説明

新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法

【課題】容易かつ速やかに新聞の印刷パターンを決定すること。
【解決手段】シミュレーション画面100は、入力印刷パターン設定領域101と、印刷可能パターンリスト表示領域102と、指定印刷可能パターン表示領域103と、に分けられている。印刷可能パターンリスト表示領域102には、入力印刷パターンのパターン構成を含む印刷可能パターンが印刷パターン候補として列挙されている。この印刷可能パターンをマウスで指定することで、指定印刷可能パターン表示領域103に印刷可能パターンの画像データ110が表示される。ここでは、印刷可能パターンQ1の画像データ110が表示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、新聞の印刷パターンの印刷可能性を判定する新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手作業による紙コースおよび面割表示の入力の手間を省く新聞輪転機システムにおける面割設定方法が開示されている(下記特許文献1、2を参照。)。上述した特許文献1、2の従来技術は、新聞輪転機システムの仕組みを理解しているオペレータにより、紙コースおよび面割の自動設定をおこなうことができる。一方、新聞の編集者は、このページは2色刷り、あのページは多色刷りというように、新聞の構成(印刷パターン)を自由に決めており、このように企画された新聞構成で実際に印刷できるかどうかをオペレータに確認し、修正等をおこなって、最終的な新聞構成を決定するのが実情である。
【0003】
【特許文献1】特開2005−144965号公報
【特許文献2】特開2005−74770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、新聞の編集者は、紙コースや紙の種類、ベーウィンド、カラー輪転機やBB輪転機の台数など新聞輪転機システムの仕組みや構成が分からないので、実際に企画した印刷パターンの新聞が新聞輪転機システムで意図したように印刷できるかどうかが、オペレータに確認するまでわからず、最終的な決定まで時間がかかるという問題があった。
【0005】
また、新聞の編集者は、上述した新聞輪転機の仕組みがわからないため(仕組みがわからなくても新聞構成の企画はできるため)、上述した特許文献1の従来技術を利用しても、設定作業が困難であるという問題があった。
【0006】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、容易かつ速やかに新聞の印刷パターンを決定することができる新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法は、新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能であり、任意の印刷パターンの入力を受け付け、入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定し、前記印刷可能パターンに固有な素数積を、設定された素数積で割り算し、割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定し、その判定結果を出力することを要件とする。
【0008】
また、新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能であり、任意の印刷パターンの入力を受け付け、入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定し、前記印刷可能パターンに固有な素数積を、設定された素数積で割り算し、割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定し、その判定結果を出力することを要件とする。
【0009】
これらの新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、新聞輪転機システムの仕組みや構成に関係なく、企画した印刷パターンを与えるだけでその印刷パターンが新聞輪転機で印刷可能であるか否かを自動的に判定することができる。
【0010】
したがって、印刷可能であると判定された場合、その印刷パターンをそのまま新聞輪転機システムに与えることで印刷パターンどおりに新聞が印刷されることとなる。一方、印刷不可であると判定された場合、印刷パターンを再度入力することで、オペレータに確認することなく、再度自動判定をおこなうことができる。
【0011】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、割り算により割り切れたか否かにより、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定することとしてもよい。特に、割り切れた場合、前記印刷パターンにより印刷可能であると判定し、前記印刷パターンに固有な素数積で割り切れた素数積を有する印刷可能パターンを出力することとしてもよい。一方、割り切れなかった場合、前記印刷パターンにより印刷不可であると判定し、前記印刷パターンにより印刷不可に関する情報を出力することとしてもよい。
【0012】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、素数の性質を利用することで、単純な割り算処理により、印刷パターンが新聞輪転機システムで印刷可能であるか否かを自動的に判定することができる。
【0013】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、印刷不可と判定された印刷パターン(以下、「印刷不可パターン」という)に固有な素数積を前記データベースに保存し、あらたな印刷パターンの入力が受け付けられた場合、当該あらたな印刷パターンに固有な素数積を設定し、前記データベースに保存された各印刷不可パターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算し、その割り算された結果に基づいて、前記あらたな印刷パターンによる印刷可能性を判定し、前記あらたな印刷パターンの判定結果を出力することとしてもよい。
【0014】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、印刷不可と判定された印刷パターンを、印刷不可パターンとして保存しておくことで、その後に与えられるあらたな印刷パターンの印刷可能性の判定に用いることができる。
【0015】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、あらたな印刷パターンの入力が受け付けられた場合、前記印刷可能パターンの数と前記印刷不可パターンの数とに基づいて、前記あらたな印刷パターンの印刷可能性判定対象を、前記印刷可能パターンまたは印刷不可パターンのうちいずれか一方の印刷パターンに決定し、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積を設定し、前記印刷可能性判定対象となったパターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することとしてもよい。
【0016】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、判定結果を速く得ることができる印刷可能性判定対象を自動決定することができる。
【0017】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、前記印刷可能性判定対象が前記印刷不可パターンに決定された場合、前記データベースに保存された各印刷不可パターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することとしてもよい。
【0018】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、印刷不可パターンとの印刷可能性の判定を先におこなうことができる。
