文書管理体処理装置及び文書管理体処理プログラム
【課題】 簡易な操作で電子文書中の所定ページのばらし/束ねを行えるようにする。
【解決手段】 利用者が、画面2に表示された電子文書のアイコンをドラッグして他のアイコンに重ねた状態で所定のキーを押下すると、編集手段7が、押下されたキーに応じて、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の末尾ページをばらして前記他のアイコンに係る電子文書の先頭に束ねる、前記他のアイコンに係る電子文書の先頭ページをばらしてドラッグされたアイコンに係る電子文書の末尾に束ねる、互いの電子文書の先頭ページと末尾ページとを交換する、等の処理を行って、当該処理を施した内容で文書保持手段1を更新し、表示処理手段4により画面表示を再描画させる。
【解決手段】 利用者が、画面2に表示された電子文書のアイコンをドラッグして他のアイコンに重ねた状態で所定のキーを押下すると、編集手段7が、押下されたキーに応じて、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の末尾ページをばらして前記他のアイコンに係る電子文書の先頭に束ねる、前記他のアイコンに係る電子文書の先頭ページをばらしてドラッグされたアイコンに係る電子文書の末尾に束ねる、互いの電子文書の先頭ページと末尾ページとを交換する、等の処理を行って、当該処理を施した内容で文書保持手段1を更新し、表示処理手段4により画面表示を再描画させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理体処理装置、文書管理体処理プログラム、に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンピュータによるデータ処理によって電子文書の作成が行われているが、電子文書をゼロから作成するのではなく、他の電子文書の一部或いは全部を流用して電子文書を作成することで、情報資源の有効活用や作業効率の向上が図られている。
【0003】
このため、例えば、電子文書から所定のページをばらす機能、電子文書を他の電子文書に束ねる機能、等がコンピュータ上に用意されており、通常は、マウス等の入力機器を用いた操作入力を利用者から受け付けて行うことが多く、操作によっては修飾キー(例えばAltキー)と組み合わせる場合もある。
【0004】
電子文書を束ねる場合は、画面表示された電子文書のアイコンをドラッグして束ね先の電子文書のアイコン上にドロップすることで、これら2つの電子文書を結合させるといった方法が一般的である。
【0005】
また、電子文書からページをばらす場合は、例えば、電子文書のアイコンに付されたメタファ(クリップを模した画像等)をマウス操作してページのばらし指示を与える、アイコンを右クリックして表示されるポップアップメニューによりページのばらし指示を与える、といった方法が知られている。また、ばらすページを指定する手段としては、電子文書を当該電子文書中の所定ページの縮小画像を用いたサムネイルアイコンで画面上に表現して当該サムネイルアイコン上でページ送りを行えるようにし、サムネイルアイコンとして表示されている表示ページをばらすといった機能により実現されている。
【0006】
電子文書のページ分割(ばらし)に関する発明としては、特許文献1に記載の電子文書処理装置や特許文献2に記載の文書処理装置などが提案されており、また、ページ送りに関する発明としては、特許文献3に記載の電子文書管理装置などが提案されている。
【特許文献1】特開2004−318915号公報
【特許文献2】特開2003−067373号公報
【特許文献3】特開2004−005617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記操作は、利用者が電子文書を直感的に操作できるように工夫されているが、複数の電子文書間でのページ入れ替えや複製といった操作を同一の作業環境上で行うには幾つかのステップが必要となる。
【0008】
例えば、文書Aと文書Bのそれぞれのサムネイルアイコンとして表示されている表示ページを束ねて、文書Cの末尾に挿入するといった操作を行う場合、次のようなステップが必要となる。
(1)文書Aに対して表示ページの分割指示を与えて、表示ページを文書Aから切り離して新たな文書aを生成する。
(2)文書Bに対して表示ページの分割指示を与えて、表示ページを文書Bから切り離して新たな文書bを生成する。
(3)文書aをドラッグして文書bにドロップして、文書Xを生成する。
(4)文書Cをドラッグして文書Xにドロップする。
このように、従来の技術では、段階的な操作指示を行うことが利用者に求められるために作業効率が悪いという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたものであり、簡易な操作で電子文書中の所定ページのばらし/束ねを行えるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、二つの表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集手段と、を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0011】
請求項2に記載の本願発明は、請求項1に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭に加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0012】
請求項3に記載の本願発明は、請求項1に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記他方の表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾に加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0013】
請求項4に記載の本願発明は、請求項1に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾の文書情報と前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報とを入れ替えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0014】
請求項5に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集手段と、を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0015】
請求項6に記載の本願発明は、請求項5に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他の表象画像が表示されてない領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記移動された表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0016】
請求項7に記載の本願発明は、請求項5に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、表象画像の選択操作に応じて選択された当該表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記選択された表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0017】
請求項8に記載の本願発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置において、文書管理体から文書情報を外すに先立って、当該文書情報の内容を表す文書内容表象画像を画面上に表示する仮表示手段を備え、前記編集手段は、前記文書内容表象画像の表示後に利用者から所定の操作入力を受け付けたことに応じて処理を開始することを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0018】
請求項9に記載の本願発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置において、表象画像に対して所定の操作入力を受け付けたことに応じて、当該表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報を末尾に移動し、又は、当該文書管理体の末尾の文書情報を先頭に移動する文書めくり手段を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0019】
請求項10に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、表象画像を二つ含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集機能と、をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラムである。
【0020】
