説明

改良したシーリング特性を有する可食フィルム

食品添加物を包装するために有用な可食フィルムを開示する。フィルムは、一般的に、可食フィルム形成樹脂、可塑剤、相溶化剤及び任意の第二の添加物を含む。結果得られる可食フィルムは、好ましいヒートシール特性を有し、少なくとも約10℃の温度範囲に対して許容されるヒートシールを形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
背景
開示の分野
この開示は、一般的に食品添加物を充填するために使用する可食フィルム組成物に関する。より具体的には、この開示は、可食フィルム形成樹脂、可塑剤及び相溶化剤(compatibilizer)を含む可食フィルムに関しており、ここで可食フィルムは少なくとも約10℃のヒートシール温度範囲を有する。
【0002】
関係する技術の簡単な説明
可食性の水溶性フィルムは、食品成分の投与単位を充填するために食品及びパン製造業で使用することが意図される。この配置は、充填フィルムの開封及び処理を必要とせず、投与単位の食品成分(充填フィルムを含む)を混合処理に対して直接添加できることにより、食品製造を促進する。
可食フィルムの使用は、製造プロセスにおける多くの工程を削減し及び廃棄物を排除する一方で、現行の可食フィルムは工業製品を充填する方法における制限を有する。典型的には、充填プロセスは可食フィルムを包装に成形し、包装に食品成分を充填し、次いで包装の開口端に対して加熱した表面を適用することにより包装をシールするための単体の機械を利用する。しかしながら、通常の可食フィルムにより、広い温度範囲に対して許容されるヒートシールを形成することは困難である。
【0003】
概要
この開示の一側面は、フィルム形成樹脂、可塑剤及び相溶化剤を含む可食フィルム組成物を提供し、ここで、この組成物から形成されるフィルムは、少なくとも約10℃のヒートシール温度範囲を有する。この開示の他の側面は、メチルヒドロキシプロピルセルロース、グリセリン、乳酸、アジピン酸、ポリエチレングリコール及びポリソルベートを含む可食フィルム組成物を提供する。この開示の第三の側面は、本明細書で開示される可食フィルム組成物から形成されるヒートシールされた包装に含まれる食料品を含んだ、投与単位でプレ充填された食料品を提供する。
さらなる側面及び利点は、以下に詳細に記載する評価から、当業者に明らかとなるであろう。前記方法及び物品は、種々の形態における態様が可能であるが、本明細書の以下の記載は、この開示が実例であり、及び本明細書で記載する特定の態様に本発明を制限することを意図しないという理解のもとで特定の態様を含む。
【0004】
詳細な説明
従来の可食フィルムは、種々の環境及びフィルム内特性に適合するための十分に広い温度範囲に対して許容されるヒートシールの形成における困難性を有する。特に、フィルムの水分含量における小さな変化は、可食フィルムが、許容できるシールを形成するであろう狭い温度範囲をシフトし得、これにより温度範囲はヒートシーリング機械の設定ポイントを含まなくなる。これが起こった場合、フィルムシール結合は非常に乏しく、弱く、更にはがれやすいシールか、又は加熱され過ぎた更に焼けたシールをもたらす。
本明細書で記載する組成物は、成分、例えば食料品を充填するものとして使用できる可食フィルムを形成するため、及びこのようなフィルムから製造される物品のために有用である。本明細書で使用するように、用語“可食フィルム組成物”は、組成物そのもの及びこの組成物から形成したフィルムの両方を意味し得る。組成物は一般的に、可食フィルム形成樹脂、可塑剤、相溶化剤及び任意の添加剤を含む。結果得られるフィルムは、比較的広い範囲のヒートシーリング温度範囲により特徴付けられる。
【0005】
他に特定しない限り、本明細書で開示する組成物濃度は、成分の合計質量に基づいた乾燥質量に基づいて与えられる(wt%)。濃度を決定するための乾燥質量は、可食フィルム形成樹脂、可塑剤、相溶化剤及び任意の第二の添加剤の質量を含むが、いかなる溶媒(例えば水)の質量も除かれる。
【0006】
可食フィルム形成樹脂
この開示で好ましい可食フィルム形成樹脂は、使用量において人間が安全に摂取でき(ingestible)及び/又は好ましくは冷水で可溶性であり、及び/又は好ましくは約0.015Pa・s(15cP)から約0.05Pa・s(50cP)の20℃での2%溶液粘度を有する。適切な可食フィルム形成樹脂は、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)である。
