説明

放射源

【課題】ノズルの内面に堆積される燃料の汚染の結果である予期しないまたは意図的でない障害または制限の影響を未然に防ぐかまたは軽減することができるシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】本発明の第1態様によると、燃料の体積を保持するように構成されたリザーバと、リザーバと流体接続されており、かつ燃料の流れを軌道に沿ってプラズマ形成配置に向かって誘導するように構成されたノズルと、レーザ放射をプラズマ形成配置における流れに誘導して使用中に放射生成プラズマを生成するように構成されたレーザと、ノズル出口の上流で放射源の燃料流路に配置された汚染フィルタアセンブリとを含む放射源が提供される。汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体は、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力によって汚染フィルタアセンブリ内の適切な位置で保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、リソグラフィ装置との併用またはその一部を形成するのに適した放射源、より一般的には、流体流ジェネレータに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。
【0003】
[0003] リソグラフィは、ICや他のデバイスおよび/または構造の製造における重要なステップの1つとして広く認識されている。しかしながら、リソグラフィを使用して作られるフィーチャの寸法が小さくなるにつれ、リソグラフィは、小型ICあるいは他のデバイスおよび/または構造を製造できるようにするための最も重要な要因になりつつある。
【0004】
[0004] パターン印刷の限界の理論推定値は、式(1)に示す解像度に関するレイリー基準によって得ることができる。
【数1】


上の式で、λは使用される放射の波長であり、NAはパターンを印刷するために使用される投影システムの開口数であり、k1はレイリー定数とも呼ばれるプロセス依存調整係数であり、CDは印刷されたフィーチャのフィーチャサイズ(またはクリティカルディメンジョン)である。式(1)から、フィーチャの最小印刷可能サイズの縮小は、以下の3つの方法、露光波長λを短縮することによって、開口数NAを増加させることによって、あるいはk1の値を低下させることによって達成することができる、と言える。
【0005】
[0005] 露光波長を短縮するため、したがって、最小印刷可能サイズを縮小させるためには、極端紫外線(EUV)放射原を使用することが提案されている。EUV放射は、5〜20nmの範囲内、例えば13〜14nmの範囲内の波長を有する電磁放射である。さらに、10nmより小さい波長、例えば6.7nmまたは6.8nmといったように5〜10nmの範囲内の波長を有するEUV放射が使用されてもよいことが提案されている。そのような放射を極端紫外線または軟X線と呼ぶこともできる。可能な放射源としては、例えば、レーザ生成プラズマ源、放電プラズマ源、または電子蓄積リングによって提供されるシンクロトロン放射に基づく放射源が挙げられる。
【0006】
[0006] EUV放射は、プラズマを用いて生成することができる。EUV放射を生成するための放射システムは、プラズマを提供するために燃料を励起するレーザと、プラズマを収容する放射源コレクタモジュールとを含んでよい。プラズマは、例えば、適切な燃料材料(例えば、スズ。スズは現在最も有望と考えられており、EUV放射源用の燃料に適した選択である)の粒子(すなわち、小滴)などの燃料にレーザビームを向けることによって、あるいはXeガスまたはLi蒸気などの適切なガスまたは蒸気の流れにレーザビームを向けることによって生成することができる。結果として生じるプラズマは、出力放射、例えばEUV放射を放出し、これは、放射コレクタを用いて集光される。放射コレクタは、放射を受けてその放射をビームへと集束させるミラー法線入射放射コレクタであってよい。放射源コレクタモジュールは、プラズマを支持するために真空環境を提供するように配置された閉鎖構造(例えば、ハウジングまたはチャンバ)を含んでよい。そのような放射システムを、一般的にレーザ生成プラズマ(LPP)源と呼ぶ。同様にレーザを使用し得る代替のシステムでは、放射は、放電の使用によって形成されるプラズマ(例えば、放電生成プラズマ(DPP)源)によって生成されてよい。
【0007】
[0007] 一部のLPP放射源は、燃料小滴の連続的な流れを生成する。そのようなシステムでは、放射源は、燃料小滴をプラズマ形成配置に向かって誘導するためのノズルを含む。レーザビームが小滴に向かって誘導されかつ小滴と接触することができることを確実にするために、小滴は、高度な精度でプラズマ形成配置に誘導される必要がある。しかしながら、これを達成するために、燃料は、予期しないまたは意図的ではない障害または制限に遭うことなくノズルを通過しなくてはならない。そのような障害または制限は、ノズルの内面に堆積されている燃料における汚染から生じ得る。汚染は、1つ以上の必要な性質(例えば、所望の軌道あるいは所望の小滴サイズ、形状または周波数)を有さないノズルによって誘導される小滴の流れという結果となり得る。結果的に、これは、全体として意図した通りに機能しない放射源へと繋がり得る。例えば、システムは、放射を生成することができないか、あるいは、所要の強度の放射または所要の期間放射を生成することができない場合がある。
【0008】
[0008] 上記の問題はLPP放射源で使用されるノズルに関して説明されたが、同じまたは同様の問題が、他の流体(例えば、液体)流ジェネレータ(小滴または連続的)で使用されるノズル、例えば、インクジェットおよび/または(溶融)金属印刷等に使用されるノズルと合わせても直面し得る。さらに、連続的な流れが生成される場合に同じまたは同様な問題に直面し得るため、問題は小滴を含む流れに制限されない。
【発明の概要】
【0009】
[0009] したがって、LPP放射源で使用されるノズルなどのノズルの内面に堆積される燃料の汚染の結果である予期しないまたは意図的でない障害または制限の影響を未然に防ぐかまたは軽減するための効果的なシステムおよび方法が必要とされる。
【0010】
[0010] 本発明の一実施形態では、燃料の体積を保持するように構成されたリザーバと、燃料の流れを軌道に沿ってプラズマ形成配置に向かって誘導するためにリザーバと流体接続されたノズルとを含む放射源が提供される。放射源は、さらに、レーザ放射をプラズマ形成配置における流れに誘導して放射生成プラズマを生成するように構成されたレーザと、ノズル出口の上流で放射源の燃料流路に配置された汚染フィルタアセンブリとを含み、汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体は、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力によって汚染フィルタアセンブリ内の適切な位置で保持される。
【0011】
[0011] 一実施形態では、フィルタ媒体は、フィルタ媒体を囲いかつクランプ力をフィルタ媒体に加えるように収縮嵌合された(shrink fitted)1つ以上の物体によって適切な位置に保持されてよい。
【0012】
[0012] 一実施形態では、1つ以上の周囲物体は、汚染フィルタアセンブリのコンポーネント、汚染フィルタアセンブリの入口、汚染フィルタアセンブリの出口、汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体ハウジング、および/または燃料を運ぶための導管、のうちの1つ以上であるかまたはその組み合わせを含んでよい。
