説明

文書表示装置、文書表示方法及びプログラム

【課題】ユーザの自然な読むスピードに対応可能で、ユーザが読んでいる箇所だけに集中できる文書表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示部16と、文書入力部11と、解析単位入力部12と、文書入力部11から入力された文書を解析単位入力部12から解析単位として入力された文要素で解析する解析部14と、解析部14で解析された文書の各文要素毎の表示画面上での表示位置を設定し、その位置と文書の画像データとを記憶する位置設定記憶部15と、指のタッチ位置を検出する指位置検出部17と、表示制御部18とを備える。表示制御部18は文書を弱いコントラストで表示画面に表示させ、指位置検出部17が指のタッチ位置を検出した時、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素のコントラストを強調し、所定時間経過後、元の弱いコントラストに復帰させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は例えばネットワークを利用して取得される電子書籍のような文書を画面表示する文書表示装置、文書表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子書籍の表示装置において、ページの文字を全て画面に表示し、普通の紙製の書籍と同じような感覚で任意の文字にアンダーラインを付与したり、あるいはメモや付箋などを追加することができる技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
一方、電子書籍をユーザの希望する声質の音声で読み上げる技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
また、テレビ画面等に複数行からなるテロップを表示する際に、予め定めた時間間隔で1行ずつ順番に表示していく技術が知られている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−101971号公報
【特許文献2】特開2003−85162号公報
【特許文献3】特開2005−321706号公報
【特許文献4】特開2004−194002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1や特許文献2に記載されているような技術は、ユーザの操作に応じて文章の所定の部分を強調表示することはできるが、例えば他の部分を読んでいるときも、強調表示された箇所がそのまま残るため、読みたい部分に集中することができないといった問題がある。また、一般にページの全ての文字が同時に表示されると、言葉が読まれるスピードなどから生じる文章の抑揚を感じることが難しい。
【0007】
一方、特許文献3に記載されているように文章を音声で読み上げた場合、ユーザ個人の読むスピードに合わせることが不可能であり、さらに、読みたい箇所に先に進んだり、あるいは前に戻って読むといったようなことが難しい。
【0008】
また、特許文献4に記載されているような字幕表示では、1行もしくは数行ずつ時間的に区切って文章が表示されるため、表示された行の情報のみに集中できるが、予め定められた時間間隔で勝手に表示内容が切り替わってしまうため、ユーザ個人の読むスピードや特定の箇所をゆっくり読みたいといった要望に応えることができない。
【0009】
この発明の目的はこのような問題に鑑み、ユーザの自然な読むスピードや読む引っ掛かり(特定の箇所をゆっくり読みたいという要望)に対応可能で、かつユーザが読んでいる箇所だけに集中することができるようにした文書表示装置及び文書表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明によれば、文書表示装置は、表示画面を有する画像表示部と、文書が入力される文書入力部と、解析単位が入力される解析単位入力部と、文書入力部から入力された文書を解析単位入力部から解析単位として入力された文要素で解析する解析部と、解析部で解析された文書の各文要素毎の表示画面上での表示位置を設定し、その位置と文書の画像データとを記憶する位置設定記憶部と、表示画面上に配され、指のタッチ位置を検出する指位置検出部と、表示制御部とを備え、表示制御部は位置設定記憶部に記憶されている文書の画像データを基に文書を弱いコントラストで表示画面に表示させ、指位置検出部が指のタッチ位置を検出した時、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素の有無を位置設定記憶部を検索して判定し、タッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在すれば、その文要素のコントラストを強調し、所定時間経過後、元の弱いコントラストに復帰させる強調表示制御を行うものとされる。
【0011】
請求項2の発明では請求項1の発明において、タッチ位置が行末であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が次の行にまたがっていない場合、表示制御部は次の行の行頭の文要素も同時に強調表示制御を行う。
【0012】