可食フィルム形成樹脂の濃度は、好ましくは少なくとも約30wt%であり、より好ましくは少なくとも約40wt%であり、最も好ましくは少なくとも約55wt%である。可食フィルム形成樹脂の濃度は、好ましくは約85wt%以下であり、より好ましくは約70wt%以下であり、最も好ましくは約65wt%以下である。代わりに、可食フィルム形成樹脂の濃度は、好ましくは約30wt%から約85wt%、より好ましくは約40wt%から約70wt%、最も好ましくは約55wt%から約65wt%の範囲内にある。
【0007】
可食フィルム形成樹脂がMHPCである場合、分子量、メトキシル基の置換の程度及びヒドロキシプロピル基のモル置換は特に制限されない。しかしながら、フィルム製造の容易さのため、MHPCは好ましくは、おおよそ約60,000Daから87,000Daの質量平均分子量に対応する、約0.015Pa・s(15cP)から約0.05Pa・s(50cP)の20℃での2%溶液粘度を有する。MHPCの適切な市販グレードは、METOLOSE SE-50 MHPC (Shin-Etsu Chemical Co. Ltdから入手可能)及び METHOCEL E-15FG MHPC及びMETHOCEL E-50FG MHPC (Dow Chemical Companyから入手可能)を含む。
ポリマーガム(polymer gum)のブレンドを、可食フィルム形成樹脂として使用できる。好ましくは、得られるブレンドは、約0.015Pa・s(15cP)から約0.05Pa・s(50cP)の20℃での2%溶液粘度を有する。
【0008】
添加剤
可食フィルム組成物は、少なくとも一つの可食可塑剤を含む。可塑剤は、ポリマー構造に浸透し、分子間の水素結合を分離させ、及び分子間引力を恒久的に低くする。組成物中に導入された場合、可塑剤は、結果得られるフィルムのガラス転移温度を下げ、従ってヒートシール温度を下げるように機能する。使用して良い可塑剤は以下を含むがこれらに限定されない:グリセリン;低分子量ポリエチレングリコール(例えば、液体粘度(liquid consistency)を有し、例えばMW200、MW300及びMW600の分子量を有する);モノアセチン;トリアセチン;トリエチルシトレート;ソルビトール;1,3-ブタンジオール;D-グルコノ-1,5-ラクトン;及びプロピレングリコール。
全ての可塑剤の濃度は、好ましくは少なくとも約5wt%、及びより好ましくは少なくとも約8wt%である。全ての可塑剤の濃度は、好ましくは約40wt%以下、より好ましくは約30wt%以下、及び最も好ましくは約20wt%以下である。可食フィルム組成物中の全ての可塑剤の濃度は、約5wt%から約40wt%、より好ましくは約5wt%から約30wt%、最も好ましくは約8wt%から約20wt%の範囲内であり得る。
【0009】
可食フィルム組成物は、少なくとも一つの可食相溶化剤も含む。相溶化剤は、可食フィルム形成樹脂の向上した可塑性を創出し、これにより可食フィルムのヒートシール温度範囲を改良するように機能する。いかなる特定の理論に縛られることを意図しないが、本明細書で開示する樹脂−相溶化剤系は、カルボキシル−エーテル水素結合により促進される水素結合されたセルロース(エーテル)−ポリエーテル接着を示すことが考えられる。これらの接着は、非共有結合ポリマーアロイの形成として考えられる。適切な相溶化剤は以下を含むが、これらに限定されない:乳酸、アジピン酸、高分子量ポリエチレングリコール(例えば固形又は少なくともペースト粘度を有する、例えば具体例としてMW3350及びMW8000を含む少なくとも約1000の分子量を有するもの)、及びポリソルベート(例えばポリソルベート60)。より一般的に、他のカルボン酸、ポリエーテル、カルボキシメチルデンプン、デンプン(修飾した及び天然の修飾されていないデンプンを含む)及びカルボキシメチルセルロースを、相溶化剤として使用することを意図する。適切な相溶化する修飾したデンプンは、修飾したトウモロコシデンプンPURE-COTE B760 (Grain Processing Corporation, Muscatine, Iowaから入手可能)を含む。