請求項11に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集機能と、をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラムである。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の文書管理体処理装置によると、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体(例えば、電子文書)から所定の文書情報(例えば、ページ)を外して他の文書管理体に加えることができる。
【0022】
請求項2に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾ページを机上にある他の文書に落とすという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の末尾の文書情報をばらして他の文書管理体の先頭に束ねる作業を行える。
【0023】
請求項3に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾に机上にある他の文書の先頭ページを加えるという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の先頭の文書情報をばらして他の文書管理体の末尾に束ねる作業を行える。
【0024】
請求項4に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾ページと机上にある他の文書の先頭ページとを交換するという直感的な感覚をもって、利用者は一方の文書管理体の先頭の文書情報と他方の文書管理体の末尾の文書情報とを入れ替える作業を行える。
【0025】
請求項5に記載の文書管理体処理装置によると、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体から所定の文書情報を外して新たな文書管理体とすることができる。
【0026】
請求項6に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾ページを机上に落とすという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の末尾の文書情報をばらす作業を行える。
【0027】
請求項7に記載の文書管理体処理装置によると、机上の文書から先頭ページを手に取るという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の先頭の文書情報をばらす作業を行える。
【0028】
請求項8に記載の文書管理体処理装置によると、利用者は文書管理体から文書情報を外す前にその文書情報の表示内容を確認することができ、ばらし作業を安心して行える。
【0029】
請求項9に記載の文書管理体処理装置によると、文書管理体中の各文書情報の順番を一つずつ繰上げ又は繰下げていくことができるため、利用者は所望の文書情報を選択してばらし/束ね作業を行える。
【0030】
請求項10に記載の文書管理体処理プログラムによると、当該プログラムをコンピュータに実行させることにより当該コンピュータに実現される各機能により、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体から所定の文書情報を外して他の文書管理体に加えることができる。
【0031】
請求項11に記載の文書管理体処理プログラムによると、当該プログラムをコンピュータに実行させることにより当該コンピュータに実現される各機能により、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体から所定の文書情報を外して新たな文書管理体とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明を一実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、本実施例では、複数のページ(文書情報)を順序付けてまとめた電子文書(文書管理体)を例に説明する。また、本例では、当該電子文書を表象する表象画像(本例ではアイコンを例に説明する)として、電子文書中の先頭ページの縮小画像であるサムネイル画像を用いる。
【0033】
図1は、本実施例に係る文書管理体処理装置の主要な構成を示している。
本例の文書管理体処理装置は、複数の電子文書の情報を保持する文書保持手段1、液晶ディスプレイ等から構成されて各種情報を表示出力する画面2、マウスやキーボード等から構成された入力機器3、各電子文書のアイコンを画面2に表示する処理を行う表示処理手段4、利用者による入力機器3の操作に応じた各種操作入力を受け付ける操作受付手段5、受け付けた操作入力に応じて電子文書に対する操作を行う文書操作手段6、を備えている。なお、本例の操作受付手段5は、本発明に係る対象領域受付手段及び操作受付手段として構成されている。
【0034】
また、文書操作手段6は、電子文書中の所定のページをばらし/束ねる処理を行う編集手段7、電子文書中のページを順番にめくる処理を行うめくり手段8、電子文書からのばらし対象のページのサムネイル画像を画面2にプレビュー表示する処理を行う仮表示手段9、を備えている。
なお、上記処理はキーボードの所定のキーに割り当てられており、アイコンを選択した状態でキーが押下されたことに応じて、当該キーに割り当てられた処理を行うように設定されており、利用者が自己の好みに合わせて割り当てを変更できる。
【0035】
ここで、本例の文書管理体処理装置は、外部の記憶媒体に対するデータアクセスを行う媒体アクセス部、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェア資源を有しており、本発明に係る配信管理プログラムを記憶保持した記憶媒体やHDDから当該プログラムを読み出し、RAM上に展開してCPUに演算処理させることにより、表示処理手段4、操作受付手段5、文書操作手段6中の各手段7〜9を構成しているが、当該各機能手段をハードウェアにより構成するようにしてもよい。
【0036】
また、本例では、1台のコンピュータ上に文書管理体処理装置を構成しているが、例えば、文書保持手段1をネットワーク接続された他のサーバ装置を備える構成としてもよく、各機能手段間で必要な情報がやり取りできる構成であればよい。
【0037】
文書保持手段1に記憶保持される電子文書は、電子文書に含まれるページを管理する文書管理情報と各ページの実データを保持するページ情報とで構成されており、そのデータ構成を図2に示している。
【0038】
文書管理情報は、電子文書を識別する「文書ID」、電子文書に含まれる各ページの並び順を規定する「管理ページ順序」、サムネイル画像をアイコンとして表示する画面上の位置を示す「サムネイル表示座標」、電子文書に含まれる各ページを特定する「管理ページIDリスト」を有している。
【0039】
ページ情報は、各ページを識別する「ページID」、各ページの実データである「ページデータ」、各ページのサムネイル画像を識別する「サムネイルID」を有している。
本例では、「サムネイル画像」を各ページの実データに基づいて予め作成して、図3に示すように「サムネイルID」に対応付けて管理しているが、必要に応じて随時サムネイル画像を作成するようにしてもよい。
【0040】
文書管理情報の「管理ページIDリスト」には、電子文書中に含まれる各ページをそれぞれ識別するページIDが含まれており、これらページIDの並びを「管理ページ順序」によって設定している。したがって、「管理ページIDリスト」にページIDを追加/削除することでページの束ね/ばらしを行うことができ、「管理ページ順序」を変更することでページめくりを行うことができる。
【0041】
なお、本例では、ページ管理情報とページ情報とを分けたデータ構成となっているが、上記データ構成に限定するものではなく、例えば、「管理ページIDリスト」に各ページの実データを持たせる構成としてもよい。
【0042】
次に、本例の文書管理体処理装置による処理を具体的に説明する。
図4は、電子文書中の末尾ページをばらす処理の手順を示している。
利用者が、画面表示された電子文書のアイコンをマウス操作によりドラッグすることで、当該ドラッグ中のアイコンの移動先の領域を対象領域(この領域には当該アイコンが含まれる)として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS11、S12)。
【0043】
文書操作手段6は、電子文書から末尾ページをばらす(落とす)処理が割り当てられたキーが押下された場合に、まず、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の末尾ページのページIDを「管理ページIDリスト」から削除することで、電子文書の末尾ページを切り離す(ステップS13)。
【0044】
次いで、マウスポインタの指し示す位置にページの送り先の電子文書が存在するか(すなわち、ドラッグされたアイコンが他のアイコンに重なっているか)を判別する(ステップS14)。送り先の電子文書が存在する場合には、その電子文書の「管理ページIDリスト」の先頭に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが送り先の電子文書の先頭に束ねられる(ステップS15)。一方、送り先の電子文書が存在しない場合には、新たな文書管理情報を生成してその「管理ページIDリスト」に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが新たな電子文書として生成される(ステップS16)。
【0045】