【0013】
[0013] 一実施形態では、フィルタ媒体は、セラミック材料、ジルコニアであるかまたはそれを含むセラミック材料、アルミナであるかまたはそれを含むセラミック材料、炭化ケイ素であるかまたはそれを含むセラミック材料、および/または窒化ケイ素であるかまたはそれを含むセラミック材料、のうちの1つ以上であるかまたそれらを含んでよい。
【0014】
[0014] 本発明の一実施形態によると、流体の体積を保持するように構成されたリザーバと、流体の流れを軌道に沿って誘導するためにリザーバと流体接続されたノズルとを含む流体流ジェネレータが提供される。流体流ジェネレータは、さらに、ノズル出口の上流で流体流ジェネレータの流体流路に配置された汚染フィルタアセンブリを含み、その汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体は、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力によって汚染フィルタアセンブリ内の適切な位置で保持される。
【0015】
[0015] 本発明の一実施形態によると、流体流ジェネレータの汚染フィルタアセンブリにフィルタ媒体を組み込む方法が提供される。方法は、汚染フィルタアセンブリの使用中、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲いかつクランプ力を維持する1つ以上の物体を用いてフィルタ媒体をある位置にクランプすることを含む。
【0016】
[0016] 一実施形態では、方法は、1つ以上の物体がフィルタ媒体を囲うような位置にフィルタ媒体を配置させることが可能となる程度に1つ以上の物体の膨張を引き起こすために、汚染フィルタアセンブリの使用中、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体を加熱することを含んでよい。方法は、フィルタ媒体をその位置に配置することと、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体がクランプ力をフィルタ媒体に加えるように、フィルタ媒体を囲う1つ以上の物体を冷却するかまたか冷却することを可能にすることと含む。
【0017】
[0017] 一実施形態では、上記の位置に媒体を配置させることが可能となるように1つ以上の物体を膨張させることが必要である加熱は、クランプ力がフィルタの動作中に維持されるようにフィルタの動作温度を超える温度に加熱することであってよい。
【0018】
[0018] 本発明の一実施形態によると、流体流ジェネレータフィルタの汚染フィルタアセンブリからフィルタ媒体を除去する方法が提供され、フィルタ媒体は、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によってフィルタアセンブリ内の位置にクランプされる。さらに、方法は、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力を除去することと、クランプされていないフィルタ媒体を除去することとを含む。
【0019】
[0019] 一実施形態では、方法は、フィルタ媒体の除去が可能となる程度に1つ以上の物体の膨張を引き起こすために、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体を加熱することと、フィルタ媒体を除去することとを含んでよい。
【0020】
[0020] 本発明の一実施形態によると、燃料の体積を保持するように構成されたリザーバと、リザーバと流体接続されており、かつ燃料の流れを軌道に沿ってプラズマ形成配置に向かって誘導するように構成されたノズルとを含む放射源が提供される。放射源は、さらに、レーザ放射をプラズマ形成配置における流れに誘導して放射生成プラズマを生成するように構成されたレーザと、ノズル出口の上流で放射源の燃料流路に配置された汚染フィルタアセンブリであって、汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体はセラミック材料を含む、汚染フィルタアセンブリとを含む。
【0021】
[0021] 一実施形態では、フィルタ媒体は、汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体ハウジング内に配置されてよい。そのハウジングの1つ以上の内面にはセラミック材料が設けられ、および/またはそれを含んでもよい。例えば、セラミック材料は、セラミックコーティング(そのセラミックから1つ以上の壁を形成するかまたは別の材料をセラミックでコーティングすることによって達成することができる)またはセラミックインサートの形態で提供されてもよい。
【0022】
[0022] 一実施形態では、フィルタ媒体および/またはセラミックコーティングまたはインサートは、ジルコニア、アルミナ、炭化ケイ素または窒化ケイ素を含むセラミック材料を含んでよい。
【0023】
[0023] 一実施形態では、フィルタ媒体は、フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力によって汚染フィルタアセンブリ内で適切な位置に保持されてよい。
【0024】
[0024] 一実施形態では、フィルタ媒体は、フィルタ媒体を囲いかつクランプ力をフィルタ媒体に加えるように収縮嵌合された1つ以上の物体によって適切な位置に保持されてよい。
【0025】
[0025] 本発明の一実施形態によると、流体の体積を保持するように構成されたリザーバと、リザーバと流体接続されており、かつ流体の流れを軌道に沿って誘導するように構成されたノズルとを含む流体流ジェネレータが提供される。流体流ジェネレータは、さらに、ノズル出口の上流で流体流ジェネレータの流体流路に配置された汚染フィルタアセンブリをさらに含んでおり、その汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体はセラミック材料を含む。
【0026】
[0026] 一実施形態では、燃料または流体は溶融金属であってよい。
【0027】
[0027] 一実施形態では、フィルタアセンブリは、リザーバとノズル出口との間に配置されてよい。
【0028】
[0028] 一実施形態では、フィルタ媒体は、燃料または流体流の方向と実質的に平行である方向に少なくとも部分的に延在してよい。
【0029】
[0029] 一実施形態では、セラミックスラリーまたはポリイミドシールは、フィルタ媒体と1つ以上の周囲物体との間に配置されてよい。
【0030】
[0030] 一実施形態では、フィルタ媒体は、20μm以下、5μm以下または1μm以下の平均細孔(すなわち、ゲージ)径を有してよい。
【0031】
[0031] 本発明の一実施形態によると、放射ビームを提供するための照明システムと、放射ビームの断面にパターンを与えるためのパターニングデバイスと、基板を保持するための基板ホルダとを含むリソグラフィ装置が提供される。リソグラフィ装置は、さらに、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分上に投影するための投影システムを含む。リソグラフィ装置は、上記したような放射源または流体流ジェネレータをさらに含むか、またはそれらと接続されている。
【0032】
[0032] 本発明のさらなる実施形態、特徴および利点、ならびに本発明の様々な実施形態の構造および動作を、添付の図面を参照しながら以下に詳細に説明する。本発明は、本明細書で説明する特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。このような実施形態は、本明細書では例示のためにのみ提示されている。本明細書に含まれる教示に基づき、当業者には追加の実施形態が明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
