説明

放射線画像取得装置

【課題】広いエネルギー帯にわたってノイズの低減された放射線検出画像を取得すること。
【解決手段】この放射線画像取得装置1は、放射線を出射する放射線源2と、放射線源2から出射され、対象物Aを透過した放射線の入射に応じて、シンチレーション光L,Lを発生させる平板状の波長変換板3と、波長変換板3の放射線の入射側の面3aから放射されるシンチレーション光Lを導光するミラー6a,6bと、波長変換板3の入射側の面3aとは反対側の面3bから放射されるシンチレーション光Lを導光するミラー7a,7bと、ミラー6a,6b,7a,7bによって導光されたそれぞれのシンチレーション光L,Lを撮像する光検出器4と、ミラー6a,6b,7a,7bによって導光されたそれぞれのシンチレーション光L,Lを光検出器4に向けて導光するミラー8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線を照射して対象物の放射線像を取得する放射線画像取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、X線画像の検出技術に関しては、検出器に入射する放射線をその検出器で直接検出する方式である直接変換方式と、放射線をシンチレータを用いて光に変換してから検出器で検出する方式である間接変換方式が知られている。このような間接変換方式を採用した装置としては、シンチレータによって変換された可視光の検出効率を高めるために、2枚の固体光検出器の間に平面状のシンチレータを挟んで積層させてなる放射線検出器が考案されている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−27866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来の構成では、2つの検出器が放射線の入射方向に位置しているため、検出器が被曝しやすく、検出器内部での放射線の直接変換信号によるノイズが発生する場合がある。また、放射線検出画像に検出器の影が映り込んでノイズが発生する傾向にもある。また、検出器によって放射線の減衰が生じるため低エネルギー成分の放射線検出画像が得られにくいという問題もあった。
【0005】
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、広いエネルギー帯にわたってノイズの低減された放射線検出画像を取得することが可能な放射線画像取得装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の放射線画像取得装置は、放射線を出射する放射線源と、放射線源から出射され、対象物を透過した放射線の入射に応じて、シンチレーション光を発生させる平板状の波長変換部材と、波長変換部材の放射線の入射側の面から放射されるシンチレーション光を導光する第1の光学部材と、波長変換部材の入射側の面とは反対側の面から放射されるシンチレーション光を導光する第2の光学部材と、第1及び第2の光学部材によって導光されたそれぞれのシンチレーション光を撮像する撮像素子と、第1及び第2の光学部材によって導光されたそれぞれのシンチレーション光を撮像素子に向けて導光する共通光学部材と、を備える。
【0007】
このような放射線画像取得装置によれば、対象物を透過した放射線が波長変換部材によってシンチレーション光に変換されて、波長変換部材の放射線の入射面側およびその反対側の面から放射されたシンチレーション光が撮像素子によって検出されることにより、画像信号として検出可能にされる。このとき、波長変換部材の両面から放射されたシンチレーション光は、それぞれ、第1の光学部材および第2の光学部材から共通光学部材を経由して撮像素子に導光されるので、放射線の出射領域から撮像素子を離すことが可能になる。その結果、撮像素子によって検出される放射線検出画像におけるノイズの発生を低減することができ、広いエネルギー成分にわたって高コントラストの検出画像を取得することができる。
【0008】
共通光学部材は、第1及び第2の光学部材によって導光されたシンチレーション光のうちからいずれかを選択して撮像素子に向けて導光する部材である、ことが好ましい。かかる共通光学部材を備えれば、1つの撮像素子によって波長変換部材の両面から放射されたシンチレーション光を検出することができるので、容易に装置の小型化を図ることができるとともに広いエネルギー成分の放射線検出画像を得ることができる。
【0009】
