に表示される。ユーザは、前記操作画面を介して、コピー機能に関する設定条件の入力を行う。
【0028】
ユーザが、設定条件の入力を完了すると、操作部102に設けられたスタートキー205を押下して、複合機100にコピー機能の処理を開始させる。
【0029】
複合機100がコピー機能の処理を開始すると、画像読取部103において、光源104から照射された光が、前記原稿台101に置かれた原稿に反射される。反射された光は、ミラー105、106、107によって撮像素子108に導かれる。導かれた光は前記撮像素子108により光電変換されて、基本的な補正処理、画質処理、圧縮処理等を施され、前記原稿に対応する画像データが生成される。
【0030】
さて、前記画像データをトナー像として転写する駆動部が画像形成部109である。前記画像形成部109には感光体ドラム110が備えられている。前記感光体ドラム110は、一定速度で所定の方向に回転し、その周囲には、回転方向の上流側から順に、帯電器111、露光ユニット112、現像器113、転写器114、クリーニングユニット115などが配置されている。
【0031】
前記帯電器111は、前記感光体ドラム110の表面を一様に帯電させる。前記露光ユニット112は、帯電された前記感光体ドラム110の表面に、前記画像データに基づいてレーザーを照射し、静電潜像を形成する。前記現像器113は、搬送された静電潜像に、トナーを付着させてトナー像を形成する。形成されたトナー像は、前記転写器114により、記録媒体(例えば、シート)に転写される。前記クリーニングユニット115は、前記感光体ドラム110の表面に残された余分なトナーを取り除く。これらの一連のプロセスは、前記感光体ドラム110が回転することにより実行される。
【0032】
前記シートは、前記複合機100に備えられた複数の給紙カセット116から搬送される。搬送される時は、前記シートはピックアップローラ117により何れか1つの前記給紙カセット116から搬送路へ引き出される。前記各給紙カセット116には、それぞれ異なる紙種のシートが収容されており、前記出力条件に関する設定に基づいてシートが給紙される。
【0033】
搬送路に引き出された前記シートは、搬送ローラ118やレジストローラ119により感光体ドラム110と転写器114の間に送り込まれる。送り込まれると、前記シートは前記転写器114により前記トナー像が転写され、定着装置120に搬送される。尚、搬送ローラ118に搬送されるシートは、複合機100に備えられた手差しトレイ121から搬送される場合もある。
【0034】
前記トナー像が転写されたシートが前記定着装置120に備えられた加熱ローラ122と加圧ローラ123の間を通過すると、前記トナー像に熱と圧力が印加されて、可視像がシートに定着される。前記加熱ローラ122の熱量は紙種に応じて最適に設定され、前記定着が適切に行われる。前記可視像がシートに定着されて画像形成が終了し、可視像が定着されたシートは、定着装置120を経て折り装置124へ搬送される。
【0035】
上記搬送されたシートは、ユーザが入力した設定条件の設定に従って、折り装置124で折り処理が施される。折り処理が入力されていない場合は、上記シートは折り装置124を通過するのみである。また、ユーザが後処理(例えば、ステープル、パンチ、製本等)を設定条件に入力した場合、通過したシートは製本装置125に搬送されて後処理を施され、排紙トレイ126に積載、収容される。
【0036】
前記手順により、複合機100はコピー機能をユーザに提供する。
【0037】
図2は、本発明の実施形態に係る操作部の全体構成を示す概念図である。ユーザは、前記操作部102を用いて、上述のような画像形成についての設定条件を入力したり、入力された設定条件を確認したりする。前記設定条件が入力される場合、前記操作部102に備えられたタッチパネル201(操作パネル)、タッチペン202、操作キー203が用いられる。
【0038】
前記タッチパネル201には、設定条件を入力する機能と当該設定条件を表示する機能が兼ね備えられている。即ち、タッチパネル201上に表示された画面内の項目キーを押下することによって、押下された項目キーに対応する設定条件が入力される。
【0039】
タッチパネル201の背面には、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部(図示せず)が設けられており、当該表示部が、例えば、前記初期画面等の操作画面を表示する。タッチパネル201の近傍には、タッチペン202が備えられており、ユーザがそのタッチペン202の先をタッチパネル201に接触させると、タッチパネル201下に設けられたセンサーが接触先を検知する。
【0040】
更に、タッチパネル201近傍には、所定数の操作キー203が設けられ、例えば、テンキー204、スタートキー205、クリアキー206、ストップキー207、リセットキー208、電源キー209が備えられている。
【0041】
