説明

放電灯点灯装置および、これを用いた車両用前照灯装置

【課題】始動性を向上させると共に始動補助回路を小型化することができる放電灯点灯装置および、これを用いた車両用前照灯装置を提供する。
【解決手段】直流電源1と一次巻線211とスイッチング素子22とからなる一次側閉回路と、二次巻線212とダイオード231,232と平滑コンデンサ24とからなる二次側閉回路とを有し、平滑コンデンサ24の両端に出力電圧Voを生成するDC−DC変換回路2と、インバータ回路3と、イグナイタ回路4と、コンデンサ71の放電電力を放電灯5に供給する始動補助回路7とを備え、コンデンサ71は、第1の二次巻線212aに生じる電圧によって充電され、コンデンサ71から第2の二次巻線212bに流れる放電電流の極性は、スイッチング素子22がスイッチング制御されることで第2の二次巻線212bに流れる電流の極性と同一である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電灯点灯装置および、これを用いた車両用前照灯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、DC−DC変換回路とインバータ回路とイグナイタ回路とを備え、高輝度放電灯(以降、放電灯と称す)を点灯させる放電灯点灯装置が提供されている。DC−DC変換回路は、直流電源からの電力を負荷である放電灯が必要とする電圧レベルに変換する。インバータ回路は、DC−DC変換回路の出力を低周波の交番電圧に変換し、イグナイタ回路を介して放電灯に供給する。イグナイタ回路は、高電圧を放電灯に印加することで放電灯を始動させる。
【0003】
イグナイタ回路は、点灯直前の放電灯が消灯している状態において、放電灯の電極間を絶縁破壊して放電開始させるために数kV〜20kV程度の高電圧を印加する機能を有している。しかし、イグナイタ回路は、放電灯の電極間を絶縁破壊してグロー放電を生じさせるが、供給するエネルギーが小さく安定的な熱電子を放出するアーク放電へ移行できず、立ち消えてしまう場合がある。
【0004】
そこで、DC−DC変換回路の出力応答を早くし、DC−DC変換回路から放電灯への電力供給を瞬時に行うことで立ち消えを抑制する方法が考えられる。しかし、DC−DC変換回路の出力応答は、DC−DC変換回路を構成するインダクタ素子のインダクタンスに一因する。このインダクタンスは放電時において、ランプ電圧に変動があっても安定的にランプ電流を供給する安定器としての機能を果たす。一方、放電開始時にはランプ電流がゼロの状態から所定のランプ電流を供給してアーク放電へ移行させる必要があるが、インダクタンスによって急激に電流を増加させることが困難となる。また、制御回路による遅延時間(応答性)も影響する。すなわち、インダクタ素子のインダクタンスを小さくし、制御回路の応答性も早くした場合、放電始動時におけるDC−DC変換回路の出力応答を向上させることができるが、放電時の安定性が低下する。また、制御回路の応答性も、安定性を確保するために早くするには限界がある。
【0005】
そこで、DC−DC変換回路の出力端に設けられた平滑コンデンサの容量を増加することで、始動時の立ち消えを防止する方法が考えられる。放電灯が消灯している無負荷状態におけるDC−DC変換回路の高い出力電圧を平滑コンデンサに蓄積し、イグナイタ動作によりグロー放電して出力電圧が低下したときに、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電灯に急速に放電する。それによって、アーク放電へ安定的に移行させることができる。しかし、平滑コンデンサの容量を増加させることによって、急速な出力電圧上昇に対応できなくなる。例えば、点灯時に放電状態が不安定になることによってランプ電圧が急上昇した場合や、交番出力の極性反転時において高い再点弧電圧が生じた場合に、立ち消えを生じることがある。また、コンデンサの容量の増加によってコンデンサが大型化するという問題もある。したがって、平滑コンデンサの容量を増加する方法は、望ましい対応策ではない。
【0006】
そこで、特許文献1には、DC−DC変換回路の出力端に抵抗とダイオードの並列回路にコンデンサを直列に接続した始動補助回路を設けた構成が開示されている。放電灯が消灯している無負荷状態において、抵抗を介して高い出力電圧を始動補助回路のコンデンサに蓄積させ、グロー放電し出力電圧が低下したとき、コンデンサに蓄積された電荷をダイオードを介して放電灯に急速に放出しアーク放電へ移行させる。始動補助回路のコンデンサへの充電は抵抗を介して行われるため、急峻なランプ電圧の上昇があってもDC−DC変換回路出力は容量が比較的大きい始動補助回路のコンデンサへ充電されることはなく、安定な放電維持が可能となる。
【0007】
この特許文献1の始動補助回路では、コンデンサに蓄積された電荷を放出する場合、ダイオードを介して放電する構成となっている。しかし、この構成ではコンデンサに蓄えられたエネルギーを急速に放電灯に印加して、グロー放電からアーク放電へ移行させる機能は果たせるが、限流要素がないためコンデンサのエネルギーの放出時間が短い。DC−DC変換回路の応答性のため放電維持可能な電力供給が可能になるまでの時間より、始動補助回路のコンデンサの電荷放出時間が短ければ、アーク放電が維持できず始動失敗することがある。このため、始動補助回路のコンデンサからの放電経路に抵抗などの限流要素を直列に挿入し、放電電流を限流する構成とし、限流抵抗はアーク放電移行に必要な電流を確保しつつ、その放電時間がDC−DC変換回路の出力応答時間より長くなるように設定してもよい。
【0008】
始動補助回路において、コンデンサの放電経路に限流抵抗を挿入した構成の場合、消灯時におけるコンデンサの両端電圧と、放電灯の点灯開始時におけるランプ電圧との差が大きくなる。さらに、グロー放電からアーク放電に移行するに必要な電流が十数Aとなり、安定点灯時の電流に比べて数倍〜数十倍大きくなる。このような場合、放電経路に挿入する限流抵抗には非常に大きいストレスが印加されることとなる。このストレスによって、限流抵抗の故障を招きやすく、またストレスに対応するため限流抵抗を大型化する必要が生じる。
【0009】
このため、特許文献2ではDC−DC変換回路を構成するインダクタ素子に中間タップを設け、始動補助回路のコンデンサに充電される電圧を該中間タップから得られる電圧により充電するように構成されている。これにより、放電灯の消灯時においてDC−DC変換回路から出力される無負荷電圧より低い電圧で始動補助回路のコンデンサを充電することができる。また、充電電圧が低くなるので、同じ電流を確保するためには放電用の限流抵抗値は低く設定する必要がある。抵抗の電力ストレスは抵抗値には反比例するが、印加される電圧に関しては2乗に比例するためストレスを低減することができる。例えば、アーク放電に移行するために必要なピーク電流を15Aとした場合、無負荷電圧が400V、グロー放電時の放電灯の両端電圧が100Vの条件では、限流抵抗の瞬時ピーク電力は4500Wとなる。一方、始動補助回路の充電電圧を200Vに低減した場合、限流抵抗の瞬時ピーク電力は1500W(=4500/3)となり、大幅にストレスを低減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実開平06−026199号公報
【特許文献2】特開2011−091013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