[0033] 本発明のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の概略図を参照して以下に説明する。これらの図面において同じ参照符号は対応する部分を示す。さらに、明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明を図示し、さらに、記述とともに本発明の原理を説明し、当業者が本発明を作成して使用できるように役立つ。
【図1】[0034] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を示す。
【図2】[0035] 図2は、本発明の一実施形態による、LPP放射源コレクタモジュールを含む、図1の装置のより詳細な図である。
【図3】[0036] 図3は、本発明の一実施形態による、燃料小滴の流れを軌道に沿ってプラズマ形成配置に向かって誘導するように構成された放射源のノズルを概略的に示す。
【図4】[0037] 図4は、本発明の一実施形態による、図3のノズルの内面上の汚染堆積、および、ノズルから出る小滴の軌道に対する影響を概略的に示す。
【図5】[0038] 図5は、本発明の一実施形態による、汚染フィルタアセンブリを含む流体流ジェネレータを概略的に示す。
【図6】[0039] 図6は、本発明の一実施形態による、図5に示されかつ図5を参照して説明される流体流ジェネレータで用いるのに適した汚染フィルタアセンブリを概略的に示す。
【図7】[0040] 図7は、本発明の一実施形態による、図5に示されかつ図5を参照して説明される流体流ジェネレータで用いるのに適した、本発明の一実施形態による汚染フィルタアセンブリを概略的に示す。
【図8】[0041] 図8は、本発明の一実施形態による、図7のフィルタアセンブリのアセンブリの原理を概略的に示す。
【図9】[0041] 図9は、本発明の一実施形態による、図7のフィルタアセンブリのアセンブリの原理を概略的に示す。
【図10】[0042] 図10は、本発明の一実施形態によるフィルタアセンブリの代替の実施形態を概略的に示す。
【図11】[0042] 図11は、本発明の一実施形態によるフィルタアセンブリの代替の実施形態を概略的に示す。
【図12】[0042] 図12は、本発明の一実施形態によるフィルタアセンブリの代替の実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[0043] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ以上の実施形態を開示する。開示される(1つ以上の)実施形態は、本発明を例示にするに過ぎない。本発明の範囲は開示される(1つ以上の)実施形態に限定されない。本発明は添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0035】
[0044] 記載される(1つ以上の)実施形態、および「一実施形態」、「実施形態」、「例示的実施形態」などへの本明細書における言及は、記載される(1つ以上の)実施形態が特定の特徴、構造または特性を含むことができるが、それぞれの実施形態が必ずしも特定の特徴、構造または特性を含まないことを示す。さらに、そのようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。さらに、一実施形態に関連して特定の特徴、構造または特性について記載している場合、明示的に記載されているか記載されていないかにかかわらず、そのような特徴、構造、または特性を他の実施形態との関連で実行することが当業者の知識にあることが理解される。
【0036】
[0045] 本発明の実施形態はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはその任意の組合せで実施することができる。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサで読み取り、実行することができる機械読取可能媒体に記憶した命令としても実施することができる。機械読取可能媒体は、機械(例えば計算デバイス)で読取可能な形態で情報を記憶するかまたは伝送する任意の機構を含むことができる。例えば、機械読取可能媒体はリードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響または他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)およびその他のものを含むことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令を、本明細書では特定の行為を実行するものとして記述することができる。しかしながら、そのような記述は便宜的なものにすぎず、そのような行為は実際には計算デバイス、プロセッサ、コントローラ、またはファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する他のデバイスの結果であることを認識されたい。
【0037】
[0046] 図1は、本発明の一実施形態による放射源コレクタモジュールSOを含むリソグラフィ装置LAPを概略的に示す。このリソグラフィ装置は、放射ビームB(例えば、EUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスクまたはレチクル)MAを支持するように構築され、かつパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、かつ基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSとを備える。
【0038】
[0047] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。
【0039】
[0048] サポート構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスMAを保持する。サポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。
【0040】
[0049] 「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。放射ビームに付けたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応することができる。
【0041】
[0050] パターニングデバイスは、透過型であっても、反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
【0042】
[0051] 投影システムは、照明システムのように、使われている露光放射にとって、あるいは真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。ガスは放射を吸収しすぎることがあるので、EUV放射に対しては真空を使用することが望ましい場合がある。したがって、真空壁および真空ポンプを用いてビームパス全体に真空環境を提供することができる。
【0043】
[0052] 本実施形態では、リソグラフィ装置は、例えば、反射型のもの(例えば、反射型マスクを採用しているもの)であってもよい。
【0044】
[0053] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル、例えば、2つ以上のマスクテーブルを有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。