【0019】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、割り算された結果割り切れたか否かにより前記あらたな印刷パターンによる印刷可能性を判定し、印刷不可と判定された場合、当該判定結果を出力することとしてもよい。
【0020】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、素数の性質を利用することで、単純な割り算処理により、印刷パターンが新聞輪転機で印刷不可であるか否かを自動的に判定することができる。
【0021】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、印刷不可と判定されるまで割り算を実行することとしてもよい。
【0022】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、印刷不可パターンに該当することが自動判定されるため、その印刷パターンによる印刷可能パターンとの印刷可能性判定をおこなう必要がなく、無駄な処理を省略することで、印刷可能性判定の効率化を図ることができる。
【0023】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、前記いずれの印刷不可パターンについても印刷不可と判定されなかった場合、前記各印刷可能パターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することとしてもよい。
【0024】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、これまでの印刷不可パターンに該当しない新しい印刷パターンについて、印刷可能パターンとの印刷可能性を自動判定することができる。
【0025】
また、上記新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法において、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積を設定し、前記印刷可能性判定対象が前記印刷可能パターンに決定された場合、前記各印刷可能パターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することとしてもよい。
【0026】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、印刷可能パターンとの印刷可能性の判定を先におこなうことができる。
【発明の効果】
【0027】
この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法によれば、容易かつ速やかに新聞の印刷パターンを決定することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に添付図面を参照して、この新聞印刷パターン判定プログラム、新聞印刷パターン判定装置、および新聞印刷パターン判定方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態は、新聞の編集者など新聞輪転機システムの仕組みや構成が分からない者であっても、新聞輪転機システムの仕組みや構成を意識することなく新聞の印刷パターンを自由に設計することができる技術である。
【0029】
本実施の形態の新聞印刷パターン判定装置は、新聞印刷パターン判定プログラムがコンピュータにインストールされることにより、新聞印刷パターン判定方法を自動実行することができる。本実施の形態では、ユーザ(たとえば編集者)が設計した印刷パターンにより新聞の印刷をおこなう新聞輪転機システム(たとえば、ユーザが所属する新聞社または取引先の印刷会社の新聞輪転機システム)で印刷可能な固有の印刷可能パターンを、あらかじめ登録しておく。そして、ユーザが設計した印刷パターンがその新聞輪転機システムで印刷可能であるか否かを、素数のこれ以上割り切れないという性質を利用して容易かつ高速で判定する。
【0030】
これにより、本技術で設計された印刷パターンにより新聞輪転機システムでの印刷可否がわかるため、新聞輪転機システムのオペレータに問い合わせる必要がなく、印刷パターンの決定の容易化および高速化を図ることができる。
【0031】
(シミュレーション画面例)
図1〜図5は、シミュレーション画面例を示す説明図である。図1では印刷パターンの入力を待ちうけている状態を示している。図1において、シミュレーション画面100は、入力印刷パターン設定領域101と、印刷可能パターンリスト表示領域102と、指定印刷可能パターン表示領域103と、に分けられている。
【0032】
入力印刷パターン設定領域101は、入力印刷パターンをキーボードやマウスの操作により設定する画面領域である。入力印刷パターン設定領域101において、ヤマ形と呼ばれる新聞を構成する新聞紙の画像データ110がくの字状に枚数分配列されている。図1に示すように、新聞紙の画像データ110は4ページ分の紙面を有している。また、ここでは、24ページ刷りの新聞紙を例に挙げている。
【0033】
各新聞紙の画像データ110の端部には、ページ番号が付与されており、たとえば、右端の新聞紙の画像データ110では、1ページ、2ページ、23ページ、および24ページの紙面を表現している。
【0034】
また、ページ番号の上または下には、モノクロ、単色、プロセスカラーといった印刷色を指定するチェックボックスがあり、チェックボックスを指定(マウスを操作してチェックを入れる)することで、該当するページの印刷色を指定することができる。この印刷色を指定するチェックボックスにチェックを入れることで、新聞紙の画像データ110中、該当するページの紙面が強調表示され、印刷色が指定済みであることがわかる。
【0035】
さらに、削除を指定するチェックボックスもあり、そのチェックボックスを指定することで、画像データ110のうち該当するページが削除され、反対側のページだけをペラとして残すことができる。
【0036】
また、判定ボタン111をマウスにより押下することで、新聞紙の画像データ110やチェックボックスで指定された入力印刷パターンが確定する。そして、確定された入力印刷パターンの印刷可能性を判定することとなる。
【0037】
また、左上の領域は、印刷可能パターンリスト表示領域102であり、入力印刷パターンの印刷可能性の判定結果(たとえば、印刷可能パターンのリスト)を表示する。また、左下の領域は、指定印刷可能パターン表示領域103であり、印刷可能パターンリスト表示領域102に表示されたリストの中から指定された印刷可能パターンが表示される。
【0038】
図2は、入力印刷パターン設定領域101に入力した状態を示している。図2では、
1ページ:プロセスカラー
2ページ:プロセスカラー
9ページ:単色
15ページ:削除
16ページ:削除
21ページ:プロセスカラー
22ページ:プロセスカラー
からなる入力印刷パターンが設定されている。プロセスカラーとは、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)にスミ(K)を加えた4色である。プロセスカラーを指定すると、該当ページの紙面について多色刷りをおこなうことができる。
【0039】
図2では、15ページおよび16ページについて削除を指定するチェックボックスにチェックが入れられているため、15ページおよび16ページが削除され、反対側の9ページおよび10ページがペラとして残る。
【0040】
図3は、入力印刷パターンの印刷可能性判定の判定結果(可能)を示している。左上の印刷可能パターンリスト表示領域102には、入力印刷パターンのパターン構成を含む印刷可能パターンが印刷パターン候補として列挙されている。この印刷可能パターンをマウスで指定することで、指定印刷可能パターン表示領域103に印刷可能パターンの画像データ110が表示される。図3では、印刷可能パターンQ1の画像データ110が表示されている。
【0041】
