説明

支持要素により支持されるコンクリート要素内の力を吸収するための補強要素

【課題】支持要素により支持されるコンクリート要素内の大規模な応力を吸収する改良型補強要素を提供する。
【解決手段】支持要素2により支持されるコンクリート要素1内の力を吸収するための補強要素3は、長手方向に安定した可撓性長手方向要素から成る。この要素は、コンクリート要素1内のリセス6中に設置されおり、リセス6は、支持要素2の領域内で補強要素3が、支持要素2から遠位にあるコンクリート要素1の部域内を進むような形で配置されている。補強要素3の端部領域8は、コンクリート要素1の表面に向かって鋭角αを成して各々支持要素2の方向に屈曲されて進みコンクリート要素1から出る。長手方向に安定した可撓性長手方向要素の両方の端部領域8は、共に、リセス6のそれぞれの出口縁部10のまわりで方向転換させられ、引張力付加具12内に導かれ、その中に保持され、互いに対して引張力が付加され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持要素により支持されるコンクリート要素内の力を吸収するための補強要素に関するものである。
該補強要素は、コンクリート要素内のリセス中に設置される長手方向に安定した可撓性長手方向要素から成る。
リセスは、補強要素が、支持要素の領域において、支持要素から遠位にあるコンクリート要素の部域内を進み、且つ各々の場合において、コンクリート要素の表面に向かって鋭角αを成して支持要素の方向に屈曲されて進み、コンクリート要素から出るような形で配置されている。
そして、補強要素の端部領域が、アンカーに定着されている。
【背景技術】
【0002】
多くの場合、発生する力の吸収を改善できるようにするためには、補強材を既存の構造内、詳細には支持要素により支持されているコンクリート要素に設置することが必要である。
この目的で、きわめて多様な可能性が存在する。
例えば、コンクリート製プレートの補強すべき部域の中に、中ぐり穴を設けることができ、その中ぐり穴は、斜めに配置され、その中にテンションアンカーを設置することができる。
そのコンクリート製プレートを超えて両側に突出する端部には、アンカーヘッドが具備され、これらのアンカーヘッドは、コンクリート製プレートのそれぞれの表面上で支持されている。
アンカーヘッドは、テンションアンカーの引張要素に引張力が加わるように設計することができる。
中ぐり穴には、グラウトタイプの材料を充填することができる。
【0003】
欧州特許出願公開第2236686号明細書から、コンクリート要素内に対応して設けられた中ぐり穴中に配置されている、炭素繊維強化プラスチックの長手方向に安定した可撓性バンドを使用することも公知であり、このバンドの二つの端部は、支持体の方向に屈曲されてコンクリート要素の表面上に突出し、アンカー内に保持されている。
このバンドには、アンカー上に設置された引張力付加具を通して引張力を付加することができる。
その後、中ぐり穴にグラウチングを行ない、こうして支持体の部域内におけるコンクリート要素の非常に優れた補強が達成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、支持要素により支持されるコンクリート要素内の力を吸収するための改良型補強要素を作り上げることであり、この改良型補強要素は、大規模な応力を吸収する目的で用いられ、且つ、設置が容易である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、本発明によると、長手方向に安定した可撓性長手方向要素の両方の端部領域が、コンクリート要素のリセスのそれぞれの出口縁部のまわりで方向転換させられ、互いに向かって進む状態で配置されており、補強要素が閉ループを形成するような形で、長手方向に安定した可撓性長手方向要素の両端部が引張力付加具内に保持され、互いに対して引張力が付加され得ることによって達成される。
【0006】
この設計により、コンクリート要素内に設置された長手方向に安定した可撓性長手方向要素の二つの端部を、簡単に引張力付加具内に置くことができ、且つ、長手方向要素の単純な引張を達成でき、こうして最適な引張力付加ステップを実施することができる。
それぞれの力は、同様にこうして最適な形で分配される。
【0007】
補強要素は、好ましくは、支持要素に隣接して横方向に配置されるような形で、コンクリート要素内に設置される。
こうして、閉ループを形成する補強要素は、一つの平面内に存在することになる。
