説明

文書交付支援装置

【課題】文書の電子交付を申込んだユーザに対する本人確認の様々な態様に対応し、文書の電子交付を支援する。
【解決手段】実施の1形態の交付支援装置104は、文書の電子交付を希望するユーザが文書交付機関にとって文書を交付すべき本人であるか否かについての文書交付機関での確認を支援するための処理を実行する確認支援部26と、ユーザが文書を交付すべき本人であると確認された場合に、ユーザ宛の文書を電子交付すべき旨を文書交付機関へ通知する電子交付依頼部28と、文書交付機関より交付されたユーザ宛の文書データをユーザ端末200に表示させる閲覧制御部32とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ処理技術に関し、特に、電子化された文書データをユーザへ交付する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ宅におけるインターネット接続環境が普及しており、ユーザは金融機関が提供するオンライントレード等のオンラインサービスを自宅にいながら利用できる。また、ペーパーレス化の進展に伴い、ユーザに交付されるべき文書が電子化され、インターネットを介して電子的にユーザへ交付(以下、「電子交付」とも呼ぶ。)されることがある。
【0003】
本出願人は以下の特許文献1において、文書データの保存および交付を行うサーバと文書管理を行うサーバとを別サーバに分けて、両サーバを同一ネットワーク接続して構成された電子文書交付システムを、高いセキュリティを維持しつつ、ユーザの利便性が高いシステムとするための技術を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−264942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
文書が電子交付される場合であっても、書面交付される場合と同様に、その文書は交付先として指定された本人に交付される必要がある。したがって文書の電子交付を申込んだユーザが、文書の交付先たる本人であるか否かを確認することは文書交付機関にとって重要であるが、本人確認の態様は文書交付機関によって異なることがある。本発明者は、本人確認の様々な態様に対応して、文書の電子交付を支援する発想や、具体的な支援方法はこれまで十分に提案されてこなかったと考えた。
【0006】
本発明は本発明者の上記課題認識に基づきなされたものであり、その主たる目的は、文書の電子交付を申込んだユーザに対する本人確認の様々な態様に対応し、文書の電子交付を支援するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の文書交付支援装置は、所定の文書交付機関から交付される文書について、その電子交付を希望する旨の申込みをユーザの端末から受け付ける申込み受付部と、ユーザが文書を交付すべき本人であるか否かについての文書交付機関での確認を支援するための処理を実行する確認支援部と、文書交付機関にとってユーザが文書を交付すべき本人であると確認された場合、ユーザ宛の文書を電子交付すべき旨を文書交付機関へ通知する電子交付依頼部と、文書交付機関の装置から送信されたユーザ宛の文書データを逐次格納する文書格納部と、文書格納部に保持されたユーザ宛の文書データをユーザの端末に表示させる文書閲覧制御部と、を備える。
【0008】
本発明の別の態様もまた、文書交付支援装置である。この装置は、文書の電子交付を希望するユーザが文書を交付すべき本人であることを確認した文書交付機関の担当者から、その旨を示す確認通知を受け付ける確認通知受付部と、確認通知が受け付けられた場合、文書交付機関の装置から送信されたユーザ宛の文書データを逐次格納する文書格納部と、確認通知が受け付けられた場合、文書を閲覧するための仮の認証IDを発行して担当者へ通知することにより、担当者を介してユーザへ仮の認証IDを通知させるID発行部と、ユーザの端末から文書の閲覧要求を受け付けた際、文書格納部に保持されたユーザ宛の文書データをユーザの端末に表示させ、閲覧要求において仮の認証IDが指定された場合は、仮の認証IDが別の認証IDへ変更されたことを条件として文書データを表示させる文書閲覧制御部と、を備える。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、文書の電子交付を申込んだユーザに対する本人確認の様々な態様に対応し、文書の電子交付を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態の電子文書交付システムの概略構成を示す図である。