その後、上記処理により生成/更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS17)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS18)、利用者により更に所定のキーが押下されるまで待機する。
【0046】
再度、ばらす(落とす)処理が割り当てられたキーが押下された場合は、上記ステップS13〜S18を繰り返す。操作確定処理が割り当てられたキーが押下された場合は、メモリ上に記憶保持している生成/更新された文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて(ステップS19)、アイコンのプレビュー表示を解除してページ操作確定後の文書管理情報に基づいてアイコンを描画する(ステップS20)。キャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す(ステップS20)。
【0047】
図5には、上述した電子文書の末尾ページをばらす処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを他のアイコンが存在しない領域(破線で示す領域)にドラッグして所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「カタログ」の末尾ページ(3ページ目)が外されて2ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書「カタログ−2」として新たに生成されて、そのアイコンがドラッグ先に表示される。
【0048】
なお、複数の電子文書のアイコンをまとめてドラッグして処理させることもでき、その場合には、各電子文書の末尾ページを外して作成した電子文書がそれぞれ作成される。
また、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、末尾ページを電子文書から外さずに複製して新たな電子文書として作成させることも可能である。
【0049】
また、本例では、電子文書のアイコンのドラッグ状態でプレビュー表示を割り当てたキーを利用者が押下することで、仮表示手段9が、ばらし対象である末尾ページのサムネイル画像をドラッグ先の領域にプレビュー表示しており、末尾ページのばらし前の事前確認が可能となっている。
【0050】
すなわち、図6左に示すように、アイコンのドラッグ先の領域(破線で示す領域)に、ばらし対象の末尾ページ(3ページ目)のサムネイル画像(文書内容表象画像)が半透明でプレビュー表示され、また、末尾ページをばらした後には、同図右に示すように、2ページ目が新たな末尾ページとなってそのサムネイル画像がプレビュー表示される。
なお、本例では、プレビュー表示したサムネイル画像中の右上部に[ページ番号/総ページ数]を表示しており、現在の末尾ページを把握し易いようにしている。また、実際には、ドラッグ先の領域から若干ずれた領域にプレビュー表示しており、ドラッグ中のアイコンによりプレビュー表示が隠れないようにしている。
【0051】
また、本例では、電子文書のアイコンのドラッグ状態で順めくり又は逆めくりを割り当てたキーを利用者が押下することで、めくり手段8が、文書管理情報の「管理ページ順序」を変更して、順めくりの場合には先頭ページが末尾に移動し、逆めくりの場合には末尾ページが先頭に移動しており、ばらし対象の末尾ページを順次切り替えて選択することが可能となっている。
【0052】
すなわち、図7左に示すように、順めくり処理をおこなうことで先頭ページ(1ページ目)が末尾に移動されて新たに先頭ページとなった2ページ目のサムネイル画像がドラッグ中のアイコンとして表示され、また、新たに末尾ページとなった1ページ目が、ばらし対象のページとしてそのサムネイル画像がアイコンのドラッグ先の領域(破線で示す領域)に半透明でプレビュー表示される。また、更に、順めくり処理を行うことで、同図右に示すように、3ページ目が先頭ページとなり、2ページ目が末尾ページとなってプレビュー表示される。
【0053】
図8には、電子文書の末尾ページをばらして他の電子文書の先頭に束ねた処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを、4ページからなる電子文書「コースについて」のアイコンに重なる領域(破線で示す領域)にドラッグして所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「カタログ」の末尾ページが外されて2ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書「コースについて」の先頭ページに束ねられる。
なお、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、末尾ページを複製して他の電子文書の先頭に束ねさせることも可能である。
【0054】
図9は、電子文書中の先頭ページをばらして新たな電子文書とする処理の手順を示している。
利用者が、マウスポインタでアイコンを指示することで当該アイコンの表示領域を対象領域として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS31)。
【0055】
文書操作手段6は、電子文書から先頭ページをばらす(吸い上げる)処理が割り当てられたキーが押下された場合に、マウスポインタの指し示す位置のアイコンに係る電子文書を特定して(ステップS32)、当該電子文書の先頭ページのページIDを「管理ページIDリスト」から削除することで、電子文書の先頭ページを切り離す(ステップS33)。
【0056】
次いで、新たな文書管理情報を生成してその「管理ページIDリスト」に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが新たな電子文書として生成される(ステップS34)。そして、当該生成/更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS35)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS36)、生成した電子文書のアイコン(サムネイル画像)をドラッグ状態とする(ステップS37)。
【0057】
その後、利用者が、当該ドラッグ状態のアイコンを所定の領域に移動してドロップすることで、メモリ上の文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて処理を確定する。一方、アイコンのドラッグ中にキャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す。
また、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、先頭ページを複製して新たな電子文書として作成させることも可能である。
【0058】
図10には、上述した電子文書の先頭ページをばらして新たな電子文書とする処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを選択して所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「カタログ」の先頭ページが外されて2ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書として新たに生成されて、そのアイコンが破線で示すようにドラッグ状態となる。
【0059】
図11は、電子文書の末尾に他の電子文書の先頭からばらしたページを束ねる処理の手順を示している。
利用者が、画面表示された電子文書のアイコンをマウス操作によりドラッグすることで、当該ドラッグ中のアイコンの移動先の領域を対象領域(この領域には当該アイコンが含まれる)として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS51、S52)。
【0060】
文書操作手段6は、電子文書から先頭ページをばらす(吸い上げる)処理が割り当てられたキーが押下された場合に、マウスポインタの指し示す位置にページの送り元の電子文書が存在するか(すなわち、ドラッグされたアイコンが他のアイコンに重なっているか)を判別する(ステップS53)。送り元の電子文書が存在する場合には、その電子文書の「管理ページIDリスト」の先頭ページのページIDを削除することで、電子文書の先頭ページを切り離す(ステップS54)。
【0061】
次いで、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の管理ページIDリストの末尾に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが送り先の電子文書の末尾に束ねられる(ステップS55)。
その後、上記処理により更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS56)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS57)、利用者により更に所定のキーが押下されるまで待機する。
【0062】
