操作装置及び電気機器
【課題】複雑で複合的な操作を行うことができる操作装置及び電気機器を提供する。
【解決手段】所定位置から複数方向への移動が可能な操作板１２と、操作板１２の表面に配された複数のタクタイルスイッチ１３と、タクタイルスイッチ１３の入切状態及び操作板１２の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力コネクタ１６とをポインティングデバイス１を備える。また、ポインティングデバイス１を電気機器に備え、該ポインティングデバイス１の操作に応じて動作するように構成する。
【解決手段】所定位置から複数方向への移動が可能な操作板１２と、操作板１２の表面に配された複数のタクタイルスイッチ１３と、タクタイルスイッチ１３の入切状態及び操作板１２の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力コネクタ１６とをポインティングデバイス１を備える。また、ポインティングデバイス１を電気機器に備え、該ポインティングデバイス１の操作に応じて動作するように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置、及び該操作体を備えた電気機器に関する。
【背景技術】
【０００２】
操作装置としてポインティングデバイスを備えたノートパソコン、携帯電話、ＤＶＤレコーダ等の各種電気機器が提案されている（例えば、特許文献１）。
【０００３】
図２５は、従来のポインティングデバイス４０１を模式的に示す横断面図である。従来のポインティングデバイス４０１は、板状の基部４１１に対して傾倒可能に支持された操作桿４１４を備えている。操作桿４１４の先端部はゴムキャップ４１２で覆われており、ゴムキャップ４１２の上面にはタッチセンサ４１３が設けられている。
使用者がゴムキャップ４１２を押圧して操作桿４１４を傾倒させると、操作桿４１４の基端部に設けられた加重センサ４１５が操作桿４１４の傾倒方向に応じた操作信号を出力する。また、タッチセンサ４１３に指が触れた場合、タッチセンサ４１３は接触操作信号を出力する。
【０００４】
電気機器、例えばノートパソコンに搭載された制御装置は、操作桿４１４の傾倒を検出した場合、接触操作信号の有無に関わらず、操作桿４１４の傾倒方向に応じた処理を実行する。例えば、ノートパソコンのディスプレイに表示されたポインタを移動させる。また、制御装置は、操作桿４１４が傾倒を検出していない状態でタッチセンサ４１３の接触操作信号を検出した場合、決定処理を実行する。例えば、ポインタで選択されたソフトキーに対応する処理を実行する。
【０００５】
このように構成された従来のポインティングデバイス４０１においては、ポインティングデバイス４０１にボタン１個分の機能を追加することができ、省スペース化を図ることができる。
【特許文献１】特開平８−３３５１４１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、従来のポインティングデバイスにおいては、操作桿を操作する際、必ず指がタッチセンサに触れるため、操作桿とタッチセンサとを独立して操作することができず、操作効率が悪いという問題があった。
【０００７】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体と、該操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチとを備えることにより、操作体と複数の押ボタンスイッチとを独立的に又は同時的に操作することができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる操作装置及び電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明に係る操作装置は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置において、前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力部とを備えることを特徴とする。
【０００９】
本発明に係る電気機器は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じて動作する電気機器において、前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向を検出する検出手段と該検出手段にて検出された入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【００１０】
本発明に係る電気機器は、前記制御手段は、前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、前記押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【００１１】
本発明に係る電気機器は、前記制御手段は、一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段と、全押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定方向から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第３の動作を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【００１２】
本発明に係る電気機器は、映像データ又は音声データに基づいて映像又は音声を再生する再生手段を備え、前記制御手段は、前記押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて、再生処理を制御する手段を備えることを特徴とする。
【００１３】
本発明に係る電気機器は、映像及び音声の信号を含む放送信号を受信する受信手段と、受信した放送信号から一のチャンネルを選択するチューナと、該チューナにて選択されたチャンネルの信号に基づいて映像及び音声を出力する出力手段とを備え、前記制御手段は、一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて音声の音量を上下させる手段と、他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じてチャンネルを変更させる手段とを備えることを特徴とする。
【００１４】
本発明に係る電気機器は、前記操作体は円板状をなし、前記複数の押ボタンスイッチは、前記操作体表面の略中央部を中心にして十字状に配されていることを特徴とする。
【００１５】
本発明にあっては、操作体は所定位置から複数方向への移動が可能である。また、操作体の表面には複数の押ボタンスイッチが配されており、操作信号出力部は、操作体の移動方向及び押ボタンスイッチの入切状態に応じた操作信号を出力する。
押ボタンスイッチは操作体の表面に配されているため、押ボタンスイッチを押圧すると同時に操作体を移動させることができ、操作装置又は電気機器は、操作体及び押ボタンスイッチの同時的な操作を受け付けることができる。
また、操作体を移動させる際、指が押ボタンスイッチに触れる場合があるが、強く押し込まない限り押ボタンスイッチは入状態にならない。従って、操作装置又は電気機器は、操作体及び押ボタンスイッチの独立的な操作を受け付けることができる。
更に、複数の押ボタンスイッチを備えているため、操作装置又は電気機器は、より複合的な操作を受け付けることができる。例えば、各押ボタンスイッチを個別に押圧しながら操作体を移動させたり、複数の押ボタンスイッチを同時に押圧しながら操作体を移動させたりして電気機器の動作を制御することができる。
【００１６】
本発明にあっては、制御手段は、押ボタンスイッチが入状態の場合、操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御し、押ボタンスイッチが切状態の場合、操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する。
従って、操作体にて操作できる動作は、押ボタンスイッチの入切状態によって切り替わる。
【００１７】
本発明にあっては、制御手段は、一の押ボタンスイッチが入状態の場合、操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御し、他の押ボタンスイッチが入状態の場合、操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御し、全ての押ボタンスイッチが切状態の場合、操作体の移動方向に応じて第３動作を制御する。
従って、操作体にて操作できる動作は、押ボタンスイッチ夫々の入切状態によって切り替わる。
【００１８】
本発明にあっては、再生手段は制御手段の制御によって映像又は音声を再生する。制御手段は、押ボタンスイッチの入切状態及び操作体の移動方向に応じて、再生手段による再生処理を制御する。例えば、制御手段は、押ボタンスイッチの入切状態に応じて、再生、再生の一時停止、再生の停止、早送り、早戻し等の制御を行い、操作体の移動方向に応じて、前方インデックスジャンプ、後方インデックスジャンプ、スロー再生、逆スロー再生等の制御を行う。
また、早送りボタンを入状態のまま操作体を移動させると、移動方向に応じた早送り速度を調整する制御を行い、早戻しボタンを入状態のまま操作体を移動させると、移動方向に応じた早戻し速度を調整する制御を行う。
【００１９】
本発明にあっては、受信手段は映像及び音声の信号を含む放送信号を受信し、チューナは制御手段の制御に応じて放送信号から一のチャンネルを選択する。そして、出力手段は、選択されたチャンネルの映像及び音声を、制御手段の制御に応じて出力する。特に制御手段は、一の押ボタンスイッチが入状態にあり、操作体が所定位置から移動した場合、出力される音声の音量を上下させる。また、制御手段は、他の押ボタンスイッチが入状態にあり、操作体が所定位置から移動した場合、チューナによるチャンネル選択を制御し、チャンネルを変更する。
【００２０】
本発明にあっては、操作体は円板状をなし、複数の押ボタンスイッチは操作体表面の略中央部を中心にして十字状に配されているため、操作感が向上する。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、操作体と複数の押ボタンスイッチとを独立的に又は同時的に操作することができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイスを模式的に示す斜視図、図２は、ポインティングデバイスを模式的に示す平面図、図３は、ポインティングデバイスを模式的に示す側面図である。
【００２３】
図中１は、本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイス（操作装置）である。ポインティングデバイス１は、基部１１と、基部１１に対して所定位置から複数方向へ移動及び押下可能に支持された操作板１２と、操作板表面１２ａに配された複数のタクタイルスイッチ（押ボタンスイッチ）１３と、操作板１２の移動方向及び各タクタイルスイッチ１３の入切状態に応じた操作信号を出力する操作信号出力コネクタ１６とを備えている。
【００２４】
基部１１は偏平な中空略直方体形状をなし、例えば樹脂で形成されている。基部表面１１ａの略中央部には孔部が形成されており、該孔部から操作桿１４が平行移動可能に突出し、操作桿１４の先端部には操作板１２が設けられている。操作桿１４の基端部には、円板部１５ａが形成され、円板部１５ａの下面の略中心部分には下方がＮ極、上方がＳ極になるように磁石１５ｂが配設されている。円板部１５ａは、図示しない支持部によって平行移動及び押下可能に支持されている。例えば、円板部１５ａと支持部との間には、操作板１２を押下可能に支持するための弾性体が介装されている。円板部１５ａの更に下方であって、磁石１５ｂの磁場を検出可能な検出領域内に磁石１５ｂの位置に応じた信号を出力するセンサＩＣが配されている。センサＩＣは、磁石１５ｂの磁場を検出する複数のホール素子１５ｄと、各ホール素子１５ｄの出力に基づいて磁石１５ｂの位置を算出し、操作板１２の移動方向に応じた操作信号を出力する検出部１５ｃとを備えている。ホール素子１５ｄを用いることにより、操作板１２の押し込みを検出することも可能になる。
【００２５】
操作信号出力コネクタ１６は、基部１１の裏面の適宜箇所に設けられており、操作板１２の移動方向及び押下に応じた操作信号と、タクタイルスイッチ１３の検出結果とを出力するように構成されている。
【００２６】
タクタイルスイッチ１３はクリック感のあるスイッチであり、操作板表面１２ａに５個設けられている。具体的には、中央タクタイルスイッチ１３Ｃは操作板表面１２ａの略中央部に配されており、上タクタイルスイッチ１３Ｕ、下タクタイルスイッチ１３Ｄ、左タクタイルスイッチ１３Ｌ、及び右タクタイルスイッチ１３Ｒは、中央タクタイルスイッチ１３Ｃを中心にして十字状をなすように上下左右に配されている。