【0045】
[0054] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源コレクタモジュールSOから極端紫外線放射ビームを受ける。EUV光を生成する方法としては、材料を、EUV範囲内の1つ以上の輝線を有する、例えばキセノン、リチウムまたはスズなどの少なくとも1つの元素を有するプラズマ状態に変換することが挙げられるが必ずしもこれに限定されない。そのような一方法では、レーザ生成プラズマ(「LPP」)と呼ばれることが多い所要のプラズマを、所要の線発光元素を有する材料の小滴、流れまたはクラスタなどの燃料をレーザビームで照射することによって生成することができる。放射源コレクタモジュールSOは、燃料を励起するレーザビームを提供するためである、図1に図示されていないレーザを含むEUV放射システムの一部分であってもよい。結果として生じるプラズマは、例えばEUV放射などの出力放射を放出し、これは、放射源コレクタモジュールに配置された放射コレクタを用いて集光される。例えば、燃料励起のためのレーザビームを提供するためにCOレーザが使用される場合、レーザと放射源コレクタモジュールは、別個の構成要素であってもよい。
【0046】
[0055] そのような場合には、レーザは、リソグラフィ装置の一部分を形成しているとはみなされず、また放射ビームは、レーザから放射源コレクタモジュールへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源がDPP源と呼ばれることが多い放電生成プラズマEUVジェネレータである場合、放射源は、放射源コレクタモジュールの一体部分とすることもできる。
【0047】
[0056] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するアジャスタを含むことができる。通常、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(それぞれ値σ-outerおよび値σ-innerを有する)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、ファセット視野および瞳ミラーデバイスといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
【0048】
[0057] 放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAから反射した後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。第2ポジショナPWおよび位置センサPS2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサPS1を使い、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。
【0049】
[0058] 例示のリソグラフィ装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。
2.スキャンモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。
3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0050】
[0059] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。図示される実施形態は、上記のモード2および3のようにスキャンを含む。
【0051】
[0060] 本発明の一実施形態によると、図2は、放射源コレクタモジュールSO、照明システムILおよび投影システムPSを含むリソグラフィ装置LAPをより詳細に示す。放射源コレクタモジュールSOは、真空環境が放射源コレクタモジュールの閉鎖構造2内で維持できるように構築および配置される。
【0052】
[0061] レーザ4は、流体流ジェネレータ8から提供されるキセノン(Xe)、スズ(Sn)またはリチウム(Li)などの燃料にレーザビーム6を介してレーザエネルギーを堆積させるように配置される。小滴の形態を有し得る液体(すなわち、溶融)スズまたは液体の形態を有する別の金属は、最も有望であると思われており、したがって、EUV放射源に対する適切な選択である。燃料へのレーザエネルギーの堆積は、数十電子ボルト(eV)の電子温度を有するプラズマ形成配置12における高イオン化されたプラズマ10を生成する。これらのイオンの逆励起および再結合中に生成されるエネルギー放射はプラズマ10から放出され、近法線入射放射コレクタ14によって集光されて合焦される。レーザ4および流体流ジェネレータ8(および/またはコレクタ14)は、合わせて、放射源、特にEUV放射源を含むものと考えることができる。EUV放射源は、レーザ生成プラズマ(LPP)放射源と呼ぶことができる。
【0053】
[0062] 一実施形態では、第2レーザ(図示せず)を設けることができ、第2レーザは、レーザビーム6が燃料に入射する前に燃料を予熱するように構成される。この方法を用いるLPP源を、デュアルレーザパルス(DLP)源と呼ぶことができる。
【0054】
[0063] 図示されていないが、燃料流ジェネレータは、例えば、燃料小滴の流れを軌道に沿ってプラズマ形成配置12に向かって誘導するように構成されたノズルを含むか、またはそれに接続されている。
【0055】
[0064] 放射コレクタ14によって反射された放射Bは、仮想光源点16で合焦される。仮想光源点16を一般的に中間焦点と呼び、放射源コレクタモジュールSOは、中間焦点16が閉鎖構造2内の開口部18にまたはその近くに位置するように配置される。仮想光源点16は、放射放出プラズマ10のイメージである。
【0056】
[0065] その後、放射Bは照明システムILを通り抜け、この照明システムILは、パターニングデバイスMAにて放射ビームBの所望の角度分布ならびにパターニングデバイスMAにて放射強度の所望の均一性を提供するように配置されたファセット視野ミラーデバイス20およびファセット瞳ミラーデバイス22を含んでよい。サポート構造MTによって保持されるパターニングデバイスMAにて放射ビームが反射すると、パターン付けされたビーム24が形成され、このパターン付けされたビーム24は、投影システムPSによって反射要素26および28を介してウェーハステージまたは基板テーブルWTによって保持された基板W上に結像される。
【0057】
[0066] 一実施形態では、追加の要素が照明システムILおよび投影システムPS内に存在してよい。さらに、図示されているものより多くのミラーがあってもよく、例えば、図2に示す投影システムPS内に存在する反射要素より1〜6個多くの反射要素が存在してもよい。
【0058】
[0067] 本発明の一実施形態によると、図3は、図2に示しかつ図2に関連して記載されるように、燃料流ジェネレータの一部を概略的に示している。燃料流ジェネレータの一部は、燃料小滴の流れ34を軌道に沿ってプラズマ形成配置(図示せず)に向かって誘導するように構成されたノズル32を含みかつそこに導かれる導管30を含むように示される。別の例では、燃料流ジェネレータの同じ(または変更された)部分が、連続的な燃料流を提供してもよい。
【0059】
[0068] ノズル32の安定性および/または詰まり(すなわち、少なくとも部分的な閉塞)は、あらゆるインクジェット印刷用途に当てはまるように、ノズル32の使用中に生じ得る問題である。詰まりは、燃料内の汚染によって形成される。ノズル32の詰まりは、ノズル、したがって、燃料流ジェネレータに対する寿命限界(または少なくとも限界の置換、メンテナンスまたは洗浄が必要である制限時間)を与えることがある。したがって、これは、放射源またはリソグラフィ装置の全体としての有効性を制限する。