再度、ばらす(吸い上げる)処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは他のアイコンが存在しない領域にドロップされた場合は、上記ステップS53〜S57を繰り返す。操作確定処理が割り当てられたキーが押下された場合は、メモリ上に記憶保持している更新された文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて(ステップS58)、アイコンのプレビュー表示を解除してページ操作確定後の文書管理情報に基づいてアイコンを描画する(ステップS59)。キャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す(ステップS59)。
【0063】
図12には、上述した電子文書の末尾に他の電子文書の先頭からばらしたページを束ねる処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを、4ページからなる電子文書「コースについて」のアイコンに重なる領域(破線で示す領域)にドラッグして所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「コースについて」の先頭ページが外されて3ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書「カタログ」の末尾ページに束ねられる。
なお、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、末尾ページを複製して他の電子文書の先頭に束ねさせることも可能である。
【0064】
図13は、一方の電子文書の末尾ページと他方の電子文書の先頭ページを交換する処理の手順を示している。
利用者が、画面表示された電子文書のアイコンをマウス操作によりドラッグすることで、当該ドラッグ中のアイコンの移動先の領域を対象領域(この領域には当該アイコンが含まれる)として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS71、S72)。
【0065】
文書操作手段6は、電子文書間でページを入れ替える処理が割り当てられたキーが押下された場合に、マウスポインタの指し示す位置に電子文書が存在するか(すなわち、ドラッグされたアイコンが他のアイコンに重なっているか)を判別する(ステップS73)。
電子文書が存在する場合には、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の「管理ページIDリスト」の末尾ページのページIDと、ドラッグ先の他のアイコンに係る電子文書の「管理ページIDリスト」の先頭ページのページIDとを入れ替える(ステップS74)。
【0066】
その後、上記処理により更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS75)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS76)、利用者により更に所定のキーが押下されるまで待機する。
【0067】
再度、入れ替える処理が割り当てられたキーが押下された場合は、上記ステップS73〜S76を繰り返す。操作確定処理が割り当てられたキーが押下された場合は、メモリ上に記憶保持している更新された文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて(ステップS77)、アイコンのプレビュー表示を解除してページ操作確定後の文書管理情報に基づいてアイコンを描画する(ステップS78)。キャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す(ステップS78)。
【0068】
本例では、複数ページの電子文書を例に説明したが、例えば、電子文書をバインダ上にまとめた文書集合体や、電子文書に付される付箋を束ねた付箋束などについても、本発明を適用することができる。
また、上記実施例では、ページめくり等において「管理ページ順序」を変更するとしたが、別途表示しているサムネイル画像のページIDを特定する「表示ページID」を文書管理情報として有し、これを変更することでページめくり等を実現してもよい。先頭ページや末尾ページの特定も「表示ページID」に基づいて行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施例に係る文書管理体処理装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る電子文書のデータを説明する図である。
【図3】本発明の一実施例に係るサムネイル画像のデータを説明する図である。
【図4】本発明の一実施例に係る電子文書の末尾ページのばらし処理を説明する図である。
【図5】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例に係る電子文書の先頭ページのばらし処理を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図11】本発明の一実施例に係る電子文書の先頭ページのばらし処理を説明する図である。
【図12】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図13】本発明の一実施例に係る電子文書間でのページ交換処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0070】
1:文書保持手段、 2:画面、
3:入力機器、 4:表示処理手段、
5:操作受付手段、 6:文書操作手段、
7:編集手段、 8:めくり手段、
9:仮表示手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理体処理装置、文書管理体処理プログラム、に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンピュータによるデータ処理によって電子文書の作成が行われているが、電子文書をゼロから作成するのではなく、他の電子文書の一部或いは全部を流用して電子文書を作成することで、情報資源の有効活用や作業効率の向上が図られている。
【0003】
このため、例えば、電子文書から所定のページをばらす機能、電子文書を他の電子文書に束ねる機能、等がコンピュータ上に用意されており、通常は、マウス等の入力機器を用いた操作入力を利用者から受け付けて行うことが多く、操作によっては修飾キー(例えばAltキー)と組み合わせる場合もある。
【0004】
電子文書を束ねる場合は、画面表示された電子文書のアイコンをドラッグして束ね先の電子文書のアイコン上にドロップすることで、これら2つの電子文書を結合させるといった方法が一般的である。
【0005】
また、電子文書からページをばらす場合は、例えば、電子文書のアイコンに付されたメタファ(クリップを模した画像等)をマウス操作してページのばらし指示を与える、アイコンを右クリックして表示されるポップアップメニューによりページのばらし指示を与える、といった方法が知られている。また、ばらすページを指定する手段としては、電子文書を当該電子文書中の所定ページの縮小画像を用いたサムネイルアイコンで画面上に表現して当該サムネイルアイコン上でページ送りを行えるようにし、サムネイルアイコンとして表示されている表示ページをばらすといった機能により実現されている。
【0006】
電子文書のページ分割(ばらし)に関する発明としては、特許文献1に記載の電子文書処理装置や特許文献2に記載の文書処理装置などが提案されており、また、ページ送りに関する発明としては、特許文献3に記載の電子文書管理装置などが提案されている。
【特許文献1】特開2004−318915号公報
【特許文献2】特開2003−067373号公報
【特許文献3】特開2004−005617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記操作は、利用者が電子文書を直感的に操作できるように工夫されているが、複数の電子文書間でのページ入れ替えや複製といった操作を同一の作業環境上で行うには幾つかのステップが必要となる。
【0008】
例えば、文書Aと文書Bのそれぞれのサムネイルアイコンとして表示されている表示ページを束ねて、文書Cの末尾に挿入するといった操作を行う場合、次のようなステップが必要となる。
(1)文書Aに対して表示ページの分割指示を与えて、表示ページを文書Aから切り離して新たな文書aを生成する。
(2)文書Bに対して表示ページの分割指示を与えて、表示ページを文書Bから切り離して新たな文書bを生成する。
(3)文書aをドラッグして文書bにドロップして、文書Xを生成する。
(4)文書Cをドラッグして文書Xにドロップする。
このように、従来の技術では、段階的な操作指示を行うことが利用者に求められるために作業効率が悪いという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたものであり、簡易な操作で電子文書中の所定ページのばらし/束ねを行えるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、二つの表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集手段と、を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0011】
請求項2に記載の本願発明は、請求項1に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭に加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0012】