図4は、入力印刷パターンの印刷可能性判定の判定結果(不可)を示している。該当する印刷可能パターンが存在しない場合、図4に示したような入力印刷パターンの再設定を促すダイアログ400が表示される。そして、OKボタン401をクリックすることで、ダイアログ400が消え、再度、入力印刷パターン設定領域101において、入力印刷パターンを設定しなおすこととなる。
【0042】
図5は、入力印刷パターンの印刷不可パターンとの一致判定の判定結果を示している。入力印刷パターンのパターン構成が印刷不可パターンに含まれている場合、図5に示したような入力印刷パターンの再設定を促すダイアログ500が表示される。そして、OKボタン501をクリックすることで、ダイアログ500が消え、再度、入力印刷パターン設定領域101において、入力印刷パターンを設定しなおすこととなる。
【0043】
(新聞印刷パターン判定装置のハードウェア構成)
図6は、新聞印刷パターン判定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図6において、新聞印刷パターン判定装置は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、HDD(ハードディスクドライブ)604と、HD(ハードディスク)605と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)606と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)607と、ディスプレイ608と、I/F(インターフェース)609と、キーボード610と、マウス611と、スキャナ612と、プリンタ613と、を備えている。また、各構成部はバス600によってそれぞれ接続されている。
【0044】
ここで、CPU601は、新聞印刷パターン判定装置の全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。HDD604は、CPU601の制御にしたがってHD605に対するデータのリード/ライトを制御する。HD605は、HDD604の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0045】
FDD606は、CPU601の制御にしたがってFD607に対するデータのリード/ライトを制御する。FD607は、FDD606の制御で書き込まれたデータを記憶したり、FD607に記憶されたデータを新聞印刷パターン判定装置に読み取らせたりする。
【0046】
また、着脱可能な記録媒体として、FD607のほか、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリーカードなどであってもよい。ディスプレイ608は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ608は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0047】
I/F609は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク614に接続され、このネットワーク614を介して他の装置に接続される。そして、I/F609は、ネットワーク614と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F609には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0048】
キーボード610は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス611は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
【0049】
スキャナ612は、画像を光学的に読み取り、新聞印刷パターン判定装置内に画像データを取り込む。なお、スキャナ612は、OCR機能を持たせてもよい。また、プリンタ613は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ613には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
【0050】
(データベースの記憶内容)
つぎに、データベースの各種記憶内容について説明する。データベースは、新聞印刷パターン判定装置外に設けられ、ネットワーク614を介してデータベース内の情報を受信したり、更新情報をデータベースに送信することとしてもよい。以下、データベース内の各種記憶情報について、図7〜図11を用いて説明する。なお、図7〜図11に示したデータは、対象とする新聞輪転機システムに固有なデータであり、システム構成が異なる他の新聞輪転機システムに適用する場合には、当該他の新聞輪転機システムに固有なデータを構築する必要がある。
【0051】
図7は、印刷色テーブルを示す説明図である。印刷色テーブル700は、印刷色ごとに、印刷色IDと印刷色素数を記憶するテーブルである。印刷色とは、新聞の印刷に用いられる色であり、たとえば、モノクロ、単色、プロセスカラーについて規定されている。紙面が存在しない場合は印刷できないため、「巻取り紙なし」という項目も印刷色として規定している。
【0052】
すなわち、シミュレーション画面100において削除のチェックボックスにチェックが入れられた場合、そのページの印刷色は「巻取り紙なし」となる。は印刷色IDとは、印刷色を一意に特定する識別情報である。また、印刷色素数とは、印刷色に固有な素数である。割り当てられる印刷色素数は、固有な値であればどの素数を規定してもよい。
【0053】
図8は、ページ位置テーブルを示す説明図である。ページ位置テーブル800は、新聞のページ(紙面)の位置を特定するページ番号ごとに、ページ番号に固有なページ素数が割り当てられている。ページ素数は、印刷色素数とは異なる素数を割り当てる。割り当てられるページ素数は、固有な値であればどの素数(印刷色素数を除く)を規定してもよい。
【0054】
図9は、印刷可能パターンマスタの初期状態を示す説明図である。印刷パターンとは、ページ番号ごとに割り当てられた一連の印刷色であり、たとえば、ページ番号順に配列された印刷色IDのデータ列として表現される。この印刷パターンのうち、対象となる新聞輪転機システムで印刷可能な印刷パターンが、印刷可能パターンである。なお、対象となる新聞輪転機システムが異なると、印刷可能パターンも異なる。図9に示した印刷可能パターンマスタ900おいて、パターンIDとは、印刷可能パターンを特定する識別情報である。また、図9では初期状態をあらわしているため、色ページ固有値と印刷可能パターン固有値は空欄である。
【0055】
図10は、印刷可能パターンマスタ900の完成状態を示す説明図である。色ページ固有値とは、あるページ番号のページとそのページに印刷される印刷色との組み合わせに固有な値である。ここでは、あるページ番号のページのページ素数とそのページに印刷される印刷色の印刷色素数との素数積で表現される。また、印刷可能パターン固有値とは、印刷可能パターンに固有な値である。ここでは、その印刷可能パターンの各ページの色ページ固有値の積で表現される。
【0056】
図11は、印刷不可パターンマスタを示す説明図である。印刷不可パターンとは、印刷パターンのうち、対象となる新聞輪転機システムで印刷不可能な印刷パターンが、印刷不可パターンとなる。印刷可能パターンが印刷可能な印刷パターンをすべて網羅していると仮定すると、印刷可能パターンを満足しないパターンは印刷不可パターンとなる。印刷不可パターンは、入力印刷パターンの印刷可能性判定において印刷不可と判定された入力印刷パターンを、印刷不可パターンとして、印刷不可パターンマスタ1100にエントリする。印刷不可パターンはあらかじめ印刷不可パターンマスタ1100に登録されていてもよい。
【0057】
なお、図11に示した印刷不可パターンマスタ1100において、パターンIDは、印刷不可パターンを特定する識別情報である。また、色ページ固有値とは、あるページ番号のページとそのページに印刷される印刷色との組み合わせに固有な値である。ここでは、あるページ番号のページのページ素数とそのページに印刷される印刷色の印刷色素数との素数積で表現される。また、印刷不可パターン固有値とは、印刷不可パターンに固有な値である。ここでは、その印刷不可パターンの各ページの色ページ固有値の積で表現される。