【0060】
[0069] 燃料流ジェネレータのノズル32が、燃料流ジェネレータの一部を形成する燃料流システムの他の導管等と比較して最も小さい直径または最も小さい直径のうちの1つを有する可能性が最も高い。ノズル32は最も小さい直径のうちの1つを有するため、燃料流路内の詰まりがノズル32でまたはその近くで生じ、さらにノズル32内に生じる可能性が高く、これは燃料流システムにおける制限事項である。そのような詰まりは、ノズルの有効的な形状における変化という結果となり得る。
【0061】
[0070] 有効的な形状における変化は、生成された流れ/小滴の流れのパラメータ、例えば、小滴または流れの形状またはサイズ、あるいは、おそらく、流れ/小滴の流れの軌道の方向における変化という結果となり得る。多数の用途においては、そのようなパラメータは、厳しい要件を満たす必要がある。特にEUV放射源においては、小滴ジェネレータの要件は、小滴の流れの軌道に関して非常に厳しい。例えば、プラズマ形成配置では、小滴の配置は、数ミクロン内で正確である必要があり得るが、同時に、ノズル32自体は、プラズマ形成配置から比較的離れて、例えば、数十センチメートルくらいの距離離れて配置される必要があり得る。これは、例えば10マイクロラジアンより少ない小滴の流れの軌道の方向安定性要件という結果となる。全体的結果としては、ノズルの内面に堆積する非常に小さい微粒子汚染でさえも、方向安定性要件が満たされていないことを確実にするほどまでにノズルの有効的な形状を変化し得る。これは、同様に、放射源の動作、それゆえリソグラフィ装置全体の動作に対して、例えば、放射の生成に関して悪影響を与える可能性がある。
【0062】
[0071] 本発明の一実施形態によると、図4は、図3で示されかつ図3を参照して記載した導管30、ノズル32および小滴の流れ34と同じものを概略的に示している。しかしながら、図4では、粒子36の形態を有する汚染は、ノズル32の内面上に堆積されている。そのような堆積は、(上記したように)ノズル32の有効的な形状における変化という結果となった。これは、その後、小滴34の流れの軌道の変化という結果となった。
【0063】
[0072] 粒子36は、汚染の一例である。汚染の形態は微粒子であってよく、または、小滴の流れ34(例えば、フレーク、凝集など)を形成するために使用される燃料内に存在し得るほかのものであってもよい。汚染は、燃料の酸化から生じ得る。例えば、燃料がスズ(または別の溶融金属)であった場合、汚染はスズ酸化粒子(または使用される他のあらゆる金属の酸化物)であってよい。代替的に、および/または加えて、汚染は、燃料流システム内の上流で使用される装置からの材料の粒子などであってよい。
【0064】
[0073] 燃料内の汚染がノズルの有効的な形状における変化という結果にならなくても、汚染は他の悪影響を及ぼし得る。例えば、生成される燃料の流れにおける汚染は、放射源における変換効率の減少という結果となり得る(例えば、レーザが流れに向けられた場合に生成される放射の量)。代替的におよび/または加えて、汚染は燃料流ジェネレータから出てジェネレータの外に配置されたより多くの汚染感応性コンポーネント等(例えば、放射源のコレクタまたはリソグラフィ装置の1つ以上の他のコンポーネント)を汚染する。
【0065】
[0074] したがって、要するに、そのような燃料流ジェネレータにおいては、ノズルが汚染によって詰まることを防止することが望ましく、したがって、ノズルの有効的な形状の変化を防止することが望ましい。代替的または加えて、ノズルを通ってそこから出る汚染を防止し、したがって、燃料流ジェネレータの外部のコンポーネントの汚染を防止することが本発明の目的である。
【0066】
[0075] 本発明の一実施形態によると、図5は、放射源の流体流ジェネレータを概略的に示している。流体流ジェネレータは、放射(例えば、スズなどの溶融金属)の生成に使用される燃料42の体積を保持するように構成されたリザーバ40を含む。リザーバ40は、既に上記の図3および図4に示されかつそれを参照して記載された導管30およびノズル32と流体接続されている(すなわち、燃料を供給することができる)。図5を再び参照すると、燃料42の放出を、ノズル32を通して強要させるために圧力(例えば、機械的または流体圧力)を燃料42に加えることができる。
【0067】
[0076] 汚染36がノズル32に到達し、よってノズル32を通過することを防止しようとした場合、フィルタアセンブリ44は、ノズル32の出口の上流にある流体流ジェネレータの燃料流路に配置される。図5に示すように、フィルタアセンブリ44は、この燃料流路の遅い段階で汚染がノズル32を通過することを防止することを確実にするために、通常、ノズル32の近く(例えば、リザーバ40とノズル32との間)に配置されるが、この限りではない。1つ以上のさらなるフィルタアセンブリが、燃料流路の更なる上流および燃料流ジェネレータ内にも設けられてよい(図示せず)。
【0068】
[0077] 本発明の一実施形態によると、図6は、図5に示すようにインライン汚染フィルタアセンブリの断面図である。図6を戻ると、汚染フィルタアセンブリは、入口50、フィルタ媒体ハウジング52および出口54を含む。フィルタ媒体ハウジング52は、フィルタ媒体56を収容する。フィルタ媒体56は、通常、流体流の方向と実質的に平行の方向に少なくとも部分的に延在し、単にハウジング52にわたって延在しないまたは必ずしもしない。これは、流体流58内に配置される汚染36の濾過が可能なフィルタ媒体56の領域を増大させる。これは、以下にさらに説明する本発明の他の実施形態についても同様である。
【0069】
[0078] 別々の構成要素として示されているが、入口50、フィルタ媒体ハウジング52および/または出口54のうちの1つ以上は、お互いに一体的に形成されてよく、および/または、流体を、流体流ジェネレータを介して運ぶための導管の一体部分であってもよい。この原理は、以下に詳細に説明される本発明の実施形態に同様に適用可能である。
【0070】
[0079] 図6に戻ると、フィルタ媒体56を適切な位置で保つために、媒体56は、汚染フィルタアセンブリの他の部分(この場合、出口54)にろう付けまたは溶接される60。
【0071】
[0080] フィルタ媒体56は、通常の使用で経験される状態に耐えることが可能ということが通常期待される材料から形成される。例えば、使用される燃料が溶融金属であった場合、フィルタ媒体56は、燃料が溶融する温度より上で構造的完全性等を維持できることが期待される。同時に、フィルタ媒体56は、流体流58からの汚染36をうまくフィルタリングすることができるために必要である。これらの目的を達成するために、高い溶融温度を有する金属をフィルタ媒体56として用いることが提案されている。
【0072】
[0081] 使用中、図6の汚染フィルタアセンブリは、通常、フィルタ媒体56の上流で生成される流体流58内の汚染36をうまくフィルタリングし、したがって、そのような汚染36が流体流システムのノズルに到達し、詰まるかまたは通過することを防止することが分かった。しかしながら、フィルタアセンブリとの併用で多数の問題が生じた。そのような発見された問題のうちの1つは、フィルタ媒体56がフィルタアセンブリに取り付けられるかまたはその中で保持される方法に関する。溶接またはろう付け60が使用された場合、溶接またはろう付け処理からの残留物等は濾過段階の後に燃料流を汚染し、これは、そのような新しい汚染のノズルへの到達へと繋がることがあり、ノズルを詰まらせるか、または、例えば、放射源のさらなる汚染感応性領域へと入る。さらに、おそらく驚くことに、フィルタ媒体56としてうまく機能することがここまで期待されている高い溶融温度金属は、燃料(例えば、スズなどの形態を有する溶融金属)内でわずかに溶解することが分かった。この溶解は、フィルタ媒体自体の中で生じ、ノズル内へと入り得るさらなる汚染を与えてノズルの詰まり、または、例えば放射源のさらなる汚染感応性領域内へと入る汚染という結果となり得る。
