文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法
本発明の文字入力装置は、スティックと、選択信号を入力するための選択ボタンと、スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位とを含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルを保存する保存部と、スティックの中心点を基準としてスティックの移動方向を感知する感知部と、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する検索部と、(1)現在時点までに検索された漢字構成単位を配列し、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に対応する未完成漢字を生成し、(2)第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加で配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する漢字生成部と、所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成される(2N+1)×(2N+1)個の表示領域を選定し、(A)生成された未完成漢字を表示領域内で(N+1)行×(N+1)列で選定される表示領域の中央表示領域に表示し、(B)生成された1つ以上の第1漢字を中央表示領域以外のその他の表示領域に1つずつ表示する表示部(Nは正数である)と、表示された第1漢字を閲覧したユーザが選択ボタンを用いて表示された第1漢字のうちのいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合、選択された第1漢字をユーザが入力した文字として決定する検証部と、を含み、未完成漢字は、第1漢字よりも1つ以上画不足な漢字を意味している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スティックと選択ボタンを備えた文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法に関し、より詳細には、ユーザがペンで文字を書く際の書き順と類似した移動方向にスティックを順次に移動させることで、所望する文字入力を可能にする文字入力装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術に係る文字入力装置として、キーボード、キーパッドのように特定のキーボタンを押すことで該当の文字入力が可能となる文字入力装置がある。しかし、このような文字入力装置では、特定の文字を入力する場合、どのキーボタンを押せば良いのかなどの入力規則をユーザが記憶する必要があるという不便さがあった。また、各キーボタンにキーボタンを押したときに入力される文字を表示しておくことによって入力規則を記憶する必要が省かれる場合には、文字入力速度が低下してしまう。さらに、1つのキーボタンで多数の文字を入力すべき場合、すなわち、モード別に所定のキーボタンが「a」、「ロ」、「ち」をそれぞれ入力するために用いられる場合には、キーボタンの面積制限により、キーボタンに各モードの文字をすべて表示し難いという問題があった。
【0003】
また、従来技術に係るさらに他の文字入力装置として、モニタや特定のプレートに接触した場合に、これを感知して文字が入力されるようにするペンマウスがある。ペンマウスは、ユーザが実際に文字を書くようにして文字を入力でき、ユーザが入力規則を記憶する必要がないという点において、現在では一部PDA(パネル デジタル アシスト)装置などの入力装置で広く用いられている。しかし、ペンマウスは、PDAなど文字を入力しようとする装置と別途の装置で製作されなければならないため、ユーザがペンマウスを一定の保管空間から取り出して特定モードのPDA画面に押し当てて書かなければならず、紛失の恐れも高いため、ペンマウスのみを用いる場合よりはキーボードやキーパッドなどとともに付随的に用いられているという限界があった。これは、不透明なプレートに透過した反射光を利用して文字を入力するペン形態の光マウスや、内蔵されたジャイロ又は加速度計を利用して空間上の姿勢変化を感知することで文字を入力するジャイロマウスに対しても同様である。
【0004】
特に、このような文字入力装置は、キーボードなどに比べて製作単価が極めて高い。市場において、ペンマウスは数十万〜数百万ウォン、ジャイロマウスは数十万ウォン以上で販売されるなど、コスト面において一般ユーザが広く用いるには不適切であるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、スティックと1つ又は複数のボタンを含む選択ボタンのみを用いて、ユーザが入力規則を記憶しなくても直観的な文字の入力が可能な文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、スティックと選択ボタンが占める面積のみを用いるため、多数の文字キーまたはキーボタンを備えていた従来技術に比べて小さな空間に設置できる文字入力装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、韓国語だけではなく各国の言語もペンで書き順に従って文字を入力できる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は多くの画で構成される漢字を、ユーザがペンで文字を書くような書き順に従って自然に入力できるとともに、該当する漢字のすべての画を入力せずに簡単な選択命令を行なうだけでも漢字の入力が可能となる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、文字入力過程において、ディスプレイ部上にN個の行とM個の列で構成されるN×M個の表示領域をそれぞれ指定し、表示領域上に生成された文字をディスプレイすることで、ユーザが文字を簡単に認識及び選択できるようにするユーザインターフェイスを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、人ごとに特定の文字を入力するための書き順が異なる場合でも、自分が選好する書き順に従ってスティックを移動させて文字を入力できる文字入力装置及び文字入力装置における文字入力方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、製作単価が低廉であり、ユーザに広く普及できる文字入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記の目的を達成し、上述した従来技術の問題点を解決するために、本発明の文字入力装置は、スティックと、選択信号を入力するための選択ボタンと、スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルを保存する保存部と、スティックの中心点を基準としてスティックの移動方向を感知する感知部と、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する検索部と、(1)現在時点までに検索された漢字構成単位を配列し、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に対応する未完成漢字を生成し、(2)第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加で配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する漢字生成部と、所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成される(2N+1)×(2N+1)個の表示領域を選定し、(A)生成された未完成漢字を表示領域内で(N+1)行及び(N+1)列に選定される表示領域の中央表示領域に表示し、(B)生成された1つ以上の第1漢字を中央表示領域以外のその他の表示領域に1つずつ表示する表示部(Nは正の整数である)と、表示された第1漢字を閲覧したユーザが、選択ボタンを用いて表示された第1漢字のうちのいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合に、選択された第1漢字をユーザが入力した文字として決定する検証部とを含み、上記未完成漢字が、第1漢字よりも1つ以上画不足な漢字を意味することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る漢字入力方法は、スティックおよび選択ボタンを備え、スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルとを保存する段階と、所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成されるN×N個の表示領域を選定する段階(Nは正数である)と、ユーザがスティックを動かす場合に、スティックの中心点を基準としてスティックの移動方向を感知する第1段階と、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する第2段階と、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する第3段階と、現在時点まで検索された漢字構成単位を配列する第4段階と、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に対応する未完成漢字を生成する第5段階と、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加で配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する第6段階と、生成された未完成漢字を表示領域中の(N+1)行及び(N+1)列で選定される表示領域の中央表示領域に表示する第7段階と、生成された1つ以上の第1漢字を中央表示領域以外のその他の表示領域に1つずつ表示する第8段階と、表示された第1漢字を閲覧したユーザが選択ボタンを用いて表示された第1漢字のうちのいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合に、選択された第1漢字をユーザが入力した文字として決定する段階とを含み、上記第1から8段階が、選択信号が入力されるまで反復的に実行され、上記未完成漢字が、第1漢字よりも1つ以上画不足な漢字を意味することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、スティックと1つ又は複数のボタンを含む選択ボタンのみを用いることで、ユーザが入力規則を覚える必要がなく、直観的な文字の入力が可能な文字入力装置及び文字入力装置における文字入力方法を提供することができる。
【0015】
また、本発明によれば、スティックと選択ボタンが占める面積分のスペースのみを用いるため、多数の文字のキー又はキーボタンを備える従来技術に比べて小さな空間に設置できる文字入力装置を提供することができる。したがって、本発明に係る文字入力装置は、カメラ、ゲーム機、携帯電話、MP3プレーヤーなど大きさに制限がある機器に適用することができる。
【0016】
また、本発明によれば、韓国語だけではなく、各国の言語もペンで字を書くような書き順に従って自然に入力できる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することができる。
【0017】
また、本発明によれば、多くの画で構成される漢字を、ユーザがペンで字を書くような書き順に従って自然に入力できるとともに、該当する漢字のすべての画を入力せずに簡単な選択命令を行なうだけでも漢字の入力が可能となる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することができる。
【0018】
また、本発明によれば、文字入力過程において、ディスプレイ部上にN個の行とM個の列で指定されるN×M個の表示領域をそれぞれ指定して表示領域上に生成された文字をディスプレイすることによって、ユーザが容易に文字を認識及び選択できるようにするユーザインターフェイスが提供される。
【0019】
また、本発明によれば、人ごとに特定する文字を入力するための書き順が異なる場合にも、自分が選好する書き順に従ってスティックを移動させることで文字の入力が可能となる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法が提供される。
【0020】
また、本発明によれば、製作単価が低廉であり、ユーザに低価で広く普及することができる文字入力装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
【0022】
本発明に係る文字入力装置は、スティックと、選択ボタンと、保存部と、検索部と、文字生成部と、表示部と、検証部とを含む。図1(a)は、文字入力装置を構成する一構成要素であるスティック101と選択ボタン102を例示した図であり、図1(b)は、その他の構成要素を示したブロック図である。
【0023】
以下、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る文字入力装置を用いた文字入力過程について具体的に説明する。
【0024】
段階201で、保存部103は、第1テーブル及び第2テーブルを保存する。
【0025】
第1テーブルは、スティックの各移動方向と、各移動方向にそれぞれ対応する文字構成単位とを含む。図3は、文字入力装置を用いて入力しようとする文字が「韓国語」である場合における第1テーブルの一例を示した図である。図3に示すように、ユーザがスティック101を握って右側方向に移動させる場合(図面符号301)に、移動方向に対応する文字構成単位は「―」であり、ユーザがスティック101を握って360度回転させる場合(図面符号302)、移動方向に対応する文字構成単位は「