【００２７】
操作信号出力コネクタ１６は、基部１１の裏面の適宜箇所に設けられており、操作板１２の移動方向に応じた操作信号と、各タクタイルスイッチ１３の入切状態に応じた操作信号とを出力するように構成されている。
【００２８】
図４は、ポインティングデバイス１の操作状態を概念的に示す説明図である。使用者が操作板１２の周面１２ｂ又は操作板表面１２ａを基部表面１１ａに沿った方向へ押圧した場合、操作板１２及び磁石１５ｂが平行移動し、各ホール素子１５ｄの出力が変化する。検出部１５ｃは、各ホール素子１５ｄの出力が変化に基づいて、操作板１２の移動方向を算出し、操作板１２の移動方向に応じた操作信号を操作信号出力コネクタ１６から出力する。また、各タクタイルスイッチ１３が押圧された場合、押圧されたタクタイルスイッチは操作信号を操作信号出力コネクタ１６から出力する。
【００２９】
以下、本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイス１を映像記録再生装置に搭載した例を説明する。
【００３０】
図５は、本発明の実施の形態１に係る映像記録再生装置の内部構成を示すブロック図である。映像記録再生装置は、各種構成部の動作を制御する制御部３６を備えている。
【００３１】
制御部３６は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等を備えたマイクロコンピュータからなり、各種ハードウェアに制御信号を与えて動作を制御する。制御部３６には、遠隔操作装置３９から送信される赤外光の信号を受信する受信部３８、表示部４０、操作部４１等が設けられている。
【００３２】
遠隔操作装置３９は、本発明の実施の形態に係るポインティングデバイス１、電源ボタン等を備えており、ポインティングデバイス１及び各種ボタンの操作状態に応じた赤外線の信号を送信する。受信部３８は、遠隔操作装置３９から送信された赤外線の信号を受信し、操作部の操作状態を検出する。
表示部４０は、液晶ディスプレイを備えており、映像記録再生装置の動作状態、時刻等を表示する。
操作部４１は、本発明の実施の形態に係るポインティングデバイス１を筐体の適宜箇所に備えており、ポインティングデバイス１の操作に応じて各種構成部の動作を制御する。
【００３３】
図中２１は、アンテナＡで受信したＲＦ信号（放送信号）を増幅し、特定チャンネルの信号を選択するデジタルチューナであり、デジタルチューナ２１は、選択した信号を復調部２２に与える。
【００３４】
デジタルチューナ２１から与えられた信号は、ＯＦＤＭ（Orthogonal Frequency Division Multiplexing）方式で変調されており、復調部２２は、前記信号を、ＭＰＥＧ２ＴＳ（Transport Stream）形式のストリームデータに復調し、復調したストリームデータを切換部２３に与える。
【００３５】
切換部２３には、後述のハードディスクドライブ３２及びＤＶＤドライブ３３がバッファメモリ３７を介して接続されており、切換部２３は、ハードディスクドライブ３２、ＤＶＤドライブ３３、又は復調部２２より与えられた一のストリームデータを分離部２４に与える。また、切換部２３は、制御部３６より与えられた制御信号に応じて、分離部２４に与えるストリームデータを切り換える。なお、ＤＶＤドライブ３３から与えられるストリームデータはＭＰＥＧ２ＰＳ（Program Stream）形式である。
【００３６】
ＴＳ形式及びＰＳ形式のストリームデータは、複数のパケットから構成されている。特にＴＳ形式におけるパケットは、１乃至３番組の映像を構成する時系列順のビデオデータ及び音声データ、並びに番組配列情報（SI:Service Information）等をパケット化したものである。複数のパケットから、時系列順のビデオデータ及び音声データが復元される。
【００３７】
分離部２４は、ストリームデータから一の番組のビデオデータ及び音声データに係るパケットを選択し、選択したパケットからなるビデオデータ及び音声データを、夫々図示しないビデオバッファ及び音声バッファに与える。ビデオバッファ及び音声バッファは、分離部２４から与えられたビデオデータ及び音声データを夫々所定のタイミングでビデオデコーダ２５及び音声デコーダ２６に与える。
また、分離部２４は、ストリームデータに含まれる番組配列情報を選択し、選択した番組配列情報をＥＰＧ（Electronic Program Guide）デコーダ２７に与える。番組配列情報は、放送される番組のタイトル、チャンネル、放送開始時刻、放送終了時刻、及び映画、ドラマ等の番組の属するジャンル等の情報を有している。
【００３８】
ＥＰＧデコーダ２７は、分離部２４から与えられた番組配列情報に基づいて、番組表の画像データを生成し、生成した番組表の画像データをＯＳＤ（On Screen Display）表示処理部２８に与える。ＥＰＧデコーダ２７及びＯＳＤ表示処理部２８による番組表のＯＳＤ表示は、制御部３６によって制御される。
【００３９】
ビデオデコーダ２５は、ビデオバッファから与えられたビデオデータを、ＭＰＥＧ２の圧縮伸張方式に従って復調し、復調したビデオデータをＯＳＤ表示処理部２８に与える。また、ビデオデコーダ２５は、復調したビデオデータをＭＰＥＧ符号化部３１に与える。
【００４０】
ＯＳＤ表示処理部２８は、ビデオデコーダ２５から与えられたビデオデータの映像に、ＥＰＧデコーダ２７又は制御部３６から与えられた画像データの映像をＯＳＤ表示させた映像のビデオデータを生成し、生成したビデオデータを、所定のタイミングでビデオ信号出力部２９に与える。
【００４１】
音声デコーダ２６は、音声バッファから与えられた音声データを、所定の圧縮伸張方式、例えばＡＡＣ（Advanced Audio Coding）又はＡＣ３（Audio Code number 3）の圧縮伸張方式に従って復調し、復調した音声データを、所定のタイミングで音声信号出力部３０に与える。また、音声デコーダ２６は、復調した音声データをＭＰＥＧ符号化部３１に与える。
【００４２】
ビデオ信号出力部２９及び音声信号出力部３０は、ＯＳＤ表示処理部２８及び音声デコーダ２６から与えられたビデオデータ及び音声データを、アナログのビデオ信号及び音声信号にＤＡ変換し、ＤＡ変換したビデオ信号及び音声信号を外部の図示しない表示装置及びスピーカに出力する。なお、制御部３６は、音声信号の信号レベルを上下させることにより、出力される音声の音量を上下させることができる。
【００４３】
ＭＰＥＧ符号化部３１は、ビデオデコーダ２５及び音声デコーダ２６から与えられたビデオデータ及び音声データを、ＭＰＥＧ２ＰＳ形式のストリームデータに符号化し直し、符号化したストリームデータをバッファメモリ３７を介してハードディスクドライブ３２又はＤＶＤドライブ３３に与える。
【００４４】
ＤＶＤドライブ３３は、ストリームデータを８−１６変調する変調部、変調されたストリームデータを、ＤＶＤ３５に記録する光ピックアップを備えている。また、ＤＶＤドライブ３３は、光ピックアップによってＤＶＤ３５から読み出したストリームデータを復調する図示しない復調回路を備えており、復調したストリームデータをバッファメモリ３７を介して切換部２３に与える。
【００４５】
ハードディスクドライブ３２は、ストリームデータを変調する変調部、変調されたプログラムデータをハードディスク３４に記録するヘッド部を備えている。また、ハードディスクドライブ３２は、ハードディスク３４から読み出したストリームデータを復調する図示しない復調回路を備えており、復調したストリームデータをバッファメモリ３７を介して切換部２３に与える。
【００４６】
図６は、ポインティングデバイス１による映像の再生操作方法を概念的に示す説明図である。図６に示すように、ポインティングデバイス１の上タクタイルスイッチ１３Ｕには、映像及び音声の再生開始操作が割り当てられている。また、中央タクタイルスイッチ１３Ｃには再生停止、下タクタイルスイッチ１３Ｄには再生一時停止、左タクタイルスイッチ１３Ｌには早戻し、右タクタイルスイッチ１３Ｒには早送りの操作が夫々割り当てられている。同様に、操作板１２の移動方向にも操作内容が割り当てられている。例えば、上方移動に対してスロー再生、下方移動に対して逆スロー再生、左方移動に対して後方インデックスジャンプ、右方移動に対して前方インデックスジャンプが夫々割り当てられている。
【００４７】
図７及び図８は、ポインティングデバイス１による再生操作に係る制御部３６の処理手順を示すフローチャートである。制御部３６は、操作部４１のポインティングデバイス１からの信号、又は遠隔操作装置３９及び受信部３８を介して受信した信号に基づいて、ポインティングデバイス１の操作状態を検出する（ステップＳ１１）。具体的には、制御部３６は、操作板１２の移動方向及び各タクタイルスイッチ１３の入切状態を検出する。
【００４８】
そして、制御部３６は、上タクタイルスイッチ１３Ｕが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１２）。上タクタイルスイッチ１３Ｕが入状態であると判定した場合（ステップＳ１２：ＹＥＳ）、制御部３６は再生を開始し（ステップＳ１３）、処理を終える。
【００４９】
上タクタイルスイッチ１３Ｕが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１２：ＮＯ）、制御部３６は、中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１４）。中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であると判定した場合（ステップＳ１４：ＹＥＳ）、制御部３６は、再生を停止し（ステップＳ１５）、処理を終える。
【００５０】
中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１４：ＮＯ）、制御部３６は、下タクタイルスイッチ１３Ｄが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１６）。下タクタイルスイッチ１３Ｄが入状態であると判定した場合（ステップＳ１６：ＹＥＳ）、制御部３６は、再生を一時停止し（ステップＳ１７）、処理を終える。
【００５１】
下タクタイルスイッチ１３Ｄが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１６：ＮＯ）、制御部３６は、左タクタイルスイッチ１３Ｌが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１８）。左タクタイルスイッチ１３Ｌが入状態であると判定した場合（ステップＳ１８：ＹＥＳ）、制御部３６は、早戻し処理を実行し（ステップＳ１９）、処理を終える。
【００５２】
左タクタイルスイッチ１３Ｌが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１８：ＮＯ）、制御部３６は、右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ２０）。右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ２０：ＹＥＳ）、制御部３６は、早送り処理を実行し（ステップＳ２１）、処理を終える。
上述の処理によれば、各タクタイルスイッチ１３にて映像又は音声の再生、停止、一時停止等の操作を行うことができる。
【００５３】
右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態でないと判定した場合（ステップＳ２０：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が上方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２２）。操作板１２が上方向へ移動したと判定した場合（ステップＳ２２：ＹＥＳ）、制御部３６は、スロー再生を実行し（ステップＳ２３）、処理を終える。
【００５４】
操作板１２が上方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２２：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が下方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２４）。操作板１２が下方へ移動したと判定した場合（ステップＳ２４：ＹＥＳ）、制御部３６は、逆スロー再生の処理を実行し（ステップＳ２５）、処理を終える。
【００５５】
操作板１２が下方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２４：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が左方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２６）。操作板１２が左方へ移動したと判定した場合（ステップＳ２６：ＹＥＳ）、制御部３６は、後方インデックスジャンプ処理を実行し（ステップＳ２７）、処理を終える。
