説明

文書管理システム

【課題】 文書の正当性を保証するために、一つの文書に対して複数の責任者の署名が必要な場合にも、電子署名を複数の責任者によって付加することが出来るようにする。
【解決手段】 文書のイメージファイルと、イメージファイルに関連付けられるインデックスを別々に管理できるような文書管理システムにおいて、1文書につき、署名者名インデックスと電子署名署名インデックスを対にして管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書のイメージファイルとインデックス情報とを関連付けて記憶し管理する文書管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、電子署名情報とタイムスタンプ情報を共にイメージファイルに付加して管理していた。
【0003】
また、一つの文書に対して一つの電子署名を付加して管理していた。
又、従来例としては、例えば特許文献1と特許文献2をあげることが出来る。
【特許文献1】特開平10-116293号公報
【特許文献2】特表2003-509784号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
文書の正当性を保証するために、一つの文書に対して複数の責任者の署名が必要な場合が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、文書のイメージファイルとインデックス情報を管理し、インデックス情報の中に一対以上の署名者名インデックスと電子署名インデックスとの組を含み、署名者名インデックスと電子署名インデックスとの組の全てに情報が入力された場合に文書のイメージファイルにタイムスタンプを付加し、タイムスタンプが付加されたイメージファイルと、一対以上の署名者名情報と電子署名情報とが、一つの文書に含まれる情報として管理されるような文書管理システムを提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0006】
本提案によれば、従来、文書の正当性を保証するために付加していた電子署名を、複数の責任者によって付加することが出来る。
【0007】
また、電子署名を行った責任者名を明示することが出来る。
【0008】
さらにまた、すべての責任者によって保証された文書に対してタイムスタンプを付加することで、その時点での文書の存在を保証することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(第一の実施例)
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
【0010】
図1は、本発明の形態に係る文書登録システムのシステム構成図である。
【0011】
MFPデバイス10と、文書管理サーバ20と、文書管理クライアント30がLANを介して接続されている。本実施形態においては、各々がLANを介して接続されている場合について述べるが、インターネットを介して接続されていても構わない。
【0012】
図2は、本実施の形態に係る文書登録システムを実施するためのMFPデバイス10の一例を示すブロック構成図である。
【0013】
図中のCPU101は、内部バス108を介して後述する各機能/装置を接続し、該MFPデバイス10を制御するものである。表示装置102は、タッチパネルなどのユーザインターフェースを表示するための装置である。ユーザは、ユーザ所望の動作を行うための操作等を該表示装置102に表示されるユーザインターフェースを介して行う。スキャナ装置103は、オートドキュメントフィーダ機能など機能を有する文書を読み込むための装置であり、スキャナ情報管理部104は、該スキャナ装置103の機能/状態の情報を管理/保持する。
【0014】
更に、メモリ105は、該CPU101が該MFPデバイス10を制御するために実行する各種命令(アプリケーションプログラム)を記憶し、大容量記憶装置106には、該表示装置102において表示するユーザインターフェースで、ユーザにより設定された文書情報や、概スキャナ装置103で読み取った画像イメージなどを保存する。また、ネットワークインターフェース107は、該CPU101に従いLANを介して信号の送受信を行う。
【0015】
図3は、本実施の形態に係る文書登録システムを実施するための文書管理クライアント10のイメージ図である。
【0016】
図中のリスト301は一つの文書に含まれるイメージファイルとインデックス情報の関連付けを示すものである。
【0017】
サムネイル302は、リスト301によって示される文書に含まれるイメージファイルのサムネイルである。
【0018】
署名者名インデックス303は、文書に含まれる一つ以上の署名者名インデックスの中の一つである。
【0019】
電子署名インデックス304は、文書に含まれる一つ以上の電子署名インデックスの中の一つである。
【0020】
署名者名インデックス303と電子署名インデックス304とは対で管理されていて、一つ以上の署名者名インデックスと電子署名インデックスとの対が管理されている。
【0021】
以下、本実施の形態に係るネットワーク文書管理システムにおける処理の流れの概要について説明する。なお、この実施例において文書管理クライアントにおける署名者名インデックスと電子署名インデックスの対は2つであるとする。
【0022】
図4は、本実施の形態に係るネットワーク文書管理システムの全体的な処理フローである。