【0008】
長手方向に安定した可撓性長手方向要素は、好ましくは、バンドの形状を有し、その幅は厚みの倍数であり、こうして最適な方向転換を達成することが可能になる。
【0009】
長手方向に安定した可撓性長手方向要素は、好ましくは、炭素繊維強化プラスチックで構成されている。
したがって、大規模な引張力の吸収のほかに、取扱いの簡単さも得られる。
【0010】
発生する力の最適な吸収を達成できるようにするためには、角度αは、好ましくは、20°〜50°の範囲内にある。
【0011】
本発明の特に単純な実施形態は、引張力付加具がテンションロックとして設計されていること、および長手方向に安定した可撓性長手方向要素の二つの端部がループとして設計されテンションロック内に保持されていることによって達成される。
【0012】
本発明の別の有利な実施形態は、リセスの出口縁部の領域内に方向転換要素が設置されており、これを介してそれぞれのバンドがガイドされる状態で方向転換され、したがって縁部が立ち上がることなく構成される。
【0013】
補強要素の出口縁部の領域内で最適に力を伝達するために、方向転換要素は、好ましくは、支持表面を有し、これらの支持表面は、リセスの端部領域のそれぞれの表面および/またはコンクリート要素の表面に支持されている。
【0014】
これらの出口縁部を、さらに緩和できるようにするため、方向転換要素は、支持用部品の一方の端部領域に取付けられ、この部品のもう一方の端部領域は、支持要素上で自らを支えている。
【0015】
好ましくは、支持用部品は、プレートの形状を有しており、複数の方向転換要素が一つのプレートに取付けられているため、構造は単純化される。
【0016】
本発明のさらに有利な実施形態は、リセスがコンクリート要素内に設けられ、その中に補強要素が導かれ、注入可能材料でグラウチングされることにあり、こうしてリセス内に水などが浸入するのを防ぐことができる。
【0017】
支持要素の部域内で、これらの支持要素により支持されているコンクリート要素におけるの最適な吸収を達成できるようにするためには、このような複数の補強要素から成るシステムが使用されることが有利であり、そのシステムでは好ましくは二つの補強要素の各々が互いに平行に整列され、互いに反対側に且つ支持要素との関係において横方向に配置される。
【0018】
本発明の複数の実施形態について、一例として以下で添付図面を参照しながらより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】支持要素の領域内における補強要素が挿入された状態のコンクリート要素の断面図を示す。
【図2】補強要素が挿入された状態の支持要素側から見たコンクリート要素の、斜視図を示す。
【図3】対応するコンクリート要素内の補強要素の構成を斜視図で示すが、このコンクリート要素と支持要素は図示していない。
【図4】プレートの形で配置された支持用部品を伴って補強要素が挿入された状態の支持要素側から見た、斜視図を示す。
【図5】プレート形状の支持用部品を伴う、コンクリート要素(図示せず)内に配置された補強要素を斜視図で示す。
【図6】補強要素が挿入された状態の、橋梁として設計されたコンクリート要素の断面図を示す。
【図7】線VII−VIIに沿った、図6に係る橋梁要素の断面図を示す。
【図8】図6に係る橋梁要素内に挿入された補強要素を斜視図で示すが、橋梁要素は図示していない。
【図9】方向転換要素とテンションロックの図を斜視図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1には、支持要素2により支持されているコンクリートスラブの形状を有するコンクリート要素1が見られる。
コンクリート要素を補強し、支持要素2によって及ぼされるコンクリート要素1内の支持力およびせん断力をより良く吸収するために、コンクリート要素1内に補強要素3が挿入される。
これらの補強要素3の各々は、公知の要領で厚みの倍数である幅を有するバンド5の形状を有し、且つ公知の要領で炭素繊維強化プラスチックにより構成されている、長手方向に安定した可撓性長手方向要素4で構成されている。
当然のことながら、他の適切な材料で作られたバンドを使用することも可能である。
【0021】
これらの長手方向に安定した可撓性長手方向要素4を、コンクリート要素1内に挿入できるようにするために、コンクリート要素内にリセス6が設けられている。
これらのリセス6内に挿入されているのは、バンド5である。