【００５６】
操作板１２が左方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２６：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が右方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２８）。操作板１２が右方へ移動したと判定した場合（ステップＳ２８：ＹＥＳ）、制御部３６は、前方インデックスジャンプ処理を実行し（ステップＳ２９）、処理を終える。また、操作板１２が右方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２８：ＮＯ）、制御部３６は、処理を終える。
上述の処理によれば、操作板１２にて映像又は音声のスロー再生、インデックスジャンプ等の特殊再生の操作を行うことができる。
【００５７】
また、右タクタイルスイッチ１３Ｒを押圧しながら操作板１２を移動させることにより、早送りの速度を調整でき、左タクタイルスイッチ１３Ｌを押圧しながら操作板１２を移動させることにより、早戻し速度を調整することができるように構成しても良い。
例えば、右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態の早送り操作であれば、操作板１２の右側への移動量が大きい程、早送り速度が２倍、４倍、８倍と大きくなるのに対し、操作板１２の左側への移動量が大きい程、早送り速度が１／２倍、１／４倍、１／８倍と小さくなるように構成すると良い。
【００５８】
次に、本実施の形態に係るポインティングデバイス１を利用した操作方法の他の具体例を説明する。
図９は、ポインティングデバイス１による録画予約操作方法を概念的に示す説明図である。図９に示すように、ポインティングデバイス１の操作板１２にはポインタＰの移動操作が割り当てられている。上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒには、番組表のページ移動操作が割り当てられており、中央タクタイルスイッチ１３Ｃには決定操作が割り当てられている。
【００５９】
図１０は、操作板１２によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図、図１１は、各タクタイルスイッチ１３によるページ移動方法を概念的に示す説明図である。最外の矩形枠及び該矩形枠の内側に表示された一覧は、ＯＳＤ表示された番組表である。一覧はマトリクス状に升目を並置してなる。各行はチャンネルに対応しており、各行の見出しにはチャンネルの番号が表示されている。一覧の各列は放送時刻が対応しており、各列の見出しには１７〜２２時の時刻が表示されている。一覧を構成している各升目には、対応するチャンネル及び放送時刻で放送される番組の名称、ジャンル等が表示される。また、白抜きの矢印は、録画予約対象の番組を選択するためのポインタＰであり、一の升目を囲む太線の矩形枠は録画予約対象である番組を選択するためのカーソルＫである。
【００６０】
番組表が表示されている状態で使用者が操作板１２を上下左右方向に移動させた場合、ポインタＰは操作板１２と同方向へ移動する。例えば操作板１２を右方へ移動させた場合、図１０に示すように破線で示された箇所にあるポインタＰは右方へ移動する。そして、使用者が中央タクタイルスイッチ１３Ｃをクリック又はダブルクリックした場合、ポインタＰで指示されている番組がカーソルＫで選択される。
【００６１】
図１１（ａ）は、番組表に表示される放送時間帯をページ変更した状態を示しており、図１１（ｂ）は番組表に表示されるチャンネル群をページ変更した状態を示している。
使用者が上タクタイルスイッチ１３Ｕ又は右タクタイルスイッチ１３Ｒを押圧した場合、図１１（ａ）に示すように、番組表に表示される放送時間帯が変更される。
同様に、使用者が左タクタイルスイッチ１３Ｌ又は下タクタイルスイッチ１３Ｄを押圧した場合、図１１（ｂ）に示すように、番組表に表示されるチャンネル群が変更される。
【００６２】
図１２は、ポインティングデバイス１による録画予約に係る制御部３６の処理手順を示すフローチャートである。番組表を表示した場合、制御部３６は、ポインティングデバイス１の操作状態を検出する（ステップＳ３１）。
次いで、制御部３６は、操作板１２が移動したか否かを判定する（ステップＳ３２）。操作板１２が移動したと判定した場合（ステップＳ３２：ＹＥＳ）、制御部３６は、上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ３３）。
【００６３】
上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ３３：ＹＥＳ）、制御部３６は、図１１に示すように操作板１２の移動方向に応じて、番組表のページを上下左右に移動させる（ステップＳ３４）。例えばタクタイルスイッチ１３Ｒを押した状態で、操作板１２を右に移動させると、右ページ移動
を行い、タクタイルスイッチ１３Ｄを押した状態で、操作板１２を下に移動させると、下ページ移動を行う。
上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒのいずれもが入状態でないと判定した場合（ステップＳ３３：ＮＯ）、番組表に表示されるポインタＰを図１０に示すように操作板１２の移動方向に応じて移動させる（ステップＳ３５）。操作板１２が移動した場合、例えばウェブブラウザのマウスカーソルのように、ポインタＰを移動させる。
【００６４】
操作板１２が移動していないと判定した場合（ステップＳ３２：ＮＯ）、制御部３６は、上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ３６）。上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ３６：ＹＥＳ）、カーソルＫを上下左右に移動させる（ステップＳ３７）。
【００６５】
ステップＳ３４、３５，３７の処理を終えた場合、又はステップＳ３６で上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒのいずれもが入状態でないと判定した場合（ステップＳ３６：ＮＯ）、制御部３６は、中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ３８）。中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態でないと判定した場合（ステップＳ３８：ＮＯ）、制御部３６は処理を終える。中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であると判定した場合（ステップＳ３８：ＹＥＳ）、制御部３６は、選択されている番組の予約処理を実行し（ステップＳ３９）、処理を終える。
【００６６】
実施の形態１にあっては、操作板１２の移動及び５個の各タクタイルスイッチ１３の状態によって再生動作を詳細に制御することができる。
【００６７】
また、操作板１２を偏平円板状に形成し、操作板表面１２ａにタクタイルスイッチを配することにより、省スペース化を図ることができ、操作感覚を向上させることができる。
【００６８】
なお、実施の形態１にあっては、円板状の操作板を説明したが、操作板の形状は円板状に限定されず、矩形板状、三角形状等、他の形状であっても良い。
【００６９】
また、５個のタクタイルスイッチを備えた場合を説明したが、タクタイルスイッチの数、及び配置方法は実施の形態１に限定されない。
【００７０】
更に、実施の形態１にあっては、ポインティングデバイスを備えた電気機器として映像記録再生装置を説明したが、携帯電話、ノートパソコン、音楽再生装置、ＰＤＡ等の他の電気機器に本発明のポインティングデバイスを適用しても良い。
【００７１】
（実施の形態２）
図１３は、実施の形態２に係るポインティングデバイス２０１を模式的に示す平面図である。実施の形態２に係るポインティングデバイス２０１は、実施の形態１と同様の基部２１１、操作板２１２等を備えている。また、操作板表面２１２ａには、左タクタイルスイッチ２１３Ｌと、右タクタイルスイッチ２１３Ｒとが横方向に並設されている。
また、実施の形態２に係る図示しない映像記録再生装置は、実施の形態１と同様の構成であり、ポインティングデバイス２０１を備えている。
【００７２】
図１４は、ポインティングデバイス２０１による音量調整の操作方法を概念的に示す説明図、図１５は、ポインティングデバイス２０１によるチャンネル変更の操作方法を概念的に示す説明図である。図１４に示すように、左タクタイルスイッチ２１３Ｌが押圧された状態で操作板２１２が上方へ移動した場合、制御部３６は、出力する音声の音量を上げ、操作板２１２が下方へ移動した場合、制御部３６は出力する音声の音量を下げる。
【００７３】
また、図１５に示すように、右タクタイルスイッチ２１３Ｒが押圧された状態で操作板２１２が上下方向へ移動した場合、制御部３６は、映像のチャンネルを変更する。
【００７４】
図１６は、ポインティングデバイス２０１による音量調整及びチャンネル変更に係る制御部３６の処理手順を示すフローチャートである。制御部３６は、ポインティングデバイス２０１の操作状態を検出する（ステップＳ５１）。
【００７５】
次いで、制御部３６は、操作板２１２が移動したか否かを判定する（ステップＳ５２）。操作板２１２が移動していないと判定した場合（ステップＳ５２：ＮＯ）、制御部３６は処理を終える。
【００７６】
操作板２１２が移動していると判定した場合（ステップＳ５２：ＹＥＳ）、制御部３６は、左タクタイルスイッチ２１３Ｌが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ５３）。左タクタイルスイッチ２１３Ｌが入状態であると判定した場合（ステップＳ５３：ＹＥＳ）、制御部３６は、音量を上下させて（ステップＳ５４）、処理を終える。
【００７７】
左タクタイルスイッチ２１３Ｌが入状態でないと判定した場合（ステップＳ５３：ＮＯ）、制御部３６は、右タクタイルスイッチ２１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ５５）。右タクタイルスイッチ２１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ５５：ＹＥＳ）、制御部３６は、チャンネルを変更し（ステップＳ５６）、処理を終える。右タクタイルスイッチ２１３Ｒが入状態でないと判定した場合（ステップＳ５５：ＮＯ）、図示しないポインタを移動させて（ステップＳ５７）、処理を終える。
【００７８】
実施の形態２にあっては、操作板２１２と複数の左タクタイルスイッチ２１３Ｌ及び右タクタイルスイッチ２１３Ｒとを独立的に又は同時的に操作することができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる。
具体的には、左タクタイルスイッチ２１３Ｌを押圧しながら操作板２１２を移動させることによって音量を調整することができ、右タクタイルスイッチ２１３Ｒを押圧しながら操作板２１２を移動させることによってチャンネルを変更することができる。
また、各タクタイルスイッチ２１３を押圧せずに操作板２１２を移動させることによって音量調整及びチャンネル変更以外の操作を行うことができる。
【００７９】
実施の形態２に係るポインティングデバイス２０１及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態１に係るポインティングデバイス１及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【００８０】
（実施の形態３）
図１７は、実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１を模式的に示す平面図である。
【００８１】
実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１は、実施の形態１と同様の基部３１１、操作板３１２等を備えている。操作板表面３１２ａにはタクタイルスイッチ３１３が中央に１個のみ配されている。
また、実施の形態３に係る図示しない映像記録再生装置は、実施の形態１と同様の構成であり、ポインティングデバイス３０１を備えている。
【００８２】
図１８は、ポインティングデバイス３０１による録画内容一覧における操作例を概念的に示す説明図、図１９は、操作板３１２によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図、図２０は、各タクタイルスイッチ３１３によるページ移動方法を概念的に示す説明図である。
図１９及び図２０は、録画された映像をサムネイル表示した録画内容一覧である。上下二段に分けて表示された６個の矩形枠は記録された映像データの内容を示すサムネイル画像である。また、サムネイル画像を囲む太線の矩形枠は再生対象候補の映像データを示すカーソルＫである。