【0023】
ステップS401において、MFPデバイスは文書管理クライアントへ文書のイメージファイルを送信する。
【0024】
次に、ステップS402において、文書管理クライアントはMFPデバイスから文書のイメージファイルを受信する。
【0025】
次に、ステップS403において、文書管理クライアントはステップS402において受信したイメージファイルからサムネイルを作成する。
【0026】
次に、ステップS404において、文書管理クライアントはステップS402において受信したイメージファイルを文書としてリスト登録し、サムネイルと関連付ける。
【0027】
次に、ステップS405において、文書管理クライアントはリスト登録された文書に対してユーザからの署名付加コマンドを待つ。署名付加コマンドを確認した場合はステップS406に移行する。
【0028】
次に、ステップS406において、文書管理クライアントは署名者名と電子署名をインデックス情報として文書リストに登録する。
【0029】
次に、ステップS407において、文書管理クライアントは再びユーザからの署名付加コマンドを待つ。署名付加コマンドを確認した場合はステップS408に移行する。
【0030】
次に、ステップS408において、文書管理クライアントは2件目の署名者名と電子署名をインデックス情報として文書リストに登録する。
【0031】
次に、ステップS409において、文書管理クライアントはリスト登録された文書のイメージファイルに対してタイムスタンプを付加する。
【0032】
次に、ステップS410において、文書管理クライアントは文書管理サーバへステップS409においてタイムスタンプを付加された文書のイメージファイルと、ステップS406とステップS408とにおいて登録された署名者名インデックス情報と電子署名インデックス情報とを送信する。
【0033】
次に、ステップS411において、文書管理サーバは文書管理クライアントから文書のイメージファイルとインデックス情報とを受信する。
【0034】
次にステップS412において、文書管理サーバはステップS411において受信した文書のイメージファイルとインデックス情報とを関連付けて保存する。
【0035】
(第二の実施例)
第一の実施例の図4において、ステップS406とステップS408で署名者名と電子署名を同時に登録している。
【0036】
予め署名者名だけを登録しておき、登録された署名者が電子署名の登録を行うこともできる。
【0037】
(第三の実施例)
第一の実施例においては、文書管理クライアントにおける署名者名インデックスと電子署名インデックスの対は2つとしている。
【0038】
署名者名インデックスと電子署名インデックスの対数をインデックス情報として保存することで、登録される文書毎に任意の対の署名者名インデックスと電子署名インデックスを持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の形態に係る文書登録システムのシステム構成図である。
【図2】本実施の形態に係る文書登録システムを実施するためのMFPデバイス10の一例を示すブロック構成図である。
【図3】本実施の形態に係る文書登録システムを実施するための文書管理クライアント10のイメージ図である。
【図4】本実施の形態に係るネットワーク文書管理システムの全体的な処理フローである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを文書として記憶し管理する文書管理システムにおいて、
上記文書管理システムは、
文書のイメージファイルを管理する第一の管理手段と、
文書のインデックス情報を管理する第二の管理手段と、
前記第一の管理手段によって管理されるイメージファイルと、前記第二の管理手段によって管理されるインデックス情報とを関連付ける手段と、
前記第一の管理手段によって管理されるイメージファイルにタイムスタンプを付加する手段とを有し、
前記第二の管理手段によって管理されるインデックス情報の中に、一対以上の署名者名インデックスと電子署名インデックスとの組を含み、
前記一対以上の署名者名インデックスと電子署名インデックスとの組の全てに情報が入力された場合に、前記関連付け手段によって関連付けられた、前記第一の管理手段によって管理される文書のイメージファイルに、前記タイムスタンプ付加手段によってタイムスタンプを付加し、
タイムスタンプが付加されたイメージファイルと、一対以上の署名者名情報と電子署名情報とが、一つの文書に含まれる情報として管理されるような文書管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の文書管理システムがイメージファイルとインデックス情報とを送信し、前記送信情報を受信し文書データとして記憶し管理する文書管理サーバがネットワークを介して接続された、ネットワーク文書管理システム。
【請求項3】
原稿を読み込み画像データを生成し送信するMFPデバイスと、請求項1に記載の文書管理システムとがネットワークを介して接続された、ネットワーク文書管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−26173(P2007−26173A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−208614(P2005−208614)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】