始動補助回路のコンデンサの充電電圧を低くした場合、グロー放電からアーク放電への移行に必要な電流を確保するために限流抵抗を低減する必要が生じる。しかし、限流抵抗を低減することによって、始動補助回路からの電流供給時間が短くなる。そこで、放電開始直後DC−DC変換回路から放電維持に必要な電力供給が可能になるまで始動補助回路からのエネルギー供給によって放電を維持させるためには始動補助回路のコンデンサ容量を大きくする必要がある。すなわち、特許文献2の構成では、始動補助回路を構成する放電用の減流抵抗のストレスの低減によって、減流抵抗の小型化には効果がある。一方、コンデンサへの充電電圧は低減できるが、コンデンサの容量を増加する必要があり、コンデンサの小型化は期待できない。
【0012】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、始動性を向上させると共に始動補助回路を小型化することができる放電灯点灯装置および、これを用いた車両用前照灯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の放電灯点灯装置は、直流電圧を出力する直流電源と、互いに磁気結合された第1,第2のインダクタ素子および、スイッチング素子および、第1のダイオードおよび、第1のコンデンサおよび、限流要素を有し、前記直流電源と前記第1のインダクタ素子と前記スイッチング素子とを含んで一次側閉回路を形成し、前記第2のインダクタ素子と前記ダイオードと前記第1のコンデンサと前記限流要素とを含んで二次側閉回路を形成し、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで、前記直流電圧を所望の電圧レベルに変換した出力電圧を前記第1のコンデンサの両端に生成し、前記スイッチング素子のスイッチング条件が変更されることで前記出力電圧を可変するDC−DC変換回路と、前記DC−DC変換回路の出力電圧を交番電圧に変換し放電灯に供給するインバータ回路と、前記放電灯に高電圧を印加することで前記放電灯の放電を開始させるイグナイタ回路と、第2のコンデンサを有し、前記放電灯の放電開始時において、前記第2のコンデンサの放電電力を前記放電灯に供給する始動補助回路とを備え、前記第2のコンデンサは、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで前記第2のインダクタ素子の少なくとも一部に発生する電圧によって充電され、前記限流要素を含む放電経路を介して放電し、前記第2のコンデンサから前記限流要素に流れる放電電流の極性は、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで前記第2のインダクタ素子から前記限流要素を介して前記第1のコンデンサに流れる電流の極性と同一であることを特徴とする。
【0014】
この放電灯点灯装置において、前記放電灯の消灯時における、前記第2のコンデンサを充電する前記第2のインダクタ素子の一部に発生する電圧は、前記放電灯の消灯時における前記DC−DC変換回路の出力電圧より低い電圧かつ、前記放電灯のグロー放電時における前記放電灯の両端電圧より高い電圧であることが好ましい。
【0015】
この放電灯点灯装置において、前記第2のインダクタ素子は中間タップを有しており、前記第1のダイオードは、充電用ダイオードと放電用ダイオードからなる直列回路で構成されており、当該直列回路の一端は前記第2のインダクタ素子の一端に接続され、前記第2のコンデンサは、前記充電用ダイオードと放電用ダイオードとの接続点と前記中間タップとの間に設けられることが好ましい。
【0016】
この放電灯点灯装置において、前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードからなる直列回路と並列に第2のダイオードが接続されることが好ましい。
【0017】
この放電灯点灯装置において、前記第2のインダクタ素子は中間タップを有しており、前記一次側閉回路の少なくとも一部の構成素子と前記第1のダイオードとからなる直列回路と、充電用ダイオードと放電用ダイオードとからなる直列回路とが並列に接続され、前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードとからなる直列回路の一端は、前記第2のインダクタ素子の一端に接続され、前記第2のコンデンサは、前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードとの接続点と前記中間タップとの間に設けられることが好ましい。
【0018】
この放電灯点灯装置において、前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードのうち少なくとも一方に抵抗が直列接続されることが好ましい。
【0019】
この放電灯点灯装置において、前記第2のコンデンサと直列に抵抗が接続されることが好ましい。
【0020】
本発明の車両用前照灯装置は、直流電圧を出力する直流電源と、互いに磁気結合された第1,第2のインダクタ素子および、スイッチング素子および、第1のダイオードおよび、第1のコンデンサおよび、限流要素を有し、前記直流電源と前記第1のインダクタ素子と前記スイッチング素子とを含んで一次側閉回路を形成し、前記第2のインダクタと前記ダイオードと前記第1のコンデンサと前記限流要素とを含んで二次側閉回路を形成し、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで、前記直流電圧を所望の電圧レベルに変換した出力電圧を前記第1のコンデンサの両端に生成し、前記スイッチング素子のスイッチング条件が変更されることで前記出力電圧を可変するDC−DC変換回路と、前記DC−DC変換回路の出力電圧を交番電圧に変換し放電灯に供給するインバータ回路と、前記放電灯に高電圧を印加することで前記放電灯の放電を開始させるイグナイタ回路と、第2のコンデンサを有し、前記放電灯の放電開始時において、前記第2のコンデンサの放電電力を前記放電灯に供給する始動補助回路とを備え、前記第2のコンデンサは、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで前記第2のインダクタ素子の少なくとも一部に発生する電圧によって充電され、前記限流要素を含む放電経路を介して放電し、前記第2のコンデンサから前記限流要素に流れる放電電流の極性は、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで前記第2のインダクタ素子から前記限流要素を介して前記第1のコンデンサに流れる電流の極性と同一である放電灯点灯装置と、前記放電灯点灯装置によって点灯される放電灯とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明では、始動性を向上させると共に始動補助回路を小型化することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態1の放電灯点灯装置の回路構成図である。
【図2】実施形態1の放電灯点灯装置の別構成の回路構成図である。
【図3】実施形態2の放電灯点灯装置の回路構成図である。
【図4】実施形態3の放電灯点灯装置の回路構成図である。
【図5】実施形態4の放電灯点灯装置の回路構成図である。
【図6】本発明の車両用前照灯装置の概略構成図である。
【図7】車両の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
(実施形態1)
本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成図を図1に示す。本実施形態の放電灯点灯装置は、直流電源1とDC−DC変換回路2と低周波インバータ回路3とイグナイタ回路4と制御回路6と始動補助回路7とで構成されている。
【0025】
直流電源1は、直流の電源電圧ViをDC−DC変換回路2に印加する。
【0026】