また、共通光学部材は、第1及び第2の光学部材によって導光されたシンチレーション光を反射させるミラーと、ミラーを、シンチレーション光を撮像素子に向けて選択的に導光するように回転させる回転機構とを有する、ことも好ましい。かかる構成を採れば、波長変換部材の両面から放射されたシンチレーション光を互いに干渉することなく検出することができるので、デュアルエナジーの放射線検出画像を確実に得ることができる。
【0010】
さらに、回転機構によるシンチレーション光の選択タイミングと、撮像素子による撮像タイミングとを同期させるように制御する制御手段を更に備える、ことも好ましい。この場合、デュアルエナジーの放射線検出画像を画像ずれを生じさせること無く検出することができる。
【0011】
またさらに、共通光学部材は、第1及び第2の光学部材によって導光されたシンチレーション光の両方を同時に撮像素子に向けて導光する部材である、ことも好ましい。かかる共通光学部材を備えれば、波長変換部材の両面から放射されたシンチレーション光を同時に検出することができるので、デュアルエナジーの放射線検出画像を同時に得ることができる。
【0012】
ここで、共通光学部材はV字型に配置されたミラーであってもよいし、V字型に配置されたビームスプリッタであってもよいし、プリズムであってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、広いエネルギー帯にわたってノイズの低減された放射線検出画像を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係る放射線画像取得装置の概略構成図である。
【図2】本発明の変形例に係る放射線画像取得装置の概略構成図である。
【図3】図2の放射線画像取得装置によって検出される放射線検出画像のイメージを示す図である。
【図4】本発明の変形例に係る放射線画像取得装置の概略構成図である。
【図5】本発明の変形例に係る放射線画像取得装置の概略構成図である。
【図6】本発明の変形例に係る放射線画像取得装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る放射線画像取得装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面は説明用のために作成されたものであり、説明の対象部位を特に強調するように描かれている。そのため、図面における各部材の寸法比率は、必ずしも実際のものとは一致しない。
【0016】
図1は、本発明の好適な一実施形態に係る放射線画像取得装置1の概略構成図である。同図に示すように、放射線画像取得装置1は、半導体デバイス等の電子部品や食料品等の対象物Aに向けてX線等の放射線を出射する放射線源2と、放射線源2から出射されて対象物Aを透過した放射線を光に変換する波長変換板(波長変換部材)3と、波長変換板3によって変換された光を撮像する光検出器(撮像素子)4と、波長変換板3によって変換された光を光検出器4に向けて導光する光学系5とを備えている。この光検出器4は、入射する放射線を基に変換された光を検出して画像信号を生成するCMOSセンサ、CCDセンサ等の間接変換方式の検出器である。
【0017】
波長変換板3は、放射線源2の放射線の出射方向に略垂直になるように配置された平板状の部材であり、対象物Aを透過した放射線の入射に応じてシンチレーション光を発生させる。このような波長変換板3としては、Gd2O2S:Tb、Gd2O2S:Pr、CsI:Tl、CdWO4、CaWO4、Gd2SiO5:Ce、Lu0.4Gd1.6SiO5、Bi4Ge3O12、Lu2SiO5:Ce、Y2SiO5、YAlO3:Ce、Y2O2S:Tb、YTaO4:Tm等のシンチレータが挙げられ、その厚さは数μm〜数mmの範囲で検出する放射線のエネルギー帯によって適切な値に設定されている。すなわち、波長変換板3は、対象物Aを透過した放射線の入射に応じて、その放射線の入射面3aおよび入射面3aと反対側の面3bの両面から外部にシンチレーション光を放射する。入射面3aから放射されるシンチレーション光Lは、入射した放射線のうちの主に低エネルギー成分から変換されたものとなる。その一方で、面3bから放射されるシンチレーション光Lは、入射した放射線のうちの主に高エネルギー成分から変換されたものとなる。これは、低エネルギー帯の放射線は波長変換板3の内部の入射面3a側でシンチレーション光に変換されやすいのに対して、高エネルギー帯の放射線は、波長変換板3を透過して波長変換板3の内部の面3b寄りでシンチレーション光に変換されやすいためである。
【0018】