【0073】
[0082] 本発明の目的は、上記の問題を回避または緩和するか、あるいは、流体流ジェネレータ、特に、燃料が高温(例えば、100℃以上または200℃を超える温度)である流体流ジェネレータで使用するための代替の汚染フィルタアセンブリを少なくとも提供することである。例えば、これらは、上記したような流体流ジェネレータまたは放射源および/または流体が溶融金属であるところで発見される状態の種類である。
【0074】
[0083] 本発明によると、上記の問題に対して少なくとも2つの別々の解決策が提供される。これらの解決策は、必要に応じて必要なときに個別にまたは組み合わせて使用されてよい。フィルタ媒体が汚染フィルタアセンブリに取り付けらるかまたはその中に含まれる手段に関して、本発明による解決策は、使用中にフィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力を用いて汚染フィルタアセンブリ内にフィルタ媒体を適切な位置で保持することである。これは、さらなる汚染源として発見された溶接またはろう付けを使用する必要性を回避する。フィルタ媒体自体によって生成される汚染に直面する問題に関して、本発明によって提供される解決策は、セラミック材料であるまたはそれを含む汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体を提供することであり、これは、金属ベースのフィルタ媒体よりはるかに不活性である(特に、例えば溶融金属燃料が流れる温度)。
【0075】
[0084] ここで、本発明の実施形態を図7〜図12を参照して説明する。それらの図において、整合性および明瞭さのために同じフィーチャに対しては同じ参照番号が与えられる。図は、特定の縮尺で示されていない。
【0076】
[0085] 図7は、本発明の一実施形態による汚染フィルタアセンブリを示している。この実施形態では、フィルタ媒体70はセラミック材料であるかまたはそれを含む。セラミック材料はジルコニアを含んでもよく、ジルコニアは、入口50、出口54またはハウジング52のうちの1つ以上を形成するために使用され得る金属の熱膨張係数に一致する大きい熱膨張係数を有することが分かった。これは、使用中の微分熱膨張を最小にすることがあり、それ以外の場合、汚染フィルタアセンブリの構造的完全性の損失へと繋がる。一実施形態では、アルミナセラミックを代わりに用いることができ、そのようなセラミックは製造するのが比較的容易である。使用することができる他のセラミックは、炭化ケイ素、窒化ケイ素または酸化セラミックを含んで(よいがそれに限定されない)よい。使用中、そのようなセラミックベースのフィルタ媒体70は、溶解する可能性は低く、それ以外の場合、フィルタリングされている燃料の存在下で劣化する。したがって、例えば、金属フィルタ媒体などと比較してさらなる汚染を生成する可能性は低い。
【0077】
[0086] フィルタ媒体70は、20μm以下、5μm以下または1μm以下の孔(またはゲージ)サイズを有してよい。孔サイズは、フィルタが使用される環境、フィルタリングされる必要があり得る汚染のサイズによる。例えば、EUV放射の生成において、高い汚染感度を有する用途に対して、5μm以下、または最も可能性が高いのは、1μm以下の孔サイズが好ましい場合がある。
【0078】
[0087] 図7の汚染フィルタアセンブリの別の有利な特徴は、フィルタ媒体70が汚染フィルタアセンブリ内に保持される方法である。この実施形態では、フィルタ媒体70は、フィルタ媒体70を囲うハウジング52によって(例えば、そのハウジングのリップ52などによって)提供されるクランプ力72によって汚染フィルタアセンブリ内で適切な位置72に保持される。このクランプ力は、例えば、ハウジング52とフィルタ媒体70との間の所要のクランプ力を加えるために使用されるハウジング52を囲うバンド等を提供することによって多数の方法のうちの一方法で得ることができる。しかしながら、所要のクランプ力を得る特に好都合および適切な方法は、フィルタ媒体70の周りのハウジング52(あるいは、使用中のフィルタ媒体70を少なくとも部分的に囲う任意の(1つ以上の物体)の収縮嵌合を含むことが分かった。これは、フィルタ媒体70を適切な位置で保持するためにろう付けまたは溶接を使用する必要性を回避し、それによって、別の可能性がある汚染源を除去する。これは、フィルタ媒体70が容易にフィルタアセンブリ内に組み込まれ、かつそこから除去されることも可能にする。
【0079】
[0088] 図8および図9は、本発明の一実施形態によるフィルタ媒体70をどのように汚染フィルタアセンブリ内に組み込むことができるかを示す。図8を参照すると、ハウジング52は、ハウジング52の膨張が、ハウジング52(またはフィルタ媒体70にクランプするその少なくとも一部)がフィルタ媒体70を囲うことができる位置にフィルタ媒体70を配置することができる範囲となるように加熱される。その後、フィルタ媒体70は、その位置に配置される。図9は、ハウジング52がその後冷却されるかまたは冷却されることが可能となり、それによってハウジング52が、フィルタ媒体70と接触し、その周りで収縮嵌合し、クランプ力をフィルタ媒体70に供給することを示している。
【0080】
[0089] 好ましくは、ハウジング52を膨張させる(例えば、ハウジング52内のクランプ可能な位置内にフィルタ媒体を挿入する必要がある範囲)ために必要とされる加熱は、フィルタアセンブリの動作温度を超える。これは、結果として生じるクランプ力がこの動作温度でフィルタの動作中に維持されることを確実にする。
【0081】
[0090] 必要に応じておよび必要な場合、フィルタ媒体70は、図8および図9に関連して説明した逆プロセスを効果的に実施することによってフィルタアセンブリから除去することができる。すなわち、フィルタ媒体70を除去する方法は、フィルタ媒体70が除去可能である範囲に膨張されるようにハウジング52を加熱し、その後フィルタ媒体70を除去することを含み得る。
【0082】
[0091] 当然のことながら、本発明によると、フィルタ媒体は、フィルタアセンブリに容易に組み込まれるかまたはそこから除去されることができる。すなわち、フィルタ媒体は、容易に置換、維持等を行うことができ、かつフィルタ媒体がその位置でろう付けまたは溶接された場合よりはるかに簡単な方法で行われる。
【0083】
[0092] 上記したように、フィルタ媒体用のセラミック材料の使用は好都合である。同じまたは同様の理由のため、フィルタ媒体ハウジング52の1つ以上の内面には、セラミックコーティングまたはセラミックインサートの形態のセラミックが設けられてよい。ハウジングがセラミックから形成されている場合、当然、内面はセラミック面を表す。ハウジングは金属などの別の材料から形成されてよいと同時に、使用中に追加の汚染源を提供しない。なぜなら、内面にはより不活性なセラミック材料が提供されるからである。
【0084】