」であることを知ることができる。また、図面符号303で示すように、同じ移動方向に対応する文字構成単位は1つ以上であってもよい。
【0026】
また、第2テーブルは、1つ以上の文字構成単位の配列に対応する文字を含む。図4は、字素単位の文字を入力する場合の文字構成単位の配列と、配列に対応する文字を含む第2テーブルを例示する。図4に示すように、「
」という文字は「
」と「
」という文字構成単位の配列に対応する。さらに、図4に示すように、「
」という文字は「
」および「
」という文字の組み合わせで生成される。
【0027】
段階202で、ユーザがスティックを動かすと、段階203で、感知部104はスティック101の移動方向を感知する。例えば、スティック101の最上端の座標を、中心点101aを含む平面座標に位相させる場合、感知部104は、該位相された座標の移動を感知する方式でスティック101の移動方向を感知できる。
【0028】
例えば、ユーザがスティック101を握ったまま右側に移動させた後、続いて下側に移動させる場合、感知部104は、その移動方向が図3の図面符号304と同一であると感知する。本発明に係るスティック101は自体的な復元力を有しており、ユーザがスティック101を離せば、すなわち、力が加えられていない状態では、本来の位置に戻り、位相された座標は、中心点101aに自動的に移動するようになる。
【0029】
段階204で、検索部105は、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する。図3に示すように、図面符号304の移動方向が感知された場合、検索部105は、文字構成単位「
」または「
」を検索する。
【0030】
再びユーザが中心点101aに復元したスティック101を握って下側に移動させれば、感知部104は、図3の図面符号305のような移動方向を感知する。
【0031】
また、検索部105は、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する文字構成単位である「
」を検索する。
【0032】
同様に、ユーザが中心点101aに復元したスティック101を握って右側に移動させることで、文字構成単位「
」が検索されるようになる。
【0033】
段階203及び段階204は、ユーザから別途の選択信号が入力されるまで繰り返される。ユーザは、選択ボタン102を押して選択信号を入力できる。選択信号は、ユーザが所望する一単位の文字の入力が完了したことを示す信号であり、本実施形態では、単位は、音節単位、字素単位、単語単位などが用いられる。すなわち、字素単位が用いられる場合には、ユーザは母音1つ(例えば「
」)を入力した後に選択信号を入力するようになる。また、音節単位が用いられる場合には、ユーザは音節1つ(例えば「
」)を入力した後に選択信号を入力するようになる。
【0034】
文字構成単位である「
」(または「
」)、「
」および「
」が検索された後、ユーザから選択信号が入力されれば、文字生成部106は、選択信号が入力される前に検索された文字構成単位を配列して文字組み合わせを生成する(段階205及び段階206)。
【0035】
文字生成部106は、検索された文字構成単位を「
」(第1配列)のように配列したり、「
」(第2配列)のように配列する。また、文字生成部106は、第2テーブルを参照して第1配列又は第2配列に対応する文字組み合わせを生成する。
【0036】
第1配列に対応する文字組み合わせは、文字「
」と「
」とが組み合った「
」であったり、文字「
」と「
」が組み合った「
」であったりする。すなわち、文字組み合わせは、配列にそれぞれ対応する1つ以上の文字を用いて生成される。文字生成部106は、検索された文字構成単位を配列した結果、対応する文字組み合わせがない場合には、ユーザによるスティック101の動きの不適合あるいは感知部104の感知エラーであると見なし、配列を無視するように処理する。すなわち、第2配列に対応する文字組み合わせは存在しないため、文字生成部106は第2配列に対してこれ以上の処理を行わない。
【0037】
段階207で、表示部107は、このように生成された文字組み合わせを所定のディスプレイ部(図示せず)に表示する。
【0038】
検証部108は、表示された文字組み合わせに対して、再び選択信号が入力された場合に、選択された文字組み合わせをユーザが入力した文字として決定する(段階208及び段階209)。ユーザは、選択ボタン102を用いて選択信号を入力できる。すなわち、ユーザは、一単位の文字入力が終了したことを知らせるために段階205における選択信号を入力し、文字入力の結果として表示された文字組み合わせが自分の所望する文字である場合には、これを知らせるために段階208における選択信号を入力する。
【0039】
すなわち、ユーザは、表示部107がディスプレイ部に表示した文字組み合わせを確認した結果、自分が入力しようとした内容と適合する場合には選択ボタン102を押し、文字組み合わせが入力されるようにする。
【0040】
一方、文字生成部106で生成された文字組み合わせが複数である場合、表示部107は、複数の文字組み合わせをそれぞれ表示する。検証部108は、表示された文字組み合わせのうちのいずれか1つの文字組み合わせを特定する選択信号が入力された場合、選択された文字組み合わせをユーザが入力した文字として決定する。
【0041】
本発明のさらに他の実施形態によれば、選択ボタン102は複数の方向ボタンを備える。すなわち、図1に示すように、方向ボタン102aから102dを備えることができる。表示部107は、複数の文字組み合わせを各方向ボタンと連関させて表示できる。
【0042】
図5は、表示部107に複数の文字組み合わせを方向ボタンと連関させて表示した場合を示している。すなわち、表示部107は、「
」という文字組み合わせと「
」という図形を関連付けてディスプレイ画面に表示することで(図面符号501参照)、図1(a)に示した方向ボタン102dと文字組み合わせ「
」を連関させている。また、表示部107は、「
」という文字組み合わせと「
」という図形を関連付けて表示することで(図面符号502参照)、図1(a)に示した方向ボタン102aと文字組み合わせ「
」を連関させている。
【0043】
このように、本発明に係る文字入力装置100は、各文字組み合わせを方向ボタンと連関させて表示するため、ユーザはディスプレイ部に表示された複数の文字組み合わせのうちのいずれか1つを選択するために、選択ボタン102のうちのどの方向ボタンを押せばよいのかを容易に認知できる。すなわち、ユーザは、入力しようとした文字が「
」である場合には方向ボタン102dを押せばよく、「
」を選択しようとする場合には方向ボタン102aを押せばよい。
【0044】
また、文字入力装置100は、選択ボタン102の特定方向ボタンを「後退(Back Space)」または「削除(Delete)」キーとして用いることができる。例えば、選択ボタン102の方向ボタン102cを後退キーとして用いる場合、ユーザが方向ボタン102cを押すと、表示部107はディスプレイ部に表示された文字組み合わせを削除し、これ以上表示されないようにできる。また、後退キーで削除される単位は、文字組み合わせより小さく設定し、ディスプレイ部に表示された文字組み合わせに含まれる1つの文字、又は文字組み合わせに含まれる1つの文字構成単位のみが削除されるようにできる。文字生成部106は、後退キーによって削除された文字構成単位、文字又は文字組み合わせに対しては、始めから入力されなかったものとして見なす。また、選択ボタン102の方向ボタン102cは、特定モードでのみ後退キーの機能を行い、その他のモードではそれ以外の方向ボタンと同じような選択機能を行うこともできる。
【0045】
一方、上述した実施形態では「字素単位」で文字を入力する場合を説明したが、以下では「単語単位」で文字を入力する場合をさらに説明する。
【0046】
例えば、ユーザが単語「
」を入力するために、スティック101を順次に、図3の移動方向304→移動方向305→移動方向301→移動方向301→移動方向307→移動方向305→移動方向301のように移動させた後に選択ボタン102を押して、所望する単語の入力が完了したことを知らせる。
【0047】
感知部104は、このようなスティック101の移動を感知し、検索部105は、図3に示した第1テーブルを参照して感知された各移動方向に対応する文字構成単位をそれぞれ検索する。また、文字生成部106は、図4に示すような第2テーブルを参照して、このように検索された文字構成単位を配列して文字組み合わせを生成する。
【0048】
すなわち、このようにスティック101を移動させた場合、図3及び図4に示すように、文字生成部106は「
」(第3配列)又は「
」(第4配列)を配列するようになる。
【0049】
第3配列で生成される一単位の文字組み合わせ、すなわち、一単語は「
」、「
」、「
」及び「
」である。第4配列で生成される文字組み合わせはないため、上述したように、文字生成部106は、第4配列に対してはこれ以上考慮しない。
【0050】
表示部107は、生成された文字組み合わせを文字入力装置100又は文字入力装置100と連結したディスプレイ部に表示する。図6は、表示部107がディスプレイ部に最大で9つまでの文字組み合わせを表示できるように、9つの表示欄を具現する場合を例示している。文字生成部106が生成した文字組み合わせは4つであるため、残り5つの表示欄には文字組み合わせが表示されない。
【0051】
一方、図6では、表示部107が3行×3列の9個の表示領域を選定した場合を例示しているが、表示部107はN個の行とM個の列で構成されるN×M個の表示領域を選定することができる。このとき、NとMは1以上の正数である。
【0052】
ユーザは方向ボタン102dを選択して、入力しようとした単語である「
」を選択できる。また、本実施形態では、方向ボタン102b→方向ボタン102aを順次に押して「
」を選択するなど、方向ボタン102aなどを順次に移動させて所望する文字組み合わせを選択することもできる。
【0053】
また、ユーザが入力しようとした単語が「
」であれば、ユーザは、選択ボタン102のうちの図1に示した選択ボタン102e(中央ボタン)を押して「
」を入力することもできる。
【0054】
一方、文字生成部106が生成した文字組み合わせが5つ以内であれば、表示部107は、方向ボタンを2回押す必要のある表示欄601などよりは、選択ボタン102e又は方向ボタン102aから102dのいずれか1つを1回だけ押せばよい表示欄602、603などに生成された文字組み合わせを表示することで、ユーザ便宜を図ることができる。
【0055】
また、確率は非常に低いが、文字生成部106が生成した文字組み合わせが9つを超過し、図6に示した9つの表示欄にすべての文字組み合わせが生成(表示)されない場合には、方向ボタン102dを2回連続して押すことで「次ページ」の9つの表示欄が表示されるようにする方法により、ユーザが所望する文字組み合わせを選択できるようにもする。
【0056】
以下、本発明のさらに他の実施形態により、感知部104がスティック101の移動方向を感知する方法について、さらに具体的に説明する。
【0057】
感知部104は、スティック101の中心点101aを中心として、スティック101が移動可能な領域を角度によって複数の単位領域に細分化する。例えば、感知部104は、図7の図面符号701で示すように、移動可能な領域を8等分して単位領域1から8に区分できる。
【0058】
スティック101が単位領域4を通過した場合、感知部104は、スティック101が図3の図面符号306で示すような移動方向に移動したものと感知する。すなわち、ユーザが「
」という文字構成単位を入力したものと見なす。
【0059】
また、スティック101が単位領域3と単位領域4を順次通過した場合、感知部104は、スティック101が図3の図面符号304で示すような移動方向で移動したものと感知する。すなわち、ユーザが「
」または「
」という文字構成単位を入力したものと見なす。
【0060】
また、本発明のさらに他の実施形態によれば、文字入力装置100は、スティックの移動方向だけではなく、スティックの移動距離も考慮した上で、ユーザが入力しようとする文字を解読する。以下、スティックの移動方向及び移動距離を考慮して、ユーザから入力された文字を解読する過程について具体的に説明する。
【0061】
本実施形態に係る文字入力装置100の保存部103は、第1テーブル及び第2テーブルを保存する。
【0062】
第1テーブルは、スティックの移動方向及びスティックの移動距離とそれぞれ対応する文字構成単位を含む。図8は、文字入力装置100を用いて入力しようとする文字が「韓国語」である場合の第1テーブルの一例を示した図である。図8のスティックの移動距離は、スティック101の中心点101aを中心としてどれ程遠くに離れるかを示すためのものである。第1テーブルにおいて「移動距離」の具体的な意味については、図9を参照して後述する。
【0063】
なお、第2テーブルは、上述した実施形態における第2テーブルと同一であるため、これについての具体的な説明は省略する。
【0064】
また、前記第2テーブルは上述した実施形態での第2テーブルと同様であるので具体的な説明は略する。
【0065】
また、感知部104は、スティック101の移動方向及び移動距離を感知する。
【0066】
感知部104は、図7を用いて説明した方式で、スティック101の移動方向を感知できる。すなわち、感知部104は、スティック101が移動可能な領域を「角度によって」複数の単位領域に細分化した後、スティック101が各単位領域のうちのどこを順次に移動するのかを感知することで、スティック101の移動方向を感知する。
【0067】
また、感知部104は、スティック101が移動可能な領域を「距離によって」複数の単位領域に細分化した後、スティック101が各単位領域のうちどこを順次に移動するのかを感知することで、スティック101の移動距離を感知する。
【0068】