請求項3の発明では請求項1の発明において、タッチ位置が行頭であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素がその行頭から始まっている場合、表示制御部は前の行の行末の文要素の元の弱いコントラストへ復帰させる時間を長くする。
【0013】
請求項4の発明では請求項1の発明において、指位置検出部は所定の時間間隔で指のタッチ位置を検出し、タッチ位置が変化せず、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在する場合、表示制御部はその文要素のコントラスト強調表示を継続する。
【0014】
請求項5の発明によれば、文書表示方法は、文書が入力される文書入力過程と、解析単位が入力される解析単位入力過程と、文書を解析単位として入力された文要素で解析する解析過程と、画像表示部の表示画面上での前記解析された文書の各文要素毎の表示位置を設定し、その位置と文書の画像データとを位置設定記憶部に記憶する位置設定記憶過程と、文書の画像データを基に文書を弱いコントラストで表示画面に表示させる過程と、表示画面上に配された指位置検出部により指のタッチ位置を検出する指位置検出過程と、指のタッチ位置を検出した時、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素の有無を位置設定記憶部を検索して判定し、タッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在すれば、その文要素のコントラストを強調し、所定時間経過後、元の弱いコントラストに復帰させる強調表示制御を行う過程とを含む。
【0015】
請求項6の発明では請求項5の発明において、タッチ位置が行末であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が次の行にまたがっていない場合、次の行の行頭の文要素も同時に強調表示制御を行う。
【0016】
請求項7の発明では請求項5の発明において、タッチ位置が行頭であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素がその行頭から始まっている場合、前の行の行末の文要素の元の弱いコントラストへ復帰させる時間を長くする。
【0017】
請求項8の発明では請求項5の発明において、指のタッチ位置の検出を所定の時間間隔で行い、タッチ位置が変化せず、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在する場合、その文要素のコントラスト強調表示を継続する。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、ユーザの自然な読むスピードや読む引っ掛かり(特定の箇所をゆっくり読みたいという要望)に合わせて、ユーザが注目している箇所だけをコントラストを強調して表示することができる。ユーザは自分の読みたい部分だけに集中することができると共に、文章のまとまりごとに、即ち文要素ごとに(例えば、文字、単語、文節、文ごとに)、順に強調表示される文章を話している言葉を聴くような感覚で理解することが可能となる。
【0019】
文書全体がコントラスト強調表示されるのではなく、文書全体は予め弱いコントラストで表示されており、注目している箇所だけがコントラスト強調表示されることで、また読みたくなるといった読書持続への動機づけを与える文書表示装置の提供が可能となる。蛍光ペンなどによるアンダーラインと違い、この発明における文字の見えは時間経過によりコントラストが弱くなる。これにより、ユーザは注意をそらされることなく、読みたいところに集中することが可能で、文章が逐次、記憶で処理され、その間も意識されるため、記憶にも残りやすい。また、テロップのように認知単位に関係なく、1行ずつ表示されるものに比べて、この発明では文章が文の認知単位ではっきり見えたり、ほぼ見えなくなったりするので、文の理解が容易になる。
【0020】
注意を引く対象、場所を指定するやり方として、指差しは最も自然な方法のひとつであり、読書時に自分が読む部分を指でなぞるという動作は印刷物に対しても自然に行うことができる。このような自然な動作をこの発明ではユーザの読みたい箇所やそのスピードを検出する指標として利用している。このことによるユーザのストレスは少ない。
【0021】
指を動かすという自身の能動的な働きかけによって文章を読むことは、読む場所と指先が空間的に一致しており、注意を向けやすいというだけでなく、文章をリズムを持って理解するためには最適なリズムがあり、それを自身の身体を通じて実現することになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明による文書表示装置の一実施例の機能構成を示すブロック図。
【図2】図1に示した文書表示装置の表示例を示す図。
【図3】表示例を拡大して示した図。
【図4】解析単位による表示の違いを示す図。
【図5】表示の濃度変化を説明するための図。
【図6】指のタッチ位置が行末・行頭の場合の表示を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
【0024】