DC−DC変換回路2は、フライバックコンバータで構成されており、直流電源1を入力電源として低周波インバータ回路3に出力電圧Voを出力する。DC−DC変換回路2は、トランス21とスイッチング素子22とダイオード231,232と平滑コンデンサ24(第1のコンデンサ)とで構成されている。
【0027】
トランス21は、互いに磁気結合された一次巻線211(第1のインダクタ素子)と二次巻線212(第2のインダクタ素子)とで構成されている。また、二次巻線212は、中間タップが設けられ、第1の二次巻線212a,第2の二次巻線212bに分割されている。
【0028】
直流電源1の出力端間にトランス21の一次巻線211とスイッチング素子22とからなる直列回路が接続されている。そして、直流電源1と一次巻線211とスイッチング素子22とで一次側閉回路を形成している。
【0029】
また、トランス21の二次巻線212の両端間に、ダイオード231,232と平滑コンデンサ24とからなる直列回路が接続されている。具体的には、第1の二次巻線212aは、一端が順接続されたダイオード231,232を介して平滑コンデンサ24の一端に接続され、他端が第2の二次巻線212bの一端に接続されている。また、第2の二次巻線212bの他端が平滑コンデンサ24の他端に接続されている。そして、二次巻線212(第1,第2の二次巻線212a,212bの直列回路)とダイオード231,232と平滑コンデンサ24とで二次側閉回路を形成している。なお、ダイオード231が本発明の充電用ダイオードに相当し、ダイオード232が本発明の放電用ダイオードに相当し、ダイオード231,232からなる直列回路が本発明の第1のダイオードに相当する。
【0030】
スイッチング素子22がオン状態では、直流電源1から一次巻線211に電流I1が供給される。すなわち、一次側閉回路に電流I1が流れることで、トランス21に直流電源1からのエネルギーが蓄積される。このとき、ダイオード231,232に対して逆極性の電圧が二次巻線212に生じるため二次側閉回路に電流は流れない。そして、スイッチング素子22がオン状態からオフ状態に移行すると、トランス21に蓄積されたエネルギーは、二次巻線212からダイオード231,232を介して平滑コンデンサ24に放出されることで平滑コンデンサ24が充電される。すなわち、スイッチング素子22が高周波でオン・オフを繰り返すスイッチング制御されることで、電源電圧Viを所望の電圧レベルに変換した出力電圧Voを平滑コンデンサ24の両端に生成される。
【0031】
また、DC−DC変換回路2の出力電圧Voは、スイッチング素子22のスイッチング条件が変更されることで可変する。スイッチング素子22のスイッチング制御は、制御回路6に設けられたPWM信号発生部62によって行われる。PWM信号発生部62は、後述する出力フィードバック制御回路61の出力に基づいて、PWM信号からなる制御信号をスイッチング素子22に出力しており、スイッチング素子22は、この制御信号の信号レベルに同期してオン・オフする。すなわち、制御信号のオンデューティが変動し、スイッチング素子22のスイッチング条件が変更されることで、出力電圧Voが変動する。
【0032】
DC−DC変換回路2の出力電圧Voは、低周波インバータ回路3によって低周波の交番電圧に変換されて放電灯に供給される。低周波インバータ回路3は、4つのスイッチング素子31〜34からなるフルブリッジインバータ回路で構成されている。スイッチング素子31,33からなる直列回路と、スイッチング素子32,34からなる直列回路とが、平滑コンデンサ24に並列接続されている。そして、スイッチング素子31,33の接続点とスイッチング素子32,34の接続点とで低周波インバータ回路3の出力端を構成している。各スイッチング素子31〜34は、制御回路6の低周波INV駆動部63(以降、駆動部63と略称する)によってスイッチング制御される。具体的には、スイッチング素子31,34をオン状態に維持しているときはスイッチング素子32,33をオフ状態に維持し、スイッチング素子31,34をオフ状態に切り替えると同時にスイッチング素子32,33をオン状態に切り替える。すなわち、スイッチング素子31,34とスイッチング素子32,33とを交互にオン・オフすることで、DC−DC変換回路2の出力電圧Voを低周波の交番電圧に変換する。低周波インバータ回路3が生成した交番電圧はイグナイタ回路4を介して放電灯5に印加される。
【0033】
イグナイタ回路4は、パルス電圧印加回路41とパルストランス42とで構成されている。パルストランス42は、一次巻線の両端がパルス電圧印加回路41に接続され、二次巻線は一端がスイッチング素子31,33の接続点に接続され、他端が放電灯5を介してスイッチング素子32,34の接続点に接続されている。イグナイタ回路4は、このような構成でパルス電圧印加回路41によって発生されたパルス電圧をパルストランス42で昇圧し、パルストランス42の二次側に発生した高電圧を放電灯5に印加する。これにより、放電灯5は絶縁破壊してグロー放電に移行する、すなわち放電灯5の放電が開始される。
【0034】
なお、低周波インバータ回路3は、放電灯5の消灯時において、スイッチング素子31,34をオン状態に維持し、スイッチング素子32,33をオフ状態に維持している。これにより、DC−DC変換回路2の出力電圧Voが放電灯5に印加される極性と、イグナイタ回路4の高電圧が放電灯5に印加される極性とを同一にしている。そして、放電灯5の放電が開始されると、低周波インバータ回路3は、スイッチング素子31,34とスイッチング素子32,33とを交互にオン・オフすることで、DC−DC変換回路2の出力電圧Voを低周波の交番電圧に変換する。
【0035】
また、放電灯5が必要としている電力の調整は、制御回路6によって行われる。制御回路6は、DC−DC変換回路2の出力電圧Voおよび出力電流を、ランプ電圧Vlaおよびランプ電流Ilaとして等価的に検出し、スイッチング素子22のスイッチング条件を調整する。具体的には、制御回路6は、出力フィードバック制御回路61を備えており、出力フィードバック制御回路61は、出力電流指令発生部611と電流比較部612と誤差増幅部613とで構成されている。出力指令発生部611には、出力電圧Voの検出値が入力され、検出電圧と目標電力とから目標電流を算出し、電流比較部612の正極端子に出力する。また、電流比較部612の負極端子には、DC−DC変換回路2の出力電流Ioの検出値が入力されている。そして、電流比較部612は、目標電流と検出電流との差分を誤差増幅部613に出力する。誤差増幅部613は、電流比較部612の出力を増幅して、PWM信号発生部62に出力する。
【0036】
PWM信号発生部62は、誤差増幅部63の出力に基づいてスイッチング素子22に出力する制御信号のオンデューティを決定している。そして、PWM信号発生部62は、誤差増幅部63の出力がゼロ、すなわち目標電流と検出電流とが一致するように、制御信号のオンデューティを変動させることで、出力電圧Voの調整を行っている。これにより、DC−DC変換回路2の出力電力が目標電力と一致し、放電灯5に所望の電力を供給することができる。
【0037】
また、本実施形態の放電灯点灯装置は、始動補助回路7を備えており、放電灯5の放電開始時において放電灯5に電力を供給することで、グロー放電からアーク放電へと移行させる。始動補助回路7は、平滑コンデンサ71(第2のコンデンサ)と限流抵抗72とで構成されている。平滑コンデンサ71は、正極端子が限流抵抗72を介してダイオード231,232の接続点に接続され、負極端子が二次巻線212の中間タップ(第1,第2の二次巻線212,213の接続点)に接続されている。
【0038】