例えば、図9の図面符号901で示すように、感知部104は、スティック101が移動可能な領域を距離によって4等分し、単位領域aからdで区分する。図8及び図9に示すように、感知部104は、移動方向と移動距離との対が単位領域3、a→単位領域3、b→単位領域3、c→単位領域4、c→単位領域4、dである場合、ユーザが図9の図面符号902のようにスティック101を動かしたものとして感知する。
【0069】
また、スティック101は自体的な復元力を有しており、ユーザがスティック101を離せば、すなわち、力が加えられていない状態では、本来の位置に戻り、位相された座標は、中心点101aに自動的に移動する。
【0070】
また、検索部105は、第1テーブルを参照して感知されたスティック101の動きに対応する文字構成単位を検索する。図9に示すように、動きが感知された場合、検索部105は、文字構成単位「
」または「
」を検索する。
【0071】
このように、本発明に係る文字入力装置100は、スティック101の移動方向だけではなく、移動距離もともに感知することでユーザが入力した文字を判断するため、ユーザの意図に適合した文字をより正確に決定できるようになる。
【0072】
スティック101の移動方向及び移動距離をすべて感知し、ユーザが入力しようとした文字構成単位が検索された後の、文字構成単位を用いて文字を入力する残りの過程は上述した実施形態と同様である。ここでの説明は省略する。
【0073】
このように、ユーザは、文字入力装置100のスティック101と選択ボタン102のみでも所望する文字をすべて入力できるため、従来技術に係るキーボードやキーパッドのような文字入力装置とは異なり、多数の文字盤を備える必要がないため小型で製作でき、空間活用度が高く、製作原価も低廉となる。したがって、文字入力装置100は、カメラ、ゲーム機、携帯電話、MP3プレーヤーなど入力装置のサイズに制限がある機器に用いることができる。
【0074】
また、本発明に係る文字入力装置100は、基本的にスティック101を用いて文字を入力するようにし、文字を入力するためのスティック101の移動方向を、手記で文字を書く場合の書き順と密接に連関するように第1テーブル及び第2テーブルを設定するため、ユーザはキーボードやキーパッドを用いた文字入力の場合とは異なり、特定の文字を入力するために特定の文字に対応する文字盤を記憶したり特定の文字を入力するための規則(例えば、天地人方式入力規則またはEZハングル方式入力規則など)を記憶したりする必要がなく、実際に手記で文字を書くようにスティック101を移動させればよいため、容易に使用することができる長点がある。
【0075】
また、上述した実施形態では、韓国語を入力する場合を例として説明したが、これは例示的なことに過ぎず、本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置100は、韓国語だけではなく英語や日本語など多様な外国語を入力するための文字入力装置として用いることができる。本実施形態に係る文字入力装置100において、保存部103は、第1テーブル及び第2テーブルを言語モード別にそれぞれ保存する。
【0076】
表示部107は、図10の図面符号1001のように現在アクティブとなっている言語モードを表示し、ユーザが現在アクティブとなっている言語モードとは異なる言語モードで文字を入力しようとする場合には、他の言語モードを選択して言語モードを変更する。
【0077】
例えば、保存部103は、韓国語モードと連関して図3に示すような第1テーブル及び図4に示すような第2テーブルを保存するし、日本語モードと連関して図11(a)に示すような第1テーブル及び図11(b)に示すような第2テーブルとをそれぞれ保存する。
【0078】
現在アクティブとなっている言語モードが日本語モードであり、感知部104がスティック101の図面符号1101の移動方向→図面符号1102の移動方向に順次に動いたことを感知した場合、検索部105は、図11(a)に示すような第1テーブルを参照して、移動方向にそれぞれ対応する文字構成単位1103及び文字構成単位1104を検索する。また、文字生成部106は、図11(b)に示すような第2テーブルを参照して、検索された文字構成単位1103及び文字構成単位1104に対応する文字組み合わせ1105である「よ」を生成する。
【0079】
このような過程を通じて、ユーザは、日本語「よ」を手記で書く際と類似してスティック101を動かすことで、所望する日本語文字である「よ」の入力が可能となる。
【0080】
以上、日本語入力過程について例を挙げて説明したが、文字入力装置100は、言語モード別に第1テーブル及び第2テーブルを備え、感知部104で感知されるスティック101の移動方向又は移動距離を考慮してユーザが入力しようとした画(ストローク)を判断する方式で、多数の言語を入力するための文字入力装置に用いることが可能である。
【0081】
また、本発明のさらに他の実施形態によれば、文字入力装置100の保存部103に保存される第2テーブルは、文字の構成単位の配列に対応する文字組み合わせを複数含むことができる。例えば、図4に示した第2テーブルは、文字「
」に対応する文字構成単位の配列として「
」を含んでいるが、文字「
」に対応する文字構成単位の配列として「
」をさらに含むこともできる。
【0082】
すなわち、ユーザは、図3に示すように、移動方向301→移動方向307のように順次にスティック101を移動させる場合にも「
」という文字を入力できるし、移動方向301→移動方向305→移動方向301のように順次にスティック101を移動させる場合にも「
」という文字を入力できる。
【0083】
各文字の画入力順は、各国の言語別に規定されているものが一般的であるが、正確な画入力順でなくても人によって多数の画入力順が異なることがある。したがって、ユーザの便宜のために、本発明に係る文字入力装置100は、正確な画入力順に適合する文字構成要素の配列だけではなく、人によって用いられる多数の画入力順に対応する1つ以上の文字構成要素の配列をさらに用いることもできる。
【0084】
また、各文字入力装置100を用いる各ユーザが文字を書く習慣に最適な文字入力サービスを提供するため、文字入力装置100は、各文字に対応する文字構成要素の配列を各ユーザ自身が入力できるように構成できる。
【0085】
以下、本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置100について説明する。本実施形態の文字入力装置100は、漢字を入力する場合に、他の文字とは区別された漢字入力方式を追加的に提供する。
【0086】
図12は、本実施形態に係る文字入力装置100における漢字入力過程を示した図である。
【0087】
段階1201で、文字入力装置100は、所定の保存空間にスティック101の移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルを保存する。
【0088】
例えば、文字入力装置100は、図13(a)に示すような第1テーブルを維持する。すなわち、スティック101の右方向移動は漢字構成単位1301に対応し、スティック101の下方向移動は漢字構成単位1302に対応する。また、スティック101の左下方向移動は漢字構成単位1303に対応し、スティック101の右下方向移動は漢字構成単位1304に対応する第1テーブルを維持する。
【0089】
また、文字入力装置100は、図13(b)に示すような第2テーブルを維持する。
【0090】
段階1202で、ユーザがスティック101を動かすと、段階1203で、感知部104は、スティック101の移動方向を感知する。
【0091】
段階1204で、検索部105は、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する。図13に示すように、図面符号1305に対応する移動方向が感知された場合、移動方向に対応する漢字構成単位として漢字構成単位1301が検索される。
【0092】
段階1205で、文字生成部(文字生成部は、漢字入力モードでは「漢字生成部」として機能するため、以下では漢字生成部と称する)106は、現在時点までに検索された漢字構成単位を配列する。
【0093】
段階1206で、漢字生成部106は、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に対応する「未完成漢字」を生成する。
【0094】
本明細書で用いられる「未完成漢字」という用語は、未完成漢字に1つ以上の画を追加することで漢字が完成する場合の漢字を意味する。また、未完成漢字は、それ自体が1つの漢字である場合もある。
【0095】
例えば、「十」という漢字にさらに二画を追加すれば「木」という漢字が完成する。このとき、「十」は「木」に対しては相対的に未完成漢字であるが、未完成漢字は場合によってはそれ自体が漢字として成立することがある。すなわち、「
」という漢字は存在し得ないが、所定数の画を追加すれば「海」または「治」という漢字などになるため、「海」又は「治」に対しては相対的に未完成漢字に該当することになる。
【0096】
このとき、追加すべき画は、第1テーブル及び第2テーブルをどのように構成するのかに応じて変更される。すなわち、文字入力装置100の設計者は、「海」を作成するために必要な漢字構成単位である「
」を、スティック101を(1)「左下方向移動→スティック101が中心点に復元→右方向移動」の場合に生成されるようにすることもできるし、(2)「左下方向移動→ユーザがスティック101を離さない状態でさらに右方向移動」した場合に生成されるようにすることもできる。また、実施形態によって(1)及び(2)の方法をすべて支援し、ユーザの趣向に適合する方法を選択するようにもできる。(1)の方法で漢字構成単位「
」を入力する場合には画が2回、(2)の方法で漢字構成単位「
」を入力する場合には画が1回追加されることになる。
【0097】
現在までに検索および配列された漢字構成単位から生成された未完成文字が「
」であり、段階1207で、漢字生成部106は、未完成文字に1つ以上の画を追加することで生成される漢字である「淪」、「治」、「淮」、「減」、「深」、「海」、「溶」、「浩」などの漢字を生成するようになる。
【0098】
段階1208で、表示部107は、生成された未完成漢字及び漢字をそれぞれ所定の規則に従って所定のディスプレイ部上に選定された表示領域にディスプレイする。
【0099】
本実施形態に係る表示部107は、ディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成される(2N+1)×(2N+1)個の表示領域を選定する。Nは負でない正数であるため、(2N+1)は奇数を意味する。このとき、(N+1)行と(N+1)列に該当する表示領域は、表示領域のうち中央に位置する表示領域であって、以下では「中央表示領域」と称する。
【0100】
図14は、Nが1である場合、ディスプレイ部上に選定された9個の表示領域を例示的に示した図である。表示部107は、9個の表示領域のうちの中央表示領域には生成された未完成漢字を表示し、中央表示領域を除いた8個の表示領域には生成された漢字を表示する。図15は、生成された未完成漢字である「
」と、生成された漢字である「淪」などがそれぞれ表示された場合を示している。
【0101】
ここで、生成された漢字が8個を超える場合には、表示部107は表示可能な8個のみを先に表示し、その他の漢字は次のページの画面にディスプレイする。すなわち、10個の漢字が生成された場合には、8個の漢字を先に表示し、残りの2個の漢字は次のページの表示領域にディスプレイし、ユーザが次のページを閲覧できるように所定のユーザインターフェイスを提供する。例えば、ユーザは、カーソルが(2N×1)列にある状態で選択ボタン102に含まれた方向ボタン102dを1度押すことによって、次のページを閲覧できるようにする。図16は、現在ページに1個の未完成漢字と8個の漢字がディスプレイされており、次のページに1個の未完成漢字と2個の漢字がディスプレイされた場合を例示している。
【0102】
一方、段階1202から1209は、所定の選択信号が入力されるまで反復的に実行される。すなわち、ユーザがスティック101を反復的に動かして新しい画を入力するたびに、未完成漢字及び漢字は変更するようになる。
【0103】
図17は、ユーザが画を1画ずつ追加して入力するたびに更新される未完成漢字及び漢字の例を示している。すなわち、図17(a)に示すような未完成漢字及び漢字が生成された状態で、ユーザがスティック101を左下方向に動かして新しい画を追加した場合を示したものが図17(b)である。さらに、この状態からユーザが選択ボタン102を押さずにスティック101を右方向に動かして新しい画を追加すれば図17(c)のような未完成漢字及び漢字が生成され、さらにスティック101を右方向→中心点復元→下方向に動かして2画を追加すれば、図17(d)のような未完成漢字及び漢字が生成されるようになる。また、図17(最下段)のボックス内は、「海」という漢字を入力するためのスティック101の動きについて理解し易く示した図である。
【0104】
一方、ユーザは、ディスプレイ部上に表示された漢字を確認し、スティック101を持続的に動かして所望する漢字の画をすべて入力する前に入力しようとする漢字が表示領域上にディスプレイされた場合には、選択ボタン102を押して該当する漢字を選択する選択信号を入力することができる(段階1210)。
【0105】
例えば、図17(b)のようなディスプレイ画面において、ユーザは選択ボタン102のうちの下方向ボタン102bを押すことによって、漢字「海」を選択できる。したがって、本実施形態によれば、ユーザは1つの漢字を構成するすべての画を入力するために必要なだけスティック101を動かす前にも、文字入力装置100から所望する漢字の提供を受けることができ、提供された漢字を選択する簡単な動作だけで漢字を入力できるようになる。
【0106】
例えば、図17に示すように、11回(又は10回)スティック101を動かすことで完成する漢字である「海」を、4回だけスティック101を動かした図17(b)状態で選択ボタン(方向ボタン102b)を押すだけで、迅速かつ簡単に入力が可能となる。
【0107】