【図2】第1実施形態の交付支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態の交付支援装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】第2実施形態の交付支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図5】第2実施形態の交付支援装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第3実施形態の交付支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図7】第3実施形態の交付支援装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】第4実施形態の交付支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図9】第4実施形態の交付支援装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施の形態では、文書を電子交付する複数の公共機関(例えば、行政機関や金融機関、ライフライン事業者等、以下「文書交付機関」と呼ぶ。)と、文書の電子交付サービスの利用者(例えば、住人や顧客等、以下「ユーザ」と呼ぶ。)とを仲介し、文書の電子交付を支援する交付支援装置を提案する。本実施の形態の交付支援装置は、文書の電子交付サービスを申込んだユーザが、文書交付機関にとって文書を交付すべき本人であるか否かについて、文書交付機関における確認作業を支援する。これにより、文書交付機関およびユーザの負担を軽減し、電子交付サービスの利便性を向上させる。
【0013】
また従来、文書の電子交付サービスを享受できるユーザは、文書交付機関のオンラインサイト(以下、「文書交付機関サイト」とも呼ぶ。)に登録済のユーザに限られることがあった。このオンラインサイトは、通信網を介してユーザにサービスを提供するために文書交付機関に設けられた電子的なサイトであり、金融機関におけるオンライントレード用のウェブサイトを含む。例えば金融機関の場合、文書の電子交付サービスの対象は、オンライントレード用の口座を金融機関に開設しているユーザに限られ、オンライントレード用の口座を保有しないユーザは電子交付サービスの対象外となることがあった。
【0014】
本実施の形態の交付支援装置は、文書交付機関サイトに未登録のユーザ、例えば文書交付機関サイトへのログインアカウントを保持しないユーザであっても電子交付サービスを享受可能にする。これにより、文書の電子交付サービスを享受できるユーザの範囲を拡大させ、ユーザの利便性を向上させる。
【0015】
図1は、実施の形態の電子文書交付システムの概略構成を示す。電子文書交付システム100は、文書交付装置102で総称される第1の文書交付装置102a、第2の文書交付装置102b、第3の文書交付装置102cと、交付支援装置104とを備える。これらの各装置は、LAN/WAN/インターネット等、公知の通信手段を含む通信網300を介して接続される。
【0016】
複数の文書交付装置102は、複数の公共機関が保持する情報処理装置であり、ユーザ宛の文書を電子交付する情報処理装置である。例えば、第1の文書交付装置102aはA証券会社が電子交付する文書を管理し、第2の文書交付装置102bはB銀行が電子交付する文書を管理し、第3の文書交付装置102cはC保険会社が電子交付する文書を管理し、それぞれ文書データを外部へ提供する。
【0017】
交付支援装置104は、ユーザと文書交付機関とを仲介する仲介業者が保持する情報処理装置であり、通信網300を介してユーザ端末200と接続される。交付支援装置104は、複数の文書交付装置102のそれぞれから電子交付されたユーザ宛の文書を一括して管理し、ユーザからの閲覧要求に応じてそれらの文書を一括してユーザへ提示する。言い換えれば、交付支援装置104は、複数の文書交付装置102のそれぞれから電子交付されたユーザ宛の文書を一覧表示するポータルサイトを提供する。なお、交付支援装置104は、文書の電子交付の申請画面や文書の閲覧画面としてのウェブページをユーザ端末200へ提供するウェブサーバ機能を有してよいことはもちろんである。
【0018】
以下では、交付支援装置104の構成として、主にユーザに対する本人確認のプロセスが異なる第1から第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形態では、ユーザから提供された情報により文書交付機関サイトにログインができることをもって本人確認に成功したこととする。第2の実施の形態では、文書交付機関から発送された本人限定受取郵便をユーザが受けとることをもって本人確認に成功したこととする。第3の実施の形態では、文書交付機関への届出印を押印した申込み書類が文書交付機関へ提出されることをもって本人確認に成功したこととする。第4の実施の形態では、文書交付機関の窓口においてユーザから電子交付の申込みを受け付けることにより本人確認に成功したこととする。なお特に断らない場合、「ユーザ」は、ユーザ端末200を操作するユーザを意味する。
【0019】
(第1の実施の形態(以下、「第1実施形態」と呼ぶ。))
図2は、第1実施形態の交付支援装置104の機能構成を示すブロック図である。交付支援装置104は、各種データを記憶する記憶領域であるデータ保持部10と、データ保持部10の保持データに適宜アクセスして各種データ処理を実行するデータ処理部20とを備える。なお図示しないが、交付支援装置104は、データ処理部20において処理対象となるデータを、通信網を介して外部装置と送受信する通信制御部をさらに備える。
【0020】
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば、各機能ブロックは、コンピュータプログラムとして記録媒体に格納され、交付支援装置104のハードディスクにインストールされ、交付支援装置104のメインメモリに適宜読み出されてプロセッサにて実行されてもよい。
【0021】