請求項3に記載の本願発明は、請求項1に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記他方の表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾に加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0013】
請求項4に記載の本願発明は、請求項1に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾の文書情報と前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報とを入れ替えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0014】
請求項5に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集手段と、を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0015】
請求項6に記載の本願発明は、請求項5に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他の表象画像が表示されてない領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記移動された表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0016】
請求項7に記載の本願発明は、請求項5に記載の文書管理体処理装置において、前記対象領域受付手段は、表象画像の選択操作に応じて選択された当該表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記選択された表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を加えることを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0017】
請求項8に記載の本願発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置において、文書管理体から文書情報を外すに先立って、当該文書情報の内容を表す文書内容表象画像を画面上に表示する仮表示手段を備え、前記編集手段は、前記文書内容表象画像の表示後に利用者から所定の操作入力を受け付けたことに応じて処理を開始することを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0018】
請求項9に記載の本願発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置において、表象画像に対して所定の操作入力を受け付けたことに応じて、当該表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報を末尾に移動し、又は、当該文書管理体の末尾の文書情報を先頭に移動する文書めくり手段を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置である。
【0019】
請求項10に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、表象画像を二つ含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集機能と、をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラムである。
【0020】
請求項11に記載の本願発明は、一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集機能と、をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラムである。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の文書管理体処理装置によると、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体(例えば、電子文書)から所定の文書情報(例えば、ページ)を外して他の文書管理体に加えることができる。
【0022】
請求項2に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾ページを机上にある他の文書に落とすという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の末尾の文書情報をばらして他の文書管理体の先頭に束ねる作業を行える。
【0023】
請求項3に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾に机上にある他の文書の先頭ページを加えるという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の先頭の文書情報をばらして他の文書管理体の末尾に束ねる作業を行える。
【0024】
請求項4に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾ページと机上にある他の文書の先頭ページとを交換するという直感的な感覚をもって、利用者は一方の文書管理体の先頭の文書情報と他方の文書管理体の末尾の文書情報とを入れ替える作業を行える。
【0025】
請求項5に記載の文書管理体処理装置によると、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体から所定の文書情報を外して新たな文書管理体とすることができる。
【0026】
請求項6に記載の文書管理体処理装置によると、手に取った文書の末尾ページを机上に落とすという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の末尾の文書情報をばらす作業を行える。
【0027】
請求項7に記載の文書管理体処理装置によると、机上の文書から先頭ページを手に取るという直感的な感覚をもって、利用者は文書管理体の先頭の文書情報をばらす作業を行える。
【0028】
請求項8に記載の文書管理体処理装置によると、利用者は文書管理体から文書情報を外す前にその文書情報の表示内容を確認することができ、ばらし作業を安心して行える。
【0029】
請求項9に記載の文書管理体処理装置によると、文書管理体中の各文書情報の順番を一つずつ繰上げ又は繰下げていくことができるため、利用者は所望の文書情報を選択してばらし/束ね作業を行える。
【0030】
請求項10に記載の文書管理体処理プログラムによると、当該プログラムをコンピュータに実行させることにより当該コンピュータに実現される各機能により、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体から所定の文書情報を外して他の文書管理体に加えることができる。
【0031】
請求項11に記載の文書管理体処理プログラムによると、当該プログラムをコンピュータに実行させることにより当該コンピュータに実現される各機能により、利用者は対象領域を指定した状態で所定の操作入力を行うという簡易な操作で、或る文書管理体から所定の文書情報を外して新たな文書管理体とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明を一実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、本実施例では、複数のページ(文書情報)を順序付けてまとめた電子文書(文書管理体)を例に説明する。また、本例では、当該電子文書を表象する表象画像(本例ではアイコンを例に説明する)として、電子文書中の先頭ページの縮小画像であるサムネイル画像を用いる。
【0033】
図1は、本実施例に係る文書管理体処理装置の主要な構成を示している。
本例の文書管理体処理装置は、複数の電子文書の情報を保持する文書保持手段1、液晶ディスプレイ等から構成されて各種情報を表示出力する画面2、マウスやキーボード等から構成された入力機器3、各電子文書のアイコンを画面2に表示する処理を行う表示処理手段4、利用者による入力機器3の操作に応じた各種操作入力を受け付ける操作受付手段5、受け付けた操作入力に応じて電子文書に対する操作を行う文書操作手段6、を備えている。なお、本例の操作受付手段5は、本発明に係る対象領域受付手段及び操作受付手段として構成されている。
【0034】
また、文書操作手段6は、電子文書中の所定のページをばらし/束ねる処理を行う編集手段7、電子文書中のページを順番にめくる処理を行うめくり手段8、電子文書からのばらし対象のページのサムネイル画像を画面2にプレビュー表示する処理を行う仮表示手段9、を備えている。
なお、上記処理はキーボードの所定のキーに割り当てられており、アイコンを選択した状態でキーが押下されたことに応じて、当該キーに割り当てられた処理を行うように設定されており、利用者が自己の好みに合わせて割り当てを変更できる。
【0035】
ここで、本例の文書管理体処理装置は、外部の記憶媒体に対するデータアクセスを行う媒体アクセス部、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェア資源を有しており、本発明に係る配信管理プログラムを記憶保持した記憶媒体やHDDから当該プログラムを読み出し、RAM上に展開してCPUに演算処理させることにより、表示処理手段4、操作受付手段5、文書操作手段6中の各手段7〜9を構成しているが、当該各機能手段をハードウェアにより構成するようにしてもよい。