【００８３】
図１９（ａ）に示した状態で、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧せずに操作板３１２を移動させた場合、図１９（ｂ）に示すように、カーソルＫも同方向に移動する。そして、使用者がタクタイルスイッチ３１３をクリック又はダブルクリックした場合、選択されているサムネイル画像の映像データが再生される。
【００８４】
また、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧しながら操作板３１２を左右方向に移動させた場合、図２０（ａ）及び図２０（ｂ）に示すように、ページが移動し、他のサムネイル画像が表示される。
【００８５】
図２１は、録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、カーソル移動方法を概念的に示す説明図、図２２は、録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、ページ移動方法を概念的に示す説明図である。サムネイル表示された録画内容一覧同様、図２１（ａ）に示した状態で、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧せずに操作板３１２を上下移動させた場合、図２１（ｂ）に示すようにカーソルＫも同方向へ移動する。そして、使用者がタクタイルスイッチ３１３をクリック又はダブルクリックした場合、選択されている映像が再生される。
【００８６】
また、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧しながら操作板３１２を上下方向に移動させた場合、図２２（ａ）及び図２２（ｂ）に示すように、ページが移動し、他の録画映像リストが表示される。
【００８７】
実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１及び映像記録再生装置にあっては、操作板３１２とタクタイルスイッチ３１３とを独立的に又は同時的に操作することができる。
具体的には、操作体で操作可能な動作を、タクタイルスイッチ３１３の入切状態に応じて切り替えることができる。
【００８８】
実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態１に係るポインティングデバイス１及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【００８９】
（実施の形態４）
図２３は、本発明の実施の形態４に係る携帯電話機の内部構成を示すブロック図、図２４は携帯電話を模式的に示す正面図である。実施の形態４に係る携帯電話機は、本発明に係るポインティングデバイス１を備えており、実施の形態１〜３同様、複雑で複合的な操作が可能になる。
【００９０】
本発明の実施の形態４に係る携帯電話機は、制御部５０、無線通信及びテレビジョン放送信号の受信を行うためのアンテナ５１、分波部５２、無線部５３、通信制御部５４、チューナ５５、信号処理部５６、及び表示部６０を備えている。
【００９１】
制御部５０は、例えばＣＰＵを備えたマイクロコンピュータであり、携帯電話機を構成する各構成部の動作を制御する。制御部５０には、操作部６１が接続されており、制御部５０は、操作部６１の操作状態に応じて動作を制御する。
【００９２】
操作部６１は、本発明の実施の形態に係るポインティングデバイス１、通話ボタン、数字ボタン等を備えている。ポインティングデバイス１の構成は、実施の形態１と同様である。
【００９３】
アンテナ５１は、無線電波を介して基地局と無線通信を行い、音声データ、文字データ及び画像データ等を送受信する。また、アンテナ５１はテレビジョン信号を受信することができる。
【００９４】
分波部５２は、アンテナ５１にて受信した無線信号と放送信号とを分離し、分離された無線信号を無線部５３に送り、分離された放送信号をチューナ５５に送る。
【００９５】
通信制御部５４は無線部５３の動作を制御する。通信制御部５４は、受信時においては基地局からアンテナ５１を介して受信した無線を無線部５３に復調させ、復調された信号を制御部５０に与える。また、通信制御部５４は、送信時においては制御部５０から送られた各種データを所定のプロトコルに基づいて変調し、変調した無線信号を分波部５２を介してアンテナ５１から送信する。
【００９６】
チューナ５５は、放送信号から一のチャンネルを選択及び増幅し、選択された信号を信号処理部５６に送る。
信号処理部５６は、チューナ５５より送られた信号から映像信号、音声信号に分離し、分離された映像信号は表示部６０に、音声信号は図示しないスピーカから出力される。
【００９７】
また、携帯電話機は、撮像部５７、画像処理部５８、メモリ５９、記憶媒体６２を備えている。
【００９８】
撮像部５７はレンズ、撮像素子、例えばＣＣＤ（Charge Coupled Device）イメージセンサ、ＣＭＯＳ（Complementary Metal Oxide Semiconductor）イメージセンサ等を備えている。撮像部５７は撮像して得た画像データを画像処理部５８に逐次送信する。
【００９９】
画像処理部５８は、画像データに対して補完処理等のエフェクト処理を実行し、メモリ５９に送る。表示部６０は、メモリ５９に書き込まれた画像データに基づいて、画像を逐次表示する。
【０１００】
記録媒体６２はフラッシュメモリのような不揮発性の記憶手段である。制御部５０は、撮像部５７にて撮像された静止画若しくは動画の画像データ、又は放送信号から得られた映像及び音声を記録媒体６２に記録する機能を備えている。また、制御部５０は、実施の形態１又は２同様、記録した映像のサムネイル表示等を行うことができ、ポインティングデバイス１の操作に応じてカーソル移動、ページ移動を行うことができる。
【０１０１】
実施の形態４にあっては、実施の形態１〜３同様、操作板と複数のタクタイルスイッチとを独立的に又は同時的に操作することができ、複雑で複合的な操作を行うことができる。
【０１０２】
実施の形態４に係るポインティングデバイス１の他の構成、作用及び効果は実施の形態１に係るポインティングデバイス１の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【０１０３】
【図１】本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイスを模式的に示す斜視図である。
【図２】ポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図３】ポインティングデバイスを模式的に示す側面図である。
【図４】ポインティングデバイスの操作状態を概念的に示す説明図である。
【図５】本発明の実施の形態１に係る映像記録再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図６】ポインティングデバイスによる映像の再生操作方法を概念的に示す説明図である。
【図７】ポインティングデバイスによる再生操作に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図８】ポインティングデバイスによる再生操作に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図９】ポインティングデバイスによる録画予約操作方法を概念的に示す説明図である。
【図１０】操作板によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図である。
【図１１】各タクタイルスイッチによるページ移動方法を概念的に示す説明図である。
【図１２】ポインティングデバイスによる録画予約に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図１３】実施の形態２に係るポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図１４】ポインティングデバイスによる音量調整の操作方法を概念的に示す説明図である。
【図１５】ポインティングデバイスによるチャンネル変更の操作方法を概念的に示す説明図である。
【図１６】ポインティングデバイスによる音量調整及びチャンネル変更に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図１７】実施の形態３に係るポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図１８】ポインティングデバイスによる録画内容一覧における操作例を概念的に示す説明図である。
【図１９】操作板によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２０】各タクタイルスイッチによるページ移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２１】録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、カーソル移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２２】録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、ページ移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２３】本発明の実施の形態４に係る携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
【図２４】携帯電話を模式的に示す正面図である。
【図２５】従来のポインティングデバイスを模式的に示す横断面図である。
【符号の説明】
【０１０４】
１ ポインティングデバイス
１１ 基部
１２ 操作板
１３ タクタイルスイッチ
１４ 操作桿
１５ａ 円板部
１５ｂ 磁石
１５ｃ 検出部
１５ｄ ホール素子
１６ 操作信号出力コネクタ
３６ 制御部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置、及び該操作体を備えた電気機器に関する。
【背景技術】
【０００２】
操作装置としてポインティングデバイスを備えたノートパソコン、携帯電話、ＤＶＤレコーダ等の各種電気機器が提案されている（例えば、特許文献１）。
【０００３】
図２５は、従来のポインティングデバイス４０１を模式的に示す横断面図である。従来のポインティングデバイス４０１は、板状の基部４１１に対して傾倒可能に支持された操作桿４１４を備えている。操作桿４１４の先端部はゴムキャップ４１２で覆われており、ゴムキャップ４１２の上面にはタッチセンサ４１３が設けられている。
使用者がゴムキャップ４１２を押圧して操作桿４１４を傾倒させると、操作桿４１４の基端部に設けられた加重センサ４１５が操作桿４１４の傾倒方向に応じた操作信号を出力する。また、タッチセンサ４１３に指が触れた場合、タッチセンサ４１３は接触操作信号を出力する。
【０００４】
電気機器、例えばノートパソコンに搭載された制御装置は、操作桿４１４の傾倒を検出した場合、接触操作信号の有無に関わらず、操作桿４１４の傾倒方向に応じた処理を実行する。例えば、ノートパソコンのディスプレイに表示されたポインタを移動させる。また、制御装置は、操作桿４１４が傾倒を検出していない状態でタッチセンサ４１３の接触操作信号を検出した場合、決定処理を実行する。例えば、ポインタで選択されたソフトキーに対応する処理を実行する。
【０００５】
このように構成された従来のポインティングデバイス４０１においては、ポインティングデバイス４０１にボタン１個分の機能を追加することができ、省スペース化を図ることができる。
【特許文献１】特開平８−３３５１４１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、従来のポインティングデバイスにおいては、操作桿を操作する際、必ず指がタッチセンサに触れるため、操作桿とタッチセンサとを独立して操作することができず、操作効率が悪いという問題があった。
【０００７】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体と、該操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチとを備えることにより、操作体と複数の押ボタンスイッチとを独立的に又は同時的に操作することができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる操作装置及び電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明に係る操作装置は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置において、前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力部とを備えることを特徴とする。