【0058】
つぎに、印刷可能パターンマスタ900の更新について説明する。すなわち、図9に示した初期状態から、印刷可能パターンマスタ900に、色ページ固有値および印刷可能パターン固有値を書き込む処理である。ここで、更新対象の印刷可能パターンを例示する。
【0059】
図12は、更新対象となるk番目の印刷可能パターンQkの一例を示す説明図である。図13は、図12に示した印刷可能パターンQkのページ番号および印刷色IDとの対応関係を示すテーブルである。図14は、図13に示したテーブルに、ページ素数、印刷色素数、および色ページ固有値を挿入したテーブルである。
【0060】
たとえば、ページ番号:i=1に注目すると、そのページ素数PiはPi=13であり(図8を参照)、印刷色ID:j=4(プロセスカラー)の印刷色素数CjはCj=2である(図7を参照)。したがって、色ページ固有値Pi*は、Pi*=Pi×Cj=13×2=26となる。他の色ページ固有値もPi*=Pi×Cjにより算出される。また、k番目の印刷可能パターンQkの印刷可能パターン固有値Nkは色ページ固有値の積であるため、Nk=P1*×P2*×…P23*×P24*=26×34×…×278×298となる。このようにして、印刷可能パターンQkのエントリに色ページ固有値および印刷可能パターン固有値が書き込まれる。
【0061】
(新聞印刷パターン判定装置の機能的構成)
図15は、新聞印刷パターン判定装置の機能的構成を示すブロック図である。図15において、新聞印刷パターン判定装置は、データベース(DB)1501と、入力部1502と、設定部1503と、抽出部1504と、算出部1505と、判定部1506と、出力部1507と、保存部1508と、決定部1509と、を含む構成である。データベース1501は、図7に示した印刷色テーブル700、図8に示したページ位置テーブル800、図10に示した印刷可能パターンマスタ900、図11に示した印刷不可パターンマスタ1100を記憶する。
【0062】
データベース1501は、図6に示したROM602、RAM603、HD605などの記憶領域によりその機能を実現する。また、各機能は、図6に示したROM602、RAM603、HD605などの記憶領域に記憶されたプログラムをCPU601が実行することにより、または、I/F609によりその機能を実現する。
【0063】
入力部1502は、任意の印刷パターンの入力を受け付ける機能を有する。具体的には、たとえば、図2に示したように、シミュレーション画面100のチェックボックスにユーザがチェックを入れて、判定ボタン111をクリックすることで、入力印刷パターンを受け付ける。
【0064】
設定部1503は、入力印刷パターンを構成するページの位置(ページ番号)と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた印刷パターンに固有な素数積を設定する機能を有する。
【0065】
具体的には、たとえば、まず、入力印刷パターンを構成するページ番号のページ素数とそのページの印刷色素数とをページ位置テーブル800および印刷色テーブル700から読み出す。図2に示した例では、ページ番号:i=1については、ページ素数Pi=13がページ位置テーブル800から読み出される。
【0066】
同様に、ページ番号:i=1の印刷色IDはj=4であるため、印刷色素数Cj=2が印刷色テーブル700から読み出される。そして、ページごとに、色ページ固有値Pi*(=Pi×Cj)を求める。このあと、各ページの色ページ固有値の素数積をとる。この素数積を、印刷パターン固有値Naと称す。図16は、設定部1503による図2に示した入力印刷パターンの設定内容を示す説明図である。
【0067】
抽出部1504は、指定されたパターンをデータベース1501から抽出する機能を有する。具体的には、パターンID:kの印刷可能パターンQkを印刷可能パターンマスタ900から抽出したり、パターンID:hの印刷不可パターンQhを印刷不可パターンマスタ1100から抽出する。
【0068】
算出部1505は、データベース1501に記憶されている各印刷可能パターンQkに固有な素数積(印刷可能パターン固有値Nk)を、設定部1503によって設定された素数積(印刷パターン固有値Na)で割り算(Nk/Na)する機能を有する。これにより、Nk/Naが正の整数である場合には、割り切れたこととなる。このことは、余数Mk(=Nk mod Na)を算出することと等価である。余数Mk=0であれば、Nk/Naが割り切れたことを意味する。一方、余数Mk≠0である場合、Nk/Naが割り切れないことを意味する。
【0069】
このように、算出部1505は、素数の性質を利用している。すなわち、入力印刷パターンも印刷可能パターンQkも、ページ位置テーブル800および印刷色テーブル700の素数により素数積(印刷可能パターン固有値Nkおよび印刷パターン固有値Na)が設定されているため、割り算すると共通する素数が消去される。
【0070】
したがって、割り切れなかった場合、分子Nkの素数または素数積を構成する素数は、入力印刷パターンに不足している構成(ページまたは印刷色)をあらわす。一方、分母Naの素数または素数積を構成する素数は、印刷可能パターンQkにはない入力印刷パターンの過剰な構成をあらわす。
【0071】
判定部1506は、算出部1505によって割り算された割り算結果に基づいて、入力印刷パターンによる印刷可能性を判定する機能を有する。具体的には、算出部1505により割り切れたか否かにより、入力印刷パターンによる印刷可能性を判定する。より具体的には、算出部1505によって割り切れた場合、入力印刷パターンにより印刷可能であると判定する。たとえば、割り算結果が、“5”や“37”などの素数、“15”や“22”などの素数積である場合、入力印刷パターンにより印刷可能であると判定する。
【0072】
一方、割り切れなかった場合、入力印刷パターンにより印刷不可であると判定する。たとえば、割り算結果が、“1/5”、“14/37”、“23/11”などのように、正の整数にならない場合(余数が発生する場合)、入力印刷パターンにより印刷不可であると判定する。
【0073】
出力部1507は、判定部1506によって判定された判定結果を出力する機能を有する。具体的には、印刷可能であると判定された場合、入力印刷パターンに固有な素数積で割り切れた素数積を有する印刷可能パターンQkを出力する。たとえば、図3に示したように、印刷可能パターンリスト表示領域102に、入力印刷パターンのパターン構成を含む印刷可能パターンQkを印刷パターン候補として表示する。
【0074】
また、出力部1507は、印刷不可であると判定された場合、入力印刷パターンによる印刷不可に関する情報を出力する。たとえば、図4に示したように、該当する印刷可能パターンQkが存在しない場合、図4に示したようなダイアログ400が表示される。
【0075】
保存部1508は、判定部1506によって印刷不可と判定された印刷パターン(印刷不可パターンQh)に固有な素数積をデータベース1501に保存する機能を有する。具体的には、たとえば、印刷不可パターンQhの構成(ページ番号、印刷色ID、色ページ固有値)を印刷不可パターンマスタ1100に登録する。また、印刷パターン固有値Naを、印刷不可パターン固有値Rhとして登録する。
【0076】
このように、印刷不可パターンQhが発生する都度、印刷不可パターンマスタ1100に登録することで、印刷不可パターンQhを印刷可能性判定に用いることができる。たとえば、算出部1505において、印刷不可パターンQhに固有な素数積を、入力印刷パターンに固有な素数積で割り算する。そして、判定部1506では、割り算結果に基づいて、入力印刷パターンによる印刷可能性を判定する。
【0077】
具体的には、入力印刷パターンの印刷パターン固有値Naが印刷不可パターン固有値Rhで割り切れなかった場合、少なくとも既知である印刷不可パターンQhの構成は含まれてはいないが、必ずしも印刷可能になるとは限らないため、このあと、判定部1506により印刷可能パターンQkを用いた印刷可能性判定を実行する。