【0036】
また、本例では、1台のコンピュータ上に文書管理体処理装置を構成しているが、例えば、文書保持手段1をネットワーク接続された他のサーバ装置を備える構成としてもよく、各機能手段間で必要な情報がやり取りできる構成であればよい。
【0037】
文書保持手段1に記憶保持される電子文書は、電子文書に含まれるページを管理する文書管理情報と各ページの実データを保持するページ情報とで構成されており、そのデータ構成を図2に示している。
【0038】
文書管理情報は、電子文書を識別する「文書ID」、電子文書に含まれる各ページの並び順を規定する「管理ページ順序」、サムネイル画像をアイコンとして表示する画面上の位置を示す「サムネイル表示座標」、電子文書に含まれる各ページを特定する「管理ページIDリスト」を有している。
【0039】
ページ情報は、各ページを識別する「ページID」、各ページの実データである「ページデータ」、各ページのサムネイル画像を識別する「サムネイルID」を有している。
本例では、「サムネイル画像」を各ページの実データに基づいて予め作成して、図3に示すように「サムネイルID」に対応付けて管理しているが、必要に応じて随時サムネイル画像を作成するようにしてもよい。
【0040】
文書管理情報の「管理ページIDリスト」には、電子文書中に含まれる各ページをそれぞれ識別するページIDが含まれており、これらページIDの並びを「管理ページ順序」によって設定している。したがって、「管理ページIDリスト」にページIDを追加/削除することでページの束ね/ばらしを行うことができ、「管理ページ順序」を変更することでページめくりを行うことができる。
【0041】
なお、本例では、ページ管理情報とページ情報とを分けたデータ構成となっているが、上記データ構成に限定するものではなく、例えば、「管理ページIDリスト」に各ページの実データを持たせる構成としてもよい。
【0042】
次に、本例の文書管理体処理装置による処理を具体的に説明する。
図4は、電子文書中の末尾ページをばらす処理の手順を示している。
利用者が、画面表示された電子文書のアイコンをマウス操作によりドラッグすることで、当該ドラッグ中のアイコンの移動先の領域を対象領域(この領域には当該アイコンが含まれる)として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS11、S12)。
【0043】
文書操作手段6は、電子文書から末尾ページをばらす(落とす)処理が割り当てられたキーが押下された場合に、まず、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の末尾ページのページIDを「管理ページIDリスト」から削除することで、電子文書の末尾ページを切り離す(ステップS13)。
【0044】
次いで、マウスポインタの指し示す位置にページの送り先の電子文書が存在するか(すなわち、ドラッグされたアイコンが他のアイコンに重なっているか)を判別する(ステップS14)。送り先の電子文書が存在する場合には、その電子文書の「管理ページIDリスト」の先頭に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが送り先の電子文書の先頭に束ねられる(ステップS15)。一方、送り先の電子文書が存在しない場合には、新たな文書管理情報を生成してその「管理ページIDリスト」に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが新たな電子文書として生成される(ステップS16)。
【0045】
その後、上記処理により生成/更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS17)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS18)、利用者により更に所定のキーが押下されるまで待機する。
【0046】
再度、ばらす(落とす)処理が割り当てられたキーが押下された場合は、上記ステップS13〜S18を繰り返す。操作確定処理が割り当てられたキーが押下された場合は、メモリ上に記憶保持している生成/更新された文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて(ステップS19)、アイコンのプレビュー表示を解除してページ操作確定後の文書管理情報に基づいてアイコンを描画する(ステップS20)。キャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す(ステップS20)。
【0047】
図5には、上述した電子文書の末尾ページをばらす処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを他のアイコンが存在しない領域(破線で示す領域)にドラッグして所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「カタログ」の末尾ページ(3ページ目)が外されて2ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書「カタログ−2」として新たに生成されて、そのアイコンがドラッグ先に表示される。
【0048】
なお、複数の電子文書のアイコンをまとめてドラッグして処理させることもでき、その場合には、各電子文書の末尾ページを外して作成した電子文書がそれぞれ作成される。
また、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、末尾ページを電子文書から外さずに複製して新たな電子文書として作成させることも可能である。
【0049】
また、本例では、電子文書のアイコンのドラッグ状態でプレビュー表示を割り当てたキーを利用者が押下することで、仮表示手段9が、ばらし対象である末尾ページのサムネイル画像をドラッグ先の領域にプレビュー表示しており、末尾ページのばらし前の事前確認が可能となっている。
【0050】
すなわち、図6左に示すように、アイコンのドラッグ先の領域(破線で示す領域)に、ばらし対象の末尾ページ(3ページ目)のサムネイル画像(文書内容表象画像)が半透明でプレビュー表示され、また、末尾ページをばらした後には、同図右に示すように、2ページ目が新たな末尾ページとなってそのサムネイル画像がプレビュー表示される。
なお、本例では、プレビュー表示したサムネイル画像中の右上部に[ページ番号/総ページ数]を表示しており、現在の末尾ページを把握し易いようにしている。また、実際には、ドラッグ先の領域から若干ずれた領域にプレビュー表示しており、ドラッグ中のアイコンによりプレビュー表示が隠れないようにしている。
【0051】
また、本例では、電子文書のアイコンのドラッグ状態で順めくり又は逆めくりを割り当てたキーを利用者が押下することで、めくり手段8が、文書管理情報の「管理ページ順序」を変更して、順めくりの場合には先頭ページが末尾に移動し、逆めくりの場合には末尾ページが先頭に移動しており、ばらし対象の末尾ページを順次切り替えて選択することが可能となっている。
【0052】
すなわち、図7左に示すように、順めくり処理をおこなうことで先頭ページ(1ページ目)が末尾に移動されて新たに先頭ページとなった2ページ目のサムネイル画像がドラッグ中のアイコンとして表示され、また、新たに末尾ページとなった1ページ目が、ばらし対象のページとしてそのサムネイル画像がアイコンのドラッグ先の領域(破線で示す領域)に半透明でプレビュー表示される。また、更に、順めくり処理を行うことで、同図右に示すように、3ページ目が先頭ページとなり、2ページ目が末尾ページとなってプレビュー表示される。
【0053】
図8には、電子文書の末尾ページをばらして他の電子文書の先頭に束ねた処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを、4ページからなる電子文書「コースについて」のアイコンに重なる領域(破線で示す領域)にドラッグして所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「カタログ」の末尾ページが外されて2ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書「コースについて」の先頭ページに束ねられる。
なお、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、末尾ページを複製して他の電子文書の先頭に束ねさせることも可能である。
【0054】
図9は、電子文書中の先頭ページをばらして新たな電子文書とする処理の手順を示している。
利用者が、マウスポインタでアイコンを指示することで当該アイコンの表示領域を対象領域として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS31)。
【0055】
文書操作手段6は、電子文書から先頭ページをばらす(吸い上げる)処理が割り当てられたキーが押下された場合に、マウスポインタの指し示す位置のアイコンに係る電子文書を特定して(ステップS32)、当該電子文書の先頭ページのページIDを「管理ページIDリスト」から削除することで、電子文書の先頭ページを切り離す(ステップS33)。
【0056】