【０００９】
本発明に係る電気機器は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じて動作する電気機器において、前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向を検出する検出手段と該検出手段にて検出された入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【００１０】
本発明に係る電気機器は、前記制御手段は、前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、前記押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【００１１】
本発明に係る電気機器は、前記制御手段は、一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段と、全押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定方向から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第３の動作を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【００１２】
本発明に係る電気機器は、映像データ又は音声データに基づいて映像又は音声を再生する再生手段を備え、前記制御手段は、前記押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて、再生処理を制御する手段を備えることを特徴とする。
【００１３】
本発明に係る電気機器は、映像及び音声の信号を含む放送信号を受信する受信手段と、受信した放送信号から一のチャンネルを選択するチューナと、該チューナにて選択されたチャンネルの信号に基づいて映像及び音声を出力する出力手段とを備え、前記制御手段は、一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて音声の音量を上下させる手段と、他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じてチャンネルを変更させる手段とを備えることを特徴とする。
【００１４】
本発明に係る電気機器は、前記操作体は円板状をなし、前記複数の押ボタンスイッチは、前記操作体表面の略中央部を中心にして十字状に配されていることを特徴とする。
【００１５】
本発明にあっては、操作体は所定位置から複数方向への移動が可能である。また、操作体の表面には複数の押ボタンスイッチが配されており、操作信号出力部は、操作体の移動方向及び押ボタンスイッチの入切状態に応じた操作信号を出力する。
押ボタンスイッチは操作体の表面に配されているため、押ボタンスイッチを押圧すると同時に操作体を移動させることができ、操作装置又は電気機器は、操作体及び押ボタンスイッチの同時的な操作を受け付けることができる。
また、操作体を移動させる際、指が押ボタンスイッチに触れる場合があるが、強く押し込まない限り押ボタンスイッチは入状態にならない。従って、操作装置又は電気機器は、操作体及び押ボタンスイッチの独立的な操作を受け付けることができる。
更に、複数の押ボタンスイッチを備えているため、操作装置又は電気機器は、より複合的な操作を受け付けることができる。例えば、各押ボタンスイッチを個別に押圧しながら操作体を移動させたり、複数の押ボタンスイッチを同時に押圧しながら操作体を移動させたりして電気機器の動作を制御することができる。
【００１６】
本発明にあっては、制御手段は、押ボタンスイッチが入状態の場合、操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御し、押ボタンスイッチが切状態の場合、操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する。
従って、操作体にて操作できる動作は、押ボタンスイッチの入切状態によって切り替わる。
【００１７】
本発明にあっては、制御手段は、一の押ボタンスイッチが入状態の場合、操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御し、他の押ボタンスイッチが入状態の場合、操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御し、全ての押ボタンスイッチが切状態の場合、操作体の移動方向に応じて第３動作を制御する。
従って、操作体にて操作できる動作は、押ボタンスイッチ夫々の入切状態によって切り替わる。
【００１８】
本発明にあっては、再生手段は制御手段の制御によって映像又は音声を再生する。制御手段は、押ボタンスイッチの入切状態及び操作体の移動方向に応じて、再生手段による再生処理を制御する。例えば、制御手段は、押ボタンスイッチの入切状態に応じて、再生、再生の一時停止、再生の停止、早送り、早戻し等の制御を行い、操作体の移動方向に応じて、前方インデックスジャンプ、後方インデックスジャンプ、スロー再生、逆スロー再生等の制御を行う。
また、早送りボタンを入状態のまま操作体を移動させると、移動方向に応じた早送り速度を調整する制御を行い、早戻しボタンを入状態のまま操作体を移動させると、移動方向に応じた早戻し速度を調整する制御を行う。
【００１９】
本発明にあっては、受信手段は映像及び音声の信号を含む放送信号を受信し、チューナは制御手段の制御に応じて放送信号から一のチャンネルを選択する。そして、出力手段は、選択されたチャンネルの映像及び音声を、制御手段の制御に応じて出力する。特に制御手段は、一の押ボタンスイッチが入状態にあり、操作体が所定位置から移動した場合、出力される音声の音量を上下させる。また、制御手段は、他の押ボタンスイッチが入状態にあり、操作体が所定位置から移動した場合、チューナによるチャンネル選択を制御し、チャンネルを変更する。
【００２０】
本発明にあっては、操作体は円板状をなし、複数の押ボタンスイッチは操作体表面の略中央部を中心にして十字状に配されているため、操作感が向上する。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、操作体と複数の押ボタンスイッチとを独立的に又は同時的に操作することができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイスを模式的に示す斜視図、図２は、ポインティングデバイスを模式的に示す平面図、図３は、ポインティングデバイスを模式的に示す側面図である。
【００２３】
図中１は、本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイス（操作装置）である。ポインティングデバイス１は、基部１１と、基部１１に対して所定位置から複数方向へ移動及び押下可能に支持された操作板１２と、操作板表面１２ａに配された複数のタクタイルスイッチ（押ボタンスイッチ）１３と、操作板１２の移動方向及び各タクタイルスイッチ１３の入切状態に応じた操作信号を出力する操作信号出力コネクタ１６とを備えている。
【００２４】
基部１１は偏平な中空略直方体形状をなし、例えば樹脂で形成されている。基部表面１１ａの略中央部には孔部が形成されており、該孔部から操作桿１４が平行移動可能に突出し、操作桿１４の先端部には操作板１２が設けられている。操作桿１４の基端部には、円板部１５ａが形成され、円板部１５ａの下面の略中心部分には下方がＮ極、上方がＳ極になるように磁石１５ｂが配設されている。円板部１５ａは、図示しない支持部によって平行移動及び押下可能に支持されている。例えば、円板部１５ａと支持部との間には、操作板１２を押下可能に支持するための弾性体が介装されている。円板部１５ａの更に下方であって、磁石１５ｂの磁場を検出可能な検出領域内に磁石１５ｂの位置に応じた信号を出力するセンサＩＣが配されている。センサＩＣは、磁石１５ｂの磁場を検出する複数のホール素子１５ｄと、各ホール素子１５ｄの出力に基づいて磁石１５ｂの位置を算出し、操作板１２の移動方向に応じた操作信号を出力する検出部１５ｃとを備えている。ホール素子１５ｄを用いることにより、操作板１２の押し込みを検出することも可能になる。
【００２５】
操作信号出力コネクタ１６は、基部１１の裏面の適宜箇所に設けられており、操作板１２の移動方向及び押下に応じた操作信号と、タクタイルスイッチ１３の検出結果とを出力するように構成されている。
【００２６】
タクタイルスイッチ１３はクリック感のあるスイッチであり、操作板表面１２ａに５個設けられている。具体的には、中央タクタイルスイッチ１３Ｃは操作板表面１２ａの略中央部に配されており、上タクタイルスイッチ１３Ｕ、下タクタイルスイッチ１３Ｄ、左タクタイルスイッチ１３Ｌ、及び右タクタイルスイッチ１３Ｒは、中央タクタイルスイッチ１３Ｃを中心にして十字状をなすように上下左右に配されている。
【００２７】
操作信号出力コネクタ１６は、基部１１の裏面の適宜箇所に設けられており、操作板１２の移動方向に応じた操作信号と、各タクタイルスイッチ１３の入切状態に応じた操作信号とを出力するように構成されている。
【００２８】
図４は、ポインティングデバイス１の操作状態を概念的に示す説明図である。使用者が操作板１２の周面１２ｂ又は操作板表面１２ａを基部表面１１ａに沿った方向へ押圧した場合、操作板１２及び磁石１５ｂが平行移動し、各ホール素子１５ｄの出力が変化する。検出部１５ｃは、各ホール素子１５ｄの出力が変化に基づいて、操作板１２の移動方向を算出し、操作板１２の移動方向に応じた操作信号を操作信号出力コネクタ１６から出力する。また、各タクタイルスイッチ１３が押圧された場合、押圧されたタクタイルスイッチは操作信号を操作信号出力コネクタ１６から出力する。
【００２９】
以下、本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイス１を映像記録再生装置に搭載した例を説明する。
【００３０】
図５は、本発明の実施の形態１に係る映像記録再生装置の内部構成を示すブロック図である。映像記録再生装置は、各種構成部の動作を制御する制御部３６を備えている。
【００３１】
制御部３６は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等を備えたマイクロコンピュータからなり、各種ハードウェアに制御信号を与えて動作を制御する。制御部３６には、遠隔操作装置３９から送信される赤外光の信号を受信する受信部３８、表示部４０、操作部４１等が設けられている。
【００３２】
遠隔操作装置３９は、本発明の実施の形態に係るポインティングデバイス１、電源ボタン等を備えており、ポインティングデバイス１及び各種ボタンの操作状態に応じた赤外線の信号を送信する。受信部３８は、遠隔操作装置３９から送信された赤外線の信号を受信し、操作部の操作状態を検出する。
表示部４０は、液晶ディスプレイを備えており、映像記録再生装置の動作状態、時刻等を表示する。
操作部４１は、本発明の実施の形態に係るポインティングデバイス１を筐体の適宜箇所に備えており、ポインティングデバイス１の操作に応じて各種構成部の動作を制御する。
【００３３】
図中２１は、アンテナＡで受信したＲＦ信号（放送信号）を増幅し、特定チャンネルの信号を選択するデジタルチューナであり、デジタルチューナ２１は、選択した信号を復調部２２に与える。
【００３４】
デジタルチューナ２１から与えられた信号は、ＯＦＤＭ（Orthogonal Frequency Division Multiplexing）方式で変調されており、復調部２２は、前記信号を、ＭＰＥＧ２ＴＳ（Transport Stream）形式のストリームデータに復調し、復調したストリームデータを切換部２３に与える。
【００３５】
切換部２３には、後述のハードディスクドライブ３２及びＤＶＤドライブ３３がバッファメモリ３７を介して接続されており、切換部２３は、ハードディスクドライブ３２、ＤＶＤドライブ３３、又は復調部２２より与えられた一のストリームデータを分離部２４に与える。また、切換部２３は、制御部３６より与えられた制御信号に応じて、分離部２４に与えるストリームデータを切り換える。なお、ＤＶＤドライブ３３から与えられるストリームデータはＭＰＥＧ２ＰＳ（Program Stream）形式である。
【００３６】
ＴＳ形式及びＰＳ形式のストリームデータは、複数のパケットから構成されている。特にＴＳ形式におけるパケットは、１乃至３番組の映像を構成する時系列順のビデオデータ及び音声データ、並びに番組配列情報（SI:Service Information）等をパケット化したものである。複数のパケットから、時系列順のビデオデータ及び音声データが復元される。
【００３７】