これらのリセス6は、各々、このバンド5が、支持要素2から遠位にあるコンクリート要素1の部域7内を進み、バンド5の端部領域8が各々、コンクリート要素1の表面9に向かって鋭角αを成して支持要素2の方向に屈曲されて進み、コンクリート要素1から出るような形で配置されている。
バンド5の二つの端部領域8は、コンクリート要素1のリセス6のそれぞれの出口縁部10のまわりで方向転換される。
コンクリート要素1から出現するバンド5のこれらの端部領域8は、互いに向かって進む状態で配置されている。
バンド5の端部11は、引張力付加具12の中に保持され、以下で詳述する通り、互いに対して引張力が付加され得る。
バンド5によって形成される補強要素は、こうして閉ループを形成する。
【0022】
同様にして、支持要素2の方向に屈曲されてコンクリート要素1の領域内をバンドが進み、こうしてバンド5の二つの端部領域8が、出口縁部10aのまわりで方向転換されて互いに向かって進む形で支持要素2から遠位にある表面でコンクリート要素1から出るように、リセス6内にバンド5を挿入することも可能である。
バンド5の端部11は、引張力付加具12内に保持され、互いに対して引張力が付加され得る。
こうしてバンド5により形成された補強要素3は、同様に閉ループを形成する。
【0023】
コンクリート要素1の補強のために支持要素2の領域内にどのように複数の補強要素3を配置できるかは、図2に教示されている。
コンクリート要素1内のリセス6は、この実施形態において、各々の場合において、閉ループを形成する補強要素3が、支持要素2に隣接して横方向に進み、こうして補強要素3のこの閉ループがコンクリート要素1に対して実質的に垂直な一平面内に存在するような形で、配置されている。
図2に示された実施例では、支持要素2は、平行六面体形状を有する。
有利には、補強要素3は、この支持要素2の平行六面体の対応の表面に対し平行に整列させられ、そのため各々の場合において、二つの補強要素3は、互いに平行に整列されるようになっている。
すでに言及した通り、コンクリート要素1を超えて延在する端部領域8は、出口縁部10の領域内で方向転換要素13のまわりを導かれており、この方向転換要素については以下で詳述するが、これにより、出口縁部10の領域内の複数の応力のピークを回避することができる。
補強要素3の端部11は、引張力付加具12内に保持され、これについても以下で詳述するが、この引張力付加具により、これらの端部11には、互いに対して引張力が付加され得る。
【0024】
図2においてコンクリート要素1内に挿入されている状態で示されている補強要素3の経路は、図3で見ることができ、図3ではコンクリート要素1および支持要素2は示されていない。
ここで見ることができるのは、補強要素3の各々が一つの平面内にどのように存在しているか、そしてそれらがどのように閉ループを形成するかであり、ここで端部11は、それぞれ、引張力付加具12の中に保持され、互いに対して張力が付加されている。
同様に見えるのは、方向転換要素13であり、これらは補強要素3のそれぞれの下部方向転換点に具備されている。
【0025】
公知のように(図示せず)、対応する方向転換要素を、補強要素3のそれぞれの上部方向転換点に具備することが可能である。
【0026】
図4および5からわかるように、それぞれの補強要素3が、リセス6のそれぞれの出口縁部10においてガイドされる状態でまわりを方向転換させられている方向転換要素13を、支持用部品14に固定することができ、この支持用部品は、ここで示されている実施例においては、いずれの場合もプレート15として設計されている。
こうして内側端部領域16は、支持要素2上に自らを支持している。
このプレート15の外側端部領域17は、方向転換要素として設計されるか、またはコンクリート要素1から出る補強要素3の端部領域8がまわりで方向転換するような、対応する方向転換要素13をこれに具備することもできる。
これらの支持用部品14が達成するのは、出口縁部10の領域内で発生する力を支持要素2に対し最適な形で伝達させることであり、ここで支持が提供され、それにより、コンクリート要素1または補強要素3にそれぞれ影響を及ぼすと考えられるあらゆる複数の応力のピークの発生が削減される。
【0027】
当然のことながら、互いに向かって屈曲された各側面が、各々互いにそれら自らを支持し閉鎖環を形成するような形でプレート15を構成することも構想可能である。
この実施形態では、支持要素2でプレート15を支持することは全く必要でない。