光学系5は、波長変換板3から放射されたシンチレーション光の光路を制御する光学部材としての5つのミラー6a,6b,7a,7b,8と、ミラー8を回転させる回転駆動機構9とによって構成されている。光学系5のうちのミラー6a,6bは、波長変換板3の入射面3a側に配置されて、入射面3aから放射されたシンチレーション光Lを、放射線源2の放射線照射方向から分離された位置に向けて導光する。具体的には、ミラー6a,6bは、それぞれ、入射面3aと放射線源2との間、及び、入射面3aに沿ってミラー6aから離れた位置に配置され、シンチレーション光Lを、波長変換板3から入射面3aの延長方向に沿って離れた位置に配置されたミラー8に向けて順次反射させる。光学系5のうちのミラー7a,7bは、波長変換板3の入射面3aとは反対側の面3b側に配置されて、面3bから放射されたシンチレーション光Lを、放射線源2の放射線照射方向から分離された位置に向けて導光する。具体的には、ミラー7a,7bは、それぞれ、面3bから放射線源2の放射線照射方向に離れた位置、及び、面3bに沿ってミラー7aから離れた位置に配置され、シンチレーション光Lを、波長変換板3から面3bの延長方向に沿って離れた位置に配置されたミラー8に向けて順次反射させる。
【0019】
光学系5のミラー8は、波長変換板3から入射面3aの延長方向に沿って離れた位置において、その反射面8aの法線がシンチレーション光L,Lの光路を含む平面に略平行となるように配置されている。また、ミラー8は、モータを内蔵する回転駆動機構9によって、シンチレーション光L,Lの光路を含む平面に略垂直な軸を中心にして回転可能に支持されている。このような回転駆動機構9によって支持されたミラー8により、シンチレーション光L,Lが、ミラー8から入射面3aの延長方向に沿ってさらに離れて配置された光検出器4に向けて選択的に導光される。すなわち、回転駆動機構9によって反射面8aをミラー6b側に向けるようにミラー8を回転させる(図1の実線)と、シンチレーション光Lが光検出器4の撮像レンズ4aに向けて反射される。その一方で、回転駆動機構9によって反射面8aをミラー7b側に向けるようにミラー8を回転させる(図1の二点鎖線)と、シンチレーション光Lが光検出器4の撮像レンズ4aに向けて反射される。
【0020】
さらに、放射線画像取得装置1は、回転駆動機構9の回転を制御する回転制御部11と、ミラー8によるシンチレーション光L,Lの選択のタイミングと光検出器4の撮像のタイミングとを制御するタイミング制御部12と、光検出器4から出力された画像信号を処理する画像処理装置13とを備えている。
【0021】
詳細には、回転制御部11は、タイミング制御部12からの指示信号に応じて回転駆動機構9に制御信号を送出してミラー8の回転角度を制御する。タイミング制御部12は、シンチレーション光Lを光検出器4に反射させるようにミラー8の回転角度を切り替えるために回転制御部11に指示信号を送出すると同時に、光検出器4に対して、ミラー8の切り替えと同期してシンチレーション光Lを撮像するように指示信号を送出する。さらに、タイミング制御部12は、シンチレーション光Lを光検出器4に反射させるようにミラー8の回転角度を切り替えるために回転制御部11に指示信号を送出すると同時に、光検出器4に対して、ミラー8の切り替えと同期してシンチレーション光Lを撮像するように指示信号を送出する。画像処理装置13は、光検出器4からシンチレーション光L,Lを撮像した結果得られた2つの画像信号を取得し、それらの2つの画像信号を処理することによって対象物Aに関する放射線透過像データを生成する。
【0022】
以上説明した放射線画像取得装置1によれば、対象物Aを透過した放射線が波長変換板3によってシンチレーション光L,Lに変換されて、波長変換板3の放射線の入射面3a側およびその反対側の面3bからそれぞれ放射されたシンチレーション光L,Lが、光検出器4によって検出されることにより、画像信号として検出可能にされる。このとき、波長変換板3の両面から放射されたシンチレーション光L,Lは、それぞれ、ミラー6a,6bおよびミラー7a,7bからミラー8を経由して光検出器4に導光されるので、放射線の出射領域から光検出器4を離すことが可能になる。これにより、対象物Aの放射線投影像に検出器の影が映り込むことなく、検出器による放射線の低エネルギー成分の減衰も無くなる。また、検出器自体に放射線が入射することによる直接変換ノイズの発生も少ない。さらに、波長変換板3の両面からのシンチレーション光を検出することで、低エネルギー成分の放射線透過像と高エネルギー成分の放射線透過像を取得することができる。その結果、放射線検出画像におけるノイズの発生を低減することができ、広いエネルギー成分にわたって高コントラストの検出画像を取得することができる。
【0023】