【0078】
一方、入力印刷パターンの印刷パターン固有値Naが印刷不可パターン固有値Rhで割り切れた場合、入力印刷パターンには、印刷不可パターンQhの構成が含まれていることとなるため、印刷不可と判定する。この場合、出力部1507では、図5に示したようなダイアログを表示することとなる。
【0079】
また、印刷不可パターンQhとの印刷可能性判定中において、印刷不可パターン固有値Rhで割り切れた時点で、入力印刷パターンでは印刷できないため、未判定の印刷不可パターンQhとの印刷可能性判定をおこなう必要がない。これにより、ユーザは、入力印刷パターンの再設定を早期におこなうことができ、判定結果待ち時間の短縮化を図ることができる。
【0080】
また、すべての印刷不可パターン固有値Rhで割り切れなかった場合、印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定を実行することとなるが、印刷不可パターン固有値Rhで割り切れた時点で、入力印刷パターンでは印刷できないため、現時点での入力印刷パターンでは印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定を実行する必要もない。これにより、ユーザは、入力印刷パターンの再設定を早期におこなうことができ、判定結果待ち時間の短縮化を図ることができる。
【0081】
また、決定部1509は、入力印刷パターンの入力が受け付けられた場合、印刷可能パターンQkの数と印刷不可パターンQhの数とに基づいて、入力印刷パターンの印刷可能性判定対象を、印刷可能パターンQkまたは印刷不可パターンQhのうちいずれか一方の印刷パターンに決定する機能を有する。
【0082】
具体的には、印刷可能パターンQkの数と印刷不可パターンQhの数を比較し、たとえば、少ないほうのパターンを入力印刷パターンの印刷可能性判定対象に決定する。印刷可能パターンQkは通常5000〜10000パターン存在する。一方、印刷不可パターンQhは、初期状態では0〜数パターンである。したがって、膨大な数の印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定の完了を待つよりも、先に母集団が少ない印刷不可パターンQhとの印刷可能性判定を実行するほうが効率的である。
【0083】
また、決定方法は、上述したような印刷可能パターンQkの数と印刷不可パターンQhの数との大小関係のほか、印刷不可パターンQhの数に対して所定のしきい値を設定して、印刷不可パターンQhの数がしきい値未満である場合、印刷不可パターンQhを入力印刷パターンの印刷可能性判定対象に決定し、しきい値以上である場合、印刷可能パターンQkを入力印刷パターンの印刷可能性判定対象に決定することとしてもよい。このように、パターン数が少ないほうを印刷可能性判定対象とすることで、判定処理の効率化を図ることができる。
【0084】
(新聞印刷パターン判定装置の新聞印刷パターン判定処理手順)
図17は、新聞印刷パターン判定装置の新聞印刷パターン判定処理手順を示すフローチャートである。図17において、まず、印刷可能パターン固有値設定処理を実行し(ステップS1701)、そのあとで、印刷可能性判定処理を実行する(ステップS1702)。これらの詳細な処理手順を以下に示す。
【0085】
図18は、図17に示した印刷可能パターン固有値設定処理(ステップS1701)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。この印刷可能パターン固有値設定処理(ステップS1701)は、図9に示した初期状態の印刷可能パターンマスタ900から図10に示した印刷可能パターンマスタ900を作り上げるための処理手順である。
【0086】
まず、パターンID:kをk=1とし(ステップS1801)、印刷可能パターンマスタ900から、パターンID:kの印刷可能パターンQkを抽出する(ステップS1802)。そして、抽出した印刷可能パターンQkについて、ページ位置テーブル800および印刷色テーブル700を参照して、印刷可能パターンQkの各ページのページ素数Piおよび印刷色素数Cjを設定する(ステップS1803)。
【0087】
つぎに、各ページの色ページ固有値を算出する(ステップS1804)。このあと、各色ページ固有値Pi*の積をとることで、印刷可能パターンQkの印刷可能パターン固有値Nkを算出する(ステップS1805)。そして、算出された色ページ固有値および印刷可能パターン固有値を印刷可能パターンマスタ900における印刷可能パターンQkのエントリに保存する(ステップS1806)。
【0088】
そして、kをインクリメントし(ステップS1807)、k>kmax(印刷可能パターンQkの総数)であるか否かを判断する(ステップS1808)。k>kmaxでない場合(ステップS1808:No)、ステップS1802に戻り、ステップS1802〜S1807を実行する。一方、k>kmaxである場合(ステップS1808:Yes)、印刷可能性判定処理を実行する(ステップS1702)。
【0089】
この印刷可能パターン固有値設定処理によれば、印刷可能パターンQkを与えるだけで、すべての印刷可能パターンQkの色ページ固有値および印刷可能パターン固有値を自動設定することができる。この処理は、印刷可能パターンマスタ900の導入時に1度だけおこなえばよい。なお、印刷可能パターンQkが新たに追加された場合には、追加分の印刷可能パターンQkのみ印刷可能パターン固有値設定処理を実行すればよい。
【0090】
つぎに、図17に示した印刷可能性判定処理(ステップS1702)の詳細な処理手順について説明する。図19は、印刷可能性判定処理(ステップS1702)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。図19において、まず、入力印刷パターン設定処理を実行し(ステップS1901)、そのあと、入力印刷パターンの印刷可能性判定処理を実行する(ステップS1902)。これらの詳細な処理手順を以下に示す。
【0091】
図20は、図19に示した入力印刷パターン設定処理(ステップS1901)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。この入力印刷パターン設定処理(ステップS1901)は、図1および図2に示したように、シミュレーション画面100からユーザが入力した入力印刷パターンについて、該当するページや印刷色のページ素数や印刷色素数、さらには、色ページ固有値や印刷パターン固有値まで設定する処理手順である。すなわち、図16に示したような状態にする処理である。
【0092】
まず、シミュレーション画面100の判定ボタン111の押下が検出されるまで待ち受け(ステップS2001:No)、押下が検出された場合(ステップS2001:Yes)、入力部1502により、入力印刷パターンを取得する(ステップS2002)。具体的には、図2に示したチェックボックスでチェックされているページ番号とその印刷色、または削除されたページ番号を特定する。
【0093】
つぎに、設定部1503により、特定されたページ番号について、ページ素数Piおよび印刷色素数Cjを、ページ位置テーブル800および印刷色テーブル700を参照して設定する(ステップS2003)。設定されたページ素数および印刷色素数の素数積をとることで、ページごとの色ページ固有値を算出する(ステップS2004)。そして、各色ページ固有値の積をとることで、入力印刷パターンの印刷パターン固有値Naを算出する(ステップS2005)。このあと、入力印刷パターンの印刷可能性判定処理(ステップS1902)に移行する。これにより、入力印刷パターンの構成が、ページ素数と印刷色素数の積により表現されることとなる。
【0094】
図21は、入力印刷パターンの印刷可能性判定処理(ステップS1902)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。この入力印刷パターンの印刷可能性判定処理(ステップS1902)が、新聞輪転機システムで印刷可能なパターンであるか否かを自動判定する処理手順である。比較対象となるパターンは印刷可能パターンQkと印刷不可パターンQhである。図21において、まず、決定部1509により、kmax<hmax(印刷不可パターンQhの総数)であるか否かを判断する(ステップS2101)。ここでは、kmax<hmaxにより決定することとしたが、上述したようにしきい値により判断することとしてもよい。