次に、図3を用いて、複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を説明する。図3は、本発明に係る複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を示す図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0042】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、各駆動部に対応するドライバ305を内部バス306によって接続している。前記CPU301は、例えば、RAM303を作業領域として利用し、前記ROM302、HDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて前記ドライバ305と図示しない操作部102からのデータや指示を授受し、前記図1に示した各駆動部の動作を制御する。また、前記駆動部以外の後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU301がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。
【0043】
又、制御回路の内部バス306には、内部インターフェイス307も接続されており、当該内部インターフェイス307は、操作部102の制御回路等と複合機100の制御回路とを接続する。
【0044】
又、操作部102の制御回路には、内部バス315に、CPU309、ROM310、RAM311、LCD312、操作キー313(203)、タッチパネル314(201)、内部インターフェイス308を備える。操作キー313やタッチパネル314をユーザが操作すると、CPU309は、内部インターフェイス308を介して、当該操作に基づく命令信号を複合機100の制御回路に送信する。又、CPU309、ROM310、RAM311の機能も上記と同様であり、後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU309がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。前記ROM310には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0045】
<本発明の実施形態>
次に、図4−図6を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。図4は、本発明の複合機及び操作部の機能ブロック図である。図5及び図6は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
【0046】
まず、ユーザが、複合機100の電源を投入すると、複合機100及び操作部102が起動し、起動した操作部102の表示受付手段401が、所定の初期設定条件メモリに予め記憶されている初期設定条件を取得する。ここで、前記初期設定条件は、複合機100が提供可能な機能(例えば、コピー機能)の設定条件を構成する各設定項目毎の初期値である。前記表示受付手段401は、前記初期設定条件を取得すると、当該初期設定条件を設定条件として所定の設定条件メモリに一時的に記憶させ、当該設定条件が反映された初期画面(操作画面)をタッチパネル201上に表示する(図5:S101)。
【0047】
前記初期画面700には、図7(A)に示すように、前記コピー機能の設定条件に対応する複数の設定項目キー701が押下可能に表示される。
【0048】
ユーザは、前記初期画面700を見ながら、例えば、スタートキー205、後述する押下禁止キーを押下することなく(図5:S102NO→S103NO)、所定の設定項目キー(例えば、「マージン/センタリング」キー701a)を押下すると(図5:S104YES)、前記表示受付手段401は、当該「マージン/センタリング」キー701aの押下を受け付けて、当該「マージン/センタリング」キー701aの設定値を入力可能な設定値入力画面をタッチパネル201上に表示する(図5:S105)。
【0049】
前記設定値入力画面702には、図7(B)に示すように、前記設定項目「マージン/センタリング」の設定値を入力するための複数の選択項目キー703と、OKキー704と、キャンセルキー705とが押下可能に表示される。前記設定項目「マージン/センタリング」のうち、「マージン」の設定値に対しては、当該設定値を加減することが可能なアップキー703a、ダウンキー703bが押下可能に表示される。又、「センタリング」の設定値に対しては、当該設定値に対応する「画像を左端に寄せる」キー、「画像を中央に寄せる」キーなどの複数の選択項目キー703cが押下可能に表示される。
【0050】
尚、前記設定条件メモリに記憶された設定項目「マージン/センタリング」の設定値(初期値)は、「マージン」で「0」(mm)であり、「センタリング」で「なし」である。
【0051】