図1はこの発明による文書表示装置の一実施例の機能構成を示したものであり、文書表示装置は文書入力部11と解析単位入力部12と表示モード入力部13と解析部14と位置設定記憶部15と画像表示部16と指位置検出部17と表示制御部18と時間計測部19とを備えており、さらにこの例では振動提示部21と音声提示部22を備えている。
【0025】
画像表示部16は文字を表示する画面を有するディスプレイ等で構成される。
【0026】
文書入力部11からは文書が入力される。文書は例えばネットワーク等を利用して取得される電子書籍であり、入力された文書は解析部14に送られる。なお、文書は例えばキーボード入力されたものであってもよい。
【0027】
解析単位入力部12からは文書を解析する単位が入力される。解析単位は文字、単語、文節及び文とされ、このうちの1つが解析単位として入力される。ここではこれら文字、単語、文節、文を文要素と言う。入力された文要素は解析部14に送られる。
【0028】
解析部14は文書入力部11から入力された文書を、解析単位入力部12から解析単位として入力された文要素で解析する。
【0029】
位置設定記憶部15は解析部14で解析された文書の各文要素毎の、画像表示部16の表示画面上での表示位置を設定し、各文要素の表示位置と文書の画像データとを記憶する。なお、この例では位置設定記憶部15に記憶されている文書の各文要素には表示フラグが対応付けられており、表示フラグの初期値はOFFとする。
【0030】
指位置検出部17は所定の時間間隔で、画像表示部16の表示画面上のユーザの指位置(指のタッチ位置)を検出する。指位置検出部17はタッチパネル等によって構成され、画像表示部16の表示画面上に配設される。
【0031】
表示制御部18は指位置検出部17で検出された指のタッチ位置に合わせて、画像表示部16の表示画面の表示を制御する。表示制御部18はこの例では当たり判定部18aと、行末・行頭判定部18bと、指位置停止判定部18cと、モード設定部18dとを備えている。
【0032】
以下、表示制御部18の動作について詳細に説明する。
【0033】
表示制御部18は位置設定記憶部15に記憶されている文書の画像データを基に、文書を表示画面に表示させる。文書の各文要素の表示フラグは初期値設定されてOFFとなっているため、弱いコントラストで表示される。ここで、弱いコントラストとは文字の表示濃度が薄いことを意味する。図2Aは文字が薄く表示されている例を模式的に示したものであり、文字は全てXで示している。図2A中、10は文書表示装置を示し、16aは画像表示部16の表示画面を示す。
【0034】
指位置検出部17が指のタッチ位置を検出した時、そのタッチ位置は表示制御部18に入力される。表示制御部18の当たり判定部18aは入力されたタッチ位置に対応する表示位置の文要素の有無を位置設定記憶部15を検索して判定し、タッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在すれば、当たりと判定し、その文要素の表示フラグをONにする。
【0035】
このタッチ位置と文要素の表示位置とが一致するか否かの当たり判定においては、文要素の表示位置を所定の範囲拡大して当たり領域を設定する。つまり、タッチ位置が文要素の表示位置と多少離れていても所定の当たり領域内であれば、当たりと判定する。文要素の表示位置に対する当たり領域の設定は表示制御部18において事前に設定される。
【0036】
当たりと判定され、表示フラグがONとなった文要素に対して表示制御部18はコントラストを強調し、所定時間経過後、元の弱いコントラストに復帰させる強調表示制御を行う。文要素の表示フラグはこの強調表示制御の実行によりOFFとなる。コントラストの強調とはここでは文字の表示濃度を濃くすることを意味する。
【0037】
図2Bはこのように当たり判定され、表示フラグがONとなって文要素が濃く表示されている例を模式的に示したものであり、表示画面16aへの指31のタッチにより表示状態は図2Bに示したようになる。指31がタッチしている部分は濃く表示されており、過去にタッチしていた部分はこの例では徐々に表示が薄くなるものとなっている。図3はこの様子を拡大して示したものである。
【0038】
図4は解析単位入力部12から入力される解析単位(文要素)の違いによる強調表示の違いを示したものである。
【0039】
図5Aは表示フラグがONとなり、強調表示制御が行われた場合の文要素の表示の濃度変化の様子の一例を示したものである。Tは当たりと判定された時刻を示す。T〜Tはそれぞれ濃度が濃くなり始める時刻、最大濃度になった時刻、濃度が薄くなり始める時刻、濃度が元の薄い状態に復帰した時刻を示す。
【0040】
図5Aに示したように、この例では当たり判定後、少し時間をおいて表示が徐々に濃くなり、最大濃度を所定時間維持した後、表示が徐々に薄くなるものとなっている。当たり判定から最大濃度になるまでの時間T−Tは例えば0.5秒以内が望ましく、最大濃度持続時間T−Tは1秒以上が望ましい。また、最大濃度になってから元の薄い状態に復帰するまでの時間T−Tは2秒以内が望ましい。時間の計測は時間計測部19によって行われる。
【0041】