いくつかの成分は、可塑剤及び相溶化剤の両方の機能を果たす。このような成分の例は、乳酸、アジピン酸、ポリエチレングリコール及びポリソルベートを含む。これら各成分は、相溶化剤の機能を有すると考えられ、それは、グリセリンとの多成分ブレンド相溶化剤として最も効果的であるが、グリセリンと単独に合わせられた場合の各成分は、可食フィルム組成物に対する単独の添加剤としてグリセリンを使用する場合と比較して、ヒートシール温度範囲を広くするためである。
【0010】
全ての相溶化剤の濃度は、少なくとも約8wt%、より好ましくは少なくとも約10wt%、最も好ましくは少なくとも約12wt%である。全ての相溶化剤の濃度は、好ましくは約65wt%以下、より好ましくは約40wt%以下、最も好ましくは約25wt%以下である。代わりに、可食フィルム組成物中で合わせられる全ての相溶化剤の濃度は、約8wt%から約65wt%、より好ましくは約10wt%から約40wt%、及び最も好ましくは約12wt%から約25wt%の範囲内にある。
可塑剤及び相溶化剤の好ましい混合物は、グリセリンと、乳酸、アジピン酸、高分子量ポリエチレングリコール、ポリソルベート及びデンプンから成る群より選択される少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つを含む。
【0011】
最も好ましくは、乳酸、アジピン酸、高分子量ポリエチレングリコール、ポリソルベート及びデンプンから成る群の全てが、混合物の状態にある。この態様において、グリセリンの濃度は約5wt%から約40wt%(好ましくは約5wt%から約30wt%、より好ましくは約8wt%から約20wt%)の範囲内であり、乳酸の濃度は約5wt%から約30wt%(好ましくは約5wt%から約20wt%、より好ましくは約8wt%から約12wt%)の範囲内であり、アジピン酸の濃度は約1wt%から約12wt%(好ましくは約1wt%から約7wt%、より好ましくは約2wt%から約5wt%)の範囲内であり、高分子量ポリエチレングリコールの濃度は、約0.5wt%から約10wt%(好ましくは約0.5wt%から約5wt%、より好ましくは約1wt%から約3wt%)の範囲内であり、ポリソルベートの濃度は約1wt%から約15wt%(好ましくは約2wt%から約10wt%、より好ましくは約2wt%から約6wt%)の範囲内であり、並びにデンプンの濃度は約0.5wt%から約15wt%(好ましくは約1wt%から約12wt%、より好ましくは約1.5wt%から約10wt%)の範囲内である。各成分に関する前記濃度は、残りの可塑剤及び相溶化剤に関する記載した濃度と独立に及び組み合わせて使用することを意図し、合計は好ましくは約15wt%から約70wt%の範囲になる。
【0012】
可食フィルム組成物は、任意で、第二の添加剤、例えば増量剤、滑剤、界面活性剤及びアンチブロッキング剤を含んでも良い。いかなる第二の添加剤も使用量において人間が摂取可能なものであるべきである。第二の添加剤は、結果得られるフィルムのヒートシール温度範囲に大きく影響しないいかなる濃度でも含まれても良い。水溶性フィルムの技術で典型的に知られ及び使用される濃度が、使用に関して意図される。
【0013】
可食フィルム形成組成物
可食フィルムは、好ましくは、可食フィルム形成樹脂、可塑剤、相溶化剤及び第二の添加剤の水性混合物(例えば溶液)の溶液キャスティングにより調製される。全ての可塑剤及び相溶化剤の合わせた量と比較した可食フィルム形成樹脂の量の好ましい質量割合は、好ましくは、約0.4から約5、より好ましくは約1から約3、及び最も好ましくは約1.5から2.5の範囲内にある。結果得られるフィルムは、いかなる適切な厚さ、例えば約40μmから約50μmの範囲内にある厚さを有することができる。
フィルムから製造される包装をヒートシールする方法は、本技術で一般的に知られる。一の種類の充填方法の間、可食フィルムは包装に形作られ、包装は食品成分で充填され、次いで包装はヒートシールされる。ヒートシールは、典型的に、包装の周囲のフィルムの開口した相対する側面を、特定の滞留時間の間、加圧下で加熱した表面にさらすことにより達成する。効果的なヒートシールを形成するための温度は、ヒートシール温度範囲を定義する。
【0014】
従来の可食フィルムは、材料、例えばモノアセチン、トリアセチン、グリセリン及びプロピレングリコールで可塑化された可食フィルム形成樹脂として、MHPCを使用してきた。しかしながら、これら可食フィルムは、10℃より低いヒートシール温度範囲を有し、これは、通常の方法及び環境の変化を与える著しく狭い範囲である。