【0095】
kmax<hmaxでない場合(ステップS2101:No)、印刷不可パターンQh数が印刷可能パターンQk数より少ないため、印刷不可パターン判定処理を実行する(ステップS2102)。この処理は、入力印刷パターンの構成が印刷不可パターンQhに含まれているか否かを判定する処理である。このあと、ステップS2103に移行する。一方、kmax<hmaxである場合(ステップS2101:Yes)、ステップS2103に移行する。ステップS2103では、印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定処理を実行する(ステップS2103)。この処理は、入力印刷パターンの構成が印刷可能パターンQkに含まれているか否かを判定する処理である。これらの詳細な処理手順を以下に示す。
【0096】
図22は、図21に示した印刷不可パターン判定処理(ステップS2102)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。この処理では、印刷不可パターンQhとの判定を順次実行するが、印刷不可と判定された時点ですべての印刷不可パターンQhとの判定をおこなっていなくても処理が終了する。したがって、判定待ち時間の短縮化を図ることができる。
【0097】
まず、印刷不可パターンQhのパターンID:hをh=1とし(ステップS2201)、抽出部1504により、印刷不可パターンマスタ1100に登録されている印刷不可パターンQh群から、印刷不可パターンQhの印刷不可パターン固有値Rhを抽出する(ステップS2202)。つぎに、算出部1505により、印刷不可パターン固有値Rhを入力印刷パターンの印刷パターン固有値Naで割り算することでRh/Naを算出する(ステップS2203)。
【0098】
そして、判定部1506により割り切れたか否かを判定する(ステップS2204)。割り切れていない場合(ステップS2204:No)、その印刷不可パターンQhに含まれていないことになるため、hをインクリメントして(ステップS2206)、h>hmaxであるか否かを判断する(ステップS2207)。h>hmaxでない場合(ステップS2207:No)、未判定の印刷不可パターンQhがあるため、ステップS2202に戻る。
【0099】
一方、h>hmaxである場合(ステップS2207:Yes)、印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定処理(ステップS2103)に移行する。この段階は、入力印刷パターンの構成が印刷不可パターンQhに含まれていないことが判明しただけであり、印刷可能パターンQkに含まれているかが不明であるため、印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定処理(ステップS2103)を実行することとなる。
【0100】
一方、ステップS2204において、割り切れた場合(ステップS2204:Yes)、その印刷不可パターンQhに含まれたことになるため、ステップS2202〜S2207のループを脱出して、出力部1507により印刷不可出力(たとえば、図5に示したようなダイアログ)をおこなう(ステップS2205)。このあとは、必要であれば、ユーザは、シミュレーション画面100において入力印刷パターンを再設定することで、再度、印刷可能性判定処理(ステップS1702)を実行することができる。
【0101】
このように、1つでも印刷不可パターンQhに含まれていると判定された時点で、印刷不可パターン判定処理(ステップS2102)が終了するため、残りの印刷不可パターンQhとの判定や印刷可能パターンQkとの判定もおこなう必要がない。これにより、印刷パターン決定までの時間の短縮化を図ることができ、新聞印刷を早期におこなうことができる。
【0102】
図23は、印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定処理(ステップS2103)を示すフローチャートである。この処理では、印刷可能パターンQkと順次判定する。たとえば、印刷可能となった印刷可能パターンQkは逐次保存され、すべての印刷可能パターンQkとの判定が終了した時点で、図3または図4に示した判定結果が表示されることとなる。なお、印刷可能パターンQkについて判定される都度、シミュレーション画面100に結果を表示することとしてもよい。
【0103】
まず、印刷可能パターンQkのパターンID:kをk=1とし(ステップS2301)、抽出部1504により、印刷可能パターンマスタ900に登録されている印刷可能パターンQk群から、印刷可能パターンQkの印刷可能パターン固有値Nkを抽出する(ステップS2302)。つぎに、算出部1505により、印刷可能パターン固有値Nkを入力印刷パターンの印刷パターン固有値Naで割り算することでNk/Naを算出する(ステップS2303)。
【0104】
そして、判定部1506により割り切れたか否かを判定する(ステップS2304)。割り切れていない場合(ステップS2304:No)、その印刷可能パターンQkに含まれていないことになるため、ステップS2306に移行する。一方、割り切れた場合(ステップS2304:Yes)、その印刷可能パターンQkに含まれたことになるため、印刷可能パターンQkを記憶領域に保存して(ステップS2305)、ステップS2306に移行する。ステップS2306では、パターンID:kをインクリメントして(ステップS2206)、k>kmaxであるか否かを判断する(ステップS2307)。k>kmaxでない場合(ステップS2307:No)、未判定の印刷可能パターンQkがあるため、ステップS2302に戻る。
【0105】
一方、k>kmaxである場合(ステップS2307:Yes)、すべての印刷可能パターンQkとの判定が終了したため、記憶領域に保存された印刷可能パターンQkがあるか否かを判断する(ステップS2308)。保存された印刷可能パターンQkがある場合(ステップS2308:Yes)、保存された印刷可能パターンQkを出力する(ステップS2311)。たとえば、図3に示したような判定結果(印刷パターン候補)をシミュレーション画面100に表示する。これにより、一連の処理を終了する。
【0106】
一方、保存された印刷可能パターンQkが1つもない場合(ステップS2308:No)、保存部1508により、入力印刷パターンを印刷不可パターンQhとして印刷不可パターンマスタ1100に保存する(ステップS2309)。そして、出力部1507により、印刷不可出力をおこなう(ステップS2310)。たとえば、図4に示したようなダイアログを表示する。これにより、一連の処理を終了する。
【0107】
この印刷可能パターンQkとの印刷可能性判定処理(ステップS2103)により、入力印刷パターンにより新聞輪転機システムで印刷可能か否かを自動判定することができるため、新聞輪転機システムの仕組みや構成について知識がないユーザであっても、作りたい新聞の構成を自由に設計することができる。これにより、付加価値の高い複雑な紙面構成を自由に選択できることになり、新聞の価値を高めることができる。また、印刷パターン判定の高速化により、記事の取材や作成、校正に割く時間に余裕ができ、質の高い新聞を早期に提供することができる。
【0108】
なお、上述した実施の形態では、ページ番号と印刷色について別々に素数を割り当てているが、ページ番号と印刷色の組み合わせごとに固有の素数を割り当てることとしてもよい。この場合、図7に示した印刷色テーブル700と図8に示したページ位置テーブル800とを統合した印刷色・ページ位置テーブルを用いる。
【0109】
図24は、印刷色・ページ位置テーブルを示す説明図である。この印刷色・ページ位置テーブル2400における色ページ固有値は、ページ番号および印刷色の組み合わせに固有な素数である。したがって、この場合の印刷可能パターン固有値Nkは、色ページ固有値の素数積となる。また、印刷不可パターン固有値Rhも、色ページ固有値の素数積となる。