次に、DC−DC変換回路2の出力電圧Vo、放電灯5の両端電圧Vla(以降、ランプ電圧Vlaと称す)、始動補助回路7のコンデンサ71の両端電圧Vc(以降、コンデンサ電圧Vcと称す)の関係について説明する。
【0039】
消灯時は放電灯5が絶縁状態で、出力電流Ioが略ゼロであり、放電灯5の消灯時における出力電圧Voは、放電灯5の点灯時におけるランプ電圧Vla(以降、点灯電圧Vla1と称す)よりも高い無負荷電圧Vo1となるように制御される。例えば、点灯電圧Vla1を42Vとした場合、無負荷電圧Vo1は400Vとなるように制御される。
【0040】
また、この放電灯5の消灯時において、始動補助回路7のコンデンサ71には、第1の二次巻線212aに発生した電圧がダイオード231を介して充電される。一次巻線211および第1,第2の二次巻線212a,212bの巻数比をN211:N212a:N212bとした場合、第1の二次巻線212aに発生する電圧はVo1×N212a/(N212a+N212b)となり、コンデンサ71はこの電圧になるまで充電される。すなわち、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧となる。
【0041】
また、本実施形態では、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcが、放電灯5のグロー放電時におけるランプ電圧Vla(以降、グロー電圧Vla2と称す)よりも高くなるように、第1,第2の二次巻線212a,212bの巻数比が設定されている。
【0042】
すなわち、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧かつ、グロー電圧Vla2よりも高い電圧となる。
【0043】
次に、放電開始時における始動補助回路7の動作について説明する。
【0044】
イグナイタ回路4が放電灯5に高電圧を印加してグロー放電が開始されると、ランプ電圧Vlおよび出力電圧Voは、無負荷電圧Vo1からグロー電圧Vla2に低下する。コンデンサ電圧Vcは、グロー放電Vla2よりも高い電圧であるので、ダイオード232がオンし、コンデンサ71に蓄積された電荷が、限流抵抗72,ダイオード232,低周波インバータ回路3,イグナイタ回路4,第2の二次巻線212bを介して放電灯5に放電される。すなわち、放電灯5が放電を開始すると、コンデンサ71の放電電力が放電灯5に供給されて、放電灯5がグロー放電からアーク放電へ移行する。
【0045】
一般的にDC−DC変換回路2をフライバックコンバータで構成した場合、トランス21自体が負荷(放電灯5)に対する限流要素(インダクタンス)として作用している。特に無負荷時には出力電圧Voの上昇を制限するためスイッチング素子22のオン時間を短くする、または間欠発振を行って出力電圧Voを安定化している。このため、無負荷時は一次巻線211に流れる電流I1が小さいうえ、制御回路6の応答性があるので、放電開始直後にDC−DC変換回路2の出力を急増させることができない。
【0046】
しかし、本実施形態では、コンデンサ71の放電経路にトランス21の第2の二次巻線212bが含まれている。なお、本実施形態では、第2の二次巻線212bが本発明の限流要素に相当する。そして、コンデンサ71から第2の二次巻線212bに流れる放電電流の極性は、スイッチング素子22がオン状態からオフ状態に切り替わったときに二次巻線212から平滑コンデンサ24に流れる電流の極性と同一である。すなわち、第2の二次巻線212bには、コンデンサ71の放電時と、スイッチング素子22のスイッチング制御時とで同一極性の電流が流れることとなる。したがって、放電開始時において、DC−DC変換回路2の出力を急増させることができる。
【0047】
さらに、スイッチング素子22がオン状態に切り替わる直前において、第2の二次巻線212bに流れる電流がゼロ以上であれば、スイッチング素子22のオン時に一次巻線211に流れる電流がゼロより大きい状態から開始する、いわゆる電流連続モードで動作可能となる。フライバックコンバータの場合、インダクタ素子に蓄積されるエネルギーはインダクタ素子に流れる電流の2乗に比例するため、スイッチング条件が同一の場合、オン時のピーク電流が大きいほど出力が大きくなる。すなわち、放電開始時において、コンデンサ71の放電電流を第2の二次巻線212bに流すことで、フライバックコンバータ(DC−DC変換回路2)を電流連続モードで動作させることができる。これにより、DC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、放電開始時における出力電流Ioの立ち上がりを高速化することができる。
【0048】
このように、本実施形態では、放電開始時におけるDC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができるので、コンデンサ71の放電時間を短縮しても放電灯5の立ち消えを防止することができる。したがって、コンデンサ71の容量を低減させることができるので、コンデンサ71を小型化し始動補助回路7を小型化することができる。
【0049】
また、二次巻線212の一部である第1の二次巻線212aに発生する電圧によってコンデンサ71が充電されるので、コンデンサ電圧VcはDC−DC変換回路2の出力電圧Vo(無負荷電圧Vo1)よりも低い電圧となる。これにより、耐圧の低い素子をコンデンサ71に用いることができ、コンデンサ71をさらに小型化することができる。また、コンデンサ電圧Vcを低くすることで、放電経路を構成する限流抵抗72の電力ストレスを低減することができるので、限流抵抗72も小型化することができる。これにより、限流抵抗72を複数の抵抗で直列または並列接続することで構成した場合であっても、抵抗の数を削減することができる。すなわち、始動補助回路7を小型化することができる。
【0050】
また、放電灯5の温度が低いほど、放電開始時のランプ電圧Vla(グロー電圧Vla2)が低くなるので放電開始しやすくなり、逆に放電灯5の温度が高いほど、グロー電圧Vla2が高くなるので放電開始しづらくなる。本実施形態では、放電開始時において、第2の二次巻線212bには、コンデンサ電圧Vcからグロー電圧Vla2および限流抵抗72による電圧降下を減じた電圧が印加される。この第2の二次巻線212bに印加される電圧のN211/N212b倍の電圧が電源電圧Viよりも高い場合、コンデンサ71に蓄積されたエネルギーの一部が電源側に回生されることとなる。特に、グロー電圧Vla2が低く放電開始しやすい状態であるほど、コンデンサ71に蓄積されたエネルギーが電源側に回生されるため、放電開始時における放電灯5へのストレスを軽減することができる。
【0051】
また、図2に示すように、コンデンサ71の充電経路を構成するダイオード731(充電用ダイオード)と放電経路を構成するダイオード732(放電用ダイオード)とからなる直列回路と並列にダイオード233(第2のダイオード)が接続される構成でもよい。また、始動補助回路7の限流抵抗を、コンデンサ71の充電経路を構成する限流抵抗721と、放電経路を構成する限流抵抗722とに分けた構成でもよい。なお、制御回路6は、図1と同一構成であり、図2では図示を省略している。
【0052】
図2に示す放電灯点灯装置は、図1に示す放電灯点灯装置のDC−DC変換回路の出力極性を反転した構成となっており、第2の二次巻線212bの一端が平滑コンデンサ24の一端に接続され、他端が第1の二次巻線212aの一端に接続されている。また、第1の二次巻線212aの他端は、逆接続されたダイオード731,限流抵抗721,722,逆接続されたダイオード732を介して平滑コンデンサ24の他端に接続されている。
【0053】