さて、ユーザは、前記設定値入力画面702を見ながら、前記アップキー703aを押下して前記「マージン」の設定値を「0」から「5」とするとともに、前記「センタリング」の設定値に対応する「画像を中央に寄せる」キー703c1を押下して、前記OKキー704を押下すると(図5:S106YES)、前記表示受付手段401が、前記「マージン/センタリング」の設定値の入力を受け付けて、前記設定条件メモリに記憶された設定条件のうち、前記「マージン/センタリング」の設定値(初期値)(「0」、「なし」)を、入力された設定値(「5」、「画像を中央に寄せる」)に変更する(図5:S107)。これにより、所定の設定項目における設定値の入力が完了する。
【0052】
次に、前記表示受付手段401は、組み合わせ禁則記憶手段402に記憶された組み合わせ禁則テーブルを参照する(図5:S108)。
【0053】
前記組み合わせ禁則テーブル800には、図8(A)に示すように、先に設定された設定項目801(例えば、「マージン/センタリング」、「集約」など)と、後に設定される設定項目802(例えば、「用紙選択」、「集約」、「マージン/センタリング」など)と、先の設定項目キーと後の設定項目キーとを組み合わせて設定値を入力することが可能か否かを示す組み合わせ可否情報803(例えば、可能を示す情報「1」、不可を示す情報「0」)とが関連付けて記憶される。
【0054】
例えば、先の設定項目801が「マージン/センタリング」であり、後の設定項目802が「用紙選択」である場合、両者は組み合わせて設定しても問題なくコピー機能を実行することが出来るため、前記組み合わせ可否情報803は、組み合わせて設定値を入力することが出来る情報「1」となる。一方、先の設定項目801が「マージン/センタリング」であり、後の設定項目802が「集約」である場合、両者は組み合わせて設定するとコピー機能を実行することが出来ないため、前記組み合わせ可否情報803は、組み合わせて設定値を入力することが出来ない情報「0」となる。このような組み合わせ可否情報803は、複合機100の性能、用途、使用態様に応じて予め記憶される情報であり、例えば、「マージン/センタリング」と「用紙選択」とが組み合わせ可能であることと、「マージン/センタリング」と「集約」とが組み合わせ不可であることとは、あくまでも例示である。
【0055】
さて、前記組み合わせ禁則テーブル800を参照した表示受付手段401は、当該組み合わせ禁則テーブル800の先の設定項目801から、設定値の入力を完了した「マージン/センタリング」を検索し、検索した「マージン/センタリング」に対応する後の設定項目802の組み合わせ可否情報803を参照し、当該組み合わせ可否情報803が「0」である後の設定項目802を取得する(図5:S109)。
【0056】
例えば、図8(A)に示す組み合わせ禁則テーブル800であれば、先の設定項目801の「マージン/センタリング」に対応する後の設定項目802のうち、前記組み合わせ可否情報803が「0」である後の設定項目は「集約」であるため、前記表示受付手段401が、当該「集約」を取得する。ここでは、理解を容易にするために、前記「集約」のみに組み合わせ可否情報803の「0」が記憶されているものとする。
【0057】
そして、前記表示受付手段401が、前記設定値入力画面702から、前記「マージン/センタリング」の設定値が反映された初期画面に切り替えるとともに、当該初期画面に、取得した「集約」キーを押下禁止キーとして表示する(図5:S110)。
【0058】
前記押下禁止キーが表示された初期画面804には、図8(B)に示すように、複数の設定項目キー805のうち、先に設定値の入力が完了した先の設定項目「マージン/センタリング」キー805aの背景色(白色)が、他の色(グレー色)に変更されて表示される。又、当該「マージン/センタリング」キー805aと組み合わせて設定値を入力することが出来ない「集約」キー805bの背景色(白色)が、押下禁止を示す色(濃いグレー色)に変更されて表示されるとともに、押下禁止を図示する表示(例えば、×印)が表示される。
【0059】
これにより、ユーザは、既に設定値の入力が完了した先の設定項目キー(「マージン/センタリング」キー805a)を視覚的に確認するとともに、当該先の設定項目キーとの関係で押下することが出来ない後の設定項目キー(「集約」キー805b)も視覚的に確認することが可能となる。尚、前記表示受付手段401が、前記押下禁止キーの表示された初期画面804を表示すると、S102に戻り、スタートキー205の押下をユーザから受け付けることになる。
【0060】
ここで、前記表示受付手段401が、前記押下禁止キーを表示する際に、その旨を押下禁止受付手段403に通知する。当該通知を受けた押下禁止受付手段403は、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける(図5:S103)。
【0061】
