説明

放送システムにおける初期GPS信号を取得する方法及びそれによるシステム

端末を含む通信システムにおける初期全地球測位システム(GPS)信号を取得するシステム及び方法を提供する。上記システムは、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分された取得補助(AA)データを生成する補助GPS(AGPS)サーバと、上記生成されたAAデータを端末に放送する送信局と、上記放送されたAAデータを受信することにより、初期GPS信号を取得する上記端末と、を含む。また、上記方法は、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分されたAAデータを生成するステップと、上記生成されたAAデータを上記端末に放送するステップと、上記端末の各々が上記放送されたAAデータを受信することによりGPS信号を取得するステップと、含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムにおける全地球測位システム(Global Positioning System)信号を取得する方法及びそれによるシステム及び端末に関し、特に、通信システムにおける初期GPS信号を取得するための補助情報を受信する方法及びそれによるシステム及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、移動通信システムにおける端末が位置を決定するために必要とされる全地球測位システム(Global Positioning System:以下、“GPS”と称する。)信号を取得するためには、多くの時間がかかる。このような初期GPS信号取得時間を減少させるためには、大まかなコード位相(Code Phase)及びドップラー周波数(Doppler Frequency)情報を提供する補助GPS(Assisted GPS:以下、“AGPS”と称する。)技術を使用する。ここで、上記コード位相及びドップラー周波数情報を取得補助(Acquisition Assistance:以下、“AA”と称する。)データと呼び、受信器がGPS信号を処理する際に、コード及び周波数検索範囲がAAデータを用いて減少されることができるので、上記初期信号取得時間は、短縮されることができる。
【0003】
図1を参照して、従来の移動通信システムにおけるAAデータを受信する方法を説明する。
【0004】
図1は、GPS機能を使用する従来の移動通信システムを示すブロック図である。図1を参照すると、移動通信システム100は、GPS衛星101と、AGPSサーバ103と、通信プロバイダーサーバ105と、基地局107と、端末109と、を含む。端末109がAAデータを受信する方法について説明する。端末109は、AGPSサーバ103にAAデータを要請する。AGPSサーバ103が基地局107及び通信プロバイダーサーバ105を介してAAデータ要請を端末109から受信すると、端末109が現在通信している基地局107を把握し、把握された基地局107に基づいて、端末109の大まかな位置を決定する。
【0005】
AGPSサーバ103は、端末109の大まかな位置及びGPS衛星101の位置を用いて、GPS信号111のコード位相及びドップラー周波数を算出し、上記算出されたコード位相及びドップラー周波数を含むAAデータ113を端末109に送信する。端末109は、上記AAデータを受信し、上記受信されたAAデータをGPS信号の検索のために使用する。
【0006】
移動通信網を用いてAAデータを生成して送信する従来の技術によれば、移動端末が通信している基地局に関する情報をAGPSサーバに提供する場合のみに、上記AAデータを生成することができる。また、移動端末がAGPSサーバにAAデータを要請し、上記AGPSサーバにより提供されたデータを受信するために、トラフィックチャネルを接続する過程が必要とされる。したがって、デジタルマルチメディア放送(Digital Multimedia Broadcasting:DMB)システムのような単方向(one-directional)放送システムでは、移動端末がAAデータを要請する方法がないため、従来の方法は、単方向放送システムに適用されることができないという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のような背景に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、放送システムにおいて、全地球測位システム(GPS)信号を効率的に取得する方法及びそれによるシステム及び端末を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、放送システムにおいて、GPS信号を効率的に取得するための取得補助(AA)データを受信する方法及びそれによるシステム及び端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような目的を達成するために、本発明の一の側面によれば、全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムは、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分された取得補助(AA)データを生成する補助全地球測位システム(AGPS)サーバと、上記AAデータを放送する送信局と、上記放送されたAAデータを受信することにより、初期GPS信号を取得する少なくとも1つの端末と、を含むことを特徴とする。
【0010】
上記全放送サービス地域が1つの地域として動作する場合に、上記AGPSサーバは、上記サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出することにより、上記AAデータを生成することを特徴とする。
【0011】