また、ユーザは、「海」という漢字のすべての画を入力した場合でも、漢字入力が完了したことを知らせるために、選択ボタン102のうちの中央ボタン102eを押すようになる。漢字も他の言語と同じように文字入力単位であり、一音節、一単語などの単位を用いることができる。仮に、文章単位で漢字を入力する場合には、「海神」という単語に該当する画をすべて入力した後に中央ボタン102eを押せばよい。
【0108】
現在、中国では、母国語である数万字に至る漢字を直接入力するだけの適切な代案がなく、表の文字である漢字の「発音」を英語アルファベットでタイピングし、その音に該当する多数の漢字から所望する漢字を検索して入力する間接的な方法を用いており、一般人が電子情報にアクセスするのに大きな障壁となっている。しかし、本発明に係る文字入力装置100を用いれば、中国語を入力しようとする者がペンで漢字を書くのとほぼ同じような方式でスティック101を移動するだけで所望する漢字を入力できるようになるだけでなく、該当する漢字のすべての画を入力する前に文字入力装置100が提示する候補文字から所望する文字を選択することができるため、画が多い漢字も迅速に入力できるようになるという長所がある。
【0109】
このように、本発明に係る文字入力装置100は、すべての言語を該当する言語ユーザが字を書くのと同じようにスティック101を動かし、選択ボタン102を押して一単位の文字入力が完了したことを知らせればよいだけであるため、1つの装置ですべての言語に対する簡便な入力サービスを提供できるようになる。
【0110】
なお、本発明に係る文字入力方法は、コンピュータにより具現される多様な動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。上記媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともできる。また、上記媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、上記媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもよく、プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含むことができる。また、上述したハードウェア要素は、本発明の動作を実行するために一以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成することができ、その逆もできる。
【0111】
上述したように、本発明を好ましい実施形態に則して説明したが、本発明の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想及びその領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】(a)は、本発明に係る文字入力装置を構成するスティックと選択ボタンを例示した図であり、(b)は、文字入力装置のその他の構成要素を示したブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る文字入力装置における文字入力過程を示したフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブルの一例を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第2テーブルの一例を示した図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る文字入力装置が複数の文字組み合わせを各方向ボタンと連関させてディスプレイ部に表示した画面を示した図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がディスプレイ部の現在ページに最大9個までの文字組み合わせを表示できるように9つの表示領域を具現する場合を例示した図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がスティックの移動方向を感知する方法を説明するための図である。
【図8】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブルの一例を示した図である。
【図9】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がスティックの移動方向を感知する方法を説明するための図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がディスプレイ部にアクティブな言語モードを表示した場合の画面を示した図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブル及び第2テーブルを示した図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置における漢字入力過程を示した図である。
【図13】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブル及び第2テーブルの一例を示した図である。
【図14】本発明のさらに他の実施形態において、ディスプレイ部上に選定された9個の表示領域を例示的に示した図である。
【図15】本発明のさらに他の実施形態において、選定された表示領域上に生成された未完成漢字及び漢字をそれぞれ表示した場合を例示的に示した図である。
【図16】本発明のさらに他の実施形態において、ディスプレイ部の現在ページに1個の未完成漢字と8個の漢字がディスプレイされており、次のページに1個の未完成漢字と2個の漢字がディスプレイされている場合を説明するための図である。
【図17】本発明のさらに他の実施形態において、ユーザがスティックを用いて漢字の画を1つずつ追加で入力するたびに更新される未完成漢字及び漢字の例を示した図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、スティックと選択ボタンを備えた文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法に関し、より詳細には、ユーザがペンで文字を書く際の書き順と類似した移動方向にスティックを順次に移動させることで、所望する文字入力を可能にする文字入力装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術に係る文字入力装置として、キーボード、キーパッドのように特定のキーボタンを押すことで該当の文字入力が可能となる文字入力装置がある。しかし、このような文字入力装置では、特定の文字を入力する場合、どのキーボタンを押せば良いのかなどの入力規則をユーザが記憶する必要があるという不便さがあった。また、各キーボタンにキーボタンを押したときに入力される文字を表示しておくことによって入力規則を記憶する必要が省かれる場合には、文字入力速度が低下してしまう。さらに、1つのキーボタンで多数の文字を入力すべき場合、すなわち、モード別に所定のキーボタンが「a」、「ロ」、「ち」をそれぞれ入力するために用いられる場合には、キーボタンの面積制限により、キーボタンに各モードの文字をすべて表示し難いという問題があった。
【0003】
また、従来技術に係るさらに他の文字入力装置として、モニタや特定のプレートに接触した場合に、これを感知して文字が入力されるようにするペンマウスがある。ペンマウスは、ユーザが実際に文字を書くようにして文字を入力でき、ユーザが入力規則を記憶する必要がないという点において、現在では一部PDA(パネル デジタル アシスト)装置などの入力装置で広く用いられている。しかし、ペンマウスは、PDAなど文字を入力しようとする装置と別途の装置で製作されなければならないため、ユーザがペンマウスを一定の保管空間から取り出して特定モードのPDA画面に押し当てて書かなければならず、紛失の恐れも高いため、ペンマウスのみを用いる場合よりはキーボードやキーパッドなどとともに付随的に用いられているという限界があった。これは、不透明なプレートに透過した反射光を利用して文字を入力するペン形態の光マウスや、内蔵されたジャイロ又は加速度計を利用して空間上の姿勢変化を感知することで文字を入力するジャイロマウスに対しても同様である。
【0004】
特に、このような文字入力装置は、キーボードなどに比べて製作単価が極めて高い。市場において、ペンマウスは数十万〜数百万ウォン、ジャイロマウスは数十万ウォン以上で販売されるなど、コスト面において一般ユーザが広く用いるには不適切であるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、スティックと1つ又は複数のボタンを含む選択ボタンのみを用いて、ユーザが入力規則を記憶しなくても直観的な文字の入力が可能な文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、スティックと選択ボタンが占める面積のみを用いるため、多数の文字キーまたはキーボタンを備えていた従来技術に比べて小さな空間に設置できる文字入力装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、韓国語だけではなく各国の言語もペンで書き順に従って文字を入力できる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は多くの画で構成される漢字を、ユーザがペンで文字を書くような書き順に従って自然に入力できるとともに、該当する漢字のすべての画を入力せずに簡単な選択命令を行なうだけでも漢字の入力が可能となる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、文字入力過程において、ディスプレイ部上にN個の行とM個の列で構成されるN×M個の表示領域をそれぞれ指定し、表示領域上に生成された文字をディスプレイすることで、ユーザが文字を簡単に認識及び選択できるようにするユーザインターフェイスを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、人ごとに特定の文字を入力するための書き順が異なる場合でも、自分が選好する書き順に従ってスティックを移動させて文字を入力できる文字入力装置及び文字入力装置における文字入力方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、製作単価が低廉であり、ユーザに広く普及できる文字入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記の目的を達成し、上述した従来技術の問題点を解決するために、本発明の文字入力装置は、スティックと、選択信号を入力するための選択ボタンと、スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルを保存する保存部と、スティックの中心点を基準としてスティックの移動方向を感知する感知部と、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する検索部と、(1)現在時点までに検索された漢字構成単位を配列し、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に対応する未完成漢字を生成し、(2)第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加で配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する漢字生成部と、所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成される(2N+1)×(2N+1)個の表示領域を選定し、(A)生成された未完成漢字を表示領域内で(N+1)行及び(N+1)列に選定される表示領域の中央表示領域に表示し、(B)生成された1つ以上の第1漢字を中央表示領域以外のその他の表示領域に1つずつ表示する表示部(Nは正の整数である)と、表示された第1漢字を閲覧したユーザが、選択ボタンを用いて表示された第1漢字のうちのいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合に、選択された第1漢字をユーザが入力した文字として決定する検証部とを含み、上記未完成漢字が、第1漢字よりも1つ以上画不足な漢字を意味することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る漢字入力方法は、スティックおよび選択ボタンを備え、スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルとを保存する段階と、所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成されるN×N個の表示領域を選定する段階(Nは正数である)と、ユーザがスティックを動かす場合に、スティックの中心点を基準としてスティックの移動方向を感知する第1段階と、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する第2段階と、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する第3段階と、現在時点まで検索された漢字構成単位を配列する第4段階と、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に対応する未完成漢字を生成する第5段階と、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加で配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する第6段階と、生成された未完成漢字を表示領域中の(N+1)行及び(N+1)列で選定される表示領域の中央表示領域に表示する第7段階と、生成された1つ以上の第1漢字を中央表示領域以外のその他の表示領域に1つずつ表示する第8段階と、表示された第1漢字を閲覧したユーザが選択ボタンを用いて表示された第1漢字のうちのいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合に、選択された第1漢字をユーザが入力した文字として決定する段階とを含み、上記第1から8段階が、選択信号が入力されるまで反復的に実行され、上記未完成漢字が、第1漢字よりも1つ以上画不足な漢字を意味することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、スティックと1つ又は複数のボタンを含む選択ボタンのみを用いることで、ユーザが入力規則を覚える必要がなく、直観的な文字の入力が可能な文字入力装置及び文字入力装置における文字入力方法を提供することができる。