本開示のヒートシール温度範囲は、有利には、少なくとも約10℃、好ましくは少なくとも約12℃、より好ましくは少なくとも約15℃、及び最も好ましくは少なくとも約20℃である。ヒートシール温度範囲は、いかなる実際的な上限を有さず、それは、範囲の増加は単に、ヒートシール方法をより簡単にするためである。範囲は、約35℃又は約30℃を達成することが意図される。代わりに、ヒートシール温度範囲は、有利には、約10℃から約30℃、約10℃から約22.5℃、又は約12℃から約22.5℃の範囲内にある。
【0015】
本明細書で記載する可食フィルム組成物の種々の態様は、任意で1以上の利点をもたらすことができる。例えば、本明細書で記載する組成物は、形成して食料品成分を充填するために便利なフィルムを提供でき、これにより、バッチ式の食品製造処理における廃棄物を簡素化し及び削減する。適切な食料品成分は、パン向上剤(bread improver)、食品染料、酵素、ビタミン、酵母、コンディショナー及び清涼飲料ミックスを含む。フィルムは、広い温度範囲に対してヒートシールすることができ、これはヒートシーラーの温度セットポイントを調整する必要を削減し又は排除することにより、食品包装処理における、ハイスピードの商業的な製造を可能にする。フィルムは、水溶性であり、人が摂取することができる(食料品成分に関して使用される量において)。
【0016】
ヒートシール温度範囲の決定方法
本発明で開示する可食フィルムは、包装の周囲の開口領域(例えば、シーリングする前の包装の入手手段を提供する相対する2つのフィルム層)は、特定の時間の間、加圧下で加熱された表面にさらされた場合、シールを形成する。得られるフィルムは、許容されるヒートシールを形成する温度の範囲により特徴付けられる。このヒートシール温度範囲の下限より下では、温度は開口部を弾性的にシールするには低すぎ、容易にはがれ得るシールをもたらす。このヒートシール温度範囲の上限より上では、温度は、包装のシールされた箇所を燃やすのに十分熱く、容易に壊れ得るもろく壊れやすいシールをもたらす。許容されるヒートシールを形成する的確な温度は、可食フィルムの水分含有量を含む要因に起因する。
異なる可食フィルムのヒートシール特性は、以下の方法で客観的に比較できる。
試験される可食フィルムは、最初に、23℃大気環境50%相対湿度下でその平衡温度及び水分含有量を達成するまで放置する。これら条件は任意であり、典型的な包装プロセスの間可食フィルムが経験する中程度の周囲条件に近づけるために選択される。平衡後、可食フィルムの2つの相対する表面を0.41MPa(60psi)の圧力下の固定した温度下で加熱した表面により接着される。加熱した表面を、1秒の滞留時間の間、可食フィルムの2つの相対する表面と接触させたままにする。この方法に対して適切なヒートシーリング装置は、Lako Tool and Manufacturing, Icnから入手可能な、Model TS-12 Heat Sealerである。
【0017】
特定の可食フィルム組成物に関するヒートシール温度範囲を決定するため、特定の可食フィルム組成物の多数のサンプルを、ヒートシーリング装置に対する温度セットポイントの範囲に関して解析する。より大きな増加をヒートシール温度範囲の限界に大まかに対応させる場合に使用して良いが、典型的には、サンプルを約0.5℃の増加で変動させた温度セットポイントで解析する。各解析したサンプルに対して、得られるシールされたフィルムは、ヒートシールの品質を決定するために検査される。得られたシールが弱く及び容易にはがれる場合、結果として試験したセットポイント温度は、ヒートシール温度範囲より低い。結果得られるシールが焼け又は白くなり及び容易に砕ける場合、結果として試験したセットポイント温度は、ヒートシール温度範囲より高い。得られたシールが許容されないシールのいかなる特性も示さない場合、結果として、試験したセットポイント温度は、ヒートシール温度範囲内にある。一旦十分に広い範囲の温度セットポイントを解析し、可食フィルムのヒートシール温度範囲の上限及び下限を決定する。多数の繰り返しを、正確さ及び再現性のため、各温度で好ましく行い、統計に基づく解析を組み入れる。
【0018】
実施例