次いで、新たな文書管理情報を生成してその「管理ページIDリスト」に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが新たな電子文書として生成される(ステップS34)。そして、当該生成/更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS35)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS36)、生成した電子文書のアイコン(サムネイル画像)をドラッグ状態とする(ステップS37)。
【0057】
その後、利用者が、当該ドラッグ状態のアイコンを所定の領域に移動してドロップすることで、メモリ上の文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて処理を確定する。一方、アイコンのドラッグ中にキャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す。
また、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、先頭ページを複製して新たな電子文書として作成させることも可能である。
【0058】
図10には、上述した電子文書の先頭ページをばらして新たな電子文書とする処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを選択して所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「カタログ」の先頭ページが外されて2ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書として新たに生成されて、そのアイコンが破線で示すようにドラッグ状態となる。
【0059】
図11は、電子文書の末尾に他の電子文書の先頭からばらしたページを束ねる処理の手順を示している。
利用者が、画面表示された電子文書のアイコンをマウス操作によりドラッグすることで、当該ドラッグ中のアイコンの移動先の領域を対象領域(この領域には当該アイコンが含まれる)として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS51、S52)。
【0060】
文書操作手段6は、電子文書から先頭ページをばらす(吸い上げる)処理が割り当てられたキーが押下された場合に、マウスポインタの指し示す位置にページの送り元の電子文書が存在するか(すなわち、ドラッグされたアイコンが他のアイコンに重なっているか)を判別する(ステップS53)。送り元の電子文書が存在する場合には、その電子文書の「管理ページIDリスト」の先頭ページのページIDを削除することで、電子文書の先頭ページを切り離す(ステップS54)。
【0061】
次いで、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の管理ページIDリストの末尾に前記削除したページIDを追加することで、切り離したページが送り先の電子文書の末尾に束ねられる(ステップS55)。
その後、上記処理により更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS56)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS57)、利用者により更に所定のキーが押下されるまで待機する。
【0062】
再度、ばらす(吸い上げる)処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは他のアイコンが存在しない領域にドロップされた場合は、上記ステップS53〜S57を繰り返す。操作確定処理が割り当てられたキーが押下された場合は、メモリ上に記憶保持している更新された文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて(ステップS58)、アイコンのプレビュー表示を解除してページ操作確定後の文書管理情報に基づいてアイコンを描画する(ステップS59)。キャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す(ステップS59)。
【0063】
図12には、上述した電子文書の末尾に他の電子文書の先頭からばらしたページを束ねる処理を行った例が示してある。すなわち、同図左に示すように、3ページからなる電子文書「カタログ」のアイコンを、4ページからなる電子文書「コースについて」のアイコンに重なる領域(破線で示す領域)にドラッグして所定の操作を行うと、同図右に示すように、電子文書「コースについて」の先頭ページが外されて3ページの電子文書となり、当該外されたページが電子文書「カタログ」の末尾ページに束ねられる。
なお、ばらす処理を割り当てられたキーを、所定の修飾キー(例えばAltキー)と共に押下した場合には、末尾ページを複製して他の電子文書の先頭に束ねさせることも可能である。
【0064】
図13は、一方の電子文書の末尾ページと他方の電子文書の先頭ページを交換する処理の手順を示している。
利用者が、画面表示された電子文書のアイコンをマウス操作によりドラッグすることで、当該ドラッグ中のアイコンの移動先の領域を対象領域(この領域には当該アイコンが含まれる)として指定した状態でキーボードの所定のキーを押下すると、操作受付手段5が当該操作を検知してその情報を文書操作手段6に提供する(ステップS71、S72)。
【0065】
文書操作手段6は、電子文書間でページを入れ替える処理が割り当てられたキーが押下された場合に、マウスポインタの指し示す位置に電子文書が存在するか(すなわち、ドラッグされたアイコンが他のアイコンに重なっているか)を判別する(ステップS73)。
電子文書が存在する場合には、ドラッグされたアイコンに係る電子文書の「管理ページIDリスト」の末尾ページのページIDと、ドラッグ先の他のアイコンに係る電子文書の「管理ページIDリスト」の先頭ページのページIDとを入れ替える(ステップS74)。
【0066】
その後、上記処理により更新された文書管理情報をメモリ上に記憶保持させて(ステップS75)、表示処理手段3が、メモリ上の文書管理情報に基づいて、生成/更新後の電子文書のアイコンを画面2にプレビュー表示し(ステップS76)、利用者により更に所定のキーが押下されるまで待機する。
【0067】
再度、入れ替える処理が割り当てられたキーが押下された場合は、上記ステップS73〜S76を繰り返す。操作確定処理が割り当てられたキーが押下された場合は、メモリ上に記憶保持している更新された文書管理情報を文書保持手段1に記憶保持させて(ステップS77)、アイコンのプレビュー表示を解除してページ操作確定後の文書管理情報に基づいてアイコンを描画する(ステップS78)。キャンセル処理が割り当てられたキーが押下された場合、或いは所定の管理外領域にドロップされた場合は、メモリ上に記憶保持している文書管理情報を破棄して操作前の状態で描画し直す(ステップS78)。
【0068】
本例では、複数ページの電子文書を例に説明したが、例えば、電子文書をバインダ上にまとめた文書集合体や、電子文書に付される付箋を束ねた付箋束などについても、本発明を適用することができる。
また、上記実施例では、ページめくり等において「管理ページ順序」を変更するとしたが、別途表示しているサムネイル画像のページIDを特定する「表示ページID」を文書管理情報として有し、これを変更することでページめくり等を実現してもよい。先頭ページや末尾ページの特定も「表示ページID」に基づいて行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施例に係る文書管理体処理装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る電子文書のデータを説明する図である。
【図3】本発明の一実施例に係るサムネイル画像のデータを説明する図である。
【図4】本発明の一実施例に係る電子文書の末尾ページのばらし処理を説明する図である。
【図5】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例に係る電子文書の先頭ページのばらし処理を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図11】本発明の一実施例に係る電子文書の先頭ページのばらし処理を説明する図である。
【図12】本発明の一実施例に係る表示例を示す図である。
【図13】本発明の一実施例に係る電子文書間でのページ交換処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0070】
1:文書保持手段、 2:画面、
3:入力機器、 4:表示処理手段、
5:操作受付手段、 6:文書操作手段、
7:編集手段、 8:めくり手段、
9:仮表示手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、
二つの表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集手段と、
を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置。
【請求項2】
前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭に加えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理体処理装置。
【請求項3】