そして、コンデンサ71は、正極端子が二次巻線212の中間タップ(第1,第2の二次巻線212a,212bの接続点)に接側され、負極端子が限流抵抗721,722の接続点に接続されている。すなわち、図2の構成でも、コンデンサ71の放電経路には、第2の二次巻線212bが含まれており、図1に示す放電灯点灯装置と同様に、放電開始時におけるDC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができる。したがって、コンデンサ71の放電時間を短縮しても放電灯5の立ち消えを防止することができるので、コンデンサ71の容量を低減させることができ、コンデンサ71を小型化し始動補助回路7を小型化することができる。
【0054】
また、図2に示す放電灯点灯装置は、ダイオード731,732および限流抵抗721,722からなる直列回路と並列にダイオード233が接続されている。具体的には、ダイオード233は、アノードがダイオード732のアノードに接続され、カソードがダイオード731のカソードに接続されている。すなわち、コンデンサ71の充電経路を構成するダイオード731と、コンデンサ71の放電経路を構成するダイオード732と、二次巻線212による平滑コンデンサ24の充電経路を構成するダイオード233とに分けた構成となる。このように構成することで、DC−DC変換回路2が出力電圧Voをコンデンサ24の両端間に生成する際に、コンデンサ24の充電経路に含まれるダイオードの数を1つにすることができる。したがって、図1に示す放電灯点灯装置よりも電力変換効率を向上させることができる。
【0055】
また、図1に示す放電灯点灯装置では、限流抵抗72がコンデンサ71の充電経路および放電経路を構成しているのに対し、図2に示す放電灯点灯装置では、充電経路を構成する限流抵抗721と放電経路を構成する限流抵抗722とに分かれた構成となっている。これにより、コンデンサ71の充放電それぞれに適した時定数の設定が可能となる。
【0056】
なお、図2に示す放電灯点灯装置では、図1に示す放電灯点灯装置のDC−DC変換回路2の出力極性を反転した構成となっており、どちらの出力極性であってもよい。
【0057】
また、DC−DC変換回路2内における電圧の絶対値が高い高電位側に始動補助回路7およびダイオード233が設けられているが、低電位側に設けた構成であってもよい。
【0058】
(実施形態2)
本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成図を図3に示す。本実施形態の放電灯点灯装置のDC−DC変換回路2は、昇圧チョッパ回路で構成されており、トランス21の一次側と二次側とが非絶縁状態である。なお、低周波インバータ回路3,イグナイタ回路4は実施形態1と同一構成であり、同一符号を付して説明は省略する。また、制御回路6も、実施形態1と同一構成であり、図示を省略している。
【0059】
DC−DC変換回路2は、インダクタ素子にトランス21を用いた昇圧チョッパ回路であり、直流電源1と、トランス21の一次巻線211(第1のインダクタ素子)と、スイッチング素子22とで一次側閉回路を形成している。また、トランス21の二次巻線212(第2のインダクタ素子)は中間タップが設けられており、第2の二次巻線212bは、一端が第1の二次巻線212aの他端に接続され、他端が一次巻線211の一端とスイッチング素子22との接続点に接続されている。第1の二次巻線212aの一端は、ダイオード233を介して平滑コンデンサ24(第1のコンデンサ)に接続されている。
【0060】
また、本実施形態の始動補助回路7は、コンデンサ71(第2のコンデンサ)と限流抵抗721,722とダイオード731(充電用ダイオード),732(放電用ダイオード)とで構成されている。限流抵抗721,722およびダイオード731,732からなる直列回路は、ダイオード233(第2のダイオード)と並列に接続されている。具体的には、ダイオード731のアノードは限流抵抗721を介してダイオード233のアノードに接続されている。そして、ダイオード732のアノードはダイオード731のカソードに接続され、ダイオード731のカソードは限流抵抗731を介してダイオード233のカソードに接続されている。また、コンデンサ71は、正極端子がダイオード731,732の接続点に接続され、負極端子が二次巻線212の中間タップ(第1,第2の二次巻線212a,212bの接続点)に接続されている。
【0061】
上記構成で、直流電源1と、一次巻線211,二次巻線212と、ダイオード233(限流抵抗721,722およびダイオード731,732からなる直列回路)と、平滑コンデンサ24とで二次側閉回路を形成している。なお、ダイオード731,732からなる直列回路が本発明の第1のダイオードに相当し、第2の二次巻線212bが本発明の限流要素に相当する。
【0062】
そして、スイッチング素子22がオン状態では、直流電源1から一次巻線211に電流I1が供給される。すなわち、一次側閉回路に電流I1が流れることで、トランス21に直流電源1からのエネルギーが蓄積される。このとき、ダイオード233,731,732に対して逆極性の電圧が二次巻線212に生じるため二次側閉回路に電流は流れない。そして、スイッチング素子22がオン状態からオフ状態に移行すると、トランス21に蓄積されたエネルギーは、二次巻線212からダイオード233を介して平滑コンデンサ24に放出されることで平滑コンデンサ24が充電される。すなわち、スイッチング素子22が高周波でオン・オフを繰り返すスイッチング制御されることで、電源電圧Viを所望の電圧レベルに変換した出力電圧Voを平滑コンデンサ24の両端に生成される。また、実施形態1において、図2に示した放電灯点灯装置と同様に、ダイオード731,732とからなる直列回路と並列にダイオード233が接続されている。これにより、DC−DC変換回路2が出力電圧Voをコンデンサ24の両端間に生成する際に、コンデンサ24の充電経路に含まれるダイオードの数を1つにすることができるので電力変換効率を向上させることができる。
【0063】
また、コンデンサ71には、二次巻線212の一部である第1の二次巻線212aに発生した電圧が、限流抵抗721,ダイオード731を介して充電される。したがって、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧となる。また、本実施形態でも、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcが、グロー電圧Vla2よりも高くなるように、一次巻線211および第1,第2の二次巻線212a,212bの巻数比が設定されている。すなわち、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧かつ、グロー電圧Vla2よりも高い電圧となる。
【0064】
次に、放電開始時における始動補助回路7の動作について説明する。
【0065】
イグナイタ回路4が放電灯5に高電圧を印加してグロー放電が開始されると、ランプ電圧Vlおよび出力電圧Voは、無負荷電圧Vo1からグロー電圧Vla2に低下する。コンデンサ電圧Vcは、グロー放電Vla2よりも高い電圧であるので、ダイオード732がオンし、コンデンサ71に蓄積された電荷が、ダイオード732,限流抵抗722および、直流電源1,トランス21の一次巻線211,第2の二次巻線212bを介して放電灯5に放電される。すなわち、放電灯5が放電を開始すると、コンデンサ71の放電電力が放電灯5に供給されて、放電灯5がグロー放電からアーク放電へ移行する。
【0066】