以下の実施例を、説明目的で提供し、本発明の範囲を制限することは意図しない。
5つの可食フィルム組成物を調製し、これらそれぞれのヒートシール温度範囲を決定するために試験した。各可食フィルムは、可食フィルム形成樹脂として、約0.05Pa・s(50cP)の2%溶液粘度を有するMHPCを約60wt%から70wt%含んだ。実施例1から3については、約35wt%の可食フィルムが、本開示に従い、可塑剤と相溶化剤のブレンドを含んだ。比較例1及び2は、従来の可食フィルムの見本であり、従って、可食フィルムの残りの質量画分は、可塑剤と第二の添加剤のみを含んだ。全ての5つのフィルムを、種々の成分をブレンドし、次いで従来の溶液キャスティング方法で処理して約50μmの厚さを有するフィルムを創出することにより調製した。各例に関する特定の成分、濃度及びヒートシール温度特性(上記方法で決定したものして)を、表1に示す。
【0019】
【表1】

【0020】
前記記載は、理解を明確にするためだけに提供され、いかなる不必要な制限もここから理解されるべきではなく、それは本発明の範囲内の変形は当業者により明らかだからである。
明細書全体を通して、組成物が成分又は材料を含むように記載されている場合、他に記載しない限り、組成物は、列挙された成分又は材料のいかなる組み合わせからも実質的に成り、又はこれらから成ることもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可食フィルム形成樹脂、可塑剤及び相溶化剤の混合物を含む可食フィルム形成組成物であって、組成物から形成したフィルムが少なくとも約10℃のヒートシール温度範囲を有する組成物。
【請求項2】
前記混合物がフィルムの形態にある、請求項1に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項3】
ヒートシール温度範囲が、約10℃から約30℃の範囲にある、請求項1又は2に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項4】
ヒートシール温度範囲が、約10℃から約22.5℃の範囲にある、請求項3に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項5】
ヒートシール温度範囲が、少なくとも約20℃である、請求項1又は2に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項6】
可食フィルム形成樹脂がメチルヒドロキシプロピルセルロースを含み;
可塑剤がグリセリンを含み;及び
相溶化剤が乳酸、アジピン酸、ポリエチレングリコール、ポリソルベート、デンプン及びこれらの組み合わせから成る群より選択される、請求項1から5のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項7】
相溶化剤が、乳酸、アジピン酸、ポリエチレングリコール、ポリソルベート及びデンプンから成る群より選択される少なくとも2つを含む、請求項6に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項8】
相溶化剤が、乳酸、アジピン酸、ポリエチレングリコール、ポリソルベート及びデンプンから成る群より選択される少なくとも3つを含む、請求項7に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項9】
可食フィルム形成樹脂が約40wt%から約70wt%の範囲で存在し;
可塑剤が約5wt%から約30wt%の範囲で存在し;
相溶化剤が約10wt%から約40wt%の範囲で存在する、請求項1から8のいずれか1項に記載する可食フィルム形成組成物。
【請求項10】
可食フィルム形成樹脂が約55wt%から約65wt%の範囲で存在し;
可塑剤が約8wt%から約20wt%の範囲で存在し;
相溶化剤が約12wt%から約25wt%の範囲で存在する、請求項9に記載する可食フィルム形成組成物。
【請求項11】
可食フィルム形成樹脂と、全ての可塑剤及び相溶化剤の合計の質量比率が、約1.5から約2.5の範囲内にある、請求項1から10のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項12】