【0015】
また、本発明によれば、スティックと選択ボタンが占める面積分のスペースのみを用いるため、多数の文字のキー又はキーボタンを備える従来技術に比べて小さな空間に設置できる文字入力装置を提供することができる。したがって、本発明に係る文字入力装置は、カメラ、ゲーム機、携帯電話、MP3プレーヤーなど大きさに制限がある機器に適用することができる。
【0016】
また、本発明によれば、韓国語だけではなく、各国の言語もペンで字を書くような書き順に従って自然に入力できる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することができる。
【0017】
また、本発明によれば、多くの画で構成される漢字を、ユーザがペンで字を書くような書き順に従って自然に入力できるとともに、該当する漢字のすべての画を入力せずに簡単な選択命令を行なうだけでも漢字の入力が可能となる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法を提供することができる。
【0018】
また、本発明によれば、文字入力過程において、ディスプレイ部上にN個の行とM個の列で指定されるN×M個の表示領域をそれぞれ指定して表示領域上に生成された文字をディスプレイすることによって、ユーザが容易に文字を認識及び選択できるようにするユーザインターフェイスが提供される。
【0019】
また、本発明によれば、人ごとに特定する文字を入力するための書き順が異なる場合にも、自分が選好する書き順に従ってスティックを移動させることで文字の入力が可能となる文字入力装置及びこれを用いた文字入力方法が提供される。
【0020】
また、本発明によれば、製作単価が低廉であり、ユーザに低価で広く普及することができる文字入力装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して、本発明を詳しく説明する。
【0022】
本発明に係る文字入力装置は、スティックと、選択ボタンと、保存部と、検索部と、文字生成部と、表示部と、検証部とを含む。図1(a)は、文字入力装置を構成する一構成要素であるスティック101と選択ボタン102を例示した図であり、図1(b)は、その他の構成要素を示したブロック図である。
【0023】
以下、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る文字入力装置を用いた文字入力過程について具体的に説明する。
【0024】
段階201で、保存部103は、第1テーブル及び第2テーブルを保存する。
【0025】
第1テーブルは、スティックの各移動方向と、各移動方向にそれぞれ対応する文字構成単位とを含む。図3は、文字入力装置を用いて入力しようとする文字が「韓国語」である場合における第1テーブルの一例を示した図である。図3に示すように、ユーザがスティック101を握って右側方向に移動させる場合(図面符号301)に、移動方向に対応する文字構成単位は「―」であり、ユーザがスティック101を握って360度回転させる場合(図面符号302)、移動方向に対応する文字構成単位は「
」であることを知ることができる。また、図面符号303で示すように、同じ移動方向に対応する文字構成単位は1つ以上であってもよい。
【0026】
また、第2テーブルは、1つ以上の文字構成単位の配列に対応する文字を含む。図4は、字素単位の文字を入力する場合の文字構成単位の配列と、配列に対応する文字を含む第2テーブルを例示する。図4に示すように、「
」という文字は「
」と「
」という文字構成単位の配列に対応する。さらに、図4に示すように、「
」という文字は「
」および「
」という文字の組み合わせで生成される。
【0027】
段階202で、ユーザがスティックを動かすと、段階203で、感知部104はスティック101の移動方向を感知する。例えば、スティック101の最上端の座標を、中心点101aを含む平面座標に位相させる場合、感知部104は、該位相された座標の移動を感知する方式でスティック101の移動方向を感知できる。
【0028】
例えば、ユーザがスティック101を握ったまま右側に移動させた後、続いて下側に移動させる場合、感知部104は、その移動方向が図3の図面符号304と同一であると感知する。本発明に係るスティック101は自体的な復元力を有しており、ユーザがスティック101を離せば、すなわち、力が加えられていない状態では、本来の位置に戻り、位相された座標は、中心点101aに自動的に移動するようになる。
【0029】
段階204で、検索部105は、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する。図3に示すように、図面符号304の移動方向が感知された場合、検索部105は、文字構成単位「
」または「
」を検索する。
【0030】
再びユーザが中心点101aに復元したスティック101を握って下側に移動させれば、感知部104は、図3の図面符号305のような移動方向を感知する。
【0031】
また、検索部105は、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する文字構成単位である「
」を検索する。
【0032】
同様に、ユーザが中心点101aに復元したスティック101を握って右側に移動させることで、文字構成単位「
」が検索されるようになる。
【0033】
段階203及び段階204は、ユーザから別途の選択信号が入力されるまで繰り返される。ユーザは、選択ボタン102を押して選択信号を入力できる。選択信号は、ユーザが所望する一単位の文字の入力が完了したことを示す信号であり、本実施形態では、単位は、音節単位、字素単位、単語単位などが用いられる。すなわち、字素単位が用いられる場合には、ユーザは母音1つ(例えば「
」)を入力した後に選択信号を入力するようになる。また、音節単位が用いられる場合には、ユーザは音節1つ(例えば「
」)を入力した後に選択信号を入力するようになる。
【0034】
文字構成単位である「
」(または「
」)、「
」および「
」が検索された後、ユーザから選択信号が入力されれば、文字生成部106は、選択信号が入力される前に検索された文字構成単位を配列して文字組み合わせを生成する(段階205及び段階206)。
【0035】
文字生成部106は、検索された文字構成単位を「
」(第1配列)のように配列したり、「
」(第2配列)のように配列する。また、文字生成部106は、第2テーブルを参照して第1配列又は第2配列に対応する文字組み合わせを生成する。
【0036】
第1配列に対応する文字組み合わせは、文字「
」と「
」とが組み合った「
」であったり、文字「
」と「
」が組み合った「
」であったりする。すなわち、文字組み合わせは、配列にそれぞれ対応する1つ以上の文字を用いて生成される。文字生成部106は、検索された文字構成単位を配列した結果、対応する文字組み合わせがない場合には、ユーザによるスティック101の動きの不適合あるいは感知部104の感知エラーであると見なし、配列を無視するように処理する。すなわち、第2配列に対応する文字組み合わせは存在しないため、文字生成部106は第2配列に対してこれ以上の処理を行わない。
【0037】
段階207で、表示部107は、このように生成された文字組み合わせを所定のディスプレイ部(図示せず)に表示する。
【0038】
検証部108は、表示された文字組み合わせに対して、再び選択信号が入力された場合に、選択された文字組み合わせをユーザが入力した文字として決定する(段階208及び段階209)。ユーザは、選択ボタン102を用いて選択信号を入力できる。すなわち、ユーザは、一単位の文字入力が終了したことを知らせるために段階205における選択信号を入力し、文字入力の結果として表示された文字組み合わせが自分の所望する文字である場合には、これを知らせるために段階208における選択信号を入力する。
【0039】
すなわち、ユーザは、表示部107がディスプレイ部に表示した文字組み合わせを確認した結果、自分が入力しようとした内容と適合する場合には選択ボタン102を押し、文字組み合わせが入力されるようにする。
【0040】
一方、文字生成部106で生成された文字組み合わせが複数である場合、表示部107は、複数の文字組み合わせをそれぞれ表示する。検証部108は、表示された文字組み合わせのうちのいずれか1つの文字組み合わせを特定する選択信号が入力された場合、選択された文字組み合わせをユーザが入力した文字として決定する。
【0041】
本発明のさらに他の実施形態によれば、選択ボタン102は複数の方向ボタンを備える。すなわち、図1に示すように、方向ボタン102aから102dを備えることができる。表示部107は、複数の文字組み合わせを各方向ボタンと連関させて表示できる。
【0042】
図5は、表示部107に複数の文字組み合わせを方向ボタンと連関させて表示した場合を示している。すなわち、表示部107は、「
」という文字組み合わせと「
」という図形を関連付けてディスプレイ画面に表示することで(図面符号501参照)、図1(a)に示した方向ボタン102dと文字組み合わせ「
」を連関させている。また、表示部107は、「
」という文字組み合わせと「
」という図形を関連付けて表示することで(図面符号502参照)、図1(a)に示した方向ボタン102aと文字組み合わせ「
」を連関させている。
【0043】
このように、本発明に係る文字入力装置100は、各文字組み合わせを方向ボタンと連関させて表示するため、ユーザはディスプレイ部に表示された複数の文字組み合わせのうちのいずれか1つを選択するために、選択ボタン102のうちのどの方向ボタンを押せばよいのかを容易に認知できる。すなわち、ユーザは、入力しようとした文字が「
」である場合には方向ボタン102dを押せばよく、「
」を選択しようとする場合には方向ボタン102aを押せばよい。
【0044】
また、文字入力装置100は、選択ボタン102の特定方向ボタンを「後退(Back Space)」または「削除(Delete)」キーとして用いることができる。例えば、選択ボタン102の方向ボタン102cを後退キーとして用いる場合、ユーザが方向ボタン102cを押すと、表示部107はディスプレイ部に表示された文字組み合わせを削除し、これ以上表示されないようにできる。また、後退キーで削除される単位は、文字組み合わせより小さく設定し、ディスプレイ部に表示された文字組み合わせに含まれる1つの文字、又は文字組み合わせに含まれる1つの文字構成単位のみが削除されるようにできる。文字生成部106は、後退キーによって削除された文字構成単位、文字又は文字組み合わせに対しては、始めから入力されなかったものとして見なす。また、選択ボタン102の方向ボタン102cは、特定モードでのみ後退キーの機能を行い、その他のモードではそれ以外の方向ボタンと同じような選択機能を行うこともできる。
【0045】
一方、上述した実施形態では「字素単位」で文字を入力する場合を説明したが、以下では「単語単位」で文字を入力する場合をさらに説明する。
【0046】
例えば、ユーザが単語「
」を入力するために、スティック101を順次に、図3の移動方向304→移動方向305→移動方向301→移動方向301→移動方向307→移動方向305→移動方向301のように移動させた後に選択ボタン102を押して、所望する単語の入力が完了したことを知らせる。
【0047】
感知部104は、このようなスティック101の移動を感知し、検索部105は、図3に示した第1テーブルを参照して感知された各移動方向に対応する文字構成単位をそれぞれ検索する。また、文字生成部106は、図4に示すような第2テーブルを参照して、このように検索された文字構成単位を配列して文字組み合わせを生成する。
【0048】
すなわち、このようにスティック101を移動させた場合、図3及び図4に示すように、文字生成部106は「
」(第3配列)又は「
」(第4配列)を配列するようになる。
【0049】
第3配列で生成される一単位の文字組み合わせ、すなわち、一単語は「
」、「
」、「
」及び「
」である。第4配列で生成される文字組み合わせはないため、上述したように、文字生成部106は、第4配列に対してはこれ以上考慮しない。
【0050】
表示部107は、生成された文字組み合わせを文字入力装置100又は文字入力装置100と連結したディスプレイ部に表示する。図6は、表示部107がディスプレイ部に最大で9つまでの文字組み合わせを表示できるように、9つの表示欄を具現する場合を例示している。文字生成部106が生成した文字組み合わせは4つであるため、残り5つの表示欄には文字組み合わせが表示されない。
【0051】
一方、図6では、表示部107が3行×3列の9個の表示領域を選定した場合を例示しているが、表示部107はN個の行とM個の列で構成されるN×M個の表示領域を選定することができる。このとき、NとMは1以上の正数である。
【0052】
ユーザは方向ボタン102dを選択して、入力しようとした単語である「
」を選択できる。また、本実施形態では、方向ボタン102b→方向ボタン102aを順次に押して「
」を選択するなど、方向ボタン102aなどを順次に移動させて所望する文字組み合わせを選択することもできる。
【0053】
また、ユーザが入力しようとした単語が「
」であれば、ユーザは、選択ボタン102のうちの図1に示した選択ボタン102e(中央ボタン)を押して「
」を入力することもできる。
【0054】