本実施形態では、スイッチング素子22がオン状態であっても、コンデンサ71の放電によって、一次巻線211,第2の二次巻線212bに放電電流が流れる。この放電電流の極性は、スイッチング素子22のスイッチング制御時において一次巻線211,第2の二次巻線212bに流れる電流の極性と同一である。これにより、放電開始時において、DC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができる。すなわち、本実施形態では、放電開始時におけるDC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができるので、コンデンサ71の放電時間を短縮しても放電灯5の立ち消えを防止することができる。したがって、コンデンサ71の容量を低減させることができるので、コンデンサ71を小型化し始動補助回路7を小型化することができる。
【0067】
また、二次巻線212の一部である第1の二次巻線212aに発生する電圧によってコンデンサ71が充電されるので、コンデンサ電圧VcはDC−DC変換回路2の出力電圧Vo(無負荷電圧Vo1)よりも低い電圧となる。これにより、コンデンサ71の耐圧を低減することができ、コンデンサ71をさらに小型化することができる。
【0068】
また、本実施形態の放電灯点灯装置は、充電経路を構成する限流抵抗721と放電経路を構成する限流抵抗722とに分かれた構成となっている。これにより、コンデンサ71の充放電それぞれに適した時定数の設定が可能となる。
【0069】
なお、本実施形態では、ダイオード731,732からなる直列回路と並列にダイオード233が並列接続されているが、ダイオード233を省略し、ダイオード233の機能をダイオード731,732が兼用する構成であってもよい。
【0070】
また、整流ダイオード233と、始動補助回路7を構成するダイオード731,732の並列回路の接続点は、上述する位置に限定するものでない。二次巻線212(第1,第2の二次巻線212a,212b),平滑コンデンサ24からなる二次側の直列回路のどの部分に接続した構成であってもよい。
【0071】
(実施形態3)
本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成図を図4に示す。本実施形態の放電灯点灯装置のDC−DC変換回路2は、昇圧チョッパ回路で構成されており、トランス21の一次側と二次側とが非絶縁状態である。なお、低周波インバータ回路3,イグナイタ回路4は実施形態1と同一構成であり、同一符号を付して説明は省略する。また、制御回路6も、実施形態1と同一構成であり、図示を省略している。
【0072】
DC−DC変換回路2は、インダクタ素子にトランス21を用いた昇圧チョッパ回路であり、直流電源1とトランス21の一次巻線211(第1のインダクタ素子)とスイッチング素子22とで一次側閉回路を構成している。また、直流電源1と一次巻線211とダイオード233(第1のダイオード)と二次巻線212(第2のインダクタ素子)と平滑コンデンサ24(第1のコンデンサ)とで二次側閉回路を構成している。なお、二次巻線212は、中間タップが設けられ第1,第2の二次巻線212a,212bに分割されている。第1の二次巻線212aは、他端がダイオード233のカソードに接続され、一端が第2の二次巻線212bの他端に接続され、第2の二次巻線212bの一端は平滑コンデンサ24に接続されている。そして、実施形態2のDC−DC変換回路2と同様に、スイッチング素子22が高周波でオン・オフを繰り返すスイッチング制御されることで、電源電圧Viを所望の電圧レベルに変換した出力電圧Voを平滑コンデンサ24の両端に生成される。
【0073】
また、本実施形態の始動補助回路7は、コンデンサ71(第2のコンデンサ)と限流抵抗721,722とダイオード731(充電用ダイオード),732(放電用ダイオード)とで構成されている。限流抵抗721,722とダイオード731,732とからなる直列回路は、スイッチング素子22とダイオード233とからなる直列回路と並列に接続されている。ダイオード731は、カソードがダイオード233のカソードと第1の二次巻線212aの他端との接続点に接続され、アノードが限流抵抗721,722を介してダイオード732のカソードに接続されている。また、ダイオード732は、アノードがスイッチング素子22と直流電源1との接続点に接続されている。また、コンデンサ71は、正極端子が二次巻線212の中間タップ(第1,第2の二次巻線212a,212bの接続点)に接続され、負極端子が限流抵抗721,722の接続点に接続されている。なお、第2の二次巻線212bが本発明の限流要素に相当する。
【0074】
また、コンデンサ71には、二次巻線212の一部である第1の二次巻線212aに発生した電圧が、限流抵抗721,ダイオード731を介して充電される。したがって、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧となる。また、本実施形態でも、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcが、グロー電圧Vla2よりも高くなるように、一次巻線211および第1,第2の二次巻線212a,212bの巻数比が設定されている。すなわち、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧かつ、グロー電圧Vla2よりも高い電圧となる。
【0075】
次に、放電開始時における始動補助回路7の動作について説明する。
【0076】
イグナイタ回路4が放電灯5に高電圧を印加してグロー放電が開始されると、ランプ電圧Vlおよび出力電圧Voは、無負荷電圧Vo1からグロー電圧Vla2に低下する。コンデンサ電圧Vcは、グロー放電Vla2よりも高い電圧であるので、ダイオード732がオンし、コンデンサ71に蓄積された電荷が、ダイオード732,限流抵抗722,第2の二次巻線212bを介して放電灯5に放電される。すなわち、放電灯5が放電を開始すると、コンデンサ71の放電電力が放電灯5に供給されて、放電灯5がグロー放電からアーク放電へ移行する。
【0077】
本実施形態では、スイッチング素子22がオン状態であっても、コンデンサ71の放電によって、第2の二次巻線212bに放電電流が流れる。この放電電流の極性は、スイッチング素子22のスイッチング制御時において第2の二次巻線212bに流れる電流の極性と同一である。これにより、放電開始時において、DC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができる。すなわち、本実施形態では、放電開始時におけるDC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができるので、コンデンサ71の放電時間を短縮しても放電灯5の立ち消えを防止することができる。したがって、コンデンサ71の容量を低減させることができるので、コンデンサ71を小型化し始動補助回路7を小型化することができる。
【0078】
また、二次巻線212の一部である第1の二次巻線212aに発生する電圧によってコンデンサ71が充電されるので、コンデンサ電圧VcはDC−DC変換回路2の出力電圧Vo(無負荷電圧Vo1)よりも低い電圧となる。これにより、コンデンサ71の耐圧を低減することができ、コンデンサ71をさらに小型化することができる。
【0079】
また、本実施形態の放電灯点灯装置は、充電経路を構成する限流抵抗721と放電経路を構成する限流抵抗722とに分かれた構成となっている。これにより、コンデンサ71の充放電それぞれに適した時定数の設定が可能となる。
【0080】
また、放電灯点灯装置の回路構成は上記に限定するものではない。例えば、直列接続されたダイオード731,732が、ダイオード233と一次側閉回路を構成する一部の素子とからなる直列回路に並列接続されている構成であればよい。または、ダイオード233を削除した場合に、少なくともダイオード731,732および二次巻線212,整流ダイオードで構成される閉回路が形成されるように各ダイオードが接続される構成であればよい。