分離部２４は、ストリームデータから一の番組のビデオデータ及び音声データに係るパケットを選択し、選択したパケットからなるビデオデータ及び音声データを、夫々図示しないビデオバッファ及び音声バッファに与える。ビデオバッファ及び音声バッファは、分離部２４から与えられたビデオデータ及び音声データを夫々所定のタイミングでビデオデコーダ２５及び音声デコーダ２６に与える。
また、分離部２４は、ストリームデータに含まれる番組配列情報を選択し、選択した番組配列情報をＥＰＧ（Electronic Program Guide）デコーダ２７に与える。番組配列情報は、放送される番組のタイトル、チャンネル、放送開始時刻、放送終了時刻、及び映画、ドラマ等の番組の属するジャンル等の情報を有している。
【００３８】
ＥＰＧデコーダ２７は、分離部２４から与えられた番組配列情報に基づいて、番組表の画像データを生成し、生成した番組表の画像データをＯＳＤ（On Screen Display）表示処理部２８に与える。ＥＰＧデコーダ２７及びＯＳＤ表示処理部２８による番組表のＯＳＤ表示は、制御部３６によって制御される。
【００３９】
ビデオデコーダ２５は、ビデオバッファから与えられたビデオデータを、ＭＰＥＧ２の圧縮伸張方式に従って復調し、復調したビデオデータをＯＳＤ表示処理部２８に与える。また、ビデオデコーダ２５は、復調したビデオデータをＭＰＥＧ符号化部３１に与える。
【００４０】
ＯＳＤ表示処理部２８は、ビデオデコーダ２５から与えられたビデオデータの映像に、ＥＰＧデコーダ２７又は制御部３６から与えられた画像データの映像をＯＳＤ表示させた映像のビデオデータを生成し、生成したビデオデータを、所定のタイミングでビデオ信号出力部２９に与える。
【００４１】
音声デコーダ２６は、音声バッファから与えられた音声データを、所定の圧縮伸張方式、例えばＡＡＣ（Advanced Audio Coding）又はＡＣ３（Audio Code number 3）の圧縮伸張方式に従って復調し、復調した音声データを、所定のタイミングで音声信号出力部３０に与える。また、音声デコーダ２６は、復調した音声データをＭＰＥＧ符号化部３１に与える。
【００４２】
ビデオ信号出力部２９及び音声信号出力部３０は、ＯＳＤ表示処理部２８及び音声デコーダ２６から与えられたビデオデータ及び音声データを、アナログのビデオ信号及び音声信号にＤＡ変換し、ＤＡ変換したビデオ信号及び音声信号を外部の図示しない表示装置及びスピーカに出力する。なお、制御部３６は、音声信号の信号レベルを上下させることにより、出力される音声の音量を上下させることができる。
【００４３】
ＭＰＥＧ符号化部３１は、ビデオデコーダ２５及び音声デコーダ２６から与えられたビデオデータ及び音声データを、ＭＰＥＧ２ＰＳ形式のストリームデータに符号化し直し、符号化したストリームデータをバッファメモリ３７を介してハードディスクドライブ３２又はＤＶＤドライブ３３に与える。
【００４４】
ＤＶＤドライブ３３は、ストリームデータを８−１６変調する変調部、変調されたストリームデータを、ＤＶＤ３５に記録する光ピックアップを備えている。また、ＤＶＤドライブ３３は、光ピックアップによってＤＶＤ３５から読み出したストリームデータを復調する図示しない復調回路を備えており、復調したストリームデータをバッファメモリ３７を介して切換部２３に与える。
【００４５】
ハードディスクドライブ３２は、ストリームデータを変調する変調部、変調されたプログラムデータをハードディスク３４に記録するヘッド部を備えている。また、ハードディスクドライブ３２は、ハードディスク３４から読み出したストリームデータを復調する図示しない復調回路を備えており、復調したストリームデータをバッファメモリ３７を介して切換部２３に与える。
【００４６】
図６は、ポインティングデバイス１による映像の再生操作方法を概念的に示す説明図である。図６に示すように、ポインティングデバイス１の上タクタイルスイッチ１３Ｕには、映像及び音声の再生開始操作が割り当てられている。また、中央タクタイルスイッチ１３Ｃには再生停止、下タクタイルスイッチ１３Ｄには再生一時停止、左タクタイルスイッチ１３Ｌには早戻し、右タクタイルスイッチ１３Ｒには早送りの操作が夫々割り当てられている。同様に、操作板１２の移動方向にも操作内容が割り当てられている。例えば、上方移動に対してスロー再生、下方移動に対して逆スロー再生、左方移動に対して後方インデックスジャンプ、右方移動に対して前方インデックスジャンプが夫々割り当てられている。
【００４７】
図７及び図８は、ポインティングデバイス１による再生操作に係る制御部３６の処理手順を示すフローチャートである。制御部３６は、操作部４１のポインティングデバイス１からの信号、又は遠隔操作装置３９及び受信部３８を介して受信した信号に基づいて、ポインティングデバイス１の操作状態を検出する（ステップＳ１１）。具体的には、制御部３６は、操作板１２の移動方向及び各タクタイルスイッチ１３の入切状態を検出する。
【００４８】
そして、制御部３６は、上タクタイルスイッチ１３Ｕが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１２）。上タクタイルスイッチ１３Ｕが入状態であると判定した場合（ステップＳ１２：ＹＥＳ）、制御部３６は再生を開始し（ステップＳ１３）、処理を終える。
【００４９】
上タクタイルスイッチ１３Ｕが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１２：ＮＯ）、制御部３６は、中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１４）。中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であると判定した場合（ステップＳ１４：ＹＥＳ）、制御部３６は、再生を停止し（ステップＳ１５）、処理を終える。
【００５０】
中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１４：ＮＯ）、制御部３６は、下タクタイルスイッチ１３Ｄが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１６）。下タクタイルスイッチ１３Ｄが入状態であると判定した場合（ステップＳ１６：ＹＥＳ）、制御部３６は、再生を一時停止し（ステップＳ１７）、処理を終える。
【００５１】
下タクタイルスイッチ１３Ｄが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１６：ＮＯ）、制御部３６は、左タクタイルスイッチ１３Ｌが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ１８）。左タクタイルスイッチ１３Ｌが入状態であると判定した場合（ステップＳ１８：ＹＥＳ）、制御部３６は、早戻し処理を実行し（ステップＳ１９）、処理を終える。
【００５２】
左タクタイルスイッチ１３Ｌが入状態でないと判定した場合（ステップＳ１８：ＮＯ）、制御部３６は、右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ２０）。右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ２０：ＹＥＳ）、制御部３６は、早送り処理を実行し（ステップＳ２１）、処理を終える。
上述の処理によれば、各タクタイルスイッチ１３にて映像又は音声の再生、停止、一時停止等の操作を行うことができる。
【００５３】
右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態でないと判定した場合（ステップＳ２０：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が上方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２２）。操作板１２が上方向へ移動したと判定した場合（ステップＳ２２：ＹＥＳ）、制御部３６は、スロー再生を実行し（ステップＳ２３）、処理を終える。
【００５４】
操作板１２が上方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２２：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が下方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２４）。操作板１２が下方へ移動したと判定した場合（ステップＳ２４：ＹＥＳ）、制御部３６は、逆スロー再生の処理を実行し（ステップＳ２５）、処理を終える。
【００５５】
操作板１２が下方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２４：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が左方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２６）。操作板１２が左方へ移動したと判定した場合（ステップＳ２６：ＹＥＳ）、制御部３６は、後方インデックスジャンプ処理を実行し（ステップＳ２７）、処理を終える。
【００５６】
操作板１２が左方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２６：ＮＯ）、制御部３６は、操作板１２が右方へ移動したか否かを判定する（ステップＳ２８）。操作板１２が右方へ移動したと判定した場合（ステップＳ２８：ＹＥＳ）、制御部３６は、前方インデックスジャンプ処理を実行し（ステップＳ２９）、処理を終える。また、操作板１２が右方へ移動していないと判定した場合（ステップＳ２８：ＮＯ）、制御部３６は、処理を終える。
上述の処理によれば、操作板１２にて映像又は音声のスロー再生、インデックスジャンプ等の特殊再生の操作を行うことができる。
【００５７】
また、右タクタイルスイッチ１３Ｒを押圧しながら操作板１２を移動させることにより、早送りの速度を調整でき、左タクタイルスイッチ１３Ｌを押圧しながら操作板１２を移動させることにより、早戻し速度を調整することができるように構成しても良い。
例えば、右タクタイルスイッチ１３Ｒが入状態の早送り操作であれば、操作板１２の右側への移動量が大きい程、早送り速度が２倍、４倍、８倍と大きくなるのに対し、操作板１２の左側への移動量が大きい程、早送り速度が１／２倍、１／４倍、１／８倍と小さくなるように構成すると良い。
【００５８】
次に、本実施の形態に係るポインティングデバイス１を利用した操作方法の他の具体例を説明する。
図９は、ポインティングデバイス１による録画予約操作方法を概念的に示す説明図である。図９に示すように、ポインティングデバイス１の操作板１２にはポインタＰの移動操作が割り当てられている。上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒには、番組表のページ移動操作が割り当てられており、中央タクタイルスイッチ１３Ｃには決定操作が割り当てられている。
【００５９】
図１０は、操作板１２によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図、図１１は、各タクタイルスイッチ１３によるページ移動方法を概念的に示す説明図である。最外の矩形枠及び該矩形枠の内側に表示された一覧は、ＯＳＤ表示された番組表である。一覧はマトリクス状に升目を並置してなる。各行はチャンネルに対応しており、各行の見出しにはチャンネルの番号が表示されている。一覧の各列は放送時刻が対応しており、各列の見出しには１７〜２２時の時刻が表示されている。一覧を構成している各升目には、対応するチャンネル及び放送時刻で放送される番組の名称、ジャンル等が表示される。また、白抜きの矢印は、録画予約対象の番組を選択するためのポインタＰであり、一の升目を囲む太線の矩形枠は録画予約対象である番組を選択するためのカーソルＫである。
【００６０】
番組表が表示されている状態で使用者が操作板１２を上下左右方向に移動させた場合、ポインタＰは操作板１２と同方向へ移動する。例えば操作板１２を右方へ移動させた場合、図１０に示すように破線で示された箇所にあるポインタＰは右方へ移動する。そして、使用者が中央タクタイルスイッチ１３Ｃをクリック又はダブルクリックした場合、ポインタＰで指示されている番組がカーソルＫで選択される。
【００６１】
図１１（ａ）は、番組表に表示される放送時間帯をページ変更した状態を示しており、図１１（ｂ）は番組表に表示されるチャンネル群をページ変更した状態を示している。
使用者が上タクタイルスイッチ１３Ｕ又は右タクタイルスイッチ１３Ｒを押圧した場合、図１１（ａ）に示すように、番組表に表示される放送時間帯が変更される。
同様に、使用者が左タクタイルスイッチ１３Ｌ又は下タクタイルスイッチ１３Ｄを押圧した場合、図１１（ｂ）に示すように、番組表に表示されるチャンネル群が変更される。
【００６２】
図１２は、ポインティングデバイス１による録画予約に係る制御部３６の処理手順を示すフローチャートである。番組表を表示した場合、制御部３６は、ポインティングデバイス１の操作状態を検出する（ステップＳ３１）。