一方、文字生成部106が生成した文字組み合わせが5つ以内であれば、表示部107は、方向ボタンを2回押す必要のある表示欄601などよりは、選択ボタン102e又は方向ボタン102aから102dのいずれか1つを1回だけ押せばよい表示欄602、603などに生成された文字組み合わせを表示することで、ユーザ便宜を図ることができる。
【0055】
また、確率は非常に低いが、文字生成部106が生成した文字組み合わせが9つを超過し、図6に示した9つの表示欄にすべての文字組み合わせが生成(表示)されない場合には、方向ボタン102dを2回連続して押すことで「次ページ」の9つの表示欄が表示されるようにする方法により、ユーザが所望する文字組み合わせを選択できるようにもする。
【0056】
以下、本発明のさらに他の実施形態により、感知部104がスティック101の移動方向を感知する方法について、さらに具体的に説明する。
【0057】
感知部104は、スティック101の中心点101aを中心として、スティック101が移動可能な領域を角度によって複数の単位領域に細分化する。例えば、感知部104は、図7の図面符号701で示すように、移動可能な領域を8等分して単位領域1から8に区分できる。
【0058】
スティック101が単位領域4を通過した場合、感知部104は、スティック101が図3の図面符号306で示すような移動方向に移動したものと感知する。すなわち、ユーザが「
」という文字構成単位を入力したものと見なす。
【0059】
また、スティック101が単位領域3と単位領域4を順次通過した場合、感知部104は、スティック101が図3の図面符号304で示すような移動方向で移動したものと感知する。すなわち、ユーザが「
」または「
」という文字構成単位を入力したものと見なす。
【0060】
また、本発明のさらに他の実施形態によれば、文字入力装置100は、スティックの移動方向だけではなく、スティックの移動距離も考慮した上で、ユーザが入力しようとする文字を解読する。以下、スティックの移動方向及び移動距離を考慮して、ユーザから入力された文字を解読する過程について具体的に説明する。
【0061】
本実施形態に係る文字入力装置100の保存部103は、第1テーブル及び第2テーブルを保存する。
【0062】
第1テーブルは、スティックの移動方向及びスティックの移動距離とそれぞれ対応する文字構成単位を含む。図8は、文字入力装置100を用いて入力しようとする文字が「韓国語」である場合の第1テーブルの一例を示した図である。図8のスティックの移動距離は、スティック101の中心点101aを中心としてどれ程遠くに離れるかを示すためのものである。第1テーブルにおいて「移動距離」の具体的な意味については、図9を参照して後述する。
【0063】
なお、第2テーブルは、上述した実施形態における第2テーブルと同一であるため、これについての具体的な説明は省略する。
【0064】
また、前記第2テーブルは上述した実施形態での第2テーブルと同様であるので具体的な説明は略する。
【0065】
また、感知部104は、スティック101の移動方向及び移動距離を感知する。
【0066】
感知部104は、図7を用いて説明した方式で、スティック101の移動方向を感知できる。すなわち、感知部104は、スティック101が移動可能な領域を「角度によって」複数の単位領域に細分化した後、スティック101が各単位領域のうちのどこを順次に移動するのかを感知することで、スティック101の移動方向を感知する。
【0067】
また、感知部104は、スティック101が移動可能な領域を「距離によって」複数の単位領域に細分化した後、スティック101が各単位領域のうちどこを順次に移動するのかを感知することで、スティック101の移動距離を感知する。
【0068】
例えば、図9の図面符号901で示すように、感知部104は、スティック101が移動可能な領域を距離によって4等分し、単位領域aからdで区分する。図8及び図9に示すように、感知部104は、移動方向と移動距離との対が単位領域3、a→単位領域3、b→単位領域3、c→単位領域4、c→単位領域4、dである場合、ユーザが図9の図面符号902のようにスティック101を動かしたものとして感知する。
【0069】
また、スティック101は自体的な復元力を有しており、ユーザがスティック101を離せば、すなわち、力が加えられていない状態では、本来の位置に戻り、位相された座標は、中心点101aに自動的に移動する。
【0070】
また、検索部105は、第1テーブルを参照して感知されたスティック101の動きに対応する文字構成単位を検索する。図9に示すように、動きが感知された場合、検索部105は、文字構成単位「
」または「
」を検索する。
【0071】
このように、本発明に係る文字入力装置100は、スティック101の移動方向だけではなく、移動距離もともに感知することでユーザが入力した文字を判断するため、ユーザの意図に適合した文字をより正確に決定できるようになる。
【0072】
スティック101の移動方向及び移動距離をすべて感知し、ユーザが入力しようとした文字構成単位が検索された後の、文字構成単位を用いて文字を入力する残りの過程は上述した実施形態と同様である。ここでの説明は省略する。
【0073】
このように、ユーザは、文字入力装置100のスティック101と選択ボタン102のみでも所望する文字をすべて入力できるため、従来技術に係るキーボードやキーパッドのような文字入力装置とは異なり、多数の文字盤を備える必要がないため小型で製作でき、空間活用度が高く、製作原価も低廉となる。したがって、文字入力装置100は、カメラ、ゲーム機、携帯電話、MP3プレーヤーなど入力装置のサイズに制限がある機器に用いることができる。
【0074】
また、本発明に係る文字入力装置100は、基本的にスティック101を用いて文字を入力するようにし、文字を入力するためのスティック101の移動方向を、手記で文字を書く場合の書き順と密接に連関するように第1テーブル及び第2テーブルを設定するため、ユーザはキーボードやキーパッドを用いた文字入力の場合とは異なり、特定の文字を入力するために特定の文字に対応する文字盤を記憶したり特定の文字を入力するための規則(例えば、天地人方式入力規則またはEZハングル方式入力規則など)を記憶したりする必要がなく、実際に手記で文字を書くようにスティック101を移動させればよいため、容易に使用することができる長点がある。
【0075】
また、上述した実施形態では、韓国語を入力する場合を例として説明したが、これは例示的なことに過ぎず、本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置100は、韓国語だけではなく英語や日本語など多様な外国語を入力するための文字入力装置として用いることができる。本実施形態に係る文字入力装置100において、保存部103は、第1テーブル及び第2テーブルを言語モード別にそれぞれ保存する。
【0076】
表示部107は、図10の図面符号1001のように現在アクティブとなっている言語モードを表示し、ユーザが現在アクティブとなっている言語モードとは異なる言語モードで文字を入力しようとする場合には、他の言語モードを選択して言語モードを変更する。
【0077】
例えば、保存部103は、韓国語モードと連関して図3に示すような第1テーブル及び図4に示すような第2テーブルを保存するし、日本語モードと連関して図11(a)に示すような第1テーブル及び図11(b)に示すような第2テーブルとをそれぞれ保存する。
【0078】
現在アクティブとなっている言語モードが日本語モードであり、感知部104がスティック101の図面符号1101の移動方向→図面符号1102の移動方向に順次に動いたことを感知した場合、検索部105は、図11(a)に示すような第1テーブルを参照して、移動方向にそれぞれ対応する文字構成単位1103及び文字構成単位1104を検索する。また、文字生成部106は、図11(b)に示すような第2テーブルを参照して、検索された文字構成単位1103及び文字構成単位1104に対応する文字組み合わせ1105である「よ」を生成する。
【0079】
このような過程を通じて、ユーザは、日本語「よ」を手記で書く際と類似してスティック101を動かすことで、所望する日本語文字である「よ」の入力が可能となる。
【0080】
以上、日本語入力過程について例を挙げて説明したが、文字入力装置100は、言語モード別に第1テーブル及び第2テーブルを備え、感知部104で感知されるスティック101の移動方向又は移動距離を考慮してユーザが入力しようとした画(ストローク)を判断する方式で、多数の言語を入力するための文字入力装置に用いることが可能である。
【0081】
また、本発明のさらに他の実施形態によれば、文字入力装置100の保存部103に保存される第2テーブルは、文字の構成単位の配列に対応する文字組み合わせを複数含むことができる。例えば、図4に示した第2テーブルは、文字「
」に対応する文字構成単位の配列として「
」を含んでいるが、文字「
」に対応する文字構成単位の配列として「
」をさらに含むこともできる。
【0082】
すなわち、ユーザは、図3に示すように、移動方向301→移動方向307のように順次にスティック101を移動させる場合にも「
」という文字を入力できるし、移動方向301→移動方向305→移動方向301のように順次にスティック101を移動させる場合にも「
」という文字を入力できる。
【0083】
各文字の画入力順は、各国の言語別に規定されているものが一般的であるが、正確な画入力順でなくても人によって多数の画入力順が異なることがある。したがって、ユーザの便宜のために、本発明に係る文字入力装置100は、正確な画入力順に適合する文字構成要素の配列だけではなく、人によって用いられる多数の画入力順に対応する1つ以上の文字構成要素の配列をさらに用いることもできる。
【0084】
また、各文字入力装置100を用いる各ユーザが文字を書く習慣に最適な文字入力サービスを提供するため、文字入力装置100は、各文字に対応する文字構成要素の配列を各ユーザ自身が入力できるように構成できる。
【0085】
以下、本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置100について説明する。本実施形態の文字入力装置100は、漢字を入力する場合に、他の文字とは区別された漢字入力方式を追加的に提供する。
【0086】
図12は、本実施形態に係る文字入力装置100における漢字入力過程を示した図である。
【0087】
段階1201で、文字入力装置100は、所定の保存空間にスティック101の移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルを保存する。
【0088】
例えば、文字入力装置100は、図13(a)に示すような第1テーブルを維持する。すなわち、スティック101の右方向移動は漢字構成単位1301に対応し、スティック101の下方向移動は漢字構成単位1302に対応する。また、スティック101の左下方向移動は漢字構成単位1303に対応し、スティック101の右下方向移動は漢字構成単位1304に対応する第1テーブルを維持する。
【0089】
また、文字入力装置100は、図13(b)に示すような第2テーブルを維持する。
【0090】
段階1202で、ユーザがスティック101を動かすと、段階1203で、感知部104は、スティック101の移動方向を感知する。
【0091】
段階1204で、検索部105は、第1テーブルを参照して感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する。図13に示すように、図面符号1305に対応する移動方向が感知された場合、移動方向に対応する漢字構成単位として漢字構成単位1301が検索される。
【0092】
段階1205で、文字生成部(文字生成部は、漢字入力モードでは「漢字生成部」として機能するため、以下では漢字生成部と称する)106は、現在時点までに検索された漢字構成単位を配列する。
【0093】
段階1206で、漢字生成部106は、第2テーブルを参照して配列された漢字構成単位に対応する「未完成漢字」を生成する。
【0094】
本明細書で用いられる「未完成漢字」という用語は、未完成漢字に1つ以上の画を追加することで漢字が完成する場合の漢字を意味する。また、未完成漢字は、それ自体が1つの漢字である場合もある。
【0095】
例えば、「十」という漢字にさらに二画を追加すれば「木」という漢字が完成する。このとき、「十」は「木」に対しては相対的に未完成漢字であるが、未完成漢字は場合によってはそれ自体が漢字として成立することがある。すなわち、「
」という漢字は存在し得ないが、所定数の画を追加すれば「海」または「治」という漢字などになるため、「海」又は「治」に対しては相対的に未完成漢字に該当することになる。
【0096】
このとき、追加すべき画は、第1テーブル及び第2テーブルをどのように構成するのかに応じて変更される。すなわち、文字入力装置100の設計者は、「海」を作成するために必要な漢字構成単位である「
」を、スティック101を(1)「左下方向移動→スティック101が中心点に復元→右方向移動」の場合に生成されるようにすることもできるし、(2)「左下方向移動→ユーザがスティック101を離さない状態でさらに右方向移動」した場合に生成されるようにすることもできる。また、実施形態によって(1)及び(2)の方法をすべて支援し、ユーザの趣向に適合する方法を選択するようにもできる。(1)の方法で漢字構成単位「
」を入力する場合には画が2回、(2)の方法で漢字構成単位「
」を入力する場合には画が1回追加されることになる。
【0097】
現在までに検索および配列された漢字構成単位から生成された未完成文字が「
」であり、段階1207で、漢字生成部106は、未完成文字に1つ以上の画を追加することで生成される漢字である「淪」、「治」、「淮」、「減」、「深」、「海」、「溶」、「浩」などの漢字を生成するようになる。
【0098】
段階1208で、表示部107は、生成された未完成漢字及び漢字をそれぞれ所定の規則に従って所定のディスプレイ部上に選定された表示領域にディスプレイする。
【0099】