上記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、上記AGPSサーバは、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出することにより、上記AAデータを生成することを特徴とする。
【0012】
上記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、上記少なくとも1つの端末は、ギャップフィラーから予め受信されたデータに基づいて自身の地域を検索し、上記受信されたAAデータの中で、上記自身の地域に対応するデータを用いてGPS信号を取得することを特徴とする。
【0013】
上記AAデータは、上記GPS信号に基づいて決定された時間を示すGPS時間フィールドと、各GPS衛星を識別するためのコード情報を示す衛星ビークル擬似乱数(SV PRN)フィールドと、上記GPS信号を取得するためのコード位相及びドップラー周波数フィールドと、を含むことを特徴とする。
【0014】
上記AAデータは、各地域の基準として使用される位置に関する情報を示す地域識別子(ID)をさらに含むことを特徴とする。
【0015】
上記送信局は、上記AAデータを周期的に放送することを特徴とする。
【0016】
本発明の他の側面によれば、全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムにおける初期全地球測位システム(GPS)信号を取得する方法は、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分された取得補助(AA)データを生成するステップと、上記生成されたAAデータを放送するステップと、少なくとも1つの端末が上記AAデータを受信することによりGPS信号を取得するステップと、含むことを特徴とする。
【0017】
上記AAデータを生成するステップは、上記全放送サービス地域が1つの地域として動作する場合に、上記サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出するステップと、上記算出されたコード位相及びドップラー周波数情報を上記AAデータに挿入し、上記AAデータを上記端末に放送するステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
上記AAデータを生成するステップは、上記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出するステップと、上記算出されたコード位相及びドップラー周波数情報を上記AAデータに挿入し、上記AAデータを上記端末に放送するステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
上記生成されたAAデータを放送するステップは、上記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、上記端末の各々がギャップフィラーから予め受信されたデータに基づいて自身の地域を決定するステップと、上記受信されたAAデータの中で、自身の地域に対応するデータを用いてGPS信号を検索することを特徴とする。
【0020】
本発明のさらに他の側面によれば、全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムの端末は、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分された取得補助(AA)データを含むDMB信号を受信する放送受信部分と、上記受信されたAAデータに基づいて、初期全地球測位システム(GPS)信号を取得するGPS受信部分と、を含むことを特徴とする。
【0021】
上記放送受信部分は、上記DMB信号を受信するDMB信号受信部と、上記DMB信号から上記AAデータを抽出するDMBチャネルデコーダと、上記AAデータを受信して格納し、上記AAデータが上記GPS受信部分から要請される際に、上記格納されているAAデータを上記GSP受信部分に送信するAAデータ処理部と、を含むことを特徴とする。
【0022】
上記GPS受信部分は、対応するGPS衛星に関する上記AAデータを上記AAデータ処理部に要請し、上記AAデータ処理部から受信された上記AAデータを用いてGPS信号を検索するGPS信号受信部と、上記検索された結果を用いて、上記端末の位置を決定する位置決定部と、を含むことを特徴とする。
【0023】
上記放送受信部分は、上記DMB信号を受信するDMB信号受信部と、上記DMB信号から各サービス地域を示すギャップフィラー識別子(ID)を含む上記AAデータを抽出するDMBチャネルデコーダと、上記DMBチャネルデコーダから受信されたギャップフィラーIDに基づいて地域情報を抽出し、上記抽出された地域情報を格納する地域決定部と、上記GPS受信部分から上記AAデータの要請がある際に、現在受信されたAAデータの地域ID及び上記地域決定部に予め格納されている地域情報に基づいて、上記AAデータを上記GPS受信部分に送信するAAデータ処理部と、を含むことを特徴とする。
【0024】
上記地域決定部は、上記ギャップフィラーIDと上記ギャップフィラーIDに対応する地域とを含むテーブルを含むことを特徴とする。
【0025】
上記地域決定部は、上記AAデータに含まれている地域IDを用いて上記地域情報を抽出することを特徴とする。
【0026】
上記GPS受信部分は、対応するGPS衛星に関する上記AAデータを上記AAデータ処理部に要請し、上記AAデータ処理部から受信された上記AAデータを用いてGPS信号を検索するGPS信号受信部と、上記検索された結果を用いて、上記端末の位置を決定する位置決定部と、を含むことを特徴とする。
【0027】