前記押下禁止受付手段403が前記押下禁止キーの押下を受け付ける方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、前記押下禁止受付手段403が、単純に、前記初期画面804の押下禁止キーの押下を受け付け、当該押下禁止キーの押下をユーザに知らせるために、図8(B)に示すように、前記押下禁止キーである「集約」キー805bの近傍に、当該押下禁止キーが押下可能である旨のメッセージ806(吹き出し「押下可能」)を表示する方法が挙げられる。
【0062】
そこで、ユーザは、前記押下禁止キーの「集約」キー805bを見ながら、前記スタートキー205を押下することなく(図5:S102NO)、当該「集約」キー805bを押下すると(図5:S103YES)、前記押下禁止受付手段403は、当該「集約」キー805bの押下を受け付けて、その旨を理由表示受付手段404に通知する。当該通知を受けた理由表示受付手段404は、押下禁止理由記憶手段405の押下禁止理由テーブルを参照する(図6:S201)。
【0063】
前記押下禁止理由テーブル900には、図9(A)に示すように、先に設定された設定項目901(例えば、「マージン/センタリング」)と、前記押下禁止キーに対応する後の設定項目902(例えば、「集約」)と、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由903(組み合わせ禁則に掛かる矛盾理由)とが関連付けて記憶される。
【0064】
例えば、先の設定項目901が「マージン/センタリング」であり、押下禁止キーに対応する後の設定項目902が「集約」である場合、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由903は、「マージン/センタリングは1原稿毎に設定出来ません。」が記憶される。前記理由903は、管理者等のユーザにより複合機100の性能、用途、使用態様に応じて予め記憶される情報である。
【0065】
前記押下禁止理由テーブル900を参照した理由表示受付手段404は、当該押下禁止理由テーブル900の先の設定項目901から、前記「マージン/センタリング」を検索するとともに、前記押下禁止理由テーブル900の後の設定項目902から、前記「集約」を検索して、検索された「マージン/センタリング」と「集約」とに対応する理由903(「マージン/センタリングは1原稿毎に設定出来ません。」)を取得する(図6:S202)。
【0066】
そして、前記理由表示受付手段404は、前記初期画面804から、取得した理由903が反映された押下禁止理由画面に切り換えるとともに、前記押下禁止キーである「集約」キー805bの設定値を入力するための後優先キーを押下可能に表示する(図6:S203)。
【0067】
前記押下禁止理由画面904には、図9(B)に示すように、現時点では押下禁止キーの設定値を入力することが出来ない旨のメッセージ905と、先ほど取得された理由906(「マージン/センタリングは1原稿毎に設定出来ません。」)と、先の設定項目キーの設定値を初期値に戻して当該押下禁止キーの設定値の入力を優先する旨のメッセージ907とが表示される。
【0068】
又、前記押下禁止理由画面904には、前記後優先キーとして、前記押下禁止キー(「集約」キー)の設定値に対応する複数の選択項目キー908(「4in1」キー、「2in1」キーなど)と、OKキー909と、キャンセルキー910と、前記押下禁止キーの設定値を入力した後に前記先の設定項目キーの設定値を入力することなく当該先の設定項目の設定条件を実現する対応方法を示すための推奨キー911が押下可能に表示される。
【0069】
これにより、ユーザは、前記押下禁止キーが押下することが出来ない理由を確認することが可能となるとともに、先の設定項目キーの設定を解除して、当該押下禁止キーの設定値を優先して入力することが可能となる。
【0070】
尚、前記推奨キー911が押下された場合については(図6:S204YES)、後述する。
【0071】
ユーザは、前記押下禁止理由画面904を見ながら、前記推奨キー911を押下することなく(図6:S204NO)、前記後優先キー908として所定の選択項目キー(「4in1」キー)を押下して、前記OKキー909を押下すると(図6:S205YES)、前記理由表示受付手段404は、当該後優先キーの押下を受け付けて、その旨を後優先受付手段406に通知する。当該通知を受けた後優先受付手段406は、前記設定条件メモリの設定条件のうち、先の設定項目「マージン/センタリング」の設定値(「5」、「画像を中央に寄せる」)を、初期値(「0」、「なし」)に戻す(図6:S206)。これにより、先の設定項目「マージン/センタリング」の設定が解除される。
【0072】
次に、前記後優先受付手段406は、前記設定条件メモリの設定条件のうち、前記押下禁止キーの設定項目「集約」の設定値(初期値)(「なし」)を、押下された後優先キーの設定値(「4in1」)に変更する(図6:S207)。
【0073】
これにより、上述した組み合わせ禁則で押下禁止となった後の設定項目キーであっても、先の設定項目の設定を解除して、後の設定項目キーの設定値の入力を優先させることが可能となる。そのため、ユーザが、複数の設定項目キーを組み合わせて、設定を希望する設定項目キーが押下禁止キーとなることを後から知った場合であっても、ユーザの意向に沿って、当該押下禁止キーの設定値の入力が可能となる。