データ保持部10は、ユーザ属性格納部12と、対応関係格納部14と、文書格納部16とを有する。ユーザ属性格納部12には、ユーザに関する属性情報が格納される。この属性情報は、例えば、ユーザにより設定されたユーザID、パスワード、氏名、性別、生年月日、住所を含む。文書格納部16には、文書交付装置102から交付されたユーザ宛の文書データが逐次格納される。
【0022】
対応関係格納部14には、ユーザIDと、文書交付機関においてユーザを識別するためのID(本実施の形態では一例として「部店口座番号」とする)とが対応づけて格納される。対応関係格納部14は、この対応関係を、仮登録状態と本登録状態とのいずれかを示す情報とさらに対応づけて格納する。仮登録状態は、ユーザの本人確認が未完了であり、文書の電子交付が未確定であることを示す。本登録状態は、ユーザの本人確認が完了し、文書の電子交付が確定したことを示す。例えば対応関係格納部14において、同一のユーザIDが、A証券会社の部店口座番号とは本登録状態で対応づけられ、B銀行の部店口座番号とは仮登録状態で対応づけられてもよい。
【0023】
データ処理部20は、ユーザ登録部22と、申込み受付部24と、確認支援部26と、電子交付依頼部28と、文書取得部30と、閲覧制御部32とを有する。ユーザ登録部22は、ユーザIDの作成画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。ユーザIDの作成画面には上述したユーザID等、各種ユーザ属性の入力フィールドが設定される。ユーザ登録部22は、ユーザIDの作成画面に対してユーザが入力した属性情報を、ユーザ端末200から取得してユーザ属性格納部12へ格納する。なお、ユーザIDの登録後、ユーザ端末200から交付支援装置104へのアクセスする場合は、そのユーザIDによるログインが要求されることとする。これにより、交付支援装置104にアクセス中のユーザ端末200のユーザIDは、交付支援装置104にて随時特定される。
【0024】
申込み受付部24は、電子交付の申込み画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。この申込み画面には、電子交付の申込先である文書交付機関の識別情報と、部店口座番号と、文書交付機関サイトへログインするための認証情報(例えばログインIDおよびパスワード)とを入力するための入力フィールドが少なくとも含まれる。申込み受付部24は、申込み画面に対するユーザの入力データをユーザ端末200から取得する。そして、ユーザのユーザIDと部店口座番号とを対応づけて仮登録状態として対応関係格納部14へ格納する。なお、部店口座番号が認証情報の少なくとも一部として用いられてもよいことはもちろんである。例えば、部店口座番号が文書交付機関サイトへのログインIDを兼ねてもよい。
【0025】
確認支援部26は、電子交付の申込み画面で指定された文書交付機関において実施されるべきユーザに対する本人確認作業を支援するための処理を実行する。確認支援部26は、ログイン試行部40と、判定部42と、結果通知部44とを含む。
【0026】
ログイン試行部40は、電子交付の申込み画面に対してユーザが入力した認証情報を用いて、文書交付機関サイトへのログインを試行する。例えば、文書交付機関サイトのログイン画面に対して認証情報を入力し、その認証情報を文書交付機関のウェブサーバ(認証サーバ)へ送信することにより、文書交付機関側でログイン可否を判定させてもよい。
【0027】
判定部42は、ログイン試行部40による文書交付機関サイトへのログインの成否に応じてユーザに対する本人確認の成否を判定する。具体的には、ログインに成功したことをもってユーザに対する本人確認が成功したと判定し、ログインに失敗したことをもってユーザに対する本人確認が失敗したと判定する。そして、ユーザに対する本人確認が成功したと判定した場合、対応関係格納部14に保持されたユーザIDと部店口座番号との対応関係を本登録状態に更新する。
【0028】
結果通知部44は、判定部42においてユーザに対する本人確認が成功したと判定された場合、電子交付の受付を完了した旨をユーザ端末200へ通知する。その一方で、ユーザに対する本人確認が失敗したと判定された場合、電子交付の受け付けに失敗した旨、言い換えれば、申告された認証情報が不正であるため電子交付が許可されない旨をユーザ端末200へ通知する。
【0029】
電子交付依頼部28は、判定部42においてユーザに対する本人確認が成功したと判定された場合、ユーザの部店口座番号を指定したデータであり、文書交付機関により形式が予め定められた電子交付の申請データを文書交付装置102へ送信する。文書交付装置102は、この申請データを受け付けた際に、ユーザ宛の文書の交付方法を、紙媒体の郵送で交付する「書面交付」から「電子交付」へ変更する。以降、文書交付機関においてユーザ宛の文書が発行される際、その文書データが文書交付装置102から交付支援装置104へ電子的に送信される。
【0030】
文書取得部30は、交付支援装置104から送信された文書データを受け付け、その文書データを文書格納部16へ逐次格納する。なお、この文書データには宛先としてのユーザの部店口座番号が指定される。
【0031】
閲覧制御部32は、ユーザ端末200から文書の閲覧要求を受け付ける。その際、閲覧制御部32は、対応関係格納部14の対応関係を参照し、本登録状態としてユーザIDと対応づけられた部店口座番号を特定する。そして、その部店口座番号が指定された文書データを文書格納部16から取得し、それらの文書データを一覧表示する閲覧画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。