本発明のさらなる他の側面によれば、全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムにおける初期全地球測位システム(GPS)信号を取得する方法は、DMB信号を受信することにより、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分される取得補助(AA)データを抽出するステップと、上記抽出されたAAデータに基づいて、上記初期GPS信号を取得するステップと、含むことを特徴とする。
【0028】
上記AAデータを抽出するステップは、上記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、ギャップフィラーから予め受信されたデータの中で、地域情報を示す地域識別子(ID)に基づいて、上記端末の位置に対応する地域を決定するステップと、上記受信されたAAデータから上記地域IDに対応するデータを抽出するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明の実施形態によれば、GPSコードの1チップが約300mであり、図2に示すように、A地域の半径が30kmである場合に、端末がDMBチャネルを介して受信されたAAデータのコード位相を使用して、約100チップの範囲内でGPS信号を取得することができるので、コード検索時間を短縮させることができる。また、GPS衛星のドップラー周波数の変化がほとんどないので、AAデータのドップラー周波数値を用いて周波数検索時間を短縮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の好適な一実施形態を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図面中、同一の構成要素及び部分には、可能な限り同一の符号及び番号を共通使用するものとする。下記の説明において、本発明に関連した公知の機能や構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0031】
本発明は、放送システムにおける全地球測位システム(Global Positioning System:以下、“GPS”と称する。)信号を効率的に取得するために、取得補助(Acquisition Assistance:以下、“AA”と称する。)データを受信する方法及びそれによるシステムを提案する。本明細書において、まず、本発明による放送システムを説明した後に、上記放送システムにおいて、放送チャネルを介して受信されたAAデータを生成する方法について説明する。また、上記放送システムの放送受信器が上記AAデータを用いてGPS信号を効率的に受信する方法について説明する。
【0032】
本発明は、放送システムに適用される技術に関する。しかしながら、説明の便宜上、本発明は、デジタルマルチメディア放送(Digital Multimedia Broadcasting:以下、“DMB”と称する。)システムを用いて説明する。
【0033】
図2は、本発明の好ましい実施形態による放送システム、すなわち、DMBシステムを示す図である。DMBシステムが衛星DMB(S-DMB)と地上波DMB(T-DMB)とに区分されるが、本発明は、S-DMB及びT-DMBの全てに適用されることができるので、図2は、S-DMB及びT-DMBを示す。
【0034】
図2を参照すると、DMBシステムは、GPS衛星201からGPS信号を受信する放送端末210と、放送端末210に送信されるAAデータ205を生成する補助(Assisted)GPS(AGPS)サーバ240と、上記生成されたAAデータ205を放送端末210に送信する放送網、すなわち、DMB網と、を含む。上記DMB網は、S-DMB及びT-DMBを示す。すなわち、S-DMB網である場合に、上記DMB網は、放送プロバイダーサーバ230と、DMB衛星203と、複数のギャップフィラー221、223、及び225とを含み、T-DMB網である場合に、上記DMB網は、放送プロバイダーサーバ230と、T-DMB送信局220と、複数のギャップフィラー221、223、及び225と、を含む。ここで、放送プロバイダーサーバ230は、S-DMBである場合には、放送センターであることができ、T-DMBである場合には、放送局であることができる。
【0035】
上記DMBシステムが放送システムであるので、上記DMBシステムは、単方向チャネルを有する。したがって、放送端末210は、AAデータ205を要請することができない。したがって、上記DMBシステムは、全サービス地域を複数の地域に分け、地域別に基準点を設定し、上記基準点に基づいて、AAデータを生成し、上記生成されたAAデータを放送端末210に送信する。ここで、上記AAデータは、GPS信号を検索するのに必要とされる大まかなコード位相(Code Phase)及び大まかなドップラー周波数(Doppler Frequency)を含み、放送端末210がGPS信号を処理する際に、コード及び周波数検索範囲を減少させることにより、初期GPS信号取得時間を減少させるために使用される。コード位相及びドップラー周波数を用いてGPS信号を検索する方法は、公知の技術であり、本発明の要旨とは関連ないので、その詳細な説明を省略する。
【0036】
AGPSサーバ240がAAデータ205を生成する方法について説明する。AGPSサーバ240は、AAデータ205を生成するために、全サービス地域を複数の地域に分け、領域別に基準点を設定する。上記全サービス地域は、ソウル、京畿、釜山などのような地域に基づいて分けられることができ、その他様々な方法を用いて分けられることができる。例えば、図2に示すように、上記全サービス地域が地域に基づいて区分されると仮定する。図2がソウル地域を示し、地域IDがAであり、その半径が30kmであり、中心位置が予め知られており、AAデータ205の生成の基準点となると仮定する。また、T-DMB送信局220が上記中心位置にあると仮定する。S-DMBまたはT-DMB信号を中継するための複数のギャップフィラー221、223、及び225は、地域Aに存在する。
【0037】