前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記他方の表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾に加えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理体処理装置。
【請求項4】
前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾の文書情報と前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報とを入れ替えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理体処理装置。
【請求項5】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、
表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集手段と、
を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置。
【請求項6】
前記対象領域受付手段は、表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他の表象画像が表示されてない領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記移動された表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を加えることを特徴とする請求項5に記載の文書管理体処理装置。
【請求項7】
前記対象領域受付手段は、表象画像の選択操作に応じて選択された当該表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記選択された表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を加えることを特徴とする請求項5に記載の文書管理体処理装置。
【請求項8】
文書管理体から文書情報を外すに先立って、当該文書情報の内容を表す文書内容表象画像を画面上に表示する仮表示手段を備え、
前記編集手段は、前記文書内容表象画像の表示後に利用者から所定の操作入力を受け付けたことに応じて処理を開始することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置。
【請求項9】
表象画像に対して所定の操作入力を受け付けたことに応じて、当該表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報を末尾に移動し、又は、当該文書管理体の末尾の文書情報を先頭に移動する文書めくり手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置。
【請求項10】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、
表象画像を二つ含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集機能と、
をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラム。
【請求項11】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、
表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集機能と、
をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラム。
【請求項1】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、
二つの表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集手段と、
を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置。
【請求項2】
前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭に加えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理体処理装置。
【請求項3】
前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記他方の表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾に加えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理体処理装置。
【請求項4】
前記対象領域受付手段は、一方の表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他方の表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記一方の表象画像に係る文書管理体の末尾の文書情報と前記他方の表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報とを入れ替えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理体処理装置。
【請求項5】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理手段と、
表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付手段と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付手段と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集手段と、
を備えたことを特徴とする文書管理体処理装置。
【請求項6】
前記対象領域受付手段は、表象画像の移動操作に応じて移動された当該表象画像の移動先の領域であり且つ他の表象画像が表示されてない領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記移動された表象画像に係る文書管理体中の末尾から外した文書情報を加えることを特徴とする請求項5に記載の文書管理体処理装置。
【請求項7】
前記対象領域受付手段は、表象画像の選択操作に応じて選択された当該表象画像の表示領域を対象領域として受け付け、
前記編集手段は、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成して前記選択された表象画像に係る文書管理体中の先頭から外した文書情報を加えることを特徴とする請求項5に記載の文書管理体処理装置。
【請求項8】
文書管理体から文書情報を外すに先立って、当該文書情報の内容を表す文書内容表象画像を画面上に表示する仮表示手段を備え、
前記編集手段は、前記文書内容表象画像の表示後に利用者から所定の操作入力を受け付けたことに応じて処理を開始することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置。
【請求項9】
表象画像に対して所定の操作入力を受け付けたことに応じて、当該表象画像に係る文書管理体の先頭の文書情報を末尾に移動し、又は、当該文書管理体の末尾の文書情報を先頭に移動する文書めくり手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の文書管理体処理装置。
【請求項10】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、
表象画像を二つ含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域内の一方の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して他方の表象画像に係る文書管理体に加える編集機能と、
をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラム。
【請求項11】
一つ又は複数の文書情報を順序付けてまとめた文書管理体を表象する表象画像を画面上に表示する処理を行う表示処理機能と、
表象画像を含む対象領域の指定を利用者から受け付ける対象領域受付機能と、
前記対象領域が指定された状態で前記利用者から所定の操作入力を受け付ける操作受付機能と、
前記所定の操作入力を受け付けたことに応じて、前記対象領域に表象画像を表示する新たな文書管理体を生成し、前記対象領域内の表象画像に係る文書管理体から所定の文書情報を外して前記新たな文書管理体に加える編集機能と、
をコンピュータに実現させるための文書管理体処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−134721(P2008−134721A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−318950(P2006−318950)
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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