【0028】
橋梁要素として設計されているコンクリート要素内におけるこの種の補強要素3の使用が、図6および7に示されている。
この橋梁要素は、上に進行表面を配置できるプレート18と、箱形橋梁の長手方向支持体19を含む。
この長手方向支持体19は、箱形に設計されており、中空空間を有する。
この中空空間内には、横断部材20が互いに離隔した形で挿入されている。
それぞれの補強要素3を、これらの横断部材20の領域内に設置することができる。
これらの補強要素は、横断部材20との関係において側面に沿って進む。
端部領域8は、長手方向支持体19に設けられたリセス6を通って導かれ、長手方向支持体19から出て、方向転換要素21を介してガイドされる状態で方向転換され、互いに向かって進み、引張力付加具12内に保持され、互いに対し引張力が付加される。
横断部材20内に挿入されているのは、アンカーロッド22であり、このアンカーロッドの周囲を、プレート18に向かって屈曲された補強要素3が、横断部材20の領域内を導かれる。
補強要素3のこの構成により、横断部材20の領域内における支持要素2に対する力の伝達を改善することができる。
【0029】
図8は、図6および図7に示されているような橋梁要素における補強要素3の経路を再度図示するが、対応する橋梁要素は図示していない。
ここで見ることができるのは、補強要素3の上部部分が周囲を導かれるアンカーロッド22、ならびに、長手方向支持体19の対応する角部領域内で最適な形で自らを支持することのできる隅角部材23がさらに具備された方向転換要素21である。
【0030】
図9は、先に言及した方向転換要素13の一つを詳細に示す。
この方向転換要素13は、プレート24で構成され、これに対し、角度をつけて配置されたガイド部材25が取付けられている。
このガイド部材25は、溝26を有し、この中に補強要素3のバンド5が設置されガイドされる。
溝26は、湾曲部27を作り、湾曲部はプレート24の後側表面28内に現われる。
プレートの上側表面29は、支持表面を形成し、これによって、方向転換要素13は、コンクリート要素1の表面9(図1)で自らを支え、支持要素に向かって屈曲されている。
バンド5から遠位にあるガイド部材25の表面は、支持表面30を形成し、これによって、方向転換要素13は、対応するリセス6の端部領域のそれぞれの表面で自らを支える(図1)。
【0031】
同じく図9を見てわかるように、引張力付加具12は、本質的に二本のボルト32および33で構成されたテンションロック31として設計され、これらのボルトにはいずれとも二本のネジ34および35を介して実質的に平行に互いに対して引張力が付加され得る。
補強要素3のバンド5の二つの端部11は、各々ループ36として設計され、その中にそれぞれのボルト32または33が挿入される。
こうしてネジ34および35の回転により補強要素3に引張力を付加することができる。
公知のように、テンションロック31のネジ34および35には油圧要素37を具備することができ、これを用いて、公知の要領で油圧式に張力を加えることができる。
【0032】
これらの補強要素を用いて、支持要素の領域内のコンクリート要素を単純且つ効果的に補強でき、発生する力の最適な伝達が達成される。
【符号の説明】
【0033】
1 コンクリート要素
2 支持要素
3 補強要素
4 可撓性長手方向要素
5 バンド
6 リセス
7 部域
8 端部領域
9 表面
10 出口端部
10a 出口端部
11 端部
12 引張力付加具
13 方向転換要素
14 支持用部品
15 プレート
16 内側端部領域
17 外側端部領域
18 プレート
19 長手方向支持体
20 横断部材
21 方向転換要素
22 アンカーロッド
23 隅角部材
24 プレート
25 ガイド部材
26 溝
27 湾曲部
28 後側表面
29 上側表面
30 支持表面
31 テンションロック
32 ボルト
33 ボルト
34 ネジ
35 ネジ
36 ループ
37 油圧要素
【先行技術文献】
【特許文献】
【0034】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2236686号明細書

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持要素(2)により支持されるコンクリート要素(1)内の力を吸収するための補強要素に関するものであって、
長手方向に安定した可撓性長手方向要素(4)から成り、