以上説明したように、この例では、はじめは表示画面上に薄く文字が表示され、その上をユーザが指でなぞると(タッチすると)、なぞった部分の文字が解析単位として入力した文要素で徐々に濃く表示され、所定時間経つと、徐々に表示が薄くなるものとなっている。文書を読む際に、読む部分を指でなぞるという動作は自然に行うことができ、よって上述した文書表示装置によれば、ユーザの自然な読むスピードや読む引っ掛かりに対応することができる。また、ユーザは読んでいる箇所だけに集中することができる。
【0042】
ユーザの指のタッチ位置が連続的に動いている場合には、指のタッチ位置に合わせて文要素が順次コントラスト強調表示され(濃く表示され)た後、元の弱いコントラストに復帰する(見えづらくなる)が、指のタッチ位置が変化せず、指が停止している場合にはコントラスト強調表示を継続するようにする。
【0043】
表示制御部18の指位置停止判定部18cは指位置検出部17で所定の時間間隔で検出されて指位置検出部17から入力されてくるタッチ位置から指の停止を判定する。指のタッチ位置が変化せず、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在する場合、表示制御部18はその文要素のコントラスト強調表示を継続する。指の停止状態の判定はタッチ位置が全く変化しないことをもって判定するが、これに替え、所定の閾値を予め設定し、タッチ位置の変化がその閾値以内であれば、停止と判定するようにしてもよい。
【0044】
なお、指の停止状態を判定し、その位置の文要素のコントラスト強調表示を継続する場合、その文要素が位置する行においてその文要素より前に位置する文要素の表示フラグをONにし、指の位置までの文要素が全てコントラスト強調表示されるようにしてもよい。
【0045】
次に、指のタッチ位置が行末もしくは行頭に対応する場合の表示制御について説明する。
【0046】
表示制御部18の行末・行頭判定部18bは指位置検出部17が検出した指のタッチ位置が行末であるか、もしくは行頭であるかを判定する。タッチ位置が行末であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が次の行にまたがっていない場合、表示制御部18は次の行の行頭の文要素も同時に表示フラグをONにし、コントラストを強調し、所定時間経過後、元の弱いコントラストに復帰させる強調表示制御を行う。
【0047】
図6Bはこの様子を示したものであり、指のタッチ位置に位置する文要素e2に加え、次の行の行頭の文要素e3もコントラストが強調される。このようにすることで、ユーザが行を見失うといったことを回避することができる。なお、図6Aに示したように文要素e1が次の行にまたがっている場合は行を見失う恐れはない。
【0048】
一方、タッチ位置が行頭であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素がその行頭から始まっている場合、表示制御部18は前の行の行末の文要素の表示を制御し、元の弱いコントラストへ復帰させる時間を通常より長くする。即ち、図5Aにおける時間T−Tを長くする。このようにすることで、例えば行頭での操作感を向上させることができる。
【0049】
以上説明した例では、コントラストの強調表示制御による表示の濃度変化は図5Aに示したように、徐々に濃くなり、かつ徐々に薄くなるものとしているが、これに替え、図5B,Cに示したような濃度変化をするように制御してもよい。図5Bは当たり判定時刻T後、少し時間をおいて濃度がいきなり濃くなり、最大濃度を所定時間維持した後、一気に濃度を薄くするものとなっている。また、図5Cは当たり判定時刻T後、図5Bのように少し時間をおくのではなく、当たり判定と同時に濃度を一気に濃くするものである。このような濃度変化を採用することもできる。
【0050】
次に、表示モード入力部13及びモード設定部18dについて説明する。
【0051】
この例では図1に示したように振動提示部21と音声提示部22を備えている。これら振動提示部21及び音声提示部22は当たり判定部18aが当たりと判定した時、そのことを振動や音声によってユーザに伝えるものであり、ユーザの要求に応じて適宜、このような振動提示や音声提示を行うことができるものとなっている。
【0052】
振動や音声を提示する/しないは表示モード入力部13からの入力によりモード設定部18dに設定される。
【0053】
また、上述した例では指のタッチ位置が変化せず、停止判定をした場合、その位置の文要素のコントラスト強調表示を継続するものとなっているが、このような表示継続をする/しないも表示モード入力部13からの入力により設定することができる。
【0054】
さらに、図5A〜Cに示したような表示の濃度変化のさせ方や強調表示時間(最大濃度を維持する時間)等の時間、濃度を濃くする時と薄くする時の文要素の種類を変えるといったことも表示モード入力部13から入力設定することができる。
【0055】
以上説明した文書表示装置及び文書表示方法はコンピュータと、コンピュータにインストールされたプログラムによって実現することができる。コンピュータにインストールされたプログラムはコンピュータのCPUによって解読されてコンピュータに上述した文書表示方法を実行させる。コンピュータはいわゆる電子書籍端末であってもよい。
【符号の説明】
【0056】
10 文書表示装置 11 文書入力部