次いで、制御部３６は、操作板１２が移動したか否かを判定する（ステップＳ３２）。操作板１２が移動したと判定した場合（ステップＳ３２：ＹＥＳ）、制御部３６は、上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ３３）。
【００６３】
上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ３３：ＹＥＳ）、制御部３６は、図１１に示すように操作板１２の移動方向に応じて、番組表のページを上下左右に移動させる（ステップＳ３４）。例えばタクタイルスイッチ１３Ｒを押した状態で、操作板１２を右に移動させると、右ページ移動
を行い、タクタイルスイッチ１３Ｄを押した状態で、操作板１２を下に移動させると、下ページ移動を行う。
上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒのいずれもが入状態でないと判定した場合（ステップＳ３３：ＮＯ）、番組表に表示されるポインタＰを図１０に示すように操作板１２の移動方向に応じて移動させる（ステップＳ３５）。操作板１２が移動した場合、例えばウェブブラウザのマウスカーソルのように、ポインタＰを移動させる。
【００６４】
操作板１２が移動していないと判定した場合（ステップＳ３２：ＮＯ）、制御部３６は、上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ３６）。上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ３６：ＹＥＳ）、カーソルＫを上下左右に移動させる（ステップＳ３７）。
【００６５】
ステップＳ３４、３５，３７の処理を終えた場合、又はステップＳ３６で上下左右タクタイルスイッチ１３Ｕ，１３Ｄ，１３Ｌ，１３Ｒのいずれもが入状態でないと判定した場合（ステップＳ３６：ＮＯ）、制御部３６は、中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ３８）。中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態でないと判定した場合（ステップＳ３８：ＮＯ）、制御部３６は処理を終える。中央タクタイルスイッチ１３Ｃが入状態であると判定した場合（ステップＳ３８：ＹＥＳ）、制御部３６は、選択されている番組の予約処理を実行し（ステップＳ３９）、処理を終える。
【００６６】
実施の形態１にあっては、操作板１２の移動及び５個の各タクタイルスイッチ１３の状態によって再生動作を詳細に制御することができる。
【００６７】
また、操作板１２を偏平円板状に形成し、操作板表面１２ａにタクタイルスイッチを配することにより、省スペース化を図ることができ、操作感覚を向上させることができる。
【００６８】
なお、実施の形態１にあっては、円板状の操作板を説明したが、操作板の形状は円板状に限定されず、矩形板状、三角形状等、他の形状であっても良い。
【００６９】
また、５個のタクタイルスイッチを備えた場合を説明したが、タクタイルスイッチの数、及び配置方法は実施の形態１に限定されない。
【００７０】
更に、実施の形態１にあっては、ポインティングデバイスを備えた電気機器として映像記録再生装置を説明したが、携帯電話、ノートパソコン、音楽再生装置、ＰＤＡ等の他の電気機器に本発明のポインティングデバイスを適用しても良い。
【００７１】
（実施の形態２）
図１３は、実施の形態２に係るポインティングデバイス２０１を模式的に示す平面図である。実施の形態２に係るポインティングデバイス２０１は、実施の形態１と同様の基部２１１、操作板２１２等を備えている。また、操作板表面２１２ａには、左タクタイルスイッチ２１３Ｌと、右タクタイルスイッチ２１３Ｒとが横方向に並設されている。
また、実施の形態２に係る図示しない映像記録再生装置は、実施の形態１と同様の構成であり、ポインティングデバイス２０１を備えている。
【００７２】
図１４は、ポインティングデバイス２０１による音量調整の操作方法を概念的に示す説明図、図１５は、ポインティングデバイス２０１によるチャンネル変更の操作方法を概念的に示す説明図である。図１４に示すように、左タクタイルスイッチ２１３Ｌが押圧された状態で操作板２１２が上方へ移動した場合、制御部３６は、出力する音声の音量を上げ、操作板２１２が下方へ移動した場合、制御部３６は出力する音声の音量を下げる。
【００７３】
また、図１５に示すように、右タクタイルスイッチ２１３Ｒが押圧された状態で操作板２１２が上下方向へ移動した場合、制御部３６は、映像のチャンネルを変更する。
【００７４】
図１６は、ポインティングデバイス２０１による音量調整及びチャンネル変更に係る制御部３６の処理手順を示すフローチャートである。制御部３６は、ポインティングデバイス２０１の操作状態を検出する（ステップＳ５１）。
【００７５】
次いで、制御部３６は、操作板２１２が移動したか否かを判定する（ステップＳ５２）。操作板２１２が移動していないと判定した場合（ステップＳ５２：ＮＯ）、制御部３６は処理を終える。
【００７６】
操作板２１２が移動していると判定した場合（ステップＳ５２：ＹＥＳ）、制御部３６は、左タクタイルスイッチ２１３Ｌが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ５３）。左タクタイルスイッチ２１３Ｌが入状態であると判定した場合（ステップＳ５３：ＹＥＳ）、制御部３６は、音量を上下させて（ステップＳ５４）、処理を終える。
【００７７】
左タクタイルスイッチ２１３Ｌが入状態でないと判定した場合（ステップＳ５３：ＮＯ）、制御部３６は、右タクタイルスイッチ２１３Ｒが入状態であるか否かを判定する（ステップＳ５５）。右タクタイルスイッチ２１３Ｒが入状態であると判定した場合（ステップＳ５５：ＹＥＳ）、制御部３６は、チャンネルを変更し（ステップＳ５６）、処理を終える。右タクタイルスイッチ２１３Ｒが入状態でないと判定した場合（ステップＳ５５：ＮＯ）、図示しないポインタを移動させて（ステップＳ５７）、処理を終える。
【００７８】
実施の形態２にあっては、操作板２１２と複数の左タクタイルスイッチ２１３Ｌ及び右タクタイルスイッチ２１３Ｒとを独立的に又は同時的に操作することができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる。
具体的には、左タクタイルスイッチ２１３Ｌを押圧しながら操作板２１２を移動させることによって音量を調整することができ、右タクタイルスイッチ２１３Ｒを押圧しながら操作板２１２を移動させることによってチャンネルを変更することができる。
また、各タクタイルスイッチ２１３を押圧せずに操作板２１２を移動させることによって音量調整及びチャンネル変更以外の操作を行うことができる。
【００７９】
実施の形態２に係るポインティングデバイス２０１及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態１に係るポインティングデバイス１及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【００８０】
（実施の形態３）
図１７は、実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１を模式的に示す平面図である。
【００８１】
実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１は、実施の形態１と同様の基部３１１、操作板３１２等を備えている。操作板表面３１２ａにはタクタイルスイッチ３１３が中央に１個のみ配されている。
また、実施の形態３に係る図示しない映像記録再生装置は、実施の形態１と同様の構成であり、ポインティングデバイス３０１を備えている。
【００８２】
図１８は、ポインティングデバイス３０１による録画内容一覧における操作例を概念的に示す説明図、図１９は、操作板３１２によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図、図２０は、各タクタイルスイッチ３１３によるページ移動方法を概念的に示す説明図である。
図１９及び図２０は、録画された映像をサムネイル表示した録画内容一覧である。上下二段に分けて表示された６個の矩形枠は記録された映像データの内容を示すサムネイル画像である。また、サムネイル画像を囲む太線の矩形枠は再生対象候補の映像データを示すカーソルＫである。
【００８３】
図１９（ａ）に示した状態で、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧せずに操作板３１２を移動させた場合、図１９（ｂ）に示すように、カーソルＫも同方向に移動する。そして、使用者がタクタイルスイッチ３１３をクリック又はダブルクリックした場合、選択されているサムネイル画像の映像データが再生される。
【００８４】
また、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧しながら操作板３１２を左右方向に移動させた場合、図２０（ａ）及び図２０（ｂ）に示すように、ページが移動し、他のサムネイル画像が表示される。
【００８５】
図２１は、録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、カーソル移動方法を概念的に示す説明図、図２２は、録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、ページ移動方法を概念的に示す説明図である。サムネイル表示された録画内容一覧同様、図２１（ａ）に示した状態で、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧せずに操作板３１２を上下移動させた場合、図２１（ｂ）に示すようにカーソルＫも同方向へ移動する。そして、使用者がタクタイルスイッチ３１３をクリック又はダブルクリックした場合、選択されている映像が再生される。
【００８６】
また、使用者がタクタイルスイッチ３１３を押圧しながら操作板３１２を上下方向に移動させた場合、図２２（ａ）及び図２２（ｂ）に示すように、ページが移動し、他の録画映像リストが表示される。
【００８７】
実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１及び映像記録再生装置にあっては、操作板３１２とタクタイルスイッチ３１３とを独立的に又は同時的に操作することができる。
具体的には、操作体で操作可能な動作を、タクタイルスイッチ３１３の入切状態に応じて切り替えることができる。
【００８８】
実施の形態３に係るポインティングデバイス３０１及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態１に係るポインティングデバイス１及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【００８９】
（実施の形態４）
図２３は、本発明の実施の形態４に係る携帯電話機の内部構成を示すブロック図、図２４は携帯電話を模式的に示す正面図である。実施の形態４に係る携帯電話機は、本発明に係るポインティングデバイス１を備えており、実施の形態１〜３同様、複雑で複合的な操作が可能になる。
【００９０】
本発明の実施の形態４に係る携帯電話機は、制御部５０、無線通信及びテレビジョン放送信号の受信を行うためのアンテナ５１、分波部５２、無線部５３、通信制御部５４、チューナ５５、信号処理部５６、及び表示部６０を備えている。
【００９１】
制御部５０は、例えばＣＰＵを備えたマイクロコンピュータであり、携帯電話機を構成する各構成部の動作を制御する。制御部５０には、操作部６１が接続されており、制御部５０は、操作部６１の操作状態に応じて動作を制御する。
【００９２】
操作部６１は、本発明の実施の形態に係るポインティングデバイス１、通話ボタン、数字ボタン等を備えている。ポインティングデバイス１の構成は、実施の形態１と同様である。
【００９３】
アンテナ５１は、無線電波を介して基地局と無線通信を行い、音声データ、文字データ及び画像データ等を送受信する。また、アンテナ５１はテレビジョン信号を受信することができる。
【００９４】
分波部５２は、アンテナ５１にて受信した無線信号と放送信号とを分離し、分離された無線信号を無線部５３に送り、分離された放送信号をチューナ５５に送る。
【００９５】
通信制御部５４は無線部５３の動作を制御する。通信制御部５４は、受信時においては基地局からアンテナ５１を介して受信した無線を無線部５３に復調させ、復調された信号を制御部５０に与える。また、通信制御部５４は、送信時においては制御部５０から送られた各種データを所定のプロトコルに基づいて変調し、変調した無線信号を分波部５２を介してアンテナ５１から送信する。
【００９６】
チューナ５５は、放送信号から一のチャンネルを選択及び増幅し、選択された信号を信号処理部５６に送る。
信号処理部５６は、チューナ５５より送られた信号から映像信号、音声信号に分離し、分離された映像信号は表示部６０に、音声信号は図示しないスピーカから出力される。