本実施形態に係る表示部107は、ディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成される(2N+1)×(2N+1)個の表示領域を選定する。Nは負でない正数であるため、(2N+1)は奇数を意味する。このとき、(N+1)行と(N+1)列に該当する表示領域は、表示領域のうち中央に位置する表示領域であって、以下では「中央表示領域」と称する。
【0100】
図14は、Nが1である場合、ディスプレイ部上に選定された9個の表示領域を例示的に示した図である。表示部107は、9個の表示領域のうちの中央表示領域には生成された未完成漢字を表示し、中央表示領域を除いた8個の表示領域には生成された漢字を表示する。図15は、生成された未完成漢字である「
」と、生成された漢字である「淪」などがそれぞれ表示された場合を示している。
【0101】
ここで、生成された漢字が8個を超える場合には、表示部107は表示可能な8個のみを先に表示し、その他の漢字は次のページの画面にディスプレイする。すなわち、10個の漢字が生成された場合には、8個の漢字を先に表示し、残りの2個の漢字は次のページの表示領域にディスプレイし、ユーザが次のページを閲覧できるように所定のユーザインターフェイスを提供する。例えば、ユーザは、カーソルが(2N×1)列にある状態で選択ボタン102に含まれた方向ボタン102dを1度押すことによって、次のページを閲覧できるようにする。図16は、現在ページに1個の未完成漢字と8個の漢字がディスプレイされており、次のページに1個の未完成漢字と2個の漢字がディスプレイされた場合を例示している。
【0102】
一方、段階1202から1209は、所定の選択信号が入力されるまで反復的に実行される。すなわち、ユーザがスティック101を反復的に動かして新しい画を入力するたびに、未完成漢字及び漢字は変更するようになる。
【0103】
図17は、ユーザが画を1画ずつ追加して入力するたびに更新される未完成漢字及び漢字の例を示している。すなわち、図17(a)に示すような未完成漢字及び漢字が生成された状態で、ユーザがスティック101を左下方向に動かして新しい画を追加した場合を示したものが図17(b)である。さらに、この状態からユーザが選択ボタン102を押さずにスティック101を右方向に動かして新しい画を追加すれば図17(c)のような未完成漢字及び漢字が生成され、さらにスティック101を右方向→中心点復元→下方向に動かして2画を追加すれば、図17(d)のような未完成漢字及び漢字が生成されるようになる。また、図17(最下段)のボックス内は、「海」という漢字を入力するためのスティック101の動きについて理解し易く示した図である。
【0104】
一方、ユーザは、ディスプレイ部上に表示された漢字を確認し、スティック101を持続的に動かして所望する漢字の画をすべて入力する前に入力しようとする漢字が表示領域上にディスプレイされた場合には、選択ボタン102を押して該当する漢字を選択する選択信号を入力することができる(段階1210)。
【0105】
例えば、図17(b)のようなディスプレイ画面において、ユーザは選択ボタン102のうちの下方向ボタン102bを押すことによって、漢字「海」を選択できる。したがって、本実施形態によれば、ユーザは1つの漢字を構成するすべての画を入力するために必要なだけスティック101を動かす前にも、文字入力装置100から所望する漢字の提供を受けることができ、提供された漢字を選択する簡単な動作だけで漢字を入力できるようになる。
【0106】
例えば、図17に示すように、11回(又は10回)スティック101を動かすことで完成する漢字である「海」を、4回だけスティック101を動かした図17(b)状態で選択ボタン(方向ボタン102b)を押すだけで、迅速かつ簡単に入力が可能となる。
【0107】
また、ユーザは、「海」という漢字のすべての画を入力した場合でも、漢字入力が完了したことを知らせるために、選択ボタン102のうちの中央ボタン102eを押すようになる。漢字も他の言語と同じように文字入力単位であり、一音節、一単語などの単位を用いることができる。仮に、文章単位で漢字を入力する場合には、「海神」という単語に該当する画をすべて入力した後に中央ボタン102eを押せばよい。
【0108】
現在、中国では、母国語である数万字に至る漢字を直接入力するだけの適切な代案がなく、表の文字である漢字の「発音」を英語アルファベットでタイピングし、その音に該当する多数の漢字から所望する漢字を検索して入力する間接的な方法を用いており、一般人が電子情報にアクセスするのに大きな障壁となっている。しかし、本発明に係る文字入力装置100を用いれば、中国語を入力しようとする者がペンで漢字を書くのとほぼ同じような方式でスティック101を移動するだけで所望する漢字を入力できるようになるだけでなく、該当する漢字のすべての画を入力する前に文字入力装置100が提示する候補文字から所望する文字を選択することができるため、画が多い漢字も迅速に入力できるようになるという長所がある。
【0109】
このように、本発明に係る文字入力装置100は、すべての言語を該当する言語ユーザが字を書くのと同じようにスティック101を動かし、選択ボタン102を押して一単位の文字入力が完了したことを知らせればよいだけであるため、1つの装置ですべての言語に対する簡便な入力サービスを提供できるようになる。
【0110】
なお、本発明に係る文字入力方法は、コンピュータにより具現される多様な動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。上記媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともできる。また、上記媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、上記媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもよく、プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含むことができる。また、上述したハードウェア要素は、本発明の動作を実行するために一以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成することができ、その逆もできる。
【0111】
上述したように、本発明を好ましい実施形態に則して説明したが、本発明の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想及びその領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】(a)は、本発明に係る文字入力装置を構成するスティックと選択ボタンを例示した図であり、(b)は、文字入力装置のその他の構成要素を示したブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る文字入力装置における文字入力過程を示したフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブルの一例を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第2テーブルの一例を示した図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る文字入力装置が複数の文字組み合わせを各方向ボタンと連関させてディスプレイ部に表示した画面を示した図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がディスプレイ部の現在ページに最大9個までの文字組み合わせを表示できるように9つの表示領域を具現する場合を例示した図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がスティックの移動方向を感知する方法を説明するための図である。
【図8】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブルの一例を示した図である。
【図9】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がスティックの移動方向を感知する方法を説明するための図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置がディスプレイ部にアクティブな言語モードを表示した場合の画面を示した図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブル及び第2テーブルを示した図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力装置における漢字入力過程を示した図である。
【図13】本発明のさらに他の実施形態に係る文字入力のための文字入力装置に保存された第1テーブル及び第2テーブルの一例を示した図である。
【図14】本発明のさらに他の実施形態において、ディスプレイ部上に選定された9個の表示領域を例示的に示した図である。
【図15】本発明のさらに他の実施形態において、選定された表示領域上に生成された未完成漢字及び漢字をそれぞれ表示した場合を例示的に示した図である。
【図16】本発明のさらに他の実施形態において、ディスプレイ部の現在ページに1個の未完成漢字と8個の漢字がディスプレイされており、次のページに1個の未完成漢字と2個の漢字がディスプレイされている場合を説明するための図である。
【図17】本発明のさらに他の実施形態において、ユーザがスティックを用いて漢字の画を1つずつ追加で入力するたびに更新される未完成漢字及び漢字の例を示した図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
漢字入力を支援する文字入力装置であって、
スティックと、
選択信号を入力するための選択ボタンと、
前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルを保存する保存部と、
前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する感知部と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する検索部と、
(1)現在時点までに検索された漢字構成単位を配列し、前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に対応する「未完成漢字」を生成し、(2)前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加して配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する漢字生成部と、
所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成される(2N+1)×(2N+1)個の表示領域を選定し、(A)前記生成された未完成漢字を前記表示領域の(N+1)行及び(N+1)列で選定される表示領域の中央表示領域に表示し、(B)前記生成された1つ以上の第1漢字を前記中央表示領域以外のその他の表示領域に1つずつ表示する表示部と(前記Nは正の整数)、
前記表示された第1漢字を閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された第1漢字のうちのいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合、前記選択された第1漢字を前記ユーザが入力した文字として決定する検証部と、を含み、
前記未完成漢字は、前記第1漢字よりも1つ以上画が少ない漢字を意味することを特徴とする文字入力装置。
【請求項2】
前記漢字生成部は、前記感知部で新しい移動方向を感知することに対応して、前記未完成漢字及び前記第1漢字をリアルタイムで更新し、
前記表示部は、前記更新された漢字及び前記更新された第1漢字をリアルタイムで表示することを特徴とする請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項3】
文字入力装置であって、
スティックと、
選択信号を入力するための選択ボタンと、
前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の文字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の文字構成単位の配列に対応する文字を含む第2テーブルとを保存する保存部と、
前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する感知部と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する検索部と、
前記選択信号が入力された後、それぞれ検索された1つ以上の文字構成単位を配列し、前記第2テーブルを参照して前記配列にそれぞれ対応する1つ以上の文字を用いて1つ以上の文字組み合わせを生成する文字生成部と、
所定のディスプレイ部上にN個の行とN個の列で構成されるN×M個の表示領域を選定し、前記生成された1つ以上の文字組み合わせをそれぞれ前記表示領域に1つずつ表示する表示部(前記N及びMは1以上の自然数である)と、
前記表示された文字組み合わせを閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された文字組み合わせのうちいずれか1つの文字組み合わせを選択する選択信号を入力した場合、前記選択された文字組み合わせを前記ユーザが入力した文字として決定する検証部と、を含むことを特徴とする文字入力装置。
【請求項4】
前記N及び前記Mが、3であることを特徴とする請求項3に記載の文字入力装置。
【請求項5】
前記選択ボタンは、上、下、左、右方向にそれぞれ対応する4個の方向ボタンを含み、
前記ユーザが前記4個の方向ボタンを押した場合、前記ディスプレイ部上のカーソルが決められた方向に移動するように制御し、前記M×N個の表示領域に該当する文字組み合わせをすべて選択可能にすることを特徴とする請求項3に記載の文字入力装置。
【請求項6】