【0032】
以上の構成による動作を以下説明する。
図3は、第1実施形態の交付支援装置104の動作を示すフローチャートである。ユーザ登録部22は、ユーザIDを含むユーザ属性が指定されたユーザ登録情報をユーザ端末200から受け付けると(S10のY)、そのユーザ属性をユーザ属性格納部12へ格納する(S12)。ユーザ登録情報を受け付けなければ(S10のN)、S12はスキップされる。申込み受付部24は、電子交付の申込先である文書交付機関と、文書交付機関サイトへの認証情報と、部店口座番号とが指定された電子交付の申込み情報をユーザ端末200から受け付けると(S14のY)、ユーザIDと部店口座番号とを対応関係格納部14へ格納して仮登録状態とする。ログイン試行部40は、申込み情報で指定された認証情報を用いて、文書交付機関サイトへのログインを試行する(S16)。
【0033】
ログインに成功した場合(S18のY)、判定部42は対応関係格納部14におけるユーザIDと部店口座番号との対応関係を本登録状態とし、結果通知部44は電子交付の申込みの受付が完了した旨をユーザ端末200へ通知する(S20)。そして電子交付依頼部28は、電子交付の申請データを文書交付装置102へ送信する(S22)。ログインに失敗した場合(S18のN)、結果通知部44は電子交付の申込みの受付が失敗した旨をユーザ端末200へ通知する(S24)。電子交付の申込み情報を受け付けなければ(S14のN)、S16〜S24はスキップされる。
【0034】
文書取得部30は、文書交付装置102から送信されたユーザ宛の文書データを受け付けると(S26のY)、その文書データを文書格納部16へ格納する(S28)。文書データを受け付けなければ(S26のN)、S28はスキップされる。閲覧制御部32は、文書データの閲覧要求をユーザ端末200から受け付けると(S30のY)、対応関係格納部14において本登録状態にてユーザIDと対応づけられた部店口座番号を特定し、その部店口座番号が指定された文書データを対応関係格納部14から取得する。そして、取得した文書データを一覧表示する閲覧画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる(S32)。閲覧要求を受け付けなければ(S30のN)、S32はスキップされる。
【0035】
第1実施形態の交付支援装置104によれば、文書交付機関サイトへのログインの成否に基づく本人確認が採用される場合に、文書の電子交付サービスの利便性を向上できる。具体的には、文書交付機関サイトのアカウントを有するユーザであれば、電子交付の申込みとほぼ同時に本人確認を自動的に完了し、文書交付機関に対する電子交付の依頼も即時に完了する。これにより、ユーザは電子交付サービスの申込みから短期間のうちに電子交付サービスを享受できることとなり、ユーザの利便性を向上できる。また、ユーザに対する本人確認の成否を、文書交付機関サイトへのログインの成否により自動判定するため、ユーザに対する本人確認作業に要していた文書交付機関のコストを低減できる。
【0036】
また交付支援装置104によれば、複数の文書交付機関のそれぞれに対する電子交付の申請をワンストップで受け付けるサービスを提供する。これにより、ユーザは複数の文書交付機関それぞれの窓口に対して電子交付を申請する必要がなくなり、ユーザの利便性が向上する。また、複数の文書交付機関のそれぞれから発行された文書データを一覧表示する閲覧画面をユーザへ提供する。これにより、ユーザは複数の文書交付機関サイトへ個別にアクセスする必要がなくなり、ユーザの利便性が向上する。
【0037】
(第2の実施の形態(以下、「第2実施形態」と呼ぶ。))
図4は、第2実施形態の交付支援装置104の機能構成を示すブロック図である。同図の機能ブロックのうち、第1実施形態で示した交付支援装置104の機能ブロックと同一もしくは対応する機能ブロックには同じ符号を付している。同じ符号を付した機能ブロックについては、その機能が第1実施形態での機能と異なる場合に記載することとし、同様の機能については適宜その記載を省略する。
【0038】
申込み受付部24は、文書交付機関の識別情報と部店口座番号との入力フィールドを少なくとも含む申込み画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。また、申込み画面に対する入力データを取得した際に、交付支援装置104においてこの申込みを一意に特定するためのID(以下、「申込みID」と呼ぶ。)をユーザには非公開の状態で発行し、その申込みIDをユーザ属性格納部12へ格納する。すなわち、電子交付の申込み時点において、申込みIDはユーザには提示されない。
【0039】
確認支援部26は、ユーザ属性通知部50と、申込みID受付部52と、判定部54とを含む。ユーザ属性通知部50はユーザに関する属性情報、具体的にはユーザ属性格納部12に保持された申込みID、氏名、性別、生年月日等と、対応関係格納部14に保持された部店口座番号とを対応づけて文書交付機関の所定の装置へ通知する。例えば、ユーザに対する本人確認を実施すべき担当者の端末へ送信してもよい。
【0040】
申込みID受付部52は、申込みIDの入力フィールドを含む画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。そして、その画面に入力された申込みIDをユーザ端末200から受け付ける。