また、ミラー8を用いてシンチレーション光L,Lのうちからいずれかを選択して光検出器4に向けて導光する構成を採用することで、1つの検出器によって低エネルギー成分の放射線透過像と高エネルギー成分の放射線透過像を取得することができるので、容易に装置の小型化を図ることができるとともに広いエネルギー成分の放射線検出画像を得ることができる。さらに、ミラー8等の光学系5の共用部分については光軸や歪の補正等の調整作業も簡素化される。
【0024】
また、ミラー8を回転駆動機構9によって回転可能にすることで、波長変換板3の両面から放射されたシンチレーション光L,Lを互いに干渉することなく検出することができるので、デュアルエナジーの放射線検出画像を確実に得ることができる。
【0025】
さらに、回転駆動機構9によるシンチレーション光L,Lの選択タイミングと、光検出器4による撮像タイミングとを同期させるように制御するので、デュアルエナジーの放射線検出画像を画像ずれを生じさせること無く検出することができる。その結果、2つの放射線検出画像を基に対象物Aの放射線透過像を得る際の画像処理が単純化される。
【0026】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、シンチレーション光L,Lを導光する光学系の構成としては様々な変形例を採用することができる。
【0027】
例えば、図2に示す本発明の変形例である放射線画像取得装置101のように、光学系105のうちの共通部分が2枚のミラー108,109をV字型に配置した構造であってもよい。ミラー108はその反射面108aをミラー6bに向けられ、ミラー109はその反射面109aをミラー7bに向けられている。このようなミラー108,109により、シンチレーション光L,Lの両方が光検出器4の撮像レンズ4aに向けて同時に導光される。このような構造により、波長変換板3の両面から放射されたシンチレーション光L,Lを同時に検出することができるので、デュアルエナジーの放射線検出画像を同時に得ることができる。なお、光学系105が暗い光学系、すなわち、絞りを絞った被写界深度が深い光学系であれば光学系5の構成のうちでミラー8をミラー108,109に入れ替えるだけである程度鮮明な検出画像を得ることができる。その一方、光学系105が明るい光学系、すなわち、F値が小さく被写界深度が浅い光学系の場合には、鮮明な検出画像を得るために、ミラー6aとミラー6bとの間、及びミラー7aとミラー7bとの間に、それぞれ、リレーレンズ6c及びリレーレンズ7cが配置されていることが好ましい。ここで、図3には、放射線画像取得装置101によって検出される放射線検出画像のイメージを示す。このように、光学系105は、シンチレーション光L,Lが光検出器4内の撮像素子の検出領域上に分割して導かれるように調整されているので、光検出器4から出力される画像信号Sにおいては、シンチレーション光Lによって検出される低エネルギー成分の放射線検出画像Gとシンチレーション光Lによって検出される高エネルギー成分の放射線検出画像Gとが2分割して含まれることになる。
【0028】
また、図4及び図5に示す本発明の別の変形例である放射線画像取得装置201a,201bのように、光学系205のうちの共通部分としてプリズム208a又はプリズム208bを配置した構造であってもよい。具体的には、プリズム208a,208bは、ミラー6b側から入射したシンチレーション光Lの光路を光検出器4に向くように変更するとともに、ミラー7b側から入射したシンチレーション光Lの光路を光検出器4に向くように変更する。図4に示すプリズム208aは、4つの三角プリズムを貼り合わせて構成されたクロスダイクロイックプリズムであり、図5に示すプリズム208bは、2つの三角プリズムを一体化させることでV字型のくさびが形成された構造のプリズム、又はV字型のくさびを有するように成型された1つのプリズムである。このようなプリズム208a,208bを用いても、シンチレーション光L,Lの両方を光検出器4の撮像レンズ4aに向けて同時に導光することができる。
【0029】