【0074】
さて、前記後優先受付手段406が、前記「集約」キーの設定値の入力を受け付けると、その旨を前記表示受付手段401に通知する。当該通知を受けた表示受付手段401は、S108に戻って、前記組み合わせ禁則テーブル800を参照し、先の設定項目801として、先ほど新たに設定値の入力が完了した「集約」を検索し、検索した「集約」に対応する後の設定項目802の組み合わせ可否情報803を参照し、当該組み合わせ可否情報803が「0」である後の設定項目802を取得する(図5:S109)。
【0075】
ここで、先の設定項目801の「集約」に対応する後の設定項目802のうち、前記組み合わせ可否情報803が「0」である後の設定項目は「マージン/センタリング」であるため、前記表示受付手段401が、当該「マージン/センタリング」を取得する。
【0076】
尚、ここでは、理解を容易にするために、前記「マージン/センタリング」と「集約」との組み合わせ可否情報803に、「0」が記憶されているものとするが、これもあくまでも例示であることは言うまでもない。
【0077】
そして、前記表示受付手段401が、前記押下禁止理由画面904から、前記「集約」の設定値が反映された初期画面に切り替えるとともに、当該初期画面に、取得した「マージン/センタリング」キーを押下禁止キーとして表示する(図5:S110)。
【0078】
前記押下禁止キーが表示された初期画面1000には、図10(A)に示すように、上述と同様に、複数の設定項目キー1001のうち、新たに設定値の入力が完了した先の設定項目「集約」キー1001aの背景色(白色)が、他の色(グレー色)に変更されて表示される。又、当該「集約」キー1001aと組み合わせて設定値を入力することが出来ない「マージン/センタリング」キー1001bの背景色(白色)が、押下禁止を示す色(濃いグレー色)に変更されて表示されるとともに、押下禁止を図示する表示(×印)が表示される。
【0079】
これにより、ユーザは、後に設定した設定項目キーを確認するとともに、先に設定した設定項目キーが押下禁止キーとして表示されたことを確認することが可能となる。
【0080】
尚、この場合も、上述と同様に、前記押下禁止受付手段403が、前記初期画面1000に表示された押下禁止キー(ここでは、「マージン/センタリング」キー1001b)の近傍に、当該押下禁止キーが押下可能である旨のメッセージ1001cを表示して、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該「マージン/センタリング」キー1001bの押下を受け付けることになる(図5:S103)。
【0081】
ところで、S204において、ユーザが、前記押下禁止理由画面904を見ながら、前記推奨キー911を押下すると(図6:S204YES)、前記理由表示受付手段404は、当該推奨キー911の押下を受け付けて、推奨対応方法記憶手段407の推奨対応方法テーブルを参照する(図6:S208)。
【0082】
前記推奨対応方法テーブル1002には、図10(B)に示すように、前記押下禁止キーに対応する後の設定項目1003(例えば、「集約」)と、先に設定された先の設定項目1004(例えば、「マージン/センタリング」)と、前記後の設定項目1003の設定値を入力した後に前記先の設定項目キー1004の設定値を入力することなく当該先の設定項目1004の設定条件を実現する対応方法1005と、当該対応方法を図示したイメージ図1006とが関連付けて記憶される。
【0083】
ここで、前記対応方法1005と、前記イメージ図1006とは、複合機100の性能、用途、使用態様に応じて予め記憶される情報である。
【0084】
前記推奨対応方法テーブル1002を参照した理由表示受付手段404は、当該推奨対応方法テーブル1002の後の設定項目1003から、前記押下禁止キーの設定項目「集約」を検索するとともに、前記推奨対応方法テーブル1002の先の設定項目1004から、前記「マージン/センタリング」を検索して、検索した「集約」と「マージン/センタリング」とに対応する対応方法1005とイメージ図1006とを取得する(図6:S209)。
【0085】
そして、前記理由表示受付手段404は、前記押下禁止理由画面904から、取得した対応方法1005とイメージ図1006とが反映された推奨対応方法画面に切り替え表示する(図6:S210)。
【0086】
前記推奨対応方法画面1100には、図11に示すように、取得された対応方法1101(1005)と、取得されたイメージ図1102(1006)と、現時点での押下禁止キーに対応する「集約」キー1103と、キャンセルキー1104とが表示される。
【0087】
これにより、ユーザは、前記推奨対応方法画面1100を見ながら、先に設定した設定項目「マージン/センタリング」の設定を元に戻したとしても、前記押下禁止キーの設定を優先した状態で、設定値の入力以外の他の対応方法により、前記先の設定項目「マージン/センタリング」の設定条件を実現することが可能となり、ユーザに対する利便性を向上させる。