【0041】
判定部54は、ユーザ端末200から受け付けられた申込みIDに基づき、ユーザに対する本人確認の成否を判定する。具体的には、ユーザ端末200から受け付けられた申込みIDが、ユーザ属性格納部12において当該ユーザのユーザIDと対応づけられたものである場合、当該ユーザに対する本人確認が成功したと判定する。そして、ユーザに対する本人確認が成功したと判定した場合、対応関係格納部14に保持されたユーザIDと部店口座番号との対応関係を本登録状態に更新する。
【0042】
以上の構成による動作を以下説明する。
図5は、第2実施形態の交付支援装置104の動作を示すフローチャートである。同図のS40〜S42は図3のS10〜S12と同じであり、同図のS56〜S62は図3のS26〜S32と同じであるため説明を省略する。
【0043】
申込み受付部24は、電子交付の申込先である文書交付機関と部店口座番号とが指定された電子交付の申込み情報をユーザ端末200から受け付けると(S44のY)、ユーザIDと部店口座番号とを対応関係格納部14へ格納して仮登録状態とする。それとともに、ユーザには非公開の状態で申込みIDを発行してユーザ属性格納部12へ格納する(S46)。ユーザ属性通知部50は、部店口座番号を含むユーザ属性と申込みIDとを文書交付機関の所定装置へ送信する(S48)。電子交付の申込み情報を受け付けなければ(S44のN)、S46〜S48はスキップされる。
【0044】
ここで、交付支援装置104から文書交付機関へユーザ属性および申込みIDが通知された後のプロセスを説明する。文書交付機関の担当者は、文書交付機関に予め保持されたユーザ属性(例えば部店口座番号に対応づけられた氏名、生年月日等)と、交付支援装置104から通知された(すなわち交付支援装置104に対してユーザが申告した)ユーザ属性とが一致するか否かを判定する。一致する場合、申込みIDを記載した郵便であり、ユーザを受取人とする本人限定受取郵便を送付する。この本人限定受取郵便を受け取ったユーザは、ユーザ端末200を操作して交付支援装置104にアクセスし、申込みIDの入力画面を表示させる。そして、本人限定受取郵便に記載された申込みIDをその入力画面に入力後、交付支援装置104へ送信する。
【0045】
図5に戻り、申込みID受付部52がユーザ端末200から送信された申込みIDを受け付けると(S50のY)、判定部54は、その申込みIDがユーザIDと対応づけられた申込みIDと一致するか否かを判定する。一致する場合(S52のY)、判定部54は、対応関係格納部14におけるユーザIDと部店口座番号との対応関係を本登録状態とし、電子交付依頼部28は、電子交付の申請データを文書交付装置102へ送信する(S54)。不一致の場合(S52のN)、S54はスキップされる。申込みIDが受け付けられなければ(S50のN)、S52〜S54はスキップされる。
【0046】
第2実施形態の交付支援装置104によれば、文書交付機関からの本人限定受取郵便の受取に基づく本人確認が採用される場合に、文書の電子交付サービスの利便性を向上できる。具体的には、文書交付機関サイトのアカウントを有しないユーザに対しても、申込みIDの受け渡しによってユーザに対する本人確認の結果を識別し、本人確認に成功したユーザに対しては文書の電子交付サービスを提供できる。これにより、文書の電子交付対象となるユーザの範囲を拡大させ、ユーザの利便性を向上させることができる。ワンストップでの申込み受付サービスの実現や、文書閲覧画面の提供による利便性の向上については第1実施形態と同様である。
【0047】
なお第2実施形態では、文書交付機関におけるユーザ属性の照合が担当者により実施されることとした。変形例として、文書交付機関における所定装置(例えば文書交付装置102)が、予め所定のデータベースに記録されたユーザ属性と、交付支援装置104から送信されたユーザ属性とを照合してもよい。そして、両者が合致する場合、交付支援装置104から送信された申込みIDが記載された本人限定受取郵便の発送処理を実行してもよく、発送依頼を担当者へ通知してもよい。この変形例によれば、文書交付機関における担当者の負荷を低減し、照合作業に要するコストを低減できる。
【0048】
(第3の実施の形態(以下、「第3実施形態」と呼ぶ。))
図6は、第3実施形態の交付支援装置104の機能構成を示すブロック図である。同図の機能ブロックのうち、第1実施形態で示した交付支援装置104の機能ブロックと同一もしくは対応する機能ブロックには同じ符号を付している。同じ符号を付した機能ブロックについては、その機能が第1実施形態での機能と異なる場合に記載することとし、同様の機能については適宜その記載を省略する。
【0049】
申込み受付部24は、文書交付機関の識別情報の入力フィールドを少なくとも含む電子交付の申込み画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させ、その申込み画面に対する入力データをユーザ端末200から取得する。
【0050】
確認支援部26は、申込み書類提供部60と、確認通知受付部62と、判定部64とを含む。申込み書類提供部60は、電子交付の申込み画面で指定された文書交付機関について、その文書交付機関により形式が予め定められた電子交付の申込み書類のデータをユーザ端末200へ送信する。この申込み書類には、文書交付機関へ届出済のユーザの個人情報を記載するフィールドが設けられている。具体的にはユーザIDおよび部店口座番号を含むユーザ属性の記載欄に加えて、文書交付機関への届出印(例えば金融機関への登録印)を押印すべき押印欄が設けられている。