[0093] 図7〜図9において、一実施形態によると、フィルタ媒体はハウジングによって適切な位置に保持されるように示されている。しかしながら、使用中にフィルタ媒体を囲う1つ以上の他の物体は、フィルタ媒体を適切な位置に保持するために使用することができ、かつ図7〜図9に関連して上記した同じ原理を用いる(例えば、収縮嵌合等から生じるクランプ力を加えることによって)。例えば、図10は、出口54がどのようにクランプ力80を提供し得るのかを示している。代替として、図11は、ハウジング52の一部に囲われた出口54の一部によって提供され得るクランプ力90を示している。代替として、フィルタ媒体70は出口54の一部内にすべり落ちることが可能であり、出口54の一部を囲うハウジング52の一部は所要のクランプ力90を出口54の一部に、その後フィルタ媒体70に加えてよい。図12は、少なくとも入口50の一部を用いてフィルタ媒体70が適切な位置に保持されている場合に同じ原理がどのように適用されるかを示している。図12に示す構成は、図11に示す構成のほぼミラーイメージである。
【0085】
[0094] フィルタ媒体にダメージを与えるリスクを最小限にするために、クランプ力が適用されるフィルタ媒体の反対側にサポートなどが提供されてよい。ハウジングがクランプ力を与える場合、サポートは、アセンブリの別の部分、例えば出口/入口によって提供されてよい。
【0086】
[0095] フィルタ媒体以外のフィルタアセンブリのコンポーネントは、ねじ嵌め合いを用いて互いに接続されてよい。そのようなねじ嵌め合いは、フィルタ媒体の潜在的な脆弱な性質および/またはそのような材料にねじ山を設けることの難しさにより、フィルタ媒体自体に対しては可能でない場合がある。代替的にまたはそれに加えて、汚染フィルタアセンブリの他のコンポーネントは、例えば、ハウジングに対する入口、入口に対するハウジング、ハウジングに対する出口、出口に対するハウジングなど、互いに収縮嵌合されてよい。
【0087】
[0096] セラミックスラリーまたはポリイミドシールは、クランプ処理中にフィルタ媒体と1つ以上の周囲物体との間に配置されてよく、それによって、クランプ力が加えられた場合、使用中に維持される、フィルタ媒体と1つ以上の周囲物体との間に良好なシールが存在する。既に述べたように、セラミックは比較的不活性であり、したがって、溶融スズなどの温度であっても、少量の汚染を与えるかまたは全く汚染を与えない。同様に、ポリイミドシールは、これらの温度において、少量の汚染を与えるかまたは全く汚染を与えない(確実に、ろう付けまたは溶接によって与えられる汚染より少ない)。
【0088】
[0097] 上記したように、フィルタ媒体を形成するセラミック材料の使用は、クランプ力を用いて(例えば、収縮嵌合によって)フィルタ媒体を適切な位置に保持する原理と組み合わせてまたはそれとは独立して使用されてよい。当然、2つの異なる方法を組み合わせて用いることによって増加した汚染の減少を達成することができる。
【0089】
[0098] 図において、リザーバ、導管およびノズルは、実質的に垂直の向きを有するものとして示されているが、他の向き、例えば、実質的に水平の向き、または別の角度の向きも可能である。
【0090】
[0099] 図において、ノズルは、導管を介してリザーバから延在するように示されている。別の実施形態では、ノズルは、導管から直接延在することができるか、または導管の一部を形成することができる(例えば、ノズルは導管の壁に形成されてよい)。
【0091】
[00100] 一部の実施形態では、燃料が液体スズであるかまたはそれを含んでいること、および汚染が酸化スズの粒子などであるかまたはそれを含んでいることに言及している。しかしながら、本発明は、例えば、インクまたは溶融金属などの他の種類の液体/燃料に適用可能であってよく、ここでは汚染は潜在的にそのインクまたは金属の酸化物を含む。本発明は、金属が溶融する温度に耐えるセラミックの能力を考慮することより、さらに、おそらく他の結合技術(例えば、溶接またはろう付け)が利点を有さない温度で利点を有する(フィルタ媒体に対する)収縮嵌合により(例えば、高温では除去されるべき結合剤がない)、流体が溶融金属である流体流ジェネレータでの使用に特に適している。
【0092】
[00101] 上記の実施形態は放射源に関連して説明されたが、本発明は、例えば、インクジェット印刷、メタル印刷などの分野において流体流ジェネレータで使用するノズルが必要とされる他の用途に適用可能であり、特にそこで有用である。汚染に対するそのような装置の感度を考慮すると、放射源に関する実施が特に好ましい場合がある。
【0093】
[00102] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
【0094】
[0100] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光コンポーネントを含む様々な種類の光コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
【0095】
[0101] 「発明の概要」および「要約書」の項は、発明者が考える本発明の1つ以上の例示的実施形態を記載できるがそのすべては記載できないため、本発明および添付の特許請求の範囲を決して限定するものではない。
【0096】
[0102] 特定の機能およびそれらの関係の実施態様を示す機能ビルディングブロックを使用して本発明の実施形態について説明した。本明細書においては、これらの機能ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、任意に画定されている。特定の機能およびそれらの関係が適切に実施される限り、代替境界を画定することも可能である。
【0097】
[0103] 特定の実施形態についての上記説明は、本発明の一般的な性質を余すところなく開示しており、したがって当業者は、当分野における知識を適用することにより、不適切な過度の実験作業を必要とすることなく、また、本発明の一般概念から逸脱することなく、様々な用途のためにこのような特定の実施形態に容易に修正を加え、および/または適合させることができる。したがって、このような適合および修正は、開示されている実施形態の、本明細書において示されている教示および手引きに基づく同等物の意味および範囲内に含まれることが意図されている。本明細書における表現または用語は、説明を目的としたものであって本発明を限定するためのものではなく、したがって本明細書の用語または表現は、当業者によって、教示およびガイダンスに照らして解釈されるべきものであることを理解されたい。
【0098】
[0104] 本発明の広さおよび範囲は、上述したいずれの例示的実施形態によっても限定されず、唯一添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物によってのみ定義されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料の体積を保持するリザーバと、
前記リザーバと流体接続されており、かつ前記燃料の流れを軌道に沿ってプラズマ形成配置に向かって誘導するノズルと、
レーザ放射を前記プラズマ形成配置における前記流れに誘導して放射生成プラズマを生成するレーザ放射アセンブリと、
ノズル出口の上流で前記放射源の燃料流路に配置された汚染フィルタアセンブリであって、前記汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体は、前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力によって前記汚染フィルタアセンブリ内の適切な位置で保持される、汚染フィルタアセンブリと
を含む、放射源。
【請求項2】
前記フィルタ媒体は、前記フィルタ媒体を囲いかつ前記クランプ力を前記フィルタ媒体に加えるように収縮嵌合された1つ以上の物体によって適切な位置に保持される、請求項1に記載の放射源。
【請求項3】
前記1つ以上の周囲物体は、
前記汚染フィルタアセンブリのコンポーネント、
前記汚染フィルタアセンブリの入口、
前記汚染フィルタアセンブリの出口、