【0110】
以上説明したように、新聞印刷パターン判定装置、新聞印刷パターン判定方法、および新聞印刷パターン判定プログラムによれば、容易かつ速やかに新聞の印刷パターンを決定することができるという効果を奏する。
【0111】
なお、本実施の形態で説明した新聞印刷パターン判定方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な媒体であってもよい。
【0112】
(付記1)新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能なコンピュータを、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする新聞印刷パターン判定プログラム。
【0113】
(付記2)新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能なコンピュータを、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする新聞印刷パターン判定プログラム。
【0114】
(付記3)前記判定手段は、
前記算出手段により割り切れたか否かにより、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定することを特徴とする付記1または2に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0115】
(付記4)前記判定手段は、
前記算出手段によって割り切れた場合、前記印刷パターンにより印刷可能であると判定し、
前記出力手段は、
前記印刷パターンに固有な素数積で割り切れた素数積を有する印刷可能パターンを出力することを特徴とする付記3に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0116】
(付記5)前記判定手段は、
前記算出手段によって割り切れなかった場合、前記印刷パターンにより印刷不可であると判定し、
前記出力手段は、
前記印刷パターンによる印刷不可に関する情報を出力することを特徴とする付記3に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0117】
(付記6)前記コンピュータを、
前記判定手段によって印刷不可と判定された印刷パターン(以下、「印刷不可パターン」という)に固有な素数積を前記データベースに保存する保存手段として機能させ、
前記設定手段は、
前記入力手段によってあらたな印刷パターンの入力が受け付けられた場合、当該あらたな印刷パターンに固有な素数積を設定し、
前記算出手段は、
前記保存手段によって前記データベースに保存された各印刷不可パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算し、
前記判定手段は、
前記算出手段によって割り算された結果に基づいて、前記あらたな印刷パターンによる印刷可能性を判定し、
前記出力手段は、
前記判定手段によって判定された前記あらたな印刷パターンの判定結果を出力することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0118】
(付記7)前記コンピュータを、
前記入力手段によってあらたな印刷パターンの入力が受け付けられた場合、前記印刷可能パターンの数と前記印刷不可パターンの数とに基づいて、前記あらたな印刷パターンの印刷可能性判定対象を、前記印刷可能パターンまたは印刷不可パターンのうちいずれか一方の印刷パターンに決定する決定手段として機能させ、
前記設定手段は、
前記あらたな印刷パターンに固有な素数積を設定し、
前記算出手段は、
前記決定手段によって前記印刷可能性判定対象となったパターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することを特徴とする付記6に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0119】
(付記8)前記算出手段は、
前記決定手段によって前記印刷可能性判定対象が前記印刷不可パターンに決定された場合、前記印刷不可パターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することを特徴とする付記7に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0120】
(付記9)前記判定手段は、
前記算出手段によって割り切れたか否かにより前記あらたな印刷パターンによる印刷可能性を判定し、
前記出力手段は、
前記判定手段によって印刷不可と判定された場合、当該判定結果を出力することを特徴とする付記8に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0121】
(付記10)前記算出手段は、
前記判定手段によって印刷不可と判定されるまで割り算を実行することを特徴とすることを特徴とする付記8または9に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0122】
(付記11)前記算出手段は、
前記判定手段によって前記いずれの印刷不可パターンについても印刷不可と判定されなかった場合、前記各印刷可能パターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することを特徴とする付記10に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0123】
(付記12)前記設定手段は、
前記あらたな印刷パターンに固有な素数積を設定し、
前記算出手段は、
前記決定手段によって前記印刷可能性判定対象が前記印刷可能パターンに決定された場合、前記各印刷可能パターンに固有な素数積を、前記あらたな印刷パターンに固有な素数積で割り算することを特徴とする付記6に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【0124】
(付記13)新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定装置であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段と、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする新聞印刷パターン判定装置。
【0125】
(付記14)新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定装置であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段と、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする新聞印刷パターン判定装置。
【0126】
(付記15)新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定方法であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定工程と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定工程によって設定された素数積で割り算する算出工程と、
前記算出工程によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とする新聞印刷パターン判定方法。
【0127】
(付記16)新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定方法であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定工程と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定工程によって設定された素数積で割り算する算出工程と、