【0081】
(実施形態4)
本実施形態の放電灯点灯装置の回路構成図を図5に示す。本実施形態の放電灯点灯装置のDC−DC変換回路2は、フォワードコンバータ回路で構成されている。なお、低周波インバータ回路3,イグナイタ回路4は実施形態1と同一構成であり、同一符号を付して説明は省略する。また、制御回路6も、実施形態1と同一構成であり、図示を省略している。
【0082】
DC−DC変換回路2は、トランス21とスイッチング素子22とダイオード233,234と平滑コンデンサ24とインダクタ25とからなるフォワードコンバータ回路で構成されている。直流電源1とトランス21の一次巻線211(第1のインダクタ素子)とスイッチング素子22とで一次側閉回路を構成している。また、トランス21の二次巻線212(第2のインダクタ素子)は、中間タップが設けられ、第1,第2の二次巻線212a,212bに分割されている。第1の二次巻線212aは、一端がダイオード233,インダクタ25(限流要素)を介して平滑コンデンサ24の一端に接続されている。また、第1の二次巻線212aは、他端が第2の二次巻線212bの一端に接続されており、第2の二次巻線212bを介して平滑コンデンサ24の他端に接続されている。また、インダクタ25と平滑コンデンサ24とからなる直列回路と並列にダイオード234が接続されており、ダイオード234は、アノードがダイオード233とインダクタ25との接続点に接続され、カソードが平滑コンデンサ24の他端に接続されている。
【0083】
また、本実施形態の始動補助回路7は、コンデンサ71(第2のコンデンサ)と限流抵抗72とダイオード731(充電用ダイオード),732(放電用ダイオード)とで構成されている。ダイオード731,限流抵抗72,コンデンサ71からなる直列回路は、第1の二次巻線212aの両端間に接続されている。ダイオード731は、アノードが第1の二次巻線212aの一端に接続され、カソードが限流抵抗72を介してコンデンサ71の正極端子に接続されている。そして、コンデンサ71の負極端子が、二次巻線212の中間タップ(第1,第2の二次巻線212a,212bの接続点)に接続されている。また、ダイオード732は、アノードがダイオード731,限流抵抗72の接続点に接続され、カソードがダイオード233,234,インダクタ25の接続点に接続されている。
【0084】
上記構成で、二次巻線212と、ダイオード233(ダイオード731,732からなる直列回路)と、インダクタ素子25と、平滑コンデンサ24とで二次側閉回路を形成している。
【0085】
そして、スイッチング素子22のオン状態では、一次巻線211に電流I1が流れると同時に、二次巻線212にも電流I2が流れ、ダイオード233,インダクタ25を介して平滑コンデンサ24に電力が供給され、平滑コンデンサ24が充電される。そして、スイッチング素子22がオフ状態に切り替わると、インダクタ25に蓄積されたエネルギーがダイオード234を介して回生される。また、ダイオード731,732とからなる直列回路と並列にダイオード233が接続されている。これにより、DC−DC変換回路2が出力電圧Voをコンデンサ24の両端間に生成する際に、コンデンサ24の充電経路に含まれるダイオードの数を1つにすることができるので電力変換効率を向上させることができる。
【0086】
また、コンデンサ71には、二次巻線212の一部である第1の二次巻線212aに発生した電圧が、限流抵抗72,ダイオード731を介して充電される。したがって、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧となる。また、本実施形態でも、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcが、グロー電圧Vla2よりも高くなるように、一次巻線211および第1,第2の二次巻線212a,212bの巻数比が設定されている。すなわち、放電灯5の消灯時におけるコンデンサ電圧Vcは、無負荷電圧Vo1よりも低い電圧かつ、グロー電圧Vla2よりも高い電圧となる。
【0087】
また、DC−DC変換回路2は、一次巻線211とスイッチング素子22とからなる直列回路と並列に、トランス21のリセット巻線213とダイオード26とからなる直列回路が接続されている。リセット巻線213は、トランス21の一次側に設けられており、ダイオード26は、カソードがリセット巻線213の一端に接続され、アノードが電源1の負極に接続されている。そして、スイッチング素子22がオフ状態に切り替わったとき、トランス21の励磁エネルギーをリセット巻線213からダイオード26を介して電源1に回生することでトランス21の磁化を防止している。
【0088】
DC−DC変換回路2はフォワードコンバータで構成されており、トランス21の各巻線211〜213の巻き数比をN211:N212a:N212b:N213とした場合、コンデンサ71に充電される電圧は、Vc=Vi×N212a/N211となる。また、スイッチング素子22がオフ状態である場合、リセット巻線213に電源電圧Viが印加されるので、第2の二次巻線212bに生じる電圧は、Vi×(N212b/N213)となる。なお、このとき第2の二次巻線212bに生じる電圧の極性は、第2の二次巻線212bの他端側が正極性、一端側が負極性となる。
【0089】
そして、スイッチング素子22がオフ状態であるとき、上述したようにインダクタ25に蓄積されたエネルギーによってダイオード234を介して還流電流が流れることで、ダイオード234の両端電圧が0V、すなわちオン状態となる。このとき、コンデンサ71に蓄積された電荷がダイオード234を介して放電するのを防止するために、コンデンサ電圧Vcが第2の二次巻線212bに生じる電圧よりも小さくなるように、トランス21の各巻線211〜213の巻き数比を決定する。すなわち、Vi≦Vi×(N212a/N211)×(N213/N212b)となるように設定することで、スイッチング素子22がオフ状態であっても、コンデンサ71に蓄積された電荷がダイオード234を介して放電することがない。すなわち、放電開始直後以外は、ダイオード732を実質オフ状態にして、コンデンサ71の放電を抑制することができる。
【0090】
なお、DC−DC変換回路2をフォワードコンバータで構成した場合、トランス21は昇圧作用のみを有し、負荷(放電灯5)に対する限流作用をもたないので、出力に対する限流要素としてインダクタ25を設けている。インダクタ25は、放電灯5の点灯状態では放電灯5に対する安定化要素の一つとして作用するが、電流が流れていない状態から電流を急速に増加させることは困難となる。しかし、本実施形態では、スイッチング素子22がオフ状態であっても、コンデンサ71の放電によって、インダクタ25に放電電流が流れる。この放電電流の極性は、スイッチング素子22のスイッチング制御時においてインダクタ25に流れる電流の極性と同一である。また、インダクタ25は、自己に流れる電流を継続させる作用があるため、スイッチング素子22がオンしたときに二次巻線212に電流を流し、一次側より速やかに電力を取り出すことができる。すなわち、放電開始時において、DC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができる。したがって、放電開始時におけるDC−DC変換回路2の出力応答性を向上させ、出力を急増させることができるので、コンデンサ71の放電時間を短縮しても放電灯5の立ち消えを防止することができる。したがって、コンデンサ71の容量を低減させることができるので、コンデンサ71を小型化し始動補助回路7を小型化することができる。