【0088】
さて、ユーザが、前記推奨対応方法画面1100を見ながら、前記「集約」キー1104を押下すると(図6:S211YES)、前記理由表示受付手段404が、当該「集約」キー1104の押下を受け付けて、S203に戻り、前記推奨対応方法画面1100から、当該「集約」キー1104の設定値を入力可能な前記押下禁止理由画面904に切り替える(図6:S203)。
【0089】
これにより、ユーザは、前記推奨対応方法画面1100により、設定値の入力以外の対応方法を知った上で、先に設定した設定項目を優先させるべきか、前記押下禁止キーに対応する後の設定項目を優先させるべきか判断することが可能となる。
【0090】
尚、後の処理については、上述と同様であるため、割愛する。
【0091】
さて、S102において、ユーザが、前記初期画面を見ながら、スタートキー205を押下すると(図5:S104YES)、前記表示受付手段401は、当該スタートキー205の押下を受け付けて、前記設定条件メモリの設定条件を取得して、取得した設定条件を機能提供手段408に通知する。当該通知を受けた機能提供手段408は、受け付けた設定条件に基づいてコピー機能を実行する(図5:S111)。
【0092】
これにより、ユーザは、自己が所望する設定条件のコピー機能を複合機100に実行させることが可能となる。
【0093】
このように、本発明の操作部102は、前記押下禁止キーが表示されると、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける押下禁止受付手段403と、前記押下禁止キーが押下されると、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由を表示するとともに、当該押下禁止キーの設定値を入力するための後優先キーを押下可能に表示する理由表示受付手段404とを備える。更に、本発明の操作部102は、前記後優先キーが押下されると、前記押下禁止キーを押下禁止とした先の設定項目キーの設定値を初期値に戻すとともに、当該後優先キーに対応する押下禁止キーの設定値の入力を受け付ける後優先受付手段406を備える。
【0094】
これにより、ユーザが、所定の設定項目キーの設定値を入力した際に、後から設定することが出来ない押下禁止キーを知ったとしても、当該押下禁止キーを押下することで、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由(矛盾理由)を知ることが可能となるとともに、先の設定項目キーの設定値を元に戻して、当該押下禁止キーの設定値を入力することが可能となる。そのため、ユーザに、組み合わせ禁則に係る設定項目キーの組み合わせを覚え易くするとともに、組み合わせ禁則で押下禁止となった後の設定項目キーの設定値を優先的に入力させることが可能となる。その結果、ユーザへの学習効果を高め、ユーザの希望に合った設定条件の入力を可能とし、ユーザに対する利便性を向上させることが可能となる。
【0095】
尚、本発明の実施形態に係る操作部102では、押下禁止受付手段403が前記押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける際に、前記表示受付手段401が前記押下禁止キーを表示する場合、単純に、前記初期画面の押下禁止キーの押下を受け付ける構成としたが、他の構成でも構わない。例えば、前記表示受付手段401が、前記押下禁止キーを表示する際に、当該押下禁止キーの押下を禁止する場合、前記押下禁止受付手段403が、当該押下禁止キーの押下の禁止を解除して、当該押下禁止キーの押下を受け付ける構成としても構わない。
【0096】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、前記押下禁止理由画面904に、前記後優先キーとして、前記押下禁止キーの設定値に対応する複数の選択項目キー908を押下可能に表示して、前記押下禁止理由画面904に前記設定値入力画面を兼ねる構成したが、前記押下禁止理由画面904に、前記設定値入力画面に移行するための後優先キーを押下可能に表示して、前記押下禁止理由画面904と前記設定値入力画面とを分割するよう構成しても構わない。
【0097】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、前記押下禁止理由画面904又は前記推奨対応方法画面1100に表示されたキャンセルキーについて、特に説明しなかったが、当該キャンセルキーが押下されると、例えば、以下のような処理となる。即ち、ユーザが、前記押下禁止理由画面904又は前記推奨対応方法画面1100のキャンセルキーを押下すると、前記理由表示受付手段404が、当該キャンセルキーの押下を受け付けて、前記設定条件メモリの設定条件を変更することなく、その旨を前記表示受付手段401に通知する。当該通知を受けた表示受付手段401は、S101に戻り、初期画面をタッチパネル201上に表示することになる。