【００９７】
また、携帯電話機は、撮像部５７、画像処理部５８、メモリ５９、記憶媒体６２を備えている。
【００９８】
撮像部５７はレンズ、撮像素子、例えばＣＣＤ（Charge Coupled Device）イメージセンサ、ＣＭＯＳ（Complementary Metal Oxide Semiconductor）イメージセンサ等を備えている。撮像部５７は撮像して得た画像データを画像処理部５８に逐次送信する。
【００９９】
画像処理部５８は、画像データに対して補完処理等のエフェクト処理を実行し、メモリ５９に送る。表示部６０は、メモリ５９に書き込まれた画像データに基づいて、画像を逐次表示する。
【０１００】
記録媒体６２はフラッシュメモリのような不揮発性の記憶手段である。制御部５０は、撮像部５７にて撮像された静止画若しくは動画の画像データ、又は放送信号から得られた映像及び音声を記録媒体６２に記録する機能を備えている。また、制御部５０は、実施の形態１又は２同様、記録した映像のサムネイル表示等を行うことができ、ポインティングデバイス１の操作に応じてカーソル移動、ページ移動を行うことができる。
【０１０１】
実施の形態４にあっては、実施の形態１〜３同様、操作板と複数のタクタイルスイッチとを独立的に又は同時的に操作することができ、複雑で複合的な操作を行うことができる。
【０１０２】
実施の形態４に係るポインティングデバイス１の他の構成、作用及び効果は実施の形態１に係るポインティングデバイス１の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【０１０３】
【図１】本発明の実施の形態１に係るポインティングデバイスを模式的に示す斜視図である。
【図２】ポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図３】ポインティングデバイスを模式的に示す側面図である。
【図４】ポインティングデバイスの操作状態を概念的に示す説明図である。
【図５】本発明の実施の形態１に係る映像記録再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図６】ポインティングデバイスによる映像の再生操作方法を概念的に示す説明図である。
【図７】ポインティングデバイスによる再生操作に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図８】ポインティングデバイスによる再生操作に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図９】ポインティングデバイスによる録画予約操作方法を概念的に示す説明図である。
【図１０】操作板によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図である。
【図１１】各タクタイルスイッチによるページ移動方法を概念的に示す説明図である。
【図１２】ポインティングデバイスによる録画予約に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図１３】実施の形態２に係るポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図１４】ポインティングデバイスによる音量調整の操作方法を概念的に示す説明図である。
【図１５】ポインティングデバイスによるチャンネル変更の操作方法を概念的に示す説明図である。
【図１６】ポインティングデバイスによる音量調整及びチャンネル変更に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図１７】実施の形態３に係るポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図１８】ポインティングデバイスによる録画内容一覧における操作例を概念的に示す説明図である。
【図１９】操作板によるカーソル移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２０】各タクタイルスイッチによるページ移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２１】録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、カーソル移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２２】録画された映像を文字でリスト表示した録画内容一覧において、ページ移動方法を概念的に示す説明図である。
【図２３】本発明の実施の形態４に係る携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
【図２４】携帯電話を模式的に示す正面図である。
【図２５】従来のポインティングデバイスを模式的に示す横断面図である。
【符号の説明】
【０１０４】
１ ポインティングデバイス
１１ 基部
１２ 操作板
１３ タクタイルスイッチ
１４ 操作桿
１５ａ 円板部
１５ｂ 磁石
１５ｃ 検出部
１５ｄ ホール素子
１６ 操作信号出力コネクタ
３６ 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置において、
前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、
該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力部と
を備えることを特徴とする操作装置。
【請求項２】
所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じて動作する電気機器において、
前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、
該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向を検出する検出手段と
該検出手段にて検出された入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて動作を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項３】
前記制御手段は、
前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、
前記押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項４】
前記制御手段は、
一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、
他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段と、
全押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定方向から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第３の動作を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項５】
映像データ又は音声データに基づいて映像又は音声を再生する再生手段を備え、
前記制御手段は、
前記押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて、再生処理を制御する手段を備える
ことを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項６】
映像及び音声の信号を含む放送信号を受信する受信手段と、
受信した放送信号から一のチャンネルを選択するチューナと、
該チューナにて選択されたチャンネルの信号に基づいて映像及び音声を出力する出力手段と
を備え、
前記制御手段は、
一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて音声の音量を上下させる手段と、
他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じてチャンネルを変更させる手段と
を備えることを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項７】
前記操作体は円板状をなし、
前記複数の押ボタンスイッチは、
前記操作体表面の略中央部を中心にして十字状に配されている
ことを特徴とする請求項２から請求項６のいずれか一つに記載の電気機器。
【請求項１】
所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置において、
前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、
該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力部と
を備えることを特徴とする操作装置。
【請求項２】
所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じて動作する電気機器において、
前記操作体の表面に配された複数の押ボタンスイッチと、
該押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向を検出する検出手段と
該検出手段にて検出された入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて動作を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項３】
前記制御手段は、
前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、
前記押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項４】
前記制御手段は、
一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第１の動作を制御する手段と、
他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第２の動作を制御する手段と、
全押ボタンスイッチが切状態にあり、前記操作体が前記所定方向から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第３の動作を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項５】
映像データ又は音声データに基づいて映像又は音声を再生する再生手段を備え、
前記制御手段は、
前記押ボタンスイッチの入切状態及び前記操作体の移動方向に応じて、再生処理を制御する手段を備える
ことを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項６】
映像及び音声の信号を含む放送信号を受信する受信手段と、
受信した放送信号から一のチャンネルを選択するチューナと、
該チューナにて選択されたチャンネルの信号に基づいて映像及び音声を出力する出力手段と
を備え、
前記制御手段は、
一の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて音声の音量を上下させる手段と、
他の前記押ボタンスイッチが入状態にあり、前記操作体が前記所定位置から移動した場合、前記操作体の移動方向に応じてチャンネルを変更させる手段と
を備えることを特徴とする請求項２に記載の電気機器。
【請求項７】
前記操作体は円板状をなし、
前記複数の押ボタンスイッチは、
前記操作体表面の略中央部を中心にして十字状に配されている
ことを特徴とする請求項２から請求項６のいずれか一つに記載の電気機器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【公開番号】特開２００９−２６６６１（Ｐ２００９−２６６６１Ａ）
【公開日】平成２１年２月５日（２００９．２．５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１９００１１（Ｐ２００７−１９００１１）
【出願日】平成１９年７月２０日（２００７．７．２０）
【出願人】（０００００５０４９）シャープ株式会社 (33,933)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年２月５日（２００９．２．５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年７月２０日（２００７．７．２０）
【出願人】（０００００５０４９）シャープ株式会社 (33,933)
【Ｆターム（参考）】
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