【0091】
また、インダクタ25に中間タップを設け、ダイオード732のカソードをインダクタ25の中間タップに接続し、コンデンサ71の放電電流をインダクタ25の一部を介して放電灯5に供給するように構成してもよい。
【0092】
また、トランス21を磁気漏れトランス(リーケージトランス)を用いて構成し、インダクタ25を省略した構成でもよい。
【0093】
(実施形態5)
実施形態1〜4のうち、いずれか1つの放電灯点灯装置8を用いた車両用前照灯装置9について、図6,7を用いて説明する。図6は、本実施形態の車両用前照灯装置の概略構成図、図7は、車両用前照灯装置を用いた車両の外観図である。
【0094】
この車両用前照灯装置9は、前面が開口した略箱状の灯具91を有し、この灯具91の内部に放電灯5を装着するソケット93が適宜の手段(図示せず)を用いて固定されている。灯具91の下面に取着された放電灯点灯装置8とソケット93との間は電灯線95を介して電気的に接続されている。なお灯具91の内部には、放電灯5の光を前方に反射する反射鏡94とグレア防止用の遮光板96とが適宜の取付手段(図示せず)を用いて取り付けられており、放電灯5の発光は灯具91の開口部に取り付けられた透光カバー92を介して外部に照射されるようになっている。
【0095】
なお放電灯点灯装置8は、灯具91の下側に取着されたケース81の内部に、上述の各実施形態で説明した回路を形成した回路基板(図示せず)を収納して構成され、放電灯点灯装置8には点灯スイッチ82とヒューズ83とを介して車載バッテリからなる直流電源1より電源電圧Viが供給されるようになっている。
【0096】
実施形態1〜4で説明したように、始動補助回路7の小型化によって放電灯点灯装置8の小型化を図ることができ、この放電灯点灯装置8を備える車両用前照灯装置9の小型化も実現することができる。また、実施形態1〜4の放電灯点灯装置8を備えているため、、放電開始時におけるDC−DC変換回路2の出力応答性が向上する。
【0097】
車両用前照灯装置9は、図7に示すように車体10の前側の左右両側部に取着され、車両用前照灯装置10の取付スペースに大きなスペースを必要としない車両を実現できる。高輝度放電灯(放電灯5)を車両の前照灯として用いた場合、始動性が良好であるとともに、より小型化が求められているため、本実施形態の車両用前照灯装置10は実施に好適である。
【符号の説明】
【0098】
1 直流電源
2 DC−DC変換回路
3 低周波インバータ回路
4 イグナイタ回路
5 放電灯
6 制御回路
7 始動補助回路
21 トランス
211 一次巻線(第1のインダクタ素子)
212 二次巻線(第2のインダクタ素子,限流要素)
22 スイッチング素子
231 ダイオード(充電用ダイオード)
232 ダイオード(放電用ダイオード)
24 平滑コンデンサ(第1のコンデンサ)
71 コンデンサ(第2のコンデンサ)
72 限流抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電圧を出力する直流電源と、
互いに磁気結合された第1,第2のインダクタ素子および、スイッチング素子および、第1のダイオードおよび、第1のコンデンサおよび、限流要素を有し、前記直流電源と前記第1のインダクタ素子と前記スイッチング素子とを含んで一次側閉回路を形成し、前記第2のインダクタ素子と前記ダイオードと前記第1のコンデンサと前記限流要素とを含んで二次側閉回路を形成し、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで、前記直流電圧を所望の電圧レベルに変換した出力電圧を前記第1のコンデンサの両端に生成し、前記スイッチング素子のスイッチング条件が変更されることで前記出力電圧を可変するDC−DC変換回路と、
前記DC−DC変換回路の出力電圧を交番電圧に変換し放電灯に供給するインバータ回路と、
前記放電灯に高電圧を印加することで前記放電灯の放電を開始させるイグナイタ回路と、
第2のコンデンサを有し、前記放電灯の放電開始時において、前記第2のコンデンサの放電電力を前記放電灯に供給する始動補助回路とを備え、
前記第2のコンデンサは、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで前記第2のインダクタ素子の少なくとも一部に発生する電圧によって充電され、前記限流要素を含む放電経路を介して放電し、
前記第2のコンデンサから前記限流要素に流れる放電電流の極性は、前記スイッチング素子がスイッチング制御されることで前記第2のインダクタ素子から前記限流要素を介して前記第1のコンデンサに流れる電流の極性と同一であることを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項2】
前記放電灯の消灯時における、前記第2のコンデンサを充電する前記第2のインダクタ素子の一部に発生する電圧は、前記放電灯の消灯時における前記DC−DC変換回路の出力電圧より低い電圧かつ、前記放電灯のグロー放電時における前記放電灯の両端電圧より高い電圧であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項3】
前記第2のインダクタ素子は中間タップを有しており、
前記第1のダイオードは、充電用ダイオードと放電用ダイオードからなる直列回路で構成されており、当該直列回路の一端は前記第2のインダクタ素子の一端に接続され、
前記第2のコンデンサは、前記充電用ダイオードと放電用ダイオードとの接続点と前記中間タップとの間に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
【請求項4】
前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードからなる直列回路と並列に第2のダイオードが接続されることを特徴とする請求項3に記載の放電灯点灯装置。
【請求項5】
前記第2のインダクタ素子は中間タップを有しており、
前記一次側閉回路の少なくとも一部の構成素子と前記第1のダイオードとからなる直列回路と、充電用ダイオードと放電用ダイオードとからなる直列回路とが並列に接続され、
前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードとからなる直列回路の一端は、前記第2のインダクタ素子の一端に接続され、
前記第2のコンデンサは、前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードとの接続点と前記中間タップとの間に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
【請求項6】
前記充電用ダイオードと前記放電用ダイオードのうち少なくとも一方に抵抗が直列接続されることを特徴とする請求項3乃至5のうちいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項7】
前記第2のコンデンサと直列に抵抗が接続されることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の放電灯点灯装置と、
前記放電灯点灯装置によって点灯される放電灯とを備えることを特徴とする車両用前照灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−110002(P2013−110002A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254842(P2011−254842)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】