AGPSサーバ240は、A地域の中心位置、すなわち、T-DMB送信局220に基づいて、各GPS衛星201のコード位相及びドップラー周波数を算出する。ここで、上記基準点は、A地域の中心位置でなくてもよく、T-DMB送信局220の位置も、A地域の中心位置でなくてもよい。他の地域の場合にも、各GPS衛星201のコード位相及びドップラー周波数を同一の方法で算出する。上記全サービス地域に対するAAデータが算出されると、AAデータ205は、放送プロバイダーサーバ230に送信され、DMB衛星203またはT-DMB送信局220及び複数のギャップフィラー221、223、225を介して放送される。ここで、AAデータ205の放送期間は、システム及び放送チャネル状態に従って変わる。
【0038】
AAデータ205については、図3A及び図3Bを参照して詳細に説明する。
【0039】
図3A及び図3Bは、本発明によるDMBシステムにおける放送チャネルを介して送信されるAAデータ205の構成を示すテーブルである。図3A及び図3Bは、圏域別に区分される地域の数に従って適用される。
【0040】
図3Aは、本発明による全サービス地域が複数の地域に区分されるT-DMBシステムのようなDMBシステムで使用されるAAデータ205の構成を示す。図3Aを参照すると、AAデータ205は、GPS時間301と、地域ID303と、衛星ビークル擬似乱数(Satellite Vehicle Pseudo Random Number:SV PRN)305と、コード位相307と、ドップラー周波数309と、を含む。GPS時間301は、AAデータ205を適用する基準時間を示す。地域ID303は、各地域の基準位置を示す情報であり、この情報は、受信されたAAデータ205が放送端末210自身が位置する地域に関連した情報であるか否かを放送端末210が確認するときに使用される。SV PRN305は、各GPS衛星201を識別するためのコード情報である。コード位相307及びドップラー周波数309は、各GPS衛星201のGPS信号を検索するために必要とされる情報である。
【0041】
図3Aにおいて、AAデータ205は、有効な地域を示す地域ID303を含む。上記全サービス地域が複数の地域に分けられ、全てのDMB送信局またはDMB衛星が上記全サービス地域のAAデータを放送する場合に、地域ID303は、放送端末210が、自身が位置した地域に有効なAAデータのみを選択するために使用される。
【0042】
図3Bは、本発明による放送サービスを1つの地域に提供するT-DMBシステムのようなDMBシステムで使用されるAAデータ205の構成を示すテーブルである。
【0043】
図3Bを参照すると、AAデータ205は、GPS時間311と、SV PRN313と、コード位相315と、ドップラー周波数317と、を含む。GPS時間311は、AAデータ205を適用する基準時間を示す。SV PRN313は、各GPS衛星201を識別するためのコード情報である。コード位相315及びドップラー周波数317は、各GPS衛星201のGPS信号を検索するために必要とされる情報である。
【0044】
図3Bにおいて、AAデータ205は、地域ID303を含まない。上記全サービス地域が複数の地域に分けられ、任意の地域のDMB送信局がその任意の地域に有効なAAデータだけを送信する場合には、別の地域IDを必要としない。すなわち、任意の地域内で、放送端末210が受信したAAデータ205は、その任意の地域内で有効なAAデータであるので、地域を識別する過程を省略することができる。したがって、図3Aに示すAAデータ205に比べて、図3Bに示すAAデータ205は、送信されるデータの量が少なく、放送端末210がデータを処理するのにかかる時間を減少させる長所がある。図3A及び図3Bに示すAAデータ205は、DMBシステムに適合するように使用されることができる。
【0045】
DMBシステムにおいて、放送端末210は、T-DMB送信局220またはギャップフィラー221、223、225を介して受信されたAAデータ205を予めメモリに格納し、必要な場合に上記格納されているAAデータ205を使用することができ、または、リアルタイムでDMB信号を受信することにより、AAデータ205を使用することができる。この場合に、放送端末210は、自身に必要とされるAAデータ205を検索し、上記検索されたAAデータ205を使用する。ここで、放送端末210が自身に必要とされるAAデータ205を検索するためには、AAデータ205のフォーマットが図3Aに示すものと同一である場合に、自身の地域に対応する受信されたAAデータ205の地域IDを検索し、上記検索されたAAデータ205を使用するか、または、AAデータ205のフォーマットが図3Bに示すものと同一である場合に、検索過程なしに、上記受信されたAAデータ205を使用する。
【0046】
以下では、図3Aに示すAAデータ205が使用される際に、放送端末210が地域ID303を使用して自身の地域を検索する2種類の方法について説明する。
【0047】
1番目の方法は、複数のギャップフィラー221、223、及び225から受信されたギャップフィラーIDが対応する地域にそれぞれ対応し、テーブルを移動端末のメモリに予め格納するように、放送端末210がテーブルを設定する方法である。本発明によるDMBシステムにおいて、放送端末210は、図4Aに示すように、地域ID401がギャップフィラーID403にそれぞれ対応するテーブルを格納している。例えば、放送端末210は、受信されたギャップフィラーIDが“ID001”乃至“ID100”間の範囲にある場合には、地域ID303がID-Aと認識され、受信されたギャップフィラーIDが“ID101”乃至“ID200”間の範囲にある場合には、地域ID303がID-Bと認識され、受信されたギャップフィラーIDが“ID201”乃至“ID301”間の範囲にある場合には、地域ID303がID-Cと認識されるように、上記テーブルを使用することができる。放送端末210により現在受信されているギャップフィラーIDが“ID001”である場合には、ユーザーがA地域にいることを分かる。このような1番目の方法は、地域に従って異なって設定されることができる。