【0051】
確認通知受付部62は、ユーザIDと部店口座番号との入力フィールドを含む電子交付登録画面のデータを、文書交付機関においてユーザの本人確認を実施すべき担当者の端末へ送信して表示させる。確認通知受付部62は、電子交付登録画面に入力されたユーザIDと部店口座番号とを、文書交付機関においてユーザに対する本人確認が成功した旨を示す確認通知として担当者端末から受け付ける。そしてユーザIDと部店口座番号とを対応づけて対応関係格納部14へ格納する。判定部64は、確認通知をもってユーザに対する本人確認が成功したと判定し、対応関係格納部14に保持されたユーザIDと部店口座番号との対応関係を本登録状態とする。
【0052】
以上の構成による動作を以下説明する。
図7は、第3実施形態の交付支援装置104の動作を示すフローチャートである。同図のS70〜S72は図3のS10〜S12と同じであり、同図のS84〜S90は図3のS26〜S32と同じであるため説明を省略する。
【0053】
申込み受付部24が電子交付の申込先である文書交付機関の指定を受け付けると(S74のY)、申込み書類提供部60は、指定された文書交付機関用の申込み書類のデータをユーザ端末200へ送信する(S76)。文書交付機関の指定が受け付けられなければ(S74のN)、S76はスキップされる。
【0054】
ここで、ユーザが交付支援装置104から申込み書類のデータをダウンロードした後のプロセスを説明する。ユーザは、申込み書類を印刷して自身の属性に関する必要事項(ここではユーザIDと部店口座番号を少なくとも含む)を記入するとともに、届出印を押印し、その申込み書類を文書交付機関へ送付する。文書交付機関の担当者は、文書交付機関に予め保持されたユーザ属性(例えば部店口座番号に対応づけられた氏名、生年月日等)と、申込み書類の記載内容とが一致するか否かを判定する。また部店口座番号に対応づけられた届出印の印影と、申込み書類の押印欄の印影とが一致するか否かを判定する。一致する場合、担当者は担当者端末を操作して交付支援装置104にアクセスし、電子交付登録画面を表示させる。そして、申込み書類に記載されたユーザIDと部店口座番号とをその電子交付登録画面に入力後、確認通知として交付支援装置104へ送信する。
【0055】
図7に戻り、確認通知受付部62は、文書交付機関から確認通知を受け付けると(S78のY)、確認通知に含まれるユーザIDおよび部店口座番号を対応づけて対応関係格納部14へ格納し、判定部64はそれらの対応関係を本登録状態とする(S80)。そして、電子交付依頼部28は、電子交付の申請データを文書交付装置102へ送信する(S82)。確認通知が受け付けられなければ(S78のN)、S80〜S82はスキップされる。
【0056】
第3実施形態の交付支援装置104によれば、文書交付機関への届出印を押印した申込み書類に基づく本人確認が採用される場合に、文書の電子交付サービスの利便性を向上できる。具体的には、文書交付機関サイトのアカウントを有しないユーザに対しても、文書交付機関に対して予め届出済の個人属性(届出印等)による本人確認を支援し、本人確認に成功したユーザに対しては文書の電子交付サービスを提供できる。これにより、文書の電子交付対象となるユーザの範囲を拡大させ、ユーザの利便性を向上させることができる。ワンストップでの申込み受付サービスの実現や、文書閲覧画面の提供による利便性の向上については第1実施形態と同様である。
【0057】
(第4の実施の形態(以下、「第4実施形態」と呼ぶ。))
図8は、第4実施形態の交付支援装置104の機能構成を示すブロック図である。データ処理部20は、確認通知受付部34と、ID発行部36と、電子交付依頼部28と、文書取得部30と、ID変更部38と、閲覧制御部32とを含む。同図の機能ブロックのうち、第1実施形態で示した交付支援装置104の機能ブロックと同一もしくは対応する機能ブロックには同じ符号を付している。同じ符号を付した機能ブロックについては、その機能が第1実施形態での機能と異なる場合に記載することとし、同様の機能については適宜その記載を省略する。
【0058】
確認通知受付部34は、部店口座番号を含むユーザ属性の入力フィールドが設定された電子交付登録画面のデータを、文書交付機関においてユーザの本人確認を実施すべき担当者の端末へ送信して表示させる。確認通知受付部34は、電子交付登録画面に入力された部店口座番号を含むユーザ属性を、文書交付機関においてユーザに対する本人確認が成功した旨を示す確認通知として担当者端末から受け付ける。その際、後述するID発行部36により発行された仮の認証IDと対応づけてユーザ属性をユーザ属性格納部12へ格納するとともに、仮の認証IDと部店口座番号とを対応づけて本登録状態として対応関係格納部14へ格納する。なお仮の認証IDは、ユーザにより後の時点で設定される本認証IDと区別可能な態様で格納される。
【0059】
ID発行部36は、ユーザ端末200から確認通知が受け付けられた際、ユーザに対する仮の認証ID、例えば仮のユーザIDと仮のパスワード等を発行する。それとともに、仮の認証IDを文書交付機関の担当者端末へ通知して、仮の認証IDを文書交付機関の担当者からユーザへ伝達させる。
【0060】