さらに、増量剤、滑剤、界面活性剤、アンチブロッキング剤及びこれらの組み合わせから成る群より選択される第二の添加剤を含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項13】
可食フィルム形成樹脂が約0.015Pa・s(15cP)から約0.05Pa・s(50cP)の20℃での2%溶液粘度を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項14】
可食フィルム形成樹脂が約0.015Pa・s(15cP)から約0.05Pa・s(50cP)の20℃での2%溶液粘度を有するポリマーガムのブレンドを含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項15】
メチルヒドロキシプロピルセルロース、グリセリン、乳酸、アジピン酸、高分子量ポリエチレングリコール及びポリソルベートを含む、可食フィルム形成組成物。
【請求項16】
実質的に、メチルヒドロキシプロピルセルロース、グリセリン、乳酸、アジピン酸、高分子量ポリエチレングリコール及びポリソルベートから成る、請求項15に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項17】
約40wt%から約70wt%のメチルヒドロキシプロピルセルロース;
約5wt%から約30wt%のグリセリン;
約5wt%から約20wt%の乳酸;
約1wt%から約7wt%のアジピン酸;
約0.5wt%から約5wt%の高分子量ポリエチレングリコール;及び
約2wt%から約10wt%のポリソルベートを含む、請求項15又は16に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項18】
約55wt%から約65wt%のメチルヒドロキシプロピルセルロース;
約8wt%から約20wt%のグリセリン;
約8wt%から約12wt%の乳酸;
約2wt%から約5wt%のアジピン酸;
約1wt%から約3wt%の高分子量ポリエチレングリコール;及び
約2wt%から約6wt%のポリソルベートを含む、請求項17に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項19】
可食フィルム形成組成物が、約10℃から約30℃の範囲内にあるヒートシール温度範囲を有する、請求項15から18のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項20】
可食フィルム形成組成物が、少なくとも約20℃のヒートシール温度範囲を有する、請求項15から18のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項21】
さらに約1wt%から約12wt%のデンプンを含む、請求項15から20のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物。
【請求項22】
フィルムが、
約55wt%から約65wt%のメチルヒドロキシプロピルセルロース;
約8wt%から約20wt%のグリセリン;
約8wt%から約12wt%の乳酸;
約2wt%から約5wt%のアジピン酸;
約1wt%から約3wt%のポリエチレングリコール(MW8000);
約2wt%から約6wt%のポリソルベート60;及び
約1.5wt%から約10wt%の修飾したデンプンの混合物を含み、フィルムのヒートシール温度範囲が、約10℃から約30℃の範囲にある、可食フィルム形成組成物。
【請求項23】
請求項1から22のいずれか1項に記載の可食フィルム形成組成物から形成されたヒートシールされたフィルム包装中に食品を含む、投与単位のプレ包装された食料品。

【公表番号】特表2009−531527(P2009−531527A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503105(P2009−503105)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/061343
【国際公開番号】WO2007/112154
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(508122415)モノソル リミテッド ライアビリティ カンパニー (8)
【Fターム(参考)】