12 解析単位入力部 13 表示モード入力部
14 解析部 15 位置設定記憶部
16 画像表示部 16a 表示画面
17 指位置検出部 18 表示制御部
19 時間計測部 21 振動提示部
22 音声提示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面を有する画像表示部と、
文書が入力される文書入力部と、
解析単位が入力される解析単位入力部と、
前記文書入力部から入力された文書を、前記解析単位入力部から解析単位として入力された文要素で解析する解析部と、
前記解析部で解析された前記文書の各文要素毎の前記表示画面上での表示位置を設定し、その位置と前記文書の画像データとを記憶する位置設定記憶部と、
前記表示画面上に配され、指のタッチ位置を検出する指位置検出部と、
表示制御部とを備え、
前記表示制御部は前記位置設定記憶部に記憶されている前記文書の画像データを基に前記文書を弱いコントラストで前記表示画面に表示させ、前記指位置検出部が指のタッチ位置を検出した時、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素の有無を前記位置設定記憶部を検索して判定し、タッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在すれば、その文要素のコントラストを強調し、所定時間経過後、元の弱いコントラストに復帰させる強調表示制御を行うことを特徴とする文書表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の文書表示装置において、
前記タッチ位置が行末であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が次の行にまたがっていない場合、前記表示制御部は次の行の行頭の文要素も同時に前記強調表示制御を行うことを特徴とする文書表示装置。
【請求項3】
請求項1記載の文書表示装置において、
前記タッチ位置が行頭であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素がその行頭から始まっている場合、前記表示制御部は前の行の行末の文要素の元の弱いコントラストへ復帰させる時間を長くすることを特徴とする文書表示装置。
【請求項4】
請求項1記載の文書表示装置において、
前記指位置検出部は所定の時間間隔で指のタッチ位置を検出し、タッチ位置が変化せず、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在する場合、前記表示制御部はその文要素のコントラスト強調表示を継続することを特徴とする文書表示装置。
【請求項5】
文書が入力される文書入力過程と、
解析単位が入力される解析単位入力過程と、
前記文書を前記解析単位として入力された文要素で解析する解析過程と、
画像表示部の表示画面上での前記解析された文書の各文要素毎の表示位置を設定し、その位置と文書の画像データとを位置設定記憶部に記憶する位置設定記憶過程と、
前記文書の画像データを基に前記文書を弱いコントラストで前記表示画面に表示させる過程と、
前記表示画面上に配された指位置検出部により、指のタッチ位置を検出する指位置検出過程と、
指のタッチ位置を検出した時、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素の有無を前記位置設定記憶部を検索して判定し、タッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在すれば、その文要素のコントラストを強調し、所定時間経過後、元の弱いコントラストに復帰させる強調表示制御を行う過程とを含むことを特徴とする文書表示方法。
【請求項6】
請求項5記載の文書表示方法において、
前記タッチ位置が行末であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が次の行にまたがっていない場合、次の行の行頭の文要素も同時に前記強調表示制御を行うことを特徴とする文書表示方法。
【請求項7】
請求項5記載の文書表示方法において、
前記タッチ位置が行頭であり、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素がその行頭から始まっている場合、前の行の行末の文要素の元の弱いコントラストへ復帰させる時間を長くすることを特徴とする文書表示方法。
【請求項8】
請求項5記載の文書表示方法において、
前記指のタッチ位置の検出を所定の時間間隔で行い、タッチ位置が変化せず、そのタッチ位置に対応する表示位置の文要素が存在する場合、その文要素のコントラスト強調表示を継続することを特徴とする文書表示方法。
【請求項9】
請求項5乃至8記載のいずれかの文書表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−33328(P2013−33328A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168229(P2011−168229)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】