【0048】
2番目の方法は、図4Bに示すように、ギャップフィラー221、223、または225から受信されたギャップフィラーIDフィールドの所定の部分に地域IDフィールドを割り当てる方法である。すなわち、上記ギャップフィラーIDフィールドのビット数が32個である場合には、4個の最上位ビットは、地域IDフィールド405に割り当てられ、残りの28個のビットは、ギャップフィラーIDフィールド407に割り当てられる。例えば、32個のビットの全ギャップフィラーIDフィールドをデコーディングすることにより得られた値が“A0000001h”である場合には、4個の最上位ビットが“A”を示すので、放送端末210は、A地域に位置し、ギャップフィラーIDは、“1h”である。
【0049】
上記1番目の方法及び上記2番目の方法は、システムの特性に従って適用されることができる。すなわち、上記1番目の方法は、DMBシステムの構成要素を変更することなく、既存のDMBシステムに容易に適用されることができ、上記2番目の方法は、システムが初期に構築される際に容易に適用されることができる。
【0050】
図5は、本発明による、図2に示したDMBシステムにおける放送端末210のブロック図である。
【0051】
図5を参照すると、放送端末210は、DMBチャネルを受信する放送受信部分501と、GPS信号を受信するGPS受信部分503と、を含む。放送受信部分501は、放送信号を受信する装置であり、放送信号を受信するDMBアンテナ500と、DMB信号受信部510と、DMBチャネルデコーダ520と、地域決定部530と、AAデータ処理部540と、を含む。GPS受信部分503は、GPSアンテナ550と、GPS信号受信部560と、位置決定部570と、を含む。
【0052】
放送端末210の構成要素について詳細に説明する。DMB信号受信部510は、DMBアンテナ500を介して放送信号、すなわち、DMB信号を受信する。DMBチャネルデコーダ520は、上記受信されたDMB信号をデコーディングすることによりギャップフィラーIDを抽出し、上記抽出されたギャップフィラーIDを地域決定部530に送信する。また、DMBチャネルデコーダ520は、上記受信されたDMB信号からAAデータ205をデコーディングし、上記デコーディングされたAAデータ205をAAデータ処理部540に送信する。
【0053】
地域決定部530は、DMBチャネルデコーダ520から受信されたギャップフィラーIDより、放送端末210が位置する地域に対応する地域IDを決定する。上記地域IDは、上述した通りに、所定のメモリに格納されているテーブルを用いてギャップフィラーIDから地域IDを抽出するか、または、ギャップフィラーIDに含まれている地域IDを直接抽出することにより、決定されることができる。放送端末210がギャップフィラー221、223、または225の代わりに、DMB信号をDMB衛星230から受信している場合には、放送端末210は、T-DMB送信局のID、または、T-DMB送信局に割り当てられた周波数情報を用いて地域IDを抽出することができる。上記DMB信号が全サービス地域を1つの地域として扱うことにより放送される場合、すなわち、図3Bに示すように、地域IDを使用しない場合には、地域決定部530は、省略されることができる。
【0054】
AAデータ処理部540は、DMBチャネルデコーダ520から受信されたDMBチャネルデータに含まれているAAデータ205を管理する。詳細に説明すると、AAデータ処理部540は、AAデータを格納し、AAデータ要請がGPS信号受信部560から受信される際に、上記AAデータのフォーマットが図3Aに示すものと同一であると、AAデータ処理部540は、現在の地域IDをAAデータに含まれている地域IDと比較し、上記比較の結果、上記現在の地域IDが上記AAデータに含まれている地域IDと同一である場合には、AAデータ処理部540は、AAデータ205をGPS信号受信部560に送信する。他方、上記AAデータのフォーマットが図3Bに示すものと同一であると、AAデータ処理部540は、地域ID比較過程を遂行せず、AAデータ205をGPS信号受信部560に送信する。AAデータ処理部540は、受信された全てのAAデータを格納することもでき、または、AAデータ処理部540は、AAデータ要請がGPS信号受信部560から受信される場合に、受信されたAAデータを一時格納することもできる。上記格納過程は、下記で詳細に説明する。
【0055】
GPS受信部分503のGPS信号受信部560は、ユーザーの要請に応じてGPS信号が処理される場合に、AAデータをAAデータ処理部540に要請する。AAデータ205がAAデータ処理部540から受信される場合には、GPS信号受信部560は、AAデータ205に含まれている対応するGPS衛星のコード位相及びドップラー周波数に基づいてGPS信号を検索し、GPS信号処理結果を位置決定部570に送信する。
【0056】
位置決定部570は、上記GPS信号処理結果を用いて放送端末210の位置を算出する。ここで、放送端末210の位置を算出する過程は、本発明の範囲に含まれていないため、便宜上、端末位置の算出過程の説明は、省略するものとする。
【0057】
放送端末210でのAAデータ205を使用する方法について説明する。本発明において、2種類の方法は、上述した通りに使用されることができる。1番目の方法は、全てのAAデータ205を放送端末210に格納する方法であり、2番目の方法は、GPS信号が検索される際に、AAデータ205を受信する方法である。
【0058】
図6Aは、本発明の実施形態によるDMBシステムにおいて、AAデータ205のフォーマットが図3Aに示すものと同一である場合に、図5に示した放送端末210がGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【0059】