閲覧制御部32は、ユーザ端末200から文書の閲覧要求を受け付けた際、ユーザ属性格納部12を参照して、ユーザが使用するIDが本認証IDであるか否かを判定する。ユーザが本認証IDを使用する場合、閲覧画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。ユーザが仮の認証IDを使用する場合、認証IDの変更要求を後述するID変更部38へ通知し、閲覧画面の提供を抑止する。認証IDの変更が完了した旨がID変更部38から通知されると、閲覧画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。
【0061】
ID変更部38は、認証IDの変更要求を受け付けた際、認証IDの変更画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる。ID変更部38は、その変更画面に入力された新たな認証IDを本認証IDとしてユーザ端末200から取得する。そして、ユーザ属性格納部12および対応関係格納部14へ本認証IDを格納するとともに、ユーザ属性格納部12および対応関係格納部14から仮の認証IDを削除する。以上の認証ID変更処理が完了すると、ID変更部38はその旨を閲覧制御部32へ通知する。変形例として、交付支援装置104に対するユーザの初回ログイン時、言い換えれば、ユーザ端末200から初めての閲覧要求が閲覧制御部32において受け付けられた際、認証ID変更処理が実行されてもよい。
【0062】
以上の構成による動作を以下説明する。
図9は、第4実施形態の交付支援装置104の動作を示すフローチャートである。同図のS108〜S110は図3のS26〜S28と同じであるため説明を省略する。
【0063】
まず本フローチャートに示すプロセスよりも前段のプロセスを説明する。文書の電子交付を希望するユーザは、必要事項を記載した申込み書類等を文書交付機関の窓口担当者等に提示する。その窓口担当者は、文書交付機関に予め保持されたユーザ属性等と、申込み書類に記載されたユーザ属性等とを照合してユーザに対する本人確認を実施する。ユーザが文書を交付すべき本人であると確認できた場合、窓口担当者は担当者端末を操作して交付支援装置104にアクセスし、電子交付登録画面を表示させる。そして、申込み書類に記載された部店口座番号を含むユーザ属性をその電子交付登録画面に入力後、確認通知として交付支援装置104へ送信する。
【0064】
図9に戻り、確認通知受付部34が文書交付機関から確認通知を受け付けると(S100のY)、ID発行部36はユーザに対する仮の認証IDを発行して担当者端末へ通知する(S102)。この仮の認証IDは、窓口担当者から口頭や書面等によりユーザへ伝達される。確認通知受付部34は、仮の認証IDとユーザ属性とを対応づけてユーザ属性格納部12へ格納し、仮の認証IDと部店口座番号とを対応づけて対応関係格納部14へ格納する(S104)。電子交付依頼部28は、電子交付の申請データを文書交付装置102へ送信する(S106)。確認通知が受け付けられなければ(S100のN)、S102〜S106はスキップされる。
【0065】
閲覧制御部32は、文書データの閲覧要求をユーザ端末200から受け付け(S112のY)、その閲覧要求に際して使用された認証IDが仮の認証IDである場合(S114のY)、ID変更部38は認証ID変更処理を実行する(S116)。閲覧制御部32は、文書データを一覧表示する閲覧画面のデータをユーザ端末200へ送信して表示させる(S118)。閲覧要求に際して使用された認証IDが本認証IDである場合(S114のN)、S116はスキップされる。閲覧要求が受け付けられなければ(S112のN)、S114からS118はスキップされる。
【0066】
第4実施形態の交付支援装置104によれば、文書交付機関の窓口においてユーザから電子交付の申込みを受け付けた担当者による本人確認がなされる場合に、文書の電子交付サービスの利便性を向上できる。具体的には、文書交付機関サイトのアカウントを有しないユーザに対しても、窓口での本人確認に成功したユーザに対しては文書の電子交付サービスを提供できる。これにより、文書の電子交付対象となるユーザの範囲を拡大させ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、文書交付機関の担当者を介してユーザに通知される仮の認証IDは、文書の閲覧に際してユーザにより本認証IDへ変更する必要があるため、文書のセキュリティを維持できる。例えば、文書交付機関の窓口担当者等が仮の認証IDを視認しても仮の認証IDでは文書の閲覧が拒否されるため、ユーザ宛の文書が他人に漏洩することを防止できる。なお、ワンストップでの申込み受付サービスの実現や、文書閲覧画面の提供による利便性の向上については第1実施形態と同様である。
【0067】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0068】
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【0069】
例えば交付支援装置104は、第1実施形態から第4実施形態の特徴のうち少なくとも2つを組み合わせた構成となってもよい。この場合、複数の文書交付機関のそれぞれにおいて第1実施形態から第4実施形態のいずれの本人確認方法を採用するかが決定されてもよい。また交付支援装置104は、ユーザ端末200から電子交付の申込みを受け付けた際に、申込先となる文書交付機関で採用された本人確認方法に対応する機能ブロック(確認支援部等)を選択して作動させる機能ブロック(処理振分け部や方式選択部等)をさらに備えてもよい。この態様によると、本人確認の態様が異なる複数の文書交付機関のそれぞれに対して、文書の電子交付サービスの提供を支援できる。