前記1つ以上の文字構成単位の配列によって生成される前記文字組み合わせは、ハングル文字の場合には音節単位、字素単位、又は単語単位のうちのいずれか1つを基準として生成されることを特徴とする請求項3に記載の文字入力装置。
【請求項7】
前記スティックは、力が加えられていない状態では、前記スティックの中心点に自動復元することを特徴とする請求項1又は3に記載の文字入力装置。
【請求項8】
スティック及び選択ボタンを備えた文字入力装置における漢字入力方法であって、
前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルとを保存する段階と、
所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成されるN×N個の表示領域を選定する段階(前記Nは正の整数である)と、
ユーザが前記スティックを動かす場合に、前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する第1段階と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する第2段階と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する第3段階と、
現在時点までに検索された漢字構成単位を配列する第4段階と、
前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に対応する未完成漢字を生成する第5段階と、
前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加で配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する第6段階と、
前記生成された未完成漢字を前記表示領域のうち(N+1)行および(N+1)列で選定される表示領域の中央表示領域に表示する第7段階と、
前記生成された1つ以上の第1漢字を前記中央表示領域開のその他の表示領域に1つずつ表示する第8段階と、
前記表示された第1漢字を閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された第1漢字のうちいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合、前記選択された第1漢字を前記ユーザが入力した文字として決定する段階と、を含み、
前記第1から8段階は、前記選択信号が入力されるまで反復的に実行され、前記未完成漢字は、前記第1漢字よりも1つ以上画不足な漢字を意味することを特徴とする漢字入力方法。
【請求項9】
スティック及び選択ボタンを備えた文字入力装置における文字入力方法であって、
所定の保存空間に前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の文字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の文字構成単位の配列に対応する文字を含む第2テーブルを保存する段階と、
前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する段階と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する段階と、
ユーザから前記選択ボタンを用いた選択信号が入力された後、それぞれ検索された1つ以上の文字構成単位を配列する段階と、
前記第2テーブルを参照して前記配列にそれぞれ対応する1つ以上の文字を用いて1つ以上の文字組み合わせを生成する段階と、
所定のディスプレイ部上にN個の行とN個の列で構成されるN×M個の表示領域を選定する段階(前記N及びMは2以上の自然数である)と、
前記生成された1つ以上の文字組み合わせをそれぞれ前記表示領域に1つずつ表示する段階と、
前記表示された文字組み合わせを閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された文字組み合わせのうちいずれか1つの文字組み合わせを選択する選択信号を入力した場合、前記選択された文字組み合わせを前記ユーザが入力した文字として決定する段階と、を含むことを特徴とする文字入力方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の文字入力方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
漢字入力を支援する文字入力装置であって、
スティックと、
選択信号を入力するための選択ボタンと、
前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルを保存する保存部と、
前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する感知部と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する検索部と、
(1)現在時点までに検索された漢字構成単位を配列し、前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に対応する「未完成漢字」を生成し、(2)前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加して配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する漢字生成部と、
所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成される(2N+1)×(2N+1)個の表示領域を選定し、(A)前記生成された未完成漢字を前記表示領域の(N+1)行及び(N+1)列で選定される表示領域の中央表示領域に表示し、(B)前記生成された1つ以上の第1漢字を前記中央表示領域以外のその他の表示領域に1つずつ表示する表示部と(前記Nは正の整数)、
前記表示された第1漢字を閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された第1漢字のうちのいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合、前記選択された第1漢字を前記ユーザが入力した文字として決定する検証部と、を含み、
前記未完成漢字は、前記第1漢字よりも1つ以上画が少ない漢字を意味することを特徴とする文字入力装置。
【請求項2】
前記漢字生成部は、前記感知部で新しい移動方向を感知することに対応して、前記未完成漢字及び前記第1漢字をリアルタイムで更新し、
前記表示部は、前記更新された漢字及び前記更新された第1漢字をリアルタイムで表示することを特徴とする請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項3】
文字入力装置であって、
スティックと、
選択信号を入力するための選択ボタンと、
前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の文字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の文字構成単位の配列に対応する文字を含む第2テーブルとを保存する保存部と、
前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する感知部と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する検索部と、
前記選択信号が入力された後、それぞれ検索された1つ以上の文字構成単位を配列し、前記第2テーブルを参照して前記配列にそれぞれ対応する1つ以上の文字を用いて1つ以上の文字組み合わせを生成する文字生成部と、
所定のディスプレイ部上にN個の行とN個の列で構成されるN×M個の表示領域を選定し、前記生成された1つ以上の文字組み合わせをそれぞれ前記表示領域に1つずつ表示する表示部(前記N及びMは1以上の自然数である)と、
前記表示された文字組み合わせを閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された文字組み合わせのうちいずれか1つの文字組み合わせを選択する選択信号を入力した場合、前記選択された文字組み合わせを前記ユーザが入力した文字として決定する検証部と、を含むことを特徴とする文字入力装置。
【請求項4】
前記N及び前記Mが、3であることを特徴とする請求項3に記載の文字入力装置。
【請求項5】
前記選択ボタンは、上、下、左、右方向にそれぞれ対応する4個の方向ボタンを含み、
前記ユーザが前記4個の方向ボタンを押した場合、前記ディスプレイ部上のカーソルが決められた方向に移動するように制御し、前記M×N個の表示領域に該当する文字組み合わせをすべて選択可能にすることを特徴とする請求項3に記載の文字入力装置。
【請求項6】
前記1つ以上の文字構成単位の配列によって生成される前記文字組み合わせは、ハングル文字の場合には音節単位、字素単位、又は単語単位のうちのいずれか1つを基準として生成されることを特徴とする請求項3に記載の文字入力装置。
【請求項7】
前記スティックは、力が加えられていない状態では、前記スティックの中心点に自動復元することを特徴とする請求項1又は3に記載の文字入力装置。
【請求項8】
スティック及び選択ボタンを備えた文字入力装置における漢字入力方法であって、
前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の漢字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の漢字構成単位の配列に対応する漢字を含む第2テーブルとを保存する段階と、
所定のディスプレイ部上に(2N+1)個の行と(2N+1)個の列で構成されるN×N個の表示領域を選定する段階(前記Nは正の整数である)と、
ユーザが前記スティックを動かす場合に、前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する第1段階と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する第2段階と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する漢字構成単位を検索する第3段階と、
現在時点までに検索された漢字構成単位を配列する第4段階と、
前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に対応する未完成漢字を生成する第5段階と、
前記第2テーブルを参照して前記配列された漢字構成単位に1つ以上の漢字構成単位を追加で配列することで生成される1つ以上の第1漢字を生成する第6段階と、
前記生成された未完成漢字を前記表示領域のうち(N+1)行および(N+1)列で選定される表示領域の中央表示領域に表示する第7段階と、
前記生成された1つ以上の第1漢字を前記中央表示領域開のその他の表示領域に1つずつ表示する第8段階と、
前記表示された第1漢字を閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された第1漢字のうちいずれか1つの第1漢字を選択する選択信号を入力した場合、前記選択された第1漢字を前記ユーザが入力した文字として決定する段階と、を含み、
前記第1から8段階は、前記選択信号が入力されるまで反復的に実行され、前記未完成漢字は、前記第1漢字よりも1つ以上画不足な漢字を意味することを特徴とする漢字入力方法。
【請求項9】
スティック及び選択ボタンを備えた文字入力装置における文字入力方法であって、
所定の保存空間に前記スティックの移動方向にそれぞれ対応する複数の文字構成単位を含む第1テーブル及び1つ以上の文字構成単位の配列に対応する文字を含む第2テーブルを保存する段階と、
前記スティックの中心点を基準として前記スティックの移動方向を感知する段階と、
前記第1テーブルを参照して前記感知された移動方向に対応する文字構成単位を検索する段階と、
ユーザから前記選択ボタンを用いた選択信号が入力された後、それぞれ検索された1つ以上の文字構成単位を配列する段階と、
前記第2テーブルを参照して前記配列にそれぞれ対応する1つ以上の文字を用いて1つ以上の文字組み合わせを生成する段階と、
所定のディスプレイ部上にN個の行とN個の列で構成されるN×M個の表示領域を選定する段階(前記N及びMは2以上の自然数である)と、
前記生成された1つ以上の文字組み合わせをそれぞれ前記表示領域に1つずつ表示する段階と、
前記表示された文字組み合わせを閲覧したユーザが、前記選択ボタンを用いて前記表示された文字組み合わせのうちいずれか1つの文字組み合わせを選択する選択信号を入力した場合、前記選択された文字組み合わせを前記ユーザが入力した文字として決定する段階と、を含むことを特徴とする文字入力方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の文字入力方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2008−533626(P2008−533626A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502908(P2008−502908)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【国際出願番号】PCT/KR2006/001048
【国際公開番号】WO2006/101350
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【国際出願番号】PCT/KR2006/001048
【国際公開番号】WO2006/101350
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】
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