図6Aを参照すると、放送端末210のDMB信号受信部510は、ステップ601で、DMB信号を受信する。DMBチャネルデコーダ520は、ステップ603で、AAデータ205をデコーディングする。AAデータ処理部540は、ステップ605で、AAデータ205の地域ID303が放送端末210の地域IDと同一であるか否かを確認する。ここで、放送端末210の地域IDは、上述した方法でギャップフィラーIDから抽出される。
【0060】
ステップ605で、AAデータ205の地域ID303が放送端末210の地域IDと同一である場合には、AAデータ処理部540は、ステップ607で、上記デコーディングされたAAデータ205を格納する。すなわち、AAデータ処理部540は、放送端末210の現在の地域に対応するGPS衛星のAAデータ205を内部のメモリに格納する。ステップ609で、AAデータ処理部540がGPS信号受信部560からAAデータ要請を受信すると、AAデータ処理部540は、ステップ611で、上記格納されているAAデータ205をメモリから読み出す。GPS信号受信部560は、ステップ613で、AAデータ205のコード位相及びドップラー周波数を用いてGPS信号を処理する。
【0061】
図6Bは、本発明の実施形態によるDMBシステムにおいて、AAデータ205のフォーマットが図3Bに示すものと同一である場合に、図5に示した放送端末210がGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【0062】
図6Bを参照すると、放送端末210のDMB信号受信部510は、ステップ651で、DMB信号を受信する。DMBチャネルデコーダ520は、ステップ653で、AAデータ205をデコーディングする。AAデータ処理部540は、ステップ655で、上記デコーディングされたAAデータ205を格納する。すなわち、AAデータ処理部540は、放送端末210の現在の地域に対応するGPS衛星のAAデータ205を内部のメモリに格納する。ステップ657で、AAデータ処理部540がGPS信号受信部560からAAデータ要請を受信すると、AAデータ処理部540は、ステップ659で、上記格納されているAAデータ205をメモリから読み出す。GPS信号受信部560は、ステップ661で、AAデータ205のコード位相及びドップラー周波数を用いてGPS信号を処理する。
【0063】
図7Aは、本発明の他の好適な実施形態によるDMBシステムにおいて、AAデータ205のフォーマットが図3Aに示すものと同一である場合に、図5に示した放送端末210がGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【0064】
図7Aを参照すると、ステップ701で、放送端末210のAAデータ処理部540がGPS信号受信部560からAAデータ要請を受信すると、AAデータ処理部540は、ステップ703で、DMB信号を受信する。その後、AAデータ処理部540は、ステップ705で、上記DMB信号からAAデータ205をデコーディングする。ステップ707で、AAデータ処理部540は、上記デコーディングされたAAデータ205の地域ID303が放送端末210の地域IDと同一であるか否かを確認する。放送端末210の地域IDは、上述したように、ギャップフィラーIDから抽出される。ステップ707で、上記デコーディングされたAAデータ205の地域ID303が放送端末210の地域IDと同一である場合には、この過程は、ステップ709に進む。他方、上記デコーディングされたAAデータ205の地域ID303が放送端末210の地域IDと異なる場合には、AAデータ処理部540は、ステップ703乃至ステップ707を反復して、放送端末210の現在の地域のAAデータ205を検索する。
【0065】
AAデータ処理部540は、ステップ709で、AAデータ205を格納する。GPS信号受信部560がGPS信号を処理する場合には、ステップ711で、GPS信号受信部560は、AAデータ処理部540に格納されているAAデータ205を用いてGPS信号を処理する。
【0066】
図7Bは、本発明の他の実施形態によるDMBシステムにおいて、AAデータ205のフォーマットが図3Bに示すものと同一である場合に、図5に示した放送端末210がGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【0067】
図7Bを参照すると、ステップ751で、放送端末210のAAデータ処理部540がAAデータ要請をGPS信号受信部560から受信すると、AAデータ処理部540は、ステップ753で、DMB信号を受信する。その後、AAデータ処理部540は、ステップ755で、AAデータ205を上記DMB信号からデコーディングする。AAデータ処理部540は、ステップ757で、AAデータ205を格納する。GPS信号受信部560がGPS信号を処理すると、GPS信号受信部560は、ステップ759で、AAデータ処理部540に格納されているAAデータ205を用いてGPS信号を処理する。
【0068】
以上、本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】従来の移動通信システムを示すブロック図である。
【図2】本発明による放送システムを示す図である。
【図3A】本発明によるDMBシステムにおける放送チャネルを介して送信される地域IDを含むAAデータの構成を示すチャートである。
【図3B】本発明によるDMBシステムにおける放送チャネルを介して送信される地域IDを含まないAAデータの構成を示すチャートである。
【図4A】本発明によるDMBシステムにおけるギャップフィラーIDに対応する地域IDを示すテーブルである。
【図4B】本発明によるDMBシステムにおけるギャップフィラーIDの構成を示す図である。
【図5】本発明によるDMBシステムにおける移動端末の構成を示すブロック図である。