前記算出工程によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とする新聞印刷パターン判定方法。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】シミュレーション画面例(その1)を示す説明図である。
【図2】シミュレーション画面例(その2)を示す説明図である。
【図3】シミュレーション画面例(その3)を示す説明図である。
【図4】シミュレーション画面例(その4)を示す説明図である。
【図5】シミュレーション画面例(その5)を示す説明図である。
【図6】新聞印刷パターン判定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】印刷色テーブルを示す説明図である。
【図8】ページ位置テーブルを示す説明図である。
【図9】印刷可能パターンマスタの初期状態を示す説明図である。
【図10】印刷可能パターンマスタの完成状態を示す説明図である。
【図11】印刷不可パターンマスタを示す説明図である。
【図12】更新対象となる印刷可能パターンの一例を示す説明図である。
【図13】図12に示した印刷可能パターンのページ番号および印刷色IDとの対応関係を示すテーブルである。
【図14】図13に示したテーブルに、ページ素数、印刷色素数、および色ページ固有値を挿入したテーブルである。
【図15】新聞印刷パターン判定装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図16】設定部による図2に示した入力印刷パターンの設定内容を示す説明図である。
【図17】新聞印刷パターン判定装置の新聞印刷パターン判定処理手順を示すフローチャートである。
【図18】図17に示した印刷可能パターン固有値設定処理(ステップS1701)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図19】印刷可能性判定処理(ステップS1702)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図20】図19に示した入力印刷パターン設定処理(ステップS1901)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図21】入力印刷パターンの印刷可能性判定処理(ステップS1902)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図22】図21に示した印刷不可パターン判定処理(ステップS2102)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図23】印刷可能パターンとの印刷可能性判定処理(ステップS2103)を示すフローチャートである。
【図24】印刷色・ページ位置テーブルを示す説明図である。
【符号の説明】
【0129】
100 シミュレーション画面
101 入力印刷パターン設定領域
102 印刷可能パターンリスト表示領域
103 指定印刷可能パターン表示領域
110 新聞紙の画像データ
111 判定ボタン
700 印刷色テーブル
800 ページ位置テーブル
900 印刷可能パターンマスタ
1100 印刷不可パターンマスタ
1501 データベース
1502 入力部
1503 設定部
1504 抽出部
1505 算出部
1506 判定部
1507 出力部
1508 保存部
1509 決定部
2400 印刷色・ページ位置テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能なコンピュータを、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする新聞印刷パターン判定プログラム。
【請求項2】
新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能なコンピュータを、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする新聞印刷パターン判定プログラム。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記算出手段により割り切れたか否かにより、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定することを特徴とする請求項1または2に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【請求項4】
前記判定手段は、
前記算出手段によって割り切れた場合、前記印刷パターンにより印刷可能であると判定し、
前記出力手段は、
前記印刷パターンに固有な素数積で割り切れた素数積を有する印刷可能パターンを出力することを特徴とする請求項3に記載の新聞印刷パターン判定プログラム。
【請求項5】
新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定装置であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段と、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする新聞印刷パターン判定装置。
【請求項6】
新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定装置であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定手段と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定手段によって設定された素数積で割り算する算出手段と、
前記算出手段によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする新聞印刷パターン判定装置。
【請求項7】
新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定方法であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色にそれぞれ固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定工程と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定工程によって設定された素数積で割り算する算出工程と、
前記算出工程によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とする新聞印刷パターン判定方法。
【請求項8】
新聞の印刷可能パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷可能パターンに固有な素数積を前記印刷可能パターンごとに記憶するデータベースにアクセス可能な新聞印刷パターン判定方法であって、
任意の印刷パターンの入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程によって入力された印刷パターンを構成するページの位置と当該ページの印刷色との組み合わせに固有な素数を乗じた前記印刷パターンに固有な素数積を設定する設定工程と、
前記印刷可能パターンに固有な素数積を、前記設定工程によって設定された素数積で割り算する算出工程と、
前記算出工程によって割り算された割り算結果に基づいて、前記印刷パターンによる印刷可能性を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とする新聞印刷パターン判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−199412(P2009−199412A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−41185(P2008−41185)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】