該補強要素は、コンクリート要素(1)内のリセス(6)中に設置され、
リセス(6)は、支持要素(2)の領域内で補強要素(3)が、支持要素(2)から遠位にあるコンクリート要素(1)の部域(7)内を進み、且つ、各々の場合においてコンクリート要素(1)の表面(9)に向かって鋭角αを成して支持要素(2)の方向に屈曲されて進み、コンクリート要素(1)から出るような形で配置されており、
補強要素(1)の端部領域(8)が、アンカー定着されており、
長手方向に安定した可撓性長手方向要素(4)の二つの端部領域(8)が、コンクリート要素(1)のリセス(6)のそれぞれの出口縁部(10;10a)のまわりで方向転換させられ、互いに向かって進む状態で配置されており、
補強要素(3)が、閉ループを形成するような形で、長手方向に安定した可撓性長手方向要素(4)の両端部(11)が引張力付加具(12)内に保持され、互いに対し引張力が付加され得ることを特徴とする、補強要素。
【請求項2】
支持要素(2)に隣接して横方向に配置されるような形で、この要素がコンクリート要素(1)内に設置されることを特徴とする、請求項1に記載の補強要素。
【請求項3】
長手方向に安定した可撓性長手方向要素(4)が、厚みの倍数である幅を有するバンド(5)の形状を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の補強要素。
【請求項4】
長手方向に安定した可撓性長手方向要素(4)が、炭素繊維強化プラスチックで構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の補強要素。
【請求項5】
角度αが20°〜50°の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の補強要素。
【請求項6】
引張力付加具(12)が、テンションロック(31)として設計されていること、
および、
長手方向に安定した可撓性長手方向要素(4)の二つの端部(11)が、ループ(36)として設計され、テンションロック(31)内に保持されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の補強要素。
【請求項7】
リセス(6)の出口縁部(10)の領域内には方向転換要素(13、21)が設置されており、これを介して、それぞれのバンド(5)が、ガイドされる状態で方向転換されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の補強要素。
【請求項8】
方向転換要素(13)が、支持表面(29、30)を有し、
これらの支持表面が、リセス(6)の端部領域のそれぞれの表面および/またはコンクリート要素(1)の表面に支持されていることを特徴とする、請求項7に記載の補強要素。
【請求項9】
方向転換要素(13)が支持用部品(14)の端部領域(17)に取付けられ、この支持用部品のもう一方の端部領域(16)が支持要素(2)で自らを支えていることを特徴とする、請求項7に記載の補強要素。
【請求項10】
支持用部品(14)が、プレート(15)の形状を有していること、
および、
複数の方向転換要素(13)が、プレート(15)に取付けられていることを特徴とする、請求項9に記載の補強要素。
【請求項11】
コンクリート要素(1)内に設けられその中に補強要素(3)が導かれるリセス(6)が、注入可能材料でグラウチングされることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の補強要素。
【請求項12】
支持要素(2)により支持されているコンクリート要素(1)内の力を吸収するためのシステムであって、
請求項1〜11のいずれか一項に記載の複数の補強要素(3)から成り、
二つの補強要素(3)の各々が、互いに平行に整列され、
互いに反対側に、且つ、支持要素(2)との関係において、横方向に配置されていることを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−167537(P2012−167537A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23972(P2012−23972)
【出願日】平成24年2月7日(2012.2.7)
【出願人】(510092915)エフ.ヨット.アシュヴァンデン アーゲー (3)
【氏名又は名称原語表記】F.J.Aschwanden AG
【Fターム(参考)】