前記汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体ハウジング、または
前記燃料を運ぶための導管、
のうちの1つ以上を含む、請求項1または2に記載の放射源。
【請求項4】
前記フィルタ媒体は、
セラミック材料、
ジルコニアを含むセラミック材料、
アルミナを含むセラミック材料、
炭化ケイ素を含むセラミック材料、または
窒化ケイ素を含むセラミック材料、
のうちの1つ以上を含む、請求項1〜3のうちのいずれかに記載の放射源。
【請求項5】
流体流ジェネレータであって、
流体の体積を保持するリザーバと、
前記リザーバと流体接続されており、かつ前記流体の流れを軌道に沿って誘導するノズルと、
フィルタ媒体を含む、ノズル出口の上流で前記流体流ジェネレータの流体流路に配置された汚染フィルタアセンブリであって、前記フィルタ媒体は、前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力によって前記汚染フィルタアセンブリ内の適切な位置で保持される、汚染フィルタアセンブリと
を含む、流体流ジェネレータ。
【請求項6】
流体流ジェネレータの汚染フィルタアセンブリにフィルタ媒体を組み込むことと、
前記汚染フィルタアセンブリの使用中、前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲いかつクランプ力を維持する1つ以上の物体を用いて前記フィルタ媒体をある位置にクランプすることと、
を含む、方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記1つ以上の物体が前記フィルタ媒体を囲うような位置に前記フィルタ媒体を配置させることが可能となる程度に前記1つ以上の物体の膨張を引き起こすために、前記汚染フィルタアセンブリの使用中、前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う前記1つ以上の物体を加熱することと、
前記フィルタ媒体を前記位置に配置することと、
前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う前記1つ以上の物体がクランプ力を前記フィルタ媒体に加えるように、前記フィルタ媒体を囲う前記1つ以上の物体を冷却するかまたか冷却することを可能にすることと
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記加熱することは、前記クランプ力が前記フィルタの動作中に維持されるように前記フィルタの動作温度を超える温度に加熱することである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
流体流ジェネレータフィルタの汚染フィルタアセンブリからフィルタ媒体を除去することであって、前記フィルタ媒体は、前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって前記フィルタアセンブリ内の位置にクランプされる、ことと、
前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う前記1つ以上の物体によって提供されるクランプ力を除去することと、
クランプされていないフィルタ媒体を除去することと
を含む、方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記フィルタ媒体の除去が可能となる程度に前記1つ以上の物体の膨張を引き起こすために、前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う前記1つ以上の物体を加熱することと、
前記フィルタ媒体を除去することと
をさらに含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
燃料の体積を保持するリザーバと、
前記リザーバと流体接続されており、かつ前記燃料の流れを軌道に沿ってプラズマ形成配置に向かって誘導するノズルと、
レーザ放射を前記プラズマ形成配置における前記流れに誘導して放射生成プラズマを生成するレーザ放射アセンブリと、
ノズル出口の上流で前記放射源の燃料流路に配置された汚染フィルタアセンブリであって、前記汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体はセラミック材料を含む、汚染フィルタアセンブリと
を含む、放射源。
【請求項12】
前記フィルタ媒体は、前記汚染フィルタアセンブリのフィルタ媒体ハウジング内に配置され、前記ハウジングの1つ以上の内面はセラミック材料を含む、請求項11に記載の放射源。
【請求項13】
前記フィルタ媒体は、
ジルコニアを含むセラミック材料、
アルミナを含むセラミック材料、
炭化ケイ素を含むセラミック材料、または
窒化ケイ素を含むセラミック材料、
のうちの1つ以上を含む、請求項11または12に記載の放射源。
【請求項14】
前記フィルタ媒体は、前記フィルタ媒体を少なくとも部分的に囲う1つ以上の物体によって提供されるクランプ力によって前記汚染フィルタアセンブリ内で適切な位置に保持される、請求項11〜13のうちのいずれかに記載の放射源。
【請求項15】
前記フィルタ媒体は、前記フィルタ媒体を囲いかつ前記クランプ力を前記フィルタ媒体に加えるように収縮嵌合された1つ以上の物体によって適切な位置に保持される、請求項13または14に記載の放射源。
【請求項16】
流体流ジェネレータであって、
流体の体積を保持するリザーバと、
前記リザーバと流体接続されており、かつ前記流体の流れを軌道に沿って誘導するノズルと、
フィルタ媒体を含む、ノズル出口の上流で前記流体流ジェネレータの流体流路に配置された汚染フィルタアセンブリであって、前記フィルタ媒体はセラミック材料を含む、汚染フィルタアセンブリと
を含む、流体流ジェネレータ。
【請求項17】
前記燃料または流体は溶融金属である、請求項1〜16のうちのいずれかに記載の放射源、流体流ジェネレータまたは方法。
【請求項18】
前記フィルタアセンブリは、前記リザーバとノズル出口との間に配置される、請求項1〜17のうちのいずれかに記載の放射源、流体流ジェネレータまたは方法。
【請求項19】
前記フィルタ媒体は、燃料または流体流の方向と実質的に平行である方向に少なくとも部分的に延在する、請求項1〜18のうちのいずれかに記載の放射源、流体流ジェネレータまたは方法。
【請求項20】
セラミックスラリーまたはポリイミドシールは、前記フィルタ媒体と1つ以上の周囲物体との間に配置される、請求項1〜19のうちのいずれかに記載の放射源、流体流ジェネレータまたは方法。
【請求項21】
前記フィルタ媒体は、20μm以下、5μm以下または1μm以下の平均細孔径を有する、請求項1〜20のうちのいずれかに記載の放射源、流体流ジェネレータまたは方法。
【請求項22】
放射ビームを提供する照明システムと、
放射ビームの断面にパターンを与えるパターニングデバイスと、
基板を保持する基板ホルダと、
パターン付き放射ビームを前記基板のターゲット部分上に投影する投影システムとを含むリソグラフィ装置であって、
前記リソグラフィ装置は、請求項1〜5のうちのいずれかまたは請求項11〜21のうちのいずれかに記載の放射源または流体流ジェネレータをさらに含むか、またはそれらと接続されている、リソグラフィ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−70040(P2013−70040A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−190410(P2012−190410)
【出願日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】