【図6A】本発明の実施形態によるDMBシステムの移動端末が図3Aに示したAAデータを用いてGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【図6B】本発明の実施形態によるDMBシステムの移動端末が図3Bに示したAAデータを用いてGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【図7A】本発明の他の実施形態によるDMBシステムの移動端末が図3Aに示したAAデータを用いてGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【図7B】本発明の他の実施形態によるDMBシステムの移動端末が図3Bに示したAAデータを用いてGPS信号を検索する方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
100 移動通信システム
101 GPS衛星
103 AGPSサーバ
105 通信プロバイダーサーバ
107 移動通信網基地局
109 端末
111 GPS信号
201 GPS衛星
203 DMB衛星
205 AAデータ
210 放送端末
220 T-DMB送信局
221、223、225 ギャップフィラー
240 補助GPS(AGPS)サーバ
230 放送プロバイダーサーバ
301 GPS時間
303 地域ID
305 衛星ビークル擬似乱数:SV PRN)
307 コード位相
309 ドップラー周波数
311 GPS時間
313 SV PRN
315 コード位相
317 ドップラー周波数
401 地域ID
403 ギャップフィラーID
405 地域ID
407 ギャップフィラーID
409 地域ID
411 ギャップフィラーID
500 DMBアンテナ
501 放送受信部分
503 GPS受信部分
510 DMB信号受信部
520 DMBチャネルデコーダ
530 地域決定部
540 AAデータ処理部
550 GPSアンテナ
560 GPS信号受信部
570 位置決定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムであって、
各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分された取得補助(AA)データを生成する補助全地球測位システム(AGPS)サーバと、
前記生成されたAAデータを放送する送信局と、
前記放送されたAAデータを受信することにより、初期GPS信号を取得する少なくとも1つの端末と、
を含むことを特徴とするDMBシステム。
【請求項2】
前記全放送サービス地域が1つの地域として動作する場合に、前記AGPSサーバは、前記サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出することにより、前記AAデータを生成することを特徴とする請求項1に記載のDMBシステム。
【請求項3】
前記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、前記AGPSサーバは、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出することにより、前記AAデータを生成することを特徴とする請求項1に記載のDMBシステム。
【請求項4】
前記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、前記少なくとも1つの端末は、ギャップフィラーから予め受信されたデータに基づいて自身の地域を検索し、前記受信されたAAデータの中で、前記自身の地域に対応するデータを用いてGPS信号を取得することを特徴とする請求項1に記載のDMBシステム。
【請求項5】
前記AAデータは、
前記GPS信号に基づいて決定された時間を示すGPS時間フィールドと、
各GPS衛星を識別するためのコード情報を示す衛星ビークル擬似乱数(SV PRN)フィールドと、
GPS信号を取得するためのコード位相及びドップラー周波数フィールドと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のDMBシステム。
【請求項6】
前記AAデータは、各地域の基準として使用される位置に関する情報を示す地域識別子(ID)をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のDMBシステム。
【請求項7】
前記送信局は、前記AAデータを周期的に放送することを特徴とする請求項1に記載のDMBシステム。
【請求項8】
全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムにおける初期全地球測位システム(GPS)信号を取得する方法であって、
各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分された取得補助(AA)データを生成するステップと、
前記生成されたAAデータを放送するステップと、
少なくとも1つの端末が前記AAデータを受信することによりGPS信号を取得するステップと、
含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記AAデータを生成するステップは、
前記全放送サービス地域が1つの地域として動作する場合に、前記サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出するステップと、
前記算出されたコード位相及びドップラー周波数情報を前記AAデータに挿入し、前記AAデータを前記端末に放送するステップと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記AAデータを生成するステップは、
前記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、各GPS衛星のコード位相及びドップラー周波数を算出するステップと、