【0098】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、複合機100のコピー機能の処理に関して採用したが、例えば、スキャン機能、ファクシミリ送受信機能、プリント機能等に対しても採用できる。更に、本発明の実施形態では、操作部102を複合機100に適用した場合について説明したが、タッチパネル201を有する操作部102(操作装置)を備えた各種画像形成装置、各種画像処理装置、各種画像加工装置、各種画像表示装置等に適用しても、同一の作用効果を奏する。
【0099】
又、本発明の実施形態では、操作部102が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを操作部102或いは複合機100に読み出させ、その操作部102或いは複合機100が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0100】
以上のように、本発明に係る操作装置及び操作方法は、複合機はもちろん、複写機、プリンタ等に有用であり、組み合わせ禁則により、ユーザが後から押下する予定の設定項目キーが押下禁止となった場合であっても、当該設定項目キーの設定値の入力を優先的にさせることが可能な操作装置及び操作方法として有効である。
【符号の説明】
【0101】
100 複合機
102 操作部
401 表示受付手段
402 組み合わせ禁則記憶手段
403 押下禁止受付手段
404 理由表示受付手段
405 押下禁止理由記憶手段
406 後優先受付手段
407 推奨対応方法記憶手段
408 機能提供手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の設定項目キーのうち、所定の設定項目キーの設定値が入力されると、当該入力が先の設定項目キーと組み合わせて設定値を入力することが出来ない設定項目キーを押下禁止キーとして表示する操作装置において、
前記押下禁止キーが表示されると、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける押下禁止受付手段と、
前記押下禁止キーが押下されると、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由を表示するとともに、当該押下禁止キーの設定値を入力するための後優先キーを押下可能に表示する理由表示受付手段と、
前記後優先キーが押下されると、前記押下禁止キーを押下禁止とした先の設定項目キーの設定値を初期値に戻すとともに、当該後優先キーに対応する押下禁止キーの設定値の入力を受け付ける後優先受付手段と
を備えることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記理由表示受付手段は、前記押下禁止キーの設定値を入力した後に前記先の設定項目キーの設定値を入力することなく当該先の設定項目の設定条件を実現する対応方法を示すための推奨キーを押下可能に表示し、
前記推奨キーが押下されると、前記対応方法と、当該対応方法を図示したイメージ図とを所定の画面に表示する
請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記押下禁止受付手段は、前記押下禁止キーの近傍に、当該押下禁止キーが押下可能である旨のメッセージを表示する
請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
請求項1−3のいずれか一項に記載の操作装置を備えた画像形成装置。
【請求項5】
複数の設定項目キーのうち、所定の設定項目キーの設定値が入力されると、当該入力が先の設定項目キーと組み合わせて設定値を入力することが出来ない設定項目キーを押下禁止キーとして表示する操作装置の操作方法において、
前記押下禁止キーが表示されると、当該押下禁止キーを押下可能とし、ユーザから、当該押下禁止キーの押下を受け付ける押下禁止受付ステップと、
前記押下禁止キーが押下されると、当該押下禁止キーの押下が禁止される理由を表示するとともに、当該押下禁止キーの設定値を入力するための後優先キーを押下可能に表示する理由表示受付ステップと、
前記後優先キーが押下されると、前記押下禁止キーを押下禁止とした先の設定項目キーの設定値を初期値に戻すとともに、当該後優先キーに対応する押下禁止キーの設定値の入力を受け付ける後優先受付ステップと
を備えることを特徴とする操作方法。
【請求項6】
請求項5に記載の操作方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−28107(P2013−28107A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166520(P2011−166520)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】