さらに、図6に示す本発明の別の変形例である放射線画像取得装置301のように、光学系305のうちの共通部分が2枚のビームスプリッタ308,309をV字型に配置した構造であってもよい。具体的には、ビームスプリッタ308,309は、それぞれの反射面308a,309aの法線がシンチレーション光L,Lの光路を含む平面に略平行となるように配置され、ビームスプリッタ309はその反射面309aをミラー6bに向けられ、ビームスプリッタ308はその反射面308aをミラー7bに向けられている。このようなビームスプリッタ308,309は、ミラー6b及びミラー7b側にそれぞれ配置されてV字型を形成している。このような光学系305の構成により、シンチレーション光L,Lの両方が光検出器4の撮像レンズ4aに向けて同時に導光される。このような構造により、波長変換板3の両面から放射されたシンチレーション光L,Lを同時に検出することができるので、デュアルエナジーの放射線検出画像を同時に得ることができる。ここで、ビームスプリッタ308,309は、ハーフミラーであってもよいし、ビームスプリッタ308がシンチレーション光Lの波長領域を透過し、かつ、シンチレーション光Lの波長領域を反射する性質を有し、ビームスプリッタ309がシンチレーション光Lの波長領域を透過し、かつ、シンチレーション光Lの波長領域を反射する性質を有するものであってもよい。
【0030】
また、対象物Aを半導体デバイスとし、その半導体デバイスを検査対象とする半導体故障検査装置として上記実施形態の放射線画像取得装置を適用すると有効である。この場合、検査対象となる半導体デバイスを透過した放射線が撮像部(画像取得用の撮像素子)によりカットされることがないため、半導体デバイスの故障などを精度良く検出することができる。
【符号の説明】
【0031】
1,101,201a,201b,301…放射線画像取得装置、2…放射線源、3…波長変換板(波長変換部材)、3a…入射面、4…光検出器(撮像素子)、5,105,205,305…光学系、6a,6b…ミラー(第1の光学部材)、7a,7b…ミラー(第2の光学部材)、8,108,109…ミラー(共通光学部材)、208a,208b…プリズム(共通光学部材)、308,309…ビームスプリッタ(共通光学部材)、9…回転駆動機構(共通光学部材)、11…回転制御部(制御手段)、12…タイミング制御部(制御手段)、A…対象物、L,L…シンチレーション光。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線を出射する放射線源と、
前記放射線源から出射され、対象物を透過した前記放射線の入射に応じて、シンチレーション光を発生させる平板状の波長変換部材と、
前記波長変換部材の前記放射線の入射側の面から放射される前記シンチレーション光を導光する第1の光学部材と、
前記波長変換部材の前記入射側の面とは反対側の面から放射される前記シンチレーション光を導光する第2の光学部材と、
前記第1及び第2の光学部材によって導光されたそれぞれの前記シンチレーション光を撮像する撮像素子と、
前記第1及び第2の光学部材によって導光されたそれぞれの前記シンチレーション光を前記撮像素子に向けて導光する共通光学部材と、
を備えることを特徴とする放射線画像取得装置。
【請求項2】
前記共通光学部材は、前記第1及び第2の光学部材によって導光された前記シンチレーション光のうちからいずれかを選択して前記撮像素子に向けて導光する部材である、
ことを特徴とする請求項1記載の放射線画像取得装置。
【請求項3】
前記共通光学部材は、前記前記第1及び第2の光学部材によって導光された前記シンチレーション光を反射させるミラーと、前記ミラーを、前記シンチレーション光を前記撮像素子に向けて選択的に導光するように回転させる回転機構とを有する、
ことを特徴とする請求項2記載の放射線画像取得装置。
【請求項4】
前記回転機構による前記シンチレーション光の選択タイミングと、前記撮像素子による撮像タイミングとを同期させるように制御する制御手段を更に備える、
ことを特徴とする請求項3記載の放射線画像取得装置。
【請求項5】
前記共通光学部材は、前記第1及び第2の光学部材によって導光された前記シンチレーション光の両方を同時に前記撮像素子に向けて導光する部材である、
ことを特徴とする請求項1記載の放射線画像取得装置。
【請求項6】
前記共通光学部材はV字型に配置されたミラーである、
ことを特徴とする請求項5記載の放射線画像取得装置。
【請求項7】
前記共通光学部材はV字型に配置されたビームスプリッタである、
ことを特徴とする請求項5記載の放射線画像取得装置。
【請求項8】
前記共通光学部材はプリズムである、
ことを特徴とする請求項5記載の放射線画像取得装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−154736(P2012−154736A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13204(P2011−13204)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】