【0070】
また交付支援装置104は、第1実施形態の特徴と、第2実施形態から第4実施形態の少なくとも1つの特徴を含んでもよい。この場合、文書交付機関サイトにアカウントを有するユーザについては第1実施形態の方式により電子交付サービスを迅速に提供でき、文書交付機関サイトにアカウントを有しないユーザであっても第2実施形態から第4実施形態のいずれかの方式により電子交付サービスを提供することができる。
【0071】
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0072】
16 文書格納部、 22 ユーザ登録部、 24 申込み受付部、 26 確認支援部、 28 電子交付依頼部、 30 文書取得部、 32 閲覧制御部、 34 確認通知受付部、 36 ID発行部、 38 ID変更部、 40 ログイン試行部、 42 判定部、 44 結果通知部、 50 ユーザ属性通知部、 52 申込みID受付部、 54 判定部、 60 申込み書類提供部、 62 確認通知受付部、 64 判定部、 100 電子文書交付システム、 104 交付支援装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の文書交付機関から交付される文書について、その電子交付を希望する旨の申込みをユーザの端末から受け付ける申込み受付部と、
前記ユーザが文書を交付すべき本人であるか否かについての前記文書交付機関での確認を支援するための処理を実行する確認支援部と、
前記文書交付機関にとって前記ユーザが文書を交付すべき本人であると確認された場合、前記ユーザ宛の文書を電子交付すべき旨を前記文書交付機関へ通知する電子交付依頼部と、
前記文書交付機関の装置から送信された前記ユーザ宛の文書データを逐次格納する文書格納部と、
前記文書格納部に保持された前記ユーザ宛の文書データを前記ユーザの端末に表示させる文書閲覧制御部と、
を備えることを特徴とする文書交付支援装置。
【請求項2】
前記申込み受付部は、通信網を介してアクセス可能な前記文書交付機関のサイトへログインするための情報を前記ユーザの端末からさらに受け付け、
前記確認支援部は、
前記ログインするための情報を用いて前記サイトへのログインを試行するログイン試行部と、
前記サイトへのログインに成功した場合、前記文書交付機関にとって前記ユーザが文書を交付すべき本人であると判定する判定部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の文書交付支援装置。
【請求項3】
前記申込み受付部は、前記申込みを一意に特定するためのIDを申込みIDとして前記ユーザには非公開の状態で発行するとともに、前記ユーザの属性情報を前記ユーザの端末からさらに受け付け、
前記確認支援部は、
前記ユーザの端末から受け付けた前記ユーザの属性情報と、前記文書交付機関が予め保持する前記ユーザの属性情報との合致が前記文書交付機関において確認された場合に、前記申込みIDが記載された信書を前記文書交付機関から前記ユーザへ送付させるために、前記ユーザの端末から受け付けた前記ユーザの属性情報と前記申込みIDとを前記文書交付機関へ通知するユーザ属性通知部と、
前記ユーザの端末から前記申込みIDを受け付けた場合、前記文書交付機関にとって前記ユーザが文書を交付すべき本人であると判定する判定部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の文書交付支援装置。
【請求項4】
前記確認支援部は、
前記文書交付機関に届け出済の個人情報を記載させるためのフィールドが設けられた申込み書類のデータを前記ユーザの端末へ提供する申込み書類提供部と、
前記届け出済の個人情報が記載された申込み書類により、前記ユーザが文書を交付すべき本人であると前記文書交付機関において確認された場合、その旨の通知を前記文書交付機関から受け付ける確認通知受付部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の文書交付支援装置。
【請求項5】
文書の電子交付を希望するユーザが文書を交付すべき本人であることを確認した文書交付機関の担当者から、その旨を示す確認通知を受け付ける確認通知受付部と、
前記確認通知が受け付けられた場合、前記文書交付機関の装置から送信された前記ユーザ宛の文書データを逐次格納する文書格納部と、
前記確認通知が受け付けられた場合、文書を閲覧するための仮の認証IDを発行して前記担当者へ通知することにより、前記担当者を介して前記ユーザへ前記仮の認証IDを通知させるID発行部と、
前記ユーザの端末から文書の閲覧要求を受け付けた際、前記文書格納部に保持された前記ユーザ宛の文書データを前記ユーザの端末に表示させ、前記閲覧要求において前記仮の認証IDが指定された場合は、前記仮の認証IDが別の認証IDへ変更されたことを条件として文書データを表示させる文書閲覧制御部と、
を備えることを特徴とする文書交付支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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