前記算出されたコード位相及びドップラー周波数情報を前記AAデータに挿入し、前記AAデータを前記端末に放送するステップと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記生成されたAAデータを放送するステップは、
前記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、前記端末の各々がギャップフィラーから予め受信されたデータに基づいて自身の地域を決定するステップと、
前記受信されたAAデータの中で、自身の地域に対応するデータを用いてGPS信号を検索することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記AAデータは、
前記GPS信号に基づいて決定された時間を示すGPS時間フィールドと、
各GPS衛星を識別するためのコード情報を示す衛星ビークル擬似乱数(SV PRN)フィールドと、
GPS信号を取得するためのコード位相及びドップラー周波数フィールドと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記AAデータは、各地域の基準として使用される位置に関する情報を示す地域識別子(ID)をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記AAデータは、前記少なくとも1つの端末に周期的に放送されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項15】
全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムの端末であって、
各サービス地域の予め定められた地点に基づいて、地域別に区分された取得補助(AA)データを含むDMB信号を受信する放送受信部分と、
前記受信されたAAデータに基づいて、初期全地球測位システム(GPS)信号を取得するGPS受信部分と、
を含むことを特徴とする端末。
【請求項16】
前記放送受信部分は、
前記DMB信号を受信するDMB信号受信部と、
前記DMB信号から前記AAデータを抽出するDMBチャネルデコーダと、
前記AAデータを受信して格納し、前記AAデータが前記GPS受信部分から要請される際に、前記格納されているAAデータを前記GSP受信部分に送信するAAデータ処理部と、を含むことを特徴とする請求項15に記載の端末。
【請求項17】
前記GPS受信部分は、
対応するGPS衛星に関する前記AAデータを前記AAデータ処理部に要請し、前記AAデータ処理部から受信された前記AAデータを用いてGPS信号を検索するGPS信号受信部と、
前記検索された結果を用いて、前記端末の位置を決定する位置決定部と、を含むことを特徴とする請求項16に記載の端末。
【請求項18】
前記放送受信部分は、
前記DMB信号を受信するDMB信号受信部と、
前記DMB信号から各サービス地域を示すギャップフィラー識別子(ID)を含む前記AAデータを抽出するDMBチャネルデコーダと、
前記DMBチャネルデコーダから受信されたギャップフィラーIDに基づいて地域情報を抽出し、前記抽出された地域情報を格納する地域決定部と、
前記GPS受信部分から前記AAデータの要請がある際に、現在受信されたAAデータの地域ID及び前記地域決定部に予め格納されている地域情報に基づいて、前記AAデータを前記GPS受信部分に送信するAAデータ処理部と、を含むことを特徴とする請求項15に記載の端末。
【請求項19】
前記地域決定部は、前記ギャップフィラーIDと前記ギャップフィラーIDに対応する地域とを含むテーブルを含むことを特徴とする請求項18に記載の端末。
【請求項20】
前記地域決定部は、前記AAデータに含まれている地域IDを用いて前記地域情報を抽出することを特徴とする請求項18に記載の端末。
【請求項21】
前記GPS受信部分は、
対応するGPS衛星に関する前記AAデータを前記AAデータ処理部に要請し、前記AAデータ処理部から受信された前記AAデータを用いてGPS信号を検索するGPS信号受信部と、
前記検索された結果を用いて、前記端末の位置を決定する位置決定部と、を含むことを特徴とする請求項18に記載の端末。
【請求項22】
全放送サービス地域を少なくとも1つの地域に区分してサービスを提供するデジタルマルチメディア放送(DMB)システムの端末における初期全地球測位システム(GPS)信号を取得する方法であって、
DMB信号を受信することにより、各サービス地域の予め定められた位置に基づいて、地域別に区分される取得補助(AA)データを抽出するステップと、
前記抽出されたAAデータに基づいて、前記初期GPS信号を取得するステップと、
含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
前記AAデータを抽出するステップは、
前記全放送サービス地域が2つの地域以上として動作する場合に、ギャップフィラーから予め受信されたデータの中で、地域情報を示す地域識別子(ID)に基づいて、前記端末の位置に対応する地域を決定するステップと、
前記受信されたAAデータから前記地域IDに対応するデータを抽出するステップと、を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【公表番号】特表2009−510468(P2009−510468A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−534466(P2008−534466)
【出願日】平成18年10月9日(2006.10.9)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004041
【国際公開番号】WO2007/040375
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】